JP5637694B2 - 磁気共鳴イメージング装置及び非直交座標系走査法 - Google Patents

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Description

本発明は、磁気共鳴イメージング(以下、「MRI」という)装置に関し、特に、非直交座標系K空間データを取得する際の画質を向上させるための技術に関する。
MRI装置は、被検体、特に人体の組織を構成する原子核スピンが発生する核磁気共鳴(NMR)信号を計測し、その頭部、腹部、四肢等の形態や機能を2次元的に或いは3次元的に画像化する装置である。撮像においては、NMR信号には、傾斜磁場によって異なる位相エンコードが付与されるとともに周波数エンコードされて、時系列データとして計測される。計測されたNMR信号は、2次元又は3次元フーリエ変換されることにより画像に再構成される。
MRI装置で計測されたNMR信号は、ディジタル化されてそのデータ(以下、エコーデータ)がK空間(データ空間)に対応するメモリ空間に配置される。このとき、傾斜磁場の印加量を制御してK空間の所定の走査軌跡に沿ってエコーデータが計測される。そのためK空間は、印加する傾斜磁場パターンによって、直交座標(Cartesian)系もしくは非直交座標(Non-Cartesian)系の2つに大別される。以下、K空間の走査軌跡に沿うエコーデータの計測をK空間の走査という。
直交座標系K空間は、互いに直交する2軸または3軸の座標軸により規定されるデータ空間である。一方、非直交座標系K空間は、大きさ(K空間原点からの距離)と基準方向からの偏角によって規定されるデータ空間である。非直交座標系走査は、走査軌跡の偏角を変化させながらK空間を走査するため、K空間の中心付近が繰り返し走査され、呼吸などの体動に起因するアーチファクトが平均化される。よって、非直交座標系走査は、呼吸など被検体の体動に基づくアーチファクトが特定方向に結像しないロバストな計測方法である(非特許文献1)。
非直交座標系走査の一つとして、複数の平行直線状走査軌跡を有して成る部分直交座標系K空間(以下、ブレード又はブレードK空間という)を、原点又は原点近傍の点(つまり、低域内の所定の基準点)の周りに異なる角度で回転させて得られる複数のブレードを走査するブレード回転走査がある。
以上の非直交座標系走査においては、直交座標系走査と同様にパラレルイメージングによる計測時間短縮が可能である。直交座標系走査におけるパラレルイメージングは、非特許文献2に述べられているように、K空間に配置するエコーデータを間引いて取得し、フーリエ変換で生じた画像折り返しを、受信用コイルを構成する複数の要素受信コイル(チャンネル)の各感度分布を用いて展開する。一方、ブレード回転走査におけるパラレルイメージングでは、各ブレードにおいてエコーデータを間引いて計測し、それぞれをパラレルイメージング再構成して折り返しを展開することで計測時間を短縮できる(特許文献1)。
さらに、3次元K空間のうち位相エンコード-スライスエンコード面を非直交座標とする計測において、各エコーデータ計測位置を位相エンコード方向またはスライスエンコード方向にシフトすることでパラレルイメージング再構成画質を向上する手法が、非特許文献3に述べられている。他にも、間引いて計測した非直交座標系K空間を直接補間する方法などが提案されている(非特許文献4、特許文献2)。
特開2004-344183号公報 米国特許公開US2008/0231272号公報
MRM 42,963-969,1999 MRM 42,952-962,1999 MRM 62,1331-1337,2009 MRM 58,1257-1265,2007
しかしながら、非直交座標系走査では、繰り返し走査するK空間中心付近にデータ粗密が生じ、画質に影響する。特にパラレルイメージング再構成では、このデータ粗密が画質に大きく影響を及ぼしてしまう。また非特許文献3記載の方法は、位相エンコード-スライスエンコード面を非直交座標とする3次元計測についてのみ有効であるため、一般的な周波数エンコード-位相エンコード面を非直交座標とする2次元計測ではK空間中心付近にデータ粗密の発生を回避することはできない。
そこで、本発明は、非直交座標系走査でK空間中心付近のデータ粗密を均一化して、画質を向上することである。
上記目的を達成するために、本発明は、少なくとも一つの非直交座標系走査軌跡の位置をシフトさせ、位置がシフトされた少なくとも一つの非直交座標系走査軌跡に沿ってエコーデータを計測し、位置がシフトされた少なくとも一つの非直交座標系走査軌跡に沿って計測されたエコーデータを当該シフト量に応じて直交座標系K空間に再配置し、直交座標系K空間に再配置された直交座標系K空間データをフーリエ変換して画像を得る。
具体的には、本発明のMRI装置は、計測制御部と演算処理部とを有してなり、計測制御部は、一つの非直交座標系走査軌跡をK空間内の所定の基準点の周りに異なる角度で回転させて得られる複数の非直交座標系走査軌跡に沿ってエコーデータの計測を制御し、演算処理部は、エコーデータを直交座標系K空間に再配置(グリッディング)して直交座標系K空間データを取得するグリッディング部と、直交座標系K空間データをフーリエ変換して画像を再構成するフーリエ変換部と、少なくとも一つの非直交座標系走査軌跡の位置をシフトさせるシフト量を設定するシフト量設定部と、シフト量に基づいて少なくとも一つの非直交座標系走査軌跡の位置をシフトする非直交座標系走査軌跡設定部と、を有してなる。そして、計測制御部は、位置がシフトされた少なくとも一つの非直交座標系走査軌跡に沿ってエコーデータの計測を制御し、グリッディング部は、位置がシフトされた少なくとも一つの非直交座標系走査軌跡に沿って計測されたエコーデータを当該シフト量に応じて前記直交座標系K空間に再配置することを特徴とすることを特徴とする。
