JP5652030B2 - 光導波路デバイス、光受信機及び光受信方法 - Google Patents

光導波路デバイス、光受信機及び光受信方法 Download PDF

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Description

本発明は、光導波路デバイス、これを用いた光受信機及び光受信方法に関する。
近年、光通信システムにおける伝送容量を増大するために、100Gbit/sに及ぶ高ビットレートを有する光伝送システムが研究開発されている。100Gbit/s伝送の実現に向けては多値位相変復調方式が積極的に検討されており、デバイスの動作速度制限の影響を受けない実現手段、例えば、四位相偏移変調(QPSK/DQPSK)や八位相偏移変調(8PSK/8DPSK)などが提案されている(たとえば、特許文献1及び2参照)。しかし、現在検討されている2n(n:ビット数)の増倍則に基づく多値位相変復調方式の場合、40Gbit/sの信号速度に対して、100Gbit/sのビットレートが2n倍の速度関係から外れるため、100Gbit/s伝送信号のシンボルレートが特殊な値(例えば、QPSK系では50Gsymbol/s、8PSK系では33.3Gsymbol/s)をとる必要がある。その結果、40Gbit/s光通信で開発されたデバイスがそのまま適用できないという問題が生じる。
この問題を克服するために、六位相偏移変調(6PSK/6DPSK)変復調方式が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。この方式では、符号割り当てを2.5bit/Symbol(=5bit / 2Symbol)とすることにより、100Gbit/sを40GSymbol/sと設定することができ、40Gbit/s伝送用で開発された光機能デバイスの適用が可能になる。
通常、6PSK/6DPSK変調された信号を復調するためには、位相状態に応じて光信号を振り分ける機能を有する60度ハイブリッドが必要となる。60度ハイブリッドは、6PSK/6DPSK信号の位相変調状態によりそれぞれ異なる分岐比を有する出力形態を示すものであり、直接検波による光受信において重要な構成要素となる。60度ハイブリッドにより振り分けられた6PSK/6DPSK変調信号は、バンラスドフォトダイオード(BPD)で光検出することにより、復調可能となる。一般に、60度ハイブリッドに求められる条件として、低損失、動作波長の広帯域性(低波長依存性)、低位相ズレ特性、モノリシック集積性などが挙げられる。
図1は、6PSK/6DPSK変調信号を直接検波する公知の構成を示す。図1の例では、6PSK/6DPSK信号を光分岐回路101で3等分岐し、ぞれぞれの遅延干渉計103a、103b、103cで、0、−π/3および−2π/3の位相ズレを発生させ、対応する光電変換素子(バランスドフォトダイオード)109a、109b、109cで検波する。
図1の光ハイブリッド素子は、モノリシック集積化に適しているが、3つの遅延干渉計を必要とするため、各遅延干渉計での位相制御が容易ではないこと、また、素子サイズが相対的に大きくなるという欠点がある。
特開2008−177759 特開2006−295324
Optical Fiber Communication Conference 2008、OMI6
図1の構成の欠点を克服するため、図2に示す6入力6出力の多モード干渉型(MMI:Multimode Interference)カプラ20を用いた60度ハイブリッドが考えられる。この構成では、1つの遅延干渉計のみで検波が可能になる。しかし、60度ハイブリッド領域から光検出部BPDへ接続するために、光導波路111の交差を避けることができず、受信効率の低下が危惧される。また、図1の構成に比べて、動作波長帯域が狭くなることも懸念される。
そこで、本発明は、モノリシック集積化に適した構成で、挿入損失が少なく、位相制御が容易な光導波路デバイスと、これを用いた光受信機及び光受信方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、第1の側面では、光導波路デバイスは、
入力光信号を、同相関係にある第1の光信号対、同相関係にある第2の光信号対、及び同相関係にある第3の光信号対に変換して、3対の光信号を出力する多モード干渉カプラと、
前記多モード干渉カプラから出力される前記3対の光信号のうちのいずれか2対に接続されて、前記2対の光信号の一方を、前記3対の光信号のうちの残り1対の光信号の位相関係に対して−60°位相回転させ、前記2対の光信号の他方を、前記残り1対の光信号の位相関係に対して60°位相回転させる第1の光カプラ及び第2の光カプラと、
前記多モード干渉カプラと、前記第1の光カプラ及び前記第2の光カプラの少なくとも一方との間に挿入されて、前記2対の光信号の少なくとも一方の相対位相差を調整する位相シフタと、
を備える。
第2の側面では、上述した光導波路デバイスと、前記光導波路デバイスの互いに60度ずつ位相回転された3対の光出力の各々に接続される光電変換部と、を備える光受信機を提供する。
第3の側面では、光受信方法は、
入力される6位相偏移変調信号又は差分6位相偏移変調信号を、同相関係にある第1の光信号対、同相関係にある第2の光信号対、及び同相関係にある第3の光信号対に変換して3対の出力光信号を取得し、
