JP5622046B2 - 燃焼装置 - Google Patents

燃焼装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5622046B2
JP5622046B2 JP2010286442A JP2010286442A JP5622046B2 JP 5622046 B2 JP5622046 B2 JP 5622046B2 JP 2010286442 A JP2010286442 A JP 2010286442A JP 2010286442 A JP2010286442 A JP 2010286442A JP 5622046 B2 JP5622046 B2 JP 5622046B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
burner
hot water
time
water supply
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010286442A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012132636A (ja
Inventor
森下 敦弘
敦弘 森下
岡田 英幸
英幸 岡田
石角 正光
正光 石角
昌輝 菅谷
昌輝 菅谷
保川 雅由
雅由 保川
中嶋 良秀
良秀 中嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Noritz Corp
Original Assignee
Noritz Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Noritz Corp filed Critical Noritz Corp
Priority to JP2010286442A priority Critical patent/JP5622046B2/ja
Publication of JP2012132636A publication Critical patent/JP2012132636A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5622046B2 publication Critical patent/JP5622046B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
    • F23NREGULATING OR CONTROLLING COMBUSTION
    • F23N5/00Systems for controlling combustion
    • F23N5/20Systems for controlling combustion with a time programme acting through electrical means, e.g. using time-delay relays
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
    • F23NREGULATING OR CONTROLLING COMBUSTION
    • F23N5/00Systems for controlling combustion
    • F23N5/24Preventing development of abnormal or undesired conditions, i.e. safety arrangements

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Control Of Combustion (AREA)
  • Regulation And Control Of Combustion (AREA)

Description

本発明は燃焼装置に関するものであり、特に複数のバーナを備えた燃焼装置に関するものである。特に本発明は、浴室内に設置する追い焚き機能及び給湯機能を備えた燃焼装置に好適に採用することができる。
給湯機能と追い焚き機能とを備えた浴室内設置型の燃焼装置が広く知られている。このような燃焼装置では、筺体内部にバーナと熱交換器とを備え、バーナで発生させた燃焼ガスによって熱交換器を通過する湯水に熱を供給している。さらに吸排気においては、送風機を使用しない自然対流式の吸排気構造が一般的に採用されている。
このような燃焼装置では、筺体内部と浴室とを完全に隔離させている。つまり、密閉された筺体内部と浴室外に設けた吸排気口とが連通しており、バーナで燃焼ガスを発生させる際に浴室外から吸気し、熱交換器に熱を供給した燃焼ガスを浴室外へと排気する燃焼装置である。
ところでこの種の燃焼装置では、バーナへの点火失敗や点火後の途中失火などによってバーナから未燃焼の燃料ガス(以下未燃焼ガスとする)が放出される場合がある。このとき燃焼装置が送風機を有さない構造であれば、密閉された筺体内に溜まったガスを強制的に外部へ排出することができず、筺体内にガスが残留していってしまうおそれがある。そして未燃焼ガスが筺体内に一定の濃度を越えて残留してしまうと、バーナの点火動作を行うことによって爆発音を伴った異常燃焼(所謂、爆発着火)を引き起こしてしまうことが考えられる。
したがって、この種の燃焼装置においては爆発着火を防止する制御が採用されている。
このような制御として、例えば、途中失火が起こった場合や操作者によって消火操作が行われた場合に、操作者による点火操作が行われても一定時間が経過するまでは点火動作を行わない制御が特許文献1に開示されている。即ち、残存する未燃焼ガスが筺体の外部に放出されるまで点火動作を禁止することにより、爆発着火の発生を防止している。
またさらに、バーナから未燃焼ガスが放出されてから一定時間着火しなかった場合、強制的に燃料ガスの供給を停止する制御が考えられる。つまり、燃料ガスを一定の濃度を越えて残留させないことにより、爆発着火の発生を防止する制御である。
特開平2−101319号公報
ところで、前記した浴室内に設置する燃焼装置には、筺体内に複数のバーナを備えているものがあり、例えば、給湯機能用のバーナと追い焚き機能用のバーナとを別途に備えた燃焼装置が知られている。このような燃焼装置では、単独のバーナから未燃焼ガスが放出される場合と、複数のバーナから同時に未燃焼ガスが放出される場合とが考えられる。また、複数のバーナのそれぞれから未燃焼ガスの放出が開始される時間や、それぞれのバーナにおける未燃焼ガスの放出時間は様々であり、状況によって筺体内に残留する未燃焼ガスの量には多寡がある。
そのため従来の方法のように、一律の一定時間で制御を行うと、未燃焼ガスの放出が少なく爆発着火が起こる可能性が少ない場合であっても、再点火できなくなったり、燃料ガスの供給が停止したりしてしまうので、使い勝手が悪くなるという問題がある。即ち、従来の方法では、爆発着火の発生の防止と使い勝手の良さを両立できないという問題がある。
本発明は、このような問題を鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、複数のバーナが筺体内に配された燃焼装置において起こり得る様々な状況に応じて、爆発着火することなく安全に使用可能であって、使い勝手のよい燃焼装置を提供することにある。
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、ガスを燃料とするバーナを複数有し、前記バーナにガスを供給するガス流路を開閉可能なガス弁と、各バーナにおける非燃焼時のガス放出時間に関する情報をそれぞれ取得可能なタイマ手段と、前記タイマ手段が取得した情報に基づいてガス弁を動作させる制御手段とを備えた燃焼装置であって、前記制御手段は、各バーナのいずれか1つのみにおける非燃焼状態のガス放出時間が第1の規定値に達したとき、又は、複数のバーナが同時に非燃焼状態でガスを放出した場合における前記複数のバーナのガス放出時間の合計が第2の規定値に達したときにガス弁を閉塞するものであり、第1の規定値T1、第2の規定値T2、同時に非燃焼状態でガスを放出したバーナの台数Nの関係が下記式(1):
T1≦T2・・・・・(1)
及び下記式(2):
T1>T2/N・・・(2)
をみたすことを特徴とする燃焼装置である。
請求項1に記載の発明では、いずれか1つのみのバーナのガス放出時間が第1の規定値T1に達したとき、又は、同時に非燃焼状態でガスを放出した複数台のバーナ(N台のバーナ Nは整数でありN>1をみたす)のガス放出時間の合計が第2の規定値T2に達したときにガス弁でガス流路を閉塞する。即ち、1つのみのバーナが未燃焼ガスを放出した時間がT1となるか、N台のバーナが同時に未燃焼ガスを放出した時間がT2/Nとなった場合にガス弁を閉塞する。
