JP5648534B2 - 歯車加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、歯車加工装置に関する。
歯車の損失低減のための歯面の面粗度向上(プラトー面形成)に関する技術として、例えば、特許文献1には、歯車に対し、加圧成形用のマスター歯車を用いて面性状を向上させるツールマーク除去に関する技術が開示されており、特許文献2には、弾性体に粒子を付着させた複合粒子を吹き付ける鏡面ショットピーニングに関する技術が開示されており、特許文献3には、研磨液の中で歯車軸を回転させつつ3次元的に動かして研磨するジャイロ研磨に関する技術について開示されている。
また、金属材料に残留応力を持たせることにより、表面硬度の向上や応力範囲の拡大、疲労寿命の改善に繋がることが知られており、自動車の動力伝達装置に用いられる歯車などの部品加工処理に利用されている。例えば、特許文献4には、歯車の歯面加工において、歯面に向けて硬質の球状粒子を高速で投射するショットピーニングを施して、歯車の歯面に残留圧縮応力を付与する技術が開示されている。
特開2000−42832号公報 特開2004−345022号公報 特開2009−127842号公報 特開2010−115752号公報
特許文献1に記載される加圧成形用のマスター歯車を用いた面粗度向上(プラトー面の形成)のための従来技術では、熱処理等の表面硬度を高める処理後はでは、歯面を塑性変形させるまで表面応力を高めることが難しく、熱処理前等の表面硬度の低い状態での加工に限られる。よって、歯研加工、ハードシェービング加工、ショットピーニング加工後の面粗度向上(プラトー面形成)には適さない。
また、特許文献2,3に記載されるショットピーニング,ジャイロ研磨では、歯車様の複雑形状では歯先側と比較し歯元側の加工がされづらく、達成面粗度(平滑度)が異なる等の問題が発生する。また、歯先と歯元で同一の面粗度(平滑度)を得るには、歯先側が多く加工されてしまうことを許容するか、又は歯元側を積極的に加工する為に装置を複雑化する必要がある。
特許文献4に記載されるショットピーニングなど、歯車に残留圧縮応力を付与するための従来技術では、球状粒子を歯面に向けて投射する構成のため、歯車のような複雑な形状に対しては、歯車の歯面全体に均一に球状粒子を投射するのが難しい。例えば投射された球状粒子が空気抵抗等の影響を受けて、歯元周辺には到達しにくいなどの状況が考えられる。この場合、歯元まで粒子を好適に到達させるために、粒子に与える運動エネルギを増大させることができるよう球状粒子の投射装置を大型化する必要がある。
また、球状粒子を投射する投射装置が一つである場合、隣接する歯の影になる等、歯元周辺には到達しにくいなどの状況が考えられる。この場合、歯車の歯面全体に均一に球状粒子を投射することができるよう、複数の投射装置を用意する必要がある。
このように、歯車のような複雑な形状に残留圧縮応力を付与しようとする場合、加工のために用いる装置が複雑になる虞がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、簡易な構成で所望の残留圧縮応力を歯面に付与することができる歯車加工装置を提供することを目的とする。
本発明は、被加工歯車を加工工具と噛合した状態で回転させることで前記被加工歯車の歯面を加工する歯車加工装置において、前記加工工具の一の歯面に、該歯面と前記被加工歯車の歯面との複数の同時接触線上のそれぞれに設けられた複数の凸部を備え、前記複数の凸部は、前記複数の同時接触線ごとに歯幅方向の異なる位置に配置されることを特徴とする。
上記の歯車加工装置において、前記凸部が、前記同時接触線上に設けられた少なくとも1つの突起であることが好ましい。
上記の歯車加工装置において、前記凸部が、同一歯面上の隣り合う前記同時接触線に設けられた前記突起同士が連結された峰形状をなすことが好ましい。
上記の歯車加工装置において、前記加工工具の隣り合う歯面において、該歯面上の前記凸部の配置が異なることが好ましい。
本発明に係る歯車加工装置は、加工工具の歯面が被加工歯車と噛合する際には、同時接触線上の凸部のみが被加工歯車の歯面と接触する。このため、加工工具と被加工歯車との接触面積が小さくなり、接触圧力が大きくなる。これにより、凸部と接している被加工歯車の歯面の部分が接触圧力により塑性変形されて、表面粗さが平滑化されるとともに、歯面に圧縮接触応力が付与される。このように、本発明に係る歯車加工装置は、従来技術のように微細粒子を投射する装置を用意することもなく、加工工具の歯面を変更しただけの簡易な構成で所望の残留圧縮応力を歯面に付与することができるという効果を奏する。
