JP5647831B2 - 鉄道車両の遮熱構造 - Google Patents

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Description

本発明は鉄道車両の遮熱構造に関し、特に、客室や各種電気配線への発熱機器による熱影響を抑制できる鉄道車両の遮熱構造に関するものである。
従来より、鉄道車両の床下には、車両走行用の制御装置や補助電源装置等の発熱機器(床下機器)や、各種電気配線が配設されている。床下に配設される各種電気配線や床上の客室が、発熱機器から放出される熱による影響を受けることを防ぐため、発熱機器の上部に遮熱板を配設する技術が知られている(特許文献1及び特許文献2)。
特開昭63−305069号公報 特開2007−182208号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2に開示される技術では、発熱機器の上部に遮熱板が水平に配設されているため、発熱機器から放出される熱の上昇が遮熱板で遮られると、遮られた熱が遮熱板の下面にこもっていた。遮熱板の下面にこもる熱量が大きくなると、遮熱板の周囲から台枠側へ熱が漏れ、客室や各種電気配線への熱影響を抑制できないという問題点があった。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、客室や各種電気配線への発熱機器による熱影響を抑制できる鉄道車両の遮熱構造を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段および発明の効果
この目的を達成するために、請求項1記載の鉄道車両の遮熱構造によれば、鉄道車両の床下に配設される発熱機器の上方、且つ、台枠の下方に配設される遮熱板により、発熱機器から放出される熱が台枠側へ上昇することが遮られる。遮られた熱は、鉄道車両の側方側に位置する一側縁に向かって上り勾配に形設される傾斜部および遮熱板と発熱機器との間の一側縁に向かって開いた空間により、傾斜部に沿って自然対流によって上昇し、遮熱板の下面にこもることなく、一側縁に導かれる。このように、発熱機器から放出される熱が遮熱板の下面にこもることを防止でき、遮熱板の下面にこもる熱量が大きくなることを防止できる。その結果、遮熱板の周囲から台枠側へ熱が漏れることを防ぎ、客室や各種電気配線への熱影響を抑制できる効果がある。
請求項2記載の鉄道車両の遮熱構造によれば、遮熱板の一側縁から突出される放熱フィンに走行風が当たると、少なくとも遮熱板の一側縁が冷却されるため、傾斜部に沿う熱の対流によって生じる遮熱板の一側縁側の蓄熱を小さくできる。これにより、請求項1の効果に加え、客室や各種電気配線への熱影響をさらに小さくできる効果がある。また、遮熱板の一側縁が冷却されることにより、傾斜部に沿う対流による熱の移動が促進されるので、発熱機器から放出される熱が遮熱板の下面にこもることをより効果的に防止できる効果がある。
請求項3記載の鉄道車両の遮熱構造によれば、放熱フィンは鉄道車両の前後方向に沿って突条状に形成されているので、放熱フィンに走行風が効率良く当たり、放熱フィンによる冷却効果を高めることができる。その結果、遮熱板の一側縁側の蓄熱をさらに小さくできる。これにより、請求項2の効果に加え、客室や各種電気配線への熱影響をさらに小さくできると共に、傾斜部に沿う熱の対流を促進させ、発熱機器から放出される熱が遮熱板の下面にこもることをより効果的に防止できる効果がある。
請求項4記載の鉄道車両の遮熱構造によれば、他側縁に向かって傾斜部から下り勾配に形設される第1下降部により、鉄道車両の中心側へ熱を漏れ難くすることができる。これにより、請求項1から3のいずれかの効果に加え、鉄道車両の中心側への熱影響を効果的に抑制できる効果がある。
請求項5記載の鉄道車両の遮熱構造によれば、鉄道車両の前方側または後方側に位置する縁部に向かって傾斜部から下り勾配に形設される第2下降部により、鉄道車両の前方側または後方側へ熱を漏れ難くすることができる。これにより、請求項1から4のいずれかの効果に加え、鉄道車両の前方側または後方側への熱影響を効果的に抑制できる効果がある。また、第2下降部により傾斜部の剛性を高めることができる効果がある。