詳説すると、本発明の燃焼装置では、1台のみのバーナから未燃焼ガスが放出された場合と、複数台のバーナから同時に未燃焼ガスが放出された場合とでは、ガスが放出され始めてからガス弁を動作させるまでの時間(以下閉塞時間とする)が異なる。そして、第1の規定値T1、第2の規定値T2、同時に非燃焼状態でガスを放出したバーナの台数Nの関係が式(2)を満たしているため、複数台のバーナから同時にガスが放出された場合では、1台のみのバーナから未燃焼ガスが放出された場合に比べて閉塞時間が短くなっている。つまり、未燃焼ガスが筺体内に多量に放出されることが予測される状況においては、素早くガス弁を閉塞することができる。そして、そうでない状況においては適切な時間が経過してからガス弁を閉塞することができる。
そしてさらに、第1の規定値T1、第2の規定値T2、同時に非燃焼状態でガスを放出したバーナの台数Nの関係が式(1)を満たしていることにより、複数台のバーナから同時にガスが放出された場合において閉塞時間が短くなりすぎることがない。即ち、早過ぎるガス弁の閉塞を防止可能であり、筺体内に残留したガス量が僅かであって爆発着火の起こる可能性が少ない場合にはガス弁を閉塞しない。したがって、ガスの供給が不必要に停止されることがないため、使用者の利便性が向上する。
なお、上記した「複数のバーナが同時に非燃焼状態でガスを放出した場合における複数のバーナのガス放出時間の合計」とは、複数のバーナが同時に未燃焼ガスを放出した時間(TD)に、そのとき未燃焼ガスを放出したバーナの基数(N)を掛け合わせたもの(TD×N)に等しくなっている。
請求項2に記載の発明は、1つのみのバーナが単独で非燃焼状態でガスを放出している状態から、前記1つのみのバーナを含む複数のバーナが同時に非燃焼状態でガスを放出している状態に移行した場合、1つのみのバーナが単独で非燃焼状態でガスを放出したガス放出時間と、複数のバーナが同時に非燃焼状態でガスを放出したとき、前記1つのみのバーナがガスを放出したガス放出時間との合計値が前記第1の規定値に達したときにガス弁を閉塞することを特徴とする請求項1に記載の燃焼装置である。
また請求項3に記載の発明は、複数のバーナが同時に非燃焼状態でガスを放出している状態から、前記複数のバーナの内のいずれか1つのみのバーナが単独で非燃焼状態でガスを放出している状態に移行した場合、複数のバーナが同時に非燃焼状態でガスを放出したとき、前記1つのみのバーナがガスを放出したガス放出時間と、1つのみのバーナが単独で非燃焼状態でガスを放出したガス放出時間の合計値が前記第1の規定値に達したときにガス弁を閉塞することを特徴とする請求項1又は2に記載の燃焼装置である。
これらの構成によると、1つのみのバーナが単独で非燃焼状態でガスを放出している状態(以下単独放出状態とする)と、当該1つのみのバーナを含む複数のバーナが同時に非燃焼状態でガスを放出している状態(以下複数放出状態とする)とが連続して発生した場合、その間に連続的にガスを放出し続けたバーナ(前記1つのみのバーナであり以下バーナAとする)のガス放出時間が第1の規定値に達したときにガス弁を閉塞する。
つまり、単独放出状態におけるバーナAのガス放出時間が第1の規定値に達する前に複数放出状態へと移行すると、移行した複数放出状態において、引き続きバーナAのガス放出時間が第1の規定値に達するか否かを監視すると共に、バーナAを含む複数のバーナのガス放出時間の合計値が第2の規定値に達するか否かを監視する。そして、バーナAのガス放出時間が第1の規定値に達するか、複数のバーナのガス放出時間の合計値が第2の規定値に達すると、ガス弁を閉塞する。即ち、単独放出状態と複数放出状態とが連続して発生した場合において、単独のバーナAのガス放出時間が第1の規定値に達したときにガス弁を閉塞する制御と、複数のバーナのガス放出時間の合計値が第2の規定値に達したときにガス弁を閉塞する制御とを並行して行う。このように独立する2つの制御を並行して行うことにより、より適時適切なガス弁の閉塞が可能となる。
さらに詳説すると、複数放出状態から単独放出状態へ移行した場合も同様であり、複数放出状態時にバーナAがガスを放出した時間(筺体内において複数放出状態でガスが放出された時間)と、移行した単独放出状態においてバーナAがガスを放出した時間の合計が第1の規定値に達するとガス弁を閉塞する。即ち、この場合においても、複数のバーナのガス放出時間の合計値が第2の規定値に達したときにガス弁を閉塞する制御と、複数のバーナを構成するそれぞれのバーナのガス放出時間が第1の規定値に達したときにガス弁を閉塞する制御とを並行して行う。
請求項4に記載の発明は、バーナの炎を検出する炎検知手段を有し、バーナの非燃焼時にガスが放出されたとき、点火後の失火時であるか否かを判別可能であって、点火後の失火時におけるガスの放出の場合、前記第1の規定値とは異なる第4の規定値を用いることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の燃焼装置である。
かかる構成によると、点火失敗等によってバーナから非燃焼状態でガスが放出された場合と、バーナに点火したあと何らかの原因によって失火したことによってバーナから非燃焼状態でガスが放出された場合とで閉塞時間を異ならしめることができる。このことにより、バーナの状態に応じた適時適切なガス弁の閉塞が可能となる。
請求項5に記載の発明は、前記タイマ手段が取得した各バーナにおける非燃焼時のガス放出時間を積算可能であり、所定の時間内において各バーナそれぞれの非燃焼時のガス放出時間の積算値が第3の規定値に達したときに、前記制御手段がガス弁を閉塞することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の燃焼装置である。
かかる構成によると、複数のバーナのそれぞれが未燃焼ガスを放出した時間を積算することができる。そして、それぞれのバーナのガス放出時間の積算値が第3の規定値に達したときにガス弁を閉塞することができる。
具体的に説明すると、ある特定のバーナの未燃焼ガスの放出時間が前記第1の規定値に達しなかった場合や、複数のバーナの未燃焼ガスの放出時間の合計値が前記第2の規定値に達しなかった場合であっても、筺体内に多くの未燃焼ガスが残留してしまうおそれがある。即ち、未燃焼ガスが放出された時間が短い場合でも、短期間において複数回の未燃焼ガスの放出が起こることにより、結果的に筺体内に多くの未燃焼ガスが残留してしまうことが考えられる。当然、このような状態においても爆発着火が起こり易くなってしまう。
しかしながら、本発明では、所定の期間内にそれぞれのバーナから未燃焼ガスが放出された時間を積算できる。そのため、第1の規定値又は第2の規定値に達しない短い未燃焼ガスの放出時間を積算していくことができ、筺体内の未燃焼ガスの増加を確実に検知することができる。そして本発明では、未燃焼ガスが放出された時間の積算値が第3の規定値に達した場合にガス弁を閉塞するため、短い時間の未燃焼ガスの放出を原因とする爆発着火を確実に防止することができる。
請求項6に記載の発明は、1つのみのバーナの未燃焼状態でのガス放出時間が前記第1の規定値に達してガス弁を閉塞した場合と、1つのみのバーナの未燃焼状態でのガス放出時間が前記第4の規定値に達してガス弁を閉塞した場合と、前記複数のバーナのガス放出時間の合計値が前記第2の規定値に達することによってガス弁を閉塞した場合と、所定の時間内において各バーナそれぞれの非燃焼時のガス放出時間の積算値が第3の規定値に達することによってガス弁を閉塞した場合のいずれかにおいて、点火動作を行わないことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の燃焼装置である。
かかる構成によると、未燃焼ガスが筺体内に一定量以上放出されていると判断されてガス弁が閉塞された場合、使用者が点火操作を行ってもバーナに点火することがない。即ち、筺体内に一定量以上の未燃焼ガスが残留した状態での点火動作を禁止するため、爆発着火をより確実に防止することができる。
請求項7に記載の発明は、前記第1の規定値が3秒以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の燃焼装置である。
かかる構成によると、ガス弁を早く閉塞し未燃焼ガスの放出が少なく爆発着火が起こる可能性が少ない場合において、誤って燃料ガスの供給を停止させてしまうことがない。即ち、早すぎるガス弁の閉塞を防止することにより、使用者の利便性が向上することができる。
本発明は、未燃焼ガスが筺体内に多量に放出されることが予測される状況と、そうでない状況において、ガスが放出され始めてからガス弁を閉塞するまでの時間を異ならしめることができる。加えて、早すぎるガス弁の閉塞を防止することができる。これらのことにより、爆発着火と、燃料ガスの供給が不必要な停止されることとを同時に防止可能であり、安全且つ使い勝手のよい燃焼装置を提供できるという効果がある。
