JP5610605B2 - 無線通信システム、送信装置、受信装置、およびデータ再送方法 - Google Patents

無線通信システム、送信装置、受信装置、およびデータ再送方法 Download PDF

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本発明は、無線通信システム、送信装置、受信装置、およびデータ再送方法に関する。
誤りが検出されたデータだけを再送するSR(Selective Repeat:選択再送)方式と呼ばれるARQ(Automatic Repeat Request:自動再送要求)方式が知られている。このSR方式は、無線通信システムにも採用されている(たとえば非特許文献1の9.5.3節参照)。
SR方式では、受信装置が、正常に受信されなかったデータの再送を要求するSREJ(Selective Rejection)を送信装置に送信したタイミングで、SREJ再送タイマを起動(開始)する。そして、再送を要求したデータが正常に受信されないままSREJ再送タイマが満了(タイムアウト)すると、受信装置は再びSREJを送信するとともに、新たにSREJ再送タイマを起動する。ただし、同じデータを指定したSREJの送信回数が規定回数を超えると、受信装置は、送信装置にFRMR(Frame Reject)を送信し、ARQ動作をキャンセルする。
"ARIBSTD-T95「OFDMA/TDMA TDDBroadband Wireless Access System ARIB STANDARD」1.0版"、平成19年12月12日、社団法人電波産業会
しかしながら、SR方式を採用する無線通信システムでは、無線伝送路の品質低下などによって送信装置のデータ伝送速度が低下しデータの分割送信が必要になると、送信装置が再送を要求されたデータをすべて送信し終わる前に、そのデータに係るSREJ再送タイマがタイムアウトしてしまうことがある。このSREJ再送タイマのタイムアウトは、短時間のうちに受信装置が複数のデータの再送を要求する場合に特に発生しやすい。これは、SR方式に限らず、再送要求を送信したタイミングで再送タイマを起動するARQ方式を採用する無線通信システム全般に共通する課題である。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、再送タイマのタイムアウトによるデータ再送効率の低下を抑制することができる無線通信システム、送信装置、受信装置、およびデータ再送方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る無線通信システムは、送信装置と、該送信装置から無線送信されるデータを受信する受信装置と、を含む無線通信システムであって、前記受信装置は、前記送信装置から送信されたデータの再送を該送信装置に要求する再送要求手段と、前記再送要求手段が前記データの再送を要求したタイミングで、所定時間後に満了する該データに係る再送タイマを起動し、該データの一部が前記送信装置から受信されたタイミングで、該データに係る再送タイマを再起動する再送タイマ制御手段と、を含み、前記送信装置は、前記受信装置からデータの再送を要求された場合に、該データを該受信装置に再送するデータ再送手段と、前記受信装置から第1および第2のデータの再送を要求され、かつ前記データ再送手段が前記第1のデータを分割再送する場合に、該第1のデータの分割再送に前記第2のデータの分割再送の一部を割り込ませる再送制御手段と、を含むことを特徴とする。
本発明では、送信装置が、受信装置から再送を要求された第1のデータを分割再送する場合に、第1のデータの分割再送に、同じく再送を要求された第2のデータの分割再送の一部を割り込ませる。一方、受信装置は、送信装置に再送を要求したデータの一部が受信されたタイミングで、そのデータに係る再送タイマを再起動する。本発明によれば、第1のデータの分割再送が完了する前に第1のデータに係る再送タイマおよび第2のデータに係る再送タイマがそれぞれ再起動されるため、再送タイマのタイムアウトによるデータ再送効率の低下を抑制することができる。
また、前記再送制御手段は、前記第2のデータに係る再送タイマが満了する前に、前記第1のデータの分割再送に前記第2のデータの分割再送の一部を割り込ませてもよい。こうすれば、第2のデータに係る再送タイマのタイムアウトが防止されるため、データ再送効率の低下をさらに抑制することができる。
また、本発明に係る送信装置は、受信装置にデータを無線送信する送信装置であって、当該送信装置から送信されたデータの再送を当該送信装置に要求する再送要求手段と、前記再送要求手段が前記データの再送を要求したタイミングで、所定時間後に満了する該データに係る再送タイマを起動し、該データの一部が当該送信装置から受信されたタイミングで、該データに係る再送タイマを再起動する再送タイマ制御手段と、を含む前記受信装置からデータの再送を要求された場合に、該データを該受信装置に再送するデータ再送手段と、前記受信装置から第1および第2のデータの再送を要求され、かつ前記データ再送手段が前記第1のデータを分割再送する場合に、該第1のデータの分割再送に前記第2のデータの分割再送の一部を割り込ませる再送制御手段と、を含むことを特徴とする。
また、本発明に係る受信装置は、送信装置から無線送信されたデータの再送を該送信装置に要求する再送要求手段と、前記再送要求手段が前記データの再送を要求したタイミングで、所定時間後に満了する該データに係る再送タイマを起動し、該データの一部が前記送信装置から受信されたタイミングで、該データに係る再送タイマを再起動する再送タイマ制御手段と、を含むことを特徴とする。
また、本発明に係るデータ再送方法は、受信装置が、送信装置から無線送信された第1および第2のデータの再送を該送信装置に要求するステップと、前記受信装置が前記第1および第2データの再送を要求したタイミングで、所定時間後に満了する該第1および第2のデータに係る再送タイマをそれぞれ起動するステップと、前記送信装置が、前記第1のデータを前記受信装置に分割再送するステップと、前記送信装置が、前記第1のデータの分割再送に前記第2のデータの分割再送の一部を割り込ませるステップと、前記受信装置が前記送信装置から再送されるデータの一部を受信したタイミングで、該データに係る再送タイマを再起動するステップと、を含むことを特徴とする。
本発明の実施形態に係る無線通信システムの構成を示す図である。 SR方式におけるSREJリトライ動作を示すシーケンス図である。 本実施形態に係るデータ分割再送処理の一例を示すシーケンス図である。 本実施形態に係る送信装置の機能ブロック図である。 本実施形態に係る受信装置の機能ブロック図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る無線通信システム10の構成を示す図である。図1に示すように、無線通信システム10は、送信装置12と受信装置14とを含んで構成される。送信装置12および受信装置14は、1または複数の通信チャネルを介して無線通信を行う。なお、無線通信システム10では、所定の周波数帯域内に規定された複数のサブチャネルと、所定時間幅のフレーム内に規定された複数のタイムスロットと、の組み合わせの数だけ、通信チャネルが存在するものとする。
また、送信装置12および受信装置14は、データの再送方式としてSR方式を採用している。このため、図2に示すように、送信装置12から送信されたデータ#2が正常に受信されない場合、受信装置14は、データ#2の再送を要求するSREJを送信装置12に送信するとともに、データ#2に係るSREJ再送タイマ#2を起動する。このSREJ再送タイマ#2は、所定時間を計時するためのものであり、起動から所定時間後にそれぞれ満了(タイムアウト)する。
その後、送信装置12からデータ#2を正常に受信することができれば、受信装置14は、SREJ再送タイマ#2を停止する。しかし、図2に示すように、データ#2の受信が完了する前にSREJ再送タイマ#2が満了すると、受信装置14は、再びデータ#2を指定したSREJを送信装置12に送信するとともに、SREJ再送タイマ#2を新たに起動する。さらにその後も、データ#2が正常に受信されず、データ#2を指定したSREJの送信回数が規定回数を超えてしまうと、受信装置14は、送信装置12にFRMRを送信し、データ#2の再送要求をキャンセルする。
一般に、SR方式を採用する無線通信システムでは、短時間のうちに複数のデータの再送が要求される場合にSREJ再送タイマのタイムアウトが発生しやすい。これは、各データに係るSREJ再送タイマがSREJが送信されたタイミングで起動されるにもかかわらず、データの再送は1つずつ順に開始されるようになっているためである。特に、無線伝送路の品質低下などによりデータ伝送速度が低下しデータの分割送信が必要とされる場合には、1つのデータの再送に要する時間が長くなるため、SREJ再送タイマのタイムアウト発生頻度がさらに高くなる。
この点、本実施形態に係る無線通信システム10では、割り当て通信チャネル数の減少や変調多値数の低下などによりデータの分割送信が必要とされる状況下で、短時間のうちに受信装置14から複数のデータの再送を要求された場合、送信装置12は、あるデータの分割再送にそのデータ以外のデータの分割再送の一部をそれぞれ割り込ませる。一方、受信装置14は、再送を要求したデータの一部を送信装置12から受信したタイミングで、そのデータに係るSREJ再送タイマを再起動(一旦停止させてから開始)する。この処理の流れを図3を参照しながらより具体的に説明する。
図3は、無線通信システム10におけるデータ分割再送処理の一例を示すシーケンス図である。ここでは簡単のために、受信装置14がデータ#1およびデータ#2の再送を連続して要求する場合について説明する。
図3に示すように、受信装置14は、データ#1の再送を要求するSREJを送信装置12に送信したタイミングで、データ#1に係るSREJ再送タイマ#1を起動する。続いて、受信装置14は、データ#2の再送を要求するSREJを送信装置12に送信したタイミングで、データ#2に係るSREJ再送タイマ#2を起動する。
送信装置12は、受信装置14からデータ#1を指定したSREJおよびデータ#2を指定したSREJを受信すると、まずデータ#1から分割再送を開始する。ここでは、送信装置12のデータ伝送速度に合わせて、データ#1,#2ともに複数(ここではx個:xは2以上の整数)の部分データに分割されて再送されるものとする。
そして、データ#1のy(y<x:yは1以上の整数)番目の部分データまで順次再送し終わると、送信装置12は、データ#1のy+1番目の部分データを再送する前に、データ#2の1番目の部分データの再送を割り込ませる。すなわち、送信装置12は、データ#1のy番目の部分データを送信するフレームと、データ#1のy+1番目の部分データを送信するフレームと、の間のフレームで、データ#2の1番目の部分データを送信する。なお、図3には示されていないが、送信装置12は、データ#1の分割再送にデータ#2の分割再送を断続的に複数回割り込ませてもよい。
一方、受信装置14は、データ#1の分割再送が完了するまでの間(データ#1のx番目の部分データの送信が完了するまでの間)、送信装置12からデータ#1の部分データを受信するごとに、SREJ再送タイマ#1を再起動する。このため、データ#1の分割再送中にSREJ再送タイマ#1がタイムアウトする可能性は低くなる。
同様に、受信装置14は、データ#2の分割再送が完了するまでの間、送信装置12からデータ#2の部分データを受信するごとに、SREJ再送タイマ#2を再起動する。上記のとおり、無線通信システム10では、送信装置12がデータ#1の分割再送にデータ#2の分割再送の一部を割り込ませるため、データ#1の分割再送中にSREJ再送タイマ#2がタイムアウトする可能性もまた低くなる。
このように、無線通信システム10では、データ#1の分割再送が完了する前にSREJ再送タイマ#1,#2が再起動されるため、SREJ再送タイマのタイムアウトによるデータ再送効率の低下を抑制することができる。
以下、上記処理を実現するために送信装置12および受信装置14が備える構成を具体的に説明する。
図4は、送信装置12の機能ブロック図である。図4に示すように、送信装置12は、アンテナ20、無線通信部22、ベースバンド部24、信号処理部26、送信データ形成部28、再送制御部30、バッファ32、および割込タイマ34を含んで構成される。ここでは、主に送信系の構成について説明する。
アンテナ20は、無線通信部22から供給される無線信号を受信装置14に対して送信する。また、アンテナ20は、受信装置14から無線信号を受信し、受信された無線信号を無線通信部22に出力する。
無線通信部22は、電力増幅器、低雑音増幅器、周波数変換器、帯域通過フィルタ、D/A変換器、およびA/D変換器を含んで構成される。無線通信部22は、ベースバンド部24から入力されるディジタル信号をアナログ信号に変換した後、無線信号にアップコンバートし、電力増幅器で送信出力レベルまで増幅してから、アンテナ20に供給する。また、無線通信部22は、アンテナ20から入力される無線信号を低雑音増幅器で増幅した後、中間周波数信号にダウンコンバートし、さらにディジタル信号に変換してから、ベースバンド部24に出力する。
ベースバンド部24は、たとえばDSP(Digital Signal Processor)で構成される。ベースバンド部24は、無線通信部22から入力されるディジタル信号に、所定の受信ベースバンド処理を施し、得られた複素シンボル列を信号処理部26に出力する。また、ベースバンド部24は、信号処理部26から入力される複素シンボル列に所定の送信ベースバンド処理を施し、得られたディジタル信号を無線通信部22に出力する。
信号処理部26は、送信データ形成部28から入力される受信装置14への送信データに対して、送信データの変調方式に応じたシンボルマッピング(振幅と位相の割り当て)を行い、得られた複素シンボル列をベースバンド部24に出力する。また、信号処理部26は、ベースバンド部24から入力される複素シンボル列に対して、受信データの変調方式に応じたシンボルデマッピングを行い、受信データを得る。受信データには、たとえば、ACK(Acknowledge:肯定応答)やデータの再送を要求するSREJなどがある。
送信データ形成部28は、送信装置12と受信装置14との通信に割り当てられた通信チャネルの数やその通信に適用される変調方式に基づいて、受信装置14への送信データを形成し、信号処理部26に出力する。たとえば、割り当てられる通信チャネル数の減少や変調多値数の低下などにより1フレームで送信できる送信データの量が減少すると、送信データ形成部28は、1つのデータが複数のフレームを用いて分割送信されるよう、データを複数の部分データに分割し、受信装置14への送信データを形成する。
再送制御部30は、たとえばCPU(Central Processing Unit)およびCPUの動作を制御するプログラムで構成され、受信装置14へのデータの再送を制御する。
すなわち、再送制御部30は、送信データ形成部28が信号処理部26に出力した送信データをバッファ32に格納する。その後、受信装置14からそのデータに対するACKが返されると、再送制御部30は、そのデータをバッファ32から削除する。一方、受信装置14からそのデータを指定したSREJが返されると、再送制御部30は、そのデータをバッファ32から読み出し、そのデータを受信装置14に再送するよう送信データ形成部28などを制御する。
ただし、受信装置14から複数のデータの再送を要求され、かつそれらのデータをそれぞれ分割再送する必要がある場合、再送制御部30は、あるデータの分割再送にそのデータ以外のデータの分割再送の一部をそれぞれ割り込ませる。
たとえば、送信装置12がデータ#1を指定したSREJとデータ#2を指定したSREJとを連続して受信した場合、再送制御部30は、まずデータ#1の分割再送を開始する。その後、データ#1の分割再送開始から所定フレーム経過したタイミングで、再送制御部30は、データ#1の分割再送にデータ#2の分割再送の一部を割り込ませる。なお、再送制御部30は、データ#2を指定したSREJが受信されたタイミング(データ#2に係るSREJ再送タイマ#2が起動されたタイミング)で割込タイマ34に計時を開始させ、割込タイマ34により計時される時間がSREJ再送タイマ#2の満了時間になる前に、データ#1の分割再送にデータ#2の分割再送の一部を割り込ませてもよい。もちろん、再送制御部30は、データ#1の分割再送にデータ#2の分割再送を断続的に複数回割り込ませてもよい。
次に、図5は、受信装置14の機能ブロック図である。図5に示すように、受信装置14は、アンテナ40、無線通信部42、ベースバンド部44、信号処理部46、誤り検出部48、再送制御部50(再送要求部52、再送タイマ制御部54)、および再送タイマ56を含んで構成される。ここでは、主に受信系の構成について説明する。
アンテナ40は、送信装置12から無線信号を受信し、受信された無線信号を無線通信部42に出力する。また、アンテナ40は、無線通信部42から供給される無線信号を送信装置12に対して送信する。
無線通信部42は、低雑音増幅器、電力増幅器、周波数変換器、帯域通過フィルタ、A/D変換器、およびD/A変換器を含んで構成される。無線通信部42は、アンテナ40から入力される無線信号を低雑音増幅器で増幅した後、中間周波数信号にダウンコンバートし、さらにディジタル信号に変換してから、ベースバンド部44に出力する。また、無線通信部42は、ベースバンド部44から入力されるディジタル信号をアナログ信号に変換した後、無線信号にアップコンバートし、電力増幅器で送信出力レベルまで増幅してから、アンテナ40に供給する。
ベースバンド部44は、無線通信部42から入力されるディジタル信号に、所定の受信ベースバンド処理を施し、得られた複素シンボル列を信号処理部46に出力する。また、ベースバンド部44は、信号処理部46から入力される複素シンボル列に所定の送信ベースバンド処理を施し、得られたディジタル信号を無線通信部42に出力する。
信号処理部46は、ベースバンド部44から入力される複素シンボル列に対して、受信データの変調方式に応じたシンボルデマッピングを行い、得られた受信データを誤り検出部48に出力する。また、信号処理部46は、再送制御部50などから入力される送信装置12への送信データに対して、送信データの変調方式に応じたシンボルマッピングを行い、得られた複素シンボル列をベースバンド部44に出力する。
誤り検出部48は、信号処理部46から入力される受信データに誤りがあるか否かを判定し、その判定結果を再送制御部50に通知する。なお、誤り検出の方式には、たとえばCRC(Cyclic Redundancy Check:巡回冗長検査)が用いられる。
再送制御部50は、再送要求部52および再送タイマ制御部54を含み、送信装置12に対してデータの再送要求などを行う。
再送要求部52は、誤り検出部48で誤りが検出された場合に、誤りが検出されたデータの再送を送信装置12に要求する。具体的には、再送要求部52は、誤りが検出されたデータの再送を要求するSREJを生成し、生成したSREJを送信装置12に送信するよう信号処理部46などを制御する。
再送タイマ制御部54は、再送要求部52がデータの再送を要求したタイミングで、そのデータに係るSREJ再送タイマを起動するよう再送タイマ56に指示する。このSREJ再送タイマは、所定時間を計時するためのものであり、起動から所定時間後に満了(タイムアウト)する。また、再送タイマ制御部54は、再送を要求したデータの受信が完了したタイミングで、そのデータに係るSREJ再送タイマを停止するよう再送タイマ56に指示する。ただし、送信装置12がデータを分割再送する場合、再送タイマ制御部54は、そのデータの一部(部分データ)が送信装置12から受信されたタイミングで、そのデータに係るSREJ再送タイマを再送タイマ56に再起動(一旦停止させてから開始)させる。
再送タイマ56は、再送タイマ制御部54の指示に従って、計時を開始または停止する。具体的には、再送タイマ56は、再送タイマ制御部54に指定されたデータそれぞれについて、SREJ再送タイマの起動、停止、再起動を行う。
以上説明した無線通信システム10によれば、あるデータの分割再送が完了する前にそのデータに係るSREJ再送タイマおよび再送を要求された他のデータに係るSREJ再送タイマがそれぞれ再起動されるため、再送タイマのタイムアウトによるデータ再送効率の低下を抑制することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
上記実施形態では、送信装置12が2つのデータをそれぞれ分割再送する例を示したが、本発明は、送信装置12が3つ以上のデータをそれぞれ分割再送する場合にも適用可能である。たとえば、送信装置12が4つのデータ(データ#1〜#4)をそれぞれ分割再送する場合、送信装置12は、データ#1の分割再送に、データ#2の分割再送とデータ#3の分割再送とデータ#4の分割再送とをそれぞれ割り込ませる。そして、データ#1の分割再送が完了すると、送信装置12は、データ#2の分割再送に、データ#3の分割再送とデータ#4の分割再送とをそれぞれ割り込ませる。さらに、データ#2の分割再送が完了すると、送信装置12は、データ#3の分割再送にデータ#4の分割再送を割り込ませる。
