JP5623891B2 - 放射線制御装置および放射線画像撮影システム - Google Patents

放射線制御装置および放射線画像撮影システム Download PDF

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Description

本発明は、放射線制御装置および放射線画像撮影システムに係り、特に、放射線画像の動画撮影を行う際の放射線に関する制御を行う放射線制御装置および放射線画像撮影システムに関する。
先端に様々な器具を取り付けたカテーテルを患者の体内に挿入して、患者の体内の状態をモニターに表示される放射線画像によりリアルタイムで観察しながら、カテーテルの先端を病変部にまで到達させ、カテーテルを体外で操作することにより治療を行うIVR(Interventional Radiology)が急速に普及している。
ところで、IVRを行う際には、術者がモニターに表示される放射線画像を観察しながら治療を行うため、治療時間が長時間化するほど患者に対する放射線の被曝線量が多くなってしまう、という問題がある。
そこで、この問題を解決するために適用できる技術として、特許文献1には、被検体に対してX線を照射するX線発生手段と、このX線発生手段によって照射され前記被検体を透過したX線を検出するX線検出手段と、このX線検出手段によって検出されたX線に基づいて前記被検体に対するX線画像データを生成する画像データ生成手段と、生成された前記X線画像データを表示する表示手段と、前記X線発生手段から放射されたX線の放射線量を検出する線量検出手段と、この線量検出手段によって検出された前記放射線量に基づいて前記被検体における照射線量を算出する照射線量算出手段と、この照射線量算出手段によって算出された前記照射線量と予め設定された許容照射線量との比較を行う照射線量比較手段と、この照射線量比較手段によって得られた比較結果に基づいて前記X線発生手段によるX線の放射線量を制御する線量制御手段と、を備えたことを特徴とするX線診断装置が開示されている。
また、特許文献2には、被写体を放射線により撮影して該被写体の画像情報を取得する撮影手段と、上記撮影手段により得られた画像情報の発生源の種類、上記被写体の属性、および上記被写体の撮影部位の情報を設定する設定手段と、上記設定手段により設定された情報に基づいて、上記放射線の絞り量を決定する絞り量決定手段と、上記絞り量決定手段により決定された絞り量に基づいて、上記放射線の絞りを制御する絞り制御手段と、を備えることを特徴とする撮影装置が開示されている。
また、特許文献3には、被検体にX線を間歇的に照射するX線発生器と、被検体を透過したX線の入射線量に応じた画像データを取得するX線検出器とを備えるX線透視撮影装置であって、被検体へのX線の照射線量を制御して、前記照射線量が通常線量になる照射と、前記照射線量が通常線量よりも低線量になる照射とを組み合わせた照射パターンが繰り返されるようにする線量制御手段を備えたことを特徴とするX線透視撮影装置が開示されている。
さらに、特許文献4には、対象物に照射したX線の累積被曝量を推定する推定手段と、許容される最大被曝量と、前記累積被曝量と、の差分により許容残被曝量を算出する許容残被曝量算出手段と、予め定められたX線照射予定時間と、前記対象物に照射したX線の実照射時間との差分によりX線照射許容時間を算出するX線照射許容時間算出手段と、前記許容残被曝量と、前記X線照射許容時間と、に基づきX線照射の基準となる単位時間あたりのX線照射基準量を算出するX線照射基準量算出手段と、前記X線照射基準量に基づき、前記X線照射許容時間内の単位時間あたりのX線照射量を設定し、前記対象物に対するX線照射を制御する制御手段と、を備えることを特徴とするX線撮影装置が開示されている。
特開2005−198762号公報 特開2001−17416号公報 特開2008−119195号公報 特開2008−272381号公報
しかしながら、上記特許文献1〜特許文献4に開示されている技術では、患者に対する被曝量を低減させることはできるものの、関心領域についても放射線量を低減させてしまうので、関心領域の放射線画像の画質を低下させてしまう、という問題点があった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、関心領域における放射線画像の画質の低下を防止しつつ、被検者に対する被曝量を抑制することのできる放射線制御装置および放射線画像撮影システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の放射線制御装置は、放射線画像の動画撮影のために放射線源から被検者に照射される放射線の、これまでの当該被検者による累積被曝量を算出する算出手段と、前記放射線源による放射線の関心領域を除く照射野に対する曝射量に制限を加える制限手段と、前記算出手段によって算出された累積被曝量が予め定められた被曝量に達するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によって前記累積被曝量が予め定められた被曝量に達すると判定された場合に、前記制限を加えるように前記制限手段を制御する制御手段と、を備えている。
請求項1記載の放射線制御装置によれば、算出手段により、放射線画像の動画撮影のために放射線源から被検者に照射される放射線の、これまでの当該被検者による累積被曝量が算出される一方、制限手段により、前記放射線源による放射線の関心領域を除く照射野に対する曝射量に制限が加えられる。
ここで、本発明では、判定手段により、前記算出手段によって算出された累積被曝量が予め定められた被曝量に達するか否かが判定され、制御手段により、前記判定手段によって前記累積被曝量が予め定められた被曝量に達すると判定された場合に、前記制限を加えるように前記制限手段が制御される。
このように、請求項1に記載の放射線制御装置によれば、放射線画像の動画撮影のために放射線源から被検者に照射される放射線の、これまでの当該被検者による累積被曝量が予め定められた被曝量に達すると判定された場合に、前記放射線源による放射線の関心領域を除く照射野に対する曝射量に制限を加えるように制御しているので、関心領域における放射線画像の画質の低下を防止しつつ、被検者に対する被曝量を抑制することができる。
なお、本発明は、請求項2に記載の発明のように、前記算出手段が、前記累積被曝量として、前記動画撮影が終了する時点までの前記照射野に対する累積被曝量を算出してもよい。これにより、関心領域を除く照射野における動画撮影が終了する時点までの累積被曝量を予め定められた被曝量以下とすることができる。
また、本発明は、請求項3に記載の発明のように、前記算出手段が、前記累積被曝量を、予め定められた条件に応じて重み付けした状態で算出してもよい。これにより、より実態に即した累積被曝量を算出することができる結果、より的確に被検者に対する被曝量を抑制することができる。
また、本発明は、請求項4に記載の発明のように、前記算出手段が、前記照射野における予め定められた単位面積とされた区分領域毎に前記累積被曝量を算出してもよい。これにより、照射野の全域について纏めて累積被曝量を算出する場合に比較して、よりきめ細かく、被検者に対する被曝量に制限を加えることができる。
また、本発明は、請求項5に記載の発明のように、前記制限手段が、前記放射線源と前記被検者との間に設けられ、当該放射線源から射出された放射線の一部を通過させ、かつ面積が変更可能に構成された開口領域を有する絞り部を備え、前記制御手段が、前記絞り部の開口領域の面積を変更することにより前記制限を加えるように当該絞り部を制御してもよい。これにより、関心領域を除く照射野の領域を可変とすることができる結果、より利便性を向上させることができる。
特に、請求項5に記載の発明は、請求項6に記載の発明のように、前記絞り部が、前記開口領域の周縁部から離れるに従って放射線の透過線量が少なくなるように構成されていてもよい。これにより、関心領域を除く照射野における放射線画像も観察することができる。
また、本発明は、請求項7に記載の発明のように、前記制御手段が、時間の経過に従って変化する関心領域に追随して前記制御を行ってもよい。これにより、より利便性を向上させることができる。
特に、請求項7に記載の発明は、請求項8に記載の発明のように、前記被検者の内部に挿入された医療器具の予め定められた部位の位置を特定する特定手段をさらに備え、前記制御手段が、前記特定手段によって特定された位置を前記関心領域として前記制御を行ってもよい。これにより、関心領域を予め設定しておく必要がなくなり、より利便性を向上させることができる。
さらに、請求項8に記載の発明は、請求項9に記載の発明のように、前記特定手段が、前記動画撮影によって得られた画像情報に基づく画像認識、前記予め定められた部位に設けられたICタグ、および当該部位に設けられた磁性体の少なくとも1つにより前記予め定められた部位の位置を特定してもよい。これにより、上記特定手段が上記画像認識により上記位置を特定する場合は、当該特定のための部材を設ける必要がないため、低コストで本発明を実現することができ、上記特定手段が上記ICタグおよび上記磁性体の少なくとも1つにより上記位置を特定する場合は、上記画像認識により特定する場合に比較して、より確実に上記位置を特定することができる。
なお、上記ICタグは、RFIDタグ、IDタグ、無線タグ等と呼ばれることもあるが、本明細書では、これらのタグをICタグと総称する。
一方、上記目的を達成するために、請求項10に記載の放射線画像撮影システムは、請求項1〜請求項9の何れか1項記載の放射線制御装置と、前記放射線制御装置により制御対象とされる放射線を射出する放射線源から射出されて被検者を透過した放射線により示される放射線画像の動画撮影を行う放射線画像撮影装置と、を含むものである。
また、請求項14に記載の放射線画像撮影システムは、請求項1〜請求項9の何れか1項記載の放射線制御装置と、前記放射線制御装置により制御対象とされる放射線を射出する放射線源と、を含むものである。
さらに、請求項15に記載の放射線画像撮影システムは、請求項1〜請求項9の何れか1項記載の放射線制御装置と、前記放射線制御装置により制御対象とされる放射線を射出する放射線源から射出されて被検者を透過した放射線により示される放射線画像の動画撮影を行う放射線画像撮影装置と、前記放射線源と、を含むものである。
このように、請求項10、請求項14、請求項15の発明は、本発明の放射線制御装置を含んでいるので、当該放射線制御装置と同様に、関心領域における放射線画像の画質の低下を防止しつつ、被検者に対する被曝量を抑制することができる。
さらに、請求項10に記載の発明は、請求項11に記載の発明のように、前記放射線画像撮影装置が、放射線が照射されることにより光が発生する蛍光体層、及び当該蛍光体層に発生した光を電荷に変換する光電変換素子が形成された基板が積層されて構成された間接変換方式の放射線検出器を備え、当該放射線検出器により動画撮影を行ってもよい。
また、請求項11に記載の発明は、請求項12に記載の発明のように、前記蛍光体を、CsIを含むものとしてもよい。
また、請求項11又は請求項12に記載の発明は、請求項13に記載の発明のように、前記放射線検出器が、前記基板側から放射線が入射するように前記放射線画像撮影装置に配置されることが好ましい。
本発明の放射線制御装置および放射線画像撮影システムによれば、放射線画像の動画撮影のために放射線源から被検者に照射される放射線の、これまでの当該被検者による累積被曝量が予め定められた被曝量に達すると判定された場合に、前記放射線源による放射線の関心領域を除く照射野に対する曝射量に制限を加えるように制御しているので、関心領域における放射線画像の画質の低下を防止しつつ、被検者に対する被曝量を抑制することができる、という効果が得られる。
実施の形態に係る放射線画像撮影システムが設置された手術室の様子を示す斜視図である。 実施の形態に係る電子カセッテの内部構成を示す一部破断斜視図である。 実施の形態に係る放射線照射装置の要部構成を示す斜視図である。 実施の形態に係るIVRを実施している際の様子を示す概略図である。 実施の形態に係る放射線画像撮影システムの構成を示すブロック図である。 実施の形態に係る放射線検出器の1画素部分に注目した等価回路図である。 実施の形態に係る被曝量閾値情報のデータ構成の一例を示す模式図である。 実施の形態に係る被曝量履歴情報のデータ構成の一例を示す模式図である。 実施の形態に係る重み値管理情報のデータ構成の一例を示す模式図である。 実施の形態に係る座標情報の説明に供する模式図である。 実施の形態に係る間接変換方式の放射線検出器の構成を模式的に示した断面図である。 実施の形態に係るTFT基板の構成を概略的に示した断面図である。 表面読取方式と裏面読取方式を説明するための断面側面図である。 第1の実施の形態に係る放射線画像撮影処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態に係る放射線検出器の照射面の全面に放射線を照射することによりディスプレイの表示面に表示される放射線画像の一例を示す図である。 実施の形態に係る放射線検出器の照射面の部分領域に放射線を照射することによりディスプレイの表示面に表示される放射線画像の一例を示す図である。 CsIとGOSの温度と感度の関係を示すグラフである。 CsIの累積被曝量と感度の関係を示すグラフである。 第2の実施の形態に係る放射線画像撮影処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 他の実施の形態に係る放射線照射装置の要部構成を示す斜視図である。 他の実施の形態に係る放射線照射装置の要部構成を示す斜視図である。 他の実施の形態に係る放射線照射装置の要部構成を示す斜視図である。 他の実施の形態に係る放射線照射装置の要部構成を示す斜視図である。 他の実施の形態に係る絞り部の要部構成を示す平面図である。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本実施の形態に係る放射線画像撮影システム(以下、単に「撮影システム」ともいう。)10の構成について説明する。
