JP5649755B1 - 鋼管杭構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】大径な鋼管杭であっても目標とする支持地盤に到達した時点で、内部で堆積した土砂を確実に固化させて支持地盤からの反力が得られるようにし、鋼管杭の支持力を拡大させて理想的な鋼管杭を得ることができる鋼管杭構造を提供する。【解決手段】鋼管杭1を、目標とする支持地盤Jに向けて圧入するようにした鋼管杭構造として、鋼管杭1の外径を、その内部に入り込む土砂Dによる鋼管杭1の内周面での摩擦抵抗を低下させるように、支持地盤Jに到達した鋼管杭1の先端11から地面Gまでの長さの1/10に拡径するとともに、鋼管杭1に、当該鋼管杭1の内部を上下に区画する区画壁2を設ける。区画壁2を、支持地盤Jに到達した鋼管杭1の先端11から地面Gまでの長さLに対応する位置に設定する。【選択図】図4

Description

本発明は、長尺円筒状でかつ先端が開口した鋼管杭を目標とする支持地盤に向かって圧入して支持力を向上させるようにした鋼管杭構造に関する。
一般に、この種の鋼管杭は、支持地盤に先端が到達するまでの地面からの深さや必要とされる支持荷重に応じて選定される。そして、鋼管杭は、例えば、特許文献1に示しように、作業機のクレーンなどの先端に取り付けられた鋼管杭打ち装置のハンマの振動や打撃による落下エネルギの反復によって地中に打ち込んで圧入するようにしたものが知られている。また、鋼管杭を土中に圧入するに当たり、架台に設けられた回転圧入装置の回転圧入部を鋼管杭の上端部に装着し、回転圧入部により鋼管杭を回転させながら土中に押し込んで圧入するようにしたものもある。更に、鋼管杭を土中に圧入するに当たり、建造物などの荷重を利用して鋼管杭を土中に圧入するようにしたものもある。
特許3798759号公報
ところで、土中に圧入される鋼管杭は、その先端が開口しているため、土中に圧入されるに従って、支持地盤に先端が到達するまでの間、先端から内部へと土砂が侵入して堆積する。
その場合、目標とする支持地盤に到達した時点で、鋼管杭の内部で堆積した土砂が固化すれば、支持地盤からの反力が得られて鋼管杭の支持力が拡大され、理想的な鋼管杭が得られる。
しかし、先端が開口する鋼管杭を目的とする支持地盤まで圧入する過程で、内部で堆積した土砂が内部摩擦抵抗などにより締め固められると、鋼管杭の先端が土砂により閉塞される。この圧入過程での鋼管杭の圧入荷重の変化は、圧入初期では鋼管杭先端のリングの表面積のみであるが、鋼管杭の先端が閉塞されるに従って鋼管杭の全径の表面積に変わる。そのため、目的とする支持地盤に鋼管杭を圧入する際に、鋼管杭の全径の表面積による圧入抵抗が発生した時点で大きな反力が発生し、この反力に抗して鋼管杭をさらに目標とする支持地盤まで圧入する際には、先端閉塞による反力に十分に抗する杭打ち能力を備えた杭打ち機を用意する必要があり、杭打ち機自体が非常に大きなものとなる。
前記目的を達成するため、本発明では、長尺円筒状でかつ先端が開口した鋼管杭を、目標とする支持地盤に向けて圧入するようにした鋼管杭構造を前提とする。更に、前記鋼管杭の外径を、その内部に入り込む土砂による鋼管杭の内周面での摩擦抵抗を低下させるように、前記支持地盤に到達した鋼管杭の先端から地面までの長さの1/7〜1/14の範囲に設定するとともに、前記鋼管杭に、当該鋼管杭の内部を上下に区画する区画壁を設けている。そして、前記区画壁を、前記支持地盤に到達した鋼管杭の先端から地面までの長さに対応する位置に設定する。更に、前記区画壁に、その中心付近を上下に貫通する貫通孔を設けることを特徴としている。