また、本発明は、SR方式を採用する無線通信システムに限らず、再送要求を送信したタイミングで再送タイマを起動するARQ方式を採用する無線通信システム全般(移動通信システムを含む)に適用可能である。また、受信装置から送信装置に送信される再送要求は、1つのデータだけを指定するタイプであってもよいし、2つ以上のデータを指定できるタイプであってもよい。
10 無線通信システム、12 送信装置、14 受信装置、20,40 アンテナ、22,42 無線通信部、24,44 ベースバンド部、26,46 信号処理部、28 送信データ形成部、30,50 再送制御部、32 バッファ、34 割込タイマ、48 誤り検出部、52 再送要求部、54 再送タイマ制御部、56 再送タイマ。

Claims (3)

  1. 送信装置と、該送信装置から無線送信されるデータを受信する受信装置と、を含む無線通信システムであって、
    前記受信装置は、
    前記送信装置から送信されたデータの再送を該送信装置に要求する再送要求手段と、
    前記再送要求手段が前記データの再送を要求したタイミングで、所定時間後に満了する該データに係る再送タイマを起動し、該データの一部が前記送信装置から受信されたタイミングで、該データに係る再送タイマを再起動する再送タイマ制御手段と、
    を含み、
    前記送信装置は、
    前記受信装置からデータの再送を要求された場合に、該データを該受信装置に再送するデータ再送手段と、
    前記受信装置から第1および第2のデータの再送を要求され、かつ前記データ再送手段が前記第1のデータを分割再送する場合に、該第1のデータの分割再送に前記第2のデータの分割再送の一部を割り込ませる再送制御手段と、
    を含み、
    前記再送制御手段は、前記第2のデータに係る再送タイマが満了する前に、前記第1のデータの分割再送に前記第2のデータの分割再送の一部を割り込ませる、
    ことを特徴とする無線通信システム。
  2. 受信装置にデータを無線送信する送信装置であって、
    当該送信装置から送信されたデータの再送を当該送信装置に要求する再送要求手段と、
    前記再送要求手段が前記データの再送を要求したタイミングで、所定時間後に満了する該データに係る再送タイマを起動し、該データの一部が当該送信装置から受信されたタイミングで、該データに係る再送タイマを再起動する再送タイマ制御手段と、
    を含む前記受信装置からデータの再送を要求された場合に、該データを該受信装置に再送するデータ再送手段と、
    前記受信装置から第1および第2のデータの再送を要求され、かつ前記データ再送手段が前記第1のデータを分割再送する場合に、該第1のデータの分割再送に前記第2のデータの分割再送の一部を割り込ませる再送制御手段と、
    を含み、
    前記再送制御手段は、前記第2のデータに係る再送タイマが満了する前に、前記第1のデータの分割再送に前記第2のデータの分割再送の一部を割り込ませる、
    ことを特徴とする送信装置。
  3. 受信装置が、送信装置から無線送信された第1および第2のデータの再送を該送信装置に要求するステップと、
    前記受信装置が前記第1および第2データの再送を要求したタイミングで、所定時間後に満了する該第1および第2のデータに係る再送タイマをそれぞれ起動するステップと、
    前記送信装置が、前記第1のデータを前記受信装置に分割再送するステップと、
    前記送信装置が、前記第1のデータの分割再送に前記第2のデータの分割再送の一部を割り込ませる再送制御ステップと、
    前記受信装置が前記送信装置から再送されるデータの一部を受信したタイミングで、該データに係る再送タイマを再起動するステップと、
    を含み、
    前記再送制御ステップにおいて、前記送信装置が、前記第2のデータに係る再送タイマが満了する前に、前記第1のデータの分割再送に前記第2のデータの分割再送の一部を割り込ませる、
    ことを特徴とするデータ再送方法。
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