JP5638201B2 - バスケット及びキャスク - Google Patents

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Description

本発明は、燃料棒集合体を格納するキャスクのバスケット及びキャスクに関する。
原子炉で用いられたリサイクル燃料の燃料棒燃料棒集合体は、キャスクと呼ばれる容器に格納されて、輸送されたり貯蔵されたりする。ここで、安全を確保するために、燃料棒集合体は慎重に取り扱われる。例えば、特許文献1には、燃料棒集合体が装荷されるセルの4辺を中性子吸収材充填板で囲む技術が開示されている。
特開2002−40192号公報
ここで、燃料棒集合体は、ダメージを受けないように慎重に取り扱われている。しかしながら、燃料棒集合体をさらに安全に取り扱うためには、ダメージを受けていると見受けられる燃料棒集合体をどのように輸送するのかを想定しておく必要がある。以下、ダメージを受けていると見受けられ、健全な燃料棒集合体と区別して取り扱われる必要がある燃料棒集合体を特別燃料棒集合体という。
特許文献1に開示されている技術は、臨界安全性の確保はできるが、特別燃料棒集合体を輸送することは想定されていない。よって、仮に特許文献1に開示されているキャスクに特別燃料棒集合体を格納する場合、特別燃料棒集合体は、収納缶と呼ばれる密閉容器に格納され、収納缶ごとキャスクに格納される必要がある。
これは、特別燃料棒集合体からガスや固形物が漏洩した場合を想定しておく必要があるためである。特別燃料棒集合体が収納缶に格納されることにより、万が一特別燃料棒集合体からガスや固形物が漏洩しても、前記ガスや固形物は収納缶内に留まり、キャスク内全体に拡散しない。
しかしながら、この場合、セルは、収納缶を格納できる大きさに形成される必要がある。これにより、収納缶を用いて特別燃料棒集合体をキャスク内に格納する場合セルが大型化するため、結果としてキャスクが大型化する。また、キャスクが大型化されずに、セルの数が低減されると、キャスクは一度に格納できる燃料棒集合体の数が低下する。
また、収納缶を用いる場合、使用した収納缶や、これから使用する収納缶を保管する場所が必要となる。これらの理由から、収納缶を必要とせずに特別燃料棒集合体を格納できる技術が望まれている。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、収納缶を用いずに特別燃料棒集合体を格納することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るバスケットは、燃料棒集合体がそれぞれ1体ずつ装荷される複数のセルを備え、前記複数のセルのうちの少なくとも1つは、筒状に形成される側部部材と、前記側部部材の一方の端部に設けられる底部部材と、前記側部部材の他方の端部である入口端部に形成される取付部であって、前記入口端部を塞ぐセル用蓋部材を前記入口端部に取り付けできると共に前記セル用蓋部材を前記入口端部から取り外しできる蓋部材取付部と、一方の端部である第1端部が前記側部部材と前記底部部材とで囲まれる格納空間に開口し、他方の端部である第2端部が前記格納空間の外部に開口する排水通路と、前記排水通路に設けられて、前記第1端部と前記第2端部との連通と、前記第1端部と前記第2端部との連通の遮断とを切り替える排水通路連通遮断切替手段と、を含み、前記側部部材は、中性子吸収材を含み、前記排水通路は、前記第1端部が前記格納空間の前記底部部材側に開口すると共に、前記第2端部が前記セルの中心軸方向で前記底部部材よりも前記第1端部の反対側に開口し、前記第1端部と前記第2端部との間が、前記第1端部から前記蓋部材取付部側に向かうと共に、前記蓋部材取付部側で前記第2端部に向かって折り返す形状に形成され、かつ第1排水通路と、第2排水通路と、の2つの通路に分割されて構成され、前記第1排水通路は、前記第1端部と、前記第1端部とは反対側であって前記蓋部材取付部に開口する第3端部と、を有し、前記第2排水通路は、前記第2端部と、前記第2端部とは反対側であって前記蓋部材取付部に開口する第4端部と、を有し、前記排水通路連通遮断切替手段は、前記第3端部と前記第4端部とを連通する通路が形成され、前記第3端部及び前記第4端部を覆うように前記蓋部材取付部に取り付けられる排水通路連通用蓋部材と、前記第3端部及び前記第4端部を覆うように前記蓋部材取付部に取り付けられて前記第3端部を塞ぐ排水通路遮断用蓋部材と、を含んで構成されることを特徴とする。
上記構成により、本発明に係るバスケットは、複数のセルのうちの少なくとも1つのセルが、側部部材と、底部部材と、セル用蓋部材とで、燃料棒集合体が装荷される格納空間を密封できる。ここで、底部部材を含んで構成されるセルを、以下両用セルという。よって、両用セルに装荷されている特別燃料棒集合体から、万が一ガスや固形物が漏洩したと仮定しても、前記ガスや固形物は前記両用セル内に留まって、外部へと拡散しない。よって、本発明に係るバスケットを用いれば、収納缶を用いずにより安全に燃料棒集合体を格納できる。
また、上記構成により、本発明に係るバスケットは、排水通路連通遮断切替手段が第1端部と第2端部との連通を遮断させることによって、格納空間を密封できる。また、本発明に係るバスケットは、排水通路連通遮断切替手段が第1端部と第2端部とを連通させることによって、格納空間から水を容易に排出できる。但し、この場合、バスケットは、第2端部が第1端部よりも鉛直方向下側に配置されるようにキャスクの姿勢を調節される必要がある。
また、上記構成により、本発明に係るバスケットは、底部部材が鉛直方向下側に配置されることにより、第2端部が第1端部よりも鉛直方向下側に配置される。ここで、排水通路の内部は水で満たされている。よって、サイフォンの原理により、本発明に係るバスケットは、排水通路を介して格納空間内の水を外部に排出できる。
