JP5641689B2 - 信号処理装置及び画像表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、信号処理装置及び画像表示装置に関する。
発光層に注入された正孔と電子とが再結合することにより発光する有機EL(Electro Luminescence)素子を用いた画像表示装置が提案されている。画像表示装置として、例えば、アモルファスシリコン又は多結晶シリコン等で形成される薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor;以下「TFT」という)と、有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode)等を有する画素をマトリックス状に配置したものがある。かかる画像表示装置は、各画素に適切な電流値が設定されることにより各画素の輝度が制御される。なお、各画素の輝度は、入力画像信号がγカーブに応じて出力画像信号に変換され、かかる出力画像信号に基づいて決定される。
上述したような画像表示装置では、入力画像信号に対する階調の応答特性(以下、階調特性という)が、表示パネル毎に異なることが知られている。そのため、表示パネルの階調特性にあわせて、階調表示用の階調基準電圧を調整することが行われている。また、階調基準電圧を調整するための技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−189785号公報
ところで、画素回路にアモルファスシリコンTFTを使用した表示パネルでは、暗部の描写のためにアモルファスシリコンTFTのゲート電圧を負の電圧から正の電圧まで広い範囲で制御する必要がある。ところがアモルファスシリコンTFTはゲート電圧が負の領域ではゲート電圧の変化に対するドレイン電流の変化率が小さく、ゲート電圧が正の領域ではゲート電圧の変化に対するドレイン電流の変化率が大きくなるという特性であるため、その特性に起因して階調特性の低階調部分に階調基準電圧が急激に変化する点(変曲点)が見られる。このような場合、滑らかなグラデーションの画像を表示パネルに表すためには、この変曲点部分をも含めて階調基準電圧を表示パネルの階調特性に合わせる必要がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、表示パネルの階調特性に準じた階調基準電圧を生成することが可能な信号処理装置及び画像表示装置を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態に係る信号処理装置は、複数の参照電圧を生成する参照電圧生成部と、直並列に接続された複数の抵抗素子を有し、当該抵抗素子間に入力される前記参照電圧を階調表示用の階調基準電圧として出力する抵抗網と、前記抵抗素子間に入力される前記参照電圧の入力位置を切り替える入力位置切替部と、を備える。
本発明の一実施形態に係る画像表示装置は、入力画像信号がγカーブに応じて変換された出力画像信号が入力されて画像が表示される表示パネルと、前記γカーブを構成する参照電圧を生成する参照電圧生成部と、直並列に接続された複数の抵抗素子を有し、当該抵抗素子間に入力される前記参照電圧を階調表示用の階調基準電圧として出力する抵抗網と、前記参照電圧生成部と前記抵抗網との間に設けられ、前記抵抗素子間に入力される前記参照電圧の入力位置を切り替える入力位置切替部と、前記入力位置切替部での前記入力位置の切り替え動作を制御する入力位置制御部と、前記階調基準電圧を用いて前記出力画像信号に変換するセレクタ部と、を備える。
また、本発明の一実施形態に係る画像表示装置において、前記入力位置制御部は、前記階調基準電圧が前記表示パネルの階調特性と対応するよう、前記抵抗網での前記入力位置を特定する。
また、本発明の一実施形態に係る画像表示装置において、前記階調特性に基づくデータを記憶する第1記憶部と、前記階調基準電圧に基づくデータを記憶する第2記憶部と、を更に備え、前記入力位置制御部は、前記第1記憶部に記憶された前記階調特性に基づくデータと、前記第2記憶部に記憶された前記階調基準電圧に基づくデータとを比較し、当該階調基準電圧に基づくデータが前記階調特性に基づくデータと合わさるよう、前記入力位置切替部での切り替え先となる前記入力位置を特定する。
また、本発明の一実施形態に係る画像表示装置において、前記入力位置制御部は、前記入力位置切替部での切り替え先として特定した前記入力位置と、当該入力位置での前記階調基準電圧とを、前記第2記憶手段に記憶させる。
本発明によれば、表示パネルの階調特性に準じた階調基準電圧を生成することが可能な信号処理装置及び画像表示装置を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施形態に係る信号処理装置及び画像表示装置を詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されないものとする。
<画像表示装置の構成>
まず、本実施形態に係る画像表示装置について説明する。図1は、本実施形態に係る画像表示装置の構成を示した図である。同図に示したように、画像表示装置は、画素回路10がマトリクス状(二次元平面的)に配列された表示パネル20と、タイミングコントローラ31と、フレームメモリ32と、走査ドライバ33と、参照電圧生成部34と、ソースドライバ35と、入力位置調整部40とを備えている。図1では、m列n行分の画素回路10がマトリクス状に配列された例を示している。なお、信号処理装置は、参照電圧生成部34と、後述する抵抗網353と、後述する入力位置切替部355とを含んでいる。