請求項6記載の鉄道車両の遮熱構造によれば、傾斜部に積層される断熱層により、傾斜部から台枠側への熱伝達を抑制できる。これにより、請求項1から5のいずれかの効果に加え、傾斜部から台枠側への熱伝達を抑制して、客室や各種電気配線への熱影響を抑制できる効果がある。
第1実施の形態における鉄道車両の遮熱構造を示す正面図である。 遮熱板の正面図である。 (a)は鉄道車両の遮熱構造を示す平面図であり、(b)は図3(a)のIIIb方向から見た鉄道車両の遮熱構造を示す側面図である。 (a)は第2実施の形態における遮熱板の部分拡大図であり、(b)は第3実施の形態における遮熱板の部分拡大図である。 第4実施の形態における鉄道車両の遮熱構造を示す正面図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図1を参照して、本発明の第1実施の形態における鉄道車両1の遮熱構造について説明する。図1は鉄道車両1の遮熱構造を示す正面図であり、図2は台枠10の下方に配設される遮熱板100の正面図であり、図3(a)は鉄道車両1の遮熱構造を示す平面図であり、図3(b)は図3(a)のIIIb方向から見た鉄道車両1の遮熱構造を示す側面図である。なお、図1から図3の矢印U−D,L−R,F−Bは、車体の上下方向、左右方向、前後方向をそれぞれ示している(図5においても同じ)。また、図を簡略にするため、図3(a)及び図3(b)では断熱層108の図示を省略し、図3(b)では発熱機器50(床下機器)の図示を省略している。
図1に示すように、鉄道車両1は車両構体2により車体が構成され、車両構体2は、車体の土台となる台枠10と、車体の側面を構成する一対の側構体20と、車体の妻面を構成する一対の妻構体30と、車体の屋根面を構成する屋根構体40とを主に備えて構成されている。なお、図1では、一対の妻構体30のうちの一方(図1紙面表側)の妻構体の図示が省略されている。
台枠10は、車体の長手方向(前後方向)に配設される一対の側梁11と、それら側梁11に架設されると共に車体の幅方向(左右方向)に配設される複数の横梁12と、それら側梁11及び横梁12の上に配設される床板13とを備えて構成されている。床板13は車両構体2の内部に形成される客室3の床面を構成する部材である。なお、本実施の形態においては、横梁12のウェブに孔部12aが穿設され、その孔部12aに管体14が収装される。管体14は、台枠10の長手方向(前後方向)に配設されると共に、発熱機器50(後述する)の電気配線等の各種電気配線を収容している。
遮熱板100は、鉄道車両1の床下に配設される発熱機器50から放出される熱が台枠10側に上昇するのを遮断するための部材である。図2に示すように、遮熱板100は、遮熱板100の一側縁101の近傍の第1取着部102に固定される第1取付具110及び遮熱板100の他側縁103の近傍の第2取着部104に固定される第2取付具120を介して横梁12の下方に固定される。
図3(a)に示すように、遮熱板100は平面視して略矩形状に形成される。第1取付具110(図2参照)は、上部が横梁12に固定される縦部材111と、その縦部材111に一端が固定されると共に他端が第1取着部102の上面に固定される横部材112とを備えている。第2取付具120も第1取付具110と同様に、上部が横梁12に固定される縦部材121と、その縦部材121に一端が固定されると共に他端が第2取着部104の上面に固定される横部材122とを備えている。第1取付具110の横部材112は第1取着部102の上面の両側にそれぞれ溶接等によって固定され、第2取付具120の横部材122は第2取着部104の上面の両側にそれぞれボルト等によって固定されている。これにより、遮熱板100は横梁12の下方に配設される。
本実施の形態では、図3(a)に示すように、発熱機器50は、第1取付具110及び第2取付具120の縦部材111,121及び吊下具130により一端側が横梁12に吊設される。平面視において発熱機器50が遮熱板100に比べて大きな場合でも、発熱機器50から熱が放出される放熱部51を遮熱板100の下方に位置させることで、発熱機器50から放出される熱が台枠10側へ上昇することが防止される。
