JP5620549B1 - 帯域通過フィルタ及びそれを用いた無線受信機 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の中間周波段を有する無線受信機において、高い周波数となる第1中間周波段に適用される水晶フィルタなどの帯域通過フィルタは通過帯域が広くなると減衰傾度が小さくなって近接多信号特性が悪くなる。【解決手段】複数個の狭帯域の帯域通過フィルタを、それぞれの周波数特性のゲインが−3dBとなる点で通過帯域が連続するように各中心周波数を設定して分割帯域フィルタとし、第1中間周波段の混合器の出力信号を分配器で分配して前記各分割帯域フィルタへ入力させ、各分割帯域フィルタの出力信号を合成して中間周波増幅器へ出力させる。狭帯域の通過フィルタは減衰傾度を大きくすることができ、減衰帯域幅を小さくして通過帯域外の信号をシャープにカットできる。【選択図】図2

Description

本発明は帯域通過フィルタ及びそれを用いた無線受信機に係り、特に、第1中間周波段に適用される帯域通過フィルタにおける減衰帯域幅を狭くし、無線受信機の近接多信号特性(近接周波数に強力な信号がある場合に、受信周波数で目的とする微弱信号をどの程度まで受信・再生できるかを示す特性)を向上させるための改善に関する。
無線通信機において、長距離通信を行う短波帯通信では、モールス符号でキャリアを断続するCW(電信)通信方式と半側波帯を用いて音声通信を行うSSB(single-sideband)方式が混在している。
この短波帯通信の特徴としては、VHF帯やUHF帯のように周波数のチャンネル化が行われていないために他局の通信が自局の受信周波数に近接した帯域で実行されることが少なくなく、他局の電波が強い場合には自局の受信周波数において受信不能になることもある。
そのため、従来から受信機の混信対策に係る提案は多数なされており、下記特許文献1及び2などが見受けられる。
特許文献1の発明では、入力信号と局部発振器からの局部発振信号とを混合する混合器の後段に、中間周波信号を所定の周波数帯域幅で通過させる第1中間周波フィルタと、第1中間周波フィルタの周波数帯域よりも狭い周波数帯域幅で通過させる第2中間周波フィルタとを設け、それらの各中間周波フィルタの出力信号の差周波数成分に基づいて得られるフィルタ選択信号に基づいて第1又は第2の中間周波フィルタの出力を選択することにより、適応的に通過帯域を制御して混信を小さくしている。
また、特許文献2の発明では、入力信号と局部発振器からの局部発振信号とを混合する混合器の後段に、高周波側と低周波側の通過帯域が一部重複する複数のフィルタから構成されたフィルタ手段と、前記フィルタ手段を構成する複数のフィルタの通過信号の強度に基づいて、前記局部発振器の局部発振信号の発振周波数を制御する発振周波数制御手段と、前記発振周波数制御手段による制御と並行して、前記複数のフィルタそれぞれの通過帯域幅を狭める帯域幅変更手段とを設け、中心周波数を合わせながら適宜フィルタの通過帯域幅を制御することにより混信信号を通過帯域外とするようにしている。
このように、下記特許文献の発明は、受信状態の検出信号に基づいて、複数の中間周波フィルタから最適なものを選択する制御方式や中間周波フィルタの通過帯域幅を調整する制御方式を採用している。
しかし、短波帯の受信機における近接多信号特性には、フロントエンドの高周波受信部の後段に設けられている帯域通過フィルタの特性、フロントエンドの高周波増幅器及び第1混合器の対入力特性、局部発振器のローカル信号の低ノイズ化、第1混合器以降の中間周波数部における対入力特性などの様々な特性が影響するとされており、下記特許文献にあるような制御方式だけでは混信対策として限界がある。
特開2000‐278152号公報 特開2011‐234152号公報
ところで、SSB受信機の中間周波段では、入力信号と局部発振器からの局部発振信号とを混合する混合器の後段に単側波帯のみを通過させる帯域通過フィルタを使用するが、このフィルタの帯域外減衰特性が無線受信機の近接多信号特性大きく影響する。
