JP5620964B2 - 交流大電力供給用ブスバー - Google Patents

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Description

この発明は、大電流の交流電力を低損失で供給するための交流大電力供給用ブスバーに関するものである。
大電流の交流電力を使用するものの一つとして、例えば、特許文献1に記載された電気炉用の電極製造プラントがある。
この電極製造プラントは、押し出しプレス機により所要形状の電極を成形する前処理工程として、原料(カーボン)を混練機にかける混練工程の前段に、プレヒータを使用する工程があるため大電流を要する。
プレヒータは、カーボン(導電性のある粉粒体)を直接抵抗加熱により温めるもので、常温〜200℃前後の加熱に用いる。
ここで、直接抵抗加熱とは、容器に入れた粉体または液体状或いは固体原料を加熱処理対象としたもので、原料そのものに電流を流し、原料が持つ抵抗によるジュール熱により直接加熱するというものである。
例えば、特許文献1のものでは、低抵抗のカーボンを投入したホッパーの両側に電極を設けて、前記両電極間に数十ボルト以下の交流または直流を印加する。こうしてホッパー内のカーボンに所定の電流を流し、そのカーボンに流れる電流でカーボン自身が抵抗熱(ジュール熱)によって発熱することにより加熱する。このときの電流はキロアンペアレベルの非常に大きな電流値となる。
そのため、上記のように大電流を供給するものでは、以下の問題が発生する。
(1)大電流のため、それに比例して送電線路の損失(電圧降下)が大きくなり、印
加電圧が数十ボルト以下の低電圧なので、必要な電力(電圧×電流)を送電できなく
なる。すなわち、必要な熱をカーボンなどの対象物に与えることができなくなる。
(2)供給電源が交流の場合、リアクタンス分が損失として発生する。
ところで、上記(1)で示すように、抵抗分による損失は、供給路の導体面積を大きくすれば直ちに解決できる。
ところが、上記(2)で示すような供給電源を交流とした場合のリアクタンス分による損失については、導体面積を大きくしても解決できない。
また、このような大電流設備では、電力の送電路を具体化するためには、各相の導体面積が大きくなり、各相の間隔が開いてしまうため、リアクタンスによる損失も大きくなってしまう問題もある。
これらの損失を解決するため、交流大電流出力の電力調整器(送電損失を見込んで大きめの電力を送出する電源装置)を設ける方法が考えられる。
特開2011−58962号公報
しかしながら、上記の電力調整器を使用する方法は、大きめの電力を供給して受電側での抵抗およびリアクタンスによる損失を補償するというものである。その結果、受電の際の損失は補償されるが、供給路の損失は逆に増加する問題がある。
また、電力調整器は、供給路に合わせて製作しなければならず、非常に高価となるため実現性に乏しい問題もある。
これ以外の方法として、小電力および小信号の分野では、多芯ケーブルを使用すれば、リアクタンス損失を低減できる。しかし、大電流送電できる多芯ケーブルは現実的に無く、これに代わるものとしてブスバーが用いられる。しかし、ブスバーだと前記のように各相が離れてしまい、リアクタンスによる損失が増大してしまう。
そこで、この発明の課題は、大電流の交流電力を供給する際のリアクタンスを低減して送電損失を少なくすることである。
上記の課題を解決するため、この発明では、交流電力を供給する電力損失の原因となる電力供給用ブスバーに対して導体を別に設けることにより電力供給時の損失を補償するという構成を採用したのである。
すなわち、前記電力供給用ブスバーは、電源側と負荷側とを接続する電源相数に従った本数の導体で構成し、前記導体はブスバーと絶縁する。
例えば、単相電源の場合、電力供給路の一方の相のブスバーに沿って配置される第1の導体と、もう一方の相のブスバーに沿って配置される第2の導体と、前記第1の導体と第2の導体の電源側同士を接続する第3の導体(第3の導体は、第1の導体と第2の導体を直接接続した場合は無くても良い)と第1の導体と第2の導体の負荷側同士を接続する第4の導体(第1の導体と第2の導体を直接接続した場合は無くても良い)で閉回路となるようにループ状に導体を構成するものである。
このように構成したことにより、電源側から負荷側へ供給される交流電力は、電力供給用ブスバーを流れる際に、ブスバーのリアクタンス分により、電圧降下(電力損失)を生じるが、ループ状の導体を設置することでリアクタンス分を補償し、力率を向上させて電力損失を低減する。
