JP5605574B2 - 多チャンネル音響信号処理方法、そのシステム及びプログラム - Google Patents
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Description
x1(ts1-te1)
x2(ts2-te2)
x3(ts3-te3)
・
・
・
xN(tsN-teN)
ここで、ts1、ts2、ts3、・・・、tsNは、チャンネル1〜Nで検出された音声区間の始端時刻であり、te1、te2、te3、・・・、teNは、チャンネル1〜Nで検出された音声区間の終端時刻である(図5を参照)。
F2(T) = [f21(T) f22(T) … f2L(T)] … (1-2)
・
・
・
FN(T) = [fN1(T) fN2(T) … fNL(T)] … (1-N)
ここで、F1(T)〜FN(T)は入力信号1〜Nから算出した特徴量1〜Nである。Tは時間のインデックスであり、複数のtを1つの区間とし、その時間区間におけるインデックスとしてTを用いてもよい。数式(1-1)〜(1-N)に示すように、特徴量F1(T)〜FN(T)は、それぞれL次元(Lは1以上の値)の特徴量の要素を持つベクトルとして構成される。特徴量の要素としては、例えば、時間波形(入力信号)、平均パワーなどの統計量、周波数スペクトル、周波数対数スペクトル、ケプストラム、メルケプストラム、音響モデルに対する尤度、音響モデルに対する信頼度(エントロピーを含む)、音素・音節認識結果などが考えられる。
(1)第1のチャンネルで検出された第1の音声区間
(2)その第1の音声区間と共通するオーバーラップ区間を有する、第nのチャンネルの第nの音声区間
(3)第nの音声区間のうち、第1の音声区間以外の第mのチャンネルの第mの音声区間とのオーバーラップ区間
図7を例として参照し、上記特徴量の算出区間について説明する。
(1)チャンネル1の音声区間=(ts1〜te1)
(2)チャンネル1の音声区間と共通するオーバーラップ区間を有するチャンネルNの音声区間=(tsN〜teN)
(3)チャンネルNの音声区間のうち、チャンネル1の音声区間以外のチャンネル2の音声区間とのオーバーラップ区間=(ts2〜teN)
(1)+(2)−(3)=(ts1〜ts2)の区間の特徴量を算出する。
(1)チャンネル2の音声区間=(ts2〜te2)
(2)チャンネル2の音声区間と共通するオーバーラップ区間を有するチャンネル3、Nの音声区間=(ts3〜te3、tsN〜teN)
(3)チャンネル3、Nの音声区間のうち、チャンネル2の音声区間以外のチャンネル1の音声区間とのオーバーラップ区間=(tsN〜te1)
(1)+(2)−(3)=(te1〜te2)の区間の特徴量を算出する。
<チャンネル3が第1のチャンネルの場合>
(1)チャンネル3の音声区間=(ts3〜te3)
(2)チャンネル3の音声区間と共通するオーバーラップ区間を有するチャンネル2の音声区間=(ts2〜te2)
(3)チャンネル2の音声区間のうち、チャンネル3の音声区間以外のチャンネルNの音声区間とのオーバーラップ区間=(ts2〜teN)
(1)+(2)−(3)=(teN〜te2)の区間の特徴量を算出する。
(1)チャンネルNの音声区間=(tsN〜teN)
(2)チャンネルNの音声区間と共通するオーバーラップ区間を有するチャンネル1、2の音声区間=(ts1〜te1、ts2〜te2)
(3)チャンネル1、2の音声区間のうち、チャンネルNの音声区間以外のチャンネル3の音声区間とのオーバーラップ区間=(ts3〜te3)
(1)+(2)−(3)=(ts1〜ts3、te3〜te2)の区間の特徴量を算出する。
オーバーラップ区間を含まない音声区間である区間te1〜ts2におけるチャンネル1の特徴量とチャンネルNの特徴量とを比較する。そして、特徴量が近ければ、チャンネルNの音声がチャンネル1に与える影響が大きいと推定する。
まず、区間tsN〜te1におけるチャンネル1とチャンネルNとの特徴量の差分を計算する。次に、オーバーラップ区間を含まない音声区間である区間te1〜ts2におけるチャンネル1とチャンネルNとの特徴量の差分を計算する。そして、上記2つの差分を比較し、差分の違いが少なければ、チャンネルNの音声がチャンネル1に与える影響が大きいと推定する。
