JP5621406B2 - 電動モータおよびロータ - Google Patents

電動モータおよびロータ Download PDF

Info

Publication number
JP5621406B2
JP5621406B2 JP2010184717A JP2010184717A JP5621406B2 JP 5621406 B2 JP5621406 B2 JP 5621406B2 JP 2010184717 A JP2010184717 A JP 2010184717A JP 2010184717 A JP2010184717 A JP 2010184717A JP 5621406 B2 JP5621406 B2 JP 5621406B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotor
permanent magnet
rotor body
circumferential direction
outer peripheral
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010184717A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012044795A (ja
Inventor
晶彦 河野
晶彦 河野
阪田 隆敏
隆敏 阪田
吉浪 弘治
弘治 吉浪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JTEKT Corp
Original Assignee
JTEKT Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JTEKT Corp filed Critical JTEKT Corp
Priority to JP2010184717A priority Critical patent/JP5621406B2/ja
Publication of JP2012044795A publication Critical patent/JP2012044795A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5621406B2 publication Critical patent/JP5621406B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K1/00Details of the magnetic circuit
    • H02K1/06Details of the magnetic circuit characterised by the shape, form or construction
    • H02K1/22Rotating parts of the magnetic circuit
    • H02K1/27Rotor cores with permanent magnets
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K21/00Synchronous motors having permanent magnets; Synchronous generators having permanent magnets
    • H02K21/12Synchronous motors having permanent magnets; Synchronous generators having permanent magnets with stationary armatures and rotating magnets
    • H02K21/14Synchronous motors having permanent magnets; Synchronous generators having permanent magnets with stationary armatures and rotating magnets with magnets rotating within the armatures

Landscapes

  • Permanent Magnet Type Synchronous Machine (AREA)
  • Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)

