JP5605847B2 - サーバ、クライアント、これらを有するバックアップシステム、及びこれらのバックアップ方法 - Google Patents

サーバ、クライアント、これらを有するバックアップシステム、及びこれらのバックアップ方法 Download PDF

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Description

本発明は、サーバ、クライアント、これらを有するバックアップシステム、及びこれらのバックアップ方法に関し、特に複数のネットワーク経路を用いてクライアントサーバシステムにおけるクライアントのOS(オペレーティングシステム)データのバックアップを行うサーバ、クライアント、これらを有するバックアップシステム、及びこれらのバックアップ方法に関する。
サーバとクライアントとがネットワーク経路を介して接続されたクライアントサーバシステムにおいて、サーバによりクライアントのデータのバックアップを行う場合、あらかじめ決定した1つのネットワーク経路を使用するものが知られている。
これに関し、昨今のサーバ多台数化、バックアップ対象データの増加といった現状に対して、バックアップに必要なデータ転送量は増大し、効率的な転送が求められる状況となっている。
また、ネットワーク構成の冗長化によってネットワーク経路が複数存在するシステムも一般的になっており、これらを有効活用することも求められている。
さらに、バックアップは、夜間、休日のシステムメンテナンス中の一定期間に実施するといった運用が多くあり、所定時間内に完了することも求められ、所定時間をオーバーした場合、システム再開を優先させる必要から、バックアップをその途中までで中断することもある。
上記の関連技術として、例えば、特許文献1には、バックアップ対象となる複数のクライアントと、マスタファイル格納部を含むファイルバックアップ装置とをネットワークで接続したシステムにおいて、複数のクライアントに存在するファイルを効率的にバックアップできるようにしたものが提案されている。
このシステムでは、ファイルバックアップ装置が、クライアントから自身に存在するファイルの属性に関するクライアント情報を得て、前回のクライアント情報と比較し、変更があったファイルを検出し、追加または更新されたファイルと同一ファイルがマスタファイル格納部内にあるかどうか調べ、同一ファイルがない場合、そのファイルの内容をクライアントから取得し、マスタファイル格納部に保存する。
特開2000−200208号公報
しかし、上記の関連技術では、使用するネットワーク経路の障害によってデータ転送が出来なかったり、使用可能なネットワーク帯域によって性能に大きな影響を受けたりしていた。
また、バックアップ対象のクライアントの台数を増やし、その多重度を上げた場合、ネットワーク帯域の圧迫により、性能の低下を引き起こしていた。
さらに、OSデータのバックアップの場合は、リアルタイムで更新されるOSデータの整合性をとるために、OSを停止した状態でバックアップする必要がある。そのため、バックアップ中は、システムの運用を停止することになるが、停止可能時間が決められているケースが多く、性能低下によって、バックアップ時間が延長した場合は、時間内にバックアップを完了できなくなることがあった。
本発明の目的は、上記課題を解決し、クライアントサーバシステムにおいて、クライアントのデータのバックアップを効率的に行うことで、所定時間内に完了することを実現し、特定のネットワーク経路に障害や帯域不足がある場合でも、バックアップを可能とし、単位当たりのネットワーク帯域の有効利用を図るとともに、同時バックアップ可能なクライアントの台数を増やし、その多重度を向上させることができるサーバ、クライアント、これらを有するバックアップシステム、及びこれらのバックアップ方法を提供することにある。
本発明の第1の観点によれば、クライアントとの間で複数のネットワーク経路を介してデータを送受信する複数の送受信部と、前記複数のネットワーク経路の帯域に関する情報を取得する帯域情報取得部と、前記複数のネットワーク経路の帯域に関する情報と、ルールとして設定された使用するネットワーク経路の最大多重度及び最小帯域とに基づいて、前記複数のネットワーク経路のうち前記最大多重度以下の範囲内で前記最小帯域よりも大きい帯域のものを、使用するネットワーク経路として決定し、決定した使用するネットワーク経路に前記クライアントのバックアップデータを割り当てて、割り当てたバックアップデータの情報及びその送信データ量を含む経路情報に基づいて前記クライアントとの間で前記バックアップデータを送受信するように前記複数の送受信部を制御するデータ送受信制御部とを有することを特徴とするサーバが提供される。
本発明の第2の観点によれば、サーバとの間で複数のネットワーク経路を介してデータを送受信する複数の送受信部と、前記サーバから前記複数のネットワーク経路のうち使用するネットワーク経路に割り当てたバックアップデータの情報及びその送信データ量を含む経路情報を取得し、取得した経路情報に基づいて、使用するネットワーク経路に割り当てたバックアップデータを前記サーバとの間で送受信するように前記複数の送受信部を制御するデータ送受信制御部とを有することを特徴とするクライアントが提供される。
本発明の第3の観点によれば、上記に記載のサーバと、上記に記載のクライアントとを有することを特徴とするバックアップシステムが提供される。