同図に示すように、本実施の形態に係る撮影システム10は、医師12や放射線技師の操作により放射線画像の撮影を行うものである。撮影システム10は、患者14が横たわるベッド16と、予め設定された撮影条件に従った放射線量からなる放射線Xを患者14に照射する放射線照射装置18と、患者14を透過した放射線Xを検出して、検出した放射線量に応じた放射線画像を示す放射線画像情報(以下、単に「画像情報」ともいう。)を生成し、当該画像情報を予め定められた記憶領域に記憶することにより撮影を行う可搬型撮影装置(以下、「電子カセッテ」ともいう。)20と、ベッド16に設けられ、ベッド16の患者14が横たわる側で電子カセッテ20を片持ち支持する支持部材22と、放射線照射装置18および電子カセッテ20を制御するコンソール26と、を備えている。
ベッド16は、放射線Xを透過させる材料で構成され、患者14が横たわる略矩形平板状の載置台16Aと、載置台16Aの四隅に設けられ、載置台16Aを支持する脚部16Bと、を備えている。
ここで、放射線照射装置18は、載置台16Aの裏側(患者14が横たわる側の反対側)から載置台16A上の患者14に放射線Xが照射されるように載置台16Aの裏側に配置されている。
一方、本実施の形態に係る電子カセッテ20は、裏面に、撮影した放射線画像が表示されるディスプレイ28を備え、ディスプレイ28の表示面28Aを上方に向けた状態で、放射線照射装置18から照射された放射線Xが載置台16Aおよび患者14を透過して後述する放射線検出器36により検出されるように載置台16Aの表側(患者14が横たわる側)に配置されている。
載置台16Aの患者14が横たわる側の面には支持部材22が設けられている。支持部材22は、略L字状に屈曲しており、基端部が載置台16Aに固定されており、先端部には電子カセッテ20が着脱自在に取付けられている。
図2には、本実施の形態に係る電子カセッテ20の内部構成が示されている。
同図に示すように、電子カセッテ20は、放射線Xを透過させる材料からなる略矩形平板状の筐体30を備えている。電子カセッテ20は、手術室等で使用されるとき、血液やその他の雑菌が付着するおそれがある。そこで、筐体30を防水性、密閉性を有する構造として、必要に応じて殺菌洗浄することにより、1つの電子カセッテ20を繰り返し続けて使用することができる。
また、電子カセッテ20の筐体30の側面には通信ケーブルを接続するための接続端子20Aが設けられている。また、筐体30の内部には、放射線Xが照射される筐体30の照射面32側から、放射線Xの散乱線を除去するグリッド34と、ディスプレイ28の表示面28Aの反対方向を向くように表示面28Aの反対側に配置され、放射線Xが照射される略矩形状の照射面36Aを備え、患者14を透過して照射面36Aから照射された放射線Xの放射線量を検出して、当該放射線量に応じた放射線画像を示す画像情報を出力する放射線検出器36と、ディスプレイ28と放射線検出器36との間に介在され、放射線Xのバック散乱線を吸収する鉛板38と、が順に配設されている。
また、筐体30の内部の一端側には、マイクロコンピュータを含む電子回路および充電可能な二次電池を収容するケース40が配置されている。放射線検出器36および電子回路は、ケース40に収容された二次電池から供給される電力によって作動する。ここで、ケース40内部に収容された各種回路が放射線Xの照射に伴って損傷することを回避するため、ケース40の照射面32側には鉛板等の放射線を遮蔽する遮蔽部材を配設しておくことが望ましい。
図3には、本実施の形態に係る放射線照射装置18の要部構成を示す斜視図が示されている。
同図に示されるように、放射線照射装置18は、放射線Xを射出する放射線源42と、放射線源42と電子カセッテ20との間に設けられ、4枚のスリット板44A,44B,44C,44Dを含んで構成された絞り部44とを備えている。
各スリット板44A〜44Dは、鉛やタングステン等の放射線Xを遮蔽する材料で構成された、先端部から後端部にかけて高さ方向の厚さが徐々に厚くなる平面視矩形状の板状部材により構成されており、絞り部44では、スリット板44Aとスリット板44Bとの先端部同士が対向し、かつスリット板44Cとスリット板44Dとの先端部同士が対向すると共に、各スリット板44A〜44Dの先端部により平面視矩形状の開口領域51が形成されるように各スリット板44A〜44Dが配置されている。
ここで、スリット板44Aおよびスリット板44Bは同図x方向に移動可能に構成されているのに対し、スリット板44Cおよびスリット板44Dは上記x方向とは直交する方向である同図y方向に移動可能に構成されている。なお、本実施の形態に係る絞り部44では、各スリット板44A〜44Dの移動可能な範囲が、対向配置されているスリット板同士の先端部が接触する状態、すなわち、開口領域51が全閉状態とされている状態から、開口領域51が平面視矩形状を保ち、かつ最大の面積となる状態(以下、「全開状態」という。)までの範囲とされている。
また、本実施の形態に係る放射線照射装置18では、スリット板44Aがモータ146(図5参照。)の駆動力が図示しない伝達手段を介して伝達されて移動し、スリット板44Bがモータ148(図5参照。)の駆動力が図示しない伝達手段を介して伝達されて移動し、スリット板44Cがモータ150(図5参照。)の駆動力が図示しない伝達手段を介して伝達されて移動し、さらに、スリット板44Dがモータ152(図5参照。)の駆動力が図示しない伝達手段を介して伝達されて移動する。
一方、図1に示すように、本実施の形態に係る放射線照射装置18は、鉛やタングステン等の放射線Xを遮蔽する材料で構成され、放射線源42および絞り部44が収容される収容箱52を備えている。同図に示すように、収容箱52には、放射線源42から射出され、絞り部44を経た放射線Xを電子カセッテ20の照射面32に向けて照射するための開口部52Aが形成されている。
ここで、開口部52Aは、絞り部44における各スリット板44A〜44Dが全開状態とされているときに開口領域51を通過した放射線Xの直接線と、各スリット板44A〜44Dの厚さに応じた透過線量で透過した放射線X(以下、「透過線」という。)との双方が射出できる大きさとされている。
また、本実施の形態に係る撮影システム10では、絞り部44の各スリット板44A〜44Dが全開状態とされている場合に、電子カセッテ20における照射面32の全面に放射線Xが照射されるように、電子カセッテ20および放射線照射装置18が予め位置決めされている。
一方、図4には、患者14に対してIVRを実施している様子の一例を示す概略図が示されている。
同図に示されるように、このIVRでは、カテーテル60が用いられる。本実施の形態に係るカテーテル60は、その表面に白黒の縞模様が長手方向に沿って設けられている。ここで、上記縞模様は、幅広の黒色領域、幅狭の白色領域、幅狭の黒色領域、および幅広の白色領域を1群として、複数の群が上記長手方向に連続して設けられている。
一方、患者14におけるカテーテル60の挿入口付近の皮膚には当該挿入口に挿入されるカテーテル60の表面に対し光線を照射して当該光線の反射光を受光可能なように反射型フォトセンサ62が設けられている。反射型フォトセンサ62は、カテーテル60の表面からの反射光を受光し、受光光を電気信号に変換してコンソール26へ送信する。
次に、図5を参照して、本実施の形態に係る撮影システム10の電気系の要部構成について説明する。
同図に示すように、本実施の形態に係る放射線照射装置18には、コンソール26と通信を行うための接続端子18Aが設けられている。これに対し、本実施の形態に係るコンソール26には、放射線照射装置18と通信を行うための接続端子26A、電子カセッテ20と通信を行うための接続端子26B、および反射型フォトセンサ62からの電気信号を受信するための接続端子26Cが設けられている。
放射線照射装置18は、通信ケーブル70を介してコンソール26に接続されている。反射型フォトセンサ62は、通信ケーブル71を介してコンソール26に接続されている。電子カセッテ20は、放射線画像の撮影時に、接続端子20Aに通信ケーブル72が接続され、当該通信ケーブル72を介してコンソール26に接続される。なお、本実施の形態では、電子カセッテ20とコンソール26との間のデータ転送の高速化を図るために、通信ケーブル72に光ファイバを採用した光通信ケーブルを用いており、光通信によって電子カセッテ20とコンソール26との間でデータの転送を行っている。
電子カセッテ20に内蔵された放射線検出器36は、放射線をシンチレータで光に変換した後にフォトダイオード等の光電変換素子で電荷に変換する間接変換方式、放射線をアモルファスセレン等の半導体層で電荷に変換する直接変換方式の何れでもよい。直接変換方式の放射線検出器36は、TFT(Thin Film Transistor)アクティブマトリクス基板74上に、放射線Xを吸収し、電荷に変換する光電変換層が積層されて構成されている。光電変換層は例えばセレンを主成分(例えば含有率50%以上)とする非晶質のa−Se(アモルファスセレン)から成り、放射線Xが照射されると、照射された放射線量に応じた電荷量の電荷(電子−正孔の対)を内部で発生することで、照射された放射線Xを電荷へ変換する。間接変換方式の放射線検出器36は、アモルファスセレンのような放射線Xを直接的に電荷に変換する放射線−電荷変換材料の代わりに、蛍光体材料と光電変換素子(フォトダイオード)を用いて間接的に電荷に変換してもよい。蛍光体材料としては、ガドリニウム硫酸化物(GOS)やヨウ化セシウム(CsI)がよく知られている。この場合、蛍光体材料によって放射線X−光変換を行い、光電変換素子のフォトダイオードによって光−電荷変換を行う。本実施の形態に係る電子カセッテ20は、間接変換方式の放射線検出器36を内蔵するものとする。
また、TFTアクティブマトリクス基板74上には、光電変換層で発生された電荷を蓄積する蓄積容量76と、蓄積容量76に蓄積された電荷を読み出すためのTFT78とを備えた画素部80(図5では個々の画素部80に対応する光電変換層や光電変換素子を光電変換部82として模式的に示している)がマトリクス状に多数個配置されており、電子カセッテ20への放射線Xの照射に伴って光電変換層で発生された電荷は、個々の画素部80の蓄積容量76に蓄積される。これにより、電子カセッテ20に照射された放射線Xに担持されていた画像情報は電荷情報へ変換されて放射線検出器36に保持される。
また、TFTアクティブマトリクス基板74には、一定方向(行方向)に延設され、個々の画素部80のTFT78をオンオフさせるための複数本のゲート配線84と、ゲート配線84と直交する方向(列方向)に延設され、オンされたTFT78を介して蓄積容量76から蓄積電荷を読み出すための複数本のデータ配線86が設けられている。個々のゲート配線84はゲート線ドライバ88に接続されており、個々のデータ配線86は信号処理部90に接続されている。個々の画素部80の蓄積容量76に電荷が蓄積されると、個々の画素部80のTFT78は、ゲート線ドライバ88からゲート配線84を介して供給される信号により行単位で順にオンされ、TFT78がオンされた画素部80の蓄積容量76に蓄積されている電荷は、電荷信号としてデータ配線86を伝送されて信号処理部90に入力される。従って、個々の画素部80の蓄積容量76に蓄積されている電荷は行単位で順に読み出される。
図6には、本実施の形態に係る放射線検出器36の1画素部分に注目した等価回路図が示されている。
同図に示すように、TFT78のソースは、データ配線86に接続されており、このデータ配線86は、信号処理部90に接続されている。また、TFT78のドレインは蓄積容量76および光電変換部82に接続され、TFT78のゲートはゲート配線84に接続されている。
信号処理部90は、個々のデータ配線86毎にサンプルホールド回路92を備えている。個々のデータ配線86を伝送された電荷信号はサンプルホールド回路92に保持される。サンプルホールド回路92はオペアンプ92Aとコンデンサ92Bを含んで構成され、電荷信号をアナログ電圧に変換する。また、サンプルホールド回路92にはコンデンサ92Bの両電極をショートさせ、コンデンサ92Bに蓄積された電荷を放電させるリセット回路としてスイッチ92Cが設けられている。
サンプルホールド回路92の出力側にはマルチプレクサ94、A/D(アナログ/デジタル)変換器96が順に接続されており、個々のサンプルホールド回路に保持された電荷信号はアナログ電圧に変換されてマルチプレクサ94に順に(シリアルに)入力され、A/D変換器96によってデジタルの画像情報へ変換される。
図5に示すように、信号処理部90にはラインメモリ98が接続されており、信号処理部90のA/D変換器96から出力された画像情報はラインメモリ98に順に記憶される。ラインメモリ98は放射線画像を示す画像情報を所定ライン分記憶可能な記憶容量を有しており、1ラインずつ電荷の読み出しが行われる毎に、読み出された1ライン分の画像情報がラインメモリ98に順次記憶される。
ラインメモリ98は電子カセッテ20全体の動作を制御するカセッテ制御部100と接続されている。カセッテ制御部100は、マイクロコンピュータによって実現されており、光通信制御部102が接続されている。この光通信制御部102は、接続端子20Aに接続されており、接続端子20Aを介して接続された外部機器との間での各種情報の伝送の制御を行う。従って、カセッテ制御部100は、光通信制御部102を介して外部機器との間で各種情報の送受信が可能とされている。
また、電子カセッテ20は、ディスプレイ28による表示の制御を行うディスプレイドライバ104を備えており、ディスプレイドライバ104にはカセッテ制御部100が接続されている。カセッテ制御部100は、ラインメモリ98に記憶されている画像情報を読み出し、当該画像情報により示される放射線画像をディスプレイ28の表示面28Aに表示させる。なお、本実施の形態に係るディスプレイ28には、放射線検出器36により得られた画像情報により示される放射線画像が略実寸サイズで表示される。
さらに、電子カセッテ20は電源部106を備えており、上述した各種回路や各素子(ゲート線ドライバ88、信号処理部90、ラインメモリ98、光通信制御部102やカセッテ制御部100として機能するマイクロコンピュータ)は、電源部106から供給された電力によって作動する。電源部106は、電子カセッテ20の可搬性を損なわないように、バッテリ(充電可能な二次電池)を内蔵しており、充電されたバッテリから各種回路や素子へ電力を供給する。