前記3対の出力光信号のうちのいずれか2対の出力光信号の一方を、前記3対の光信号のうちの残り1対の光信号の位相関係に対して−60°位相回転させ、前記2対の光信号の他方を、前記残り1対の光信号の位相関係に対して60°位相回転させ、
互いに60度ずつ位相回転された3対の光信号を対応する3対の光電変換素子にて受光する。
上記構成及び方法により、位相制御が容易で、挿入損失が小さく、モノリシック集積化に適した60度ハイブリッドのための光導波路素子と、光受信機及び光受信方法を実現することができる。
公知の60度ハイブリッド構成を示す模式図である。 本発明に至る過程で提案される60度ハイブリッド構成の模式図である。 本発明の基本原理を説明するための図である。 図3(B)の構成において位相調整を与えない場合の二入力信号同士の相対位相差(Δφ)に対する透過特性を示すグラフである。 本発明の実施例1の光導波路デバイスの構成を示す模式図である。 図5の光導波路素子で用いるハイメサ導波路構造を示す断面図である。 本発明の実施例2の光導波路デバイスの構成を示す模式図である。 実施例2における相対位相差に対する透過特性を、図2の6:6MMIカプラを用いたときの構成と比較して示すグラフである。 実施例2の光導波路デバイスから出力された光信号対のBPDへの入射路を示す模式図である。 実施例2の光導波路デバイスにおいて、光信号がCh-Aから入射した場合と、Ch-Bから入射した場合の透過波長スペクトルを示すグラフである。 多モード干渉カプラとして図2の6:6MMIカプラを用いたときの、光信号がCh-Aから入射した場合と、Ch-Cから入射した場合の透過波長スペクトルを示すグラフである。 実施例2の光導波路デバイスの出力光の相対位相ズレの波長依存性を、図2の6:6MMIカプラを用いたときの出力光における相対位相ズレ(Δφ)の波長依存性と比較して示すグラフである。 実施例2の変形例1を示す図である。 実施例2の変形例2を示す図である。 実施例2の光導波路デバイスを光受信機に適用した例を示す概略図である。 実施例2の光導波路デバイスを6-DPSK信号に適用した例と、それを光受信機に適用したときの構成例とを示す概略図である。
図3は、実施例の基本的な原理を説明するための図である。六位相偏移変調信号を復調するためには、60度ハイブリッドが必要である。60度ハイブリッドを実現するために実施例では多モード干渉型カプラを用いる。多モード干渉型カプラの一例として、図3(A)に示すように、対モード干渉(PI:Paired Interference)に基づく2:6MMIカプラ10を用い、6PSK信号を入力して、3つの同相光信号出力対12A、12B、12Cを得る。さらに、図3(B)に示すように、3対の出力光信号のうち、2対の出力光信号(たとえば12Bと12C)を所定の分岐比を有する2:2光カプラへ接続して、他の1対の同相光信号12Aの位相関係からそれぞれ60°及び−60°位相回転させた出力12B'及び12C'を得る。
ここで、2:6というときは、2つの入力に対して6つの出力を有する2入力6出力の回路を意味し、2:2というときは、2つの入力に対して2つの出力を有する2入力2出力の回路を意味する。所定の分岐比の2:2光カプラとして、図3(B)の例では、分岐比が75:25の方向性結合器13a、13bを用いている。あるいは、後述するように72:28の分岐比を有する2:2MMIカプラを用いてもよい。
さらに、2:6MMIカプラ10の6つの出力ポートでの絶対位相はそれぞれ異なるため、出力対12B、12Cにおける光信号間の相対位相差を、後段の2:2光カプラ13a、13bの相対位相差と整合させるために、2:6MMIカプラ10と2:2光カプラ13a、13bの少なくとも一方との間に位相調整領域を設ける。
図3のように、対モード干渉に基づく2:6MMIカプラ10を用いるメリットとして、回路サイズの縮小効果がある。以下で、回路サイズの縮小効果について説明する。
通常、MMIのモード間干渉作用は、MMIの屈折率、励振モード数、干渉メカニズムなどに依存し、これらの要因により、MMIの出力信号における振幅関係及び位相関係が変化する。図2に示す6:6MMIカプラ20の場合、2つの入力チャネルを適切に選ぶことで(例えば、入力ポートが中心線Aに対して非対称となるように選択することで)60度ハイブリッドとして機能させることができる。
図2の6:6MMIカプラ20は、一般モード干渉(GI:General Interference)に基づくものである。つまり、6つの入力チャネルの中心がMMI領域の中心対称性を崩さない範囲にあることを前提として、MMI幅WMの1/3、1/2、及び2/3の位置を除いた領域に6つのチャネルを配置し、MMI幅に応じて全てのモードが励振する。この場合、P分岐特性(Pは1以上の整数)を得るための最短伝搬長(zGI)は、式(1)で表わされる。
GI =3Lπ/P (1)

ここで、Lπ はビート長であり、0次モード及び1次モードにおける伝搬定数の差がπとなる長さを表す。従って、図2に示す6:6MMIカプラ20の場合、6等分岐するための最短伝播長zGI はLπ/2となる。
一方、図3の2:6MMIカプラ10は、対モード干渉(PI:Paired Interference)に基づくものである。つまり、2つの入力チャネルの中心はMMI幅の1/3及び2/3に位置し、6つの出力チャネルの位置も入力チャネル位置に関連付けられている。この場合、MMI領域において、(3s−1)次の高次モード(sは1以上の整数)は励振されない特徴を有する。対モード干渉(PI)に基づくMMIにおいて、P等分岐特性を得るための最短伝搬長zPI は、式(2)で表わされ、zPI はzGIより3倍小さい値をとる。