本発明の第4の観点によれば、複数の送受信部が、クライアントとの間で複数のネットワーク経路を介してデータを送受信し、帯域情報取得部が、前記複数のネットワーク経路の帯域に関する情報を取得し、データ送受信制御部が、前記複数のネットワーク経路の帯域に関する情報と、ルールとして設定された使用するネットワーク経路の最大多重度及び最小帯域とに基づいて、前記複数のネットワーク経路のうち前記最大多重度以下の範囲内で前記最小帯域よりも大きい帯域のものを、使用するネットワーク経路として決定し、決定した使用するネットワーク経路に前記クライアントのバックアップデータを割り当てて、割り当てたバックアップデータの情報及びその送信データ量を含む経路情報に基づいて前記クライアントとの間で前記バックアップデータを送受信するように前記複数の送受信部を制御することを特徴とするサーバのバックアップ方法が提供される。
本発明の第5の観点によれば、複数の送受信部が、サーバとの間で複数のネットワーク経路を介してデータを送受信し、データ送受信制御部が、前記サーバから前記複数のネットワーク経路のうち使用するネットワーク経路に割り当てたバックアップデータの情報及びその送信データ量を含む経路情報を取得し、取得した経路情報に基づいて、使用するネットワーク経路に割り当てたバックアップデータを前記サーバとの間で送受信するように前記複数の送受信部を制御することを特徴とするクライアントのバックアップ方法が提供される。
本発明によれば、クライアントサーバシステムにおいて、クライアントのデータのバックアップを効率的に行うことで、所定時間内に完了することを実現し、特定のネットワーク経路に障害や帯域不足がある場合でも、バックアップを可能とし、単位当たりのネットワーク帯域の有効利用を図るとともに、同時バックアップ可能なクライアントの台数を増やし、その多重度を向上させることができる。
本発明の実施の形態に係るバックアップシステムの全体構成を示すブロック図である。 図1に示すサーバ側の処理を説明するフローチャートである。 図1に示すサーバ及びクライアント間のデータ処理用OS転送処理を説明する図である。 図1に示すクライアント側の処理を説明するフローチャートである。 図1に示すサーバのルール情報フォーマットを示す図である。 図1に示すサーバのステータス管理テーブルフォーマットを示す図である。
次に、本発明に係るサーバ、クライアント、これらを有するバックアップシステム、及びこれらのバックアップ方法の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係るバックアップシステムの全体構成を示す。
図1に示すバックアップシステムは、クライアントサーバシステムにおけるサーバ100及びクライアント120間を複数(n個:nは2以上の整数)のネットワーク経路1(140)、…、n(141)を介して通信可能に接続したものである。
サーバ100は、プログラム制御で動作可能なCPU(Central Processing Unit)を含むコンピュータで構成され、その内部に、データ格納領域101、データR(読み出し)/W(書き込み)部102、データ送受信制御部103、経路1用送受信部104、経路n用送受信部105、帯域情報取得部106、ルール107、及びステータス管理テーブル108を含む。
このうち、データR/W部102、データ送受信制御部103、経路1用送受信部104、経路n用送受信部105、及び帯域情報取得部106は、CPUにより実行されるOS上で動作する。
また、サーバ100は、後述するように、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバ、PXE(Preboot eXecution Environment)サーバ、TFTP(Trivial File Transfer Protocol)サーバの各サーバ機能と、クライアント120上で起動可能なデータ処理用OS126のブートファイルとを含む。
クライアント120は、プログラム制御で動作可能なCPUを含むコンピュータで構成され、その内部に、バックアップデータ121、データR(読み出し)/W(書き込み)部122、データ送受信制御部123、経路1用送受信部124、及び経路n用送受信部125を含む。
このうち、データR(読み出し)/W(書き込み)部122、データ送受信制御部123、経路1用送受信部124、及び経路n用送受信部125は、CPUにより実行されるデータ処理用OS126上で動作する。データ処理用OS126のブートファイルは、後述するクライアント120内のネットワークカードデバイス(NIC:Network Interface Card)上のROM(Read Only Memory)(NIC ROM)に搭載されるPXE(Preboot eXecution Environment)機能を利用してPXE仕様に基づくネットワークブート(PXEブート)によりサーバ100から転送され、クライアント120のコンピュータ上で起動可能となっている。
上記の構成において、サーバ100は、バックアップ処理を実行し、バックアップ対象であるクライアント120に接続されたバックアップデータ121をネットワーク経路であるネットワーク経路1(140)、ネットワーク経路n(141)を介して、データ格納領域101に格納する。クライアント120では、データ処理用OS126をバックアップ処理のために起動する。
クライアント120及びサーバ100間のバックアップデータ121の送受信については、サーバ側データ送受信制御部103とクライアント側データ送受信制御部123の制御によって、パケット通信を行うサーバ側経路1用送受信部104、サーバ側経路n用送受信部105、ならびに、クライアント側経路1送受信部124、クライアント側経路n送受信部125によって行われる。
サーバ側データ送受信制御部103は、パケット通信の際に使用するネットワーク経路を判断するために、帯域情報取得部106から情報を取得し、ルール107から読み込んだ情報をもとに使用するネットワーク経路を決定する。ルール107は、ネットワーク経路の使用可能帯域の閾値、ネットワーク経路の最大多重度、バックアップ可能時間、バックアップデータサイズの設定値を持つ。