上記構成により、本発明に係るバスケットは、排水通路連通用蓋部材と、排水通路遮断用蓋部材とが使い分けられることにより、第3端部と第4端部との連通と、第3端部と第4端部との連通の遮断とを切り替えることができる。これにより、本発明に係るバスケットは、結果として、第1端部と第2端部との連通と、第1端部と第2端部との連通の遮断とを切り替えることができる。
本発明の好ましい態様としては、前記排水通路連通遮断切替手段は、前記排水通路の部分のうち前記蓋部材取付部側の部分に設けられることが望ましい。
上記構成により、底部部材側は、キャスクの底部側に配置されている。よって、底部部材側に排水通路連通遮断切替手段を設けても、排水通路連通遮断切替手段を操作することが困難となる。一方、蓋部材取付部は、キャスクの蓋部側に配置されている。よって、本発明に係るバスケットは、排水通路連通遮断切替手段が蓋部材取付部側に設けられることで、作業員が排水通路連通遮断切替手段を容易に操作できる。
本発明の好ましい態様としては、前記セル用蓋部材及び前記排水通路遮断用蓋部材は、1つの部材に一体型密封用蓋部材として形成され、前記一体型密封用蓋部材は、前記格納空間に開口する第1浄化用孔と、前記第3端部に開口する第2浄化用孔と、前記第1浄化用孔に設けられて前記格納空間の内部と外部との連通と、前記格納空間の内部と前記外部との連通の遮断とを切り替える第1バルブと、前記第2浄化用孔に設けられて前記第1排水通路の内部と前記外部との連通と、前記第1排水通路の内部と前記外部との連通の遮断とを切り替える第2バルブと、を含んで構成されることが望ましい。
上記構成により、本発明に係るバスケットは、前記セル用蓋部材及び前記排水通路遮断用蓋部材が、1つの部材に一体に形成されることにより、蓋部材を蓋部材取付部に取り付ける作業量を低減できる。また、例えば、第1浄化用孔から格納空間内に新たな水が供給され、第2浄化用孔から格納空間内の水が排出されることで、本発明に係るバスケットは、格納空間内を浄化できる。
本発明の好ましい態様としては、前記排水通路連通用蓋部材は、前記格納空間に健全な燃料棒集合体が装荷される場合に前記蓋部材取付部に取り付けられることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様としては、前記一体型密封用蓋部材は、前記格納空間にダメージが見受けられる燃料棒集合体が装荷される場合に前記蓋部材取付部に取り付けられることが望ましい。
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るキャスクは、筒状に形成される胴本体と、前記胴本体の一方の端部に設けられるキャスク底部と、前記胴本体の他方の端部に設けられるキャスク蓋部と、上述のいずれかに記載のバスケットと、を備え、前記複数のセルは、前記胴本体と、前記キャスク底部と、前記キャスク蓋部と、で囲まれる空間に設けられることを特徴とする。
上記構成により、本発明に係るキャスクは、複数のセルのうちの少なくとも1つのセルが、側部部材と、底部部材と、セル用蓋部材とで、燃料棒集合体が装荷される格納空間を密封できる。よって、両用セルに装荷されている特別燃料棒集合体から、万が一ガスや固形物が漏洩したと仮定しても、前記ガスや固形物は前記両用セル内に留まって、外部へと拡散しない。よって、本発明に係るキャスクを用いれば、収納缶を用いずにより安全に燃料棒集合体を格納できる。
本発明は、収納缶を用いずに特別燃料棒集合体を格納できる。
図1は、実施形態1のキャスクを示す斜視図である。 図2は、胴中心軸に直交する仮想の平面で実施形態1のバスケットを切って示す断面図である。 図3は、セル中心軸を含む仮想の平面で実施形態1のバスケットを切って示す断面図である。 図4は、側部部材をセル中心軸に直交する仮想の平面で切った断面図である。 図5は、セル用蓋部材及び排水通路遮断用蓋部材が蓋部材取付部に取り付けられた実施形態1のバスケットを示す断面図である。 図6は、一体型密封用蓋部材が蓋部材取付部に取り付けられた実施形態1のバスケットを示す断面図である。 図7は、一体型密封用蓋部材をセル中心軸方向に沿って底部部材側に向かって投影した投影図である。 図8は、格納空間内を浄化する様子を示す断面図である。 図9は、排水通路連通用蓋部材が蓋部材取付部に取り付けられた実施形態1のバスケットを示す断面図である。 図10は、排水通路連通用蓋部材をセル中心軸方向に沿って底部部材側に向かって投影した投影図である。 図11は、他の排水通路連通用蓋部材が蓋部材取付部に取り付けられた実施形態1のバスケットを示す断面図である。 図12は、変形例1の両用セルの側部部材を示す断面図である。 図13は、変形例2の両用セルの側部部材を示す断面図である。 図14は、実施形態2のバスケットを示す断面図である。 図15は、実施形態2の他のバスケットを示す断面図である。
以下に、本発明に係るバスケット及びキャスクの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
(実施形態1)
図1は、実施形態1のキャスクを示す斜視図である。図2は、胴中心軸に直交する仮想の平面で実施形態1のバスケットを切って示す断面図である。図1に示す実施形態1のキャスク90は、リサイクル燃料棒が束ねられた燃料棒集合体FRを格納する容器である。キャスク90は、燃料棒集合体FRを輸送するための容器でもよいし、燃料棒集合体FRを貯蔵するための容器でもよい。
キャスク90は、胴本体91と、下部緩衝体92と、上部緩衝体93と、キャスク底部94と、キャスク蓋部95と、バスケット10とを含んで構成される。胴本体91は、筒状に形成される。キャスク底部94は、胴本体91の一方の端部に隙間なく設けられる。キャスク蓋部95は、胴本体91の他方の端部に隙間なく設けられる。
バスケット10は、胴本体91と、キャスク底部94と、キャスク蓋部95とで囲まれる空間に設けられる。バスケット10は、図1及び図2に示すように複数のセル11が設けられる。キャスク90は、各セル11に1体ずつ燃料棒集合体FRが装荷される。
