JP5652054B2 - 車体振動推定装置 - Google Patents
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Description
特許文献1に記載の車体振動推定技術におけるように、運転者による操作に基づく制駆動力から車体運動モデル(車両モデル)を用いて車体振動を推定する場合、
路面の凹凸などにより外乱入力があると車体振動を正確に推定することができない可能性がある。
各車輪速変動が必ずしもその車輪に加わる外乱トルクの大きさを表しておらず、結果として、当該車輪速変動から予測した外乱トルクの大きさも不正確で、これに基づく車体振動の推定精度も低いという問題を生ずる。
外乱による影響を排除しつつ車体振動を正確に推定するという上記本来の狙いを達成し得ないのが実情である。
一方で車輪は、前後方向へ移動するとき、サスペンションジオメトリ(サスペンションリンク構造)で決まる所定の関係、つまり車体に対する車輪の前後方向変位量と上下方向変位量との間における相関関係をもって、上下方向へも移動する。
先ず、本発明の前提となる車体振動推定装置を説明するに、これは、
前輪サスペンション装置を介して前輪を懸架され、後輪サスペンション装置を介して後輪を懸架された車両のバネ上質量である車体の振動を推定するものである。
前記前輪の周速である前輪速に関した前輪速物理量、および後輪の周速である後輪速に関した後輪速物理量を検出する車輪速物理量検出手段と、
該手段で検出した前輪速物理量および後輪速物理量を用い、前輪速物理量、および、前記前輪サスペンション装置のジオメトリ特性で決まる、車体に対する前輪の前後方向変位量と上下方向変位量との相関関係、並びに、前記後輪速物理量、および、前記後輪サスペンション装置のジオメトリ特性で決まる、車体に対する後輪の前後方向変位量と上下方向変位量との相関関係から、前記車体の振動を推定する振動推定手段とを設けたことを特徴とするものである。
バネ定数や車両質量など、経時劣化や乗員数の増減などに応じて変化するトルクや力を用いることなく、車輪速物理量から車体振動を推定するため、推定精度を高め得ると共に外乱による影響も介入しなくさせ得る。
<第1実施例の構成>
図1は、本発明の第1実施例になる車体振動推定装置を具えた車両の車体制振制御システムを示す概略系統図である。
図1において、1FL,1FRはそれぞれ左右前輪を示し、また1RL,1RRはそれぞれ左右後輪を示す。
左右前輪1FL,1FRはステアリングホイール2により転舵される操舵輪である。
また左右前輪1FL,1FRおよび左右後輪1RL,1RRはそれぞれ、図示せざるサスペンション装置により車体3に懸架され、この車体3は、サスペンション装置よりも上方に位置してバネ上質量を構成する。
モータ4の制御に際しては、モータコントローラ6が、バッテリ(蓄電器)7の電力をインバータ8により直流−交流変換して、またこの交流電力をインバータ8による制御下でモータ4へ供給することで、モータ4のトルクがモータトルク指令値tTmに一致するよう、当該モータ4の制御を行うものとする。
この時モータ4が回生制動作用により発電した電力を、インバータ8により交流−直流変換してバッテリ7に充電する。
これらの演算のためモータコントローラ6には、
左右前輪1FL,1FRの周速である前輪速VwFL,VwFRを個々に検出する車輪速センサ11FL,11FR、および、左右後輪1RL,1RRの周速である後輪速VwRL,VwRRを個々に検出する車輪速センサ11RL,11RRからの信号と、
アクセル開度APO(アクセルペダル踏み込み量)を検出するアクセル開度センサ13からの信号と、
ブレーキペダル踏力BRPを検出するブレーキペダル踏力センサ14からの信号と、
変速機5からのギヤ比情報とを入力する。
これらに限られるものではなく、左右前輪1FL,1FRおよび左右後輪1RL,1RRと共に回転する任意の箇所の回転速度から対応車輪の周速を求めるようにしても良いのは言うまでもない。
車輪速センサ11FL,11FR,11RL,11RRはそれぞれ、本発明における車輪速物理量検出手段を構成する。
車速演算部20は、車輪速センサ11FL,11FR,11RL,11RR(図2では、車輪速センサ群11として示した)で検出した前輪速VwFL,VwFRおよび後輪速VwRL,VwRR(図2では、車輪速Vwとして示した)を基に車速VSPを求める。
車体振動推定器25において、車輪速Vwから後で詳述するごとくに車体3の振動を推定し、
制駆動トルク補正量演算部26において、当該推定した車体振動を抑制するのに必要な制駆動トルク補正量ΔTmを演算する。