クライアント120側のバックアップデータ121、サーバ100側のデータ格納領域101は、本実施の形態では、サーバ、クライアントそれぞれに接続されたハードディスクである。バックアップデータ121、データ格納領域101に対するデータの読み出し(R)/書き込み(W)は、サーバ、クライアントそれぞれのサーバ側データR/W部102、クライアント側データR/W部122で行う。
複数のネットワーク経路でバックアップを実行するため、クライアント側データR/W部122は、ネットワーク経路分のスレッドを起動し、バックアップデータ121に対して、多重アクセスを行う。これにより、バックアップデータ121からは同時に各ネットワーク経路で転送されるデータが読み出されることになる。
また、データ格納領域101には、バックアップデータ121の分割されたデータが結合されて格納される。そのため、サーバ側データR/W部102についても、ネットワーク経路分のスレッドを起動し、データ格納領域101に対して多重アクセスを行う。
サーバ100上は、バックアップデータ121に対して、具体的にディスク上のどの位置を読み込むか、どのネットワーク経路を使用するか、どのデータのバックアップが完了したかを管理するテーブルとして、ステータス管理テーブル108を持つ。
次に、本実施の形態の動作について、説明する。
図2は、サーバ100側の処理を説明するフローチャートを示す。図2のフローチャートに対応するプログラムは、メモリ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体(非図示)に格納され、CPUにより実行される。以下、図2に沿って、図1の構成を用いて説明を行う。
図2において、サーバ100にてバックアップを実行すると(ステップS1)、サーバ側データ送受信制御部103は、サーバ100で接続可能なネットワーク経路を確認する(ステップS2、S3)。この処理では、サーバ100に接続されている全てのネットワーク経路に対して、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)で通信を行うためのIPアドレスとポート番号とを組み合わせた通信ソケットを作成する(ステップS4)。
サーバ100上のネットワーク経路の検出に関しては、サーバ100の稼動OSに標準搭載されている一般的なソケットAPI(Application Program Interface)によって取得するものとする。すなわち、サーバ100に接続されているNICを検索し、全てのNICを検出することによりサーバ100上のネットワーク経路を検出する。
ここでは、サーバ100上に2つのネットワーク経路が検出されたものとして説明を行う。この場合、サーバ100は、サーバ側経路1用送受信部104、サーバ側経路n用送受信部105を起動する。
次に、クライアント100の電源ONに際し(ステップS5)、データ処理用OS126をネットワークブート(PXEブート)にて転送を行い(ステップS6)、クライアント200のコンピュータ上で起動する。
図3は、サーバ100及びクライアント120間のデータ処理用OS126の転送処理を説明するものである。
図3に示すように、サーバ100は、データ処理用OS126のブートファイル111、DHCPサーバ112、PXEサーバ113、及びTFTPサーバ114を含む。また、クライアント120は、PXE機能を搭載したNIC ROM131を含む。ここで、データ処理用OS126は、前述したように、PXE仕様に基づき起動される。
まず、クライアント120側において、NIC ROM131に搭載されたPXE機能によりPXEブートが行われると、DHCPパケットを利用したネットワークブート処理が開始され、DHCPパケットがネットワーク経路を介してサーバ100に送られる。
このDHCPパケットに対して、サーバ100側で実行されるDHCPサーバ112により、PXEブートを行うためのIPアドレスをネットワーク経路を介してクライアント120に付与する。
また、サーバ100側で実行されるPXEサーバ113は、ブートファイル名として、データ処理用OS126のブートファイル111のファイル名をネットワーク経路を介してクライアント120に応答する。
これにより、PXEブートするためのIPアドレス、ブートファイル名情報を取得したクライアント120は、サーバ100上のTFTPサーバ114にネットワーク経路を介してデータ処理用OS126のブートファイル111のダウンロード要求を行う。
サーバ100は、このダウンロード要求に対し、TFTPサーバ114により、データ処理用OS126のブートファイル111をネットワーク経路を介してクライアント120に転送する。
これにより、クライアント120は、データ処理用OS126のブートファイル111のダウンロードが成功すると、メモリ(非図示)上でそのデータ処理用OS126のブートファイル111を起動する。
次に、クライアント120側の処理について説明する。
図4は、クライアント120側の処理を説明するフローチャートを示す。図4のフローチャートに対応するプログラムは、メモリ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体(非図示)に格納され、CPUにより実行される。
図4において、クライアント120は、上記のPXEブートによりデータ処理用OS126を起動すると(ステップS21)、クライアント側データ送受信制御部123の処理により接続可能なネットワーク経路を確認する(ステップS22、S23)。この処理では、クライアント120に接続されている全てのネットワーク経路に対して、TCP/IPで通信を行うためのIPアドレスとポート番号とを組み合わせた通信ソケットを作成する(ステップS24)。
クライアント120上のネットワーク経路の検出に関しては、データ処理用OS126に搭載されている一般的なソケットAPIによって取得するものとする。すなわち、クライアント120に接続されているNICを検索し、全てのNICを検出することによりサーバ100上のネットワーク経路を検出する。
