JP5636397B2 - 空調システムとその構築方法 - Google Patents
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Description
特許文献1に開示された発明は、床下に設けられた吸気収容部に吸気パイプを介して外気を導入し、この外気を外気冷却機構によって冷却した後、外気供給パイプを介して蓄熱室に供給して、内部の蓄熱材を冷却するものである。そして、吸気パイプ、外気供給パイプ及び蓄熱室のうちの少なくとも1つに、ミスト状の水を散布するための噴霧装置が設置された構造となっている。
このような構造の空調設備においては、地熱により外気と蓄熱材が冷却されるとともに、蓄熱材の冷却能により外気が必要に応じて冷却されるという作用を有する。また、ミスト状の水が蒸発する際に、外気から気化熱を奪うため、外気がさらに冷却されるという作用を有する。従って、本発明によれば、昼夜を問わず、少ない電力で室内を効率よく冷房することができる。
特許文献2に開示された発明は、高さが約40cm以上の床下空間内に充填されたくり石層と、地中に埋設され、このくり石層に接触した空気を取り込んで地熱と熱交換するための地中パイプと、微小な水滴に変換した水をこの地中パイプの底部に向けて落下させるノズルと、この地中パイプの底部に溜まった水を回収してノズルに循環させ、戸外に設置されたソーラーパネルからの太陽熱で暖められた水を地中パイプの底部に供給するとともに地中パイプの底部に溜まった水を回収してソーラーパネルに循環させる循環手段と、地中パイプからの空気を建物内部に供給するための空気供給手段と、を備えた構造となっている。
このような構造の空調システムによれば、地中パイプとくり石層において外気と地熱との熱交換が効率よく行われるという作用を有する。また、噴水シャワーの気化熱により外気が冷却されるとともに、外気に含まれる不純物が噴水シャワーによって洗い流されるという作用を有する。従って、本発明によれば、外気に対し、温度調節と調湿及び浄化を同時に行うことができる。
特許文献3に開示された考案は、地中に予め掘削された杭内に繊維筒が敷設され、この繊維筒の中央部で杭の底部に向かってパイプが挿入されるとともに、このパイプの上端部に散水機及び送風機が装着され、この送風機によって杭の底部から空気をパイプ内に吸引する構造となっている。
このような構造の空調装置においては、外気が繊維筒とパイプの間隙を通る際に、毛細管現象で地中等から繊維筒に吸い上げられた水によって蒸発潜熱を奪われて冷却されるという作用を有する。また、パイプ内に吸引された外気は地中熱によって冷却されるとともに、パイプ内で対向流となる散水機からの散水によって、送風経路に送り込まれるまでの間に再度蒸発潜熱を奪われるという作用を有する。従って、本考案によれば、容易に敷設することができるうえ、簡易な構造でありながら、効率よく外気を冷却することが可能である。
この場合、立坑内に供給された外気は、適量な水分を含んで立坑の深さ方向に対しても拡散した状態のミストと広範囲にわたって接触するという作用を有する。
このような構造の空調システムにおいては、請求項1記載の発明の作用に加えて、給気管が栗石層の圧力によって破損しないように拡散手段によって保護されるという作用を有する。また、拡散手段により吐出口の周囲に栗石の存在しない空間が形成されるため、給気管から供給された外気が速やかに四方へ拡散し易くなるという作用を有する。
このような構造の空調システムにおいては、請求項1又は請求項2に記載の発明の作用に加えて、立坑内への土やゴミ等の侵入を阻止して、栗石層の隙間に土やゴミ等が詰まり、外気の流れが阻害されるという事態を防ぐという作用を有する。
このような構造の空調システムにおいては、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の発明の作用に加えて、栗石層内の水分が蒸発して上方へ逃げることを防水部材が防ぐという作用を有する。
このような構造の空調システムにおいては、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の発明の作用に加えて、立坑の外部の熱が上方から栗石層の内部へ伝わることを断熱部材が阻止するという作用を有する。
