JP5613880B2 - 増設ユニット及びその増設ユニットを含む電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば信号変換器、計測制御用遠隔入出力機または制御用プログラマブルコントローラなどの各種計装用の電子機器の一部のユニットを構成し、相互に隣接させてDINレールなどの支持レールに取り付けるための、増設ユニット及びその増設ユニットを含む電子機器に関するものである。
従来、電子機器を構成する複数のユニットを相互に隣接させて、それらをまとめて外部の電子機器と電気的にバス接続する装置としては、所謂バックプレーンと称される構成が知られていた(例えば、特許文献1参照)。
これは、予め同一基板上において複数実装されたピンヘッダのピンが、カードスロットルでスライド方向が予め位置決めされたICカードの先端側の接続部に挿入されることにより、電気的な導通が可能となっている。
また、ドイツ規格協会の規格に定められたDINレールなどの支持レールに、各種計装用の電子機器を構成するユニットを相互に隣接させて取り付けるため、隣接間の電気的な接続と機械的な接続の両方を併せて可能としたものとして、雌雄一対のコネクタハウジング(雄側コネクタと雌側コネクタ)を挿通接続し、かつ、ロック片の係合凹部をロック片係合部に係合させる構成も知られていた(例えば、特許文献2参照)。
後者における従来の技術を、図16(a)に示した従来の機器群取付装置の接続前の斜視図と、図16(b)の(1)〜(3)に示した要部の接続状態を段階的に説明する部分断面図を参照して説明する。
ここで、端子台連結装置は、ロック片27と、ロック片係合部25とからなり、ロック片27は相互に隣接する端子台51,52の一方の端子台52の側面に形成され、先端が先細状であって係合凹部27aを有するものである。
また、ロック片係合部25は、端子台51において隣接する端子台52の対向面側の角部に、ロック片27の係合凹部27aが係合するように形成されたものである。
具体的には、端子台51,52の上端部の角部であって、上端面ならびに側面を連通するようにロック片挿入口28を形成することにより得られたロック片係合部25である。
同様に、これは端子台51,52の下端部の角部であって、下端面ならびに側面を連通するようにロック片挿入口28を形成することにより得られたロック片係合部25である。
このような構成においては、端子台51,52を連結するため、支持レール36に沿って端子台51,52を互いに接近させると共に、支持レール36の延在方向側から雄側コネクタ38と雌側コネクタ37を挿入接続し、これによりユニット31と32を電気的に接続した状態で、ロック片27の係合凹部27aをロック片係合部25に係合させればよい。
図16(b)の(1)〜(3)は、ロック片27とロック片係合部25の関係を説明するための部分断面図であり、(1)は端子台51,52が接近し、ロック片27の係合凹部27aがロック片係合部25に係合する直前の状態であり、(2)は端子台51,52の側面が当接し、ロック片27の係合凹部27aがロック片係合部25に完全に係合した状態である。
ここで、図16(b)の(2)の状態、つまり端子台51,52の連結状態を解除するには、図16(b)の(3)のようにロック片27の先端を何らかの治具により真下へ押し下げ、係合凹部27aをロック片係合部25との係合を解除すると共に、端子台51,52を互いに遠ざかる方向に移動(離間)させればよい。
以上述べたように、端子台51,52の連結時にはロック片27の係合凹部27aがロック片係合部25に係合することにより、ユニット31,32同士の連結が確実に行われる。
これにより、ユニット31,32の連結を解除するには、ロック片27を押し下げるための治具が必要なため、そのような治具を利用しない限りは簡単に端子台51,52の連結を解除することができないという利点があった。
特開平6−187069号公報(第13頁、図2) 特開2000−59043号公報(第8頁、図5)
しかしながら、前述したような従来のユニットの構成では、例えばユニットが支持レールの延在する方向において、複数台が積層するように密着して列べられている。
そのため、そのうちの任意の一台のユニットを新たな一台と交換する場合には、支持レールに既に取り付けられている既存のユニットのうち、交換を必要とするユニットの右側又は左側に位置する全てのユニットを一旦支持レールの延在方向に移動させ、交換後にそれらを元の位置に戻すという、実質的な交換作業とは異なる余計な準備作業と修復作業が必要となる。
これは、相互に連結したユニットのケース間の連結を解除するためには、少なくとも前述したロック片や雄側コネクタの長さ分だけ相互に隣接するユニットを離間させたうえで、支持レールから取り外すという作業が必要となるためである。
また、既存の複数のユニット間にさらに新たなもう一台のユニットを増設する場合などにも、支持レールの延在する方向において、少なくともそのユニットの幅長にロック片や雄側コネクタの長さを加えた間隔の空間が予め必要となるため、同様の作業困難性を有していた。
結果として、その交換作業や増設作業に手間がかかった分、その電子機器の通信制御機能によりプロセス制御等を行っている各種センサーや制御装置類の動作を長時間停止させてしまうこととなる。
結果として、そのプロセス自体の監視や制御状態が損なわれ生産性を著しく低下させてしまうというおそれもあった。
さらには、ロック片や雄側コネクタがケースの幅長をさらに増大させる要素となり、ユニット自体のケース全体(幅長)の薄型化を大きく阻害する原因にもなっていた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、支持ールの延在方向において複数のユニットが相互に隣接するように配置されても、隣接する他のユニットの取付位置を全く変動させることなく又は殆ど変動させることなく、容易にユニット交換が可能な増設ユニット及びその増設ユニットを含む電子機器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の増設ユニットによれば、外方に張り出す張出片部を両側に有し、あらかじめ一方向に延在する外部の支持レールに沿って、他のユニットを相互に隣接させて取り付け可能な増設ユニットであって、支持レールの延在する方向側に位置する一方のケース側面には隣接する他のユニットとの間を電気的に接続する第1の端子部と、他方のケース側面には隣接する他のユニットとの間を電気的に接続する第2の端子部と、を備え、第1の端子部は、第2の端子部とは別体で構成され、前記第1の端子部側に隣接する前記他のユニットの取り付け時または取り外し時の移動中においてそのユニットの端子部が入り込む、侵入用凹部の延在方向に配置され、ケース内側において第2の端子部と電気的に接続されることを特徴としている。
この構成により、支持レールの延在方向において複数の増設ユニットが相互に隣接するように取り付けられても、隣接する他のユニットの端子部が入り込む、侵入用凹部の延在方向に第1の端子部が配置されているため、支持レールの延在方向と直交する方向から他のユニットを脱着でき、隣接する他の増設ユニットの取付位置を全く変動させることなく又は殆ど変動させることなく、容易に増設ユニットの交換(脱着)が可能となる。
また、本発明の増設ユニットによれば、前記構成に加え、第1の端子部と第2の端子部は、いずれもその一方端に二又の接触端子を有し、かつ他方端に単一の接触端子を有する導電部材で構成され、ケース内側において第1の端子部の単一の接触端子と第2の端子部の二又の接触端子が嵌合して接続されることが好ましい。
この構成により、ケース内側において第1の端子部と第2の端子部との電気的な接続が容易となるのに加え、両者の形状を合致させて同一の部材で構成することも容易となる。
また、本発明の増設ユニットによれば、前記構成に加え、第1の端子部は、その端子部と隣接する前記他のユニットの嵌合型の端子部を、外部の支持レールの延在方向側から挿嵌できるように、嵌合型の他の端子部と交換可能であることが好ましい。
この構成により、例えば第1の端子部を嵌合型のストレートレセプタクルに交換することにより、ストレートプラグをケース側面に有する他のユニット(例えば、本体ユニット)と接続することが容易となる。
つまり、増設ユニットを、異なる形態の端子部に接続変換できる変換用アダプタとして機能させて、多様な嵌合型の端子部との接続が可能となる。
また、本発明の増設ユニットによれば、前記構成に加え、侵入用凹部の深さは、支持レールへの取り付け時の進行方向において、後方側の深さが前方側の深さよりも小さいことが好ましい。
この構成により、進行方向における後方側(作業者から見て正面側、以下同じ)のケース内部に、外部の各種センサーや制御機器などと接続される信号の入出力用のコネクタ端子部を実装しても、後方側の侵入用凹部の深さが前方側の深さよりも小さいためケースの薄型化が妨げられない。
したがって、相互に隣接させて支持レールなどに取り付けることが可能であって、かつ、後方側に入出力用のコネクタ端子部を配した増設ユニットであっても、ケースの肉厚を著しく薄くすることなく、コネクタ端子部を格納することができるため、例えばそのケース幅長を12mm以下とする薄型化を実現できる。
さらに、隣接する他のユニットと密着させたとしても、前方側の侵入用凹部の深さは、後方側の侵入用凹部の深さよりも大きいため、隣接する他のユニットの端子部を十分に入り込ませることができる。
したがって、隣接する他のユニットとの間にデッドスペースを生じることがなく、それら他のユニットを含めた電子機器全体の幅方向のサイズをよりコンパクト化できる。
また、本発明の電子機器によれば、前記構成の増設ユニットを含むことが好ましい。
この構成により、支持ールの延在方向において複数の増設ユニットが相互に隣接するように配置されても、隣接する他の増設ユニットの取付位置を全く変動させることなく又は殆ど変動させることなく、容易に増設ユニットを交換できる。
さらに、相互に隣接する増設ユニット間のデッドスペースを生じることがなく、それらを含む電子機器全体の幅方向のサイズをよりコンパクト化できる。
本発明の増設ユニット及びその増設ユニットを含む電子機器によれば、支持レールの延在方向において複数のユニットが相互に隣接するように配置されても、取付位置を全く変動させることなく又は殆ど変動させることなく、容易に隣接する他のユニット交換(脱着)が可能な増設ユニット及びその増設ユニットを含む電子機器を提供することができる。
本発明の実施の形態1における電子機器の全体斜視図 本発明の実施の形態1における増設ユニットの斜視図 本発明の実施の形態1における増設ユニットの第1の端子部側からみた左側面図 図3における増設ユニットのA−A断面図 第1の端子部と第2の端子部の結合状態を示す斜視図 増設ユニットの分解斜視図 変換アダプタ用の増設ユニットの斜視図 変換アダプタ用の増設ユニットの分解斜視図 本発明の実施の形態2における電子機器の全体斜視図 本発明の実施の形態2における増設ユニットの斜視図 図10における増設ユニットのB−B断面図 (a)〜(c)一方の増設ユニットの雄側端子部と、隣接する他方の増設ユニットの侵入用凹部との位置関係を取り付け段階毎に示す図 本発明の実施の形態2における増設ユニットの左側面図 支持レールに対する増設ユニットの傾きを説明するための部分断面図 (a)〜(c)本発明の実施の形態2における侵入用凹部の3つの変形例を示す図 (a)従来の機器群取付装置の接続前の斜視図、(b)要部の接続状態を段階的に説明する部分断面図
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における電子機器の全体斜視図で、図2は、本発明の実施の形態1における増設ユニットの斜視図で、図3は本発明の実施の形態1における増設ユニットの第1の端子部側からみた左側面図で、図4は、図3における増設ユニットのA−A断面図で、図5は、第1の端子部と第2の端子部の結合状態を示す斜視図で、図6は、増設ユニットの分解斜視図で、図7は、変換アダプタ用の増設ユニットの斜視図で、図8は、変換アダプタ用の増設ユニットの分解斜視図である。
以下の説明を容易にするため、図1において計測制御用遠隔入出力装置10の幅方向をX軸、奥行き方向をY軸、高さ方向をZ軸とする。
そして、これらX軸、Y軸およびZ軸は、3次元的に相互に直交する位置関係にある。
本図から明らかなように、破線で示した水平方向または垂直方向の一方向に直線的に延びる支持レールLの延在方向はX方向と一致し、通常ユニット交換を行う作業者はZ軸上における上方側に位置することになる。
通常、このような支持レールLには、例えばFA(ファクトリーオートメーション)に係わる製造装置(制御対象装置)などの場合、計測対象や制御対象が多数存在することに対応して、数台〜数十台またはそれ以上の台数のユニットが取り付けられる。
それらは、外形が同一若しくは類似するまたは外形は全く類似しないが通信系統や電源系統で相互に連携する各種ユニットであって、相互に隣接し、かつ、密接して取り付けられることが一般的である。
ここで、計測制御用遠隔入出力装置10は、主として工業用計測の分野で使用できるもので、例えば現場に設置された下位の検出端(測温抵抗体、差圧発信器など、以下同じ)と中央制御室などに設置された上位の受発信器(指示計、記録計、調節計、PLC、DCS、コンピュータなど、以下同じ)との間の計測信号や制御信号などのデータ通信をネットワークケーブル(図示せず、以下同じ)を介して行うインターフェース機器であり、アナログ信号をディジタル信号に変換する、またはその逆方向の変換をする、などの信号変換機能をもつ入出力装置である。
そして、計測制御用遠隔入出力装置10は、電源・通信ユニット(別名、本体ユニットとも称される)11と、一方向に延在する支持レールLに沿って積層するように隣接配置され、信号変換機能を有し、外部機器との間で入出力が可能な一乃至複数の増設ユニット(別名、入出力ユニットとも称される)12と、その間において端子部の変換アダプタとして作用する増設ユニット13と、から構成される。
前述したように、電源・通信ユニット11は、ネットワークケーブルを介して上位の受発信器と接続されている。
また、増設ユニット12は、上部のコネクタ端子部12hを介して制御対象となる装置の検出端や制御機器と接続され、対象となる測定点数や制御点数に応じて複数台が適宜増設され、それぞれの内部通信バス(図示せず)が両側面の端子部を介して相互に接続されている。
そして、増設ユニット13は、電源・通信ユニット11の端子部(凸形状のストレートプラグ、図示せず)と増設ユニット12の雌側端子部12f(図2参照)とのタイプ変換(異なるタイプの端子部同士を電気的に接続すること)し、変換アダプタとして作用するため、電源系統と通信系統の電気的な接続を行っている。
これらユニットは、全体としてリモート入出力装置(別名、リモートI/Oとも称される)として機能する。
なお、第1の端子部は、この雌側端子部12fに相当する。
一方、計測制御用遠隔入出力装置10の左部を構成する電源・通信ユニット11の背面側(本図では下側、以下同じ)には、支持レールLの延在方向に対して直交する方向にスライドする二対の可動スライダー11aが設けられている。
同様に、増設ユニット12のケースの背面側には、一対の可動スライダー12aが設けられ、増設ユニット13のケースの背面側には、一対の可動スライダー13aが設けられ、それらが支持レールLの両側外方に張り出す張出片部L1のそれぞれを両側から挟み込むようにして挟持している。
これにより、各ユニットは、支持レールLによって保持される。
そして、増設ユニット12は、右側面の外方に突出した複数の雄側端子部12bを介して、相互に隣接する他の増設ユニット12との電源系統や通信系統の電気的な接続がなされる。
なお、第2の端子部は、この雄側端子部12bに相当する。
また、隣接する他の増設ユニット12に設けられた平板状に延出するスライドレール12c(図2、図3参照)に対して、進退方向(Z軸上の方向、以下同じ)にスライドするように、ケースのケース右側面12srの両側端部(Y方向における両側端部)において進退方向に延びる延出片12dが設けられている。
ここで、延出片12dは、スライドレール12cが嵌挿され進退方向にスライドするように、ケース右側面12srの端部から突出し、Z軸の方向から見てL字形状に内側に折れ曲がるように形成されている。
これにより、既に支持レールLに取り付けられた増設ユニット12に対して新たに同じ増設ユニット12を隣接させて増設する場合や、任意の増設ユニット12を交換(脱着)する際に、ガイド(案内役)の作用と接続後に離間を防止する締結作用が生じている。
なお、本図では、計測対象や制御対象における入出力の点数に応じて右方向に順次同一の増設ユニット12が密接して増設されるが、それらについては図示を省略している。
次に、図2を参照して増設ユニット12について詳細に説明する。
ここで、複数の侵入用凹部12eは、ケース左側面12slにおいてZ軸と平行に延び、矩形状に窪むように形成されているが、支持レールLへの取り付け時の進行方向(Z軸上における下方、以下同じ)に沿って一定の深さを有している。
また、本図からも明らかなように、侵入用凹部12eは、支持レールLへの取り付け後において、隣接する他の増設ユニット12の雄側端子部12b(図1参照)に対向する部分、すなわち本図における雌側端子部12fの位置よりも取り付け時の進行方向における後方側(作業者側)に形成されている。
これにより、侵入用凹部12eの延長上には、支持レールLへの取り付け後において、隣接する他の増設ユニット12の雄側端子部12bと当接する雌側端子部12fが設けられることとなり、相互に当接する雄側端子部12bと雌側端子部12fとの間で通電可能となっている。
従って、相互に隣接する他の増設ユニット12との電源系統や通信系統の電気的な接続がなされる。
また、説明を省略するが、同様に増設ユニット13の右側面の雄側端子部(図示せず)との接続がなされる。
一方、前述した延出片12dと相互に嵌合し、進退方向においてスライドするスライドレール12cは、隣接する他の増設ユニット12の雄側端子部12bが、その端子数に応じて形成された侵入用凹部12eの後方側の部分に入り込むような位置関係にある場合、延出片12dを規制しないような、進退方向の長さで形成されている。
すなわち、そのような位置関係にある場合、両側の延出片12dはスライドレール12cから開放された状態にあるので、支持レールLへ取り付ける作業の初期または支持レールLから取り外す作業の終期において、支持レールLの延在する方向(X方向)とは直交する方向(Y方向)にケースを傾けることができるため、相互間の位置規制による作業困難性が軽減される。
これにより、作業者は対象となる増設ユニット12が高所または低所に位置する場合にもスムーズに交換作業や増設作業を行うことができる。
次に、図3を参照して、侵入用凹部12eと雌側端子部12fとの位置関係について説明する。
前述したように、複数の侵入用凹部12eは、ケース左側面12slにおいてZ軸と平行に延び、矩形状に窪むように形成されているが、支持レールLへの取り付け時の進行方向に沿って一定の深さを有している。
そして、雌側端子部12fは、それぞれの侵入用凹部12eに対応してその延在方向(Z軸上における下方、支持レールLへの取り付け時の進行方向と合致)に配置されている。
次に、図4を参照して、侵入用凹部12eの深さとケース右側面12srに配置される雄側端子部12bとの関係について説明する。
本図は、増設ユニット12をXZ平面で切断した断面図でもあるが、本図から明らかなように、雄側端子部12bは、ケース右側面12srから外方へ突出する凸部を構成している。
前述したように、ケース左側面12slには、図示しない隣接する他の増設ユニット12の雄側端子部12bが入り込む侵入用凹部12eがZ方向に沿って形成され、侵入用凹部12eの深さdは、取り付け時の進行方向(本図では下方)において後方側の深さも前方側の深さとほぼ同じで一定になっている。
ここで、破線で示した雌側端子部12fの外方側端部(本図では左側端部)は、少なくとも侵入用凹部12eの底部よりも外方側(左側)に位置する関係になる。
すなわち、侵入用凹部12eの深さdは、隣接する他の増設ユニット12の雄側端子部12bのケース右側面12srからの突出高さhよりも大きく、雌側端子部12fの外方側端部のケース左側面12slからの深さは、隣接する他の増設ユニット12の雄側端子部12bのケース右側面12srからの突出高さhよりも小さくなるような設定が好ましい。
この設定により、隣接する他の増設ユニット12を支持レールLに取り付ける際または取り外す際にその雄側端子部12bが侵入用凹部12eと接触することを容易に回避できるので、相互の干渉が軽減されてスムーズに交換作業や増設作業を行うことができる。
また、支持レールLに取り付けが完了し、両者が相互に隣接した状態では、雄側端子部12bが雌側端子部12fに確実に嵌り込むため、両者の電気的な接続が確実に行われる。
さらに、詳細には後述するが、雌側端子部12fは、雄側端子部12bとは別体で構成され、中央部分は断面U字形状に折り曲げられ、左端に二又の接触端子を有し、右端に単一の接触端子を有する形状となっている。
また、雌側端子部12fと雄側端子部12bは、導電性を有する同一部材で構成されているため、いずれも左端に二又の接触端子を有し、右端には単一の接触端子を有している。
そして、雌側端子部12fと雄側端子部12bは、ケース内側において雌側端子部12fの右端(単一の接触端子12fm)と雄側端子部12bの左端(二又の接触端子12bf)が嵌合して接続されている(図5参照)。
この構成により、ケース内側において雌側端子部12fと雄側端子部12bとの電気的な接続が容易となるのに加え、部品点数を半減することも容易となる。
また、この同一部材を3連、4連、または5連以上と左右端を嵌合させて、直列的に連結すれば、増設ユニット12のケース幅長を大きくする必要が生じた際にも新たな形状(新たな長さ)の端子部を製作する必要がなくなるため、異なる幅長の増設ユニットであっても端子部を共通して利用することができる。
次に、図5を参照して、上述のように同一部材を2連に直列接続した場合について説明する。
なお、左側の雌側端子部12fは、左基板12kl(図4参照)に実装され、右側の雄側端子部12bは右基板12kr(図4参照)に実装されているが、両端子部のみの接続状態が分かるようにそれら基板など他の部材は省略した。
本図から明らかなように、雌側端子部12fは、雄側端子部12bとは別体で構成され、中央部分は塑性変形の加工が施され断面U字形状に折り曲げられ、その上部にはZ方向の上方へFの字形状に突出し、ケース内部の左基板12kl(図6参照)の貫通孔12pに嵌装される保持部12fh(図4、図6参照)が形成されている。
そして、左端に形成された二又の接触端子12ffは、それらが相互に当接するように中央の断面U字形状に折り曲げられた部分からの付け根に内側への塑性変形の加工がさらに施され、隣接するユニットの雄側端子部12bが上下方向から嵌挿(進入)し易いように、上下端部が外方に拡がるようなくの字形状の曲げ加工がなされている。
一方、右端に単一の接触端子12fmを有し、上下方向(Z方向)の端部が薄肉化され、右側の雄側端子部12bの二又の接触端子12bfに嵌挿(進入)し易いような形状となっている。
また、雄側端子部12bは、雌側端子部12fとは別体の同一部材で構成されているため、詳細な説明を省略するが、中央部分の上部にはFの字形状の保持部12bhが形成され、左端に二又の接触端子12bfを有し、右端に単一の接触端子12bmを有している。
このような構成により、雌側端子部12fの右端の単一の接触端子12fmが、雄側端子部12bの左端の二又の接触端子12bfに嵌挿されると、分離可能に結合した状態となる。
つまり、二又の接触端子12bfは、単一の接触端子12fmが嵌挿されると側方に押し広げられ弾性による復元力が作用するため、両者間に所定の接触力が得られ、手動で分離可能であるものの電気的な接触抵抗は十分に小さくなっている。
以上説明したように、支持レールLの延在する方向側に位置する一方のケース左側面12slには隣接する他のユニットとの間を電気的に接続する第1の端子部、すなわち雌側端子部12fを備え、他方のケース右側面12srには隣接する他のユニットとの間を電気的に接続する第2の端子部、すなわち雄側端子部12bを備え、第1の端子部は、第2の端子部とは別体で構成され、その端子部側に隣接する他のユニットの取り付け時または取り外し時の移動中においてそのユニットの端子部が入り込む、侵入用凹部12eの延在方向に配置され、ケース内側において第2の端子部と電気的に接続されている。
次に、図6を参照して、内部の左基板12klに嵌装された雌側端子部12fについて説明する。
増設ユニット12は、ケースの嵌合側のフックをそれぞれ解除することにより、上側ケース12uaと下側ケース12ubに2分割され、その内部において、雌側端子部12fが実装された左基板12klと、雄側端子部12bが実装された右基板12krが、YZ平面と平行に列ぶように配置される。
ここで、左基板12klと右基板12krは、隣接する他の増設ユニットや上部のコネクタ端子部12hに接続される外部機器との間とのデータ通信が可能な内部通信バスの機能を有している。
そして、複数の雌側端子部12fは、左基板12klの中央下部に実装され、保持部12fhが貫通孔12pに嵌装されることにより内部回路と電気的に接続されている。
同様に、複数の雄側端子部12bは、右基板12krの中央下部に実装され、保持部12bh(図5参照)が貫通孔(図示せず)に嵌装されることにより内部回路と電気的に接続されている(図4参照)。
次に、図7を参照して、左側に隣接する電源・通信ユニット11の嵌合型の端子部を、支持レールLの延在方向側から挿嵌できるように、雌側端子部12fを嵌合型であるストレートレセプタクル13fに交換した増設ユニット13について説明する。
まず、増設ユニット13は、図1に示した計測制御用遠隔入出力装置10の全体において、電源・通信ユニット11と、信号変換機能を有し制御対象となる装置の検出端や制御機器とコネクタ端子部12hを介して接続される一乃至複数の増設ユニット12のうち最も電源・通信ユニット11に近い側のものとの間に配置される。
ここで、ストレートレセプタクル13fは、図6における雌側端子部12fを実装する左基板12klのみを切り離し(手動でケース内側の端子部同士の結合を解除し)、雄側端子部13bの実装された右基板13kr(図8参照)を残し、ストレートレセプタクル13fを実装する左基板13kl(図8参照)に交換されたものである。
ここで、嵌合型の端子部とは、凸形状のハウジングの外側に接触端子を配したプラグと、凹形状のハウジングの内側に接触端子を配したレセプタクルの雌雄一対のうち一方の端子部を構成するものである。
すなわち、ストレートレセプタクル13fは、電源・通信ユニット11の右側面に設けられた凸形状のストレートプラグ(図示せず、以下同じ)を受容できるように凹形状のハウジングの内面に上下計20個の接触端子を備えて構成される。
これにより、電源・通信ユニット11の凸形状のストレートプラグを支持レールLの延在方向側から挿嵌できるようになり、両者のハウジングが正常に結合(嵌合)すればストレートプラグの接触端子とストレートレセプタクル13fの接触端子の一方または両方が弾性変形し適正な復元力で接触するため、接触抵抗の小さい確実な電気的な接続が得られる。
つまり、増設ユニット13は、電源・通信ユニット11の端子部と増設ユニット12との間において相互に端子部の雌雄の形態が異なっていても(雌雄が合致しなくても)、異なる形態の端子部に接続変換できる変換用アダプタとして機能する。
これにより、接続しようとするユニットが多様な嵌合型の端子部を有していても、本ユニットを適用すれば電気的な接続が容易となる。
次に、図8を参照して、内部の左基板13klに嵌装されたストレートレセプタクル13fについて説明する。
ここで、増設ユニット13は、ケースの嵌合側のフックをそれぞれ解除することにより、上側ケース13uaと下側ケース13ubに2分割され、その内部において、ストレートレセプタクル13fが実装された左基板13klと、雄側端子部13bが実装された右基板13krが、YZ平面と平行に列ぶように配置される。
ここで、ケース左基板13klと右基板13krは、特に外部機器と接続されず能動的な回路機能はなく、ケース左側面13sl側に隣接する電源・通信ユニット11の右側面のストレートプラグ(図示せず)と右側面側に隣接する増設ユニット12(図1参照)との間の単純な電気的な接続が可能なようにバイパス的な機能を有している。
また、ストレートレセプタクル13fと雄側端子部13bは、いずれも導電性を有するものの同一部材ではないが、図5を用いて説明したものと同様に、それぞれの接触端子間が嵌合により分離可能に結合している。
一方、増設ユニット13のケース左側面13slのスリット13sには、2つのフック13ucの右側のTの字形状部がそれぞれ嵌り込み、2箇所において電源・通信ユニット11との結合部材として機能する。
つまり、電源・通信ユニット11の右側面に設けられた開口(図示せず)にフック13ucのコの字形状部が嵌挿され、スライダー11s(図1参照)をZ方向のいずれかにスライドすることにより締結または解除を行うことができる。
以上のように、増設ユニット12の雌側端子部12fは、上下ケースのフックで結合された部分を解除することにより一旦分解すれば、嵌合型のストレートレセプタクル13fと交換することにより、変換アダプタとして機能させることができる。
なお、本実施の形態においては、増設ユニット12の上側ケース12uaは、増設ユニット13の上側ケース13uaと比較すると、上部におけるコネクタ端子部12h用の開口の有無や左側面におけるストレートレセプタクル用の切り欠きの有無等、一部形態が異なるが、これは共用化のため形態を同じくするなど適宜最適設計すればよい。
次に、本発明を実施するための他の形態について、図面を参照して説明する。
(実施の形態2)
まず、図9は、本発明の実施の形態2における電子機器の全体斜視図で、図10は、本発明の実施の形態2における増設ユニットの斜視図で、図11は、図10における増設ユニットのB−B断面図で、図12(a)〜(c)は、一方の増設ユニットの雄側端子部と、隣接する他方の増設ユニットの侵入用凹部との位置関係を取り付け段階毎に示す図で、図13は、本発明の実施の形態2における増設ユニットの左側面図で、図14は、支持レールに対する増設ユニットの傾きを説明するための部分断面図で、図15(a)〜(c)は、本発明の実施の形態2における侵入用凹部の3つの変形例を示す図である。
なお、実施の形態1において説明した構成要素と一致するものについては、同一の符号を付して以下説明する。
また、説明を容易にするため、図9において計測制御用遠隔入出力装置14の幅方向をX軸、奥行き方向をY軸、高さ方向をZ軸とする。
そして、これらX軸、Y軸およびZ軸は、3次元的に相互に直交する位置関係にある。
本図から明らかなように、破線で示したように水平方向または垂直方向の一方向に直線的に延びる支持レールLの延在方向はX方向と一致し、通常作業者はZ軸上における上方側に位置することになる。
通常、このような支持レールLには、例えばFA(ファクトリーオートメーション)に係わる製造装置(制御対象装置)などの場合、計測対象や制御対象が多数存在するため数台〜数十台、またはそれ以上の台数の外形が同一若しくは類似するまたは外形は類似しないが相互に連携するユニットが相互に隣接し、かつ、それらは密接して取り付けられることが一般的である。
計測制御用遠隔入出力装置14は、主として工業用計測の分野で使用できるもので、例えば現場に設置された検出端(測温抵抗体、差圧発信器など)と中央制御室などに設置された受発信器(指示計、記録計、調節計、PLC、DCS、コンピュータなど)との間のデータ通信をネットワークを介して行うインターフェース機器であり、アナログ信号をディジタル信号に変換する、またはその逆方向の変換をする、などの信号変換機能をもつ入出力装置である。
そして、計測制御用遠隔入出力装置14は、電源・通信ユニット11と、一方向に延在する支持レールLに沿って積層するように隣接配置され、外部機器との間で入出力が可能な一乃至複数の信号変換機能を有する増設ユニット15と、その間において端子部の変換アダプタとして作用する増設ユニット13と、から構成される。
前述したように、電源・通信ユニット11は、ネットワークケーブルを介して上位の受発信器と接続されている。
また、増設ユニット15は、上部のコネクタ端子部15hを介して制御対象となる装置の検出端や制御機器と接続され、対象となる測定点数や制御点数に応じて複数台が適宜増設され、それぞれの内部通信バス(図示せず)が両側面の端子部を介して相互に接続されている。
そして、増設ユニット13は、電源・通信ユニット11の端子部(凸形状のストレートプラグ、図示せず)と増設ユニット15の雌側端子部15f(図10参照)とのタイプ変換(異なるタイプのコネクタ同士を電気的に接続すること)を行い、電源系統と通信系統の電気的な接続を行っている。
なお、第1の端子部は、この雌側端子部15fに相当する。
これらユニットは、一般に他の電子機器と離れた地点に設置が可能で全体としてリモート入出力装置(別名、リモートI/Oとも称される)として機能する。
一方、計測制御用遠隔入出力装置14の左部を構成する電源・通信ユニット11の背面側(本図では下側)には、支持レールLの延在方向に対して直交する方向にスライドする二対の可動スライダー11aが設けられている。
同様に、増設ユニット15のケースの背面側には、一対の可動スライダー15aが設けられ、増設ユニット13のケースの背面側には、一対の可動スライダー13aが設けられ、それらが支持レールLの両側外方に張り出す張出片部L1のそれぞれを両側から挟み込むようにして挟持している。
これにより、各ユニットは、支持レールLによって保持される。
また、隣接する他の増設ユニット15における外方に突出した複数の雄側端子部15bを介して電気的にも接続され、相互に隣接する他のユニットとの電源系統の電圧供給や通信系統の送受信等が可能となっている。
なお、第2の端子部は、この雄側端子部15bに相当する。
また、隣接する他の増設ユニット15に設けられた平板状に延出するスライドレール15c(図10参照)に対して、進退方向(Z軸上の方向、以下同じ)にスライドするように、ケース右側面15srの両側端部(Y方向における両側端部)において進退方向に延びる延出片15dが設けられている。
ここで、延出片15dは、スライドレール15cが嵌挿され進退方向にスライドするように、ケース右側面15srの端部から突出し、Z軸の方向から見てL字形状に内側に折れ曲がるように形成されている。
これにより、既に支持レールLに取り付けられた増設ユニット15に対して新たに同じ増設ユニット15を隣接させて増設する場合や、任意の増設ユニット15を交換(脱着)する際に、ガイド(案内役)の作用と接続後に離間を防止する締結作用が生じている。
なお、本図では、計測対象や制御対象における入出力の点数に応じて右方向に順次同一の増設ユニット15が密接して増設されるが、それらについては図示を省略している。
次に、図10を参照して増設ユニット15について詳細に説明する。
ここで、複数の侵入用凹部15eは、ケース左側面15slにおいてZ軸と平行に延び、矩形状に窪むように形成されているが、取り付け時の進行方向(Z軸上における下方、以下同じ)に沿って漸次深さが大きくなる後方側侵入用凹部15erと、一定の深さを有する前方側侵入用凹部15efとを備えている。
そして、後方側侵入用凹部15erは、前方側侵入用凹部15efよりも取り付け時の進行方向において後方側(Z軸上の上方、作業者から見たら正面側、以下同じ)に位置している。
また、本図からも明らかなように、侵入用凹部15eは、支持レールLへの取り付け後において、隣接する他の増設ユニット13または他の増設ユニット15の雄側端子部15b(図9参照)に対向する部分、すなわち本図においては雌側端子部15fの位置よりも取り付け時の進行方向における後方側に形成されている。
これにより、侵入用凹部15eの延長上には、支持レールLへの取り付け後において、隣接する他の増設ユニット15の雄側端子部15bと当接する雌側端子部15fが設けられることとなり、相互に当接する雄側端子部15bと雌側端子部15fとの間で通電可能となっている。
一方、前述した延出片15dと相互に嵌合し、進退方向においてスライドするスライドレール15cは、隣接する他の増設ユニット15の雄側端子部15bが、その端子数に応じて形成された侵入用凹部15eの前方側侵入用凹部15efを除く部分に入り込むような位置関係にある場合、延出片15dを規制しないような、進退方向の長さで形成されている。
すなわち、そのような位置関係にある場合、延出片15dはスライドレール15cから開放された状態にあるので、支持レールLへ取り付ける作業の初期または支持レールLから取り外す作業の終期において、支持レールLの延在する方向(X方向)とは直交する方向(Y方向)にケースを傾けることができるため、相互間の位置規制による作業困難性が軽減される。
これにより、作業者は対象となる増設ユニット15が高所または低所に位置する場合にもスムーズに交換作業や増設作業を行うことができる。
次に、図11を参照して、侵入用凹部15eの深さについて詳細に説明する。
本図は、増設ユニット15をXZ平面で切断した断面図でもあるが、本図から明らかなように、雄側端子部15bは、ケース右側面15srから外方へ突出する凸部を構成している。
一方、ケース左側面15slには、図示しない隣接する他の増設ユニット15の雄側端子部15bが入り込む侵入用凹部15eが設けられ、侵入用凹部15eの深さは、取り付け時の進行方向(本図では下方)における後方側の深さは前方側の深さよりも小さくなっている。
そして、侵入用凹部15eは、取り付け時の進行方向に沿って深さが漸次大きくなる後方側侵入用凹部15erと、一定の深さを有する前方側侵入用凹部15efとを備え、後方側侵入用凹部15erは、前方側侵入用凹部15efよりも取り付け時の進行方向において後方側に位置している。
この構成により、後方側に入出力用のコネクタ端子部15hを配した増設ユニット15であっても、ケースの肉厚を著しく薄くすることなく、コネクタ端子部15hを格納することができるため、例えばそのケース幅長(本図では左右方向の幅の長さ)を12mm以下とする薄型化を実現できる。
さらに、侵入用凹部15eは、後方側侵入用凹部15erと前方側侵入用凹部15efとを接続する接続用凹部15emを備え、接続用凹部15emのケース左側面15slに対する角度θmは、後方側侵入用凹部15erのケース左側面15slに対する角度θrよりも大きく、直角(90°)よりも小さくなるように形成されている。
また、一対の可動スライダー15aの爪部15atとケース背面15gとの隙間の寸法Gについては、後述する。
ここで、破線で示した雌側端子部15fの外方側端部(本図では左側端部)は、少なくとも前方側侵入用凹部15efの底部よりも外方側(左側)に位置する関係になる。
すなわち、侵入用凹部15eの最大深さdmaxは、隣接する他の増設ユニット15の雄側端子部15bのケース右側面15srからの突出高さhよりも大きく、雌側端子部15fの外方側端部のケース左側面15slからの深さsは、隣接する他の増設ユニット15の雄側端子部15bのケース右側面15srからの突出高さhよりも小さくなるような設定が好ましい。
なお、本実施の形態2においては、雌側端子部15fは、雄側端子部15bとは別体で構成されており、形状が異なるものの、ケース内部において嵌合により接続されており、実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
次に、図12(a)〜(c)を参照して、左側に隣接する他の増設ユニット15を取り付ける途中の段階を順次説明し、侵入用凹部15eの効果について述べる。
図12(a)は、取り付け作業の初期の段階を示す図で、右側の増設ユニット15を若干傾かせた状態(支持レールLの延在方向に対してケース両側面が直角に位置する状態よりも右側に倒した状態)において、左側の増設ユニット15が進行している。
ここで、進行方向に沿ってケース間の離間距離が漸次狭まっていくが、後方側侵入用凹部15erの方も深さが漸次大きくなっているため、進行させている左側の増設ユニット15のケース右側面15srから突出する雄側端子部15bと、傾けた右側の増設ユニット15のケース左側面15slとの間に相互に大きな干渉を生じることなく、取り付けが可能となることを示している。
図12(b)は、取り付け作業の中間期の段階を示す図で、雄側端子部15bが接続用凹部15emの傾斜面に沿って進行している様子を示している。
ここで、前述したように、接続用凹部15emのケース左側面15slに対する角度θmは、後方側侵入用凹部15erのケース左側面15slに対する角度θrよりも大きいため、押し込む際の摺接抵抗が急激に小さくなり作業者は触覚的に感知できる。
したがって、作業者はこの部分を経過すると勢いよく押し込むことができるので、作業性が向上する。
一方、隣接する増設ユニット15を取り外す場合には、直角(90°)よりも小さな角度θmを有する接続用凹部15emによって、前方側侵入用凹部15efから後方側侵入用凹部15erへと滑らかに接続されているので、雄側端子部15bが接続用凹部15emに当接しても、スムーズに案内することができる。
以上のように、薄型化、取り付け時または取り外し時のスムーズ性(隣接する増設ユニットのケースとの非干渉性)及び作業者の感知性の全てを確保するためには、角度θrを1°〜10°の範囲で選択し、角度θmを50°〜70°の範囲で選択するのが好ましい。
図12(c)は、取り付け作業の終期の段階を示す図で、前方側侵入用凹部15efの深さは、進行させている増設ユニット15の雄側端子部15bのケース側面からの突出寸法よりも大きいため、一方の増設ユニット15を予め若干傾かせた状態から元の状態(支持レールLの延在方向に対して両ケース側面が直角に位置する状態)に戻すことができ、その増設ユニット15のケース左側面15slに、他方の増設ユニット15のケース右側面15srを密着させて進行方向にスライドさせることができる。
次に、図13を参照して、一対の可動スライダー15aの爪部15atとケース背面15gとの隙間の寸法Gについて説明する。
本図で示したように、増設ユニット15は、支持レールL(図9参照)に取り付けるための一対の可動スライダー15aを、ケース背面15gの上部(本図では左側)に有し、一対の可動スライダー15aの爪部15atとケース背面15gとの隙間の寸法Gは、支持レールLの張出片部L1の厚みの寸法t(図14参照)より大きく設定されている。
加えて、隙間の寸法Gは、支持レールLに取り付けられた後の状態において、ケース背面15gが、支持レールLの延在方向に対して最大傾きθmax(図14参照)で2°以上、10°以下の傾きを生じるような寸法に設定されている。
次に、図14を参照して隙間の寸法Gと前述した最大傾きθmaxとの関係を説明する。
本図は、図11における断面図の前方側の一部のみを示した部分断面図であるが、水平方向(本図では左右方向)に延在する支持レールLの張出片部L1の上下端部を破線で示して、増設ユニット15が最大に傾いた時の相対的な位置関係を模式的に示している。
ここで、ケース背面15gの、支持レールLの延在方向に対する最大傾きθmaxについて説明する。
まず、一対の可動スライダー15aの爪部15atとケース背面15gとの隙間の寸法Gと、張出片部L1の厚みの寸法tとから寸法差(G−t)を求める。
次に、ケース背面端部P1と、爪部15atの遠方側端部P2との長さaを求める。
そして、寸法差(G−t)と長さaとの比率((G−t)/a)から求められる逆正接(角度)が2°以上、10°以下となるように、隙間の寸法Gを設定するのが好ましい。
つまり、増設ユニット15を取り付けようとする外部の支持レールLが、例えばDINレールの場合であって、その張出片部L1の厚みの寸法tが1.0mmとするならば、少なくとも隙間の寸法Gは、1.0mmよりも大きく設定し、かつ、寸法差(G−t)と長さaとの比率((G−t)/a)から求まる逆正接(角度)が2°以上、10°以下の範囲で所望の角度となるようにその数値を設定すればよい。
次に、図15(a)〜(c)を参照して、本実施の形態2における侵入用凹部15eの3つの変形例を説明する。
図15(a)は、第1の変形例であって、増設ユニット21の侵入用凹部21eは、取り付け時の進行方向に沿って、ケース左側面21slからの深さが漸次大きくなっている。
図15(b)は、第2の変形例であって、増設ユニット22の侵入用凹部22eは、第1侵入用凹部22er、第2侵入用凹部22em及び第3侵入用凹部22efと、それらを接続する接続用凹部22esとから構成されている。
ここで、第1侵入用凹部22er、第2侵入用凹部22em、第3侵入用凹部22efは、それぞれケース左側面22slから一定の深さを有するが、取り付け時の進行方向に沿って、順次深さが大きくなっている。
図15(c)は、第3の変形例であって、増設ユニット23の侵入用凹部23eは、後方側侵入用凹部23erと前方側侵入用凹部23efとから構成されている。
ここで、後方側侵入用凹部23erは、取り付け時の進行方向に沿って、加速度的(放物線的)にケース左側面23slからの深さが大きくなっている。
そして、接続部を介することなくケース左側面23slから一定の深さの前方側侵入用凹部23efに接続されている。
なお、本発明の技術的範囲は、上述したいずれかの実施の形態に限定されるものでなく、請求項に示した範囲で種々の変形が可能であり、かつ、異なる実施の形態にそれぞれ開示された技術的な手段を適宜組み合わせて得られるような実施の形態の変形例についても本発明の技術的範囲に含まれるものとする。
例えば、前述した実施の形態で説明した増設ユニット12,13,15のケースや一対の可動スライダー12a,13a,15aの素材としては、例えばPBT(ポリブチレンテレフタレート)、POM(ポリアセタール)、ABS(アクリロニトリンブタジエンスチレン)、PC(ポリカーボネイト)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PA(ポリアミド)などのプラスティック素材が好ましいが、アルミニウム、マグネシウム、SUS(ステンレス鋼)などの金属素材やそれらを複合した素材であっても構わない。
また、本発明の増設ユニット及びその増設ユニットを含む電子機器によれば、支持レールの延在方向において複数のユニットが相互に隣接するように配置されても、取付位置を全く変動させることなく又は殆ど変動させることなく、容易に隣接する他のユニット交換(脱着)が可能な増設ユニット及びその増設ユニットを含む電子機器として有用である。
10 計測制御用遠隔入出力装置
11 電源・通信ユニット
11a 可動スライダー
11s スライダー
12 増設ユニット
12a 可動スライダー
12b 雄側端子部
12bf 二又の接触端子
12bh 保持部
12bm 単一の接触端子
12p 貫通孔
12c スライドレール
12d 延出片
12e 侵入用凹部
12f 雌側端子部
12ff 二又の接触端子
12fh 保持部
12fm 単一の接触端子
12h コネクタ端子部
12sl ケース左側面
12sr ケース右側面
12kl 左基板
12kr 右基板
12ua 上側ケース
12ub 下側ケース
13 増設ユニット
13a 可動スライダー
13b 雄側端子部
13c スライドレール
13e 進入用凹部
13f ストレートレセプタクル
13s スリット
13sl ケース左側面
13kl 左基板
13kr 右基板
13ua 上側ケース
13ub 下側ケース
13uc フック
14 計測制御用遠隔入出力装置
15 増設ユニット
15a 可動スライダー
15at 爪部
15b 雄側端子部
15c スライドレール
15d 延出片
15e 侵入用凹部
15ef 前方側侵入用凹部
15em 接続用凹部
15er 後方側侵入用凹部
15f 雌側端子部
15g ケース背面
15h コネクタ端子部
15sl ケース左側面
15sr ケース右側面
21、22、23 増設ユニット
21e、22e、23e 侵入用凹部
21sl、22sl、23sl ケース左側面
22er 第1侵入用凹部
22em 第2侵入用凹部
22ef 第3侵入用凹部
22es 接続用凹部
23ef 前方側侵入用凹部
23er 後方側侵入用凹部
a 長さ
d 深さ
h 突出高さ
s 深さ
t 張出片部の厚みの寸法
dmax 最大深さ
θr 後方側侵入用凹部のケース左側面に対する角度
θm 接続用凹部のケース左側面に対する角度
θmax 最大傾き
L 支持レール
L1 張出片部
G 隙間の寸法
P1 ケース背面端部
P2 爪部の遠方側端部
(G−t) 寸法差
((G−t)/a) 比率

Claims (4)

  1. 外方に張り出す張出片部を両側に有し、あらかじめ一方向に延在する外部の支持レールに沿って、他のユニットを相互に隣接させて取り付け可能な増設ユニットであって、
    前記支持レールの延在する方向側に位置する一方のケース側面には隣接する他のユニットとの間を電気的に接続する第1の端子部と、他方のケース側面には隣接する他のユニットとの間を電気的に接続する第2の端子部と、を備え、
    前記第1の端子部は、前記第2の端子部とは別体で構成され、前記第1の端子部側に隣接する前記他のユニットの取り付け時または取り外し時の移動中においてそのユニットの端子部が入り込む、侵入用凹部の延在方向に配置され、ケース内側において前記第2の端子部と電気的に接続され
    更に、前記第1の端子部と前記第2の端子部は、いずれもその一方端に二又の接触端子を有し、かつ他方端に単一の接触端子を有する導電部材で構成され、前記ケース内側において前記第1の端子部の単一の接触端子と前記第2の端子部の二又の接触端子が嵌合して接続されることを特徴とする増設ユニット。
  2. 前記第1の端子部は、その端子部と隣接する前記他のユニットの嵌合型の端子部を、前記外部の支持レールの延在方向側から挿嵌できるように、嵌合型の他の端子部と交換可能であることを特徴とする請求項記載の増設ユニット。
  3. 前記侵入用凹部の深さは、隣接する前記他のユニットの前記支持レールへの取り付け時の進行方向において、後方側の深さが前方側の深さよりも小さいことを特徴とする請求項1または2記載の増設ユニット。
  4. 請求項1からいずれか1項に記載の増設ユニットを含むことを特徴とする電子機器。
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