JP2018007195A - 移相器及びアンテナ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】出力インピーダンスが小さく小型な移相器及びアンテナ装置を提供する。【解決手段】信号の伝送線路を構成する信号導体2と、信号導体2と対向して配置されている誘電体からなる誘電体板3と、誘電体板3を移動させる移動機構と、を備え、誘電体板3の移動により、信号導体2と誘電体板3との対向面積が変化し、信号導体2を伝送される信号の位相が変化する移相器1であって、誘電体板3は、信号導体2と誘電体板3とが対向している重複部5と、信号導体2と誘電体板3とが対向していない非重複部6との間でインピーダンスを整合させるための変成器部7を備え、信号導体2は、非重複部6から変成器部7を介して重複部5に至る入力側信号導体21と、入力側信号導体21の重複部5側の端部と電気的に接続されており、重複部5から変成器部7を介さずに非重複部6に至る出力側信号導体22と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、移相器及びアンテナ装置に関する。
従来、アンテナ素子を介して送信又は受信される信号の位相を調節することが可能な移相器が、例えば携帯電話機用の基地局アンテナに用いられている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の移相器は、トリプレート線路内導体をコの字とし、トリプレート線路地導体と内導体間に誘電体板を可動可能に挿入している。この移相器では、誘電体板を移動させることにより、内導体と誘電体板の重複面積が変化する。そして、この重複面積が変化することによってトリプレート線路における実効誘電率が変化し、これに伴って電気線路長が変化するため、内導体を伝搬する信号の位相が変化する。従来の位相器では、入出力のインピーダンスは同一(例えば50Ω)とされるのが一般的である。
特開平11−205002号公報
ところで、アンテナ装置においては、移相器の出力は2分配回路に接続されることが多い。例えば、2分配回路の出力の一方は放射素子に接続され、2分配回路の出力の他方は次段の移相器に接続される。
2分配回路は、適用周波数がなるべく広帯域になるように設計すると入力は低インピーダンス、出力は高インピーダンスとなることが知られている。上述のように、従来の移相器の出力インピーダンスは伝送線路のインピーダンスと同じに設定されているため、広帯域で入力インピーダンスが小さい2分配回路を後段に接続するためには、移相器と2分配回路との間にλ/4変成器等の変成器(トランス)を別途設ける必要があった。変成器の追加は移相器の大型化にもつながるため、改善が望まれる。
そこで、本発明は、出力インピーダンスが小さく小型な移相器及びアンテナ装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決することを目的として、アンテナ素子を介して伝送される信号の伝送線路を構成する信号導体と、前記信号導体と対向して配置されている誘電体からなる誘電体板と、前記誘電体板を移動させる移動機構と、を備え、前記誘電体板の移動により、前記信号導体と前記誘電体板との対向面積が変化し、前記信号導体を伝送される信号の位相が変化する移相器であって、前記誘電体板は、前記信号導体と前記誘電体板とが対向している重複部と、前記信号導体と前記誘電体板とが対向していない非重複部との間でインピーダンスを整合させるための変成器部を備え、前記信号導体は、前記非重複部から前記変成器部を介して前記重複部に至る入力側信号導体と、前記入力側信号導体の前記重複部側の端部と電気的に接続されており、前記重複部から前記変成器部を介さずに前記非重複部に至る出力側信号導体と、を有する、移相器を提供する。
また、本発明は、上記課題を解決することを目的として、前記移相器を備えた、アンテナ装置を提供する。
本発明によれば、出力インピーダンスが小さく小型な移相器及びアンテナ装置を提供できる。