本発明の実施形態に係る燃焼装置を示す作動原理図である。 図1の燃焼装置の爆発着火防止制御において、単独運転制御を実施するときの各バーナの状態を示す図である。 図1の燃焼装置の爆発着火防止制御において、図2とは異なる単独運転制御を実施するときの各バーナの状態を示す図である。 図1の燃焼装置の爆発着火防止制御において、複数運転制御を実施するときの各バーナの状態を示す図である。 図1の燃焼装置の各バーナの未燃焼ガス放出状況を示す図であり、(a)は単独運転から複数運転へ移行したときの未燃焼ガス放出状況を示し、(b)は複数運転から単独運転へ移行したときの未燃焼ガス放出状況を示す 図1の燃焼装置の単独運転時における爆発着火防止制御の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図1の燃焼装置の複数運転時における爆発着火防止制御の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。 図7の爆発着火防止制御の手順に引き続いて行う手順の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態に係る燃焼装置について詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
本実施形態の浴室設置型燃焼装置1(以下、単に燃焼装置1とも言う)は、吸気口と排気口とが浴室外に出ている構造を備えたバランス式風呂釜に好適に使用されるものである。そして燃焼装置1は、図1に示されるように、カラン40及びシャワー41等に温水を供給する給湯系統と、浴槽42の湯水を昇温する風呂循環系統とを有している。
この燃焼装置1は、筐体2と、給湯側熱交換器3と、風呂側熱交換器4と、種火保持部5と、給湯側燃焼部6と、風呂側燃焼部7と、操作部8と、コントローラ9(制御手段)とを主要部分として備えている。そして、略密閉された筺体2の内部に給湯側熱交換器3と、風呂側熱交換器4と、種火保持部5と、給湯側燃焼部6と、風呂側燃焼部7とが少なくとも内蔵されている。
また、燃焼装置1は筺体2内の未燃焼ガスを外部へ強制排気する掃気手段(例えば、換気用のファン)を備えておらず、自然対流によって、未燃焼ガスを外部へ排出する構造となっている。
給湯側熱交換器3は、一端が上水道等の給水源と連続しており、他端がカラン40やシャワー41等の給湯栓に連続されている。そして、給水源から供給される湯水を加熱して給湯栓に供給可能になっている。
風呂側熱交換器4は、一端が浴槽42の下層部に連通されており、他端が浴槽42の上層部に連通されている。そして、風呂の追い焚き時において、下層部から取り込んだ湯水を加熱して上層部に導入することにより、浴槽42内の湯水を循環加熱可能となっている。
種火保持部5は、パイロットバーナ12と、点火プラグ13と、イグナイタ14と、サーモカップル15を備えている。
パイロットバーナ12は、ガス供給源から種火ガス流路16を介して燃料ガスの供給を受ける。そして、点火プラグ13と、点火プラグ13に接続されたイグナイタ14によってパイロットバーナ12に点火可能となっている。また、サーモカップル15によってパイロットバーナ12の炎の有無(燃焼の有無)を検知可能となっている。
給湯側燃焼部6は、給湯側バーナ21(バーナ)と給湯側フレームロッド22(炎検知手段)を備えており、給湯側熱交換器3を加熱可能となっている。給湯側バーナ21は、ガス供給源から給湯側ガス流路23(ガス流路)を介して燃料ガスの供給を受ける。そして、給湯側バーナ21は、パイロットバーナ12で保持される種火によって点火可能となっている。また、給湯側フレームロッド22によって給湯側バーナ21の炎の有無(燃焼の有無)を検知可能となっている。
風呂側燃焼部7は、風呂側バーナ27(バーナ)と風呂側フレームロッド28(炎検知手段)を備えており、風呂側熱交換器4を加熱可能となっている。風呂側バーナ27は、ガス供給源から風呂側ガス流路29(ガス流路)を介して燃料ガスの供給を受ける。そして、風呂側バーナ27は、パイロットバーナ12で保持される種火によって点火可能となっている。また、風呂側フレームロッド28によって風呂側バーナ27の炎の有無(燃焼の有無)を検知可能となっている。
操作部8は、操作つまみ31と、カム機構32と、切り替え弁部33とを備えている。操作つまみ31は、ダイヤル式の操作つまみであって、筺体2に外装されている。そして、使用者がこの操作つまみ31を操作することにより、燃焼装置1の運転設定に関する操作を行うことができる。このとき、操作つまみ31の操作に応じてカム機構32が切り替え弁部33や元ガス弁34(ガス弁)に作用する。また、操作部8はスイッチを備えており、操作つまみ31の操作位置に関する情報を検出可能となっている。
切り替え弁部33は、元ガス弁34の燃料ガス流れ方向下流側であって、種火ガス流路16、給湯側ガス流路23、風呂側ガス流路29の燃料ガス流れ方向上流側に位置している。そして切り替え弁部33は、操作つまみ31の操作に応じて、種火ガス流路16、給湯側ガス流路23、風呂側ガス流路29のそれぞれを開弁又は閉弁する。即ち、切り替え弁部33を動作させることにより、種火ガス流路16、給湯側ガス流路23、風呂側ガス流路29の内の任意の流路を開放し、任意の流路を閉塞する。そのことにより、適宜な流路にのみ燃料ガスを流すことができる。
元ガス弁34は、マグネット式の安全弁である。この元ガス弁34は、弁を開く時のみ操作部8のカム機構32を利用し、一旦弁が開いた後は乾電池の電力や熱起電力によって開弁した状態を保持可能となっている。そして、通電が停止された状態(熱起電力が低下した状態)で開弁保持力を解くことにより閉弁する構造となっている。
なおこの元ガス弁34は、閉弁することによって、種火ガス流路16、給湯側ガス流路23、風呂側ガス流路29といった燃焼装置1の全てのガス流路を閉じた状態とすることができる。
ところで、給湯側熱交換器3の湯水の流れ方向上流側には水圧応動ガス弁37が設けられている。この水圧応動ガス弁37は、通常時において給湯側ガス流路23を閉塞しており、水圧応動ガス弁37を通過する水の水圧が上昇した場合に開弁する。即ち、給水源から給湯側熱交換器3へ入水が開始されると、給水源から供給される水が水圧応動ガス弁37を通過し、水圧応動ガス弁37がその水圧を検知して給湯側ガス流路23を開放状態とする。また、水圧応動ガス弁37はスイッチを備えており、水圧応動ガス弁37の開弁、閉弁に関する情報を検出可能となっている。
コントローラ9は、燃焼装置1の各部を制御するマイコン(図示せず)を備えた制御基板を有しており、燃焼装置1の各部の動作を制御可能となっている。
詳細には、コントローラ9は、サーモカップル15、給湯側フレームロッド22、風呂側フレームロッド28とそれぞれ接続され、パイロットバーナ12、給湯側バーナ21、風呂側バーナ27の炎の有無(燃焼の有無)に関する情報を取得可能となっている。
そしてコントローラ9は、元ガス弁34と接続されており、元ガス弁34の開弁状態と閉弁状態とを切り替えることができる。
さらにコントローラ9は、操作部8及び水圧応動ガス弁37と接続されており、操作部8で行われた操作に関する情報と、水圧応動ガス弁37の開弁、閉弁に関する情報とを取得可能となっている。
次に、本実施形態に示す燃焼装置1の動作の概要について説明する。
本実施形態の燃焼装置1は、給湯運転と、風呂追い焚き運転とが可能となっており、これらを単独又は並行して行うことができる。
本発明の燃焼装置1では、点火操作を行ってから各種運転を実施する。燃焼装置1の点火操作にあたっては、まず、操作つまみ31を初期位置から点火位置へと移動する。このとき、操作つまみ31が初期位置にあるときは、元ガス弁34及び切り替え弁部33はいずれも閉じられている。
そして操作つまみ31が初期位置から点火位置へ移動すると、元ガス弁34が開弁すると共に、切り替え弁部33が種火ガス流路16を開放状態とする。そしてパイロットバーナ12に燃料ガスが供給される。またこのとき、コントローラ9が、操作つまみ31が点火位置へと移動したという情報を取得する。
コントローラ9で操作つまみ31の点火位置へ移動が検知されると、パイロットバーナ12への点火動作が行われる。即ち、イグナイタ14がオンされて、点火プラグ13が点火状態となる。これにより、パイロットバーナ12が点火する。そして次に、コントローラ9はパイロットバーナ12に種火が点火されているか否かを確認する。この確認は、サーモカップル15における熱起電力が炎の存在を示す所定値を超えているか否かで判断される。このとき、パイロットバーナ12への点火が確認されると、コントローラ9は元ガス弁34に電力を供給し、元ガス弁34を開状態に維持する。そして、操作つまみ31は点火位置から種火位置へ自動的に移動する。このことをもって、燃焼装置1の運転前の点火操作が完了する。
