JP5608085B2 - 危険を伴う施設内で発生する事故の時間的経過を求める方法 - Google Patents

危険を伴う施設内で発生する事故の時間的経過を求める方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5608085B2
JP5608085B2 JP2010530439A JP2010530439A JP5608085B2 JP 5608085 B2 JP5608085 B2 JP 5608085B2 JP 2010530439 A JP2010530439 A JP 2010530439A JP 2010530439 A JP2010530439 A JP 2010530439A JP 5608085 B2 JP5608085 B2 JP 5608085B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
facility
data
source
radiation
dose
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010530439A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011504224A (ja
Inventor
ヴェロニク マッセ,
モーリス シロン,
Original Assignee
コミッサリア ア レネルジー アトミーク エ オ ゼネルジ ザルタナテイヴ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by コミッサリア ア レネルジー アトミーク エ オ ゼネルジ ザルタナテイヴ filed Critical コミッサリア ア レネルジー アトミーク エ オ ゼネルジ ザルタナテイヴ
Publication of JP2011504224A publication Critical patent/JP2011504224A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5608085B2 publication Critical patent/JP5608085B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G08SIGNALLING
    • G08BSIGNALLING OR CALLING SYSTEMS; ORDER TELEGRAPHS; ALARM SYSTEMS
    • G08B21/00Alarms responsive to a single specified undesired or abnormal condition and not otherwise provided for
    • G08B21/02Alarms for ensuring the safety of persons
    • G08B21/12Alarms for ensuring the safety of persons responsive to undesired emission of substances, e.g. pollution alarms
    • GPHYSICS
    • G08SIGNALLING
    • G08BSIGNALLING OR CALLING SYSTEMS; ORDER TELEGRAPHS; ALARM SYSTEMS
    • G08B31/00Predictive alarm systems characterised by extrapolation or other computation using updated historic data

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Business, Economics & Management (AREA)
  • Emergency Management (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Measurement Of Radiation (AREA)
  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Description

