JP5629836B2 - レンズ装置及び可動光学素子の位置検出方法 - Google Patents

レンズ装置及び可動光学素子の位置検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、放送用や映画用に適したレンズ装置とそれに搭載される可動光学素子の位置検出方法に関する。
近年、テレビやモニタなどの大画面化及び高解像度化が進み、映し出される映像に対する高画質化の要求が高まっている。この高画質化の要求に応えるべく、映画用や放送用のズームレンズでは高精度な位置検出が可能である位置検出器を搭載し、レンズ制御の高性能化が図られている。
レンズ装置用ではないが、位置検出器としては特許文献1〜3に記載されているものが知られている。
特許文献1に記載の位置検出器は、異なる波長の磁気信号を記録した2つの環状磁気記録媒体と、この2つの環状磁気記録媒体の各々の磁気信号に対応する信号を検出する2つのMRセンサとを備える。そして、2つのMRセンサの各々から出力されるsin波及びcos波に基づいて、各MRセンサから出力されるsin波間の位相差を算出し、この位相差から環状磁気記録媒体の絶対位置を検出している。
特許文献2に記載の位置検出器は、異なる波長の磁気信号を記録した2つの磁気記録媒体と、この2つの磁気記録媒体の各々の磁気信号に対応する信号を検出する2つのMRセンサとを備える。そして、2つのMRセンサの各々から出力されるsin波及びcos波に基づいて、各MRセンサから出力されるsin波間の位相差を算出し、この位相差から磁気記録媒体の初期絶対位置を求める。その後は、初期絶対位置からインクリメントして求められる磁気記録媒体の仮検出位置と、位相差から求められる絶対位置とを比較し、この比較に基づいて真の絶対位置を算出している。
特許文献3に記載の位置検出器は、異なる波長の磁気信号を記録した2つの環状磁気記録媒体と、2つの環状磁気記録媒体の各々に対して設けられる複数のMRセンサとを備える。そして、この複数のMRセンサの各々から出力されるsin波及びcos波をそれぞれ平均し、各環状磁気記録媒体について求めたsin波平均値及びcos波平均値に基づいて、各環状磁気記録媒体から出力されるsin波間の位相差を算出している。
日本国特開平6−58766号公報 日本国特開2002−250639号公報 日本国特表2004−507722号公報
レンズ装置においては、レンズ鏡筒が環状となっているため、上述したような環状磁気記録媒体とMRセンサとの組み合わせによる位置検出器を搭載することが好ましいと考えられる。この位置検出器をレンズ装置に搭載する場合は、ズームレンズの移動に応じて回転する回転部材に、中空状の環状磁気記録媒体を固定することが考えられる。
しかしながら、環状磁気記録媒体を中空状にすると、記録されている磁気信号にムラが生じやすくなる。このムラは、テレビ放送用や映画用等のレンズ装置等のように、レンズ口径が大きいものにおいて特に顕著となる。また、レンズ装置は、小型軽量化を考慮して、他の部材との隙間が小さくなっているため、環状磁気記録媒体を用いた位置検出器をレンズ装置に組み込むときに組み込み誤差等も発生し、これも磁気信号のムラの原因となる。
上述した磁気信号にムラが生じると、2つのMRセンサの出力信号から求められる位相差も設計値からずれるため、レンズの絶対位置を正確に検出することができなくなるという課題が生じる。
特許文献1は、上記ムラが生じないことを前提にしており、上記課題やそれを解決する手段については言及していない。
特許文献2の位置検出器によれば、真の絶対位置を検出することはできるが、演算処理が複雑になる。
特許文献3の位置検出器によれば、絶対位置の検出精度を高めることはできるが、各環状磁気記録媒体に対して複数のMRセンサが必要になるため、製造コストの増大、レンズ装置の大型化につながる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、可動光学素子の絶対位置を低コストかつ簡易な構成で精度良く検出することのできるレンズ装置及び可動光学素子の位置検出方法を提供することを目的とする。
本発明のレンズ装置は、可動光学素子を有するレンズ装置であって、前記可動光学素子の移動に伴って回転する回転部材と、前記回転部材の外周に固定配置され、前記回転部材の周方向に沿って伸びる、それぞれ異なる波長の磁気信号が記録された第一の磁気記録スケール及び第二の磁気記録スケールと、前記第一の磁気記録スケールに記録されている第一の波長の磁気信号に対応する第一の信号及び当該第一の信号に対し所定量位相のずれた第二の信号を前記第一の磁気記録スケールから検出し、前記第二の磁気記録スケールに記録されている前記第一の波長と異なる第二の波長の磁気信号に対応する第三の信号及び当該第三の信号に対し前記所定量位相のずれた第四の信号を前記第二の磁気記録スケールから検出する信号検出部と、前記信号検出部により検出される信号に基づいて、前記可動光学素子の位置を検出する位置検出部とを備え、前記位置検出部は、前記信号検出部により検出される1周期分の前記第一の信号、前記第二の信号、前記第三の信号、及び前記第四の信号に基づいて、前記第一の信号と前記第三の信号との位相差を算出する位相差算出部と、前記位相算出部により、n(nは2以上の自然数)周期分の信号のそれぞれについて算出された前記位相差の平均値を求める位相平均算出部と、前記位相平均算出部により求められた前記平均値に基づいて前記可動光学素子の絶対位置を検出する絶対位置検出部と、前記可動光学素子を可動範囲内で端から端まで移動させたときに得られる各周期に対する前記位相差の実測値のn個毎の移動平均と、前記各周期に対する前記位相差の設計値の前記n個毎の移動平均との差分を誤差データとし、当該誤差データを前記実測値の移動平均と対応付けて記憶する誤差データ記憶部とを備え、前記絶対位置検出部は、前記位相平均算出部により求められた前記平均値に対応する誤差データを前記誤差データ記憶部から読み出し、読みだした誤差データを用いて当該平均値補正し、補正後の平均値に基づいて前記絶対位置を検出するものである。
