JP5653633B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、自装置自らに対して行われる不正行為を監視するための機構を備えたパチンコ遊技機等の遊技に関する。
パチンコ遊技機等の遊技機では、遊技球が始動口に入賞することにより大当たりの抽選が行われる。この大当たり抽選に当選すると、遊技機は、大入賞口が開放され、多くの賞球を獲得し得る大当たり遊技状態となる。
このような遊技機において、遊技者が遊技盤面の外部を覆うガラス板表面側から遊技盤本体に磁石を近づけ、遊技盤面に沿って落下しながら移動する遊技球の方向を変えたり、遊技球が始動口に入賞するタイミングをずらしたりして、獲得する賞球を増やす不正行為を行う場合がある。そのため、遊技機には、遊技者によるかかる不正行為を監視するための機構が取り付けられている。
例えば、磁石による不正行為を確実かつ速やかに発見することができる遊技機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、磁気センサと、磁気検知回路部と、遊技機に接近した磁石を検知したとき警報を発生させる警報器とからなる、遊技機本体の回路基盤に接続される不正磁気検知センサが記載されている。
特開2005−137877号公報
ここで一般に、遊技機に対して行われる不正行為を監視するには、遊技盤の異なる複数箇所にそれぞれ検出部(例えば、磁気検出センサ)を配置し、遊技盤面の異なる領域にて不正行為を検出することが、不正行為を発見する確実性を高める観点から好ましい。その場合に、複数の検出部の中の何れの検出部が不正行為を検出したかは重要とならない。そのため、不正行為を検出するに際し、複数の検出部各々から出力される検知信号(例えば、磁気検知信号)を個別に取得する必要はなく、むしろ複数の検知信号を1つに合成し、何れかの検出部が検知信号を出力することにより1つの検知信号が出力されるように構成する方が、検知信号に基づいて不正行為の監視を行う機能部での信号処理の負荷が低減される。しかしながら、複数の検出部各々からの検知信号を1つに合成してしまうと、何れかの検出部に異常が発生している場合に、どの検出部に異常が生じているかを検査によって識別することが困難となる。
本発明は、遊技者による遊技に関する不正行為を監視するために設けた複数の検出部各々を個別に検査可能であるとともに、複数の検出部からの信号に基づいて不正行為の監視を行う機能部での信号処理の負荷を低減させた遊技機を提供することを目的とする。
上記の目的を達成する本発明は、技球が打ち出される遊技盤110の複数の位置に配置され、自装置自らに対して磁力を作用させる行為が行われたことを検出する複数の検出部171,172,173と、当該複数の検出部171,172,173各々から個別に取得した磁気信号の和によって当該検出部171,172,173各々からの磁気信号を合成し、当該合成された磁気合成信号に基づいて遊技が可能な場合に自装置自らに対し不正行為が行われたか否かの監視を行う監視手段200と、当該複数の検出部171,172,173各々に接続された信号線を含む一まとまりの配線を構成し、遊技が可能な場合に当該監視手段200に接続され信号線群263とを備える遊技機100であって、前記複数の検出部171,172,173が正常に動作するか否かの検査を行う際、前記信号線群263が前記監視手段200との接続に代えて前記遊技機100外の検査装置500への接続が可能な接続部264を備え、前記接続部264に接続した当該検査装置500において当該複数の検出部171,172,173の各々から出力される一方で合成されない磁気信号をそれぞれ個別に取得して当該取得した磁気信号各々に基づき当該検出部171,172,173各々の当該検査を個別に行う検査方法に対応することを特徴とする。
また、本発明は、遊技球が打ち出される遊技盤110の複数の位置に配置され、自装置自らに対して振動を与える行為が行われたことを検出する複数の検出部171,172,173と、当該複数の検出部171,172,173各々から個別に取得した振動信号の和によって当該検出部171,172,173各々からの振動信号を合成し、当該合成された振動合成信号に基づいて遊技が可能な場合に自装置自らに対し不正行為が行われたか否かの監視を行う監視手段200と、当該複数の検出部171,172,173各々に接続された信号線を含む一まとまりの配線を構成し、遊技が可能な場合に当該監視手段200に接続される信号線群263と、を備える遊技機100であって、前記複数の検出部171,172,173が正常に動作するか否かの検査を行う際、前記信号線群263が前記監視手段200との接続に代えて前記遊技機100外の検査装置500への接続が可能な接続部264を備え、前記接続部264に接続した当該検査装置500において当該複数の検出部171,172,173の各々から出力される一方で合成されない振動信号をそれぞれ個別に取得して当該取得した振動信号各々に基づき当該検出部171,172,173各々の当該検査を個別に行う検査方法に対応することを特徴とする。
より好ましくは、前記検出部171,172は、普通図柄抽選の結果に応じて開放される普通電動役物123へ向かう遊技球の前記遊技盤での通過経路に配置されることを特徴とすることができる。
また、前記検出部173は、特別図柄抽選の結果に応じて開放される特別電動役物125へ向かう遊技球の前記遊技盤110での通過経路に配置されることを特徴とすることができる
なお、本欄における上記符号は、本発明の説明に際して例示的に付したものであり、この符号により本発明が減縮されるものではない。
本発明によれば、遊技者による遊技に関する不正行為を監視するために設けた複数の検出部各々を個別に検査可能であるとともに、複数の検出部からの信号に基づいて不正行為の監視を行う機能部での信号処理の負荷を低減させた遊技機を提供することができる。
本実施形態に係る遊技機の一例としてのパチンコ遊技機の概略正面図である。 本実施形態のパチンコ遊技機の部分拡大図である。 本実施形態のパチンコ遊技機の制御ユニットの内部構成を示す図である。 本実施形態の遊技制御部の機能構成を示すブロック図である。 本実施形態の遊技制御部の主要動作を示すフローチャートである。 遊技制御部と各種機能部との間の配線構成の一部を説明する図である。 警告処理を実行する遊技制御部の回路構成を説明する図である。 検査装置と各種機能部との間の配線構成の一部を説明する図である。 第1磁気検出SW、第2磁気検出SW、および第3磁気検出SWを検査するために用いる検査制御部内の回路構成を説明する図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
〔遊技機の基本構成〕
図1は、本実施の形態に係る遊技機の一例としてのパチンコ遊技機100の概略正面図である。
図1に示すパチンコ遊技機100は、遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたものである。このパチンコ遊技機100は、遊技球が打ち出される遊技盤110と、遊技盤110を囲む枠部材150とを備えている。遊技盤110は、枠部材150に着脱自在に取り付けられている。
遊技盤110は、ガラス板(不図示)で覆われた前面に、遊技球により遊技を行うための遊技領域111と、下方から発射された遊技球が上昇して遊技領域111の上部位置へ向かう通路を形成するレール部材112と、遊技領域111の右側に遊技球を案内する案内部材113とを備えている。
本実施の形態では、遊技者により視認され易い遊技領域111の位置に、演出のための各種の画像を表示する表示手段の一例としての画像表示部114が配置されている。この画像表示部114は、液晶ディスプレイ等による表示画面を備え、遊技者によるゲームの進行に伴い、例えば、図柄抽選結果(図柄変動結果)を遊技者に報知するための装飾図柄を表示したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による演出画像を表示したりする。
また、遊技盤110の前面に、各種の演出に用いられる可動役物115および盤ランプ116を備えている。可動役物115は、遊技盤110上で動作することにより各種の演出を行い、また、盤ランプ116は、発光することで各種の演出を行う。
遊技領域111には、遊技球が落下する方向に変化を与えるための図示しない遊技くぎおよび風車等が配置されている。また、遊技領域111には、入賞や抽選に関する種々の役物が所定の位置に配置されている。また、遊技領域111には、遊技領域111に打ち出された遊技球のうち入賞口に入賞しなかったものを遊技領域111の外に排出する排出口117が配置されている。
本実施の形態では、入賞や抽選に関する種々の役物として、遊技球が入ると入賞して特別図柄抽選(大当たり抽選)が始動する第1始動口121および第2始動口122と、遊技球が通過すると普通図柄抽選(開閉抽選)が始動するゲート124と、が遊技盤110に配置されている。ここでの第1始動口121および第2始動口122とは、予め定められた1の特別図柄表示器を作動させることとなる遊技球の入賞に係る入賞口をいう。
