JP5640068B2 - シートベルト装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シートベルト装置に関する。
例えば、特許文献1に、座席毎にモータと制御ユニットとを一体化させ、制御ユニット間を信号線のみで接続して座席毎に独立動作可能なシートベルト装置が開示されている。
特許文献1に開示された技術によれば、各制御ユニットはモータ制御機能を有し、このため、各制御ユニットがモータ駆動回路を備える。モータ付きシートベルトリトラクタは、運転席および助手席のシートに設けられたシートベルトに組み付けられ、シート脇の車体に取り付けられる。運転席側の制御ユニットと助手席側の制御ユニットは、それぞれ、運転席側、助手席側のシートベルトリトラクタにモールドされ、あるいはブラケット等により構造的に取り付けられる。また、運転席側の制御ユニットと助手席側の制御ユニットは、バスバーやコネクタ等によって、それぞれ、運転席側、助手席側のシートペルトリトラクタのモータと電気的に接続されている。
制御ユニットは、シートベルトの引き出し巻き取り量とベルト速度等にもとづき、運転席側と助手席側の各モータ駆動時の目標電流および目標速度を算出し、それぞれのモータの駆動電流を制御する。また、各モータに実際に通電される駆動電流を目標電流に収束させる際には、例えば、シートベルト毎にベルトリールの回転速度から各モータに通電されている駆動電流を推定し、推定結果を目標電流に収束させるように各モータの駆動電流を制御する。
特開2008−056075号公報
ところで、特許文献1に開示された技術によれば、運転席または助手席のシートベルトの各モータと制御ユニットとは比較的近くに配置されているものの、実装上の制約から各シートベルトのモータと制御ユニット間の配線長に差異が生じる。このため、同一電源に接続されたハーネスを介して各モータに駆動電流を流せば、ハーネスの短い方(線抵抗が低い)に多くの電流が流れ、運転席と助手席とのハーネスの電圧降下の差異により、それぞれの席でのシートベルトの拘束力が異なる事態が発生する。このため、緊急事態が発生した場合、ユーザにシートベルトによる適切な拘束力を与えられない可能性がある。
モータは、周期が一定で、入力信号(DCレベル)の大きさに応じてパルス幅のデューティ比(パルス幅のHとLの比率)が変化するPWM(Pulse Width Modulation)回路によって駆動される。このPWM回路によって駆動電流の通電量、通電方向が制御される。図8(a)に、デューティ比50%、図8(b)に、デューティ比80%のときの2つのモータ(RモータとLモータ)の駆動時のタイミングチャートが示されている。図8(a)(b)から明らかなように、RモータとLモータとを同時駆動した場合、デューティ比が大きくなるほど一方のモータに多くの電流が流れ、その結果、他方のモータによって巻き取られるシートベルトの拘束力が低下してしまうことになる。
本発明は上記した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、配線長の違いに影響されることなく緊急時の拘束性能を維持することができるシートベルト装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、第1の席のシートベルトの巻き取りを行う第1のモータと、前記第1のモータの巻き取りを制御する第1の制御部と、第2の席のシートベルトの巻き取りを行う第2のモータと、前記第2のモータの巻き取りを制御する第2の制御部と、前記第1の制御部から前記第1のモータに駆動電流を供給する第1の電線と、前記第2の制御部から前記第2のモータに駆動電流を供給する、前記第1の電線より長い線長を有する第2の電線と、車両の挙動を検出する車両状態検出部と、を含み、前記第1のモータと前記第2のモータとを駆動する駆動要求を受信した場合に、前記第2の制御部は、前記車両状態検出部が、横滑り、衝突回避あるいは、衝突時の衝突軽減動作の少なくとも一つを含む前記車両の挙動を検出すると、前記第2のモータに前記第2の電線を介して駆動電流の供給を開始し、前記第1の制御部は、前記第2の制御部による駆動電流の供給開始後に、前記第1のモータに前記第1の電線を介して前記駆動電流の供給を開始することを特徴とするシートベルト装置である。