本発明は、危険を伴う施設内で発生する事故の時間的経過を求める方法に関する。
危険を伴う施設とは、中でプロセスが進行中であり、人体及び/又は環境への危険を生じうる1つ又は複数の建物を意味する。例えば、この施設は原子力発電所又は化学工場でありうる。時間的経過を有する事故とは、線源項が経時的に変化するあらゆる事故を意味する。後述するように、線源項とは、施設内で事故発生後に一つ以上の有害物質を放出する1つ又は複数の線源を表わす一組のデータである。
時間的経過を有する事故の結果は、一般的に、時間の経過とともに悪化する傾向を有する。例えば、これは、火事が建物内で広がる事例に相当する。施設内で進行中の1つ又は複数のプロセスで事故が発生する場合、有害物質を放出する1つ以上の線源がこの施設内に出現する。原子力施設の場合、「有害物質」という表現は、例えばガンマ線又は中性子の放出といった放射線を意味する。化学工業施設の場合、「有害物質」という表現は、例えば一酸化炭素のような有害ガスの放出を意味する。
今までは、事故が施設内で発生すると、緊急対策チームが事故の管理に専念していた。このチームは、事故に繋がった原因を特定する一組の仮説を立てる(機能喪失の確認)。これらの仮説に基づいて、事故の状況及び事故の時間的経過を表わす一組の量が推定される。次に、1つ以上の介入シナリオを作成し、介入しなければならない人々にとって危険が最も低い状況下で事故を終わらせる。現時点では、事故の動態に関する結果を表わす量を評価するために、数時間又は数日を要する計算が必要とされる。このような期間は、事故の正しい管理に致命的である。つまり、事故管理チームの決定によって、介入の命を受けた人々を危険に曝しうる作業が行われる、且つ/又は関連施設を劣化させる恐れがある。原子力施設の場合、このような計算は、例えばTRIPOLIコード(本出願人の基準ソフトウェア)又はMCNPコードの商品名で広く知られているモンテカルロN−パーティクルコードなどの専用ソフトウェアパッケージを用いて行なわれる。これらのソフトウェアパッケージは、モンテカルロ法を使用して、既知の特性(材料の厚さ、種類)を有する障害物を透過する放射線又は粒子の経路を決定する。ソフトウェアパッケージによって使用される計算時間は数時間である。
本発明の方法により、上述の欠点を回避することができる。
実際、本発明は、少なくとも1つのプロセスが行なわれる、危険を伴う施設の内部で発生する事故の時間的経過を把握する方法に関するものであり、本方法は、
−施設内で行なわれる複数プロセスの少なくとも1つを表わすプロセスデータと施設の幾何学データとに基づいて有害物質を放出する線源を特定する線源項であって、線源によって放出される有害物質の放出速度を含む線源のデータを含む線源項を求めるステップと、
−施設内に存在する有害物質の量を、前記放出速度と施設の幾何学データとに基づいてリアルタイムで計算するステップと、
−計算された量の時間的変化を計算する診断ステップであって、計算された時間的変化を参照基準と比較した後で、最後に施設への介入の実現可能性又は実現不可能性のデータを供給する診断ステップと
を含むことを特徴とする。
施設への介入の実現可能性又は実現不可能性のデータとは、施設への介入の開始を許可することができるデータ又は許可することができないデータを意味する。
有利には、診断ステップによって、パラメータ化可能な所定の時間範囲で、施設内で発生した危険の将来的な変化を推定することができる。施設への介入の実現可能性の計算は、施設の幾何学データ、発生した危険の事前作成空間分布、これらの危険の事前計算変化、及び介入の最大許容危険閾値の事前計算変化を考慮する。この最大許容危険閾値は事前に定義されており、パラメータ化可能である。
本発明の別の特徴によれば、介入の実現不可能性のデータが供給される場合、方法は更に、
−プロセスデータの全て又は一部、及び/又は施設の幾何学データの全て又は一部を変更することにより、全て又は一部を変更したプロセスデータ、及び/又は、全て又は一部を変更した施設の幾何学データを取得するステップと、
−一部又は全てを変更したプロセスデータ、及び/又は一部又は全てを変更した施設の幾何学データに基づいて、新たな線源項を求め、線源から放出される有害物質の放出速度を新たに計算するステップと、
−新たな放出速度と、施設の幾何学データとに基づいて、施設の複数の異なる場所において放出される有害物質の量をリアルタイムで新たに計算するステップと、
−新たな有害物質の放出量の時間的変化を計算し、最後に、計算された新たな時間的変化を参照基準と比較した後で、施設への介入の実現可能性又は実現不可能性のデータを供給する診断ステップと
を含む。
有利には、施設内に存在する放出有害物質の量の計算に要する時間は非常に短い。したがって、本発明の方法により、極めて短期間で、施設の各地点で施設内に発生した危険の空間分布を、パラメータ化可能な所定の幾何学的精度で作成することができる。
前述の非常に短い計算時間は、先行技術の方法とは異なる方法を使用することにより得られる。本発明の範囲内で行なわれる計算では、予めテーブル化された結果の補間を使用する。例えば、原子力施設の場合、このようにして作成されたテーブルは、放射線源の特徴、幾何学データ(例えば壁厚)、又は物質の物理特性を、放射線の経路に結果として現われる影響に関連付ける。このようにして、計算時間は大幅に短縮される。これにより、通常数十メートルの距離に亘る放射性粒子の経路の計算が数秒内に行なわれる。この時間の長さを、先行技術に従って使用されるモンテカルロタイプのソフトウェアパッケージに必要とされる数時間と比較されたい。
非常に有利には、本発明の方法は、線源項が時間の経過とともに変化する場合に適用される。線源項は、有害物質を放出する線源に関するデータ全体を含む。すなわち、
−施設に適用される座標系による施設内の放出線源の位置、
−放出される有害物質の性質、
−放出される有害物質の放出速度、
−有害物質を放出する線源に隣接する環境(例えば、有害放射線を吸収する遮蔽物の存在)を表わすデータ
を含む。
施設を表わすパラメータ化可能なモデル、及びこの施設内で進行中のプロセスを表わすパラメータ化可能なモデルが利用可能になることにより、本発明の方法は、事故を止めるために介入を最適に管理することができるので、作業員及び/又は環境に与える悪影響を制限することができる。
施設のパラメータ化可能な2次元幾何学モデルが利用可能になることにより、この施設で発生し得る誘発危険(同時に又は連続して発生しうる、異なる性質の危険)を分析することもできる。したがって、例えば施設の幾何学的配置を極端に変形させうる地震又は火事のような災害の後で、原子力施設内で発生する臨界事故の時間的経過を容易に把握することができる。
本発明の方法は、危機的状況、すなわち実際の事故が発生する場合に適用することができるか、又は危機的状況とは無関係の状況において、例えば施設の設計時に適用することができるか、又は既存の施設に変更を加える目的で適用することができるか、或いは危機的状況をシミュレートするために適用することができる。この場合、架空のデータを入力するだけで十分である。
後述の説明は、本発明の好適な実施形態に特に関連するものであり、この実施形態では、事故は、原子力施設内で発生する臨界事故であり、このとき放出される有害物質は有害放射線(ガンマ線及び/又は中性子放射)であり、放出される有害物質の放出速度は、有害放射線を放出する線源により単位時間当たりに起こる核分裂の回数であり、有害物質の量は放射線量である。
本発明の他の特徴及び利点は、添付図面を参照する好適な実施形態の説明により明らかになると思われる。