キャスク90は、プール内に沈められた状態でセル11内に燃料棒集合体FRが挿入される。その後、キャスク90は、プールから引き上げられる。キャスク90は、図1に示す胴本体91の胴中心軸CL01が鉛直方向に沿い、キャスク底部94がキャスク蓋部95よりも鉛直方向下側に配置された姿勢で、バスケット10内の水が排水される。
図2に示すように、セル11は、例えば、角パイプによって形成される。バスケット10は、複数の角パイプが胴本体91の胴中心軸CL01方向に向かって胴本体91に挿入されることで、複数のセル11が構成される。
バスケット10は、複数のセル11のうちの少なくとも1つが両用セル13として形成される。本実施形態では、バスケット10は、両用セル13を1つ備える。両用セル13は、ダメージが見受けられる特別燃料棒集合体FRLが装荷される場合と、ダメージが見受けられない健全燃料棒集合体FRHが装荷される場合との2つの場合がある。以下に、両用セル13の構成を説明する。
図3は、セル中心軸を含む仮想の平面で実施形態1のバスケットを切って示す断面図である。図4は、側部部材をセル中心軸に直交する仮想の平面で切った断面図である。図3に示すように、両用セル13は、側部部材14と、底部部材15とを含んで構成される。
側部部材14は、筒状に形成される。本実施形態では、側部部材14は、図4に示すように、両用セル13のセル中心軸CL02に直交する断面が四角形に形成される。底部部材15は、図3に示すように、側部部材14の一方の端部に設けられる。底部部材15は、例えば、側部部材14に溶接によって隙間無く取り付けられる。これにより、両用セル13は、側部部材14と底部部材15とで囲まれる格納空間16が形成される。
ここで、側部部材14は、中性子を吸収する中性子吸収材で構成される。例えば、側部部材14は、ボロンステンレス鋼によって形成される。両用セル13は、図3に示す端部支持体17と、中間支持体17aとによって支持される。端部支持体17及び中間支持体17aは、図1に示す胴中心軸CL01に直交する板状部材である。
端部支持体17は、セル中心軸CL02方向に貫通する燃料棒集合体装荷用孔17bが形成される。端部支持体17は、燃料棒集合体装荷用孔17bに側部部材14の他方の端部である入口端部14aが取り付けられて側部部材14を支持する。
中間支持体17aは、例えば複数設けられる。複数の中間支持体17aは、セル中心軸CL02方向に間隔をあけて配置される。中間支持体17aは、セル中心軸CL02方向に貫通する嵌合用孔17cが形成される。中間支持体17aは、嵌合用孔17cに側部部材14が嵌め込まれる。これにより、中間支持体17aは、側部部材14を支持する。
バスケット10は、排水通路を備える。前記排水通路は、図3に示すように、第1排水通路18と、第2排水通路19との2つの配管を含んで構成される。第1排水通路18及び第2排水通路19は、例えば、セル中心軸CL02と平行に形成される。第1排水通路18及び第2排水通路19は、例えば、中間支持体17aに形成される嵌合用孔17cに嵌め込まれて支持される。
第1排水通路18は、第1端部としての一方の端部18aが格納空間16に開口し、第3端部としての他方の端部18bが端部支持体17に形成される第1ドレン孔17dに接続される。本実施形態では、端部18aは、底部部材15側の側部部材14に接続される。ここで、端部18aは、例えば、底部部材15に端部支持体17側に向かって開口してもよい。
第2排水通路19は、端部支持体17に形成される第2ドレン孔17eに第4端部としての一方の端部19aが接続され、底部部材15よりもセル中心軸CL02方向で端部19aの反対側に第2端部としての他方の端部19bが開口する。
これにより、第1排水通路18及び第2排水通路19は、端部18bと端部19aとが連通した場合に、端部18aから端部支持体17側に向かうと共に、蓋部材取付部23側で端部19bに向かって折り返す形状の通路に形成される。
図5は、セル用蓋部材及び排水通路遮断用蓋部材が蓋部材取付部に取り付けられた実施形態1のバスケットを示す断面図である。ここで、バスケット10は、図5に示すセル用蓋部材21及び排水通路連通遮断切替手段としての排水通路遮断用蓋部材22を取り付けるための蓋部材取付部23が端部支持体17に形成される。
蓋部材取付部23は、図3に示すように、例えば、端部支持体17の他の部分よりも底部部材15側に凹んで形成される。蓋部材取付部23は、図5に示すセル用蓋部材21及び排水通路遮断用蓋部材22を端部支持体17に取り付けるためのボルト穴23aが形成される。
セル用蓋部材21は、入口端部14aを塞ぐように蓋部材取付部23に取り付けられる。セル用蓋部材21は、例えば、複数のボルト23bがそれぞれ、ボルト穴23aにねじ込まれることによって、蓋部材取付部23に着脱できるように取り付けられる。
バスケット10は、セル用蓋部材21と、蓋部材取付部23との間にシール部材Sが介在される。これにより、セル用蓋部材21は、セル用蓋部材21と、蓋部材取付部23との間の隙間が低減されて、蓋部材取付部23に取り付けられる。
セル用蓋部材21は、第1浄化用孔21aが形成される。第1浄化用孔21aは、入口端部14aと対向する位置にセル中心軸CL02方向に形成され、格納空間16の内部と外部とを連通させる。ここで、バスケット10内の空間のうち、格納空間16及び格納空間16と連通する空間以外の空間を、単に外部という。
第1浄化用孔21aには、第1バルブ24aが嵌め込まれて取り付けられる。第1バルブ24aは、格納空間16の内部と外部との連通と、格納空間16の内部と外部との連通の遮断とを切り替える装置である。
排水通路遮断用蓋部材22は、第1ドレン孔17dを塞ぐように蓋部材取付部23に取り付けられる。排水通路遮断用蓋部材22は、例えば、複数のボルト23bがそれぞれ、ボルト穴23aにねじ込まれることによって、蓋部材取付部23に着脱できるように取り付けられる。