給湯運転を行う場合には、操作つまみ31を給湯位置へと移行させる。このことにより、切り替え弁部33が給湯側ガス流路23を開放状態とする。続いてカラン40やシャワー41等の(給湯栓)を開くと、給水源から給湯側熱交換器3の入水側に湯水が供給される。このとき、水圧応動ガス弁37が給湯側熱交換器3へ供給される水圧を検知して開弁する。即ち、切り替え弁部33と水圧応動ガス弁37が共に給湯側ガス流路23を開放状態とすることにより、給湯側ガス流路23に燃料ガスが流れる状態となる。そして、給湯側ガス流路23を介して給湯側バーナ21に燃料ガスが供給され、パイロットバーナ12に灯されている種火が給湯側バーナ21に火移りし、給湯側バーナ21が燃焼して給湯運転が開始される。なおこのとき、給湯側バーナ21の燃焼確認及び失火判定は給湯側フレームロッド22によって行われる。
そして、給湯側熱交換器3を通過した湯水と、給湯側熱交換器3の水の流れ方向上流側と下流側とを接続するバイパス流路38を通過した湯水が混合され、カラン40やシャワー41等の給湯栓から要求された温度の湯水が出湯する。
風呂追い焚き運転を行う場合には、操作つまみ31を追い焚き位置へと移行させる。このことにより、切り替え弁部33が風呂側ガス流路29を開放状態とし、風呂側ガス流路29を介して風呂側バーナ27に燃料ガスが供給される。そして、パイロットバーナ12に灯されている種火が風呂側バーナ27に火移りし、風呂側バーナ27が燃焼して風呂追い焚き運転が開始される。なおこのとき、風呂側バーナ27の燃焼確認及び失火判定は風呂側フレームロッド28によって行われる。
ここで本実施形態の燃焼装置1では、給湯運転と追い焚き運転を並行して行うことができる。つまり本実施形態の燃焼装置1では、給湯運転又は追い焚き運転を単独で実行している状態から、給湯運転と追い焚き運転を同時に実行している状態へと移行可能となっている。加えて、給湯運転と追い焚き運転を同時に実行している状態から給湯運転又は追い焚き運転を単独で実行している状態へと移行可能となっている。
詳説すると、給湯運転中に操作つまみ31を追い焚き位置へと移行させたり、追い焚き運転中にカラン40やシャワー41等の給湯栓から出湯要求があった場合に、給湯運転と追い焚き運転を並行して行う状態へと移行する。また、給湯運転と追い焚き運転を並行して行っている場合において、操作つまみ31を給湯位置へと移行させて追い焚き運転のみを終了したり、給湯栓を閉じることによって給湯運転のみを終了させた場合に、給湯運転又は追い焚き運転を単独で実行している状態へと移行する。このとき、コントローラ9は操作部8又は水圧応動ガス弁37から取得した情報によって、給湯運転又は追い焚き運転を単独で実行しているのか、給湯運転及び追い焚き運転を並行して実行しているのか判断可能となっている。
そしてこのように運転動作を移行するとき、操作つまみ31や給湯栓を操作することにより、切り替え弁部33や水圧応動ガス弁37が給湯側ガス流路23又は風呂側ガス流路34を適宜適切に開放、閉塞する。そのことにより、選択した運転動作に応じて給湯側バーナ21及び風呂側バーナ27に燃料ガスが供給又は遮断され、運転動作に必要なバーナが点火される。
そして燃焼装置1を停止させる場合には、操作つまみ31を初期位置へと移行させる。これにより、切り替え弁部33が閉じられると共に、元ガス弁34に供給されていた電力がコントローラ9によって遮断されて元ガス弁34が閉じられる。このことにより、パイロットバーナ12、給湯側バーナ21、風呂側バーナ27は消火された状態となる。
次に、本実施形態に示す燃焼装置1における爆発着火を防止するための制御について説明する。
本実施形態に示す燃焼装置1では、筺体2内の未燃焼の燃料ガスを外部へ強制排気する掃気手段(例えば、換気用のファン)を備えておらず、コントローラ9に未燃焼ガスの過剰な残留を防止するための制御が備えられている。この制御を行うにあたり、コントローラ9のマイコンには、給湯側バーナ21及び風呂側バーナ27からの未燃焼の燃料ガスの放出時間を積算するタイマ(図示しないタイマ手段)がプログラム上で設定されている。さらに、タイマが積算した計時値を設定したタイミングで初期化するキャンセルタイマがプログラム上で設定されている。
さらにコントローラ9には、給湯側バーナ21のみによる未燃焼ガスの放出時間と、風呂側バーナ27のみによる未燃焼ガスの放出時間とをそれぞれ別途に取得可能であり、取得した未燃焼ガスの放出時間を既定値と比較、演算可能となっている。
そして本実施形態による爆発着火防止制御は、給湯運転又は追い焚き運転を単独で行った場合(以下単独運転)の単独運転制御と、給湯運転と追い焚き運転を同時に行った場合(以下複数運転)の複数運転制御とに大きく分類される。そしてこれらの制御では、いずれも未燃焼ガスの放出時間が既定値に至った場合にコントローラ9が元ガス弁34を閉塞して筺体2内へのガスの放出を停止する。
これらの制御について、以下で図2乃至図4を参照しつつ詳細に説明する。なお、図2乃至図4の破線はバーナから未燃焼ガスが放出されている状態を示し、実線はバーナに燃料ガスが供給されていない状態(ガス流路が閉弁されている状態)を示し、太実線はバーナが点火されている状態を示す。
まず単独運転制御について説明する。単独運転制御は、火移り判定時の制御と失火判定時の制御に分類される。
火移り判定時の制御とは、バーナの点火動作開始時に未燃焼ガスが放出された場合(火移りに失敗した場合)、未燃焼ガスの放出時間が規定値T1(本実施形態では3秒)に達すると元ガス弁34を閉塞する制御である。
具体的に説明すると、例えば、給湯運転を単独で実施する場合において、一度も点火していない状態の給湯側バーナ21に点火動作が開始されたとする。そしてこの点火動作に失敗し、図2で示されるように、動作開始時から所定時間t1まで給湯側バーナ21から未燃焼ガスが放出されたとする。このとき、給湯側バーナ21において未燃焼ガスが放出された時間Txが規定値T1に達した場合、元ガス弁34を閉塞する。
なお、追い焚き運転を単独で実施する場合も同様であるため、説明を省略する。
失火判定時の制御とは、一旦点火されたバーナで失火して未燃焼ガスが放出された場合(失火した場合)、未燃焼ガスの放出時間が規定値Ta(第4の規定値であり、本実施形態では2.5秒)に達すると元ガス弁34を閉塞する制御である。
具体的に説明すると、例えば、給湯運転を単独で実施する場合において、給湯側バーナ21が正常に点火している状態であったとする。そして給湯側バーナ21で失火が発生し、図3で示されるように、所定時間t1から所定時間t2まで未燃焼ガスが放出されたとする。このとき、給湯側バーナ21において未燃焼ガスが放出された時間Txが規定値Taに達した場合、元ガス弁34を閉塞する。
なお、追い焚き運転を単独で実施する場合も同様であるため、説明を省略する。
次に複数運転制御について説明する。本実施形態の複数運転制御は、具体的には、次の2つの制御に分類される。
第1の制御は、給湯側バーナ21と風呂側バーナ27がいずれも一度も点火されていない状態において、給湯側バーナ21と風呂側バーナ27の両方から未燃焼ガスが放出された場合、給湯側バーナ21と風呂側バーナ27のガス放出時間の合計値が既定値T2(本実施形態では4秒とする)に達すると元ガス弁34を閉塞する制御である。
第2の制御は、給湯側バーナ21と風呂側バーナ27に対してそれぞれ単独運転制御を個別に実施し、いずれかの単独運転制御で未燃焼ガスの放出時間が既定値(Ta又はT1)に達すると、元ガス弁34を閉塞する制御である。以下の説明では前者の場合を複数運転制御として説明する。
複数運転制御につき、具体的に説明すると、例えば、給湯運転を単独で実施する場合において、一度も点火していない状態の給湯側バーナ21に点火動作が開始されたとする。そしてこの点火動作に失敗し、図4で示されるように、動作開始時から所定時間t1まで給湯側バーナ21から未燃焼ガスが放出されたとする。そしてさらに、所定時間t1で追い焚き運転を開始し、単独運転から複数運転に切り替え、一度も点火していない状態の風呂側バーナ27に点火動作が開始したとする。このとき、風呂側バーナ27の点火動作にも失敗し、図4で示されるように、所定時間t1から所定時間t2まで給湯側バーナ21と風呂側バーナ27の両方から未燃焼ガスが放出されたとする。
このとき、所定時間t1から所定時間t2までの間で、給湯側バーナ21において未燃焼ガスが放出された時間Txと、風呂側バーナ27において未燃焼ガスが放出された時間Tyとの合計値(Tx+Ty)が規定値T2に達した場合、元ガス弁34を閉塞する。
なお、追い焚き運転開始時に給湯運転を開始して複数運転に移行した場合でも同様であるため、説明を省略する。
ところで本実施形態の爆発着火防止制御では、単独運転制御と複数運転制御に加えて、積算停止制御を行っている。