ここでは、クライアント120上に2つのネットワーク経路が検出されたものとして説明を行う。この場合は、クライアント120は、クライアント側経路1用送受信部124、クライアント側経路n用送受信部125を起動する。
クライアント120は、バックアップ処理を実行する前に、クライアント側データ送受信制御部123は、クライアント側経路1用送受信部124、クライアント側経路n用送受信部125の順にサーバ100とTCP/IPによるパケット通信によるネゴシエーションを行う(ステップS25)。
図2に戻り、サーバ100では、サーバ側経路1用送受信部104、サーバ側経路n用送受信部105のいずれかでクライアント120からの通信を受け、クライアント120との間でセッションを確立する。
すなわち、ライアント120から通信を受けたサーバ100は、クライアント120との間でセッションを確立し、サーバ側データ送受信制御部103とクライアント側データ送受信制御部123の情報伝達により、サーバ100にサーバ側経路1用送受信部104、サーバ側経路n用送受信部105が存在し、クライアント120にクライアント側経路1用送受信部124、クライアント側経路n用送受信部125が存在する情報を得る。
その後、サーバ側データ送受信制御部103は、ルール107を読み込み(ステップS7)、ルール107で指定されているネットワーク経路の最大多重度を越えない範囲で、サーバ100とクライアント120間のネットワーク経路のセッションを再確立する。
図5は、ルール107の詳細フォーマットを示す。
図5に示すように、ルール107には、バックアップのデータ転送で使用可能かどうかの判定に用いるネットワーク経路の使用可能帯域の閾値である最小帯域(MinimamBandWidth)と、使用するネットワーク経路の最大多重度(MaximamMltiplex)と、最長バックアップ可能時刻(LimitExecutTime)と、対象のバックアップデータサイズ(BackupDataSize)とが含まれる。
このうち、バックアップデータサイズについては、バックアップが開始されるまでは、不明である。この値については、クライアント120でデータ処理用OS126が起動した後に取得し、サーバ100にてルール107に追記する。
次に、バックアップデータ121をどのネットワーク経路で送信するか決定する手順を説明する。
まず、バックアップデータ121を各ネットワーク経路に割り振る前に、バックアップデータ121の全データ位置、サイズを特定する必要がある。これは、バックアップデータ121内のファイルシステム管理情報を読み込むことで特定する。
ファイルシステム管理情報は、OSでファイルシステムを作成した際に構築されるテーブルのことを指す。このテーブルには、ファイルシステム内の全てのファイル位置、サイズが記録されている。これは、FAT(File Allocation Tables)ファイルシステムであれば、FAT(File Allocation Table)と呼ばれるテーブルであり、NTFS(NT File System)ファイルシステムであれば、ビットアップ($Bitmap)と呼ばれるテーブルである。このファイルシステム管理情報は、バックアップデータ121に含まれるファイルシステムによって、テーブル名称は異なるが、以下の説明では、便宜上、「$Bitmap」と呼ぶ。なお、$Bitmapの格納位置、テーブル仕様については公知であるため、本実施の形態ではその説明を省略する。
図4に戻り、クライアント120は、サーバ100との間でコネクション確立(ステップS25)後、$Bitmapを読み出す(ステップS26)。この$Bitmapの取得手順としては、クライアント120上でデータ処理用OS126が起動した後に、クライアント側データ送受信制御部123の制御により、クライアント側経路1用送受信部124を経由し、クライアント側データR/W部122によりバックアップデータ121から読み込む。
次に、クライアント120は、読み込んだ$Bitmapをクライアント側経路1用送受信部124から、サーバ側経路1用送受信部104に送信する(ステップS27)。
図2に戻り、サーバ100は、クライアント120から$Bitmapを取得すると(ステップS8)、サーバ側データ送受信制御部103にて$Bitmapの解析を行い、その結果に応じてステータス管理テーブル108を作成する(ステップS9)。ここでは、バックアップデータ121の全データに対して、$Bitmapによってファイルの格納位置、サイズを特定し、ステータス管理テーブル108に記録する。
図6は、ステータス管理テーブル108の詳細フォーマットを示す。
図6に示すように、ステータス管理テーブル108には、バックアップ対象データの格納されている位置を示すアドレス(Address)と、このアドレスから何KBデータが連続しているかを示すサイズ(Size)と、使用するネットワーク経路を示す使用経路(Route)と、バックアップ済みであるかどうかを記録するバックアップ完了フラグ(Status)とが含まれる。このステータス管理テーブル108は、本実施の形態では、アクセスの高速化を考慮し、サーバ100内のメモリ(非図示)上で持つ。
ここで、サーバ側データ送受信制御部103は、$Bitmapを解析し、ステータス管理テーブル108のアドレス、サイズを決定する。バックアップデータ121の容量に依存し、ステータス管理テーブル108には、複数行のレコードが追加される。このデータにより、バックアップ対象の全データの管理が可能となる。$Bitmapの解析によって全データサイズが特定できたため、この値をルール107のバックアップデータサイズに追記する。