このことについて、単相電源を例に説明すると、電流は、電力供給路の一方の相のブスバーと、もう一方の相のブスバーには、同じ値の電流が逆方向に流れる。まず、一方の相のブスバーに電流の大きさが時間の経過で変化する交流電流が流れると、それに従い電磁誘導によりブスバーの周囲に同等に時間的に変化する磁界が発生する。もう一方の相のブスバーにおいても同様に磁界が発生する。この変化する磁界が発生した状態とは、リアクタンス分であり、回路の力率を低下させ、このブスバー部分で電圧を低下させ(電力を消費し)、負荷に必要な電圧を印加することが出来なくなり、負荷に必要な電力を供給出来ない原因となる。しかし、これら電力供給用ブスバーに沿った形でループ導体が形成されているため、一方の相のブスバーで発生した磁界の変化を妨げる向きに、ループ導体の第1の導体に電流が流れ、ブスバーで発生した磁界と逆方向の磁界が発生し、総合的にこの空間で磁界は打ち消し合い相殺される傾向になる。現実的にはブスバーとループ導体は3次元空間上同一位置ではなく離れていることや、それぞれの導体には抵抗があるため、これらの原因が損失となり、磁界は完全に打消し合い無くなるのではなく、軽減されるという傾向になる。この現象は、もう一方の相のブスバーおよびループ導体部分においても同様に生じる。ループ導体の第1の導体と第2の導体は、第3の導体および第4の導体により、それぞれ両端で接続されており、ループ状に閉じた回路となっているため、第1の相に誘導された電流と第2の相に誘導された電流は、このループ内を同じ方向にお互い阻害されない方向に流れる。このように、ループ導体の第1の導体と第2の導体を統合しループ状に形成したことにより、電力供給路の一方の相のブスバーともう一方の相のブスバーが近接された状態と同等になり、それぞれの相で発生するリアクタンス分を低減させる効果が生まれる。なお、それぞれの相のブスバーを近接させるということは、言い換えれば、近似的に多芯ケーブルと同様な効果を持たせるということである。このようにして、電力供給用ブスバーでのリアクタンスに起因する電圧降下を低減することができる。
また、このとき、上記ブスバーと導体が絶縁層として隙間を介して設けられた構成を採用することができる。また、前記隙間が間隔を広く或いは狭くすることで、負荷側の電圧を調整するという構成を採用することができる。
このような構成を採用することにより、隙間の間隔を狭くするほど、導体は、往路と復路のブスバーの磁界を受ける量が大きくなり、誘起電流も大きくなる。そのため、リアクタンスを相殺して電圧降下を少なくできる。よって、間隔を変えれば、電圧降下を調整して負荷にかける電圧を調整する機能を持たせることができる。
このとき、絶縁を保ち、間隔を極限にまで狭くするためには、据付位置を調整する方法ではなくて、例えば、導体或いはブスバーのどちらか一方或いは両方に塗料や絶縁フィルムなどで絶縁するための層を設け、密着させても良い。この場合は、塗膜やフィルムの厚みが間隔となる。但し、密着させた場合は、導体やブスバーの放熱に注意が必要である。
また、このとき、ブスバーに沿う導体の長さを調整するという構成を採用することができる。
このような構成を採用することにより、電力供給用ブスバーに沿う導体の長さを長くするほど、ブスバーの磁界を受ける量が大きくなり、誘起電流も大きくなる。そのため、リアクタンスを相殺して電圧降下を少なくできる。よって、ブスバーに沿う導体の長さを変えることで電圧降下を調整できるので、負荷にかける電圧を変えられる。
また、電源がx相n線式の場合は、それぞれの相および中性点の電力供給用ブスバーに沿って配置するループ導体はn本となり、これを、電源側と負荷側で一まとめに接続し、ループ導体を形成すれば、位相の異なる単相2線式のループ導体をn個重ね合わせたことになるので、それぞれのループで同じ効果が得られる。
この発明は、上記のように構成したことにより、電力供給用ブスバーでの電圧降下を軽減し、電力損失を低減することができる。
実施形態の平面図 図1の配線図 図1の作用説明図 実施形態の作用説明図 実施形態の作用説明図 実施形態の作用説明図 実施形態の作用説明図 実施例2の模式図 実施例2の模式図
以下、この発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
図1に本願の交流大電力供給用ブスバーを適用した直接抵抗加熱ホッパー装置(平面図)を示す。
前記ホッパー装置は、交流電力を供給する電源側であるトランス1と、負荷ホッパーである直接抵抗加熱用ホッパー2と、電源側と負荷側を接続する電力供給用ブスバー3と電力供給時の損失を補償するループ状に形成した導体(以下、ループ導体)4とで構成されている。