このような構造の空調システムにおいては、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の発明の作用に加えて、防湿フィルターが排気管の吐出口から排出される空気の湿度を下げるという作用を有する。
このような構造の空調システムにおいては、請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の発明の作用に加えて、第1の吐出口の開閉バルブを閉じて第2の吐出口の開閉バルブを開くと、立坑内に供給された外気が建物の外部へ排出され、第1の吐出口の開閉バルブを開いて第2の吐出口の開閉バルブを閉じると、立坑内に供給された外気が建物の内部へ導入されるという作用を有する。
このような構造の空調システムにおいては、請求項7に記載の発明の作用に加えて、第1の排気管の第1の吐出口の開閉バルブを閉じて第2の吐出口の開閉バルブを開くと、立坑内に供給され上部に溜まった温度の高い外気が建物の外部へ排出されるという作用を有する。また、第2の排気管の第1の吐出口の開閉バルブを開いて第2の吐出口の開閉バルブを閉じると、立坑内に供給され下部に溜まった温度の低い外気が建物の内部へ導入されるという作用を有する。
このような構造の空調システムにおいては、請求項8に記載の発明の作用に加えて、給気管の吐出口から吐出される外気が吸込口から第2の排気管に直接吸い込まれることを吸込口保護手段が防ぐという作用を有する。
このような空調システムの構築方法によれば、栗石層を形成する工程の前に給気管の埋設作業が完了しており、かつ、給気管の吐出口は立坑の下部に配置されるとともに、この吐出口に拡散手段を取り付けた後で栗石を充填することから、栗石を立坑内に充填する際に給気管や拡散手段が障害とならない。また、噴霧室は立坑の上部に設置されるため、栗石を立坑内に充填する際の障害とならない。従って、請求項1記載の空調システムが容易に構築される。
以下、本発明の空調システムとその構築方法について、建物の床下の地中に空調システムを構築する場合を例にとって図1乃至図8を参照しながら具体的に説明する。
図1(a)は本実施例の空調システムの構造を模式的に示した断面図である。なお、噴霧室を形成する筒状部材、建物の壁部材や床部材及び立坑の開口部を覆うように設置される基礎部材以外については断面を示すハッチングを省略し、給気管、排気管及び給水管については外観のみを表示する。また、図1(b)は噴霧装置の噴霧ノズルの外観を示す斜視図である。
一方、立坑2の最下部には、栗石層5bが形成されている。そして、栗石層5bの上には平面視矩形状をなし、鋼材が格子状に組まれた形状の蓋部材9が上面に取り付けられたコンクリート製の角筒部材8が設置されている。
中間部3dは必ずしも立抗2の外部に配置される必要はないが、内部に配置すると、栗石層5aの圧力が直接作用することに加え、栗石の配置スペースが少なくなるため、外部に配置することが望ましい。
一方、給気管3の上端部3cは、基礎部材6を貫通するとともに、吸込口3aが建物1の外部に配置されるように壁部材1aから突出した状態に設置されている。そして、上端部3cは、この壁部材1aから突出した部分に送風機12が設置されている。
そして、噴霧室15は、基礎部材6に設けられた点検口6aに筒状部材15aの開口部が略一致するように配置されている。さらに、建物1の床部材1bには、着脱自在に蓋部材1dが取り付けられた点検口1cが、上方から見て基礎部材6の点検口6aに略一致するように設けられている。すなわち、噴霧室15の内部は、点検口1cの蓋部材1dと噴霧室15の蓋部材15bを取り外すことで、建物1の内部から床部材1bの点検口1c及び基礎部材6の点検口6aを通して目視可能となっている。
なお、給水管16は、建物1の壁部材1aと噴霧室15の蓋部材15bを貫通するとともに、噴霧ノズル16aが噴霧室15の内部に配置されるように設置されている。また、給水管16は、噴霧室15の蓋部材15bの開閉作業の支障とならないように、建物1の壁部材1aと噴霧室15の蓋部材15bの間で分解可能な構造となっている。
図2(a)及び図2(b)は本実施例の空調システムにおいて立坑2の内部へ下方から供給される外気及び上方から供給されるミストの挙動を模式的に示した図である。