図2に戻って説明する。図2に示すように、遮熱板100の一側縁101側を第1取付具110の縦部材111に固定する横部材112は、第2取付具120の縦部材121に固定される横部材122の鉛直方向の高さに比べて、縦部材111の高い位置に固定されている。これにより、水平面に対して上り勾配となる傾斜部105が、鉄道車両1の側方側(側構体20側)に位置する一側縁101に向かって形設される。これにより、発熱機器50から放出される熱を、走行風が無い場合でも、自然対流により傾斜部105に沿って一側縁101に向かって移動(上昇)させることができる。その結果、発熱機器50から放出される熱が遮熱板100の下面にこもることを防止でき、遮熱板100の下面にこもる熱量が大きくなることを防止できる。その結果、遮熱板100の周囲から台枠10側に熱が漏れることを防止できる。
第1取着部102及び第2取着部104は、図2に示すように、傾斜部105から所定の角度だけ折曲され水平面として形設される。第1取着部102及び第2取着部104を水平面とすることにより、第1取着部102及び第2取着部104の上面への第1取付具110及び第2取付具120の横部材112,122の固定が容易になる。なお、第2取着部104と第1取着部102との間に傾斜部105が形設されると共に、遮熱板100の一側縁101は、第1取着部102からの上り勾配により第1取着部102より高い位置にあるので、発熱機器50から放出される熱は、水平な第1取着部102を通過して遮熱板100の一側縁101まで移動する。また、遮熱板100の一側縁101は、側梁11若しくは横梁12の端部近傍の下方に位置しているので、遮熱板100の一側縁101から熱を側構体20の外側に逃がすことができる。その結果、床上の客室3(図1参照)や床下の電気配線(管体14)に熱影響を与えることが抑制される。
放熱フィン106は、遮熱板100の一側縁101の表面積を広くするために、遮熱板100の一側縁101から突出される部位である。放熱フィン106に走行風が当たると、遮熱板100の一側縁101が冷却され、傾斜部105に沿って熱が移動することによって生じる遮熱板100の一側縁101側の蓄熱を小さくできる。その結果、客室3(図1参照)や各種電気配線(管体14)への熱影響をさらに小さくできる。また、遮熱板100の一側縁101が冷却されることにより、傾斜部105に沿う対流による熱の移動が促進されるので、発熱機器50から放出される熱が遮熱板100の下面にこもることを効果的に防止できる。さらに、遮熱板100はアルミニウム製の板材により形成されており、放熱フィン106が一体的に形成されているので、遮熱板100の一側縁101が冷却されると、熱伝導により傾斜部105が冷却され、傾斜部105から台枠10側への熱伝導を抑制できる。これにより、遮熱板100の熱伝導による熱影響を抑制できる。
放熱フィン106は、遮熱板100の一側縁101から水平方向に突出され、鉄道車両1の前後方向に沿って突条状に形成されている。これにより、放熱フィン106に走行風が効率良く当たり、放熱フィン106による冷却効果を高めることができる。その結果、遮熱板100の一側縁101側の蓄熱をさらに小さくでき、客室3(図1参照)や各種電気配線(管体14)への熱影響をさらに小さくできると共に、傾斜部105に沿う熱の対流を促進させ、発熱機器50から放出される熱が遮熱板100の下面にこもることをより効果的に防止できる。また、放熱フィン106は遮熱板100の一側縁101から水平方向に突出されているので、放熱フィン106の間に雨水やゴミ等をたまり難くすることができ、ゴミ等によって放熱フィン106の放熱効果が低下することを防止できる。
第1下降部107は、遮熱板100の他側縁103に向かって傾斜部105から下り勾配に形設される部位である。本実施の形態では、傾斜部105から第2取着部104を介して下り勾配に形設されている。水平面として形設される第2取着部104を備えているので、遮熱板100への第2取付具120の固定を容易にできると共に、鉄道車両1の中心側へ熱を漏れ難くすることができる。
なお、第1下降部107の勾配(水平面に対する傾斜角度)は、傾斜部105の勾配より大きくなるように設定されている。台枠10の下面と発熱機器50の上面との垂直距離は約100mm程度であり、この垂直距離の制約の下で傾斜部105の勾配が設定されるのに対し、第1下降部107は、台枠10の下面と発熱機器50の上面との垂直距離に関わらず、熱の移動を防ぐ障壁として形成できるからである。