バスケット10は、排水通路遮断用蓋部材22と、蓋部材取付部23との間にシール部材Sが介在される。これにより、排水通路遮断用蓋部材22は、排水通路遮断用蓋部材22と、蓋部材取付部23との間の隙間が低減されて、蓋部材取付部23に取り付けられる。
排水通路遮断用蓋部材22は、第2浄化用孔22aと、開放孔22bとが形成される。第2浄化用孔22aは、第1ドレン孔17dとセル中心軸CL02方向で対向する位置にセル中心軸CL02方向に沿って形成される。
第2浄化用孔22aは、第1排水通路18の内部と外部とを連通させる。第2浄化用孔22aには、第2バルブ24bが嵌め込まれて取り付けられる。第2バルブ24bは、第1排水通路18の内部と外部との連通と、第1排水通路18の内部と外部との連通の遮断とを切り替える装置である。
開放孔22bは、第2ドレン孔17eとセル中心軸CL02方向で対向する位置にセル中心軸CL02方向に沿って形成される。開放孔22bは、第2排水通路19の端部19aを排水通路遮断用蓋部材22で塞がないように、端部19aを外部に開放するための孔である。
以上により、バスケット10は、セル用蓋部材21及び排水通路遮断用蓋部材22が蓋部材取付部23に取り付けられると、入口端部14a及び端部18bが塞がれる。これにより、バスケット10は、セル用蓋部材21及び排水通路遮断用蓋部材22が蓋部材取付部23に取り付けられると、格納空間16が密封される。
図6は、一体型密封用蓋部材が蓋部材取付部に取り付けられた実施形態1のバスケットを示す断面図である。図7は、一体型密封用蓋部材をセル中心軸方向に沿って底部部材側に向かって投影した投影図である。
ここで、バスケット10は、セル用蓋部材21及び排水通路遮断用蓋部材22に代えて、図6に示すように、一体型密封用蓋部材25が蓋部材取付部23に取り付けられてもよい。一体型密封用蓋部材25は、セル用蓋部材21と排水通路遮断用蓋部材22とを一体に構成した蓋部材である。
具体的には、一体型密封用蓋部材25は、図6及び図7に示すように、一つの部材に、第1浄化用孔21aと、第2浄化用孔22aと、開放孔22bとが形成される。また、一体型密封用蓋部材25は、第1バルブ24aと、第2バルブ24bとを備える。
一体型密封用蓋部材25は、図6に示すように、例えば、ボルト23bによって蓋部材取付部23に着脱できるように取り付けられる。このとき、一体型密封用蓋部材25は、蓋部材取付部23との間にシール部材Sが介在されて蓋部材取付部23に隙間無く取り付けられる。これにより、一体型密封用蓋部材25は、入口端部14a及び端部18bを塞ぐ。
この場合、バスケット10は、セル用蓋部材21と、排水通路遮断用蓋部材22とが別々に蓋部材取付部23に取り付ける場合よりも、必要なボルト穴23a及びボルト23bが減少する。これにより、バスケット10は、ボルト穴23aを形成するために必要なスペースが減少する。
結果として、バスケット10は、セル用蓋部材21及び排水通路遮断用蓋部材22とを合わせた大きさよりも、一体型密封用蓋部材25の大きさを小さくできる。また、一体型密封用蓋部材25を用いれば、セル用蓋部材21と、排水通路遮断用蓋部材22とを別々に蓋部材取付部23に取り付ける場合よりも、格納空間16を密封するために要する作業量が低減できる。
次に、両用セル13に特別燃料棒集合体FRLが装荷される方法、及び両用セル13から特別燃料棒集合体FRLが取り出される方法の一例を説明する。なお、以下の説明では、セル用蓋部材21及び排水通路遮断用蓋部材22の組み合わせを用いる場合ではなく、一体型密封用蓋部材25を用いる場合を説明する。
キャスク90は、まず、図3に示すように、燃料棒集合体装荷用孔17b及び入口端部14aが開放されている状態で、プールに沈められる。次に、バスケット10は、両用セル13に特別燃料棒集合体FRLが装荷される。
次に、バスケット10は、図6に示すように、一体型密封用蓋部材25が蓋部材取付部23に取り付けられる。これにより、バスケット10は、格納空間16内及び第1排水通路18内が密封される。次に、キャスク90は、プールから引き上げられて、再処理工場に輸送される。
ここで、両用セル13内は密封されており、両用セル13の内部と外部とは隔離されている。よって、両用セル13内に装荷されている特別燃料棒集合体FRLから、万が一ガスや固形物が漏洩したと仮定しても、前記ガスや固形物は両用セル13内に留まって、外部へと拡散しない。以上により、バスケット10は、収納缶を用いずに特別燃料棒集合体FRLを格納できる。
図8は、格納空間内を浄化する様子を示す断面図である。再処理工場に到着すると、バスケット10は、図8に示すように、第1バルブ24aに浄化用第1配管26aが接続される。次に、バスケット10は、第2バルブ24bに浄化用第2配管26bが接続される。また、バスケット10は、第1バルブ24a及び第2バルブ24bが開弁される。
次に、バスケット10は、例えば、浄化用第2配管26bから新たな水が第2浄化用孔22aを介して第一排水通路18を流れ、格納空間16に導かれる。そして、格納空間16内の水は、第1浄化用孔21aを介して浄化用第1配管26aに流れ出る。このようにして、バスケット10は、格納空間16内への新たな水の導入と、格納空間16内からの水の排出がなされることにより、格納空間16内が浄化される。
また、バスケット10は、例えば、浄化用第1配管26aから新たな水が第1浄化用孔21aを介して格納空間16に導かれてもよい。この場合、格納空間16内の水は、第1排水通路18を流れ、第2浄化用孔22aを介して浄化用第2配管26bに流れ出る。このようにして、バスケット10は、格納空間16内への新たな水の導入と、格納空間16内からの水の排出がなされても、格納空間16内が浄化される。
