JP5611350B2 - Rf物理気相堆積用のプロセスキット - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、一般に、半導体処理チャンバ用のプロセスキット、およびプロセスキットを有する半導体処理チャンバに関する。より詳しくは、本発明の実施形態は、物理堆積チャンバ内で使用されるカバーリング、堆積リング、シールド、およびアイソレータを含むプロセスキットに関する。
物理気相堆積(PVD)またはスパッタリングは、電子デバイスの製造において最も一般的に使用されるプロセスの1つである。PVDは、負にバイアスしたターゲットを比較的重い原子を有する不活性ガス(例えば、アルゴン(Ar))またはかかる不活性ガスを包含する混合ガスのプラズマに曝露する真空チャンバ内で実行されるプラズマプロセスである。不活性ガスのイオンによるターゲットの照射は、ターゲット材料の原子を放出させるという結果になる。放出された原子は、チャンバ内部に配置された基板支持ペデスタル上に置かれた基板上に堆積する膜として蓄積する。
基板に対してチャンバ内部の所望の領域内に処理領域を画定することに役立つように、プロセスキットをチャンバ内に配置することができる。プロセスキットは、典型的には、カバーリング、堆積リング、および接地シールドを含む。処理領域にプラズマおよび放出された原子を閉じ込めることは、材料が堆積しないようにチャンバ中の他の構成要素を維持することに役立ち、放出された原子のより大きな割合を基板上に堆積させるので、ターゲット材料のより効率的な使用を促進する。
従来型のリングおよびシールド設計がしっかりとした処理履歴を有するとはいえ、クリティカルディメンションの縮小が、チャンバ内部での汚染源にますます注目を集めさせている。基板支持ペデスタルが搬送位置とプロセス位置との間を上昇し下降するときに、リングおよびシールドが互いに定期的に接触するので、従来型の設計は粒子性汚染の潜在的発生源である。さらに、既存のシールド設計は、複数の接地点を多くの場合には持たず、RFソースプラズマからのアーク放電を防止するために必要な電気的分離を提供することが多くの場合に不可能である。
堆積リングは、さらに、基板支持ペデスタルの周辺部上への堆積を防止する。堆積リングと接地シールドとの間にラビリンス隙間を作り出すために、カバーリングを一般に使用し、これによって、基板の下方への堆積を防止する。基板のエッジにおける堆積または下方の堆積を制御することを支援するために、カバーリングをやはり利用することができる。したがって、本発明者は、迷走プラズマを低減させながら、しかもチャンバ汚染を最少にするプロセスキットを有することが、有利であるはずであることを理解している。
それゆえ、改善したプロセスキットに対する当技術分野における必要性がある。
本発明の実施形態は、一般に、物理気相堆積(PVD)チャンバ内で使用されるプロセスキットおよび挟み込んだプロセスキットを有するPVDチャンバを提供する。一実施形態では、プロセスキットは、挟み込んだ接地シールド、カバーリング、およびアイソレータリングを含む。
一実施形態では、基板処理チャンバ内で、基板支持体に面しているスパッタリングターゲットのスパッタリング表面の周囲を囲むためのシールドを提供する。シールドは、スパッタリングターゲットのスパッタリング表面の周囲を囲む大きさの第1の直径を有する円柱状外側バンドを備える。円柱状外側バンドは、スパッタリング表面を取り囲む大きさの頂部端および基板支持体を取り囲む大きさの底部端を有する。第1の直径よりも大きな第2の直径を有する傾斜したステップは、円柱状外側バンドの頂部端から半径方向の外側に向かって延びる。マウンティングフランジは、傾斜したステップから半径方向の外側に向かって延びる。ベースプレートは、円柱状外側バンドの底部端から半径方向の内側に向かって延びる。円柱状内側バンドは、ベースプレートに連結され、基板支持体の周辺エッジの周囲を囲む大きさである。
別の一実施形態では、基板処理チャンバ内で、堆積リングの付近に設置するためのカバーリングを提供する。堆積リングは、チャンバ内で、基板支持体と円柱状シールドとの間に設置される。カバーリングは、環状ウエッジを備える。環状ウエッジは、基板支持体の周囲を囲む傾いた上面を備え、傾いた上面が内周部および外周部を有する。フーティングは、傾いた上面から下に向かって延びて堆積リングに載る。突き出したへりが、上面の内周部の付近に延びる。内側円柱状バンドおよび外側円柱状バンドが、環状ウエッジから下に向かって延び、内側バンドが、外側バンドよりも低い高さを有する。
さらに別の一実施形態では、ターゲットと接地シールドとの間に設置するためのアイソレータリングを提供する。アイソレータリングは、ターゲットのスパッタリング表面の付近に延び、ターゲットのスパッタリング表面を取り囲む大きさの環状バンドを備える。環状バンドは、第1の幅を有する頂部壁と、第2の幅を有する底部壁と、第3の幅を有し、頂部壁から半径方向の外側に向かって延びる支持リムとを備える。垂直トレンチが、底部壁の外周部と支持リムの底部接触面との間に形成される。
さらに別の一実施形態では、基板処理チャンバ内で、スパッタリングターゲットおよび基板支持体の付近に設置するためのプロセスキットを提供する。プロセスキットは、スパッタリングターゲットおよび基板支持体の周囲を囲むシールドを備える。シールドは、スパッタリングターゲットのスパッタリング表面の周囲を囲む大きさの第1の直径を有する円柱状外側バンドを備える。円柱状外側バンドは、スパッタリング表面を取り囲む頂部端および基板支持体を取り囲む底部端を有する。第1の直径よりも大きな第2の直径を有する傾斜したステップが、円柱状外側バンドの頂部端から半径方向の外側に向かって延びる。マウンティングフランジが、傾斜したステップから半径方向の外側に向かって延びる。ベースプレートが、円柱状バンドの底部端から半径方向の内側に向かって延びる。ベースプレートと連結された円柱状内側バンドが、基板支持体の周辺エッジを部分的に取り囲む。プロセスキットは、アイソレータリングをさらに備える。アイソレータリングは、ターゲットのスパッタリング表面の付近に延び、ターゲットのスパッタリング表面を取り囲む環状バンドを備える。環状バンドは、第1の幅を有する頂部壁と、第2の幅を有する底部壁と、第3の幅を有し、頂部壁から半径方向の外側に向かって延びる支持リムとを備える。垂直トレンチが、底部壁の外周部と支持リムの底部接触面との間に形成される。
したがって、本発明の上に記述した特徴を詳細に理解することが可能な方式で、上に簡潔に要約されている本発明のより詳しい説明を、その一部が添付した図面に図示されている実施形態を参照することによって知ることができる。しかしながら、添付した図面が本発明の典型的な実施形態だけを図示し、本発明が他の同様に有効な実施形態を許容することができるので、それゆえ、本発明の範囲を限定するようには見なされないことに、留意すべきである。
