JP5625707B2 - 半導体装置、電子機器、および半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置、電子機器、および半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、受光素子、半導体装置、電子機器、および受光素子の製造方法、並びに半導体装置の製造方法に関する。
従来から、半導体装置、例えば、液晶表示パネルを備えた携帯電話等では、開閉時(スライド時を含む)に周辺の照度を照度センサにより測定している。照度センサで外光の明るさを検知し、その検知した値に基づいて、液晶パネルのバックライトに使うLEDへの出力電流を調整する機能である。また、液晶表示パネルを備えた携帯電話等において近接センサを搭載している場合は、通話時に液晶表示パネルに利用者の顔が近接していると液晶表示パネルのバックライトが消灯し、内部バッテリーの省電化に貢献する。一方、通話が終わり液晶表示パネルから利用者の顔が遠ざかると液晶表示パネルのバックライトが点灯し、利用者は液晶表示パネルを視認できるようになる。
また、かかる測定値を用いたこれらの機能を適正に実現するためには、周辺の照度を測定する照度センサの感度は、人間の視感度特性を基準として設定することにより、人間の明暗の感度に対応させることができる。例えば、周辺の照度に対して液晶表示パネルの輝度を調整する場合には、人間の視感度特性を基準とし、その人間の視感度特性に近づくように調整することで見易さが向上する。
このため、例えば、同一基板上に並列的に形成された2つのフォトダイオードを用いると共に、各フォトダイオードの光を透過する波長を異ならせたバンドパスフィルター機能を備えたカラーフィルタを搭載し、それぞれの出力の差分を演算して視感度特性に近づける技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、同一基板上に深さの異なる2つのフォトダイオードを形成し、それぞれの出力の差分を演算して、視感度特性に近づける技術も知られている(例えば、特許文献2参照)。
同一基板上に並列的に形成された第1のフォトダイオードと第2のフォトダイオードを有し、第1のフォトダイオードと第2のフォトダイオードの差分を演算する技術が知られている(例えば、特許文献3参照)。この技術では、第2のフォトダイオードは積層構造体を備え、積層構造体は、シリコン酸化膜からなる第1層、第1層上に形成されたポリシリコン膜からなる第2層および第2層の上層に形成されたシリコン酸化膜からなる第3層を有する。
特開2007−227551号公報 特開2007−305868号公報 特開2006−351616号公報
しかしながら、カラーフィルタを利用した場合、作業数が増すうえ、所望の分光感度を得るためのカラーフィルタ開発コストも高騰してしまうという問題が生じていた。また、カラーフィルタはフォトダイオード表面部から上方に例えば層間絶縁膜などを介して離れて形成されるので、斜めからの入射光に対して受光部全体の反射率や減衰量が変動したり、入射光がカラーフィルタを介さずにフォトダイオードに到達してしまう可能性がある。これにより、分光感度特性が安定し難く、製品にばらつきが発生し易いうえ視感度特性に近似した特性を確保することが困難となり、設計の自由度が低いという問題が生じていた。
また、深さの異なるフォトダイオードを利用した場合、シリコン基板中に複数の不純物拡散層を形成しなければならず、これにより作業数が増加してコストが高くなり、また、分光感度調整のために拡散層の深さ、および不純物濃度を安定して形成する事が困難なため分光感度特性バラツキが大きくなる問題が生じていた。
更に、特許文献3の技術では、分光感度特性を自由に設定出来る範囲が狭く視感度特性に近似した特性にする事は困難であるという問題が生じていた。
そこで、本発明は、分光感度特性の安定化に貢献することができ、製品にばらつきが発生し難いうえ視感度特性に近似した特性を容易に確保することができ、設計の自由度を向上することができる受光素子、半導体装置、電子機器、および受光素子の製造方法、並びに半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
求項に記載の発明は、半導体基板表面に形成された第1のフォトダイオード、第2のフォトダイオードおよび第3のフォトダイオードと、前記第1のフォトダイオード上に形成された第1積層構造体と、前記第2のフォトダイオード上に形成された第2積層構造体と、前記第3のフォトダイオード上に形成された第3積層構造体と、前記第1のフォトダイオードおよび第3のフォトダイオードの出力の差分を演算する第1演算回路と、前記第1のフォトダイオードおよび第2のフォトダイオードの出力の差分を演算する第2演算回路と、を備え、前記第1積層構造体は、10nmより厚く30nmより薄い膜厚のシリコン酸化膜からなる第1層と、前記第1層上に形成された15nmより厚く40nmより薄い膜厚のシリコン窒化膜からなる第2層と、前記第2層上に形成された30nmより厚く80nmより薄い膜厚のポリシリコン膜からなる第3層と、を有し、前記第2積層構造体は、前記シリコン酸化膜からなる第1層と、前記第1層上に形成された前記シリコン窒化膜からなる第2層と、前記第2層上に形成された25nmより厚く100nmより薄い膜厚であってゲルマニウムの組成比がGe=40〜50%の濃度により規定される多結晶シリコンゲルマニウム膜からなる第3層と、を有し、前記第3積層構造体は、前記シリコン酸化膜からなる第1層と、前記第1層上に形成された前記シリコン窒化膜からなる第2層と、前記第2層上に形成された前記ポリシリコン膜からなる第3層と、前記ポリシリコン膜からなる第3層上に形成された前記多結晶シリコンゲルマニウム膜からなる第4層と、を有する半導体装置とした。
また、請求項に記載の発明は、請求項1に記載の半導体装置を備えた電子機器であって、液晶表示パネルと、前記第1演算回路の演算結果に基づいて前記液晶表示パネルの輝度を調整するとともに、前記第2演算回路の演算結果に基づいて前記液晶表示パネルのバックライトの電源をオン・オフする制御回路と、を備える電子機器とした。
また、請求項に記載の発明は、半導体基板表面に形成された第1のフォトダイオードおよび第2のフォトダイオードと、前記第1のフォトダイオード上に形成された第1積層構造体と、前記第2のフォトダイオード上に形成された第2積層構造体と、前記第1のフォトダイオードおよびのフォトダイオードの出力の差分を演算する演算回路と、を備え、前記第1積層構造体は、10nmより厚く30nmより薄い膜厚のシリコン酸化膜からなる第1層と、前記第1層上に形成された15nmより厚く40nmより薄い膜厚のシリコン窒化膜からなる第2層と、前記第2層上に形成された30nmより厚く80nmより薄い膜厚のポリシリコン膜からなる第3層と、を有し、前記第2積層構造体は、前記シリコン酸化膜からなる第1層と、前記第1層上に形成された前記シリコン窒化膜からなる第2層と、前記第2層上に形成された25nmより厚く100nmより薄い膜厚であってゲルマニウムの組成比がGe=40〜50%の濃度により規定される多結晶シリコンゲルマニウム膜からなる第3層と、を有す半導体装置とした。
また、請求項に記載の発明は、請求項3に記載の半導体装置を備えた電子機器であって、液晶表示パネルと、前記演算回路の演算結果に基づいて、液晶表示パネルの輝度を調整する制御回路と、を備える電子機器とした。
