JP5614257B2 - 通信装置 - Google Patents
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Description
例えば、NGN(Next Generation Network)でSIP通信を行う際には、SIPヘッダ部分、SDP(Session Description Protocol:セッション記述プロトコル)部分ともに最大バイト数がITU−T(国際電気通信連合)の勧告で定められており、TTC標準 JT−Q3402 NGN UNIシグナリングプロファイルプロトコルセット1(第1.0版)では、SDPの最大サイズは1000バイト以下と定められている。
従来のSIP通信端末では、例えば、SDPに記載するメディアセッションの種類を増やしてしまうと、メディア接続情報として記載する文字数が増えてしまう。特に、メディア接続先として複数のIPアドレス(IPv4、IPv6等)を記載した場合、SDPに記載することのできる最大サイズを越えてしまい、通信ができないという問題があった。例えば、IPv6アドレスをフルで記載すると、39バイト(例:2001:db08:bd05:01d2:288a:1fc0:1001:10ee)の文字数となってしまう。
これを解決するために、上述したようなデータ圧縮方法を用いることもできるが、送信端末、受信端末ともにデータの符号化/復号化の仕組みを実装する必要があるため、処理が複雑になってしまい、パフォーマンスが低減してしまうといった問題や、その符号化/復号化のアルゴリズムを実装している端末同士でしか通信が行えないといった問題があった。
特許文献1には、SIPメッセージのデータサイズを低減させるために、ASCIIコードでやりとりされるメッセージデータをバイナリデータに変換してデータサイズを低減させる構成、およびメッセージ中に複数回登場する文字列をコードブックを用いて符号化/復号化することにより、データサイズを低減させる構成について開示されている。
この発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、SIP通信端末(通信装置)が、SIPメッセージのデータサイズを低減させた場合でも、相手先端末(相手先装置)と通信できないという状態を回避できるようにすることを目的とする。
さらに、上記サイズ低減手段が、上記選択したIPアドレスのみに書き換えた内容のSIPメッセージに基づいて相手先装置との間にセッションが確立されなかった場合に、上記複数バージョンのうち、上記選択したバージョンとは異なるバージョンの1つを選択し、上記作成されたSIPメッセージの内容を該選択したバージョンのIPアドレスのみに書き換えるようにするとよい。
(1)上記接続先情報設定手段を、上記接続先情報としてIPアドレスを設定する手段とし、上記サイズ低減手段が、上記作成されたSIPメッセージに記載されている上記接続先情報設定手段によって設定されたIPアドレスが省略可能な形式の場合に、そのIPアドレスを省略形式に書き換える。
以下の実施形態では、SIP通信端末がSIPパケットをエンコードする際に記載するIPアドレスの記述に際して、以下の特徴を有する。
すなわち、ユーザの操作によって入力されたIPアドレス(例えばIPv6アドレス)が省略形で記載されていない場合に、そのIPアドレスを、例えば以下に示すように省略形に変換することにより、SIPメッセージに記載する際のIPアドレスの文字数を減少させることを特徴としている。
2001:0001:0000:0000:088a:1fc0:0001:10ee
<省略形>
2001:1::88a:1fc0:1:10ee
そこで、その特徴について詳細に説明する。
図1は、そのSIP通信端末の主要な構成の一例を示すブロック図である。
このSIP通信端末は、例えばネットワークファクシミリ装置であり、操作表示部1と、システム制御部2と、T.38パケット通信制御部3と、SIPパケット通信制御部4とを備えている。
システム制御部2は、このSIP通信端末全体を制御するマイクロコンピュータ(CPU)を用いたものである。
T.38パケット通信制御部3は、ネットワークへの送受信のために、T.38パケットのデコード/エンコードを行うものである。
ここで、システム制御部2が、図示しないROM等のメモリに記憶されているプログラムを実行し、操作表示部1、T.38パケット通信制御部3、およびSIPパケット通信制御部4を使用することにより、この発明に関わる接続先情報設定手段、SIPメッセージ作成手段、およびサイズ低減手段としての機能を果すことができる。