第2始動口122は、チューリップの花の形をした一対の羽根が電動ソレノイドにより開閉するとともに点灯する普通電動役物の一例としての電動チューリップ123を備えている。電動チューリップ123は、羽根が閉じていると、遊技球が第2始動口122へ入り難い一方で、羽根が開くと第2始動口122の入口が拡大して遊技球が第2始動口122へ入り易くなるように構成されている。そして、電動チューリップ123は、普通図柄抽選に当選すると、点灯ないし点滅しながら羽根が規定時間(例えば6秒間)および規定回数(例えば3回)だけ開く。
なお、パチンコ遊技機100は、所定の条件下で、特別図柄抽選において大当たりに当選する大当たり確率が変動する場合(低確状態(例えば300分の1)から高確状態(例えば30分の1)への変動)がある。また、パチンコ遊技機100は、所定の条件下で、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間が短縮されたり、普通図柄抽選時の当選する確率が高まったり、普通図柄抽選時の普通図柄変動時間が短縮されたり、電動チューリップ123の羽根の開時間が延長されたり、電動チューリップ123の羽根が開く回数が増えたりする場合がある。
また、本実施の形態では、入賞や抽選に関するその他の役物として、特別図柄抽選の結果に応じて開放する特別電動役物の一例としての大入賞口125と、遊技球が入賞しても抽選が始動しない右普通入賞口126aおよび左普通入賞口126bと、が遊技盤110に配置されている。
なお、本実施の形態では、遊技領域111に第1始動口121および第2始動口122が配置されているが、いずれか一方のみを配置する構成やさらに他の始動口を配置する構成を用いてもよい。また、本実施の形態では、遊技領域111に大入賞口125が1つ配置されているが、大入賞口125を複数配置する構成を用いてもよい。
本実施の形態では、遊技盤110の右下の位置に、抽選結果や保留数に関する表示を行う表示器130が配置されている。
また、遊技盤110の裏面には、内部抽選および当選の判定等を行う遊技制御基板、演出を統括的に制御する演出制御基板、画像および音による演出を制御する画像制御基板、各種のランプおよび可動役物115による演出を制御するランプ制御基板などの図示しない各種の基板等が取り付けられる。また、遊技盤110の裏面には、供給された24VのAC電源をDC電源に変換して各種の基板等に出力するスイッチング電源(不図示)が配置されている。
さらに、本実施の形態では、ゲート124を通過する遊技球の通過経路に沿ったゲート124の上部位置、および電動チューリップ123の近傍位置における遊技盤110の裏面側に、遊技盤110前面のガラス板(不図示)越しに近づけられる磁石等の磁界発生体からの磁気(磁界)を検出する第1磁気検出部(第1磁気検出スイッチ(SW))171および第2磁気検出部(第2磁気検出スイッチ(SW))172が配置されている。また、大入賞口125に向かう遊技球の通過経路に沿った大入賞口125の近傍位置における遊技盤110の裏面側に、遊技盤110前面のガラス板越しに近づけられる磁界発生体からの磁気を検出する第3磁気検出部(第3磁気検出スイッチ(SW))173が配置されている。
ここで、ゲート124は、遊技球が通過することにより電動チューリップ123の開閉抽選(普通図柄抽選)を始動させる役物である。そして、普通図柄抽選での当選によって規定時間および規定回数だけ開放される電動チューリップ123は、遊技球を第2始動口122へ入り易くさせる役物である。そのため、磁石等の磁界発生体がゲート124を通過する遊技球の通過経路に沿った位置(例えば、ゲート124の上部位置および下部位置の一方または双方)に近接して置かれると、遊技球がゲート124の通過経路に導かれ易くなる。それにより、電動チューリップ123を開放させるための普通図柄抽選の抽選回数が増え、それに伴って普通図柄抽選の当選回数も増加して電動チューリップ123の開放回数も多くなる。そうなると、遊技球が第2始動口122に入賞することによって特別図柄抽選が行われる回数が増えて、遊技者が不正な利益を得る可能性が高まることとなる。
また、電動チューリップ123に向かう遊技球の通過経路(例えば、電動チューリップ123の上部位置)に近接して置かれると、遊技球が電動チューリップ123に導かれ易くなる。それにより、遊技球が第2始動口122に入賞することによって特別図柄抽選が行われる回数が増えて、遊技者が不正な利益を得る可能性が高まることとなる。
また、大入賞口125は、特別図柄抽選に当選すると、後述するように、経過時間または入賞遊技球数によって定められた所定条件を満たすまで開状態を維持するラウンドを所定回数だけ繰り返す。そのため、磁石等の磁界発生体が大入賞口125に向かう遊技球の通過経路(例えば、大入賞口125のゲート124側の上部位置)に近接して置かれることにより、遊技球が大入賞口125に導かれ易くなる。それにより、経過時間ではなく入賞遊技球数によって定められた所定条件を満たすことで閉止するラウンドが増加し、遊技者が不正な利益を得る可能性が高まることとなる。
そこで、本実施の形態のパチンコ遊技機100においては、ゲート124の上部位置、電動チューリップ123の近傍位置、および大入賞口125の近傍位置に、それぞれ第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173を配置している。それにより、遊技球がゲート124を通過し、または遊技球が大入賞口125に入賞するように遊技球の移動方向を誘導する磁界発生体(磁石等)による不正行為を監視している。
なお、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173は、遊技制御基板上の遊技制御部200に設けられたCPU201(後段の図3参照)に接続されている。そして、CPU201は、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、または第3磁気検出SW173から磁気検出信号を受信することで、遊技者による磁界発生体(磁石等)を用いた不正行為を認識し、所定の警告処理を制御する。
また、「遊技者による遊技に関する不正行為」とは、遊技のためにパチンコ遊技機100に対して行う操作以外の不正な操作や手段等により、獲得する賞球を増やそうとする行為をいう。ここでは、単に遊技を行う1人の遊技者によって行われる当該行為のほかに、例えば、直接的には遊技を行わない人間が、遊技を行っている遊技者のために行う当該行為も含む。
次に、枠部材150は、遊技者がハンドル151に触れてレバー152を時計方向に回転させる操作を行うとその操作角度に応じた打球力にて遊技球を所定の時間間隔(例えば1分間に100個)で電動発射する遊技球発射装置(不図示)を備えている。また、枠部材150は、遊技者のレバー152による操作と連動したタイミングで遊技球発射装置に遊技球を1つずつ順に供給する供給装置(不図示)と、供給装置が遊技球発射装置に供給する遊技球を一時的に溜めておく皿153(図2参照)と、を備えている。この皿153には、例えば払い出しユニットによる払出球が払い出される。
なお、本実施の形態では、皿153を上下皿一体で構成しているが、上皿と下皿とを分離する構成例も考えられる。また、遊技球発射装置のハンドル151を所定条件下で発光させる構成例も考えられる。
また、枠部材150は、遊技球発射装置のハンドル151に遊技者が触れている状態であっても遊技球の発射を一時的に停止させるための停止ボタン154と、皿153に溜まっている遊技球を箱(不図示)に落下させて取り出すための取り出しボタン155と、を備えている。
また、枠部材150は、パチンコ遊技機100の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりするスピーカ156および枠ランプ157を備えている。スピーカ156は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行い、また、枠ランプ157は、点灯点滅によるパターンや発光色の違い等で光による各種の演出を行う。なお、枠ランプ157については、光の照射方向を変更する演出を行うことを可能にする構成例が考えられる。
また、枠部材150は、遊技盤110を遊技者と隔てるための透明板(不図示)を備えている。
図2は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100を説明する図であり、(a)は、遊技盤110の右下に配置された表示器130の一例を示す拡大図であり、(b)は、パチンコ遊技機100の部分平面図である。