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載のシートベルト装置において、前記第1の制御部と前記第2の制御部は、パルス幅変調により生成されるパルス幅信号によって前記第1のモータと前記第2のモータのそれぞれを駆動し、前記車両状態検出部が前記車両の挙動を検出すると、前記第1の制御部は、前記第2の制御部による前記第2の電線を介した前記第2モータへの前記パルス幅ON信号が最初にOFF信号に切り替わるときに、前記第1の電線を介して前記第1のモータへ前記パルス幅ON信号を出力することを特徴とする。
請求項1によるシートベルト装置によれば、第1の席(例えば、運転席)のシートベルトの巻き取りを行う第1のモータと、第2の席(例えば、助手席)のシートベルトの巻き取りを行う第2のモータとを駆動する駆動要求を受信した場合に、第2の制御部は、横滑り、衝突回避あるいは、衝突時の衝突軽減動作の少なくとも一つを含む車両の挙動を検出すると、第2のモータに第1の電線より長い線長を有する第2の電線を介して第2の駆動電流の供給を開始し、第1の制御部は、第2の制御部による駆動電流の供給開始後に、第1のモータに第1の電線を介して駆動電流の供給を開始する。このため、車両の挙動が不安定な場合に第1のモータと第2のモータの駆動に時間差を設けることで、一方に電流が多く流れて他方の拘束力が低下することを回避でき、シートベルトの拘束力を最大に発揮することができる。すなわち、第1の電線と第2の電線の配線長の違いに影響されることなく、第1の席と第2の席でのシートベルトの拘束性能を維持することができる。
請求項2に係るシートベルト装置によれば、車両の挙動を検出すると、第1の制御部は、第2の制御部による第2の電線を介した第2モータへの第2のパルス幅ON信号が最初にOFF信号に切り替わるときに、第1の電線を介して第1のモータへパルス幅ON信号を出力する。このように、シートベルトの巻き取り開始時に最大電流が流れることを考慮してその期間をシフトすることで配線長の違いに影響されることなく緊急時の拘束性能を維持することができる。
本発明の実施の形態によるシートベルト装置のハードウエア構成図である。 本発明の実施の形態によるシートベルト装置の電装系の内部構成を示すブロック図である。 図2のシートベルト装置の動作を示すフローチャートである。 図2のシートベルト装置の動作を示すタイミングチャートである。 図2のシートベルト装置の動作を示すタイミングチャートである。 図2のシートベルト装置の動作を示すタイミングチャートである。 図2のシートベルト装置の動作を示すタイミングチャートである。 従来のシートベルト装置の動作を示すタイミングチャートである。
以下、本発明の実施の形態(以下、単に本実施形態という)によるシートベルト装置について図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施形態の構成)
本実施形態によるシートベルト装置1は、例えば、図1に示すように、座席シート2に着座する乗員3を拘束可能な、所謂、三点式のシートベルトに適用される。このシートベルト装置1は、不図示のセンタピラーに取り付けられたリトラクタ4からベルト5が上方に引き出され、そのベルト5がセンタピラーの上部側に支持されたスルーアンカ6に挿通されるとともに、ベルト5の先端が座席シート2の車室外側寄りのアウタアンカ7を介して車体フロアに固定されている。
そして、ベルト5のスルーアンカ6とアウタアンカ7の間にはタングプレート8が挿通されており、タングプレート8は、シート2の車体内側寄りの車体フロアに固定されたバックル9に対して脱着可能となっている。バックル9は不図示のバックルスイッチを備えており、このバックルスイッチは、バックル9にタングプレート8が係合しているときにONとなり、タングプレート8がバックル9から離脱しているときにOFFとなる。