プロセスキットの一実施形態を有する基板処理システムの単純化した断面図である。 図1のターゲットおよびアダプタと相互に関係するプロセスキットの一実施形態の部分断面図である。 図1のターゲットおよびアダプタと相互に関係するプロセスキットの一実施形態の部分断面図である。 図1の処理システムと相互に関係するプロセスキットの代替実施形態の部分断面図である。 図1の処理システムと相互に関係するプロセスキットの代替実施形態の部分断面図である。 図1の処理システムと相互に関係するプロセスキットの代替実施形態の部分断面図である。 本明細書において説明する実施形態による一体型シールドの上面図である。 図5Aの一体型シールドの一実施形態の側面図である。 図5Aの一体型シールドの一実施形態の断面図である。 図5Aの一体型シールドの一実施形態の底面図である。 本明細書において説明する実施形態による絶縁体リングの上面図である。 図6Aの絶縁体リングの一実施形態の側面図である。 図6Aの絶縁体リングの一実施形態の断面図である。 図6Aの絶縁体リングの一実施形態の底面図である。
理解を容易にするために、可能である場合には、複数の図に共通な同一の要素を示すために、同一の参照番号を使用している。一実施形態において開示した要素を、具体的な記述がなくとも別の実施形態において利益をもたらすように利用することができることが予想される。
本発明の実施形態は、一般に物理堆積(PVD)チャンバ内で使用されるプロセスキットを提供する。一実施形態では、プロセスキットは、RF高調波およびプロセスキャビティの外の迷走プラズマの低減に寄与する短縮したRFリターン経路を提供し、これはチャンバ構成要素の長い耐用年数とともに優れたプロセス均一性および再現性に貢献する。一実施形態では、プロセスキットは、チャンバ壁とターゲットとの間の電気的短絡を減少させるように設計されたアイソレータリングを提供する。
図1は、基板105を処理することができるプロセスキット150の一実施形態を有する例示的な半導体処理チャンバ100を図示する。プロセスキット150は、一体型接地シールド160、挟み込まれているカバーリング170、およびアイソレータリング180を含む。示したバージョンでは、処理チャンバ100は、基板上にチタンまたは酸化アルミニウムを堆積することが可能なスパッタリングチャンバ(物理気相堆積チャンバすなわちPVDチャンバとも呼ばれる)を備える。処理チャンバ100を、例えば、アルミニウム、銅、タンタル、窒化タンタル、炭化タンタル、タングステン、窒化タングステン、ランタン、酸化ランタン、およびチタンを堆積することなどの、他の目的のために、やはり使用することができる。本発明から恩恵を受けるように適合することができる処理チャンバの一例が、Santa Clara、CaliforniaのApplied Materials,Inc.から入手可能なALPS(登録商標)PlusおよびSIP ENCORE(登録商標)PVD処理チャンバである。他の製造業者からのものを含む他の処理チャンバを本発明から恩恵を受けるように適合させることができることが、予想される。
処理チャンバ100は、格納壁102および側壁104を有するチャンバ本体101、底部壁106、ならびに内部容積110すなわちプラズマゾーンを取り囲むリッドアセンブリ108を含む。チャンバ本体101は、典型的にはステンレス鋼の溶接した板からまたはアルミニウムの一体成形ブロックから製造される。一実施形態では、側壁がアルミニウムからなり、底部壁がステンレス鋼からなる。側壁104は、一般に、処理チャンバ100から基板105の出し入れのために設けられたスリットバルブ(図示せず)を含有する。カバーリング170を挟み込む接地シールド160と協働して処理チャンバ100のリッドアセンブリ108は、基板の上方の領域に内部容積110内に形成されるプラズマを閉じ込める。
ペデスタルアセンブリ120を、チャンバ100の底部壁106から支持する。ペデスタルアセンブリ120は、処理中に基板105とともに堆積リング302を支持する。上側位置と下側位置との間でペデスタルアセンブリ120を動かすように構成されたリフト機構122によって、ペデスタルアセンブリ120を、チャンバ100の底部壁106に連結する。さらに、下側位置では、処理チャンバ100の外部に配置された単一ブレードロボット(図示せず)などのウエハ搬送機構を用いて基板の交換を容易にするために、基板をペデスタルアセンブリ120から間を空けるように、ペデスタルアセンブリ120を通してリフトピン(図示せず)を動かす。チャンバ本体101の内部容積110をペデスタルアセンブリ120の内部およびチャンバの外部から分離するために、ベローズ124をペデスタルアセンブリ120とチャンバ底部壁106との間に典型的には配置する。
ペデスタルアセンブリ120は、プラットフォームハウジング128に密封するように連結された基板支持体126を一般に含む。プラットフォームハウジング128は、典型的にはステンレス鋼またはアルミニウムなどの金属材料から製造される。基板支持体126を熱的に調整するために、冷却プレート(図示せず)をプラットフォームハウジング128内部に一般に配置する。本明細書において説明する実施形態から恩恵を受けるように適合することができる1つのペデスタルアセンブリ120が、Davenpot他による1996年4月16日に発行された米国特許第5,507,499号に記載されており、その全体が引用によって本明細書中に組み込まれている。
基板支持体126をアルミニウムまたはセラミックから構成することができる。基板支持体126は、処理中に基板105を受け取り支持する基板受け表面127を有し、表面127は、ターゲット132のスパッタリング表面133に実質的に平行な面を有する。基板支持体126は、やはり、基板105のオーバーハングしているエッジの前で終わる周辺エッジ129を有する。基板支持体126を、静電チャック、セラミック本体、ヒータ、またはこれらの組み合わせとすることができる。一実施形態では、基板支持体126は、その中に埋め込まれた導電性層を有する誘電体本体を含む静電チャックである。誘電体本体は、典型的には、熱分解窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、アルミナ、または同等な材料などの高熱伝導性誘電体材料から製造される。
リッドアセンブリ108は、一般には、リッド130、ターゲット132、およびマグネトロン134を含む。図1に示したように、閉じた位置にあるときには、側壁104によってリッド130を支持する。セラミックリングシール136を、アイソレータリング180とリッド130と側壁104との間に配置して、これらの間の真空リークを防止する。
ターゲット132を、リッド130に連結し、処理チャンバ100の内部容積110に露出させる。ターゲット132は、PVDプロセス中に基板上に堆積する材料を提供する。アイソレータリング180を、ターゲット132とリッド130とチャンバ本体101との間に配置して、リッド130およびチャンバ本体101からターゲット132を電気的に分離する。
電源140によって、ターゲット132を、接地、例えば、チャンバ本体101およびアダプタ220に対してバイアスする。アルゴンなどのガスを、ガス源142から導管144を介して内部容積110へ供給する。ガス源142は、ターゲット132上にエネルギー的に衝突し、ターゲット132から材料をスパッタリングすることができる、アルゴンまたはキセノンなどの非反応性ガスを包含することができる。ガス源142は、また、基板上に層を形成するためにスパッタリング材料と反応することが可能な、酸素含有ガス、窒素含有ガス、メタン含有ガスのうちの1つまたは複数などの反応性ガスを含むことができる。使用済みガスを受け取り、チャンバ100内のガスの圧力を制御するスロットルバルブを有する排気導管148へ使用済みプロセスガスを向ける排気口を通して、使用済みガスおよび副生成物をチャンバ100から排気する。排気導管148を、1つまたは複数の排気ポンプ149に接続する。典型的には、チャンバ100内のスパッタリングガスの圧力を、真空環境などの大気圧より低いレベル、例えば、0.6mTorrから400mTorrのガス圧力に設定する。プラズマを、ガスから基板105とターゲット132との間に形成する。プラズマ中のイオンは、ターゲット132に向かって加速され、ターゲット132から材料を取り出すようにする。取り出されたターゲット材料を、基板上に堆積させる。
