JP5648701B2 - 手動変速機 - Google Patents
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Description
この種の手動変速機は、駆動源にクラッチを介して連絡された入力側動力伝達軸、車輪側に連絡された出力側動力伝達軸、リバース軸、を備えており、それぞれの軸が変速機ケースに支持された状態で収容されている。
ここで軸が撓むと軸上に支持されている各ギヤの噛合いが悪化する為、この軸の撓みをおさえる必要がある。この方法として、軸受の支持スパンを短くすることが考えられるが、軸受の支持スパンを短くすると、新たに軸受を追加する必要があり、コスト・組立性が悪化する問題がある。
しかし、前進ギヤ列の端部を支持する軸受の外側に後進ギヤ列を配置してしまうと、入力側動力伝達軸におけるリバースドライブギヤを支持する部位が軸方向一方側軸受から片持ち支持となる。その結果、後進段の際に、入力側伝達軸における片持ちされた部位が撓んで、この部位上に支持されるリバースドライブギヤの位置が噛合いに適した位置から変位し、リバースドライブギヤと噛合うリバースアイドルギヤ(リバース軸上に配設)と偏当たりし、その結果、リバースアイドルギヤの倒れが発生し、リバースアイドルギヤと噛合うリバースドリブンギヤとリバースアイドルギヤとの噛合いも偏当たりしてしまい後進ギヤ列全体の噛合いが悪化するおそれがある。
これにより、片持ち支持されるリバースドライブギヤの位置が軸の撓みにより変位してもリバースアイドルギヤの倒れが抑制できるためリバースドライブギヤとリバースアイドルギヤの歯当たりの偏当たりを是正でき、かつリバースアイドルギヤとリバースドリブンギヤとの歯当たりの偏当たりをも同時に是正できるため、後進ギヤ列全体の噛合いを是正できる。
しかも本発明ではリバースドライブギヤとリバースドリブンギヤの双方に噛み合うリバースアイドルギヤの倒れこみを抑制することでリバースドライブギヤとリバースドリブンギヤの双方の噛み合い不良を対策できるため、簡単な構造変更により課題を対策することができる。
そして、前記リバースアイドルギヤがギヤ部の内周側に形成されリバース軸に支承されるボス部を備え、該ボス部の前記一方端部の軸受の反軸受側の支承面端部が、前記リバースアイドルギヤの前記リバース軸に対する倒れこみが抑制されるように前記固定部材のリバースドライブギヤ当接面よりも反軸受側に延設配置されていることを特徴とするものである。
更に、入力側伝達軸のリバースドライブギヤを支持する延設部を片持ち支持構造としつつリバースアイドルギヤの内周側に形成されたボス部支承面の寸法を、通常であればリバースアイドルギヤの歯幅と略等しく設定するところ、反軸受け側の部位が、固定部材のリバースドライブギヤとの当接面よりも反軸受け側に配置されるほど軸方向に長い寸法に設定したことで、リバースアイドルギヤのリバース軸に対する倒れこみを防止することができる。
これにより、リバースドライブギヤが一方の軸受けに片持ち支持とされて、このリバースドライブギヤ位置が変位する場合であっても、リバースアイドルギヤのリバース軸に対する倒れこみを防止することで、後進ギヤ列全体としての噛合い不良を抑制することができ、リバースドライブギヤとリバースアイドルギヤの更なる噛み合い不良を是正でき、かつリバースアイドルギヤとリバースドリブンギヤの噛み合い不良の発生も抑制できるため、後進ギヤ列全体としての噛み合い不良を抑制することができる。
前記ボス部における前記一方端部の軸受側の部位を軸方向に短くできる為、入力側動力伝達軸及び出力側動力伝達軸に配設されている固定部材が、一方端部の軸受から離間するのを抑えることができる為、固定部材周辺の軸方向のコンパクト化を図ることができる。
また、カウンタ軸6には、エンジン側から順に、カウンタドリブンギヤ20、5速ドリブンギヤ25、2速ドリブンギヤ12、1速ドリブンギヤ21、4速ドリブンギヤ24、3速ドリブンギヤ13、リバースドライブギヤ26が、一体成形や圧入あるいはスプライン嵌合等によって相対回転不能に固定されている。
そして、カウンタ軸6が回転しているときには、カウンタ軸6に相対回転不能に固定されている前進各ドライブギヤ(1速ドライブギヤ21、2速ドライブギヤ22、3速ドライブギヤ23、4速ドライブギヤ24、5速ドライブギヤ25)も回転しているが、前進各ドライブギヤと噛合う各ドリブンギヤ(1速ドリブンギヤ11、2速ドリブンギヤ12、3速ドリブンギヤ13、4速ドリブンギヤ14、5速ドリブンギヤ15)が、出力軸5上に相対回転可能に支持されている為、各同期装置が作動しない限り(出力軸5と各ドリブンギヤとが連絡状態とされない限り)カウンタ軸6の回転は出力軸5に伝達されないようになっている。
前進1速段では、出力軸5上に設けられた第1同期装置41におけるシンクロスリーブ41aが反エンジン側にスライドする。これにより、出力軸5と1速ドリブンギヤ11が連絡されて前進1速段が実現される。
ここで、一般的な手動変速機では、最高前進変速段よりも1段低速の前進ギヤ(最高前進変速段が前進6速段の手動変速機であれば、前進5速段)が入力軸と出力軸が同回転となるように構成される。しかし、本実施形態の手動変速機は、例えばエンジンが生成するトルクの不足分を補うために、前進段をより低速化する必要がある。そのため、本実施形態では、前進最高変速段である前進6速段が、入力軸4と出力軸5とが同回転となるように構成されている。
本実施形態における固定部材90はボルトナットであって、カウンタ軸6の反エンジン側端に螺合されている。これによりリバースアイドルギヤ26や第6軸受63などが軸方向に移動するのを規制している。
第1支持穴CA1はリバース軸7の軸方向両端が開口している一方、第2支持穴CA2は、リバース軸7の軸方向のうちエンジン側のみ開口し、反エンジン側はミッションケースにより閉塞されている。
回動規制用ボルト91は、第1ボルト穴7cに達する長さに設定されており、第2ボルト穴CA3におけるミッションケースCAの外部から内部に向かって回動規制用ボルト91を取り付けることにより、リバース軸7がミッションケースに対して回動及びリバース軸7の軸方向への移動が規制される。
3 断接装置
4 入力軸(入力側動力伝達軸)
5 出力軸(出力側動力伝達軸)
6 カウンタ軸(入力側動力伝達軸)
7 リバース軸
16 リバースドリブンギヤ
26 リバースドライブギヤ
36 リバースアイドルギヤ
63 第6軸受(一方端部の軸受)
70 ニードルベアリング
81 ボス部
81a 第1ボス部
81b 第2ボス部
90 ボルトナット(固定部材)
90a 固定部材90のリバースドライブギヤ26と当接する端面
S1 ボス部長さ
S2 ニードルベアリング長さ
Sa 支承面端部
Claims (3)
- 駆動源に連絡された入力側動力伝達軸と、
車輪側に連絡された出力側動力伝達軸と、
リバース軸と、
を備えた手動変速機であって、
前記入力側動力伝達軸及び前記出力側動力伝達軸上に配置された前進ギヤ列と、
前進ギヤ列の両端部を支持する軸受と、
前記入力側動力伝達軸及び前記出力側動力伝達軸のおのおのに、前記両端部を支持する
軸受のうち一方端部の軸受部位から他方端部の軸受の反軸受側に向かって形成された入力
軸延設部及び出力軸延設部と、
前記入力軸延設部上に設けられたリバースドライブギヤと、
前記出力軸延設部上に設けられたリバースドリブンギヤと、
前記リバースドライブギヤ及び前記リバースドリブンギヤと常時噛合うと共に、前記リ
バース軸に回転自在に支持されたリバースアイドルギヤと、
前記リバース軸における前記リバースアイドルギヤの軸方向両側の位置においてミッショ
ンケースに支持された軸支持部と、を備え、
前記入力軸延設部は前記一方端部の軸受に片持ち支持される構成で、該入力軸延設部に
配置されるリバースドライブギヤが前記一方端部の軸受の反軸受側に設けられた固定部材
で固定される構成とされ、
前記リバースアイドルギヤがギヤ部の内周側に形成されリバース軸に支承されるボス部
を備え、
該ボス部の前記一方端部の軸受の反軸受側の支承面端部が、前記リバースアイドルギヤの
前記リバース軸に対する倒れこみが抑制されるように前記固定部材のリバースドライブギ
ヤ当接面よりも反軸受側に延設配置されていることを特徴とする手動変速機。 - 請求項1に記載の手動変速機において、
前記ボス部における前記一方端部の軸受の反軸受側の部位が、前記固定部材における前
記一方端部の軸受の反軸受側の端面よりも反軸受側の軸方向位置まで延設されるように前
記一方端部の軸受側の部位に比べて軸方向に長くなるよう形成されたことを特徴とする手
動変速機。 - 請求項1又は2に記載の手動変速機において、
前記入力側動力伝達軸はカウンタ軸であり、更に、
前記駆動源に断接装置を介して連絡された入力軸と、該入力軸上に設けられたカウンタ
ドライブギヤと、該カウンタドライブギヤと噛合うと共に、前記カウンタ軸上に設けられ
たカウンタドリブンギヤと、を更に有し、
前記複数の前進ギヤ列のうち最高変速段が、前記入力軸と前記出力側動力伝達軸とが同
回転となるように連結されることを特徴とする手動変速機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013023993A JP5648701B2 (ja) | 2013-02-12 | 2013-02-12 | 手動変速機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013023993A JP5648701B2 (ja) | 2013-02-12 | 2013-02-12 | 手動変速機 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP5648701B2 true JP5648701B2 (ja) | 2015-01-07 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013023993A Expired - Fee Related JP5648701B2 (ja) | 2013-02-12 | 2013-02-12 | 手動変速機 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP5648701B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
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JPH0287173U (ja) * | 1988-12-22 | 1990-07-10 | ||
JPH0552406U (ja) * | 1991-12-18 | 1993-07-13 | 姜渭川 范 | 自動車のための抗−回転デバイス |
-
2013
- 2013-02-12 JP JP2013023993A patent/JP5648701B2/ja not_active Expired - Fee Related
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