図1は、時間的経過を有する事故が発生しうる、危険を伴う施設の一実施例を示す。 図2は、事故が発生した場合に本発明の方法を適用する装置の概略ブロック図である。 図3は、図2に示す本発明の装置の拡張形態を示している。 図4は、入力データが時間の経過とともに変化する、事故が発生した場合に本発明の方法を適用する装置の概略ブロック図を示す。 図5は、図4に示す本発明の装置の拡張形態を示している。 図6は、図2〜5に示す本発明の装置の特定モジュールの詳細図である。 図7は、図6に示す特定モジュールの拡張形態を示している。 図8は、本発明の方法を適用するために有用な幾何学要素を示している。 図9は、本発明の方法を適用するために有用な幾何学要素を示している。 図10は、本発明の方法を適用するために有用な幾何学要素を示している。 図11は、本発明の方法の範囲内で得られる等線量曲線の一実施例を示している。
これらの図の全てにおいて、同じ記号は同じ構成要素を指す。
図1は、時間の経過とともに変化する事故が発生しうる、危険を伴う施設の一実施例を示している。
施設は、例えば複数階建ての建物から成り、各階は複数の部屋を有している。異なる測定センサCnmが施設の異なる部屋に分配されている。これらのセンサCnmは、放射線測定を行なうために用いられ、これらの測定によって、有害物質を放出する線源の位置と、この有害物質の性質とを特定することができる。原子力施設の場合、センサCnmは、例えばガンマ線センサ又は中性子カウンタである。施設は、直接座標系(x,y,z)内に位置し、z軸が施設の高さを定義する縦軸であり、平面(x,y)が施設の水平平面である。
図2は、臨界事故が発生する場合に本発明の方法を適用する装置の概略ブロック図である。当該装置は、基本的に、線源項を測定するモジュールMと、放射線量を計算するモジュールMCDと、診断モジュールMとを備えている。モジュールM、MCD、及びMは、好ましくは、同じ計算システムMP、例えばマイクロプロセッサ又はコンピュータの一部である。
線源項測定モジュールMは、幾何学データGI1,測定値M(t)、プロセスデータD、及び場合によってはオペレータデータOを含むデータに基づいて臨界事故の発生源を特定する。幾何学データGI1は、予め記録された、施設の全体又は一部を表わすデータである。すなわち、
−建物の内部構造(建物の種々の部屋、建物の外郭)を表わすデータ、及び
−施設内部の種々の遮蔽物の幾何学的構造、特に、遮蔽されたセル又は進行中のプロセス設備の壁といった、有害放射線の変位の障害物を形成する、生物学的保護に関連する遮蔽物の幾何学的構造を表わすデータ
である。
測定値M(t)は、施設内部の種々のセンサの全て又は一部によって供給される。
データDは、施設内で行なわれる種々のプロセスの全て又は一部、すなわち活性媒質の種類、流量、及び濃度などを説明するデータである。
幾何学データGI1及び/又はプロセスデータDを変更し、施設内で発生するイベントの説明を更新することができる。これらのイベントは、実際の施設の変更(生物学的遮蔽物の新規設置、解体、又は進行中の事故に続く更なる劣化)とすることができるか、又は進行中のプロセスに関連する変更とすることができる。これについては続いて詳述するが、幾何学データGI1及び/又はプロセスデータDの変更は、オペレータデータO及び/又は時間的経過データE(t)に基づいて行なわれる。
モジュールMによって供給される線源項S(t)は、有害放射線を放出する線源に関連するデータの全て、すなわち、
−放射線源の位置、
−関連する放射線の性質(エネルギー及び放射線種)、
−時間の経過とともに事故レベルで発生する核分裂の回数、
−線源の近接環境を表わす幾何学データ(設置可能な遮蔽物の数及び位置)、
−放射線源が検出される媒質(均質媒質又は異種媒質であり、均質媒質である場合、当該均質媒質の性質(溶液又は粉末))、及び当該媒質の化学的性質(濃度、化学相の種類など)を特徴付ける物理化学データ
を含む。
放出線源の位置は、同じ特性を有する少なくとも3つのセンサからなる少なくとも1組のセンサに基づく三角測量法により取得される。この場合、放射線の性質は、この同じ放射線を検出するセンサの種類(例えば、中性子放射センサ又はガンマ線センサ)により得られる。時間の経過とともに事故レベルで発生する核分裂の回数は、公知の方法により、これらの同じセンサにより行なわれる測定に基づいて、且つ施設の構成部材(壁、床、遮蔽物など)の幾何学的配置及び性質を考慮して、推測される。
いずれの場合においても、放射線源を用いたプロセスが行なわれる設備の幾何学的配置を表わす幾何学データ、線源が検出される媒質を特徴付ける物理化学データ、及び当該線源の周囲環境を表わすデータが、データD及びGI1に基づいて、場合によってはオペレータデータOに基づいて決定される。
オペレータデータOは、経時的に利用されるデータであり、プロセスの時間的経過に伴って変化しうる。オペレータデータOは、次のデータの全て又は一部を含む。
−計算が行なわれることが望ましい場合に施設の種々のゾーンを画定することができる幾何学データ、
−事故の時間的経過について通知することが望ましい時系列を定義する時間データ、
−事故と相互作用しうる、施設外部の種々のシステムを特定するデータ、
−事故の環境に関連するデータ(例えば、気象データ)、
−事故原因に関する仮説を表現できるデータ(温度変化、進行中のプロセスの化学成分濃度の変更など)。
線源項測定ステップに続いて、線量計算モジュールMCDによる線量計算ステップが行なわれる。線量計算ステップは、有利には、極めて短時間で、データGI1と、線源項S(t)と、内部データIとに基づいて、放射線が中性子放射又はガンマ線であるかどうかに関係なく、施設内の放射線量を計算することができる。次にこのステップについて、図6〜10を参照しながら詳細に説明する。線量計算モジュールMCDは、施設内の種々の場所Δにおいて計算される線量値又は線量当量率値d(Δ)を供給する。上述した本発明の拡張形態の範囲内では、線量値又は線量当量率値d(Δ)が複数の線量区間に分布しており、異なるゾーンZに分布するデータI(Z)を形成している。これらの値d(Δ)は、線量区間に分布しているかどうかに関係なく、診断モジュールMの入力データとなる。
モジュールMにより行なわれる診断ステップは、施設内の臨界事故の時間的経過を分析するステップである。診断ステップでは、時間的経過データE(t)を計算する。これらのデータは、線量値又は線量当量率値d(Δ)の時間的変化である。これらの値が計算されたら、時間的経過データE(t)を参照基準Crと比較して、基準Crを考慮に入れた介入経路と、オペレータがこの経路を踏破するために必要な時間と、この同じオペレータが目的の操作を実行するために必要な時間と、帰還時間に亘って蓄積される線量を推定するための線源の放射能の時間的経過とを決定する。
本発明の拡張形態によれば、本方法では、線量又は線量当量率計算ステップを行なうと同時に、汚染を計算するステップを行なう。この拡張形態を図3に示す。汚染計算モジュールMCCは、線源項S(t)と、幾何学データGI2と、環境データDとに基づいて、実際の事故又は模擬事故の間/後に、人体及び/又は環境に現われる恐れのある汚染状態を測定する。つまり、最初の核分裂物質と、事故中に生成される核分裂生成物とによる個人の被爆量を計算することが可能である。すなわち、例えば放射能雲及び/又は放射性堆積物に曝されることにより受ける外部線量、甲状腺が被爆する線量、吸入による実効被爆線量、又は更に別の合計実効被爆線量を計算することが可能である。次に、これらの計算では、全国天気予報で標準化された指標又は事故中の降雨の有無に従って風速を考慮することができる。これらの計算は、例えばガウス性バーストモデルのアルゴリズム、又はDouryモデルアルゴリズムのような公知のアルゴリズムを用いて行なわれる。汚染状態を計算するアルゴリズムは、既知の様々な時間的経過と、有害生成物が人体及び/又は環境に及ぼす既知の様々な影響を表わすパラメータ及び/又はソフトウェアパッケージを必要とする。これにより、入力パラメータS(t)、GI2、及びDに応じて、進行中の臨界事故から生じる汚染をシミュレートすることができる。ここで、幾何学データGI2は、前述の幾何学データGI1と同じではないことに留意されたい。幾何学データGI1が施設の内部構造の幾何学的説明に関するものであるのに対し、幾何学データGI2は、例えば煙突の高さ、建物間距離、及び浄化度のような、外部環境と施設との境界に関するものである。これらの計算では、事故が進行している間に生成される核分裂生成物による作業員の被爆量を考慮する。