PI =Lπ/P=zGI/3 (2)
式(1)及び(2)により、MMI幅(WM)が等しい場合、2:6MMIカプラ10は、6:6MMIカプラ20より常に3倍短いMMI長(LM)となる。しかし、図2及び図3に示すように、干渉メカニズムにより出力チャネルの位置は異なり、MMI幅(WM)が等しくても、入出力のチャネル間隔(Gap)が等しくなるわけではない。いずれのMMIカプラの場合も、MMI長を短縮するためにはMMI幅(WM)を小さくする必要があり、それに従ってチャネル間隔(Gap)も小さくしなければならない。しかし、チャネル間隔は作製技術により制限されるパラメータである。
チャネル間隔は、対モード干渉(PI)に基づくMMIのほうが、一般モード干渉(GI)に基づくMMIよりも常に狭くなることから、チャネル間隔を一定に保つためには、対モード干渉の2:6MMI幅(WM26)を増大する必要がある。チャネル間隔を一定にした場合のzPIは、式(3)で表される。
PI =3*zGI/4 (3)
このように、チャネル間隔(Gap)を一定にした場合、対モード干渉によるMMI長は一般モード干渉カプラの長さの3/4倍ですむ。これに加え、対モード干渉に基づくMMIは、常に一般モード干渉に基づくMMIよりも短い相互作用長を有するため、コンパクトな光分岐・結合素子を形成するには有効である。
次に、図3(B)の構成を採用することの意義を説明する。図3(A)に示すように、2:6MMIカプラ10のみでは、3対の180度ハイブリッドとして機能はするが、60度ハイブリッドとしては機能しない。つまり、2:6MMIカプラ10に6PSK変調信号が干渉すると、その信号同士の相対位相差(Δφ)が0及びπの場合(0度成分)のみ識別可能となる。相対位相差Δφ がそれぞれ−2π/3と+π/3の場合(60度成分)、及び−π/3と+2π/3の場合(−60度成分)は識別できないため、60度ハイブリッドとして機能しない。これは2:6MMIカプラ構造の中心対称性に起因する問題であり、原理的に60度ハイブリッドとして動作できないことを意味する。つまり、2:6MMIカプラの場合、6つの出力チャネルのいずれかにおいて、出力光(S1、S2)間で以下の関係が成り立つ。
Ch-1 S1 + S2
Ch-2 S1 - S2
Ch-3 S1 - S2
Ch-4 S1 + S2
Ch-5 S1 + S2
Ch-6 S1 - S2 (4)
一方、60度ハイブリッド動作を得るためには、6つの出力チャネルのいずれかにおいて、出力光(S1、S2)間で以下の関係が成り立つ必要がある。
Ch-1 S1 + S2
Ch-2 S1 - S2
Ch-3 S1 + Exp[+j(π/3)]S2
Ch-4 S1 - Exp[+j(π/3)]S2
Ch-5 S1 + Exp[+j(−π/3)]S2
Ch-6 S1 - Exp[+j(−π/3)]S2 (5)
そこで、図3(B)に示すように、2:6MMIカプラ10の出力対のうち、2対の出力チャネルに、2:2光カプラとして方向性結合器13a、13bを縦続接続する。図3(B)の例では、光導波路11c、11dに出力された同相の光信号対12Bを2:2光カプラ13aに接続し、光導波路11e、11fに出力された同相の光信号対12Cを2:2光カプラ13bに接続する。光導波路11cと11d、11eと11fを、それぞれ互いに近接させることにより、方向性結合器として結合長LDCの2:2光カプラ13a、13bを配置することができる。光カプラ13a、13bの分岐比は75:25であり、75%の光強度がクロスポート側へ結合する。この構成により、式(4)に示す信号光成分のうちの2対が2:2光カプラ13a、13bに入射し、干渉作用を経て出力すると、結果的に6つの出力チャネル成分が全て異なる出力形態となる。
仮に2:6MMIカプラ10が、出力チャネル間で相対位相差のばらつきのない状態で式(4)のように3対の180度ハイブリッド応答を出力するのであれば、図3(B)に示す光デバイスの出力光は、位相調整を行わなくても式(5)を満足し、60度ハイブリッドとして機能する。
しかし、対モード干渉(PI)に基づく2:6MMIカプラ10は、同振幅で分岐する特徴を有するが、同位相で分岐するものではない。実際、6等分岐に対する出力チャネル間の相対位相差は、入力チャネルに依存してそれぞれ大きく異なる。したがって、2:6MMIカプラ10の出力チャネル間の相対位相差が、2:2光カプラ13a、13bに位相整合しないため、60度ハイブリッドとして機能しない場合が生じる。
図4は、図3(B)の構成で位相調整を与えない場合の、相対位相差Δφに対する透過特性を示すグラフである。図4に示すように、6つの出力チャネルにおいて全て異なる出力形態を得られるものの、Δφに対する出力レベルが異なるため、6PSK信号光を識別するのが困難である。これは、2:6MMIカプラ10の出力チャネル間の相対位相差が2:2光カプラ13a、13bに位相整合していないことに起因する。そこで、60度ハイブリッドとして適正に機能させるために、式(5)の位相整合条件を満足させる構成とする必要がある。