従って車体振動推定器25は、本発明における振動推定手段を構成する。
モータトルク指令値演算部23は、車両挙動を制御する挙動制御装置(VDC)や、駆動輪(前輪)1FL,1FRの駆動スリップを防止するトランクションコントロール装置(TCS)のような他システム27からトルク要求を受けて、この要求に叶うよう上記の目標トルクcTmを制限したり、加減することにより、これを実現するための最終的なモータトルク指令値tTmを求める。
車体制振制御演算部22の内部における車体振動推定器25は、図3のブロック線図で示すように構成し、図4の制御プログラムを実行して車体3の振動(本実施例では、ピッチ角速度dθp、および、上下変位速度であるバウンス速度dZp)を推定する。
次いで、図3の平均前輪速演算部31および平均後輪速演算部32(図4のステップS42)において、左右前輪速VwFL,VwFRから平均前輪速VwF=(VwFL+VwFR)/2を演算すると共に、左右後輪速VwRL,VwRRから平均後輪速VwR=(VwRL+VwRR)/2を演算する。
図5は、重心点−前軸間距離がLfであり、重心点−後軸間距離がLrである車両において、車体3の重心点における上下方向バウンス運動Zvおよびピッチング運動θpと、車体3の前軸上方箇所における上下変位Zfおよび車体3の後軸上方箇所における上下変位Zrとの関係を略示したものである。
Zf=Zv+θp・Lf ・・・(1)
Zr=Zv−θp・Lr ・・・(2)
従って、車体3と前輪1FL,1FRとがZfで示す上下方向に相対運動すると、車体3と前輪1FL,1FRとはXtfで示す前後方向へも、例えば図6の関係を持って相対変位し、また、
車体3と後輪1RL,1RRとがZrで示す上下方向に相対運動すると、車体3と後輪1RL,1RRとはXtrで示す前後方向へも、例えば図7の関係を持って相対変位する。
これら上下変位ZfおよびZrの予測を行う図3のバウンス挙動演算部35およびピッチング挙動演算部36(図4のステップS44)は、本発明における前輪上下運動推定部および後輪上下運動推定部に相当する。
Zf=KgeoF・Xtf ・・・(3)
Zr=KgeoR・Xtr ・・・(4)
θp=(KgeoF・Xtf−KgeoR・Xtr)/(Lf+Lr) ・・・(5)
Zv=(KgeoF・Xtf・Lf+KgeoR・Xtr・Lr)/(Lf+Lr) ・・・(6)
ただし、「d」は簡易的に用いた微分演算子である。
dθp=(KgeoF・dXtf−KgeoR・dXtr)/(Lf+Lr) ・・・(7)
dZv=(KgeoF・dXtf・Lf+KgeoR・dXtr・Lr)/(Lf+Lr) ・・・(8)
図2のモータトルク指令値演算部23は、他システム27からのトルク要求に叶うよう上記の目標トルクcTmを制限したり、加減することにより、これを実現するための最終的なモータトルク指令値tTmを求め、インバータ8を介したモータ4の駆動制御に資する。
以上によりモータ4は、車体振動(上下バウンス速度dZvおよびピッチ角速度dθp)を抑制しつつ運転者の要求トルクdTmを満足させるよう駆動制御されることとなり、車体振動(上下バウンス速度dZvおよびピッチ角速度dθp)の抑制により乗り心地を向上させ得るのは勿論のこと、車両旋回時の車体姿勢も安定させ得て操縦安定性も向上させることができる。
サスペンションストロークセンサなど新たな部品の追加なしに車体振動の推定が可能であって、コスト的に有利である。
車両全体の加減速による車輪速変動やノイズ成分を含まない、車体振動に伴う車輪速情報のみを用いて車体振動の推定が行われることとなり、当該推定を高精度に行うことができる。
図8,9は、本発明の第2実施例になる車体振動推定装置を示し、図8は、図3に対応するブロック線図、図9は、図4に対応する車体振動推定プログラムである。
本実施例においても、車体制振制御システムは図1におけると同様なものとし、また、モータコントローラ6は図2におけると同様なものとするため、これら図に基づく車体制振制御システムやモータコントローラ6の説明をここでは省略し、以下に第1実施例との相違点のみを図8,9に基づき説明する。
次いで、図8の平均前輪速演算部51および平均後輪速演算部52(図9のステップS62)において、左右前輪速VwFL,VwFRから平均前輪速VwF=(VwFL+VwFR)/2を演算すると共に、左右後輪速VwRL,VwRRから平均後輪速VwR=(VwRL+VwRR)/2を演算する。