また、本発明の非直交座標系走査法は、少なくとも一つの非直交座標系走査軌跡の位置をシフトさせる量を設定するシフト量設定ステップと、位置がシフトされた少なくとも一つの非直交座標系走査軌跡に沿うエコーデータを計測する計測ステップと、位置がシフトされた少なくとも一つの非直交座標系走査軌跡に沿って計測されたエコーデータを当該シフト量に応じて直交座標系K空間に再配置するグリッディングステップと、直交座標系K空間に再配置された直交座標系K空間データをフーリエ変換して画像を再構成するステップと、を有して成ることを特徴とすることを特徴とする。
本発明のMRI装置及び非直交座標系走査法によれば、非直交座標系走査でK空間中心付近のデータ粗密が均一化されるので、画質を向上することができる。
本発明に係るMRI装置の一実施例の全体構成を示すブロック図。 実施例1に係る演算処理部8の機能ブロック図。 実施例1に係る演算処理部8の各機能部が行なう処理フローを表すフローチャート。 実施例1に係るブレードK空間の模式図。 実施例1に係る非直交座標系データを直交座標系データにグリッディングする様子を示す図。 実施例1に係る非直交座標系K空間重み、および再構成画像を示す図。 実施例2に係る演算処理部8の機能ブロック図。 実施例2に係る演算処理部8の各機能部が行なう処理フローを表すフローチャート。 実施例3に係る演算処理部8の機能ブロック図。 実施例3に係る演算処理部8の各機能部が行なう処理フローを表すフローチャート。 実施例3に係るスパイラル走査軌跡に関する撮像パラメータを示す図。 実施例3に係り、位置シフトなしの場合のスパライル走査軌跡((a)図)と、位置シフト有りのスパイラス走査軌跡((b)図)を示す図。
以下、添付図面に従って本発明のMRI装置の好ましい実施形態について詳説する。なお発明の実施形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
最初に、本発明に係るMRI装置の一例の全体概要を図1に基づいて説明する。図1は、本発明に係るMRI装置の一実施例の全体構成を示すブロック図である。このMRI装置は、NMR現象を利用して被検体の断層画像を得るもので、図1に示すように、MRI装置は静磁場発生系2と、傾斜磁場発生系3と、送信系5と、受信系6と、信号処理系7と、シーケンサ4と、演算処理装置(CPU)8とを備えて構成される。
静磁場発生系2は、垂直磁場方式であれば、被検体1の周りの空間にその体軸と直交する方向に、水平磁場方式であれば、体軸方向に均一な静磁場を発生させるもので、被検体1の周りに永久磁石方式、常電導方式あるいは超電導方式の静磁場発生源が配置されている。
傾斜磁場発生系3は、MRI装置の座標系(静止座標系)であるX、Y、Zの3軸方向に巻かれた傾斜磁場コイル9と、それぞれの傾斜磁場コイルを駆動する傾斜磁場電源10とから成り、後述のシ−ケンサ4からの命令に従ってそれぞれのコイルの傾斜磁場電源10を駆動することにより、X、Y、Zの3軸方向に傾斜磁場Gx、Gy、Gzを印加する。撮像時には、スライス面(撮像断面)に直交する方向にスライス方向傾斜磁場パルス(Gs)を印加して被検体1に対するスライス面を設定し、そのスライス面に直交して且つ互いに直交する残りの2つの方向に位相エンコード方向傾斜磁場パルス(Gp)と周波数エンコード方向傾斜磁場パルス(Gf)を印加して、エコー信号にそれぞれの方向の位置情報をエンコードする。
シーケンサ4は、高周波磁場パルス(以下、「RFパルス」という)と傾斜磁場パルスをある所定のパルスシーケンスで繰り返し印加する制御手段で、演算処理装置8の制御で動作し、被検体1の断層画像のデータ収集に必要な種々の命令を送信系5、傾斜磁場発生系3、および受信系6に送る。
送信系5は、被検体1の生体組織を構成する原子の原子核スピンに核磁気共鳴を起こさせるために、被検体1にRFパルスを照射するもので、高周波発振器11と変調器12と高周波増幅器13と送信側の高周波コイル(送信コイル)14aとから成る。高周波発振器11から出力された高周波パルスをシーケンサ4からの指令によるタイミングで変調器12により振幅変調し、この振幅変調された高周波パルスを高周波増幅器13で増幅した後に被検体1に近接して配置された高周波コイル14aに供給することにより、RFパルスが被検体1に照射される。
受信系6は、被検体1の生体組織を構成する原子核スピンの核磁気共鳴により放出されるエコー信号(NMR信号)を検出するもので、受信側の高周波コイル(受信コイル)14bと信号増幅器15と直交位相検波器16と、A/D変換器17とから成る。送信側の高周波コイル14aから照射された電磁波によって誘起された被検体1の応答のNMR信号が被検体1に近接して配置された高周波コイル14bで検出され、信号増幅器15で増幅された後、シーケンサ4からの指令によるタイミングで直交位相検波器16により直交する二系統の信号に分割され、それぞれがA/D変換器17でディジタル量に変換されて、信号処理系7に送られる。
信号処理系7は、各種データ処理と処理結果の表示及び保存等を行うもので、光ディスク19、磁気ディスク18等の外部記憶装置と、CRT等からなるディスプレイ20とを有し、受信系6からのデータが演算処理装置8に入力されると、演算処理装置8が信号処理、画像再構成等の処理を実行し、その結果である被検体1の断層画像をディスプレイ20に表示すると共に、外部記憶装置の磁気ディスク18等に記録する。
操作部25は、MRI装置の各種制御情報や上記信号処理系7で行う処理の制御情報を入力するもので、トラックボール又はマウス23、及び、キーボード24から成る。この操作部25はディスプレイ20に近接して配置され、操作者がディスプレイ20を見ながら操作部25を通してインタラクティブにMRI装置の各種処理を制御する。
なお、送信側の高周波コイル14aと傾斜磁場コイル9は、被検体1が挿入される静磁場発生系2の静磁場空間内に、垂直磁場方式であれば被検体1に対向して、水平磁場方式であれば被検体1を取り囲むようにして設置されている。また、受信側の高周波コイル14bは、被検体1に対向して、或いは取り囲むように設置されている。