本発明の可動光学素子の位置検出方法は、レンズ装置に搭載される可動光学素子の位置検出方法であって、前記可動光学素子の移動に伴って回転する回転部材の外周に固定配置され、前記回転部材の周方向に沿って伸びる第一の磁気記録スケール及び第二の磁気記録スケールから、前記第一の磁気記録スケールに記録されている第一の波長の磁気信号に対応する第一の信号及び当該第一の信号に対し所定量位相のずれた第二の信号を検出し、前記第二の磁気記録スケールに記録されている前記第一の波長とは異なる第二の波長の磁気信号に対応する第三の信号及び当該第三の信号に対し前記所定量位相のずれた第四の信号を検出する信号検出ステップと、前記信号検出ステップにより検出した1周期分の前記第一の信号、前記第二の信号、前記第三の信号、及び前記第四の信号に基づいて、前記第一の信号と前記第三の信号との位相差を算出する位相差算出ステップと、前記位相算出ステップによりn(nは2以上の自然数)周期分の信号のそれぞれについて算出した前記位相差の平均値を求める位相平均算出ステップと、前記位相平均算出ステップにより求めた前記平均値に基づいて前記可動光学素子の絶対位置を検出する絶対位置検出ステップとを備え、前記絶対位置検出ステップでは、前記可動光学素子を可動範囲内で端から端まで移動させたときに得られる各周期に対する前記位相差の実測値の前記n個毎の移動平均と、前記各周期に対する前記位相差の設計値の前記n個毎の移動平均との差分を誤差データとし、当該誤差データを前記実測値の移動平均と対応付けて記憶する前記レンズ装置の誤差データ記憶部から、前記位相平均算出ステップにより求められた前記平均値に対応する誤差データを読み出し、読み出した前記誤差データを用いて当該平均値を補正し、補正後の平均値に基づいて前記絶対位置を検出するものである。
本発明によれば、可動光学素子の絶対位置を低コストかつ簡易な構成で精度良く検出することのできるレンズ装置及び可動光学素子の位置検出方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るレンズ装置2を装着した撮像装置の外観図 図1に示すレンズ装置2のズームリング9付近の断面斜視図 図2に示す磁気記録スケール40とこれに対向する磁気センサ部50の部分拡大図 図2に示す磁気記録スケール40の展開図 図2に示す回転筒20を回転させているときに磁気センサ部50から出力される信号波形を示す図 図2に示すズームレンズ保持部30の位置(即ちズームレンズの位置)を検出するレンズ装置2の機能ブロックを示す図 磁気記録スケール40と磁気センサ部50を実機に組み込んだときの磁気センサ部50の出力変化を検討した結果を示すグラフ 図1に示すレンズ装置2によるズームレンズの位置検出動作を説明するためのフローチャート 図1に示すレンズ装置2のズームリング9を一方向に回転させていったときに磁気センサ部50から出力されるA,B,C,D相波形を示す図
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るレンズ装置2を装着した撮像装置の外観図である。撮像装置本体1の前部にはレンズ装置2が装着されている。
レンズ装置2は円筒形状等の筒状の筐体10を備える。この筐体10内には、ズームレンズやフォーカスレンズ等の撮影レンズと、開口量を調整できる絞り装置が内蔵されている。レンズ装置2の筐体10の基部にはマウント部3が設けられている。このマウント部3の接続部を、撮像装置本体1の前部に設けられているレンズ装着部に着脱自在に装着することで、レンズ装置2が撮像装置本体1に固定される。
撮像装置本体1には、レンズ装置2が装着された状態で、レンズ装置2の光軸上に撮像素子が配置される。そして、この撮像素子により、レンズ装置2によって集光された光学像を撮像する。撮像素子の出力信号は、撮像装置本体1に内蔵される画像処理部によって処理されて、各種画像データが生成される。
撮影者5は、この撮像装置本体1を右肩に担いで例えば右眼でファインダ装置6を覗く。そして、撮影者5は、右手7でレンズ装置2の把持部を把持して撮像装置を固定しながら、被写体を撮影することになる。
レンズ装置2の先端側(被写体側)には、フォーカスレンズの焦点位置を調整するフォーカスリング8が、レンズ装置2の外周囲を回動可能に設けられている。このフォーカスリング8を撮影者5が手で任意角度回転させることで、フォーカス位置の調整を行うことができる。
レンズ装置2の中間部分には、ズームレンズのズーム位置を調整するズームリング9がレンズ装置2の外周囲を回動可能に設けられている。このズームリング9を撮影者5が手で任意角度回転させることで、ズーム倍率の調整を行うことができる。
