JP5651663B2 - 3dlut生成方法、3dlut生成装置及びコンピュータプログラム - Google Patents

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本発明は、エミュレーション対象である対象デバイスの色特性をエミュレートするための3DLUT生成方法、3DLUT生成装置及び該3DLUT生成装置を実現するためのコンピュータプログラムに関する。
特性が未知であるデバイスの色特性を再現するための手段として、3DLUT(3Dルックアップテーブル)を用いたエミュレーション手法がある。3DLUTは、従来の1DLUTのようなRGB個別のテーブルと異なり、RGB立体状で混色のテーブルとして扱うものである。色再現性の精度の高いエミュレーションを行うためには、多数の点を測定して格子点の間隔が細かい3DLUTを作成することが必要であるが、多数の点を測定するには非常に多くの時間を要する。一方、測定点を少なくすれば、測定に要する時間は短縮することができるものの、格子点の間隔は粗くなり、色再現性の精度は低下する。
このような課題を解決する方法として、様々な手法が提案されている。例えば、画像データのビット数に応じて3次元ルックアップテーブル(3DLUT)の格子点数を決定することにより、3次元ルックアップテーブル生成のための演算時間と、画像データの変換時における格子点間の補間演算精度とを制御する画像処理方法が開示されている(特許文献1参照)。
また、多数色の各色インク量と各色の色成分値との対応関係を規定した対応関係定義データを作成する際に参照される格子点を決定するために、格子点の平滑程度を評価する評価関数を規定し、この評価関数を略極小化することで格子点の位置を最適化する方法が開示されている(特許文献2参照)。
さらに、第1のステップにおいて、N個のサンプル値から特定のプリンタの高精度な非線形モデルのパラメータを求め、第2のステップにおいて、N個より少ないM個のサンプル値によって同型のプリンタの個体差又は経年変化による変動を補正することにより、少数のパッチを用いて、より精度の高い測色値を推定する方法が開示されている(特許文献3参照)。
特開2002−16939号公報 特開2004−140578号公報 特開2008−312119号公報
特許文献1〜3のような従来の方法を適用すれば、測定する格子点の数を少なくし、それを補完するために色推定又は補間アルゴリズムを採用することにより、格子点数の不足を補い、精度のよい3DLUTを作成することができる。しかし、デバイスが異なれば、その色特性も異なるため、精度のよい色再現を実現するためには、デバイスごとに異なる色推定又は補間アルゴリズムを採用する必要がある。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、エミュレーション対象である対象デバイスの色特性に応じて精度の高い3DLUT生成することができる3DLUT生成方法、3DLUT生成装置及び該3DLUT生成装置を実現するためのコンピュータプログラムを提供することにある。
第1発明に係る3DLUT生成方法は、色を出力するデバイスで対象デバイスの色特性をエミュレートするための3DLUT生成方法において、前記対象デバイスの色特性に関する評価値を算出するステップと、算出された評価値に応じて、3DLUTを生成するための複数の異なる計算モデルの中から一の計算モデルを選択するステップと、選択された計算モデルに応じた格子点について測色を行うステップと、測色された格子点の色値を用いて、測色された格子点以外の格子点の色値を推定して3DLUTを生成するステップとを含むことを特徴とする。
第2発明に係る3DLUT生成方法は、第1発明において、前記算出するステップは、前記対象デバイスの加法混色性を評価値として算出することを特徴とする。
第3発明に係る3DLUT生成方法は、第2発明において、前記算出するステップは、前記対象デバイスに少なくとも2つの色の混合色の信号を入力した場合の色出力値と前記少なくとも2つの色の信号それぞれを入力した場合の各色出力値の合計との比率を用いて前記評価値を算出することを特徴とする。
第4発明に係る3DLUT生成方法は、第3発明において、前記対象デバイスに3つの色の混合色の信号を入力した場合の色出力値と前記3つの色の信号それぞれを入力した場合の各色出力値の合計との比率を算出する比率算出ステップを含み、前記算出するステップは、前記対象デバイスに各色の信号の複数の異なる値を入力した場合それぞれについて前記比率算出ステップを繰り返して得られた各比率の合計値を評価値として算出することを特徴とする。
第5発明に係る3DLUT生成方法は、第3発明において、3つの色から2つの色を選択する組み合わせを特定するステップと、前記対象デバイスに前記特定するステップで特定された2つの色の混合色の信号を入力した場合の色出力値と前記2つの色の信号それぞれを入力した場合の各色出力値の合計との比率を前記組み合わせについてそれぞれ算出する比率算出ステップとを含み、前記算出するステップは、前記対象デバイスに各色の信号の複数の異なる値を入力した場合それぞれについて前記比率算出ステップを繰り返して得られた各比率の合計値を評価値として算出することを特徴とする。
第6発明に係る3DLUT生成方法は、第1発明乃至第5発明のいずれか1つにおいて、前記計算モデルは、前記対象デバイスの各色の出力値のうちの所与の出力値に基づいて該所与の出力値を除いた残余の出力値を算出するアルゴリズムを有し、前記選択するステップは、前記算出するステップで算出した評価値の優劣に応じて、前記残余の出力値の数が多少であるアルゴリズムの計算モデルを選択することを特徴とする。
第7発明に係る3DLUT生成方法は、第1発明において、前記対象デバイスの色出力値を測定するステップと、3DLUTを生成するための複数の異なる計算モデルを用いた場合の色出力値を推定するステップとを含み、前記選択するステップは、測定された色出力値と推定した色出力値の差に基づいて、前記複数の異なる計算モデルの中から一の計算モデルを選択することを特徴とする。
第8発明に係る3DLUT生成方法は、第1発明において、複数の対象デバイスと該対象デバイスに適合する複数の異なる計算モデルとを関連付けておくステップと、前記複数の対象デバイスに関する情報を、ユーザによる特定、ブラウザによる特定、EDIDによる特定又は汎用オペレーティングシステム若しくはアプリケーションによる特定のいずれかにより取得するステップとを含み、前記選択するステップは、取得された情報に基づいて、前記複数の異なる計算モデルの中から一の計算モデルを選択することを特徴とする。
第9発明に係る3DLUT生成装置は、色を出力するデバイスで対象デバイスの色特性をエミュレートするための3DLUT生成装置において、前記対象デバイスの色特性に関する評価値を算出する評価値算出手段と、該評価値算出手段で算出した評価値に応じて、3DLUTを生成するための複数の異なる計算モデルの中から一の計算モデルを選択する選択手段と、該選択手段で選択した計算モデルに応じた格子点について測色を行う測色手段と、該測色手段で測色した格子点の色値を用いて、測色した格子点以外の格子点の色値を推定して3DLUTを生成する生成手段とを備えることを特徴とする。
第10発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、色を出力するデバイスで対象デバイスの色特性をエミュレートするためのコンピュータプログラムにおいて、コンピュータに、前記対象デバイスの色特性に関する評価値を算出するステップと、算出した評価値に応じて、3DLUTを生成するための複数の異なる計算モデルの中から一の計算モデルを選択するステップと、選択した計算モデルに応じた格子点について測色された該格子点の色値を用いて、測色された格子点以外の格子点の色値を推定して3DLUTを生成するステップとを実行させることを特徴とする
第1発明、第9発明及び第10発明にあっては、エミュレーション対象である対象デバイスの色特性に関する評価値を算出する。対象デバイスは、例えば、ディスプレイのような表示装置、プリンタのような印刷装置のように色を出力する装置である。色特性に関する評価値は、例えば、RGBそれぞれの色の和が、RGBの混合色に一致する加法混色がどの程度の誤差で成立するかを示す指標とすることができるが、色特性に関する評価値は、加法混色に限定されるものではない。算出された評価値に応じて、色再現のための複数の異なる計算モデルの中から一の計算モデルを選択する。すなわち、予め複数の異なる計算モデルを用意しておき、評価値に応じて、動的に計算モデルを選択する。そして、選択された計算モデルを用いて色特性の再現を行う。色特性の再現は、例えば、選択された計算モデルに応じた格子点について測色を行い、測定された格子点を用いて、測定された格子点以外の格子点について補間を行って3DLUTを生成する。
これにより、対象デバイスの色特性によって、最適な計算モデルが異なる場合であっても、対象デバイスの色特性に関する評価値を事前に計算して、当該対象デバイスの色特性を所要のデバイス(対象デバイスとは色特性の異なるデバイス)で再現するのに最適な計算モデルを動的に選択することができるので、格子点の測定時間を短時間に抑制しつつ、対象デバイスの色特性に応じて精度の高い色再現性を実現することができる。
第2発明にあっては、対象デバイスの加法混色性を評価値として算出する。すなわち、加法混色性の優劣を判定して、最適な計算モデルを選択する。これにより、加法混色性の優劣に応じた計算モデルを動的に選択することができ、格子点の測定時間を短時間に抑制しつつ、対象デバイスの色特性に応じて精度の高い色再現性を実現することができる。
第3発明にあっては、対象デバイスに少なくとも2つの色の混合色の信号を入力した場合の色出力値と、少なくとも2つの色の信号それぞれを入力した場合の各色出力値の合計との比率を用いて評価値を算出する。色出力値は、例えば、対象デバイスが表示装置である場合、所望の色の信号を対象デバイスに入力したときに、表示画面(ディスプレイ)を測色センサで測定して得られる値であり、例えば、三刺激値XYZのいずれか(例えば、Y:輝度値)とすることができる。また、比率が1である場合、加法混色が成立し、加法混色性が最も優れていることになる。これにより、加法混色性の優劣に応じた計算モデルを動的に選択することができ、格子点の測定時間を短時間に抑制しつつ、対象デバイスの色特性に応じて精度の高い色再現性を実現することができる。
第4発明にあっては、対象デバイスに3つの色の混合色の信号を入力した場合の色出力値と、3つの色の信号それぞれを入力した場合の各色出力値の合計との比率を算出する。そして、対象デバイスに各色の信号の複数の異なる値を入力した場合それぞれについて求めた各比率の合計値を評価値として算出する。3つの色をRGBとすると、RGBの混合色は白色となるので、白色についての加法混色性を評価値として算出することになる。これにより、白色の加法混色性の優劣に応じた計算モデルを動的に選択することができ、格子点の測定時間を短時間に抑制しつつ、対象デバイスの色特性に応じて精度の高い色再現性を実現することができる。
第5発明にあっては、3つの色から2つの色を選択する組み合わせを特定する。3つの色をRGBとすると、GとB、RとB、RとGの3つの組み合わせを特定する。対象デバイスに特定された2つの色の混合色の信号を入力した場合の色出力値と、2つの色の信号それぞれを入力した場合の各色出力値の合計との比率を当該3つの組み合わせについてそれぞれ算出する。そして、対象デバイスに各色の信号の複数の異なる値を入力した場合それぞれについて求めた各比率の合計値を評価値として算出する。GとB、RとB、及びRとGの混合色は、それぞれシアン(Cyan)、マゼンタ(Magenta )、イエロー(Yellow)となるので、シアン、マゼンタ、イエローについての加法混色性を評価値として算出することになる。これにより、シアン、マゼンタ、イエローの加法混色性の優劣に応じた計算モデルを動的に選択することができ、格子点の測定時間を短時間に抑制しつつ、対象デバイスの色特性に応じて精度の高い色再現性を実現することができる。