なお、図2において実線の細矢印(以下、矢印Aという。)は給水管16の内部を高圧水が流れる方向を示し、実線の幅広矢印(以下、矢印Bという。)はミストが移動する方向を示している。また、破線の細矢印(以下、矢印Cという。)は給気管3の内部を外気が流れる方向を示し、破線の幅広矢印(以下、矢印Dという。)は給気管3の吸込口3aへ吸い込まれ、吐出口3bから立坑2の内部に供給された外気が移動する方向を示し、中黒の幅広矢印(以下、矢印Eという。)は立坑2の内部の空気が排気管4の吸込口4aへ吸い込まれ、吐出口4bから排出される様子を示している。
さらに、栗石層5a(図1参照)の図示を省略するとともに、図1に示した構成要素については同一の符号を付して、その説明を省略する。
また、矢印Aで示すように給水管16を流れて噴霧室15の内部へ供給された高圧水は噴霧ノズル16aに設けられた吐出口16bからミストとなって四方へ噴射される。そして、このミストは、矢印Bに示すように噴霧室15の筒状部材15aの内面に沿って栗石層5aの隙間を水平方向へ拡散しつつ、外気の対向流となって立坑2の内部を下降する。
すなわち、噴霧室15は噴霧ノズル16aの周囲に栗石が存在しない空間を形成することで、吐出口16bから噴射されたミストが速やかに四方へ拡散し易い状態とし、筒状部材15aはミストの拡散をさらに促進させるという作用を有する。これにより、立坑2の上部においてミストを栗石層5aの隅々まで十分に行き渡らせることができる。
なお、本実施例では噴霧室15の構成として筒状部材15aを設けて、噴霧ノズル16aの吐出口16bから噴射されるミストを筒状部材15aの内面に向けて拡散させたが、筒状部材15aを設けることなく、栗石層5aの上表面と基礎部材6の間で噴霧室15を構成させてもよい。その場合には、図1(a)に示される筒状部材15aの上面上に充填されている栗石はもちろん排除されるが、噴霧室15の空間はその分広く形成させることができる。
また、その際には、図1(b)に示される噴霧ノズル16aのように4つの吐出口16bから4方向へ略水平に噴射される構造でもよいが、筒状部材15aのような沿う内面が構成されていないので、より拡散させるために水平方向のみならず、下方や上方も含めて球面状にミストを噴射可能な拡散ノズルとすることが望ましい。このような拡散ノズルを用いることで、栗石層5aの上面に均一にミストを散布することができ、水を栗石層5aの内部へ均一に拡散させることが可能となる。
従って、夏場などのように外気の温度が地中の温度よりも高い場合には、立坑2の内部へ供給された外気は栗石層5a及びその隙間に存在する空気との熱交換により温度が低下する。また、冬場などのように外気の温度が地中の温度よりも低い場合には、立坑2の内部へ供給された外気は栗石層5aとその隙間に存在する空気との熱交換により温度が上昇する。
すなわち、本発明の空調システムにおいては、立坑2の内部に供給された外気は、栗石層5aとその隙間に存在する空気との熱交換により温度が調節されるという作用を有する。また、外気に含まれる埃や花粉等の不純物はミストに付着し易いため、外気がミストと合流することで、これらの不純物が除去されるという作用を有する。さらに、ミストが蒸発した場合、外気は気化熱を奪われて、温度が低下する。
このようにして、立坑2の内部を上昇する過程で温度を調節された外気は、矢印Eで示すように排気管4の吸込口4aから排出された後、建物1の内部に設置された各種の配管(図示せず)を介して各居住空間内へ導入される。
このような理由から、本発明の空調システムでは、特に、立坑2を略すり鉢状としている。この場合、立坑2の内部に充填された多数の栗石を有効に活用できるとともに、無駄な掘削作業や栗石の設置作業を省くことができる。これにより、材料費や施工費用が安く抑えられる。
これに対し、本発明の空調システムでは、立坑2の内部における給気管3の下端部3eの露出部分が少ないため、保護部材10を設置する箇所を最小限にして、その材料費や施工費用の削減を図りつつ、給気管3の破損等による故障を防ぐことができる。
また、蓋部材9において鋼材が格子状に組まれた部分は給気管3の吐出口3bから供給された外気の通気口として機能するが、通気口はこのような形状に限らず、適宜変更可能である。さらに、角筒部材8のみならず円筒部材を採用してもよいことは言うまでもない。
なお、角筒部材8と蓋部材9は栗石層5aの圧力によって給気管3が破損しないように保護するという作用に加えて、吐出口3bの周囲に栗石の存在しない空間が形成されるという作用及び吐出口3bから放出される外気(空気)を拡散させて栗石層5aに供給する作用を有する。すなわち、拡散手段としての作用を有する。これにより、吐出口3bに栗石が詰まって外気の円滑な供給が阻害されるという事態を防ぐと共に外気を拡散させて栗石層5a内に供給し同じく拡散されたミストと均一に熱交換させることができる。
