JP5636916B2 - 光照射成形装置及び光照射成形方法 - Google Patents
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Description
これに対し、例えば、特許文献1においては、成形型のキャビティ内に溶融状態の熱可塑性樹脂を充填する際に、0.78〜2μmの波長領域を含む電磁波を、成形型を介して熱可塑性樹脂に照射し、成形型を構成するゴムと熱可塑性樹脂との物性の違いにより、ゴム製の成形型に比べて、熱可塑性樹脂を積極的に加熱することが開示されている。
また、例えば、特許文献2においては、ゴム型のキャビティ内に充填した粒子状態の熱可塑性樹脂に0.78〜2μmの波長領域を含む電磁波を照射し、この熱可塑性樹脂を加熱して溶融させた後、キャビティにおいて残された空間が生じた場合に、溶融状態の熱可塑性樹脂を追加充填することが開示されている。
該一対のゴム型部の表面から上記キャビティに配置した粒子状又は固形状の熱可塑性樹脂へ光を照射する光照射手段と、
上記キャビティ内の真空引きを行う真空手段と、を備えており、
該真空手段によって上記キャビティ内の圧力を上記一対のゴム型部の外部の圧力よりも低くして、該一対のゴム型部の間に吸引力を発生させ、かつ上記一対のゴム型部と上記光照射手段とを相対的に順次移動させて、上記熱可塑性樹脂の溶融の必要な各部位を順次溶融させることにより、該熱可塑性樹脂が溶融した部位から順に上記一対のゴム型部が変形しながら互いに接近し、容積が縮小した上記キャビティに上記熱可塑性樹脂の成形品を成形するよう構成してあることを特徴とする光照射成形装置にある(請求項1)。
該一対のゴム型部の表面から上記キャビティに配置した粒子状又は固形状の熱可塑性樹脂へ光を照射する光照射手段と、
上記キャビティ内の真空引きを行う真空手段と、を用い、
該真空手段によって上記キャビティ内の圧力を上記一対のゴム型部の外部の圧力よりも低くして、該一対のゴム型部の間に吸引力を発生させ、かつ上記一対のゴム型部と上記光照射手段とを相対的に順次移動させて、上記熱可塑性樹脂の溶融の必要な各部位を順次溶融させることにより、該熱可塑性樹脂が溶融した部位から順に上記一対のゴム型部が変形しながら互いに接近して、容積が縮小した上記キャビティに上記熱可塑性樹脂の成形品を成形することを特徴とする光照射成形方法にある(請求項6)。
そして、光照射手段から照射した光が、熱可塑性樹脂が溶融を開始した部位又は溶融した部位から熱可塑性樹脂が溶融していない部位へ到達するよう、一対のゴム型部と光照射手段とを相対的に順次移動させる。これにより、熱可塑性樹脂の各部位に対して、この各部位を局所的に溶融させるのに必要な加熱を行えばよく、光照射手段による光の照射強度を局所的に集中させることができる。
また、本発明においては、粒子状又は固形状の熱可塑性樹脂をキャビティに配置しておくため、熱可塑性樹脂を予め溶融させてキャビティへ注入する装置が不要になり、少ない熱可塑性樹脂の使用量で成形品を成形することができる。
本発明において、上記熱可塑性樹脂は、粒子状又は固形状のものを用いる。ここで、粒子状とは、球状、円筒状、その他粉砕品に見られる不定形状等の状態のことをいう。固形状とは、板状、棒状、線状等の状態のことをいう。
目的とする成形品の形状によって、粒子状、固形状の熱可塑性樹脂を適宜選択することができる。また、粒子状又は固形状の熱可塑性樹脂には、2種以上の形態のものを混合して用いることができる。さらに、成形品の部位ごとに、粒子状の熱可塑性樹脂と固形状の熱可塑性樹脂とを組み合わせて使用することができる。