レンズ装置2には、ズームリング9の更に撮像装置本体1側に、絞り装置の開口量を調整するためのアイリスリング11が設けられている。アイリスリング11は、レンズ装置2の外周囲を回動可能に設けられている。
図2は、図1に示すレンズ装置2のズームリング9付近の断面斜視図である。
ズームリング9が外周に設けられた筐体10の内部には、レンズ装置2の光軸を中心に回転可能な回転筒20と、回転筒20内部に設けられ可動光学素子としてのズームレンズを保持するズームレンズ保持部30とが設けられる。
ズームレンズ保持部30は、ズームリング9の回転に連動して、レンズ装置2の光軸方向に移動可能となっている。
回転筒20は、ズームレンズ保持部30の直線運動を回転運動に変換するためのカム溝21を有している。カム溝21にはズームレンズ保持部30の突起部が移動可能に装着されており、ズームレンズ保持部30が光軸方向へ移動すると、この移動に伴って回転筒20が光軸を中心に回転する。本実施形態では、回転筒20が一例として300度回転できるものとして説明する。
回転筒20の外周には、回転筒20の周方向に沿って伸びる磁気記録スケール40が固定して配置されている。本実施形態では、磁気記録スケール40として環状のものを用いるが、磁気記録スケール40は環状でなくてもよく、回転筒20の回転可能な角度に応じた長さを有する直線状のものを用いてもよい。
筐体10の内面には、磁気記録スケール40と対向する位置に磁気センサ部50が固定して配置されている。
図3は、図2に示す磁気記録スケール40とこれに対向する磁気センサ部50の部分拡大図である。図4は、図2に示す磁気記録スケール40の展開図である。
図3に示すように、磁気記録スケール40は、磁気記録スケール41と磁気記録スケール42を重ねた構成である。
磁気記録スケール41には、波長λ1の正弦波情報が磁気情報として記録されている。磁気記録スケール42には、波長λ1よりも長い波長λ2の正弦波情報が磁気情報として記録されている。
磁気センサ部50は、磁気記録スケール41と対向する位置に配置された磁気センサ51と、磁気記録スケール42と対向する位置に配置された磁気センサ52とを備える。
磁気センサ51は、印加磁界に応じて電気抵抗が変化する磁気抵抗効果素子を2つ有しており、磁気記録スケール41に記録されている磁気情報から、波長λ1の正弦波信号と、この正弦波信号に対し位相が例えば90°ずれた余弦波信号を検出し、これらの信号を出力する。
磁気センサ52は、印加磁界に応じて電気抵抗が変化する磁気抵抗効果素子を2つ有しており、磁気記録スケール42に記録されている磁気情報から、波長λ2の正弦波信号と、この正弦波信号に対し位相が例えば90°ずれた余弦波信号を検出し、これらの信号を出力する。
図4に示すように、磁気記録スケール41は、支持体43の所定範囲に、波長λ1の正弦波情報が着磁されている。また、磁気記録スケール42は、支持体44の上記所定範囲と対応する範囲において、波長λ1より大きな波長λ2の正弦波情報が着磁されている。図中、“N”は磁石のN極を示し、“S”はS極を示す。
図4には、回転筒20の回転角が0°(例えば、ズームレンズがワイド端)のときの、磁気記録スケール40に対する磁気センサ部50の位置を破線で示してある。回転筒20が回転すると、図4中の破線で示す磁気センサ部50の位置は図中左方向に移動していく。そして、回転角が300°になったとき、磁気センサ部50は、図4中の一点鎖線で示した位置にくる。
図5は、図2に示す回転筒20を回転させているときに磁気センサ部50から出力される信号波形を示す図である。
図5の符号A,Bで示す波形(以下、A相、B相という)は、磁気記録スケール41に対向する磁気センサ51から出力される信号波形である。A相に対しB相は位相が90°ずれている。
図5の符号C,Dで示す波形(以下、C相、D相という)は、磁気記録スケール42に対向する磁気センサ52から出力される信号波形である。C相は、はじめはA相と位相が同じであるが、1周期(1パルス)進む毎に、A相よりも2°位相が進む。また、D相は、C相に対して位相が90°ずれた信号となっている。
本実施形態では、回転筒20が300°回転する間に、A相及びB相が150パルス出力され、C相及びD相が149パルス出力されるように、磁気記録スケール41,42の着磁が行われている。
一般的な放送用のレンズ装置のレンズ口径を考慮すると、磁気記録スケール41,42の直径φは80mm程度とするのが現実的である。この直径で上述したパルス数を実現するには、着磁ピッチである上記λ1を約1.4mm、上記λ2を約1.41mmとすればよい。
図6は、図2に示すズームレンズ保持部30の位置(ズームレンズの位置と同義)を検出するレンズ装置2の機能ブロックを示す図である。
レンズ装置2には、アンプ60A,60B,60C,60Dと、A/D変換器61A,61B,61C,61Dと、レンズ制御部70とが設けられる。
アンプ60Aは、磁気センサ部50から出力されたA相信号を増幅する。アンプ60Bは、磁気センサ部50から出力されたB相信号を増幅する。アンプ60Cは、磁気センサ部50から出力されたC相信号を増幅する。アンプ60Dは、磁気センサ部50から出力されたD相信号を増幅する。