本発明の一実施の形態に係る移相器を示す図であり、一方の地導体を省略した斜視図である。 (a)は図1の移相器の一方の地導体を省略した平面図、(b)はそのA−A線断面図である。 図1の移相器に用いる誘電体板及び変成器部の一例を示す平面図である。 図1の移相器を用いたアンテナ装置の概略構成図である。
[実施の形態]
以下、本発明の実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
図1は、本実施の形態に係る移相器を示す図であり、一方の地導体を省略した斜視図である。また、図2(a)は図1の移相器の一方の地導体を省略した平面図、図2(b)はそのA−A線断面図である。
図1及び図2に示すように、移相器1は、図略のアンテナ素子を介して伝送される信号の伝送線路を構成する信号導体2と、信号導体2と対向して配置されている誘電体からなる誘電体板3と、誘電体板3を移動させる図略の移動機構と、を備えている。
本実施の形態では、信号導体2は、ガラスエポキシ等からなる基板8の表裏面に形成された配線パターンからなる。基板8の表裏面には、厚さ方向の一方から見て同じ形状の配線パターン(基板8の厚さ方向の中心に対して対称な配線パターン)が信号導体2として形成されている。基板8の表裏面に形成された配線パターンは、基板8を貫通するスルーホールにより電気的に接続されていてもよい。
なお、本実施の形態では、基板8の表裏面に形成された配線パターンを信号導体2として用いたが、電気良導体からなる板状の部材を信号導体として用いてもよい。また、基板8としてフィルム状のものを用いる場合、信号導体2は、基板8の一方の面に形成された配線パターンであってもよい。
信号導体2は、直線状に形成された入力側信号導体21と出力側信号導体22と、を有している。本実施の形態では、入力側信号導体21と出力側信号導体22とが直交して配置されており、全体として平面視でL字状に信号導体2が形成されている。入力側信号導体21と出力側信号導体22の詳細については後述する。
移相器1は、誘電体板3の信号導体2と反対側に配置される地導体4を備えている。地導体4は、電気良導体からなる板状の部材からなる。本実施の形態では、移相器1を、信号導体2を上下から挟み込むように2枚の地導体4を設けたトリプレート構造としている。以下、信号導体2の上方(図2(b)の上側)に配置される地導体4を第1地導体4aと呼称し、信号導体2の下方(図2(b)の下側))に配置される地導体4を第2地導体4bと呼称する。なお、図1及び図2(a)では、第1地導体4aを省略した図を示している。
誘電体板3は、平面視で矩形状の板状の部材からなる。本実施の形態では、誘電体板3は、信号導体2を上下から挟み込むように配置される第1誘電体板3aと第2誘電体板3bとからなる。第1誘電体板3aは、信号導体2と第1地導体4aとの間に配置され、第2誘電体板3bは、信号導体2と第2地導体4bとの間に配置される。両誘電体板3a,3bは、信号導体2と地導体4の直近に形成される電界の影響を受けないように、信号導体2および地導体4から離間して配置されている。つまり、第1誘電体板3aは、信号導体2および第1地導体4aから離間して配置され、第2誘電体板3bは、信号導体2および第2地導体4bから離間して配置されている。
両誘電体板3a,3bは、図示しない連結部材により連結されている。誘電体板3a,3bは、図略のDCモータ等の移動機構により、入力側信号導体21の長手方向に沿って(図2における左右方向に)移動可能に構成されている。
以下、移相器1における信号導体2と誘電体板3とが重なり合う部分を重複部5、信号導体2と誘電体板3とが重なり合わない部分を非重複部6と呼称する。非重複部6は、信号導体2と地導体4とが空気層を介して対向する部分である。