積算停止制御とは、給湯側バーナ21と風呂側バーナ27からの未燃焼ガス放出時間をすべて積算し、未燃焼ガス放出時間の積算値が既定値T3(本実施例では7秒とする)に至った場合、元ガス弁34を閉塞する制御である。
なおこの積算停止制御で使用する積算値(以下積算停止制御の積算値)は、給湯側バーナ21及び風呂側バーナ27から所定時間TL(本実施例では5分とする)の間未燃焼ガスが放出されなかった場合、又は、給湯側バーナ21又は風呂側バーナ27で点火が確認された場合のいずれかの場合にクリアされ、何も積算されていない状態(例えばゼロ)に戻る。
この積算停止制御について詳説すると、給湯側バーナ21又は風呂側バーナ27から筺体2内に未燃焼ガスが放出され、且つ、単独運転制御又は複数運転制御によって元ガス弁34が閉塞されず、またいずれのバーナでも着火されなかった場合、筺体2内にわずかな未燃焼ガスが溜まっていってしまう。このように、単独運転制御又は複数運転制御で既定値に達しないわずかな未燃焼ガスの放出であっても、複数回繰り返して放出されることにより、爆発着火発生の危険性がある量の未燃焼ガスが筺体2内に残留してしまうことがある。つまり、例えば、規定値T1に達しない短い時間のバーナの点火動作を実施し、その点火動作を中止する操作を操作者が繰り返し行った場合等に、爆発着火発生の危険性がある量の未燃焼ガスが筺体2内に残留してしまうことが考えられる。
そのため、積算停止制御では給湯側バーナ21又は風呂側バーナ27から未燃焼ガスが放出されている間、その未燃焼ガスの放出時間を積算していき、その積算値が既定値T3に至った場合にコントローラ9がガスの放出を停止する。そのことにより、わずかな未燃焼ガスの放出が複数回繰り返された場合であっても、筺体2内に多量の未燃焼ガスが残留してしまうことがない。
そしてこの積算停止制御の積算値が既定値T3に至らなかった場合において、未燃焼ガスが放出されてから所定時間TLが経過すると、筺体2内に残留していた未燃焼ガスが筺体2外へ放出されたものとして、積算停止制御の積算値をクリアする。そのことにより、不必要な積算停止制御の積算値の上昇を防止できる。
ここでまた、本実施形態の爆発着火防止制御は、単独運転から複数運転に移行して複数運転制御を実施するとき、単独運転時に実施していた単独運転制御を引き続き継続する。
具体的に説明すると、図5(a)で示されるように、給湯側バーナ21の着火動作開始時から所定時間t1までの間、給湯側バーナ21から未燃焼ガスが放出され、単独運転制御が実施されていたとする。そして所定時間t1で、風呂側バーナ27からも未燃焼ガスが放出されて複数運転制御が開始され、所定時間t1から所定時間t2までの間、給湯側バーナ21と風呂側バーナ27の両方から未燃焼ガスが放出されたとする。
このとき、所定時間t1以降においても、着火動作開始時から給湯側バーナ21に対して行っていた単独運転制御を引き続き継続する。したがって、給湯側バーナ21の着火動作開始時から所定時間t1までの間に給湯側バーナ21が放出した未燃焼ガスの放出時間Txaと、所定時間t1から所定時間t2までの間に給湯側バーナ21が放出した未燃焼ガスの放出時間Txbの合計値(Txa+Txb)が規定値T1に達した場合、元ガス弁34を閉塞する。
それに加えて、所定時間t1から所定時間t2までの間では複数運転制御も並行して行われている。したがって、所定時間t1から所定時間t2に給湯側バーナ21が放出した未燃焼ガスの放出時間Txbと、所定時間t1から所定時間t2に風呂側バーナ27が放出した未燃焼ガスの放出時間Tyの合計値(Txb+Ty)が規定値T2に達した場合、元ガス弁34を閉塞する。
なお、追い焚き運転開始時に給湯運転を開始して複数運転に移行した場合でも同様であるため、説明を省略する。
即ち、単独運転から複数運転に移行すると、従来から行っていた運転に対する単独運転制御と、複数運転制御の2つの制御を並行して行う。そして、単独運転制御と複数運転制御のいずれか一つで既定の条件を満たしたときに元ガス弁34を閉塞する。なお、実際には、積算停止制御もさらに並行して行うため、単独運転制御、複数運転制御、積算停止制御のいずれか一つで既定の条件を満たしたときに元ガス弁34を閉塞する。
また本実施形態の爆発着火防止制御は、複数運転から単独運転に移行して単独運転制御を実施するとき、単独で稼働させるバーナが複数運転開始時から連続して放出した未燃焼ガスの放出時間が規定値に達するか否かを判断する。
具体的に説明すると、図5(b)で示されるように、複数運転開始時から所定時間t1までの間、給湯側バーナ21と風呂側バーナ27の両方から未燃焼ガスが放出され、複数運転制御が実施されていたとする。そして所定時間t1で、給湯運転を単独で実施する状態に切り替えられ、所定時間t1から所定時間t2までの間、給湯側バーナ21からのみ未燃焼ガスが放出されたとする。
このとき、所定時間t1から所定時間t2までの間、給湯側バーナ21に対する単独運転制御を実施する。ところで、給湯側バーナ21は複数運転開始時から所定時間t2まで未燃焼ガスを連続して放出し続けている。そのため、給湯側バーナ21が連続して放出した未燃焼ガスの放出時間は、給湯側バーナ21の運転開始時から所定時間t1までの間に給湯側バーナ21が放出した未燃焼ガスの放出時間Txaと、所定時間t1から所定時間t2までの間に給湯側バーナ21が放出した未燃焼ガスの放出時間Txbの合計値(Txa+Txb)となる。
したがって、複数運転から単独運転に切り替わった時点では、すでに筺体2内に給湯側バーナ21から放出された未燃焼ガスが残留している。そのため本実施形態では、単独運転に切り替わったときからの未燃焼ガスの放出時間(Txb)でなく、複数運転開始時からの給湯側バーナ21の未燃焼ガスの放出時間(Txa+Txb)が規定時間T1に達した場合、元ガス弁34を閉塞する。つまり、複数運転開始時から単独運転制御を実施していた場合と同じとなる。
なお、複数運転時から追い焚き運転を単独で実行する状態に移行した場合でも同様であるため、説明を省略する。
即ち、複数運転から単独運転に移行して単独運転制御が実施されると、単独運転で使用するバーナが複数運転時に放出した未燃焼ガスの放出時間を加算して単独運転制御を実施する。そして、単独運転制御が既定の条件を満たしたときに元ガス弁34を閉塞する。なお、実際には、積算停止制御もさらに並行して行うため、単独運転制御と積算停止制御のいずれか一つで既定の条件を満たしたときに元ガス弁34を閉塞する。
以下で単独運転時と複数運転時に行う本発明の爆発着火防止制御について、それぞれ詳細に説明する。
まず単独運転時の爆発着火防止制御について説明する。本実施形態では、上記したように単独運転時においては、単独運転制御と積算停止制御とを実行する。
以下の説明では給湯運転を単独で行う場合を例に挙げて説明するが、追い焚き運転を単独で行った場合についても同様である。
まず本実施形態の燃焼装置1では、図6で示されるように、給湯運転及び追い焚き運転のいずれも実施しない場合において、以前に未燃焼ガスが放出され終わってから所定時間TLが経過したか否かを判断している(ステップ1)。そして、所定時間TLが経過した場合、積算停止制御の積算値をクリアする(ステップ2)。
そして、操作つまみ31の操作後に給湯栓での出湯要求があった場合、給湯側バーナ21に燃料ガスを供給し、パイロットバーナ12の種火を着火源として、給湯側バーナ21の着火動作が開始される。
そして、コントローラ9にて着火動作が確認されると(ステップ3)、着火動作が正常に行われた否かの判断を行う(ステップ4)。なおこの判断は、給湯側フレームロッド22で給湯側バーナ21の点火確認をすることによって行われる。
ステップ4で、給湯側バーナ21の点火が確認されなかった場合、火移り判定に移行する。即ち、給湯側バーナ21から未燃焼ガスが放出されているものと判断し、未燃焼ガス放出時間の取得及び積算を行う(ステップ5)。即ち、ステップ3で着火動作が確認されてからのガス放出時間を取得すると共に、取得したガス放出時間を積算停止制御の積算値に加算する。
そして、積算停止制御の積算値がT3に達するか(ステップ6)、ステップ3で着火動作が確認されてからのガス放出時間、即ち、今回の着火動作のみに起因する未燃焼ガス放出時間が既定値T1に達した(ステップ7)場合、コントローラ9が元ガス弁34を閉塞する爆発着火防止動作を実施する(ステップ9)。
つまり火移り判定時では、単独運転制御(火移り判定時の制御)によって1回の未燃焼ガスの放出によるガス放出時間がT1に達するか、積算停止制御によって所定時間TLを空けずに連続して放出された未燃焼ガスの放出時間の合計値がT3に達すると、元ガス弁34を閉塞する。
そして、ガス放出時間が爆発着火防止動作を実施する条件を満たさない場合、即ち、ステップ6及びステップ7でNOであった場合では、使用者による給湯運転の停止動作が行われるか(ステップ8)、給湯側バーナ21で燃焼が確認されるまで(ステップ4)の間、ステップ5からステップ7の手順を繰り返す。
