JP5618478B2 - 新規セルラーゼ遺伝子 - Google Patents
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Description
[1]以下の(i)、(ii)、及び(iii)から選択されるタンパク質:
(i)配列番号2に記載のアミノ酸配列の1〜306番の配列を含むタンパク質;
(ii)配列番号2に記載のアミノ酸配列の1〜306番の配列において、1もしくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、及び/又は付加されたアミノ酸配列を含むエンドグルカナーゼ;
(iii)配列番号2に記載のアミノ酸配列の1〜306番の配列と70%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含むエンドグルカナーゼ、
[2]以下の(i)、(ii)、及び(iii)から選択されるタンパク質:
(i)配列番号4に記載のアミノ酸配列の1〜475番の配列を含むタンパク質;
(ii)配列番号4に記載のアミノ酸配列の1〜475番の配列において、1もしくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、及び/又は付加されたアミノ酸配列を含むエンドグルカナーゼ;
(iii)配列番号4に記載のアミノ酸配列の1〜475番の配列と70%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含むエンドグルカナーゼ、
[3]以下の(i)、(ii)、及び(iii)から選択されるタンパク質:
(i)配列番号6に記載のアミノ酸配列の1〜391番の配列を含むタンパク質;
(ii)配列番号6に記載のアミノ酸配列の1〜391番の配列において、1もしくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、及び/又は付加されたアミノ酸配列を含むエンドグルカナーゼ;
(iii)配列番号6に記載のアミノ酸配列の1〜391番の配列と70%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含むエンドグルカナーゼ、
[4]以下の(i)、(ii)、及び(iii)から選択されるタンパク質:
(i)配列番号8に記載のアミノ酸配列の1〜376番の配列を含むタンパク質;
(ii)配列番号8に記載のアミノ酸配列の1〜376番の配列において、1もしくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、及び/又は付加されたアミノ酸配列を含むエンドグルカナーゼ;
(iii)配列番号8に記載のアミノ酸配列の1〜376番の配列と70%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含むエンドグルカナーゼ、
[5]以下の(i)、(ii)、及び(iii)から選択されるタンパク質:
(i)配列番号10に記載のアミノ酸配列の1〜221番の配列を含むタンパク質;
(ii)配列番号10に記載のアミノ酸配列の1〜221番の配列において、1もしくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、及び/又は付加されたアミノ酸配列を含むエンドグルカナーゼ;
(iii)配列番号10に記載のアミノ酸配列の1〜221番の配列と70%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含むエンドグルカナーゼ、
[6]以下の(i)、(ii)、及び(iii)から選択されるタンパク質:
(i)配列番号12に記載のアミノ酸配列の1〜319番の配列を含むタンパク質;
(ii)配列番号12に記載のアミノ酸配列の1〜319番の配列において、1もしくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、及び/又は付加されたアミノ酸配列を含むエンドグルカナーゼ;
(iii)配列番号12に記載のアミノ酸配列の1〜319番の配列と70%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含むエンドグルカナーゼ、
[7]以下の(i)、(ii)、及び(iii)から選択されるタンパク質:
(i)配列番号14に記載のアミノ酸配列の1〜301番の配列を含むタンパク質;
(ii)配列番号14に記載のアミノ酸配列の1〜301番の配列において、1もしくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、及び/又は付加されたアミノ酸配列を含むエンドグルカナーゼ;
(iii)配列番号14に記載のアミノ酸配列の1〜301番の配列と70%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含むエンドグルカナーゼ、
[8]以下の(i)、(ii)、及び(iii)から選択されるタンパク質:
(i)配列番号16に記載のアミノ酸配列の1〜458番の配列を含むタンパク質;
(ii)配列番号16に記載のアミノ酸配列の1〜458番の配列において、1もしくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、及び/又は付加されたアミノ酸配列を含むβ−グルコシダーゼ;
(iii)配列番号16に記載のアミノ酸配列の1〜458番の配列と70%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含むβ−グルコシダーゼ、
[9]以下の(i)、(ii)、及び(iii)から選択されるタンパク質:
(i)配列番号18に記載のアミノ酸配列の1〜457番の配列を含むタンパク質;
(ii)配列番号18に記載のアミノ酸配列の1〜457番の配列において、1もしくは複数個のアミノ酸が欠失、置換、及び/又は付加されたアミノ酸配列を含むβ−グルコシダーゼ;
(iii)配列番号18に記載のアミノ酸配列の1〜457番の配列と70%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含むβ−グルコシダーゼ、
[10]糸状菌由来である、[1]〜[9]に記載のタンパク質、
[11]糸状菌がアクレモニウム・セルロリティカス(Acremonium cellulolyticus)に属する糸状菌である、[10]に記載のタンパク質、
[12][1]〜[9]に記載のタンパク質をコードする塩基配列を含む、ポリヌクレオチド、
[13]配列番号1に記載の塩基配列、又はその改変配列を含む、DNA、
[14]以下の(i)、(ii)、及び(iii)から選択されるDNA:
(i)[1]に記載のタンパク質をコードするDNA;
(ii)配列番号1に記載の塩基配列の136〜1437番の配列を含むDNA;
(iii)配列番号1に記載の塩基配列の136〜1437番の配列からなるDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつエンドグルカナーゼ活性を有するタンパク質をコードするDNA、
[15][14]に記載のDNAから、イントロン配列を除去したDNA、
[16]イントロン配列が、配列番号1に記載の塩基配列の233〜291番、351〜425番、579〜631番、697〜754番、又は、853〜907番の配列から選択される1以上の配列を含む配列である、[15]に記載のDNA、
[17][13]〜[16]に記載のDNAから、シグナル配列をコードする塩基配列を除去したDNA、
[18]シグナル配列をコードする塩基配列が、配列番号1に記載の塩基配列の136〜216番の配列である、[17]に記載のDNA、
[19]配列番号3に記載の塩基配列、又はその改変配列を含む、DNA、
[20]以下の(i)、(ii)、及び(iii)から選択されるDNA:
(i)[2]に記載のタンパク質をコードするDNA;
(ii)配列番号3に記載の塩基配列の128〜1615番の配列を含むDNA;