表示パネル20は、画像の表示を行う表示ユニットであって、画面水平方向(図中行方向)に後述する第1電源線211、第2電源線212及び走査線213等の制御線21が配設されている。この制御線21は、走査ドライバ33と電気的に接続されている。また、表示パネル20の画面垂直方向(図中列方向)には、画像信号線22が配設されている。この画像信号線22は、ソースドライバ35と電気的に接続されている。
タイミングコントローラ31は、例えば演算回路、論理回路等を内部に含むICやカウンタ等の制御機器を用いて構成することができる。タイミングコントローラ31は、外部から入力される基準クロックCLK、水平同期信号HSYNC及び垂直同期信号VSYNCに基づいて、画面水平方向及び画面垂直方向に応じたクロック信号を生成し、走査ドライバ33及びソースドライバ35に出力することで、当該走査ドライバ33及びソースドライバ35の動作のタイミングを制御する。
また、タイミングコントローラ31は、外部から入力されるフレーム単位の入力画像信号を、フレームメモリ32に順次格納するとともに、表示の対称となるフレームの入力画像信号を、画面水平方向のクロック信号と同期してソースドライバ35に供給する。なお、本実施形態では、各色6bitのRGBデータが入力画像信号として入力されるものとする。
フレームメモリ32は、外部から入力されるフレーム単位の入力画像信号を保持するための記憶素子である。フレームメモリ32に記憶された各フレームの入力画像信号は、タイミングコントローラ31により順次読み出される。
走査ドライバ33は、例えばスイッチング素子、シフトレジスタ等を用いて構成することができる。走査ドライバ33は、タイミングコントローラ31から入力されるクロック信号に基づき、自己の内部で生成した各種制御信号を制御線21に供給するタイミングを制御する。
参照電圧生成部34は、D/A変換回路及びメッシュ状に接続された複数の抵抗素子等を用いて構成することができる。参照電圧生成部34は、入力画像信号を後述する出力画像信号に変換するために用いられるγカーブを構成する複数の参照電圧を生成する。なお、本実施形態では、参照電圧生成部34が、互いに異なる電位を有した10段階の参照電圧VR0〜VR9の生成を行うものとするが、この例に限らないものとする。
ソースドライバ35は、後述するシフトレジスタ351、ロードラッチ352、抵抗網353、入力位置設定レジスタ354、入力位置切替部355、セレクタ部356及び画像信号電圧供給部357等を用いて構成することができる(図5参照)。ソースドライバ35は、参照電圧VR0〜VR9を分圧した階調基準電圧に基づいて、表示の対象となるフレーム単位の入力画像信号を出力画像信号に変換する。また、ソースドライバ35は、タイミングコントローラ31から入力されるクロック信号に基づいて、出力画像信号を画像信号線22に供給するタイミングを制御する。なお、ソースドライバ35の詳細については後述する。
入力位置調整部40は、表示パネル20の階調特性と抵抗網353の出力とができるだけ一致するように、参照電圧生成部34で生成された参照電圧が入力される抵抗網353での入力位置を調整する。なお、入力位置調整部40の詳細については後述する。
上記構成において、図1に示した制御線21、画像信号線22、タイミングコントローラ31、フレームメモリ32、走査ドライバ33、参照電圧生成部34、ソースドライバ35及び入力位置調整部40に関するレイアウトは、その一例を示すものであり、これらのレイアウトに限定されるものではない。
例えば、図2に示すように、図1の構成からフレームメモリ32を取り除き、外部からの入力画像信号がソースドライバ35に直接入力されるよう構成する形態としてもよい。なお、本構成の場合、画像信号はフレーム単位で順次入力されるものとする。
また、図1の構成では、タイミングコントローラ31、フレームメモリ32、走査ドライバ33、参照電圧生成部34、ソースドライバ35及び入力位置調整部40を表示パネル20の外部に配置しているが、これらの回路の何れか又は全てを表示パネル20の内部に配置する形態としてもよい。
<画素回路の構成>
次に、表示パネル20を構成する画素回路10について説明する。図3は、図1に示した画素回路10(1画素)の構成の一例を示した図である。同図に示したように、画素回路10は、発光素子である有機EL素子OLEDと、有機EL素子OLEDを駆動するためのドライバ素子である駆動トランジスタTdと、出力画像信号に応じた電位(以下、画像信号電圧という)を保持する容量素子Csと、画像信号電圧の印加を制御するスイッチング素子としてのスイッチングトランジスタTsとを備える。なお、有機EL素子OLEDは、逆電圧印加時にコンデンサとして機能するため、図3ではこれを有機EL素子容量Coledとして等価的に表している。
駆動トランジスタTdは、第1端子t11、第2端子t12及び第3端子t13を有している。第1端子t11は、スイッチングトランジスタTsの第3端子t23と電気的に接続されている。また、第2端子t12は、制御線21としての第1電源線211と電気的に接続されており、第3端子t13は、有機EL素子OLEDのアノード電極と電気的に接続されている。ここで、第1端子t11はゲート電極(ゲート)に対応し、第2端子t12及び第3端子t13のうち何れか一方がドレイン電極(ドレイン)に、他方がソース電極(ソース)に対応する。なお、第2端子t12と第3端子t13との相対的な電位関係は、後述する各制御期間に応じて変動する。また、「ドレイン」及び「ソース」は、トランジスタの導電型及び相対的な電位関係によって定義される。