Description

この発明は、たとえば自動車のトランスミッションに油圧を供給する油圧ポンプとして使用される電動ポンプユニットなどにおける電動モータおよびロータに関する。
自動車のトランスミッションには油圧ポンプにより油圧が供給されるが、省エネルギなどの観点から停車時にエンジンを停止するいわゆるアイドルストップ(アイドリングストップ)を行う自動車では、アイドルストップ時にもトランスミッションへの油圧供給を確保するために、電動油圧ポンプが使用されるようになっている。
自動車用電動油圧ポンプは、車体の限られたスペースに搭載されるため、コンパクト化が要求され、また、軽量化およびコスト低減も要求される。このような要求に応えるため、ポンプ、ポンプ駆動用電動モータおよび電動モータのコントローラが共通のユニットハウジング内に組み込まれた電動ポンプユニットが提案されている(たとえば特許文献1参照)。
この種の電動ポンプユニットにおける電動モータには、ロータに永久磁石を用いたDCブラシレスモータが用いられる。電動ポンプユニットに使用されるDCブラシレスモータは、一般に、ポンプに連結されたモータ軸と、モータ軸に固定されたモータロータと、モータロータの周囲に配置されたモータステータとから構成されている。モータステータは、周方向の複数箇所にティース部(磁極)が設けられたコアと、コアの所定箇所を覆うように組み込まれたインシュレータと、ティース部を覆うインシュレータの部分に巻きつけられたステータコイルとを備えている。そして、ステータのティース部とロータの外周の永久磁石の間にわずかな隙間をあけた状態で、ロータが回転するようになっている。
従来のDCブラシレスモータでは、円筒状のロータ本体の外周面にリング形状またはセグメント形状の永久磁石が接着剤で固定されていた。このようにロータ本体に永久磁石が接着剤で固定されている場合、厳しい環境下で使用される電動モータでは、接着剤が剥がれるおそれがある。
接着剤の剥がれによる永久磁石の脱落を避けるため、セグメント形状の永久磁石をロータ本体の外周面に合成樹脂でモールドしたり、ロータ本体の外周部に固定状に設けられた合成樹脂製保持器のような永久磁石保持部材でセグメント形状の永久磁石を保持することが提案されている。(たとえば特許文献2参照)。
特開2008−215088号公報 特開2010−004661号公報
一方、上記の従来の電動ポンプユニットは、トランスミッションの外側にねじなどで固定され、配管によってトランスミッションと接続される。
このため、ユニットハウジングはシールによって防水され、また、ユニットハウジング内部にも、電動モータやコントローラの電装品の防水のためのシールが必要である。また、ポンプ駆動用電動モータのモータステータを構成するコイルなどで発生する熱を放熱する必要があり、そのために電動ポンプユニットの体格が大型化するという問題がある。
電動ポンプユニットの放熱性をさらに高めるため、電動ポンプユニットからコントローラを分離し、コントローラをトランスミッションハウジングの外に配置し、油冷による電動モータの放熱性の向上を目的として、モータハウジング内に油を導入し、油の中で電動モータを駆動する構造を採用することが考えられる。
このような構造を採用して、ロータ本体の外周部に固定状に設けられた合成樹脂製永久磁石保持部材でセグメント形状の永久磁石を保持するようになったブラシレスDCモータを油の中で駆動する場合、油に含まれている金属粉などの異物が、永久磁石保持部材の永久磁石を保持している部分と永久磁石との間に堆積し、それによりモータがロックするおそれがある。
この発明の目的は、上記の問題を解決し、永久磁石保持部材と永久磁石との間に異物が堆積するおそれの少ない電動モータおよびロータを提供することにある。
この発明によるロータは、円筒状のロータ本体の外周部に固定状に設けられた合成樹脂製の永久磁石保持部材に、複数の永久磁石が保持されている電動モータのロータにおいて、永久磁石保持部材が、ロータ本体の軸方向両端面に密着する円環部と、ロータ本体の外周面に密着しロータ本体の周方向の複数箇所において両円環部を連結する連結部とからなり、上記周方向に隣接する2つの連結部の間に永久磁石がはめられて、各連結部の上記周方向両縁から上記周方向に張り出した係合保持部でロータ本体の径方向外側から永久磁石の上記周方向両縁部が抑えられることにより、永久磁石が保持されるようになっており、各連結部において、上記周方向の少なくとも一方の側の係合保持部の上記周方向先端縁が、上記軸方向両端にいくにつれて該先端縁までの張り出し量が小さくなるように、軸方向中央から軸方向両端に向かって直線状に傾斜していることを特徴とするものである。
ロータが一方向にのみ回転させられる場合、回転方向前側になる係合保持部の先端縁だけが上記のように傾斜させられればよい。
ロータが両方向に回転させられる場合、各連結部の両側の係合保持部の先端縁が上記のように傾斜させられる。このようにすれば、ロータがいずれの方向に回転しても、回転方向前側になる係合保持部の先端縁が上記のように傾斜していることになる。つまり、回転方向前側になる係合保持部の先端縁が、軸方向両端にいくにつれて回転方向後側になるように傾斜することになる。
ステータに対してロータが回転すると、ロータの外周の永久磁石は、ステータのティース部に接近した後にその内側を通過して離れるということを繰り返す。永久磁石がティース部に接近するとき、連結部の回転方向前側になる係合保持部の先端縁が上記のように傾斜しているので、先端縁の軸方向中央部が先にティース部に接近してティース部との隙間が小さくなるが、このとき先端縁の軸方向両端側とティース部の隙間は大きい。このため、永久磁石とティース部の間にある油が、隙間の大きい軸方向両端部側に押し出され、傾斜に沿って両端部に流れる。油に含まれている異物も、油とともに軸方向両端部側に流れ、先端縁と永久磁石の間に堆積しにくい。