次に、サーバ側データ送受信制御部103は、サーバ100及びクライアント120に接続されているネットワーク経路の中から、ルール107で指定された最大多重度を超えないようネットワーク経路を決定し、決定されたネットワーク経路の中からどのネットワーク経路を使うかの情報をステータス管理テーブル108の使用経路に記録する。
図2に戻り、帯域情報取得部106は、実行環境であるOSからのパケット情報を取得する。これは、Windowsフィルタリングプラットフォーム(WFP)(Windowsは登録商標)を例として、OS上のデバイスドライバの上位層に位置するインタフェースからTCP/IP上の送受信パケット数を取得し、単位当たり(1秒)ごとの平均帯域を求める。
これにより、サーバ側データ送受信制御部103は、帯域情報取得部106からの帯域情報を取得し(ステップS10)、事前にクライアント120とセッションを確立したネットワーク経路について、ルール107で指定されているネットワーク経路の最大多重度を越えない範囲で、ルール107で指定されているネットワーク経路の最小帯域と比較し、最小帯域よりも、大きければ使用し、小さければ使用しないようにすることで、使用するネットワーク経路を決定する(ステップS11)。
なお、図1では、使用可能ネットワーク経路として、便宜上、ネットワーク経路1(140)、ネットワーク経路n(141)を記載しているが、本発明はこれに限定されず、存在するネットワーク経路すべてが対象となる。この際、サーバ側データ送受信制御部103は、ルール107で指定された最大多重度を超えないように制御を行う。その例として、サーバ側経路1用送受信部104、サーバ側経路n用送受信部105の帯域がルール107よりも大きい場合、2経路での通信を行うこととなる。
以降、ルール107で指定された最大多重度が2であることを前提に説明を行う。
この場合、クライアント側経路1用送受信部124、クライアント側経路n用送受信部125は、それぞれ、サーバ側経路1用送受信部104、サーバ側経路n用送受信部105と接続し、バックアップデータ121のデータ送受信を行う。
サーバ側データ送受信制御部103は、バックアップ開始時点では、全レコードを使用経路数で按分し、使用経路を決定する。ステータス管理テーブル108のバックアップ完了フラグについては、バックアップ開始時点では、全て0(未実施)と記録し、バックアップが完了したレコードについては1(完了)に更新する。
これにより、ステータス管理テーブル108によって、バックアップ対象のデータ格納位置、サイズ、使用経路が決定される。このため、サーバ側データ送受信制御部103は、このステータス管理テーブル108の情報を使い、クライアント側データ送受信制御部123に、各ネットワーク経路で読み込むべきデータの情報を送信する。また、これに合わせて、単位時間当たりの送信量について、各ネットワーク経路の送信量をMB/S(megabyte per second)値で通知する。
図4に戻り、クライアント120は、サーバ100から各ネットワーク経路で読み込むべきデータの情報及び各ネットワーク経路の送信量を含む経路情報を入手すると(ステップS28)、クライアント側データ送受信制御部123が、クライアント側経路1用送受信部124、クライアント側経路n用送受信部125にバックアップデータ121内のどのデータを読み込むのか、また、どれくらいの量を送るのかといった情報を渡し(ステップS29)、これに基づきクライアント側データR/W部122経由でバックアップデータ121からデータを読み込み、読み込んだデータをサーバ100に送信する(ステップS30)。
これ以降、クライアント120は、バックアップが完了するまで(ステップS31、S32)、上記ステップS28〜S30の処理を繰り返し実行する。
なお、クライアント側データR/W部122は、複数ネットワーク経路からのアクセスを処理する必要があるためマルチスレッドでの処理を行う。具体的には、クライアント側経路1用送受信部124から読み出し要求と、クライアント側経路n用送受信部125からの読み出し要求が同時に発生するため、それぞれの要求に対してスレッドを別々に作成することで、バックアップデータ121の別々の位置から同時にデータを読み出すことを可能とする。
このとき、クライアント側データR/W部122は、バックアップデータ121に対してRAWアクセス(ハードディスクの物理アドレス指定による直接アクセス)によりデータの読み込みを行う。読み込むデータ長は、サーバ側データ送受信制御部103から通知された、サイズであり、ステータス管理テーブル108に記録されたサイズである。データの読み込み後、送信を行う際に、あらかじめサーバ側データ送受信制御部103で決定された量を超えないように単位時間(秒)で計算し、送信するデータ量を調整する(ステップS29)。
図2に戻り、サーバ100は、クライアント120が送信したデータを受信すると(ステップS12)、受信したデータをサーバ側データR/W部102にてデータ格納領域101に書き込む。このとき、バックアップされたデータは、データ格納領域101上の1ファイルとしてアーカイブする。
データ格納領域101に書き込みを行うサーバ側データR/W部102についても、マルチスレッドでスレッドを起動する。具体的には、サーバ側経路1用送受信部104から書き込み要求と、サーバ側経路n用送受信部105からの書き込み要求が同時に発生するため、それぞれの要求に対してスレッドを別々に作成することで、データ格納領域101の別々の位置に同時に書き込むことを可能とする。
なお、複数ネットワーク経路にてバックアップが実施される場合、それぞれのネットワーク経路から送信されるデータは、連続していない。そのため、バックアップデータを格納する際は、ステータス管理テーブル108をもとに、予定されるバックアップデータサイズ分の領域をデータ格納領域101上に事前に確保しておき、それぞれのネットワーク経路毎に送付されたデータの格納位置にあわせてデータ格納領域101上に確保した領域に書き込む。書き込みが完了したデータについては、ステータス管理テーブル108の対象レコードのバックアップ完了フラグ(Status)を1(完了)に更新する。