A/D変換器61Aは、アンプ60Aにて増幅されたA相信号を所定間隔でサンプリングしてデジタル信号に変換する。A/D変換器61Bは、アンプ60Bにて増幅されたB相信号を所定間隔でサンプリングしてデジタル信号に変換する。A/D変換器61Cは、アンプ60Cにて増幅されたC相信号を所定間隔でサンプリングしてデジタル信号に変換する。A/D変換器61Dは、アンプ60Dにて増幅されたD相信号を所定間隔でサンプリングしてデジタル信号に変換する。
レンズ制御部70は、ズームレンズの絶対位置を検出する絶対位置検出部71と、絶対位置検出部71によって検出された絶対位置に対するズームレンズの位置(相対位置)を検出する相対位置検出部72と、メモリ73とを備える。
レンズ制御部70はプロセッサを主体に構成されており、絶対位置検出部71と相対位置検出部72は、メモリ73に記憶されているプログラムをプロセッサが実行することにより実現される機能ブロックである。
絶対位置検出部71は、A/D変換器61A〜61Dから出力された任意のタイミングでのA相、B相、C相、D相の信号に基づいて、A相とC相との位相差θを算出する。例えば、arctan(A/B)−arctan(C/D) (A,B,C,Dはそれぞれの相の任意のタイミングで取得された信号レベル)の演算を行って位相差θを算出する。
位相差θとズームレンズの位置(パルス数と対応)との関係は既知であるため、上記位相差θが算出できれば、これに対応するズームレンズの絶対位置を検出することが可能である。
しかし、実際には、磁気記録スケール41,42のように、直径が大きくかつ中空形状のようなものは、その作成時に着磁むらが発生する。また、磁気記録スケール41,42をレンズ装置2に組み込むときにも、設計通りに組み込むことは難しく、組み込み誤差、他の部材の製造誤差等により、磁気記録スケール40と磁気センサ部50との距離が全回転角で一定とならない。このような現象は、磁気記録スケール40を配置するスペースに余裕がないレンズ装置2において特に顕著に発生する。
図7は、磁気記録スケール40と磁気センサ部50を実機に組み込んだときの磁気センサ部50の出力変化を検討した結果を示すグラフである。
なお、図7は、図5に示したように、位相差θが2°ずつずれていくA相及びB相とC相及びD相が磁気センサ部50から出力されるように磁気記録スケール40を設計して作成した場合の検討結果であり、回転筒20の1回転あたりのA相及びB相の出力パルス数は上述した値とは異なる。また、図7は、回転筒20を終端から始端に向かって回転させていったときの検討結果を示している。
図7において横軸は、出力されたC相の累計パルス数を示している。また、図7において左側の縦軸は、上述した演算により求めた位相差θを示している。また、図7において右側の縦軸は、位相差θの前のパルスに対する変化量を示している。
図7に示した破線は、磁気記録スケール40が設計値とおりに製造され、かつ、レンズ装置への組み込み誤差等がないと仮定したときの位相差θの変化を示している。
図7を見て分かるように、実機においては、位相差θが、破線の理想値(設計値)に対してばらつく。例えば、絶対位置検出部71が演算により求めた位相差θが、図7において符号aで示す値である場合、このa点の位相差に対応する設計上のパルス数は“約5.5”となる。しかし、a点は実際にはパルス数“4”のときに得られる位相差であるため、上述した方法で単純に位相差θを求めただけでは、絶対位置を誤検出してしまう。
そこで、本実施形態では、絶対位置検出部71が、n個のパルス(nは2以上の自然数)分のそれぞれについて、上記演算により位相差θを算出し、算出した複数の位相差θの平均値を求め、この平均値に基づいて、ズームレンズの絶対位置を検出している。
図7において、a点とその前後2つずつの計5つの位相差の平均を求め、この平均値をa点の位相差と置き換えると、a点の位相差は図7中の×印で示した点になり、設計値に近づく。したがって、この平均値を用いれば、絶対位置の検出精度を向上させることができる。
図6の説明に戻り、相対位置検出部72は、いわゆるインクリメンタル型エンコーダであり、アンプ60Aから出力されるA相信号とアンプ60Bから出力されるB相信号とを比較してズームレンズ保持部30の移動方向を判定し、当該A相信号又は当該B相信号のパルス数をカウントして、絶対位置検出部71によって検出された絶対位置からのズームレンズ保持部30の相対位置を検出する。
なお、相対位置検出部72は、C相信号とD相信号とを比較してズームレンズ保持部30の移動方向を判定し、当該C相信号又は当該D相信号のパルス数をカウントして、絶対位置検出部71によって検出された絶対位置からのズームレンズ保持部30の相対位置を検出してもよい。
次に、以上のように構成されたレンズ装置2によるズームレンズの位置検出動作を図8及び図9を参照して説明する。
図8は、図1に示すレンズ装置2によるズームレンズの位置検出動作を説明するためのフローチャートである。図9は、図1に示すレンズ装置2のズームリング9を一方向に回転させていったときに磁気センサ部50から出力されるA,B,C,D相波形を示している。
ユーザによってレンズ装置2の電源がONされると、A/D変換器61A〜61Dからは、現在のズームレンズの位置に対応するA相信号,B相信号,C相信号,D相信号(以下、これらをまとめてABCD相とも言う)が出力される。例えば、図9の時刻T1に示すタイミングで電源がONされたものとする。
電源ONの後、絶対位置検出部71は、A/D変換器61A〜61Dの出力信号に変化があるか否かを判定する(ステップS1)。