パチンコ遊技機100の表示器130は、図2(a)に示すように、第1始動口121の入賞に対応して作動する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122の入賞に対応して作動する第2特別図柄表示器222と、ゲート124の通過に対応して作動する普通図柄表示器223と、を備えている。第1特別図柄表示器221は、第1始動口121の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。第2特別図柄表示器222は、第2始動口122の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。普通図柄表示器223は、遊技球がゲート124を通過することにより普通図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222および普通図柄表示器223の各々は、LED表示装置で構成され、その点灯態様によって各抽選結果を表す図柄が表示される。
また、表示器130は、第1特別図柄表示器221での保留に対応して作動する第1特別図柄保留表示器218と、第2特別図柄表示器222での保留に対応して作動する第2特別図柄保留表示器219と、普通図柄表示器223での保留に対応して作動する普通図柄保留表示器220と、を備えている。第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220の各々は、LED表示装置で構成され、その点灯態様によって保留数が表示される。
ここで、保留について説明する。特別図柄や普通図柄の変動表示動作中(入賞1回分の変動表示が行なわれている間)にさらに他の遊技球による入賞があると、その入賞した遊技球に対する図柄の変動表示動作は、先に入賞した遊技球に対する変動表示動作が終了するまで、規定個数(例えば4個)を限度に保留される。このような保留がなされていることおよびその保留の数(未抽選数)が、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220に表示される。
パチンコ遊技機100の枠部材150は、遊技者が演出に対する入力を行うための入力装置(操作手段)を備えている。図2(b)に示すように、本実施の形態では、入力装置(操作手段)の一例として、演出ボタン161と、演出ボタン161に隣接し、略十字に配列された複数のキーからなる演出キー162と、が枠部材150に配置されている。演出キー162は、その中央に1つの中央キーを配置し、また、中央キーの周囲に略同一形状の4つの周囲キーを配置して構成されている。遊技者は、4つの周囲キーを操作することにより、画像表示部114に表示されている複数の画像のいずれかを選ぶことが可能であり、また、中央キーを操作することにより、選んだ画像を情報として入力することが可能である。
〔制御ユニットの構成〕
次に、パチンコ遊技機100での動作制御や信号処理を行う制御ユニットについて説明する。
図3は、制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。図3に示すように、制御ユニットは、メイン制御手段として、内部抽選および当選の判定等といった払い出す賞球数に関する各種制御や、不正行為に関する監視処理等を行う遊技制御部200を備えている。また、サブ制御手段として、演出を統括的に制御する演出実行手段の一例としての演出制御部300と、画像および音響を用いた演出を制御する画像/音響制御部310と、各種のランプおよび可動役物115を用いた演出を制御するランプ制御部320と、払出球の払い出し制御を行う払出制御部400と、を備えている。
前述したように、遊技制御部200、演出制御部300、画像/音響制御部310、ランプ制御部320、および払出制御部400各々は、遊技盤110の後面に配置されたメイン基板としての遊技制御基板、サブ基板としての演出制御基板、画像制御基板、ランプ制御基板、および払出制御基板において個別に構成されている。
〔遊技制御部の構成・機能〕
遊技制御部200は、内部抽選および当選の判定等といった払い出し賞球数に関連する各種制御や、不正行為に関する監視処理等を行う際の演算処理を行うCPU201と、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM202と、CPU201の作業用メモリ等として用いられるRAM203と、を備えている。
遊技制御部200は、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞すると特別図柄抽選を行い、特別図柄抽選での当選か否かの判定結果を演出制御部300に送る。また、特別図柄抽選時の当選確率の変動設定(例えば300分の1から30分の1への変動設定)、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間の短縮設定、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間の短縮設定を行い、設定内容を演出制御部300に送る。
さらに、遊技制御部200は、電動チューリップ123の羽根の開時間の延長、および電動チューリップ123の羽根が開く回数の設定、さらには羽根が開く際の開閉動作間隔の設定を制御する。また、遊技球が連続的に第1始動口121または第2始動口122へ入賞したときの未抽選分の限度個数(例えば4個)までの保留や、遊技球が連続的にゲート124を通過したときの未抽選分の限度個数(例えば4個)までの保留を設定する。
また、遊技制御部200は、特別図柄抽選の結果に応じて、大入賞口125が所定条件(例えば30秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態を維持するラウンドを所定回数だけ繰り返すように制御する。さらには、大入賞口125が開く際の開閉動作間隔を制御する。
さらに、遊技制御部200は、第1始動口121、第2始動口122、大入賞口125、右普通入賞口126a、または左普通入賞口126bに遊技球が入賞すると、遊技球が入賞した場所に応じて1つの遊技球当たり所定数の賞球を払い出すように、払出制御部400に対する指示を行う。例えば、第1始動口121に遊技球が入賞すると3個の賞球、第2始動口122に遊技球が入賞すると4個の賞球、大入賞口125に遊技球が入賞すると13個の賞球、右普通入賞口126aまたは左普通入賞口126bに遊技球が入賞すると10個の賞球をそれぞれ払い出すように、払出制御部400に指示命令(コマンド)を送る。なお、ゲート124を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しは払出制御部400に指示しない。
払出制御部400が遊技制御部200の指示に従って賞球の払い出しを行った場合には、遊技制御部200は、払い出した賞球の個数に関する情報を払出制御部400から取得する。それにより、払い出した賞球の個数を管理する。
遊技制御部200には、図2に示すように、第1始動口121への遊技球の入賞を検出する第1始動口検出部(第1始動口スイッチ(SW))211と、第2始動口122への遊技球の入賞を検出する第2始動口検出部(第2始動口スイッチ(SW))212と、電動チューリップ123を開閉する電動チューリップ開閉部213と、ゲート124への遊技球の通過を検出するゲート検出部(ゲートスイッチ(SW))214と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、大入賞口125への遊技球の入賞を検出する大入賞口検出部(大入賞口スイッチ(SW))215と、大入賞口125を閉状態と突出傾斜した開状態とに設定する大入賞口開閉部216と、右普通入賞口126aへの遊技球の入賞を検出する右普通入賞口検出部(右普通入賞口スイッチ(SW))217aと、左普通入賞口126bへの遊技球の入賞を検出する左普通入賞口検出部(左普通入賞口スイッチ(SW))217bと、が接続されている。
また、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選(大当たり抽選)の未抽選分の保留個数を限度個数内(例えば4個)で表示する第1特別図柄保留表示器218と、第2始動口122への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の未抽選分の保留個数を限度個数内で表示する第2特別図柄保留表示器219と、ゲート124への遊技球の通過により始動した普通図柄抽選(開閉抽選)が始動する未抽選分の保留個数を限度個数内で表示する普通図柄保留表示器220と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の結果を表示する第2特別図柄表示器222と、普通図柄抽選の結果を表示する普通図柄表示器223と、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224と、が接続されている。
加えて、遊技制御部200には、検出部として、ゲート124の上部位置にて磁石等の磁界発生体からの磁気(磁界)を検出する第1磁気検出部(第1磁気検出スイッチ(SW))171と、電動チューリップ123の近傍位置にて磁界発生体からの磁気を検出する第2磁気検出部(第2磁気検出スイッチ(SW))172と、大入賞口125の近傍位置にて磁界発生体からの磁気を検出する第3磁気検出部(第3磁気検出スイッチ(SW))173と、が接続されている。