また、このように外気を拡散させるためには、例えば角筒部材8と蓋部材9を用いることなく、吐出口3bに外気を拡散可能なノズルを設けて拡散手段としてもよい。
また、立坑2の内部にミストとして供給された水分の一部は、立坑2の法面2aに敷設された透水マット7を通して外部へ排出される。なお、透水マット7は、立坑2の内部への土やゴミ等の侵入を阻止して、栗石層5aの隙間に土やゴミ等が詰まり、外気の流れが阻害されるという事態を防ぐという作用を有する。そのため、本発明の空調システムは、長期間故障することなく安全に使用することが可能である。
また、排気管4に取り付けられた防湿フィルター14は、吐出口4bから排出される空気の湿度を下げるという作用を有する。これにより、栗石層5aにおいて熱交換されて適度な温度に調節された外気を居住空間内へ導入することができる。
図3は本実施例の空調システムを構築する手順を示した工程図であり、図4及び図5は本実施例の空調システムが構築される様子を図3の工程図に従って段階的に示した模式図である。なお、図1に示した構成要素については同一の符号を付して、その説明を省略する。
ステップS3では、図4(a)に示すように、ステップS2において形成した掘削抗17の最下部に栗石を敷き詰めて40〜50cmの厚さの栗石層5bを形成する。そして、ステップS4では、厚さ2.5cm、縦横50cm四方のコンクリート製の角筒部材8と、その上面に取り付けられるグレーチング(鋼材が格子状に組まれた形状の蓋部材9)とからなる溜桝を栗石層5bの上に設置する。
ステップS5では、塩化ビニル製のパイプを給気管3として、下端部3eが略水平をなすように、かつ、中間部3dが掘削抗17の法面17aに沿うように埋設する。さらに、吐出口3bが下方を向くように下端部3eを角筒部材8の内部へ挿通する。
さらに、給気管3の下端部3eに対し、角筒部材8の内部へ配置されていない箇所の上部を覆うように、断面「コ」の字状をなすコンクリート製の保護部材10を設置する。
ステップS8では、上端の内径が0.6m、下端の内径が1.8m、高さが0.75mの略傘状をなす筒状部材15aを、上端が地表面11から27cm程度突出するとともに開口部が下に向いた状態で栗石層5aの上に設置する。そして、筒状部材15aの上端に蓋部材15bを取り付ける。
ステップS10では、立坑2の上部を覆うとともに、給気管3及び排気管4が挿通される貫通孔と、噴霧室15の筒状部材15aの開口部に略一致する点検口6aが形成されるようにポリエチレン製の防水シート(厚さ0.15mm)を2重に敷設し、この防水シートの上に厚さ5cmの断熱部材を設置する。そして、断熱部材の上に22cm程度の厚さでコンクリートを打設する。これにより、基礎部材6が形成される。
次に、塩化ビニル製のパイプを給気管3の上端部3cとして、一端を基礎部材6から突出する中間部3dの上端に接続するとともに、吸込口3aとなる他端を壁部材1aの貫通孔から建物1の外部へ突出した状態に設置し、吸込口3aの近傍に送風機12を設置する。
さらに、建物1の床部材1bを設置し、この床部材1bに対し、蓋部材1dが着脱自在に取り付けられた点検口1cを基礎部材6の点検口6cの真上に相当する箇所に設けるとともに、排気管4が挿通される貫通孔を設ける。そして、排気管4の上端を延長して、この貫通孔に挿通し、床部材1bの上方へ吐出口4bを突出させるとともに、床部材1bと基礎部材6の間に防湿フィルター14を取り付ける。
すなわち、上記方法によれば、本発明の空調システムを安価に構築することができる。
また、角筒部材8はコンクリート製に限らず、合成樹脂製や金属製であっても良いし、角筒部材8の代わりに、円筒部材などのように角筒以外の形状の筒状部材を用いても良い。さらに、給気管3から供給される外気を拡散させる手段として、放射ノズルを吐出口3bに設けることもできる。
また、噴霧ノズル16aの形状や吐出口16bの個数及び設置箇所は、図1(b)に示した場合に限らず、適宜変更可能である。
さらに、給気管3の吐出口3bは立坑2の最下部に配置することが望ましいが、外気の供給量が多い場合には、給気管3の吐出口3bが設置される箇所は少なくとも立坑2の下部であれば良く、必ずしも最下部でなくとも良い。