図5は、実施例1の光導波路デバイス(60度ハイブリッド)1Aの構成と、その出力光信号の位相関係を示す概略図である。光導波路デバイス1Aは、入力光を、同相関係にある一対の第1光信号12A、同相関係にある一対の第2光信号12B、同相関係にある一対の第3光信号12Cに変換する多モード干渉カプラ10を有する。図5の例では、図3と同様に、6PSK信号を入力信号とし、多モード干渉カプラ10として2:6MMIカプラ10を用いる。2:6MMIカプラ10の2つの入力は、幅方向の中心位置に対して対称な位置に設けられ、6つの出力は、それぞれ隣接する一対の出力チャネル同士で同相関係にある信号対を出力する。
3対の出力光信号のうち2対の出力光信号12B、12Cを、それぞれ2:2光カプラ(方向性光結合器)13a、13bに接続し、他の一対の同相光信号12Aの位相関係に対してそれぞれ60°及び−60°の位相回転を与え、位相回転された光信号対12B'、12C'を得る。
2:6MMIカプラ10と2:2光カプラ13a、13bの間に、位相調整領域15(位相シフタ15a、15b)を設け、対を成す信号間の相対位相差を整合させる。位相シフタ15a、15bは、たとえば、2:6MMIカプラ10と2:2光カプラ13a、13bの間の領域で、光導波路11cと11d、及び11dと11fの導波路長をそれぞれ異ならせた遅延型位相シフタとしてもよいし、光導波路対の一方または両方の幅をテーパ状に変化させた幅テーパ型又はバタフライ型の位相シフタとしてもよい(図面では便宜上、直線で示されている)。
図6は、図5の光導波路デバイス1Aにおける導波路構造を示す概略断面図である。光導波路デバイス1Aは、ハイメサ導波路構造60を有し、InP基板61上に、GaInAsコア層62(バンドギャップ波長λg=1.3μm)と、InPクラッド層63を有する。導波路幅Wは2.0μmであり、単一モード条件を満足する。
このような導波路の製造方法は、たとえば、n型InP基板あるいはアンドープInP基板61上に、たとえば有機金属気相成長法(MOVPE法)により、膜厚0.3μmのアンドープGaInAsコア層62と、膜厚2.0μmのアンドープ又はp型ドープInP層63をエピタキシャル成長する。GaInAsコア層62の発光波長は1.30μmである。上記エピタキシャル成長を行ったウェハに、たとえば蒸着などによりSiO2膜を成膜し、露光プロセスによって所定の領域に導波路ストライプ構造をパターニングしてハードマスクを形成する。直線導波路及び曲げ導波路は幅テーパで接続される。このSiO2パターンをマスクとして、たとえばICP反応性イオンエッチングなどの方法でドライエッチングを行い、高さ3.0μm程度のハイメサ導波路構造60を形成して光導波路デバイスを作製する。光導波路デバイスの作製は、上述したInP系化合物半導体材料に限定されるわけではなく、GaAs系化合物半導体材料、Si系半導体材料、誘電体材料や高分子材料などを用いることによっても、同様の効果が期待できる。
表1は、図5に示す光導波路デバイス1Aの位相調整領域15における位相整合条件を示す。
表1において、θは位相変化量(ラジアン)を表わす。表1に示すように、2:2光カプラ13aに入力される0度成分(12B)を識別するための位相整合量は、+π/2と非常に大きくなる。この場合、位相調整領域15を設けないと、特性劣化が深刻になる。他方、2:2光カプラ13bに入力される60°成分(12C)を識別するための位相整合量は−π/6である。少なくとも光出力対12Bに対して、あるいは光出力対12Bと12Cの双方に対して、位相整合条件に合わせて位相調整することで、2:6MMIカプラ10の3対の出力光において、それぞれ−60°成分、0°成分、及び60°成分が識別され、図5の位相関係図(IQ平面上の信号図)に示すように60度ハイブリッドとして機能する。
ところで、図5の光導波路デバイス(60度ハイブリッド)1Aの場合、2:2光カプラ13a、13bは方向性結合器構造を有し、結合器の分岐比は75:25に設定されるので、75%の光強度がクロスポート側へ結合する。光導波路が図6に示すハイメサ構造60を有する場合、幅方向の光閉込作用が強いため、方向性結合器として機能させるためには、導波路11cと11d、11eと11fの間隔(GapDC)を狭めるか、相互作用長を長くとる必要がある。仮に、GapDCを0.2μmと仮定した場合、分岐比75:25を得るために必要な結合長(LDC)は7200μm以上と見積もられる。
なお、図5の60度ハイブリッドの場合、2:2光カプラ13a、13bの分岐比は75:25に限定されず、25:75(25%の光強度がクロスポート側へ結合)と設定しても同様の結果を得ることができる。この場合、結合率の低減により、LDCは2800μm以上と見積もられ、デバイスサイズの縮小を図ることができる。
また、光導波路構造を図6のハイメサ構造60に代えて、幅方向の光閉込作用の弱いリブ構造やリッジ構造としても、上記と同様な結果が期待でき、かつLDCはハイメサ構造60の場合の1/10以下と飛躍的に短縮することも可能である。
図7は、実施例2の光導波路デバイス1Bの構成と、その出力光信号の位相関係を示す概略図である。光導波路デバイス1Bは、図5の実施例1の光導波路デバイス1Aとほぼ同様の構成を有するが、同相の信号対に位相回転を与える2:2光カプラとして、2:2MMIカプラ73a、73bを用いる。2:2MMIカプラ73a、73bの前段に、光出力対の相対位相差を2:2MMIカプラ73a、73bに整合させるための位相調整領域15(位相シフタ15a、15b)を設けること、及び導波路構造として図6に示すハイメサ構造を採用することは、実施例1と同様である。