電源ONされてから、ユーザによりズームリング9が一方向に回転され、A/D変換器61A〜61Dの出力信号に変化があると(ステップS1:YES)、絶対位置検出部71は、1周期分(1パルス分)のABCD相を検出したか否かを判定し(ステップS2)、検出するまでステップS2の処理を繰り返す。
絶対位置検出部71は、ステップS2で1周期分(1パルス分)のABCD相を検出すると、当該ABCD相を正規化してメモリ73に記憶する(ステップS3)。
次に、絶対位置検出部71は、メモリ73にnパルス分(ここではn=5とする)のABCD相をメモリ73に記憶していなければ(ステップS4:NO)ステップS1に処理を戻し、記憶していればステップS5の処理を行う。
なお、ステップS1〜ステップS4の間に、相対位置検出部72は、A相信号とB相信号の比較により、電源ONからのズームレンズの移動方向を検出し、検出結果を絶対位置検出部71に入力する。
ステップS5において、絶対位置検出部71は、メモリ73に記憶した5パルス分のABCD相の各々について、任意のタイミング(例えば、A相の振幅が0となるタイミング)に得られたABCD相を用いて、arctan(A/B)−arctan(C/D)の演算を行い、5パルスの各々について位相差θを演算する。
例えば、図9に示すように、絶対位置検出部71は、電源ONしてから出力される1パルス目については、時刻T2で得られたABCD相を用いて位相差θ(1)を算出し、2パルス目については、時刻T3で得られたABCD相を用いて位相差θ(2)を算出し、3パルス目については、時刻T4で得られたABCD相を用いて位相差θ(3)を算出し、4パルス目については、時刻T5で得られたABCD相を用いて位相差θ(4)を算出し、5パルス目については、時刻T6で得られたABCD相を用いて位相差θ(5)を算出する。
次に、絶対位置検出部71は、位相差θ(1)〜θ(5)の平均値を算出し(ステップS6)、この平均値を3パルス目における位相差とする。そして、この3パルス目における位相差と、メモリ73に記憶されている位相差(設計値)とズームレンズ位置とを対応付けたデータとから、この3パルス目の位相差に対応するズームレンズの絶対位置(現在位置の2パルス前の絶対位置)を決定する(ステップS7)。
次に、絶対位置検出部71は、相対位置検出部72から受信した、電源ONから現時点までのズームレンズの移動方向にしたがい、ステップS7で決定した絶対位置に、2パルス分に相当する移動量を加算又は減算して、ズームレンズの絶対位置を確定する(ステップS8)。
例えば、ズームレンズの移動方向が、位相差θが小さい値から大きい値に変化する方向であった場合、絶対位置検出部71はステップS7で決定した絶対位置に2パルス分に相当する移動量を加算して絶対位置を確定する。
一方、ズームレンズの移動方向が、位相差θが大きい値から小さい値に変化する方向であった場合、絶対位置検出部71はステップS7で決定した絶対位置から2パルス分に相当する移動量を減算して絶対位置を確定する。
絶対位置検出部71は、確定した絶対位置を、撮像装置本体1に接続される表示部に出力して、ユーザにこの絶対位置を報知するようにしてもよい。
ステップS8以降は、相対位置検出部72が、A相信号及びB相信号に変化があった場合(ステップS9:YES)に、A相信号とB相信号を比較してズームレンズの移動方向を判定し、A相信号又はB相信号のパルス数(例えば64逓倍した精度でのパルス数)をカウントして、ステップS8において確定された絶対位置を基準位置とするズームレンズの相対位置を検出する(ステップS10)。
以上のように、本実施形態のレンズ装置2によれば、電源ON後に磁気センサ部50から出力されるnパルス分の各々について求まる位相差の平均値に基づいて、ズームレンズの現在位置を決定するため、磁気記録スケール40の着磁むらやレンズ装置2の組み込み誤差による影響を低減して、現在位置の検出精度を向上させることができる。
レンズ装置2によれば、特許文献2に記載の絶対位置検出方法よりも簡易な演算で絶対位置を検出することができるため、製造コスト及び消費電力を低減することができる。
また、レンズ装置2によれば、磁気記録スケール41,42の各々に対して1つの磁気センサを設ける構成でよいため、特許文献3に記載の絶対位置検出方法よりも製造工ストの低減及び小型化が可能になる。
実機においては、上述した着磁ムラ、組み込み誤差、及び磁気センサ部50のノイズ等によって、異なるパルスであっても、算出される位相差(実測値)が略同じになる場合がある。
この場合は従来の方法では、この位相差(実測値)がどのパルスに対応するものなのかを判定することができない。一方、5つの位相差(実測値)の平均値は、異なるパルスでも同じ値になる可能性が低くなるため、絶対位置検出の精度を向上させることができる。
また、レンズ装置2によれば、ズームレンズの絶対位置を検出するユニットをレンズ鏡筒内に設けているため、このユニットがレンズ鏡筒に対して外付けされるタイプのレンズ装置と比較すると、機械的なバックラシュを考慮する必要がない。そのため、ズームリングが逆回転しても、メカガタによる位置ずれが発生せず、より精度の高い位置検出が可能になる。
なお、以上の動作説明では、n=5として説明したが、例えばn=7であれば、7個のパルスの各々について求めた位相差θの平均値を4パルス目に対応する位相差として扱い、この位相差によって4パルス目におけるズームレンズの絶対位置を求めた後、この絶対位置から3パルス分位置をずらした位置を絶対位置として確定させればよい。