図1は、本発明の一実施形態に係る歯車加工装置の概略構成を示す図である。 図2は、図1に示す加工用歯車の歯面を拡大視した斜視図である。 図3は、被加工歯車と加工用歯車との接触部を拡大視した図である。 図4は、本発明の一実施形態の第一変形例において歯面上に設けられる峰形部の配置パターンの一例を示す図である。 図5は、一般的なシェービングカッターの一例を示す図である。 図6は、一般的なねじ状砥石の一例を示す図である。 図7は、本発明の一実施形態の第四変形例においてブローチを被加工歯車の加工工具として適用した場合の構成の一例を示す図である。
以下に、本発明に係る歯車加工装置の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の図面において、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
[実施形態]
まず、図1〜3を参照して、本発明の一実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る歯車加工装置1の概略構成を示す図であり、図2は、図1に示す加工用歯車3の歯面31(31a,31b,31c,31d)を拡大視した斜視図であり、図3は、被加工歯車2と加工用歯車3との接触部を拡大視した図である。
図1に示すように、歯車加工装置1は、被加工歯車2を加工用歯車(加工工具)3と噛合した状態で、図示しない動力源などにより加工用歯車3の軸に駆動力を与えて回転させることで、被加工歯車2の歯面21を加工するものである。被加工歯車2は、例えば自動車の動力伝達装置などに用いられるはすば歯車や平歯車である。加工用歯車3は、被加工歯車2と噛合可能な歯車であり、その歯面31の硬度が被加工歯車2より硬いことが好ましい。
特に本実施形態では、図2に示すように、加工用歯車3の歯面31(31a,31b,31c,31d)上に局所的に突起(凸部)32(32a,32b,32c,32d)が設けられている。より詳細には、この突起32は、例えば図2に示すような半球形状であり、加工用歯車3の歯面31に、この歯面31と被加工歯車2の歯面21との同時接触線33上の一部分に少なくとも1つが配置されている。
ここで、「同時接触線」とは、2つの歯車が噛み合うときに、一方の歯車の歯面において、ある時点での同時に他方の歯面と接触している箇所を結んだ直線のことをいう。平歯車の場合、同時接触線は、歯幅方向に平行で歯幅と同じ長さをもつ直線となり、噛み合い開始時に加工用歯車の歯元、被加工歯車の歯先に出現し、噛み合いが進むと、加工用歯車の歯先方向、被加工歯車の歯元方向に移動してゆき、噛み合い終了時に、加工用歯車の歯先、被駆動歯車の歯元で消失する。また、はすば歯車の場合、各歯のねじれ角に応じて歯幅方向に対して斜めに延びる直線となる。はすば歯車及び平歯車の両方において、本実施形態の特徴部分は共通しているので、以降は加工用歯車3が平歯車の場合について説明する。
加工用歯車3の歯面31のそれぞれには、歯幅方向に対して平行にのびる複数の同時接触線が設定され、図2に示す例では、各歯面31(31a,31b,31c,31d)に共通の4本の同時接触線33(33a,33b,33c,33d)が設定されている。上述のとおり、加工用歯車3と被加工歯車2との噛合状態の経過とともに、実際の同時接触線は、歯元側(同時接触線33a側)から歯先側(同時接触線33d側)へと連続的に移行してゆくものであるが、本実施形態で設定した同時接触線33a〜33dは、所定の間隔でこれらを抽出したものである。
そして、個々の同時接触線33a〜33dには、それぞれ少なくとも1つの突起32(32a,32b,32c,32d)が設けられている。図2に示す例では、1つの同時接触線33に1つの突起32が設けられている。
また、各同時接触線33a〜33d上の突起32a〜32dは、他の同時接触線33上の突起32とは歯幅方向の異なる位置に配置されている。例えば、図2に示す1つの歯面31bに注目すると、歯面31bの略法線方向から見て、同時接触線33a上の突起32aは歯幅方向の一番右側に配置され、同時接触線33b上の突起32bは右から2番目の位置に配置され、同時接触線33c上の突起32cは右から3番目の位置に配置され、同時接触線33d上の突起32dは右から4番目(一番左側)の位置に配置されている。