移相器1では、誘電体板3を移動機構により移動させ、信号導体2と誘電体板3との対向面積(重複部5の面積)を変化させることで、信号導体2を伝送される信号の位相を変化させるように構成されている。移相器1では、重複部5の面積が大きくなるほど信号の位相が遅れ、重複部5の面積が小さくなるほど信号の位相が進むことになる。よって、図2の場合、ある基準位置から図示左側(入力側信号導体21の信号入力側)に誘電体板3を移動させることで、信号の位相を基準位置における位相よりも遅らせ、基準位置から図示右側(出力側信号導体22側)に誘電体板3を移動させることで、信号の位相を基準位置における位相よりも進めることができる。誘電体板3の移動範囲は予め設定されており、移相器1では、この移動範囲内で誘電体板3を移動させることにより、重複部5の面積を変化させて信号の位相を変化させるように構成されている。
(変成器部7の説明)
本実施の形態に係る移相器1では、誘電体板3は、重複部5と非重複部6との間でインピーダンスを整合させるための変成器部(トランス部)7を備えている。
詳細は後述するが、本実施の形態では、出力側信号導体22は変成器部7を通らないように(変成器部7と重ならないように)配置されている。本実施の形態では、変成器部7は、誘電体板3の移動方向(図の左右方向)における両端部(つまり重複部5と非重複部6の境界部分)のうち、入力側信号導体21の入力側の端部に設けられている。誘電体板3は入力側信号導体21の長手方向に沿って移動されるため、変成器部7は、常に入力側信号導体21と重なる位置(重複部5と非重複部6の間)に存在することになる。
なお、変成器部7は、誘電体板3の一部を加工することで形成可能であるが(詳細は後述する)、本実施の形態では、変成器部7は誘電体板3の一部ではなく、誘電体板3とは別部材として取り扱う。すなわち、変成器部7と信号導体2とが重なり合う部分は、重複部5に含まれない。
移相器1では、変成器部7を2段構成としている。非重複部6側に形成される変成器部7を第1変成器部71、重複部5側に形成される変成器部7を第2変成器部72と呼称する。
第1変成器部71は、重複部5側(第2変成器部72側)に設けられた第1高インピーダンス部71aと、第1高インピーダンス部71aの非重複部6側に設けられた第1高インピーダンス部71aよりも特性インピーダンスが低い第1低インピーダンス部71bと、を備えている。第1高インピーダンス部71aにおける信号導体2と地導体4間の実効誘電率は、第1低インピーダンス部71bにおける信号導体2と地導体4間の実効誘電率よりも低い。
第2変成器部72は、重複部5側に設けられた第2高インピーダンス部72aと、第2高インピーダンス部72aの非重複部6側(第1変成器部71側)に設けられた第2高インピーダンス部72aよりも特性インピーダンスが低い第2低インピーダンス部72bと、を備えている。第2高インピーダンス部72aにおける信号導体2と地導体4間の実効誘電率は、第2低インピーダンス部72bにおける信号導体2と地導体4間の実効誘電率よりも低い。
移相器1では、第1変成器部71は、その両インピーダンス部71a,71bの長さLa,Lbを調整することで、非重複部6と、重複部5と非重複部6の中間の特性インピーダンス(中間特性インピーダンスと呼称する)とをインピーダンス整合させるように構成される。第2変成器部72は、その両インピーダンス部72a,72bの長さLc,Ldを調整することで、中間特性インピーダンスと重複部5とをインピーダンス整合させるように構成される。なお、ここでは変成器部7を2段構成としているが、1段構成としてもよい。
本実施の形態では、高インピーダンス部71a,72aは空気層からなり、低インピーダンス部71b,72bは、誘電体板3と同じ厚さで、かつ、誘電体板3と同じ材料の誘電体層からなる。