実施例1でも述べたように、導波路の構造として幅方向の光閉込作用の弱いリブ構造やリッジ構造にすれば、結合長LDCを飛躍的に短縮できるが、この場合、2:6MMIカプラ10の自己結像効率の低下が懸念される。そこで、60度ハイブリッドとしてハイメサ構造60を採用しつつ、導波路長の短縮を図るために、光合分岐回路として2:2MMIカプラ73を用いる。この場合、2:2MMIカプラの分岐比は72:28である。本来2:2MMIカプラに求められる分岐比は75:25であるが、2:2MMIカプラの場合、原理損失を伴わないことを前提とすると、任意の分岐比を有することができない。2:2MMIカプラでは、85:15、72:28、50:50、28:72、及び15:85のいずれかの分岐比のみを得ることができる。分岐比72:28は本来要求される分岐比75:25に最も近く、顕著な特性劣化をともなうことなく60度ハイブリッド動作を実現することができる。また、2:2MMIカプラ73a、73bの分岐比は72:28に限られず、28:72に設定しても同様の結果が得られる。ただし、この場合は2:2MMIカプラ長が分岐比72:28の場合に比べて3倍ほど長くなるため、後述する光波長依存損失の面では不利になる。
なお、図7の例では、一方の入力チャネルに6PSK信号が入力され、他方の入力チャネルには、後述するようにLO光が入力される。また、図7の例では、MMIカプラへ結合するアクセス導波路の幅が一定であるが、これに限らず、MMIカプラ領域へ接続する導波路の幅がテーパ形状に変化しても同様の効果を得ることができる。
図8(A)は、実施例2の60度ハイブリッドの相対位相差Δφに対する透過特性を示すグラフ、図8(B)は、2:6MMIカプラ10に代えて、図2の6:6MMIカプラ20を用いた場合の相対位相差Δφに対する透過特性を示すグラフである。いずれの場合も入出力導波路間の最小間隔(Gap)を1.0μmと設定している。この場合、導波路幅(W)を2.0μmとすると、2:6MMIカプラ10の幅(WM26)、及び6:6MMIカプラ20の幅(WM66)は、それぞれ18.0μmと27.0μmになる。また、2:2MMIカプラ73a、73bの幅(WM22)は7.5μmとなる。このときの6:6MMI長(LM66)、2:6MMI長(LM26)、及び2:2MMI長(LM22)はそれぞれ、447μm、335μm、及び93μmになる。
なお、位相制御領域15については、実施例1と同様に、一対の同相出力光を伝播させる光導波路の両アーム(たとえばθ3およびθ4)の少なくとも一方の導波路幅を変化させた幅テーパ型位相シフタとしてもよいし、片方の導波路長を変化させた遅延型位相シフタとしてもよい(図面では、便宜上直線で表わしている)。位相制御領域15の長さ(Lphase)を50μmとすれば、実施例2の60度ハイブリッドの素子長LTot2は478μm(=LM26+Lphase+LM22)となり、比較例の6:6MMIカプラ20を用いた60度ハイブリッドの素子長LTot1は447μm(=LM66)となる。
図8(A)及び図8(B)に示すように、いずれの場合もΔφに対する出力光の透過率は正弦波関数的に変化し、各出力チャネルの出力光位相は60度ずつ異なり、60度ハイブリッドとして機能していることがわかる。このように、実施例2のように、光導波路デバイス1Bで分岐比が72:28の2:2MMIカプラ73a、73bを用いる場合も、60度ハイブリッドとして適切に機能することが明らかになった。
図8(A)に示すように、実施例2の60度ハイブリッドでは、互いに隣接する出力チャネルであるCh-1とCh-2(−60°成分)、Ch-3とCh-4(0°成分)、及びCh-5とCh-6(60°成分)の強度変化が、互いに位相差πとなっている。つまり、この構成により、図9に示すように、出力光を受光素子又は光電変換素子であるフォトダイオード対19a、19b、19cに導く際に、光導波路11a〜11fを交差させることなく入光させることができる。その結果、過剰損失を防ぐことができる。
他方、図8(B)に示すように、図2の入力が中心軸に対して非対称の6:6MMIカプラ20を用いた60度ハイブリッドの場合、Ch-1とCh-6、Ch-2とCh-5、及びCh-3とCh-4の強度変化が互いに位相差πとなるため、フォトダイオード19a、19b、19cへ入力する際、図2に示すように、6ヶ所に及ぶ光導波路の交差が避けられない。図2の構成では、光導波路の交差部において過剰損失が生じ、光受信効率が劣化する。
図10(A)は、図7の60度ハイブリッドにおいて、光信号がCh-Aから入射したときの透過波長スペクトルを、図10(B)は同じくCh-Bから入射したときの透過波長スペクトルを示す。60度ハイブリッドにおける素子パラメータは図8の場合と同様である。図10(A)及び図10(B)に示すように、実施例2の60度ハイブリッドの場合、Cバンド波長範囲において、波長依存性に起因する損失が1.2dB以下に抑えられている。また、入力チャネルの位置による透過スペクトルの形状もほぼ一定である。