すなわち、この帯域通過フィルタには、当然に減衰傾度ができるだけ大きいものを使用することが望ましく、メカニカルフィルタ、クリスタルフィルタ、セラミックフィルタなどを用いることにより、できるだけ受信信号である単側波帯のみを通過させて近接周波数の信号の混入を阻止している。
また、一般に無線受信機では、中間周波段が2段構えのスーパーヘテロダイン方式(ダブルスーパーヘテロダイン)や更に1段加えたトリプルスーパーヘテロダイン方式が採用されていることが多いが、これは各中間周波段に最適なゲイン配分を行いながら不要信号成分の除去機能を分担させ、全体としてバランスのとれた受信機を設計できるからである。
その場合には、第1中間周波段では第2段目以降よりも高い中間周波数(例えば、SSB受信機では70MHzや40MHz等)に変換されているため、影像周波数による混信信号や近接周波数での混信信号に対して有効なフィルタリングを行うことができると共に、第1中間周波段の帯域通過フィルタとして減衰傾度が大きく歪特性が優れたMCF(Monolithic Crystal Filter)等を適用することにより、混信信号を十分に減衰させることが可能になる。
このように、第1中間周波段の帯域通過フィルタには減衰傾度ができるだけ大きいものを適用することが望ましい。
しかし、通過帯域の狭いフィルタの場合には、Q(Quality factor)を大きくすると共振曲線が急峻になって減衰傾度を大きく設定できるが、通過帯域が広くなると如何にしても減衰傾度が低下を避けることができず、通過帯域の両側の減衰帯域幅が広くなって通過帯域外の信号をシャープにカットできなくなる。
たとえば、短波帯通信を行うSSB受信機において、CW通信モードで適用される第1中間周波段の帯域通過フィルタではQを大きく設定して第1中間周波段の通過帯域を600Hzから50Hz程度まで狭くすることができ、減衰帯域幅も非常に小さくなるために近接多信号特性は極めて良好なものとなる。
一方、音声通信モードでは、理論上、音声の帯域幅(2.0kHz〜3kHz)
以下に第1中間周波段の通過帯域を狭くすることはできず、その帯域をカバーするだけの広い通過帯域を有する帯域通過フィルタルーを用いる必要があるが、前記のように通過帯域が広くなるにつれて減衰帯域幅が大きくなるために近接多信号特性が劣ったものになる。
そこで、本発明は、音声帯域をカバーするような比較的広い通過帯域を有する第1中間周波段の帯域通過フィルタについて、その減衰帯域幅を狭くするための構成により無線受信機における近接多信号特性の向上を実現すると共に、前記帯域通過フィルタの主たる構成を利用して不要なビート音の信号を減衰させること目的として創作された
本願の第1の発明は、複数の中間周波段を有する無線受信機における第1中間周波段に設けられる帯域通過フィルタであって、前記第1中間周波段での通過帯域幅をBwとして、(Bw/N)[但し、Nは2以上の整数]に相当する通過帯域幅を有すると共に、前記第1中間周波段の帯域通過フィルタを単一フィルタとして構成した場合に実現可能な最大減衰傾度よりも大きい減衰傾度を有するN個の分割帯域フィルタからなり、且つ各分割帯域フィルタの通過帯域の中心周波数が{(前記第1中間周波段の通過帯域の下限周波数)+(Bw/2N)+M*(Bw/N)}[但し、M=0,1,2,…,(N−1)]に設定されているフィルタ群と、前記第1中間周波段において受信信号と局部発振器の発振信号とを混合する混合器が出力する第1中間周波信号を、後記第1混合器群の各混合器に分配する分配器と、制御信号により発振周波数を変更可能なN個の局部発振器からなる第1発振器群と、N個の混合器からなり、前記分配器で分配された第1中間周波信号と前記第1発振器群の各局部発振器の発振信号とをそれぞれ混合し、その混合後の各中間周波信号を前記フィルタ群の各分割帯域フィルタへ出力する第1混合器群と、制御信号により発振周波数を変更可能なN個の局部発振器からなる第2発振器群と、N個の混合器からなり、前記フィルタ群の各分割帯域フィルタの出力信号と前記第2発振器群の各局部発振器の発振信号とをそれぞれ混合して出力する第2混合器群と、前記第2混合器群の各混合器の出力信号を合成する合成器とから構成されることを特徴とする帯域通過フィルタに係る。