かように車体3のピッチ角速度fθpからフィルタ処理により車体共振周波数付近の成分のみを抽出して取り出す理由は、当該ピッチ角速度fθpが車両全体の加減速による車輪速変動やノイズ成分を含んでおり、これらをピッチ角速度fθpから除外して、車体振動のみを表す最終的なピッチ角速度dθpとなす必要があるためである。
なお、最終的なピッチ角速度dθpは図8のごとく、バウンス挙動演算部53にも供給し、ここで用いる平均前輪速VwFおよび平均後輪速VwRに対しても、図9のステップS65において同様な補正を行うこととする。
かように車体3の上下バウンス速度fZvからフィルタ処理により車体共振周波数付近の成分のみを抽出して取り出す理由は、当該上下バウンス速度fZvが車両全体の加減速による車輪速変動やノイズ成分を含んでおり、これらを上下バウンス速度fZvから除外して、車体振動のみを表す最終的な上下バウンス速度dZvとなす必要があるためである。
図2のモータトルク指令値演算部23は、他システム27からのトルク要求に叶うよう上記の目標トルクcTmを制限したり、加減することにより、これを実現するための最終的なモータトルク指令値tTmを求め、インバータ8を介したモータ4の駆動制御に資する。
以上により本実施例においてもモータ4は、車体振動(上下バウンス速度dZvおよびピッチ角速度dθp)を抑制しつつ運転者の要求トルクdTmを満足させるよう駆動制御されることとなり、車体振動(上下バウンス速度dZvおよびピッチ角速度dθp)の抑制により乗り心地を向上させ得るのは勿論のこと、車両旋回時の車体姿勢も安定させ得て操縦安定性も向上させることができる。
この推定結果fZv,fθpからバンドパスフィルタ処理部55,56(ステップS67およびステップS64)において車体共振周波数付近の成分のみを抽出し、最終的な上下バウンス速度dZvおよび最終的なピッチ角速度dθpを取得するようにしたため、
バネ定数や車両質量など、経時劣化や乗員数の増減などに応じて変化するトルクや力を用いることなく、つまり車輪速に係わる情報から車体振動を推定するため、推定精度を高め得ると共に外乱による影響も介入しなくさせ得る。
実線で示すピッチ角速度および上下バウンス加速度との比較から明らかなように、本実施例においては、車体3の振動(ピッチ角速度dθpおよび上下バウンス速度dZv)を高精度に推定することができる。
上記した図示の実施例においては車体振動推定装置を、モータ4のみを動力源とする電気自動車の制駆動力操作を介した車体制振制御に用いる場合について説明したが、
内燃機関などのエンジン車を動力源として搭載する車両のエンジン制御を介した車体制振制御装置に対しても同様に用いることができるし、モータやエンジンの制駆動力操作に代え、サスペンション装置の操作を介した車体制振制御装置に対しても同様に用いることができる。
この場合、推定する車体振動は、図示例のピッチ角速度dθpおよび上下バウンス速度dZvに限られず、車体のロール運動など他の振動であっても容易に推定することができる。
ただしこの手法は、駆動輪と従動輪のスリップ率差なども考慮すると、車体振動の推定精度の点で不利であり、第1実施例のようにバンドパスフィルタを用いて取得した平均前輪速VwFの車体共振周波数近傍振動成分fVwFおよび平均後輪速VwRの車体共振周波数近傍振動成分fVwRを用いる方が実用的である。
その代わりに、上下バウンス速度fZvおよびピッチ角速度fθpに対し、ドリフト成分を除去するフィルタ処理を行って、または車体共振周波数近傍の周波数成分以下の低周波成分を除去するフィルタ処理を行って、最終的な上下バウンス速度dZvおよびピッチ角速度dθpを求めるようにしてもよい。
この場合、車体振動の推定精度や対外乱ロバスト性を維持したまま、駆動トルクによるフィードフォワード的な推定や、制御に使いやすい状態方程式の形式に容易に落とし込むことができる。
1RL,1RR 左右後輪
2 ステアリングホイール
3 車体(バネ上質量)
4 モータ
5 変速機
6 モータコントローラ
7 バッテリ(蓄電器)
8 インバータ
11FL,11FR,11RL,11RR 車輪速センサ(車輪速物理量検出手段)
13 アクセル開度センサ
14 ブレーキペダル踏力センサ
20 車速演算部
21 要求トルク演算部
22 車体制振制御演算部
23 モータトルク指令値演算部
24 加算器
25 車体振動推定器(振動推定手段)
26 制駆動トルク補正量演算部
31 平均前輪速演算部
32 平均後輪速演算部
33 前輪用バンドパスフィルタ処理部
34 後輪用バンドパスフィルタ処理部
35 バウンス挙動演算部(前輪上下運動推定部、後輪上下運動推定部)
36 ピッチング挙動演算部(前輪上下運動推定部、後輪上下運動推定部)
51 平均前輪速演算部
52 平均後輪速演算部