一方、コンソール26は、サーバ・コンピュータとして構成されており、ディスプレイ上に透過型のタッチパネルが重ねられたタッチパネルディスプレイ等から構成され、操作メニューや撮影された放射線画像等の各種情報がディスプレイの表示面に表示されると共に、ユーザがタッチペンで上記タッチパネルに触れることにより所望の情報や指示が入力されるUI(User Interface)パネル110と、複数のキーを含んで構成され、各種の情報や操作指示が入力される操作パネル112と、を備えている(図1も参照。)。
また、コンソール26は、装置全体の動作を司るCPU(Central Processing Unit)114と、制御プログラムを含む各種プログラム等が予め記憶されたROM(Read Only Memory)116と、各種データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)118と、各種データを記憶して保持するHDD(Hard Disk Drive)120と、を備えている。
また、コンソール26は、UIパネル110のディスプレイの制御を行うと共に、タッチパネルに対する操作状態を検出するUIパネル制御部122と、操作パネル112に対する操作状態を検出する操作入力検出部124と、接続端子26Aに接続され、接続端子26Aおよび通信ケーブル70を介して放射線照射装置18との間で曝射条件や放射線照射装置18の状態情報等の各種情報の送受信を行う通信インタフェース(I/F)部126と、接続端子26Bに接続され、接続端子26Bおよび通信ケーブル72を介して電子カセッテ20との間で画像情報等の各種情報の送受信を行う光通信制御部128と、接続端子26Cに接続され、接続端子26Cおよび通信ケーブル71を介して反射型フォトセンサ62からの電気信号の受信を行う外部I/F部130と、を備えている。
CPU114、ROM116、RAM118、HDD120、UIパネル制御部122、操作入力検出部124、通信I/F部126、光通信制御部128、および外部I/F部130は、システムバスBUSを介して相互に接続されている。従って、CPU114は、ROM116、RAM118、HDD120へのアクセスを行うことができると共に、UIパネル制御部122を介したUIパネル110のディスプレイへの各種情報の表示の制御、UIパネル制御部122を介したUIパネル110のタッチパネルに対するユーザの操作状態の把握、操作入力検出部124を介した操作パネル112に対するユーザの操作状態の把握、通信I/F部126を介した放射線照射装置18との各種情報の送受信の制御、光通信制御部128を介した電子カセッテ20との各種情報の送受信の制御、外部I/F部130を介した反射型フォトセンサ62の検出結果の取得、を各々行うことができる。
なお、本実施の形態に係るUIパネル110のタッチパネルは、透明電極を用いた多数のスイッチがマトリクス状に配列されて構成されており、ユーザがタッチペン(図示省略)でUIパネル110のディスプレイの画面に触れると、タッチパネルの多数のスイッチのうちの何れか1つがオンする。UIパネル制御部122は、タッチパネルの何れかのスイッチがオンになると、オンになったスイッチの位置をマトリクスにおける2次元直交座標で表した座標情報をCPU114へ出力する。CPU114は、UIパネル制御部122から座標情報が入力されると、当該座標情報をHDD120に記憶する。
一方、放射線照射装置18は、放射線照射装置18全体の動作を制御する照射装置制御部140を備えている。照射装置制御部140はマイクロコンピュータによって実現されており、通信I/F部142が接続されている。通信I/F部142は、接続端子18Aに接続されており、接続端子18Aを介して接続されたコンソール26との間での各種情報の伝送の制御を行う。従って、照射装置制御部140は、通信I/F部142を介してコンソール26との間での各種情報の送受信が可能とされている。また、照射装置制御部140には放射線源42が接続されており、照射装置制御部140は、通信I/F部142を介して受信した曝射条件に基づいて放射線源42を制御する。
また、放射線照射装置18は、スリット板44Aを移動させるための駆動力を発生するモータ146と、スリット板44Bを移動させるための駆動力を発生するモータ148と、スリット板44Cを移動させるための駆動力を発生するモータ150と、スリット板44Dを移動させるための駆動力を発生するモータ152と、を備えている。
また、放射線照射装置18は、モータ146の駆動制御を行うモータドライバ154と、モータ148の駆動制御を行うモータドライバ156と、モータ150の駆動制御を行うモータドライバ158と、モータ152の駆動制御を行うモータドライバ160と、を備えている。
モータ146は、モータドライバ154を介して照射装置制御部140に、モータ148は、モータドライバ156を介して照射装置制御部140に、モータ150は、モータドライバ158を介して照射装置制御部140に、モータ152は、モータドライバ160を介して照射装置制御部140に、各々接続されている。従って、モータ146,148,150,152の駆動は、コンソール26からの指示に応じて、照射装置制御部140によって制御される。
ところで、本実施の形態に係る撮影システム10には、患者14における、それまでの単位面積(本実施の形態では、1cm)当たりの累積被曝量が予め定められた被曝量閾値に達した場合に、放射線Xの関心領域を除く照射野に対する曝射量に制限を加える曝射量制限機能が搭載されており、このために、本実施の形態に係る撮影システム10では、上記被曝量閾値を示す情報(以下、「被曝量閾値情報」という。)と、被曝量の履歴を示す情報(以下、「被曝量履歴情報」という。)と、累積被曝量を算出する際に用いる重み値を示す情報(以下、「重み値管理情報」という。)と、がコンソール26のHDD120に予め記憶されている。
図7には、上記被曝量閾値情報の一例が模式的に示されている。同図に示すように、本実施の形態に係る被曝量閾値情報は、心臓、肺、胃といった臓器の種類別に上記被曝量閾値が記憶されている。なお、当該被曝量閾値情報は、社団法人日本放射線技師会による医療被曝ガイドライン等に基づいて設定すればよい。
一方、図8には、上記被曝量履歴情報の一例が模式的に示されている。同図に示すように、本実施の形態に係る被曝量履歴情報は、ID(Identification)、撮影日時、被曝領域、被曝量、曝射期間、およびフレームレートの各情報が患者毎に記憶されるものとして構成されている。
なお、上記IDは、対応する患者を特定するための情報であり、患者毎に各々異なる情報として予め付与された情報が用いられる。また、上記撮影日時は、対応する患者に対する放射線画像の撮影を行った日時を示す情報であり、上記被曝領域は、対応する患者に対して放射線Xが曝射された領域を示す情報である。
本実施の形態に係る撮影システム10では、一例として図10に模式的に示すように、絞り部44の開口状態を全開状態としたときの放射線Xの照射野(以下、「全開照射野」という。)を、各々が単位面積(本実施の形態では、1cm)とされた複数の矩形領域64でマトリクス状に区分し、矩形領域64毎に上記曝射量制限機能において適用する累積被曝量を算出する。
上記被曝領域は、放射線Xが曝射された位置に対応する矩形領域64の位置を示す座標情報であり、上記被曝量は、対応する被曝領域に対する放射線Xの被曝量を示す情報であり、さらに上記曝射期間は、対応する被曝領域に対して、対応する被曝量の放射線Xが曝射された期間を示す情報である。なお、本実施の形態に係る撮影システム10では、上記座標情報として、図10に示される全開照射野における左上角点に位置する矩形領域64を基点としたX−Y座標系の座標情報を適用しているが、これに限るものでないことは言うまでもない。
また、上記フレームレートは、対応する撮影日時に、対応する患者に対して行った放射線画像の動画撮影の際のフレームレートを示す情報であり、本実施の形態に係る撮影システム10では、15(fps)または30(fps)が選択的に適用される。
なお、本実施の形態に係る撮影システム10では、放射線画像の動画撮影における1フレーム(1画像)毎に上記被曝領域、被曝量、および曝射期間の各情報が記憶されるものとされている。
同図に示す例では、例えば、IDとして「01−001」が付与された患者に対して、2010年2月16日の14時20分から14時30分までの間に放射線画像の動画撮影が行われ、このときの被曝領域、被曝量、および曝射期間が同図に示すように1フレーム毎に記憶されると共に、このときのフレームレートが15(fps)であったことが記憶されている。
一方、図9には、上記重み値管理情報の一例が模式的に示されている。同図に示すように、本実施の形態に係る重み値管理情報は、パラメータ、条件、および重み値の各情報が予め記憶されて構成されている。
なお、上記パラメータは、過去の累積被曝量に対する重み値を決定する際に適用するパラメータであり、上記条件は、上記パラメータの範囲を示す情報であり、上記重み値は、対応する条件に上記パラメータが合致する場合の重み値を示す情報である。
同図に示す例では、上記パラメータとして、放射線Xが照射されてから現時点までの経過期間t(分)を適用しており、経過期間tが1440(分)未満である場合には重み値として最大値である‘1’を適用し、経過期間tが1440(分)以上で、10080(分)未満である場合には重み値として‘0.9’を適用すること等が示されている。
次に、蛍光体材料と光電変換素子を用いて放射線を間接的に電荷に変換する間接変換方式とした場合の放射線検出器36の構成について説明する。
図11は、本発明の一実施形態である間接変換方式の放射線検出器36の3つの画素部分の構成を概略的に示す断面模式図である。
この放射線検出器36は、絶縁性の基板300上に、信号出力部302、光電変換部82、及びシンチレータ304が順次積層しており、信号出力部302、光電変換部82により画素部が構成されている。画素部は、基板300上に複数配列されており、各画素部における信号出力部302と光電変換部82とが重なりを有するように構成されている。
シンチレータ304は、光電変換部82上に透明絶縁膜306を介して形成されており、上方(基板300と反対側)から入射してくる放射線を光に変換して発光する蛍光体を成膜したものである。このようなシンチレータ304を設けることで、被写体を透過した放射線を吸収して発光することになる。
シンチレータ304が発する光の波長域は、可視光域(波長360nm〜830nm)であることが好ましく、この放射線検出器36によってモノクロ撮像を可能とするためには、緑色の波長域を含んでいることがより好ましい。
シンチレータ304に用いる蛍光体としては、具体的には、放射線としてX線を用いて撮像する場合、ヨウ化セシウム(CsI)を含むものが好ましく、X線照射時の発光スペクトルが420nm〜600nmにあるCsI(Tl)を用いることが特に好ましい。なお、CsI(Tl)の可視光域における発光ピーク波長は565nmである。
シンチレータ304は、例えば、CsI(Tl)等の柱状結晶で形成しようとする場合、蒸着基板への蒸着によって形成されてもよい。このように蒸着によってシンチレータ304を形成する場合、蒸着基板は、X線の透過率、コストの面からAlの板がよく使用されるがこれに限定されるものではない。なお、シンチレータ304としてGOSを用いる場合、蒸着基板を用いずにTFTアクティブマトリクス基板74の表面にGOSを塗布することにより、シンチレータ304を形成してもよい。
光電変換部82は、上部電極310、下部電極312、及び該上下の電極間に配置された光電変換膜314を有している。
上部電極310は、シンチレータ304により生じた光を光電変換膜314に入射させる必要があるため、少なくともシンチレータ304の発光波長に対して透明な導電性材料で構成することが好ましく、具体的には、可視光に対する透過率が高く、抵抗値が小さい透明導電性酸化物(TCO;Transparent Conducting Oxide)を用いることが好ましい。なお、上部電極310としてAuなどの金属薄膜を用いることもできるが、透過率を90%以上得ようとすると抵抗値が増大し易いため、TCOの方が好ましい。例えば、ITO、IZO、AZO、FTO、SnO、TiO、ZnO等を好ましく用いることができ、プロセス簡易性、低抵抗性、透明性の観点からはITOが最も好ましい。なお、上部電極310は、全画素部で共通の一枚構成としてもよく、画素部毎に分割してもよい。
光電変換膜314は、シンチレータ304から発せられた光を吸収し、吸収した光に応じた電荷を発生する。光電変換膜314は、光が照射されることにより電荷を発生する材料により形成すればよく、例えば、アモルファスシリコンや有機光電変換材料などにより形成することができる。アモルファスシリコンを含む光電変換膜314であれば、幅広い吸収スペクトルを持ち、シンチレータ304による発光を吸収することができる。有機光電変換材料を含む光電変換膜314であれば、可視域にシャープな吸収スペクトルを持ち、シンチレータ304による発光以外の電磁波が光電変換膜314に吸収されることがほとんどなく、X線等の放射線が光電変換膜314で吸収されることによって発生するノイズを効果的に抑制することができる。
光電変換膜314を構成する有機光電変換材料は、シンチレータ304で発光した光を最も効率良く吸収するために、その吸収ピーク波長が、シンチレータ304の発光ピーク波長と近いほど好ましい。有機光電変換材料の吸収ピーク波長とシンチレータ304の発光ピーク波長とが一致することが理想的であるが、双方の差が小さければシンチレータ304から発された光を十分に吸収することが可能である。具体的には、有機光電変換材料の吸収ピーク波長と、シンチレータ304の放射線に対する発光ピーク波長との差が、10nm以内であることが好ましく、5nm以内であることがより好ましい。