本実施形態で使用するn型のトランジスタにおいては、チャネル領域を挟んで配置された2つの端子(すわなち、第2端子t12と第3端子t13)のうち、高電位側の端子が「ドレイン」となり、低電位側の端子が「ソース」となる。また、p型のトランジスタにおいては、チャネル領域を挟んで配置された2つの端子のうち、低電位側の端子が「ドレイン」となり、高電位側の端子が「ソース」となる。
駆動トランジスタTdでは、第1端子t11に印加される電位、より詳細にはソースに対してゲートに印加される電圧値(ゲート・ソース間電圧)が調整されることで、ドレインとソースとの間に流れる電流量が調整される。そして、この第1端子t11に印加される電位により、ドレインとソースとの間において電流が流れ得る状態(オン状態)と、電流が流れ得ない状態(オフ状態)とが選択的に設定される。
有機EL素子OLEDは、アノード電極とカソード電極との間に有機EL素子OLEDの導通電圧以上の電位差が生じることにより、アノード電極とカソード電極との間の発光層に電流が流れ、該発光層が発光する。具体的に、アノード電極としては、アルミニウム、銀、銅又は金等の金属或いはこれらの合金等を用いることができる。また、カソード電極としては、インジウム錫酸化膜(ITO)等の光透過性を有する導電材料、マグネシウム、銀、アルミニウム又はカルシウム等の材料等を用いることができる。なお、発光層は、該発光層に注入された正孔と電子とが再結合することによって光を生じる。
発光層としては、例えば、Alq3(トリス(8−キノリノラト)アルミニウム錯体)等の発光性の材料で構成される。発光効率を高めるために、トリス[ピリジニル−kN−フェニル−kC]イリジウム等の有機金属化合物又クマリン等の色素をドーパント材料として、正孔輸送性又は電子輸送性を有するホスト材料にドープして発光層を構成してもよい。発光層を構成するドーパント材料の濃度は、例えば、0.5質量%以上20質量%以下とする。正孔輸送性を有するホスト材料の例としては、α−NPD、TPD等がある。電子輸送性を有するホスト材料の例としては、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−4−(フェニルフェノラト)アルミニウム、1,4−フェニレンビス(トリフェニルシラン)、1,3−ビス(トリフェニルシリル)ベンゼン、1,3,5−トリ(9H−カルバゾール−9−イル)ベンゼン、CBP、Alq3又はSDPVBi等がある。なお、発光層の各層を構成する材料は、発する光の色に応じて、適当な材料が選択される。赤色の光を発するドーパント材料の例としては、トリス(1−フェニルイソキノリナト−C2,N)イリジウム又はDCJTB等がある。緑色の光を発するドーパント材料の例としては、トリス[ピリジニル−kN−フェニル−kC]イリジウム又はビス[2−(2−ベンゾオキサゾリル)フェノラト]亜鉛(II)等がある。青色の光を発するドーパント材料の例としては、ジスチリルアリーレン誘導体、ペリレン誘導体又はアゾメチン亜鉛錯体等がある。発光層は、1層構造に限られることはなく、複数層構造であっても構わない。
有機EL素子OLEDのアノード電極は、駆動トランジスタTdの第3端子t13と電気的に接続され、カソード電極は制御線21としての第2電源線212と電気的に接続されている。なお、本実施形態で用いる画素回路10では、有機EL素子OLEDのカソード電極が、表示パネル20を構成する全ての画素回路10で共通となるコモンカソード型となっているが、これに限らず、有機EL素子OLEDのアノード電極が、表示パネル20を構成する全ての画素回路10で共通となるコモンアノード型の構成を採用してもよい。
スイッチングトランジスタTsは、第1端子t21、第2端子t22及び第3端子t23を有している。第1端子t21は、制御線21としての走査線213と電気的に接続されており、第2端子t22は、画像信号線22と電気的に接続されている。また、第3端子t23は、駆動トランジスタTdの第1端子t11と電気的に接続されている。なお、第1端子t21はゲート電極に対応し、第2端子t22はドレイン電極に対応し、第3端子t23はソース電極に対応している。
スイッチングトランジスタTsでは、第1端子t21に印加される電位、より詳細には第1端子t21と第3端子t23との間に印加される電圧値(ゲート・ソース間電圧)が調整されることで、ドレインとソースとの間に流れる電流量が調整される。そして、この第1端子t21に印加される電位により、ドレインとソースとの間において電流が流れ得る状態(オン状態)と、電流が流れ得ない状態(オフ状態)とが選択的に設定される。
容量素子Csは、後述する書き込み期間時に出力画像信号に対応する電荷量を保持する機能を有する。なお、容量素子Csの一方の電極1aは、駆動トランジスタTdの第1端子t11と、スイッチングトランジスタTsの第3端子t23とを電気的に接続する配線に対して導電可能に接続されている。また、容量素子Csの他方の電極1bは、駆動トランジスタTdの第3端子t13と、有機EL素子OLEDのアノード電極とを電気的に接続する配線に対して導電可能に接続されている。
上述した駆動トランジスタTd及びスイッチングトランジスタTsは、例えばアモルファスシリコンや多結晶シリコン等で形成されるTFTによって構成される。なお、以下で参照する各図面においては、TFTのチャネルについて、そのタイプ(n型又はp型)を明示していないが、n型又はp型の何れかであり、本実施形態では、n型のTFTを用いるものとする。
<画素回路の動作>
つぎに、図4を参照して、画素回路10の動作について説明する。なお、以下に説明する画素回路10の動作は、図1(又は図2)に示したタイミングコントローラ31、走査ドライバ33、参照電圧生成部34、ソースドライバ35及び入力位置調整部40の制御により実現されるものである。