この第1の発明では、N個の分割帯域フィルタでフィルタ群を構成しているが、各分割帯域フィルタの通過帯域幅は第1中間周波段の帯域通過フィルタを単一フィルタとして構成した場合の1/Nとなり、各分割帯域フィルタは前記単一フィルタで構成した場合の減衰傾度より大きな減衰傾度を有したフィルタとして実現できる。
したがって、各分割帯域フィルタの中心周波数を上記数式で与えると、見かけ上、各分割帯域フィルタの通過帯域が連続し、両側の減衰帯域は分割帯域フィルタの減衰帯域となるため、単一の帯域通過フィルタでは実現できないような大きな減衰傾度が得られる。
また、この発明の帯域通過フィルタにおける周波数特性上の通過帯域は、各分割帯域フィルタの周波数特性において通過帯域から両側の減衰帯域へ移行する部分の−3dB(電力比で1/2)に相当する点で連続していることになり、合成器による合成信号ではほぼ平坦な特性が得られて帯域内リプルは小さい。
そして、この発明では、フィルタ群の各分割帯域フィルタの前後にそれぞれ混合器を介在させ、それらの混合器に対して制御信号により発振周波数を制御できる各局部発振器の発振信号を入力するようになっている。
これにより、各分割帯域フィルタへの入力信号の周波数をシフトさせ、また各分割帯域フィルタからの出力信号の周波数を元に戻すようにシフトさせることができ、見かけ上、帯域通過フィルタの通過帯域の特性を微妙に変更することが可能になる。
より具体的には、帯域通過フィルタの通過帯域内にビート音などの強力な妨害信号が混入している場合、見かけ上、通過帯域におけるその妨害信号の周波数に対応する帯域だけを局部的に減衰させることができ、音声信号の劣化は否めないが、強力な妨害電波で実質的に受信不能となるような事態を回避させることができる。
本願の第の発明は、複数の中間周波段を有する無線受信機における第1中間周波段に、前記第1の発明の帯域通過フィルタを用いた無線受信機に係り、前記帯域通過フィルタの特徴に基づいて優れた近接多信号特性を実現する。
第1の発明は、無線受信機の第1中間周波段に適用される帯域通過フィルタを分配器と複数の狭帯域の分割帯域フィルタと合成器とで構成し、単一の帯域通過フィルタで構成した場合には不可能である大きな減衰傾度を実現して通過帯域外の信号のシャープなカットを可能にすると共に、帯域通過フィルタの通過帯域に局部的な減衰特性を持たせることを可能にしたことにより、通過帯域内に強力な妨害信号が混入した場合にその信号を減衰させて受信状態の極端な悪化を防止する。
の発明は、第1の発明を、複数の中間周波段を有する無線受信機の第1中間周波段に適用することにより、無線受信機の近接多信号特性を向上させる。
実施形態1に係る帯域通過フィルタが適用されているSSB受信機のブロック回路図である。 実施形態1の帯域通過フィルタの構成を説明するための周波数特性図と従来の帯域通過フィルタの周波数特性図である。 実施形態2に係る帯域通過フィルタが適用されているSSB受信機の第1中間周波段のブロック回路図である。 実施形態2の帯域通過フィルタの構成を説明するための周波数特性図である。 実施形態3に係る帯域通過フィルタが適用されているSSB受信機の第1中間周波段のブロック回路図である。 実施形態3に係る帯域通過フィルタが制御される前の側波帯(LSB)信号とビート音信号の関係を示す周波数特性図である。 実施形態3に係る通過帯域フィルタが制御されて分割帯域フィルタを通過する信号の周波数がシフトした状態を示す周波数特性図である。 実施形態3に係る通過帯域フィルタが制御されてビート音信号の周波数付近に減衰が生じている状態を示す周波数特性図である。
以下、本発明の帯域通過フィルタ及びそれを用いた無線受信機の実施形態につついて、図面を参照しながら詳細に説明する。
<実施形態1>