このような条件を満たすことが可能な有機光電変換材料としては、例えばキナクリドン系有機化合物及びフタロシアニン系有機化合物が挙げられる。例えばキナクリドンの可視域における吸収ピーク波長は560nmであるため、有機光電変換材料としてキナクリドンを用い、シンチレータ304の材料としてCsI(Tl)を用いれば、上記ピーク波長の差を5nm以内にすることが可能となり、光電変換膜314で発生する電荷量をほぼ最大にすることができる。
次に、本実施の形態に係る放射線検出器36に適用可能な光電変換膜314について具体的に説明する。
本発明に係る放射線検出器36における電磁波吸収/光電変換部位は、1対の下部電極312,上部電極310と、該下部電極312,上部電極310間に挟まれた光電変換膜314を含む有機層により構成することができる。この有機層は、より具体的には、電磁波を吸収する部位、光電変換部位、電子輸送部位、正孔輸送部位、電子ブロッキング部位、正孔ブロッキング部位、結晶化防止部位、電極、及び層間接触改良部位等の積み重ねもしくは混合により形成することができる。
上記有機層は、有機p型化合物または有機n型化合物を含有することが好ましい。
有機p型半導体(化合物)は、主に正孔輸送性有機化合物に代表されるドナー性有機半導体(化合物)であり、電子を供与しやすい性質がある有機化合物をいう。さらに詳しくは2つの有機材料を接触させて用いたときにイオン化ポテンシャルの小さい方の有機化合物をいう。したがって、ドナー性有機化合物としては、電子供与性のある有機化合物であればいずれの有機化合物も使用可能である。
有機n型半導体(化合物)は、主に電子輸送性有機化合物に代表されるアクセプター性有機半導体(化合物)であり、電子を受容しやすい性質がある有機化合物をいう。さらに詳しくは2つの有機化合物を接触させて用いたときに電子親和力の大きい方の有機化合物をいう。したがって、アクセプター性有機化合物は、電子受容性のある有機化合物であればいずれの有機化合物も使用可能である。
この有機p型半導体及び有機n型半導体として適用可能な材料、及び光電変換膜314の構成については、特開2009−32854号公報において詳細に説明されているため説明を省略する。なお、光電変換膜314は、さらにフラーレン若しくはカーボンナノチューブを含有させて形成してもよい。
光電変換膜314の厚みは、シンチレータ304からの光を吸収する点では膜厚は大きいほど好ましいが、ある程度以上厚くなると光電変換膜314の両端から印加されるバイアス電圧により光電変換膜314に発生する電界の強度が低下して電荷が収集できなくなるため、30nm以上300nm以下が好ましく、より好ましくは、50nm以上250nm以下、特に好ましくは80nm以上200nm以下である。
なお、図11に示す放射線検出器36では、光電変換膜314は、全画素部で共通の一枚構成であるが、画素部毎に分割してもよい。
下部電極312は、画素部毎に分割された薄膜とする。下部電極312は、透明又は不透明の導電性材料で構成することができ、アルミニウム、銀等を好適に用いることができる。
下部電極312の厚みは、例えば、30nm以上300nm以下とすることができる。
光電変換部82では、上部電極310と下部電極312の間に所定のバイアス電圧を印加することで、光電変換膜314で発生した電荷(正孔、電子)のうちの一方を上部電極310に移動させ、他方を下部電極312に移動させることができる。本実施形態の放射線検出器36では、上部電極310に配線が接続され、この配線を介してバイアス電圧が上部電極310に印加されるものとする。又、バイアス電圧は、光電変換膜314で発生した電子が上部電極310に移動し、正孔が下部電極312に移動するように極性が決められているものとするが、この極性は逆であっても良い。
各画素部を構成する光電変換部82は、少なくとも下部電極312、光電変換膜314、及び上部電極310を含んでいればよいが、暗電流の増加を抑制するため、電子ブロッキング膜316及び正孔ブロッキング膜318の少なくともいずれかを設けることが好ましく、両方を設けることがより好ましい。
電子ブロッキング膜316は、下部電極312と光電変換膜314との間に設けることができ、下部電極312と上部電極310間にバイアス電圧を印加したときに、下部電極312から光電変換膜314に電子が注入されて暗電流が増加してしまうのを抑制することができる。
電子ブロッキング膜316には、電子供与性有機材料を用いることができる。
実際に電子ブロッキング膜316に用いる材料は、隣接する電極の材料および隣接する光電変換膜314の材料等に応じて選択すればよく、隣接する電極の材料の仕事関数(Wf)より1.3eV以上電子親和力(Ea)が大きく、かつ、隣接する光電変換膜314の材料のイオン化ポテンシャル(Ip)と同等のIpもしくはそれより小さいIpを持つものが好ましい。この電子供与性有機材料として適用可能な材料については、特開2009−32854号公報において詳細に説明されているため説明を省略する。
電子ブロッキング膜316の厚みは、暗電流抑制効果を確実に発揮させるとともに、光電変換部82の光電変換効率の低下を防ぐため、10nm以上200nm以下が好ましく、さらに好ましくは30nm以上150nm以下、特に好ましくは50nm以上100nm以下である。
正孔ブロッキング膜318は、光電変換膜314と上部電極310との間に設けることができ、下部電極312と上部電極310間にバイアス電圧を印加したときに、上部電極310から光電変換膜314に正孔が注入されて暗電流が増加してしまうのを抑制することができる。
正孔ブロッキング膜318には、電子受容性有機材料を用いることができる。
正孔ブロッキング膜318の厚みは、暗電流抑制効果を確実に発揮させるとともに、光電変換部82の光電変換効率の低下を防ぐため、10nm以上200nm以下が好ましく、さらに好ましくは30nm以上150nm以下、特に好ましくは50nm以上100nm以下である。
実際に正孔ブロッキング膜318に用いる材料は、隣接する電極の材料および隣接する光電変換膜314の材料等に応じて選択すればよく、隣接する電極の材料の仕事関数(Wf)より1.3eV以上イオン化ポテンシャル(Ip)が大きく、かつ、隣接する光電変換膜314の材料の電子親和力(Ea)と同等のEaもしくはそれより大きいEaを持つものが好ましい。この電子受容性有機材料として適用可能な材料については、特開2009−32854号公報において詳細に説明されているため説明を省略する。
なお、光電変換膜314で発生した電荷のうち、正孔が上部電極310に移動し、電子が下部電極312に移動するようにバイアス電圧を設定する場合には、電子ブロッキング膜316と正孔ブロッキング膜318の位置を逆にすれば良い。又、電子ブロッキング膜316と正孔ブロッキング膜318は両方設けなくてもよく、いずれかを設けておけば、ある程度の暗電流抑制効果を得ることができる。
各画素部の下部電極312下方の基板300の表面には信号出力部302が形成されている。
図12には、信号出力部302の構成が概略的に示されている。
下部電極312に対応して、下部電極312に移動した電荷を蓄積する蓄積容量76と、蓄積容量76に蓄積された電荷を電気信号に変換して出力するTFT78が形成されている。蓄積容量76及びTFT78の形成された領域は、平面視において下部電極312と重なる部分を有しており、このような構成とすることで、各画素部における信号出力部302と光電変換部82とが厚さ方向で重なりを有することとなる。なお、放射線検出器36(画素部)の平面積を最小にするために、蓄積容量76及びTFT78の形成された領域が下部電極312によって完全に覆われていることが望ましい。
蓄積容量76は、基板300と下部電極312との間に設けられた絶縁膜319を貫通して形成された導電性材料の配線を介して対応する下部電極312と電気的に接続されている。これにより、下部電極312で捕集された電荷を蓄積容量76に移動させることができる。
TFT78は、ゲート電極320、ゲート絶縁膜322、及び活性層(チャネル層)324が積層され、さらに、活性層324上にソース電極326とドレイン電極328が所定の間隔を開けて形成されている。活性層324は、例えば、アモルファスシリコンや非晶質酸化物、有機半導体材料、カーボンナノチューブなどにより形成することができる。なお、活性層324を構成する材料は、これらに限定されるものではない。
活性層324を構成可能な非晶質酸化物としては、In、Ga及びZnのうちの少なくとも1つを含む酸化物(例えばIn−O系)が好ましく、In、Ga及びZnのうちの少なくとも2つを含む酸化物(例えばIn−Zn−O系、In−Ga−O系、Ga−Zn−O系)がより好ましく、In、Ga及びZnを含む酸化物が特に好ましい。In−Ga−Zn−O系非晶質酸化物としては、結晶状態における組成がInGaO(ZnO)(mは6未満の自然数)で表される非晶質酸化物が好ましく、特に、InGaZnOがより好ましい。なお、活性層324を構成可能な非晶質酸化物は、これらに限定されるものではない。
活性層324を構成可能な有機半導体材料としては、フタロシアニン化合物や、ペンタセン、バナジルフタロシアニン等を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。なお、フタロシアニン化合物の構成については、特開2009−212389号公報において詳細に説明されているため説明を省略する。
TFT78の活性層324を非晶質酸化物や有機半導体材料、カーボンナノチューブで形成したものとすれば、X線等の放射線を吸収せず、あるいは吸収したとしても極めて微量に留まるため、信号出力部302におけるノイズの発生を効果的に抑制することができる。
また、活性層324をカーボンナノチューブで形成した場合、TFT78のスイッチング速度高速化することができ、また、可視光域での光の吸収度合の低いTFT78を形成できる。なお、カーボンナノチューブで活性層324を形成する場合、活性層324に極微量の金属性不純物混入するだけで、TFT78の性能は著しく低下するため、遠心分離などにより極めて高純度のカーボンナノチューブを分離・抽出して形成する必要がある。
ここで、上述した非晶質酸化物、有機半導体材料、カーボンナノチューブや、有機光電変換材料は、いずれも低温での成膜が可能である。従って、基板300としては、半導体基板、石英基板、及びガラス基板等の耐熱性の高い基板に限定されず、プラスチック等の可撓性基板、アラミド、バイオナノファイバを用いることもできる。具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)等の可撓性基板を用いることができる。このようなプラスチック製の可撓性基板を用いれば、軽量化を図ることもでき、例えば持ち運び等に有利となる。
また、基板300には、絶縁性を確保するための絶縁層、水分や酸素の透過を防止するためのガスバリア層、平坦性あるいは電極等との密着性を向上するためのアンダーコート層等を設けてもよい。
アラミドは、200度以上の高温プロセスを適用できるために,透明電極材料を高温硬化させて低抵抗化でき、また、ハンダのリフロー工程を含むドライバICの自動実装にも対応できる。また、アラミドは、ITO(indium tin oxide)やガラス基板と熱膨張係数が近いため、製造後の反りが少なく、割れにくい。また、アラミドは、ガラス基板等と比べて薄く基板を形成できる。なお、超薄型ガラス基板とアラミドを積層して基板300を形成してもよい。
バイオナノファイバは、バクテリア(酢酸菌、Acetobacter Xylinum)が産出するセルロースミクロフィブリル束(バクテリアセルロース)と透明樹脂との複合したものである。セルロースミクロフィブリル束は、幅50nmと可視光波長に対して1/10のサイズで、かつ、高強度、高弾性、低熱膨である。バクテリアセルロースにアクリル樹脂、エポキシ樹脂等の透明樹脂を含浸・硬化させることで、繊維を60−70%も含有しながら、波長500nmで約90%の光透過率を示すバイオナノファイバが得られる。バイオナノファイバは、シリコン結晶に匹敵する低い熱膨張係数(3−7ppm)を有し、鋼鉄並の強度(460MPa)、高弾性(30GPa)で、かつフレキシブルであることから、ガラス基板等と比べて薄く基板300を形成できる。
本実施の形態では、基板300上に、信号出力部302、光電変換部82、透明絶縁膜306を順に形成し、当該基板300上に光吸収性の低い接着樹脂等を用いてシンチレータ304を貼り付けることにより放射線検出器36を形成している。以下、透明絶縁膜306まで形成された基板300をTFTアクティブマトリクス基板(以下「TFT基板」ともいう。)74と称する。
本実施の形態に係る電子カセッテ20では、放射線検出器36がTFT基板74側から放射線Xが照射されるように内蔵されている。
ここで、放射線検出器36は、図13に示すように、シンチレータ304が形成された側から放射線が照射されて、当該放射線の入射面の裏面側に設けられたTFT基板74により放射線画像を読み取る、いわゆる裏面読取方式(所謂PSS(Penetration Side Sampling)方式)とされた場合、シンチレータ304の同図上面側(TFT基板74の反対側)でより強く発光し、TFT基板74側から放射線が照射されて、当該放射線の入射面の表面側に設けられたTFT基板74により放射線画像を読み取る、いわゆる表面読取方式(所謂ISS(Irradiation Side Sampling)方式)とされた場合、TFT基板74を透過した放射線がシンチレータ304に入射してシンチレータ304のTFT基板74側がより強く発光する。TFT基板74に設けられた各光電変換部82には、シンチレータ304で発生した光により電荷が発生する。このため、放射線検出器36は、表面読取方式とされた場合の方が裏面読取方式とされた場合よりもTFT基板74に対するシンチレータ304の発光位置が近いため、撮影によって得られる放射線画像の分解能が高い。
また、放射線検出器36は、光電変換膜314を有機光電変換材料により構成しており、光電変換膜314で放射線がほとんど吸収されない。このため、本実施の形態に係る放射線検出器36は、表面読取方式により放射線がTFT基板74を透過する場合でも光電変換膜314による放射線の吸収量少ないため、放射線Xに対する感度の低下を抑えることができる。表面読取方式では、放射線がTFT基板74を透過してシンチレータ304に到達するが、このように、TFT基板74の光電変換膜314を有機光電変換材料により構成した場合、光電変換膜314での放射線の吸収が殆どなく放射線の減衰を少なく抑えることができるため、表面読取方式に適している。