(iii)配列番号3に記載の塩基配列の128〜1615番の配列からなるDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつエンドグルカナーゼ活性を有するタンパク質をコードするDNA、
[21][19]〜[20]に記載のDNAから、シグナル配列をコードする塩基配列を除去したDNA、
[22]シグナル配列をコードする塩基配列が、配列番号3に記載の塩基配列の128〜187番の配列である、[21]に記載のDNA、
[23]配列番号5に記載の塩基配列、又はその改変配列を含む、DNA、
[24]以下の(i)、(ii)、及び(iii)から選択されるDNA:
(i)[3]に記載のタンパク質をコードするDNA;
(ii)配列番号5に記載の塩基配列の169〜1598番の配列を含むDNA;
(iii)配列番号5に記載の塩基配列の169〜1598番の配列からなるDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつエンドグルカナーゼ活性を有するタンパク質をコードするDNA、
[25][24]に記載のDNAから、イントロン配列を除去したDNA、
[26]イントロン配列が、配列番号5に記載の塩基配列の254〜309番、406〜461番、又は、1372〜1450番の配列から選択される1以上の配列を含む配列である、[25]に記載のDNA、
[27][23]〜[26]に記載のDNAから、シグナル配列をコードする塩基配列を除去したDNA、
[28]シグナル配列をコードする塩基配列が、配列番号5に記載の塩基配列の169〜231番の配列である、[27]に記載のDNA、
[29]配列番号7に記載の塩基配列、又はその改変配列を含む、DNA、
[30]以下の(i)、(ii)、及び(iii)から選択されるDNA:
(i)[4]に記載のタンパク質をコードするDNA;
(ii)配列番号7に記載の塩基配列の70〜1376番の配列を含むDNA;
(iii)配列番号7に記載の塩基配列の70〜1376番の配列からなるDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつエンドグルカナーゼ活性を有するタンパク質をコードするDNA、
[31][30]に記載のDNAから、イントロン配列を除去したDNA、
[32]イントロン配列が、配列番号7に記載の塩基配列の451〜500番、又は、765〜830番の配列から選択される1以上の配列を含む配列である、[31]に記載のDNA、
[33][29]〜[32]に記載のDNAから、シグナル配列をコードする塩基配列を除去したDNA、
[34]シグナル配列をコードする塩基配列が、配列番号7に記載の塩基配列の70〜129番の配列である、[33]に記載のDNA、
[35]配列番号9に記載の塩基配列、又はその改変配列を含む、DNA、
[36]以下の(i)、(ii)、及び(iii)から選択されるDNA:
(i)[5]に記載のタンパク質をコードするDNA;
(ii)配列番号9に記載の塩基配列の141〜974番の配列を含むDNA;
(iii)配列番号9に記載の塩基配列の141〜974番の配列からなるDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつエンドグルカナーゼ活性を有するタンパク質をコードするDNA、
[37][36]に記載のDNAから、イントロン配列を除去したDNA、
[38]イントロン配列が、配列番号9に記載の塩基配列の551〜609番、又は、831〜894番の配列から選択される1以上の配列を含む配列である、[37]に記載のDNA、
[39][35]〜[38]に記載のDNAから、シグナル配列をコードする塩基配列を除去したDNA、
[40]シグナル配列をコードする塩基配列が、配列番号9に記載の塩基配列の141〜185番の配列である[39]に記載のDNA、
[41]配列番号11に記載の塩基配列、又はその改変配列を含む、DNA、
[42]以下の(i)、(ii)、及び(iii)から選択されるDNA:
(i)[6]に記載のタンパク質をコードするDNA;
(ii)配列番号11に記載の塩基配列の114〜1230番の配列を含むDNA;
(iii)配列番号11に記載の塩基配列の114〜1230番の配列からなるDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつエンドグルカナーゼ活性を有するタンパク質をコードするDNA、
[43][42]に記載のDNAから、イントロン配列を除去したDNA、
[44]イントロン配列が、配列番号11に記載の塩基配列の183〜232番、又は、299〜357番の配列から選択される1以上の配列を含む配列である、[43]に記載のDNA、
[45][41]〜[44]に記載のDNAから、シグナル配列をコードする塩基配列を除去したDNA、
[46]シグナル配列をコードする塩基配列が、配列番号11に記載の塩基配列の114〜161番の配列である、[45]に記載のDNA、
[47]配列番号13に記載の塩基配列、又はその改変配列を含む、DNA、
[48]以下の(i)、(ii)、及び(iii)から選択されるDNA:
(i)[7]に記載のタンパク質をコードするDNA;
(ii)配列番号13に記載の塩基配列の124〜1143番の配列を含むDNA;
(iii)配列番号13に記載の塩基配列の124〜1143番の配列からなるDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつエンドグルカナーゼ活性を有するタンパク質をコードするDNA、
[49][48]に記載のDNAから、イントロン配列を除去したDNA、
[50]イントロン配列が、配列番号13に記載の塩基配列の225〜275番の配列である、[49]に記載のDNA、
[51][47]〜[50]に記載のDNAから、シグナル配列をコードする塩基配列を除去したDNA、
[52]シグナル配列をコードする塩基配列が、配列番号13に記載の塩基配列の124〜186番の配列である、[51]に記載のDNA、
[53]配列番号15に記載の塩基配列、又はその改変配列を含む、DNA、
[54]以下の(i)、(ii)、及び(iii)から選択されるDNA:
(i)[8]に記載のタンパク質をコードするDNA;
(ii)配列番号15に記載の塩基配列の238〜1887番の配列を含むDNA;
(iii)配列番号15に記載の塩基配列の238〜1887番の配列からなるDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつβ−グルコシダーゼ活性を有するタンパク質をコードするDNA、
[55][54]に記載のDNAから、イントロン配列を除去したDNA、
[56]イントロン配列が、配列番号15に記載の塩基配列の784〜850番、1138〜1205番、又は、1703〜1756番の配列から選択される1以上の配列を含む配列である、[55]に記載のDNA、
[57][53]〜[56]に記載のDNAから、シグナル配列をコードする塩基配列を除去したDNA、
[58]シグナル配列をコードする塩基配列が、配列番号15に記載の塩基配列の238〜321番の配列である、[57]に記載のDNA、
[59]配列番号17に記載の塩基配列、又はその改変配列を含む、DNA、
[60]以下の(i)、(ii)、及び(iii)から選択されるDNA:
(i)[9]に記載のタンパク質をコードするDNA;
(ii)配列番号17に記載の塩基配列の66〜1765番の配列を含むDNA;
(iii)配列番号17に記載の塩基配列の66〜1765番の配列からなるDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつβ−グルコシダーゼ活性を有するタンパク質をコードするDNA、
[61][60]に記載のDNAから、イントロン配列を除去したDNA、
[62]イントロン配列が、配列番号17に記載の塩基配列の149〜211番、404〜460番、934〜988番、又は、1575〜1626番の配列から選択される1以上の配列を含む配列である、[61]に記載のDNA、
[63][59]〜[62]に記載のDNAから、シグナル配列をコードする塩基配列を除去したDNA、
[64]シグナル配列をコードする塩基配列が、配列番号17に記載の塩基配列の66〜227番の配列である、[63]に記載のDNA、