図4は、画素回路10を駆動させる際の信号波形(駆動波形)の一例を示したタイミングチャートである。なお、図4では有機EL素子OLEDを順次発光方式で発光させる際の信号波形を示している。ここで、順次発光方式とは、各画素回路に対するフレーム毎の画像信号電圧の書き込み制御及び各画素回路の発光制御を、同一の制御線又は電源線に共通に接続された画素回路のグループ毎(例えば一行毎、一列毎等)に順次行う方式である。本実施形態では、図1(又は図2)に示した表示パネル20の一行毎に書き込み制御、発光制御が行われるものとする。
図4において、横軸が時刻を示し、上から順に、(a)第1電源線211に印加される電位、(b)第2電源線212に印加される電位、(c)走査線213に印加される電位、(d)画像信号線22に印加される電位(出力画像信号)、の波形を示している。
これら行毎のシーケンスでは、Cs初期化期間、書き込み期間、書き込み終了期間、発光準備期間、発光期間、消光期間の6つの制御期間を1サイクルとしており、この1サイクルの制御により有機EL素子OLEDが1回発光される。以下、画像表示装置の駆動について説明する。なお、全画素回路に共通の第2電源線212は常にゼロ電位(0V)であるため説明を適宜省略する。
<Cs初期化期間>
s初期化期間では、図4に示したように、第1電源線211がゼロ電位(0V)、走査線213が高電位VgH、画像信号線22がゼロ電位(0V)とされる。この制御により、スイッチングトランジスタTsはオンとなり、容量素子Csの第1端子t11側の電位が0Vとなるため、容量素子Csの両端電位がゼロ電位にリセットされる。
なお、本実施形態では、第1電源線211及び第2電源線212におけるゼロ電位を0Vとしているが、第1容量素子Cs1に蓄えられる電圧をオフセットする電圧(=電源線の基準電位)であればよく、これに限定されるものではない。また、画像信号線22の電位をゼロ電位としているが、これは画像信号が0階調のときの輝度を規定するための電位、即ち画像信号線22の基準電位であればよく、これに限定されるものではない。
<書き込み期間>
書き込み期間では、図4に示したように、第1電源線211のゼロ電位(0V)、走査線213の高電位VgHが維持されるとともに、画像信号線22が表示対象となるフレームの出力画像信号に応じた電位(画像信号電圧)Vdataとされる。このとき、「画像信号電圧Vdata>駆動トランジスタの閾値電圧」の関係を満たすならば、容量素子Csの両端の電位差は画像信号電圧Vdataとなるため、容量素子Csに画像信号電圧Vdata分の電荷が蓄積される。
なお、「閾値電圧」とは、トランジスタがオフ状態(所謂ドレイン電流が流れない状態)からオン状態(ドレイン電流が流れる状態)に移り変わるときの、境界となるゲート・ソース間電圧のことを意味する。
<書き込み終了期間>
書き込み終了期間では、図4に示したように、第1電源線211のゼロ電位(0V)、画像信号線22の画像信号電圧Vdataが維持されるとともに、走査線213が低電位VgLとされる。この制御により、スイッチングトランジスタTsがオフとなり、容量素子Csに蓄積される電荷量(画像信号電圧Vdata)が確定する。
<発光準備期間>
発光準備期間では、図4に示したように、第1電源線211のゼロ電位(0V)、走査線213の低電位VgLが維持されるとともに、画像信号線22がゼロ電位(0V)とされる。このとき、次の行の画素回路10にもデータが書き込まれるため、画像信号線22の電位は不定となるが、画像信号線22と容量素子CsとはスイッチングトランジスタTsにより分断されているため影響は受けず、書き込み終了時に確定した電荷量が保持される。
<発光期間>
発光期間では、図4に示したように、走査線213の低電位VgL、画像信号線22のゼロ電位(0V)が維持されるとともに、第1電源線211が高電位(VDD)とされる。
第1電源線211が高電位となると、駆動トランジスタTdの第2端子t12の電位が、第3端子t13の電位よりも高電位となる。そのため、この発光期間においては、第2端子t12がドレイン、第3端子t13がソースとなる。これにより、画像信号電圧Vdataを保持する容量素子Csとが直列に接続され、駆動トランジスタTdのゲート・ソース間電圧Vgsは、Vgs=Vdataとなる。この結果、駆動トランジスタTdはオン状態となり、第1電源線211→駆動トランジスタTd→有機EL素子OLED→第2電源線212という経路でVdataに応じた電流が流れ、有機EL素子OLEDが発光する。
このとき、有機EL素子OLEDの発光時、駆動トランジスタTdの第3端子t13(ソース)の電位は、有機EL素子OLEDのアノード電位と同値となるため、データの書き込み期間の電位から変動することになる。その際、駆動トランジスタTdのゲートは、容量素子Csを介して有機EL素子OLEDのアノード側と接続されているため、ゲート電位は有機EL素子OLEDのアノード側の電位の変動に追従して変動する。従って、ゲート電圧はデータ書き込み期間での値、即ちVdataを保つ。
<消光期間>
消光期間では、図4に示したように、走査線213の低電位VgL、画像信号線22のゼロ電位(0V)が維持されるとともに、第1電源線211がゼロ電位(0V)とされる。この制御により、有機EL素子OLEDの順方向の電位がなくなるため、有機EL素子OLEDは消光する。このとき、容量素子Csの第1端子t11側の電位はVdataとなり、第2端子t12側の電位は第2電源線212と同電位、即ち0Vとなる。
<ソースドライバ及び入力位置調整部の構成>