現在MRI装置の撮像対象核種は、臨床で普及しているものとしては、被検体の主たる構成物質である水素原子核(プロトン)である。プロトン密度の空間分布や、励起状態の緩和時間の空間分布に関する情報を画像化することで、人体頭部、腹部、四肢等の形態または、機能を2次元もしくは3次元的に撮像する。
次に本発明MRI装置及び非直交座標系走査法の実施例1を説明する。本実施例は、ブレード回転走査において、複数のブレードの内の少なくとも1つのブレードの位置を、そのブレードの回転角に応じてシフトする。好ましくは、ブレード毎にその回転角に応じてブレード位置をシフトさせる。以下、添付図面を用いて本実施例を詳細に説明する。
最初に本実施例に係る演算処理の各機能を、図2に示す演算処理部8の機能ブロック図に基づいて説明する。本実施例に係る演算処理部8は、撮像パラメータ設定部201、ブレードシフト量設定部203、ブレードK空間設定部202、ブレードデータ補正部204、グリッディング部205、フーリエ変換部206を有してなる。
撮像パラメータ設定部201は、非直交座標系走査を行なうための撮像パラメータを設定する。撮像パラメータには、ブレード数B、各ブレード内周波数エンコード数F及び位相エンコード数Bを含むものとする。即ち、操作者が設定入力した撮像条件に基づいて、撮像パラメータ設定部201は、後述するブレードK空間を設定するための撮像パラメータを設定する。
ブレードK空間設定部202は、撮像パラメータ設定部201で設定された撮像パラメータに基づいて、各ブレードK空間を設定する。設定するブレードK空間の模式図を図4に示す。図4に示すブレード番号b(0≦b<B)のブレードK空間における走査軌跡kTは、そのブレードK空間bのブレード回転角θ(b)および周波数エンコード方向サンプリング位置f(-F/2≦f<F/2)、位相エンコード方向サンプリング位置p(-p/2≦p<P/2)を用いて(1)式のように書ける。なお(1)式中のK空間ピッチΔk[rev/m]は、撮像視野FOV[m]とパラレルイメージング倍速数R[-]、可変視野率r[%]を用いて、(2)式で計算できる。ただし、本実施例はパラレルイメージングを前提としていないのでR=1である。本発明をパラレルイメージングに適用する場合については実施例2で説明する。

Figure 0005637694

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そして、ブレードK空間設定部202は、 後述するブレードシフト量設定部203で設定されるシフト量kshift(b)に基づいて、(1)式の走査軌跡kTを各ブレードの位相エンコード方向にシフト量kshift(b)だけシフトさせた走査軌跡kTを再設定する。そのためには、(1)式中のpをp+kshift(b)に置き換えた(3)式を用いる。本実施例では、(3)式の走査軌跡を用いることにより、ブレード間の相対位置を変化させる。したがって、ブレードK空間自体の形状を変化させないため、ブレードK空間データの処理に関しては、従来の計測処理および再構成処理が適用可能となる。
Figure 0005637694
さらにブレードK空間設定部202は、(3)式で表されるブレードK空間の走査軌跡に沿うエコーデータの計測を行なうためのパルスシーケンスを設定する。具体的にはパルスシーケンスの各傾斜磁場波形等を設定する。そして、パルスシーケンスの設定情報をシーケンサ4に通知する。
ブレードシフト量設定部203は、ブレード番号b(0≦b<B)のブレードK空間のシフト量kshift(b)をブレード毎に設定する。つまり、複数のブレードK空間のシフト量を回転角に応じて異ならせる。ブレード番号bのブレードK空間のシフト量kshift(b)は、(4)式のような連続関数、または(5)式のような不連続関数であっても良い。またランダム数rand (0≦rand≦0.5)を用いたランダム関数((6)式)としても良い。前記関数は、ソフトウェアに規定されていてもよく、ユーザが指定または選択しても良い。本実施例のようにブレード毎に走査軌跡をシフトする目的については後述する。
Figure 0005637694

Figure 0005637694

Figure 0005637694

ブレードデータ補正部204は、メモリ200内に記憶された、計測された各ブレードK空間データを補正する。ブレードK空間毎にエコーデータの位相分布が異なるため、ブレードK空間データ間でピークシフトなどの位相補正を行う。
グリッディング部205は、ブレードデータ補正部204で補正された各ブレードK空間データを直交座標系K空間にグリッディング(再配置)する。即ち、計測された非直交座標データを用いて演算により直交座標データを求める。グリッディング処理の模式図を図5に示す。図5は、非直交座標系K空間の一部をあらわした図である。図5中の黒丸(501)は非直交座標で取得した計測点群、白丸(502)は再配置する直交座標のグリッド(k0)である。図5の例では、3つのブレード(ブレード1、2、3)を用いてエコーデータを取得している。再配置点502に配置するエコーデータは、半径r0円503内の計測点群501を線形結合することにより得る。このとき各計測点には、再配置点からの距離r(r≦r0)に応じた重み係数w(r)を適用する。再配置点からの距離rは、(7)式で定義する。また重み係数w(r)は、w(r)=sinc(πr/r0)などが用いられる。

Figure 0005637694
本実施例では、ブレード1〜3がそれぞれkshift(1)、kshift(2)およびkshift(3)だけシフトした位置を走査していることを考慮する必要がある。ここでkshift(1)=kshift(3)=0、kshift(2)=0.5Δkとすると、再配置点からの距離が変化するため、適切な重み係数が変化することが分かる。このように本実施例のグリッディング処理では全てのブレードK空間のシフト量を考慮し、重み係数を適用する。