ロータが一方向にのみ回転させられる場合でも、各連結部の両側の係合保持部の先端縁が上記のように傾斜させられてもよい。
このようにすれば、ロータがどちらの方向に回転するように組み込まれても、回転方向前側になる係合保持部が上記のように傾斜していることになる。
この発明によるロータは、また、円筒状のロータ本体の外周部に固定状に設けられた合成樹脂製の永久磁石保持部材に、複数の永久磁石が保持されている電動モータのロータにおいて、永久磁石保持部材が、ロータ本体の軸方向両端面に密着する円環部と、ロータ本体の外周面に密着しロータ本体の周方向の複数箇所において両円環部を連結する連結部とからなり、上記周方向に隣接する2つの連結部の間に永久磁石がはめられて、各連結部の上記周方向両縁から上記周方向に張り出した係合保持部でロータ本体の径方向外側から永久磁石の上記周方向両縁部が抑えられることにより、永久磁石が保持されるようになっており、各連結部の上記径方向外向きの面の上記周方向中央部に、上記軸方向にのびて連結部の全長にわたる第1のみぞが形成され、上記周方向の少なくとも一方の側の係合保持部に、上記周方向にのびて永久磁石の表面から第1のみぞに達する第2のみぞが形成されていることを特徴とするものである。
ロータが一方向にのみ回転させられる場合、回転方向前側になる係合保持部にだけ第2のみぞが形成されればよい。
ロータが両方向に回転させられる場合、各連結部の両側の係合保持部に第2のみぞが形成される。このようにすれば、ロータがいずれの方向に回転しても、回転方向前側になる係合保持部に第2のみぞが形成されていることになる。
ロータの回転により、連結部の回転方向前側になる係合保持部の先端縁がステータのティース部に接近して両者の間の隙間が小さくなると、両者の間にある油は、第2のみぞを通って第1のみぞに流れ、第1のみぞの両端から排出される。油に含まれている異物も油とともに排出され、先端縁と永久磁石の間に堆積しにくい。
ロータが一方向にのみ回転させられる場合でも、各連結部の両側の係合保持部に第2のみぞが形成されていてもよい。
このようにすれば、ロータがどちらの方向に回転するように組み込まれても、回転方向前側になる係合保持部に第2のみぞが形成されていることになる。
各連結部の両側の係合保持部に第2のみぞが形成される場合、好ましくは、両側の第2のみぞの軸方向位置が一致しないようにずらされる。
このようにすれば、回転方向前側の第2のみぞから第1のみぞに流れた油および異物が確実に第1のみぞの両端から排出される。
たとえば、ロータ本体の両端部において外周部の周方向複数箇所に、回り止め凹部が形成されており、永久磁石保持部材に、ロータ本体の回り止め凹部にはまる複数の回り止め凸部が一体に形成されている。
このようにすれば、ロータ本体の回り止め凹部に永久磁石保持部材の回り止め凸部がはまり合っているため、ロータ本体の外周面を円筒面にしても、回転によりロータ本体に対して永久磁石保持部材が円周方向に滑ることがなく、永久磁石保持部材の固定が確実である。ロータ本体の外周面を円筒面にすると、その加工が容易で、安価に製作できる。
ロータ本体に形成される回り止め凹部は、たとえば、ロータ本体の端面外周部から外周面端部にわたる切欠き状のものである。この場合、永久磁石保持部材の回り止め凸部は、両円環部の互いに対向する面に形成される。回り止め凹部は、ロータ本体の端面および外周面の一方の複数箇所または両者の複数箇所に形成された有底穴状のものでもよい。いずれの場合も、永久磁石保持部材の回り止め凸部は、ロータ本体の回り止め凹部に対応する位置に設けられる。
この発明による電動モータは、この発明によるロータを備えていることを特徴とするものである。
この発明の電動モータおよびロータによれば、上記のように、永久磁石保持部材と永久磁石との間に異物が堆積するおそれが少なく、したがって、異物の堆積によりモータがロックするおそれも少ない。
図1は、この発明の第1実施形態を示す電動ポンプユニットの縦断面図である。 図2は、図1のII−II線に沿う拡大矢視図である。 図3は、図2のIII−III線に沿う拡大断面図である。 図4は、電動モータのロータの仮想的な分解斜視図である。 図5は、ロータの主要部を拡大して示す斜視図である。 図6は、この発明の第2実施形態を示すロータの主要部の斜視図である。
以下、図面を参照して、この発明を自動車の油圧ポンプに使用される電動ポンプユニットにおける電動モータに適用した実施形態について説明する。
図1〜図5は、第1実施形態を示している。
図1は、自動車のトランスミッションのアイドルストップ用電動ポンプユニット(1)のポンプ(2)およびポンプ駆動用電動モータ(3)の部分を示す縦断面図である。なお、以下の説明において、図1の左側を前、右側を後とする。
本実施形態のトランスミッション用電動ポンプユニット(1)は、自動車のトランスミッションにおいて、アイドルストップ時に低下する油圧を補助供給するために用いられるものであり、自動車のトランスミッションのトランスミッションハウジング(4)を構成する鉛直状の縦壁(4a)の後面(外面)に形成された、後部が開口した有底円形穴よりなる凹所(5)内に配置されている。ポンプ(2)およびモータ(3)は蓋(6)と一体化され、これらによりトランスミッション用電動ポンプユニット(1)が構成されている。蓋(6)の前面にモータ(3)が配置され、モータ(3)の前にポンプ(2)が配置されている。ポンプ(2)およびモータ(3)が凹所(5)内にはめられ、蓋(6)が凹所(5)の後部開口を密閉している。この例では、ポンプ(2)は内接歯車ポンプ、モータ(3)は3相巻線を有するセンサレス制御DCブラシレスモータである。
