JP5620534B2 - 移相器及びアンテナシステム - Google Patents

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Description

本発明は、移相器及びそのアンテナシステムに関する。
携帯電話等の無線通信サービスを確立する上で基地局等に採用されているアレイアンテナは、多くの場合垂直面内指向性におけるチルト角を調整することでサービスエリアを最適化している。この場合、垂直に配列されたアレイアンテナの指向性制御の手段としては、移相器を用いてアレイアンテナの各アンテナ素子の励振位相を変化させることでチルト角を調整する手段が一般的に用いられている。
このような移相器としては、例えば移動可能な伝送線路を設け、その伝送線路の移動により伝送線路長を変化させることで移相制御を可能とする分配移相器が知られている。例えば特許文献1、特許文献2に記載の移相器では、誘電体基板上に入力側マイクロストリップ線路と、半円形の出力側マイクロストリップ線路が形成され、それらの上を回転方向に移動可能な位相調整用マイクロストリップ線路が配されている。このとき移相調整用マイクロストリップ線路は、絶縁体を介して入力側マイクロストリップ線路、出力側マイクロストリップ線路と容量結合している。この移相器では、位相調整用マイクロストリップ線路の回転移動に応じて出力側マイクロストリップ線路における信号の伝送線路長が変化することで、出力信号の位相が変化する仕組みとなっている。
また金属同士を接触させて電気的導通を取る場合、意図せずその接点がダイオード特性を有する場合があり、この接点を伝搬する高周波信号に歪を生じさせることが知られている(パッシブインターモジュレーション(PIM))。この問題に対し、特許文献1及び特許文献2に記載の移相器では、位相調整用マイクロストリップ線路が絶縁体を介して入力側マイクロストリップ線路及び出力側マイクロストリップ線路と容量結合する構成となっている。特許文献1、2に記載の移相器はこのようにすることで、電気的に安定な容量結合を維持したまま、位相調整用マイクロストリップ線路を移動可能とすることができる。
特開平5−121915号公報 特開2008−053764号公報
しかしながら特許文献1及び特許文献2に記載の移相器は、全ての伝送線路がマイクロストリップ線路で形成されている。つまり上述の移相器は、各伝送線路の上面または下面の何れか一方には当該伝送線路と対向する接地層が存在するものの、その他方側には接地層が存在しない構成となっている。このような構成では、当該伝送線路と接地層との間に生じる電界の集中による抵抗損失の増加、及び、接地層が存在しない方向へ向かう電界による放射損失が発生する。特に上述の移相器のように、マイクロストリップ線路同士を容量結合で接続して可動式にした場合、当該容量結合による接続部において電界がさらに集中し、上記抵抗損失がより顕著に発生する。したがって特許文献1及び特許文献2に記載の移相器は、各伝送線路及び容量結合の接続部における抵抗損失及び放射損失が十分に抑制されていない構成となっていた。
そこでこの発明は、上述の問題を解決することのできる移相器及びアンテナシステムを提供することを目的としている。
本発明は、上述の課題を解決すべくなされたもので、高周波信号を入出力する高周波装置と接続される装置用伝送線路と、外部と電磁波信号を送受信するアンテナと接続されるアンテナ用伝送線路と、前記装置用伝送線路及び前記アンテナ用伝送線路のそれぞれを、前記装置用伝送線路及び前記アンテナ用伝送線路と均等な間隔を有して互いに離間した状態で挟み込む二つの導体板のみからなり前記装置用伝送線路及び前記アンテナ用伝送線路と容量結合する第一接続部及び第二接続部を有するとともに、前記第二接続部の前記アンテナ用伝送線路との接続位置が可変である移相用伝送線路と、前記装置用伝送線路、前記アンテナ用伝送線路及び前記移相用伝送線路全体を、前記第一接続部及び前記第二接続部が挟み込む方向と同じ方向に、前記装置用伝送線路、前記アンテナ用伝送線路及び前記移相用伝送線路と絶縁されながら挟み込む一対の接地層と、を備え、前記移相用伝送線路は、前記一対の接地層のそれぞれとの間隔が均等となるように設けられていることを特徴とする移相器である。
本発明によれば、装置用伝送線路及びアンテナ用伝送線路の一方の側に配される移相用伝送線路、接地層と、他方の側に配される移相用伝送線路、接地層と、が鏡面対称性を有する構造となる。したがって、位相制御用の可動部分を設けながらも全体としてトリプレート線路が形成される構造となり、各伝送線路及び容量結合の接続部における抵抗損失及び放射損失を抑制することができる。
また本発明は、上述の移相器において、前記移相用伝送線路が、前記装置用伝送線路及び前記アンテナ用伝送線路の一方に配される第一移相用伝送線路と、前記装置用伝送線路及び前記アンテナ用伝送線路の他方に配される第二移相用伝送線路と、を有し、前記第一移相用伝送線路及び前記第二移相用伝送線路は、互いにその全体が重なるように対向し合う状態を維持しながら、前記アンテナ用伝送線路との接続位置を可変とすることを特徴とする。