フーリエ変換部207は、グリッディング部205でグリッディングされた直交座標系K空間データをフーリエ変換することにより、結果画像を得る。
次に、前述の演算処理部8の各機能部が行なう処理フローについて、図3に示すフローチャートに基づいて説明する。
ステップ301で、撮像パラメータ設定部201は、非直交座標系走査の撮像パラメータを設定する。撮像パラメータの設定の具体的内容については前述の通りである。
ステップ302で、ブレードK空間設定部202は、ステップ201で設定された撮像パラメータに基づいて、計測する各ブレードK空間をそれぞれ設定する。各ブレードK空間の設定については前述の通りである。
ステップ303で、ブレードシフト量設定部203は、ブレードK空間毎のK空間シフト量kshift(b)を設定する。ブレードK空間毎のK空間シフト量の設定は前述の通りである。
ステップ304で、ブレードK空間設定部202は、ステップ302で設定された各ブレードK空間およびステップ303で設定されたブレードK空間毎のシフト量に基づいて、各ブレードK空間をシフトさせたブレードK空間をそれぞれ設定する。つまり、各ブレードK空間の走査軌跡として、(1)式の走査軌跡を位相エンコード方向にシフトさせた(3)式の走査軌跡とする。そして、ブレードK空間設定部202は、(3)式で表されるシフトされたブレードK空間の走査軌跡に沿うエコーデータの計測を行なうためのパルスシーケンスを具体的に設定し、そのパルスシーケンスの設定情報をシーケンサ4に通知する。
ステップ305で、シーケンサ4は、ステップ304で設定されたパルスシーケンスを用いて、シフトされたブレードK空間毎にエコーデータの計測を制御する。計測されたエコーデータは、(3)式で示されるシフトされたK空間位置に対応付けられて演算処理部のメモリ200内に配置される。
ステップ306で、ブレードデータ補正部204は、ステップ305で計測され、メモリ200内に記憶された各ブレードK空間データを位相補正する。位相補正の詳細は前述の通りである。
ステップ307で、グリッディング部205は、ステップ306で位相補正された各ブレードK空間データを直交座標系K空間にそれぞれグリッディング(再配置)する。グリッディング処理の詳細は前述の通りである。
ステップ308で、フーリエ変換部207は、ステップ307で作成された直交座標系K空間データをフーリエ変換することにより、結果画像を得る。本実施例を用いた非直交座標系K空間重み、および再構成画像を図6に示す。ブレードシフト無しのK空間(601)では、K空間中心付近でサンプリング密度(データ粗密)が不均一である。一方で本実施例のブレードシフトを使用したK空間(602)では、K空間中心付近でサンプリング密度(データ粗密)の均一性が向上する。さらにフーリエ変換後の結果画像を比較すると、シフト無し画像(603)に比べて、シフト有り画像(604)の放射状アーチファクトが低減していることが分かる。
以上迄が、演算処理部8の各機能部が行なう本実施例に係る処理フローの説明である。
次に、ブレードの位置をシフトする効果について詳細に説明する。各ブレードK空間は、K空間の原点(kx=ky=0)又は原点近傍の所定の基準点の周りに一つのブレードK空間を異なる角度で回転させて得たものとなる。そのためブレードシフト量を設定しない場合、ブレードK空間内のある点(f=0、p=P’)に着目してブレードK空間を回転させたときの軌跡は、(4)式にf=0、p=P’を代入して(8)式のようになる。
Figure 0005637694
このとき、0≦θ(b)<2πとすると(8)式は、ブレードK空間内各点の軌跡がK空間原点又は基準点を中心とした半径P’Δkの円を描くことが分かる。このようにブレードシフト量を設定しない場合、全てのサンプリング点がK空間原点又は基準点を中心とした円状の軌跡を描くため、グリッディング後のK空間は同心円状に重み付けされることになる。このようなK空間における重み付けは、フーリエ変換することで結果画像のアーチファクトとしてあらわれる。
一方、本実施例のブレードシフト量を設定したときの軌跡は、(9)式のようになり、ブレードK空間毎に円からシフトした軌跡となることがわかる。

Figure 0005637694
このように本実施例によると、複数のブレードK空間の位置がそのブレードK空間の回転角に応じて異なってシフトするため、各サンプリング点のブレード方向軌跡が円状とならず、グリッディングの際の各K空間データへの重み付けが略均一となるので、結果画像にアーチファクトが発生せず画質が向上することになる。また本実施例のブレードシフト量を用いることにより、各ブレードは位相エンコード方向にのみシフトすればよく、2次元計測の場合でも実現可能となる。
以上説明したように、本実施例のMRI装置及び非直交座標系走査法は、ブレード毎にその回転角に応じてブレード位置をシフトさせてエコーデータを計測するので、K空間中心付近でサンプリング密度(データ粗密)を均一化させることができる。その結果、グリッディングの際の各K空間データへの重み付けが略均一となるので、結果画像にアーチファクトが発生せず画質を向上させることができる。
次に、本発明のMRI装置及び非直交座標系走査法の実施例2を説明する。本実施例は、実施例1の非直交座標系走査法をパラレルイメージングに適用する。パラレルイメージングを行なうための実施例1と異なる箇所は、非直交座標系走査法におけるサンプリングの仕方及び画像再構成法である。パラレルイメージングでは、非直交座標系走査軌跡に沿うエコーデータの少なくとも一部が間引かれて計測される。本実施例は、そのための間引き走査軌跡を設定する。なお、一般的にパラレルイメージングを行なう方法として、SMASH法、SENSE法、或いは他の方法が公知であるが、本実施例の非直交座標系走査軌跡の位置をシフトさせることはいずれの方法にも適用可能である。