図3に示すように、例えば、誘電体板3に形成した2つの貫通孔9を高インピーダンス部71a,72aとし、貫通孔9と誘電体板3の端部との間、及び両貫通孔9の間の誘電体板3を低インピーダンス部71b,72bとして変成器部7を構成することが可能である。このように、高インピーダンス部71a,72aを空気層とし、かつ、低インピーダンス部71b,72bを、誘電体板3と同じ厚さで、かつ、誘電体板3と同じ材料の誘電体層とすることで、誘電体板3に貫通孔9を形成するのみで容易に変成器部7を実現することが可能になる。なお、図3では貫通孔9を矩形状に形成したが、貫通孔9の形状はこれに限定されるものではない。また、貫通孔9は、誘電体板3の側方(図3における上方あるいは下方)に開口した切欠きであってもよい。
(信号導体2の詳細の説明)
本実施の形態に係る移相器1では、信号導体2は、非重複部6から変成器部7を介して重複部5に至る入力側信号導体21と、入力側信号導体21の重複部5側の端部と電気的に接続されており、重複部5から変成器部7を介さずに非重複部6に至る出力側信号導体22と、を有している。
上述のように、本実施の形態では、入力側信号導体21及び出力側信号導体22は直線状に形成されており、入力側信号導体21と出力側信号導体22とが直交して(L字状に)配置されている。入力側信号導体21と出力側信号導体22との接続部における外側の角部は、面取りがなされた形状となっている。変成器部7は、誘電体板3における入力側信号導体21の入力側の端部に設けられており、誘電体板3の出力側信号導体22が通る位置の端部には、変成器部7が形成されていない。
出力側信号導体22は、重複部5に配置された第1出力側信号導体22aと、非重複部6に配置された第2出力側信号導体22bと、を一体に有している。本実施の形態では、第2出力側信号導体22bの導体断面積が、第1出力側信号導体22aの導体断面積よりも大きい。これは、第1及び第2出力側信号導体22a,22bの導体断面積を同一とすると、誘電体板3の有無により特性インピーダンスの差が生じ、第1出力側信号導体22aと第2出力側信号導体22bの境界で反射等の不具合が発生してしまうためである。
第2出力側信号導体22bの導体断面積は、第1出力側信号導体22aと第2出力側信号導体22bの特性インピーダンスが一致するように、適宜調整される。つまり、本実施の形態では、移相器1の出力インピーダンスは、重複部5における特性インピーダンスと等しくなる。
つまり、出力側信号導体22を重複部5側から非重複部6側に変成器部7を介さずに延出することで、重複部5における特性インピーダンスと同等の低インピーダンスでの出力が可能になる。その結果、入力インピーダンスが小さい広帯域の2分配回路を用いた場合であっても、当該2分配回路と移相器1との間に別途変成器を設ける必要がなくなる。つまり、移相器1によれば、移相器1の出力インピーダンスとその後段の2分配回路の入力インピーダンスの差が無い(あるいは殆ど無い)設計が可能となり、移相器1と2分配回路との間にλ/4変成器等の変成器を挿入する必要がなくなる。
なお、第1出力側信号導体22aと第2出力側信号導体22bの特性インピーダンスは完全に同一でなくてもよく、多少の誤差は許容される。具体的には、両出力側信号導体22a,22bの特性インピーダンスの差が、第1出力側信号導体22aの特性インピーダンスの10%以内であるとよい。
本実施の形態では、信号導体2が一定の厚さの配線パターンからなるため、信号導体2の導体断面積は、信号導体2の幅(導体幅)により調整される。つまり、本実施の形態では、第2出力側信号導体22bの幅が、第1出力側信号導体22aの幅よりも大きくなる。入力側信号導体21と第1出力側信号導体22aとの境界での反射等を抑制するため、入力側信号導体21と第1出力側信号導体22aの導体断面積(幅)は略同一とされる。そのため、第2出力側信号導体22bの導体断面積(幅)は、入力側信号導体21の導体断面積(幅)よりも大きくなる。なお、入力側信号導体21の導体断面積(幅)は一定とされる。
導体断面積が変わる第2出力側信号導体22bと第1出力側信号導体22aの境界と、誘電体板3の縁部分(重複部5と非重複部6との境界)がずれてしまうと、インピーダンス不整合による不具合が発生してしまうため、誘電体板3は、第2出力側信号導体22bと第1出力側信号導体22aの境界に沿って移動するように構成される必要がある。
本実施の形態では、誘電体板3における出力側信号導体22の延出側の端部を、誘電体板3の移動方向(入力側信号導体21の長手方向)と平行となるように形成することで、誘電体板3の移動にかかわらず、常に第2出力側信号導体22bと第1出力側信号導体22aの境界と、重複部5と非重複部6との境界とが一致するようにした。このように、本実施の形態では、出力側信号導体22は、誘電体板3の移動方向と平行に形成された誘電体板3の端部から延出されており、重複部5と非重複部6との境界にて導体断面積(幅)が変わっている(重複部5側よりも非重複部6側の方が導体断面積(幅)が大きくなっている)。
(アンテナ装置の説明)
図4は、本実施の形態に係る移相器1を用いたアンテナ装置41の概略構成図である。
図4に示すように、アンテナ装置41は、高周波信号が入力される入力端子42と、8個の移相器1(1a〜1h)と、7個の2分配回路44(44a〜44g)と、8個のアンテナ素子43(43a〜43h)と、を備えている。アンテナ装置41は、例えば、携帯電話の基地局アンテナとして用いられるものである。
アンテナ素子43は、鉛直方向に整列して配置されている。ここでは、鉛直方向上方から下方にかけて、アンテナ素子43a〜43hが順次配置されている。
2分配回路44は、入力端子42に入力された信号を2分配する第1分配回路44aと、第1分配回路44aによって2分配された信号をさらに2分配する第2分配回路44b,44cと、第2分配回路44b,44cによって2分配された信号のうち一方をさらに2分配する第3分配回路44d,44eと、第3分配回路44d,44eによって2分配された信号のうち一方をさらに2分配する第4分配回路44f,44gと、を有している。
第1分配回路44aの一方の出力と第2分配回路44bの入力との間に移相器1aが配置され、第1分配回路44aの他方の出力と第2分配回路44cの入力との間に移相器1bが配置される。また、第2分配回路44bの一方の出力と第3分配回路44dの入力との間に移相器1cが配置され、第2分配回路44bの他方の出力はアンテナ素子43dに接続されている。同様に、第2分配回路44cの一方の出力と第3分配回路44eの入力との間に移相器1dが配置され、第2分配回路44cの他方の出力はアンテナ素子43eに接続されている。
第3分配回路44dの一方の出力と第4分配回路44fの入力との間に移相器1eが配置され、第3分配回路44dの他方の出力がアンテナ素子43cに接続されている。同様に、第3分配回路44eの一方の出力と第4分配回路44gの入力との間に移相器1fが配置され、第3分配回路44dの他方の出力がアンテナ素子43cに接続されている。
第4分配回路44fの一方の出力は、移相器1gを介してアンテナ素子43aに接続されており、第4分配回路44fの他方の出力は、アンテナ素子43bに接続されている。同様に、第4分配回路44gの一方の出力は、移相器1hを介してアンテナ素子43hに接続されており、第4分配回路44gの他方の出力は、アンテナ素子43gに接続されている。
ここでは、移相器1a,1c,1e,1gが所定の移相量で位相を進ませるとき、移相器1b,1d,1f,1hは同じ移相量で位相を遅らせるように構成した。ここでは、移相器1a,1c,1e,1gと移相器1b,1d,1f,1hの誘電体板3の移動方向に互いに反転して配置すると共に、全ての移相器1a〜1hの誘電体板3を連結して共に移動するように構成することで、移相器1a,1c,1e,1gと移相器1b,1d,1f,1hの一方では位相を進めさせ、他方では位相を遅れさせる差動の移相器を構成した。
アンテナ装置41では、移相器1a〜1hによって信号の位相を変化させることにより、アンテナ素子43a〜43hから放射される電波の指向性(電気チルト角)を調節することが可能である。なお、ここでは、8個のアンテナ素子43(43a〜43h)と、8個の移相器1(1a〜1h)を用いる場合を説明したが、アンテナ素子43や移相器1の数は一例であり、図示のものに限定されない。
(実施の形態の作用及び効果)
以上説明したように、本実施の形態に係る移相器1では、誘電体板3は、重複部5と非重複部6との間でインピーダンスを整合させるための変成器部7を備え、信号導体2は、非重複部6から変成器部7を介して重複部5に至る入力側信号導体21と、入力側信号導体21の重複部5側の端部と電気的に接続されており、重複部5から変成器部7を介さずに非重複部6に至る出力側信号導体22と、を有している。
変成器部7を通らずに重複部5から非重複部6に延出される出力側信号導体22を有することで、移相器1の出力インピーダンスを重複部5における特性インピーダンスと同程度とすることが可能になり、出力インピーダンスを小さくすることが可能になる。これにより、広帯域に対応した入力インピーダンスの小さい2分配回路44を後段に接続する場合であっても、移相器1の出力インピーダンスと2分配回路44の入力インピーダンスの差を小さく(あるいはほぼゼロに)することが可能となる。その結果、移相器1と2分配回路との間にλ/4変成器等の変成器を挿入する必要がなくなり、移相器1の小型化に寄与する。
また、本実施の形態では、入力側信号導体21及び出力側信号導体22は直線状に形成されており、入力側信号導体21と出力側信号導体22とが直交して配置されているため、信号導体22をコの字状に形成した場合と比較して、移相器1の幅を小さく、誘電体板3の幅を小さくすることが可能であり、移相器1のさらなる小型化に寄与する。
さらに、本実施の形態では、移動機構は、誘電体板3を入力側信号導体21の長手方向に沿って移動させ、変成器部7は、誘電体板3の移動方向における両端部のうち、入力側信号導体21の入力側の端部に設けられているため、誘電体板3の移動にかかわらず、常に入力側信号導体21が変成器部7を介して非重複部6から重複部5に導入されることになり、入力側信号導体21における非重複部6と重複部5の境界のインピーダンス不整合を抑制できる。
さらにまた、本実施の形態では、出力側信号導体22は、重複部5に配置された第1出力側信号導体22aと、非重複部6に配置された第2出力側信号導体22bと、を一体に有し、第2出力側信号導体22bの導体断面積が、第1出力側信号導体22aの導体断面積よりも大きい。これにより、第2出力側信号導体22b(非重複部6)における特性インピーダンスを、第1出力側信号導体22a(重複部5)における特性インピーダンスに近づけることができる。その結果、出力側信号導体22における非重複部6と重複部5の境界のインピーダンス不整合を抑制でき、かつ移相器1の出力インピーダンスを重複部5の特性インピーダンスと同程度に小さくすることが可能になる。
(実施の形態のまとめ)
次に、以上説明した実施の形態から把握される技術思想について、実施の形態における符号等を援用して記載する。ただし、以下の記載における各符号等は、特許請求の範囲における構成要素を実施の形態に具体的に示した部材等に限定するものではない。
[1]アンテナ素子(43)を介して伝送される信号の伝送線路を構成する信号導体(2)と、前記信号導体(2)と対向して配置されている誘電体からなる誘電体板(3)と、前記誘電体板(3)を移動させる移動機構と、を備え、前記誘電体板(3)の移動により、前記信号導体(2)と前記誘電体板(3)との対向面積が変化し、前記信号導体(2)を伝送される信号の位相が変化する移相器(1)であって、前記誘電体板(3)は、前記信号導体(2)と前記誘電体板(3)とが対向している重複部(5)と、前記信号導体(2)と前記誘電体板(3)とが対向していない非重複部(6)との間でインピーダンスを整合させるための変成器部(7)を備え、前記信号導体(2)は、前記非重複部(6)から前記変成器部(7)を介して前記重複部(5)に至る入力側信号導体(21)と、前記入力側信号導体(21)の前記重複部(5)側の端部と電気的に接続されており、前記重複部(5)から前記変成器部(7)を介さずに前記非重複部(6)に至る出力側信号導体(22)と、を有する、移相器(1)。