また、例えばn=4であれば、4個のパルスの各々について求めた位相差θの平均値を2パルス目又は3パルス目に対応する位相差として扱い、この位相差によって2パルス目又は3パルス目におけるズームレンズの絶対位置を求めた後、この絶対位置から2パルス又は1パルス分位置をずらした位置を絶対位置として確定させればよい。
つまり、絶対位置検出部71は、nが奇数であれば、n個のパルスの各々について算出した位相差θの平均値に対応する絶対位置を“nを2で割ったときの商”パルス分ずらして最終的な絶対位置を確定する。
また、絶対位置検出部71は、nが偶数であれば、n個のパルスの各々について算出した位相差θの平均値に対応する絶対位置を“nを2で割ったときの商”又は“(nを2で割ったときの商)−1”パルス分ずらして最終的な絶対位置を確定する。
nの値としては、絶対位置の精度を考慮すると、3以上であることが好ましい。また、nの値は、1度の回転操作で回転筒20が回転する角度(回転筒20がφ80mm程度であれば10°〜20°程度)に応じて磁気センサ部50から出力されるパルス数(5〜10程度)と同じにしておくのが好ましい。
これにより、ユーザは、レンズ装置2の電源をONしてから、ズームリング9をある方向に軽く1回まわす操作を行うだけで、ズームレンズの絶対位置を知ることができるようになり、絶対位置把握までの作業が簡便化される。
また、以上の動作説明では、ステップS5において位相差の算出に用いるABCD相を、A相信号の振幅が0となるタイミングで得られたデータとしたが、これに限らず、任意のタイミングで得られたデータを用いることができる。
ABCD相のいずれかの振幅が0となるタイミングで得られたABCD相のデータから求まる位相差θは、ABCD相のいずれの振幅も0とならないタイミングで得られたABCD相のデータから求まる位相差θと比較すると、設計上の位相差により近い値(誤差の少ない値)となる。
このため、図8のステップS5では、各パルスについて、ABCD相のいずれかの振幅が0となるタイミングで得られたABCD相のデータから位相差θを算出することで、最終的に求まるズームレンズの絶対位置の精度を向上させることができる。
図7の例において、例えばC相のカウント数が7,8,9,10,11に対応する各位相差(実測値)は、全ての値が設計値よりも高くなっている。
このような5つの位相差(実測値)の平均値を求め、この平均値を、C相のカウント数が9に対応する位相差として扱って絶対位置を検出すると、絶対位置の検出精度向上効果は弱くなる。つまり、電源ON時のズームレンズの位置によっては、図8のステップS7において決定される絶対位置にも誤差が含まれる場合がある。
そこで、レンズ装置2では、この誤差を補正するための誤差補正テーブルをメモリ73に記憶しておき、絶対位置検出部71が、ステップS6で算出した位相差の平均値と当該誤差補正テーブルとに基づいて、この誤差を補正することが好ましい。以下、この誤差を補正するのに好ましい構成例を説明する。
レンズ装置2の出荷時に、ズームレンズをテレ端からワイド端まで移動させていき、そのときに磁気センサ部50から出力される149個パルスについてそれぞれ位相差θを算出する。次に、149個の位相差θの5(=n)個毎の移動平均を算出する。
具体的には、1〜5パルス目に対応する位相差の平均値、2〜6パルス目に対応する位相差の平均値、3〜7パルス目に対応する位相差の平均値、・・・、145〜149パルス目に対応する位相差の平均値をそれぞれ求める。
149個パルスの各々に対応する位相差θの設計値は既知であるため、上記移動平均と設計値の移動平均との差を誤差データとして求める。
具体的には、(1〜5パルス目に対応する位相差(設計値)の平均値)−(1〜5パルス目に対応する位相差(実測値)の平均値)、(2〜6パルス目に対応する位相差(設計値)の平均値)−(2〜6パルス目に対応する位相差(実測値)の平均値)、・・・、(145〜149パルス目に対応する位相差(設計値)の平均値)−(145〜149パルス目に対応する位相差(実測値)の平均値)、をそれぞれ求める。
そして、この誤差データと、当該誤差データに対応する位相差の平均値(実測値)とを対応付けた誤差補正テーブルを作成し、このテーブルをメモリ73に記憶しておく。
レンズ装置2の電源ON時、絶対位置検出部71は、図8のステップS6において位相差の平均値(実測値)を算出すると、この平均値(実測値)と誤差補正テーブルを比較し、この平均値(実測値)に対応する誤差データをメモリ73から読み出す。
そして、絶対位置検出部71は、ステップS6において求めた平均値(実測値)を、読み出した誤差データを用いて補正する。その後、絶対位置検出部71は、この補正後の平均値に対応するズームレンズの絶対位置を3パルス目に対応する絶対位置として決定する。このような構成により、ズームレンズの絶対位置検出精度を更に向上させることができる。
上述した誤差データは、ズームレンズを可動範囲内で一端から他端まで移動させて得られる場合と、ズームレンズを可動範囲内で他端から一端まで移動させて得られる場合とで異なる値になることが分かっている。
このため、誤差補正テーブルは、ズームレンズを可動範囲内で一端から他端まで移動させて得られる場合に対応するものと、ズームレンズを可動範囲内で他端から一端まで移動させて得られる場合に対応するものとを用意しておくことが好ましい。