以下、本実施例の説明において、実施例1と異なる箇所のみ詳細に説明し、同一箇所の説明を省略する。なお、本実施例は、特許文献1で述べられている技術を用いて非直交座標系パラレルイメージングを行なうことを前提とする。即ち、ブレードK空間毎にパラレルイメージング再構成した後、一つのK空間にグリッディングする。
本実施例における演算処理部8の機能ブロック図は、図7に示す様に、実施例1における図2の構成に加えてパラレルイメージングを行なうために、間引き走査軌跡設定部207と、パラレルイメージング再構成部208を有する。また、図2と同じ各機能部の処理内容が異なる。以下、実施例1と異なる処理を行う各機能部を詳細に説明する。
間引き走査軌跡設定部207は、パラレルイメージングを行なうために、ブレードK空間のエコーデータの少なくとも一部を間引いた計測を行なうための間引き走査軌跡を設定する。一般的に、パラレルイメージングでは、K空間データの少なくとも一部が間引かれて計測される。そこで、間引き走査軌跡設定部207は、ブレードK空間において計測を間引くべき計測点又は走査軌跡を設定する。例えば、各ブレードK空間における位相エンコード方向で、少なくとも1つの位相エンコードステップに対応する走査軌跡に沿うエコーデータの計測を間引くように設定する。
ブレードデータ補正部204は、実施例1と同様に、間引き計測された各ブレードK空間データに対してブレード毎に位相補正処理を行う。しかし、チャンネル毎に位相補正処理を行うと、チャンネル間に存在する位相差が失われてしまう。パラレルイメージングでは、チャンネル間位相差を用いて画像を再構成するため、受信用コイルのチャンネル間では共通の補正値を用いる必要がある。つまり、基準チャンネル(例えば、第1チャンネル)で算出した補正量を全チャンネルで共通に用いて各チャンネルのブレードK空間データを補正する。基準チャンネルは、チャンネル番号などから選定しても良いし、受信用コイル毎の設定チャンネルを用いても良い。また複数チャンネルを合成した仮想チャンネルを用いても良い。
グリッディング部205は、チャンネル毎の感度画像を作成するために、チャンネル毎に、位相補正された各ブレードK空間の低域データのみをグリッディングする。このときパラレルイメージングにより、K空間ピッチΔkは広くなるが、本実施例では、(1)〜(3)式で求められるΔkに対応したK空間シフト量kshift(b)でブレードK空間位置をシフトしているため、グリッディング後の直交座標系K空間中心付近でデータ粗密は充分に打ち消されてデータ密度が均一になる。一般に受信用コイルの感度は低周波数形状で空間分布する。そのため各チャンネルの感度画像は、ブレードK空間データのK空間低域データのみを用いて直交座標系にグリッディングすることにより得られる。
フーリエ変換部207は、グリッディング部205でチャンネル毎に各ブレードK空間の低域データのみがグリッディングされた直交座標系K空間データをフーリエ変換して、チャンネル毎の感度画像を作成する
また、フーリエ変換部206は、ブレードデータ補正部204で位相補正されたブレードK空間データをそのままフーリエ変換して、折返しの有るブレード画像を得る。本実施例では、計測するブレードK空間は、従来と同様の形状を保持しているため、フーリエ変換などの再構成処理はそのまま適用可能である。
さらに、フーリエ変換部207は、後述するパラレルイメージング再構成部207により取得された折り返しの無い各ブレード画像を逆フーリエ変換して、それぞれブレードK空間データに戻す。この戻されたブレードK空間データは、元のブレードK空間データにおける間引かれた計測点に適正なデータが補間されて、全てのデータが揃ったブレードK空間データとなる。
パラレルイメージング再構成部207は、ブレード毎に、チャンネル毎の感度画像および該ブレードの折返しの有るブレード画像を用いてパラレルイメージング再構成を行う。本処理にて、折り返しの無い各ブレード画像が再構成される。
次に、本実施例の演算処理部8の各機能部が行なう処理フローについて、図8に示すフローチャートに基づいて説明する。
ステップ801で、撮像パラメータ設定部201は、各ブレードK空間の撮像パラメータを設定する。撮像パラメータの設定の具体的内容については前述の実施例1と同様である。
ステップ802で、ブレードK空間設定部202は、ステップ801で設定された撮像パラメータに基づいて、計測する各ブレードK空間をそれぞれ設定する。各ブレードK空間の設定については前述の通りである。さらに、間引き走査軌跡設定部207は、設定されたブレードK空間毎に、ブレードK空間のエコーデータの少なくとも一部を間引いた計測を行なうための間引き走査軌跡を設定する。
ステップ803で、ブレードシフト量設定部203は、ブレードK空間毎のK空間シフト量kshift(b)を設定する。ブレードK空間毎のK空間シフト量の設定は前述の実施例1と同様である。
ステップ804で、ブレードK空間設定部202は、ステップ802で設定されたブレードK空間毎の間引き走査軌跡およびステップ303で設定されたブレードK空間毎のシフト量に基づいて、ブレードK空間毎にその間引き走査軌跡の位置をシフトさせる。そして、ブレードK空間設定部202は、シフトされた間引き走査軌跡に沿うエコーデータの計測を行なうためのパルスシーケンスを具体的に設定し、そのパルスシーケンスの設定情報をシーケンサ4に通知する。
ステップ805で、シーケンサ4は、ステップ804で設定されたパルスシーケンスを用いてブレードK空間毎の間引き走査軌跡に沿うエコーデータの計測を制御する。計測された各エコーデータは、シフトされた間引きブレードK空間に対応付けられて演算処理部のメモリ200内に配置される。これにより、各ブレードK空間が間引いて走査され、間引きブレードK空間データが計測されることになる。
ステップ806で、ブレードデータ補正部204は、前述の実施例1と同様に、ステップ805で計測された間引きブレードK空間データ毎に位相補正処理を行う。