[65][12]〜[64]に記載のDNAを含む、発現ベクター、
[66][65]に記載の発現ベクターで形質転換された、宿主細胞、
[67]宿主細胞が酵母又は糸状菌である、[66]に記載の宿主細胞、
[68]酵母が、サッカロミセス(Saccharomyces)属、ハンゼヌラ(Hansenula)属又はピキア(Pichia)属に属するものである、[67]に記載の宿主細胞、
[69]酵母が、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)である、[68]に記載の宿主細胞、
[70]糸状菌が、フミコーラ(Humicola)属、アスペルギルス(Aspergillus)属、トリコデルマ(Trichoderma)属、フザリウム(Fusarium)又はアクレモニウム(Acremonium)属に属するものである、[67]に記載の宿主細胞、
[71]糸状菌が、アクレモニウム・セルロリティカス(Acremonium cellulolyticus)、フミコーラ・インソレンス(Humicola insolens)、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)もしくはアスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)、トリコデルマ・ビリデ(Trichoderma viride)、又はフザリウム・オキシスポーラム(Fusarium oxysporum)である、[70]に記載の宿主細胞、
[72][12]〜[64]に記載のDNAに対応する遺伝子を、相同組み換えにより欠損させたアクレモニウム(Acremonium)属の糸状菌、
[73]糸状菌がアクレモニウム・セルロリティカス(Acremonium cellulolyticus)である、[72]に記載の糸状菌、
[74][66]〜[73]に記載の宿主細胞を培養し、その宿主及び/又はその培養物から[1]〜[9]に記載のタンパク質を採取する工程を含む、前記タンパク質の製造法、
[75][74]に記載の方法で生産された、タンパク質、
[76][1]〜[9]若しくは[75]に記載のタンパク質を含む、セルラーゼ調製物、
[77]バイオマスを糖化する処理方法であって、セルロース含有バイオマスを、[1]〜[9]若しくは[75]に記載のタンパク質、又は[76]に記載のセルラーゼ調製物と接触させる工程を含む、方法、
[78]セルロース含有繊維の処理方法であって、セルロース含有繊維を、[1]〜[9]若しくは[75]に記載のタンパク質、又は[76]に記載のセルラーゼ調製物と接触させる工程を含む、方法、
[79]古紙を脱インキ薬品により処理して脱インキを行う工程において、[1]〜[9]若しくは[75]に記載のタンパク質、又は[76]に記載のセルラーゼ調製物を用いることを特徴とする古紙の脱インキ方法、
[80]紙パルプのろ水性の改善方法であって、紙パルプを、[1]〜[9]若しくは[75]に記載のタンパク質、又は[76]に記載のセルラーゼ調製物で処理する工程を含む、方法、
[81]動物飼料の消化能を改善する方法であって、動物飼料を、[1]〜[9]若しくは[75]に記載のタンパク質、又は[76]に記載のセルラーゼ調製物で処理する工程を含む、方法
に関する。
本発明のタンパク質であるエンドグルカナーゼ及びβ−グルコシターゼは、配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18から選択されるアミノ酸配列における成熟タンパク質部分に対応する配列を含むか、あるいは、該アミノ酸配列と実質的に同等なアミノ酸配列を含むことができる。
本発明のポリヌクレオチドであるエンドグルカナーゼ及びβ−グルコシターゼ遺伝子は、前記の本発明のタンパク質をコードする塩基配列を含むことができ、また、配列番号1に記載の塩基配列の136〜1437番の配列、配列番号3に記載の塩基配列の128〜1615番の配列、配列番号5に記載の塩基配列の169〜1598番の配列、配列番号7に記載の塩基配列の70〜1376番の配列、配列番号9に記載の塩基配列の141〜974番の配列、配列番号11に記載の塩基配列の114〜1230番の配列、配列番号13に記載の塩基配列の124〜1143番の配列、配列番号15に記載の塩基配列の238〜1887番の配列、配列番号17に記載の塩基配列の66〜1765番の配列から選択される塩基配列、あるいは、該塩基配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズ可能な塩基配列を含むことができる。
本発明において「ストリンジェントな条件」とは、ハイブリダイゼーション後のメンブレンの洗浄操作を、高温度低塩濃度溶液中で行うことを意味し、例えば、2×SSC濃度(1×SSC:15mmol/Lクエン酸3ナトリウム、150mmol/L塩化ナトリウム)、0.5%SDS溶液中で、60℃、20分間の洗浄条件を意味する。
本発明のエンドグルカナーゼ及びβ−グルコシターゼ遺伝子は、例えば、以下の方法によりアクレモニウム・セルロリティカス又はその変異株から単離することができる。また、本発明に開示するように塩基配列が明らかとなっているため、人工的に化学合成することも可能である。
pACC3で形質転換された大腸菌(Escherichia coli TOP10/pACC3)は、平成20(2008)年10月9日付で独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター(〒305−8566日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1中央第6)に国際寄託された。受託番号は、FERM BP−11029である。
pACC5で形質転換された大腸菌(Escherichia coli TOP10/pACC5)は、平成20(2008)年10月9日付で独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター(〒305−8566日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1中央第6)に国際寄託された。受託番号は、FERM BP−11030である。
pACC6で形質転換された大腸菌(Escherichia coli TOP10/pACC6)は、平成20(2008)年10月9日付で独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター(〒305−8566日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1中央第6)に国際寄託された。受託番号は、FERM BP−11031である。
pACC7で形質転換された大腸菌(Escherichia coli TOP10/pACC7)は、平成20(2008)年10月9日付で独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター(〒305−8566日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1中央第6)に国際寄託された。受託番号は、FERM BP−11032である。
pACC8で形質転換された大腸菌(Escherichia coli TOP10/pACC8)は、平成20(2008)年10月9日付で独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター(〒305−8566日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1中央第6)に国際寄託された。受託番号は、FERM BP−11033である。
pACC9で形質転換された大腸菌(Escherichia coli TOP10/pACC9)は、平成20(2008)年10月9日付で独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター(〒305−8566日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1中央第6)に国際寄託された。受託番号は、FERM BP−11034である。