ポンプ(2)は短円柱状のポンプハウジング(7)を備えており、ハウジング(7)内に形成されたポンプ室(8)内にアウタギヤ(アウタロータ)(10)が回転自在に収容され、アウタギヤ(10)の内側に、これとかみ合うインナギヤ(インナロータ)(11)が配置されている。
モータ(3)は、水平に配置されたポンプ駆動モータ軸(12)と、モータ軸(12)の後部に固定されたモータロータ(13)と、モータロータ(13)の周囲に配置されたモータステータ(14)とを備えている。なお、以下の説明において、軸方向、径方向、周方向および回転方向は、ロータ(13)についていうものとする。
蓋(6)は円板状をなし、凹所(5)の周囲において、図示しないボルトなどの適宜な手段によりOリング(15)を介して縦壁(4a)の後面に固定されている。蓋(6)の前面(内面)中心部に、凹所(5)と同心の短円筒部(6a)が一体に形成され、蓋(6)の後面(外面)にコネクタ(16)が形成されている。
ステータ(14)は、積層鋼板よりなるコア(17)にインシュレータ(合成樹脂製絶縁体)(18)が組み込まれ、インシュレータ(18)の部分にステータコイル(19)が巻きつけられたものである。詳細な図示は省略したが、コア(17)には、径方向内側にのびる複数のティース部(磁極)(17a)が設けられており、コイル(19)は、ティース部(17a)を覆うインシュレータ(18)の部分に巻かれている。インシュレータ(18)の後端面が、接着などの適宜な手段により蓋(6)の前面に固定されている。ステータ(14)の一部が凹所(5)の周壁(5a)に接触している。図示は省略したが、コイル(19)はコネクタ(16)に接続されている。ポンプハウジング(7)の後端面が、接着などの適宜な手段によりインシュレータ(18)の前端面に固定されている。
モータ軸(12)の後端部が、蓋(6)の小径短円筒部(6a)内に設けられた軸受装置(20)に回転自在に支持されている。この例では、軸受装置(20)は、1個の転がり軸受である玉軸受よりなる。モータ軸(12)の前部は、ポンプハウジング(7)の後壁(7a)に形成された穴(21)の部分を貫通してポンプ室(8)内に進入し、その前端部がポンプ(2)のインナギヤ(11)に連結されている。モータ軸(12)と穴(21)の周壁との間にはブシュ(22)が介在しており、この部分にシールは設けられていない。ブシュ(22)は穴(21)に内嵌しており、ブシュ(22)の内周面とモータ軸(12)の外周面とで摺動し、すべり軸受を構成する。
ロータ(13)は、モータ軸(12)の後部から半径方向外側にのびかつステータ(14)の内側においてモータ軸(12)を囲む円筒状のものであり、その外周に永久磁石(23)が設けられている。
ポンプハウジング(7)の外周面と凹所(5)の周壁(5a)との間には隙間が設けられており、ポンプハウジング(7)の周壁(7b)の下部に、ポンプ室(8)の弧状油吸入ポート(24)に連なる油吸入穴(25)が設けられている。ポンプハウジング(7)の前壁(7c)の適当箇所に、ポンプ室(8)の弧状油吐出ポート(26)に連なる油吐出穴(27)が形成され、吐出穴(27)に油吐出管(28)が接続している。吐出管(28)は、トランスミッションハウジング(4)の凹所(5)の底壁(前壁)(4b)を貫通しており、図示は省略したが、トランスミッションの所要箇所に接続されるか、あるいは、他の管を介してトランスミッションの所要箇所に接続されている。
ハウジング縦壁(4a)の凹所(5)の周壁(5a)の下部に、図示しないオイルパンと連通する油吸入穴(29)が形成され、この穴(29)を通して、凹所(5)内に油(0)が入るようになっている。そして、ポンプ(2)およびモータ(3)の少なくとも一部が油(0)に浸漬させられている。この例では、ステータ(14)の下部が油(0)に浸漬させられている。
図2〜図5は、ロータ(13)の詳細を示している。図2は図1のII−II線に沿う拡大矢視図、図3は図2のIII−III線に沿う拡大断面図、図4はロータ(13)の仮想的な分解斜視図、図5はロータ(13)の主要部を拡大して示す斜視図である。
ロータ(13)は、円筒状のロータ本体(バックヨーク)(30)の外周に合成樹脂製の永久磁石保持部材(31)が固定状に設けられ、保持部材(31)を周方向に等分する複数箇所(この例では8箇所)にセグメント形状の永久磁石(23)が保持されたものである。ロータ(13)は、図2および図5に矢印で示す一定方向に回転するようになっている。
ロータ本体(30)は、たとえば磁性金属の焼結体であり、モータ軸(12)に固定されたフランジ部(32)と、フランジ部(32)の外周端に一体に形成されてモータ軸(12)を囲むように前方にのびた円筒部(33)とからなる。軸受装置(20)とブシュ(22)の間のモータ軸(12)の部分が、フランジ部(32)の中心に形成された円形貫通穴(34)に圧入により固定されている。貫通穴(34)には、少なくとも1つのキーみぞ(35)が形成されている。この例では、2つのキーみぞ(35)が、穴(35)の対称2箇所に形成されている。円筒部(33)の外周面全体が円筒面で、外周面の横断面形状は円形である。円筒部(33)の両端部の外周部において、周方向に等分する複数箇所(この例では8箇所)に、回り止め凹部(36)が形成されている。この例では、凹部(36)は、円筒部(33)の両端面の最外周部に形成されて、円筒部(33)の端面外周部から外周面端部にわたる切欠き状のものである。
保持部材(31)は、型を用いて合成樹脂を円筒部(33)の外周部にモールドすることにより、円筒部(33)と一体化されている。保持部材(31)は、円筒部(33)の両端面(33a)外周部に密着する円環部(37)と、円筒部(33)の外周面(33b)に密着し周方向の複数箇所において両円環部(37)を連結する連結部(38)とからなる。両円環部(37)の互いに対向する面に、円筒部(33)の凹部(36)にはまる複数の回り止め凸部(39)が一体に形成されている。連結部(38)は、円環部(37)を周方向に等分する複数箇所(この例では8箇所)で、凸部(39)と同じ周方向位置に形成されている。連結部(38)は軸方向にのび、両円環部(37)を連結するとともに、永久磁石(23)を保持する。
各連結部(38)の径方向外向きの面の周方向中央部に、連結部(38)の軸方向全長にわたるV状のみぞ(第1のみぞ)(40)が形成されている。各連結部(38)には、径方向外側端部から周方向両側に張り出した前後2つの係合保持部(41)(42)が一体に形成されている。回転方向前側になる第1係合保持部(41)の先端縁(41a)は、先端縁(41a)までの張り出し量が軸方向両端にいくにつれて小さくなるように傾斜している。その結果、先端縁(41a)は、軸方向両端にいくにつれて回転方向後側になるように傾斜している。この例では、軸方向中央から軸方向両端に向かって直線状に傾斜している。回転方向後側になる第2係合保持部(42)の先端縁(42a)は、先端縁(42a)までの張り出し量が一定になるように、軸方向に直線状にのびている。
永久磁石(23)は、周方向に隣接する2つの連結部(38)の間に軸方向から挿入され、係合保持部(41)(42)で径方向外側から周方向両縁部が抑えられることと、ロータ本体(30)との磁気吸引力により保持される。
なお、保持部材(31)はロータ本体(30)に一体に成形されたものであるから、両者は分離されることはないが、両者の構成を理解しやすくするために、図4では両者を分離した分解斜視図として示している。
ロータ本体(30)の円筒部(33)に形成される回り止め凹部は、上記のような円筒部(33)の端面から外周面にわたる切欠き状の凹部(36)ではなく、円筒部(33)の端面および外周面の一方の複数箇所または両者の複数箇所に形成された有底穴でもよい。その場合、保持部材(31)の回り止め凸部は、有底穴である凹部に対応する位置に設けられる。ロータ本体が焼結体である場合、穴の加工は困難であるから、上記のような切欠き状の凹部(36)が好ましい。
モータ(3)のコントローラ(図示略)は、トランスミッションの外に配置され、蓋(6)のコネクタ(16)を介してモータ(3)に接続されている。
車両の走行中は、モータ(3)は停止し、したがって、ポンプ(2)も停止している。
車両停止中に、モータ(3)が動作し、これによりポンプ(2)も動作する。ポンプ(2)が動作すると、凹所(5)内の油(0)が吸入穴(25)からポンプ室(8)内に吸入されて、吐出穴(27)から吐出管(28)に吐出され、吐出管(28)を通してトランスミッションの所要箇所に供給される。
モータ(3)が駆動されると、ステータ(14)に対してロータ(13)が回転する。ステータ(14)に対してロータ(13)が回転すると、ロータ(13)の外周の永久磁石(23)は、ステータ(14)のティース部(17a)に接近した後にその内側を通過して離れるということを繰り返す。永久磁石(17a)がティース部(17a)に接近するとき、連結部(38)の回転方向前側になる第1係合保持部(41)の先端縁(41a)が上記のように傾斜しているので、先端縁(41a)の軸方向中央部が先にティース部(17a)に接近してティース部(17a)との隙間が小さくなるが、このとき先端縁(41a)の軸方向両端側とティース部(17a)の隙間は大きい。このため、永久磁石(23)とティース部(17a)の間にある油が、隙間の大きい軸方向両端部側に押し出され、先端縁(41a)の傾斜に沿って両端部に流れる。したがって、油に含まれている異物が先端縁(41a)と永久磁石(23)の間に堆積しにくい。
上記の実施形態では、モータ軸(12)がロータ本体(30)に形成された貫通穴(34)に通されて固定されているため、ロータ本体(30)を、モータ軸(12)とは別に、焼結体で構成することができる。そして、永久磁石保持部材(31)をロータ本体(13)の外周部に一体成型する場合、貫通穴(34)のキーみぞ(35)を位相合わせのために使用することができ、型および成型工程の簡素化が可能である。また、ロータ本体(30)に形成された貫通穴(34)にキーみぞ(35)を設けるだけであるから、ロータ本体(30)を焼結体で構成する場合の型の構造も簡素化される。
上記の実施形態では、回転方向前側になる第1係合保持部(41)の先端縁(41a)が2つの直線の組み合わせによって傾斜状に形成されているが、3つ以上の直線の組み合わせ、1つまたは複数の曲線の組み合わせ、あるいは複数の直線および曲線の組み合わせによって傾斜状に形成されてもよい。
上記のようにロータ(13)が一方向にのみ回転する場合であっても、各連結部(38)の回転方向後側になる第2係合保持部(42)の先端縁(42a)も第1係合保持部(41)の先端縁(41a)と同様に傾斜させられてもよい。
このようにすれば、ロータ(13)がどちらの方向に回転するように組み込まれても、回転方向前側になる係合保持部(41)(42)が上記のように傾斜していることになる。
電動モータ(3)の用途によっては、ロータ(13)が両方向に回転させられることがある。そのような場合、各連結部(38)の両側の係合保持部(41)(42)の先端縁(41a)(42a)が上記のように傾斜させられる。このようにすれば、ロータ(13)がいずれの方向に回転しても、回転方向前側になる係合保持部(41)(42)の先端縁(41a)(42a)が上記のように傾斜していることになる。
図6は、第2実施形態を示す図5相当の図面である。図6において、図5と同じ部分には同一の符号を付している。
この場合、永久磁石保持部材(31)の各連結部(38)において、両係合保持部(41)(42)の先端縁(41a)(42a)はともに軸方向に直線状にのびている。そして、回転方向前側になる第1係合保持部(41)に、保持された永久磁石(23)の表面から第1のみぞ(40)に達する第2のみぞ(43)が形成されている。この例では、第1係合保持部(41)の軸方向中央部の1箇所に第2のみぞ(43)が形成されている。
この場合、モータ(3)が駆動されて、ステータ(14)に対してロータ(13)が回転することにより、連結部(38)の第1係合保持部(41)の前縁(41a)がステータ(14)のティース部(41a)に接近して両者の間の隙間が小さくなると、両者の間にある油は、第2のみぞ(43)を通って第1のみぞ(40)に流れ、第1のみぞ(40)の両端から排出される。このため、油に含まれている異物が先端縁(41a)と永久磁石(23)の間に堆積しにくい。
第2のみぞの数および位置は、任意に変更可能である。
上記のようにロータ(13)が一方向にのみ回転させられる場合であっても、各連結部(38)の両側の係合保持部(41)(42)に第2のみぞ(43)が形成されていてもよい。
このようにすれば、ロータ(13)がどちらの方向に回転するように組み込まれても、回転方向前側になる係合保持部(41)(42)に第2のみぞ(43)が形成されていることになる。
ロータ(13)が両方向に回転させられる場合、各連結部(38)の両側の係合保持部(41)(42)に第2のみぞ(43)が形成される。このようにすれば、ロータ(13)がいずれの方向に回転しても、回転方向前側になる係合保持部(41)(42)に第2のみぞ(43)が形成されていることになる。
各連結部(38)の両側の係合保持部(41)(42)に第2のみぞ(43)が形成される場合、好ましくは、両側の第2のみぞ(43)の軸方向位置がずらされる。
このようにすれば、回転方向前側の第2のみぞ(43)から第1のみぞ(40)に流れた油および異物が確実に第1のみぞ(40)の両端から排出される。
上記のトランスミッション用電動ポンプユニット(1)では、ポンプ(2)およびポンプ駆動用電動モータ(3)がトランスミッションハウジング(4)に形成されて油(0)が導入される凹所(5)の開口を密閉する蓋(6)と一体化されて、凹所(5)内に収容されている。このため、従来の電動ポンプユニットのユニットハウジングは不要であり、したがってユニットハウジングの防水も不要である。電動モータ(3)のコントローラはトランスミッションハウジング(4)内には設けられないので、その防水も不要である。また、ポンプ(2)と電動モータ(3)の間のシールも不要である。したがって、電動ポンプの部分のコンパクト化ならびに重量およびコストの低減が可能である。なお、ポンプ(3)は車両停止中に動作するため、作動油(0)の油量管理のみで油面(0a)の高さの管理が可能である。
モータロータ(13)において、永久磁石(23)をロータ本体(30)に接着剤で固定することが考えられるが、接着剤は油がかかる環境で使用すると、永久磁石(23)が剥がれるおそれがある。上記の実施形態では、モータロータ(13)が、円筒状のロータ本体(30)の外周部に固定状に設けられた合成樹脂製の永久磁石保持部材(31)に、複数の永久磁石(23)が保持されているものであるから、永久磁石(23)をロータ本体(30)に接着剤で固定する必要がなく、剥がれのおそれがない。
さらに、ロータ本体(30)の回り止め凹部(36)に永久磁石保持部材(31)の回り止め凸部(39)がはまり合っているため、ロータ本体(30)の外周面全体が円筒面で、外周面の横断面形状が円形であっても、回転によりロータ本体(30)に対して永久磁石保持部材(31)が円周方向に滑ることがなく、永久磁石保持部材(31)の固定が確実である。そして、ロータ本体(30)の外周面が円筒面であるから、その加工が容易で、安価に製作できる。
しかしながら、ロータ本体(30)および保持部材(31)の構成は、上記実施形態のものに限らず、適宜変更可能である。
モータステータ(14)の一部が熱容量の大きいトランスミッションハウジング(4)に接触しているいので、ステータ(14)で発生した熱が効率良く放熱される。さらに、ステータ(14)で発生した熱は、油(0)に浸漬させられている部分からも放熱される。このため、放熱のために電動ポンプの部分の体格を大きくする必要がなく、電動ポンプの部分のコンパクト化ならびに重量およびコストの低減が可能である。
上記の例では、凹所(5)内の下部に油(0)が導入されて、モータ(3)のステータ(14)の下部が油(0)に浸漬されているが、凹所(5)全体に油が導入されて、モータ(3)全体が油に浸漬されていてもよい。
電動ポンプユニット(1)の全体構成および各部の構成は、上記実施形態のものに限らず、適宜変更可能である。
また、この発明は、自動車用電動ポンプユニット以外の電動モータにも適用できる。
(3) 電動モータ
(13) モータロータ
(23) 永久磁石
(30) ロータ本体
(31) 永久磁石保持部材
(33) ロータ本体円筒部
(33a) 端面
(33b) 外周面
(37) 円環部
(38) 連結部
(40) 第1のみぞ
(41) 前側係合保持部
(41a) 先端縁
(42) 後側係合保持部
(43) 第2のみぞ

Claims (3)

  1. 円筒状のロータ本体の外周部に固定状に設けられた合成樹脂製の永久磁石保持部材に、複数の永久磁石が保持されている電動モータのロータにおいて、
    永久磁石保持部材が、ロータ本体の軸方向両端面に密着する円環部と、ロータ本体の外周面に密着しロータ本体の周方向の複数箇所において両円環部を連結する連結部とからなり、上記周方向に隣接する2つの連結部の間に永久磁石がはめられて、各連結部の上記周方向両縁から上記周方向に張り出した係合保持部でロータ本体の径方向外側から永久磁石の上記周方向両縁部が抑えられることにより、永久磁石が保持されるようになっており、
    各連結部において、上記周方向の少なくとも一方の側の係合保持部の上記周方向先端縁が、上記軸方向両端にいくにつれて該先端縁までの張り出し量が小さくなるように、軸方向中央から軸方向両端に向かって直線状に傾斜していることを特徴とするロータ。
  2. 円筒状のロータ本体の外周部に固定状に設けられた合成樹脂製の永久磁石保持部材に、複数の永久磁石が保持されている電動モータのロータにおいて、
    永久磁石保持部材が、ロータ本体の軸方向両端面に密着する円環部と、ロータ本体の外周面に密着しロータ本体の周方向の複数箇所において両円環部を連結する連結部とからなり、上記周方向に隣接する2つの連結部の間に永久磁石がはめられて、各連結部の上記周方向両縁から上記周方向に張り出した係合保持部でロータ本体の径方向外側から永久磁石の上記周方向両縁部が抑えられることにより、永久磁石が保持されるようになっており、
    各連結部の上記径方向外向きの面の上記周方向中央部に、上記軸方向にのびて連結部の全長にわたる第1のみぞが形成され、上記周方向の少なくとも一方の側の係合保持部に、上記周方向にのびて永久磁石の表面から第1のみぞに達する第2のみぞが形成されていることを特徴とするロータ。
  3. 請求項1または請求項2のロータを備えていることを特徴とする電動モータ。
JP2010184717A 2010-08-20 2010-08-20 電動モータおよびロータ Expired - Fee Related JP5621406B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010184717A JP5621406B2 (ja) 2010-08-20 2010-08-20 電動モータおよびロータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010184717A JP5621406B2 (ja) 2010-08-20 2010-08-20 電動モータおよびロータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012044795A JP2012044795A (ja) 2012-03-01
JP5621406B2 true JP5621406B2 (ja) 2014-11-12

Family

ID=45900467

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010184717A Expired - Fee Related JP5621406B2 (ja) 2010-08-20 2010-08-20 電動モータおよびロータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5621406B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6255861B2 (ja) * 2013-10-02 2018-01-10 株式会社ジェイテクト ロータおよび電動モータ
CN108768031A (zh) * 2018-08-13 2018-11-06 东昌电机(深圳)有限公司 磁铁固定装置及具有该磁铁固定装置的电机

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4770441B2 (ja) * 2005-12-14 2011-09-14 トヨタ自動車株式会社 回転電機
JP5493675B2 (ja) * 2009-02-09 2014-05-14 株式会社ジェイテクト 電動モータおよびロータ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012044795A (ja) 2012-03-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5493675B2 (ja) 電動モータおよびロータ
JP5446974B2 (ja) トランスミッション用電動ポンプユニット
JP6369194B2 (ja) 電動ポンプユニット
WO2011030849A1 (ja) 電動ポンプユニット
WO2011016467A1 (ja) 電動ポンプユニット
US20140271279A1 (en) Electric fluid pump
JP5552831B2 (ja) 電動ポンプユニット
JP2011045156A (ja) 電動モータおよびロータ
JP2012228075A (ja) 電動モータおよびロータ
JP5621406B2 (ja) 電動モータおよびロータ
JP2011032980A (ja) トランスミッション用電動ポンプユニット
JP6255861B2 (ja) ロータおよび電動モータ
JP5531492B2 (ja) トランスミッション用電動ポンプユニット
JP2012189015A (ja) 電動ポンプユニット
JP5381470B2 (ja) 電動ポンプユニット
WO2018037596A1 (ja) 電動流体ポンプ
JP5803183B2 (ja) ポンプおよび電動ポンプユニット
JP5212147B2 (ja) 電動ポンプユニット
JP5741159B2 (ja) 電動モータおよびロータ
JP5703862B2 (ja) 電動モータユニットおよび電動ポンプユニット
JP5418050B2 (ja) トランスミッション用電動ポンプユニット
JP5803165B2 (ja) 電動ポンプユニット
JP2011234524A (ja) トランスミッション用電動ポンプユニット
JP5757082B2 (ja) 電動ポンプ
JP2006046212A (ja) 燃料ポンプ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130723

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140415

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140416

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140521

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140826

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140908

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5621406

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees