JP5628790B2 - 糖タンパク質の組換え生産の方法 - Google Patents

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Description

本発明は、真核細胞培養における糖タンパク質の組換え生産の方法に関する。シアル酸で終わるオリゴ糖のパーセンテージを増加することにより組換え的に生産した糖タンパク質におけるグリコシル化パターンを改善する方法が提供される。
糖タンパク質は、一般に、約10個より多いアミノ酸および少なくとも1つのオリゴ糖側鎖を有するペプチドおよびタンパク質をさす。結合したオリゴ糖の炭水化物組成は、糖タンパク質の溶解性、生物学的活性、プロテアーゼ分解に対する耐性およびインビボ循環に影響を与え得る。終端糖部分はそれらのインビボ循環半減期を制御することが多いので、グリカンの末端残基は治療用タンパク質にとって特に重要である。血流から他の糖/アミノ糖で終わる構造に結合しそしてそれを迅速に分解するマクロファージおよび肝細胞における受容体の存在のためにシアル酸で終わるオリゴ糖を有する糖タンパク質は典型的に循環により長くとどまる。
銅(Cu2+)イオンはシアル酸キャッピングを増加できることが見出されており(Ryllへの特許文献1を参照)、しかしながら、真核細胞は培養培地におけるCu2+濃度に感受性であると示されていることもまた既知である。従って、糖タンパク質のシアル酸キャピングを増加するためのCu2+に代わるより安全なものを提供する必要性がある。
従って、糖タンパク質の半減期を延ばすためにシアル酸で終わるオリゴ糖のパーセンテージを増加する方法および工程が本明細書において提供される。
米国特許第6,528,286号明細書
糖タンパク質キャッピングパーセンテージの計算に使用する方法論を示す。図1(A)はグリコシル化されているタンパク質の略図であり、そのいくつかはシアル酸でキャッピングされている。図1(B)は、シアル酸キャッピングを計算するために使用する方法のフローチャートを示す。図1(C)は、キャッピングパーセンテージに使用する式を示す。 商業規模製造キャンペーン(campaign)における組換え糖タンパク質Kのキャッピング傾向を示すグラフを表す。 商業規模製造キャンペーンからの細胞溶解物のシアリダーゼ活性を示すグラフを表す。 15Lバイオリアクター発酵中の低キャッピング細胞源および高キャッピング細胞源のシアリダーゼ活性を示すグラフを表す。図4(A)は、上清における遊離シアリダーゼ活性を示す。図4(B)は、細胞溶解物におけるシアリダーゼ活性を示す。 インシュリン様成長因子1(IGF−1)およびインシュリン受容体シグナル伝達経路の略図を提供する。 シアリダーゼ調節がIGF−1/インシュリン受容体経路によって媒介されることを示す。図6(A)は、リン酸化されたAktの免疫ブロットである。図6(B)は、リン酸化されたErkの免疫ブロットである。図6(C)は、異なる阻害剤での細胞内シアリダーゼ活性を示すグラフである。 シアリダーゼ発現へのインシュリンおよびIGF−1の影響を示す。図7(A)は、シアリダーゼの免疫ブロットである。図7(B)は、インシュリンを有する培地、減少したインシュリン(1/10濃度)を有する培地および減少したインシュリン+IGF−1を有する培地において培養したBHK細胞における細胞内シアリダーゼ活性を示すグラフである。 BHK細胞におけるシアリダーゼ活性がpH依存的であることを示す。 CaCl、NiCl、CoClおよびZnClを包含する微量元素を使用するシアリダーゼ活性の抑制を示すグラフを表す。
1個もしくはそれ以上のシアル残基で終わるオリゴ糖を含有する糖タンパク質産物を提供する真核細胞培養により糖タンパク質を生産する方法および工程が提供される。本明細書に記述される細胞培養工程は、標準的な細胞培養方法と関連する分解事象によりそのオリゴ糖が損なわれない糖タンパク質産物の回収を可能にする。本明細書に記述される工程は、標準的な糖タンパク質生産方法と関連する糖タンパク質のオリゴ糖側鎖の脱シアリル化の問題を克服する。本発明は、糖タンパク質産物のより多くの有用な量の回収によって経済的および商業的利益を提供する。
従って、オリゴ糖からのシアル酸の喪失を最小限に抑えるために有効な濃度における細胞培養培地中の亜鉛もしくはコバルトイオンの存在下で糖タンパク質を発現する宿主細胞を培養することを含んでなる真核および特に哺乳類細胞培養により糖タンパク質を生産する工程が提供される。従って、本発明は哺乳類細胞培養において生産される糖タンパク質の特定の糖型を保つために様々な細胞培養工程を提供する。ある態様において、亜鉛もしくはコバルトイオンはシアリダーゼ活性を抑制するために十分なレベルで細胞培養培地にもしくは細胞溶解物に投与される。
ある態様において、糖タンパク質を生産する細胞を培養する培養培地に有効量のCo2+を加えることにより哺乳類細胞培養において糖タンパク質を生産する方法もしくは工程が提供される。ある態様において、有効量はシアリダーゼ発現および/もしくは活性を抑制するために十分である。従って、ある態様において、Co2+の濃度は約0.005mM〜50mMの間である。前述のパラメーターは、成熟糖タンパク質シアル酸含量に影響を与えるように制御される。ある態様において、Co2+はコバルト塩由来である。ある態様において、Co2+はCoClおよびCoSOよりなる群から選択される化合物由来である。
本発明は、ある態様において、シアリダーゼ発現および/もしくは活性を抑制するために糖タンパク質を生産する細胞を培養する培養培地に有効量のZn2+を加えることにより哺乳類細胞培養において糖タンパク質を生産する方法もしくは工程を提供する。ある態様において、有効量はシアリダーゼ発現および/もしくは活性を抑制するために十分である。従って、ある態様において、Zn2+の濃度は約0.005mM〜50mMの間である。前述のパラメーターは、成熟糖タンパク質シアル酸含量に影響を与えるように制御される。ある態様において、Zn2+は亜鉛塩由来である。ある態様において、Zn2+
ZnClおよびZnSOよりなる群から選択される化合物由来である。
ある態様において、細胞培養培地に有効量のインシュリン様成長因子1(IGF−1)を加えることによりベビーハムスター腎臓(BHK)細胞培養もしくはチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞培養のような哺乳類細胞培養において糖タンパク質を生産する方法もしくは工程もまた提供される。ある態様において、シアリダーゼの発現および/もしくは活性を減らすために有用なIGF−1のレベルは以下の範囲:1〜90ng/ml、1〜10ng/ml、1〜5ng/ml、5〜10ng/ml、10〜20ng/ml、10〜15ng/ml、15〜20ng/ml、20〜30ng/ml、20〜25ng/ml、25〜30ng/ml、30〜40ng/ml、30〜35ng/ml、35〜40ng/ml、40〜50ng/ml、40〜45ng/ml、45〜50ng/ml、50〜60ng/ml、60〜70ng/ml、70〜80ng/mlおよび80〜90ng/mlから選択される。