このようにした場合、絶対位置検出部71は、相対位置検出部72から通知されるズームレンズの移動方向に対応する誤差補正テーブルを用いて、誤差の補正を行えばよい。
ここまでは、レンズ装置2に搭載される可動光学素子としてズームレンズを例にしたが、フォーカスレンズや絞り装置等の他の可動光学素子にも本実施形態で説明した技術を適用可能である。
以上説明してきたように、本明細書は以下の事項が開示されている。
開示されたレンズ装置は、可動光学素子を有するレンズ装置であって、上記可動光学素子の移動に伴って回転する回転部材と、上記回転部材の外周に固定配置され、上記回転部材の周方向に沿って伸びる、それぞれ異なる波長の磁気信号が記録された第一の磁気記録スケール及び第二の磁気記録スケールと、上記第一の磁気記録スケールに記録されている第一の波長の磁気信号に対応する第一の信号及びその第一の信号に対し所定量位相のずれた第二の信号を上記第一の磁気記録スケールから検出し、上記第二の磁気記録スケールに記録されている上記第一の波長と異なる第二の波長の磁気信号に対応する第三の信号及びその第三の信号に対し上記所定量位相のずれた第四の信号を上記第二の磁気記録スケールから検出する信号検出部と、上記信号検出部により検出される信号に基づいて、上記可動光学素子の位置を検出する位置検出部とを備え、上記位置検出部は、上記信号検出部により検出される1周期分の上記第一の信号、上記第二の信号、上記第三の信号、及び上記第四の信号に基づいて、上記第一の信号と上記第三の信号との位相差を算出する位相差算出部と、上記位相算出部により、n(nは2以上の自然数)周期分の信号のそれぞれについて算出された上記位相差の平均値を求める位相平均算出部と、上記位相平均算出部により求められた上記平均値に基づいて上記可動光学素子の絶対位置を検出する絶対位置検出部とを備えるものである。
開示されたレンズ装置は、記可動光学素子を可動範囲内で端から端まで移動させたときに得られる各周期に対する上記位相差の上記n個毎の移動平均と、上記各周期に対する上記位相差の上記n個毎の移動平均の設計値との差分を誤差データとして記憶する誤差データ記憶部を備え、上記絶対位置検出部は、上記位相平均算出部により求められた上記平均値と上記誤差データとを比較して、その平均値をその誤差データに基づいて補正し、補正後の平均値に基づいて上記絶対位置を検出するものである。
開示されたレンズ装置は、上記誤差データ記憶部は、上記誤差データとして、上記可動光学素子を可動範囲内で一端から他端まで移動させて得られる第一の誤差データと、上記可動光学素子を可動範囲内で他端から一端まで移動させて得られる第二の誤差データとを記憶するものである。
開示されたレンズ装置は、上記位置検出部は、上記信号検出部により検出される信号に基づいて、上記n周期分の信号が得られたときの上記可動光学素子の移動方向を判定する移動方向判定部を備え、上記絶対位置検出部は、上記補正時に、上記移動方向判定部により判定された移動方向に応じて、上記第一の誤差データと上記第二の誤差データのいずれかを選択して用いるものである。
開示されたレンズ装置は、上記位相算出部は、上記位相差の算出に用いる上記第一の信号、上記第二の信号、上記第三の信号、及び上記第四の信号として、これらのうちいずれかの振幅が0となっている時点での信号を用いるものである。
開示されたレンズ装置は、上記位置検出部は、上記絶対位置が検出された後に上記信号検出部により検出される信号をカウントして、上記可動光学素子の上記絶対位置に対する位置を検出する相対位置検出部を備えるものである。
開示されたレンズ装置の可動光学素子の位置検出方法は、レンズ装置に搭載される可動光学素子の位置検出方法であって、上記可動光学素子の移動に伴って回転する回転部材の外周に固定配置され、上記回転部材の周方向に沿って伸びる第一の磁気記録スケール及び第二の磁気記録スケールから、上記第一の磁気記録スケールに記録されている第一の波長の磁気信号に対応する第一の信号及びその第一の信号に対し所定量位相のずれた第二の信号を検出し、上記第二の磁気記録スケールに記録されている上記第一の波長とは異なる第二の波長の磁気信号に対応する第三の信号及びその第三の信号に対し上記所定量位相のずれた第四の信号を検出する信号検出ステップと、上記信号検出ステップにより検出した1周期分の上記第一の信号、上記第二の信号、上記第三の信号、及び上記第四の信号に基づいて、上記第一の信号と上記第三の信号との位相差を算出する位相差算出ステップと、上記位相算出ステップによりn(nは2以上の自然数)周期分の信号のそれぞれについて算出した上記位相差の平均値を求める位相平均算出ステップと、上記位相平均算出ステップにより求めた上記平均値に基づいて上記可動光学素子の絶対位置を検出する絶対位置検出ステップとを備えるものである。
本発明は、例えばテレビカメラ用のレンズ装置に適用して有効である。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、開示された発明の技術思想を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
本出願は、2012年1月30日出願の日本特許出願(特願2012−16971)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
2 レンズ装置
20 回転筒
41,42 磁気記録スケール