次に、ソースドライバ35及び入力位置調整部40の構成について詳細に説明する。図5は、ソースドライバ35及び入力位置調整部40の構成を模式的に示した図である。同図に示したように、ソースドライバ35は、シフトレジスタ351と、ロードラッチ352と、抵抗網353と、入力位置設定レジスタ354と、入力位置切替部355と、セレクタ部356と、画像信号電圧供給部357とを備えている。
シフトレジスタ351は、タイミングコントローラ31から入力されるクロック信号に同期して、当該タイミングコントローラ31から入力される画像信号を直並列変換するタイミングを制御する。
ロードラッチ352は、タイミングコントローラ31から入力されるクロック信号に同期して、シフトレジスタ351の出力でイネーブルされることで入力画像信号を順次ラッチし、1行分の画素回路10に対する入力画像信号として並列的に出力する。
抵抗網353は、メッシュ状に接続された複数の抵抗素子を有しており、抵抗素子間には、後述する入力位置切替部355の出力端と接続された参照電圧の入力点(図6の入力点Nin)が設けられている。抵抗網353を構成する複数の抵抗素子は、何れかの入力点を通じて入力される参照電圧の差電圧を分圧することで所定数の異なる電圧を生成し、後段のセレクタ部356に出力する。
図6は、抵抗網353の一例を示した図である。同図に示したように、抵抗網353は、メッシュ状に接続された複数の抵抗素子Rから構成されている。抵抗素子R間に設けられた入力点Ninのうち、何れか8個の入力点Ninに入力位置切替部355から出力される参照電圧VR1〜VR8の夫々が入力されるようになっている。なお、参照電圧VR0及びVR9については、抵抗網353の上下端部に夫々入力されるものとするが、これに限らず、VR1〜VR8と同様に何れかの入力点Ninに入力される形態としてもよい。
抵抗網353に入力される参照電圧VR0〜VR9は、その入力位置に応じて各抵抗素子Rにより分圧されることになる。抵抗網353により分圧された各電圧は、階調表示用の階調基準電位として用いられる。なお、本実施形態では、参照電圧VR0〜VR9から64段階(64階調)の電圧が出力されるよう、抵抗網353の右端に64個の出力点Noutが設けられているものとする。
具体的に、出力点Noutに近い位置の入力点Ninに参照電圧VR1〜VR8が入力されるほど、分圧に寄与する抵抗素子Rの個数が減少するため、各参照電圧間の電位差は急激に変化する。そのため、階調基準電圧により表される後述するγカーブは、折れ線グラフのような形状を示す。また、出力点Noutから離れた位置の入力点Ninに参照電圧VR1〜VR8が入力されるほど、分圧の寄与する抵抗素子Rの個数が増加するため、参照電圧間の電位差は緩やかに変化する。そのため、階調基準電圧により表される後述するγカーブは、滑らかな曲線を示すことになる。なお、図6では抵抗素子Rにより構成されるメッシュの段数を階調基準電圧の出力方向に対して3段としたが、これに限定されないものとする。
入力位置設定レジスタ354は、後述する制御部42により格納される設定情報を、各入力位置切替部355が読み出し可能に保持する。
入力位置切替部355は、参照電圧生成部34、即ち参照電圧VR1〜VR8の各入力線と、抵抗網353との間に設けられている。入力位置切替部355の夫々は、参照電圧VRi(iは1〜8)の入力線と電気的に接続された一つの入力端と、抵抗網353の各入力点Ninと電気的に接続された複数の出力端とを有している。
ここで、複数の出力端の夫々は、参照電圧VRiの初期設定の入力位置に対応する入力点Nin及び当該入力点Nin周辺の他の入力点Ninに接続されており、何れか一つの出力端に接続先を切り替えることで、参照電圧VRiの入力位置を切り替えることが可能となっている。なお、各入力位置切替部355で切り替え可能な入力点Ninの範囲は、後述するγカーブの形状等に基づいて、予め定められていることが好ましい。
また、入力位置切替部355の夫々は、入力位置設定レジスタ354に保持された自己の入力位置切替部355に対する設定情報を参照し、この設定情報で指示された入力点Ninに対応する出力端に参照電圧VRiの出力先を切り替える。
図7は、入力位置切替部355の構成を示した図である。同図において、端子Tinは、参照電圧VRiが入力される一の入力端である。また、複数の端子Tout0〜Toutnは出力端であって、抵抗網353を構成する抵抗素子R間に設けられた入力点Ninの夫々に接続されている。ここで、入力位置切替部355により、端子Tout0〜Toutnの一つに端子Tinの接続先が切り替えられると、抵抗網353での参照電圧VRiの入力位置が変化し、参照電圧VRi周辺の分圧結果(分圧分布)が変化することになる。
図5に戻り、セレクタ部356は、所定数のセレクタ回路3561を有している。セレクタ回路3561の夫々は、抵抗網353で分圧された64段階の階調基準電圧を選択的に用いて、ロードラッチ352から入力される画像信号を画像信号電圧に変換する。
画像信号電圧供給部357は、セレクタ回路3561の個数に応じた個数分の出力回路3571を有し、セレクタ回路3561の夫々で生成された画像信号電圧を、画像信号線22に供給する。
図8は、抵抗網353から出力される階調基準電圧(出力電圧)と、階調との関係(γカーブ)を示した図である。同図において、縦軸は出力電圧の電位を表し、上方に行くほど高電位であることを意味している。また、横軸は階調を表し、右方に行くほど高階調となることを意味している。
ここで、「階調」とは、各色の明るさの度合いを示すパラメータとして用いられるものであり、例えば、所定ビット(本実施形態では6ビット)の階調表現では、各色の階調が最小値(例えば0階調)となる場合が最も暗く再現されることを意味し、最大値(例えば64階調)となる場合が最も明るく再現されることを意味している。