前記目的を達成するため、本発明では、長尺円筒状でかつ先端が開口した鋼管杭を、目標とする支持地盤に向けて圧入するようにした鋼管杭構造を前提とする。更に、前記鋼管杭の外径を、その内部に入り込む土砂による鋼管杭の内周面での摩擦抵抗を低下させるように、前記支持地盤に到達した鋼管杭の先端から地面までの長さの1/7〜1/14の範囲に設定するとともに、前記鋼管杭に、当該鋼管杭の内部を上下に区画する区画壁を設けている。そして、前記区画壁を、前記支持地盤に到達した鋼管杭の先端から地面までの長さに対応する位置に設定することを特徴としている。
また、前記区画壁に、その中心付近を上下に貫通する貫通孔を設けることが好ましい。
また、前記貫通孔に、前記鋼管杭内をその先端まで掘削するボーリングロッドを挿通可能とし、このボーリングロッドを介して前記鋼管杭の先端まで地盤改良材を送給することが好ましい。
更に、前記ボーリングロッドを、前記鋼管杭の先端と前記区画壁の貫通孔との間で進退自在に構成し、その進退移動に伴って前記鋼管杭の先端から前記区画壁の貫通孔までの間で地盤改良材を送給してもよい。
以上、要するに、土砂による鋼管杭の内周面での摩擦抵抗を低下させるように拡径した鋼管杭の内部を上下に区画する区画壁を、支持地盤に到達した鋼管杭の先端から地面までの長さに対応する位置に設定することで、支持地盤に先端が到達するまでの間、先端から内部へと侵入した土砂が内周面との摩擦により十分に締め固められずに内周面に沿って堆積してきても、支持地盤に鋼管杭の先端が到達した際に区画壁との間で押し潰されて確実に固化し、支持地盤からの反力が得られる。これにより、支持地盤に鋼管杭の先端が到達した時点で鋼管杭の支持力を拡大させて理想的な鋼管杭を得ることができる。
しかも、支持地盤に鋼管杭の先端が到達した際に区画壁との間で押し潰された土砂の固化が不十分であれば、杭打ち機の余力によって鋼管杭の先端を支持地盤へ根入れすることが可能となり、この根入れによって鋼管杭の内部の土砂が区画壁との間で押し潰されて確実に固化し、支持地盤からの反力が得られる。これにより、支持地盤に鋼管杭の先端を根入れした時点で鋼管杭の支持力を拡大させて理想的な鋼管杭を得ることができる。
また、区画壁の中心付近を上下に貫通する貫通孔を設けることで、区画壁との間での土砂の固化状態を確認することができる上、土砂の固化時に発生する水分を排出することもできる。
また、貫通孔にボーリングロッドを挿通可能とし、このボーリングロッドを介して鋼管杭の先端まで地盤改良材を送給することで、鋼管杭の先端での地盤改良材による増大補強や、鋼管杭の内部での地盤改良材による土砂のより確実な固化によって、鋼管杭の支持力をより一層向上させることができる。
更に、ボーリングロッドの進退移動に伴って鋼管杭の先端から区画壁の貫通孔までの間で地盤改良材を送給することで、鋼管杭の先端から区画壁までの間の土砂を地盤改良材によってより強固に固定することができ、鋼管杭の支持力を飛躍的に向上させることができる。
本発明の第1の実施の形態に係る鋼管杭構造を用いた鋼管杭の圧入現場での作業状態を示す説明図である。 図1の鋼管杭の平面図である。 図1の鋼管杭の拡大断面図である。 図1の鋼管杭の杭打ち工法を示す説明図であって、(a)は鋼管杭の杭打ち前の状態、(b)は鋼管杭を土中に1/4程度圧入した状態、(c)は鋼管杭を土中に1/2程度圧入した状態、(d)は鋼管杭を土中に3/4程度圧入した状態、(e)は鋼管杭の先端が地盤に到達する直前の状態、(f)は鋼管杭の先端が支持地盤に到達した状態、(g)は鋼管杭の内部をその先端までボーリングロッドで掘削した状態、(h)はボーリングロッドの先端より地盤改良材を送給した状態をそれぞれ示している。 