ステップ807で、グリッディング部205は、チャンネル毎に、ステップ806で位相補正された各間引きブレードK空間の低域データのみを直交座標系K空間にグリッディングする。たとえ間引き走査されたK空間の低域データであっても、複数の間引きブレードK空間の低域データがグリッディングされた直交座標系K空間では、データ粗密が均一化される。
ステップ808で、フーリエ変換部207は、ステップ807でグリッディングされた直交座標系K空間データをフーリエ変換する。本ステップにて、チャンネル毎の感度画像(809)が作成される。
ステップ810で、フーリエ変換部207は、ステップ806で位相補正された各間引きブレードK空間データをそれぞれフーリエ変換することにより、折返しの有るブレード画像(811)を得る。
ステップ812で、パラレルイメージング再構成部207は、ブレード毎に、ステップ807で取得されたチャンネル毎の感度画像(809)、及び、ステップ809で取得された該ブレードの折返しの有るブレード画像(811)を用いて、パラレルイメージング再構成を行う。本ステップにて、折り返しの無い各ブレード画像が再構成される。
ステップ813で、フーリエ変換部207は、折り返しの無い各ブレード画像を逆フーリエ変換して、それぞれブレードK空間データに戻す。そして、グリッディング部205は、逆フーリエ変換して取得された各ブレードK空間データを、そのシフト量に応じてグリッディング処理を行い、直交座標系K空間データを生成する。生成された直交座標系K空間データは、間引き走査されたデータであっても、各ブレードK空間の位置をシフトしたことにより、K空間中心付近のデータ粗密の均一性が向上する。
ステップ814で、フーリエ変換部207は、ステップ813で生成された直交座標系K空間データをフーリエ変換して、画像折返しの無い結果画像を取得する。
以上迄が、本実施例の演算処理部8の各機能部が行なう本実施例に係る処理フローの説明である。
以上説明したように、本実施例のMRI装置及び非直交座標系走査法は、少なくとも1つの間引きブレードK空間の位置をシフトしてエコーデータを計測する。たとえ間引き計測されたブレードK空間中心付近(低域)であっても、複数の間引きブレードK空間の低域データがグリッディングされた直交座標系K空間では、データ粗密を均一化され、チャンネル毎の感度画像が適正に求められる。また、実施例1と同様に、パラレルイメージング演算により求められた各折返しの無いブレード画像から生成された直交座標系K空間データも、各ブレードK空間の位置をシフトしたことにより、K空間中心付近のデータ粗密の均一性が向上する。その結果、最終的に得られる結果画像の画質を向上させることができる。
次に、本発明のMRI装置及び非直交座標系走査法の実施例3を説明する。本実施例は、実施例1の非直交座標系走査法をスパイラルスキャンに適用する。以下、本実施例の説明において、実施例1と異なる箇所のみ詳細に説明し、同一箇所の説明を省略する。
最初に本実施例に係る演算処理の各機能を、図9に示す演算処理部8の機能ブロック図に基づいて説明する。本実施例に係る演算処理部8は、前述の実施例1における図2の構成でブレードK空間設定部202、ブレードシフト量設定部203、及びブレードデータ補正部204に換えて、それぞれインターリーブ設定部902、インターリーブシフト量設定部903、及びインターリーブデータ補正部904を備える。撮像パラメータ設定部201、グリッディング部205、及びフーリエ変換部206は同じである。以下、前述の実施例1と異なる機能部を説明し、同一機能部の説明は省略する。
撮像パラメータ設定部201は、スパイラルスキャンの撮像パラメータを設定する。スパイラルスキャンは、K空間を螺旋(スパイラル)状の走査軌跡に沿ってサンプリングする非直交座標系走査であり、K空間走査軌跡は、総数Iのインターリーブから構成される。
インターリーブ設定部902は、設定された撮像パラメータに基づいて、各インターリーブのスパイラル走査軌跡を設定する。例えば、インターリーブ番号i(0≦i<I)のK空間走査軌跡として、図11に示すようにインターリーブ内サンプリング点数N、サンプリング番号n(0≦n<N)、隣接サンプリング点がなす角(角速度)ω[rad/sample]、インターリーブ毎オフセット角θ(i)などを設定する。このときのインターリーブ番号iのK空間走査軌跡は、(10)式のように書ける。(10)式では、K空間原点とサンプリング番号nのサンプリング位置との距離は、Aωnとなる。

Figure 0005637694
インターリーブシフト量設定部903は、インターリーブ毎のシフト量kshift(i)を設定する。インターリーブ毎のシフト量は、K空間中心付近におけるエコーデータの粗密が略均一となるように設定される。具体的には、複数のインターリーブは各々のインターリーブの回転角に応じて異なる量だけシフトされる。例えば、(11)(12)式のようにインターリーブ番号iの関数であっても良い。またオフセット角度θ(i)などの関数であっても良い。
Figure 0005637694

Figure 0005637694
そして、インターリーブ設定部902は、(10)式の走査軌跡kTを、インターリーブシフト量設定部903で設定されたシフト量kshift(i)だけシフトさせた、(13)式であらわせる走査軌跡kTとする。

Figure 0005637694
このときのK空間模式図を図12に示す。図12はインターリーブ総数4とし、本実施例を用いないときのK空間軌跡1201と本実施例を用いたときの軌跡1202を示す図である。本実施例を用いないときの軌跡1201は、全てのインターリーブがK空間原点から開始するが、本実施例を用いたときの軌跡1202は、開始位置がインターリーブ毎にシフトする。
さらにインターリーブ設定部902は、(13)式で表されるスパイラル走査軌跡に沿うエコーデータの計測を行なうためのパルスシーケンスの各傾斜磁場波形を設定する。具体的にはパルスシーケンスの各傾斜磁場波形等を設定する。そして、パルスシーケンスの設定情報をシーケンサ4に通知する。