本発明によれば、移相用伝送線路を第一移相用伝送線路及び第二移相用伝送線路の二つで構成している。したがって、装置用伝送線路及びアンテナ用伝送線路を均等な間隔で挟み込む移相用伝送線路を複雑な金属加工を要することなく容易に形成することができ、製作コストを低減することができる。
また本発明は、上述の移相器において、前記移相用伝送路が、回転軸を中心に回転移動可能であり、前記アンテナ用伝送線路が、前記回転軸を中心とした円弧状に形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、移相用伝送路の回転移動に応じて、当該移相用伝送路及びアンテナ用伝送線路の接続部が円弧状に形成された部分を移動することとなる。すると、その回転移動量に比例してアンテナ用伝送線路の線路長が増減する構成となる。したがって、位相制御のための機構を簡易化することができる。
また本発明は、上述の移相器において、前記第一接続部及び前記第二接続部における容量結合は、空気を介して成されることを特徴とする。
本発明によれば、装置用伝送線路及びアンテナ用伝送線路と、移相用伝送線路との各接続部が、空気を介した容量結合により形成される。したがって、他の誘電体を介した場合よりも誘電損失を低減することができる。また全体を主に加工金属のみで構成することができるので製作コストを低減することができる。
本発明によれば、電力の損失を低減した移相器を提供することができる。
本発明の第一の実施形態による移相器の構造を示す斜視図である。 本発明の第一の実施形態による移相器の構造を示す断面模式図である。 本発明の第一の実施形態による移相器の効果を説明する図である。 本発明の第二の実施形態による移相器の構造を示す斜視図である。 本発明の第三の実施形態による移相器の構造を示す斜視図である。 本発明の第四の実施形態による移相器の構造を示す斜視図である。 本発明の第五の実施形態による移相器の構造を示す斜視図である。
<第一の実施形態>
以下、本発明の第一の実施形態による移相器を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第一の実施形態による移相器の構造を示す斜視図である。この図において、符号1は移相器である。
図1に示すように、本実施形態による移相器1は、導体板からなる装置用伝送線路10、アンテナ用伝送線路11、移相用伝送線路12及び接地層13a、13bを備えている。また移相用伝送線路12は、二つの導体板である第一移相用伝送線路12a及び第二移相用伝送線路12bを有する。
装置用伝送線路10は、略板状で、その一端である接続端子100が高周波信号出力する図示しない高周波装置に接続されている。装置用伝送線路10は、当該高周波装置から接続端子100を介して入力された所定の高周波信号を伝送する。また図1に示すように、装置用伝送線路10は、第一接続部20a、20bを介して後述する移相用伝送線路12と容量結合している。
アンテナ用伝送線路11は、その一端である接続端子110及び接続端子111が外部へ電磁波信号を放射するアンテナ(図示せず)に接続されている。アンテナ用伝送線路11は、接続端子110、111を介してそれぞれに接続された図示しないアンテナへ高周波信号を伝送する。また図1に示すようにアンテナ用伝送線路11は、所定の回転軸を中心とした円弧状に、かつ、当該回転軸に垂直に配された略板状に形成されており、当該円弧状の部分と、第二接続部21a、21bを介して後述する移相用伝送線路12と容量結合している。
ここで、図1に示す+X方向、−X方向の矢印は、いずれも略板状に形成された装置用伝送線路10及びアンテナ用伝送線路11の板面に直交する方向を示している。そして略板状に形成された装置用伝送線路10及びアンテナ用伝送線路11の互いに同じX方向一方側を向く面を「上面」(+X方向)と、X方向他方側を向く他面を「下面」(−X方向)と称する。
移相用伝送線路12は、それぞれ上述した第一接続部20a、20b及び第二接続部21a、21bを介して、装置用伝送線路10及びアンテナ用伝送線路11と容量結合する伝送線路である。図1に示すように第一移相用伝送線路12aは、装置用伝送線路10及びアンテナ用伝送線路11の上面に、第二移相用伝送線路12bは、装置用伝送線路10及びアンテナ用伝送線路11の下面に配される。すなわち移相用伝送線路12は、装置用伝送線路10及びアンテナ用伝送線路11を挟み込むようにして設けられる。
また移相用伝送線路12は、図1に示す回転軸を中心に回転移動可能な構成となっている。移相用伝送線路12はこの回転移動に応じて、アンテナ用伝送線路11の円弧状に形成された部分との接続位置(第二接続部21a、21bによる接続位置)が、その上面及び下面で、回転軸を中心とした円弧軌跡に沿って可変する仕組みとなっている。