図11(A)及び図11(B)は、比較例として、図2の6:6MMIカプラ20を用いた60度ハイブリッドにおいて、光信号がCh-AとCh-C(中心軸に対して非対称の入力ポート)から入射した場合の透過波長スペクトルをそれぞれ示す。60度ハイブリッドにおける素子パラメータは図10(A)及び図19(B)の場合と同様である。図11(A)及び図11(B)に示すように、図2の6:6MMIカプラ20を用いた60度ハイブリッドの場合、Cバンド帯域内で波長依存性に起因する損失が2.2dB程度になり、2:6MMIカプラ10を用いた場合と比較して相対的に大きい。
図12(A)は、実施例2の60度ハイブリッドにおける出力光の相対位相ズレ(Δφ)の波長依存性を示し、図12(B)は比較例として、図2の6:6MMIカプラ20を用いた60度ハイブリッドにおける出力光の相対位相ズレ(Δφ)の波長依存性を示す。60度ハイブリッドにおける素子パラメータは図8(A)、図8(B)の場合と同様である。6PSK変調信号をエラーフリーで復調するためには、位相ズレが生じないことが望ましい。また、たとえ位相ズレが発生したとしても最低限に抑える必要があり、通常、±5度以下の位相ズレに抑えることが求められる。図12(A)に示すように、Δφを±5度以下に設定した場合の実施例2の構成における許容帯域幅は〜44nmである。他方、6:6MMIカプラ20を用いた60度ハイブリッドにおける許容帯域幅は図12(B)に示すように〜22nmであり、Cバンド領域の半分程度しかカバーすることができない。
このように、実施例2の60度ハイブリッドは位相ズレに対する動作帯域が広いのみならず、図11に示すように、波長依存損失も小さい。所望の導波路間隔Gapに対し、図2の6:6MMIカプラ20を用いた60度ハイブリッドよりも振幅特性および位相ズレ特性の面で優れた特性を示すことがわかる。
(変形例1)
図13(A)及び図13(B)は、変形例1として光導波路デバイス21A,21Bを示す図である。図7の光導波路デバイス(60度ハイブリッド)1Bは、表2に示す関係を満たす範囲で、自由に構成を変えることができる。
2:6MMIカプラ10の6つの出力チャネルを図面の上側から順にCh-1〜Ch-6とすると、図13(A)の構成ではCh-1とCh-2の対、及びCh-5とCh-6の対に対してそれぞれ位相シフタ15a、15bを設け、相対位相差が2:2MMIカプラ73a、73bに整合するように調整する。図13(B)の構成では、Ch-1とCh-2の対、及びCh-3とCh-4の対にそれぞれ位相シフタ15a、15bを設けて相対位相差を調整する。いずれの例でも、素子構造は変わっても60度ハイブリッド特性が得られることに変わりはない。ただし、図13(A)、図13(B)に示すように、60度ハイブリッドにおける出力チャネルの−60°成分、0°成分、及び60°成分の位置関係が入れ替わることになる。
(変形例2)
図14は、変形例2として光導波路デバイス31を示す図である。変形例2では、図7の構成における対モード干渉型の2:6MMIカプラ10に代えて、6:6MMIカプラ30を用いる。この6:6MMIカプラ30は、図2の非対称入力の6:6MMIカプラ20と異なり、一対の入力チャネルが、軸方向の中心位置Aに対して対称な位置に設けられ、中心対称性を有する。このような構造の6:6MMIカプラ30を用いた場合も、図7の構成と同様の効果を得ることができる。
また、図9の場合と同様に、互いに隣り合う一対の出力チャネル間で位相差がπとなるので、出力光を光電変換素子(フォトダイオード対)に導く際に、光導波路を交差させることなく入光させる構成が可能になる。
図15は、実施例2の光導波路デバイス1Bを光半導体装置(コヒーレント光受信機)50Aに適用した場合の概略構成図である。なお、図15の例では実施例2の光導波路デバイス1Bを用いているが、図5に示す実施例1の光導波路デバイス1Aや、図13、14に示す変形例の光導波路デバイス21A、21B、31も同様に用いることができる。
光受信機50Aでは、LO光源(局発光源)51からのLO信号が2:6MMIカプラ10の一方の入力に接続される。2:6MMIカプラ10からの3対の出力光のうち、2対の光出力信号12B、12Cは、位相調整領域15で位相調整を経た後、2:2MMIカプラ73a、73bに導かれ、他の1対の同相出力信号の位相関係に対して−60°及び60°の位相回転を受けた光出力信号対12B'、12C'に変換される。光信号対12A、12B'12C'は、信号復調のために光電変換素子としてのバランスドフォトダイオード(BPD)19a、19b、19cに入射し、TIA52a、52b、52cでそれぞれ電圧増幅される。さらに、A/D変換回路53a、53b、53cでディジタル信号に変換されてディジタル信号処理回路55に供給される。
6PSKパルスと時間的に同期したLO光が、コヒーレント光受信機50Aの60度ハイブリッド(光導波路デバイス)1Bに入射すると、実施例1及び2で説明したように、信号光とLO光との相対位相差Δφに応じて、異なる出力形態を示す。60度ハイブリッド1Bの出力チャネルにおいて、−60°成分、0°成分、及び60°成分の位相関係を有するチャネルどうしが、対応するBPD19a、19b、19cに接続される。この場合、各BPDへの入力状態も異なる。バランスドフォトダイオードの場合、いずれか一方の側のフォトダイオードのみへの入力があった場合、それぞれ1及び−1に相当する電流が流れる。また、バランスドフォトダイオードの両方へ同時に入力があると、電流が流れない性質を有する。従って、6PSK信号光における位相情報が識別でき、電気信号へ変換することができる。