トランス1は、直接抵抗加熱用の単相変圧器で、一次側の電圧は3300V、二次側の電圧は20Vで、出力容量500KVA、定格電流25KAとなっている。
負荷側の直接抵抗加熱用ホッパー2は、図2に模式的に示すように、内部に抵抗加熱用の電極10aが1系統と電極(中央と外側)10bを2系統設けて、トランス1の二次側出力と接続するようになっている。電極10a、10bは、ホッパー高さ以内の円筒状で、3つがほぼ同じ高さとなるように同心円状に配置され、電極10aにトランス1の二次側のU相、電極10bにトランス二次側のV相を接続してある。
この実施形態は、単相2線式であるが、ホッパーの電極配置や端子の形状、ホッパーとトランスの配置等により、図1で示すように、往路、復路のブスバー3が並走出来ず、また二又、三又になってしまう。そこで、図2では、模式的にブスバー3を系統ごとに(イ)、(ロ)に分けて示した。
電力供給用ブスバー3は、先述したように系統(イ)と系統(ロ)とで構成されている。
系統(イ)は、電源側であるトランス1のU相端子と負荷側である前記ホッパー2の電極10aとを接続する往路3aと、電源側のトランス1のV相端子と負荷側のホッパーの外側電極10bを接続する復路3bとで構成されている。系統(ロ)は、トランス1のU相端子とホッパー2の電極10aを接続する往路3aと、トランス1のV相端子とホッパー2の中央の電極10bを接続する復路3bとで構成されている。
このように、実施形態では、両相のブスバー3が離れており、相対する相のブスバー3が打ち消し合い難い(リアクタンスが大きくなる)配置である。
なお、ここでは、電力供給用ブスバー3は、断面寸法を幅600mm、厚さ50mm程度のアルミニウム板を使用しているが、この形状に限定されるものではない。その形状は、プラントの規模や設置環境及び電流容量等に応じて適宜決められるものである。
ループ導体4は、ブスバー3の系統(イ)に沿って間隔dを介して設けたループAと、系統(ロ)に沿って間隔dを介して設けたループBとで構成されている。ここで、間隔dは、絶縁層として設けた隙間のことである。
ループAは、第1の導体4a1と第2の導体4b1及び第3の導体4c1と第4の導体4d1とからなっている。
ループBは、第1の導体4a2と第2の導体4b2及び第3の導体4c2と第4の導体4d2とからなっている。
ループ導体4は、理想的には、電力供給用ブスバー3のU相とV相に沿う長さや間隙が均等で、出来るだけ長い方が良いのは言うまでもない。
しかし、このような実施形態では、電力供給用ブスバー3の長さや配置、分岐は均等になるものではない。そのため、ループ導体4は、2つのループとして図のA(4a1、4b1、4c1、4d1)とB(4a2、4b2、4c2、4d2)に示したように、電力供給用ブスバー3のU相とV相に全長に渡って沿わすことができず、いびつな形状となっている。そのため、理想的な形状よりリアクタンス低減の効果は低くなる。しかし、原理としては変わりが無い。
このループ導体4は、例えば、図3に示すように、幅280mm、厚さ10mm程度の3枚のアルミニウム板を並行に隙間fを設けて並べたものを一組にして、その一組にしたユニットを図1、図2のブスバー3の往路3aまたは復路3bに沿って配置している。このように隙間fを開けて並行導体を用いることで、隙間fへ空気を流入させて発熱を冷却できるようにしている。また、並行に導体を分けることによって表皮効果による導体全体の電流容量の低下を低減することもできる。
一方、第3の導体4c1、4c2と第4の導体4d1、4d2は、各々、第1の導体4a1、4a2と第2の導体4b1、4b2を接続するだけである。そのため、第3と第4の導体は、第1の導体と第2の導体を直接接続した場合は無くても良い。
なお、図1の斜線で囲んだ第4の導体4d1、4d2は、配置上の制約からアルミニウム板を寝かした状態で使用しており、このように環境に合わせて柔軟に対応することも可能である。但し、この場合、電力供給用ブスバー3との間隔dが大きくなることから、リアクタンス低減の効果は低くなる。
この形態は、上記のように構成され、電源側のトランス1から負荷側の前記ホッパー2の電極10a、10bへ交流電力を供給する電力供給用ブスバー3による電圧降下が低減される。
これは、電力供給用ブスバー3に近接するようにループ導体4を配置した構成となっているからで、このループ導体4により磁界を相殺したからである。