接地層13a、13bは、それぞれ移相器1の最上部(+X方向の端部)及び最下部(−X方向の端部)に設けられた一対の導体層である。図1に示すように、接地層13a、13bは、装置用伝送線路10、アンテナ用伝送線路11及び移相用伝送線路12全体を、第一接続部20a、20b及び第二接続部21a、21bが挟み込む方向であるX方向と同じ方向に、これら全てと絶縁されながら挟み込む構成となっている。
ここで本実施形態による移相器1は、単一のアンテナが縦方向に複数個配列されて構成されるアレイアンテナの垂直面内指向性についてのチルト角制御に用いられる移相分配器である。移相器1は、上述した構成により、高周波装置から接続端子100を介して入力した高周波信号を、接続端子110、111を介してそれぞれに接続された各アンテナへと所定の位相差を生じさせながら分配伝送する1入力2出力の移相分配器となっている。移相器1の各接続端子110、111から所定の位相差が生じた高周波信号を入力したアレイアンテナは、当該位相差に応じたチルト角をもって電磁波を大気中に放射する。
本実施形態による移相器1は上述した構成により、移相用伝送線路12の回転移動に応じて第二接続部21a、21bによる接続位置が変化し、これに伴ってアンテナ用伝送線路11における各接続端子110、111への伝送線路長L1、L2が変わる。よって移相器1は、移相用伝送線路12の回転移動に応じて、アンテナ用伝送線路11の各接続端子110、111に出力される高周波信号の位相差を変更することができる。例えば、第二接続部21a、21bが接続端子110に近い側に位置していた場合、第二接続部21a、21bから接続端子111への伝送線路長L2は、第二接続部21a、21bから接続端子110への伝送線路長L1よりも長くなる。この場合、接続端子111から出力される高周波信号は、より長い伝送線路長(L2−L1)を伝搬した分だけ、接続端子110から出力される高周波信号よりも遅延して出力され、両高周波信号に位相差が生じることとなる。移相器1はこのようにして、移相用伝送線路12の回転移動位置を調整しながら、移相器1に接続されたアレイアンテナの垂直面内指向性についてのチルト角を制御することができる。
図2は、本発明の第一の実施形態による移相器の構造を示す断面模式図である。ここで図2では、図1と同様、X方向の一方側向く面を移相器1の上面(+X方向)、X方向の他方側を向く面を移相器1の下面(−X方向)として図示する。
図2に示す断面模式図は、図1の斜視図で示したY−Y’間の断面模式図である。
図2に示すように、第一移相用伝送線路12aは、装置用伝送線路10及びアンテナ用伝送線路11と間隔d1をもって上面側に配される。この図において第一接続部20aは、装置用伝送線路10と第一移相用伝送線路12aとの間(間隔d1)に絶縁体を介して形成される容量結合部である。また第二接続部21aは、同じくアンテナ用伝送線路11と第一移相用伝送線路12aとの間(間隔d1)に絶縁体を介して形成される容量結合部である。
同様に、図2において第二移相用伝送線路12bは、装置用伝送線路10及びアンテナ用伝送線路11と間隔d2をもって下面側に配される。図2において第一接続部20bは、装置用伝送線路10と第二移相用伝送線路12bとの間(間隔d2)に絶縁体を介して形成される容量結合部である。また第二接続部21bは、同じくアンテナ用伝送線路11と第二移相用伝送線路12bとの間(間隔d2)に絶縁体を介して形成される容量結合部である。なお本実施形態において上述した絶縁体は、例えばガラス、エポキシ樹脂、テフロン(登録商標)素材などの誘電体材料がシート状に形成されたものである。また上述の第一接続部20a、20b、第二接続部21a、21bに用いられる絶縁体は全て同一の比誘電率εrを有するものとする。また第一移相用伝送線路12a及び第二移相用伝送線路12bの間には空気が存在する。ここで本実施形態による移相用伝送線路12は、間隔d1及び間隔d2が均等となるように配される(d1=d2)。
また図2に示すように、接地層13aは、第一移相用伝送線路12aと間隔d3をもって第一移相用伝送線路12aの上面に、全体を覆うように配置される。同様に接地層13bは、第二移相用伝送線路12bと間隔d4をもって第二移相用伝送線路12bの下面に、全体を覆うように配置される。そして本実施形態による一対の接地層13a、13bは、間隔d3及び間隔d4が等しくなるように配置される。この結果、移相用伝送線路12は、一対の接地層13a、13bのそれぞれとの間隔が均等となるように配置される構成となる。このように、本実施形態による移相器1はその断面の構造が、装置用伝送線路10及びアンテナ用伝送線路11を対称軸として、その上面及び下面で鏡面対称となることを特徴としている。なお本実施形態による移相器1において、接地層13a、13bは、それぞれ空気を介して装置用伝送線路10、アンテナ用伝送線路11及び移相用伝送線路12と絶縁されている。
図3は、本発明の第一の実施形態による移相器の効果を説明する図である。
図3(a)に示す図は、マイクロストリップ線路を組み合わせて構成した従来技術による移相器6の断面模式図である。図3(a)に示す移相器6は、二枚のマイクロストリップ基板7、8を組み合わせて構成される。マイクロストリップ基板7は、図示しない誘電体基板の下面に接地層72が形成され、当該誘電体基板の上面に装置用伝送線路70及びアンテナ用伝送線路71が形成されている。同様にマイクロストリップ基板8は、図示しない誘電体基板の上面に接地層82が形成され、当該誘電体基板の下面に移相用伝送線路81が形成されている。そして移相器6は、マイクロストリップ基板7に形成された装置用伝送線路70及びアンテナ用伝送線路71と、マイクロストリップ基板8に形成された移相用伝送線路81と、を第一接続部90及び第二接続部91において容量結合することで構成される。このように従来の移相器6は、二枚のマイクロストリップ基板7、8を、各々に形成された各伝送線路を対向させて容量結合する構成となっている。この場合、移相器6はマイクロストリップ基板7に対してマイクロストリップ基板8を、第一接続部90及び第二接続部91の容量結合を維持しながら相対移動させることで、伝送線路長を可変できるようになっている。
したがって従来技術による移相器6は、図3(a)に示すように、各伝送線路70、71、81の上面または下面の何れか一方にのみ接地層72、82が配置される構成となっている。この場合、例えば装置用伝送線路70及びアンテナ用伝送線路71を伝搬する高周波信号は、その下面に配置される接地層72と電磁結合しながら伝搬する。ここで図3(a)には、高周波信号の伝搬に応じて発生する電気力線を破線矢印で示している。図3(a)に示すように移相器6は、各伝送線路70、71の片側のみに接地層72を設けているため、各伝送線路70、71と接地層72との間に電気力線が集中する。その結果、各伝送線路70、71と接地層72の間に生じる電界強度が増大し、結果として導体の抵抗成分による抵抗損失を増加させてしまう。なお、この抵抗損失を低減する目的で互いの電磁結合を弱める(各伝送線路70、71と接地層72との間隔を広げる)と、接地層72と電磁結合せずに大気中に放射される電界成分が増大するため、放射損失が大きくなる。この現象は、移相用伝送線路81及び接地層82で構成されるマイクロストリップ線路についても同等である。つまりマイクロストリップ線路は、本質的に抵抗損失または放射損失を多く発生し得る構成となっている。
一方、図3(b)に示す本実施形態による移相器1は、各伝送線路10、11、12の上面、下面の両方に常に接地層13a、13bが均等な間隔をもって配置される構成となっている(図2参照)。この場合、装置用伝送線路10及びアンテナ用伝送線路11を伝搬する高周波信号は、その上下両面に配置される接地層13a、13bとそれぞれ均等に電磁結合しながら伝搬する。すなわち、装置用伝送線路10またはアンテナ用伝送線路11、及び、その上下両面に配される接地層13a、13bは全体としてトリプレート線路を構成する。そうすると、高周波信号に基づく電気力線は、装置用伝送線路10またはアンテナ用伝送線路11の上下の接地層13a、13bの両方向に均等に分散されることとなり、図3(a)と比較して電気力線の集中が緩和される。したがって本実施形態による移相器1は、装置用伝送線路10、アンテナ用伝送線路11における抵抗損失を低減する効果を得ることができる。また、接地層13a、13bは装置用伝送線路10、アンテナ用伝送線路11の上下両面を覆うように配されるため、当該装置用伝送線路10、アンテナ用伝送線路11を伝搬する高周波信号の放射損失も低減される。
また本実施形態による移相用伝送線路12は、装置用伝送線路10及びアンテナ用伝送線路11のそれぞれを、これらと均等な間隔を有して挟み込むように設けられている(図2参照)。この場合、装置用伝送線路10に入力された高周波信号は、第一接続部20a、20bを介して第一移相用伝送線路12a及び第二移相用伝送線路12bへと伝搬する。このとき、間隔d1と間隔d2が等しいため、高周波信号は第一移相用伝送線路12a、第二移相用伝送線路12bへ、それぞれ等しい電力及び位相で伝搬する。そうすると、第一移相用伝送線路12aと第二移相用伝送線路12bには、同相で同電力の高周波信号が伝搬するため、図3(b)に示す領域Aにおいては、第一移相用伝送線路12aと第二移相用伝送線路12bとの間に電気力線は生じない。すなわち、第一移相用伝送線路12aと第二移相用伝送線路12bは、領域Aにおいては、物理的に一体化した導体と見なすことができる。
このように考えると、領域Aにおける移相用伝送線路12は、その上面に間隔d3(図2参照)をもって接地層13aが、その下面に間隔d4(=d3)をもって接地層13bが配される構成となり、装置用伝送線路10、アンテナ用伝送線路11と同様に全体としてトリプレート線路を構成する。したがって、移相用伝送線路12を伝搬する高周波信号に基づく電気力線は、移相用伝送線路12の上下の接地層13a、13bの両方向に均等に分散されることとなり、図3(a)と比較して電気力線の集中が緩和される。したがって本実施形態による移相器1は、移相用伝送線路12における抵抗損失を低減する効果を得ることができる。また、接地層13a、13bは移相用伝送線路12の上下両面を覆うように配されるため、移相用伝送線路12を伝搬する高周波信号の放射損失も低減される。
また図3(a)に示す従来技術による移相器6では、移相用伝送線路81を移動可能とするために容量結合による第一接続部90、第二接続部91を設けているが、この部分は絶縁体を介した容量素子(コンデンサ)と見なすことができ、特に電気力線の集中が生じる箇所である。したがって、移相器6は第一接続部90及び第二接続部91において特に抵抗損失が増加し得る。また第一接続部90、第二接続部91における絶縁体が空気以外の(固体の)誘電体であった場合、電気力線の集中によりさらに誘電損失も増加し得る。一方、図3(b)における移相器6では、装置用伝送線路10及びアンテナ用伝送線路11の上下両方向にそれぞれ均等な間隔(d1=d2)で第一移相用伝送線路12a、第二移相用伝送線路12bが配置されている。したがって、第一接続部20a、20bのそれぞれは並列接続された二つの容量素子と見なすことができる。この場合、上面または下面の何れか一方しかない従来の移相器6と比較すると、電界の集中は1/2に緩和されることとなる。よって本実施形態による移相器1は、第一接続部20a、20bにおいて発生する抵抗損失、誘電損失を低減することができる。なお、第二接続部21a、21bについても同等の効果を得ることができる。
以上のように、本実施形態による移相器1は、その伝送線路中に可動部としての移相用伝送線路12を設けながらも、装置用伝送線路10、アンテナ用伝送線路11及び移相用伝送線路12の全ての線路がトリプレート線路を構成するように配されることを特徴としている。このようにすることで、移相器1内を伝搬する高周波信号は、装置用伝送線路10、アンテナ用伝送線路11及び移相用伝送線路12の各伝送線路があたかも単一のトリプレート線路であるかのように振る舞いながら伝搬することとなる。その結果、本実施形態による移相器1は、図3(a)に示す従来の移相器6と比較して電力の損失を低減させることができる。
なお本実施形態による移相器1の移相用伝送線路12は、上述したように、二つの導体板である第一移相用伝送線路12a及び第二移相用伝送線路12bにより構成されている。また第一移相用伝送線路12a及び第二移相用伝送線路12bは、互いにその全体が重なるように対向し合う状態を維持しながら回転移動を可能としている。このようにすることで、移相用伝送線路12が回転移動可能でありながら、接地層13a、13bのそれぞれと均等な間隔(d3=d4)で配置されることを、より簡素な構成で実現することができる。すなわち本実施形態による移相用伝送線路12は、複雑な金属加工を要することなく作製可能であるため、移相器1の製作コストを削減することができる。
ただし本実施形態による移相器1は、移相用伝送線路12が、第一移相用伝送線路12a及び第二移相用伝送線路12bにより構成される態様に限定されない。例えば、移相用伝送線路12は、装置用伝送線路10及びアンテナ用伝送線路11を挟み込む部分(第一接続部20a、20b及び第二接続部21a、21b)以外の部分(例えば、図3に示す領域A)が物理的に結合した一つの導体で構成される態様であってもよい。また、第一移相用伝送線路12a及び第二移相用伝送線路12bが、第一接続部20a、20bから第二接続部21a、21bへ延伸した先の端部で物理的に接続されるような態様であってもよい。
また本実施形態による移相器1の移相用伝送線路12は、回転軸を中心として回転移動可能な構成となっており、アンテナ用伝送線路11はこの回転軸を中心とした円弧状に形成されている。このようにすることで、移相用伝送線路12の回転移動距離に応じて、第二接続部21a、21bが当該円弧状に形成された線路上を移動する。このようにすることで移相器1は、移相用伝送線路12の回転移動量に比例して、伝送線路長が変化するような構成となる。したがって本実施形態による移相器1は、移相用伝送線路12の回転移動量に比例した位相変化を可能にし、位相制御のための機構を簡易化することができる。
ただし本実施形態による移相器1は、移相用伝送線路12が回転移動可能であって、アンテナ用伝送線路11がこの回転軸を中心とした円弧状に形成される態様に限定されない。すなわち、本実施形態による移相器1は、移相用伝送線路12とアンテナ用伝送線路11との接続位置(第二接続部21a、21bによる接続位置)が可変であって、その接続位置に応じて各接続端子110、111までの伝送線路長が変化する仕組みを有していればよい。
また本実施形態による移相器1は、第一接続部20a、20b及び第二接続部21a、21bが固体であるガラス、エポキシ樹脂、テフロン(登録商標)素材などの誘電体材料を介して形成される容量結合部であるとして説明したが、本実施形態による移相器1はこのような構成に限定されない。すなわち、第一接続部20a、20b及び第二接続部21a、21bは、絶縁体として空気を介して形成される容量結合部であってもよい。空気を介して形成された容量結合部は、固体(若しくは液体)の誘電体材料を用いて形成された容量結合部に生じる誘電損失が原理的に発生しない。このようにすることで、第一接続部20a、20b及び第二接続部21a、21bにおける電力の損失をさらに低減する効果を得ることができる。なおこの場合、移相用伝送線路12の回転移動に応じて間隔d1、d2が機械的に変動しないようにする目的で、第一接続部20a、20b及び第二接続部21a、21bが、その容量結合部の中に部分的に固体の誘電体材料を有する構成としてもよい。
また本実施形態による移相器1において、接地層13a、13bは、装置用伝送線路10、アンテナ用伝送線路11及び移相用伝送線路12と、空気を介して絶縁されている態様として説明したが、本実施形態による移相器1はこの態様にも限定されない。すなわち接地層13a、13bは、ガラス、エポキシ樹脂、テフロン(登録商標)素材等の固体(または液体)の誘電体を介して装置用伝送線路10、アンテナ用伝送線路11及び移相用伝送線路12と絶縁されていてもよい。また接地層13a、13bは、空気とこれら誘電体の両方を介して絶縁されていてもよい。
また本実施形態による移相器1において、接地層13a、13bは、一対の導体層が装置用伝送線路10、アンテナ用伝送線路11及び移相用伝送線路12全体を挟み込むように配される態様として説明したが、本実施形態による移相器1はこの態様にも限定されない。すなわち、接地層13a、13bは、略板状に形成された装置用伝送線路10等の面と同じ方向に延伸した面の端部全体でその垂直方向に(接地層13aが−X方向に、接地層13bが+X方向に)延伸して互いに接続することで、移相器1が全体として略箱状に形成された態様であってもよい。
また本実施形態による移相器1は、間隔d1と間隔d2、間隔3と間隔d4(図2)がそれぞれ均等となり、装置用伝送線路10、アンテナ用伝送線路11を対称軸として移相用伝送線路12及び接地層13a、13bが鏡面対称となるように配されることが特徴であるとして説明した。ここで本実施形態による移相器1は、間隔d1と間隔d2、間隔d3と間隔d4が物理的に完全に一致していることを必要としてはいない。すなわち、間隔d1と間隔d2、及び、間隔d3と間隔d4は、各伝送線路と接地層との間または各伝送線路間に生じる電気力線の集中を緩和させ、電力損失の低減効果が実効的に得られる範囲であれば完全に一致していることを要しない。
また本実施形態による移相器1は、第一接続部20a、20b及び第二接続部21a、21bに用いられる絶縁体は全て同一の比誘電率εrを有するものとして説明した。しかし第一接続部20a、20bに用いられる絶縁体の比誘電率εrと、第二接続部21a、21bに用いられる絶縁体の比誘電率εrは、例えば、移相器1の各伝送線路における伝送特性(インピーダンスの整合)が良好となることを考慮して、それぞれ異なる値が選択されても構わない。
また、第一接続部20a、20b及び第二接続部21a、21bに適用される絶縁体の比誘電率εrは、各伝送線路と接地層との間または各伝送線路間に生じる電気力線の集中を緩和させ、電力損失の低減効果が実効的に得られる範囲であれば、完全に一致していることを要しない。例えば、間隔d1が間隔d2よりも大きかった(d1>d2)としても、同時に、第一接続部20aに用いられる絶縁体の比誘電率εrを、第一接続部20bに用いられる絶縁体の比誘電率εrよりも大きくすれば、第一接続部20a、20bそれぞれの実効的な容量成分は同等となるので、電力損失の低減効果を得ることができる。
<第二の実施形態>
図4は、本発明の第二の実施形態による移相器の構造を示す斜視図である。なお図4に図示した移相器1は、第一の実施形態による移相器と同様、紙面手前側を「上面」、紙面奥手側を「下面」として使用するものとして説明する。なお第二の実施形態による移相器1において、第一の実施形態による移相器1と同一の機能構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
図4に示すように、本実施形態による移相器1は、導体板からなる装置用伝送線路10、アンテナ用伝送線路11a、11b、移相用伝送線路12及び接地層13a、13bを備えている。本実施形態による移相器1は、図4に示すように、二つのアンテナ用伝送線路11a、11bを有することで1入力4出力とした移相分配器である。この構成において、アンテナ用伝送線路11aは、第二接続部21a、21bにおける容量結合により移相用伝送線路12と接続している。同様にアンテナ用伝送線路11bは、第三接続部22a、22bにおける容量結合により移相用伝送線路12と接続している。このようにすることで、接続端子100から入力された高周波信号は、第一接続部20a、20bを介して移相用伝送線路12に伝搬した後、高周波信号の一部の成分が第三接続部22a、22bを介してアンテナ用伝送線路11bへと伝搬し、さらに所定の伝送線路長を伝搬して接続端子110b、111bに出力される。一方、高周波信号の他の成分は移相用伝送線路12をさらに伝搬した後、第二接続部21a、21bを介してアンテナ用伝送線路11aへと伝搬し、所定の伝送線路長を伝搬して接続端子110a、111aに出力される。また回転軸を中心として移相用伝送線路12が回転移動すると、その回転移動に応じて各アンテナ用伝送線路11a、11bとの接続位置(第二接続部21a、21b及び第三接続部22a、22bによる接続位置)が移動し、各々の伝送線路長が変化する仕組みとなっている。
<第三の実施形態>
図5は、本発明の第三の実施形態による移相器の構造を示す斜視図である。なお図5に図示した移相器1は、第一、第二の実施形態による移相器と同様、紙面手前側を「上面」、紙面奥手側を「下面」として使用するものとして説明する。なお第三の実施形態による移相器1において、第一、第二の実施形態による移相器1と同一の機能構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
図5に示すように、本実施形態による移相器1は、装置用伝送線路10、アンテナ用伝送線路11a、11b、移相用伝送線路12及び接地層13a、13bを備えている。
本実施形態による移相器1は、図5に示すように、二つのアンテナ用伝送線路11a、11bを有し、かつ、装置用伝送線路10がさらに別の接続端子101を有することで1入力5出力とした移相分配器である。装置用伝送線路10は、接続端子100と接続端子101との間に第一接続部20a、20bが設けられ、移相用伝送線路12と接続する構成となっている。したがって、接続端子100から入力された高周波信号は、その一部の成分が第一接続部20a、20bを介して移相用伝送線路12に伝搬して各接続端子110a、111a、110b、111bから出力されるとともに、他の成分がそのまま接続端子101から出力されることとなる。
<第四の実施形態>
図6は、本発明の第四の実施形態による移相器の構造を示す斜視図である。なお図6に図示した移相器1は、第一〜第三の実施形態による移相器と同様、紙面手前側を「上面」、紙面奥手側を「下面」として使用するものとして説明する。なお第四の実施形態による移相器1において、第一〜第三の実施形態による移相器1と同一の機能構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
図6に示すように、本実施形態による移相器1は、導体板からなる装置用伝送線路10、アンテナ用伝送線路11a、11b、移相用伝送線路12及び接地層13a、13bを備えている。本実施形態による移相器1は、第二の実施形態と同様、二つのアンテナ用伝送線路11a、11bを有することで1入力4出力とした移相分配器である。この構成において、アンテナ用伝送線路11aは、第二接続部21a、21bにより移相用伝送線路12と、アンテナ用伝送線路11bは、第三接続部22a、22bにより移相用伝送線路12と接続している。このようにすることで、接続端子100から入力された高周波信号は第一接続部20a、20bを介して移相用伝送線路12に伝搬した後、第二接続部21へ向かう成分と、第三接続部22へ向かう成分と、に二分される。そして各高周波信号は、移相用伝送線路12を伝搬した後、第二接続部21a、21b、第三接続部22a、22bを介してアンテナ用伝送線路11a、11bへと伝搬し、さらに所定の伝送線路長を伝搬して接続端子110a、111a、110b、111bに出力される。
ここで、図に示す回転軸を中心として移相用伝送線路12が回転移動すると、その回転移動に応じて各アンテナ用伝送線路11a、11bとの接続位置(第二接続部21a、21b及び第三接続部22a、22bによる接続位置)が移動し、各々の伝送線路長が変化する仕組みとなっている。
より具体的に説明すると、本実施形態による移相器1は、移相用伝送線路12の回転移動に応じて、第一接続部20a、20bから第二接続部21a、21bまでの線路長と、第一接続部20a、20bから第三接続部22a、22bまでの線路長と、が互いに増減しながら変化する。また、これと同時に、第二接続部21a、21bから接続端子110aまでの線路長と、第二接続部21a、21bから接続端子111aまでの線路長と、が互いに増減しながら変化する。さらに、第三接続部22a、22bから接続端子110bまでの線路長と、第三接続部22a、22bから接続端子111bまでの線路長と、が互いに増減しながら変化する。
上述した各伝送線路長の変化量は、移相用伝送線路12、または、各アンテナ用伝送線路11a、11bにおいて形成された円弧の大きさに基づいて決定される。ここで、図6に示す移相器1は、アンテナ用伝送線路11a、11bそれぞれの円弧の大きさが等しく、装置用伝送線路10を対称軸として鏡面対称となるように形成されているが、本実施形態においてはこの態様に限定されることはない。すなわち、本実施形態による移相器1は、移相用伝送線路12の回転移動に応じて、アンテナ用伝送線路11a、11bの各接続端子110a〜111bから出力される高周波信号の移相を所望の通りに変更可能となるように、例えば、アンテナ用伝送線路11a、11bそれぞれの円弧の大きさが異なっていてもよい。