53 バウンス挙動演算部(前輪上下運動推定部、後輪上下運動推定部)
54 ピッチング挙動演算部(前輪上下運動推定部、後輪上下運動推定部)
55,56 バンドパスフィルタ処理部
Claims (24)
- 前輪サスペンション装置を介して前輪を懸架され、後輪サスペンション装置を介して後輪を懸架された車両のバネ上質量である車体の振動を推定するための装置において、
前記前輪の周速である前輪速に関した前輪速物理量、および後輪の周速である後輪速に関した後輪速物理量を検出する車輪速物理量検出手段と、
該手段で検出した前輪速物理量および後輪速物理量を用い、前輪速物理量、および、前記前輪サスペンション装置のジオメトリ特性で決まる、車体に対する前輪の前後方向変位量と上下方向変位量との相関関係、並びに、前記後輪速物理量、および、前記後輪サスペンション装置のジオメトリ特性で決まる、車体に対する後輪の前後方向変位量と上下方向変位量との相関関係から、前記車体の振動を推定する振動推定手段とを具備してなることを特徴とする車体振動推定装置。 - 請求項1に記載の車体振動推定装置において、
前記車体に対する前輪および後輪の前後方向変位量と上下方向変位量との間における相関関係はそれぞれ、前記前輪サスペンション装置および後輪サスペンション装置のリンク構造に応じ決まる幾何学的拘束条件であって、予めマップ化したものであることを特徴とする車体振動推定装置。 - 請求項1に記載の車体振動推定装置において、
前記車体に対する前輪および後輪の前後方向変位量と上下方向変位量との間における相関関係はそれぞれ、前記前輪サスペンション装置および後輪サスペンション装置のリンク構造に応じ決まる幾何学的拘束条件であって、予めモデル化したものであることを特徴とする車体振動推定装置。 - 請求項1に記載の車体振動推定装置において、
前記車体に対する前輪および後輪の前後方向変位量と上下方向変位量との間における相関関係はそれぞれ、前記前輪サスペンション装置および後輪サスペンション装置のリンク構造に応じ決まる幾何学的拘束条件に線形近似させた比例係数を持つものであることを特徴とする車体振動推定装置。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の車体振動推定装置において、
前記推定する車体の振動は、ピッチング振動および/または上下振動であることを特徴とする車体振動推定装置。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載の車体振動推定装置において、
前記振動推定手段は、前記前輪速物理量から前輪の前後方向変位量を演算し、該前輪の前後方向変位量、および、前記車体に対する前輪の前後方向変位量と上下方向変位量との間における相関関係から、前輪の上下方向変位量を推定する前輪上下運動推定部と、
前記後輪速物理量から後輪の前後方向変位量を演算し、該後輪の前後方向変位量、および、前記車体に対する後輪の前後方向変位量と上下方向変位量との間における相関関係から、後輪の上下方向変位量を推定する後輪上下運動推定部とを有し、
これら推定した前輪の上下方向変位量および後輪の上下方向変位量から、前記車体の振動を推定するものであることを特徴とする車体振動推定装置。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載の車体振動推定装置において、
前記振動推定手段は、前記前輪速物理量から前輪の上下方向変位量を算出する第1の運動方程式と、前記後輪速物理量から後輪の上下方向変位量を算出する第2の運動方程式と、前輪の上下方向変位量および後輪の上下方向変位量から車体のピッチング運動を算出する第3の運動方程式と、前輪の上下方向変位量および後輪の上下方向変位量から車体の上下運動を算出する第4の運動方程式との連立方程式を解いて、車体のピッチング運動および上下運動を求めることにより、前記車体の振動を推定するものであることを特徴とする車体振動推定装置。 - 請求項1〜7のいずれか1項に記載の車体振動推定装置において、
前記振動推定手段は、前記前輪速物理量および後輪速物理量のうち、前記車体の前後振動に伴う前輪速物理量振動成分および後輪速物理量振動成分を、前記車体振動の推定に資するものであることを特徴とする車体振動推定装置。 - 請求項8に記載の車体振動推定装置において、
前記振動推定手段は、前記前輪速物理量および後輪速物理量と車体速との偏差をそれぞれ前記前輪速物理量振動成分および後輪速物理量振動成分として、前記車体振動の推定に資するものであることを特徴とする車体振動推定装置。 - 請求項8に記載の車体振動推定装置において、