50 磁気センサ部
70 レンズ制御部
71 絶対位置検出部

Claims (5)

  1. 可動光学素子を有するレンズ装置であって、
    前記可動光学素子の移動に伴って回転する回転部材と、
    前記回転部材の外周に固定配置され、前記回転部材の周方向に沿って伸びる、それぞれ異なる波長の磁気信号が記録された第一の磁気記録スケール及び第二の磁気記録スケールと、
    前記第一の磁気記録スケールに記録されている第一の波長の磁気信号に対応する第一の信号及び当該第一の信号に対し所定量位相のずれた第二の信号を前記第一の磁気記録スケールから検出し、前記第二の磁気記録スケールに記録されている前記第一の波長と異なる第二の波長の磁気信号に対応する第三の信号及び当該第三の信号に対し前記所定量位相のずれた第四の信号を前記第二の磁気記録スケールから検出する信号検出部と、
    前記信号検出部により検出される信号に基づいて、前記可動光学素子の位置を検出する位置検出部とを備え、
    前記位置検出部は、
    前記信号検出部により検出される1周期分の前記第一の信号、前記第二の信号、前記第三の信号、及び前記第四の信号に基づいて、前記第一の信号と前記第三の信号との位相差を算出する位相差算出部と、
    前記位相算出部により、n(nは2以上の自然数)周期分の信号のそれぞれについて算出された前記位相差の平均値を求める位相平均算出部と、
    前記位相平均算出部により求められた前記平均値に基づいて前記可動光学素子の絶対位置を検出する絶対位置検出部と、
    前記可動光学素子を可動範囲内で端から端まで移動させたときに得られる各周期に対する前記位相差の実測値のn個毎の移動平均と、前記各周期に対する前記位相差の設計値の前記n個毎の移動平均との差分を誤差データとし、当該誤差データを前記実測値の移動平均と対応付けて記憶する誤差データ記憶部とを備え、
    前記絶対位置検出部は、前記位相平均算出部により求められた前記平均値に対応する誤差データを前記誤差データ記憶部から読み出し、読みだした誤差データを用いて当該平均値補正し、補正後の平均値に基づいて前記絶対位置を検出するレンズ装置。
  2. 請求項1記載のレンズ装置であって、
    前記誤差データ記憶部は、前記誤差データとして、前記可動光学素子を可動範囲内で一端から他端まで移動させて得られる第一の誤差データと、前記可動光学素子を可動範囲内で他端から一端まで移動させて得られる第二の誤差データとを記憶し、
    前記位置検出部は、前記信号検出部により検出される信号に基づいて、前記n周期分の信号が得られたときの前記可動光学素子の移動方向を判定する移動方向判定部を備え、
    前記絶対位置検出部は、前記補正時に、前記移動方向判定部により判定された移動方向に応じて、前記第一の誤差データと前記第二の誤差データのいずれかを選択して用いるレンズ装置。
  3. 請求項1又は2記載のレンズ装置であって、
    前記位相算出部は、前記位相差の算出に用いる前記第一の信号、前記第二の信号、前記第三の信号、及び前記第四の信号として、これらのうちいずれかの振幅が0となっている時点での信号を用いるレンズ装置。
  4. 請求項1〜のいずれか1項記載のレンズ装置であって、
    前記位置検出部は、前記絶対位置が検出された後に前記信号検出部により検出される信号をカウントして、前記可動光学素子の前記絶対位置に対する位置を検出する相対位置検出部を備えるレンズ装置。
  5. レンズ装置に搭載される可動光学素子の位置検出方法であって、
    前記可動光学素子の移動に伴って回転する回転部材の外周に固定配置され、前記回転部材の周方向に沿って伸びる第一の磁気記録スケール及び第二の磁気記録スケールから、前記第一の磁気記録スケールに記録されている第一の波長の磁気信号に対応する第一の信号及び当該第一の信号に対し所定量位相のずれた第二の信号を検出し、前記第二の磁気記録スケールに記録されている前記第一の波長とは異なる第二の波長の磁気信号に対応する第三の信号及び当該第三の信号に対し前記所定量位相のずれた第四の信号を検出する信号検出ステップと、
    前記信号検出ステップにより検出した1周期分の前記第一の信号、前記第二の信号、前記第三の信号、及び前記第四の信号に基づいて、前記第一の信号と前記第三の信号との位相差を算出する位相差算出ステップと、
    前記位相算出ステップによりn(nは2以上の自然数)周期分の信号のそれぞれについて算出した前記位相差の平均値を求める位相平均算出ステップと、
    前記位相平均算出ステップにより求めた前記平均値に基づいて前記可動光学素子の絶対位置を検出する絶対位置検出ステップとを備え、
    前記絶対位置検出ステップでは、前記可動光学素子を可動範囲内で端から端まで移動させたときに得られる各周期に対する前記位相差の実測値の前記n個毎の移動平均と、前記各周期に対する前記位相差の設計値の前記n個毎の移動平均との差分を誤差データとし、当該誤差データを前記実測値の移動平均と対応付けて記憶する前記レンズ装置の誤差データ記憶部から、前記位相平均算出ステップにより求められた前記平均値に対応する誤差データを読み出し、読み出した前記誤差データを用いて当該平均値を補正し、補正後の平均値に基づいて前記絶対位置を検出する位置検出方法。
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