ある態様において、これらの方法はシアル酸キャッピングを増加するために上記で使用する技術の組み合わせによりさらに最適化することができる。ある態様において、亜鉛イオンおよびIGF−1を細胞培養培地に加えることができる。ある態様において、コバルトイオンおよびIGF−1を細胞培養培地に加えることができる。他の態様において、亜鉛およびコバルトイオンを細胞培養培地に加えることができる。ある態様において、亜鉛イオン、コバルトイオンもしくはIGF−1を当該技術分野において既知である他のエンハンサーと共に細胞培養培地に加えることができる。
さらに、これらの方法はシアリダーゼ活性を減らすために細胞培養培地のpHを改変することによりさらに最適化することができる。ある態様において、特にBHK細胞について、pHは6.0以下、6.5以下、7.0以下、6.0〜7.0および/もしくは6.5〜7.0である。
これらの方法および工程は、任意の組換え的に生産した糖タンパク質で有用であると考えられる。
細胞培養に有効量の亜鉛イオンを加えることを特徴とする、生産期において培地中で哺乳類宿主細胞を培養することを含んでなる、哺乳類細胞培養により糖タンパク質を生産する方法もまた提供され、該有効量の亜鉛イオンは糖タンパク質上のシアル酸の喪失を最小限に抑えるために有効な濃度にある。
細胞培養に有効量のコバルトイオンを加えることを特徴とする、生産期において培地中で哺乳類宿主細胞を培養することを含んでなる、哺乳類細胞培養により糖タンパク質を生産する方法もまた提供され、該有効量のコバルトイオンは糖タンパク質上のシアル酸の喪失を最小限に抑えるために有効な濃度にある。
細胞培養に有効量のインシュリン様成長因子1(IGF−1)を加えることを特徴とする、生産期において培地中で哺乳類宿主細胞を培養することを含んでなる、哺乳類細胞培養により糖タンパク質を生産する方法もまた提供され、該有効量のコバルトイオンは糖タンパク質上のシアル酸の喪失を最小限に抑えるために有効な濃度にある。
詳細な記述
本発明は記述される特定の方法論、プロトコル、細胞系、動物種もしくは属、構築物および試薬に限定されず、そしてそのようなものとして異なり得ることが理解されるべきである。本明細書において使用する専門用語は特定の態様のみを記述する目的のためであり、そして本発明の範囲を限定するものではなく、それは添付の請求項によってのみ限定さ
れることもまた理解されるべきである。
本明細書においてそして添付の請求項において使用する場合、「1つの(a)」、「1つの(an)」および「その(the)」という単数形には、文脈が他に明らかに指示しない限り複数の指示的意味が包含されることに留意しなければならない。従って、例えば、「1つのオリゴ糖」への言及は1つもしくはそれ以上のオリゴ糖への言及であり、そして当業者に既知であるその均等物などが包含される。
他に定義されない限り、本明細書において使用する全ての技術および科学用語は、本発明が属する当業者に一般に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書に記載のものと同様のもしくは同等の任意の方法、装置および材料を本発明の実施もしくは試験において用いることができるが、好ましい方法、装置および材料をここで記述する。
本明細書に記載される全ての公開および特許は、例えば、現在記述される発明と関連して用いられる可能性がある公開に記述される構築物および方法論を記述しそして開示する目的のために本明細書に引用することにより本明細書に組み込まれる。上記にそして本文の全体にわたって説明される公開は、単に本願の出願日の前のそれらの開示のために提供される。本明細書におけるいずれも、本発明者等が先行発明によってそのような開示に先行する資格がないことを認めると解釈されるべきではない。
I.定義
本発明の炭水化物部分は、オリゴ糖の記述に一般に用いられる命名法を参照して記述される。この命名法を使用する炭水化物化学の概説は、Hubbard and Ivatt(1981)Ann.Rev.Biochem.50:555−583に見出される。この命名法には、例えば、マンノースを表すMan;2−N−アセチルグルコサミンを表すGlcNAc;ガラクトースを表すGal;およびグルコースを表すGlcが包含される。シアル酸(SA)は、5−N−アセチルノイラミン酸にはNeuNAc、そして5−グリコリルノイラミン酸にはNeuNGcの簡略表記法を参照して記述される(J.Biol.Chem,1982 257:3347;J.Biol.Chem.,1982,257:3352)。
本明細書において用いる場合、「糖タンパク質」は約10個より多いアミノ酸および少なくとも1つのオリゴ糖側鎖を有するペプチドおよびタンパク質を一般にさす。糖タンパク質は宿主細胞と同種であることができ、もしくは好ましくは、それらはチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞もしくはベビーハムスター腎臓(BHK)細胞により生産されるヒトタンパク質のような、利用される宿主細胞と異種、すなわち外来である。ある態様において、哺乳類糖タンパク質(もともとは哺乳類生物に由来した糖タンパク質)、そしてある態様において、培地に直接分泌されるものが使用される。哺乳類糖タンパク質の例には、サイトカインおよびそれらの受容体のような分子、ならびに例えば腫瘍壊死因子アルファおよびベータ、それらの受容体(TNFR−1;1991年3月20日に公開されたEP 417,563;およびTNFR−2、1991年3月20日に公開されたEP 417,014)およびそれらの誘導体を包含する、サイトカインもしくはそれらの受容体を含んでなるキメラタンパク質、例えば腫瘍壊死因子受容体−免疫グロブリンキメラ;レニン;ヒト成長ホルモンおよびウシ成長ホルモンを包含する成長ホルモン;成長ホルモン放出因子;副甲状腺ホルモン;甲状腺刺激ホルモン;リポタンパク質;アルファ−1−抗トリプシン;インシュリンA鎖;インシュリンB鎖;プロインシュリン;卵胞刺激ホルモン;カルシトニン;黄体形成ホルモン;グルカゴン;第VII因子、第VIII因子、第IX因子、組織因子およびフォンビルブラント因子のような凝固因子;プロテインCのような抗凝固因子;心房性ナトリウム利尿因子;肺界面活性物質;ウロキナーゼまたはヒト尿もしくは組織型プラスミノーゲンアクチベーター(t−PA)のようなプラスミ