そして、第1始動口スイッチ211、第2始動口スイッチ212、ゲートスイッチ214、大入賞口スイッチ215、右普通入賞口126a、および左普通入賞口126bにて検出された検出信号が、遊技制御部200に送られる。また、遊技制御部200からの制御信号が、電動チューリップ開閉部213、大入賞口開閉部216、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219、普通図柄保留表示器220、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222、普通図柄表示器223および状態表示器224に送られる。それにより、遊技制御部200は、上記した払い出し賞球数に関連する各種制御を行う。
また、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173にて検出された磁気検出信号が、遊技制御部200に送られる。それにより、遊技制御部200は、遊技者による磁界発生体(磁石等)を用いた不正行為を認識し、不正行為に対応させた所定の警告処理を制御する。
さらに、遊技制御部200には、ホールに設置されたホストコンピュータ(不図示)に対して各種の情報を送信する盤用外部情報端子基板250が接続されている。そして、遊技制御部200は、払出制御部400から取得した払い出した賞球数に関する情報や遊技制御部200の状態等を示す情報を、盤用外部情報端子基板250を介してホストコンピュータに送信する。
〔演出制御部の構成・機能〕
次に、演出制御部300は、演出を制御する際の演算処理を行うCPU301と、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM302と、CPU301の作業用メモリ等として用いられるRAM303と、日時を計測するリアルタイムクロック(RTC)304と、を備えている。
演出制御部300は、例えば遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否かの判定結果に基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン等を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。また、遊技が所定期間中断された場合には、演出の一つとして客待ち用の画面表示の設定を指示する。
さらには、遊技制御部200が特別図柄抽選時の当選確率を変動させた場合、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間を短縮させた場合、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間を短縮させた場合には、演出制御部300は設定された内容に対応させて演出内容を設定する。
また、演出制御部300は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送る。
〔画像/音響制御部の構成・機能〕
画像/音響制御部310は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行うCPU311と、CPU311にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM312と、CPU311の作業用メモリ等として用いられるRAM313と、を備えている。
そして、画像/音響制御部310は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、画像表示部114に表示する画像およびスピーカ156から出力する音響を制御する。
〔ランプ制御部の構成・機能〕
ランプ制御部320は、盤ランプ116や枠ランプ157の発光、および可動役物115の動作を制御する際の演算処理を行うCPU321と、CPU321にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM322と、CPU321の作業用メモリ等として用いられるRAM323と、を備えている。
そして、ランプ制御部320は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ116や枠ランプ157の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、可動役物115の動作を制御する。
〔払出制御部の構成・機能〕
払出制御部400は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行うCPU401と、CPU401にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM402と、CPU401の作業用メモリ等として用いられるRAM403と、を備えている。
そして、払出制御部400は、遊技制御部200から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。
また、払出制御部400には、払出駆動部411により遊技球の貯留部から実際に払い出された賞球の数を検出する払出球検出部412と、貯留部(不図示)での遊技球の貯留の有無を検出する球有り検出部413と、遊技者が遊技する際に使用する遊技球や払い出された賞球が保持される皿153が満タン状態に有るか否かを検出する満タン検出部414と、が接続されている。そして、払出制御部400は、払出球検出部412、球有り検出部413および満タン検出部414にて検出された検出信号を受け取り、これらの検出信号に応じた所定の処理を行う。
さらに、払出制御部400には、ホールに設置されたホストコンピュータに対して各種の情報を送信する枠用外部情報端子基板450が接続されている。そして、払出制御部400は、例えば払出駆動部411に対して払い出すように指示した賞球数に関する情報や払出球検出部412にて検出された実際に払い出された賞球数に関する情報等を枠用外部情報端子基板450を介してホストコンピュータに送信する。また、遊技制御部200に対しても、同様の情報を送信する。
〔遊技制御部の機能構成〕
続いて、遊技制御部200の機能構成を説明する。
図4は、遊技制御部200の機能構成を示すブロック図である。図4に示すように、遊技制御部200は、各種抽選処理を実行する機能部として、特別図柄抽選部231と、普通図柄抽選部232と、特別図柄変動制御部233と、特別図柄抽選結果判定部234と、普通図柄制御部237と、を備えている。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動に伴う処理を実行する機能部として、変動パターン選択部235と、遊技進行制御部236と、を備えている。
さらに、遊技制御部200は、各種役物の動作制御や賞球等に関するデータ処理を実行する機能部として、大入賞口動作制御部238と、電動チューリップ動作制御部239と、賞球処理部240と、出力制御部241と、乱数制御部242と、を備えている。
また、遊技制御部200は、遊技者による例えば磁石等の磁界発生体を用いた不正行為を監視し、かかる不正行為に対応させた所定の警告処理を実行する機能部として、監視手段の一例としての不正行為監視部243を備えている。したがって、ここでは遊技制御部200自身も監視手段として機能することとなる。
特別図柄抽選部231は、第1始動口121や第2始動口122に遊技球が入賞した場合に、特別図柄の抽選を行う。
普通図柄抽選部232は、ゲート124を遊技球が通過した場合に、普通図柄抽選を行う。
特別図柄変動制御部233は、特別図柄の抽選が行われた場合に、その抽選結果に応じて特別図柄の変動を制御する。
特別図柄抽選結果判定部234は、特別図柄の抽選が行われた場合に、その抽選結果が「大当たりか否か」、「大当たりに当選した場合の大当たりの種類」、「大当たりに当選していない場合での小当たりかはずれか」を判定する。
ここで、「大当たり」は、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に応じて複数の種類に分けられる。具体的には、特別図柄の変動時間が短縮される時短遊技状態の有無および大当たりの当選確率が高確率に変動した確変遊技状態の有無の組み合わせによって大当たりの種類が決まる。すなわち、大当たりの種類としては、大当たり遊技の終了後に、時短遊技状態および確変遊技状態の両方が発生する大当たり、時短遊技状態のみが発生する大当たり、確変遊技状態のみが発生する大当たり、時短遊技状態および確変遊技状態のいずれも発生しない大当たりが有り得る。以下、これらの大当たりを区別する場合は、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に基づき、「時短有り」、「時短無し」、「確変有り」、「確変無し」等と記載して区別する。これらの大当たりは、各々個別の特別図柄に対応付けられており、特別図柄抽選において当選した特別図柄の種類に応じて大当たりの種類が確定する。