また、請求項に記載の発明は、半導体基板上に第1のフォトダイオード、第2のフォトダイオードおよび第3のフォトダイオードを形成する工程と、前記第1のフォトダイオード、前記第2のフォトダイオードおよび前記第3のフォトダイオードの素子間を分離する素子分離膜を形成する工程と、前記第1のフォトダイオード、前記第2のフォトダイオードおよび前記第3のフォトダイオードの表面の前記素子分離膜間のカソード領域上にシリコン酸化膜を10nm〜30nmの膜厚で形成する工程と、前記シリコン酸化膜および前記素子分離膜上にシリコン窒化膜を15nm〜40nmの膜厚で形成する工程と、前記シリコン窒化膜上にシリコン酸化膜を成膜し、成膜したシリコン酸化膜のうち前記第1のフォトダイオードおよび前記第3のフォトダイオード上のシリコン酸化膜を除去することで、前記第2のフォトダイオード上のシリコン窒化膜上にシリコン酸化膜を形成する工程と、前記第1のフォトダイオードおよび前記第3のフォトダイオード上のシリコン窒化膜、および前記第2のフォトダイオード上のシリコン酸化膜上にポリシリコン膜を30nm〜80nmの膜厚で成膜し、成膜したポリシリコン膜のうち前記第2のフォトダイオード上のシリコン酸化膜の上部および側部のポリシリコン膜を除去することで、前記第1のフォトダイオードおよび前記第3のフォトダイオード上のシリコン窒化膜上にポリシリコン膜を形成する工程と、前記第2のフォトダイオード上のシリコン酸化膜を除去する工程と、前記第1のフォトダイオードおよび前記第3のフォトダイオード上のポリシリコン膜、および前記第2のフォトダイオード上のシリコン窒化膜上にシリコン酸化膜を成膜し、成膜したシリコン酸化膜のうち前記第2のフォトダイオードおよび前記第3のフォトダイオード上のシリコン酸化膜を除去することで、前記第1のフォトダイオード上のポリシリコン膜上にシリコン酸化膜を形成する工程と、前記第1のフォトダイオード上のシリコン酸化膜上、前記第2のフォトダイオード上のシリコン窒化膜上、および前記第3のフォトダイオード上のポリシリコン膜上に、ゲルマニウムの組成比がGe=40〜50%の濃度により規定される多結晶シリコンゲルマニウム膜を25nm〜100nmの膜厚で成膜し、成膜した多結晶シリコンゲルマニウム膜のうち前記第1のフォトダイオード上の多結晶シリコンゲルマニウム膜を除去することで、前記第3のフォトダイオードのポリシリコン膜上および前記第2のフォトダイオードのシリコン窒化膜上に多結晶シリコンゲルマニウム膜を形成する工程と、前記第1のフォトダイオード上のシリコン酸化膜を除去する工程と、前記第1のフォトダイオード、前記第2のフォトダイオード、および前記第3のフォトダイオード上を除く領域の前記シリコン窒化膜を除去する工程と、を有する半導体装置の製造方法とした。
また、請求項に記載の発明は、半導体基板上に第1のフォトダイオードおよび第2のフォトダイオードを形成する工程と、前記第1のフォトダイオードおよび前記第2のフォトダイオードの素子間を分離する素子分離膜を形成する工程と、前記第1のフォトダイオードおよび第2のフォトダイオードの表面の前記素子分離膜間のカソード領域上にシリコン酸化膜を10nm〜30nmの膜厚で形成する工程と、前記シリコン酸化膜および前記素子分離膜上にシリコン窒化膜を15nm〜40nmの膜厚で形成する工程と、前記シリコン窒化膜上にシリコン酸化膜を成膜し、成膜したシリコン酸化膜のうち前記第1のフォトダイオード上のシリコン酸化膜を除去することで、前記第2のフォトダイオード上のシリコン窒化膜上にシリコン酸化膜を形成する工程と、前記第1のフォトダイオード上のシリコン窒化膜、および前記第2のフォトダイオード上のシリコン酸化膜上にポリシリコン膜を30nm〜80nmの膜厚で成膜し、成膜したポリシリコン膜のうち前記第2のフォトダイオード上のシリコン酸化膜の上部および側部のポリシリコン膜を除去することで、前記第1のフォトダイオード上のシリコン窒化膜上にポリシリコン膜を形成する工程と、前記第2のフォトダイオード上のシリコン酸化膜を除去する工程と、前記第1のフォトダイオード上のポリシリコン膜、および前記第2のフォトダイオード上のシリコン窒化膜上にシリコン酸化膜を成膜し、成膜したシリコン酸化膜のうち前記第2のフォトダイオード上のシリコン酸化膜を除去することで、前記第1のフォトダイオード上のポリシリコン膜上にシリコン酸化膜を形成する工程と、前記第1のフォトダイオード上のシリコン酸化膜上、および前記第2のフォトダイオード上のシリコン窒化膜上に、ゲルマニウムの組成比がGe=40〜50%の濃度により規定される多結晶シリコンゲルマニウム膜を25nm〜100nmの膜厚で成膜し、成膜した多結晶シリコンゲルマニウム膜のうち前記第1のフォトダイオード上の多結晶シリコンゲルマニウム膜を除去することで、前記第2のフォトダイオード上のシリコン窒化膜上に多結晶シリコンゲルマニウム膜を形成する工程と、前記第1のフォトダイオード上のシリコン酸化膜を除去する工程と、前記第1のフォトダイオードおよび前記第2のフォトダイオード上を除く領域の前記シリコン窒化膜を除去する工程と、を有する半導体装置の製造方法とした。
本発明の受光素子によれば、所望の分光感度特性を得ることができ、例えば、視感度特性に近い分光感度特性や赤外領域にピークを有する分光感度特性を得ることができる。
また、本発明の半導体装置によれば、分光感度特性の安定化に貢献することができ、製品にばらつきが発生し難いうえ視感度特性に近似した特性や赤外領域にピークを有する特性を容易に確保することができ、設計の自由度を向上することができる。
また、本発明の電子機器によれば、分光感度特性の安定化に貢献することができ、製品にばらつきが発生し難いうえ視感度特性に近似した特性や赤外領域にピークを有する特性を容易に確保することができ、設計の自由度を向上することができる。
本発明の第1実施形態に係る受光素子における積層構造体の断面構成を示す図である。 多結晶シリコンゲルマニウム膜に入射する波長とその屈折率との関係を示す図である。 多結晶シリコンゲルマニウム膜に入射する波長とその消衰係数との関係を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る半導体装置の要部の断面構造を模式的に示した図である。 本発明の第1実施形態に係る半導体装置の回路構成を示す図である。 照度センサに第1のフォトダイオードと第3のフォトダイオードとを用いた場合の演算(減算)後の分光感度特性を示す図である。 近接センサに第1のフォトダイオードと第2のフォトダイオードとを用いた場合の演算(減算)後の分光感度特性を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る半導体装置を適用した電子機器の正面図である。 本発明の第1実施形態に係る半導体装置における製造過程における要部の断面図である。 図9Aに続く図である。 図9Bに続く図である。 図9Cに続く図である。 図9Dに続く図である。 図9Eに続く図である。 図9Fに続く図である。 図9Gに続く図である。 図9Hに続く図である。 図9Iに続く図である。 図9Jに続く図である。 図9Kに続く図である。 図9Lに続く図である。 本発明の第2実施形態に係る受光素子における積層構造体の断面構成を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る半導体装置の要部の断面構造を模式的に示した図である。 本発明の第2実施形態に係る半導体装置の回路構成を示す図である。 照度センサに第1のフォトダイオードと第2のフォトダイオードとを用いた場合の演算(減算)後の分光感度特性を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る半導体装置の要部の製造工程を示す図である。 図14Aに続く図である。 図14Bに続く図である。 図14Cに続く図である。 図14Dに続く図である。