このような同時接触線33が被加工歯車2の歯面21と接触する際には、同時接触線33上の歯面31全体ではなく、同時接触線33上の突起32のみが被加工歯車2の歯面21と接触するようになり、同時接触線33上のほかの部分は被加工歯車2の歯面21とは接触しない。このため、従来の歯車加工装置において歯面31全体が接触する場合と比較すると、被加工歯車2の歯面21との接触面積が減少され、被加工歯車2の歯面21上の接点に加えられる接触圧力が増大される。これにより、突起32と接触する被加工歯車2の歯面21の部分において、表面粗さの微小な凸部が押し潰されて局部的な塑性変形が発生し、歯面21が平滑化(プラトー化)されると共に、残留圧縮応力が付与される。
したがって、加工用歯車3の1つの歯面31と被加工歯車2との噛合が進行するのに伴い、歯面31の同時接触線33が歯元から歯先へと移動し、各同時接触線33a〜33d上の突起32a〜32dが被加工歯車2の歯面21と順次接触し、突起32a〜32dとの接触部分が平滑化され、残留圧縮応力が付与される。そして、1つの歯面31の噛合が終了すると、被加工歯車2の歯面21上には、各同時接触線33a〜33d上の突起32a〜32dによって局所的に平滑化及び残留圧縮応力付与の処理が行われた領域が形成される。
さらに、本実施形態では、加工用歯車3の隣り合う歯面31において、突起(凸部)32の配置が異なるよう、それぞれ異なる突起32の配置パターンが形成されている。図2に示す例では、加工用歯車3の隣り合う歯面31a〜31dは、共通の4本の同時接触線33a〜33dを設定され、4つの配置パターンのいずれかで構成される。
各配置パターンでは、1つの共通の同時接触線(33a〜33dのいずれか)について、この同時接触線上のそれぞれ異なる歯幅方向の位置に突起32が配置される。例えば、図2に示す1つの同時接触線33cに注目すると、歯面31の略法線方向から見て、歯面31aでは歯幅方向の一番左側に突起32cが配置され、歯面31bでは左から2番目の位置に配置され、歯面31cでは左から3番目の位置に配置され、歯面31dでは左から4番目(一番右側)の位置に配置されている。
このように、加工用歯車3の隣り合う歯面31a〜31dは、それぞれ異なる突起32の配置パターンを備えるものである。そして、これらの配置パターンは、すべての歯面31a〜31dを合成した場合に、歯面31の全領域に突起32が配置できるように構成されている。
ここで、図1に示すように、加工用歯車3は、被加工歯車2と異なる歯数を備えるよう構成されている。このため、被加工歯車2と噛合した状態で回転を繰り返せば、すべての配置パターンの歯面31a〜31dを、被加工歯車2の1つの歯面21と噛合させることができる。
例えば、図3に示すように、歯面31aが同時接触線33a上の突起32aを備え、歯面31bが同時接触線33b上の突起32bを備え、歯面31cが同時接触線33c上の突起32cを備え、歯面31dが同時接触線33d上の突起32dを備える歯幅方向の位置の場合について取り上げて説明する。この例は、図2の例では、歯面31の略法線方向から見て右から2番目の位置の配置パターンを表している。図3に示すように、歯面31aが噛合する被加工歯車2の歯面21には、突起32aによって歯先の領域21aが加工される。同様に、歯面31bが噛合する歯面21には、突起32bにより領域21bが加工され、歯面31cが噛合する歯面21には、突起32cにより領域21cが加工され、歯面31dが噛合する歯面21には、突起32dにより歯元の領域21dが加工される。そして、被加工歯車2の1つの歯面21が加工用歯車3の隣り合う歯面31a〜31dのすべてと噛合された後には、この歯面21に各突起32a〜32dにより加工された領域21a、領域21b、領域21c、領域21dが合成され、歯面21上のすべての領域が加工された状態となる。
このように、すべての配置パターンの歯面31a〜31dを、被加工歯車2の1つの歯面21と噛合させることができるため、この歯面21上の全領域が突起32と接触されて塑性変形し、平滑化されると共に残留圧縮応力が付与され、この結果、被加工歯車2の歯面21の全体にわたり均一に歯面加工を施すことが可能となる。
なお、図2に例示した突起32の配置パターンは、1つの同時接触線33上の一部分が被加工歯車2の歯面21と接触することができればよく、図2に例示したもの以外でも、例えば、1つの同時接触線33上に2つ以上の突起32を配置してもよいし、1つの歯面31上の他の同時接触線の突起32と歯幅方向の位置が重なるように構成してもよいし、1つの歯面31上に設定する同時接触線33の数を4本以外としてもよい。