ノーゲンアクチベーター;ボンベシン;トロンビン;造血成長因子;エンケファリナーゼ;ランテス(RANTES)(活性化で調節、通常はT細胞発現そして分泌(regulated on activation normally T-cell expressed and secreted));ヒトマクロファージ炎症性タンパク質(MIP−1−アルファ);ヒト血清アルブミンのような血清アルブミン;ミュラー管抑制物質;リラキシンA鎖;リラキシンB鎖;プロリラキシン;マウスゴナドトロピン関連ペプチド;ベータ−ラクタマーゼのような微生物タンパク質;DNアーゼ;インヒビン;アクチビン;血管内皮増殖因子(VEGF);ホルモンもしくは増殖因子の受容体;インテグリン;プロテインAもしくはD;リウマチ因子;骨由来神経栄養因子(BDNF)、ニューロトロフィン−3、−4、−5もしくは−6(NT−3、NT−4、NT−5もしくはNT−6)のような神経栄養因子、またはNGF−βのような神経成長因子;血小板由来増殖因子(PDGF);aFGFおよびbFGFのような線維芽細胞増殖因子;上皮増殖因子(EGF);TGF−アルファおよびTGF−β1、TGF−β2、TGF−β3、TGF−β4もしくはTGF−β5を包含するTGF−ベータのようなトランスフォーミング増殖因子(TGF);インシュリン様成長因子−Iおよび−II(IGF−IおよびIGF−II);des(1−3)−IGF−I(脳IGF−I)、インシュリン様成長因子結合タンパク質;CD−3、CD−4、CD−8およびCD−19のようなCDタンパク質;エリスロポエチン;骨誘導因子;免疫毒素;骨形成タンパク質(BMP);インターフェロン−アルファ、−ベータおよび−ガンマのようなインターフェロン;コロニー刺激因子(CSF)、例えば、M−CSF、GM−CSFおよびG−CSF;インターロイキン(TL)、例えばIL−1〜IL−10;スーパーオキシドジムスターゼ;T細胞受容体;表面膜タンパク質;分解促進因子;例えばエイズエンベロープの一部のようなウイルス抗原;輸送タンパク質;ホーミング受容体;アドレッシング調節タンパク質;抗体;キメラタンパク質、例えばイムノアドヘシン(イムノアドヘシンは、例えば米国特許第5,116,964号、第5,714,147号および第5,336,603号に記述され、これらの開示は引用することにより本明細書に組み込まれ;イムノアドヘシンにはCD4(Capon et al.,(1989)Nature 337:525−531;Traunecker et al.(1989)Nature 339:68−70;およびByrn et al.,(1990)Nature 344:667−670);L−セレクチンもしくはホーミング受容体(Watson et al.,(1990)J.Cell.Biol.110:2221−2229;およびWatson et al.,(1991)Nature 349:164−167);CD44(Aruffo et al.,(1990)Cell 61:11303−1313;CD28およびB7(Linsley et al.,(1991)J.Exp.Med.173:721−730);CTLA−4(Linsley et al.,J.Exp.Med.174:561−569);CD22(Stamenkovic et al.,Cell 66:1133−1144);TNF受容体(Ashkenazi et al.,(1991)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88:10535−10539;Lesslauer et al.,(1991)Eur J.Immunol.27:2883−2886;およびPeppel et al.,(1991)J.Exp Med.174:1483−1489);NP受容体(Bennett et al.,(1991)J.Biol.Chem.266:23060−23067;インターフェロンγ受容体(Kurschner et al.,(1992)J.Biol.Chem.267:9354−9360;4−1BB(Chalupny et al.,(1992)PNAS USA 89:10360−10364)およびIgE受容体α(Ridgway and Gorman,(1991)J.Cell.Biol.115,Abstract No.1448)が包含される)および上記のポリペプチドのいずれかのフラグメントが包含される。
「抗体」という用語は最も広い意味において用いられ、そして特に単一のモノクローナ
ル抗体(アゴニストおよびアンタゴニスト抗体を包含する)およびポリエピトープ特異性を有する抗体組成物を含む。「抗体」という用語は特にモノクローナル抗体(全長モノクローナル抗体を包含する)、ポリクローナル抗体、多重特異性抗体(例えば二重特異性抗体)および抗体フラグメントを含む。
「細胞培養培地」および「培養培地」および「発酵培地」という用語は、典型的に以下のカテゴリー:
1)通常はグルコースのような炭水化物の形態における、エネルギー源;
2)全ての必須アミノ酸、および通常は20個のアミノ酸に加えてシステインの基本セット;
3)低濃度で必要とされるビタミンおよび/もしくは他の有機化合物;
4)遊離脂肪酸;ならびに
5)微量元素、ここで、微量元素は典型的には非常に低い濃度で、通常はマイクロモルの範囲において必要とされる無機化合物もしくは天然に存在する元素として定義される
の1つもしくはそれ以上から少なくとも1つの成分を提供する哺乳類細胞を培養するために使用する栄養溶液をさす。
栄養溶液は、場合により以下のカテゴリー:
1)例えば、インシュリン、トランスフェリンおよび上皮増殖因子のようなホルモンおよび他の増殖因子;
2)例えば、カルシウム、マグネシウムおよびリン酸塩のような塩およびバッファー;
3)例えば、アデノシン、チミジンおよびヒポキサンチンのようなヌクレオシドおよび塩基;ならびに
4)タンパク質および組織加水分解物
のいずれかから1つもしくはそれ以上の成分を補足してもよい。
細胞培養培地は、培地が任意の哺乳類起源からの血清(例えばウシ胎仔血清[FBS]))を本質的に含まない場合に、一般に「無血清」である。「本質的に含まない」により、細胞培養培地が約0〜5%の間の血清、好ましくは約0〜1%の間の血清、そして最も好ましくは約0〜0.1%の間の血清を含んでなることを意味する。
「哺乳類宿主細胞」、「宿主細胞」、「哺乳類細胞」などの用語は、適切な栄養物および増殖因子を含有する培地において単層培養にもしくは懸濁培養に置いた場合に増殖および生存が可能な哺乳類由来の細胞系をさす。特定の細胞系のための必要な増殖因子は、例えばMammalian Cell Culture,Mather,J.P.ed.,Plenum Press,N.Y.(1984)およびBarnes and Sato,(1980)Cell,22:649に記載の通り、過度の実験なしに実験的に容易に決定される。典型的に、これらの細胞は培養培地中に大量の興味のある特定の糖タンパク質を発現しそして分泌することができる。本発明の関連内で適当な哺乳類宿主細胞の例には、ベビーハムスター腎臓(BHK)細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、ヒトハイブリッド宿主細胞、例えばHKB細胞(米国特許第6,136,599号を参照、ヒト胎児腎臓細胞(293S)と改変された(modified)バーキットリンパ腫細胞(2B8)の融合によって作られた細胞)、CHO/−DHFR(CHO、Urlaub and Chasin,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,77:4216(1980));dp12.CHO細胞(1989年3月15日に公開されたEP 307,247);マウスセルトリ細胞(TM4、Mather,Biol.Reprod.,23:243−251(1980));ヒト子宮頸癌細胞(HELA、ATCC CCL2);ヒト肺細胞(W138、ATCC CCL75);ヒト肝臓細胞(Hep G2、HB 8065);マウス乳腺腫瘍(MMT 060562、ATCC CCL51);TRI細胞(Mather et al.,Annals N.Y.Ac