インターリーブデータ補正部904は、計測されたインターリーブデータに対して、位相補正を適用する。インターリーブデータにエコーデータの位相分布が異なるため、インターリーブデータ間でピークシフトなどの位相補正を行う必要がある。
次に、本実施例の演算処理部8の各機能部が行なう処理フローについて、図10に示すフローチャートに基づいて説明する。
ステップ1001で、撮像パラメータ設定部901は、撮像パラメータを設定する。
ステップ1002で、インターリーブ設定部902は、ステップ1001で設定された撮像パラメータに基づいて、インターリーブ毎のスパイラル走査軌跡を式(10)に基づいて設定する。詳細は前述した通りである。
ステップ1003で、インターリーブシフト量設定部903は、インターリーブ毎のシフト量kshift(i)を設定する。
ステップ1004で、インターリーブ設定部902は、ステップ1002で設定されたインターリーブ毎のスパイラル走査軌跡およびステップ1003で設定されたインターリーブ毎のシフト量に基づいて、各インターリーブのスパイラル走査軌跡をシフトさせる。つまり、インターリーブ毎のスパイラル走査軌跡として、(10)式の走査軌跡をシフトさせた(13)式の走査軌跡とする。そして、インターリーブ設定部902は、シフトされたインターリーブのスパイラル走査軌跡に沿うエコーデータの計測を行なうためのパルスシーケンスを具体的に設定し、そのパルスシーケンスの設定情報をシーケンサ4に通知する。
ステップ1005で、シーケンサ4は、ステップ1004で設定されたパルスシーケンスを用いて各インターリーブのスパイラル走査軌跡に沿うエコーデータの計測を制御する。計測されたエコーデータは、(13)式で示される各インターリーブのスパイラル走査軌跡に対応付けられて演算処理部のメモリ200内に配置される。
ステップ1006で、インターリーブデータ補正部904は、ステップ1005で計測された各インターリーブのK空間データに対して、位相補正を適用する。
ステップ1007で、グリッディング部205は、ステップ1006で位相補正された各インターリーブのK空間データについてそのシフト量に応じたグリッディング処理を行い、直交座標系K空間に再配置する。
ステップ1008で、フーリエ変換部206は、ステップ1007でグリッディングされた直交座標系K空間データをフーリエ変換して結果画像を得る。
以上迄が、本実施例の演算処理部8の各機能部が行なう本実施例に係る処理フローの説明である。
なお、本実施例においても、前述の実施例2で説明したパラレルイメージングと組み合わせて実施することが可能である。
以上説明したように、本実施例のMRI装置及び非直交座標系走査法は、複数のインターリーブを各々異なるシフト量だけシフトさせて成る複数のスパイラル走査軌跡に沿ってエコーデータを計測する非直交座標系走査を行なうので、前述の実施例1と同様の効果を得ることができる。また、パラレルイメージングと組み合わせれば、前述の実施例2と同様の効果を得ることができる。さらに本実施例は、スパイラル走査軌跡の開始位置のみをシフトする。そのため、最大傾斜磁場強度や最大スリューレート、dB/dt制限などを考慮した傾斜磁場出力波形計算はインターリーブ設定部902で一度行えば良く、本実施例の適用により傾斜磁場出力波形計算量は増加しない。
1 被検体、2 静磁場発生系、3 傾斜磁場発生系、4 シーケンサ、5 送信系、6 受信系、7 信号処理系、8 中央処理装置(CPU)、9 傾斜磁場コイル、10 傾斜磁場電源、11 高周波発信器、12 変調器、13 高周波増幅器、14a 高周波コイル(送信コイル)、14b 高周波コイル(受信コイル)、15 信号増幅器、16 直交位相検波器、17 A/D変換器、18 磁気ディスク、19 光ディスク、20 ディスプレイ、21 ROM、22 RAM、23 トラックボール又はマウス、24 キーボード

Claims (7)

  1. 一つの非直交座標系走査軌跡をK空間内の所定の基準点の周りに異なる角度で回転させて得られる複数の非直交座標系走査軌跡に沿ってエコーデータの計測を制御する計測制御部と、
    前記エコーデータを直交座標系K空間に再配置(グリッディング)して直交座標系K空間データを取得するグリッディング部と、前記直交座標系K空間データをフーリエ変換して画像を再構成するフーリエ変換部と、を有してなる演算処理部と、
    を備え、
    前記演算処理部は、少なくとも一つの前記非直交座標系走査軌跡の位置をシフトさせるシフト量を設定するシフト量設定部と、前記シフト量に基づいて前記少なくとも一つの非直交座標系走査軌跡の位置をシフトする非直交座標系走査軌跡設定部と、を更に備え、
    前記計測制御部は、前記位置がシフトされた少なくとも一つの非直交座標系走査軌跡に沿ってエコーデータの計測を制御し、
    前記グリッディング部は、前記位置がシフトされた少なくとも一つの非直交座標系走査軌跡に沿って計測されたエコーデータを当該シフト量に応じて前記直交座標系K空間に再配置する磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記一つの非直交座標系走査軌跡は、複数の平行直線状軌跡を有して成るブレードK空間に含まれるものであることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 一つの非直交座標系走査軌跡をK空間内の所定の基準点の周りに異なる角度で回転させて得られる複数の非直交座標系走査軌跡に沿ってエコーデータの計測を制御する計測制御部と、
    前記エコーデータを直交座標系K空間に再配置(グリッディング)して直交座標系K空間データを取得するグリッディング部と、前記直交座標系K空間データをフーリエ変換して画像を再構成するフーリエ変換部と、を有してなる演算処理部と、
    を備え、