但し、新たな水は、浄化用第2配管26bから第2浄化用孔22aを介して第一排水通路18を流れ、格納空間16に導かれる方が好ましい。これは、第1排水通路18の端部18aが、底部部材15側に開口するためである。一般的に、格納空間16内の水は、格納空間16に新たに導入された水よりも温度が高い。よって、格納空間16内の高温な水は鉛直方向上側、本実施形態では、一体型密封用蓋部材25側に溜まる。
よって、新たな水は、底部部材15側から格納空間16に導入され、一体型密封用蓋部材25側に溜まっている高温な水を底部部材15側から一体型密封用蓋部材25側に向かって押し出すように格納空間16に導入されると好ましい。これにより、バスケット10は、高温となった格納空間16内の水が、迅速に格納空間16内から排出される。
次に、バスケット10は、一体型密封用蓋部材25が蓋部材取付部23から取り外される。そして、バスケット10は、両用セル13から特別燃料棒集合体FRLが取り出される。
ここで、両用セル13に健全燃料棒集合体FRHを装荷する場合、バスケット10は、格納空間16が密封される必要がないため、一体型密封用蓋部材25が蓋部材取付部23に取り付けられる必要がない。しかしながら、この場合、バスケット10内から水を排出する作業量が増加する。
これは、両用セル13以外のセル11には底部部材15が取り付けられていないのに対して、両用セル13は底部部材15が取り付けられているためである。底部部材15が取り付けられていないセル11は、バスケット10内から水が排出されると、自然に側部部材の端部から水が排出される。
しかしながら、両用セル13は、底部部材15が設けられているため、バスケット10内から水が排出されても、格納空間16内から水が自然と排出されない。よって、この場合、ポンプによって両用セル13の格納空間16から水を排出する作業が必要となる。これにより、バスケット10内から水を排出する作業量が増加する。
そこで、バスケット10は、健全燃料棒集合体FRHを両用セル13に装荷した場合であっても、両用セル13以外のセル11と同様に、バスケット10内から水が排出されると、自然に格納空間16内から水が排出されるための構成を備える。以下に、そのための構成を説明する。
図9は、排水通路連通用蓋部材が蓋部材取付部に取り付けられた実施形態1のバスケットを示す断面図である。図10は、排水通路連通用蓋部材をセル中心軸方向に沿って底部部材側に向かって投影した投影図である。
バスケット10は、健全燃料棒集合体FRHが両用セル13に装荷される場合、図9に示すように、蓋部材取付部23に排水通路連通用蓋部材27が取り付けられる。排水通路連通用蓋部材27は、例えば、ボルト23bがボルト穴23aにねじ込まれることによって、蓋部材取付部23に着脱できるように取り付けられる。
排水通路連通用蓋部材27は、図9及び図10に示すように、装荷用開口27aと、連通部27bとが形成される。装荷用開口27aは、入口端部14aとセル中心軸CL02方向で対向する位置に形成される。装荷用開口27aは、格納空間16の内部と外部とを連通する孔である。装荷用開口27aは、燃料棒集合体FRを格納空間16内に挿入できる大きさに形成される。
連通部27bは、第1ドレン孔17d及び第2ドレン孔17eとセル中心軸CL02方向で対向する位置に形成される。連通部27bは、例えば、排水通路連通用蓋部材27の蓋部材取付部23側の面から反対側の面に向かって窪んで形成される凹部である。
排水通路連通用蓋部材27は、連通部27bが第1ドレン孔17d及び第2ドレン孔17eを覆うように蓋部材取付部23に取り付けられる。これにより、排水通路連通用蓋部材27は、第1排水通路18と第2排水通路19とを連通させる。
ここで、本実施形態では、連通部27bは、凹部として説明したが、連通部は、第1排水通路18と第2排水通路19とを連通できる構成であればよい。例えば、連通部27bは、第1排水通路18と、第2排水通路19とを連通する孔であってもよい。
排水通路連通用蓋部材27と蓋部材取付部23との間には、シール部材Sが介在される。これにより、バスケット10は、排水通路連通用蓋部材27と蓋部材取付部23との間の隙間を低減できる。次に、両用セル13に健全燃料棒集合体FRHが装荷される方法、及び両用セル13から健全燃料棒集合体FRHが取り出される方法を説明する。
キャスク90は、図9に示すように排水通路連通用蓋部材27が蓋部材取付部23に取り付けられている状態で、プールに沈められる。キャスク90は、装荷用開口27a及び燃料棒集合体装荷用孔17bを介して、入口端部14aから格納空間16内に健全燃料棒集合体FRHが挿入される。
次に、キャスク90は、図1に示すキャスク蓋部95と、下部緩衝体92と、上部緩衝体93とが取り付けられると再処理工場に輸送される。再処理工場に到着すると、健全燃料集合体FRHがバスケット10から取り出された後、胴本体91及びバスケット10から水が排出される。ここで、バスケット10は、格納空間16の内部と外部とが第1排水通路18及び第2排水通路19によって連通している。
このとき、第1排水通路18及び第2排水通路19の内部は水で満たされている。ここで、端部19bを端部18aよりも鉛直方向下側に配置することで、サイフォンの原理により、バスケット10は、格納空間16内の水を第1排水通路18及び第2排水通路19を介して外部に排出できる。
本実施形態のバスケット10は、セル中心軸CL02が鉛直方向に沿い、底部部材15が端部支持体17よりも鉛直方向下側の姿勢でバスケット10から水が排出される。よって、バスケット10は、端部19bが端部18aよりも鉛直方向下側に配置されることとなる。
なお、あえて以下のように構成される必要はないが、バスケット10は、端部19bが端部18aよりも端部支持体17側に形成されてもよい。この場合、バスケット10は、キャスク90の姿勢が調節されて、端部19bが端部18aよりも鉛直方向下側に配置される。これにより、バスケット10は、サイフォンの原理によって第1排水通路18及び第2排水通路19を介して外部に格納空間16内の水を排出できる。