マグネトロン134を、処理チャンバ100の外部上でリッド130に連結する。利用することができる1つのマグネトロンが、Or他による1999年9月21日に発行された米国特許第5,953,827号に記載されており、その全体が引用により本明細書中に組み込まれている。
チャンバ100内の基板を処理するためにチャンバ100の構成要素を動作させる命令セットを有するプログラムコードを備えたコントローラ190によって、チャンバ100を制御する。例えば、コントローラ190は、ペデスタルアセンブリ120を動作させる基板位置決め命令セット、チャンバ100へのスパッタリングガスの流れを設定するためにガス流量制御バルブを動作させるガス流量制御命令セット、チャンバ100内の圧力を維持するためにスロットルバルブを動作させるガス圧力制御命令セット、それぞれ基板または側壁104の温度を設定するためにペデスタルアセンブリ120または側壁104中の温度制御システム(図示せず)を制御する温度制御命令セット、およびチャンバ100内のプロセスをモニタするためのプロセスモニタ命令セットを含むプログラムコードを備えることができる。
チャンバ100は、また、例えば、構成要素表面からスパッタリング堆積物を洗浄して除去するために、腐食した構成要素を交換するもしくは修理するために、または他のプロセス用にチャンバ100を適合させるために、チャンバ100から容易に取り除くことができる様々な構成要素を備えるプロセスキット150を含有することができる。一実施形態では、プロセスキット150は、アイソレータリング180、接地シールド160、および、図4A〜図4Cに見られるような基板105のオーバーハングしているエッジの前で終わる基板支持体126の周辺エッジ129の付近に配置するためのリングアセンブリ168を備える。
シールド160は、基板支持体126および基板支持体126の周辺エッジ129に面しているスパッタリングターゲット132のスパッタリング表面133の周囲を囲む。シールド160は、チャンバ100の側壁104を覆い、影を作って、シールド160の後ろ側の構成要素および表面上へのスパッタリングターゲット132のスパッタリング表面133から発せられるスパッタリング堆積物の堆積を減少させる。例えば、シールド160は、基板支持体126の表面、基板105のオーバーハングしているエッジ、側壁104およびチャンバ100の底部壁106を保護することができる。
図1、図5A、図5B、図5Cおよび図5Dに示したように、シールド160は、一体成形の構造物であり、スパッタリングターゲット132のスパッタリング表面133および基板支持体126の周囲を囲む寸法にした直径を有する円柱状外側バンド210を備える。一実施形態では、円柱状外側バンド210は、矢印「A」によって表された内径を有する。一実施形態では、円柱状外側バンド210の内径「A」は、約16インチ(40.6cm)と約18インチ(45.7cm)との間である。別の一実施形態では、円柱状外側バンド210の内径「A」は、約16.8インチ(42.7cm)と約17インチ(43.2cm)との間である。一実施形態では、円柱状外側バンド210は、矢印「B」によって表された外径を有する。一実施形態では、円柱状外側バンド210の外径「B」は、約17インチ(43.2cm)と約19インチ(48.3cm)との間である。別の一実施形態では、円柱状外側バンド210の外径「B」は、約17.1インチ(43.4cm)と約17.3インチ(43.9cm)との間である。
円柱状外側バンド210は、スパッタリングターゲット132のスパッタリング表面133を取り囲む頂部端212および基板支持体126を取り囲む底部端213を有する。傾斜したステップ214が、円柱状外側バンド210の頂部端212から半径方向の外側に向かって延びる。一実施形態では、傾斜したステップ214は、垂直に対して角度「α」を形成する。一実施形態では、角度「α」は、垂直から、約15度から約25度までの間である。別の一実施形態では、傾斜した角度「α」は、約20度である。
一実施形態では、シールド160は、矢印「C」によって表された、約10インチと約12インチとの間の高さを有する。別の一実施形態では、シールド160は、約11インチ(27.9cm)と約11.5インチ(29.2cm)との間の高さ「C」を有する。さらに別の一実施形態では、シールド160は、約7インチ(17.8cm)と約8インチ(20.3cm)との間の高さ「C」を有する。さらに別の一実施形態では、シールド160は、約7.2インチ(18.3cm)と約7.4インチ(18.8cm)との間の高さ「C」を有する。
マウンティングフランジ216が、円柱状外側バンド210の傾斜したステップ214から半径方向の外側に向かって延びる。図2および図5Cを参照すると、マウンティングフランジ216は、チャンバ100の側壁104を取り囲んでいる環状アダプタ220の上に載る下側接触面218、および上側接触面219を包含する。一実施形態では、マウンティングフランジ216の下側接触面218は、シールド160をアダプタ220に取り付けるためのネジを受ける形状とサイズにした複数の穴ぐり(図示せず)を備える。図2に示したように、上側接触面219の内周部217は、ステップ221を形成する。ステップ221は、導電性材料がアイソレータリング180とシールド160との間に表面ブリッジを作り出すことを防止するラビリンス隙間を設け、したがって、電気的に不連続な状態を維持する。
一実施形態では、アダプタ220は、シールド160を支持し、基板処理チャンバ100の側壁104の付近の熱交換器として働くことができる。アダプタ220およびシールド160は、シールド160からの熱伝達の向上を可能にし、シールド上に堆積した材料についての熱膨張歪を減少させるアセンブリを形成する。シールド160の一部が、基板処理チャンバ100内に形成されたプラズマへの曝露によって過度に加熱されるようになり、シールドの熱膨張を結果としてもたらし、シールド上に形成されたスパッタリング堆積物がシールドから剥がれ落ち、基板105上に落ち汚染させることを引き起こす。アダプタ220は、シールド160の下側接触面218と接触し、シールド160とアダプタ220との間の優れた導電性および熱伝導性を可能にする載置表面222を有する。
図1、図4A、図5A、図5B、図5C、および図5Dを参照すると、円柱状外側バンド210はまた、基板支持体126を取り囲む底部端213を備える。ベースプレート224が、円柱状外側バンド210の底部端213から半径方向の内側に向かって延びる。円柱状内側バンド226が、ベースプレート224に連結され、基板支持体126の周辺エッジ129を少なくとも部分的に取り囲んでいる。一実施形態では、円柱状内側バンドは、矢印「D」によって表される直径を有する。一実施形態では、円柱状内側バンド226は、約14インチ(35.6cm)と約16インチ(40.6cm)との間の直径「D」を有する。別の一実施形態では、円柱状内側バンド226は、約14.5インチ(36.8cm)と約15インチ(38.1cm)との間の直径「D」を有する。円柱状内側バンド226は、ベースプレート224から上に向かって延び、ベースプレート224に垂直である。円柱状内側バンド226、ベースプレート224、および円柱状外側バンド210は、U字形をしたチャネルを形成する。円柱状内側バンド226は、円柱状外側バンド210の高さよりも低い高さを備える。一実施形態では、円柱状内側バンド226の高さは、円柱状外側バンド210の高さの約5分の1である。一実施形態では、円柱状内側バンド226は、矢印「E」によって表される高さを有する。一実施形態では、円柱状内側バンド226の高さ「E」は、約0.8インチ(2cm)から約1.3インチ(3.3cm)までである。別の一実施形態では、円柱状内側バンド226の高さ「E」は、約1.1インチ(2.8cm)から約1.3インチ(3.3cm)までである。別の一実施形態では、円柱状内側バンド226の高さ「E」は、約0.8インチ(2cm)から約0.9インチ(2.3cm)までである。
円柱状外側バンド210、傾斜したステップ214、マウンティングフランジ216、ベースプレート224、および円柱状内側バンド226は、一体成形の構造を備える。例えば、一実施形態では、全体のシールド160を、アルミニウムから、または別の一実施形態では、300系ステンレス鋼から作ることができる。複数の構成要素、完成したシールドを作り上げるために多くの場合2個または3個の分かれた構成部品を含んだ従前のシールドよりも、一体成形のシールド160は有利である。プロセスキャビティの外に迷走プラズマを生じさせるRF高調波の一因となるRFリターン経路の延長をもたらす既存の複数部品シールドと比較すると、一体成形のシールドは、RFリターン経路を短縮させ、したがって、内部処理領域内でのプラズマ閉じ込めの改善をもたらす。複数の構成要素を具備するシールド160は、洗浄のためにシールドを取り除くことをより困難にし、より多くの時間を要するものにする。単一構成部品シールド160は、きれいに洗浄することがより困難である接合部分または角部のない、スパッタリング堆積物に曝される連続した表面を有する。単一構成部品シールド160はまた、プロセスサイクル中にスパッタ堆積物からチャンバ側壁104をより効果的にシールドする。一実施形態では、伝導性ホールなどの伝導性機構が削除される。伝導性機構の削除は、内部容積110の外の迷走プラズマの形成を減少させる。
一実施形態では、シールド160の露出した表面を、Santa Clara、CaliforniaのApplied Materialsから市販されているCLEANCOAT(商標)を用いて処置する。CLEANCOAT(商標)は、シールド160上の堆積物の粒子脱落を減少させるために、したがってチャンバ100中での基板105の汚染を防止するためにシールド160などの基板処理チャンバ構成要素に付けられるツインワイヤアルミニウムアークスプレイコーティングである。一実施形態では、シールド160上のツインワイヤアルミニウムアークスプレイコーティングは、約600マイクロインチから約2300マイクロインチまでの表面粗さを有する。
シールド160は、チャンバ100内の内部容積110に面している露出した表面を有する。一実施形態では、露出した表面を、175±75マイクロインチの表面粗さを有するように、ビードブラストする。テクスチャを形成したビードブラストした表面は、粒子脱落を減少させ、チャンバ100内部の汚染を防止するように働く。表面粗さ平均値は、露出した表面に沿った粗さ形状の山および谷の平均線からの変位の絶対値の平均である。粗さ平均値、ひずみ度、または他の特性を、露出した表面全体にわたって針を通過させ、基板上のアスペリティの高さのゆらぎの軌跡を生成するプロフィロメータによって、または表面の画像を生成するために表面から反射した電子ビームを使用する走査型電子顕微鏡によって決定することができる。
図3を参照すると、一実施形態では、アイソレータリング180はL字形である。アイソレータリング180は、ターゲット132のスパッタリング表面133の付近に延び、スパッタリング表面133を取り囲む環状バンドを備える。アイソレータリング180は、シールド160からターゲット132を電気的に分離し、離し、典型的には、酸化アルミニウムなどの誘電体材料または絶縁性材料から形成される。アイソレータリング180は、下側水平部分232および下側水平部分232から上に向かって延びている垂直部分234を備える。下側水平部分232は、内周部235、外周部236、底部接触面237、および上面238を包含し、下側水平部分232の底部接触面237が、マウンティングフランジ216の上側接触面219と接触する。一実施形態では、シールド160の上側接触面219は、ステップ233を形成する。ステップ233が、導電性材料がアイソレータリング180とシールド160との間に表面ブリッジを作り出すことを防止するラビリンス隙間を設け、したがって、電気的に不連続な状態を維持する。アイソレータリング180の上側垂直部分234は、内周部239、外周部240、および上面241を包含する。上側垂直部分234の内周部239および下側水平部分232の内周部235が、一体成形の表面を形成する。下側水平部分232の上面238および上側垂直部分234の外周部240は、遷移点242で交差し、ステップ243を形成する。一実施形態では、ステップ243は、リングシール136およびターゲット132とラビリンス隙間を形成する。
一実施形態では、アイソレータリング180は、内周部235および内周部239によって画定され、約17.5インチ(44.5cm)と約18インチ(45.7cm)との間の内径を有する。別の一実施形態では、アイソレータリング180は、約17.5インチ(44.5cm)と約17.7インチ(45cm)との間の内径を有する。一実施形態では、アイソレータリング180は、下側水平部分232の外周部236によって画定され、約18インチ(45.7cm)と約19インチ(48.3cm)との間の外径を有する。別の一実施形態では、アイソレータリング180は、約18.7インチ(47.5cm)と約19インチ(48.3cm)との間の外径を有する。別の一実施形態では、アイソレータリング180は、上側垂直部分234の外周部240によって画定され、約18インチ(45.7cm)と約18.5インチ(47cm)との間の第2の外径を有する。別の一実施形態では、第2の外径は、約18.2インチ(46.2cm)と約18.4インチ(46.7cm)との間である。一実施形態では、アイソレータリング180は、約1インチ(2.5cm)と約1.5インチ(3.8cm)との間の高さを有する。別の一実施形態では、アイソレータリング180は、約1.4インチ(3.6cm)と約1.45インチ(3.7cm)との間の高さを有する。
一実施形態では、アイソレータリング180の垂直部分234の上面241および内周部、下側水平部分232の内周部235および底部接触面237を含む露出した表面を、180±20Raの表面粗さで、例えば、グリットブラスティングを使用してテクスチャを付け、これが薄い堆積膜および低いひずみ膜用に適したテクスチャを提供する。
別の一実施形態では図2、図6A、図6B、図6C、および図6Dを参照すると、アイソレータリング280は、T字形である。アイソレータリング280が、ターゲット132のスパッタリング表面133の付近に延び、スパッタリング表面133を取り囲む環状バンド250を備える。アイソレータリング280の環状バンド250は、第1の幅を有する頂部壁252、第2の幅を有する底部壁254、および第3の幅を有し、環状バンド250の頂部壁252から半径方向の外側に向かって延びる支持リム256を備える。一実施形態では、第1の幅は第3の幅よりも小さいが、第2の幅よりも大きい。一実施形態では、アイソレータリング280は、約18.5インチ(47cm)と約19インチ(48.3cm)との間の外径「F」を有する。別の一実施形態では、アイソレータリング280は、約18.8インチ(47.8cm)と約18.9インチ(48cm)との間の外径「F」を有する。
頂部壁252は、内周部258、ターゲット132に近接して位置する上面260、およびリングシール136に近接して位置する外周部262を包含する。支持リム256は、底部接触面264および上側表面266を包含する。支持リム256の底部接触面264は、アルミニウムリング267上に載る。ある種の実施形態では、アルミニウムリング267が存在せず、アダプタ220が、支持リム256を支持するように構成される。底部壁254は、内周部268、外周部270および底部表面272を包含する。底部壁254の内周部268および頂部壁252の内周部258は、一体成形の表面を形成する。一実施形態では、アイソレータリング280は、底部壁254の内周部268および頂部壁252の内周部258によって画定され、約17インチ(43.2cm)と約18インチ(45.7cm)との間の内径「G」を有する。別の一実施形態では、アイソレータリング280の内径「G」は、約17.5インチ(44.5cm)と約17.8インチ(45.2cm)との間である。
垂直トレンチ276を、底部壁254の外周部270と支持リム256の底部接触面264との間の遷移点278のところに形成する。垂直トレンチ276と組み合わせてシールド160のステップ221は、導電性材料がアイソレータリング280とシールド160との間に表面ブリッジを作り出すことを防止するラビリンス隙間を設け、したがって、チャンバ側壁104に対してシールドすることを実現し続けながら、電気的に不連続な状態を維持する。一実施形態では、アイソレータリング280は、チャンバ壁に対してシールドすることを実現し続けながら、ターゲット132とプロセスキット150の接地構成要素との間に隙間を設ける。一実施形態では、ターゲット132とシールド160との間の隙間は、約1インチ(2.5cm)と約2インチ(5.1cm)との間、例えば、約1インチ(2.5cm)である。別の一実施形態では、ターゲット132とシールド160との間の隙間は、約1.1インチ(2.8cm)と約1.2インチ(3cm)との間である。さらに別の一実施形態では、ターゲット132とシールド160との間の隙間は、1インチ(2.5cm)よりも大きい。アイソレータリング280のステップ状の設計は、アダプタ220に対してシールド160が中心に置かれることを可能にし、これはまた、はめ合いシールド用のマウンティング点およびターゲット132に関するアライメント機構である。ステップ状の設計は、ターゲット132からシールド160までの見通しをやはり取り除き、この領域における迷走プラズマの懸念を取り除く。
一実施形態では、アイソレータリング280は、180±20Raの表面粗さであり、膜付着性を高めるためのグリットブラストした表面テクスチャを有して、薄い堆積膜および低いひずみ膜用に適したテクスチャを提供する。一実施形態では、アイソレータリング280は、厚い堆積厚さおよび大きな膜ひずみ用に>500Raの表面粗さであり、膜付着性を高めるためにレーザパルシングを通してもたらされる表面テクスチャを有する。一実施形態では、処理チャンバ100を金属、金属窒化物、金属酸化物、および金属炭化物を堆積させるために使用する場合に、テクスチャを付けた表面は、アイソレータリング280の寿命を長くする。アイソレータリング280はまた、チャンバ100から取り外し可能であり、真空シール応用における再使用を妨げる材料気孔率に影響を与えずに部品をリサイクルする能力を与える。支持リム256は、ターゲット132から接地シールド160までの見通しを取り除き、したがって、迷走プラズマの懸念を取り除きながら、アイソレータリング280がアダプタ220に対して中心に置かれることを可能にする。一実施形態では、リング267は、シールド160中の一連のスロット(図示せず)と位置決めする/アライメントする一連のアライメントピン(図示せず)を備える。
図4Aを参照すると、リングアセンブリ168は、堆積リング302およびカバーリング170を備える。堆積リング302は、基板支持体126を囲んでいる環状バンド304を備える。カバーリング170は、堆積リング302を少なくとも部分的にカバーする。堆積リング302およびカバーリング170は、基板支持体126の周辺エッジ129および基板105のオーバーハングしているエッジ上へのスパッタ堆積物の形成を減少させるために互いに協働する。
カバーリング170は、堆積リング302の周囲を囲んで少なくとも部分的にカバーして、大部分のスパッタリング堆積物を受け、したがって、大部分のスパッタリング堆積物から堆積リング302を陰にする。カバーリング170は、スパッタリングプラズマの腐食に耐えることができる材料、例えば、ステンレス鋼、チタン、もしくはアルミニウムなどの金属材料、または酸化アルミニウムなどのセラミック材料から製造される。一実施形態では、カバーリング170は、少なくとも約99.9パーセントの純度を有するチタンからなる。一実施形態では、カバーリング170の表面から脱落する粒子を減少させるために、カバーリング170の表面を、例えば、CLEANCOAT(商標)などのツインワイヤアルミニウムアークスプレイコーティングを用いて処置する。
カバーリング170は、半径方向の内側に向かって傾斜し、基板支持体126の周囲を囲む傾いた上面312を包含する環状ウエッジ310を備える。環状ウエッジ310の傾いた上面312は、内周部314および外周部316を有する。内周部314は、堆積リング302の開放した内側チャネルを備えたくぼみの半径方向の内側に向かって重なる突き出したへり318を備える。突き出したへり318は、堆積リング302の開放した内側チャネル上へのスパッタリング堆積物の堆積を減少させる。一実施形態では、突き出したへり318は、堆積リング302とともに形成される円弧形状の隙間402の幅の少なくともほぼ半分に対応する長さ突き出す。基板支持体126およびプラットフォームハウジング128上へのプロセス堆積物の流れを妨げ、カバーリング170と堆積リング302との間に複雑で押しつぶされた流路を形成するために、突き出したへり318が、円弧形状の隙間402と協働し補完するような大きさに合わせて作られ、形状にされ、設置される。隙間402の押しつぶされた流路は、堆積リング302およびカバーリング170のはめ合い表面上の低エネルギースパッタ堆積物の蓄積を制限し、スパッタ堆積物は、そうでなければこれらを互いにくっつけさせるまたは基板105の周辺部のオーバーハングしているエッジにくっつけさせるはずである。
傾いた上面312を、水平から約10度と約20度との間の角度で、例えば、16度で傾けることができる。カバーリング170の傾いた上面312の角度を、基板105のオーバーハングしているエッジの最も近くでのスパッタ堆積物の蓄積を最少にするように設計することができる、このスパッタ堆積物は、そうでなければ基板105全面にわたり得られる粒子発生状態に悪影響を及ぼすはずである。
カバーリング170は、環状ウエッジ310の傾いた上面312から下に向かって延びるフーティング320を備え、堆積リング302の出っ張り306上に載る。フーティング320は、堆積リング302に実質的にひびを入れずにまたは割らずに堆積リング302に抗して押し付けるように、ウエッジ310から下に向かって延びる。一実施形態では、2段ステップの表面が、フーティング320と突き出したへり318の下側表面との間に形成される。
カバーリング170は、環状ウエッジ310から下に向かって延びる内側円柱状バンド324aおよび外側円柱状バンド324bをさらに包含し、これらの間に隙間を具備する。一実施形態では、内側円柱状バンド324aおよび外側円柱状バンド324bは、実質的に垂直である。内側円柱状バンド324aおよび外側円柱状バンド324bは、環状ウエッジ310のフーティング320の半径方向の外側に置かれる。内側円柱状バンド324aは、外側円柱状バンド324bよりも低い高さを有する。典型的には、外側円柱状バンド324bの高さは、内側円柱状バンド324aの高さの少なくとも約1.2倍である。例えば、約154mmの内半径を有するカバーリング170について、外側円柱状バンド324bの高さは、約15mmから約35mmまで、例えば、25mmであり、内側円柱状バンド324aの高さは、約12mmから約24mmまで、例えば、約19mmである。カバーリングは、チタンまたはステンレス鋼などのプロセス化学薬品に対応できる任意の材料を包含することができる。
一実施形態では、内側円柱状バンド324aの表面は、垂直から約12度と約18度との間の角度を付けられる。別の一実施形態では、内側円柱状バンド324aの表面は、約15度と約17度との間の角度を付けられる。
一実施形態では、カバーリング170は、外側円柱状バンド324bによって画定され、約15.5インチ(39.4cm)と約16インチ(40.6cm)との間の外径を有する。別の一実施形態では、カバーリング170は、約15.6インチ(39.6cm)と約15.8インチ(40.1cm)との間の外径を有する。一実施形態では、カバーリング170は、約1インチ(2.5cm)と約1.5インチ(3.8cm)との間の高さを有する。別の一実施形態では、カバーリング170は、約1.2インチ(3cm)と約1.3インチ(3.3cm)である。
シールド160とカバーリング170との間の空間または隙間404は、プラズマが進むための入り組んだS字形通路または迷路を形成する。例えば、通路の形状がこの領域内へのプラズマ化学種の進入を妨げ邪魔し、スパッタした材料の望ましくない堆積を減少させるという理由で、通路の形状は有利である。
図4Bは、堆積リング410およびカバーリング440を備えたリングアセンブリ168の別の一実施形態である。堆積リング410およびカバーリング440を備えたリングアセンブリ168が、図4Cを参照して下記に説明する堆積リング410およびカバーリング440を備えたリングアセンブリ168と比較して、高いプロセス圧力で優れたPVD処理結果をもたらすことを見出した。堆積リング410は、シリンダ416によって第2の環状バンド414に接続された第1の環状バンド412を備える。第1の環状バンド412は、第1の環状バンド412の内エッジ422から上に向かって延びるリップ418を有する段差を付けた上面420を含む。シリンダ416は、第2の環状バンド414が第1の環状バンド412の垂直に下方であり半径方向の外側になるように、第1の環状バンド412の外エッジおよび底部表面434から第2の環状バンド414の内側エッジ424および上面426へ下に向かって延びる。第1の環状バンド412の底部表面434は、基板支持体126の出っ張り上に載る。
第2の環状バンド414の上面426は、盛り上がった環状外側パッド430とは溝432によって分けられた盛り上がった環状内側パッド428を含む。盛り上がった環状内側パッド428は、盛り上がった環状外側パッド430よりも第2の環状バンド414の上面426のさらに上方に延びるが、第1の環状バンド412の底部表面434の下方である。盛り上がった環状外側パッド430が、カバーリング440を支持する。
カバーリング440は、堆積リング410を少なくとも部分的にカバーする。堆積リング410およびカバーリング440は、基板支持体126の周辺エッジおよび基板105のオーバーハングしているエッジ上へのスパッタ堆積物の形成を減少させるために互いに協働する。
カバーリング440は、堆積リング410の周囲を囲んで少なくとも部分的にカバーし、大部分のスパッタリング堆積物を受ける、したがって、スパッタリング堆積物から堆積リング410を陰にする。カバーリング440は、スパッタリングプラズマによる腐食に耐えることができる材料、例えば、ステンレス鋼、チタン、もしくはアルミニウムなどの金属材料、または酸化アルミニウムなどのセラミック材料から製造される。一実施形態では、カバーリング440は、少なくとも約99.9パーセントの純度を有するチタンからなる。一実施形態では、カバーリング440の表面から脱落する粒子を減少させるために、カバーリング440の表面を、例えば、CLEANCOAT(商標)などのツインワイヤアルミニウムアークスプレイコーティングを用いて処置する。
カバーリング440は、半径方向の内側に向かって傾斜し、基板支持体126の周囲を囲む傾いた上面444を包含する環状ウエッジ442を含む。環状ウエッジ442の傾いた上面444は、内周部446および外周部448を有する。内周部446は、盛り上がった環状内側パッド428の方へ下に向かって延びる突き出した球状へり450を包含する。突き出したへり450は、堆積リング410の外側上部表面上へのスパッタリング材料の堆積を減少させる。
傾いた上面444を、水平から約10度と約20度との間の角度で、例えば、16度で傾けることができる。カバーリング440の傾いた上面444の角度を、基板105のオーバーハングしているエッジの最も近くでのスパッタ堆積物の蓄積を最少にするように設計することができ、このスパッタ堆積物は、そうでなければ基板105全面にわたり得られる粒子発生状態に悪影響を及ぼすはずである。一実施形態では、上面444はまた、基板105および堆積リング410の頂部の完全に下方である。
カバーリング440は、環状ウエッジ444の傾いた上面444から下に向かって延びるフーティング452を備え、堆積リング410の盛り上がった環状外側パッド430上に載る。一実施形態では、2段ステップの表面が、フーティング452と突き出したへり450の下側表面との間に形成される。
カバーリング440は、環状ウエッジ442から下に向かって延びる内側円柱状バンド454および外側円柱状バンド456をさらに備え、バンド454、456がシールド160を挟み込むことを可能にする隙間をこれらの間に画定する。一実施形態では、内側円柱状バンド454および外側円柱状バンド456は、実質的に垂直である。内側円柱状バンド454および外側円柱状バンド456が、環状ウエッジ442のフーティング452の半径方向の外側に置かれる。内側円柱状バンド454は、外側円柱状バンド456よりも低い高さを有する。さらに、両方のバンド454、456は、フーティング452の下方に延びる。カバーリング440は、チタンまたはステンレス鋼などのプロセス化学薬品に対応できる任意の材料を包含することができる。
シールド160とカバーリング440との間の空間または隙間404は、プラズマが進むための入り組んだS字形通路または迷路を形成する。例えば、通路の形状がこの領域内へのプラズマ化学種の進入を妨げ邪魔し、スパッタした材料の望ましくない堆積を減少させるという理由で、通路の形状は有利である。
図4Cは、上に説明したような堆積リング410およびカバーリング460を備えたリングアセンブリ168の別の一実施形態である。堆積リング410およびカバーリング460を備えたリングアセンブリ168は、図4Bを参照して上に説明した堆積リング410およびカバーリング440を備えたリングアセンブリ168と比較して低いプロセス圧力で優れたPVD処理結果をもたらすことを見出した。堆積リング410は、基板支持体126上に載るが、一方でカバーリング460が、堆積リング410を少なくとも部分的にカバーする。堆積リング410およびカバーリング460は、基板支持体126の周辺エッジ129および基板105のオーバーハングしているエッジ上へのスパッタ堆積物の形成を減少させるために互いに協働する。
カバーリング460は、堆積リング410の周囲を囲んで少なくとも部分的にカバーし、大部分のスパッタリング堆積物を受け、したがって、スパッタリング堆積物から堆積リング410を陰にする。カバーリング460は、スパッタリングプラズマによる腐食に耐えることができる材料、例えば、ステンレス鋼、チタン、もしくはアルミニウムなどの金属材料、または酸化アルミニウムなどのセラミック材料から製造される。一実施形態では、カバーリング460は、少なくとも約99.9パーセントの純度を有するチタンからなる。一実施形態では、カバーリング460の表面から脱落する粒子を減少させるために、カバーリング460の表面を、例えば、CLEANCOAT(商標)などのツインワイヤアルミニウムアークスプレイコーティングを用いて処置する。
カバーリング460は、半径方向の内側に向かって傾斜し、基板支持体126の周囲を囲む傾いた上面444を包含する環状ウエッジ462を備える。環状ウエッジ462の傾いた上面444は、内周部446および外周部464を有する。内周部446は、堆積リング410の盛り上がった環状内側パッド428に重なる突き出した球状へり461を包含する。突き出したへり461は、堆積リング410の上部外側表面上へのスパッタリング堆積物の堆積を減少させる。一実施形態では、突き出したへり461は、堆積リング410とともに形成された円弧形状の隙間402の幅の少なくともほぼ半分に対応する長さ突き出す。突き出したへり461を、基板支持体126およびプラットフォームハウジング128上へのプロセス堆積物の流れを妨げ、カバーリング460と堆積リング410との間に複雑で押しつぶされた流路を形成するために、円弧形状の隙間402と協働し補完するような大きさに合わせて作られ、形状にされ、設置される。隙間402の押しつぶされた流路は、堆積リング410およびカバーリング460のはめ合い表面上の低エネルギースパッタ堆積物の蓄積を制限する、スパッタ堆積物は、そうでなければ、これらを互いにくっつけさせるまたは基板105の周辺部のオーバーハングしているエッジにくっつけさせるはずである。一実施形態では、傾いた上面444が、堆積リング410の頂部の下方にある。
傾いた上面444を、水平から約10度と約20度との間の角度で、例えば、16度で傾けることができる。カバーリング460の傾いた上面444の角度を、基板105のオーバーハングしているエッジの最も近くでのスパッタ堆積物の蓄積を最少にするように設計することができ、このスパッタ堆積物は、そうでなければ、基板105全面にわたり得られる粒子発生状態に悪影響を及ぼすはずである。
カバーリング460は、環状ウエッジ462の傾いた上面444から下に向かって延びる、カバーリング440に類似のフーティング452を備え、堆積リング410の出っ張り上に載る。フーティング452は、リング410に実質的にひびを入れずにまたは割らずに堆積リング410に抗して押し付けるように、ウエッジ462から下に向かって延びる。一実施形態では、2段ステップの表面が、フーティング452と突き出したへり461の下側表面との間に形成される。
カバーリング460は、内側円柱状バンド470および外側円柱状バンド472をさらに備える。内側円柱状バンド470は、内側円柱状バンド470の大部分が環状ウエッジ462の上方に配置された状態で、環状ウエッジ462から下に向かっておよび上に向かって両方に延びる。内側円柱状バンド470の上部部分を、ブリッジ474によって外側円柱状バンド472に連結する。ブリッジ474を、ウエッジ462のはるか上方で、堆積リング410の上方に配置する。外側円柱状バンド472は、内側円柱状バンド470と実質的に平行にブリッジ474から端部476へ下に向かって延び、バンド470、472がシールド160の端部を挟み込むことを可能にする隙間をこれらの間に形成する。端部476は、へり461の底部表面の上方の高さで終わり、一実施形態では、第1の環状バンド412の底部表面434と整列する。
一実施形態では、内側円柱状バンド470および外側円柱状バンド472は、実質的に垂直である。内側円柱状バンド470および外側円柱状バンド472は、環状ウエッジ462のフーティング452の半径方向の外側に向かって置かれる。内側円柱状バンド470は、外側円柱状バンド472の端部476の下方に延びる。一実施形態では、カバーリング460は、約15.6インチの外径および約2.5インチの高さを有する。カバーリングは、チタンまたはステンレス鋼などのプロセス化学薬品に対応する任意の材料を包含することができる。
一実施形態では、カバーリング460は、外側円柱状バンド472によって画定され、約15.5インチ(39.4cm)と約16インチ(40.6cm)との間の外径を有する。別の一実施形態では、カバーリング460は、約15.6インチ(39.6cm)と約15.8インチ(40.1cm)との間の外径を有する。一実施形態では、カバーリング460は、約2インチと約3インチとの間の高さを有する。
シールド160とカバーリング460との間の空間または隙間404は、プラズマが進むための入り組んだS字形通路または迷路を形成する。例えば、通路の形状がこの領域内へのプラズマ化学種の進入を妨げ邪魔し、スパッタした材料の望ましくない堆積を減少させるという理由で、通路の形状は有利である。