第6発明にあっては、計算モデルは、対象デバイスの各色の出力値のうちの所与の出力値に基づいて当該所与の出力値を除いた残余の出力値を算出するアルゴリズムを有する。所与の出力値は、例えば、対象デバイスが表示装置である場合、3DLUTの各格子点のうち、測色により得られる格子点の色値である。そして、算出した評価値がよいほど、残余の出力値の数が多いアルゴリズムの計算モデルを選択する。これにより、評価値の優劣に応じて最適な計算モデルを選択することができ、色再現性の精度を補償しつつ測色に要する時間を短縮することができる。
第7発明にあっては、対象デバイスの色出力値を測定し、色再現のための複数の異なる計算モデルを用いた場合の色出力値を推定する。そして、測定された色出力値と推定した色出力値の差(例えば、色差など)に基づいて、複数の異なる計算モデルの中から一の計算モデルを選択する。
第8発明にあっては、複数の対象デバイスと当該対象デバイスに適合する複数の異なる計算モデルとを関連付けておき、複数の対象デバイスに関する情報を、ユーザによる特定、ブラウザによる特定、EDIDによる特定又は汎用オペレーティングシステム若しくはアプリケーションによる特定のいずれかにより取得する。そして、取得された情報に基づいて、複数の異なる計算モデルの中から一の計算モデルを選択する。
本発明によれば、格子点の測定時間を短時間に抑制しつつ、対象デバイスの色特性に応じて精度の高い色再現性を実現することができる。
本実施の形態の色再現装置の構成の一例を示すブロック図である。 3DLUTの一例を示す模式図である。 色計算モデルの一例を示す模式図である。 色計算モデルの他の例を示す模式図である。 本実施の形態の色再現装置の処理手順を示すフローチャートである。 本実施の形態の色再現装置の処理手順を示すフローチャートである。 評価値に基づく計算モデル選択の処理手順を示すフローチャートである。 色計算モデルAで用いるマスキングの例を示す説明図である。
以下、本発明に係る色再現方法、色再現装置及び該色再現装置を実現するためのコンピュータプログラムを実施の形態を示す図面に基づいて説明する。図1は本実施の形態の色再現装置100の構成の一例を示すブロック図である。色再現装置100は、例えば、コンピュータプログラム(アプリケーション)を実行させることができるパーソナルコンピュータなどにより構成することができる。
色再現装置100は、エミュレーション対象である対象デバイスとしての表示装置200の特性が未知である場合に、表示装置200の色特性に関する評価値を事前に算出し、算出した評価値に応じて、表示装置200とは色特性の異なる所要の表示装置300(表示装置200の色特性を再現する表示装置)において、表示装置200の色特性を再現するのに最適な色再現用の計算モデルを動的に選択する。そして、色再現装置100は、選択した計算モデルを使用する際に必要となる測色データを表示装置200から取得し、取得した測色データを用いて3DLUT(3Dルックアップテーブル)を生成する。3DLUTを生成することにより、表示装置300上で表示装置200(所望の任意の対象デバイス)の色特性をエミュレーションすることができる。なお、デバイスは表示装置200、300に限定されるものではなく、印刷装置であってもよい。
図1に示すように、色再現装置100は、装置全体を制御する制御部10、入力部11、出力部12、測色パッチ生成部13、色特性評価値算出部14、計算モデル部15、計算モデル選択部16、色再現部17などを備える。測色パッチ生成部13は、事前測色用パッチ生成部131、色再現用パッチ生成部132などを備える。また、計算モデル部15は、計算モデルA、B、C…などを備える。
入力部11は、測色センサ1で測定して得られた測色データを取得し、取得した測色データを用いて評価値を算出する場合には、当該測色データを色特性評価値算出部14へ出力し、取得した測色データを用いて3DLUTを生成する場合には、当該測色データを色再現部17へ出力する。
測色センサ1は、例えば、人間の目に対応する分光感度と略同一の感度を有する3つのセンサを備え、三刺激値と称されるX、Y、Zの3つの値を測定することができる。測色センサ1は、測定時に表示装置200の表示面の任意の箇所(例えば、中央部)に接触又は非接触状態で設けられ、表示面からの光の強度を測定し、測定値X、Y、Zを入力部11へ出力する。なお、測色センサ1は、三刺激値を出力するものに限定されるものではなく、例えば、XYZに代えてLab、Luvでもよく、あるいは分光分布を測定して出力する光学センサ等を用いることもできる。
出力部12は、測色パッチ生成部13で生成した測色パッチを表示装置200へ出力する。
測色パッチ生成部13は、測色パッチを生成する。測色パッチは、表示装置200に入力されるRGB信号である。例えば、RGB信号の階調を256階調とすると、測色パッチは、所要の複数の階調について、Rのみ、Gのみ、Bのみ、RとGとの混合色、GとBとの混合色、BとRとの混合色、及びRGBの混合色のいずれか又は組み合わせからなる入力データである。測色パッチは、表示装置200の表示画面全体に表示してもよく、所要の領域だけに表示してもよい。
事前測色用パッチ生成部131は、表示装置200の色特性を評価する評価値を算出するために、表示装置200に入力される事前測色用パッチを生成する。