以上により、バスケット10は、排水通路連通用蓋部材27が蓋部材取付部23に取り付けられることで、両用セル13以外のセル11と同様に、バスケット10内の水が排出されると、自然に両用セル13内の水が格納空間16から排出される。これにより、バスケット10は、健全燃料棒集合体FRHが両用セル13に装荷される場合でも、格納空間16の内部から容易に水を排出できる。
ここで、第1排水通路18が底部部材15側から端部支持体17側に向かって延設され、第2排水通路19が端部支持体17から底部部材15側に向かって延設される理由を説明する。これは、排水通路連通用蓋部材27を取り付けるための蓋部材取付部23を端部支持体17側に配置するためである。
例えば、排水通路を底部部材15側からそのまま鉛直方向下側に向かって延設したとする。この場合、排水通路は底部部材15側に配置されるため、排水通路連通用蓋部材27を取り付けるための蓋部材取付部23も底部部材15側に配置されることとなる。
しかしながら、底部部材15は、図1に示すキャスク底部94側に配置されている。よって、底部部材15側で排水通路連通用蓋部材27を着脱することが困難となる。よって、バスケット10は、蓋部材取付部23が端部支持体17側に設けられて、排水通路連通用蓋部材27を端部支持体17側で蓋部材取付部23に取り付けることで、排水通路連通用蓋部材27を容易に蓋部材取付部23に着脱できる。
図11は、他の排水通路連通用蓋部材が蓋部材取付部に取り付けられた実施形態1のバスケットを示す断面図である。ここで、図11に示すように、排水通路連通用蓋部材27は、装荷用開口27aが外部に開口し、連通部27bが形成される構成であれば、装荷用開口27aは形成されなくてもよい。この場合、排水通路連通用蓋部材27は、燃料棒集合体装荷用孔17bを覆わない形状に形成される。
これにより、バスケット10は、入口端部14aが排水通路連通用蓋部材27によって塞がれない。よって、この場合でも、バスケット10は、排水通路連通用蓋部材27が蓋部材取付部23に取り付けられた状態で、両用セル13に健全燃料棒集合体FRHが装荷されたり、両用セル13から健全燃料棒集合体FRHが取り出されたりできる。
この場合、バスケット10は、燃料棒集合体装荷用孔17bを覆わない大きさに形成されるため、小型化される。但し、この場合、側部部材14と、第1排水通路18との間の蓋部材取付部23にボルト穴23aが新たに必要となる。
よって、ボルト穴23aを一体型密封用蓋部材25と、排水通路連通用蓋部材27とで両用する場合、排水通路連通用蓋部材27は、装荷用開口27aが形成されると好ましい。これにより、バスケット10は、蓋部材取付部23に形成されるボルト穴23aの数を低減できる。
(変形例1)
図12は、変形例1の両用セルの側部部材を示す断面図である。実施形態1の両用セル13は、図4に示すように、側部部材14が中性子吸収体である1つの部材で構成されている。一方、図12に示す変形例1の両用セル33は、複数の部材によって側部部材34が構成される点に特徴がある。
側部部材34は、バウンダリ34aと、中性子吸収板34bとを含んで構成される。バウンダリ34aは、例えば、ステンレス鋼の角パイプである。バウンダリ34aは、仮に格納空間16内の圧力が想定される最高値に到達したとしても、形状を維持できる剛性を有する部材である。これにより、両用セル33は、より安全に特別燃料棒集合体FRLを外部から隔離できる。
中性子吸収板34bは、例えば、ボロンステンレス鋼である。中性子吸収板34bは、バウンダリ34aに貼り付けられる。これにより、バスケット30は、両用セル33と、隣接セル11aとの間に中性子吸収体が配置される。なお、本実施形態では、中性子吸収板34bは、バウンダリ34aの外周面に貼り付けられるが、中性子吸収板34bは、例えば、バウンダリ34aの内周面に貼り付けられてもよい。
ここで、仮に、両用セル33に中性子吸収板34bが設けられない場合、バスケット30は、両用セル33と、隣接セル11aとの間により多くの水が介在される必要がある。結果として、この場合、バスケット30は、両用セル33と、隣接セル11aとの間の距離が増加する。
しかしながら、本変形例のバスケット30は、両用セル33と隣接セル11aとの間に中性子吸収板34bが配置される。これにより、バスケット30は、両用セル33と隣接セル11aとの間の距離の増加を抑制できる。結果として、バスケット30は、キャスク90の大型化を抑制できる。
ここで、側部部材14が中性子吸収体である1つの部材で構成されずに、バウンダリ34aと、中性子吸収板34bとが組み合わされて構成されることによる効果を説明する。側部部材14がボロンステンレス鋼のみで構成されると、必要な剛性を確保するために側部部材14の厚みが増加する。
ここで、一般的に、ボロンステンレス鋼は、高硬度材料であって加工しにくい材料である。よって、厚みが増加した分、バスケットは、両用セルの加工が困難になる。また、ボロンステンレス鋼は、溶接もしにくい材料である。よって、バスケットは、底部部材が側部部材に溶接される際に加工が困難となる。
以上の理由により、ボロンステンレス鋼のみで必要な剛性を確保しつつ両用セルを製造すると、加工が困難になる。
しかしながら、図12に示す両用セル33は、ボロンステンレス鋼よりも加工しやすい材料であるステンレス鋼でバウンダリ34aが製造される。両用セル33は、バウンダリ34aによって必要な剛性を確保できる。よって、両用セル33は、中性子吸収板34bに必要とされる剛性が低下する。これにより、両用セル33は、加工がバウンダリ34aよりも困難な中性子吸収板34bの厚みを低減できる。
また、両用セル33は、比較的加工しにくい中性子吸収板34bがバウンダリ34aに貼り付けられる作業のみで側部部材34が構成される。これにより、両用セル33は、中性子吸収板34bに困難となる加工が施されない。