図2は、そのSIPメッセージのシーケンス例を示す図である。
図1に示したSIP通信端末Aでは、相手先端末(相手先装置)であるSIP通信端末Bとのメディア接続要求を行う「INVITE」リクエスト、INVITE受信処理中であることを示す「100 Trying」レスポンス、メディア接続要求への最終応答を行う「200 OK」レスポンス、最終応答を受信したことを通知する「ACK」リクエストを用いて、メディアセッション(以下単に「セッション」ともいう)が確立される。
図3に、「INVITE」リクエストの記載例(ITU−T勧告T.38FAX通信)を示す。
これらの接続先情報は、メディア記述のc行に記載されるIPアドレスおよびm行に記載されるメディア種別が増える度に記載が追加される。受信端末は、送信端末が提示した接続情報に対して、通常は1つまたは複数の接続先を選択して応答し、接続を行う。
〔第1実施例〕
まず、図1に示したSIP通信端末によるこの発明に関わる処理の第1実施例について説明する。
図4は、その第1実施例を示すフローチャートである。
そして、SIPメッセージを作成した場合に図4に示す処理を開始し、まずステップS1へ進む。
ステップS2では、作成したSIPメッセージの内容を代替可能な形式に書き換えて再構成し、メッセージサイズを低減させることにより、最大サイズの規定値内に収まるようにする。具体的な書き換え処理等については、第2実施例以降に示す。
最後のステップS3では、ステップS2で再構成した内容のSIPメッセージあるいは再構成していない元のSIPメッセージを、接続するパケット網(実際には相手先端末)へ送出する。
ここで、再構成したSIPメッセージあるいは再構成していない元のSIPメッセージに基づいて相手先端末との間にセッションを確立させることができる。つまり、そのSIPメッセージ(「INVITE」リクエスト)を接続するパケット網へ送信することにより、相手先端末との間にセッションを確立させることができる。
次に、図1に示したSIP通信端末によるこの発明に関わる処理の第2実施例について説明する。
図5は、その第2実施例を示すフローチャートである。
このSIP通信端末は、ステップS11(図4のS1と同じ)での判別の結果、作成したSIPメッセージのサイズが最大サイズの規定値を超えている場合に、ステップS12へ進む。
最後のステップS13では、再構成した内容のSIPメッセージあるいは再構成していない元のSIPメッセージを、を接続するパケット網へ送出する。
なお、ユーザ操作によって設定されたIPアドレスは、例えば通信宛先IPアドレスや、自機のIPアドレス等がある。
次に、図1に示したSIP通信端末によるこの発明に関わる処理の第3実施例について説明する。
図6は、その第3実施例を示すフローチャートである。
このSIP通信端末は、ステップS21(図4のS1と同じ)での判別の結果、作成したSIPメッセージのサイズが最大サイズの規定値を超えている場合に、ステップS22へ進む。
次に、図1に示したSIP通信端末によるこの発明に関わる処理の第4実施例について説明する。
図7は、その第4実施例を示すフローチャートである。
このSIP通信端末は、ユーザ操作により、接続先情報として複数バージョンのIPアドレスを設定可能とし、SIPメッセージ(「INVITE」リクエスト)を作成する際に、複数バージョンのIPアドレスを接続先候補情報としてSDP記述部には記載することができる。
次に、図1に示したSIP通信端末によるこの発明に関わる処理の第5実施例について説明する。
図8は、その第5実施例を示すフローチャートである。
このSIP通信端末は、ステップS41〜S44で図7のステップS31〜S34と同様の処理を行った後、ステップS45へ進む。
なお、IPバージョンの選択は、予め設定された優先順位に従って行えばよい。また、選択可能なIPバージョンが3つ以上あった場合には、ステップS44〜S46の処理を繰り返せばよい。
次に、図1に示したSIP通信端末によるこの発明に関わる処理の第6実施例について説明する。
図9は、その第2実施例を示すフローチャートである。
このSIP通信端末は、ユーザ操作により、接続先情報として複数バージョンのトランスポートプロトコルを設定可能とし、SIPメッセージ(「INVITE」リクエスト)を作成する際に、複数のトランスポートプロトコルを接続先候補情報としてSDP記述部に記載することができる。
次に、図1に示したSIP通信端末によるこの発明に関わる処理の第7実施例について説明する。
図10は、その第7実施例を示すフローチャートである。
このSIP通信端末は、ステップS61〜S64で図9のステップS51〜S54と同様の処理を行った後、ステップS65へ進む。
なお、トランスポートプロトコルの選択は、予め設定された優先順位に従って行えばよい。また、選択可能なトランスポートプロトコルが3つ以上あった場合には、ステップS64〜S66の処理を繰り返せばよい。
このプログラムは、SIP通信端末を制御するコンピュータ(CPU)に、この発明に関わる接続先情報設定手段、SIPメッセージ作成手段、およびサイズ低減手段としての機能を実現させるためのプログラムであり、このようなプログラムをCPUに実行させることにより、上述したような作用効果を得ることができる。
さらに、ネットワークに接続され、印刷制御プログラムを記録した記録媒体を備える外部機器あるいは印刷制御プログラムを記憶手段に記憶した外部機器からダウンロードして実行させることも可能である。
4:SIPパケット通信制御部
Claims (6)
- SIPを用い、パケット網を介して相手先装置との間でメッセージのやりとりを行う通信装置において、
前記相手先装置と接続するための接続先情報を設定する接続先情報設定手段と、
該接続先情報設定手段によって設定された接続先情報に基づいてSIPメッセージを作成するSIPメッセージ作成手段と、
該SIPメッセージ作成手段によってSIPメッセージが作成された結果、該作成されたSIPメッセージのサイズが規定されている最大メッセージサイズを超えているかどうかを判別し、超えている場合に、前記作成されたSIPメッセージの内容を書き換えてメッセージサイズを低減させるサイズ低減手段とを設け、
前記接続先情報設定手段は、前記接続先情報として複数バージョンのIPアドレスを設定可能であり、
前記サイズ低減手段は、前記作成されたSIPメッセージに前記接続先情報設定手段によって複数バージョンのIPアドレスが記載されている場合に、該複数バージョンのいずれか1つを選択し、前記作成されたSIPメッセージの内容を該選択したバージョンのIPアドレスのみに書き換えることを特徴とする通信装置。 - 前記サイズ低減手段は、前記選択したIPアドレスのみに書き換えた内容のSIPメッセージに基づいて相手先装置との間にセッションが確立されなかった場合に、前記複数バージョンのうち、前記選択したバージョンとは異なるバージョンの1つを選択し、前記作成されたSIPメッセージの内容を該選択したバージョンのIPアドレスのみに書き換えることを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
- 前記接続先情報設定手段は、前記接続先情報としてIPアドレスを設定する手段であり、
前記サイズ低減手段は、前記作成されたSIPメッセージに記載されている前記接続先情報設定手段によって設定されたIPアドレスが省略可能な形式の場合に、該IPアドレスを省略形式に書き換えることを特徴とする請求項1に記載の通信装置。 - 前記接続先情報設定手段は、前記接続先情報としてIPアドレスを設定する手段であり、
前記サイズ低減手段は、前記作成されたSIPメッセージに記載されている前記接続先情報設定手段によって設定されたIPアドレスをホスト名に置換可能な場合で、かつ該ホスト名で記載した方がメッセージサイズが低減できる場合に、該IPアドレスを該ホスト名に書き換えることを特徴とする請求項1に記載の通信装置。 - 前記接続先情報設定手段は、前記接続先情報として複数のトランスポートプロトコルを設定可能であり、
前記サイズ低減手段は、前記作成されたSIPメッセージに前記接続先情報設定手段によって複数のトランスポートプロトコルが記載されている場合に、該複数のトランスポートプロトコルのいずれか1つを選択し、前記作成されたSIPメッセージの内容を該選択したトランスポートプロトコルのみに書き換えることを特徴とする請求項1に記載の通信装置。 - 前記サイズ低減手段は、前記選択したトランスポートプロトコルのみに書き換えた内容のSIPメッセージに基づいて相手先装置との間にセッションが確立されなかった場合に、前記複数のトランスポートプロトコルのうち、前記選択したトランスポートプロトコルとは異なるトランスポートプロトコルの1つを選択し、前記作成されたSIPメッセージの内容を該選択したトランスポートプロトコルのみに書き換えることを特徴とする請求項5に記載の通信装置。
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