pACC10で形質転換された大腸菌(Escherichia coli TOP10/pACC10)は、平成20(2008)年10月9日付で独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター(〒305−8566日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1中央第6)に国際寄託された。受託番号は、FERM BP−11035である。
pBGLCで形質転換された大腸菌(Escherichia coli TOP10/pBGLC)は、平成20(2008)年10月9日付で独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター(〒305−8566日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1中央第6)に国際寄託された。受託番号は、FERM BP−11036である。
pBGLDで形質転換された大腸菌(Escherichia coli TOP10/pBGLD)は、平成20(2008)年10月9日付で独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター(〒305−8566日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1中央第6)に国際寄託された。受託番号は、FERM BP−11037である。
本発明においては、前記の配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18に記載されるアミノ酸配列、又はその改変アミノ酸配列をコードする塩基配列を含むDNA(以下、単に「本発明によるDNA配列」という)を、宿主微生物内で複製可能で、かつ、そのDNA配列がコードするタンパク質を発現可能な状態で含む発現ベクターが提供される。本発現ベクターは、自己複製ベクター、すなわち、染色体外の独立体として存在し、その複製が染色体の複製に依存しない、例えば、プラスミドを基本に構築することができる。また、本発現ベクターは、宿主微生物に導入されたとき、その宿主微生物のゲノム中に組み込まれ、それが組み込まれた染色体と一緒に複製されるものであってもよい。本発明によるベクター構築の手順及び方法は、遺伝子工学の分野で慣用されているものを用いることができる。
また、この発現ベクターによる微生物の形質転換も、この分野で慣用されている方法に従い実施することができる。
更に、この形質転換体を適当な培地で培養し、その培養物から上記の本発明によるタンパク質を単離して得ることができる。従って、本発明の別の態様によれば、前記の本発明による新規タンパク質の製造方法が提供される。形質転換体の培養及びその条件は、使用する微生物についてのそれと本質的に同等であってよい。また、形質転換体を培養した後、目的のタンパク質を回収する方法は、この分野で慣用されているものを用いることができる。
本発明における宿主糸状菌は、フミコーラ(Humicola)属、アスペルギルス(Aspergillus)属又はトリコデルマ(Trichoderma)属、フザリウム(Fusarium)属、又はアクレモニウム(Acremonium)属に属するものであることができる。更にそれらの好ましい例としては、フミコーラ・インソレンス(Humicola insolens)、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)若しくはアスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)、又はトリコデルマ・ビリデ(Trichoderma viride)、フザリウム・オキシスポーラム(Fusarium oxysporum)、又はアクレモニウム・セルロリティカス(Acremonium cellulolyticus)が挙げられる。
こうして得られた形質転換体を適当な培地で培養し、その培養物から上記した本発明のタンパク質を単離して得ることができる。形質転換体の培養及びその条件は、使用する微生物に応じて適宜に設定すればよい。また、培養液からの目的とするタンパク質の回収、精製も常法に従って行うことができる。
本発明の別の態様によれば、上記の本発明によるタンパク質(セルラーゼ)を含むセルラーゼ調製物が提供される。本発明によるセルラーゼ調製物は、本発明によるセルラーゼに、一般的に含まれる成分、例えば賦形剤(例えば、乳糖、塩化ナトリウム、ソルビトール等)、界面活性剤、防腐剤等とともに混合され製造されてもよい。また、本発明におけるセルラーゼ調製物はいずれか適当な形状、例えば粉末又は液体状に調製することができる。
本発明によれば、バイオマス糖化について本発明のセルラーゼ酵素(群)又はセルラーゼ調製物による処理で有意に糖化を改善できるものと考えられる。従って、本発明によれば、バイオマス糖化の改善方法であって、本発明のセルラーゼ酵素(群)又はセルラーゼ調製物でバイオマスを処理する工程を含む方法が提供される。本発明で処理できるバイオマスの例としては、稲わら、バガス、コーンストーバー、椰子の実などの果実の絞りかす、廃木材、並びにこれらに適切な前処理を施した材料が挙げられる。
(1-1)ゲノムDNAの単離
アクレモニウム・セルロリティカス(Acremonium cellulolyticus)ACCP-5-1株を(s)培地(2%ブイヨン、0.5%イーストエキス及び2%グルコース)で32℃にて2日間培養し、遠心分離により菌体を回収した。得られた菌体より、堀内らの方法(H.Horiuchi et. al., J.Bacteriol., 170, 272-278, (1988))に従いゲノムDNAを単離した。
Glycoside Hydrolase family 5に分類される既知のエンドグルカナーゼの配列を基に以下のプライマーを作製した。
ACC3-F:GGGCGTCTGTRTTYGARTGT(配列番号:19)
ACC3-R:AAAATGTAGTCTCCCCACCA(配列番号:20)
インバースPCR法はTrigliaらの方法(T Triglia et. al., Nucleic Acids Research, 16, 8186, (1988))に従い実施した。アクレモニウム・セルロリティカスのゲノムDNAをSalIで一晩消化し、Mighty Mix(タカラバイオ社製)を用いて環状DNAを作製した。本環状DNAをテンプレートに、ACC3遺伝子断片に含まれる下記の配列によりPCRを実施し、ACC3遺伝子の5’上流領域並びに3’下流領域を取得した。
ACC3-inv-F:ACTTCCAGACTTTCTGGTCC(配列番号:21)
ACC3-inv-R:AGGCCGAGAGTAAGTATCTC(配列番号:22)
上記5’上流領域並びに3’下流領域を実施例1-2に記載の方法により解析し、ACC3遺伝子の全長塩基配列を決定した。
インバースPCR法により得た塩基配列を基に以下のプライマーを作製し、ゲノムDNAをテンプレートにPCRを実施し、ACC3遺伝子を増幅した。
pACC3-F:GAAGGATGGTAGATTGTCCG(配列番号:23)
pACC3-R:ACCGAGAAGGATTTCTCGCA(配列番号:24)
増幅されたDNAをTOPO TAクローニングキット(インビトロジェン社製)によりpCR2.1-TOPOプラスミドベクターに挿入し、プラスミドpACC3を得た。得られたプラスミドpACC3により大腸菌(Escherichia coli)TOP10株(インビトロジェン社製)を形質転換することによりEscherichia coli TOP10株/pACC3を得た。
アクレモニウム・セルロリティカスACCP-5-1株をセルラーゼ誘導培地で32℃にて2日間培養し、遠心分離により菌体を回収した。得られた菌体を液体窒素で凍結後、乳鉢と乳棒を用いて磨砕した。この磨砕した菌体からISOGEN(ニッポンジーン社)により、添付のプロトコールに従い全RNAを単離した。更に全RNAから、mRNA Purification Kit(ファルマシア社)により、添付のプロトコールに従い、mRNAを精製した。