以上により、側部部材34がバウンダリ34aと中性子吸収板34bとが組み合わされて構成されることで、キャスクは、必要な剛性を確保することと中性子の吸収を実現しつつ、両用セル33の製造を容易にできる。
(変形例2)
図13は、変形例2の両用セルの側部部材を示す断面図である。図13に示す変形例2のバスケット40は、図12に示す変形例1のバウンダリバウンダリ34aと形状が異なるバウンダリ44aを備える点に特徴がある。
バスケット40の両用セル43は、バウンダリ44aと、中性子吸収板44bとで側部部材44が構成される。バウンダリ44aは、セル中心軸CL02を中心軸とする円筒形状に形成される。バウンダリ44aは、セル中心軸CL02に直交する断面の形状が、例えば真円に形成される。
中性子吸収板44bは、例えば、バウンダリ44aの内部に形成される。中性子吸収板44bは、筒状に形成される。中性子吸収板44bは、セル中心軸CL02に直交する断面の形状が、例えば四角形に形成される。
ここで、円筒形状の構造物は、断面形状が四角形の構造物に比べてより大きな圧力に耐えることができる。よって、両用セル43は、バウンダリ44aが円筒形状に形成されることにより、必要な剛性を確保するために必要なバウンダリ44aの厚みを低減できる。
(実施形態2)
図14は、実施形態2のバスケットを示す断面図である。図14に示す実施形態2のバスケット50は、排水通路が分割されずに構成されている点に特徴がある。バスケット50は、逆ユー字型排水通路51と、排水通路連通遮断切替手段としてのバルブ53と、セル用蓋部材54とを備える。
逆ユー字型排水通路51は、一方の端部51aが格納空間16に開口し、他方の端部51bが底部部材15よりもセル中心軸CL02方向で端部支持体17と反対側、つまり端部51aよりも鉛直方向下側で外部に開口する。
逆ユー字型排水通路51は、端部支持体17よりもセル中心軸CL02方向で底部部材15と反対側、つまり鉛直方向上側にユー字部分52が配置される。バルブ53は、格納空間16の内部と外部との連通と、格納空間16の内部と外部との連通の遮断とを切り替える装置である。バルブ53は、例えばユー字部分52に設けられる。
ここで、排水通路を逆ユー字型に形成する理由は、端部支持体17側にユー字部分52を配置して、バルブ53を端部支持体17側に設けるためである。底部部材15側は、キャスク底部94側に配置されている。よって、底部部材15側にバルブ53を設けてもバルブ53を操作することが困難となる。
よって、バスケット50は、バルブ53が端部支持体17側に設けられることで、作業員がバルブ53の操作を容易にできる。
セル用蓋部材54は、格納空間16に特別燃料棒集合体FRLが装荷される際に蓋部材取付部23に取り付けられる。セル用蓋部材54は、第1浄化用孔54aと、第2浄化用孔54bとが形成される。
第1浄化用孔54a及び第2浄化用孔54bは、格納空間16の内部と外部とを連通する孔である。バスケット50は、第1浄化用孔54aに第1バルブ54cが設けられる。また、バスケット50は、第2浄化用孔54bに、第2バルブ54dが設けられる。
以上の構成でも、バスケット50は、特別燃料棒集合体FRLが両用セル13に装荷されることができる。具体的には、バスケット50は、両用セル13内に特別燃料棒集合体FRLが装荷されると、セル用蓋部材54が蓋部材取付部23にボルト23bで取り付けられる。ここで、バルブ53は、閉弁されている。
これにより、バスケット50は、格納空間16内が密封される。次に、バスケット50は、第1浄化用孔54a及び第2浄化用孔54bに浄化用配管が取り付けられて格納空間16内が浄化される。次に、バスケット50は、第1浄化用孔54aと第2浄化用孔54bとのうちの一方からガスが格納空間16内に供給され、他方から格納空間16内の水が排出される。
次に、バスケット50は、セル用蓋部材54が蓋部材取付部23から取り外されて、特別燃料棒集合体FRLが格納空間16内から取り出される。
次に、格納空間16内に健全燃料棒集合体FRHが装荷される場合の両用セル13に健全燃料棒集合体FRHが装荷される方法、及び両用セル13から健全燃料棒集合体FRHが取り出される方法を説明する。バスケット50は、蓋部材取付部23からセル用蓋部材54が取り外された状態で、格納空間16に健全燃料棒集合体FRHが装荷される。
キャスク90が再処理工場に到着すると、バスケット50は、バルブ53が開弁される。これにより、バスケット50は、バスケット50内の水が排水される。それと同時に、バスケット50は、サイフォンの原理によって、自然と格納空間16内の水も逆ユー字型排水通路51を介して外部に排出される。以上のように、バスケット50は、健全燃料棒集合体FRHが両用セル13に装荷される場合でも、格納空間16の内部から容易に水を排出できる。
図15は、実施形態2の他のバスケットを示す断面図である。ここで、図14に示すバスケット50の場合、第2バルブ54dと、第1バルブ54cとが隣接するため、新たな水の導入孔と、格納空間16内の水が排出される排出孔とが隣接することになる。
この場合、新たに格納空間16に導かれる水は、格納空間16内の水よりも温度が低いため、セル用蓋部材54から底部部材15側に向かって格納空間16内の水を攪拌するように流れる。しかしながら、格納空間16内の浄化が進むと、格納空間16内の温度と新たな水との温度差が低下する。これにより、バスケットは、新たに格納空間16に導かれる水が、底部部材15側に向かって格納空間16内を流れず、結果として、格納空間16を浄化するために要する時間が増加するおそれもある。
そこで、図底部部材15に示すように、バスケット50は、浄化用給水管55を備えてもよい。浄化用給水管55は、一方の端部55aが端部支持体17に形成されたドレン孔17fに取り付けられ、他方の端部55bが底部部材15側の格納空間16に開口する。第1浄化用孔54aは、ドレン孔17fと連通して形成される。バスケット50は、第1浄化用孔54aを介して浄化用給水管55に新たな水が導入される。