図16(A)は、光導波路デバイス(60度ハイブリッド)1Bを、6-DPSK信号光に適用する場合の構成例を示す図である。実施例3(図15)では、6PSK信号光とLO光を同時に入力させることにより、所望の特性を得ていたが、実施例4では、LO光源51を用いず、2:6MMIカプラ10の前段に1:2MMIカプラ61を配置し、1:2MMIカプラ61と2:6MMIカプラ10との間の2つの光導波路に光路長差を与える。この場合の光路長差は、6-DPSK信号パルスの1ビットの遅延に相当する。
入力された信号光パルスは、1:2MMIカプラ61を経由し、2つの経路に分かれた6-DPSK信号光同士は相対位相差Δφに応じて出力形態が異なる。1:2MMIカプラ61以降の構成と動作は、実施例1及び2で説明した動作と同じであり、光導波路デバイス(60度ハイブリッド)1Bとして機能する。
なお、図16(A)に示す1:2MMIカプラ61の代わりに、Y分岐カプラ、2:2MMIカプラを用いても、同様に60度ハイブリッド動作を得ることができる。また、図5(実施例1)の構成や、変形例1,2の構成も、同様に6-DPSK信号光に適用することができる。
図16(B)は、図16(A)の光導波路デバイスを光半導体装置(光受信機)50Bに適用した例を示す。光導波路デバイス41の出力は、図15の例と同様に、光電変換部としてのBPD19a、19b、19cに入射し、増幅回路としてのTIA52a、52b、53c、アナログ/ディジタル変換回路(ADC)53a、52b、53cを経て図示しないディジタル信号処理回路に供給される。
6-DPSK変調信号パルスは、光遅延回路65により、一方が他方に1ビット遅れた信号として時間的に同期し、2:6MMIカプラに入力する。この場合、図15(実施例3)に示したように、信号光同士の相対位相差Δφにより、異なる出力形態をとる。光導波路デバイス(60度ハイブリッド)の出力チャネルにおいて、実施例3と同様に機能するため、6-DPSK変調信号を識別することができ、電気信号への変換及び信号処理を行うことにより、光受信機50Bとして機能する。
以上述べたように、多モード干渉カプラ(例えば対モード干渉型の2:6MMIカプラ又は図14の構成の6:6MMIカプラ)の3対の出力チャネルにおいて、いずれか2対の出力チャネルを所定の分岐比を有する2入力2出力の光カプラ(たとえば分岐比72:28の2:2MMIカプラや、分岐比75:25の方向性結合器)に縦続接続して他の一対の出力チャネルに対する位相回転を与える構成にし、かつ、多モード干渉カプラ(2:6MMIカプラ等)からの前記2対の出力と、2:2光カプラとの間に位相シフタ又は位相調整領域を設けて位相整合をとることにより、波長依存性や位相ズレ、挿入損失が少なく、かつモノリシック集積化に適した60度ハイブリッドと光受信機を実現することができる。
以上の説明に対し、以下の付記を提示する。
(付記1)
入力光信号を、同相関係にある第1の光信号対、同相関係にある第2の光信号対、及び同相関係にある第3の光信号対に変換して、3対の光信号を出力する多モード干渉カプラと、
前記多モード干渉カプラから出力される前記3対の光信号のうちのいずれか2対に接続されて、前記2対の光信号の一方を、前記3対の光信号のうちの残り1対の光信号の位相関係に対して−60°位相回転させ、前記2対の光信号の他方を、前記残り1対の光信号の位相関係に対して60°位相回転させる第1の光カプラ及び第2の光カプラと、
前記多モード干渉カプラと、前記第1の光カプラ及び前記第2の光カプラの少なくとも一方との間に挿入されて、前記2対の光信号の少なくとも一方の相対位相差を調整する位相シフタと、
を備えることを特徴とする光導波路デバイス。
(付記2)
前記多モード干渉カプラは、当該多モード干渉カプラの幅方向の中心に対して対称な位置に位置する2つの入力チャネルと、隣接するチャネル同士で一対の同相信号を出力する6つの出力チャネルとを有することを特徴とする付記1に記載の光導波路デバイス。
(付記3)
前記第1の光カプラ及び前記第2の光カプラは、分岐比が75:25の方向性光結合器、又は分岐比が72:28の2入力2出力多モード干渉カプラであることを特徴とする付記1又は2に記載の光導波路デバイス。
(付記4)
前記多モード干渉カプラは、6つの出力チャネルを有す、互いに隣接する出力チャネル間で、前記同相関係にある3対の光信号を出力することを特徴とする付記1〜3のいずれかに記載の光導波路デバイス。
(付記5)
前記多モード干渉カプラは、2入力6出力の対モード干渉型カプラであることを特徴とする付記1〜4のいずれかに記載の光導波路デバイス。
(付記6)
前記多モード干渉カプラは、6入力6出力の多モード干渉カプラであり、6つの入力ポートのうち、前記多モード干渉カプラの軸方向の中心に対して対称な位置にある2つの入力ポートが入力チャネルとして選択されることを特徴とする付記1〜4のいずれかに記載の光導波路デバイス。
(付記7)
付記1〜6のいずれかの光導波路デバイスと、
前記光導波路デバイスの互いに60度ずつ位相回転された3対の光出力の各々に接続される光電変換部と、
を備える光受信機。
(付記8)
前記光導波路デバイスの前段に設けられる局発光源、
をさらに備え、前記光導波路デバイスの前記多モード干渉カプラには、6PSK信号と、前記局発光源からの発振光とが入力されることを特徴とする付記7に記載の光受信機。
(付記9)