ACC3-N:ATGAAGACCAGCATCATTTCTATC(配列番号:25)
ACC3-C:TCATGGGAAATAACTCTCCAGAAT(配列番号:26)
上記ACC3 cDNA遺伝子を実施例1-2に記載の方法により解析し、pACC3遺伝子と比較することでイントロンの位置を決定した。
上記の方法によりアクレモニウム・セルロリティカスより単離されたエンドグルカナーゼACC3遺伝子は配列番号1に記載の塩基配列の136〜1437番に示された1302bpの塩基からなっていた。また、本ACC3遺伝子は配列番号1に記載の塩基配列の233〜291番、351〜425番、579〜631番、697〜754番、及び853〜907番に示される5つのイントロンが含まれていることが示された。オープンリーディングフレーム(ORF)から予測されるACC3のアミノ酸配列は配列番号2に示される通りであった。なお、シグナル配列予測ソフトSignalP 3.0により本ACC3の-27〜-1アミノ酸残基までがシグナル配列と推定した。
(2-1)ゲノムDNA並びにmRNAの単離とcDNAの作製
実施例1-1に記載の方法で、アクレモニウム・セルロリティカスACCP-5-1株のゲノムDNAを単離した。また、実施例1-4に記載の方法で、アクレモニウム・セルロリティカスACCP-5-1株のcDNAを作製した。
Glycoside Hydrolase family 7に分類される既知のエンドグルカナーゼのN末端アミノ酸配列並びにポリA塩基配列を基に以下のプライマーを作製した。
ACC5-F:CAGCAGGCCCCCACCCCNGAYAAYYTNGC(配列番号:27)
ACC5-R:AATTCGCGGCCGCTAAAAAAAAA(配列番号:28)
実施例1-3に記載の方法で、HindIIIで消化した環状DNAをテンプレートに、ACC5遺伝子断片に含まれる下記の配列によりPCRを実施し、ACC5遺伝子の5’上流領域並びに3’下流領域を取得した。
ACC5-inv-F:ATCTCACCTGCAACCTACGA(配列番号:29)
ACC5-inv-R:CCTCTTCCGTTCCACATAAA(配列番号:30)
上記5’上流領域並びに3’下流領域の塩基配列を解析し、ACC5遺伝子の全長塩基配列を決定した。
インバースPCR法により得た塩基配列を基に以下のプライマーを作製し、ゲノムDNAをテンプレートにPCRを実施し、ACC5遺伝子を増幅した。
pACC5-F:ATTGCTCCGCATAGGTTCAA(配列番号:31)
pACC5-R:TTCAGAGTTAGTGCCTCCAG(配列番号:32)
増幅されたDNAをTOPO TAクローニングキット(インビトロジェン社製)によりpCR2.1-TOPO プラスミドベクターに挿入し、プラスミドpACC5を得た。得られたプラスミドpACC5により大腸菌(Escherichia coli)TOP10株(インビトロジェン社製)を形質転換することによりEscherichia coli TOP10株/pACC5を得た。
ACC5遺伝子配列から開始コドン並びに終始コドンを含む下記のプライマーを作製し、cDNAをテンプレートにPCRを実施し、ACC5 cDNA遺伝子を増幅した。
ACC5-N:ATGGCGACTAGACCATTGGCTTTTG(配列番号:33)
ACC5-C:CTAAAGGCACTGTGAATAGTACGGA(配列番号:34)
上記ACC5 cDNA遺伝子の塩基配列を解析し、pACC5遺伝子と比較することでイントロンの位置を決定した。
上記の方法によりアクレモニウム・セルロリティカスより単離されたエンドグルカナーゼACC5遺伝子は配列番号3に記載の塩基配列の128〜1615番に示された1488bpの塩基からなっていた。オープンリーディングフレーム(ORF)から予測されるACC5のアミノ酸配列は配列番号4に示される通りであった。なお、シグナル配列予測ソフトSignalP 3.0により本ACC5の-20〜-1アミノ酸残基までがシグナル配列と推定した。
(3-1)ゲノムDNAの単離とゲノムライブラリーの作製
実施例1-1に記載の方法で、アクレモニウム・セルロリティカスACCP-5-1株のゲノムDNAを単離した。単離したゲノムDNAをSau3AIにより部分消化した。これをファージベクター・dMBL3クローニングキット(ストラタジーン社製)のBamHIアームに、ライゲーションキットVer.2(宝酒造社製)を用いて連結させた。これをエタノール沈殿後、TE緩衝液に溶解した。連結混合物をMaxPlaxλpackaging kit(エピセンターテクノロジー社製)を用い、ファージ粒子を形成させ、大腸菌XL1-blue MRA(P2)株に感染させた。この方法により1.1 X 104個のファージから成るゲノムDNAライブラリーが得られた。
Glycoside Hydrolase family 5に分類される既知のエンドグルカナーゼの配列を基に以下のプライマーを作製した。
ACC6-F:GTGAACATCGCCGGCTTYGAYTTYGG(配列番号:35)
ACC6-R:CCGTTCCACCGGGCRTARTTRTG(配列番号:36)
実施例3-1において作成したファージプラークを、ハイボンドN+ナイロントランスファーメンブラン(アマシャム社製)に転写し、アルカリ変性後、5倍濃度SSC(SSC:15mmol/Lクエン酸3ナトリウム、150mmol/L塩化ナトリウム)で洗浄し、乾燥させてDNAを固定した。ハイブリダイゼーションは、1時間のプレハイブリダイゼーション(42℃)の後、HRP標識プローブを添加し、4時間(42℃)ハイブリダイゼーションを行った。プローブの洗浄は6M尿素、0.4%SDS添加0.5倍濃度SSCで2回、2倍濃度SSCで2回行った。
プローブの洗浄を行ったナイロン膜は、検出溶液に1分間浸したあと、同社製ハイパーフィルムECLに感光させ、1個の陽性クローンを得た。陽性クローンからのDNA調製は、Maniatisらの方法(J.Sambrook,E.F.Fritsch and T.Maniat1s,"Molecular Cloning",Cold Spring Harbor Laboratory Press.1989)に従い、宿主大腸菌としてLE392を用いて行った。まず、LE392をLB-MM培地(1%ペプトン、0.5%イーストエキス、0.5%塩化ナトリウム、10mmol/L硫酸マグネシウム、0.2%マルトース)で一晩培養した。これにシングルプラーク由来のファージ溶液を感染させ、LB-MM培地で一晩培養した。これに、塩化ナトリウムを1Mに、そしてクロロホルムを0.8%になるよう加え、大腸菌の溶菌を促進させた。遠心分離により、菌体残渣をのぞき、10%PEG6000による沈澱からファージ粒子を回収した。ファージ粒子はSDS存在下、プロティナーゼKで消化し、これをフェノール処理、エタノール沈澱化によりファージDNAを回収した。
以上のように調製したDNAはECLダイレクトシステムを用い、サザンブロット解析を行った。実施例3-2のPCR増幅断片をプローブにハイブリダイゼーションを行った結果、2.9kbpのXbaI断片が染色体DNAと共通のハイブリダイゼーションパターンを示した。このXbaI断片をpUC118にクローン化し、プラスミドpUC-ACC6を得た後、プラスミドの塩基配列を解析した。
pUC-ACC6より得た塩基配列を基に以下のプライマーを作製し、ゲノムDNAをテンプレートにPCRを実施し、ACC6遺伝子を増幅した。
pACC6-F:CTCTGCATTGAATCCCGAGA(配列番号:37)
pACC6-R:GCAACGCTAAAGTGCTCATC(配列番号:38)
増幅されたDNAをTOPO TAクローニングキット(インビトロジェン社製)によりpCR2.1-TOPOプラスミドベクターに挿入し、プラスミドpACC6を得た。得られたプラスミドpACC6により大腸菌(Escherichia coli)TOP10株(インビトロジェン社製)を形質転換することによりEscherichia coli TOP10株/pACC6を得た。
実施例1-4に記載の方法で、アクレモニウム・セルロリティカスACCP-5-1株のcDNAを作製した。ACC6遺伝子配列から開始コドン並びに終始コドンを含む下記のプライマーを作製し、cDNAをテンプレートにPCRを実施し、ACC6 cDNA遺伝子を増幅した。
ACC6-N:ATGACAATCATCTCAAAATTCGGT(配列番号:39)
ACC6-C:TCAGGATTTCCACTTTGGAACGAA(配列番号:40)
上記ACC6 cDNA遺伝子の塩基配列を解析し、pACC6遺伝子と比較することでイントロンの位置を決定した。
上記の方法によりアクレモニウム・セルロリティカスより単離されたエンドグルカナーゼACC6遺伝子は配列番号5に記載の塩基配列の169〜1598番に示された1430bpの塩基からなっていた。また、本ACC6遺伝子は配列番号5に記載の塩基配列の254〜309番、406〜461番、及び1372〜1450番に示される3つのイントロンが含まれていることが示された。オープンリーディングフレーム(ORF)から予測されるACC6のアミノ酸配列は配列番号6に示される通りであった。なお、シグナル配列予測ソフトSignalP 3.0により本ACC6の-21〜-1アミノ酸残基までがシグナル配列と推定した。
(4-1)ゲノムDNAの単離とゲノムライブラリーの作製
実施例3-1に記載の方法で、アクレモニウム・セルロリティカスACCP-5-1株のゲノムDNAライブラリーを調製した。
Glycoside Hydrolase family 5に分類される既知のエンドグルカナーゼの配列を基に以下のプライマーを作製した。
ACC7-F:CACGCCATGATCGACCCNCAYAAYTAYG(配列番号:41)
ACC7-R:ACCAGGGGCCGGCNGYCCACCA(配列番号:42)
実施例3-3の記載の方法で、ゲノムDNAライブラリーをスクリーニングした結果、1個の陽性クローンを得た。得られた陽性クローンについてサザンブロット解析を行った結果、3.7kbpのXbaI断片が染色体DNAと共通のハイブリダイゼーションパターンを示した。このXbaI断片をpUC118にクローン化し、プラスミドpUC-ACC7を得た後、プラスミドの塩基配列を解析した。
pUC-ACC7より得た塩基配列を基に以下のプライマーを作製し、ゲノムDNAをテンプレートにPCRを実施し、ACC7遺伝子を増幅した。
pACC7-F:CAGTCAGTTGTGTAGACACG(配列番号:43)
pACC7-R:ACTCAGCTGGGTCTTCATAG(配列番号:44)
増幅されたDNAをTOPO TAクローニングキット(インビトロジェン社製)によりpCR2.1-TOPO プラスミドベクターに挿入し、プラスミドpACC7を得た。得られたプラスミドpACC7により大腸菌(Escherichia coli)TOP10株(インビトロジェン社製)を形質転換することによりEscherichia coli TOP10株/pACC7を得た。
実施例1-4に記載の方法で、アクレモニウム・セルロリティカスACCP-5-1株のcDNAを作製した。ACC7遺伝子配列から開始コドン並びに終始コドンを含む下記のプライマーを作製し、cDNAをテンプレートにPCRを実施し、ACC7 cDNA遺伝子を増幅した。
ACC7-N:ATGAGGTCTACATCAACATTTGTA(配列番号:45)
ACC7-C:CTAAGGGGTGTAGGCCTGCAGGAT(配列番号:46)
上記ACC7 cDNA遺伝子の塩基配列を解析し、pACC7遺伝子と比較することでイントロンの位置を決定した。
上記の方法によりアクレモニウム・セルロリティカスより単離されたエンドグルカナーゼACC7遺伝子は配列番号7に記載の塩基配列の70〜1376番に示された1307bpの塩基からなっていた。また、本ACC7遺伝子は配列番号7に記載の塩基配列の451〜500番、及び765〜830番に示される2つのイントロンが含まれていることが示された。オープンリーディングフレーム(ORF)から予測されるACC7のアミノ酸配列は配列番号8に示される通りであった。なお、シグナル配列予測ソフトSignalP 3.0により本ACC7の-20〜-1アミノ酸残基までがシグナル配列であると推定した。
(5-1)ゲノムDNAの単離とゲノムライブラリーの作製
実施例3-1に記載の方法で、アクレモニウム・セルロリティカスACCP-5-1株のゲノムDNAライブラリーを調製した。
ペニシリウム・ベルクロッサム(Penicillium verruculosum)由来のエンドグルカナーゼIIIのN末端、C末端のアミノ酸配列に対応するDNA配列に基づき、以下のプライマーを作製した。
MSW-N:CAACAGAGTCTATGCGCTCAATACTCGAGCTACACCAGT(配列番号:47)
MSW-C:CTAATTGACAGCTGCAGACCAA(配列番号:48)
実施例3-3の記載の方法で、ゲノムDNAライブラリーをスクリーニングした結果、1個の陽性クローンを得た。得られた陽性クローンについてサザンブロット解析を行った結果、約5kbpのSalI断片が染色体DNAと共通のハイブリダイゼーションパターンを示した。このSalI断片をpUC118にクローン化し、プラスミドpUC-ACC8を得た後、プラスミドの塩基配列を解析した。
pUC-ACC8より得た塩基配列を基に以下のプライマーを作製し、ゲノムDNAをテンプレートにPCRを実施し、ACC8遺伝子を増幅した。
pACC8-F:AAAGACCGCGTGTTAGGATC(配列番号:49)
pACC8-R:CGCGTAGGAAATAAGACACC(配列番号:50)
増幅されたDNAをTOPO TAクローニングキット(インビトロジェン社製)によりpCR2.1-TOPOプラスミドベクターに挿入し、プラスミドpACC8を得た。得られたプラスミドpACC8により大腸菌(Escherichia coli)TOP10株(インビトロジェン社製)を形質転換することによりEscherichia coli TOP10株/pACC8を得た。
実施例1-4に記載の方法で、アクレモニウム・セルロリティカスACCP-5-1株のcDNAを作製した。ACC8遺伝子配列から開始コドン並びに終始コドンを含む下記のプライマーを作製し、cDNAをテンプレートにPCRを実施し、ACC8 cDNA遺伝子を増幅した。
ACC8-N:ATGAAGCTAACTTTTCTCCTGAAC(配列番号:51)
ACC8-C:CTAATTGACAGATGCAGACCAATG(配列番号:52)
上記ACC8 cDNA遺伝子の塩基配列を解析し、pACC8遺伝子と比較することでイントロンの位置を決定した。
上記の方法によりアクレモニウム・セルロリティカスより単離されたエンドグルカナーゼACC8遺伝子は配列番号9に記載の塩基配列の141〜974番に示された834bpの塩基からなっていた。また、本ACC8遺伝子は配列番号9に記載の塩基配列の551〜609番、及び831〜894番に示される2つのイントロンが含まれていることが示された。オープンリーディングフレーム(ORF)から予測されるACC8のアミノ酸配列は配列番号10に示される通りであった。なお、シグナル配列予測ソフトSignalP 3.0により本ACC8の-15〜-1アミノ酸残基までがシグナル配列であると推定した。
(6-1)ゲノムDNA並びにmRNAの単離とcDNAの作製
実施例1-1に記載の方法で、アクレモニウム・セルロリティカスACCP-5-1株のゲノムDNAを単離した。また、実施例1-4に記載の方法で、アクレモニウム・セルロリティカスACCP-5-1株のcDNAを作製した。
Glycoside Hydrolase family 45に分類される既知のエンドグルカナーゼの配列を基に以下のプライマーを作製した。
ACC9-F:CCGGCTGCGGCAARTGYTAYMA(配列番号:53)
ACC9-R:AGTACCACTGGTTCTGCACCTTRCANGTNSC(配列番号:54)
実施例1-3に記載の方法で、SalI又はXbaIで消化した環状DNAをテンプレートに、ACC9遺伝子断片に含まれる下記の配列によりPCRを実施し、ACC9遺伝子の5’上流領域並びに3’下流領域を取得した。
ACC9-inv-F:CGAAGTGTTTGGTGACAACG(配列番号:55)
ACC9-inv-R:GTGGTAGCTGTATCCGTAGT(配列番号:56)
上記5’上流領域並びに3’下流領域の塩基配列を解析し、ACC9遺伝子の全長塩基配列を決定した。
インバースPCR法により得た塩基配列を基に以下のプライマーを作製し、ゲノムDNAをテンプレートにPCRを実施し、ACC9遺伝子を増幅した。
pACC9-F:TACATTCCGAAGGCACAGTT(配列番号:57)
pACC9-R:CTGAGCTGATTATCCTGACC(配列番号:58)
増幅されたDNAをTOPO TAクローニングキット(インビトロジェン社製)によりpCR2.1-TOPOプラスミドベクターに挿入し、プラスミドpACC9を得た。得られたプラスミドpACC9により大腸菌(Escherichia coli)TOP10株(インビトロジェン社製)を形質転換することによりEscherichia coli TOP10株/pACC9を得た。
ACC9遺伝子配列から開始コドン並びに終始コドンを含む下記のプライマーを作製し、cDNAをテンプレートにPCRを実施し、ACC9 cDNA遺伝子を増幅した。
ACC9-N:ATGAAGGCTTTCTATCTTTCTCTC(配列番号:59)
ACC9-C:TTAGGACGAGCTGACGCACTGGTA(配列番号:60)
上記ACC9 cDNA遺伝子の塩基配列を解析し、pACC9遺伝子と比較することでイントロンの位置を決定した。
上記の方法によりアクレモニウム・セルロリティカスより単離されたエンドグルカナーゼACC9遺伝子は配列番号11に記載の塩基配列の114〜1230番に示された1117bpの塩基からなっていた。また、本ACC9遺伝子は配列番号11に記載の塩基配列の183〜232番、及び299〜357番に示される2つのイントロンが含まれていることが示された。オープンリーディングフレーム(ORF)から予測されるACC9のアミノ酸配列は配列番号12に示される通りであった。なお、シグナル配列予測ソフトSignalP 3.0により本ACC9の-16〜-1アミノ酸残基までがシグナル配列であると推定した。
(7-1)ゲノムDNA並びにmRNAの単離とcDNAの作製
実施例1-1に記載の方法で、アクレモニウム・セルロリティカスACCP-5-1株のゲノムDNAを単離した。また、実施例1-4に記載の方法で、アクレモニウム・セルロリティカスACCP-5-1株のcDNAを作製した。
Glycoside Hydrolase family 61に分類される既知のエンドグルカナーゼの配列並びにポリA塩基配列を基に以下のプライマーを作製した。
ACC10-F:GGTGTACGTGGGCACCAAYGGNMGNGG(配列番号:61)
ACC10-R:AATTCGCGGCCGCTAAAAAAAAA(配列番号:62)
実施例1-3に記載の方法で、HindIIIで消化した環状DNAをテンプレートに、ACC10遺伝子断片に含まれる下記の配列によりPCRを実施し、ACC10遺伝子の5’上流領域並びに3’下流領域を取得した。
ACC10-inv-F:TTCTGCTACTGCGGTTGCTA(配列番号:63)
ACC10-inv-R:GAATAACGTAGGTCGACAAG(配列番号:64)
上記5’上流領域並びに3’下流領域の塩基配列を解析し、ACC10遺伝子の全長塩基配列を決定した。
インバースPCR法により得た塩基配列を基に以下のプライマーを作製し、ゲノムDNAをテンプレートにPCRを実施し、ACC10遺伝子を増幅した。
pACC10-F:CGTTGACCGAAAGCCACTT(配列番号:65)
pACC10-R:TGGCCTAAAGCTAAATGATG(配列番号:66)
増幅されたDNAをTOPO TAクローニングキット(インビトロジェン社製)によりpCR2.1-TOPO プラスミドベクターに挿入し、プラスミドpACC10を得た。得られたプラスミドpACC10により大腸菌(Escherichia coli)TOP10株(インビトロジェン社製)を形質転換することによりEscherichia coli TOP10株/pACC10を得た。
ACC10遺伝子配列から開始コドン並びに終始コドンを含む下記のプライマーを作製し、cDNAをテンプレートにPCRを実施し、ACC10 cDNA遺伝子を増幅した。
ACC10-N:ATGCCTTCTACTAAAGTCGCTGCCC(配列番号:67)
ACC10-C:TTAAAGGACAGTAGTGGTGATGACG(配列番号:68)
上記ACC10 cDNA遺伝子の塩基配列を解析し、pACC10遺伝子と比較することでイントロンの位置を決定した。
上記の方法によりアクレモニウム・セルロリティカスより単離されたエンドグルカナーゼACC10遺伝子は配列番号13に記載の塩基配列の124〜1143番に示された1020bpの塩基からなっていた。また、本ACC10遺伝子は配列番号13に記載の塩基配列の225〜275番に示される1つのイントロンが含まれていることが示された。オープンリーディングフレーム(ORF)から予測されるACC10のアミノ酸配列は配列番号14に示される通りであった。なお、シグナル配列予測ソフトSignalP 3.0により本ACC10の-21〜-1アミノ酸残基までがシグナル配列であると推定した。
(8-1)ゲノムDNA並びにcDNAの作製
実施例1-1に記載の方法で、アクレモニウム・セルロリティカスACCP-5-1株のゲノムDNAを単離した。また、実施例1-4に記載の方法で、アクレモニウム・セルロリティカスACCP-5-1株のcDNAを作製した。
Glycoside Hydrolase family 1に分類される既知のβ−グルコシダーゼの配列を基に以下のプライマーを作製した。
BGLC-F:CCTGGGTGACCCTGTACCAYTGGGAYYT(配列番号:69)
BGLC-R:TGGGCAGGAGCAGCCRWWYTCNGT(配列番号:70)
実施例1-3に記載の方法で、XbaIで消化した環状DNAをテンプレートに、BGLC遺伝子断片に含まれる下記の配列によりPCRを実施し、BGLC遺伝子の5’上流領域並びに3’下流領域を取得した。
BGLC-inv-F:GGAGTTCTTCTACATTTCCC(配列番号:71)
BGLC-inv-R:AACAAGGACGGCGTGTCAGT(配列番号:72)
上記5’上流領域並びに3’下流領域の塩基配列を解析し、BGLC遺伝子の全長塩基配列を決定した。
インバースPCR法により得た塩基配列を基に以下のプライマーを作製し、ゲノムDNAをテンプレートにPCRを実施し、BGLC遺伝子を増幅した。
pBGLC-F:CTCCGTCAAGTGCGAAGTAT(配列番号:73)
pBGLC-R:GGCTCGCTAATACTAACTGC(配列番号:74)
増幅されたDNAをTOPO TAクローニングキット(インビトロジェン社製)によりpCR2.1-TOPOプラスミドベクターに挿入し、プラスミドpBGLCを得た。得られたプラスミドpBGLCにより大腸菌(Escherichia coli)TOP10株(インビトロジェン社製)を形質転換することによりEscherichia coli TOP10株/pBGLCを得た。
BGLC遺伝子配列から開始コドン並びに終始コドンを含む下記のプライマーを作製し、cDNAをテンプレートにPCRを実施し、BGLC cDNA遺伝子を増幅した。
BGLC-N:ATGGGCTCTACATCTCCTGCCCAA(配列番号:75)
BGLC-C:CTAGTTCCTCGGCTCTATGTATTT(配列番号:76)
上記BGLC cDNA遺伝子の塩基配列を解析し、pBGLC遺伝子と比較することでイントロンの位置を決定した。
上記の方法によりアクレモニウム・セルロリティカスより単離されたβ−グルコシダーゼBGLC遺伝子は配列番号15に記載の塩基配列の238〜1887番に示された1650bpの塩基からなっていた。また、本BGLC遺伝子は配列番号15に記載の塩基配列の784〜850番、1138〜1205番、及び1703〜1756番に示される3つのイントロンが含まれていることが示された。オープンリーディングフレーム(ORF)から予測されるBGLCのアミノ酸配列は配列番号16に示される通りであった。なお、シグナル配列予測ソフトSignalP 3.0により本BGLCの-28〜-1アミノ酸残基までがシグナル配列であると推定した。