次に、本発明の一実施形態に係る受光素子、半導体装置、電子機器、および受光素子の製造方法、並びに半導体装置の製造方法について、図面を参照して説明する。なお、以下に示す例は本発明の半導体装置の製造方法における好適な具体例であり、技術的に好ましい種々の限定を付している場合もあるが、本発明の技術範囲は、特に本発明を限定する記載がない限り、これらの態様に限定されるものではない。また、以下に示す実施形態における構成要素は適宜、既存の構成要素等との置き換えが可能であり、かつ、他の既存の構成要素との組合せを含む様々なバリエーションが可能である。したがって、以下に示す実施形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
[第1実施形態]
本実施形態に係る半導体装置について説明する。本実施形態に係る半導体装置は、半導体基板上に形成された照度センサと近接センサとを備えるものである。
照度センサは、明るさを検知するセンサであり、屈折率や消衰係数等の光学特性が互いに異なる第1受光素子、第3受光素子、および第1受光素子と第受光素子の出力を演算(減算)する第1の演算回路を備えている。また、近接センサは、赤外線を使用して物体に当たって反射してきた光の量から物体があるのか無いのかを検出するセンサであり、上記光学特性が互いに異なる第1受光素子、第受光素子、および第1受光素子と第2受光素子の出力を演算(減算)する第2の演算回路を備えている。
第1受光素子は、半導体基板の表面に形成された第1フォトダイオードと、この第1フォトダイオード上に形成された第1積層構造体により構成されており、第1積層構造体の層構成により第1受光素子の光学特性を設定している。また、第2受光素子は、半導体基板の表面に形成された第2フォトダイオードと、この第2フォトダイオード上に形成された第2積層構造体により構成されており、第2積層構造体の層構成により第2受光素子の光学特性を設定している。また、第3受光素子は、半導体基板の表面に形成された第3フォトダイオードと、この第3フォトダイオード上に形成された第3積層構造体により構成されており、第3積層構造体の層構成により第3受光素子の光学特性を設定している。
本実施形態では、第1積層構造体、第2積層構造体および第3積層構造体の各層の材料、膜厚または組成比により第1受光素子、第2受光素子および第3受光素子が所望の光学特性を得られるようにしており、これにより、照度センサの分光感度特性を視感度特性に近づけるとともに、近接センサの分光感度特性が赤外領域にピーク値を有するようにしている。
以下、本発明の第1実施形態に係る受光素子、この受光素子を備える半導体装置、およびこの半導体装置を備える電子機器について図面を参照して具体的に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1実施形態に係る受光素子について
2.第1実施形態に係る半導体装置について
3.第1実施形態に係る電子機器について
4.第1実施形態に係る半導体装置の製造方法について
(1.第1実施形態に係る受光素子について)
本実施形態に係る受光素子は、所望の光学特性(屈折率や消衰係数等)が得られるように、半導体基板の表面に形成されたフォトダイオード上に、光学フィルタとして機能する積層構造体を形成したものである。以下、本実施形態に係る受光素子について図面を参照して説明する。図1は本実施形態に係る受光素子における積層構造体の断面構成を示す図であり、図1(a)は第1受光素子S1の構成を示し、図1(b)は第2受光素子S2の構成を示し、図1(c)は第3受光素子S3の構成を示す。
図1(a)に示すように、第1受光素子S1は、例えば、ボロン(B)等のP型不純物が導入されたシリコン(Si)等のP型半導体基板13の表面に形成された第1フォトダイオードPD1と、第1フォトダイオードPD1上に形成された第1積層構造体B1とを備える。
第1積層構造体B1は、第1フォトダイオードPD1上に形成されたシリコン酸化膜からなる第1層18と、第1層18上に形成されたシリコン窒化膜からなる第2層19と、第2層19上に形成されたポリシリコン膜からなる第3層20を有する。
第1層18としてのシリコン酸化膜の膜厚は、例えば、5nmより厚く40nmより薄い膜厚とし、好ましくは、10nmより厚く30nmより薄い膜厚とする。例えば、膜厚を5nm以下とする場合には、膜厚のばらつきに起因した分光感度への影響が大きくなるという問題があるためである。また、膜厚を40nm以上とする場合には、上層に形成する膜との干渉や多重反射の影響が大きくなり分光感度制御性が悪化する問題がある。なお、本実施形態では、第1層18としてのシリコン酸化膜の膜厚を12nmとした。
また、第2層19としてのシリコン窒化膜の膜厚は、例えば、10nmより厚く60nmより薄い膜厚とし、好ましくは、15nmより厚く40nmより薄い膜厚とする。例えば、膜厚を10nm以下とする場合には、膜厚のばらつきに起因した分光感度への影響が大きくなる問題があるためである。また、膜厚を60nm以上とする場合には、上層に形成する膜との干渉や多重反射の影響が大きくなり分光感度制御性が悪化する問題がある。なお、本実施形態では、第2層19としてのシリコン窒化膜の膜厚を20nmとした。
また、第3層20としてのポリシリコン膜の膜厚は、例えば、20nmより厚く100nmより薄い膜厚であり、好ましくは、30nmより厚く80nmより薄い膜厚である。例えば、膜厚を20nm以下とする場合には、膜厚の面内均一性が悪くなり、分光感度のばらつきが大きくなる問題があるためである。また、膜厚を100nm以上の膜厚とする場合には、製造コストが増加する問題がある。なお、本実施形態では、第3層20としてのポリシリコン膜の膜厚を33nmとした。
次に、図1(b)に示すように、第2受光素子S2は、P型半導体基板13の表面に形成された第2フォトダイオードPD2と、第2フォトダイオードPD2上に形成された第2積層構造体B2とを備える。
第2積層構造体B2は、第2フォトダイオードPD2上に形成されたシリコン酸化膜からなる第1層18と、第1層18上に形成されたシリコン窒化膜からなる第2層19と、第2層19上に形成された多結晶シリコンゲルマニウム膜からなる第3層21を有する。なお、上述した第1積層構造体B1と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
第3層21としての多結晶シリコンゲルマニウム膜の膜厚は、例えば、20nmより厚く120nmより薄い膜厚とし、好ましくは、25nmより厚く100nmより薄い膜厚とする。例えば、膜厚を20nm以下とする場合には、ゲルマニウム組成制御性が悪化して分光感度のばらつきが大きくなるという問題があるためである。また、膜厚を120nm以上とする場合には、製造コストが増加するという問題がある。なお、本実施形態では、第3層21としての多結晶シリコンゲルマニウム膜の膜厚を30nmとした。
また、ゲルマニウムの組成比は、Ge=35〜55%とする。好ましくは、Ge=40〜50%の濃度とする。Ge=35%以下とする場合には、屈折率nの値および消衰係数kの値は、積層構造体の最上層にポリシリコン膜を用いる場合との差が少なく、分光感度補正に難があるためである。また、Ge=55%以上とする場合には、シリコンゲルマニウム膜の表面ラフネスが悪化し光学特性に影響が出るという問題がある。なお、本実施形態では、ゲルマニウムの組成比を39.7%とした。
次に、図1(c)に示すように、第3受光素子S3は、P型半導体基板13の表面に形成された第3フォトダイオードPD3と、第3フォトダイオードPD3上に形成された第3積層構造体B3とを備える。
第3積層構造体B3は、第3フォトダイオードPD3上に形成されたシリコン酸化膜からなる第1層18と、第1層18上に形成されたシリコン窒化膜からなる第2層19と、第2層19上に形成されたポリシリコン膜からなる第3層20と、第3層20上に形成された多結晶シリコンゲルマニウム膜からなる第4層21を有する。なお、第3積層構造体B3を構成する各膜については、上述した第1積層構造体B1または第2積層構造体B2を構成する膜と同様であるため同一の符号を付して説明を省略する。