ベルト5は、リトラクタ4を構成する不図示のスプリングとモータにより引き込み可能に構成されている。リトラクタ4は、ケーシングに回転可能に支持されたベルトリールにベルト11が巻回されるとともに、ケーシングの一端側に突出したベルトリールの軸に遊星歯車等からなる減速機が係合されている。一方、モータの出力軸には複数の歯車群からなる動力伝達装置が連結され、動力伝達装置と減速機がクラッチを介して接続・遮断可能に連係されている。また、ケーシングの他端側からスプリングケース内に突出したベルトリールの軸にスプリングが係合し、このスプリングによりベルトリールが巻き取り方向に付勢されている。
ベルト5は、初期状態でベルトリールに巻き取られており、乗員3が手で引き出してタングプレート8をバックル9に固定することにより、乗員3の主に胸部と腹部を座席シート2に対して拘束する。また、乗員3がバックル9を解除し、タングプレート8をバックル9から離脱すると、バックルスイッチがOFFになり、ベルト5はスプリングおよびモータによってベルトリールに巻き取られてリトラクタ4に収納される。さらに、このシートベルト装置1では、衝突等の緊急時等に、モータによるベルト5の緊急引き込み(プリテンション)が行われ、乗員に対する拘束効果を強めている。
プリテンショナユニット20は、電源30から必要な電力を得てモータを通電制御することにより、リトラクタ4によるベルト5の巻き取り動作を制御する。車両の運転席および助手席の各座席シートにはそれぞれ、同一構成のリトラクタ4およびプリテンショナユニット20を備えたシートベルト装置1が配設されている。ここでは、ステアリングハンドル13を乗員3が操作する運転席側のシートベルトのみ構成を示した。以下の説明において、Rは運転席側を、Lは助手席側を示し、区別する必要がある場合は、符号にも「R」、「L」を添え書きして示すものとする。
図2に、本実施形態によるプリテンショナユニット20を含むシートベルト装置1の電装系の内部構成が示されている。図2に示すように、本実施形態によるシートベルト装置1は、第1の席(例えば、運転席R)のシートベルトの巻き取りを行う第1のモータ(Rシートベルトリトラクタ4RのRモータ)と、第1のモータの巻き取りを制御する第1の制御部(Rプリテンショナユニット20R)と、第2の席(例えば、助手席L)のシートベルトの巻き取りを行う第2のモータ(Lシートベルトリトラクタ4LのLモータ)と、第2のモータの巻き取りを制御する第2の制御部(Lプリテンショナユニット20L)と、第1の制御部から第1のモータに駆動電流を供給する第1の電線(ハーネス90R)と、第2の制御部から第2のモータに駆動電流を供給する、第1の電線より長い線長を有する第2の電線(ハーネス90L)と、を含む。
Rプリテンショナユニット20Rは、制御部200を制御中枢として、CAN通信部201と、車両状態検出部202と、モータ駆動制御部203と、電源部204と、を含み構成される。Lプリテンショナユニット20Lも同じ構成を有するものとする。
制御部200は、例えば、マイクロプロセッサとメモリによって構成され、マイクロプロセッサがメモリに記録されたプログラムを逐次読み出し実行することにより、以下の処理を実行する。すなわち、制御部200は、Rシートベルトリトラクタ4RのRモータを駆動する駆動要求を受信した場合に、車両状態検出部202が車両の挙動が不安定であることを検出すると、Rモータに対してハーネス90Rを介した駆動電流の供給を開始する。このとき、Lプリテンショナユニット20Lの制御部は、Rプリテンショナユニット20Rの制御部200による駆動電流の供給開始後に、Lモータに対してハーネス90Lを介した駆動電流の供給を開始する。
具体的に、Rプリテンショナルユニット20Rの制御部200は、PWMにより生成されるパルス幅信号によって第1のモータ(Rモータ)を駆動する。このとき、Lプリテンショナユニット20L(制御部)は、PWMにより生成されるパルス幅信号によって第2のモータ(Lモータ)を駆動する。但し、制御部200は、車両状態検出部202が車両の挙動が不安定であることを検出すると、Lプリテンショナユニット20L(制御部)による第2の電線(ハーネス90L)を介した第2のモータへのPWM信号ONが最初にOFFに切り替わるときに、第1の電線(ハーネス90R)を介して第1のモータへPWM信号ONを出力する。この駆動タイミングのズレについては後述する。