また、図2は、あくまで突起32の配置パターンを説明するための模式図にすぎず、図2に示す4つの配置パターンの他に、歯面31a〜31dに示す同時接触線33の中間位置に別の同時接触線を設定した他の歯面を用意し、各突起32による歯面加工の領域をオーバーラップさせて、歯面加工をより一層、均一に行うことができるよう構成してもよい。
また、突起32の形状は、同時接触線33上の一部分をカバーできるならば、図2に示す半球状でもよいし、そのほか円柱状や多角柱状など任意の形状としてもよい。
また、上記実施形態では、被加工歯車2の歯面21の全領域をカバーできるような突起32の配置パターンを例示したが、例えば図2の例から一部の突起32を除外させ、歯面31上の所望の一部分のみに突起32を配置するよう配置パターンを構成してもよい。これにより、被加工歯車2の歯面21全体ではなく所望の一部分のみを局所的に平滑化させ、残留圧縮応力を付与させることが可能となる。
また、加工用歯車3に配置される突起32の一部(または全部)について、例えば(1)被加工歯車2との接触面積を減らす(図2に示す半球状形状の曲率半径を小さくする、突起32の個数を減らす、形状を変更する)、(2)加工用歯車(加工工具)3の硬度を高める、(3)入力トルクを増大する、などを施し、歯面31上で局所的に(または全体的に)接触圧力を高めるよう構成してもよい。この構成により、被加工歯車2の歯面21の面粗度(平滑度)の達成度合い、ならびに、歯面21に付与させる残留圧縮応力の大きさを歯面21の部位ごとに(または全体にわたって)任意に設定することができる。
このような歯車加工装置1によれば、従来技術のように微細粒子を投射する装置を用意することもなく、加工用歯車3の歯面31に突起32を設けるという簡易な構成で、歯面の面粗度向上(プラトー面の形成)を実現でき、ならびに、所望の残留圧縮応力を歯面に付与することができる。
次に、本実施形態の変形例について説明する。
[第一変形例]
上記実施形態では、加工用歯車3の歯面31の凸部形状を突起32としていたが、この代わりに凸部形状を峰形状の峰形部34としてもよい。図4は、本実施形態の第一変形例において歯面31上に設けられる峰形部34の配置パターンの一例を示す図である。この場合も、図4に示すように隣り合う複数の歯面31a〜31dには、それぞれ異なる峰形部34の配置パターン34a,34b,34c,34dが形成される。
図4に示すように、峰形部34(34a,34b,34c,34d)の峰形状とは、同一歯面31上の隣り合う同時接触線33a〜33dに設けられた突起32a〜32d同士が連結されたものと考えることができる。例えば、歯面31bに注目すると、峰形部34bは、図2に示した突起32a〜32dを連結して直線状の峰形状を形成したものである。歯面31dの峰形部34dは、図2に示した突起32a及び突起32bを連結して直線状の峰形状を形成し、さらに、突起32c及び突起32dを連結して直線状の峰形状を形成したものである。歯面31cの峰形部34cは、図2に示した突起32b〜32dを連結して直線状の峰形状を形成し、さらに図2の突起32aの位置を通るように歯面31cの左下に峰形状を形成したものである。歯面31aの峰形部34aは、図2に示した突起32a〜32cを連結して直線状の峰形状を形成し、さらに図2の突起32dの位置を通るように歯面の右上に峰形状を形成したものである。
このような峰形部34a〜34dは、各同時接触線33a〜33d上において、峰形部34a〜34dと同時接触線33a〜33dとの交点部分のみを凸形状とすることができる。このため、峰形部34a〜34dも、図2に示す突起32a〜32dと同様に、同時接触線33a〜33d上で歯面21との接触面積を小さくすることができるので、図2に示す突起32a〜32dを歯面31上に設けた場合と同様の作用効果を実現することができる。
[第二変形例]
また、上記実施形態では、加工用歯車3を平歯車またははすば歯車としていたが、加工用歯車3は被加工歯車2と同時接触線33を形成して接触することができれば歯車以外の加工工具と置き換えてもよく、例えばシェービングカッターであってもよい。