本発明の拡張形態によれば、汚染計算ステップから得られる影響値V(t)は、診断モジュールMの入力データとなるので、臨界事故の時間的経過の分析プロセスに取り込まれる。このとき、時間的経過データは、放射線照射に関して計算される線量又は線量当量率の時間的経過だけでなく、被分析汚染元素の時間的経過によっても変わる。次に図4及び5について説明する。
図4及び5は、事故をシミュレートする場合に対応する。線源項測定モジュールMは、この場合、計算コードモジュールCに接続されたエキスパートモジュールMから構成される。
エキスパートモジュールMは、基本的に、外挿モジュール及びデータライブラリを含む。データライブラリは、施設内で行なうことができる種々のプロセスを特徴付ける物理化学データの全てを含み、計算コードモジュールCは、これらの種々のプロセスに関連付けることができる計算コード又は計算アルゴリズムの全てを含む。エキスパートモジュールMは、入力として、幾何学データGI1、データD、及び場合によってはオペレータデータOを受信する。エキスパートモジュールMは、事故の動態をモデル化するために必要なデータdEを供給し、これらのデータは、計算コードモジュールCにより、媒質の種類に応じて加工される。モジュールCが実行する計算コードは、例えば、Appollo計算コード、Critex計算コード、Powder計算コード、又は媒質の特性によって決まるいずれかの等価線量計算コードである。次いで、モジュールCによって供給される動的動態データを使用して、時間的経過状態において線源項S(t)を加工する。
次に、モジュールMCDが実行する線量計算ステップについて説明する。図6は、モジュールMCDを構成する種々の単位モジュールを詳細に説明している。
線量計算ステップは、幾何学データGI1を読み出すステップ(モジュール1)と、線源データS(t)を読み出すステップ(モジュール2)とを含む。これらの読み出しステップが行なわれる順番は重要ではなく、これらのステップの両方を同時に行なってもよい。
前述のように、施設の幾何学データGI1は、建物の内部構造(建物の複数の部屋)、建物の外郭、本方法が実行される設備、及び建物内に存在する遮蔽物を表わす。
ステップ2で読み出される線源データS(t)は、放射線を放出する線源に関するデータである。これらのデータは、時間の経過とともに事故レベルで発生する核分裂の回数、事故を起こした設備の幾何学構造(点状線源又は塊状線源)を表わす幾何学データ、及び事故が起きた媒質を特徴付ける媒質データ(均質媒質、異種媒質、液状媒質、粉末、金属など)から成る。
上述の読み出しステップに続いて、壁、床、プロセス用機器を構成する種々の物質、一般的には施設の遮蔽物の全てを構成する種々の物質M(k=1,2,...,n)の減衰係数K(M)(k=1,2,...,n)を分析し、壁又は遮蔽物が無い場合に施設内の種々の場所Pに存在するであろう放射線量を表わす理論データDo(P)を分析するステップが行なわれる(モジュール3)。モジュール3が実行する計算ステップは、データGI1、S(t)と、各種の物質の減衰係数の数学モデルを含む内部データIとに基づいて行なわれる。好適には、減衰係数は多項方程式として記述される。非制限的な例として、放射線が透過する物質Mの減衰係数K(M)は次式のように表わされる。
K(M)=aX+bY+cXY+dX+eY+fZ+gW
係数a、b、c、d、e、f、及びgは、減衰係数の分析が行なわれる物質Mの特徴である一組の値を有する既知のパラメータである。量X、Y、Zは、放射線源の固有変数であり、量Wは、放射線が透過する物質Mの厚さを表わす変数である(Wについては後述する)。具体的には、変数Xは、線源の種類、及び媒質の種類(均質媒質、異種媒質、液体、粉末、金属など)によって変化し、変数Yは、線源の容積に応じて変化し、変数Zは、事故と、係数が決定される時点との間に経過した時間に応じて変化する。係数a、b、c、d、e、f、及びgは、前述した一組のデータIに属するデータである。データX、Y、Zは、一組のデータSに属するデータであり、データWは、幾何学データGと、レイアウトデータTとに基づいて計算される。
線源の種類、及び媒質について、量aX+bY+cXY+dX+eY+fZは定数項Kである。したがって、量K(M)は、単独変数Wの関数として表現される。すなわち、
K(M)=gW+K
と表現される。
一般的には、減衰係数及び係数a、b、c、d、e、f、gの数学方程式に加え、内部データIは、以下のデータ、
−線量の計算が望まれる量の種類(空気中の線量(Gy単位)、又は線量当量(Sv単位))、及び
−減衰係数を計算するための条件(すなわち、線源と計算場所の間の距離を補正するための(既知の)係数)
を含む。
モジュール3により行なわれる計算ステップと同時に、モジュール4、5、6、及び7それぞれにより4つの要素計算ステップが行なわれる。モジュール4は、線量計算に有用な固有平面を求めるステップを実行する。非制限的な例として、一組の固有平面Pを図9に示す。図9は、点状線源Eを含む水平平面Pに沿った施設の断面図を示しており、この点状線源Eに、有害放射線を放出する線源が集まっている。このような固有平面は、平面Pと、平面Pに平行な観察平面Pとの間に構築される。観察平面Pは、等線量曲線が表示される平面である(図8参照)。各固有平面Pは垂直平面であり、すなわち平面P及びPに直交する平面であって、場所Eを含み、この場所Eには、有害放射線を放出する線源が集まり、この垂直平面は更に、平面PとPとの間に含まれる2つの垂直壁の間に少なくとも1つの接続稜線を含む。上述のルールに従って構築することができる全ての平面の組が、本発明の固有平面を構成する。それに応じて、PとPとの間に含まれて平面P及びPに直交する全ての部分の全ての稜線が影響を受ける。固有平面の組は、幾何学データGから選択される。
次に、ステップ5(モジュール5)では、これらの固有平面Pの間でスキャンを行なうことにより種々の計算平面Pを求める。この時、これらの計算平面Pは、平面P及びPに直交し、且つ点状線源Eを通過する軸Zを中心として固有平面Pを角度ピッチθだけ回転させることにより得られる。各計算平面Pは、線量計算が所定の方向に沿って行なわれる平面である。図8を参照しながら、特定の計算平面における非制限的な例としてこれについて以下に説明する。
計算平面を求めるステップ5に続いて、各計算平面における固有ライン群Qを求めるステップ6を行なう(モジュール6)。所定の計算平面について、1つの固有ラインQは、点状線源Eと、当該計算平面に位置する2つの稜線の接合点に位置する少なくとも1つのポイントとを通過する。上述のルールに従って作成することができるラインの全てが、関連する計算平面の、本発明による一組の固有ラインQを構成する。意図的に、1つの計算平面Pを垂直軸Zに対して互いに対称な2つの半平面に分割する。したがって、1つの計算平面に関する一組の固有ラインが固有ラインの半分ずつに二分される。図10は、非制限的な例として、図9の1つの計算平面Pの半分の集合固有ラインを示している。1つの計算半平面は、単位ベクトル
Figure 0005608085