CAN通信部201は、ISO11898およびISO11519で標準化されたCAN(Control Area Network)80経由で接続されるACC(Adaptive Cruise Control)ユニット40、CMBS(Collision Mitigation Brake System)ユニット50、VSA(Vehicle Stability Assist)ユニット60との間の通信インタフェースを司る。ACCユニット40は、障害物検知、CMBSユニット50は追突軽減ブレーキ、VSAユニット60は、車両挙動安定化のためにそれぞれ設けられる制御ユニットである。ACCユニット40、CMBSユニット50は、いずれもミリ波レーダにより障害物あるいは前走車を検知し、衝突の恐れありと判断した場合に、衝突回避あるいは衝撃軽減のための動作(プリクラッシュ)を行う。
これらユニット40,50,60には、相対速度、車間距離、ヨーレート、スリップアングル、加速度、車速等の車両の走行状態を検出する手段が含まれ、Rプリテンショナユニット20R、Lプリテンショナユニット20Lとの間でCAN80を経由して必要な情報の相互通信が行われる。なお、エアバッグの制御を行うとともにRプリテンショナユニット20RとLプリテンショナユニット20Lによるシートベルトの補助拘束機能を有するSRS(Supplement Restrain System)ユニット70は、Rプリテンショナユニット20RおよびLプリテンショナユニット20Lとの間でCAN80を介することなく、直接、必要な情報の相互通信を行なう。なお、SRSユニット70には、バックルスイッチ他、ロール、ピッチ等、エアバッグ展開に必要な各種センサーが接続される。
モータ駆動制御部203は、モータ駆動回路を内蔵し、制御部200による監視の下で、Rシートベルトリトラクタ4RのRモータに通電される駆動電流の通電量、通電方向、および通電タイミングを制御する。モータ駆動回路は、例えば、4つのスイッチング素子を備え、電源30の正極端子に接続された2つのスイッチング素子からなるハイサイドアームと、接地端子に接続された2つのスイッチング素子からなるローサイドアームがブリッジ接続され、所謂、Hブリッジに構成されている。モータ駆動制御部203は、このHブリッジを構成する各スイッチング素子をON/OFF駆動させるためのPWMによるパルス信号を出力する。このパルス信号のデューティ比は、目標電流、目標速度、車両状態を示す各センサー値等に基づいて所定の演算式によって設定される。
このため、モータ駆動制御部203は、電流検知部203aと、PWM回路を内蔵する通電量制御部203bとを含み構成される。通電量制御部203bは、車両状態検出部202によって出力される車両の挙動状態に基づき制御部200によって生成される制御信号にしたがい、通電量、および通電タイミングを制御して、Rシートベルトリトラクタ4RのRモータに対してPWM信号を供給する。なお、電流検出部203aは、Rモータに実際に流れる電流を検出する異常検知のために使用される。
なお、電源部204は、不図示の車載バッテリから電力(+B)の供給を受けてモータ4Rに駆動電流を供給する。以上は、Rプリテンショナユニット20Rを中心とした構成について説明したが、Lプリテンショナユニット20Lも同様の構成を有し、図2では、内部構成を省略して示してある。Lプリテンショナユニット20LもRプリテンショナユニット20R同様、不図示の車載バッテリから電力(+B)の供給を受けてモータ4Lに駆動電流を供給する他、SRSユニット70と通信可能に接続され、更に、CAN80経由でACCユニット40、CMBSユニット50、VSAユニット60に接続されている。
(実施形態の動作)
以下、図3のフローチャート、ならびに図4〜図7に示す動作タイミング図を使用して本実施形態によるシートベルト装置1の動作について詳細に説明する。
まず、Rプリテンショナユニット20RとLプリテンショナユニット20Lのそれぞれの制御部200は、CAN80,あるいはSRSユニット70を介して、車両状態検出部202が車両の挙動を検出するのに必要な、加速度や車速等、各種センサー信号を取得する(ステップS100)。ここで、車両の挙動とは、横滑り、衝突回避あるいは衝突時の衝撃軽減等の動作(プリクラッシュ)による車両の振る舞いをいう。