横軸の下部に示す矢印は抵抗網353での64個の出力点Noutを夫々表しており、左方から右方にかけて矢印が、図6に示した抵抗網353での上方から下方にかけての出力点Noutに対応している。各出力点Noutから出力される階調基準電圧は一つの階調と夫々対応しており、本実施形態の構成の場合、64段階の階調基準電圧により、64階調の階調表示が実現される。なお、図7において実線で示した曲線は、64段階の階調基準電圧を夫々繋いだものである。以下、この曲線をγカーブという。
また、図8において破線で示した曲線は、ある表示パネル20の階調特性を示している。表示パネル20の階調特性は、表示パネル毎に異なる。ここで、「階調特性」とは、入力電圧に対するパネル輝度の応答特性であって、この入力電圧が階調基準電圧に対応する。つまり、この階調特性に準じた階調基準電圧を、表示パネル20に入力することで、滑らかなグラデーション表示を実現することが可能となる。
ところで、画素回路にアモルファスシリコンTFTを使用した表示パネルでは、図8の階調特性に示したように、低階調部分に電圧が急激に変化する点(以下、変曲点という)が見られる。例えば、図8において、表示パネル20の低階調部分における電圧が急激に変化する変曲点は、変曲点Cである。上述したように、滑らかなグラデーション表示を実現するためには、この階調特性に準じた階調基準電圧を表示パネル20に入力する必要があるが、従来の技術では、参照電圧が割り当てられる入力位置は固定的に設定されているため、変曲点周辺の階調特性を再現することが困難であるという問題がある。
このような問題に対し、本実施形態では、後述する入力位置調整部40の制御により、入力位置切替部355から出力された参照電圧VR1〜VR8の抵抗網353での入力位置を調整することで、参照電圧VR0〜VR9の階調基準電圧により表されるγカーブの形状を、表示パネル20の階調特性の形状に近付ける。
以下、入力位置調整部40の構成について説明する。図5に示したように、入力位置調整部40は、記憶部41と、制御部42とを備えている。
記憶部41は、不揮発性の記憶媒体によって構成され、プログラム411と、第1記憶部に対応する基準テーブル412と、第2記憶部に対応する設定テーブル413とを格納する。
プログラム411は、制御部42の各種動作を実現するためのプログラムであって、制御部42との協働により、後述する入力位置制御部421を実現する。
基準テーブル412は、表示パネル20の階調特性に関する情報(データ)が記録されたデータテーブルである。ここで、「階調特性に関する情報」とは、図7に示した階調特性を表すための情報であって、例えば、階調特性を表す全ての階調とその電圧値とを関連付けた情報であってもよいし、階調特性を表す関係式であってもよい。なお、RGBの色毎に階調特性の形状が異なるような場合には、色毎の階調特性に関する情報が基準テーブル412に記録されるものとする。
設定テーブル413は、各入力位置切替部355から入力される参照電圧VRiの初期設定の入力位置(入力点Nin)と、その分圧結果となるγテーブルを表す情報(データ)とが記録されたデータテーブルである。なお、RGBの色毎に初期設定の入力位置が異なるような場合には、各色での初期設定の入力位置と、その入力位置に対応するγテーブルとが設定テーブル413に記録されるものとする。
制御部42は、CPU及びRAM等を用いて構成され、記憶部41に格納されたプログラム411を読み込み実行することで、各種の制御及び動作を実現する。そして、制御部42は、プログラム411を実行した結果として、入力位置制御部421を備える。
入力位置制御部421は、基準テーブル412に記録された情報が表す表示パネル20の階調特性に基づくデータと、設定テーブル413に記録されたγカーブに基づくデータとを比較することで、γカーブの形状を階調特性の形状と同等とするために必要な参照電圧VRiの入力位置、即ち各入力位置切替部355で切り替え先となる入力点Ninの位置を特定する。
具体的に、入力位置制御部421は、抵抗網353に設けられた抵抗素子の構造、参照電圧VR1、VR9の入力位置及び入力点Ninの各位置に基づき、参照電圧VRiを入力点Ninの夫々に入力した際の分圧結果(γカーブ)を網羅的に算出し、表示パネル20の階調特性の形状に最も近いγカーブが得られた参照電圧VRiの入力点Ninを夫々特定する。γカーブ導出のための関係式は記憶部41等に予め格納されているものとするが、RGBの色毎に条件が異なるような場合には、入力点Ninが色毎に特定されるものとする。
また、他の方法として、参照電圧VRiと各入力点Ninとの接続の組み合わせと、各接続パターンでの分圧結果(γカーブ)とを関連付けて記録したテーブルを記憶部41等に予め格納しておき、このテーブルを参照することで、表示パネル20の階調特性の形状に最も近いγカーブが得られる参照電圧VRiの入力点Ninを夫々特定してもよい。RGBの色毎に条件が異なるような場合には、色毎にテーブルが用意されているものとする。
基準テーブル412に記録された階調特性と、設定テーブル413に記録されたγカーブとの比較の結果、略同等と判定した場合、入力位置制御部421は、この設定テーブル413に記録された入力位置(入力点Nin)を特定する。なお、略同等との判定の指標となる閾値は特に問わないものとするが、任意の値を設定できるものとする。また、新たな入力位置(入力点Nin)を特定した場合には、この入力位置とそのγテーブルとを関連付け、初期設定として基準テーブル412に上書きする形態としてもよい。
さらに、入力位置制御部421は、参照電圧VRiの夫々について特定した入力点Ninの位置を指示する設定情報を入力位置設定レジスタ354に格納し、当該設定情報を入力位置切替部355が参照可能な状態とする。なお、入力位置設定レジスタ354には、何れの入力位置切替部355に対する設定情報であるか識別可能な状態で格納されるものとする。具体的には、入力位置切替部355毎に入力位置設定レジスタ354が設けられている態様としてもよいし、入力位置切替部355毎に入力位置設定レジスタ354での格納領域が区分けされている態様としてもよい。
入力位置切替部355では、上述した入力位置制御部421の制御により、入力位置設定レジスタ354に保持された設定情報に従い、出力端を切り替えることで参照電圧VR1の入力位置となる入力点Ninを変更し、抵抗網353での分圧結果が表示パネル20の階調特性と同等となるよう調整する。
<ソースドライバ及び入力位置調整部の動作>
以下、図9を参照して、入力位置切替部355及び入力位置制御部421の動作について説明する。
図9は、上述した入力位置切替部355及び入力位置制御部421により実現される入力位置調整処理の手順を示したフローチャートである。なお、本処理の前提として、基準テーブル412には、図8に示した階調特性に関する情報が予め記録されているものとする。また、設定テーブル413には、参照電圧VRiの初期設定の入力位置が予め記録されているものとする。
まず、入力位置制御部421は、基準テーブル412に記録された階調特性と、設定テーブル413に記録されたγカーブとを比較し(ステップS11)、階調特性とγカーブとの形状が略同等か否かを判定する(ステップS12)。
ここで、階調特性とγカーブとの形状が略同等か否かの判定方法について説明する。まず、階調特性の傾きの変化が大きな階調値を予め想定しておき、プログラミングによってその想定した点における階調特性の電位とγカーブの電位との差を求める。そして、その差の値を2乗し、さらに平方根した解が、想定した点の隣接する両隣の階調値の範囲内に位置するか否かを判定する。解が両隣の階調値の範囲内に位置する場合は、階調特性とγカーブとの形状が略同等と判定する。また、解が両隣の階調値の範囲内に位置しない場合は、階調特性とγカーブとの形状が異なると判定する。
ステップS12において、略同等と判定した場合(ステップS12;Yes)、入力位置制御部421は、設定テーブル413に記録された入力点Ninの各位置を、参照電圧VRiの入力位置として特定し(ステップS13)、ステップS15の処理に移行する。
また、ステップS12において、階調特性とγカーブとの形状が異なると判定した場合(ステップS12;Yes)、入力位置制御部421は、γカーブの形状を階調特性の形状と略同等とするために必要な、参照電圧VRiの入力先となる入力点Ninの各位置を入力位置として特定し(ステップS14)、ステップS15の処理に移行する。
ここで、入力点Ninの位置の調整方法について説明する。まず、図6において、抵抗ラダーの上下方向と、抵抗ラダーの左右方向の座標を想定する。そして、予め想定した階調値におけるγカーブ上にて接線を引き、その接線とγカーブとの交点を抵抗ラダーの上下方向の座標位置とする。さらに、その交点における階調の曲率を計算して、その曲率を抵抗ラダーの左右方向の座標位置とする。この両座標位置から、入力点Ninが求めることができる。なお、座標位置から求まる理想的な入力点Ninは、抵抗メッシュの入力点Ninとなりうる給電箇所のうち最も近い給電箇所を入力点Ninとして選択する。
ステップS15では、入力位置制御部421が、ステップS13又はS14で特定した入力位置を指示する設定情報を、何れの入力位置切替部355に対するものか識別可能な状態で入力位置設定レジスタ354に格納する(ステップS15)。なお、ステップS14で特定した入力位置と、当該入力位置に対応するγカーブとを初期設定として設定テーブル413に上書きする場合には、このステップS15の処理の前後に行うことが好ましい。
一方、入力位置切替部355の夫々では、入力位置設定レジスタ354に保持された自己の入力位置切替部355に対する設定情報に従い、参照電圧VRiの出力先を設定情報で指示された入力点Ninに切り替え(ステップS16)、本処理を終了する。
これにより、抵抗網353における参照電圧VRi近傍の分圧状態が変化し、参照電圧VR0〜VR9に基づいて生成されるγカーブの形状は、図10に示したように表示パネル20の階調特性と略同一となる。
以上のように、本実施形態によれば、表示パネル20の階調特性に応じて、参照電圧の入力位置を調整することができるため、階調特性の形状に柔軟に対応することが可能となる。これにより、表示パネル20に固有の階調特性に準じた階調基準電圧を生成することができるため、表示パネル20での階調表示において滑らかなグラデーション表示を実現することができる。
なお、本実施形態では、抵抗網353の構成の一例として図6を示したが、この例に限らないものとする。例えば、図11に示したように、出力点Noutの位置が非直線的となるよう出力点Nout同士の間に直並列に複数の抵抗素子Rをメッシュ状に接続した構成としてもよい。本構成を採用した場合、入力点Ninと出力点Noutとの間の距離長くすることができ、両点との間の抵抗数を多くすることができる。その結果、両点の間のインピーダンスを高くすることができ、両点の間に流れる電流量を小さくし、消費電力を抑制することができる。さらに、入力点Ninを複数選択することができ、階調に対する出力電圧の値を調整しやすく、図12に示したように、S字状のγカーブを実現することが容易となるため、表示パネル20の階調特性の形状がS字状である場合に特に有効である。