なお、操作者による給湯運転の停止動作が行われた場合、即ち、ステップ8でYESの場合は、単独運転時の爆発着火防止制御を終了する。このとき、単独運転制御は停止され、積算停止制御の積算値は保持される。
また、給湯側バーナ21で点火が確認された場合、即ち、ステップ4でYESの場合は失火判定に移行する。
給湯側バーナ21の点火が確認されると失火判定へと移行する(ステップ4)。
即ち、積算停止制御の積算値をクリアして(ステップ10)、給湯側バーナ21の失火を監視する(ステップ11)。この監視は、給湯側バーナ21で炎が消失するまで実行する。またこの監視は、給湯側フレームロッド22で給湯側バーナ21の炎を検知することによって実施する。
給湯側バーナ21で一旦点火した炎が失火する(ステップ11でYESである)と、その失火が操作者による給湯運転の停止動作によるものなのか否かを判別する(ステップ12)。ここで操作者による給湯運転の停止が実行されていた場合、即ち、ステップ12でYESであった場合、単独運転時の爆発着火防止制御を終了する。このとき、単独運転制御は停止され、積算停止制御の積算値は保持される。
また操作者による給湯運転の停止が実行されていなかった場合、即ち、ステップ12でNOであった場合、意図せぬ失火により給湯側バーナ21から未燃焼ガスが放出しているものと判断し、未燃焼ガス放出時間の取得及び積算を行う(ステップ13)。即ち、ステップ11で点火後の失火が確認されてからのガス放出時間を取得すると共に、取得したガス放出時間を積算停止制御の積算値に加算する。
そして、積算停止制御の積算値がT3に達するか(ステップ14)、ステップ11で点火後の失火が確認されてからのガス放出時間、即ち、今回の点火後の失火のみに起因する未燃焼ガス放出時間が既定値Taに達した(ステップ15)場合、コントローラ9が元ガス弁34を閉塞する爆発着火防止動作を実施する(ステップ9)。
つまり失火判定時では、単独運転制御(失火判定時の制御)によって1回の未燃焼ガスの放出によるガス放出時間がTaに達するか、積算停止制御によって所定時間TLを空けずに連続して放出された未燃焼ガスの放出時間の合計値がT3に達すると、元ガス弁34を閉塞する。
そして、ガス放出時間が爆発着火防止動作を実施する条件を満たさない場合、即ち、ステップ14及びステップ15でNOであった場合では、給湯側バーナ21で再点火が確認されるか(ステップ16)、使用者による給湯運転の停止動作が行われる(ステップ12)までの間、ステップ13からステップ15の手順を繰り返す。
なお、操作者による停止動作が行われた場合、即ち、ステップ12でYESの場合は、単独運転時の爆発着火防止制御を終了する。また、給湯側バーナ21で再点火が確認された場合、即ち、ステップ16でYESの場合は、積算停止制御の積算値をクリアして(ステップ10)、給湯側バーナ21の失火を監視する(ステップ11)。そして、給湯側バーナ21の失火が確認されるまで監視を継続し、再び給湯側バーナ21の失火が発生すると、ステップ12以下の手順を再び実行する。
上記したように、単独運転時の燃焼装置1では、火移り判定時において一回の未燃焼ガスの放出時間が既定値T1となったときに爆発着火防止動作を実行している(ステップ7)。これに対して失火判定時では、一回の未燃焼ガスの放出時間が既定値Taとなったときに爆発着火防止動作を実行している(ステップ15)。つまり本実施形態の燃焼装置1では、一旦点火した給湯側バーナ21が失火してしまった場合の未燃焼ガスの放出と、点火開始時に給湯側バーナ21に着火しなかった場合の未燃焼ガスの放出とで、爆発着火防止動作を実行する時間を異ならしめている。このことにより、状況に応じた適切な爆発着火防止動作を実行可能となっている。
以上が単独運転時の爆発着火防止制御の一例である。
次に複数運転時の爆発着火防止制御について図7、図8を参照しつつ説明する。上記したように複数運転時の爆発着火防止制御においては、複数運転制御を実行する場合と、2つの単独運転制御を独立して実行する場合がある。そして、複数運転制御と単独運転制御とを並行して実施する。さらに、積算停止制御を複数運転制御又は単独運転制御と並行して実施する。
以下の説明では、給湯運転中に追い焚き運転を実行し、給湯運転と追い焚き運転を並行して実行した場合について説明するが、追い焚き運転が開始されている状態で給湯運転を実行した場合についても同様である。
本実施形態の燃焼装置1では、給湯運転が開始されている状態で操作つまみ31が追い焚き位置へと移行されると、複数運転が開始される(ステップ20)。このとき、給湯側バーナ21が現在火移り判定中である状態か否か、即ち、給湯側バーナ21が未点火の状態で未燃焼ガスが放出されている状態か否かを判別する(ステップ21)。
そして、火移り判定中であり(ステップ21でYESであり)、給湯側バーナ21と風呂側バーナ27のいずれにおいても点火が確認されなかった場合(ステップ22でNOの場合)、給湯側バーナ21と風呂側バーナ27の両方から未燃焼ガスが放出されているものと判断し、ステップ23に進んで複数運転制御を開始する。
このとき、給湯側バーナ21からの未燃焼ガスの放出時間と、風呂側バーナ27の未燃焼ガスの放出時間とをそれぞれ別途に取得する。
さらに、取得した2つのバーナの未燃焼ガス放出時間をそれぞれ積算停止制御の積算値に加算する。したがって、給湯側バーナ21と風呂側バーナ27の両方から未燃焼ガスが放出された時間の2倍の時間が積算停止制御の積算値に加算されることとなる。
そして、ステップ24乃至ステップ26の条件のいずれかが満たされた場合に、コントローラ9が元ガス弁34を閉塞する爆発着火防止動作を実施する(ステップ9)。
したがって、積算停止制御の積算値がT3に達した場合に爆発着火防止動作が実施される(ステップ24)。
加えて、給湯側バーナ21からの未燃焼ガスの放出時間と、風呂側バーナ27の未燃焼ガスの放出時間との合計値が既定値T2に達した場合に爆発着火防止動作を実施する(ステップ25)。なお、風呂側バーナ27の未燃焼ガスの放出時間との合計値は給湯側バーナ21と風呂側バーナ27の両方からの未燃焼ガスの放出時間の2倍の値となる。
さらに加えて、複数運転実行以前から給湯用バーナ21が単独で放出し続けた未燃焼ガス放出時間が既定値T1に達した場合もまた、爆発着火防止動作を実施する(ステップ26)
つまり、複数運転時の爆発着火防止制御では、2つのバーナが共に未点火の状態で2つのバーナから未燃焼ガスが放出された場合、2つのバーナの両方からの未燃焼ガスの放出時間の合計値が既定値T2に達した場合にガス弁34を閉塞する複数運転制御を実施する。このとき、単独の1つのバーナからの未燃焼ガスの放出時間が既定値T1に達した場合にガス弁34を閉塞する単独運転制御を並行して実施する。さらに、すべてのバーナにおいて所定時間TLを空けずに連続して放出された未燃焼ガスの放出時間の合計値がT3に達した場合にガス弁34を閉塞する積算停止制御も並行して実施している。
また、ステップ24乃至ステップ26の条件のいずれかが満たされる前に、給湯側バーナ21と風呂側バーナ27のいずれかで点火が確認された場合(ステップ22でYESの場合)、図8のステップ40へと進む。
そしてまた、図7のステップ24乃至ステップ26の条件のいずれかが満たされる前に、また給湯運転又は追い焚き運転に対して操作者による停止動作が実行された場合、(ステップ27でYESであってステップ28でNOの場合)、図8のステップ41へ進む。
なおこのとき、2つの運転に対して操作者による停止動作が行われると(ステップ27とステップ28で共にYESの場合)、複数運転時の爆発着火防止制御を停止する。このとき、単独運転制御及び複数運転制御は停止され、積算停止制御の積算値は保持される。
図8のステップ40へ進んだ場合、給湯側バーナ21と風呂側バーナ27の内、点火が確認されたバーナに対しては失火を監視する失火判定を、点火が確認されなかったバーナに対しては火移り判定をそれぞれ個別に実施する。つまり、複数運転制御を停止し、2つの単独運転制御を並行して実施する状態となる。なおこのときの失火判定及び火移り判定は、図6で示される上記した単独運転時の失火判定及び火移り判定と同様の手順(ステップ4以下の手順又はステップ11以下の手順)で行われるため、詳しい説明を省略する。
そして、火移り判定で爆発着火防止動作を実施しなかった場合、即ち、点火が確認されなかったバーナが点火した場合は、給湯側バーナ21と風呂側バーナ27が共に点火した状態(ステップ44でYES)となり、積算停止制御の積算値をクリアして複数運転時の爆発着火防止制御を終了する。このとき、引き続き給湯側バーナ21と風呂側バーナ27には、失火を監視する単独運転制御がそれぞれに実施された状態が継続される。