オーバーラップ区間を含まない音声区間である区間ts1〜tsNにおけるチャンネル1とNのパワー比を計算する。次に、オーバーラップ区間を含まない音声区間である区間te1〜ts2におけるチャンネル1とNのパワー比を計算する。そして、上記2つのパワー比と、区間tsN〜te1におけるチャンネル1のパワー、チャンネルNのパワーを用いて、連立方程式を解くことにより、オーバーラップ区間tsN〜te1における、チャンネル1の音声とチャンネルNの音声によるクロストークのパワーを計算する。チャンネル1の音声のパワーとクロストークのパワーが近ければ、チャンネルNの音声がチャンネル1に与える影響が大きいと推定する。
前記話者ごと、又は、前記チャンネルごとの音声区間を検出し、
チャンネル間で前記検出された音声区間が共通する区間であるオーバーラップ区間を検出し、
前記検出されたオーバーラップ区間を含まない音声区間を少なくとも用いて、クロストーク除去処理対象のチャンネルとその区間を決定し、
前記クロストーク除去処理対象としたチャンネルの区間のクロストークを除去する
ことを特徴とする多チャンネル音響信号処理方法。
クロストークの影響が大きいチャンネルとその区間を、クロストーク除去処理対象とする
ことを特徴とする付記1に記載の多チャンネル音響信号処理方法。
前記話者ごと、又は、前記チャンネルごとの音声区間を検出する音声検出部と、
チャンネル間で前記検出された音声区間が共通する区間であるオーバーラップ区間を検出するオーバーラップ区間検出部と、
前記検出されたオーバーラップ区間を含まない音声区間を少なくとも用いて、クロストーク除去処理対象のチャンネルとその区間を決定するクロストーク処理対象決定部と、
前記クロストーク除去処理対象としたチャンネルの区間のクロストークを除去するクロストーク除去部と
を有することを特徴とする多チャンネル音響信号処理システム。
前記話者ごと、又は、前記チャンネルごとの音声区間を検出する音声検出処理と、
チャンネル間で前記検出された音声区間が共通する区間であるオーバーラップ区間を検出するオーバーラップ区間検出処理と、
前記検出されたオーバーラップ区間を含まない音声区間を少なくとも用いて、クロストーク除去処理対象のチャンネルとその区間を決定するクロストーク処理対象決定処理と、
前記クロストーク除去処理対象としたチャンネルの区間のクロストークを除去するクロストーク除去処理と
を情報処理装置に実行させることを特徴とするプログラム。
2 オーバーラップ区間検出部
3−1〜3−N 特徴量算出部
4 クロストーク量推定部
5 クロストーク除去部
Claims (15)
- 複数の話者の音声を含む複数のチャンネルの入力信号を処理する多チャンネル音響信号処理方法であって、
前記チャンネルごとの音声区間を検出し、
チャンネル間で前記検出された音声区間が共通する区間であるオーバーラップ区間を検出し、
共通するオーバーラップ区間を有するチャンネルにおける前記オーバーラップ区間を含まない音声区間を少なくとも含む入力信号、または、その入力信号から計算される特徴量を用いて、前記共通するオーバーラップ区間を有するチャンネル間のクロストークの影響を推定し、クロストークの影響が大きいチャンネルと、当該チャンネルにて前記検出されたオーバーラップ区間から特定される区間とを、クロストーク除去処理対象とし、
前記クロストーク除去処理対象としたチャンネルの区間のクロストークを除去する
ことを特徴とする多チャンネル音響信号処理方法。 - 第mのチャンネルで検出された音声区間と、前記第mのチャンネルの音声区間と共通のオーバーラップ区間を有する第nのチャンネルの音声区間と、前記第nのチャンネルの音声区間のうち第mの音声区間以外のチャンネルの音声区間とのオーバーラップ区間との、入力信号、または、その入力信号から計算される特徴量を用いて、クロストークの影響を推定することを特徴とする
請求項1に記載の多チャンネル音響信号処理方法。 - 前記特徴量は、統計量、時間波形、周波数スペクトル、周波数対数スペクトル、ケプストラム、メルケプストラム、音響モデルに対する尤度、音響モデルに対する信頼度、音素認識結果、音節認識結果のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の多チャンネル音響信号処理方法。
- 前記クロストークの影響を表す指標が、比、相関値、距離値のうち少なくとも1つを含む請求項1から請求項3のいずれかに記載の多チャンネル音響信号処理方法。
- 前記チャンネルごとの音声区間の検出は、前記複数のチャンネル間で同一の音声を重複して検出しないように、前記チャンネルごとの音声区間を検出することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の多チャンネル音響信号処理方法。
- 複数の話者の音声を含む複数のチャンネルの入力信号を処理する多チャンネル音響信号処理システムであって、