を持つラインDに沿って観察平面Pを切断する。次に、ラインDに属する一組の固有ポイントΔを求める(本発明の方法のステップ7)。1つの固有ポイントΔは、固有ラインQとラインDとの交点により得られる。図8は、一例として連続する固有ポイントΔ,Δ,Δ,...,Δを示している。これらの固有ポイントΔは、施設内に既知の幾何学的位置を有する。点状線源Eと、固有ポイントΔの各々の間の施設構造も既知である(図10参照)。したがって、前に計算されたデータD(P)及びK(M)と、放出線源Eに対するポイントΔの既知の位置と、線源EとポイントΔとの間の施設の既知の構造とに基づいて、各ポイントΔに存在する放射線量d(Δ)を計算することができる(本発明の方法のステップ8)。
計算ラインDは、屋外ゾーン及び壁又は遮蔽物ゾーンから成る。線量の計算は、屋外ゾーンにおいてのみ実際に重要である。したがって、線量d(Δ)の計算は、屋外ゾーンに位置するポイントΔに関してのみ評価される。
1つのポイントΔの線量の計算は、次の方程式により得られる。
Figure 0005608085

上の式では、
−D(P)は、壁及び遮蔽物が無い場合、放射線経路上に点状線源Eから距離lに位置する所定の任意ポイントPにおいて計算される線量であり(塊状線源の場合、ポイントEは線源の容積の中心である)、
−Cは、次の等式
Figure 0005608085