説明したプロセスキット150の構成要素は、単独でまたは組み合わせて、粒子発生および迷走プラズマを著しく減少させるように働く。プロセスキャビティの外に迷走プラズマを生じさせるRF高調波の一因となる長くなったRFリターン経路を与える既存の複数部品シールドと比較して、上に説明した一体型シールドは、RFリターン経路を短縮し、したがって、内部処理領域内のプラズマ閉じ込めの改善を提供する。一体型シールドの平坦ベースプレートは、高調波および迷走プラズマをさらに減少させるためならびに既存の接地ハードウェア用の着地を提供するために、ペデスタルを通るRF用のさらに短くしたリターン経路を提供する。一体型シールドは、また、RFリターンにおける不連続性を提供し、プロセスキャビティの外に迷走プラズマをもたらすすべての伝導性機構を取り除く。一体型シールドを、プロセスチャンバ中へのアイソレータリングの挿入を可能にするように変形した。アイソレータリングは、RF源と接地経路中のプロセスキット部品との間の見通しを遮る。シールド上のマウンティングフランジを、導電性材料がアイソレータリングとシールドとの間に表面ブリッジを作り出すことを防止し、これによって電気的に不連続な状態を維持する迷路を提供するステップおよび大きな半径を提供するように変形した。一体型シールドをまた、通過流成形を製造することを可能にするために、材料厚さを減少させることを通して低価格製造性用に設計する。
上記は本発明の実施形態に向けられているが、本発明の別の実施形態およびさらなる実施形態を、本発明の基本的な範囲から乖離せずに考案することができ、本発明の範囲は、別記の特許請求の範囲によって決められる。

Claims (14)

  1. 基板処理チャンバ内で基板支持体に面しているスパッタリングターゲットのスパッタリング表面の周囲を囲むためのシールドであって、
    前記スパッタリングターゲットの前記スパッタリング表面の周囲を囲む大きさの第1の直径を有する円柱状外側バンドであって、前記円柱状外側バンドが、前記スパッタリング表面を取り囲む大きさの頂部端および前記基板支持体を取り囲む大きさの底部端を有する、円柱状外側バンドと、
    前記第1の直径よりも大きな第2の直径を有し、前記円柱状外側バンドの前記頂部端から半径方向の外側に向かって延びる傾斜したステップと、
    前記傾斜したステップから半径方向の外側に向かって延びるマウンティングフランジと、
    前記円柱状外側バンドの前記底部端から半径方向の内側に向かって延びるベースプレートと、
    前記ベースプレートに連結され、前記基板支持体の周辺エッジの周囲を囲む大きさの円柱状内側バンドと
    基板処理チャンバ内で堆積リングの付近に設置するためのカバーリングであって、前記堆積リングが基板支持体と円柱状外側バンドとの間にあり、前記カバーリングが、
    前記堆積リング上に位置するとき、前記基板支持体の上面の完全に下に位置するように構成される環状ウエッジであって、
    基板支持体の周囲を囲む傾いた上面であって、内周部および外周部を有する前記傾いた上面と、
    前記傾いた上面から下に向かって延びて前記堆積リングに載るフーティングと、
    前記上面の前記内周部の付近の突き出したへりと
    を備えた環状ウエッジと、
    前記環状ウエッジから下に向かって延びる内側円柱状バンドと、
    前記環状ウエッジから下に向かって延びる外側円柱状バンドであって、前記内側円柱状バンドが前記円柱状外側バンドの高さよりも低い高さを有する、外側円柱状バンドと
    を備えたカバーリングと
    を備えた、シールド。
  2. 前記円柱状外側バンド、前記傾斜したステップ、前記マウンティングフランジ、前記ベースプレート、および前記円柱状内側バンドが、一体成形のアルミニウム構造を備える、請求項1に記載のシールド。
  3. 前記円柱状内側バンドが、前記円柱状外側バンドの高さよりも低い高さを備える、請求項1に記載のシールド。
  4. 前記円柱状内側バンドが、前記第1の直径よりも小さな第3の直径を有する、請求項1に記載のシールド。
  5. 前記マウンティングフランジが、前記シールドと前記シールドの上方に置かれたアイソレータリングとの間にラビリンス隙間を設けるステップを有する、請求項1に記載のシールド。
  6. 前記シールドの表面上にツインワイヤアルミニウムアークスプレイコーティングを備えた、請求項1に記載のシールド。
  7. 前記ツインワイヤアルミニウムアークスプレイコーティングが、0.0152mmから0.0584mmまでの表面粗さを備える、請求項6に記載のシールド。
  8. 前記シールドの露出した表面が、0.0044mm±0.0019mmの表面粗さを有するようにビードブラストされる、請求項1に記載のシールド。
  9. 請求項1に記載の前記シールドを含有するプロセスキットであって、
    前記ターゲットのスパッタリング表面の付近に延び、前記スパッタリング表面の周囲を囲む大きさの環状バンドを備えたアイソレータリングであって、前記環状バンドが、
    第1の幅を有する頂部壁と、
    第2の幅を有する底部壁と、
    第3の幅を有し、前記頂部壁から半径方向の外側に向かって延びる支持リムであって、垂直トレンチが前記底部壁の外周部と支持リムの底部接触面との間に形成される、支持リムと、
    を備えた、アイソレータリングと、
    基板処理チャンバ内で堆積リングの付近に設置するためのカバーリングであって、前記堆積リングが前記チャンバ内で基板支持体と円柱状シールドとの間にあり、前記カバーリングが、
    前記堆積リング上に位置するとき、前記基板支持体の上面の完全に下に位置するように構成される環状ウエッジであって、
    前記基板支持体の周囲を囲む傾いた上面であって、内周部および外周部を有する、傾いた上面と、
    前記傾いた上面から下に向かって延びて前記堆積リングに載るフーティングと、
    前記上面の前記内周部の付近の突き出したへりと
    を備えた環状ウエッジと、
    前記環状ウエッジから下に向かって延びる内側円柱状バンドと、
    前記環状ウエッジから下に向かって延びる外側円柱状バンドであって、前記内側円柱状バンドが前記円柱状外側バンドの高さよりも低い高さを有する、外側円柱状バンドと
    を備えたカバーリングと
    をさらに備えた、プロセスキット。
  10. 基板処理チャンバ内で堆積リングの付近に設置するためのカバーリングであって、前記堆積リングが、前記チャンバ内で、基板支持体と円柱状シールドとの間に設置されるように適合し、前記カバーリングが、
    前記堆積リング上に位置するとき、前記基板支持体の上面の完全に下に位置するように構成される環状ウエッジであって、
    前記基板支持体の周囲を囲む大きさの傾いた上面であって、内周部および外周部を有する、傾いた上面と、
    前記傾いた上面から下に向かって延び、前記堆積リングに載るように構成されたフーティングと、
    前記上面の前記内周部の付近の突き出したへりと
    を備えた環状ウエッジと、
    前記環状ウエッジから下に向かって延びる内側円柱状バンドと、
    前記環状ウエッジから下に向かって延びる外側円柱状バンドであって、前記内側円柱状バンドが前記外側円柱状バンドの高さよりも低い高さを有する、外側円柱状バンドと
    を備えた、カバーリング。
  11. 前記カバーリングが、ステンレス鋼を含む、請求項10に記載のカバーリング。
  12. 前記環状ウエッジの前記傾いた上面が、半径方向の内側に向かって傾斜する、請求項10に記載のカバーリング。
  13. 前記内側円柱状バンドおよび前記外側円柱状バンドが、実質的に垂直である、請求項10に記載のカバーリング。
  14. ツインワイヤアルミニウムアークスプレイコーティングを有する露出した表面を備えた、請求項10に記載のカバーリング。
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