ad.Sci.,383:44−68[1982]);MRC5細胞;FS4細胞を包含することができる。
細胞培養の「増殖期」は、細胞が一般に急速に分裂している指数細胞増殖の期間(対数期)をさす。この期間中に、細胞はある期間、通常は1〜5日の間にわたってそして細胞増殖を最大にするような条件下で培養される。宿主細胞の増殖サイクルの決定は、想定される特定の宿主細胞について過度の実験なしに決定することができる。「ある期間そして細胞増殖を最大にするような条件下で」などは、特定の細胞系について、細胞増殖および分裂に最適であると決定される培養条件をさす。増殖期の間、最適な細胞増殖が特定の細胞系について得られるように、加湿制御大気中で、一般に約30〜40℃で、好ましくは約37℃で必要な添加剤を含有する栄養培地において細胞を培養する。細胞は、約1〜5日の間、通常は2〜3日の間の期間にわたって増殖期において維持される。
細胞培養の「移行期」は、その間に生産期のための培養条件を行う期間をさす。移行期の間に、亜鉛もしくはコバルトイオン濃度および温度のような環境因子を増殖条件から生産条件に変える。
細胞培養の「生産期」は、その間に細胞増殖がプラトーに達しているかもしくはほぼ一定レベルで維持される期間をさす。生産期の間、対数細胞増殖は終わっており、そしてタンパク質生産が主である。この期間中、連続タンパク質生産を維持するためにそして所望の糖タンパク質産物を得るために培地は一般に補充される。
「発現」もしくは「発現する」という用語は、宿主細胞内で起こっている転写および翻訳をさすために本明細書において用いられる。宿主細胞における産物遺伝子の発現のレベルは、細胞に存在する対応するmRNAの量もしくは細胞により生産される産物遺伝子によりコードされるタンパク質の量のいずれかに基づいて決定することができる。例えば、産物遺伝子から転写されるmRNAは望ましくはノーザンハイブリダイゼーションにより定量される。Sambrook et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,pp.7.3−7.57(Cold Spring Harbor Laboratory Press,1989)。産物遺伝子によりコードされるタンパク質は、タンパク質の生物学的活性をアッセイすることによりまたはそのような活性に依存しないアッセイ、例えばタンパク質と反応することができる抗体を使用するウェスタンブロッティングもしくはラジオイムノアッセイを用いることにより定量することができる。Sambrook et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,pp.18.1−18.88(Cold Spring Harbor Laboratory Press,1989)。
本明細書において用いる場合、「タンパク質」、「ペプチド」および「ポリペプチド」という用語は、1つのアミノ酸ポリマーまたは一組の2つもしくはそれ以上の相互作用するもしくは結合したアミノ酸ポリマーを示すために互換的に用いられる。
II.細胞培養方法
糖タンパク質を生産する真核宿主細胞培養培地において、亜鉛およびコバルトのようなある種の微量元素、またはインシュリン様成長因子1(IGF−1)のような増殖因子を提供することは、オリゴ糖側鎖における増加したシアル酸含量を有する糖タンパク質産物をもたらすことが決定された。複合オリゴ糖構造当たり1個もしくはそれ以上のシアル酸残基を発現するタンパク質はインビボにおいてより長いクリアランス速度を有することができるので、生産される糖タンパク質のクリアランス速度は製造の総合的シアリル化度により広い範囲内で操作することができる。本発明は、真核生物そして特に哺乳類細胞培養
から回収することができる糖タンパク質のシアリル化を増加する方法を提供する。
ある態様において、真核細胞、特に哺乳類細胞は所望の糖タンパク質産物を生産するように培養される。本発明の関連内で糖タンパク質の生産のために宿主細胞を選択することにおいて、異なる宿主細胞は発現されるタンパク質の翻訳および翻訳後プロセシングおよび修飾(例えば、グリコシル化、切断)の特徴的なそして特定の機序を有すると認識することは重要である。所望の翻訳後修飾が可能であることを保証するために適切な細胞系が選択されるべきである。あるいはまた、宿主細胞は特定の翻訳後修飾に必要とされる所望の遺伝子産物を発現するように改変することができる。
特に、所望のタンパク質を発現する哺乳類細胞は、本明細書において記述される適切な条件下で、適切な翻訳後修飾がインビボで起こるように特定の酵素を発現するかもしくは発現するように操作されるべきである。これらの酵素には、Hubbard and Ivan Suira for N−linked oligosaccharidesに記述されるもののようなN−およびO−結合型炭水化物の付加および完成に必要な酵素が包含される。これらの酵素には、場合によりオリゴサッカリルトランスフェラーゼ、アルファ−グルコシダーゼI、アルファ−グルコシダーゼII、ERアルファ(1,2)マンノシダーゼ、ゴルジアルファ−マンノシダーゼI、N−アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼI、ゴルジアルファ−マンノシダーゼII、N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼII、アルファ(1,6)フコシルトランスフェラーゼおよびβ(1,4)ガラクトシルトランスフェラーゼが包含される。さらに、宿主細胞は宿主細胞ゲノムの一部として特定の位置および結合において末端のシアル酸を付けると予想することができる適切なシアリルトランスフェラーゼを発現する。場合により、宿主細胞は、例えばシアリルトランスフェラーゼをコードするDNAでの宿主細胞のトランスフェクションにより適切なシアリルトランスフェラーゼを発現するようにすることができる。
上記のシアリルトランスフェラーゼは、Galβ1-4GlcNAcのような適切なオリゴ糖コア構造に末端のシアル酸残基を付けると予想される。本発明の関連内で適切なシアリルトランスフェラーゼには、N−およびO−結合型オリゴ糖の複合シアリル化および分枝を触媒するシアリルトランスフェラーゼが包含されるがこれらに限定されるものではない。