次に、制御部200は、Rシートベルトリトラクタ4Rに対する駆動要求の有無を判定する。ここでいう駆動要求有とは、例えば、VSAユニット60により制御される車両の横滑り作動がある場合、CMBSユニット50により制御されるプリクラッシュ時のように、Rモータによるベルト5の緊急引き込みが必要な場合、あるいは緊急状態回避のためにRシートベルトリトラクタ4Rのクラッチを解除してテンションフリーにするためにモータ4Rを逆転方向に回転する必要がある場合をいう。駆動要求がない場合は(ステップS101"NO")、本ルーチンの実行を一旦終了する。
駆動要求有りと判定されると(ステップS101"YES")、Rプリテンショナユニット(制御部200)は、Lプリテンショナユニット20Lとの間でCAN80を経由した通信によりLモータとRモータを協調駆動すべくデューティ比を含む目標電流値を算出してモータ駆動制御部203を制御する(ステップS102)。
ここで、車両状態検出部202が、比較的車両の挙動変化が軽微なVSAユニット60による横滑り作動を検出した場合(ステップS103"YES")、制御部200は、モータ駆動制御部203を制御し、例えば、図4(a)(b)に示すように、Lシートベルトリトラクタ4LのLモータを、Rシートベルトリトラクタ4RのRモータに比べて50μs遅延してPWM駆動を開始する制御を行う(ステップS104)。
すなわち、通電量制御部203bは、長いハーネス90Lを介して接続されるLモータに供給する駆動電流を、短いハーネス90Rを介して接続されるRモータに比べて早く立ち上げる制御を行う。なお、図4(a)は、縦軸に駆動電流Iを、横軸に時間tを目盛ったときのRモータとLモータの電流値、およびその駆動タイミングを示し、図4(b)は、縦軸にPWM信号を、横軸に時間tを目盛ったときのRモータとLモータのPWM信号による駆動タイミングを示している。図5〜図7においても同様である。
一方、横滑り作動が検出されなかった場合(ステップS103"NO")、制御部200は、更に車両の挙動が不安定になるプリクラッシュ作動の有無を判定(ステップS105)する。ここで、車両状態検出部202が、例えば、CMBSユニット50による衝突回避あるいは衝突時の衝撃軽減等の衝撃軽減のためのプリクラッシュ作動を検出した場合(ステップS105"YES")、制御部200は、モータ駆動制御部203を制御して、例えば、図5(a)(b)に示すように、Rシートベルトリトラクタ4RのRモータに比べてLシートベルトリトラクタ4LのLモータを80μs遅延してPWM駆動を開始する制御を行う(ステップS106)。
すなわち、通電量制御部203bは、Lプリテンショナルユニット20Lと長いハーネス90Lを介して接続されるLシートベルトリトラクタ4LのLモータに供給する駆動電流を、Rプリテンショナルユニット20Rと短いハーネス90Rを介して接続されるRシートベルトリトラクタ4RのRモータに比べて遅く立ち上げる制御を行い、かつ、車両の挙動不安定の程度が大きいため(横滑り<プリクラッシュ)、更にその遅延時間に差を設ける構成とした。
なお、図3では、ステップS105でプリクラッシュの有無を判定して、Rシートベルトリトラクタ4RのRモータを80μs遅延するものとして説明したが、この遅延時間に制限はなく、また、プリクラッシュによらず、アシストブレーキや急転舵等の挙動不安定要因を契機に制御してもよい。また、例えば、図6(a)(b),図7(a)(b)に示すように、RとLで配線長が大きく異なり抵抗値の差が一層拡大した場合に、電流のピーク値が若干下がるため、PWMの位相はそのままとし、遅延量を1msから10ms変化させることも可能である。
一方、車両状態検出部202でプリクラッシュ作動が検出されなかった場合(ステップS105"NO")、制御部200は、車両に所定値以上の加速度が発生していない状態でのベルト5の装着や弛み取りの動作時において乗員の装着快適性を優先するコンフォートモードでの駆動制御を行うようにモータ駆動制御部203を制御する(ステップS107)。制御部200は、車両状態検出部202がプリクラッシュの終了を検出するまで(ステップS108"YES")、ステップS103〜ステップS107の処理を繰り返し実行する。プリクラッシュ作動の終了を検出すると(ステップS108)、制御部200は、ハーネスが短い方の遅延駆動制御を停止して(ステップS109)、本ルーチンによる処理を終了する。