すなわち、一般に、導体(ここでは、電力供給用ブスバー3)へ交流電流を流すと、導体には、導体の持つ抵抗分の他に、リアクタンス分が発生する。そのため、電力供給用ブスバー3による供給路は、図5のように表すことができる。ここで、Rは、導体の持つ抵抗(Ω)であり、Xは交流により生じるリアクタンス(Ω)である。このとき、供給電圧Voと負荷電圧VLが、Vo=VLであれば最も効率が良い筈である。
しかし、先に述べたように、導体4には抵抗RとリアクタンスXがあるので、電力が消費され、負荷に供給される電圧はV0より低い値(VL)となる。
ところで、図6のように、対向する線路に同じ大きさで向きが逆の電流を流すと磁束の変化が相殺され、個々の導体4のリアクタンスXにより電圧降下が発生しにくいことが知られている。この効果は、対向する線路を近付ければ近づける程、有効である。
例えば、図7の電力供給用ブスバー3は、往路3aと復路3bが対向しており、復路3bに流れる電流は、往路3aを流れた電流が負荷で反転したものである。
すなわち、対向する往路3aと復路3bには、矢印のように、逆方向の電流が流れる。
ところが、図7のように、電力供給用ブスバー3は、往路3aと復路3bの間隔が離れているので、往路3aと復路3bで発生する磁界を相殺できない。
このように、往路3aと復路3bが離れた場合を考慮し、本願では、電力供給用ブスバー3に設けたループ導体4により、往路3aと復路3bを流れる電流の変化によって生じる磁界を低減するようにしたのである。
例えば、図4で、往路3aを流れる電流が変化すると、その電流の変化により生じる磁界によってループ導体4の第1の導体4aに誘起電流が流れる。同様に、復路3bを流れる電流が変化すると、その電流の変化によって生じる磁界によって第2の導体4bに誘起電流が流れる。このとき、往路3aと復路3bを流れる電流の向きは反対であるため、誘起電流の流れる向きも反対であるが、ループに対しては同じ向きであり、お互いにこの流れを阻害しない。このとき、ループ導体4には、誘起電流が発生する時に、それぞれの相で電力供給用ブスバー3に発生した磁界を打ち消しあう方向に磁界が発生し、結果的にその相での磁界が減る。つまり、全体的にリアクタンスXを減少させることができるので、電力供給用ブスバー3での電圧降下を軽減し、力率を改善して電力損失を低減することができる。
以上のように、ループ導体4を用いることにより、電力供給用ブスバー3の往路3aと復路3bの間隔や位置に関係なく、リアクタンスXを減少させることができる。そのため、電力供給用ブスバー3の往路3aと復路3bは近接させて並走しなくても良い。例えば、図7に示すように、電力供給用ブスバー3が湾曲、または何かを避けるために迂回するような場合でも、そのような湾曲や迂回する前記ブスバー3にループ導体4を沿わせるだけでリアクタンスXを低減して電力供給用ブスバー3での電圧降下を軽減し、電力損失を低減することができる。
この実施例1は、ループ導体4を使用して、負荷側に印加する電圧を調整する方法について述べる。
この方法では、ループ導体4の第1の導体4aと第2の導体4bを、それぞれ、電力供給用ブスバー3の往路3aと復路3bに沿って、例えば、図4で示すように、絶縁層として間隔dを設けて配置する。その際、間隔dを広く或いは狭くすることで、電力供給用ブスバー3の往路3aとループ導体4の第1の導体4aの間、及び電力供給用ブスバー3の復路3bとループ導体4の第2の導体4bとの間の距離を変える。
こうすることで、磁界の強さは距離の2乗に反比例するため、ループ導体4に生じる誘起電流の大きさを調整することができる。このように、ループ導体4に生じる誘起電流の大きさが変えられるので、大きさの変わった誘起電流が打ち消すことのできる往路3aと復路3bの磁界の強さも変わる。したがって、磁界の強さが変わると、往路3aと復路3bのリアクタンスXの大きさも変わるので、リアクタンスXによる電圧降下を調整できるのである。その結果、電圧降下を変えれば、受電側に印加する電圧を簡単に調整することができる。
このとき、間隔dは、ブスバー3或いはループ導体4のいずれか一方、または、両方に塗料を塗布したり、ブスバー3とループ導体4の間に薄い絶縁フィルムなどを挟んだりして絶縁層とすれば、絶縁性を保ちながら両者を極限まで密着して取り付けることができる。このようにすれば、リアクタンスを最大まで大きくできる。
ちなみに、ブスバー3とループ導体4の間に厚さdの絶縁材を挟んで両者を取り付けるようにすれば、両者の間隔を簡単にdに保つこともできる。