を満たす距離補正係数であり、ここでlは前述の距離であり、lは、点状線源EからポイントΔまでの距離であり、
−K(M)は、上述した物質Mの減衰係数である。
次に、減衰係数K(M)について説明する。前述のように、放射線が透過する物質Mの減衰係数は次式のように表わされる。
K(M)=g×W+K
上の式では、量Wは、放射線が物質Mを透過して進む距離を表わす。好適には、量Wは、壁、間仕切り、又は遮蔽物物質Mを透過する放射線の方向が、この壁、間仕切り、又は遮蔽物の法線となす角度αの関数として定義される。
−角度αが、0°と所定の限界値αlim(0<αlim<π/2)との間の角度である場合、Wは、被透過物質の実際の厚さであり、
−角度αが、所定の限界値αlimとπ/2との間の角度である場合、Wは、角度αlimに相当する壁又は遮蔽物の厚さの値Wlimである。
角度αlimの大きさは、もっと大きな角度に対応する線量d(Δ)を過小に見積もることがないように選択される。この大きさαlimは、放射線の種類によって変わる。
図7は、図6に示すモジュールの拡張形態を示している。このような形態で、計算された線量が所定の線量区間に分配され、等線量曲線が緻密に作成される。上述のモジュール1〜8に加えて、モジュールMcdは、計算された線量を所定の線量区間[di,di+1]に分配するモジュール10を含む。
このような分配の1実施例について説明する。この実施例では、これらの線量d(Δ)をn個の線量区間[di,di+1]に分配する(i=1,2,...,n)。
計算された線量の複数の線量区間への分配は、以下のように行う。
−同じ屋外ゾーンの2つの連続する固有ポイントΔ及びΔj+1について計算された線量d(Δ)及びd(Δj+1)が同じ区間[di,di+1]に属する場合、同じゾーンZをこれらのポイントの間に割り当てる。
−それ以外の場合、中間ポイント(Δ+Δj+1)/2における線量d((Δ+Δj+1)/2)を計算し、線量d(Δ)が線量区間限界である1つ以上のポイントΔを二分法により求め、同じ従属ゾーンを、同じ線量区間に属する2つの連続するポイントの間に割り当てる。
異なるゾーンZに分布するデータd(Δ)はデータI(Z)を構成する。
これにより、同じ計算ラインDについて、データI(Z)に基づいて等線量曲線C(Z)を取得することができる(方法のステップ9)。一組の計算ラインに関して、すなわち一組の計算平面に関して取得されたこれらの等線量曲線C(Z)は、観察平面P全体に等線量面を形成する。非制限的な例として、図11は、5つのゾーンZ1〜Z5において計算される線量の分布を示している。
観察平面が、点状線源Eを含む水平平面Pである特定の場合には、壁及び遮蔽物の全てが、これらの表面に直交する方向(α=0)に透過される。この場合、減衰係数の値は一定の値kである。これにより、計算が簡易化されるので非常に有利である。
線量d(Δ)及びd(Δj+1)が同じ区間[di,di+1]に属さない場合、点状線源Eを、放射線量d(Δ)が区間限界に相当するポイントΔから分離する距離lは、次の方程式で簡単に表わされる。
Figure 0005608085
本発明の方法は多くの利点を有する。
−臨界事故の影響をリアルタイムで計算すること、
−事故の時間的経過を診断及び予測すること、
−介入チームのレベルで生じうる許容できない結果を、実際の施設の変更、又は施設において行なわれるプロセスの変更を行う解決法をシミュレートし、これらの変更の実現可能性及び効率性をチェックすることにより防止すること、
−介入に関して行われる決定の実現可能性を確認すること、
−介入を行なうことが判断された条件を、仮想現実で準備すること、
−未来の介入作業者を訓練すること、及び
−危機対応行動をシミュレートすること
介入の前には必ず、シミュレーションモジュールを利用した本発明の方法を用いることにより、介入の技術的実現可能性を確認することができる。例えば、これにより、中性子及び/又はガンマ線量測定値を推定して、線量が少ない介入経路を選択することができる。例えば、介入を仮想現実で準備することにより、介入作業者は、事故を止めるために、粉末消火剤を噴霧する用意を整えることができる。
介入中、本発明の方法によって、例えば介入作業者が置かれている線量測定環境をリアルタイムで追跡することができる。これにより、施設が受けているあらゆる時間的変化(例えば、壁又は防護用遮蔽物の倒壊)を考慮することができ、この変化を考慮に入れた新規の線量計算を開始することができる。
更に、本発明の方法によって、安全ファイルを迅速に作成し、これによって施設を新規に寸法設計できるので有利である。