第3受光素子S3では、第3積層構造体B3を上述した構成としたので、所望の波長領域にピーク値を有する分光感度特性が得られる。
(2.第1実施形態に係る半導体装置について)
次に、本実施形態に係る半導体装置について説明する。本実施形態に係る半導体装置は、周囲環境の照度を検出する照度センサと、物体の接触または接近を検出する近接センサとを備えるものであり、これらの照度センサおよび近接センサが同一の半導体基板上に形成される。照度センサは上述した第1受光素子S1、第3受光素子S3および後述するオペアンプ(演算回路)により構成され、近接センサは上述した第1受光素子S1、第2受光素子S2およびオペアンプ(演算回路)により構成される。本実施形態の半導体装置では、照度センサの分光感度特性は、明るさに対する人間の視感度特性に近づけられており、近接センサ分光感度特性は、赤外領域にピーク値を有するようにしてある。
以下、本実施形態に係る半導体装置について図面を参照して具体的に説明する。図4は本実施形態に係る半導体装置10の要部の断面構造を模式的に示した図であり、図5は本実施形態に係る半導体装置10の回路構成を示す図である。なお、本実施形態では、半導体装置10は、CMOSプロセス時にバイポーラトランジスタ(Bipolar Junction Transistor:BJT)を同時形成するBiCMOSプロセスで形成された例について説明する。
図4に示すように、半導体装置10は、例えば、ボロン(B)等のP型不純物が導入されたシリコン(Si)基板等のP型半導体基板13の表面に形成された第1フォトダイオードPD1、第2フォトダイオードPD2および第3フォトダイオードPD3を備えている。すなわち、第1フォトダイオードPD1、第2フォトダイオードPD2および第3フォトダイオードPD3は、それぞれ高抵抗率のP型エピタキシャル層14と、P型エピタキシャル層14の表面に形成されたN型拡散層(カソード領域)17により構成されている。
第1フォトダイオードPD1上、すなわち、N型拡散層(カソード領域)17(17a)上には、シリコン酸化膜(第1層)18(18a)、シリコン窒化膜(第2層)19(19a)およびポリシリコン膜(第3層)20(20a)からなる第1積層構造体B1が形成されている。第1フォトダイオードPD1と第1積層構造体B1により第1受光素子S1が構成されている。
また、第2フォトダイオードPD2上、すなわち、N型拡散層(カソード領域)17(17b)上には、シリコン酸化膜(第1層)18(18b)、シリコン窒化膜(第2層)19(19b)および多結晶シリコンゲルマニウム膜(第3層)21(21a)からなる第2積層構造体B2が形成されている。第2フォトダイオードPD2と第2積層構造体B2により第2受光素子S2が構成される。
また、第3フォトダイオードPD3上、すなわち、N型拡散層(カソード領域)17(17c)上には、シリコン酸化膜(第1層)18(18c)、シリコン窒化膜(第2層)19(19b)、ポリシリコン膜(第3層)20(20b)および多結晶シリコンゲルマニウム膜(第4層)21(21b)からなる第3積層構造体B3が形成されている。第3フォトダイオードPD3と第3積層構造体B3により第3受光素子S3が構成される。
また、半導体装置10では、P型エピタキシャル層14内におけるN型拡散層(カソード領域)17を挟む領域に、各フォトダイオードPD1,PD2,PD3のアノード領域となるP型拡散層16が形成される。また、P型拡散層16の上部には素子分離酸化膜15が形成され、N型拡散層(カソード領域)17等は素子分離酸化膜15で他の素子等と分離される。
なお、図示を省略するが、P型半導体基板13上には、後述する演算回路が形成されており、この演算回路により各受光素子S1,S2,S3毎の出力結果が演算(減算)されるようになっている。
なお、本実施形態では、シリコン窒化膜(第2層)19(19b)を、第2積層構造体B2の第2層と第3積層構造体B3の第2層に兼用したが、これには限定されず、例えば、第2積層構造体B2の第2層としてのシリコン窒化膜と、第3積層構造体B3の第2層としてのシリコン窒化膜を別途形成してもよい。また、本実施形態では、例えば、第1層としてのシリコン酸化膜を各受光素子S1,S2,S3毎に形成したが、これには限定されず、各受光素子毎の第1層として兼用してもよい。
次に、本実施形態に係る半導体装置10の回路構成について、図5を参照して説明する。半導体装置10は、図5に示すように、受光素子である第1フォトダイオードPD1(PD1a,PD1b)、第2フォトダイオードPD2および第3フォトダイオードPD3と、演算素子であるオペアンプOP1,OP2とを備える。
第1フォトダイオードPD1aは、カソードが電源電位Vccに接続され、アノードがオペアンプOP1の一方の入力端(−)に接続されている。また、第3フォトダイオードPD3は、カソードが電源電位Vccに接続され、アノードがオペアンプOP1の他方の入力端(+)に接続されている。また、オペアンプOP1の出力端は出力端子OUT1に接続されている。このように、第1フォトダイオードPD1a、第3フォトダイオードPD3およびオペアンプOP1により照度センサが構成される。
照度センサをかかる構成とすることで、第1フォトダイオードPD1aで検出した光量に応じた信号と第3フォトダイオードPD3で検出した光量に応じた信号は、オペアンプOP1で演算され、演算後の出力が出力端子OUT1から出力される。
出力端子OUT1から出力される演算後の出力、すなわち照度センサの分光感度特性は、図6に示すように、波長520nm付近にピークを有し、視感度特性に近い分光感度特性となる。
また、第1フォトダイオードPD1bは、カソードが電源電位Vccに接続され、アノードがオペアンプOP2の他方の入力端(+)に接続されている。また、第2フォトダイオードPD2は、カソードが電源電位Vccに接続され、アノードがオペアンプOP2の一方の入力端(−)に接続されている。また、オペアンプOP2の出力端は出力端子OUT2に接続されている。このように、第1フォトダイオードPD1b、第2フォトダイオードPD2およびオペアンプOP2により近接センサが構成される。
近接センサをかかる構成とすることで、第1フォトダイオードPD1bで検出した光量に応じた信号と第2フォトダイオードPD2で検出した光量に応じた信号は、オペアンプOP2で演算され、演算後の出力が出力端子OUT2から出力される。
出力端子OUT2から出力される演算後の出力、すなわち、近接センサの分光感度特性は、図7に示すように、波長780nm付近、すなわち、赤外領域にピークを有する。
(3.第1実施形態に係る半導体装置を適用した電子機器について)
次に、第1実施形態に係る半導体装置10を備えた電子機器100について説明する。電子機器100は、例えば、PDAや携帯電話機として用いられるものであり、図8に示すように、照度センサ101、近接センサ102、タッチスクリーン(本発明の「液晶表示パネル」に相当する)103、近接センサ用のLED104および照度センサと近接センサの検出信号を制御する制御回路105を備える。
上述した半導体装置10は、照度センサ101や近接センサ102として適用され、その検出結果に応じてタッチスクリーン103のバックライトの輝度が調整される。具体的には、制御回路105は、オペアンプOP1(図5参照)の演算結果に基づいてタッチスクリーン103の輝度を調整するとともに、オペアンプOP2(図5参照)の演算結果に基づいてタッチスクリーン103のバックライトの電源をオン・オフする。
なお、電子機器100は一例であって、携帯電話や液晶表示パネルを備えた各種電子機器、或いは、パネル照明等の各種電子機器全般に適用することができる。
(4.半導体装置の製造方法)
次に、第1実施形態に係る半導体装置10の製造方法について説明する。図9A〜図9Mは半導体装置10の製造工程を示す断面図である。
図9Aに示すように、従来技術を用いて半導体基板上に第1フォトダイオードPD1、第2フォトダイオードPD2および第3フォトダイオードPD3を形成する。具体的には、半導体装置10の半導体基板として、シリコン基板に、例えば濃度1×1014〜1×1016atoms/cm3のボロン(B)などのP型不純物を添加して形成したP型半導体基板13を用いる。
そして、このP型半導体基板13に対して、エピタキシャル法により、P型エピタキシャル層14を、濃度1×1013atoms/cm3以上5×1014atoms/cm3以下のボロン(B)などのP型不純物を添加して、膜厚5〜15μm程度で堆積する。このP型エピタキシャル層14は、P型半導体基板13よりも低濃度の不純物を添加することで、P型半導体基板13よりも高抵抗率となるように形成されている。
続いて、周知のLOCOS(Local Oxidation of Silicon)技術により所定位置に素子分離酸化膜15を形成して、各フォトダイオードPD1,PD2,PD3の間やその他の素子間を分離する。
続いて、フォトリソグラフィ技術を用いて、各フォトダイオードPD1,PD2,PD3上を覆うようにレジスト膜(図示しない)を形成する。その後、このレジスト膜を用いて、各フォトダイオードPD1,PD2,PD3のカソード形成領域下方を除くP型エピタキシャル層14にボロン(B)等をイオン注入する。これにより、不純物濃度が5×1014atoms/cm3以上1×1016atoms/cm3のP型拡散層16を形成する。
次に、図9Bに示すように、CVD(Chemical Vapor Deposition:化学気相成長 )法または熱酸化法を用いて、N型拡散層(カソード領域)17上にシリコン酸化膜(第1層)18を成膜する。シリコン酸化膜18の膜厚は、例えば、5nm〜40nm程度の範囲とするのが好ましく、10nm〜30nm程度の範囲とするのがより好ましい。なお、本実施形態では、シリコン酸化膜18の膜厚を12nm程度としている。
次に、図9Cに示すように、CVD法を用いて、シリコン酸化膜18および素子分離酸化膜15上にシリコン窒化膜19を成膜する。シリコン窒化膜19の膜厚は、例えば、10nm〜60nm程度の範囲とするのが好ましく、15nm〜40nm程度の範囲とするのがより好ましい。なお、本実施形態では、シリコン窒化膜19の膜厚を20nm程度としている。
次に、図9Dに示すように、CVD法を用いて、シリコン窒化膜19上にシリコン酸化膜28を成膜し、続いて、図9Eに示すように、フォトリソグラフィ技術およびエッチング法を用いて、第2フォトダイオードPD2を除く領域のシリコン酸化膜28、すなわち、第1フォトダイオードPD1および第3フォトダイオードPD3上のシリコン酸化膜28を除去する。
次に、図9Fに示すように、CVD法を用いて、シリコン窒化膜19およびシリコン酸化膜28上にポリシリコン膜20を形成する。ポリシリコン膜20の膜厚は、例えば、20nm〜100nm程度の範囲とするのが好ましく、30nm〜80nm程度の範囲とするのがより好ましい。なお、本実施形態では、ポリシリコン膜20の膜厚を33nm程度としている。
次に、図9Gに示すように、第2フォトダイオードPD2におけるポリシリコン膜20を除去する。すなわち、シリコン酸化膜28の上部および側部のポリシリコン膜20が除去される。
次に、図9Hに示すように、フォトリソグラフィ技術およびエッチング法を用いて、第2フォトダイオードPD2上のシリコン酸化膜28を除去する。
次に、図9Iに示すように、CVD法を用いて、シリコン窒化膜(第2層)19およびポリシリコン膜(第3層)20上にシリコン酸化膜38を形成する。続いて、図9Jに示すように、フォトリソグラフィ技術およびエッチング法を用いて、第2フォトダイオードPD2および第3フォトダイオードPD3上のシリコン酸化膜38を除去する。
次に、図9Kに示すように、CVD法を用いて、シリコン窒化膜19、ポリシリコン膜20およびシリコン酸化膜38上に多結晶シリコンゲルマニウム膜21を形成する。多結晶シリコンゲルマニウム膜21の膜厚は、例えば、20nm〜120nm程度の範囲とするのが好ましく、25nm〜100nm程度の範囲とするのがより好ましい。なお、本実施形態では、多結晶シリコンゲルマニウム膜21の膜厚を30nm程度としている。また、多結晶シリコンゲルマニウム膜21におけるゲルマニウムの組成比は、例えば、35%〜55%程度の範囲とするのが好ましく、40%〜50%程度の範囲とするのがより好ましい。なお、本実施形態では、ゲルマニウムの組成比を39.7%程度としている。
次に、図9Lに示すように、フォトリソグラフィ技術およびエッチング法を用いて、第2フォトダイオードPD2および第3フォトダイオードPD3を除く領域、すなわち、第1フォトダイオードPD1の多結晶シリコンゲルマニウム膜21を除去する。なお、第2フォトダイオードPD2と第3フォトダイオードPD3との間の多結晶シリコンゲルマニウム膜21は繋がっている必要はない。
次に、図9Mに示すように、フォトリソグラフィ技術およびエッチング法を用いて、第2フォトダイオードPD2および第3フォトダイオードPD3を除く領域のシリコン酸化膜38を除去する。続いて、フォトリソグラフィ技術およびエッチング法を用いて、第1フォトダイオードPD1,第2フォトダイオードPD2および第3フォトダイオードPD3を除く領域のシリコン窒化膜19を除去して図4に示す半導体装置10が製造される。
このように、本発明によれば、多結晶シリコンゲルマニウム膜21の組成比、膜厚を最適化させた第1フォトダイオードPD1,第2フォトダイオードPD2および第3フォトダイオードPD3の出力を演算(減算)することにより、高感度で視感度特性に近似した照度センサを含む各種センサの複数製造が可能となる。
また、カラーフィルタを用いていないことから、フィルタ材料の開発期間を不要とすることができる。このため、備品点数を削減し得て、開発コストの低減に貢献することができる。
さらに、受光部の直上に多結晶シリコンゲルマニウム膜21を形成することにより、斜めからの入射光であっても効率良く検出することができ、光の反射率や減衰量の変動を小さくし得て、分光感度特性の変動を小さくすることができる。これにより、製品にばらつきが発生し難いうえ視感度特性に近似した特性を容易に確保することが可能となり、設計の自由度を高くすることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る半導体装置について説明する。本実施形態に係る半導体装置は、半導体基板上に形成された照度センサを備えるものであり、フォトダイオード上に形成した積層構造体の層構成を最適化して分光感度特性をより視感度特性に近づけたものである。いか、本実施形態にかかる半導体装置について図面を参照し具体的に説明する。なお、各図において、同一の構成要素には同一の符号を付してある。また、説明は以下の順序で行う。
1.第2実施形態に係る受光素子について
2.第2実施形態に係る半導体装置について
3.第2実施形態に係る電子機器について
4.第2実施形態に係る半導体装置の製造方法について
(1.第2実施形態に係る受光素子について)
本実施形態に係る受光素子は、上述した第1実施形態に係る受光素子と同様に、所望の光学特性が得られるように、半導体基板の表面に形成されたフォトダイオード上に、光学フィルタとして機能する積層構造体を形成したものである。以下、本実施形態に係る受光素子について図面を参照して説明する。図10は本実施形態に係る受光素子における積層構造体の断面構成を示す図であり、図10(a)は第1受光素子S1′の構成を示し、図10(b)は第2受光素子S2′の構成を示す。