以降、サーバ側データ送受信制御部103は、帯域情報取得部106から単位時間(1秒)当たりの情報を取得し、帯域の使用状況や断線の状況を確認する。その結果、帯域に余裕がある場合は、送信データ量を増やし、帯域に余裕がなければ減らすようにクライアント側データ送受信制御部123に指示を送る。また、サーバ側データ送受信制御部103は、現在使用していない新たなネットワーク経路がないかの探索を行い、ルール107の最大多重度以下であれば、データ通信のネットワーク経路として使用するように制御する。
これ以後、サーバ100は、ステータス管理テーブル108の全レコードのバックアップ完了フラグが1(完了)に更新され、バックアップが終了したと判定されるまで(ステップS13)、上記ステップS10〜S12の処理を繰り返し実行する。
なお、使用するネットワーク経路の増減があった場合や、各ネットワーク経路で予定されたバックアップデータ121のバックアップが完了した場合(ステップS14)は、サーバ側データ送受信制御部103は、ステータス管理テーブル108の使用経路の値を更新し、再割当を行う。
また、定期的に帯域情報取得部106から取得した値を元に、ルール107に指示されたバックアップ可能時間に対して、バックアップデータサイズを処理するのに必要な時間を求め、あらかじめ指定された時間内にバックアップが完了しないと判断した場合は、サーバ側データ送受信制御部103は、ネットワーク経由でのデータ送信の中断をクライアント側データ送受信制御部123に通知する。
これにより、クライアント側データ送受信制御部123は、データ送信の中断を受け取った場合、クライアント側経路1用送受信部124、クライアント側経路n用送受信部125から、それぞれ接続しているサーバ側経路1用送受信部104、サーバ側経路n用送受信部105に対して、TCPのリセット要求を発行し、サーバ100とのセッションを切断する。
また、サーバ100側でステータス管理テーブル108の全レコードのバックアップ完了フラグが1(完了)となり、クライアント120側でバックアップが完了したと判定された場合(ステップS31、S32)か、データ転送を中断した場合は、クライアント120は、データ処理用OS126をリセットし、クライアント120のOSを起動する。
以上説明したように、本実施の形態では、複数のネットワーク経路を用いたクライアントサーバシステムにおいて、サーバによりクライアントのOSデータをバックアップする場合、バックアップ対象であるOSデータを送信する際に、複数のネットワーク経路の帯域を監視することで、最適なネットワーク経路を選択、追加してデータ送信を行う構成としている。これにより、単位当たりのネットワーク帯域の有効利用を図るとともに、同時バックアップ可能なクライアントの台数を増やし、バックアップの多重度を向上させることができる。
すなわち、本実施の形態では、複数のネットワーク経路に対して、定期的にネットワーク帯域を監視し、帯域に余裕があるネットワーク経路を自動的に選択、追加することで、複数のネットワーク経路での効率的なデータ転送を可能とし、特定のネットワーク経路に障害や帯域不足がある場合でも、バックアップを可能としている。
従って、本実施の形態においては、以下に記載する効果が得られる。
第一の効果は、使用するネットワーク経路が増えることで、単位時間当たりに送信できるデータ量が増えることである。使用可能なネットワーク経路を効率的に活用することで、バックアップ性能を向上させることができる。これは、バックアップ可能時間が設けられているようなシステムにおいて、バックアップ時間を短縮する効果がある。
第二の効果として、同時にバックアップ可能なクライアントの多重度を上げることも可能となる。
なお、本実施の形態では、サーバ100側のデータ格納領域101と、クライアント120側のバックアップデータ121とは、ハードディスクを想定しているが、これらは、SSD(Solid State Drive)や、フラッシュメモリUSBデバイス、外部ストレージデバイスであっても構わない。
また、ルール107及びステータス管理テーブル108を管理する方法として、ファイル、データベースメモリのいずれの形式であっても実施可能である。
なお、上記のバックアップシステムを構成するサーバ及びクライアントは、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組合せにより実現することができる。この場合のハードウェア、ソフトウェア構成は特に限定されるものではなく、上述した機能を実現可能なものであれば、いずれの形態でも適用可能である。
上記の実施の形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限定されない。
(付記1)クライアントとの間で複数のネットワーク経路を介してデータを送受信する複数の送受信部と、前記複数のネットワーク経路の帯域に関する情報を取得する帯域情報取得部と、前記複数のネットワーク経路の帯域に関する情報と、ルールとして設定された使用するネットワーク経路の最大多重度及び最小帯域とに基づいて、前記複数のネットワーク経路のうち前記最大多重度以下の範囲内で前記最小帯域よりも大きい帯域のものを、使用するネットワーク経路として決定し、決定した使用するネットワーク経路に前記クライアントのバックアップデータを割り当てて、割り当てたバックアップデータの情報及びその送信データ量を含む経路情報に基づいて前記クライアントとの間で前記バックアップデータを送受信するように前記複数の送受信部を制御するデータ送受信制御部とを有することを特徴とするサーバ。
(付記2)前記データ送受信制御部は、前記バックアップデータに含まれるファイルシステム管理情報に基づいて前記バックアップデータの全データ位置及びサイズを特定し、特定した前記バックアップデータの全データ位置及びサイズに基づいて、使用するネットワーク経路に前記バックアップデータを割り当てることを特徴とする付記1に記載のサーバ。
(付記3)前記データ送受信制御部は、前記複数のネットワーク経路の帯域に関する情報に基づいて、使用するネットワーク経路の帯域に余裕がある場合は前記バックアップデータの送信データ量を増やし、使用するネットワーク経路の帯域に余裕がない場合は前記バックアップデータの送信データ量を減らすように前記複数の送受信部を制御することを特徴とする付記1又は2に記載のサーバ。
(付記4)前記データ送受信制御部は、前記複数のネットワーク経路の帯域に関する情報に基づいて、前記バックアップデータの送受信に必要な時間を求め、あらかじめ指定された時間内に前記バックアップデータの送受信が完了しないと判断した場合、前記バックアップデータの送受信を中断するように前記複数の送受信部を制御することを特徴とする付記1から3のいずれかに記載のサーバ。
(付記5)前記バックアップデータは、前記クライアントのOS(オペレーティングシステム)データであることを特徴とする付記1から4のいずれかに記載のサーバ。
(付記6)サーバとの間で複数のネットワーク経路を介してデータを送受信する複数の送受信部と、前記サーバから前記複数のネットワーク経路のうち使用するネットワーク経路に割り当てたバックアップデータの情報及びその送信データ量を含む経路情報を取得し、取得した経路情報に基づいて、使用するネットワーク経路に割り当てたバックアップデータを前記サーバとの間で送受信するように前記複数の送受信部を制御するデータ送受信制御部とを有することを特徴とするクライアント。
(付記7)前記複数の送受信部及び前記データ送受信制御部は、ネットワークブートにより前記サーバから転送されるデータ処理用OS(オペレーティングシステム)上で動作することを特徴とする付記6に記載のクライアント。
(付記8)付記1から5のいずれかに記載のサーバと、付記6又は7に記載のクライアントとを有することを特徴とするバックアップシステム。
(付記9)複数の送受信部が、クライアントとの間で複数のネットワーク経路を介してデータを送受信し、帯域情報取得部が、前記複数のネットワーク経路の帯域に関する情報を取得し、データ送受信制御部が、前記複数のネットワーク経路の帯域に関する情報と、ルールとして設定された使用するネットワーク経路の最大多重度及び最小帯域とに基づいて、前記複数のネットワーク経路のうち前記最大多重度以下の範囲内で前記最小帯域よりも大きい帯域のものを、使用するネットワーク経路として決定し、決定した使用するネットワーク経路に前記クライアントのバックアップデータを割り当てて、割り当てたバックアップデータの情報及びその送信データ量を含む経路情報に基づいて前記クライアントとの間で前記バックアップデータを送受信するように前記複数の送受信部を制御することを特徴とするサーバのバックアップ方法。
(付記10)前記データ送受信制御部が、前記バックアップデータに含まれるファイルシステム管理情報に基づいて前記バックアップデータの全データ位置及びサイズを特定し、特定した前記バックアップデータの全データ位置及びサイズに基づいて、使用するネットワーク経路に前記バックアップデータを割り当てることを特徴とする付記9に記載のサーバのバックアップ方法。
(付記11)前記データ送受信制御部が、前記複数のネットワーク経路の帯域に関する情報に基づいて、使用するネットワーク経路の帯域に余裕がある場合は前記バックアップデータの送信データ量を増やし、使用するネットワーク経路の帯域に余裕がない場合は前記バックアップデータの送信データ量を減らすように前記複数の送受信部を制御することを特徴とする付記9又は10に記載のサーバのバックアップ方法。
(付記12)前記データ送受信制御部が、前記複数のネットワーク経路の帯域に関する情報に基づいて、前記バックアップデータの送受信に必要な時間を求め、あらかじめ指定された時間内に前記バックアップデータの送受信が完了しないと判断した場合、前記バックアップデータの送受信を中断するように前記複数の送受信部を制御することを特徴とする付記9から11のいずれかに記載のサーバのバックアップ方法。
(付記13)前記バックアップデータは、前記クライアントのOS(オペレーティングシステム)データであることを特徴とする付記9から12のいずれかに記載のサーバのバックアップ方法。
(付記14)複数の送受信部が、サーバとの間で複数のネットワーク経路を介してデータを送受信し、データ送受信制御部が、前記サーバから前記複数のネットワーク経路のうち使用するネットワーク経路に割り当てたバックアップデータの情報及びその送信データ量を含む経路情報を取得し、取得した経路情報に基づいて、使用するネットワーク経路に割り当てたバックアップデータを前記サーバとの間で送受信するように前記複数の送受信部を制御することを特徴とするクライアントのバックアップ方法。
(付記15)前記複数の送受信部及び前記データ送受信制御部が、ネットワークブートにより前記サーバから転送されるデータ処理用OS(オペレーティングシステム)上で動作することを特徴とする付記14に記載のクライアントのバックアップ方法。
以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施の形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