図5は、一般的なシェービングカッター5の一例を示す図である。図5に示すように、一般に、シェービングカッター5は、歯車型の仕上げ工具であって、各歯の歯幅方向に被加工歯車2の1つの歯面21と同時接触可能な複数の切れ刃51を備えている。例えば、このようなシェービングカッター5の1つの歯において、複数の切れ刃51の少なくとも1つに突起32と同様の凸部を形成し、この凸部のみが被加工歯車2の歯面21と接触するよう構成する。さらに、シェービングカッター5の複数の歯のそれぞれにおいて、歯幅方向の複数の切れ刃51のうち凸部を形成する切れ刃の位置を変更して、被加工歯車2の歯面21がシェービングカッター5の複数の歯と噛合した後に歯面21の歯幅方向の全領域が凸部と接触することができるよう構成する。このような構成により、シェービングカッター5を被加工歯車2の加工工具として適用した場合に、上記実施形態と同様の作用効果を実現することができる。
[第三変形例]
第二変形例と同様に、上記実施形態の加工用歯車3をねじ状砥石と置き換えることも可能である。図6は、一般的なねじ状砥石6の一例を示す図である。図6に示すように、ねじ状砥石6は、らせん状のねじ面(歯面)61を被加工歯車2の歯面21と交差させて回転することで、歯面21の表面を研磨する。
例えば、ねじ状砥石6のねじ面61上に、図2の歯面31bのように歯先から歯元へ斜め方向に突起32を配置する配置パターンや、図4の歯面31bの峰形部34bのように歯先から歯元へ斜め方向に峰形状の凸部を配置する配置パターンを繰り返すように凸部を形成し、この凸部のみが被加工歯車2の歯面21と接触するように構成する。この構成により、ねじ状砥石6を被加工歯車2の加工工具として適用した場合に、上記実施形態と同様の作用効果を実現することができる。
[第四変形例]
第二、第三変形例と同様に、上記実施形態の加工用歯車3をブローチと置き換えることも可能である。図7は、ブローチ7を被加工歯車2の加工工具として適用した場合の構成の一例を示す図である。図7に示すように、本実施形態に適用するブローチ7は、内歯車の歯面(被加工歯車2の歯面21に相当)を切り出すための周知の切削歯71の後に、凸部形状を付与した加工歯72が設けられている。加工歯72は、ブローチ7の進行方向に複数の切れ刃73を備え、複数の切れ刃73のそれぞれの刃面上に、図2に示した突起32や図4に示した峰形部34と同様の凸部が形成され、切削歯71により形成された内歯車の歯面の一部分と接触できるように構成されている。さらに、複数の切れ刃73のそれぞれでは、凸部の位置が異なるよう設けられており、内歯車の各歯面上を加工歯72の複数の切れ刃73が通過した後に、内歯車の歯面の歯幅方向の全領域が凸部と接触することができるよう構成される。
このようなブローチ7を従来のブローチと同様に穴に通して引き抜き加工を施せば、まず切削歯71により穴の内周面を切削加工して内歯車が形成され、さらに加工歯72により本実施形態と同様に、内歯車の歯面を平滑化させるとともに、残留圧縮応力を付与させることができる。
なお、例えば円環状部材などの穴部の内周面に、ブローチ7と同様の切削及び表面加工の構造を設ければ、円柱部材などの外周面を切削加工して外歯車を形成し、本実施形態と同様に、この外歯車の歯面(被加工歯車2の歯面21に相当)に平滑化及び残留圧縮応力の付与を施すことが可能である。
以上、本発明について好適な実施形態を示して説明したが、本発明はこれらの実施形態により限定されるものではない。
1…歯車加工装置、2…被加工歯車、3…加工用歯車(加工工具)、21…被加工歯車の歯面、31(31a,31b,31c,31d)…加工用歯車(加工工具)の歯面、32(32a,32b,32c,32d)…突起(凸部)、33(33a,33b,33c,33d)…同時接触線、34(34a,34b,34c,34d)…峰形部(凸部)。

Claims (4)

  1. 被加工歯車を加工工具と噛合した状態で回転させることで前記被加工歯車の歯面を加工する歯車加工装置において、
    前記加工工具の一の歯面に、該歯面と前記被加工歯車の歯面との複数の同時接触線上のそれぞれに設けられた複数の凸部を備え
    前記複数の凸部は、前記複数の同時接触線ごとに歯幅方向の異なる位置に配置される
    ことを特徴とする歯車加工装置。
  2. 前記凸部が、前記同時接触線上に設けられた少なくとも1つの突起であることを特徴とする、請求項1に記載の歯車加工装置。
  3. 前記凸部が、同一歯面上の隣り合う前記同時接触線に設けられた前記突起同士が連結された峰形状をなすことを特徴とする、請求項2に記載の歯車加工装置。
  4. 前記加工工具の隣り合う歯面において、該歯面上の前記凸部の配置が異なることを特徴とする、請求項2または3に記載の歯車加工装置。
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