図10(a)に示すように、第1受光素子S1′は、例えば、ボロン(B)等のP型不純物が導入されたシリコン(Si)等のP型半導体基板13の表面に形成された第1フォトダイオードPD1と、第1フォトダイオードPD1上に形成された第1積層構造体B1′とを備える。
第1積層構造体B1′は、第1フォトダイオードPD1上に形成されたシリコン酸化膜からなる第1層18′と、第1層18′上に形成されたシリコン窒化膜からなる第2層19′と、第2層19′上に形成されたポリシリコン膜からなる第3層20′を有する。
第1層18′としてのシリコン酸化膜の膜厚は、例えば、5nmより厚く40nmより薄い膜厚とし、好ましくは、10nmより厚く30nmより薄い膜厚とする。例えば、膜厚を5nm以下とする場合には、膜厚のばらつきに起因した分光感度への影響が大きくなるという問題があるためである。また、膜厚を40nm以上とする場合には、上層に形成する膜との干渉や多重反射の影響が大きくなり分光感度制御性が悪化する問題がある。なお、本実施形態では、第1層18′としてのシリコン酸化膜の膜厚を20nmとした。
また、第2層19′としてのシリコン窒化膜の膜厚は、例えば、10nmより厚く60nmより薄い膜厚とし、好ましくは、15nmより厚く40nmより薄い膜厚とする。例えば、膜厚を10nm以下とする場合には、膜厚のばらつきに起因した分光感度への影響が大きくなる問題があるためである。また、膜厚を60nm以上とする場合には、上層に形成する膜との干渉や多重反射の影響が大きくなり分光感度制御性が悪化する問題がある。なお、本実施形態では、第2層19′としてのシリコン窒化膜の膜厚を39.5nmとした。
また、第3層20′としてのポリシリコン膜の膜厚は、例えば、20nmより厚く100nmより薄い膜厚であり、好ましくは、30nmより厚く80nmより薄い膜厚である。例えば、膜厚を20nm以下とする場合には、膜厚の面内均一性が悪くなり、分光感度のばらつきが大きくなる問題があるためである。また、膜厚を100nm以上の膜厚とする場合には、製造コストが増加する問題がある。なお、本実施形態では、第3層20′としてのポリシリコン膜の膜厚を80nmとした。
次に、図10(b)に示すように、第2受光素子S2′は、P型半導体基板13の表面に形成された第2フォトダイオードPD2と、第2フォトダイオードPD2上に形成された第2積層構造体B2′とを備える。
第2積層構造体B2′は、第2フォトダイオードPD2上に形成されたシリコン酸化膜からなる第1層18′と、第1層18′上に形成されたシリコン窒化膜からなる第2層19′と、第2層19′上に形成された多結晶シリコンゲルマニウム膜からなる第3層21′を有する。なお、上述した第1積層構造体B1′と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
第3層21′としてのシリコン酸化膜の膜厚は、例えば、20nmより厚く120nmより薄い膜厚とし、好ましくは、25nmより厚く100nmより薄い膜厚とする。上述のとおり、膜厚を20nm以下とする場合には、ゲルマニウム組成制御性が悪化して分光感度のばらつきが大きくなるという問題があるためである。また、膜厚を120nm以上とする場合には、製造コストが増加するという問題がある。なお、本実施形態では、第3層21′としての多結晶シリコンゲルマニウム膜の膜厚を75nmとした。
また、ゲルマニウムの組成比は、Ge=35〜55%とする。上述のとおり、Ge=35%以下とする場合には、屈折率nの値および消衰係数kの値は、積層構造体の最上層にポリシリコン膜を用いる場合との差が少なく、分光感度補正に難があるためである。また、Ge=55%以上とする場合には、シリコンゲルマニウム膜の表面ラフネスが悪化し光学特性に影響が出るという問題がある。なお、本実施形態では、ゲルマニウムの組成比を47.5%とした。
(2.第2実施形態に係る半導体装置について)
次に、本実施形態に係る半導体装置について説明する。本実施形態に係る半導体装置は、上述した照度センサを備えるものである。本実施形態では、照度センサを構成する第1受光素子S1′の第1積層構造体B1′および第2受光素子S2′の第2積層構造体B2′を上記構成とすることで、分光感度特性を、視感度特性により近づけられている。
以下、本実施形態に係る半導体装置について図面を参照して具体的に説明する。図11は本実施形態に係る半導体装置10aの要部の断面構造を模式的に示した図であり、図12は本実施形態に係る半導体装置10aの回路構成を示す図である。
図11に示すように、半導体装置10aは、例えば、ボロン(B)等のP型不純物が導入されたシリコン(Si)基板等のP型半導体基板13上に形成された第1フォトダイオードPD1′および第2フォトダイオードPD2′を備えている。すなわち、第1フォトダイオードPD1′および第2フォトダイオードPD2′は、それぞれ高抵抗率のP型エピタキシャル層14と、P型エピタキシャル層14の表面に形成されたN型拡散層(カソード領域)17により形成されている。
第1フォトダイオードPD1′上、すなわち、N型拡散層(カソード領域)17(17a)上には、シリコン酸化膜(第1層)18(18a)、シリコン窒化膜(第2層)19(19a)およびポリシリコン膜(第3層)20(20a)からなる第1積層構造体B1′が形成されている。第1フォトダイオードPD1′と第1積層構造体B1′により第1受光素子S1′が構成される。
また、第2フォトダイオードPD2′上、すなわち、N型拡散層(カソード領域)17(17b)の上部には、シリコン酸化膜(第1層)18(18b)、シリコン窒化膜(第2層)19(19b)および多結晶シリコンゲルマニウム膜(第3層)21(21a)からなる第2積層構造体B2′が形成されている。第2フォトダイオードPD2と第2積層構造体B2′により第2受光素子S2′が構成される。
また、半導体装置10aでは、P型エピタキシャル層14上におけるN型拡散層(カソード領域)17を挟む領域に、各フォトダイオードPD1′,PD2′のアノード領域となるP型拡散層16が形成される。また、P型拡散層16の上部には素子分離酸化膜15が形成され、N型拡散層(カソード領域)17等は素子分離酸化膜15で他の素子等と分離される。
なお、図示を省略するが、半導体装置10と同様に、P型半導体基板13上には、後述する演算回路が形成されており、この演算回路により各受光素子S1′,S2′毎の出力結果が演算(減算)されるようになっている。
た、本実施形態では、例えば、第1層としてのシリコン酸化膜を各受光素子S1′,S2′毎に形成したが、これには限定されず、各受光素子毎の第1層として兼用してもよい。
次に、本実施形態に係る半導体装置10aの回路構成について、図12を参照して説明する。半導体装置10aは、図12に示すように、受光素子である第1フォトダイオードPD1′、第2フォトダイオードPD2′および演算素子であるオペアンプOP1を備える。
第1フォトダイオードPD1′は、カソードが電源電位Vccに接続され、アノードがオペアンプOP1の一方の入力端(−)に接続されている。また、第2フォトダイオードPD2′は、カソードが電源電位Vccに接続され、アノードがオペアンプOP1の他方の入力端(+)に接続されている。また、オペアンプOP1の出力端は出力端子OUT1に接続されている。このように、第1フォトダイオードPD1′、第2フォトダイオードPD2′およびオペアンプOP1により照度センサが構成される。
照度センサをかかる構成とすることで、第1フォトダイオードPD1′で検出した光量に応じた信号と第2フォトダイオードPD2′で検出した光量に応じた信号は、オペアンプOP1で演算され、演算後の出力が出力端子OUT1から出力される。
出力端子OUT1から出力される演算後の出力、すなわち照度センサの分光感度特性は、図13に示すように、半導体装置10の照度センサの分光感度特性と比較して、より視感度特性に近い分光感度特性を有する。
(3.第2実施形態に係る半導体装置を適用した電子機器について)
次に、第2実施形態に係る半導体装置10aを備えた電子機器100について説明する。電子機器100は、例えば、PDAや携帯電話機として用いられるものであり、図8に示すように、照度センサ101、近接センサ102、タッチスクリーン103、近接センサ用のLED104および照度センサと近接センサの検出信号を制御する制御回路105を備える。
上述した半導体装置10は、照度センサ101や近接センサ102として適用され、その検出結果に応じてタッチスクリーン103のバックライトの輝度が調整される。具体的には、制御回路105がオペアンプの演算結果に基づいて輝度調整する。
なお、電子機器100は一例であって、携帯電話や液晶表示パネルを備えた各種電子機器、或いは、パネル照明等の各種電子機器全般に適用することができる。
(4.半導体装置の製造方法)
次に、本実施形態に係る半導体装置10aの製造方法について説明する。図14A〜図14Eは半導体装置10aの製造工程を示す断面図である。
図14Aに示すように、従来技術を用いて半導体基板上に第1フォトダイオードPD1′および第2フォトダイオードPD2′と、各フォトダイオードPD1′,PD2′分離する素子分離酸化膜15を形成する。なお、この工程は上述した図9Aに示す工程と同様の工程であるため、説明を省略する。
次に、図14Bに示すように、CVD法または熱酸化法を用いて、N型拡散層(カソード領域)17上にシリコン酸化膜(第1層)18を成膜する。シリコン酸化膜18の膜厚は、5nm〜40nm程度の範囲とするのが好ましく、10nm〜30nm程度の範囲とするのがより好ましい。なお、本実施形態では、シリコン酸化膜18の膜厚を20nm程度としている。
次に、図14Cに示すように、CVD法を用いて、シリコン酸化膜18および素子分離酸化膜15上にシリコン窒化膜19を成膜する。シリコン窒化膜19の膜厚は、10nm〜60nm程度の範囲とするのが好ましく、15nm〜40nm程度の範囲とするのがより好ましい。なお、本実施形態では、シリコン窒化膜19の膜厚を39.5nm程度としている。
次に、第1実施形態の図9Dおよび図9Eと同様の手法で第2フォトダイオードPD2′の上部に図示しないが、CVD法を用いて、シリコン窒化膜19上にシリコン酸化膜を成膜し、続いて、フォトリソグラフィ技術およびエッチング法を用いて、第2フォトダイオードPD2′を除く領域のシリコン酸化膜すなわち、第1フォトダイオードPD1′上のシリコン酸化膜を除去する。
続いて、図14Dに示すように、CVD法およびエッチング法を用いて、シリコン窒化膜19上における第1フォトダイオードPD1′のN型拡散層(カソード領域)17(17a)の上方に、ポリシリコン膜20を形成する。ポリシリコン膜20の膜厚は、20nm〜100nm程度の範囲とするのが好ましく、30nm〜80nm程度の範囲とするのがより好ましい。なお、本実施形態では、ポリシリコン膜20の膜厚を80nm程度としている。
次に、第1実施形態の図9Iおよび図9Jと同様の手法で第1フォトダイオードPD1′の上部に図示しないが、CVD法を用いて、ポリシリコン膜20上にシリコン酸化膜を成膜し、続いて、フォトリソグラフィ技術およびエッチング法を用いて、第1フォトダイオードPD1′を除く領域のシリコン酸化膜すなわち、第2フォトダイオードPD2′上のシリコン酸化膜を除去する。
続いて、図14Eに示すように、CVD法およびエッチング法を用いて、シリコン窒化膜19上における第2フォトダイオードPD2′のN型拡散層(カソード領域)17(17b)上方に、多結晶シリコンゲルマニウム膜21を形成する。多結晶シリコンゲルマニウム膜21の膜厚は、20nm〜120nm程度の範囲とするのが好ましく、25nm〜100nm程度の範囲とするのがより好ましい。なお、本実施形態では、多結晶シリコンゲルマニウム膜21の膜厚を75nm程度としている。また、多結晶シリコンゲルマニウム膜21におけるゲルマニウムの組成比は、例えば、35%〜55%程度の範囲とするのが
好ましく、40%〜50%程度の範囲とするのがより好ましい。なお、本実施形態では、ゲルマニウムの組成比を47.5%程度としている。
次に、図示しないが、第1実施形態の図9Lおよび図9Mと同様の手法で第1フォトダイオードPD1′上部に形成された多結晶シリコンゲルマニウム膜21と、その下部のシリコン酸化膜だけをフォトリソグラフィ技術およびエッチング法を用いて除去してポリシリコン膜20を露出させる。
このように、本実施形態に係る半導体装置の製造方法によれば、多結晶シリコンゲルマニウム膜21の組成比(ゲルマニウム含有率)と膜厚とを最適化させた第1フォトダイオードPD1′および第2フォトダイオードPD2′の出力を演算(減算)することで、より視感度特性に近い分光感度特性を有する照度センサとしての半導体装置10aを製造することができる。
また、従来技術で説明したカラーフィルタを用いていないことから、フィルタ材料の開発期間を不要とすることができる。このため、備品点数を削減し得て、開発コストの低減に貢献することができる。
さらに、受光部の直上に多結晶シリコンゲルマニウム膜21を形成することにより、斜めからの入射光であっても効率良く検出することができ、光の反射率や減衰量の変動を小さくし得て、分光感度特性の変動を小さくすることができる。これにより、製品にばらつきが発生し難いうえ近赤外においてピーク値を有する分光感度特性を容易に確保することが可能となり、設計の自由度を高くすることができる。
以上、いくつかの実施形態に基づいて、本発明を具体的に説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものでなく、本発明の技術的思想に基づく各種の変形は可能である。
10,10a 半導体装置
13 P型半導体基板
14 P型エピタキシャル層
15 素子分離酸化膜
16 P型拡散層
17 N型拡散層(カソード領域)
18,18′ シリコン酸化膜
19,19′ シリコン窒化膜
20,20′ ポリシリコン膜
21,21′ 多結晶シリコンゲルマニウム膜
100 電子機器
101 照度センサ
102 近接センサ
103 タッチスクリーン
104 近接センサ用のLED
105 制御回路
B1,B1′ 第1積層構造体
B2,B2′ 第2積層構造体
B3 第3積層構造体
OP1,OP2 オペアンプ
PD1,PD1′ 第1フォトダイオード
PD2,PD2′ 第2フォトダイオード
PD3 第3フォトダイオード
S1,S1′ 第1受光素子
S2,S2′ 第2受光素子
S3 第3受光素子

Claims (6)

  1. 半導体基板表面に形成された第1のフォトダイオード、第2のフォトダイオードおよび第3のフォトダイオードと、
    前記第1のフォトダイオード上に形成された第1積層構造体と、
    前記第2のフォトダイオード上に形成された第2積層構造体と、
    前記第3のフォトダイオード上に形成された第3積層構造体と、
    前記第1のフォトダイオードおよび第3のフォトダイオードの出力の差分を演算する第1演算回路と、
    前記第1のフォトダイオードおよび第2のフォトダイオードの出力の差分を演算する第2演算回路と、を備え、
    前記第1積層構造体は、
    10nmより厚く30nmより薄い膜厚のシリコン酸化膜からなる第1層と、
    前記第1層上に形成された15nmより厚く40nmより薄い膜厚のシリコン窒化膜からなる第2層と、
    前記第2層上に形成された30nmより厚く80nmより薄い膜厚のポリシリコン膜からなる第3層と、を有し、
    前記第2積層構造体は、
    前記シリコン酸化膜からなる第1層と、