新たな水は、底部部材15側に形成される端部55bから格納空間16に導入され、浄化用給水管55側に溜まっている高温な水を底部部材15側から、浄化用給水管55形成される第2浄化用孔54bに向かって押し出す。これにより、バスケット50は、高温となった格納空間16内の水が、迅速に格納空間16内から排出される。
以上のように、本発明に係るバスケット及びキャスクは、特別燃料棒集合体を格納する技術に有用であり、特に、収納缶を用いずに特別燃料棒集合体を格納することに適している。
10、30、40、50 バスケット
11 セル
11a 隣接セル
13、33、43 両用セル
14、34、44 側部部材
14a 入口端部
15 底部部材
16 格納空間
17 端部支持体
17a 中間支持体
17b 燃料棒集合体装荷用孔
17c 嵌合用孔
17d 第1ドレン孔
17e 第2ドレン孔
18 第1排水通路
18a、18b、19a、19b、51a、51b 端部
19 第2排水通路
21、54 セル用蓋部材
21a、54a 第1浄化用孔
22 排水通路遮断用蓋部材
22a、54b 第2浄化用孔
22b 開放孔
23 蓋部材取付部
23a ボルト穴
23b ボルト
24a、54c 第1バルブ
24b、54d 第2バルブ
25 一体型密封用蓋部材
26a 浄化用第1配管
26b 浄化用第2配管
27 排水通路連通用蓋部材
27a 装荷用開口
27b 連通部
34a、44a バウンダリ
34b、44b 中性子吸収板
51 逆ユー字型排水通路
52 ユー字部分
53 バルブ
90 キャスク
91 胴本体
92 下部緩衝体
93 上部緩衝体
94 キャスク底部
95 キャスク蓋部
CL01 胴中心軸
CL02 セル中心軸
FR 燃料棒集合体
FRH 健全燃料棒集合体
FRL 特別燃料棒集合体
S シール部材

Claims (6)

  1. 燃料棒集合体がそれぞれ1体ずつ装荷される複数のセルを備え、前記複数のセルのうちの少なくとも1つは、
    筒状に形成される側部部材と、
    前記側部部材の一方の端部に設けられる底部部材と、
    前記側部部材の他方の端部である入口端部に形成される取付部であって、前記入口端部を塞ぐセル用蓋部材を前記入口端部に取り付けできると共に前記セル用蓋部材を前記入口端部から取り外しできる蓋部材取付部と、
    一方の端部である第1端部が前記側部部材と前記底部部材とで囲まれる格納空間に開口し、他方の端部である第2端部が前記格納空間の外部に開口する排水通路と、
    前記排水通路に設けられて、前記第1端部と前記第2端部との連通と、前記第1端部と前記第2端部との連通の遮断とを切り替える排水通路連通遮断切替手段と、
    を含み、
    前記側部部材は、中性子吸収材を含み、
    前記排水通路は、
    前記第1端部が前記格納空間の前記底部部材側に開口すると共に、前記第2端部が前記セルの中心軸方向で前記底部部材よりも前記第1端部の反対側に開口し、
    前記第1端部と前記第2端部との間が、前記第1端部から前記蓋部材取付部側に向かうと共に、前記蓋部材取付部側で前記第2端部に向かって折り返す形状に形成され、かつ
    第1排水通路と、第2排水通路と、の2つの通路に分割されて構成され、
    前記第1排水通路は、前記第1端部と、前記第1端部とは反対側であって前記蓋部材取付部に開口する第3端部と、を有し、
    前記第2排水通路は、前記第2端部と、前記第2端部とは反対側であって前記蓋部材取付部に開口する第4端部と、を有し、
    前記排水通路連通遮断切替手段は、
    前記第3端部と前記第4端部とを連通する通路が形成され、前記第3端部及び前記第4端部を覆うように前記蓋部材取付部に取り付けられる排水通路連通用蓋部材と、
    前記第3端部及び前記第4端部を覆うように前記蓋部材取付部に取り付けられて前記第3端部を塞ぐ排水通路遮断用蓋部材と、
    を含んで構成されることを特徴とするバスケット。
  2. 前記排水通路連通遮断切替手段は、前記排水通路の部分のうち前記蓋部材取付部側の部分に設けられることを特徴とする請求項1に記載のバスケット。
  3. 前記セル用蓋部材及び前記排水通路遮断用蓋部材は、1つの部材に一体型密封用蓋部材として形成され、
    前記一体型密封用蓋部材は、
    前記格納空間に開口する第1浄化用孔と、
    前記第3端部に開口する第2浄化用孔と、
    前記第1浄化用孔に設けられて前記格納空間の内部と外部との連通と、前記格納空間の内部と前記外部との連通の遮断とを切り替える第1バルブと、
    前記第2浄化用孔に設けられて前記第1排水通路の内部と前記外部との連通と、前記第1排水通路の内部と前記外部との連通の遮断とを切り替える第2バルブと、
    を含んで構成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のバスケット。
  4. 前記排水通路連通用蓋部材は、
    前記格納空間に健全な燃料棒集合体が装荷される場合に前記蓋部材取付部に取り付けられることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のバスケット。
  5. 前記一体型密封用蓋部材は、
    前記格納空間にダメージが見受けられる燃料棒集合体が装荷される場合に前記蓋部材取付部に取り付けられることを特徴とする請求項に記載のバスケット。
  6. 筒状に形成される胴本体と、
    前記胴本体の一方の端部に設けられるキャスク底部と、
    前記胴本体の他方の端部に設けられるキャスク蓋部と、
    請求項1〜のいずれか一項に記載のバスケットと、
    を備え、
    前記複数のセルは、前記胴本体と、前記キャスク底部と、前記キャスク蓋部と、で囲まれる空間に設けられることを特徴とするキャスク。
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