前記チャンネルごとの音声区間を検出する音声検出部と、
チャンネル間で前記検出された音声区間が共通する区間であるオーバーラップ区間を検出するオーバーラップ区間検出部と、
共通するオーバーラップ区間を有するチャンネルにおける前記オーバーラップ区間を含まない音声区間を少なくとも含む入力信号、または、その入力信号から計算される特徴量を用いて、前記共通するオーバーラップ区間を有するチャンネル間のクロストークの影響を推定し、クロストークの影響が大きいチャンネルと、当該チャンネルにて前記検出されたオーバーラップ区間から特定される区間とを、クロストーク除去処理対象として決定するクロストーク処理対象決定部と、
前記クロストーク除去処理対象としたチャンネルの区間のクロストークを除去するクロストーク除去部と
を有することを特徴とする多チャンネル音響信号処理システム。 - 前記クロストーク処理対象決定部は、第mのチャンネルで検出された音声区間と、前記第mのチャンネルの音声区間と共通のオーバーラップ区間を有する第nのチャンネルの音声区間と、前記第nのチャンネルの音声区間のうち第mの音声区間以外のチャンネルの音声区間とのオーバーラップ区間との、入力信号、または、その入力信号から計算される特徴量を用いて、クロストークの影響を推定することを特徴とする請求項6に記載の多チャンネル音響信号処理システム。
- 前記特徴量は、統計量、時間波形、周波数スペクトル、周波数対数スペクトル、ケプストラム、メルケプストラム、音響モデルに対する尤度、音響モデルに対する信頼度、音素認識結果、音節認識結果のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の多チャンネル音響信号処理システム。
- 前記クロストークの影響を表す指標が、比、相関値、距離値のうち少なくとも1つを含む請求項6から請求項8のいずれかに記載の多チャンネル音響信号処理システム。
- 前記音声検出部は、前記複数のチャンネル間で同一の音声を重複して検出しないように、前記チャンネルごとの音声区間を検出することを特徴とする請求項6から請求項9のいずれかに記載の多チャンネル音響信号処理システム。
- 複数の話者の音声を含む複数のチャンネルの入力信号を処理する多チャンネル音響信号処理のプログラムであって、
前記チャンネルごとの音声区間を検出する音声検出処理と、
チャンネル間で前記検出された音声区間が共通する区間であるオーバーラップ区間を検出するオーバーラップ区間検出処理と、
共通するオーバーラップ区間を有するチャンネルにおける前記オーバーラップ区間を含まない音声区間を少なくとも含む入力信号、または、その入力信号から計算される特徴量を用いて、前記共通するオーバーラップ区間を有するチャンネル間のクロストークの影響を推定し、クロストークの影響が大きいチャンネルと、当該チャンネルにて前記検出されたオーバーラップ区間から特定される区間とを、クロストーク除去処理対象として決定するクロストーク処理対象決定処理と、
前記クロストーク除去処理対象としたチャンネルの区間のクロストークを除去するクロストーク除去処理と
を情報処理装置に実行させることを特徴とするプログラム。 - 前記クロストーク処理対象決定処理は、第mのチャンネルで検出された音声区間と、前記第mのチャンネルの音声区間と共通のオーバーラップ区間を有する第nのチャンネルの音声区間と、前記第nのチャンネルの音声区間のうち第mの音声区間以外のチャンネルの音声区間とのオーバーラップ区間との、入力信号、または、その入力信号から計算される特徴量を用いて、クロストークの影響を推定することを特徴とする請求項11に記載のプログラム。
- 前記特徴量は、統計量、時間波形、周波数スペクトル、周波数対数スペクトル、ケプストラム、メルケプストラム、音響モデルに対する尤度、音響モデルに対する信頼度、音素認識結果、音節認識結果のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項11又は請求項12に記載のプログラム。
- 前記クロストークの影響を表す指標が、比、相関値、距離値のうち少なくとも1つを含む請求項11から請求項13のいずれかに記載のプログラム。
- 前記音声検出処理は、前記複数のチャンネル間で同一の音声を重複して検出しないように、前記チャンネルごとの音声区間を検出することを特徴とする請求項11から請求項14のいずれかに記載のプログラム。
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