先ず、図1はSSB受信機のブロック回路図であり、1はアンテナ、2は高周波増幅器や同調回路等を含むフロントエンド、3は局部発振器、4はフロントエンド2からの受信信号と局部発振器3からの発振信号とを混合して第1中間周波の両側波帯信号(LSB+USB)を生成する混合器、5は混合器4が出力する両側波帯信号からLSB信号のみを通過させる帯域通過フィルタ、6は帯域通過フィルタ5が出力するLSB信号を増幅する中間周波増幅器、7は局部発振器、8は中間周波増幅器6が増幅したLSB信号と局部発振器7の発振信号とを混合して第2中間周波の両側波帯信号(LSB+USB)を生成する混合器、9は混合器8が出力する両側波帯信号からUSB信号のみを通過させる帯域通過フィルタ、10は帯域通過フィルタ9が出力するUSB信号を増幅する中間周波増幅器、11は復調用の搬送波相当信号を生成するうなり発振器、12はうなり発振器11の信号を用いて中間周波増幅器10が増幅したLSB信号から音声信号を復調する復調器、13は復調器12が復調した音声信号を増幅する低周波増幅器、14は増幅された音声信号により音声再生を行うスピーカ、15はSSB受信機のシステム全体及びその個々の機能を制御する制御部、16は周波数調整用ダイヤルやボタン・スイッチ類等からなる操作部を示す。
したがって、局部発振器3と混合器4と帯域通過フィルタ5と中間周波増幅器6で第1中間周波段(中間周波数:45.1MHz)を構成し、また、局部発振器7と混合器8と帯域通過フィルタ9と中間周波増幅器10で第2中間周波段(中間周波数は455kHz)を構成しているが、この実施形態の特徴は帯域通過フィルタ5の構成にあり、図示するように通常の構成からなる帯域通過フィルタではなく、分配器21と2つの分割帯域フィルタ22,23と合成器24で構成されている。なお、第2中間周波段の帯域通過フィルタ9については通常の構成のものが適用されている。
ここで、このSSB受信機における第1中間周波段の帯域通過フィルタ5に要求される機能は、前記のように混合器4から出力される両側波帯信号の内のLSB信号のみを通過させることであるが、第1中間周波段での通過帯域外に妨害電波等による不要信号が存在する場合にはそれが中間周波増幅器6へ出力されることを阻止しなければならず、周波数特性における減衰傾度が大きいフィルタであることが求められる。
この実施形態における第1中間周波段では、帯域通過フィルタ5の特性として、中心周波数がfc(=45.1MHz)で、通過帯域幅をBw(=3.0kHz)とすることが求められており、その条件で混合器4から出力される両側波帯信号の内のLSB信号のみを通過させる。
この要求に対して、帯域通過フィルタ5を構成する2つの分割帯域フィルタ22,23は、それぞれ通過帯域幅がBw/2(=1.5kHz)であり、第1中間周波段での通過帯域の下限周波数をfL[=fc−(Bw/2)=45098.5kHz]として、分割帯域フィルタ22の通過帯域の中心周波数f1が[fL+(Bw/4)](=45099.25kHz)に設定されており、また分割帯域フィルタ23の通過帯域の中心周波数f2が[fL+(Bw/4)+(Bw/2)](=45100.75kHz)として設定されている。
そして、図2の(A)及び(B)はそれぞれ分割帯域フィルタ22と分割帯域フィルタ23の周波数特性を示し、図2の(C)が帯域通過フィルタ5の全体としての周波数特性を示す。
すなわち、分配器21に対して分割帯域フィルタ22と分割帯域フィルタ23は並列接続されており、混合器4から出力される両側波帯信号がそれぞれの分割帯域フィルタ22,23に入力されて、各分割帯域フィルタ22,23の有する周波数特性に基づいてフィルタリングが行われるが、フィルタリング後の各信号を合成器24で合成すると、その合成信号は図2の(C)の周波数特性を有した単一の帯域通過フィルタでフィルタリングを行った場合と同等のものとなる。
これは、各分割帯域フィルタ22,23の通過帯域幅をBw/2とし、中心周波数を前記のようにf1,f2で与えると、各周波数特性の交差点はそれぞれの平坦特性部分のゲインレベルから3dBだけ低下した位置となり、そのために相互の重複部分においても図2の(C)に示すようにほぼ平坦な特性となる。