    前記第1層上に形成された前記シリコン窒化膜からなる第2層と、
    前記第2層上に形成された25nmより厚く100nmより薄い膜厚であってゲルマニウムの組成比がGe=40〜50%の濃度により規定される多結晶シリコンゲルマニウム膜からなる第3層と、を有し、
    前記第3積層構造体は、
    前記シリコン酸化膜からなる第1層と、
    前記第1層上に形成された前記シリコン窒化膜からなる第2層と、
    前記第2層上に形成された前記ポリシリコン膜からなる第3層と、
    前記ポリシリコン膜からなる第3層上に形成された前記多結晶シリコンゲルマニウム膜からなる第4層と、を有する半導体装置。
  2. 請求項1に記載の半導体装置を備えた電子機器であって、
    液晶表示パネルと、
    前記第1演算回路の演算結果に基づいて前記液晶表示パネルの輝度を調整するとともに、前記第2演算回路の演算結果に基づいて前記液晶表示パネルのバックライトの電源をオン・オフする制御回路と、を備える電子機器。
  3. 半導体基板表面に形成された第1のフォトダイオードおよび第2のフォトダイオードと、
    前記第1のフォトダイオード上に形成された第1積層構造体と、
    前記第2のフォトダイオード上に形成された第2積層構造体と、
    前記第1のフォトダイオードおよび第2のフォトダイオードの出力の差分を演算する演算回路と、
    を備え、
    前記第1積層構造体は、
    10nmより厚く30nmより薄い膜厚のシリコン酸化膜からなる第1層と、
    前記第1層上に形成された15nmより厚く40nmより薄い膜厚のシリコン窒化膜からなる第2層と、
    前記第2層上に形成された30nmより厚く80nmより薄い膜厚のポリシリコン膜からなる第3層と、を有し、
    前記第2積層構造体は、
    前記シリコン酸化膜からなる第1層と、
    前記第1層上に形成された前記シリコン窒化膜からなる第2層と、
    前記第2層上に形成された25nmより厚く100nmより薄い膜厚であってゲルマニウムの組成比がGe=40〜50%の濃度により規定される多結晶シリコンゲルマニウム膜からなる第3層と、を有する半導体装置。
  4. 請求項3に記載の半導体装置を備えた電子機器であって、
    液晶表示パネルと、
    前記演算回路の演算結果に基づいて、液晶表示パネルの輝度を調整する制御回路と、を備える電子機器。
  5. 半導体基板上に第1のフォトダイオード、第2のフォトダイオードおよび第3のフォトダイオードを形成する工程と、
    前記第1のフォトダイオード、前記第2のフォトダイオードおよび前記第3のフォトダイオードの素子間を分離する素子分離膜を形成する工程と、
    前記第1のフォトダイオード、前記第2のフォトダイオードおよび前記第3のフォトダイオードの表面の前記素子分離膜間のカソード領域上にシリコン酸化膜を10nm〜30nmの膜厚で形成する工程と、
    前記シリコン酸化膜および前記素子分離膜上にシリコン窒化膜を15nm〜40nmの膜厚で形成する工程と、
    前記シリコン窒化膜上にシリコン酸化膜を成膜し、成膜したシリコン酸化膜のうち前記第1のフォトダイオードおよび前記第3のフォトダイオード上のシリコン酸化膜を除去することで、前記第2のフォトダイオード上のシリコン窒化膜上にシリコン酸化膜を形成する工程と、
    前記第1のフォトダイオードおよび前記第3のフォトダイオード上のシリコン窒化膜、および前記第2のフォトダイオード上のシリコン酸化膜上にポリシリコン膜を30nm〜80nmの膜厚で成膜し、成膜したポリシリコン膜のうち前記第2のフォトダイオード上のシリコン酸化膜の上部および側部のポリシリコン膜を除去することで、前記第1のフォトダイオードおよび前記第3のフォトダイオード上のシリコン窒化膜上にポリシリコン膜を形成する工程と、
    前記第2のフォトダイオード上のシリコン酸化膜を除去する工程と、
    前記第1のフォトダイオードおよび前記第3のフォトダイオード上のポリシリコン膜、および前記第2のフォトダイオード上のシリコン窒化膜上にシリコン酸化膜を成膜し、成膜したシリコン酸化膜のうち前記第2のフォトダイオードおよび前記第3のフォトダイオード上のシリコン酸化膜を除去することで、前記第1のフォトダイオード上のポリシリコン膜上にシリコン酸化膜を形成する工程と、
    前記第1のフォトダイオード上のシリコン酸化膜上、前記第2のフォトダイオード上のシリコン窒化膜上、および前記第3のフォトダイオード上のポリシリコン膜上に、ゲルマニウムの組成比がGe=40〜50%の濃度により規定される多結晶シリコンゲルマニウム膜を25nm〜100nmの膜厚で成膜し、成膜した多結晶シリコンゲルマニウム膜のうち前記第1のフォトダイオード上の多結晶シリコンゲルマニウム膜を除去することで、前記第3のフォトダイオードのポリシリコン膜上および前記第2のフォトダイオードのシリコン窒化膜上に多結晶シリコンゲルマニウム膜を形成する工程と、
    前記第1のフォトダイオード上のシリコン酸化膜を除去する工程と、
    前記第1のフォトダイオード、前記第2のフォトダイオード、および前記第3のフォトダイオード上を除く領域の前記シリコン窒化膜を除去する工程と、
    を有する半導体装置の製造方法。
  6. 半導体基板上に第1のフォトダイオードおよび第2のフォトダイオードを形成する工程と、
    前記第1のフォトダイオードおよび前記第2のフォトダイオードの素子間を分離する素子分離膜を形成する工程と、
    前記第1のフォトダイオードおよび第2のフォトダイオードの表面の前記素子分離膜間のカソード領域上にシリコン酸化膜を10nm〜30nmの膜厚で形成する工程と、
    前記シリコン酸化膜および前記素子分離膜上にシリコン窒化膜を15nm〜40nmの膜厚で形成する工程と、
    前記シリコン窒化膜上にシリコン酸化膜を成膜し、成膜したシリコン酸化膜のうち前記第1のフォトダイオード上のシリコン酸化膜を除去することで、前記第2のフォトダイオード上のシリコン窒化膜上にシリコン酸化膜を形成する工程と、
    前記第1のフォトダイオード上のシリコン窒化膜、および前記第2のフォトダイオード上のシリコン酸化膜上にポリシリコン膜を30nm〜80nmの膜厚で成膜し、成膜したポリシリコン膜のうち前記第2のフォトダイオード上のシリコン酸化膜の上部および側部のポリシリコン膜を除去することで、前記第1のフォトダイオード上のシリコン窒化膜上にポリシリコン膜を形成する工程と、
    前記第2のフォトダイオード上のシリコン酸化膜を除去する工程と、
    前記第1のフォトダイオード上のポリシリコン膜、および前記第2のフォトダイオード上のシリコン窒化膜上にシリコン酸化膜を成膜し、成膜したシリコン酸化膜のうち前記第2のフォトダイオード上のシリコン酸化膜を除去することで、前記第1のフォトダイオード上のポリシリコン膜上にシリコン酸化膜を形成する工程と、
    前記第1のフォトダイオード上のシリコン酸化膜上、および前記第2のフォトダイオード上のシリコン窒化膜上に、ゲルマニウムの組成比がGe=40〜50%の濃度により規定される多結晶シリコンゲルマニウム膜を25nm〜100nmの膜厚で成膜し、成膜した多結晶シリコンゲルマニウム膜のうち前記第1のフォトダイオード上の多結晶シリコンゲルマニウム膜を除去することで、前記第2のフォトダイオード上のシリコン窒化膜上に多結晶シリコンゲルマニウム膜を形成する工程と、
    前記第1のフォトダイオード上のシリコン酸化膜を除去する工程と、
    前記第1のフォトダイオードおよび前記第2のフォトダイオード上を除く領域の前記シリコン窒化膜を除去する工程と、
    を有する半導体装置の製造方法。
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