本発明の第2の実施の形態に係る鋼管杭構造を用いた鋼管杭の杭打ち工法を示す説明図であって、(a)は鋼管杭の杭打ち前の状態、(b)は鋼管杭を土中に1/4程度圧入した状態、(c)は鋼管杭を土中に1/2程度圧入した状態、(d)は鋼管杭を土中に3/4程度圧入した状態、(e)は鋼管杭の先端が地盤に到達した状態、(f)は鋼管杭の先端を支持地盤に根入れした状態、(g)は鋼管杭の内部をその先端までボーリングロッドで掘削した状態、(h)はボーリングロッドの先端より地盤改良材を送給した状態をそれぞれ示している。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
図1は本発明の実施の形態に係る鋼管杭構造を用いた鋼管杭の圧入現場での作業状態を示す説明図を示している。
この図1において、1は鋼管杭であって、この鋼管杭1は、長尺円筒状でかつ先端11が開口し、鋼管杭打ち装置KのハンマK1の打撃により土中に打ち込んで目標とする支持地盤Jに先端11が食い込むまで圧入される。この支持地盤Jは、地面Gの表層よりも下方において礫質土などが固結してなる強固なものである。鋼管杭打ち装置Kとしては、車載クレーンに装着された油圧ハンマータイプのものが用いられる。
鋼管杭1は、断面円環状に形成され、地面Gから支持地盤Jまでの距離に応じて設定される。この場合、鋼管杭の長さLは、支持地盤Jへの先端11の食い込みと、地面Gでの上端12での露出量とを考慮して、地面Gから支持地盤Jまでの距離よりも若干長く設定されるが、便宜上、地面Gから支持地盤Jまでの距離と同じ長さとして説明する。
鋼管杭打ち装置Kは、その下端部より突出するハンマK1を鋼管杭1の上端12に取り付けられたキャップCの凹部C1に嵌合された状態で付与された衝撃を先端11まで伝達する。なお、鋼管杭打ち装置Kは、これ自体が公知であるから内部構造の詳細については省略する。
図2は鋼管杭1の平面図、図3は鋼管杭1の区画壁付近の断面図をそれぞれ示している。
鋼管杭1には、当該鋼管杭1の内部を上下に区画する区画壁2が設けられている。この区画壁2は、支持地盤Jに到達した鋼管杭1の先端11から地面Gまでの長さLに対応する位置に設定されている。
また、鋼管杭1としては、その先端11から内部に入り込む土砂Dによる鋼管杭1の内周面での摩擦抵抗を低下させるように、支持地盤Jに到達するまでの先端11から地面Gまでの長さに応じて選定される通常の鋼管杭よりも大径のものが適用されている。具体的には、鋼管杭1の外径Sは、その内部に入り込む土砂Dによる鋼管杭1の内周面での摩擦抵抗を低下させるように、支持地盤Jに到達した鋼管杭1の先端11から地面Gまでの長さLの1/10に設定されている。この場合、鋼管杭1の内径は、剛性を確保する上で長さに応じた管厚に形成されているため、外径Sに応じて管厚を加味して設定される。
更に、区画壁2には、その中心付近を上下に貫通する貫通孔3が設けられている。この貫通孔3は、鋼管杭1の圧入時に先端から内部に侵入して区画壁2との間での固化する土砂の固化状態の観察や、土砂の固化時に発生する水分の排出に供される。また、貫通孔3には、鋼管杭1内をその先端まで掘削するボーリングロッド4が挿通可能とされている。ボーリングロッド4は、管状のものであり、その基端(上端)に地盤改良材A(例えば、グラウトや地盤改良用薬液など)を高圧で注入する注入装置(図示せず)が接続される。そして、地盤改良材Aは、注入装置からボーリングロッド4を介して鋼管杭1の先端に送給される。この場合、ボーリングロッド4は、図示しないクレーンの先端に設けられ、クレーンの昇降によって鋼管杭1の先端11から上端12までの間で上下方向へ進退自在とされている。また、ボーリングロッド4は、そのまま注入管として用いられて地盤改良材Aが注入可能とされている。