図2は3DLUTの一例を示す模式図である。図2は3DLUTを模式的に図示したものである。RGB信号それぞれの階調を256(0〜255)とすると、RGBそれぞれの1辺当たりに256個の格子点が存在するので、3DLUT全体の格子点の総数は、256の3乗となる。従来は、3DLUTを用いたエミュレーションを行う際に、色再現性の精度を高めるため、RGBそれぞれの1辺当たりの測定点としての格子点は、例えば、10個、あるいは17個などの数を設定している。RGBそれぞれの1辺当たりの測定点としての格子点の数を10とすると、3DLUT全体では、1000個の格子点について測定し、残りの格子点(256の3乗から1000を減算した数の格子点)は、色推定手法又は補間アルゴリズムなどを用いて求める。
事前測色用パッチでは、RGBそれぞれの1辺当たりの測定点としての格子点の数は、3〜10程度の値とすることができる。すなわち、事前測色用パッチは、256階調の中から、3〜10個の階調が設定され、設定された階調の色信号からなるデータである。
色再現用パッチ生成部132は、3DLUTを生成するために、表示装置200に入力される色再現用パッチを生成する。
色再現用パッチでは、測定点としての格子点は、計算モデル選択部16で選択した計算モデルによって決定されることになる。すなわち、色再現用パッチは、選択された計算モデルによって、256階調の中から設定された所要の階調の色信号からなるデータである。
色特性評価値算出部14は、事前測色用パッチが表示装置200へ出力され、表示装置200から得られた測色データに基づいて、表示装置200の色特性に関する評価値を算出する。色特性に関する評価値は、例えば、RGBそれぞれの色の和が、RGBの混合色に一致する加法混色がどの程度の誤差で成立するかを示す指標の1つとすることができる。本実施の形態では、加法混色性を評価値の一例として説明するが、色特性に関する評価値は、加法混色に限定されるものではない。
色特性評価値算出部14は、表示装置200に少なくとも2つの色の混合色の信号を入力した場合の色出力値と、少なくとも2つの色の信号それぞれを入力した場合の各色出力値の合計との比率を用いて評価値を算出する。
色出力値は、例えば、表示装置200の場合、所望の色の信号を表示装置200に入力したときに、表示画面(ディスプレイ)を測色センサ1で測定して得られる測色データであり、例えば、三刺激値XYZのいずれか(例えば、Y:輝度値)とすることができる。また、比率が1である場合には、加法混色が成立し、加法混色性が最も優れていることになる。
次に、評価値の具体例について説明する。評価値(加法混色エラー)を求めるため、以下の式(1)〜(4)で示す計算式を採用する。
Figure 0005651663
式(1)〜(4)において、IY (dR,dG,dB)は、表示装置200へ事前測色用パッチを出力することにより、表示装置200にRGB信号(dR,dG,dB)が入力された場合に、測色センサ1で測定される出力値である輝度値である。また、iは、例えば、0〜255の階調値をn個の格子点で分割した場合のi番目の格子点(i番目の階調値)を表す記号であり、階調が0、64、128、192、255である場合には、i=1〜4となる(階調0を除く)。
式(1)は、表示装置200に3つの色(RGB)の混合色の信号を入力した場合の色出力値IY (i,i,i)と、3つの色(RGB)の信号それぞれを入力した場合の各色出力値IY (i,0,0)、IY (0,i,0)、IY (0,0,i)の合計との比率を表す。RGBの混合色は白色となるので、式(1)は、白色についての加法混色性を評価値として算出するための計算式である
式(2)は、表示装置200に2つの色(GB)の混合色の信号を入力した場合の色出力値IY (0,i,i)と、2つの色(GB)の信号それぞれを入力した場合の各色出力値IY (0,i,0)、IY (0,0,i)の合計との比率を表す。GBの混合色はシアン(Cyan)となるので、式(2)は、シアンについての加法混色性を評価値として算出するための計算式である。
式(3)は、表示装置200に2つの色(RB)の混合色の信号を入力した場合の色出力値IY (i,0,i)と、2つの色(RB)の信号それぞれを入力した場合の各色出力値IY (i,0,0)、IY (0,0,i)の合計との比率を表す。RBの混合色はマゼンタ(Magenta )となるので、式(3)は、マゼンタについての加法混色性を評価値として算出するための計算式である。
式(4)は、表示装置200に2つの色(RG)の混合色の信号を入力した場合の色出力値IY (i,i,0)と、2つの色(RG)の信号それぞれを入力した場合の各色出力値IY (i,0,0)、IY (0,i,0)の合計との比率を表す。RGの混合色はイエロー(Yellow)となるので、式(4)は、イエローについての加法混色性を評価値として算出するための計算式である。
各式(1)〜(4)において、IY (0,0,0)による減算は、階調が0のときのオフセットを補正するためのものである。
評価値(加法混色エラー)Eは、以下の式(5)〜(7)のいずれかを用いることができる。
Figure 0005651663
式(5)は、R、G、Bそれぞれの色、RGBの混合色、GBの混合色、RBの混合色、RGの混合色の各色の信号の複数の異なる値(階調)を入力した場合それぞれについて求めた各比率の合計値を評価値Eとして算出するものである。すなわち、式(5)は、白色、シアン、マゼンタ及びイエローの加法混色性を評価値とするものである。本実施の形態では、式(5)の評価値Eを用いて計算モデルを選択する場合について説明する。
式(6)は、R、G、Bそれぞれの色、RGBの混合色の各色の信号の複数の異なる値(階調)を入力した場合それぞれについて求めた各比率の合計値を評価値Eとして算出するものである。すなわち、式(5)は、白色の加法混色性を評価値とするものである。
式(7)は、R、G、Bそれぞれの色、GBの混合色、RBの混合色、RGの混合色の各色の信号の複数の異なる値(階調)を入力した場合それぞれについて求めた各比率の合計値を評価値Eとして算出するものである。すなわち、式(7)は、シアン、マゼンタ及びイエローの加法混色性を評価値とするものである。