前記光導波路デバイスの前段に設けられ、1ビットに相当する遅延を生じさせる光遅延回路、
をさらに備え、前記光遅延回路に6-DPSK信号が入力され、前記光導波路デバイスの前記多モード干渉カプラに、一方が他方に対して1ビット送れた2つの光信号が入力されることを特徴とする付記7に記載の光受信機。
(付記10)
前記光導波路デバイスと、前記光電変換部との間に延びる互いに交差しない3対の導波路、
をさらに備える付記7〜9のいずれかに記載に光受信機。
(付記11)
入力される6位相偏移変調信号又は差分6位相偏移変調信号を、同相関係にある第1の光信号対、同相関係にある第2の光信号対、及び同相関係にある第3の光信号対に変換して3対の出力光信号を取得し、
前記3対の出力光信号のうちのいずれか2対の出力光信号の一方を、前記3対の光信号のうちの残り1対の光信号の位相関係に対して−60°位相回転させ、前記2対の光信号の他方を、前記残り1対の光信号の位相関係に対して60°位相回転させ、
互いに60度ずつ位相回転された3対の光信号を対応する3対の光電変換素子にて受光する、
ことを特徴とする光受信方法。
(付記12)
前記3対の出力光信号への変換工程は、多モード干渉カプラを用いて行い、
前記位相回転の前段で、前記2対の出力光信号の少なくとも一方の相対位相差を調整する工程をさらに含むことを特徴とする付記11に記載の光受信方法。
光通信の分野に適用することができる。
1A、1B、21A、21B、31 光導波路デバイス(60度ハイブリッド)
10 対モード干渉型カプラ(2:6MMIカプラ)
11a〜11f 出力光導波路
12A、12B、12C 同相関係にある光信号対
13a,13b 2:2光カプラ(方向性結合器)
15 位相調整領域(位相シフタ)
19 光電変換部(バランスドフォトダイオード対)
20 非対称入力の多モード干渉型カプラ(6:6MMIカプラ)
30 対称入力の多モード干渉カプラ(6:6MMIカプラ)
50A 50B 光受信機
60 ハイメサ導波路構造
61 InP基板
62 GaInAsPコア
63 InP層
73a、73b 2:2光カプラ(2:2MMIカプラ)

Claims (5)

  1. 入力光信号を、同相関係にある第1の光信号対、同相関係にある第2の光信号対、及び同相関係にある第3の光信号対に変換して、3対の光信号を出力する多モード干渉カプラと、
    前記多モード干渉カプラから出力される前記3対の光信号のうちのいずれか2対に接続されて、前記2対の光信号の一方を、前記3対の光信号のうちの残り1対の光信号の位相関係に対して−60°位相回転させ、前記2対の光信号の他方を、前記残り1対の光信号の位相関係に対して60°位相回転させる第1の光カプラ及び第2の光カプラと、
    前記多モード干渉カプラと、前記第1の光カプラ及び前記第2の光カプラの少なくとも一方との間に挿入されて、前記2対の光信号の少なくとも一方の相対位相差を調整する位相シフタと、
    を備え
    前記多モード干渉カプラは、当該多モード干渉カプラの幅方向の中心に対して対称な位置に位置する2つの入力チャネルと、隣接するチャネル同士で一対の同相信号を出力する6つの出力チャネルを有し、
    前記第1の光カプラ及び前記第2の光カプラは、分岐比が75:25の方向性光結合器、又は分岐比が72:28の2入力2出力多モード干渉カプラである
    ことを特徴とする光導波路デバイス。
  2. 請求項の光導波路デバイスと、
    前記光導波路デバイスの互いに60度ずつ位相回転された3対の光出力の各々に接続される光電変換部と、
    を備える光受信機。
  3. 前記光導波路デバイスの前段に設けられる局発光源、
    をさらに備え、前記光導波路デバイスの前記多モード干渉カプラには、6PSK信号と、前記局発光源からの発振光とが入力されることを特徴とする請求項に記載の光受信機。
  4. 前記光導波路デバイスの前段に設けられ、1ビットに相当する遅延を生じさせる光遅延回路、
    をさらに備え、前記光遅延回路に6-DPSK信号が入力され、前記光導波路デバイスの前記多モード干渉カプラに、一方が他方に対して1ビット送れた2つの光信号が入力されることを特徴とする請求項に記載の光受信機。
  5. 位相偏移変調信号又は差分6位相偏移変調信号を、信号入力方向と直交する幅方向の中心に対して対称な位置に位置する2つの入力チャネルを有する多モード干渉カプラに入力し、
    前記多モード干渉カプラの6つの出力チャネルから、隣接するチャネル同士で同相関係にある第1の光信号対、同相関係にある第2の光信号対、及び同相関係にある第3の光信号対を形成する3対の出力光信号を出力し、
    分岐比が75:25の方向性光結合器、又は分岐比が72:28の2入力2出力多モード干渉カプラを用いて、前記3対の出力光信号のうちのいずれか2対の出力光信号の一方を、前記3対の光信号のうちの残り1対の光信号の位相関係に対して−60°位相回転させ、前記2対の光信号の他方を、前記残り1対の光信号の位相関係に対して60°位相回転させ、
    前記位相回転の前段で、前記2対の出力光信号の少なくとも一方の相対位相差を調整し、
    互いに60度ずつ位相回転された3対の光信号を対応する3対の光電変換素子にて受光する、
    ことを特徴とする光受信方法。
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