断熱層108は、無機材料製、合成樹脂製等の断熱性を有する部材により構成され、放熱フィン106を除く遮熱板100に積層される。断熱層108により傾斜部105から台枠10側への垂直方向の熱伝達が抑制され、客室3(図1参照)や各種電気配線(管体14)への熱影響を抑制できる。なお、本実施の形態では、断熱層108はボルト等の締結部材で遮熱板100に固定され、遮熱板100の上面に積層されている。これにより遮熱板100で断熱層108を保持し、断熱層108を遮熱板100から落下し難くできる。さらに、断熱層108を介在させずに発熱機器50と遮熱板100とを対向させられるので、放熱フィン106により遮熱板100の一側縁101が冷却されると、傾斜部105に沿う対流による熱の移動を促進できる。
図2及び図3(b)に示すように、第2下降部109は、鉄道車両1の前方側および後方側に位置する縁部100aに向かって傾斜部105から下り勾配に形設される部位である。本実施の形態では、第2下降部109は、前後方向の両側の縁部100aを、水平面に対して略垂直下向きに折曲し形設されている。これにより第2下降部109を容易に形設できる。また、第2下降部109が前後方向への熱の障壁となるため、前後方向への熱影響を効果的に抑制できる。さらに、第2下降部109により傾斜部105の剛性を高めることができる。
なお、図2に示すように、第1取着部102の上面に第1取付具110の横部材112が固定され、第2取着部104の上面に第2取付具120の横部材122が固定されているので、下向きに形成された第2下降部109が遮熱板100の固定の妨げになることを防止できる。また、第1取付具110及び第2取着部120の横部材112,122は遮熱板100の上面を固定するので、遮熱板100の下面に沿う熱の移動を横部材112,122が妨げることを防止できる。
以上説明したように第1実施の形態における鉄道車両1の遮熱構造によれば、遮熱板100により発熱機器50から放出される熱が台枠10側へ上昇することが遮られ、遮られた熱は、上り勾配に形設される傾斜部105に沿って自然対流によって上昇し、遮熱板100の下面にこもることなく、鉄道車両1の側方側に位置する一側縁101に導かれる。これにより、遮熱板100の下面にこもる熱量が大きくなることを防止し、遮熱板100の周囲から台枠10側へ熱が漏れることを防ぎ、客室3や各種電気配線(管体14)への熱影響を抑制できる。
次に、図4を参照して、第2実施の形態および第3実施の形態について説明する。第1実施の形態では、放熱フィン106が、遮熱板100の一側縁101から水平方向に突出される場合について説明した。これに対し、第2実施の形態では、放熱フィン206が遮熱板200の一側縁201から垂直方向上向きに突出される場合について説明し、第3実施の形態では、放熱フィン306が遮熱板300の一側縁301から垂直方向下向きに突出される場合について説明する。図4(a)は第2実施の形態における遮熱板200の部分拡大図であり、図4(b)は第3実施の形態における遮熱板300の部分拡大図である。なお、第1実施の形態と同一の部分は、同じ符号を付して以下の説明を省略する。
図4(a)に示すように、第2実施の形態による遮熱構造における遮熱板200では、放熱フィン206は鉄道車両1の前後方向に沿って突条状に形成されると共に、遮熱板200の一側縁201から垂直方向上向きに突出されている。これにより、第1実施の形態と同様に、遮熱板200の一側縁201の表面積を大きくすることができ、放熱効果を高めることができる。
また、図4(b)に示すように、第3実施の形態による遮熱構造における遮熱板300では、放熱フィン306は鉄道車両1の前後方向に沿って突条状に形成されると共に、遮熱板300の一側縁301から垂直方向下向きに突出されている。これにより、第1実施の形態と同様に、遮熱板300の一側縁301の表面積を大きくすることができ、放熱効果を高めることができる。また、放熱フィン306内に雨水やゴミ等をたまり難くすることができ、ゴミ等によって放熱効果が低下することを防止できる。
次に、図5を参照して、第4実施の形態について説明する。第1実施の形態では、遮熱板100が鉄道車両1の幅方向の一部に配設される場合について説明した。これに対し、第4実施の形態では、遮熱板400が鉄道車両1の幅方向の全体に亘って配設される場合について説明する。図5は第4実施の形態における鉄道車両1の遮熱構造を示す正面図である。なお、第1実施の形態と同一の部分は、同じ符号を付して以下の説明を省略する。
図5に示すように、遮熱板400は、鉄道車両1の略中心に位置する底部401から鉄道車両1の側方側に位置する両側縁402に向かって上り勾配に形設される傾斜部403を備えて構成されている。これにより、発熱機器50から放出される熱を、走行風が無い場合でも、自然対流により傾斜部403に沿って両側縁402に向かって移動させることができる。その結果、発熱機器50から放出される熱が遮熱板400の下面にこもることを防止でき、遮熱板400の下面にこもる熱量が大きくなることを防止できる。その結果、遮熱板400の周囲から台枠10側に熱が漏れることを防止できる。
遮熱板400は、遮熱板400の両側縁402の近傍の第3取着部404に固定される第3取付具410を介して横梁12の下方に固定される。第3取着部404は、傾斜部403から所定の角度だけ折曲され、水平面となるように形設される。第3取着部404を水平面とすることにより、第3取着部404の上面への第3取付具410の横部材412の固定が容易となる。これにより、第3取付具410の縦部材411及び横部材412を介して、遮熱板400を横梁12へ容易に固定できる。
なお、底部401と第3取着部404との間に傾斜部403が形設されると共に、遮熱板400の両側縁402は、第3取着部404からの上り勾配により第3取着部404より高く位置されるので、発熱機器50から放出される熱は、水平な第3取着部404を通過して遮熱板400の両側縁402まで移動する。また、遮熱板400の両側縁402は、側梁11若しくは横梁12の端部近傍の下方に位置しているので、遮熱板400の両側縁402から熱を側構体20の外側に逃がすことができる。その結果、床上の客室3(図1参照)や床下の電気配線(管体14)に熱影響を与えることが抑制される。
また、遮熱板400は鉄道車両1の幅方向の全体に亘って配設されているので、鉄道車両1の幅方向の全体に亘って発熱機器50が配設される場合でも、発熱機器50から放出される熱の台枠10側への上昇を遮ることができる。さらに、遮熱板400は両側縁402に放熱フィン405を備えているので、両側縁402の表面積を大きくして遮熱板400の冷却作用を増大させる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。例えば、上記実施の形態で挙げた数値(例えば、各構成の数量等)は一例であり、他の数値を採用することは当然可能である。
上記実施の形態では、遮熱板100がアルミニウム製の場合について説明したが、必ずしもこれらに限られるものではなく、熱伝導性の良い他の材料を用いることも可能である。他の材料としては、例えば、ステンレス鋼、銅等の他の金属、ポリフェニレンサルファイド(PPS)やポリカーボネート(PC)等の合成樹脂にアルミナや窒化アルミ、窒化ホウ素などの熱伝導性フィラーを混ぜ込んだ合成樹脂等が挙げられる。
上記実施の形態では、床下を覆うマウントカバーを有していない鉄道車両1について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、マウントカバーを有する鉄道車両に適用することも可能である。マウントカバーを設ける場合は、特許文献1に開示されるようにマウントカバーに穴あけ部を設けることで、マウントカバーの内側に設置される遮熱板に走行風を導入することが可能となり、上記実施の形態と同様の作用が得られる。
上記実施の形態では、放熱フィン106,206,306,405が鉄道車両1の前後方向に沿う突条状に形成される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、他の形状とすることも可能である。他の形状としては、例えば、ピン状、プレート状、格子状、コルゲート状等を挙げることができる。これらの中から、遮熱板100,200,300,400に対する放熱効果が高く、かつ、風切り音の小さなものを適宜選択することができる。
上記実施の形態では、断熱層108は遮熱板100の全面に積層しているが、必ずしもこれに限られるものではなく、遮熱板100の温度分布にムラがある場合には、遮熱板100の温度の高い部位に選択的に断熱層108を積層することが可能である。これにより、遮熱板100の垂直方向における熱伝達による熱影響を選択的に緩和することが可能である。
また、上記実施の形態では、断熱層108がボルト等の締結部材で固定され遮熱板100に積層される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、他の形態とすることも可能である。他の形態としては、例えば、接着剤によって断熱層108を遮熱板100に接着して積層するもの、溶射等のコーティングによって断熱層108を遮熱板100に積層するもの等を挙げることができる。
上記実施の形態では、第2下降部109を折曲して形成する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、溶接等により接合して形成することも可能である。また、第2下降部109を鉄道車両1の前後方向の両縁部100a,100bに形成する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、鉄道車両1の前方または後方の一方に設けることも可能である。この場合も、第2下降部109が形成された側の遮熱板100の剛性を高めることができる。
また、上記実施の形態では、第2下降部109を水平面に対して垂直に設ける場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、鉛直方向下向きの任意の角度にすることが可能である。この場合も第2下降部109を熱が前後方向に移動する障壁にできると共に、傾斜部105の剛性を高めることができるからである。
上記実施の形態では、発熱機器50の一端側を第1取付具110及び第2取付具120の下部に吊設する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、第1取付具110及び第2取付具120とは無関係に、公知の手段を用いて発熱機器50を横梁12に吊設することが可能である。
<その他>
<手段>
技術的思想1の鉄道車両の遮熱構造は、鉄道車両の床下に配設される発熱機器の上方、且つ、台枠の下方に配設される遮熱板を備え、その遮熱板は、前記鉄道車両の側方側に位置する一側縁に向かって上り勾配に形設される傾斜部を備えていることを特徴とする。
技術的思想2の鉄道車両の遮熱構造は、技術的思想1記載の鉄道車両の遮熱構造において、前記遮熱板は、前記一側縁から突出される放熱フィンを備えていることを特徴とする。
技術的思想3の鉄道車両の遮熱構造は、技術的思想2記載の鉄道車両の遮熱構造において、前記放熱フィンは、前記鉄道車両の前後方向に沿って突条状に形成されていることを特徴とする。
技術的思想4の鉄道車両の遮熱構造は、技術的思想1から3のいずれかに記載の鉄道車両の遮熱構造において、前記遮熱板は、前記鉄道車両の中心側に位置する他側縁に向かって前記傾斜部から下り勾配に形設される第1下降部を備えていることを特徴とする。
技術的思想5の鉄道車両の遮熱構造は、技術的思想1から4のいずれかに記載の鉄道車両の遮熱構造において、前記遮熱板は、前記鉄道車両の前方側または後方側に位置する縁部に向かって前記傾斜部から下り勾配に形設される第2下降部を備えていることを特徴とする。
技術的思想6の鉄道車両の遮熱構造は、技術的思想1から5のいずれかに記載の鉄道車両の遮熱構造において、 前記遮熱板は、前記傾斜部に積層される断熱層を備えていることを特徴とする。
<効果>
技術的思想1記載の鉄道車両の遮熱構造によれば、鉄道車両の床下に配設される発熱機器の上方、且つ、台枠の下方に配設される遮熱板により、発熱機器から放出される熱が台枠側へ上昇することが遮られる。遮られた熱は、上り勾配に形設される傾斜部に沿って自然対流によって上昇し、遮熱板の下面にこもることなく、鉄道車両の側方側に位置する一側縁に導かれる。このように、発熱機器から放出される熱が遮熱板の下面にこもることを防止でき、遮熱板の下面にこもる熱量が大きくなることを防止できる。その結果、遮熱板の周囲から台枠側へ熱が漏れることを防ぎ、客室や各種電気配線への熱影響を抑制できる効果がある。
技術的思想2記載の鉄道車両の遮熱構造によれば、遮熱板の一側縁から突出される放熱フィンに走行風が当たると、少なくとも遮熱板の一側縁が冷却されるため、傾斜部に沿う熱の対流によって生じる遮熱板の一側縁側の蓄熱を小さくできる。これにより、技術的思想1の効果に加え、客室や各種電気配線への熱影響をさらに小さくできる効果がある。また、遮熱板の一側縁が冷却されることにより、傾斜部に沿う対流による熱の移動が促進されるので、発熱機器から放出される熱が遮熱板の下面にこもることをより効果的に防止できる効果がある。
技術的思想3記載の鉄道車両の遮熱構造によれば、放熱フィンは鉄道車両の前後方向に沿って突条状に形成されているので、放熱フィンに走行風が効率良く当たり、放熱フィンによる冷却効果を高めることができる。その結果、遮熱板の一側縁側の蓄熱をさらに小さくできる。これにより、技術的思想2の効果に加え、客室や各種電気配線への熱影響をさらに小さくできると共に、傾斜部に沿う熱の対流を促進させ、発熱機器から放出される熱が遮熱板の下面にこもることをより効果的に防止できる効果がある。
技術的思想4記載の鉄道車両の遮熱構造によれば、他側縁に向かって傾斜部から下り勾配に形設される第1下降部により、鉄道車両の中心側へ熱を漏れ難くすることができる。これにより、技術的思想1から3のいずれかの効果に加え、鉄道車両の中心側への熱影響を効果的に抑制できる効果がある。
技術的思想5記載の鉄道車両の遮熱構造によれば、鉄道車両の前方側または後方側に位置する縁部に向かって傾斜部から下り勾配に形設される第2下降部により、鉄道車両の前方側または後方側へ熱を漏れ難くすることができる。これにより、技術的思想1から4のいずれかの効果に加え、鉄道車両の前方側または後方側への熱影響を効果的に抑制できる効果がある。また、第2下降部により傾斜部の剛性を高めることができる効果がある。
技術的思想6記載の鉄道車両の遮熱構造によれば、傾斜部に積層される断熱層により、傾斜部から台枠側への熱伝達を抑制できる。これにより、技術的思想1から5のいずれかの効果に加え、傾斜部から台枠側への熱伝達を抑制して、客室や各種電気配線への熱影響を抑制できる効果がある。
1 鉄道車両
10 台枠
50 発熱機器
100,200,300,400 遮熱板
100a 縁部
101,201,301,402 側縁(一側縁)
103 他側縁
105,403 傾斜部
106,206,306,405 放熱フィン
107 第1下降部
108 断熱層
109 第2下降部

Claims (6)

  1. 鉄道車両の床下に配設される発熱機器の上方、且つ、台枠の下方に配設される遮熱板を備え、
    その遮熱板は、前記鉄道車両の側方側に位置する一側縁に向かって上り勾配に形設される傾斜部を備え
    前記遮熱板と前記発熱機器との間に前記一側縁に向かって開いた空間が設けられることを特徴とする鉄道車両の遮熱構造。
  2. 前記遮熱板は、前記一側縁から突出される放熱フィンを備えていることを特徴とする請求項1記載の鉄道車両の遮熱構造。
  3. 前記放熱フィンは、前記鉄道車両の前後方向に沿って突条状に形成されていることを特徴とする請求項2記載の鉄道車両の遮熱構造。
  4. 前記遮熱板は、前記鉄道車両の中心側に位置する他側縁に向かって前記傾斜部から下り勾配に形設される第1下降部を備えていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の鉄道車両の遮熱構造。
  5. 前記遮熱板は、前記鉄道車両の前方側または後方側に位置する縁部に向かって前記傾斜部から下り勾配に形設される第2下降部を備えていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の鉄道車両の遮熱構造。
  6. 前記遮熱板は、前記傾斜部に積層される断熱層を備えていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の鉄道車両の遮熱構造。
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