なお、同図においてfL〜fU(45098.5kHz〜45101.5kHz)の3.0kHzが帯域通過フィルタ5の通過帯域である。
この図2の(C)で示される帯域フィルタ5の周波数特性の優れている点は、通過帯域幅がBw(=3.0kHz)でありながら、減衰傾度は通過帯域幅が1.5kHzである分割帯域フィルタ22,23の減衰傾度になっており、大きな減衰傾度で信号をシャープにカットできることにある。
より具体的には、40MHz帯で通過帯域幅が3.0kHzの帯域通過フィルタを通常の単一フィルタで構成した場合には、減衰傾度を可能な限り大きくなるように設計しても、図2の(D)に示すように減衰帯域幅を1.5kHz程度見込まなければならないが、この実施形態の帯域フィルタ5の構成によれば、通過帯域幅が1.5kHzの通常の単一フィルタの場合と同一の減衰傾度になっており、図2の(C)に示すように減衰帯域幅は1.0kHz程度となって、通常の単一フィルタで構成した場合より500kHzだけ狭くなる。
したがって、図2の(C)と(D)にそれぞれUSB信号と近接周波数の妨害信号25を模式的に描いてあるが、図2の(D)の周波数特性では減衰帯域内に多くの妨害信号25が混入してしまうのに対して、図2の(C)の周波数特性では妨害信号25が減衰帯域の外側になっており、図1のSSB受信機においては、第1中間周波段で妨害信号25が効果的に除去されることにより、近接多信号特性の大幅な向上が実現できる。
特に、第1中間周波段の40MHz帯において3.0kHzという狭帯域の帯域通過フィルタを適用するについて、周波数特性の減衰傾度が大幅に改善される効果は非常に大きい。
<実施形態2>
この実施形態もSSB受信機の第1中間周波段に適用される帯域通過フィルタに係り、実施形態1では2つの分割帯域フィルタを並列に用いているのに対し、この実施形態では、図3の第1中間周波段のブロック図に示されるように、3つの分割帯域フィルタ31,32,33を並列に用いている。
なお、帯域通過フィルタ30が分配器21'と分割帯域フィルタ31,32,33と合成器24'とからなり、分配器21'が混合器4から出力される両側波帯信号を各分割帯域フィルタ31,32,33へ出力し、合成器24'が各分割帯域フィルタ31,32,33の出力信号を合成して中間周波増幅器6へ出力することは前記実施形態1と同様である。
また、この実施形態においても、実施形態1の場合と同様に、第1中間周波段での通過帯域の中心周波数がfc(=45.1MHz)であり、通過帯域幅がBw(=3.0kHz)であるとし、その下限周波数はfL[=fc−(Bw/2)=45098.5kHz]である。
一方、この実施形態では3つの分割帯域フィルタを用いているため、各分割帯域フィルタ31,32,33の通過帯域幅はそれぞれBw/3(=1.0kHz)とされ、分割帯域フィルタ31の通過帯域の中心周波数f1'は[fL+(Bw/6)+0*(Bw/3)](=45099.0kHz)、分割帯域フィルタ32の通過帯域の中心周波数f・'は[fL+(Bw/6)+1*(Bw/3)](=45100.0kHz)、分割帯域フィルタ33の通過帯域の中心周波数f・'は[fL+(Bw/6)+2*(Bw/3)](=45101.0kHz)として与えられる。
図4の(A)は分割帯域フィルタ31の周波数特性を、(B)は分割帯域フィルタ32の周波数特性を、(C)は分割帯域フィルタ33の周波数特性を示し、更に(D)はそれらを合成した通過帯域フィルタ30の周波数特性を示す。
各分割帯域フィルタ31,32,33の周波数特性の合成に係る基本的な考え方は実施形態1の場合と同様であり、各周波数特性の交差点がそれぞれの平坦特性部分のゲインレベルから3dBだけ低下した位置となっているため、通過帯域フィルタ30はその通過帯域幅fL〜fU(45098.5kHz〜45101.5kHz)においてほぼ平坦な特性となる。
ところで、各分割帯域フィルタ31,32,33は通過帯域幅がBw/3(=1.0kHz)となるため、それぞれの周波数特性における傾斜傾度は実施形態1における各分割帯域フィルタ22,23の場合よりも更に大きくすることができ、図4の(A)〜(C)に示すように各分割帯域フィルタ31,32,33の減衰帯域幅は0.5kHzである。
したがって、図4の(D)に示す通過帯域フィルタ30の周波数特性における減衰帯域幅も0.5kHzになるため、実施形態1の場合よりも大きな減衰傾度と狭い減衰帯域幅によって、よりシャープに妨害信号25を除去することができる。
<実施形態3>
この実施形態は、SSB受信機において前記実施形態1,2のような帯域通過フィルタ5,30を用いる場合に、各分割帯域フィルタに入力される信号の周波数をシフト制御できるようにして、帯域通過フィルタ5,30の周波数特性に見かけ上の局部的減衰帯域を構成できるようにするものである。
この実施形態に係る第1中間周波段のブロック回路図は図5に示され、局部発振器3、混合器4、分配器21'、各分割帯域フィルタ31,32,33、合成器24'及び中間周波増幅器6を有していることは実施形態2の場合と同様であるが、この実施形態では、分配器21'と各分割帯域フィルタ31,32,33との間に、各局部発振器41-1〜3の発振信号と分配器21'からの両側波帯信号とを混合する混合器42-1〜3が介在しており、また各分割帯域フィルタ31,32,33と合成器24'の間に各局部発振器51-1〜3の発振信号と各分割帯域フィルタ31,32,33からの出力信号とを混合する混合器52-1〜3が介在している。
したがって、この実施形態では、分配器21'と局部発振器41-1〜3と混合器42-1〜3と分割帯域フィルタ31,32,33と局部発振器51-1〜3と混合器52-1〜3と合成器24'とで帯域通過フィルタ40を構成している。
また、この実施形態における各局部発振器41-1〜3,51-1〜3は制御部15からの制御信号(Sc11,Sc21,Sc31,Sc12,Sc22,Sc32)によって各局部発振器41-1〜3,51-1〜3の発振信号の周波数を独立に変化させることができる。
そして、それにより、各混合器42-1〜3では分配器21'からの両側波帯信号の周波数を、また各混合器52-1〜3においても各分割帯域フィルタ31,32,33からの出力信号の周波数をそれぞれ個別にシフトさせることができる。
ここで、各制御信号(Sc11,Sc21,Sc31,Sc12,Sc22,Sc32)により各局部発振器41-1〜3,51-1〜3の発振動作を停止させている状態では、実施形態2(図3及び図4)で説明した条件と同様であり、帯域通過フィルタ40は図4の(D)に示した周波数特性で両側波帯信号のフィルタリングを行うことになる。
今、その状態で、図6に示すように帯域通過フィルタ40の通過帯域内に強力なビート音信号が混入している場合、実施形態1や2の帯域通過フィルタ5,30ではLSB信号と共にそのまま中間周波増幅器6で増幅されて第2中間周波段以降に送られることになり、結局、スピーカ14から受信音声とビート音が同時に再生出力されて著しい通信の妨げになる。
その場合、操作部16でのダイヤル操作等を行うことにより、制御部15から制御信号Sc01,Sc21を出力させて局部発振器41-1,41-2の発振周波数を変更制御し、それによって分配器21から出力される両側波帯信号とビート音信号の周波数を混合器42-1,42-2で通常状態(非制御状態)からシフトさせる。
より具体的には、混合器42-1により帯域通過フィルタ31へ入力させる前の信号の周波数をΔfだけ高域側へシフトさせ、また混合器42-2により帯域通過フィルタ32へ入力させる前の信号の周波数をΔfだけ低域側へシフトさせる。
この場合、帯域通過フィルタ31の周波数特性に対する入力信号のLSB信号とビート音信号の関係は図7の(A)に示され、LSB信号とビート音信号はΔfだけ高域側へシフトして二点鎖線で示す位置から実線で示す位置へ移動している。
また、帯域通過フィルタ32の周波数特性に対する入力信号のLSB信号とビート音信号の関係は図7の(B)に示され、LSB信号とビート音信号は図7の(A)の場合と逆にΔfだけ低域側へシフトして二点鎖線で示す位置から実線で示す位置へ移動している。