また、「大当たり」は、大当たり遊技の時間が長く多量の遊技球の払い出しが期待できる大当たりと、大当たり遊技の時間が短く遊技球の払出がほとんど期待できない大当たりとに分けられる場合がある。前者は「長当たり」と呼ばれ、後者は「短当たり」と呼ばれる。例えば、「長当たり」では、大入賞口125の開状態が所定条件(例えば一定時間経過または一定個数の遊技球の入賞)を満たすまで維持されるラウンドが所定回数繰り返される。また、「短当たり」では、一定時間だけ大入賞口125が開状態となるラウンドが所定回数繰り返される。通常、大当たり遊技の終了後に時短遊技状態が発生する(時短有り)大当たりは長当たりとなり、時短遊技状態が発生しない(時短無し)大当たりは短当たりとなる。
なお、大当たり遊技の終了後に確変遊技状態が発生する(確変有り)大当たりは「確変大当たり」とも呼ばれ、確変遊技状態が発生しない(確変無し)大当たりは「通常大当たり」とも呼ばれる。また、遊技の態様によっては、大当たり遊技の終了後に確変遊技状態のみが発生し、時短遊技状態が発生しない(確変有り+時短無し)大当たりは「潜伏確変大当たり」、「突然確変(突確)大当たり」等とも呼ばれる。さらに、「確変大当たり」において、大入賞口125が開状態となるラウンド数に基づき、「15ラウンド(15R)確変大当たり」、「2ラウンド(2R)確変大当たり」等のように区別される場合もある。
また、大当たりに当選していない場合の「小当たり」は、例えば大入賞口125の開閉が所定回数行われる小当たり遊技が行われ、終了した後においても小当たり当選時の遊技状態を継続する当たりである。すなわち、小当たり当選時の遊技状態が確変遊技状態である場合には、小当たり遊技の終了後においても確変遊技状態が継続され、遊技状態は移行しない。同様に、小当たりの当選時の遊技状態が確率変動も時間短縮もしていない通常の遊技状態(通常遊技状態)である場合には、小当たり遊技の終了後においても通常遊技状態が継続され、遊技状態は移行しない。
また、「はずれ」では、「大当たり」でも「小当たり」でもなく、遊技者に有利となる上記の遊技状態の何れも設定されない。
変動パターン選択部235は、特別図柄の抽選結果が「大当たり」であった場合に、第1特別図柄表示器221や第2特別図柄表示器222にて表示する特別図柄の変動パターン(変動時間)を選択する。また、「リーチ演出を行うか否か」を判定する。ここでの「リーチ演出」とは、遊技者に大当たりを期待させるための画像表示部114等にて行われる演出である。
遊技進行制御部236は、各遊技状態において遊技の進行を制御する。
普通図柄制御部237は、普通図柄の抽選が行われた場合に、普通図柄の抽選結果が「当選かはずれであるか」を判定する。また、その抽選結果に応じて普通図柄の変動を制御する。この普通図柄抽選の当選確率は、主に時短遊技状態において行われる、電動チューリップ123の開放による第2始動口122への入賞サポート(いわゆる電チューサポート)がある場合には高くなる。
「当選」と判定された場合には、電動チューリップ123を規定時間および規定回数だけ開放し、第2始動口122への遊技球の入賞確率が高まる状態を発生させる。上記の入賞サポート(電チューサポート)時には、この規定回数や規定時間が増える。また、「はずれ」と判定された場合には、電動チューリップ123のこのような開放状態は発生しない。
大入賞口動作制御部238は、大入賞口125の開放動作を制御する。
電動チューリップ動作制御部239は、電動チューリップ123の開放動作を制御する。
賞球処理部240は、入賞や抽選に関する種々の役物への入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しを制御する。
出力制御部241は、遊技制御部200から演出制御部300および払出制御部400へ制御用コマンドの出力を制御する。
乱数制御部242は、メイン制御手段やサブ制御手段による処理で用いられる各種の乱数値の更新を制御する。
不正行為監視部243は、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173の何れか一または複数からの磁気検出信号を受信した場合に、不正行為を警告するために実行する警告動作を制御する。ここでの「警告動作」には、パチンコ遊技機100に設けられた盤ランプ116や枠ランプ157の発光や可動役物115の動作、画像表示部114での「不正行為」の文字または「!!」の記号や図形による表示等といった視覚による警告動作、遊技機のスピーカ156からの警報音等の聴覚による警告動作、さらには、パチンコ遊技機100を構成する各部(例えば、パチンコ遊技機100における遊技球発射装置や球払出装置等)の作動を規制する規制動作、遊技施設の管理室に対して警報を送信する警報送信動作等を含む。
〔パチンコ遊技機の基本動作〕
次に、上記のように構成されたパチンコ遊技機100の基本動作を説明する。
パチンコ遊技機100の基本的な動作は、メイン制御手段である遊技制御部200により行われる。そして、この遊技制御部200の制御の下、サブ制御手段である演出制御部300により遊技上の演出の制御が行われ、払出制御部400により賞球の払い出しの制御が行われる。
図5は、遊技制御部200の主要動作を示すフローチャートである。
遊技制御部200は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図5に示す各処理を一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行する。図5を参照すると、乱数更新処理、スイッチ処理、図柄処理、電動役物処理、賞球処理、警告処理、出力処理が順次実行される(ステップ501〜507)。
乱数更新処理(ステップ501)においては、遊技制御部200の乱数制御部242がメイン制御手段やサブ制御手段による処理で用いられる各種の乱数の値を更新する。
スイッチ処理(ステップ502)においては、始動口スイッチ処理、ゲートスイッチ処理が行われる。
始動口スイッチ処理では、遊技制御部200の特別図柄抽選部231が上記図2の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、特別図柄抽選のための処理を実行する。
ゲートスイッチ処理では、遊技制御部200の普通図柄抽選部232が上記図2のゲートスイッチ214の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、普通図柄抽選のための処理を実行する。
図柄処理(ステップ503)においては、特別図柄処理、および普通図柄処理が行われる。
特別図柄処理では、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233、特別図柄抽選結果判定部234、変動パターン選択部235、および遊技進行制御部236により、特別図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理が行われる。
普通図柄処理では、遊技制御部200の普通図柄制御部237により、普通図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理が行われる。
電動役物処理(ステップ504)においては、大入賞口処理、電動チューリップ処理が行われる。
大入賞口処理では、遊技制御部200の大入賞口動作制御部238が所定の条件に基づいて大入賞口125の開放動作を制御する。
電動チューリップ処理では、遊技制御部200の電動チューリップ動作制御部239が所定の条件に基づいて電動チューリップ123の開放動作を制御する。
賞球処理(ステップ505)においては、遊技制御部200の賞球処理部240が入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しを制御する。
警告処理(ステップ506)においては、遊技制御部200の不正行為監視部243が第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173の状態を監視し、何れかのスイッチがONとなった場合(磁気検出信号が出力された場合)に、所定の警告動作を制御する。例えば、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173の何れかがONとなることにより、遊技制御部200から演出制御部300に対し、盤ランプ116や枠ランプ157を所定のパターンで点滅させるためのコマンドを出力する。
出力処理(ステップ507)においては、遊技制御部200の出力制御部241が演出制御部300および払出制御部400へ制御用コマンドを出力する。制御用コマンドは、ステップ505までの各処理において生成され、RAM203にセットされており、この出力処理で出力される。