    前記演算処理部は、少なくとも一つの前記非直交座標系走査軌跡の位置をシフトさせるシフト量を設定するシフト量設定部と、前記シフト量に基づいて前記少なくとも一つの非直交座標系走査軌跡の位置をシフトする非直交座標系走査軌跡設定部と、を更に備え、
    前記計測制御部は、前記位置がシフトされた少なくとも一つの非直交座標系走査軌跡に沿ってエコーデータの計測を制御し、
    前記グリッディング部は、前記位置がシフトされた少なくとも一つの非直交座標系走査軌跡に沿って計測されたエコーデータを当該シフト量に応じて前記直交座標系K空間に再配置する磁気共鳴イメージング装置であって、
    複数の要素受信コイルを組み合わせて成る受信コイルを備え、
    前記演算処理部は、前記非直交座標系走査軌跡に沿うエコーデータの少なくとも一部を間引いて計測を行なうための間引き走査軌跡を設定する間引き走査軌跡設定部と、前記間引き走査軌跡に沿うエコーデータと前記要素受信コイル毎の感度画像と用いてパラレルイメージング法に基づいて画像を再構成するパラレルイメージング再構成部と、を更に備え、
    前記計測制御部は、前記間引き走査軌跡設定部で設定された間引き走査軌跡に沿ったエコーデータの計測を制御し、
    前記パラレルイメージング再構成部は、前記間引き走査軌跡に沿うエコーデータと前記要素受信コイル毎の感度画像とを用いてパラレルイメージング法に基づいて、前記非直交座標系走査軌跡毎に画像を再構成し、
    前記グリッディング部は、前記非直交座標系走査軌跡毎の画像を逆フーリエ変換して得たK空間データを前記直交座標系K空間に再配置することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  3. 一つの非直交座標系走査軌跡をK空間内の所定の基準点の周りに異なる角度で回転させて得られる複数の非直交座標系走査軌跡に沿ってエコーデータの計測を制御する計測制御部と、
    前記エコーデータを直交座標系K空間に再配置(グリッディング)して直交座標系K空間データを取得するグリッディング部と、前記直交座標系K空間データをフーリエ変換して画像を再構成するフーリエ変換部と、を有してなる演算処理部と、
    を備え、
    前記演算処理部は、少なくとも一つの前記非直交座標系走査軌跡の位置をシフトさせるシフト量を設定するシフト量設定部と、前記シフト量に基づいて前記少なくとも一つの非直交座標系走査軌跡の位置をシフトする非直交座標系走査軌跡設定部と、を更に備え、
    前記計測制御部は、前記位置がシフトされた少なくとも一つの非直交座標系走査軌跡に沿ってエコーデータの計測を制御し、
    前記グリッディング部は、前記位置がシフトされた少なくとも一つの非直交座標系走査軌跡に沿って計測されたエコーデータを当該シフト量に応じて前記直交座標系K空間に再配置する磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記シフト量設定部は、前記非直交座標系走査軌跡の回転角に応じてシフト量を異ならせることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  4. 請求項記載の磁気共鳴イメージング装置において、
    前記一つの非直交座標系走査軌跡は、スパイラル計測軌跡であることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  5. 請求項記載の磁気共鳴イメージング装置において、
    前記シフト量設定部は、前記直交座標系K空間の低域データにおけるデータ粗密が低減されるように、前記少なくとも一つの非直交座標系走査軌跡の各々の位置のシフト量を設定することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  6. 磁気共鳴イメージング装置を用いて、一つの非直交座標系走査軌跡をK空間内の所定の基準点の周りに異なる角度で回転させて得られる複数の非直交座標系走査軌跡に沿ってエコーデータを計測して、該エコーデータを用いて画像を取得する非直交座標系走査法であって、
    少なくとも一つの前記非直交座標系走査軌跡の位置をシフトさせる量を設定するシフト量設定ステップと、
    前記位置がシフトされた少なくとも一つの非直交座標系走査軌跡に沿うエコーデータを計測する計測ステップと、
    前記位置がシフトされた少なくとも一つの非直交座標系走査軌跡に沿って計測されたエコーデータを当該シフト量に応じて直交座標系K空間に再配置するグリッディングステップと、
    前記直交座標系K空間に再配置された直交座標系K空間データをフーリエ変換して画像を再構成するステップと、
    を有して成り、
    前記一つの非直交座標系走査軌跡は、複数の平行直線状軌跡を有して成るブレードK空間に含まれるものであることを特徴とする非直交座標系走査法。
  7. 磁気共鳴イメージング装置を用いて、一つの非直交座標系走査軌跡をK空間内の所定の基準点の周りに異なる角度で回転させて得られる複数の非直交座標系走査軌跡に沿ってエコーデータを計測して、該エコーデータを用いて画像を取得する非直交座標系走査法であって、
    少なくとも一つの前記非直交座標系走査軌跡の位置をシフトさせる量を設定するシフト量設定ステップと、
    前記位置がシフトされた少なくとも一つの非直交座標系走査軌跡に沿うエコーデータを計測する計測ステップと、
    前記位置がシフトされた少なくとも一つの非直交座標系走査軌跡に沿って計測されたエコーデータを当該シフト量に応じて直交座標系K空間に再配置するグリッディングステップと、
    前記直交座標系K空間に再配置された直交座標系K空間データをフーリエ変換して画像を再構成するステップと、
    を有して成り、
    前記シフト量設定部は、前記非直交座標系走査軌跡の回転角に応じてシフト量を異ならせることを特徴とする非直交座標系走査法。
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