また、熱可塑性樹脂の平均粒子径がこれらの範囲内であって、更に1〜100μmの範囲内の熱可塑性樹脂の小形粒子を含有していると、キャビティへの熱可塑性樹脂の粒子の充填に際して好ましい場合がある。粒子の嵩比重は、0.4以上が好ましく、より好ましくは0.45以上、更に好ましくは0.5以上である。
また、上記ゴム型部を介して上記熱可塑性樹脂に照射する光(電磁波)としては、波長が0.78〜2μmの領域の光だけでなく、これ以外の領域の光も含まれていてもよい。この場合において、ゴム型部を介して熱可塑性樹脂に照射する光は、波長が0.78〜2μmの領域の光を、これ以外の領域の光よりも多く含むことが好ましい。
この熱可塑性樹脂は、熱可塑性を有する重合体を含むものであれば、特に限定されず、ABS樹脂(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂)、ASA樹脂(アクリレート・スチレン・アクリロニトリル樹脂)、AES樹脂(アクリロニトリル・エチレン−プロピレン−ジエン・スチレン樹脂)等のゴム強化スチレン系樹脂、ポリスチレン、スチレン・アクリロニトリル共重合体、スチレン・無水マレイン酸共重合体、(メタ)アクリル酸エステル・スチレン共重合体等のスチレン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、環状オレフィン樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、フッ素樹脂、イミド系樹脂、ケトン系樹脂、スルホン系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、ポリビニルブチラール、フェノキシ樹脂、感光性樹脂、液晶ポリマー、生分解性プラスチック等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
熱可塑性樹脂の冷却速度は、一対のゴム型部がゴム製であるため、金型の場合に比べて遅くなる。そのため、冷却中に熱可塑性樹脂の結晶性が高くなることがあり、これによって、成形品の寸法精度が低下したり、成形品の耐衝撃性が低下したりすることがある。これに対し、熱可塑性樹脂を非晶性熱可塑性樹脂にすることにより、上記成形品の寸法精度の低下及び耐衝撃性の低下等を防止できる場合がある。
この場合には、ゴム型部の作製が容易であるとともに、上記0.78〜2μmの波長領域を含む光により、ゴム型部をほとんど加熱することなく熱可塑性樹脂を選択的に加熱することができる。
また、シリコーンゴムの硬度は、JIS−A規格測定において25〜80であることが好ましい。
また、第2の発明においては、制御手段により上記相対的な移動を行う他、目視によって熱可塑性樹脂又はゴム型の状態を確認して、一対のゴム型と光照射手段との相対的な移動を行うこともできる。
また、変形量検出手段としては、例えば、レーザー、超音波等を使用した距離センサー、歪みゲージ、圧力センサー等を使用することができる。
また、色彩変化検出手段としては、例えば、分光光度計、光電色彩計等を使用することができる。また、検出箇所にサーモペイントを使用することによって、検出精度が向上する場合がある。
また、温度検出手段としては、例えば、気圧温度計、蒸気圧温度計、水銀温度計、水晶温度計、バイメタル、熱電対、サーミスタ、赤外線サーモグラフィ等を使用することができる。
これにより、一対のゴム型部の間に、成形する成形品よりも大きな容積のキャビティを形成しておき、粒子状又は固形状の熱可塑性樹脂を溶融させる際に、キャビティの容積を縮小させて成形品を得ることができる。また、真空手段によって発生させた吸引力(型締め力)を利用して一対のゴム型部を互いに接近させることにより、溶融した熱可塑性樹脂をキャビティの全体に容易に行き渡らせることができる。
この場合には、一対のゴム型部を互いに接近させるために対向面に形成した隙間から、熱可塑性樹脂が漏れ出すことを容易に防止することができる。
(実施例1)
本例の光照射成形装置1は、図1、図2、図4に示すごとく、光Xを透過する性質を有するゴム材料からなり、互いに合わさる対向面同士の間にキャビティ20を形成する一対のゴム型部2A、2Bと、一対のゴム型部2A、2Bの表面からキャビティ20に配置した粒子状の熱可塑性樹脂6Aへ光Xを照射する光照射手段4とを備えている。光照射成形装置1は、光照射手段4から照射した光Xが、熱可塑性樹脂6Aが溶融した部位から熱可塑性樹脂6Aが溶融していない部位へ到達するよう、一対のゴム型部2A、2Bと光照射手段4とを相対的に順次移動させて、熱可塑性樹脂6Aの各部位を順次溶融させるよう構成してある。本例の各図において、粒子状の熱可塑性樹脂を6Aで示し、溶融した熱可塑性樹脂を6Bで示す。
本例の一対のゴム型部2A、2Bは、ゴム材料としての透明又は半透明のシリコーンゴムからなる。この一対のゴム型部2A、2Bは、成形する成形品7のマスターモデル(手作りの現物等)を液状のシリコーンゴム内に配置し、このシリコーンゴムを硬化させ、硬化後のシリコーンゴムからマスターモデルを取り出して作製することができる。また、一対のゴム型部2A、2Bは、ゴム製であるため、成形後の成形品7を取り出す際の型開きを行うための分割面(パーティング面)205(図1、図2参照)を簡単にかつ任意に形成することができる。
図4に示すごとく、本例の光照射手段4は、0.78〜2μmの波長領域を含む光Xを発生させるよう構成されている。光照射手段4は、0.78〜2μmの波長領域(ほぼ近赤外線の波長領域に相当する。)を含む光Xを発するハロゲンランプを用いて構成してある。このハロゲンランプは、0.78〜2μmの波長領域内に(本例では約0.9μmに)光強度のピークを有するものを用いた。ハロゲンランプは、光源41と、光源41から発せられた光Xを集光して反射させるリフレクタ42とを用いて構成されている。
図7は、透明のシリコーンゴムと半透明のシリコーンゴムについて、横軸に波長(nm)をとり、縦軸に光Xの透過率(%)をとって、各シリコーンゴムにおける光Xの透過率を示すグラフである。同図において、各シリコーンゴムは、200〜2200(nm)の間の波長の光Xを透過させることがわかる。そのため、この波長の領域である近赤外線をシリコーンゴム製のゴム型部2A、2Bの表面に照射すると、当該近赤外線の多くを、ゴム型部2A、2Bを透過させてキャビティ20内の熱可塑性樹脂6Aに吸収させることができる。
本例のゴム型部2A、2Bにおける被嵌入凹部22、23は、一方側ゴム型部2Aにおける環状嵌入凹部22及び環状外周凸部23によって形成されており、本例のゴム型部2A、2Bにおける嵌入凸部26は、他方側ゴム型部2Bにおける環状内周凸部26によって形成されている。
一方側ゴム型部2Aにおける環状外周凸部23の内周面231に対する、他方側ゴム型部2Bにおける環状内周凸部26の外周面263の嵌入によって、一対のゴム型部2A、2Bを互いに接近させるために分割面205に形成した隙間29から溶融した熱可塑性樹脂6Bが漏れ出すことを容易に防止することができる。
本例の一対のゴム型部2A、2Bは、熱可塑性樹脂6Aが溶融した部位から順に、被嵌入凹部22、23に対して嵌入凸部26が相対的に摺動して、変形しながら互いに接近するよう構成されている。また、本例の一対のゴム型部2A、2Bは、バックアッププレート3、及びバックアッププレート3との間に真空引き経路31を形成した一方側ゴム型部2Aの位置を固定し、熱可塑性樹脂6Aが溶融する際に、一方側ゴム型部2Aに対して他方側ゴム型部2Bが接近するよう構成してある。
図4に示すごとく、本例の変形量検出手段52は、一対のゴム型部2A、2Bに対して相対的に移動する光照射手段(ハロゲンランプ)4に設けてある。そして、本例の変形量検出手段52は、被測定対象(ゴム型部2Bの表面206)に対してレーザ、超音波等の光線を照射して、被測定対象(ゴム型部2Bの表面206)との間の距離を非接触で測定する距離センサである。
また、変形量検出手段52が一対のゴム型部2A、2Bの部位の変形を検出するごとに、制御手段は、光照射手段4から照射される光Xが他の未溶融の熱可塑性樹脂6Aの部位に照射されるよう、一対のゴム型部2A、2Bと光照射手段4とを相対的に移動させる。
例えば、一対のゴム型部2A、2Bは、一対のゴム型部2A、2Bと光照射手段4との対向方向Dに直交する第1横方向に移動させ、光照射手段4は、対向方向D及び第1横方向に直交する第2横方向に移動させることができる。そして、一対のゴム型部2A、2Bと光照射手段4とは、熱可塑性樹脂6Aに対してUターンして光Xが照射されるように相対移動させることができる。また、一対のゴム型部2A、2Bと光照射手段4とは、熱可塑性樹脂6Aに対して蛇行して光Xが照射されるように相対移動させることができ、また、円を描くように光Xが照射されるように相対移動させることもできる。
また、一対のゴム型部2A、2Bと光照射手段4とのいずれか一方のみを移動可能にし、光Xが熱可塑性樹脂6Aに対して直線状に照射されるようにすることもできる。
図4、図5に示すごとく、一対のゴム型部2A、2Bは、キャビティ20内に配置された熱可塑性樹脂6Aが溶融する際に、一方側ゴム型部2Aにおける環状嵌入凹部22の底面221と、他方側ゴム型部2Bにおける環状内周凸部26の先端面261とが当接するまで接近するよう構成されている。一対のゴム型部2A、2Bが互いに接近してキャビティ20内に成形品7を成形する際には、キャビティ形成凸部21とキャビティ形成凹部25との間に形成された本体空間201と、環状嵌入凹部22の底面221と環状内周凸部26の先端面261との間に形成された余剰空間203とから、キャビティ形成凸部21の外周面212と環状内周凸部26の内周面262との間に形成された立壁空間202へ熱可塑性樹脂6Bが供給される。なお、図4、図5において、粒子状の熱可塑性樹脂を6Aで示し、溶融した熱可塑性樹脂を6Bで示す。
一方側ゴム型部2Aにおいて他方側ゴム型部2Bと対向しない側には、バックアッププレート3が重ねて配置されている。そして、一方側ゴム型部2Aとバックアッププレート3との間には、真空手段51によって真空引きを行うための真空引き経路31が形成してある。真空引き経路31は、吸引口27及び複数の吸引ゲート28に連通してある。
まず、樹脂配置工程として、図1、図2に示すごとく、一対のゴム型部2A、2Bの間に形成するキャビティ20内に粒子状の熱可塑性樹脂6Aを配置する。このとき、熱可塑性樹脂6Aは、一方側ゴム型部2Aに形成した吸引口(投入口)27から互いに組み合わせた状態の一対のゴム型部2A、2Bの間のキャビティ20内へ投入することができる。また、熱可塑性樹脂6Aは、開いた状態の他方側ゴム型部2Bにおけるキャビティ形成凹部25に対して配置することもできる。この場合、熱可塑性樹脂6Aを配置した状態の一対のゴム型部2A、2Bを互いに組み合わせる。
また、図1、図2に示すごとく、一対のゴム型部2A、2Bを組み合わせた状態においては、一方側ゴム型部2Aにおける環状外周凸部23の内周面231と、他方側ゴム型部2Bにおける環状内周凸部26の外周面263とによって、一対のゴム型部2A、2Bの間に形成された分割面205の全周が閉塞される。
また、キャビティ20の端部位置における粒子状の熱可塑性樹脂6Aが溶融を開始した後も、真空手段51によるキャビティ20内の真空引きを継続する。
そして、キャビティ20内の熱可塑性樹脂6Aは、光Xが照射される側から順次溶融することにより、キャビティ20内の真空引きを適切に継続することができ、成形される成形品7にボイド(気泡)が発生しないようにすることができる。
キャビティ20の端部位置における粒子状の熱可塑性樹脂6Aが溶融し、一対のゴム型部2A、2Bの端部位置が部分的に接近したときには、変形量検出手段52が一対のゴム型部2A、2Bの変形を検出する。そして、光照射成形装置1の制御手段は、移動手段を制御して、一対のゴム型部2A、2Bと光照射手段4とが対向する位置を、未溶融の粒子状の熱可塑性樹脂6Aが充填されたキャビティ20の他の部位に変更する。
次いで、樹脂冷却工程として、一対のゴム型部2A、2Bにおけるキャビティ20に溶融した熱可塑性樹脂6Bが充填された状態を維持する。このとき、溶融した熱可塑性樹脂6Bが冷やされて固化し、本体空間201に本体部71を成形すると共に立壁空間202に立壁部72を成形して、熱可塑性樹脂の成形品7を成形することができる。
その後、成形品取出工程として、一対のゴム型部2A、2Bを離型して、成形した成形品7を取り出すことができる。
また、キャビティ20の容積を縮小させて成形品7を成形するため、キャビティ20内へ溶融状態の熱可塑性樹脂6Bを別途充填する必要がない。また、熱可塑性樹脂6Aを予め溶融させてキャビティ20へ注入する樹脂注入ノズル等の装置が不要になる。また、キャビティ20内に配置した熱可塑性樹脂6Aのほぼすべてを成形品7の成形に使用することができる。
なお、光照射手段4によって熱可塑性樹脂6Aを加熱する際には、一対のゴム型部2A、2Bがその耐熱温度以上に加熱されないようにする。
また、本例においては、粒子状の熱可塑性樹脂6Aをキャビティ20に配置しておくため、熱可塑性樹脂6Aを予め溶融させてキャビティ20へ注入する装置が不要になり、少ない熱可塑性樹脂6Aの使用量で成形品7を成形することができる。さらに、本例においては、キャビティ20内に配置した熱可塑性樹脂6Aのほぼすべてを成形品7の成形に使用することができる。
本例は、熱可塑性樹脂6Aが部分的に溶融したことを検出するために、上記変形量検出手段52以外の手段を用いる例を示す。
光照射成形装置1は、変形量検出手段52を備える代わりに、熱可塑性樹脂6Aの各部位が溶融したときの熱可塑性樹脂6Aの色彩の変化を検出する色彩変化検出手段を備えることができる。そして、光照射成形装置1は、光照射手段4によって光Xを照射する熱可塑性樹脂6Aの部位の色彩を色彩変化検出手段によって検出し、熱可塑性樹脂6Aの部位の色彩の変化が検出されたときには、一対のゴム型部2A、2Bと光照射手段4とを相対的に移動させるよう構成する。
なお、温度検出手段には、熱電対の他に、非接触で温度を検出するサーモグラフィ(赤外線放射量を検出する温度計など)等を用いることができる場合もある。
2A、2B ゴム型部
20 キャビティ
4 光照射手段
51 真空手段
52 変形量検出手段
6 熱可塑性樹脂
7 成形品
X 光
Claims (6)
- 光を透過する性質を有するゴム材料からなり、互いに合わさる対向面同士の間にキャビティを形成する一対のゴム型部と、
該一対のゴム型部の表面から上記キャビティに配置した粒子状又は固形状の熱可塑性樹脂へ光を照射する光照射手段と、
上記キャビティ内の真空引きを行う真空手段と、を備えており、
該真空手段によって上記キャビティ内の圧力を上記一対のゴム型部の外部の圧力よりも低くして、該一対のゴム型部の間に吸引力を発生させ、かつ上記一対のゴム型部と上記光照射手段とを相対的に順次移動させて、上記熱可塑性樹脂の溶融の必要な各部位を順次溶融させることにより、該熱可塑性樹脂が溶融した部位から順に上記一対のゴム型部が変形しながら互いに接近し、容積が縮小した上記キャビティに上記熱可塑性樹脂の成形品を成形するよう構成してあることを特徴とする光照射成形装置。 - 請求項1に記載の光照射成形装置において、該光照射成形装置は、上記熱可塑性樹脂の各部位が溶融して上記一対のゴム型部が変形する量を検出する変形量検出手段を備えており、
上記光照射手段によって光が照射された上記一対のゴム型部の部位の変形を上記変形量検出手段によって検出し、該一対のゴム型部の部位の変形が検出されたときには、上記一対のゴム型部と上記光照射手段とを相対的に移動させるよう構成してあることを特徴とする光照射成形装置。 - 請求項1に記載の光照射成形装置において、該光照射成形装置は、上記熱可塑性樹脂の各部位が溶融したときの該熱可塑性樹脂の色彩の変化を検出する色彩変化検出手段を備えており、
上記光照射手段によって光を照射する上記熱可塑性樹脂の部位の色彩を上記色彩変化検出手段によって検出し、該熱可塑性樹脂の部位の色彩の変化が検出されたときには、上記一対のゴム型部と上記光照射手段とを相対的に移動させるよう構成してあることを特徴とする光照射成形装置。 - 請求項1に記載の光照射成形装置において、該光照射成形装置は、上記熱可塑性樹脂の各部位が溶融するときの該熱可塑性樹脂の温度、又は該熱可塑性樹脂の溶融部位の近傍に位置する上記ゴム型部の温度を検出する温度検出手段を備えており、
上記光照射手段によって光を照射する上記熱可塑性樹脂の部位又は上記ゴム型部の部位の温度を上記温度検出手段によって検出し、該熱可塑性樹脂の部位又は該ゴム型部の部位の温度が所定の温度以上に上昇したときには、上記一対のゴム型部と上記光照射手段とを相対的に移動させるよう構成してあることを特徴とする光照射成形装置。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載の光照射成形装置において、上記一対のゴム型部のうちのいずれか一方のゴム型部には、上記キャビティの全周において枠状又は環状の被嵌入凹部が形成してあり、上記一対のゴム型部のうちの他方のゴム型部には、上記上記被嵌入凹部に嵌入する枠状又は環状の嵌入凸部が形成してあり、
上記被嵌入凹部に対して上記嵌入凸部が嵌入されていることによって、上記キャビティの全周が閉塞されており、
上記熱可塑性樹脂が溶融した部位から順に、上記被嵌入凹部に対して上記嵌入凸部が相対的に摺動して、上記一対のゴム型部が変形しながら互いに接近するよう構成してあることを特徴とする光照射成形装置。 - 光を透過する性質を有するゴム材料からなり、互いに合わさる対向面同士の間にキャビティを形成する一対のゴム型部と、
該一対のゴム型部の表面から上記キャビティに配置した粒子状又は固形状の熱可塑性樹脂へ光を照射する光照射手段と、
上記キャビティ内の真空引きを行う真空手段と、を用い、
該真空手段によって上記キャビティ内の圧力を上記一対のゴム型部の外部の圧力よりも低くして、該一対のゴム型部の間に吸引力を発生させ、かつ上記一対のゴム型部と上記光照射手段とを相対的に順次移動させて、上記熱可塑性樹脂の溶融の必要な各部位を順次溶融させることにより、該熱可塑性樹脂が溶融した部位から順に上記一対のゴム型部が変形しながら互いに接近して、容積が縮小した上記キャビティに上記熱可塑性樹脂の成形品を成形することを特徴とする光照射成形方法。
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