図6(a)及び(b)は本実施例の空調システムの構造を模式的に示した断面図であり、図7は溜桝の外観斜視図である。なお、噴霧室を形成する筒状部材、建物の壁部材や床部材及び立坑の開口部を覆うように設置される基礎部材以外については断面を示すハッチングを省略し、給気管、排気管及び給水管については外観のみを表示している。また、図6(b)では栗石層の図示も省略している。
すなわち、本実施例では、実施例1の溜桝の代わりに、上部溜桝と下部溜桝が上下2段に配置された構造となっている。なお、図6において立坑2が十分な奥行き若しくは幅を有しており、角筒部材8及び蓋部材9からなる溜桝と、角筒部材19及び蓋部材20からなる溜桝を互いに十分な間隔をあけて配置できる場合には、必ずしも、角筒部材8及び蓋部材9からなる溜桝を、角筒部材19及び蓋部材20からなる溜桝の上面に配置しなくとも良い。すなわち、角筒部材8及び蓋部材9からなる溜桝と、角筒部材19及び蓋部材20からなる溜桝が略水平に配置された構造であっても、以下に説明する作用及び効果は同様に発揮される。
さらに、排気管18の下端部18gのうち、角筒部材19の内部へ配置されていない箇所については、栗石層5aの圧力によって破損しないように上部が保護部材10で覆われている。
なお、排気管18の中間部18fは必ずしも立抗2の外部に配置されていなくとも良い。しかし、立坑2の内部に中間部18fが配置されていると、栗石層5aの圧力が直接作用して破損するおそれがあり、かつ、栗石の配置されるスペースも少なくなるため、中間部18fは立坑2の外部に配置されることが望ましい。
なお、角筒部材19において、格子状部材22が嵌め込まれる面は3つに限らず、1つ若しくは2つであっても良い。また、角筒部材8において、排水孔23が設けられる面も1つに限らない。すなわち、複数の面に排水孔23を設けても良い。そして、排水孔23の位置や個数も適宜変更可能である。
図8(a)及び図8(b)は本実施例の空調システムにおいて立坑2の内部へ下方から供給される外気の挙動を模式的に示した図である。
なお、立坑2の内部へ供給されたミストの挙動については、実施例1の場合と同様のため、その図示を省略する。また、栗石層5a(図6(a)参照)の図示を省略するとともに、図6(a)又は図6(b)に示した構成要素については同一の符号を付して、その説明を省略する。
そして、矢印Dに示すように、立坑2の法面2aに沿って水平方向へ拡散しつつ、栗石層5aの隙間を通って上昇する外気は、実施例1で既に説明したように栗石層5aとの熱交換や噴霧ノズル16aから噴射されるミストの冷却作用によって、温度が調節される。
そこで、排気管18において電磁バルブ21aを開くとともに電磁バルブ21bを閉じた状態で送風機12を作動させると、立坑2の下部において比較的温度の低い空気層を形成する上述の外気は矢印Gで示すように、格子状部材22が嵌め込まれた開口部19aを通って角筒部材19の内部へ流入する。そして、吸込口18aを通って、矢印Hで示すように排気管18の上端部18dの内部を上昇し、防湿フィルター14によって除湿された後、吐出口18bから建物1の内部へ供給される。
また、排気管4において電磁バルブ21bを開くとともに電磁バルブ21aを閉じた状態で送風機12を作動させると、立坑2の上部において比較的温度の高い空気層を形成する上述の外気は、吸込口4aを通って矢印Iで示すように排気管4の分岐部4eの内部を移動し、吐出口4cから建物1の外部へ排出される。
すなわち、夏場などのように外気の温度が高い場合には、立坑2の上部において比較的温度の高い空気層を形成する上述の外気を排気管4によって建物1の外部へ排出するとともに、立坑2の下部において比較的温度の低い空気層を形成する上述の外気を排気管18によって建物1の内部へ供給することで、立坑2内で冷却された外気を効率良く居住空間内へ導入することができる。
また、排気管4において電磁バルブ21aを開くとともに電磁バルブ21bを閉じた状態で送風機12を作動させると、立坑2の上部において比較的温度の高い空気層を形成する上述の外気は、吸込口4aを通って矢印Kで示すように排気管4の上端部4dの内部を上昇し、防湿フィルター14によって除湿された後、吐出口4bから建物1の内部へ供給される。