評価値Eは、0から1までの範囲の数値を取り得る。評価値Eが小さいほど、加法混色性がよいことを表す。また、評価値Eは、加法混色性(加法混色エラー)に限定されるものではない。例えば、各計算モデルで平均的な精度となる点を測定した値と計算により求めた値との比較を行い、このずれを評価値とすることもできる。また、対象デバイスの種類が分かっている場合には、予め定めておいた当該対象デバイスに最適な計算モデルを選択するようにしてもよい。この場合には、事前測色用パッチによる事前測定は不要となる。
計算モデル部15は、表示装置300上で表示装置200の色特性をエミュレーションするため、すなわち所要の色特性を再現するための手段としての3DLUTを生成するための複数の計算モデルA、B、C…を有する。計算モデルは、数値計算による補間計算モデル、色推定アルゴリズムを用いる色計算モデルなどを含む。
数値計算による補間計算モデルは、画像処理等で一般的に用いられているキュービックコンボリューションによる補間計算を行うものである。また、数値計算による補間計算モデルとして、多項式近似、各種のスプライン補間、線形補間などの手法を用いることもできる。
色計算モデルは、後述の色計算モデルA、色計算モデルBの他、GOG(Gain Offset Gamma)モデル、S−curveモデル、修正Maskingモデルなどの手法を用いることもできる。
計算モデル選択部16は、色特性評価値算出部14で算出した評価値に応じて、表示装置300上で表示装置200の色特性を色再現するため、すなわち3DLUTを生成するための複数の異なる計算モデルの中から一の計算モデルを選択する。すなわち、予め複数の異なる計算モデルを用意しておき、評価値に応じて、動的に計算モデルを選択する。
色再現部17は、計算モデル選択部16で選択した計算モデルを用いて、表示装置300上で表示装置200の色特性を再現する。色特性の再現は、例えば、選択された計算モデルに応じた格子点について測色を行い、測定された格子点を用いて、測定された格子点以外の格子点について補間を行って3DLUTを生成することである。
上述の構成により、エミュレーション対象である対象デバイスの色特性によって、最適な計算モデルが異なる場合であっても、対象デバイスの色特性に関する評価値を事前に計算して、当該対象デバイスの色特性を所要のデバイス(対象デバイスとは色特性の異なるデバイス)で再現するのに最適な計算モデルを動的に選択し、測定する格子点の数を減らすことができるので、格子点の測定時間を短時間に抑制しつつ、対象デバイスの色特性に応じて精度の高い色再現性を実現することができる。
また、対象デバイスの加法混色性を評価値として算出する。すなわち、加法混色性の優劣を判定して、最適な計算モデルを選択する。これにより、加法混色性の優劣に応じた計算モデルを動的に選択することができ、格子点の測定時間を短時間に抑制しつつ、対象デバイスの色特性に応じて精度の高い色再現性を実現することができる。
また、評価値Eとして、上述の式(5)を用いることにより、白色、シアン、マゼンタ、イエローの加法混色性の優劣に応じた計算モデルを動的に選択することができ、格子点の測定時間を短時間に抑制しつつ、対象デバイスの色特性に応じて精度の高い色再現性を実現することができる。
また、評価値Eとして、上述の式(6)を用いることにより、白色の加法混色性の優劣に応じた計算モデルを動的に選択することができ、格子点の測定時間を短時間に抑制しつつ、対象デバイスの色特性に応じて精度の高い色再現性を実現することができる。
また、評価値Eとして、上述の式(7)を用いることにより、シアン、マゼンタ、イエローの加法混色性の優劣に応じた計算モデルを動的に選択することができ、格子点の測定時間を短時間に抑制しつつ、対象デバイスの色特性に応じて精度の高い色再現性を実現することができる。
また、計算モデル部15は、対象デバイスの各色の出力値のうちの所与の出力値に基づいて当該所与の出力値を除いた残余の出力値を算出するアルゴリズムを有する。所与の出力値は、例えば、対象デバイスが表示装置である場合、3DLUTの各格子点のうち、測色により得られる格子点の色値である。残余の出力値は、計算モデルにより求められる格子点の色値である。
そして、計算モデル選択部16は、色特性評価値算出部14で算出した評価値Eがよいほど(評価値Eの値が小さいほど)、残余の出力値の数が多いアルゴリズムの計算モデルを選択することができる。
例えば、評価値Eが悪い場合(評価値Eの値が大きい場合)、図2に例示したRGBの全格子点のうち、所要の階調の格子点について測定して、残余の格子点の値は、数値計算による補間計算で求める手法を用いることができる。
図3は色計算モデルの一例を示す模式図である。評価値Eがややよい場合(評価値Eの値がやや小さい場合)には、図3Aに例示するようなRB面の格子点、図3Bに示すようなRG面の格子点、図3Cに示すようなBG面の格子点について測定し、残余の格子点の値は、色推定を行うことができる。数値計算による補間計算で求める手法に比べて、図3の色計算モデルを用いる場合には、測定する格子点の数が少なくなるので、測定時間に要する時間を短縮することができる。
図4は色計算モデルの他の例を示す模式図である。評価値Eがよい場合(評価値Eの値が小さい場合)には、図4に例示するようなR、G、Bそれぞれの辺の格子点について測定し、残余の格子点の値は、色推定を行うことができる。図3の色計算モデルを用いる場合に比べて、図4の色計算モデルを用いる場合には、測定する格子点の数が少なくなるので、測定時間に要する時間をさらに短縮することができる。
上述のように、評価値の優劣に応じて最適な計算モデルを選択することができ、色再現性の精度を補償しつつ測色に要する時間を短縮することができる。