(実施形態の効果)
本実施形態によるシートベルト装置1によれば、車両の挙動が不安定な場合に、第1のモータ(Rシートベルトリトラクタ4RのRモータ)と第2のモータ(Lシートベルトリトラクタ4LのLモータ)の駆動に時間差を設けることで、一方に電流が多く流れて他方のシートベルトの拘束力が低下することを回避することができ、シートベルトの拘束力を最大に発揮することができる。すなわち、第1の電線(ハーネス90R)と第2の電線(ハーネス90L)の配線長の違いに影響されることなく、第1の席(運転席R)と第2の席(助手席L)でのシートベルトの拘束性能を維持することができる。
なお、緊急事態発生時に制御ユニット(Rプリテンショナユニット20RまたはLプリテンショナユニット20L)が機能せず、Rモータ、あるいはLモータへの通電制御ができなくなることを考慮して、運転席側のRプリテンショナユニット20Rを助手席側のLシートベルトリトラクタ4Lに、助手席側のLプリテンショナユニット20Lを運転席側のRシートベルトリトラクタ4Rに互い違いに配置し、それぞれのモータを制御することがある。本発明は、配線長の違いによるシートベルトの拘束力の違いが一層際立つ、このようなケースに適用して顕著な効果が得られる。以上説明のように、本実施形態によるシートベルト装置1によれば、配線長の違いに影響されることなく緊急時の拘束性能を維持することができる
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明の技術的範囲は実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。またその様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1・・・シートベルト装置、4R・・・Rシートベルトリトラクタ、4L・・・Lシートベルトリトラクタ、20・・・プリテンショナユニット、20R・・・Rプリテンショナユニット、20L・・・Lプリテンショナユニット、30・・・電源、40・・・ACCユニット、50・・・CMBSユニット、60・・・VSAユニット、70・・・SRSユニット、80・・・CAN、200・・・制御部、201・・・CAN通信部、202・・・車両状態検出部、203・・・モータ駆動制御部、203a・・・電流検出部、203b・・・通電量制御部、204・・・電源部

Claims (2)

  1. 第1の席のシートベルトの巻き取りを行う第1のモータと、前記第1のモータの巻き取りを制御する第1の制御部と、第2の席のシートベルトの巻き取りを行う第2のモータと、前記第2のモータの巻き取りを制御する第2の制御部と、前記第1の制御部から前記第1のモータに駆動電流を供給する第1の電線と、前記第2の制御部から前記第2のモータに駆動電流を供給する、前記第1の電線より長い線長を有する第2の電線と、車両の挙動を検出する車両状態検出部と、を含み、
    前記第1のモータと前記第2のモータとを駆動する駆動要求を受信した場合に、前記第2の制御部は、前記車両状態検出部が、横滑り、衝突回避あるいは、衝突時の衝突軽減動作の少なくとも一つを含む前記車両の挙動を検出すると、前記第2のモータに前記第2の電線を介して駆動電流の供給を開始し、前記第1の制御部は、前記第2の制御部による駆動電流の供給開始後に、前記第1のモータに前記第1の電線を介して前記駆動電流の供給を開始することを特徴とするシートベルト装置。
  2. 前記第1の制御部と前記第2の制御部は、パルス幅変調により生成されるパルス幅信号によって前記第1のモータと前記第2のモータのそれぞれを駆動し、
    前記車両状態検出部が前記車両の挙動を検出すると、前記第1の制御部は、前記第2の制御部による前記第2の電線を介した前記第2モータへの前記パルス幅ON信号が最初にOFF信号に切り替わるときに、前記第1の電線を介して前記第1のモータへ前記パルス幅ON信号を出力することを特徴とする請求項1記載のシートベルト装置。
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