対して、火移り判定で爆発着火防止動作を実施した場合、即ち、2つのバーナに点火がされず(ステップ44でNO)、爆発着火防止動作が実施され(ステップ9)ると、元ガス弁34を閉塞して複数運転時の爆発着火防止制御を終了する。
また図8のステップ41へ進んだ場合は、給湯側バーナ21と風呂側バーナ27の内、停止動作が行われなかったバーナに対してのみ火移り判定を実施する。つまり、1つのバーナに対してのみ単独運転制御を実施した状態へ移行し(ステップ46)、複数運転時の爆発着火防止制御を終了する。
なおこのときの火移り判定は、図6で示される上記した単独運転時の失火判定と同様の手順(ステップ4以下の手順又はステップ11以下の手順)で行われるため、詳しい説明を省略する。
次に、図7を参照しつつ、給湯運転中に追い焚き運転が開始されて複数運転が開始された(ステップ20)とき、給湯側バーナ21が火移り判定中でなかった場合(ステップ21でNOの場合)、即ち、給湯側バーナ21で失火判定中だった場合の制御について説明する。
このとき、給湯側バーナ21が正常に点火しているか否かを判断する(ステップ29)。そして、給湯側バーナ21が正常に点火していれば(ステップ29でYESであれば)、図8のステップ40へ移行し、給湯側バーナ21に対しては失火を監視する失火判定を、風呂側バーナ27に対しては火移り判定をそれぞれ実施する。なおこのときの失火判定及び火移り判定は、図6で示される上記した単独運転時の失火判定及び火移り判定と同様の手順(ステップ4以下の手順又はステップ11以下の手順)で行われるため、詳しい説明を省略する。
そして、未点火であった風呂側バーナ27で点火が確認され、2つのバーナが共に点火した状態(ステップ44でYES)となると、積算停止制御の積算値をクリアして複数運転時の爆発着火防止制御を終了する。
対して、火移り判定で爆発着火防止動作を実施した場合、即ち、2つのバーナに点火がされず(ステップ44でNO)、爆発着火防止動作が実施される(ステップ9)と、元ガス弁34を閉塞して複数運転時の爆発着火防止制御を終了する。
即ち、本実施形態の複数運転時において、一方のバーナが正常に燃焼している状態で他方のバーナに対して着火動作を行うと、他方のバーナに対してのみ単独運転制御及び積算停止制御を実施する。
そして給湯側バーナ21が一旦点火した後に失火しており(図7のステップ29でNOの場合)、いずれのバーナでも点火がされていない場合(ステップ30でNOの場合)、給湯側バーナ21に対して失火判定を実施し、風呂側バーナ27に対して火移り判定を実施する。
このとき、給湯側バーナ21からの未燃焼ガスの放出時間と、風呂側バーナ27の未燃焼ガスの放出時間とをそれぞれ別途に取得する。
さらに、取得した2つのバーナの未燃焼ガス放出時間をそれぞれ積算停止制御の積算値に加算する。したがって、給湯側バーナ21と風呂側バーナ27の両方から未燃焼ガスが放出された時間の2倍の時間が積算停止制御の積算値に加算されることとなる。
そして、ステップ32乃至ステップ34の条件のいずれかが満たされた場合に、コントローラ9が元ガス弁34を閉塞する爆発着火防止動作を実施する(ステップ9)。
つまり、積算停止制御の積算値がT3に達した場合(ステップ32)、又は給湯側バーナ21が単独で放出した未燃焼ガス放出時間が既定値Taに達した場合(ステップ33)、又は風呂側バーナ27が単独で放出した未燃焼ガス放出時間がT1に達した場合(ステップ34)に爆発着火防止動作を実施する(ステップ9)。
なお、このとき給湯側バーナ21が単独で放出した未燃焼ガス放出時間は、複数運転実行以前からの給湯用バーナ21のみの未燃焼ガス放出時間となる。
つまり、本実施形態の複数運転時において、一方のバーナが一旦点火した後の失火中であった場合に、他方のバーナに対して着火動作を行った場合は、それぞれのバーナに対して個別に未燃焼ガス放出時間を制御する。即ち、一方のバーナが単独で放出した未燃焼ガスの放出時間が既定値Taに達した場合にガス弁34を閉塞する制御と、他方のバーナが単独で放出した未燃焼ガスの放出時間が既定値T1に達した場合にガス弁34を閉塞する制御とを並行して実施する。加えて、すべてのバーナから所定時間TLを空けずに放出された未燃焼ガスの放出時間の合計値がT3に達した場合にガス弁34を閉塞する積算停止制御も並行して行う。
また、ステップ32乃至ステップ34の条件のいずれかが満たされる前に、給湯側バーナ21と風呂側バーナ27のいずれかで点火が確認された場合(ステップ30でYESの場合)、図8のステップ42へと進む。
そしてまた、図7のステップ32乃至ステップ34の条件のいずれかが満たされる前に、また給湯運転又は追い焚き運転に対して操作者による停止動作が実行された場合、(ステップ35でYESであってステップ36でNOの場合)、図8のステップ43へ進む。
なおこのとき、2つの運転に対して操作者による停止動作が行われると(ステップ35とステップ36で共にYESの場合)、複数運転時の爆発着火防止制御を停止する。このとき、単独運転制御及び複数運転制御は停止され、積算停止制御の積算値は保持される。
図8のステップ42へ進んだ場合、給湯側バーナ21と風呂側バーナ27の内、点火が確認されたバーナに対しては失火を監視する失火判定を実施する。そして点火が確認されなかったバーナに対しては、当該バーナが給湯側バーナ21であった場合に失火判定を継続し、当該バーナが風呂側バーナ27であった場合に火移り判定を継続する。つまり、2つの単独運転制御を並行して実施する状態となる。なおこのときの失火判定及び火移り判定は、図6で示される上記した単独運転時の失火判定及び火移り判定と同様の手順(ステップ4以下の手順又はステップ11以下の手順)で行われるため、詳しい説明を省略する。
そして、火移り判定又は失火判定で爆発着火防止動作を実施しなかった場合、即ち、点火が確認されなかったバーナが点火した場合は、給湯側バーナ21と風呂側バーナ27が共に点火した状態(ステップ44でYES)となり、積算停止制御の積算値をクリアして複数運転時の爆発着火防止制御を終了する。このとき、引き続き給湯側バーナ21と風呂側バーナ27には、失火を監視する単独運転制御がそれぞれに実施された状態が継続される。
対して、火移り判定又は失火判定で爆発着火防止動作を実施した場合、即ち、2つのバーナに点火がされず(ステップ44でNO)、爆発着火防止動作が実施され(ステップ9)ると、元ガス弁34を閉塞して複数運転時の爆発着火防止制御を終了する。
また図8のステップ43へ進んだ場合は、給湯側バーナ21と風呂側バーナ27の内で、停止動作が行われなかったバーナに対してのみ火移り判定又は失火判定を実施する。つまり、1つのバーナに対してのみ単独運転制御を実施し(ステップ46)、複数運転時の爆発着火防止制御を終了する。
なおこのときの火移り判定又は失火判定は、図6で示される上記した単独運転時の失火判定と同様の手順(ステップ4以下の手順又はステップ11以下の手順)で行われるため、詳しい説明を省略する。
以上が複数運転時の爆発着火防止制御の一例である。
本実施形態の燃焼装置1は、爆発着火防止動作が実施されて元ガス弁34が閉塞した場合、操作者によるパイロットバーナ12等への着火動作が行われてもコントローラ9によって点火動作を実施しない構成であってもよい。また、爆発着火防止動作が実施されて元ガス弁34が閉塞した場合、所定時間が経過するまではコントローラ9によって点火動作を実施しない構成であってもよい。このような構成であればより安全に燃焼装置を使用可能となる。
本実施形態では、規定値T1、規定値T2、同時に非燃焼状態でガスを放出したバーナの台数Nの関係が下記式(1):
T1≦T2・・・・・(1)
及び下記式(2):
T1>T2/N・・・(2)
をみたしているため、複数運転制御が単独運転制御より、未燃焼ガスが放出され始めてから元ガス弁34を動作させるまでの時間が短くなる。また、複数運転制御において元ガス弁34を閉塞するまでの時間が短くなりすぎることがない。
そのため、未燃焼ガスが筺体2内に多量に放出される状況においては、素早く元ガス弁34を閉塞することができ、また、早過ぎるガス弁の閉塞を防止できる。
上記した実施形態は、本発明の好適な実施態様を示すものであって、本発明はこれらに限定されることなく発明の範囲内で適宜な設計変更が可能である。
上記した実施形態では、給湯運転と追い焚き運転を単独で実施するとき、いずれも同じ単独運転制御を実施した。しかしながら、給湯運転で使用するバーナと追い焚き運転で使用するバーナとで、着火失敗時又は点火後の失火時における未燃焼ガスの放出量が違うことが予測される場合、異なる単独運転制御を実施してもよい。即ち、未燃焼ガスを多く放出することが予測されるバーナに対する既定値(T1X,TaX)を、未燃焼ガスを少なく放出することが予測されるバーナに対する既定値(T1,Ta)に所定の定数を掛け合わせた既定値(T1X=NT1,TaX=NTa)としてもよい。