ここで、鋼管杭1を鋼管杭打ち装置KのハンマK1により支持地盤Jまで圧入して支持力を得るまでの手順を図4に基づいて説明する。図4は鋼管杭1の杭打ち工法を示す説明図であって、(a)は鋼管杭1の杭打ち前の状態、(b)は鋼管杭1を土中に1/4程度圧入した状態、(c)は鋼管杭1を土中に1/2程度圧入した状態、(d)は鋼管杭1を土中に3/4程度圧入した状態、(e)は鋼管杭1の先端11が支持地盤Jに到達する直前の状態、(f)は鋼管杭1の先端11が支持地盤Jに到達した状態、(g)は鋼管杭1の内部をその先端11までボーリングロッド4で掘削した状態、(h)はボーリングロッド4の先端よりグラウトや地盤改良用薬液を送給した状態をそれぞれ示している。
先ず、図4の(a)に示すように、鋼管杭1を地面Gに対し立設させ、鋼管杭打ち装置KのハンマK1の打撃により鋼管杭1の圧入を開始する。
次いで、図4の(b)に示すように、鋼管杭打ち装置KのハンマK1の打撃により鋼管杭1を土中に1/4程度圧入する。このとき、鋼管杭1の内部に侵入した土砂Dは、内周面に対してほとんど摩擦が発生しないために未だ固化せず、地面Gとほぼ同じ高さである。
その後、図4の(c)〜(e)に示すように、鋼管杭打ち装置KのハンマK1の打撃により鋼管杭1を土中に1/2圧入した状態から先端11が支持地盤Jに到達する直前まで圧入する。このとき、鋼管杭1の内部に侵入した土砂Dは、内周面に対して発生し始める摩擦により徐々に固化し始める。
そして、図4の(f)に示すように、鋼管杭1の先端11が支持地盤Jに到達するまで圧入されると、鋼管杭1の内部に侵入した土砂Dは区画壁2との間で押し潰されて固化する。このとき、支持地盤Jからの反力が得られる。
しかる後、図4の(g)に示すように、鋼管杭1の内部で固化した土砂をボーリングロッド4で掘削し、区画壁2の貫通孔3を通って鋼管杭1の先端11までボーリングロッド4を進める。
その後、ボーリングロッド4の基端に注入装置を接続し、図4の(h)に示すように、注入装置からボーリングロッド4を介して地盤改良材Aを鋼管杭1の先端11まで送給する。
それから、先端より地盤改良材Aを鋼管杭1の内部に注入しながらボーリングロッド4をゆっくりと引き上げ、地盤改良材Aを鋼管杭1の内部で固化した土砂Dにも浸透させ、土砂Dの固化をより確実なものとする。その後、鋼管杭1の内部からボーリングロッド4を抜き取り、鋼管杭1の杭頭(上端12)からグラウトやコンクリートなどの充填材(図示せず)を鋼管杭1の内部に充填し、区画壁2の上側において充填材を固化する。
このように、土砂による鋼管杭の内周面での摩擦抵抗を低下させるように外径Sを先端11から地面Gまでの長さLの1/10に拡径した鋼管杭1の内部を上下に区画する区画壁2が、長さLに対応する位置に設定されているので、支持地盤Jに先端11が到達するまでの間、先端11から内部へと侵入した土砂Dが内周面との摩擦により十分に締め固められずに内周面に沿って堆積してきても、支持地盤Jに鋼管杭1の先端11が到達した際に区画壁2との間で押し潰されて確実に固化し、支持地盤Jからの反力が得られる。これにより、支持地盤Jに鋼管杭1の先端11が到達した時点で鋼管杭1の支持力を拡大させて理想的な鋼管杭1を得ることができる。
また、区画壁2の中心付近を上下に貫通する貫通孔3が設けられているので、区画壁2との間での土砂の固化状態を確認することができる上、土砂の固化時に発生する水分を排出することもできる。