(9-1)ゲノムDNA並びにcDNAの作製
実施例1-1に記載の方法で、アクレモニウム・セルロリティカスACCP-5-1株のゲノムDNAを単離した。また、実施例1-4に記載の方法で、アクレモニウム・セルロリティカスACCP-5-1株のcDNAを作製した。
Glycoside Hydrolase family 1に分類される既知のβ−グルコシダーゼの配列を基に以下のプライマーを作製した。
BGLD-F:CACCGCCGCCTACCARRTNGARGG(配列番号:77)
BGLD-R:TGGCGGTGTAGTGGTTCATGSCRWARWARTC(配列番号:78)
実施例1-3に記載の方法で、XhoIで消化した環状DNAをテンプレートに、BGLD遺伝子断片に含まれる下記の配列によりPCRを実施し、BGLD遺伝子の5’上流領域並びに3’下流領域を取得した。
BGLD-inv-F:CGGTTTCAATATCGGTAAGC(配列番号:79)
BGLD-inv-R:GTGTCCAAAGCTCTGGAATG(配列番号:80)
上記5’上流領域並びに3’下流領域の塩基配列を解析し、BGLD遺伝子の全長塩基配列を決定した。
インバースPCR法により得た塩基配列を基に以下のプライマーを作製し、ゲノムDNAをテンプレートにPCRを実施し、BGLD遺伝子を増幅した。
pBGLD-F:TTCTCTCACTTTCCCTTTCC(配列番号:81)
pBGLD-R:AATTGATGCTCCTGATGCGG(配列番号:82)
増幅されたDNAをTOPO TAクローニングキット(インビトロジェン社製)によりpCR2.1-TOPOプラスミドベクターに挿入し、プラスミドpBGLDを得た。得られたプラスミドpBGLDにより大腸菌(Escherichia coli)TOP10株(インビトロジェン社製)を形質転換することによりEscherichia coli TOP10株/pBGLDを得た。
BGLD遺伝子配列から開始コドン並びに終始コドンを含む下記のプライマーを作製し、cDNAをテンプレートにPCRを実施し、BGLD cDNA遺伝子を増幅した。
BGLD-N:ATGGGTAGCGTAACTAGTACCAAC(配列番号:83)
BGLD-C:CTACTCTTTCGAGATGTATTTGTT(配列番号:84)
上記BGLD cDNA遺伝子の塩基配列を解析し、pBGLD遺伝子と比較することでイントロンの位置を決定した。
上記の方法によりアクレモニウム・セルロリティカスより単離されたβ−グルコシダーゼBGLD遺伝子は配列番号17に記載の塩基配列の66〜1765番に示された1700bpの塩基からなっていた。また、本BGLD遺伝子は配列番号17に記載の塩基配列の149〜211番、404〜460番、934〜988番、及び1575〜1626番に示される4つのイントロンが含まれていることが示された。オープンリーディングフレーム(ORF)から予測されるBGLDのアミノ酸配列は配列番号18に示される通りであった。なお、シグナル配列予測ソフトSignalP 3.0により本BGLDの-33〜-1アミノ酸残基までがシグナル配列であると推定した。
Claims (27)
- 以下の(i)、(ii)、及び(iii)から選択されるタンパク質:
(i)配列番号14に記載のアミノ酸配列の1〜301番の配列を含むタンパク質;
(ii)配列番号14に記載のアミノ酸配列の1〜301番の配列において、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、及び/又は付加されたアミノ酸配列を含むエンドグルカナーゼ;
(iii)配列番号14に記載のアミノ酸配列の1〜301番の配列と90%以上の同一性
を有するアミノ酸配列を含むエンドグルカナーゼ。 - 糸状菌由来である、請求項1に記載のタンパク質。
- 糸状菌がアクレモニウム・セルロリティカス(Acremonium cellulolyticus)に属する
糸状菌である、請求項2に記載のタンパク質。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載のタンパク質をコードする塩基配列を含む、ポリヌクレオチド。
- 配列番号13に記載の塩基配列を含む、DNA。
- 以下の(i)、(ii)から選択されるDNA:
(i)請求項1に記載のタンパク質をコードするDNA;
(ii)配列番号13に記載の塩基配列の124〜1143番の配列を含むDNA。 - 請求項6に記載のDNAから、イントロン配列を除去したDNA。
- イントロン配列が、配列番号13に記載の塩基配列の225〜275番の配列である、請求項7に記載のDNA。
- 請求項5〜8のいずれか一項に記載のDNAから、シグナル配列をコードする塩基配列を除去したDNA。
- シグナル配列をコードする塩基配列が、配列番号13に記載の塩基配列の124〜186番の配列である、請求項9に記載のDNA。
- 請求項4〜10のいずれか一項に記載のDNAを含む、発現ベクター。
- 請求項11に記載の発現ベクターで形質転換された、宿主細胞。
- 宿主細胞が酵母又は糸状菌である、請求項12に記載の宿主細胞。
- 酵母が、サッカロミセス(Saccharomyces)属、ハンゼヌラ(Hansenula)属又はピキア(Pichia)属に属するものである、請求項13に記載の宿主細胞。
- 酵母が、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)である、請求項14に記載の宿主細胞。
- 糸状菌が、フミコーラ(Humicola)属、アスペルギルス(Aspergillus)属、トリコデ
ルマ(Trichoderma)属、フザリウム(Fusarium)又はアクレモニウム(Acremonium)属
に属するものである、請求項13に記載の宿主細胞。 - 糸状菌が、アクレモニウム・セルロリティカス(Acremonium cellulolyticus)、フミ
コーラ・インソレンス(Humicola insolens)、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)もしくはアスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)、トリコデルマ・ビリデ(Trichoderma viride)、又はフザリウム・オキシスポーラム(Fusarium oxysporum)である、請求項16に記載の宿主細胞。 - 請求項4に記載のポリヌクレオチド、または、請求項5〜10のいずれか一項に記載のDNAに対応する遺伝子を、相同組み換えにより欠損させたアクレモニウム(Acremonium)属の糸状菌。
- 糸状菌がアクレモニウム・セルロリティカス(Acremonium cellulolyticus)である、
請求項18に記載の糸状菌。 - 請求項12〜17のいずれか一項に記載の宿主細胞を培養し、その宿主及び/又はその培養物から請求項1に記載のタンパク質を採取する工程を含む、前記タンパク質の製造法。
- 請求項20に記載の方法で生産された、タンパク質。
- 請求項1又は21に記載のタンパク質を含む、セルラーゼ調製物。
- バイオマスを糖化する処理方法であって、セルロース含有バイオマスを、請求項1又は21に記載のタンパク質、又は請求項22に記載のセルラーゼ調製物と接触させる工程を含む、方法。
- セルロース含有繊維の処理方法であって、セルロース含有繊維を、請求項1又は21に記載のタンパク質、又は請求項22に記載のセルラーゼ調製物と接触させる工程を含む、方法。
- 古紙を脱インキ薬品により処理して脱インキを行う工程において、請求項1又は21に記載のタンパク質、又は請求項22に記載のセルラーゼ調製物を用いることを特徴とする
古紙の脱インキ方法。 - 紙パルプのろ水性の改善方法であって、紙パルプを、請求項1又は21に記載のタンパク質、又は請求項22に記載のセルラーゼ調製物で処理する工程を含む、方法。
- 動物飼料の消化能を改善する方法であって、動物飼料を、請求項1又は21に記載のタンパク質、又は請求項22に記載のセルラーゼ調製物で処理する工程を含む、方法。
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