次に、本実施の形態の色再現装置100の動作について説明する。図5及び図6は本実施の形態の色再現装置100の処理手順を示すフローチャートである。以下、便宜上処理の主体を制御部10として説明する。制御部10は、事前測色用パッチの生成指示の有無を判定し(S11)、指示がない場合(S11でNO)、ステップS11の処理を繰り返す。なお、生成指示は、不図示の操作部(マウス、キーボード、タッチパネル等)で受け付けてもよく、あるいは外部から指示を受信するようにしてもよい。
指示があった場合(S11でYES)、制御部10は、事前測色用パッチを生成し(S12)、生成した事前測色用パッチを表示装置200へ出力する(S13)。制御部10は、測色指示を測色センサ1へ出力し(S14)、測色センサ1で測定された測色データを取得する(S15)。
制御部10は、他の事前測色用パッチがあるか否かを判定し(S16)、他の事前測色用パッチがある場合(S16でYES)、ステップS13以降の処理を繰り返す。これにより、式(5)〜(7)のいずれかで表される評価値Eを算出するための表示装置200の出力値を得ることができる。
他の事前測色用パッチがない場合(S16でNO)、すなわち事前測定が完了した場合、制御部10は、測色データに基づいて、式(5)〜(7)のいずれかで表される評価値Eを算出する(S17)。制御部10は、算出した評価値Eに基づいて計算モデルを選択する(S18)。なお、計算モデルの選択方法の一例の詳細は後述する。
制御部10は、選択した計算モデルに対応する色再現用パッチを生成する(S19)。すなわち、計算モデル毎に計算に必要な格子点が異なるので、計算モデル毎に色再現用パッチも異なる。
制御部10は、生成した色再現用パッチを表示装置200へ出力し(S20)、測色指示を測色センサ1へ出力し(S21)、測色センサ1で測定された測色データを取得する(S22)。
制御部10は、他の色再現用パッチがあるか否かを判定し(S23)、他の色再現用パッチがある場合(S23でYES)、ステップS20以降の処理を繰り返す。これにより、選択した計算モデルに必要な測定点としての格子点の出力値を得ることができる。
他の色再現用パッチがない場合(S23でNO)、すなわち選択した計算モデルに必要な測定が完了した場合、制御部10は、測色データに基づいて3DLUTを生成し(S24)、処理を終了する。
図7は評価値に基づく計算モデル選択の処理手順を示すフローチャートである。図7の処理は、図5のステップS18の処理を具体的に示したものである。制御部10は、加法混色性の評価値Eを算出する(S31)。評価値Eは、例えば、式(5)で表される。
制御部10は、評価値Eが第1閾値(例えば、0.05)より大きいか否かを判定し(S32)、評価値Eが第1閾値より大きい場合(S32でYES)、すなわち評価値が悪い場合、数値計算による補間計算モデルを選択し(S33)、処理を終了する。
評価値Eが第1閾値より大きくない場合(S32でNO)、制御部10は、評価値Eが第2閾値(例えば、0.03)より小さいか否かを判定する(S34)。評価値Eが第2閾値より小さくない場合(S34でNO)、すなわち評価値Eがややよい場合、制御部10は、色計算モデルBを選択し(S35)、処理を終了する。
色計算モデルBは、式(8)を用いて色推定を行うものである。
Figure 0005651663
式(8)の右辺は測定値を表し、左辺が推定値を表す。すなわち、色再現用パッチを表示装置200へ出力し、測定点として、R、G、Bそれぞれの色の信号を表示装置200へ入力したときに、測色センサ1が出力する出力値I(dR,0,0)、I(0,dG,0)、I(0,0,dB)、測定点として、RGの混合色、GBの混合色、RBの混合色の信号を表示装置200へ入力したときに、測色センサ1が出力する出力値I(dR,dG,0)、I(0,dG,dB)、I(dR,0,dB)、及びRGBの各階調が0の信号を表示装置200へ入力したときに、測色センサ1が出力する出力値I(0,0,0)を用いて、I(dR,dG,dB)を推定する。
例えば、R、G、Bそれぞれの測定点としての格子点の数を10とすると、式(8)で必要な測定点の総数は、(3×10×10)−(10+10+10)+1=271個となる。一方、従来の手法では、10×10×10=1000個の測定点を必要とした。
1つの測定点について要する測定時間を、例えば、5秒とすると、従来の手法では、5×1000=5000秒(約1時間半)を必要としていたのに対し、色計算モデルBでは、5×271=1355秒(約23分)に短縮することができる。
評価値Eが第2閾値より小さい場合(S34でYES)、すなわち評価値Eがよい場合、制御部10は、色計算モデルAを選択し(S36)、処理を終了する。
色計算モデルAは、式(9)、式(10)を用いて色推定を行うものである。式(9)の右辺は測定値を表し、左辺が推定値を表す。また、式(9)において、I(dY,dY,0)をIY (dY)と略記し、I(dGr,dGr,dGr)をIGr (dGr)と略記している。なお、dB、dG、dRの大きさが式(10)の場合と異なる場合も、式(9)を変更して同様に色推定を行うことができる。
Figure 0005651663
図8は色計算モデルAで用いるマスキングの例を示す説明図である。色計算モデルAでは、図8に示すように、R、G、B、C、M、Y、Grを用いてI(dR,dG,dB)を推定する。
図5乃至図7に示す処理は、処理手順を示すコンピュータプログラムを記録媒体に記録しておき、当該記録媒体に記録されたコンピュータプログラムをCPU及びRAM等を備えたコンピュータに備えられた記録媒体読取装置で読み取り、読み取ったコンピュータプログラムをRAMにロードしてCPUに実行させることにより実現することもできる。
上述のように、デバイスの加法混色性などによって最適な色推定・補間アルゴリズム(計算モデル)は異なる。また、色推定・補間アルゴリズム(計算モデル)毎に計算に必要な格子点が異なるため、使用する計算モデルが異なれば、測定点を変更しなければならない。本実施の形態では、所要のデバイス上でエミュレーション対象の対象デバイスの色特性を再現するための3DLUTを生成するための測定を行う前に、対象デバイスの色特性に関する評価値を簡易な手法で事前に算出し、算出した評価値に応じた計算モデルを選択するので、対象デバイスに最適な計算モデルを動的に選択することができ、短時間かつ精度よく3DLUTを生成することが可能となる。
また、選択する計算モデルによっては、従来であればRGBそれぞれの1辺当たりの格子点(測定点)の数が、例えば、32存在すると、格子点の総数が33000程度となり、1つの格子点の測定時間が約5秒である場合、約2日間要した測定時間が、本実施の形態によれば、例えば、格子点(測定点)の総数を720程度に減少させることができ、数時間程度に短縮することができるとともに、結果として得られるプロファイル又はエミュレーションの精度が維持されるという効果もある。すなわち、本実施の形態によれば、3DLUTの生成において、精度を低下させることなく測定点を削減することができる。
上述の実施の形態では、対象デバイスの色特性の評価値として、加法混色性を用いる構成であったが、色特性に関する評価値は加法混色性に限定されるものではない。以下に他の評価値を用いる例について説明する。
まず、各モデルの計算結果と比較して推定モデルを決定する方法について説明する。この方法は、いくつかの点について実際に測定した値と、各推定モデルの計算結果とを比較して、差が最も小さい(色差が最も小さい)推定モデルを決定(適用)する方法である。すなわち、対象デバイスの色出力値を測定し、色再現のための複数の異なる計算モデルを用いた場合の色出力値を推定する。そして、測定された色出力値と推定した色出力値の差(例えば、色差など)に基づいて、複数の異なる計算モデルの中から一の計算モデルを選択する。以下、より具体的に説明する。
以下の手順で、各モデルの計算結果と測定データを比較してモデルを決定する。
(1)ある点について実際に測定を行い、測定データを用意する。
(2)(1)で測定した点の推定値を計算するために必要な格子点の測定を行う。
(3)(2)で測定した値を用いて(1)の格子点の推定値を算出する。
(4)(1)〜(3)をくりかえす。
(5)(1)で測定した値と(3)で計算した値が最も近いモデルを最適なモデルとして決定する。値が最も近いことの判断基準として、色差(ΔE76、ΔE94、ΔE2000、ΔECECなど)を用いることができる。ここで、推定値を計算するための格子点及び前述の(1)の測定点については、できるだけ各モデル共通のものを選ぶようにして、逐一測定などをしなおす必要がないようにしてもよい。また、測定又は推定値については、XYZという3刺激値ではなく、対象デバイス(モニタ)の分光特性を測定あるいは推定するようにすることもできる。
次に、対象デバイスに適合する推定モデルのデータベースを用いて推定モデルを決定する方法について説明する。この方法は、対象デバイスの色特性に最も適合する推定モデルが何であるかを事前に調べておき、データベースに格納しておく。そして、測定を行う際に対象デバイスの情報を取得し、データベースを検索することで推定モデルの決定を行なう。すなわち、複数の対象デバイスと当該対象デバイスに適合する複数の異なる計算モデルとを関連付けておき、複数の対象デバイスに関する情報を、ユーザによる特定、ブラウザによる特定又はEDIDによる特定により取得する。そして、取得された情報に基づいて、複数の異なる計算モデルの中から一の計算モデルを選択する。この方法には、例えば、(1)ユーザが指定する方法、(2)ブラウザなどから情報を取得する方法、(3)EDID(Extended display identification data)から取得する方法、(4)汎用オペレーティングシステム若しくはアプリケーションから取得する方法などがある。以下、各方法について説明する。
(1)ユーザが指定する方法は、対象デバイスの情報をユーザが特定(例えば、対象デバイスを特定する情報を色再現装置100に入力)することで推定モデルを決定する方法である。この場合、複数の対象デバイスを選択可能に表示して、ユーザがいずれかの対象デバイスを選択するようにすることができる。
(2)ブラウザなどから情報を取得する方法は、予め対象デバイスと対応する推定モデルとを関連付けておく。そして、ブラウザから対象デバイスの情報を取得し、取得した情報を用いて推定モデルを決定する方法である。例えば、3DLUTを用いたエミュレーション機能を提供する装置での測定形態のように、PC(サーバ)にアクセスしてパッチを表示して測定を行う形態の場合、対象デバイスからブラウザなどを用いてPC(サーバ)にアクセスを行う。この構成を利用して、測定前に対象デバイスからPC(サーバ)に対象デバイスの情報を送信する仕組みを提供することで対象デバイスの情報を取得する。
(3)EDIDから取得する方法は、EDIDから対象デバイス(モニタ)名を取得することができるので、取得したモニタ名からどの推定モデルが最適かを判断する方法である。例えば、対象デバイス(モニタ)とグラフィックボード等との間で通信される情報としてEDIDがある。EDIDにはモニタの製品名等が含まれる。これを利用して、EDIDから対象デバイスの情報を取得する。
(4)汎用オペレーティングシステム又はアプリケーションから取得する方法は、汎用オペレーティングシステム又はアプリケーションを用いて端末の種類を取得し、取得した端末の種類に応じて適用する計算モデル(推定モデル)を変える。
上述の推定モデルの決定方法を用いることで、エミュレーション対象のデバイスを簡易的に調べることができる。上述の推定モデルの決定方法の他に、次の方法を用いることができる。例えば、対象デバイスの階調特性を測定し、測定した階調特性に応じて最適な推定モデルを決定することができる。また、スマートフォンなどのアプリで測定アプリを作成した場合には、当該アプリから対象デバイスの種類を取得し、取得した種類に応じて推定モデルを決定してもよい。また、対象デバイス(モニタ)のRGBWの分光特性を取得し、取得した分光特性に最も合致する推定モデルを決定するようにしてもよい。
1 測色センサ
10 制御部
11 入力部
12 出力部
13 測色パッチ生成部
131 事前測色用パッチ生成部
132 色再現用パッチ生成部
14 色特性評価値算出部
15 計算モデル部
16 計算モデル選択部
17 色再現部

Claims (10)

  1. 色を出力するデバイスで対象デバイスの色特性をエミュレートするための3DLUT生成方法において、
    前記対象デバイスの色特性に関する評価値を算出するステップと、
    算出された評価値に応じて、3DLUTを生成するための複数の異なる計算モデルの中から一の計算モデルを選択するステップと、
    選択された計算モデルに応じた格子点について測色を行うステップと
    測色された格子点の色値を用いて、測色された格子点以外の格子点の色値を推定して3DLUTを生成するステップと
    を含むことを特徴とする3DLUT生成方法。
  2. 前記算出するステップは、
    前記対象デバイスの加法混色性を評価値として算出することを特徴とする請求項1に記載の3DLUT生成方法。
  3. 前記算出するステップは、
    前記対象デバイスに少なくとも2つの色の混合色の信号を入力した場合の色出力値と前記少なくとも2つの色の信号それぞれを入力した場合の各色出力値の合計との比率を用いて前記評価値を算出することを特徴とする請求項2に記載の3DLUT生成方法。
  4. 前記対象デバイスに3つの色の混合色の信号を入力した場合の色出力値と前記3つの色の信号それぞれを入力した場合の各色出力値の合計との比率を算出する比率算出ステップを含み、
    前記算出するステップは、
    前記対象デバイスに各色の信号の複数の異なる値を入力した場合それぞれについて前記比率算出ステップを繰り返して得られた各比率の合計値を評価値として算出することを特徴とする請求項3に記載の3DLUT生成方法。
  5. 3つの色から2つの色を選択する組み合わせを特定するステップと、
    前記対象デバイスに前記特定するステップで特定された2つの色の混合色の信号を入力した場合の色出力値と前記2つの色の信号それぞれを入力した場合の各色出力値の合計との比率を前記組み合わせについてそれぞれ算出する比率算出ステップと
    を含み、
    前記算出するステップは、
    前記対象デバイスに各色の信号の複数の異なる値を入力した場合それぞれについて前記比率算出ステップを繰り返して得られた各比率の合計値を評価値として算出することを特徴とする請求項3に記載の3DLUT生成方法。
  6. 前記計算モデルは、
    前記対象デバイスの各色の出力値のうちの所与の出力値に基づいて該所与の出力値を除いた残余の出力値を算出するアルゴリズムを有し、
    前記選択するステップは、
    前記算出するステップで算出した評価値の優劣に応じて、前記残余の出力値の数が多少であるアルゴリズムの計算モデルを選択することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の3DLUT生成方法。
  7. 前記対象デバイスの色出力値を測定するステップと、
    3DLUTを生成するための複数の異なる計算モデルを用いた場合の色出力値を推定するステップと
    を含み、
    前記選択するステップは、
    測定された色出力値と推定した色出力値の差に基づいて、前記複数の異なる計算モデルの中から一の計算モデルを選択することを特徴とする請求項1に記載の3DLUT生成方法。
  8. 複数の対象デバイスと該対象デバイスに適合する複数の異なる計算モデルとを関連付けておくステップと、
    前記複数の対象デバイスに関する情報を、ユーザによる特定、ブラウザによる特定、EDIDによる特定又は汎用オペレーティングシステム若しくはアプリケーションによる特定のいずれかにより取得するステップと
    を含み、
    前記選択するステップは、
    取得された情報に基づいて、前記複数の異なる計算モデルの中から一の計算モデルを選択することを特徴とする請求項1に記載の3DLUT生成方法。
  9. 色を出力するデバイスで対象デバイスの色特性をエミュレートするための3DLUT生成装置において、
    前記対象デバイスの色特性に関する評価値を算出する評価値算出手段と、
    該評価値算出手段で算出した評価値に応じて、3DLUTを生成するための複数の異なる計算モデルの中から一の計算モデルを選択する選択手段と、
    該選択手段で選択した計算モデルに応じた格子点について測色を行う測色手段と、
    該測色手段で測色した格子点の色値を用いて、測色した格子点以外の格子点の色値を推定して3DLUTを生成する生成手段と
    を備えることを特徴とする3DLUT生成装置。
  10. コンピュータに、色を出力するデバイスで対象デバイスの色特性をエミュレートするためのコンピュータプログラムにおいて、
    コンピュータに、
    前記対象デバイスの色特性に関する評価値を算出するステップと、
    算出した評価値に応じて、3DLUTを生成するための複数の異なる計算モデルの中から一の計算モデルを選択するステップと、
    選択した計算モデルに応じた格子点について測色された該格子点の色値を用いて、測色された格子点以外の格子点の色値を推定して3DLUTを生成するステップと
    を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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