また、貫通孔3にボーリングロッド4を挿通し、このボーリングロッド4を介して鋼管杭1の先端まで地盤改良材Aを送給しているので、鋼管杭1の先端での地盤改良材Aによる増大補強や、鋼管杭1の内部での地盤改良材Aによる土砂のさらなる固化によって、鋼管杭1の支持力をさらに拡大させることができる。
更に、ボーリングロッド4の進退移動に伴って鋼管杭1の先端11から区画壁2の貫通孔3までの間で地盤改良材Aが送給されるので、鋼管杭1の先端11から区画壁2までの間の土砂Dを地盤改良材Aによってより強固に固定することができ、鋼管杭1の支持力を飛躍的に向上させることができる。
しかも、鋼管杭1は区画壁2の上側においても充填材で固化されているので、鋼管杭1の全長に亘って剛性を高めることができる。
次に、本発明の第2の実施の形態を図5に基づいて説明する。この実施の形態では、鋼管杭1の先端11を支持地盤Jに対して根入れしている。
図5は本発明の第2の実施の形態に係る鋼管杭構造を用いた鋼管杭1の杭打ち工法を示す説明図であって、(a)は鋼管杭1の杭打ち前の状態、(b)は鋼管杭1を土中に1/4程度圧入した状態、(c)は鋼管杭1を土中に1/2程度圧入した状態、(d)は鋼管杭1を土中に3/4程度圧入した状態、(e)は鋼管杭1の先端11が地盤Jに到達した状態、(f)は鋼管杭1の先端11を支持地盤Jに根入れした状態、(g)は鋼管杭1の内部をその先端11までボーリングロッド4で掘削した状態、(h)はボーリングロッド4の先端より地盤改良材Aを送給した状態をそれぞれ示している。
すなわち、本実施の形態では、鋼管杭1を鋼管杭打ち装置KのハンマK1により支持地盤Jに根入れして支持力を得るようにしている。この手順を図5に基づいて説明する。
先ず、図5の(a)に示すように、鋼管杭1を地面Gに対し立設させ、鋼管杭打ち装置KのハンマK1の打撃により鋼管杭1の圧入を開始する。
次いで、図5の(b)に示すように、鋼管杭打ち装置KのハンマK1の打撃により鋼管杭1を土中に1/4程度圧入する。このとき、鋼管杭1の内部に侵入した土砂Dは、内周面に対してほとんど摩擦が発生しないために未だ固化せず、地面Gとほぼ同じ高さである。
その後、図5の(c)〜(e)に示すように、鋼管杭打ち装置KのハンマK1の打撃により鋼管杭1を土中に1/2圧入した状態から先端11が支持地盤Jに到達するまで圧入する。このとき、鋼管杭1の内部に侵入した土砂Dは、内周面に対して発生し始める摩擦により徐々に固化し始めているものの、支持地盤Jからの反力は発生していない。
そして、図5の(f)に示すように、鋼管杭打ち装置KのハンマK1の打撃により鋼管杭1の先端11を支持地盤Jに根入れすると、鋼管杭1の内部に侵入した土砂Dは区画壁2との間で押し潰されて確実に固化し、支持地盤Jからの反力が得られる。
しかる後、図5の(g)に示すように、鋼管杭1の内部で固化した土砂をボーリングロッド4で掘削し、区画壁2の貫通孔3を通って鋼管杭1の先端11までボーリングロッド4を進める。
その後、ボーリングロッド4の基端に注入装置を接続し、図5の(h)に示すように、注入装置からボーリングロッド4を介して地盤改良材Aを鋼管杭1の先端11まで送給する。
それから、先端より地盤改良材Aを鋼管杭1の内部に注入しながらボーリングロッド4をゆっくりと引き上げ、地盤改良材Aを鋼管杭1の内部で固化した土砂Dにも浸透させ、土砂Dの固化をより確実なものとする。その後、鋼管杭1の内部からボーリングロッド4を抜き取り、鋼管杭1の杭頭(上端12)からグラウトやコンクリートなどの充填材(図示せず)を鋼管杭1の内部に充填し、区画壁2の上側において充填材を固化する。