細胞特異的生産性に影響を及ぼす細胞培養パラメーターを制御することにより糖タンパク質におけるシアル酸の総含量に影響を与えることができる(例えば、米国特許第5,705,364号を参照)。細胞特異的生産性に影響を及ぼす因子は当該技術分野において周知であり、そしてDNA/RNAコピー数に影響を及ぼす因子、RNAを安定させる因子のようなRNAに影響を及ぼす因子、培地栄養物および他の補足物、転写エンハンサーの濃度、培養環境のオスモル濃度、細胞培養の温度およびpHなどが包含されるがこれらに限定されるものではない。
所望のタンパク質を発現しそして特定の位置および結合において所望の炭水化物を付加することができる哺乳類細胞の培養には、培養している宿主細胞に特別な注意を払って多数の培養条件を用いることができる。哺乳類細胞の適当な培養条件は当該技術分野において周知であるか(J.Immunol.Methods(1983)56:221−234)もしくは当業者により容易に決定されることができ(例えば、Animal Cell Culture:A Practical Approach 2nd Ed.,Rickwood,D.and Hames,B.D.,eds.Oxford University Press,New York(1992)を参照)、そして選択した特定の宿主細胞によって異なる。
哺乳類細胞培養は、培養している特定の細胞に適当な培地において調製される。ハムF10(Sigma)、最小必須培地(MEM、Sigma)、RPMI−1640(Sigma)およびダルベッコ変法イーグル培地(DMEM、Sigma)のような市販されている培地は、典型的な栄養溶液である。さらに、Ham and Wallace,(1979)Meth.Enz.,58:44;Barnes and Sato,(1980)Anal.Biochem.,102:255;米国特許第4,767,704号;第4,657,866号;第4,927,762号;第5,122,469号もしくは第4,560,655号;国際公開第WO90/03430号;および第WO87/00195号(これらの全ての開示は引用することにより本明細書に組み込まれる)に記述される培地のいずれも培養培地として用いることができる。これらの培地のいずれも、必要に応じてホルモンおよび/もしくは他の増殖因子(インシュリン、トランスフェリンもしくは上皮増殖因子のような)、塩(塩化ナトリウム、カルシウム、マグネシウムおよびリン酸塩のような)、バッファー(HEPESのような)、ヌクレオシド(アデノシンおよびチミジンのような)、抗生物質(ゲンタマイシン(R)薬のような)、微量元素(マイクロモルの範囲における最終濃度で通常は存在する無機化合物として定義される)、脂質(リノール酸もしくは他の脂肪酸のような)およびそれらの適当な担体、ならびにグルコースもしくは同等なエネルギー源を補足することができる。任意の他の必要な補足物もまた、当業者に既知である適切な濃度で含むことができる。
糖タンパク質は、様々な細胞培養条件下で所望のタンパク質を発現する細胞を培養することにより生産することができる。例えば、タンパク質の大規模もしくは小規模生産のための細胞培養方法は本発明の関連内で潜在的に有用である。流動床バイオリアクター、中空糸型バイオリアクター、ローラーボトル培養もしくは撹拌タンクバイオリアクターシステムが包含されるがこれらに限定されるものではない方法を、後の2つの系において、微小担体とともにもしくはそれなしに、用いることができ、あるいはまたバッチ、流加バッチもしくは連続モードにおいて操作することができる。
ある態様において、本発明の細胞培養は撹拌タンクバイオリアクターシステムにおいて行われ、そして流加バッチ培養方法が用いられる。好ましい流加バッチ培養において哺乳類宿主細胞および培養培地を最初に培養容器に供給し、そして培養の終了前に定期的な細胞および/もしくは産物収集をしてもしくはせずに、培養中に培養物に追加の培養栄養物を連続的にもしくは別個に少しずつ増やして入れる。流加バッチ培養には、例えば、定期的に全培養物(細胞および培地を含む)を取り除きそして新しい培地で置き換える半連続流加バッチ培養を包含することができる。流加バッチ培養は、細胞培養のための全ての成分(細胞および全ての培養栄養物を含む)が培養工程の開始時に培養容器に供給される単純バッチ培養から区別される。流加バッチ培養は、工程中に培養容器から上清が取り除かれない限りかん流培養からさらに区別することができる(かん流培養において、細胞は例えば濾過、カプセル封入、微小担体への固定、沈降などにより培養物中に拘束され、そして培養培地は連続的にもしくは断続的に導入され、そして培養容器から取り除かれる)。
さらに、培養物の細胞は、意図される特定の宿主細胞および特定の生産計画に適当であり得る任意のスキームもしくは経路に従って増殖させることができる。従って、本発明は単一段階もしくは多段階培養方法を意図する。単一段階培養において宿主細胞を培養環境に植菌し、そして細胞培養の単一の生産期の間に本発明の方法を用いる。あるいはまた、多段階培養が想定される。多段階培養において細胞を多数の段階もしくは時期において培養することができる。例えば、場合により貯蔵から取り出した細胞を増殖および高い生存能力を促進するために適当な培地に植菌する第一段階もしくは増殖期培養において細胞を培養することができる。宿主細胞培養物に新しい培地を加えることにより適当な期間にわたって細胞を増殖期において維持することができる。
ある態様によれば、流加バッチもしくは連続細胞培養条件は、細胞培養の増殖期における哺乳類細胞の増殖を高めるように考案される。増殖期において、増殖に関して最大にする条件下でそして期間にわたって細胞を培養する。温度、pH、溶存酸素(dO)などのような培養条件は特定の宿主で用いられるものであり、そして当業者に明らかである。一般に、pHは酸(例えばCO)もしくは塩基(例えばNaCOもしくはNaOH)のいずれかを用いて約6.5〜7.5の間のレベルに調整される。CHO細胞のような哺乳類細胞を培養するために適当な温度範囲は約30〜38℃の間、そして好ましくは約37℃であり、そして適当なdOは5〜90%の間の空気飽和である。
特定の段階で、生産期もしくは段階の細胞培養を植菌するためにこれらの細胞を用いることができる。あるいはまた、上記の通り生産期もしくは段階は植菌または増殖期もしくは段階と連続的であることができる。
本発明によれば、細胞培養の生産期の間の細胞培養環境は制御される。本発明の方法によれば、培養培地における亜鉛イオン、コバルトイオンもしくはIGF−1濃度は、得られる糖タンパク質において所望のシアル酸含量が達成されそして維持されるように操作される。ある態様において、細胞培養方法の生産期には、細胞培養の生産期のパラメーター(亜鉛イオン、コバルトイオンもしくはIGF−1の添加のような)を行う細胞培養の移行期が先行する。
本発明によれば、亜鉛イオン、コバルトイオンもしくはIGF−1の濃度は脱シアリル化を抑制するように制御され、本発明の方法から回収される糖タンパク質における増加したシアル酸をもたらす。亜鉛およびコバルトイオンならびにIGF−1の濃度は、細胞特異的生産性および生産される糖タンパク質のシアル酸含量に影響を及ぼし得る生産期のオスモル濃度のような他の方法パラメーターに留意して選択される。
本発明は、特定の態様において、糖タンパク質を生産する細胞が維持される培養培地に有効量のZn2+もしくはCo2+を加えることにより哺乳類細胞培養において糖タンパク質を生産する方法を提供する。
従って、ある態様において、糖タンパク質を生産する細胞を培養する培養培地に有効量のCo2+を加えることにより哺乳類細胞培養において糖タンパク質を生産する方法もしくは工程が提供される。ある態様において、有効量はシアリダーゼ発現および/もしくは活性を抑制するために十分である。従って、ある態様において、Co2+の濃度は約0.005mM〜50mMの間である。前述のパラメーターは、成熟糖タンパク質シアル酸含量に影響を及ぼすように制御される。ある態様において、Co2+はコバルト塩の形態において加えられる。ある態様において、Co2+はCoClおよびCoSOよりなる群から選択される化合物由来である。
同様に、ある態様において、シアリダーゼ発現および/もしくは活性を抑制するために糖タンパク質を生産する細胞を培養する培養培地に有効量のZn2+を加えることにより哺乳類細胞培養において糖タンパク質を生産する方法もしくは工程が提供される。ある態様において、有効量はシアリダーゼ発現および/もしくは活性を抑制するために十分である。従って、ある態様において、Zn2+の濃度は約0.005mM〜50mMの間である。前述のパラメーターは、成熟糖タンパク質シアル酸含量に影響を及ぼすように制御される。ある態様において、Zn2+は亜鉛塩の形態において加えられる。ある態様において、Zn2+はZnClおよびZnSOよりなる群から選択される化合物由来である。
ある態様において、Zn2+もしくはCo2+の濃度は、例えば、以下の値:0.00
5mM、0.006mM、0.007mM、0.008mM、0.009mM、0.01mM、0.02mM、0.03mM、0.04mM、0.05mM、0.06mM、0.07mM、0.08mM、0.09mM、0.10mM、0.11mM、0.12mM、0.13mM、0.14mM、0.15mM、0.2mM、0.25mM、0.30mM、0.35mM、0.40mM、0.5mM、1.0mM、5.0mM、10.0mM、15.0mM、20.0mM、25.0mM、30.0mM、35.0mM、40.0mM、45.0mM、50.0mMの1つもしくはそれ以上より大きい可能性がある。
亜鉛イオンは、ZnClの添加によるような、当該技術分野において既知である任意の手段により加えられる。好ましい態様において、亜鉛は本明細書に記述されるかもしくは哺乳類細胞培養の当業者に既知であるような他の適切な栄養物とともにもしくはそれなしに流加バッチ培養システムにバッチにおいて加えられる。
コバルトイオンは、CoClの添加によるような、当該技術分野において既知である任意の手段により加えられる。好ましい態様において、コバルトは本明細書に記述されるかもしくは哺乳類細胞培養の当業者に既知であるような他の適切な栄養物とともにもしくはそれなしに流加バッチ培養システムにバッチにおいて加えられる。
ある態様において、細胞培養培地に有効量のインシュリン様成長因子(IGF−1)を加えることにより、ベビーハムスター腎臓(BHK)細胞培養におけるような哺乳類細胞培養において糖タンパク質を生産する方法および工程もまた提供される。ある態様において、シアリダーゼの発現および/もしくは活性を減らすために有用なIGF−1のレベルは以下の範囲:1〜10ng/ml、1〜5ng/ml、5〜10ng/ml、10〜20ng/ml、10〜15ng/ml、15〜20ng/ml、20〜30ng/ml、20〜25ng/ml、25〜30ng/ml、30〜40ng/ml、30〜35ng/ml、35〜40ng/ml、40〜50ng/ml、40〜45ng/ml、45〜50ng/ml、50〜60ng/ml、60〜70ng/ml、70〜80ng/mlおよび80〜90ng/mlから選択される。
あるいはまた、他の哺乳類宿主細胞および他の糖タンパク質について、少量試験培養物を調製することができ、そして培養している特定の宿主細胞および培養の特定の期間に適切な様々な亜鉛もしくはコバルトイオン濃度またはIGF−1濃度で糖タンパク質のシアル酸含量を確かめることができる。ある態様において、亜鉛イオン、コバルトイオンもしくはIGF−1は細胞培養の生産期が開始される時点でもしくはそのころに宿主細胞培養に加えられる。都合良く、生産期に先立つ細胞培養工程中に移行期が用いられ、ここで、シアル酸含量の所望の増加、従って所望の糖型プロフィールのために本明細書において説明した通りの細胞培養条件が保証される。この時点で、培養の温度もまた変えることができ、それはある態様において約30℃〜36℃の間にもしくは約33℃にである。
ある態様において、これらの方法は、シアル酸キャッピングを増加するために上記で使用する技術の組み合わせによりさらに最適化することができる。ある態様において、亜鉛イオンおよびIGF−1を細胞培養培地に加えることができる。ある態様において、コバルトイオンおよびIGF−1を細胞培養培地に加えることができる。他の態様において、亜鉛およびコバルトイオンを細胞培養培地に加えることができる。
さらに、これらの方法はシアリダーゼ活性を減らすように細胞培養培地のpHを改変することによりさらに最適化することができる。ある態様において、特にBHK細胞において、pHは6.0以下、6.5以下、7.0以下、6.0〜7.0およびもしくは6.5〜7.0である。
これらの方法および工程は、任意の組換え的に生産した糖タンパク質で有用であると考えられる。例はホルモン、例えばインシュリン、成長ホルモン(ヒト成長ホルモンおよびウシ成長ホルモンを包含する)、組織型プラスミノーゲンアクチベーター(t−PA)、レニン、凝固因子、例えば第VII因子、第VIII因子および第IX因子、ボンベシン、トロンビン、造血成長因子、血清アルブミン、ホルモンもしくは増殖因子の受容体、インターロイキン、コロニー刺激因子、T細胞受容体、MHCポリペプチド、ウイルス抗原、グリコシルトランスフェラーゼなどである。本発明の方法において有用な他の糖タンパク質には、多くの中でも、α1−抗トリプシン、エリスロポエチン、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子、抗トロンビンIII、インターロイキン6、インターフェロンβ(ベータ)、プロテインC、フィブリノーゲンが包含される。糖タンパク質のこのリストは例であり、限定するものではなく、そしてまた上記に挙げた定義の節に包含される。
本発明の細胞培養方法は生産される糖タンパク質のシアリル化の所望のレベルを達成するように選択されることが当業者により理解される。シアリル化の程度に影響を与える本明細書に記載のものに加えた工程パラメーターには、酸素レベル、アンモニウムレベル、pHおよびヘキソースレベルが包含される。培養密度、時間および温度のような貯蔵条件もまたシアリル化に影響を与える。本発明は、増大したシアリル化にさらに最も適当である工程パラメーターを包含するものとする。さらに、例えば米国特許第5,705,364号は、培養培地へのアルカン酸の添加、培養培地のオスモル濃度を制御することおよび増殖温度を制御することのような、生産性に影響を及ぼす因子を制御することにより糖タンパク質のシアル酸含量を改変する方法を提供する。
III.糖タンパク質の回収
ポリペプチド生産期の後に、興味のあるポリペプチドを当該技術分野において確立した技術を用いて培養培地から回収する。
興味のあるポリペプチドは、好まし くは、分泌ポリペプチドとして培養培地から回収される。例えば、第一段階として、培養培地もしくは溶解物を遠心分離して微粒子状細胞残屑を取り除く。その後にポリペプチドを混入可溶性タンパク質およびポリペプチドから精製し、以下の方法:免疫親和性もしくはイオン交換カラム上での分画;エタノール沈殿;逆相HPLC;シリカ上でのもしくはDEAEのような陽イオン交換樹脂上でのクロマトグラフィー:クロマトフォーカシング;SDS−PAGE;硫酸アンモニウム沈殿;例えばセファデックスG−75を用いるゲル濾過:およびIgGのような混入物質を除くためのプロテインAセファロースカラムは適当な精製方法の例である。
IV.糖タンパク質の分析
本明細書に記載の工程により生産される糖タンパク質の複合炭水化物部分は、炭水化物分析の通常の技術により、所望に応じて容易に分析することができる。従って、例えば当該技術分野において周知であるレクチンブロッティングのような技術により末端のマンノースもしくはガラクトースのような他の糖の割合が示される。シアル酸によるモノ−、ビ−、トリ−もしくはテトラ−アンテナリー(mono−,bi−,tri− or tetra−antennary)オリゴ糖の終結は、無水ヒドラジンもしくは酵素的方法を用いるタンパク質からの糖の遊離およびイオン交換もしくはサイズ排除クロマトグラフィーまたは当該技術分野において周知である他の方法によるオリゴ糖の分画により確かめることができる。糖タンパク質の等電点(pI)もまた、シアル酸を取り除くためのノイラミニダーゼでの処理の前にそして後に測定することができる。ノイラミニダーゼ処理の後のpIの増加は、糖タンパク質上のシアル酸の存在を示す。
得られる炭水化物は、本明細書に記述される方法を包含する当該技術分野において既知である任意の方法により分析することができる。いくつかの方法がグリコシル化分析のた
めに当該技術分野において既知であり、そして本発明の関連において有用である。そのような方法は、ペプチドに結合したオリゴ糖の同一性および組成に関する情報を提供する。本発明において有用な炭水化物分析の方法には、レクチンクロマトグラフィー;電荷に基づいてオリゴ糖を分離するために高pH陰イオン交換クロマトグラフィーを用いる、HPAEC−PAD;NMR;質量分析法;HPLC;GPC;単糖組成分析;連続酵素消化が包含されるがこれらに限定されるものではない。
シアル酸は、三重反復サンプルにおいてYao et al.(Anal Biochem.179:332−335(1989))の直接熱量測定法により別個に決定することができる。好ましい態様において、Warren,L.J.Biol Chem 238:(8)(1959)のチオバルビツール酸(thibarbaturic acid)(TBA)もしくはAnumula,K.R.,(1995)Anal.Biochem.230:24−30の方法が使用される。
ここで本発明を一般的に記述したが、特定されない限り、説明の目的で提供されそして本発明を限定するものではない以下の実施例を参照することによって同じことがさらに容易に理解される。
本明細書に記述される実施例および態様は説明のためでありそして限定のためではないこと、および請求項に記載の通り、本発明の精神および範囲からそれることなしに他の例を使用できることが当業者に明らかである。
材料および方法
独自の培地(「X培地」)を用いて12Lの作業容量で15Lの発酵槽において実験を行い、しかしながら、市販されているものを包含する他の培地が使用に意図される。サンプルを様々な時間点で発酵槽から採取し、そして発酵槽サンプルを1000x重力で10分間回転させた。清澄な上清を新しいチューブに移し、そしてM−PER(Pierce,Rockford,IL)もしくはPhosphosafe溶解バッファー(Novagen,Madison,WI)において供給業者により提供される使用説明書に従って細胞ペレットを溶解した。シアリダーゼ活性は、改変された(modified)NA−Starキット(Applied Biosystems,Foster City,CA)およびModulusマイクロプレートリーダー(Turner Biosystems,Sunnyvale,CA)を用いて定量した。LY294002、PD98059、ラパマイシンおよびインシュリン様成長因子1(IGF−1)はSAFC(Saint Louis,MO)から購入した。免疫ブロットにおけるシアリダーゼの検出には、ポリクローナル抗体を使用した(Abnova Inc.,Taiwan)。マウスモノクローナル抗体(Santa Cruz Biotechnology,Santa Cruz,CA)およびポリクローナル抗体(Cell Signaling Technology,Danvers,MA)をそれぞれリン酸化されたERKおよびリン酸化されたAktを検出するために使用した。
精製された糖タンパク質Kをシアリダーゼおよび/もしくはベータ−ガラクトシダーゼ消化に供し、そして全部のおよび露出したガラクトースをDionex HPAEC−PAIDを用いて測定した。図1に示される式は、キャッピングパーセンテージの計算に使用する。
低キャッピング対高キャッピング細胞源
たとえ同じ親コロニーからでも、異なる細胞源は、オリゴ糖のシアル酸キャッピング傾向が異なり得る。そのような細胞源における相違は、糖タンパク質の生産に大いに影響を与え得る。ここで図2に関して、低キャッピング値を有する細胞源はキャンペーンの中間に向かってキャッピングの減少傾向をもたらし、一方、高キャッピング細胞源と見なされるものは全キャンペーン中に境界を上回るキャッピング値を維持した。
従って、細胞源はシアリダーゼ活性に起因し得るオリゴ糖のシアル酸キャッピングにおいて重要な役割を果たす。図3に示されるのは、低キャッピング値を有する細胞源が異なる商業規模製造キャペーンにおける細胞溶解物において増大したシアリダーゼ活性を一貫して示したことを表す図である。
図4(A)および4(B)において示されるように、歴史的に低いキャッピング値を有する細胞源を用いた15Lバイオリアクター発酵における採取細胞培養液ならびに細胞溶解物において高いシアリダーゼ活性が認められた。両方の細胞源において29日での培地におけるガラクトース補充(3g/L)に対する細胞溶解物および細胞培養液におけるシアリダーゼ活性の急性反応の検出に留意することは興味深い。
インシュリン様成長因子1(IGF−1)はシアリダーゼ活性を抑制する
インシュリン様成長因子1(IGF−1)およびインシュリン受容体自己リン酸化は、インシュリン受容体基質(IRS−1)動員によって、異なる下流シグナルを活性化し、そして細胞増殖および分化の両方を引き起こす。図5に示されるのは、IGF−1/インシュリン受容体経路である。Ras−Raf−Ker−Mek経路の活性化は増殖を刺激し、それはシアリダーゼダウンレギュレーションに寄与する。逆に、PI3K−Akt−mTOR−P70S6K経路の活性化はシアリダーゼ発現をもたらす。IGF−1受容体のみがErk経路のIRS−1非依存的活性化を媒介できることに留意することは重要である。
BHK細胞をローラーボトルにおいて異なる阻害剤を補足した培地中で6日間培養した。Phosphosafe溶解バッファー(Novagen,Madison,WI)を用いて細胞溶解物を調製し、そして適切な抗体を用いて免疫ブロットに供した。図6に示される結果により、Erkリン酸化が15μMのPD98059の存在下で、そしてAktリン酸化が20μMのLY294002もしくは5ng/mLのラパマイシンの存在下で妨げられることが示された。LY294002もしくはラパマイシンによるAkt活性化の抑制はさらに、BHK細胞においてErkリン酸化およびシアリダーゼ発現のダウンレギュレーションをもたらした。別の独自の培地(「Y培地」)において培養したBHK細胞はErkリン酸化を不活性化することが示されることもまた認められた。しかしながら、シアリダーゼ活性への違いはコントロールと比較して見出されなかった。これは、PD98059によるErk活性化の抑制がシアリダーゼ発現の変化をもたらさなかった結果と一致する。
培地におけるインシュリンの減少(10倍)は、ローラーボトルにおいて培養したBHK細胞におけるシアリダーゼ活性に影響がないことが示され、図7に示される。減少したインシュリンを有する培地におけるIGF−1(20ng/mL)の添加は、コントロールと比較してシアリダーゼ発現をダウンレギュレーションした。
シアリダーゼ活性はpH依存的である。
BHK細胞におけるシアリダーゼ活性はpH依存的であることもまた示され、図8に示される。細胞溶解物をM−PER溶解バッファー(Pierce)を用いて調製し、そし
て異なるpH条件下で改変されたNA−Starキット(Applied Biosystems)を用いてシアリダーゼ活性を測定した。BHK細胞におけるシアリダーゼ活性は酸性pHでより高い活性を有することが示されることが見出された。
微量元素を用いるシアリダーゼ活性の抑制
ここで図9に関して、CaCl、NiCl、CoClおよびZnClを包含する微量元素を用いるシアリダーゼ活性の抑制が示される。M−PER溶解バッファー(Pierce)を用いて調製したBHK細胞の細胞溶解物を様々な濃度で異なる微量元素で処理した。データは、ZnClおよびCoClがインビトロで効果的にシアリダーゼ活性を抑制することを示した。
上記の明細書に記載される全ての公開および特許は、引用することにより本明細書に組み込まれる。本発明の記載の方法の様々な改変およびバリエーションは、本発明の範囲および精神からそれることなしに当業者に明らかである。本発明は特定の態様と関連して記述されているが、請求した通りの本発明はそのような特定の態様に過度に限定されるべきではないことが理解されるべきである。実際に、当業者に明らかである本発明を実施するための上記の形態の様々な改変は以下の請求項の範囲内であるものとする。本明細書に記載する本発明の特定の態様の多くの同等物を当業者は認識するかもしくは通常の実験のみを用いて確かめることができる。そのような同等物は、以下の請求項により包含されるものとする。

Claims (16)

  1. 組換え細胞培養におけるシアリダーゼの発現および/もしくは活性を抑制することを含んでなる組換え的に生産した糖タンパク質におけるシアル酸で終わるオリゴ糖のパーセンテージを増加する方法であって、該シアリダーゼの発現および/もしくは活性の抑制が、組換え細胞培養への有効量のインシュリン様成長因子1(IGF−1)を添加することを特徴とする、方法
  2. IGF−1が1〜90ng/mlの間の濃度を有する請求項1に記載の方法。
  3. シアリダーゼの発現および/もしくは活性の抑制が組換え細胞培養への有効量の亜鉛イオンの添加をさらに含んでなる請求項1に記載の方法。
  4. 亜鉛イオンが0.005mM〜50mMの間の濃度を有する請求項3に記載の方法。
  5. 亜鉛イオンが亜鉛塩の形態において加えられる請求項4に記載の方法。
  6. 亜鉛塩がZnCl2およびZnSO4よりなる群から選択される請求項5に記載の方法。
  7. シアリダーゼの発現および/もしくは活性の抑制が組換え細胞培養への有効量のコバルトイオンの添加をさらに含んでなる請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. コバルトイオンの有効量が0.005mM〜50mMの間の濃度を有する請求項7に記載の方法。
  9. コバルトイオンがコバルト塩の形態において加えられる請求項8に記載の方法。
  10. コバルト塩がCoCl2およびCoSO4よりなる群から選択される請求項9に記載の方法。
  11. 細胞培養のpHを改変することをさらに含んでなる請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
  12. pHが7.0以下である請求項11に記載の方法。
  13. pHが6.5〜7.0である請求項12に記載の方法。
  14. 細胞培養に有効量のインシュリン様成長因子1(IGF−1)を加えることを特徴とし、該有効量のIGF−1が糖タンパク質上のシアル酸の喪失を最小限に抑えるために有効な濃度である、生産期において培地中で哺乳類宿主細胞を培養することを含んでなる、哺乳類細胞培養により糖タンパク質を生産する方法。
  15. 細胞培養に有効量の亜鉛イオンをさらに加えることを特徴とし、該有効量の亜鉛イオンが糖タンパク質上のシアル酸の喪失を最小限に抑えるために有効な濃度である、請求項14に記載の方法。
  16. 細胞培養に有効量のコバルトイオンをさらに加えることを特徴とし、該有効量のコバルトイオンが糖タンパク質上のシアル酸の喪失を最小限に抑えるために有効な濃度である、請求項14または15に記載の方法。
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