[2]前記入力側信号導体(21)及び前記出力側信号導体(22)は直線状に形成されており、前記入力側信号導体(21)と前記出力側信号導体(22)とが直交して配置されている、[1]に記載の移相器(1)。
[3]前記移動機構は、前記誘電体板(3)を前記入力側信号導体(21)の長手方向に沿って移動させ、前記変成器部(7)は、前記誘電体板(3)の移動方向における両端部のうち、前記入力側信号導体(21)の入力側の端部に設けられている、[2]に記載の移相器(1)。
[4]前記出力側信号導体(22)は、前記重複部(5)に配置された第1出力側信号導体(22a)と、前記非重複部(6)に配置された第2出力側信号導体(22b)と、を一体に有し、前記第2出力側信号導体(22b)の導体断面積が、前記第1出力側信号導体(22a)の導体断面積よりも大きい、[3]に記載の移相器(1)。
[5]前記変成器部(7)は、空気層(71a,72a)と、前記空気層(71a,72a)の前記非重複部(6)側に設けられており、前記誘電体板(3)と同じ厚さで、かつ前記誘電体板(3)と同じ材料の誘電体層(71b,72b)からなる、[1]乃至[4]の何れか1項に記載の移相器(1)。
[6][1]乃至[5]の何れか1項に記載の移相器(1)を備えた、アンテナ装置(41)。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態では、伝送線路がトリプレート線路である場合を説明したが、伝送線路における伝送方式はこれに限定されず、例えばストリップ線路やマイクロストリップ線路であってもよい。
1…移相器
2…信号導体
21…入力側信号導体
22…出力側信号導体
3…誘電体板
4…地導体
5…重複部
6…非重複部
7…変成器部
8…基板

Claims (6)

  1. アンテナ素子を介して伝送される信号の伝送線路を構成する信号導体と、
    前記信号導体と対向して配置されている誘電体からなる誘電体板と、
    前記誘電体板を移動させる移動機構と、を備え、
    前記誘電体板の移動により、前記信号導体と前記誘電体板との対向面積が変化し、前記信号導体を伝送される信号の位相が変化する移相器であって、
    前記誘電体板は、前記信号導体と前記誘電体板とが対向している重複部と、前記信号導体と前記誘電体板とが対向していない非重複部との間でインピーダンスを整合させるための変成器部を備え、
    前記信号導体は、前記非重複部から前記変成器部を介して前記重複部に至る入力側信号導体と、前記入力側信号導体の前記重複部側の端部と電気的に接続されており、前記重複部から前記変成器部を介さずに前記非重複部に至る出力側信号導体と、を有する、
    移相器。
  2. 前記入力側信号導体及び前記出力側信号導体は直線状に形成されており、
    前記入力側信号導体と前記出力側信号導体とが直交して配置されている、
    請求項1に記載の移相器。
  3. 前記移動機構は、前記誘電体板を前記入力側信号導体の長手方向に沿って移動させ、
    前記変成器部は、前記誘電体板の移動方向における両端部のうち、前記入力側信号導体の入力側の端部に設けられている、
    請求項2に記載の移相器。
  4. 前記出力側信号導体は、前記重複部に配置された第1出力側信号導体と、前記非重複部に配置された第2出力側信号導体と、を一体に有し、
    前記第2出力側信号導体の導体断面積が、前記第1出力側信号導体の導体断面積よりも大きい、
    請求項3に記載の移相器。
  5. 前記変成器部は、空気層と、前記空気層の前記非重複部側に設けられており、前記誘電体板と同じ厚さで、かつ前記誘電体板と同じ材料の誘電体層からなる、
    請求項1乃至4の何れか1項に記載の移相器。
  6. 請求項1乃至5の何れか1つに記載の移相器を備えた、
    アンテナ装置。
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