このように、支持地盤Jに鋼管杭1の先端11が到達した際に区画壁2との間で押し潰された土砂Dの固化が不十分であれば、鋼管杭打ち装置Kの余力によって鋼管杭1の先端11を支持地盤Jへ根入れすることが可能となる。この支持地盤Jへの根入れによって鋼管杭1の内部の土砂Dが区画壁2との間で押し潰されて確実に固化し、支持地盤Jからの反力が得られる。これにより、支持地盤Jに鋼管杭1の先端11を根入れした時点で鋼管杭1の支持力を拡大させて理想的な鋼管杭1を得ることができる。
なお、本発明は、前記各実施の形態に限定されるものではなく、その他種々の変形例を包含している。例えば、前記各実施の形態では、支持地盤Jに到達した鋼管杭1の先端11から地面Gまでの長さLの1/10に鋼管杭1の外径Sを設定したが、鋼管杭の外径はこれに限定されるものではなく、支持地盤に到達した鋼管杭の先端から地面までの長さの1/7〜1/14の範囲に拡径されていればよい。
また、前記各実施の形態では、鋼管杭打ち装置KのハンマK1の打撃により鋼管杭1を土中に打ち込む場合について述べたが、鋼管杭の上端部に対しハンマから振動を加える鋼管杭打ち装置、又は架台に設けられかつ鋼管杭の上端部に装着した回転圧入部により鋼管杭を回転させながら土中に押し込んで圧入するようにした回転圧入装置が適用されていてもよい。
また、前記各実施の形態では、車載クレーンに装着した油圧ハンマータイプの鋼管杭打ち装置Kを用いたが、車載タイプの大きな鋼管杭打ち装置が進入不能な狭い圧入現場であれば、携帯可能なハンドタイプの鋼管杭打ち装置が用いられていてもよい。更に、アンダーピニング工法のように建物と鋼管杭との間にジャッキを介在させ、このジャッキの伸長により圧入される鋼管杭に適用してもよい。
更に、前記各実施の形態では、鋼管杭1内をその先端まで掘削するボーリングロッド4を貫通孔3に挿通し、このボーリングロッド4をそのまま注入管として用いて地盤改良材Aを注入可能としたが、ボーリングロッドに限らず、振動や回転により圧入される注入管ロッドが用いられていてもよい。また、鋼管杭内の土砂の種類によっては、注入管がそのまま圧入されていてもよい。
1 鋼管杭
11 先端
2 区画壁
3 貫通孔
4 ボーリングロッド
A 地盤改良材
G 地面
J 支持地盤
L 鋼管杭の先端から地面までの長さ
S 鋼管杭の外径

Claims (3)

  1. 長尺円筒状でかつ先端が開口した鋼管杭を、目標とする支持地盤に向けて圧入するようにした鋼管杭構造であって、
    前記鋼管杭の外径は、その内部に入り込む土砂による鋼管杭の内周面での摩擦抵抗を低下させるように、前記支持地盤に到達した鋼管杭の先端から地面までの長さの1/7〜1/14の範囲に拡径されているとともに、
    前記鋼管杭には、当該鋼管杭の内部を上下に区画する区画壁が設けられ、
    この区画壁は、前記支持地盤に到達した鋼管杭の先端から地面までの長さに対応する位置に設定されており、
    前記区画壁には、その中心付近を上下に貫通する貫通孔が設けられていることを特徴とする鋼管杭構造。
  2. 前記貫通孔には、前記鋼管杭内をその先端まで掘削するボーリングロッドが挿通可能とされ、このボーリングロッドを介して前記鋼管杭の先端まで地盤改良材が送給されている請求項1に記載の鋼管杭構造。
  3. 前記ボーリングロッドは、前記鋼管杭の先端と前記区画壁の貫通孔との間で進退自在に構成され、その進退移動に伴って前記鋼管杭の先端から前記区画壁の貫通孔までの間で地盤改良材を送給している請求項2に記載の鋼管杭構造。
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