Claims (14)

  1. 少なくとも1つのプロセスが行なわれる危険な施設の内部で発生する事故の時間的経過をコンピュータにより把握する方法であって、
    −有害物質を放出する線源を特定する線源項(S(t))であって、時間の経過とともに変化し、線源における有害物質の放出率を含む線源項を、施設内で行なわれる前記プロセスのうちの少なくとも1つを表わすプロセスデータ(D)と、施設の内部構造と施設内部に存在する遮蔽物の幾何学的構造を表わす施設の幾何学データ(GI1)と、線源の位置及び放出される有害物質の性質を特定する測定データ(M(t))とに基づいて求めるステップ(M、M)、
    −施設内に存在する有害物質の量を、前記放出と前記施設の幾何学データ(GI1)とに基づいてリアルタイムで計算するステップ(MCD)、及び
    −診断ステップ(M)であって、
    a)計算するステップの最後に、放出される有害物質の量の時間的経過データ(E(t))であって、作業員が介入経路を踏破するのに必要な推定移動時間と、介入を実施するのに要する時間と、帰還時間とを考慮した有害物質の積算量の推定に基づくデータを含む時間的経過データを計算し、
    b)計算した時間的経過データ(E(t))を参照基準(C)と比較することで、施設への介入の実現可能性又は実現不可能性のデータ(dInt)を供給するステップ(M
    を含む方法。
  2. 設内に設置されたセンサによる測定値(Cmn)とプロセスデータ(D)とに基づいて、線源項(S(t))を特定し、前記放出率を表現するデータを生成する、請求項1に記載の方法。
  3. 介入の実現不可能性のデータが供給される場合、更に、
    −プロセスデータ(D)の全て又は一部、及び/又は施設の幾何学データ(GI1)の全て又は一部を変更して、全て又は一部を変更したプロセスデータ、及び/又は施設の全て又は一部を変更した幾何学データを取得するステップ、
    −一部又は全てを変更したプロセスデータ、及び/又は一部又は全てを変更した施設の幾何学データに基づいて新たな線源項を求め、前記線源における有害物質の放出を新たに計算するステップ、
    −新たに計算した前記放出と、施設の幾何学データ(GI1)とに基づいて、施設の複数の異なる場所における有害物質の放出量をリアルタイムで新たに計算するステップ(MCD)、及び
    −新たな有害物質の放出量の時間的変化を計算し、最後に、計算した新たな時間的変化を参照基準と比較した後で、施設への介入の実現可能性又は実現不可能性のデータを供給する診断ステップ(M
    を含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 施設の幾何学データを、施設の幾何学構造を変更するイベントに基づいて変更する、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 事故が、原子力施設内で発生する臨界事故であり、放出される有害物質が有害放射線であり、放出が、有害放射線を放出する線源により単位時間当たりに起こる核分裂の回数であり、有害物質の量が放射線量である、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 汚染計算ステップ(MCC)を更に含み、汚染計算ステップでは、線源項(S(t))と、もう1つの幾何学データ(GI2)と、環境データ(D)とに基づいて、臨界事故が人体及び/又は環境に及ぼす影響値(V(t))を計算し、影響値(V(t))を診断ステップ(M)に取り込んで、診断ステップの間に、影響値の時間的変化を計算し、時間依存線量変化と、影響値の時間的変化とを分析した後で介入実現可能性のデータを提示する、請求項5に記載の方法。
  7. 施設内に存在する有害放射線の線量をリアルタイムで計算するステップ(MCD)が、
    害放射線の軌跡に配置できる全ての遮蔽物の減衰係数を求めるステップ、
    −施設の幾何学データ(GI1)に基づいて、施設の垂直壁にほぼ直交し且つ事故の発生源に位置する線源を表わす点状線源(E)を含む線源平面(P)と、線源平面に平行な観察平面(P)との間に、線源平面に直交し且つ各々が点状線源(E)と施設の2つの垂直壁の間の少なくとも1つの接続稜線とを含む一組の固有平面(P)を求めるステップ、
    −線源平面に直交し且つ点状線源(E)を通過する軸(Z)を中心に固有平面を角度(θ)だけスキャンして、少なくとも1つの計算平面(P)を画定するステップ、
    −計算平面に関して、各々が点状線源(E)と2つの接続稜線の接続部に位置する少なくとも1つのポイントとを通過する一組の固有ライン(Q)を求めるステップ、
    −観察平面と計算平面との交差部に位置する複数の計算ライン(D)の上に、計算ラインと固有ラインとの複数の交差ポイントの位置を求めるステップ、
    −計算ラインの上に位置する複数の交差ポイントから、施設の屋外ゾーンに位置する交差ポイントΔを選択するステップ、及び
    −各ポイントΔに存在する放射線量d(Δ)を、核分裂回数と時間との関係と、点状線源(E)をポイントΔから分離する距離と、垂直壁及び/又は床の構成物質、及び/又は点状線源(E)をポイントΔから分離する全ての遮蔽物の構成物質の減衰係数とに基づいて、計算するステップ
    を含む、請求項5又は6に記載の方法。
  8. 前記有害放射線の軌跡に配置できる全ての遮蔽物の減衰係数を求めるステップが、施設の垂直壁及び床を構成する物質の減衰係数を求めることを含む、請求項7に記載の方法。
  9. 更に、
    −計算された線量d(Δ)を、所定の線量区間と比較して、
    −2つの連続する選択交差ポイントΔ及びΔj+1について計算された2つの線量d(Δ)及びd(Δj+1)が同じ線量区間に属する場合、両方の計算線量に同じ従属ゾーン(Z)を割り当て、
    −それ以外の場合に、放射線量d((Δ+Δj+1)/2)を、2つの連続するポイントΔとΔj+1との間に位置する中間ポイントにおいて計算し、線量d(Δ)が所定の線量区間の端である1つ以上のポイントΔを二分法により求め、同じ線量区間に属する2つの連続するポイントの間に同じ従属ゾーンを割り当てるステップ、及び
    −計算された放射線量に割り当てた従属ゾーンに応じて、計算ラインに沿って等線量曲線を作成するステップ
    を含む、請求項7又は8に記載の方法。
  10. 360度に亘る角度スキャンを行なって、一組の計算ラインに沿って作成された一組の等線量曲線を一括してグループ化することにより、これらの等価線量を観察平面の全体に表示する、請求項に記載の方法。
  11. 選択した交差ポイントに存在する放射線量が、
    Figure 0005608085

    により求められ、上の式で、
    −D(P)は、壁及び遮蔽物が無い状態での、点状線源(E)とポイントΔとの間を伝搬する放射線の経路上に点状線源(E)から距離lだけ離れて位置する所定の任意ポイント(P)における計算線量であり、
    −Cは、距離補正係数
    Figure 0005608085

    であり、上の式で、lは上記の距離であり、lは点状線源(E)とポイントΔとの間の距離であり、
    −K(M)は、点状線源(E)とポイントΔとの間を伝搬する放射線が透過する物質Mの計算された減衰係数である、
    請求項7ないし10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 減衰係数が
    K(M)=g×W+K
    により求められ、上の式で、
    −Wは、被透過物質Mの厚さを表わす量であり、
    −gは、物質Mの既知の固有係数であり、
    −Kは、放射線源及び物質Mによって決まる既知の項である、
    請求項11に記載の方法。
  13. 量Wが、放射線の方向と、物質Mから成る垂直壁の法線との間の角度αの関数として定義されることから、
    −角度αが、0°と所定の限界値αlimとの間の角度である場合(0<αlim<π/2)、Wは、被透過物質の実際の厚さであり、
    −角度αが、所定の限界値αlimとπ/2との間の角度である場合、Wは、放射線の方向が垂直壁の法線と角度α lim をなす放射線が透過する物質の厚さである、請求項12に記載の方法。
  14. 有害放射線がガンマ線又は中性子放射である、請求項5ないし13のいずれか一項に記載の方法。
JP2010530439A 2007-10-22 2008-10-22 危険を伴う施設内で発生する事故の時間的経過を求める方法 Expired - Fee Related JP5608085B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR0758468A FR2922667A1 (fr) 2007-10-22 2007-10-22 Procede de gestion d'un accident a evolution temporelle
FR0758468 2007-10-22
PCT/EP2008/064276 WO2009053385A1 (fr) 2007-10-22 2008-10-22 Procede de determination d'une evolution temporelle d'un accident qui survient dans une installation a risques

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011504224A JP2011504224A (ja) 2011-02-03
JP5608085B2 true JP5608085B2 (ja) 2014-10-15