また、本実施形態では、参照電圧VR1〜VR8の夫々が何れかの入力点Ninに入力される態様としたが、これに限らず、何れかの参照電圧が抵抗網353に入力されないよう、制御する形態としてもよい。
また、表示パネル20の温度に応じて階調特性の形状が変動するような場合には、以下の構成を採用することで対応することが可能である。まず、基準テーブル412に、複数の温度(例えば、離散的な温度である10、20、30、40℃や、階調特性が変化する温度)下で測定した、階調特性を記録しておく。さらに、表示パネル20自体又は表示パネル20周辺の雰囲気の温度を検出する温度センサを別途設け、検出された温度を入力位置制御部421に入力する。入力位置制御部421では、温度センサで検出された温度に対応する階調特性を基準テーブル412から読み出し、この階調に基づいて、参照電圧VRiの入力先となる入力点Ninの位置を特定する。
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲での種々の変更、置換、追加等が可能である。
画像表示装置の構成を示した図である 画像表示装置の他の態様を示した図である。 画素回路の構成の一例を示した図である。 画素回路を駆動させる際の信号波形の一例を示したタイミングチャートである。 図1、2に示したソースドライバ及び入力位置調整部の詳細構成を示した図である。 図5に示した抵抗網の一例を示した図である。 図5に示した入力位置切替部の構成を示した図である。 図5に示した抵抗網からの出力電圧と、階調との関係の一例を示した図である。 図5に示した入力位置切替部及び入力位置制御部により実現される入力位置調整処理の手順を示したフローチャートである。 入力位置調整処理が施された後の、抵抗網からの出力電圧と、階調との関係を示した図である。 図5に示した抵抗網の他の例を示した図である。 図11に示した抵抗網からの出力電圧と、階調との関係の一例を示した図である。
符号の説明
10 画素回路
20 表示パネル
21 制御線
211 第1電源線
212 第2電源線
213 走査線
22 画像信号線
31 タイミングコントローラ
32 フレームメモリ
33 走査ドライバ
34 参照電圧生成部
35 ソースドライバ
351 シフトレジスタ
352 ロードラッチ
353 抵抗網
354 入力位置設定レジスタ
355 入力位置切替部
356 セレクタ部
3561 セレクタ回路
357 画像信号電圧供給部
3571 出力回路
40 入力位置調整部
41 記憶部
411 プログラム
412 基準テーブル
413 設定テーブル
42 制御部
421 入力位置制御部
oled 有機EL素子容量
s1 第1容量素子
s2 第2容量素子
OLED 有機EL素子
d 駆動トランジスタ
rst リセット用トランジスタ
s スイッチングトランジスタ
th 閾値電圧検出用トランジスタ
R 抵抗素子
in 入力点
out 出力点

Claims (5)

  1. 複数の参照電圧を生成する参照電圧生成部と、
    複数の出力点に直並列のメッシュ状に接続された複数の抵抗素子を有し、当該抵抗素子間に入力される前記参照電圧を用いて、階調表示用の階調基準電圧を生成し、当該出力点で出力する抵抗網と、
    検出された温度に基づき、前記抵抗素子間に入力される前記参照電圧の入力位置を切り替える入力位置切替部を備え、
    前記複数の抵抗素子は前記複数の出力点の位置が非直線的となるよう出力点同士の間に直並列のメッシュ状に接続されたことを特徴とする画像表示装置。
  2. 入力画像信号がγカーブに応じて変換された出力画像信号が入力されて画像が表示される表示パネルと、
    前記γカーブを構成する複数の参照電圧を生成する参照電圧生成部と、
    複数の出力点に直並列のメッシュ状に接続された複数の抵抗素子を有し、当該抵抗素子間に入力される前記参照電圧を用いて、階調表示用の階調基準電圧を生成し、当該出力点で出力する抵抗網と、
    前記参照電圧生成部と前記抵抗網との間に設けられ、検出された温度に基づき、前記抵抗素子間に入力される前記参照電圧の入力位置を切り替える入力位置切替部と、
    前記入力位置切替部での前記入力位置の切り替え動作を制御する入力位置制御部と、
    前記階調基準電圧を用いて前記出力画像信号に変換するセレクタ部を備え
    前記複数の抵抗素子は前記複数の出力点の位置が非直線的となるよう出力点同士の間に直並列のメッシュ状に接続されたことを特徴とする画像表示装置。
  3. 請求項2に記載の画像表示装置において、
    前記入力位置制御部は、前記階調基準電圧が前記表示パネルの階調特性を表すデータと対応するよう、前記抵抗網での前記入力位置を特定することを特徴とする画像表示装置。
  4. 請求項3に記載の画像表示装置において、
    前記階調特性を表すデータを記憶する第1記憶部と、
    前記階調基準電圧に基づくデータを記憶する第2記憶部と、
    を更に備え、
    前記入力位置制御部は、前記第1記憶部に記憶された前記階調特性を表すデータと前記第2記憶部に記憶された前記階調基準電圧に基づくデータとを比較し、当該階調基準電圧に基づくデータが前記階調特性を表すデータと合わさるよう、前記入力位置切替部での切り替え先となる前記入力位置を特定することを特徴とする画像表示装置。
  5. 請求項4に記載の画像表示装置において、
    前記入力位置制御部は、前記入力位置切替部での切り替え先として特定した前記入力位置と、当該入力位置での前記階調基準電圧とを、前記第2記憶部に記憶させることを特徴とする画像表示装置。
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