前記振動推定手段は、前記前輪速物理量および後輪速物理量から車体共振周波数付近の成分のみを抽出して得られたフィルタ処理後の信号をそれぞれ前記前輪速物理量振動成分および後輪速物理量振動成分として、前記車体振動の推定に資するものであることを特徴とする車体振動推定装置。 - 請求項8に記載の車体振動推定装置において、
前記振動推定手段は、前記前輪速物理量および後輪速物理量から低周波成分を除去したフィルタ処理後の信号をそれぞれ前記前輪速物理量振動成分および後輪速物理量振動成分として、前記車体振動の推定に資するものであることを特徴とする車体振動推定装置。 - 請求項11に記載の車体振動推定装置において、
前記フィルタ処理で前記前輪速物理量および後輪速物理量から除去する周波数成分は、車体共振周波数近傍の周波数成分、または車体共振周波数近傍よりも低い所定の低周波成分であることを特徴とする車体振動推定装置。 - 請求項1〜7のいずれか1項に記載の車体振動推定装置において、
前記振動推定手段は、前記推定した車体振動に対し、ドリフト成分を除去するフィルタ処理を行って、最終的な車体振動推定値とするものであることを特徴とする車体振動推定装置。 - 請求項1〜7のいずれか1項に記載の車体振動推定装置において、
前記振動推定手段は、前記推定した車体振動に対し、車体共振周波数付近の成分のみ抽出するフィルタ処理を行って、最終的な車体振動推定値とするものであることを特徴とする車体振動推定装置。 - 請求項1〜7のいずれか1項に記載の車体振動推定装置において、
前記振動推定手段は、前記推定した車体振動に対し、低周波成分を除去するフィルタ処理を行って、最終的な車体振動推定値とするものであることを特徴とする車体振動推定装置。 - 請求項15に記載の車体振動推定装置において、
前記フィルタ処理で除去する周波数成分は、車体共振周波数近傍の周波数成分、または該車体共振周波数近傍の周波数よりも低い所定の低周波数成分であることを特徴とする車体振動推定装置。 - 請求項1〜16のいずれか1項に記載の車体振動推定装置において、
前記振動推定手段は、車体ピッチング運動のピッチ角速度を車体振動として推定するものであることを特徴とする車体振動推定装置。 - 請求項1〜17のいずれか1項に記載の車体振動推定装置において、
前記振動推定手段は、車体上下運動の上下速度を車体振動として推定するものであることを特徴とする車体振動推定装置。 - 請求項1〜16のいずれか1項に記載の車体振動推定装置において、
前記振動推定手段は、前記前輪速物理量および後輪速物理量を微分して前輪加速度情報および後輪加速度情報に変換する微分器を有し、該微分器からの前輪加速度情報および後輪加速度情報を前記車体振動の推定に資することにより、車体ピッチング運動のピッチ角加速度を車体振動として推定するものであることを特徴とする車体振動推定装置。 - 請求項1〜17のいずれか1項に記載の車体振動推定装置において、
前記振動推定手段は、前記前輪速物理量および後輪速物理量を微分して前輪加速度情報および後輪加速度情報に変換する微分器を有し、該微分器からの前輪加速度情報および後輪加速度情報を前記車体振動の推定に資することにより、車体上下運動の上下加速度を車体振動として推定するものであることを特徴とする車体振動推定装置。 - 請求項1〜20のいずれか1項に記載の車体振動推定装置において、
前記振動推定手段は、前記前輪速物理量および後輪速物理量を車体のピッチ角変動に応じ補正して前記車体振動の推定に資するものであることを特徴とする車体振動推定装置。 - 請求項21に記載の車体振動推定装置において、
前記前輪速物理量および後輪速物理量の補正は、前記前輪速物理量および後輪速物理量から車体ピッチ角速度を減算するものであることを特徴とする車体振動推定装置。 - 請求項1〜22のいずれか1項に記載の車体振動推定装置において、
前記車輪速物理量検出手段は、前後左右4輪の車輪速物理量を個別に検出するものであり、
前記振動推定手段は、4輪個々の前後方向変位量と上下方向変位量との間における相関関係、および前記4輪個々の車輪速物理量から、前記車体振動の推定を行うものであることを特徴とする車体振動推定装置。 - 請求項1〜23のいずれか1項に記載の車体振動推定装置において、
前記振動推定手段は、車両への制駆動トルクから車体振動を推定する状態方程式を付加し、前記振動推定手段の推定値を前記状態方程式へのオブザーバ入力として、車体振動を推定するものであることを特徴とする車体振動推定装置。
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