<第五の実施形態>
図7は、本発明の第五の実施形態による移相器の構造を示す斜視図である。なお図7に図示した移相器1は、第一〜第四の実施形態による移相器と同様、紙面手前側を「上面」、紙面奥手側を「下面」として使用するものとして説明する。なお第五の実施形態による移相器1において、第一〜第四の実施形態による移相器1と同一の機能構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
図7に示すように、本実施形態による移相器1は、装置用伝送線路10、アンテナ用伝送線路11a、11b、移相用伝送線路12及び接地層13a、13bを備えている。
本実施形態による移相器1は、第三の実施形態と同様に、二つのアンテナ用伝送線路11a、11bを有し、かつ、装置用伝送線路10がさらに別の接続端子101を有することで1入力5出力とした移相分配器である。装置用伝送線路10は、接続端子100と接続端子101との間に第一接続部20a、20bが設けられ、移相用伝送線路12と接続する構成となっている。したがって、接続端子100から入力された高周波信号は、その一部の成分が第一接続部20a、20bを介して移相用伝送線路12に伝搬して各接続端子110a、111a、110b、111bから出力されるとともに、他の成分がそのまま接続端子101から出力されることとなる。
なお上述した第一〜第五の実施形態による移相器1は、装置用伝送線路10の接続端子100を介して高周波装置から出力された高周波信号を入力し、アンテナ用伝送線路11の各接続端子110、111等を介して各アンテナに向けて分配された高周波信号を出力するように用いられるものとして説明したが、各実施形態による移相器1はこのような用いられ方に限定されない。すなわち移相器1は、各アンテナが外部から吸収した電磁波信号によって励起された高周波信号をアンテナ用伝送線路11の各接続端子110、111等を介して入力する装置であってもよい。この場合、移相器1は、当該入力された各高周波信号が合成された一の高周波信号を、装置用伝送線路10の接続端子100を介して、高周波信号を入力する高周波装置(受信装置等)に向けて出力する。
1・・・移相器
10・・・装置用伝送線路
11・・・アンテナ用伝送線路
12a、12b・・・移相用伝送線路
13a、13b・・・接地層
100、101、110、111・・・接続端子
20a、20b・・・第一接続部
21a、21b・・・第二接続部
22a、22b・・・第三接続部

Claims (5)

  1. 高周波信号を入出力する高周波装置と接続される装置用伝送線路と、
    外部と電磁波信号を送受信するアンテナと接続されるアンテナ用伝送線路と、
    前記装置用伝送線路及び前記アンテナ用伝送線路のそれぞれを、前記装置用伝送線路及び前記アンテナ用伝送線路と均等な間隔を有して互いに離間した状態で挟み込む二つの導体板のみからなり前記装置用伝送線路及び前記アンテナ用伝送線路と容量結合する第一接続部及び第二接続部を有するとともに、前記第二接続部の前記アンテナ用伝送線路との接続位置が可変である移相用伝送線路と、
    前記装置用伝送線路、前記アンテナ用伝送線路及び前記移相用伝送線路全体を、前記第一接続部及び前記第二接続部が挟み込む方向と同じ方向に、前記装置用伝送線路、前記アンテナ用伝送線路及び前記移相用伝送線路と絶縁されながら挟み込む一対の接地層と、
    を備え、
    前記移相用伝送線路は、
    前記一対の接地層のそれぞれとの間隔が均等となるように設けられている
    ことを特徴とする移相器。
  2. 前記移相用伝送線路は、
    前記装置用伝送線路及び前記アンテナ用伝送線路の一方に配される第一移相用伝送線路と、
    前記装置用伝送線路及び前記アンテナ用伝送線路の他方に配される第二移相用伝送線路と、
    を有し、
    前記第一移相用伝送線路及び前記第二移相用伝送線路は、互いにその全体が重なるように対向し合う状態を維持しながら、前記アンテナ用伝送線路との接続位置を可変とする
    ことを特徴とする請求項1に記載の移相器。
  3. 前記移相用伝送路は、
    回転軸を中心に回転移動可能であり、
    前記アンテナ用伝送線路は、
    前記回転軸を中心とした円弧状に形成されている
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の移相器。
  4. 前記第一接続部及び前記第二接続部における容量結合は、空気を介して成される
    ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の移相器。
  5. 請求項1から請求項4の何れか一項に記載の移相器と、
    所定の高周波信号を入出力する高周波装置と、
    外部と電磁波信号を送受信する複数のアンテナと、
    を備えることを特徴とするアンテナシステム。
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