また、TFT78の活性層324を構成する非晶質酸化物や光電変換膜314を構成する有機光電変換材料は、いずれも低温での成膜が可能である。このため、基板300を放射線の吸収が少ないプラスチック樹脂、アラミド、バイオナノファイバで形成することができる。このように形成された基板300は放射線の吸収量少ないため、表面読取方式により放射線がTFT基板74を透過する場合でも、放射線Xに対する感度の低下を抑えることができる。
また、例えば、放射線検出器36をTFT基板74が照射面32側となるように筐体30内の照射面32部分に貼り付けるものとし、基板300を剛性の高いプラスチック樹脂やアラミド、バイオナノファイバで形成した場合、放射線検出器36自体の剛性が高いため、筐体30の照射面32部分を薄く形成することができる。また、基板300を剛性の高いプラスチック樹脂やアラミド、バイオナノファイバで形成した場合、放射線検出器36自体が可撓性を有するため、照射面32に衝撃が加わった場合でも放射線検出器36が破損しづらい。
次に、本実施の形態に係る撮影システム10の作用を説明する。
本実施の形態に係る撮影システム10を利用して患者14に対してIVRを実施する場合、IVRを行う術者は、まず、当該IVRの準備段階として、カテーテル60の進入予定経路を示す座標情報等を以下に示すように入力する。
すなわち、術者は、まず、カテーテル60の挿入口および病変部が電子カセッテ20により撮影可能な状態で、かつ予め定められた基準部位(本実施の形態では、頭部の頂部)が、載置台16Aにおける患者毎に予め定められた基準位置に位置されるように、患者14を載置台16Aに横たわらせる。次に、術者は、コンソール26を介して、放射線照射装置18に対し、絞り部44の各スリット板44A〜44Dを全開状態とさせた後、予め定められた曝射量で放射線Xを射出するように放射線源42を制御させる一方、電子カセッテ20に対し、放射線画像の撮影を行うように制御させる。これにより、電子カセッテ20では、後述する放射線画像撮影処理(図14参照。)の説明時に詳述するように放射線画像の撮影が行われ、当該撮影によって得られた画像情報がコンソール26に送信される。これに対し、コンソール26は、当該画像情報が受信されると、当該画像情報により示される放射線画像をUIパネル110のディスプレイに表示させる。
そこで、術者は、UIパネル110のディスプレイに表示されている放射線画像上の患者14の体内におけるカテーテル60の進入予定経路をタッチペンでなぞることにより、当該進入予定経路の座標情報(以下、「経路座標情報」という。)を入力する。また、このとき、術者は、上記進入予定経路および当該進入予定経路の近傍で、かつ放射線Xの照射野となり得る領域に存在する臓器(以下、「判定対象臓器」という。)の輪郭をタッチペンでなぞることにより、当該判定対象臓器が存在する領域を示す座標情報(以下、「臓器座標情報」という。)を入力すると共に、当該臓器座標情報により示される領域に存在する判定対象臓器の名称を示す情報(以下、「臓器名称情報」という。)を、操作パネル112を介して入力する。なお、経路座標情報および臓器座標情報は、前述した被曝領域を示す座標情報と同一のX−Y座標系の座標情報である。
以上によって術者から入力された経路座標情報、臓器座標情報、および臓器名称情報は、コンソール26によって、臓器座標情報および臓器名称情報については対応するもの同士が関連付けられた状態でHDD120に記憶される。
以上の準備段階が終了すると、術者は、患者14の撮影部位や撮影条件に応じて、コンソール26の操作パネル112を介して放射線Xを照射する際の管電圧、管電流等の曝射条件を指定する曝射条件指定操作を行った後、IVRの開始を指示する指示操作を行う。
コンソール26は、当該指示操作が行われると、放射線画像撮影処理を実行する。
次に、図14を参照して、放射線画像撮影処理の実行時におけるコンソール26の作用を説明する。なお、図14は、この際にコンソール26のCPU114によって実行される放射線画像撮影処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、当該プログラムはROM116の所定領域に予め記憶されている。また、ここでは、施術対象とする患者14のIDが術者等によって予め設定されている場合について説明する。
同図のステップ200では、予め設定されている患者14のIDに対応する撮影日時、被曝領域、被曝量、および曝射期間の各情報をHDD120の被曝量履歴情報から読み出し、次のステップ202にて、術者によって指定された曝射条件を放射線照射装置18および電子カセッテ20へ送信することにより当該曝射条件を設定する。これに応じて照射装置制御部140は、受信した曝射条件での曝射準備を行う。なお、施術対象とする患者14に関する情報が被曝量履歴情報に記憶されていない場合もあるが、この場合には、上記ステップ200での各情報の読み出しを行わないことは言うまでもない。
次のステップ204では、上述したIVRの準備段階において記憶された経路座標情報により示されるカテーテル60の挿入口の位置を示す情報を、絞り部44の開口状態の設定を指示する設定指示情報と共に放射線照射装置18に送信する。
上記設定指示情報が受信されると、放射線照射装置18では、照射装置制御部140により、当該設定指示情報と共に受信した情報により示されるカテーテル60の挿入口の位置に対応する位置が開口領域51の中心となり、かつ開口領域51の形状が予め定められた形状で、かつ開口領域51の面積が、少なくとも全開状態時より狭いものとして予め定められた面積となるように各スリット板44A〜44Dの位置を制御する。なお、本実施の形態に係る撮影システム10では、上記予め定められた形状および上記予め定められた面積として、患者14の放射線Xにおける直接線が照射される領域(以下、「直接線照射野」という。)が、少なくとも関心領域を含む領域となる形状および面積として術者等によって予め設定された形状および面積を適用している。
なお、上記予め定められた面積は、放射線Xの直接線が照射される面積であるため、病変部の大きさ等に応じて適宜設定する形態が好ましいが、例えば、放射線検出器36の照射面36Aの面積に対する予め定められた割合(一例として10%)の面積に放射線Xの直接線が照射される面積等といった、予め固定的に定められた面積を適用する形態としてもよい。
次のステップ206では、曝射の開始を指示する指示情報を放射線照射装置18および電子カセッテ20へ送信する。これに応じて、放射線源42は、放射線照射装置18がコンソール26から受信した曝射条件に応じた管電圧、管電流等で放射線を発生して射出する。
放射線源42から照射された放射線Xは、絞り部44を介して患者14を透過した後に電子カセッテ20に到達する。これにより、電子カセッテ20に内蔵された放射線検出器36の各画素部80の蓄積容量76には電荷が蓄積される。
電子カセッテ20のカセッテ制御部100は、曝射の開始を指示する指示情報を受信してから放射線検出器36の各画素部80の蓄積容量76への電荷の蓄積が終了するまでの期間として予め定められた期間の経過後にゲート線ドライバ88を制御してゲート線ドライバ88から1ラインずつ順に各ゲート配線84にオン信号を出力させ、各ゲート配線84に接続された各TFT78を1ラインずつ順にオンさせる。
放射線検出器36は、各ゲート配線84に接続された各TFT78を1ラインずつ順にオンされると、1ラインずつ順に各蓄積容量76に蓄積された電荷が電気信号として各データ配線86に流れ出す。各データ配線86に流れ出した電気信号は信号処理部90でデジタルの画像情報に変換されて、ラインメモリ98に記憶される。
カセッテ制御部100は、ラインメモリ98に記憶された画像情報に対し、予め定められた画像補正処理を施した後に光通信制御部102を介してコンソール26へ送信する。
カセッテ制御部100は、以上の動作を動画像の撮影速度(フレームレート)として術者等によって予め設定された速度(本実施の形態では、15(fps)または30(fps))で繰り返し実行すると共に、上記画像補正処理が施された画像情報により示される放射線画像をディスプレイ28により表示するようにディスプレイドライバ104を制御する。
そこで、次のステップ208では、1フレーム分の画像情報が電子カセッテ20から受信されるまで待機し、次のステップ210にて、受信した画像情報をHDD120に記憶し、さらに、次のステップ212にて、受信した画像情報により示される放射線画像を、確認等を行うためにUIパネル110のディスプレイによって表示させるようにUIパネル制御部122を制御する。
次のステップ214では、カテーテル60の先端部の位置を示す位置情報を取得する。
本実施の形態に係るコンソール26では、CPU114により本放射線画像撮影処理プログラムと並行して時分割にカテーテル60の先端部の位置を特定する位置特定処理プログラムが実行される。
この位置特定処理プログラムでは、反射型フォトセンサ62からリアルタイムで時系列に受信されている電気信号が、カテーテル60に設けられた縞模様における幅広の白色領域、幅狭の黒色領域、幅狭の白色領域の順に推移したことを示す場合にカテーテル60が患者14の体内に挿入される方向に移動していると判断すると共に、このときの移動量を、幅広の白色領域の出現回数を上記縞模様の1群の幅に乗じることにより特定する。同様に、上記電気信号が、上記縞模様における幅広の黒色領域、幅狭の白色領域、幅狭の黒色領域の順に推移したことを示す場合にカテーテル60が患者14の体内から抜かれる方向に移動していると判断すると共に、このときの移動量を、幅広の黒色領域の出現回数を上記縞模様の1群の幅に乗じることにより特定する。
また、上記位置特定処理プログラムでは、以上の処理によって得られる、カテーテル60が患者14の体内に挿入される方向に移動しているときの移動量を積算すると共に、カテーテル60が患者14の体内から抜かれる方向に移動しているときの移動量を減算することにより、カテーテル60の患者14の体内への挿入量を特定する。
そして、上記位置特定処理プログラムでは、特定した挿入量と、前述したIVRの準備段階で記憶したカテーテル60の進入予定経路を示す経路座標情報とに基づいて、カテーテル60の先端部の位置を特定し、当該位置を示す座標情報(以下、「先端部座標情報」という。)をRAM118の所定領域にリアルタイムで記憶する。
そこで、上記ステップ214では、以上の位置特定処理プログラムにより記憶した先端部座標情報をRAM118より読み出すことにより、上記カテーテル60の先端部の位置を示す位置情報を取得する。
次のステップ216では、取得した位置情報により示されるカテーテル60の先端部の位置を示す情報を、絞り部44の開口状態の変更を指示する変更指示情報と共に放射線照射装置18に送信する。
上記変更指示情報が受信されると、放射線照射装置18では、照射装置制御部140により、当該変更指示情報と共に受信した情報により示されるカテーテル60の先端部の位置に対応する位置が開口領域51の中心となるように各スリット板44A〜44Dの位置を制御する。なお、このとき、照射装置制御部140は、開口領域51の形状および面積については、それまでの形状および面積を維持するように各スリット板44A〜44Dを制御する。
なお、本実施の形態に係る撮影システム10では、カテーテル60の先端部の位置が関心領域の中心位置であるものとしており、本ステップ216の処理により、少なくとも関心領域を含む放射線画像が電子カセッテ20のディスプレイ28に表示されることになる。
次のステップ218では、上記ステップ208の処理において電子カセッテ20から受信した1フレーム分の画像情報を得る際の患者14に対する被曝量を次のように算出する。
まず、絞り部44の開口状態が全開状態になっていると想定した場合の放射線Xの照射野(全開照射野)における1フレーム分の撮影期間の単位面積当たりの被曝量rを、単位時間当たりの放射線Xの照射量を左右する管電圧、FSD(Focus Skin Distance,焦点皮膚間距離)等の諸因子に基づいて算出する。このとき、本実施の形態に係る撮影システム10では、上記被曝量rを矩形領域64毎に算出する。なお、被曝量rの算出は、例えば、NDD法(Non Desimeter Dosimetry Method)等を利用して行うことができる。
そして、算出した矩形領域64毎の被曝量rのうち、絞り部44の各スリット板44A〜44Dによって放射線Xが遮られる領域に位置する矩形領域64の被曝量rを、対応するスリット板44A〜44Dの高さ方向の厚みに応じた減衰率で減衰された量に変換する。
次のステップ220では、上記ステップ218の処理によって算出した矩形領域64の各々毎の被曝量rおよび放射線Xの曝射期間を、対応する矩形領域64の位置を示す座標情報(被曝領域)と共に、施術対象とする患者14のIDに関連付けて被曝量履歴情報に追加記憶(登録)する。なお、このとき、上記曝射期間は、術者等によって予め設定されたフレームレート(本実施の形態では、15(fps)または30(fps))に応じた1フレーム分の撮影期間が適用される。
次のステップ222では、この時点における放射線Xの照射野における、これまでの累積被曝量Rを、次のように算出する。
すなわち、まず、HDD120の重み値管理情報から全ての条件および重み値を読み出す一方、上記ステップ200の処理によって読み出した情報により示される、施術対象とする患者14に対する過去の被曝量を、撮影日時毎(施術毎)で、かつ矩形領域64の各々毎に合算する。
次に、以上によって得られた被曝量に対し、施術毎に対応する経過期間に対応する重み値を乗算した後、これによって得られた、施術毎の重み値が乗算された後の被曝量を矩形領域64の各々毎に合算する。なお、上記経過期間は、対応する撮影日時によって示される時刻(本実施の形態では、撮影終了時の時刻。)から現時点までの経過期間を導出することにより得ることができる。
そして、以上によって得られた被曝量と、今回の施術において上記ステップ220の処理により被曝量履歴情報に記憶した被曝量rの矩形領域64の各々毎の合算値と、を矩形領域64の各々毎に加算することにより、矩形領域64の各々毎の累積被曝量Rを算出する。
なお、上記ステップ200において情報の読み出しが行われなかった場合、本ステップ222では、今回の施術において上記ステップ220の処理により被曝量履歴情報に記憶した被曝量rの矩形領域64の各々毎の合算値を、矩形領域64の各々毎の累積被曝量Rとして算出する。
次のステップ224では、上記ステップ222の処理によって算出した全開照射野の関心領域を除く領域(以下、「非関心領域照射野」という。)に含まれる矩形領域64毎の累積被曝量Rに、対応する位置に位置される臓器の被曝量閾値に達するものが存在するか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ226に移行する。
なお、このとき、上記ステップ224では、非関心領域照射野に対応する座標範囲内に含まれる臓器の名称を、上述したIVRの準備段階において記憶された臓器座標情報および臓器名称情報に基づいて特定し、特定した臓器に対応する被曝量閾値(図7も参照。)をHDD120から読み出す。
そして、ステップ224では、非関心領域照射野に含まれる矩形領域64の累積被曝量Rに、対応する位置に位置される臓器の被曝量閾値に達するものが存在するか否かを判定する。なお、この際、対応する位置に位置される臓器が存在しない場合は、臓器以外の領域における被曝量閾値として術者等により予め設定された閾値を適用する。ここで、上記臓器以外の領域における被曝量閾値は、胸部、腹部、腕部、脚部等といった臓器よりも広い範囲の領域毎に予め設定しておいてもよいし、臓器以外の領域の全域について共通の閾値を設定しておいてもよい。
ステップ226では、絞り部44の開口領域51の形状および面積を、少なくとも関心領域については直接線が照射され、かつ非関心領域照射野については、当該非関心領域照射野に含まれる矩形領域64のうち、累積被曝量Rが対応する被曝量閾値に達する矩形領域64に対する被曝量の合算値が最小となる形状および面積となるように導出する。
次のステップ228では、上記ステップ226の処理によって導出した開口領域51の形状および面積を示す情報を、絞り部44の開口状態の変更を指示する変更指示情報と共に放射線照射装置18に送信し、その後にステップ236に移行する。
上記変更指示情報が受信されると、放射線照射装置18では、照射装置制御部140により、当該変更指示情報と共に受信した情報により示される形状および面積となるように各スリット板44A〜44Dの位置を制御する。
一方、上記ステップ224において否定判定となった場合はステップ230に移行し、非関心領域照射野に含まれる矩形領域64の全ての累積被曝量Rが、対応する位置に位置される臓器の被曝量閾値から予め定められたマージン量を差し引いた量未満であるか否かを判定し、否定判定となった場合は後述するステップ236に移行する一方、肯定判定となった場合はステップ232に移行する。
なお、このとき、上記ステップ230では、非関心領域照射野に対応する座標範囲内に含まれる臓器の名称を、上述したIVRの準備段階において記憶された臓器座標情報および臓器名称情報に基づいて特定し、特定した臓器に対応する被曝量閾値(図7も参照。)をHDD120から読み出す。
そして、ステップ230では、非関心領域照射野に含まれる矩形領域64の累積被曝量Rの全てが、対応する位置に位置される臓器の被曝量閾値から上記マージン量を差し引いた量未満であるか否かを判定する。なお、この際にも、対応する位置に位置される臓器が存在しない場合には、上述したステップ224の処理と同様に、臓器以外の領域における被曝量閾値として術者等により予め設定された閾値を適用する。
ステップ232では、絞り部44の開口領域51の形状および面積を、少なくとも関心領域については直接線が照射され、かつ非関心領域照射野については、当該非関心領域照射野に含まれる何れの矩形領域64についても、対応する被曝量閾値に達しない範囲内で、当該矩形領域64に対する被曝量の合算値が最大となる形状および面積となるように導出する。
次のステップ234では、上記ステップ232の処理によって導出した開口領域51の形状および面積を示す情報を、絞り部44の開口状態の変更を指示する変更指示情報と共に放射線照射装置18に送信し、その後にステップ236に移行する。
上記変更指示情報が受信されると、放射線照射装置18では、照射装置制御部140により、当該変更指示情報と共に受信した情報により示される形状および面積となるように各スリット板44A〜44Dの位置を制御する。
ステップ236では、放射線画像の撮影を終了するタイミングが到来したか否かを判定し、否定判定となった場合は上記ステップ208に戻る一方、肯定判定となった時点でステップ238に移行する。なお、本実施の形態に係る放射線画像撮影処理プログラムでは、上記ステップ236における撮影を終了するタイミングが到来したか否かの判定を、術者により、操作パネル112等の入力手段を介して放射線画像の撮影を終了することを指示する指示情報が入力されたか否かを判定することによって行っているが、これに限定されず、電子カセッテ20または放射線照射装置18の図示しない電源スイッチがオフされたか否かを判定することにより行う形態等、他の形態としてもよいことは言うまでもない。
ステップ238では、今回の施術で被曝量履歴情報に記憶した情報に対応する撮影日時およびフレームレートを当該被曝量履歴情報に記憶し、次のステップ240にて、上記ステップ206の処理によって開始された曝射の停止を指示する指示情報を放射線照射装置18および電子カセッテ20へ送信し、次のステップ242にて、上記ステップ210の処理により記憶した画像情報を図示しないRIS(Radiology Information System)サーバへ図示しない病院内ネットワークを介して送信した後、本放射線画像撮影処理プログラムを終了する。なお、上記RISサーバでは、コンソール26から受信した画像情報を用いて、医師が撮影された放射線画像の読影や診断等を行うことが可能となる。
図15は、本実施の形態に係る放射線検出器36の照射面36Aの全面に放射線Xを照射することによりディスプレイ28の表示面28Aに表示される放射線画像の一例を示す図であり、図16は、本実施の形態に係る放射線画像撮影処理プログラムの実行により、放射線検出器36の照射面36Aの部分領域に放射線Xを照射することによりディスプレイ28の表示面28Aに表示される、患者14が図15に示した状態と同一の状態で仰臥されている場合の放射線画像の一例を示す図である。
図16に示すように、本実施の形態に係る撮影システム10では、放射線Xの直接線の照射領域を予め定められた領域(本実施の形態では、関心領域を含む領域)に制限することができるため、患者14に対する被曝量を抑制することができると共に、上記予め定められた領域の周辺部の領域(同図の表示画像におけるグラデーション領域)についても、対応するスリット板の位置の透過線量に応じた画像が一例として同図に示される状態で表示されるので、当該周辺部の放射線画像も観察することができる。
以上詳細に説明したように、本実施の形態では、放射線画像の動画撮影のために放射線源から被検者(本実施の形態では、患者14)に照射される放射線の、これまでの当該被検者による累積被曝量(本実施の形態では、累積被曝量R)が予め定められた被曝量に達すると判定された場合に、前記放射線源による放射線の関心領域を除く照射野に対する曝射量に制限を加えるように制御しているので、関心領域における放射線画像の画質の低下を防止しつつ、被検者に対する被曝量を抑制することができる。
また、本実施の形態では、前記累積被曝量を、予め定められた条件(本実施の形態では、経過期間t)に応じて重み付けした状態で算出しているので、より実態に即した累積被曝量を算出することができる結果、より的確に被検者に対する被曝量を抑制することができる。
また、本実施の形態では、前記照射野における予め定められた単位面積とされた区分領域毎に前記累積被曝量を算出しているので、照射野の全域について纏めて累積被曝量を算出する場合に比較して、よりきめ細かく、被検者に対する被曝量に制限を加えることができる。
また、本実施の形態では、前記放射線源と前記被検者との間に設けられ、当該放射線源から射出された放射線の一部を通過させ、かつ面積が変更可能に構成された開口領域を有する絞り部(本実施の形態では、絞り部44)を備え、前記絞り部の開口領域の面積を変更することにより前記制限を加えるように当該絞り部を制御しているので、関心領域を除く照射野の領域を可変とすることができる結果、より利便性を向上させることができる。
特に、本実施の形態では、前記絞り部が、前記開口領域の周縁部から離れるに従って放射線の透過線量が少なくなるように構成されているので、関心領域を除く照射野における放射線画像も観察することができる。
また、本実施の形態では、時間の経過に従って変化する関心領域に追随して前記制御を行っているので、より利便性を向上させることができる。
特に、本実施の形態では、前記被検者の内部に挿入された医療器具(本実施の形態では、カテーテル60)の予め定められた部位の位置を特定し、特定した位置を前記関心領域として前記制御を行っているので、関心領域を予め設定しておく必要がなくなり、より利便性を向上させることができる。
また、シンチレータ304としてCsIの柱状結晶を用い、放射線検出器36を表面読取方式となるよう電子カセッテ20に内蔵させた場合、高画質な画像を得ることができる。また、光電変換膜314に有機光電変換材料を用いれば、光電変換膜314で放射線がほとんど吸収されず、シンチレータ304により多くの放射線が届き、感度が向上する。これにより、絞り部44で開口領域51を絞って、関心領域の周縁部分に絞り部44を透過した放射線を照射するようにした場合、周縁部の放射線画像に多少のボケが発生するがもともと高画質なので問題ない。また、医師、技師は、関心領域の周縁部の放射線画像のボケ具合を見て診断に不要な領域まで照射していないかを確認できる。
また、シンチレータ304として用いられるCsIは、図17に示すように、温度変化により感度が変化し、例えば、1度温度の上昇により約0.3%感度が低下する。一方、GOSは、温度変化による感度変化はほとんど発生しない。
電子カセッテ20は、撮影を行うことにより電源部106や、ゲート線ドライバ88、信号処理部90などの各種回路や各素子が発熱する。また、IVRなどで動画撮影を行う場合、撮影時間が長時間となる。このため、シンチレータ304としてCsIを用いた電子カセッテ20では、動画撮影による各種回路や各素子からの熱によりシンチレータ304の感度が低下する場合がある。IVRを行う術者は、診断に必要な画質を維持しようとした場合、照射する放射線の線量を増加させるが、線量を増加させた場合、患者への被曝量も増加してしまう。そこで、本実施の形態のように、前記絞り部が、前記開口領域の周縁部から離れるに従って放射線の透過線量が少なくなるように構成されているので、患者への被曝量の増加を抑制することができる。
また、CsIは、図18に示すように、連続して撮影が行われて累積被曝量の増加と共に感度が低下し、放射線が照射されない状態で維持されると低下した感度が回復する。IVRなどで動画撮影を行う場合、撮影時間が長時間となり、また、動画撮影中に静止画撮影を頻繁に行う場合、静止画撮影の放射線の照射量は動画撮影の1フレームの10〜1000倍程度であるため、シンチレータ304は累積被曝量の増加の増加と共に感度が低下する。このような場合も、術者は、診断に必要な画質を維持しようとした場合、照射する放射線の線量を増加させるが、線量を増加させた場合、患者への被曝量も増加してしまう。そこで、本実施の形態のように、前記絞り部が、前記開口領域の周縁部から離れるに従って放射線の透過線量が少なくなるように構成されているので、患者への被曝量の増加を抑制することができる。
また、本実施の形態によれば、前記絞り部を、前記開口領域の周縁部から離れるに従って放射線の透過線量が少なくなるように構成したことにより、シンチレータ304の感度の低下に伴い、照射される放射線Xの線量を増加させた場合でも患者への被曝量の増加を抑制することができる。
上述のように、CsIは、温度変化や累積被曝量等によって感度が低下する。このため、累積被曝量は、シンチレータ304の感度の低下も考慮して算出してもよい。
具体的には、例えば、撮影条件に従った放射線量からシンチレータ304の温度変化を前もって予測し、温度変化によるシンチレータ304の感度の低下を加味した上で累積被曝量を算出してもよい。撮影中のシンチレータ304の温度変化は、例えば、シンチレータ304に温度センサーを設け、温度センサーにより撮影中にシンチレータ304の温度をモニターしてもよい。
累積被曝量は、関心領域を撮影領域の中央部にポジショニングするものとして、中央部での今までの撮影での総被曝量計測する。
CsIの累積被曝量による感度の低下度合は、パネルの動作温度、保管温度に依存するこのため、シンチレータ304の感度の変化は、例えば、撮影システム10が撮影日毎に最初に所定量の放射線を電子カセッテ20に照射して装置状態を校正するキャリブレーションを行うものとした場合、各撮影日のキャリブレーションの際にシンチレータ304の撮影日毎の感度検出を行い、図18に示すカーブどこにいるのかを把握した上で、撮影条件に従った放射線量からシンチレータ304の温度変化を前もって予測し、温度変化によるシンチレータ304の感度の低下加味した上で累積被曝量を算出すればよい。
また、関心領域は、手術箇所なので画質の維持が必要であるが、関心領域以外の領域は撮影される画像が多少ノイジーであっても影響が少ない。そこで、累積被曝量Rが予め定められた被曝量に達すると判定された場合に、関心領域を除く照射野に対する曝射量に制限を加えた場合、制限を加えた領域の画像を読み出すサンプルホールド回路92のオペアンプ92Aを通常は使用しない範囲まで拡大し、最大限被曝を減らす制御を行うようにしてもよい。
[第2の実施の形態]
本第2の実施の形態では、動画撮影が終了する時点までの照射野に対する累積被曝量を算出して適用する場合の形態例について説明する。なお、本第2の実施の形態に係る撮影システム10の構成は、上記第1の実施の形態に係るものと同一であるので、ここでの説明は省略し、図19を参照して、放射線画像撮影処理の実行時における本第2の実施の形態に係るコンソール26の作用を説明する。なお、図19は、この際にコンソール26のCPU114によって実行される放射線画像撮影処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、同図における図14と同一の処理を実行するステップには図14と同一のステップ番号を付して、その説明を省略する。また、ここでは、治療対象とする病変部および施術時間が予め設定されている場合について説明する。
同図のステップ221では、上記治療対象とする病変部にカテーテル60の先端部が到達したか否かを判定し、否定判定となった場合はステップ222に移行する一方、肯定判定となった場合はステップ250に移行する。
ステップ250では、この時点における累積被曝量Rに基づいて、動画撮影が終了する時点までの放射線Xの照射野における累積被曝量R’を、次のように算出する。
まず、ステップ222と同様の処理により、この時点までの累積被曝量Rを算出すると共に、この時点から上記施術時間が終了する時点までの時間(以下、「残施術時間」という。)を算出する。そして、この時点の曝射条件が維持されるものと仮定して残施術時間が経過する間の矩形領域64の各々毎の累積被曝量を算出し、対応する矩形領域64の各々毎に累積被曝量Rと加算することにより累積被曝量R’を算出する。
次のステップ252では、上記ステップ250の処理によって算出した全開照射野の関心領域を除く領域(非関心領域照射野)に含まれる矩形領域64毎の累積被曝量R’に、対応する位置に位置される臓器の被曝量閾値に達するものが存在するか否かを判定し、否定判定となった場合はステップ236に移行する一方、肯定判定となった場合はステップ254に移行する。
なお、このとき、上記ステップ252では、非関心領域照射野に対応する座標範囲内に含まれる臓器の名称を、上述したIVRの準備段階において記憶された臓器座標情報および臓器名称情報に基づいて特定し、特定した臓器に対応する被曝量閾値(図7も参照。)をHDD120から読み出す。
そして、ステップ252では、非関心領域照射野に含まれる矩形領域64の累積被曝量R’に、対応する位置に位置される臓器の被曝量閾値に達するものが存在するか否かを判定する。なお、この際、対応する位置に位置される臓器が存在しない場合は、臓器以外の領域における被曝量閾値として術者等により予め設定された閾値を適用することはステップ224の処理と同様である。
ステップ254では、絞り部44の開口領域51の形状および面積を、少なくとも関心領域については直接線が照射され、かつ非関心領域照射野については、当該非関心領域照射野に含まれる矩形領域64のうち、累積被曝量R’が対応する被曝量閾値に達する矩形領域64に対する被曝量の合算値が最小となる形状および面積となるように導出する。
次のステップ256では、上記ステップ254の処理によって導出した開口領域51の形状および面積を示す情報を、絞り部44の開口状態の変更を指示する変更指示情報と共に放射線照射装置18に送信し、その後にステップ236に移行する。
上記変更指示情報が受信されると、放射線照射装置18では、照射装置制御部140により、当該変更指示情報と共に受信した情報により示される形状および面積となるように各スリット板44A〜44Dの位置を制御する。
以上詳細に説明したように、本実施の形態では、上記第1の実施の形態の効果に加えて、累積被曝量として、動画撮影が終了する時点までの照射野に対する累積被曝量を算出しているので、関心領域を除く照射野における動画撮影が終了する時点までの累積被曝量を予め定められた被曝量以下とすることができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施の形態に多様な変更または改良を加えることができ、当該変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
また、上記の実施の形態は、クレーム(請求項)にかかる発明を限定するものではなく、実施の形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
例えば、上記各実施の形態では、矩形領域64の各々毎に累積被曝量と予め定められた被曝量閾値とを比較する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、臓器や、胸部,腹部,脚部等の臓器より広い範囲毎に累積被曝量と、対応する領域に応じて予め定められた被曝量閾値とを比較する形態としてもよい。
また、上記各実施の形態では、関心領域を除く放射線の照射野の累積被曝量を対象として被曝量閾値との比較を行う場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、関心領域も含めて累積被曝量と被曝量閾値とを比較する形態としてもよい。
また、上記各実施の形態では、累積被曝量が被曝量閾値に達する場合に絞り部44を絞るように制御する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、この場合に、当該制御に加えて、放射線源42から射出される放射線Xの線量を低減させる制御を行う形態としてもよい。
また、上記各実施の形態では、絞り部44を絞る条件として、開口領域51の形状および面積が、少なくとも関心領域については直接線が照射され、かつ非関心領域照射野については、当該非関心領域照射野に含まれる矩形領域64のうち、累積被曝量が対応する被曝量閾値に達する矩形領域64に対する被曝量の合算値が最小となる形状および面積となる、との条件を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、関心領域のみに直接線が照射される形状および面積となる、との条件等、少なくとも関心領域には直接線が照射される他の条件を適用する形態としてもよい。
また、上記各実施の形態では、予め臓器座標情報を入力することにより施術対象とする患者14の各臓器の位置を特定する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、電子カセッテ20による施術対象とする患者14に対する撮影によって得られた画像情報により示される画像と、予め電子カセッテ20による人体に対する撮影によって得られた画像情報により示される画像との間でパターン・マッチングを行うことにより、施術対象とする患者14の各臓器の位置を特定する形態としてもよい。
また、上記各実施の形態では、患者14の体内におけるカテーテル60の進入量を利用してカテーテル60の先端部の患者14の体内における位置を特定する場合の形態例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、画像認識技術を用いて特定する形態、ICタグを用いて特定する形態、磁性体を用いて特定する形態等の他の形態としてもよい。
画像認識技術を用いて特定する場合の形態としては、当該特定を行う際に電子カセッテ20から取得した画像情報により示される画像と、予め電子カセッテ20によるカテーテル60の先端部に対する撮影によって得られた画像情報により示される画像との間でパターン・マッチングを行うことにより、上記特定を行う際に取得した画像情報により示される画像におけるカテーテル60の先端部の位置を特定する形態を例示することができる。
また、ICタグを用いて特定する場合の形態としては、カテーテル60の先端部に予め定められた信号を発信するICタグを取り付けると共に、手術室内に複数のアンテナを設けておき、アンテナにより受信されている上記信号の受信強度に基づいて、三角測量の技術により発信元のICタグの位置を特定することにより、カテーテル60の先端部の位置を特定する形態を例示することができる。
さらに、磁性体を用いて特定する場合の形態としては、カテーテル60の先端部に磁石を取り付けると共に、電子カセッテ20の照射面32の放射線検出器36と重ならない位置(例えば、ケース40の位置)に、カテーテル60の先端に取り付けられた磁石の磁力の大きさを測定する測定器を設け、当該測定器により測定された磁力の大きさから、測定器からカテーテル60の先端部に取り付けられた磁石までの距離を推定し、当該距離および上記進入予定経路の座標情報に基づいてUIパネル110のタッチパネルにおけるカテーテル60の先端の位置を推定する形態を例示することができる。
また、この変形例として、カテーテル60の先端部に取り付けられた磁石の磁力の大きさを測定すると共に、当該磁力の発生源の方角を取得することによりカテーテル60の先端部の位置を推定する形態としてもよい。この場合、上記進入予定経路の座標情報は不要となる。また、磁石の代わりに超音波発信器やγ線発信器などを用いてもよく、この場合、当該発信器から発信される物理量の大きさを測定することにより測定器から当該発信器までの距離を推定し、当該距離を利用してカテーテル60の先端部の位置を推定する。このように、患者14の体内に挿入されたカテーテル60の先端部の患者14の体内における位置を推定する方法は如何なる方法であってもよい。
また、上記各実施の形態では、患者14の体内に挿入されたカテーテル60の先端部の患者14の体内における位置を推定する場合の形態例を挙げて説明したが、同様の方法により、患者14の体内に挿入されたカテーテル60の先端部以外の部位の患者14の体内における位置を推定する形態としてもよい。
また、上記各実施の形態では、絞り部44を、開口領域51の面積、形状、および位置の全てが変更可能に構成した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの何れか1つ、または2つの組み合わせについて変更可能に構成する形態としてもよい。
また、上記各実施の形態では、絞り部44における各スリット板の移動可能とする方向を、放射線Xが通過する方向に対して直交する方向とした場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、放射線Xが通過する方向に対して、直交する方向を除く交差する方向に移動可能に構成する形態とすることもできる。
また、上記各実施の形態では、絞り部44に設けられたスリット板として、先端部から後端部にかけて高さ方向の厚さが断面視直線状に徐々に厚くなる平面視矩形状の板状部材により構成されたものが適用された場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図20〜図22に示される他の形状のスリット板を適用する形態としてもよい。
図20に示す例では、絞り部46に設けられた各スリット板46A〜46Dが、先端部から中間部にかけて高さ方向の厚さが断面視直線状に徐々に厚くなると共に、平面視矩形状の板状部材により構成されており、スリット板46Aとスリット板46Bとの先端部同士が対向し、かつスリット板46Cとスリット板46Dとの先端部同士が対向すると共に、各スリット板46A〜46Dの先端部により平面視矩形状の開口領域51が形成されるように各スリット板46A〜46Dが配置されている。
一方、図21に示す例では、絞り部48に設けられた各スリット板48A〜48Dが、開口領域51の周縁部から離れるに従って上記厚さが断面視階段状、すなわち、段階的に厚くなると共に、平面視矩形状の板状部材により構成されており、スリット板48Aとスリット板48Bとの先端部同士が対向し、かつスリット板48Cとスリット板48Dとの先端部同士が対向すると共に、各スリット板48A〜48Dの先端部により平面視矩形状の開口領域51が形成されるように各スリット板48A〜48Dが配置されている。
さらに、図22に示す例では、絞り部50に設けられた各スリット板群50A(スリット板50A1,50A2)、スリット板群50B(スリット板50B1,50B2)、スリット板群50C(スリット板50C1,50C2)、スリット板群50D(スリット板50D1,50D2)を構成する各スリット板が平板状の部材により構成されており、スリット板群50Aとスリット板群50Bとの各スリット板の端面同士が対向し、かつスリット板群50Cとスリット板群50Dとの各スリット板の端面同士が対向すると共に、各スリット板群50A〜50Dの端部により平面視矩形状の開口領域51が形成されるように各スリット板群50A〜50Dが配置されている。
なお、図20〜図22に示される各絞り部のスリット板が、鉛やタングステン等の放射線Xを遮蔽する材料で構成されている点、端部が対向する一方のスリット板群がx方向に移動可能に構成され、他方のスリット板群が上記x方向とは直交する方向であるy方向に移動可能に構成されている点、各スリット板の移動可能な範囲が、対向配置されているスリット板同士の端部が接触する状態、すなわち、開口領域51が全閉状態とされている状態から、開口領域51が平面視矩形状を保ち、かつ最大の面積となる状態(全開状態)までの範囲とされている点、および各スリット板がモータにより移動可能とされている点は上記実施の形態に係る絞り部44と同様である。
図20に示す絞り部46の場合は上記実施の形態に係る絞り部44と略同様の効果を奏することができる一方、図21に示す絞り部48の場合は、上記厚さを断面視直線状に厚くなるように構成する場合に比較して、より容易に絞り部を構成することができ、さらに、図22に示す絞り部50の場合は、開口領域51の形状や面積等の自由度を向上させることができる。
なお、図3、図20〜図22に示した各絞り部において、必ずしも全てのスリット板を移動可能に構成する必要はなく、少なくとも1枚のスリット板を移動可能に構成する形態であればよい。この場合、スリット板を移動させるためのモータの数を削減することができることは言うまでもない。
また、図3、図20〜図22に示した各絞り部では、当該絞り部を構成する全てのスリット板の形状が同一形状とされているが、これに限らず、これらの絞り部に用いられているスリット板を組み合わせて適用する形態としてもよい。図23には、絞り部44で用いられているくさび状のスリット板(スリット板44C,44D)と、絞り部50で用いられている平板状のスリット板(スリット板50A1,50B1)とを適用した場合の形態例が示されている。
また、図3、図20〜図23に示した各絞り部では、各々端部が対向する二対のスリット板またはスリット板群を適用しているが、これに限らず、一例として図24に示すように、平面視の形状がL字状とされた一対のスリット板43Aおよびスリット板43Bを組み合わせて適用する形態としてもよい。なお、この場合の各スリット板43A,43Bの厚さ方向(高さ方向)の形状は、一例として図3、図20、図21に示したような、くさび状や階段状とする。
この場合、スリット板43Aおよびスリット板43Bの少なくとも一方が、上記x方向および上記y方向の少なくとも一方に移動可能に構成され、各スリット板の移動可能な範囲が、開口領域51が全閉状態とされている状態から、開口領域51が平面視矩形状を保ち、かつ最大の面積となる状態(全開状態)までの範囲とされ、さらに、移動可能とされているスリット板がモータにより移動される点は、他の絞り部と同様である。
この場合、他の絞り部に比較して、スリット板の数を削減することができる結果、より低コスト化することができる。
また、図3、図20〜図24に示した各絞り部では、各スリット板が単一の材質で構成されているが、これに限らず、各スリット板が異なる材質が組み合わされて構成されることにより、開口領域51の周縁部から離れるに従って放射線Xの透過線量が少なくなるように構成する形態としてもよい。
この場合の形態例としては、鉛、タングステン、モリブテン等の放射線の遮蔽能力を有する元素と、放射線の遮蔽能力を有しない元素とが配合された組成物により、その配合率を開口領域51の周縁部からの距離に応じて変えることにより構成する形態を例示することができる。なお、この場合、放射線の遮蔽能力を有する元素の単体またはその化合物を、放射線の遮蔽能力を有しない樹脂材料に練り込むことにより構成する形態としてもよい。この場合、成形性が高くなり、軽量化を図ることもできるので好ましい。
また、以上の絞り部では、各スリット板の対向する端部の平面視の形状を直線状としているが、これに限らず、当該形状を曲線状とする形態としてもよい。
また、上記各実施の形態では、重み値を決定するためのパラメータとして経過期間tを適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、経過期間tに加えて、単位時間あたりの被曝量、1施術あたりの被曝量、および撮影時のフレームレートの少なくとも1つを適用する形態としてもよい。
上記単位時間あたりの被曝量を適用する場合、当該単位時間あたりの被曝量が多くなるほど大きな値となるように重み値を設定し、上記1施術あたりの被曝量を適用する場合、当該1施術あたりの被曝量が多くなるほど大きな値となるように重み値を設定し、上記撮影時のフレームレートを適用する場合、当該フレームレートが高くなるほど大きな値となるように重み値を設定する。このとき、何れのパラメータを適用する場合も、重み値の最大値が‘1’となるように設定し、重み値を乗算して得られる被曝量が乗算する前の被曝量を超えないようにする。
なお、重み値を決定するためのパラメータとして、単位時間あたりの被曝量、1施術あたりの被曝量、および撮影時のフレームレートの少なくとも1つを適用する場合には、適用するパラメータの値が決定した時点で重み値が決定できるため、決定した重み値を被曝量履歴情報に記憶しておく形態としてもよい。この場合、重み値管理情報が不要となる。
また、上記実施の形態では、放射線画像の1フレーム毎に被曝領域、被曝量、および曝射期間を記憶する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの情報を複数のフレーム毎に記憶する形態としてもよいし、1回の施術毎に記憶する形態としてもよい。
また、上記各実施の形態では、患者14の過去の撮影時における、対応する矩形領域64の位置との位置合わせを、予め定められた基準部位(上記各実施の形態では、頭部の頂部)が、載置台16Aにおける患者毎に予め定められた基準位置に位置されるように、患者14を載置台16Aに横たわらせることにより行う場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、特開2008−206962号公報にも開示されているように、撮影によって得られた放射線画像における解剖学的な特徴に基づいて自動的に上記位置合わせを行う形態としてもよい。この場合、患者14の体形の経時的な変化にも対応することができるため、上記各実施の形態に比較して、より高精度で位置合わせができる。
また、放射線画像として撮影可能な材質で構成され、かつ従来既知の画像認識技術により識別可能な形状とされたマーカを、施術前に患者14における放射線画像の撮影が可能な位置として予め定められた基準位置に貼り付ける等して設けておき、放射線画像の撮影時に、上記画像認識技術により上記マーカの位置を特定し、特定した位置を示す座標情報を放射線画像の1フレーム毎、複数フレーム毎、施術毎等に被曝量履歴情報に記憶しておく一方、当該座標情報を同一の基準位置を示すものとして上記位置合わせを行う形態としてもよい。なお、この場合、上記マーカに代えて、反射型フォトセンサ62等の上記基準位置として適用可能な他の部材等を適用する形態としてもよい。
また、上記各実施の形態では、本発明を、患者14の首部からカテーテル60を体内に挿入する施術に適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、太腿の付け根や、脇の下等の他の部位からカテーテル60を体内に挿入する施術に本発明を適用する形態としてもよいことは言うまでもない。
また、上記各実施の形態では特に言及しなかったが、これらの実施の形態では施術中における被曝量を時系列で連続的に被曝量履歴情報に記憶しているので、これを参照することにより、過去に瞬間的に他の部位に比較して大きな被曝量となった部位を把握することができるため、当該部位については他の部位に比較して被曝によるダメージが大きいものと見なし、当該他の部位より放射線の曝射量を抑制するように絞り部44を制御する形態等としてもよい。例えば、被曝量履歴情報から撮影対象とする患者の各領域毎の所定期間(例えば、直近3ヶ月間)での被曝量の合計値を求め、今回の撮影対象とする領域の近傍に被曝量が多く、被曝量が所定の許容される閾値を超えた領域があった場合、閾値を超えた領域に対して放射線Xの直接線が照射されず、各スリット板4A〜4Dを透過した放射線Xが照射されるように絞り部44を制御するものとしてもよい。これにより、事前撮影においてもすでに被曝量が多い部位がさらに被曝することを抑制できる。この制御は、IVRなどの本撮影において実施するものとしてもよい。また、IVRなどの本撮影を実施する前にポジショニングを行うため事前撮影において実施するものとしてもよい。
また、上記実施の形態では、絞り部44により、放射線Xの直接線の照射領域を関心領域に制限する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、女性の生殖腺や胎児等は放射線の影響を受けやすく被曝に弱い。また、ペースメーカなどの人体と一体となって用いられる医療機器は半導体が用いられており、放射線の照射により特が劣化してしまうため、被曝を抑えることが好ましい。そこで、女性の生殖腺や胎児など放射線の影響を受けやすい領域や人体と一体となって用いられる医療機器が埋め込まれた領域など、被曝を抑制すべき領域に関する情報を取得し、照射装置制御部140が、被曝を抑制すべき領域に対して絞り部44を透過した放射線が照射されるように絞り部44を制御するようにしてもよい。被曝を抑制すべき領域に関する情報は、操作パネル112から入力されるものとしてもよく、ネットワークを介して外部装置から転送されるものとしてもよく、また、撮影された放射線画像からパターンマッチングなどの各種画像処理により特定するものとしてもよい。
また、上記各実施の形態では、コンソール26のCPU114が放射線画像撮影処理および位置特定処理を実行する場合の形態例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、放射線照射装置18の照射装置制御部140または電子カセッテ20のカセッテ制御部100がこれらの処理を実行してもよい。
その他、上記各実施の形態で説明した撮影システム10の構成(図1〜図6参照。)は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において変更可能であることは言うまでもない。
また、上記各実施の形態で説明した放射線画像撮影処理プログラム(図14,図19参照。)および位置特定処理プログラムの処理の流れも一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりすることができることは言うまでもない。
また、上記各実施の形態で説明した各種情報のデータ構成(図7〜図9参照。)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要なデータを削除したり、新たなデータを追加したりしてもよいことは言うまでもない。
さらに、上記各実施の形態では、術式と患者14の体内に挿入する医療器具として、IVRにおけるカテーテル60を例に挙げて説明したが、その他の術式と医療器具(IVRにおけるガイドワイヤ、骨折治療におけるスクリューやプレートや髄内釘等)にも適用できることは言うまでもない。
10 放射線画像撮影システム
14 患者
18 放射線照射装置
20 電子カセッテ
22 支持部材
26 コンソール
28 ディスプレイ
28A 表示面
36 放射線検出器
36A 照射面
42 放射線源
43,44,44’,46,48,50 絞り部
44A〜44D スリット板
46A〜46D スリット板
48A〜48D スリット板
50A〜50D スリット板群
51 開口領域
60 カテーテル
114 CPU
146,148,150,152 モータ

Claims (15)

  1. 放射線画像の動画撮影のために放射線源から被検者に照射される放射線の、これまでの当該被検者による累積被曝量を算出する算出手段と、
    前記放射線源による放射線の関心領域を除く照射野に対する曝射量に制限を加える制限手段と、
    前記算出手段によって算出された累積被曝量が予め定められた被曝量に達するか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段によって前記累積被曝量が予め定められた被曝量に達すると判定された場合に、前記制限を加えるように前記制限手段を制御する制御手段と、
    を備えた放射線制御装置。
  2. 前記算出手段は、前記累積被曝量として、前記動画撮影が終了する時点までの前記照射野に対する累積被曝量を算出する
    請求項1記載の放射線制御装置。
  3. 前記算出手段は、前記累積被曝量を、予め定められた条件に応じて重み付けした状態で算出する
    請求項1または請求項2記載の放射線制御装置。
  4. 前記算出手段は、前記照射野における予め定められた単位面積とされた区分領域毎に前記累積被曝量を算出する
    請求項1〜請求項3の何れか1項記載の放射線制御装置。
  5. 前記制限手段は、前記放射線源と前記被検者との間に設けられ、当該放射線源から射出された放射線の一部を通過させ、かつ面積が変更可能に構成された開口領域を有する絞り部を備え、
    前記制御手段は、前記絞り部の開口領域の面積を変更することにより前記制限を加えるように当該絞り部を制御する
    請求項1〜請求項4の何れか1項記載の放射線制御装置。
  6. 前記絞り部は、前記開口領域の周縁部から離れるに従って放射線の透過線量が少なくなるように構成されている
    請求項5記載の放射線制御装置。
  7. 前記制御手段は、時間の経過に従って変化する関心領域に追随して前記制御を行う
    請求項1〜請求項6の何れか1項記載の放射線制御装置。
  8. 前記被検者の内部に挿入された医療器具の予め定められた部位の位置を特定する特定手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記特定手段によって特定された位置を前記関心領域として前記制御を行う
    請求項7記載の放射線制御装置。
  9. 前記特定手段は、前記動画撮影によって得られた画像情報に基づく画像認識、前記予め定められた部位に設けられたICタグ、および当該部位に設けられた磁性体の少なくとも1つにより前記予め定められた部位の位置を特定する
    請求項8記載の放射線制御装置。
  10. 請求項1〜請求項9の何れか1項記載の放射線制御装置と、
    前記放射線制御装置により制御対象とされる放射線を射出する放射線源から射出されて被検者を透過した放射線により示される放射線画像の動画撮影を行う放射線画像撮影装置と、
    を含む放射線画像撮影システム。
  11. 前記放射線画像撮影装置は、放射線が照射されることにより光が発生する蛍光体層、及び当該蛍光体層に発生した光を電荷に変換する光電変換素子が形成された基板が積層されて構成された間接変換方式の放射線検出器を備え、当該放射線検出器により動画撮影を行う
    請求項10載の放射線画像撮影システム。
  12. 前記蛍光体を、CsIを含むものとした
    請求項11記載の放射線画像撮影システム。
  13. 前記放射線検出器は、前記基板側から放射線が入射するように前記放射線画像撮影装置に配置された
    請求項11又は請求項12記載の放射線画像撮影システム。
  14. 請求項1〜請求項9の何れか1項記載の放射線制御装置と、
    前記放射線制御装置により制御対象とされる放射線を射出する放射線源と、
    を含む放射線画像撮影システム。
  15. 請求項1〜請求項9の何れか1項記載の放射線制御装置と、
    前記放射線制御装置により制御対象とされる放射線を射出する放射線源から射出されて被検者を透過した放射線により示される放射線画像の動画撮影を行う放射線画像撮影装置と、
    前記放射線源と、
    を含む放射線画像撮影システム。
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