例えば、上記実施形態では、本発明をバランス式風呂釜で使用する燃焼装置としたが、本発明はこれに限るものではない。本発明は適宜の燃焼装置であってよい。また、上記実施形態では、パイロットバーナを1基とバーナを2基設けた燃焼装置であったが、本発明の燃焼装置に設置するバーナの数は適宜変更してよい。即ち、種火用のバーナが複数あってもよく、バーナが2基でなく3基以上あってもよい。
1 浴室設置型燃焼装置(燃焼装置)
9 コントローラ(制御手段)
21 給湯側バーナ(バーナ)
22 給湯側フレームロッド(炎検知手段)
23 給湯側ガス流路(ガス流路)
27 風呂側バーナ(バーナ)
28 風呂側フレームロッド(炎検知手段)
29 風呂側ガス流路(ガス流路)
34 元ガス弁(ガス弁)

Claims (7)

  1. ガスを燃料とするバーナを複数有し、前記バーナにガスを供給するガス流路を開閉可能なガス弁と、各バーナにおける非燃焼時のガス放出時間に関する情報をそれぞれ取得可能なタイマ手段と、前記タイマ手段が取得した情報に基づいてガス弁を動作させる制御手段とを備えた燃焼装置であって、
    前記制御手段は、各バーナのいずれか1つのみにおける非燃焼状態のガス放出時間が第1の規定値に達したとき、又は、複数のバーナが同時に非燃焼状態でガスを放出した場合における前記複数のバーナのガス放出時間の合計が第2の規定値に達したときにガス弁を閉塞するものであり、
    第1の規定値T1、第2の規定値T2、同時に非燃焼状態でガスを放出したバーナの台数Nの関係が下記式(1):
    T1≦T2・・・・・(1)
    及び下記式(2):
    T1>T2/N・・・(2)
    をみたすことを特徴とする燃焼装置。
  2. 1つのみのバーナが単独で非燃焼状態でガスを放出している状態から、前記1つのみのバーナを含む複数のバーナが同時に非燃焼状態でガスを放出している状態に移行した場合、
    1つのみのバーナが単独で非燃焼状態でガスを放出したガス放出時間と、
    複数のバーナが同時に非燃焼状態でガスを放出したとき、前記1つのみのバーナがガスを放出したガス放出時間との合計値が前記第1の規定値に達したときにガス弁を閉塞することを特徴とする請求項1に記載の燃焼装置。
  3. 複数のバーナが同時に非燃焼状態でガスを放出している状態から、前記複数のバーナの内のいずれか1つのみのバーナが単独で非燃焼状態でガスを放出している状態に移行した場合、
    複数のバーナが同時に非燃焼状態でガスを放出したとき、前記1つのみのバーナがガスを放出したガス放出時間と、
    1つのみのバーナが単独で非燃焼状態でガスを放出したガス放出時間の合計値が前記第1の規定値に達したときにガス弁を閉塞することを特徴とする請求項1又は2に記載の燃焼装置。
  4. バーナの炎を検出する炎検知手段を有し、
    バーナの非燃焼時にガスが放出されたとき、点火後の失火時であるか否かを判別可能であって、
    点火後の失火時におけるガスの放出の場合、前記第1の規定値とは異なる第4の規定値を用いることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の燃焼装置。
  5. 前記タイマ手段が取得した各バーナにおける非燃焼時のガス放出時間を積算可能であり、所定の時間内において各バーナそれぞれの非燃焼時のガス放出時間の積算値が第3の規定値に達したときに、前記制御手段がガス弁を閉塞することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の燃焼装置。
  6. 1つのみのバーナの未燃焼状態でのガス放出時間が前記第1の規定値に達してガス弁を閉塞した場合と、1つのみのバーナの未燃焼状態でのガス放出時間が前記第4の規定値に達してガス弁を閉塞した場合と、前記複数のバーナのガス放出時間の合計値が前記第2の規定値に達することによってガス弁を閉塞した場合と、所定の時間内において各バーナそれぞれの非燃焼時のガス放出時間の積算値が第3の規定値に達することによってガス弁を閉塞した場合のいずれかにおいて、点火動作を行わないことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の燃焼装置。
  7. 前記第1の規定値が3秒以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の燃焼装置。
JP2010286442A 2010-12-22 2010-12-22 燃焼装置 Active JP5622046B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010286442A JP5622046B2 (ja) 2010-12-22 2010-12-22 燃焼装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010286442A JP5622046B2 (ja) 2010-12-22 2010-12-22 燃焼装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012132636A JP2012132636A (ja) 2012-07-12
JP5622046B2 true JP5622046B2 (ja) 2014-11-12

Family

ID=46648430

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010286442A Active JP5622046B2 (ja) 2010-12-22 2010-12-22 燃焼装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5622046B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4371740B2 (ja) * 2003-09-04 2009-11-25 大阪瓦斯株式会社 燃焼装置
JP4229794B2 (ja) * 2003-09-29 2009-02-25 株式会社ハーマンプロ グリル用着火検出装置
JP5593839B2 (ja) * 2010-05-28 2014-09-24 株式会社ノーリツ 燃焼装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012132636A (ja) 2012-07-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100600382B1 (ko) 연소장치
KR101847704B1 (ko) 연소 제어 장치 및 연소 시스템
JP5593839B2 (ja) 燃焼装置
JP5622046B2 (ja) 燃焼装置
JP5454914B2 (ja) 給湯装置
JP5274067B2 (ja) 湯沸器
JP5107099B2 (ja) 燃焼装置の故障検出装置
JP6803257B2 (ja) 燃焼装置
JP2016011808A (ja) ボイラ装置及びボイラシステム
JP2007101051A (ja) 給湯装置
JP2005009688A (ja) ガスファンヒータ及びその制御方法
CN114165807A (zh) 燃烧装置
JP6173161B2 (ja) 燃焼装置
JP5482240B2 (ja) 燃焼装置
JP2010014336A (ja) ガスコンロ
JP7426083B2 (ja) 給湯システム
JP5632250B2 (ja) 開放型ガス燃焼器具
JP4019273B2 (ja) 燃焼装置
JP7232139B2 (ja) 加熱調理装置
KR101620872B1 (ko) 가스오븐레인지의 초기점화작동제어방법
JP2016109355A (ja) ボイラ
JP2024051907A (ja) 燃焼装置
JP5914280B2 (ja) 給湯器
JP5480643B2 (ja) 燃焼装置
JP2000130749A (ja) 給湯器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131125

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140820

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140828

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140910

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5622046

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250