本発明は、複数のネットワーク経路を用いてバックアックを行うクライアントサーバシステムのサーバ及びクライアント等の用途に利用可能である。例えば、本発明は、コンピュータを用いた業務で使用するシステムで、定期的又は一時的にバックアップの取得を行う必要性があるものや、特にOSのバックアップを実施する銀行、製造業等のシステム管理部門、官公庁等の業務で使用する多数のコンピュータを用いたクライアントサーバシステムのサーバ及びクライアント等の用途に利用可能である。
100 サーバ
101 データ格納領域
102 データR/W部
103 データ送受信制御部
104 経路1用送受信部
105 経路n用送受信部
106 帯域情報取得部
107 ルール
108 ステータス管理テーブル
111 データ処理用OSブートファイル
112 DHCPサーバ
113 PXEサーバ
114 TFTPサーバ
120 クライアント
121 バックアップデータ
122 データR/W部
123 データ送受信制御部
124 経路1用送受信部
125 経路n用送受信部
126 データ処理用OS
131 NIC ROM

Claims (10)

  1. クライアントとの間で複数のネットワーク経路を介してデータを送受信する複数の送受信部と、
    前記複数のネットワーク経路の帯域に関する情報を取得する帯域情報取得部と、
    前記複数のネットワーク経路の帯域に関する情報と、ルールとして設定された使用するネットワーク経路の最大多重度及び最小帯域とに基づいて、前記複数のネットワーク経路のうち前記最大多重度以下の範囲内で前記最小帯域よりも大きい帯域のものを、使用するネットワーク経路として決定し、決定した使用するネットワーク経路に前記クライアントのバックアップデータを割り当てて、割り当てたバックアップデータの情報及びその送信データ量を含む経路情報に基づいて前記クライアントとの間で前記バックアップデータを送受信するように前記複数の送受信部を制御するデータ送受信制御部とを有することを特徴とするサーバ。
  2. 前記データ送受信制御部は、前記バックアップデータに含まれるファイルシステム管理情報に基づいて前記バックアップデータの全データ位置及びサイズを特定し、特定した前記バックアップデータの全データ位置及びサイズに基づいて、使用するネットワーク経路に前記バックアップデータを割り当てることを特徴とする請求項1に記載のサーバ。
  3. 前記データ送受信制御部は、前記複数のネットワーク経路の帯域に関する情報に基づいて、使用するネットワーク経路の帯域に余裕がある場合は前記バックアップデータの送信データ量を増やし、使用するネットワーク経路の帯域に余裕がない場合は前記バックアップデータの送信データ量を減らすように前記複数の送受信部を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載のサーバ。
  4. 前記データ送受信制御部は、前記複数のネットワーク経路の帯域に関する情報に基づいて、前記バックアップデータの送受信に必要な時間を求め、あらかじめ指定された時間内に前記バックアップデータの送受信が完了しないと判断した場合、前記バックアップデータの送受信を中断するように前記複数の送受信部を制御することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のサーバ。
  5. 前記バックアップデータは、前記クライアントのOS(オペレーティングシステム)データであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のサーバ。
  6. サーバとの間で複数のネットワーク経路を介してデータを送受信する複数の送受信部と、
    前記サーバから前記複数のネットワーク経路のうち使用するネットワーク経路に割り当てたバックアップデータの情報及びその送信データ量を含む経路情報を取得し、取得した経路情報に基づいて、使用するネットワーク経路に割り当てたバックアップデータを前記サーバとの間で送受信するように前記複数の送受信部を制御するデータ送受信制御部とを有することを特徴とするクライアント。
  7. 前記複数の送受信部及び前記データ送受信制御部は、ネットワークブートにより前記サーバから転送されるデータ処理用OS(オペレーティングシステム)上で動作することを特徴とする請求項6に記載のクライアント。
  8. 請求項1から5のいずれか1項に記載のサーバと、
    請求項6又は7に記載のクライアントとを有することを特徴とするバックアップシステム。
  9. 複数の送受信部が、クライアントとの間で複数のネットワーク経路を介してデータを送受信し、
    帯域情報取得部が、前記複数のネットワーク経路の帯域に関する情報を取得し、
    データ送受信制御部が、前記複数のネットワーク経路の帯域に関する情報と、ルールとして設定された使用するネットワーク経路の最大多重度及び最小帯域とに基づいて、前記複数のネットワーク経路のうち前記最大多重度以下の範囲内で前記最小帯域よりも大きい帯域のものを、使用するネットワーク経路として決定し、決定した使用するネットワーク経路に前記クライアントのバックアップデータを割り当てて、割り当てたバックアップデータの情報及びその送信データ量を含む経路情報に基づいて前記クライアントとの間で前記バックアップデータを送受信するように前記複数の送受信部を制御することを特徴とするサーバのバックアップ方法。
  10. 複数の送受信部が、サーバとの間で複数のネットワーク経路を介してデータを送受信し、
    データ送受信制御部が、前記サーバから前記複数のネットワーク経路のうち使用するネットワーク経路に割り当てたバックアップデータの情報及びその送信データ量を含む経路情報を取得し、取得した経路情報に基づいて、使用するネットワーク経路に割り当てたバックアップデータを前記サーバとの間で送受信するように前記複数の送受信部を制御することを特徴とするクライアントのバックアップ方法。
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