なお、この電力供給用ブスバー3の往路3aとループ導体4の第1の導体4aとの間隔dと電力供給用ブスバー3の復路3bとループ導体4の第2の導体4bとの間隔dは、同じであっても良いし異なっていても良い。また、間隔dは一様でなくても構わない。負荷側に印加させる電圧に合わせて適宜調整されるものである。
また、ループ導体4を使用して、負荷側に印加する電圧を調整する他の方法として、第1の導体4a及び第2の導体4bが電力供給用ブスバー3に沿う長さを変えることで、負荷側の電圧を調整できる。
この方法では、第1の導体4a及び第2の導体4bの電力供給用ブスバー3に沿う部分の長さを長くする程、ループ導体4の第1の導体4aと第2の導体4bは、往路3aと復路3bのブスバー3の磁界を受ける量が大きくなる。すると、誘起電流が大きくなるため、リアクタンスXを相殺して電圧降下を少なくできる。よって、電圧降下を調整して負荷にかける電圧を調整できる。
このように、電力供給用ブスバー3に沿う第1の導体4a及び第2の導体4bの長さを変えることでも、負荷側の電圧を調整することができる。
したがって、電力供給用ブスバー3とループ導体4との間隔d或いは、電力供給用ブスバー3とループ導体4に沿う長さを調整する方法のいずれか一方或いは両方を採用すれば、負荷側の電圧を調整することができる。
この実施例2は、実施形態で述べた単相2線式以外の交流送電方式について、ループ導体4の設置方法について説明する。
単相3線式、三相3線式スター結線、三相3線式デルタ結線、三相3線式V結線などの3線式のものは、図8に示すように、電力供給用のブスバー3は3本である。
そのため、 電力供給用ブスバー3の各相および中性相にそれぞれ間隔dを設けて導体4を沿わせる。そして、これら導体4を電源側の一点と、負荷側の一点で接続してループ状にしてループ導体4を形成する。
こうすることで、位相の異なる単相2線式のループ導体4をn個重ね合わせたことになる。その結果、実施形態で述べた単相2線式の場合と同様の効果が得られる。
また、三相4線式配電の場合は、図9のように、3本の電圧線の他に、電圧のかからない中性線が必要とされるため、電力供給用のブスバー3は4本である。
そのため、電力供給用ブスバー3の各相および中性相にそれぞれ導体4を沿わせて、これら導体4を電源側の一点と、負荷側の一点で接続してループ状にしてループ導体4を形成すれば、実施形態で述べた単相2線式の場合と同様の効果が得られる。
この発明は、交流電流の電磁気特性を利用して簡単な構成で、供給(送電)ロスを低減することができるので、大電流を用いる様々な産業分野で利用することが可能である。
1 トランス
2 直接抵抗加熱ホッパー
3 電力供給用ブスバー
3a 往路
3b 復路
4 導体
4a1 第1の導体
4a2 第1の導体
4b1 第2の導体
4b2 第2の導体
4c1 第3の導体
4c2 第3の導体
4d1 第4の導体
4d2 第4の導体
10a 電極
10b 電極
d 隙間
イ 系統
ロ 系統

Claims (5)

  1. 交流電源の電源側と負荷側間に往路(3a)及び復路(3b)として並列に設けられ、交流電源の電源側と負荷側を接続する電力供給用ブスバー(3)と、その並列に設けられた各ブスバー(3)に沿って絶縁層を介して設けられる複数の導体(4)とからなり、
    前記往路(3a)及び復路(3b)として並列に設けられた各ブスバー(3)に沿う複数の導体(4)は、配電系統ごと電源側の端部同士を接続するとともに、負荷側の端部同士を接続してループを形成するようにしたことを特徴とする交流大電力供給用ブスバー。
  2. 上記ブスバー(3)と導体(4)が絶縁層として隙間(d)を介して設けられたことを
    特徴とする請求項1に記載の交流大電力供給用ブスバー。
  3. 上記隙間(d)の間隔を調整して負荷側の電圧を変えることを特徴とする請求項2に記
    載の交流大電力供給用ブスバー。
  4. 上記ブスバー(3)に沿う導体(4)の長さを調整して負荷側の電圧を変えることを特
    徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の交流大電力供給用ブスバー。
  5. 上記導体(4)がブスバー(3)に沿って設けられる第1と第2の導体(4a1、4a
    2、4b1,4b2)と、第1と第2の導体(4a1,4a2、4b1,4b2)を接続
    する第3と第4の導体(4c1,4c2、4d1,4d2)とからなることを特徴とする
    請求項1乃至4のいずれかに記載の交流大電力供給用ブスバー。
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