〔遊技制御部と各種機能部との間の配線構成〕
図6は、遊技制御部200と各種機能部との間の配線構成の一部を説明する図である。図6に示すように、第1始動口SW211および第2始動口SW212は、第1始動口SW211側の端子I1,I2がコネクタ261を介して遊技制御部200側の端子S1,S2に接続され、第2始動口SW212側の端子O1,O2がコネクタ262を介して遊技制御部200側の端子T1,T2に接続されることで、遊技制御部200に接続されている。
電動チューリップ開閉部213、ゲートSW214、第1磁気検出SW171、右普通入賞口SW217a、左普通入賞口SW217b、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173は、それぞれの端子A1,A2,…,G2,G3が第1中継端子板230に接続されている。また、大入賞口125内にて左右に配置された一対の検出部(右大入賞口SW215aおよび左大入賞口SW215b)からなる大入賞口SW215および大入賞口開閉部216は、それぞれの端子K1,K2,…,M2が第2中継端子板270に接続されている。この第2中継端子板270は、大入賞口SW215からの信号端子、大入賞口開閉部216への信号端子、大入賞口開閉部216への15Vの電力供給端子、および接地(GND)端子からなる端子J1,…,J5がハーネス265に接続され、ハーネス265の他端が第1中継端子板230側の端子H1,…,H5にそれぞれ接続されている。
そして、第1中継端子板230は、電動チューリップ開閉部213および大入賞口開閉部216への信号端子、ゲートSW214、第1磁気検出SW171、右普通入賞口SW217a、左普通入賞口SW217b、第2磁気検出SW172、第3磁気検出SW173、および大入賞口SW215からの信号端子、5V,15Vの電力供給端子、および接地(GND)端子からなる端子N1,…,N14がハーネス263に接続され、ハーネス263の他端に構成された端子P1,…,P14がコネクタ264を介して遊技制御部200側の端子Q1,…,Q14にそれぞれ接続されている。
ここで、ハーネス263は、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173各々に接続された信号線を含む複数の信号線が一まとまりに構成された信号線群の一例である。このように、ハーネス263によって第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173各々に接続された信号線を一まとまりとして構成しておくことによって、ハーネス263の他端に構成されたコネクタ264を遊技制御部200または検査装置500(後段図8参照)に接続させるだけで、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173各々は遊技制御部200または検査装置500に接続される。
このような配線構成により、第1始動口SW211、第2始動口SW212、電動チューリップ開閉部213、ゲートSW214、第1磁気検出SW171、右普通入賞口SW217a、左普通入賞口SW217b、第2磁気検出SW172、第3磁気検出SW173、大入賞口SW215、および大入賞口開閉部216は、遊技制御部200と接続されている。
特に、第1磁気検出SW171は、第1中継端子板230において第1磁気検出SW171側の端子C3が信号線231を介して端子N5に接続されている。また、第2磁気検出SW172は、第1中継端子板230において第2磁気検出SW172側の端子F3が信号線232を介して端子N6に接続されている。また、第3磁気検出SW173は、第1中継端子板230において第3磁気検出SW173側の端子G3が信号線233を介して端子N7に接続されている。それにより、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173からの信号(磁気検出信号)は、第1中継端子板230とハーネス263と端子Q5,Q6,Q7とを介して、それぞれが個別に遊技制御部200に入力されるように構成されている。
〔警告処理を実行する遊技制御部の回路構成〕
図7は、図5のステップ506に示した警告処理を実行する遊技制御部200(不正行為監視部243)の回路構成を説明する図である。図7に示すように、遊技制御部200では、第1中継端子板230(図6参照)およびハーネス263を介して、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173からの信号(磁気検出信号)それぞれが、遊技制御部200側の端子Q5,Q6,Q7に個別に入力される。そして、遊技制御部200は、端子Q5,Q6,Q7から入力された第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173からの磁気検出信号を合成する合成回路205と、合成回路205から送られた磁気検出信号に対して例えば波形整形、チャタリングの除去等の処理を行うインターフェース回路202と、インターフェース回路202から送られた磁気検出信号に応じて所定の警告動作を制御するためのコマンドを生成し演出制御部300に出力するCPU201と、を備えている。
上記したように、遊技者が不当に賞球を増やす不正行為を行うために磁界発生体(磁石等)を近づける遊技盤110面上の領域は、例えばゲート124の上部位置、電動チューリップ123の近傍位置、および大入賞口125の近傍位置といったように、複数箇所存在する。そのため、本実施の形態では、ゲート124の上部位置、電動チューリップ123の近傍位置、および大入賞口125の近傍位置に、それぞれ第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173を配置している。しかし、かかる不正行為を監視するに際しては、遊技盤110面の近傍に位置する磁界発生体の存在を検出することが重要であって、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173の何れが磁界発生体の存在を検出したかを認識する必要はない。
そのため、CPU201においては、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173各々から個別に磁気検知信号を取得する必要はなく、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173の何れかが磁気検知信号を出力した場合に、1つの信号線から磁気検知信号を取得できれば充分である。また、むしろその方が、CPU201が磁気検知信号を受ける信号線が1つになって配線が簡素化され、1つの信号線から受け取る磁気検知信号に基づく信号処理を行えばよいので信号処理に要する負荷も低減される。そこで、本実施の形態の遊技制御部200においては、合成回路205を設けて、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173からの磁気検出信号を合成した後にCPU201に送信する構成を採用している。
ここで、合成回路205が行う「第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173からの磁気検出信号の合成」とは、例えば、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173からの磁気検出信号の和を出力することをいう。それにより、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173の何れかが磁気検出信号を出力することで、合成回路205からの出力は、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173が何れも磁気検出信号を出力していない状態よりも信号レベルが増大または減少する。それにより、CPU201は、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173の何れかが磁界発生体の存在を検出したことを認識することができる。
したがって、CPU201は、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173の何れが遊技盤110面の近傍に位置する磁界発生体の存在を検出したかに拘わらず、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173の何れかから磁気検出信号を受け取ったことにより、所定の警告動作を制御するためのコマンドを生成し演出制御部300に出力することとなる。
〔遊技制御部に接続される各種機能部を検査する検査装置〕
次に、遊技制御部200に接続される各種機能部(第1始動口SW211、第2始動口SW212、電動チューリップ開閉部213等)が正常に動作するかを検査する検査装置500について説明する。かかる検査装置500は、パチンコ遊技機100の製造工程において、遊技制御部200に接続される各種機能部が正常に動作するか否かを検査するために用いられる。ここでは、特に、かかる検査装置500において遊技者による賞球を増やす不正行為を監視するための第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173が正常に動作するか否かを検査する構成について説明する。
図8は、遊技制御部200に接続される各種機能部が検査装置500に接続された場合の、検査装置500と各種機能部との間の配線構成の一部を説明する図である。図8に示したように、第1始動口SW211および第2始動口SW212は、第1始動口SW211側の端子I1,I2がコネクタ261を介して検査装置500側の端子R1,R2に接続され、第2始動口SW212側の端子O1,O2がコネクタ262を介して検査装置500側の端子V1,V2に接続されることで、検査装置500に接続されている。
また、電動チューリップ開閉部213、ゲートSW214、第1磁気検出SW171、右普通入賞口SW217a、左普通入賞口SW217b、第2磁気検出SW172、第3磁気検出SW173、大入賞口SW215(右大入賞口SW215aおよび左大入賞口SW215b)、および大入賞口開閉部216は、遊技制御部200との接続と同様に、第2中継端子板270、ハーネス265、第1中継端子板230、ハーネス263、およびコネクタ264を介して、検査装置500側の端子U1,…,U14にそれぞれ接続されている。すなわち、検査装置500に接続される際には、図6に示したコネクタ261,262,264が遊技制御部200に代えて検査装置500側に接続される。
また、検査装置500側においては、端子R1,R2が各種機能部に関する検査処理を制御する検査制御部600の端子X1,X2に接続され、端子V1,V2が検査制御部600の端子Y1,Y2に接続されている。さらに、端子U1,…,U14が検査制御部600の端子Z1,…,Z14に接続されている。
このような配線構成により、第1始動口SW211、第2始動口SW212、電動チューリップ開閉部213、ゲートSW214、第1磁気検出SW171、右普通入賞口SW217a、左普通入賞口SW217b、第2磁気検出SW172、第3磁気検出SW173、大入賞口SW215、および大入賞口開閉部216は、検査装置500の検査制御部600と接続される。
なお、検査装置500側に設けられる端子U1,…,U14および端子Z1,…,Z14の個数は、例えば遊技盤110に配置される磁気検出部の数が異なる複数のパチンコ遊技機100に対応可能なように、磁気検出部からの信号を受け付ける端子の個数に関して4個以上に構成してもよい。
〔第1磁気検出SW〜第3磁気検出SWを検査する検査装置の回路構成〕
図9は、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173を検査するために用いる検査制御部600内の回路構成を説明する図である。図9に示すように、検査装置500の検査制御部600では、第1中継端子板230(図8参照)およびハーネス263を介して、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173からの信号(磁気検出信号)それぞれが、検査制御部600側の端子Z5,Z6,Z7に個別に入力される。そして、検査制御部600は、端子Z5,Z6,Z7を介して入力された第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173からの磁気検出信号に対して例えば波形整形、チャタリングの除去等の処理を行うインターフェース回路602と、インターフェース回路602から送られた磁気検出信号が正常なものか否かを検査するCPU601と、を備えている。
本実施の形態の検査制御部600では、図9に示すように、インターフェース回路602から出力される第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173からの磁気検出信号は、それぞれ個別にCPU601に送られる。
上記したように、パチンコ遊技機100がホールに設置され、実際に稼働している状態において不正行為を監視するに際しては、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173の何れが磁界発生体の存在を検出したかを認識する必要はない。その一方で、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173のすべてが確実に遊技盤110面の近傍に位置する磁界発生体の存在を検出することは重要である。そのために、検査装置500においては、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173各々を識別して検査する必要がある。すなわち、第1磁気検出SW171は正常であるか異常が生じているか、第2磁気検出SW172は正常であるか異常が生じているか、第3磁気検出SW173は正常であるか異常が生じているかを、それぞれ個別に認識する必要がある。そこで、本実施の形態の検査装置500の検査制御部600においては、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173から出力される磁気検出信号をそれぞれ個別にCPU601に送信する構成を採用している。
したがって、検査制御部600のCPU601は、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173から出力される磁気検出信号をそれぞれ個別に受け取り、それぞれの磁気検出信号が正常なものか否かを判定することとなる。
このように、本実施の形態のパチンコ遊技機100においては、パチンコ遊技機100の遊技制御部200および検査装置500が、遊技者による不正行為を監視するための第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173から出力される磁気検出信号をそれぞれ個別に取得できるように配線を構成している。そして、パチンコ遊技機100が実際に稼働している状態において不正行為を監視する遊技制御部200においては、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173から個別に出力される磁気検出信号を1つに合成し、合成された1つの磁気検知信号を取得するように構成している。それにより、CPU201が磁気検知信号を受ける信号線の配線構成を簡素化し、また磁気検知信号に基づく信号処理に要する負荷を低減している。
また、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173を検査するために用いる検査装置500では、検査制御部600(CPU601)が第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173から個別に出力される磁気検出信号をそのまま個別に扱っている。それにより、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173それぞれが正常であるか異常であるかを個別に認識することを可能としている。
〔第1磁気検出SW〜第3磁気検出SWを検査する手順〕
上記したように、遊技制御部200に接続される第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173が正常に動作するか否かについての検査は、パチンコ遊技機100の製造工程(製造方法)における一工程として実施される。ここでは、パチンコ遊技機100の製造工程に一部を構成する第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173に関する検査の手順について説明する。
本実施の形態のパチンコ遊技機100の製造工程(製造方法)には、次の各工程が含まれる。なお、以下の工程は、作業員によって実施される場合と、機械等により自動的に実施される場合との双方を含む。
(1)遊技者による不正行為を監視するために使用する第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173をパチンコ遊技機100に取り付けるとともに、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173各々に接続された信号線各々がまとめられて配線されたハーネス263を組み付ける工程(組立工程)。
(2)パチンコ遊技機100に組み付けられた第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173各々に接続された信号線を含むハーネス263を、コネクタ264を介して検査装置500に接続する工程(検査前準備工程)。