なお、図7においてfbはビート音信号の元の周波数を示している。
そして、各帯域通過フィルタ31,32に入力された各信号には、それぞれ図7の(A),(B)に示した関係でフィルタリングが行われることになるが、そのフィルタリング後に各帯域通過フィルタ31,32から出力される信号は、制御部15から制御信号Sc12,Sc22を出力させることで局部発振器41-1,41-2の発振周波数を変更制御し、混合器52-1,52-2により前記シフト分を逆に戻すように信号の周波数をシフトさせる。
すなわち、混合器52-1では帯域通過フィルタ31からの出力信号を低域側へΔfだけシフトさせ、混合器52-2では帯域通過フィルタ32からの出力信号を高域側へΔfだけシフトさせて、それぞれ合成器24'へ出力する。
その結果、この実施形態での帯域通過フィルタ40の見かけ上の周波数特性には、図8に示すように、その通過帯域におけるビート音信号の周波数近傍において局部的な減衰部分が生じることになり、それによりビート音信号のレベルを大きく減衰させてビート音によって受信音声が聴き取れなくなるような事態を回避させることができる。
この場合、当然に局部的な減衰部分によってLSB信号も減衰せしめられるために、出力音声に歪みが生じることを避けられないが、ビート音によって受信不能になるような状態においてはこの実施形態での制御が有効である場合も少なくない。
本発明は、複数の中間周波段を有し、第1中間周波段が高い周波数となるような無線受信機に適用できる。
1…アンテナ、2…フロントエンド、3…局部発振器、4…混合器、5…帯域通過フィルタ、6…中間周波増幅器、7…局部発振器、8…混合器、9…帯域通過フィルタ、10…中間周波増幅器、11…うなり発振器、12…復調器、13…低周波増幅器、14…スピーカ、15…制御部、16…操作部、21,・・'…分配器、22,23…分割帯域フィルタ、2・・・・'…合成器、25…妨害信号、30…帯域通過フィルタ、31,32,33…分割帯域フィルタ、41-1〜3…局部発振器、42-1〜3…混合器、51-1〜3…局部発振器、52-1〜3…混合器。

Claims (2)

  1. 複数の中間周波段を有する無線受信機における第1中間周波段に設けられる帯域通過フィルタであって、
    前記第1中間周波段での通過帯域幅をBwとして、(Bw/N)[但し、Nは2以上の整数]に相当する通過帯域幅を有すると共に、前記第1中間周波段の帯域通過フィルタを単一フィルタとして構成した場合に実現可能な最大減衰傾度よりも大きい減衰傾度を有するN個の分割帯域フィルタからなり、且つ各分割帯域フィルタの通過帯域の中心周波数が{(前記第1中間周波段の通過帯域の下限周波数)+(Bw/2N)+M*(Bw/N)}[但し、M=0,1,2,…,(N−1)]に設定されているフィルタ群と、
    前記第1中間周波段において受信信号と局部発振器の発振信号とを混合する混合器が出力する第1中間周波信号を、後記第1混合器群の各混合器に分配する分配器と、
    制御信号により発振周波数を変更可能なN個の局部発振器からなる第1発振器群と、
    N個の混合器からなり、前記分配器で分配された第1中間周波信号と前記第1発振器群の各局部発振器の発振信号とをそれぞれ混合し、その混合後の各中間周波信号を前記フィルタ群の各分割帯域フィルタへ出力する第1混合器群と、
    制御信号により発振周波数を変更可能なN個の局部発振器からなる第2発振器群と、
    N個の混合器からなり、前記フィルタ群の各分割帯域フィルタの出力信号と前記第2発振器群の各局部発振器の発振信号とをそれぞれ混合して出力する第2混合器群と、
    前記第2混合器群の各混合器の出力信号を合成する合成器と
    から構成されることを特徴とする帯域通過フィルタ。
  2. 複数の中間周波段を有する無線受信機における第1中間周波段に、請求項1に記載の帯域通過フィルタを用いたことを特徴とする無線受信機。
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