すなわち、冬場などのように外気の温度が低い場合には、立坑2の上部において比較的温度の高い空気層を形成する上述の外気を排気管4によって建物1の内部へ供給するとともに、立坑2の下部において比較的温度の低い空気層を形成する上述の外気を排気管18によって建物1の外部へ排出することで、立坑2内で暖められた外気を効率良く居住空間内へ導入することができる。
また、上部溜桝においては、蓋部材9から角筒部材8の内部に流入した水が排水孔23を通って排出されるという作用を有する。
Claims (10)
- 上方へ向かって拡開するように形成された立坑と、
この立坑に充填された複数の栗石によって形成される栗石層と、
前記立坑内の下部に吐出口が配置される給気管と、
この給気管に取り付けられて前記立坑内へ外気を供給する送風手段と、
前記吐出口から放出される前記外気を拡散させる拡散手段と、
前記立坑内の上部に形成される噴霧室と、
この噴霧室内に設置され前記栗石層の上面に水を噴霧する噴霧ノズルと、
この噴霧ノズルに前記水を供給可能に設置される給水手段と、
前記栗石層や前記水との間で熱交換された前記外気を建物内へ導入可能に前記立坑の外部へ排出する排気管と、を備え、
前記噴霧室は、
下方へ向かって拡開する筒状部材と、
この筒状部材の上面を閉塞する蓋部材と、
からなることを特徴とする空調システム。 - 前記拡散手段は、前記栗石の侵入を阻止するとともに前記給気管の前記吐出口から供給される外気を通過可能に形成される通気口を有し、前記吐出口を覆うように設置されることを特徴とする請求項1記載の空調システム。
- 前記立坑の法面には、前記栗石層との間に透水マットが敷設されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の空調システム。
- 前記栗石層の上部を覆うように防水部材が設置されたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の空調システム。
- 前記栗石層の上部を覆うように断熱部材が設置されたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の空調システム。
- 前記排気管に防湿フィルターが取り付けられたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の空調システム。
- 前記排気管は、前記建物の内部と外部にそれぞれ設置される第1の吐出口及び第2の吐出口を備え、前記第1の吐出口及び前記第2の吐出口はそれぞれ開閉バルブを有することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の空調システム。
- 前記排気管は、前記立坑の上部と下部にそれぞれ吸込口が設置される第1の排気管及び第2の排気管からなることを特徴とする請求項7記載の空調システム。
- 前記栗石の侵入を阻止するとともに前記第2の排気管の前記吸込口へ供給される外気を通過可能に形成される通気口を有し、上面が閉塞された状態で前記吸込口を覆うように設置される吸込口保護手段を備えたことを特徴とする請求項8記載の空調システム。
- 掘削抗の下部に吐出口を配置するとともに吸込口を地表に配置した状態で、前記掘削抗の法面に沿って給気管の中間部を埋設し,上方へ向かって拡開するように立坑を形成する工程と、
前記外気を拡散させる拡散手段を前記吐出口に取り付ける工程と、
前記立坑の内部に複数の栗石を充填して栗石層を形成する工程と、
下方へ向かって拡開する筒状部材と、この筒状部材の上面を閉塞する蓋部材と、
からなる噴霧室を前記立坑内の上部に形成する工程と、
この噴霧室内に前記栗石層の上面に水を噴霧可能に噴霧ノズルを配置するとともに,この噴霧ノズルに水を供給可能に給水手段を設置する工程と、
前記栗石層の上部に断熱部材を覆設する工程と、
前記栗石層や前記水との間で熱交換された前記外気を前記立坑の外部へ排出可能に排気管を設置する工程と、
を備えたことを特徴とする空調システムの構築方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012138246A JP5636397B2 (ja) | 2012-03-30 | 2012-06-19 | 空調システムとその構築方法 |
Applications Claiming Priority (3)
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