ここでの検査装置500は、上記したように、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173から出力された磁気検出信号をそれぞれ個別に取得して、取得した磁気検出信号各々に基づき第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173が正常に動作するか否かを検査する機能を有する。
(3)パチンコ遊技機100に取り付けられた第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173に、順次、遊技盤110面側から磁石を近づけ、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173から磁気検出信号を順次、強制的に出力させる。これにより、検査装置500の検査制御部600に対し、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173からの磁気検出信号を順次、個別に送信させる。それによって、検査制御部600はそれぞれの磁気検出信号を個別に取得して、検査装置500において、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173が正常に動作しているか否かを個別に検査する工程(検査工程)。
(4)第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173に異常が発見されない場合に、検査装置500に接続されたコネクタ264を取り外し、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173各々に接続された信号線を含むハーネス263を、コネクタ264を介してパチンコ遊技機100の遊技制御部200に接続する工程(検査後工程)。
ここでの遊技制御部200は、上記したように、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173から個別に出力される磁気検出信号を1つに合成し、合成された1つの磁気検出信号に基づき、パチンコ遊技機100が実際に稼働している状態において行われる不正行為を監視する構成を有する。
ここで、(3)の検査工程において、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173の何れかに異常が発見された場合には、直ちに製造工程から離脱させて、異常が発見された第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、または第3磁気検出SW173の交換作業が行われる。この場合に、(3)の検査工程では第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173をそれぞれ個別に検査しているので、故障している対象の把握が容易となる。そのため、異常が発見された第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、または第3磁気検出SW173の交換作業が迅速に行え、生産効率が向上する。
また、パチンコ遊技機100が出荷された後には、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173からの磁気検出信号は遊技制御部200にて合成される。そのため、遊技制御部200に設けられたCPU201が磁気検知信号を受ける信号線は1つになることから配線が簡素化され、また、CPU201では1つの信号線から受け取る磁気検知信号に基づく信号処理を行えばよいので処理も単純化される。
なお、上記した本実施の形態の構成は、パチンコ遊技機100自体を揺らしたり、遊技盤110前面のガラス板を強く叩いたりすることで振動を与え、遊技球の落下移動に変化を与える不正行為を検出するための振動検出センサ等というように、遊技者による遊技に関する不正行為が行われたことを検出するための検出手段(例えば、センサ)に対しても適用できる。
また、検査手段(検査装置500)は、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173が正常であるか否かを自らが判断する機能を備える構成形態の他に、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173が正常であるか否かを判断できる情報を検査者に提示する構成形態であってもよい。例えば、検査手段(検査装置500)は、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173の異常に応じて、それぞれに対応付けられた発光体(枠部材150に配置された枠ランプ157を用いてもよい)を点滅させる等の制御を行う構成であってもよい。
以上説明したように、本実施の形態のパチンコ遊技機100では、遊技者による遊技に関する不正行為を監視するための第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173から出力される磁気検出信号をそれぞれ個別に取得できるように配線している。それにより、本実施の形態のパチンコ遊技機100の製造工程において、第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、および第3磁気検出SW173それぞれが正常であるか異常であるかを個別に認識することが可能となった。そのため、異常が発見された第1磁気検出SW171、第2磁気検出SW172、または第3磁気検出SW173の交換作業が迅速に行え、パチンコ遊技機100の生産効率を向上させることができる。
それとともに、パチンコ遊技機100が出荷された後においては、不正行為を監視する遊技制御部200において、磁気検知信号に基づく信号処理に要する負荷を低減した構成を実現することができる。
100…パチンコ遊技機、116…盤ランプ、121…第1始動口、122…第2始動口、123…電動チューリップ、124…ゲート、125…大入賞口、126a…右普通入賞口、126b…左普通入賞口、171…第1磁気検出スイッチ(SW)、172…第2磁気検出スイッチ(SW)、173…第3磁気検出スイッチ(SW)、157…枠ランプ、200…遊技制御部、201,601…CPU、202,602…インターフェース回路、205…合成回路、300…演出制御部、500…検査装置、600…検査制御部

Claims (3)

  1. 技球が打ち出される遊技盤の複数の位置に配置され、自装置自らに対して磁力を作用させる行為が行われたことを検出する複数の検出部と、当該複数の検出部各々から個別に取得した磁気信号の和によって当該検出部各々からの磁気信号を合成し、当該合成された磁気合成信号に基づいて遊技が可能な場合に自装置自らに対し不正行為が行われたか否かの監視を行う監視手段と、当該複数の検出部各々に接続された信号線を含む一まとまりの配線を構成し、遊技が可能な場合に当該監視手段に接続され信号線群とを備える遊技機であって、
    前記複数の検出部が正常に動作するか否かの検査を行う際、前記信号線群が前記監視手段との接続に代えて前記遊技機外の検査装置への接続が可能な接続部を備え、
    前記接続部に接続した当該検査装置において当該複数の検出部各々から出力される一方で合成されない磁気信号をそれぞれ個別に取得して当該取得した磁気信号各々に基づき当該検出部各々の当該検査を個別に行う検査方法に対応することを特徴とする遊技機。
  2. 技球が打ち出される遊技盤の複数の位置に配置され、自装置自らに対して振動を与える行為が行われたことを検出する複数の検出部と、当該複数の検出部各々から個別に取得した振動信号の和によって当該検出部各々からの振動信号を合成し、当該合成された振動合成信号に基づいて遊技が可能な場合に自装置自らに対し不正行為が行われたか否かの監視を行う監視手段と、当該複数の検出部各々に接続された信号線を含む一まとまりの配線を構成し、遊技が可能な場合に当該監視手段に接続され信号線群とを備える遊技機であって、
    前記複数の検出部が正常に動作するか否かの検査を行う際、前記信号線群が前記監視手段との接続に代えて前記遊技機外の検査装置への接続が可能な接続部を備え、
    前記接続部に接続した当該検査装置において当該複数の検出部各々から出力される一方で合成されない振動信号をそれぞれ個別に取得して当該取得した振動信号各々に基づき当該検出部各々の当該検査を個別に行う検査方法に対応することを特徴とする遊技機。
  3. 前記検出部は、普通図柄抽選の結果に応じて開放される普通電動役物へ向かう遊技球の前記遊技盤での通過経路および特別図柄抽選の結果に応じて開放される特別電動役物へ向かう遊技球の当該遊技盤での通過経路に配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。
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