Family

ID=39509594

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010530439A Expired - Fee Related JP5608085B2 (ja) 2007-10-22 2008-10-22 危険を伴う施設内で発生する事故の時間的経過を求める方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US8407030B2 (ja)
EP (1) EP2203854A1 (ja)
JP (1) JP5608085B2 (ja)
CN (1) CN101933020B (ja)
FR (1) FR2922667A1 (ja)
WO (1) WO2009053385A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103065694B (zh) * 2012-12-24 2015-12-09 中国核电工程有限公司 核电厂严重事故仪表可用性分析方法
FR3009881B1 (fr) 2013-08-23 2017-03-17 Stmi Soc Des Techniques En Milieu Ionisant Modelisation 3d topographique et radiologique d'un environnement
EP2883798B1 (en) * 2013-12-12 2017-06-28 Airbus DS GmbH Method for computing self-contamination processes of a spacecraft
CN106526647B (zh) * 2015-09-09 2019-12-03 同方威视技术股份有限公司 放射源检测方法和系统
CN109241606B (zh) * 2018-08-30 2023-04-25 中广核核电运营有限公司 应急演习情景设计方法及系统
CN111695762B (zh) * 2020-04-29 2023-05-05 中国核电工程有限公司 核事故扩散结果的修正方法、装置及后果评价方法、系统

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56129892A (en) * 1980-03-17 1981-10-12 Hitachi Ltd Monitor system of accident extension forcasting for exposure effect
JPS56138292A (en) * 1980-03-31 1981-10-28 Hitachi Ltd Accident propagation forcast monitoring system
JP3872826B2 (ja) * 1995-02-17 2007-01-24 株式会社東芝 臨界警報システム
JPH0915335A (ja) * 1995-04-27 1997-01-17 Mitsubishi Electric Corp 放射線検出器および放射線検出方法
JP2000162368A (ja) * 1998-11-26 2000-06-16 Hitachi Ltd 作業計画支援方法及びその装置
JP2000221292A (ja) * 1999-02-01 2000-08-11 Hitachi Ltd 放射線照射施設内作業者被爆線量当量シュミレーション装置
JP3759044B2 (ja) * 2002-01-22 2006-03-22 三菱重工業株式会社 原子力緊急時対応システムおよび原子力緊急時対応訓練システム
WO2005017659A2 (en) * 2003-07-02 2005-02-24 The United States Of America, As Represented By The Secretary Of The Navy Software system for zero emergency assessment of airborn, chemical, biological, radiological (cbr) threats
US7723696B2 (en) * 2005-02-22 2010-05-25 National Institute Of Radiological Sciences Radiation detected value forecasting method and forecast responsive radiation detector
US7391028B1 (en) * 2005-02-28 2008-06-24 Advanced Fuel Research, Inc. Apparatus and method for detection of radiation
US20090223129A1 (en) * 2006-02-22 2009-09-10 Clevergaz Sprl Method and device for determining a gas leak

Also Published As

Publication number Publication date
CN101933020A (zh) 2010-12-29
WO2009053385A1 (fr) 2009-04-30
CN101933020B (zh) 2014-06-18
JP2011504224A (ja) 2011-02-03
US8407030B2 (en) 2013-03-26
US20100324871A1 (en) 2010-12-23
EP2203854A1 (fr) 2010-07-07
FR2922667A1 (fr) 2009-04-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5608085B2 (ja) 危険を伴う施設内で発生する事故の時間的経過を求める方法
Sacks et al. Spatial and temporal exposure to safety hazards in construction
JP5289542B2 (ja) 空間線量評価装置および方法
Li et al. Dynamic minimum dose path-searching method for virtual nuclear facilities
JP6588732B2 (ja) 解体手順計画システム
Malizia et al. Comparison of software for rescue operation planning during an accident in a nuclear power plant
JP2005249667A (ja) 被ばく線量評価方法、被ばく線量評価システムおよび被ばく線量評価プログラム
JP5461413B2 (ja) 放射線量の定量方法及び関連する等線量曲線を求める方法
Andronopoulos et al. A gamma radiation dose calculation method for use with Lagrangian puff atmospheric dispersion models used in real-time emergency response systems
Kim et al. Safety assessment framework for nuclear power plant decommissioning workers
JP2004361240A (ja) 放射線量算出システム、放射線量算出方法、およびプログラム
CN107783174B (zh) 一种核设施液态流出物在线监测仪探测效率的校准方法
JP2014106203A (ja) 拡散物質の拡散状況予測装置、その方法およびプログラム
CN114201918A (zh) 一种核退役的设备拆装序列规划方法
JP6871053B2 (ja) 廃棄物計測装置
JP6814049B2 (ja) 核燃料の未臨界度測定方法
RU2815600C1 (ru) Способ построения цифровой исполнительной инженерно-радиационной модели остановленного для вывода из эксплуатации объекта использования атомной энергии при выполнении комплексного инженерного и радиационного обследования указанного объекта и система для реализации указанного способа
Yang et al. Radioactive gas diffusion simulation and inhaled effective dose evaluation during nuclear decommissioning
Jeong et al. A training system based on virtual environments to prevent incidents and reduce accidents during decommissioning of nuclear facilities
Khan et al. Design of Geiger Muller detector system for searching lost γ-ray source
Zsitnyányi et al. Applicability of an Ionising Radiation Measuring System for Real-Time Effective-Dose-Optimised Route Finding Solution during Nuclear Accidents
Duran et al. Fast and simple method with NPP fence measurements for source term estimation and its integration in JRODOS
Zhuraukova et al. Evaluation of doses in coupled rooms in case of beyond design accident basis
Santo et al. Virtual dosimetry applied to the physical security of a nuclear installation
Yuniarto et al. Tri Dasa Mega

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111011

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130626

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130716

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20131011

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20131021

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140805

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140829

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5608085

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees