JP5605466B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関するものである。
遊技機の一種として、パチンコ遊技機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機は、CPU(中央演算装置)や遊技に関わる制御プログラムが記憶されたROM等の電子部品が実装された制御基板を備えており、その制御基板によって一連の遊技が制御されている。なお、近年においては、CPUやROMが1チップ化されて制御基板に実装されたものもある。
この種の遊技機においては、不正な利益を得ることを目的として、制御基板を不正に取り外して当該基板内のROM(CPUやROMが1チップ化されている場合は当該チップ)を交換し遊技内容を変更したり、リード線等により外部から不正な電気信号を制御基板に入力させたりする等、制御基板に対しての不正行為が数多く報告されており、従来より各種の不正対策が検討されている。
例えば、基板ボックスを構成する複数のケース体を相互に結合するための結合構造(いわゆる、カシメ構造)を持たせたものが知られている(例えば特許文献1参照)。当該結合構造は、その結合の解除に際して破壊を要するように構成されている。これにより、基板ボックスの開放時にはその破壊による開放履歴を残すことができ、不正に基板ボックスが開放された場合にはそれを発見することが可能となる。
特開2003−180917号公報
しかしながら、上記結合構造を備えた制御基板装置であっても、未だに不正行為が行われることが考えられる。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、基板ボックスを不正に開放させる行為を好適に抑制すること又は当該不正行為が行われた場合にそれを好適に発見することが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決すべく請求項1記載の発明は、分離可能な複数のケース体と、これら複数のケース体を組み合わせることにより形成された基板ボックス内に収容される制御基板と、を有する制御基板装置を備え、
前記複数のケース体として第1ケース体と第2ケース体とを備え、
前記制御基板装置は、
前記第1ケース体に設けられた第1規制部と、
前記第2ケース体に設けられた第2規制部と、
前記第1ケース体に設けられた第1固定部と、
前記第2ケース体に設けられ、前記第1固定部に固定される第2固定部と、
前記第1固定部及び前記第2固定部の固定状態を解除する場合よりも前記第1ケース体及び前記第2ケース体の固定を解除し易い解除部と、
を有し、
前記第1規制部及び第2規制部によって、前記第1ケース体及び前記第2ケース体を分離させる場合の方向が予め定められた規制方向に規制されており、
前記第1固定部及び前記第2固定部を固定状態とすることで前記第1ケース体と前記第2ケース体との分離を阻止するようにこれら両ケース体が固定され、前記解除部が破壊された場合には両ケース体を固定した状態が解除され、
前記解除部が破壊された場合、前記第1固定部及び前記第2固定部の組み合わせが痕跡部として前記第1ケース体に残り、前記第1ケース体及び前記第2ケース体を相互に分離させるべく少なくとも一方のケース体を前記規制方向に移動させた場合に、移動方向が規制されている状況において前記第2ケース体が前記痕跡部に当接して分離が阻止され、
前記第1規制部及び前記第2規制部を破壊して規制が解除された場合は、前記痕跡部によって分離が阻止された状態が解除され、
前記第2固定部は、前記第1ケース体に対して前記第2ケース体を前記規制方向に分離させる場合における移動先端側に設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、基板ボックスを不正に開放させる行為を好適に抑制すること又は当該不正行為が行われた場合にそれを好適に発見することが可能となる。
一実施の形態におけるパチンコ機の構成を示す前方から見た斜視図。 遊技機本体の主要な構成を分解して示す分解斜視図。 内枠の構成を示す正面図。 遊技盤の構成を示す正面図。 内枠の構成を示す背面図。 裏パックユニットの構成を示す正面図。 (a)主制御装置を前方から見た斜視図、(b)主制御装置を後方から見た斜視図。 主制御装置の構成を示す分解斜視図。 (a)主制御装置の一部を拡大して示す平面図、(b)主制御装置の一部を拡大して示す正面図。 (a)〜(d)破壊許容構造を説明するための説明図。 基板ボックスを開放する場合の全体の流れを説明するための説明図。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図。 別の主制御装置の構成を説明するための説明図。 別の主制御装置の構成を説明するための説明図。
はじめに、本実施の形態から抽出され得る発明群を必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、発明の実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
手段1.分離可能な複数のケース体(表ケース体101、裏ケース体102、中間ケース体103)と、これら複数のケース体を組み合わせることにより形成された基板ボックス(基板ボックス92)内に収容される制御基板(主制御基板91)と、を有する制御基板装置(主制御装置63)を備え、
前記複数のケース体として第1ケース体(裏ケース体102)と第2ケース体(表ケース体101)とを備えており、
前記第1ケース体に設けられた第1固定部(裏側結合部148)と、前記第2ケース体に設けられ、前記第1固定部に固定される第2固定部(表側結合部143)と、前記第1固定部及び前記第2固定部の固定状態を解除する場合よりも前記第1ケース体及び前記第2ケース体の固定を解除し易い解除部(連結部146)と、を有し、前記第1固定部及び前記第2固定部を固定状態とすることで前記第1ケース体と前記第2ケース体との分離を阻止するようにこれら両ケース体を固定するとともに、前記解除部が破壊された場合には両ケース体を固定した状態を解除する固定手段を備え、
前記解除部が破壊された場合、前記第1固定部及び前記第2固定部の組み合わせが痕跡部として前記第1ケース体及び前記第2ケース体のうち少なくとも一方に残るとともに、前記第1ケース体及び前記第2ケース体を相互に分離させる方向に少なくとも一方のケース体を移動させる場合又は移動させた場合に、前記第2ケース体が前記痕跡部に当接し分離が阻止されるものであることを特徴とする遊技機。
手段1の遊技機では、第1固定部及び第2固定部を固定状態とすることで第1ケース体と第2ケース体との分離が阻止される。これにより、基板ボックスを開放し制御基板に不正を施す行為を抑制することが可能となる。また、第2固定部よりも破壊し易い解除部が設けられており、当該解除部を破壊することで第1ケース体と第2ケース体とが固定された状態が解除されるため、固定手段における固定の解除を比較的容易に行うことができる。よって、遊技場における制御基板の検査に際して、固定手段による固定を解除する場合における解除作業の作業性の向上が図られている。
上記構成において、解除部を破壊したとしても、第1固定部及び第2固定部の組み合わせが痕跡部として第1ケース体に残り、第1ケース体及び第2ケース体を分離させようとしても第2ケース体が痕跡部に当接することで両ケース体の分離が阻止される。これにより、解除部を破壊したとしても、両ケース体を完全に分離させることができず、第1ケース体や第2ケース体などのさらなる破壊を要することとなる。よって、不正行為者にとっては第1ケース体及び第2ケース体を相互に分離させる行為が煩雑となり、基板ボックスを不正に開放させる行為を抑制することが可能となる。また、基板ボックスの不正開放が行われたとしても、その際には解除部だけでなくそれ以外にも基板ボックスにおいて破壊された箇所が存在することとなる。よって、基板ボックスの不正開放が行われたとしても、その事実を発見し易くなる。
また、本構成によれば、上記のとおり、第1ケース体と第2ケース体とを固定する第1固定部及び第2固定部により、解除部が破壊された状況における第1ケース体及び第2ケース体の分離が阻止される。つまり、第1ケース体と第2ケース体との固定を行う機能を有する第1固定部及び第2固定部により、解除部が破壊された状況における第1ケース体及び第2ケース体の分離が阻止されるため、第1ケース体及び第2ケース体の固定作業を煩雑化させることなく上記優れた効果を得ることができる。
なお、固定手段による「固定」には、第1ケース体及び第2ケース体を分離しようとしても両ケース体が固定手段を介して結合されていることによりその分離が阻止されることを含み、例えば、結合手段を用いて第1固定部と第2固定部とを結合している状態や、第1固定部と第2固定部とが超音波や熱などを用いて固着され一体化された状態が考えられる。また、「結合手段」としては、ネジやビスなどの固定具や、接着剤などが含まれ、固定具を用いる場合、当該固定具が螺着される場合、嵌合される場合、圧入される場合、遊挿される場合のいずれもが含まれる。これは以下も同様である。
手段2.手段1において、前記第1ケース体及び前記第2ケース体が相互に分離される場合にその方向を予め定められた規制方向に規制する規制手段(裏側規制部121、表側規制部131)を備えており、
前記固定手段は、前記第1ケース体及び前記第2ケース体を前記規制方向に移動させる場合又は移動させた場合に、前記規制手段により規制されている状況において、前記第1ケース体又は前記第2ケース体の少なくとも一方が前記痕跡部に当接するように形成されていることを特徴とする遊技機。
手段2によれば、解除部を破壊し、少なくとも一方のケース体を規制手段による規制方向に移動させる場合又は移動させた場合に第1ケース体又は第2ケース体の少なくとも一方が前記痕跡部に当接することとなる。これにより、上記手段1の効果が得られる。
なお、「前記第1ケース体及び前記第2ケース体が相互に分離される場合にその方向を予め定められた規制方向に規制する」とは、固定手段によって第1ケース体及び第2ケース体が固定される前の状態、すなわち第1固定部と第2固定部とを固定状態とする前の状態において、第1ケース体及び前記第2ケース体が相互に分離される場合にその方向を予め定められた規制方向に規制することを意味している。これは以下も同様である。
また、「前記解除部が破壊されて前記規制方向に前記第1ケース体及び前記第2ケース体が相互に分離される場合に前記第2ケース体が前記痕跡部に当接するまでに要する距離が、前記規制方向に前記第1ケース体及び前記第2ケース体を相互に分離させた場合に前記規制手段による規制が解除されるまでに要する距離よりも短く設定されている」構成としてもよい。
手段3.手段2において、前記基板ボックスは、前記規制手段を破壊することで、前記痕跡部によって分離が阻止された状態が解除されるように形成されていることを特徴とする遊技機。
手段3によれば、規制手段を破壊することで、痕跡部に邪魔されることなく第1ケース体及び第2ケース体を分離させることができるため、遊技場における制御基板の検査に際して解除部以外に破壊すべき場所が規制手段に特定される。したがって、上記検査の作業性を極力低下させないようにすることができる。また、当該構成においては、不正行為が行われる場合、解除部と規制手段との破壊が行われ易いと考えられる。したがって、基板ボックスの不正開放の有無に際して確認すべき場所が明確なものとなり、当該確認作業の作業性が向上するとともに、不正開放が行われていた場合にはそれを発見し易くなる。
なお、「破壊」には、規制手段を構成する所定の部位を切断することや、規制手段を構成する所定の部位を除去することが含まれ、所定の部位を除去する場合としては、その所定の部位を規制しない位置に除去できればよく、当該所定の部位がケース体などに残る場合及び残らない場合のいずれであってもよい。これは以下も同様である。
手段4.手段2又は3において、前記規制手段は、前記第1ケース体に設けられた第1規制部(裏側規制部121)と、前記第2ケース体に設けられた第2規制部(表側規制部131)と、を備えており、これら第1規制部及び第2規制部を通じて、前記第1ケース体及び前記第2ケース体を分離させる場合の方向を規制するものであり、
前記第1規制部及び前記第2規制部は、これら両規制部を破壊した場合に前記規制手段による規制が解除されるように形成されていることを特徴とする遊技機。
制御基板装置に対する不正行為としては、2個の制御基板装置を用意し、一方の制御基板装置から第1ケース体を破壊しない状態で取り出し、他方の制御基板装置から第2ケース体を破壊しない状態で取り出す行為が想定される。この場合、それぞれ破壊しない状態で取り出した第1ケース体と第2ケース体とを組み合わせることにより、純正の基板ボックスを得ることが可能となってしまう。そうすると、遊技機の制御基板装置が、上記不正に得た基板ボックスに不正な制御基板を収容させて構成された制御基板装置に交換された場合には、その発見を行うことが困難なものとなってしまう。これに対して、手段4によれば、第1規制部及び第2規制部の両方を破壊した場合に規制手段による規制が解除される構成においては、基板ボックスの開放に際して第1規制部及び第2規制部の両方が破壊されることで、上記のように第1ケース体と第2ケース体とを不正に得る行為を抑制することが可能となる。
手段5.手段2又は3において、前記規制手段は、前記第1ケース体及び前記第2ケース体のうちの一方に設けられた係止部(裏側規制部121)と、他方に設けられ前記係止部を受ける係止受け部(係止受け部137)と、前記第1ケース体及び前記第2ケース体のうち少なくとも一方に設けられ前記係止部と前記係止受け部との係止箇所を囲む囲み部(縁壁部133、内側壁部134、連結壁部135)と、を備えており、前記係止受け部にて前記係止部が受けられている状態では、前記第1ケース体及び前記第2ケース体が相互に分離される場合の方向を前記規制方向に規制するものであり、さらに、前記囲み部が破壊されることにより、その破壊された位置にて前記係止部又は前記係止受け部の少なくとも一方が露出するとともに、その露出した部位が破壊されることにより、前記規制方向への規制が解除されるものであることを特徴とする遊技機。
手段5によれば、係止部と係止受け部とにより第1ケース体及び第2ケース体が相互に分離される場合の方向を規制方向に規制する構成において、これら係止部及び係止受け部の係止箇所を囲む囲み部が設けられていることにより、規制手段の規制の解除が行いづらくなり、不正行為者にとっては規制手段の規制解除操作が煩雑なものとなる。また、当該規制解除操作に際して、囲み部を破壊するとともに、その破壊した位置にて露出した係止部又は係止受け部の少なくとも一方を破壊する場合、当該操作が煩雑なものとなるため、これによっても上記不正行為を抑制することが可能となる。さらには、このように規制解除操作が行われた場合、破壊箇所が比較的広範囲に及ぶため、基板ボックスの不正開放が行われた場合における発見の容易化が図られる。
手段6.手段5において、前記規制手段は、前記基板ボックスの周縁部に設けられているとともに、前記囲み部の一部は前記基板ボックスの周面を構成しており、さらに、前記囲み部における前記基板ボックスの周面を構成している周面構成部(縁壁部133)が破壊されることにより、その破壊された位置にて前記係止部又は前記係止受け部の少なくとも一方が露出するとともに、その露出した部位が破壊されることにより、前記規制方向への規制が解除されるものであることを特徴とする遊技機。
手段6によれば、囲み部を破壊するとともに、その破壊した位置にて露出した係止部又は係止受け部の少なくとも一方を破壊することで規制手段による規制を解除する場合、当該操作を基板ボックスの周縁部において行うことができる。つまり、基板ボックスの中央側において上記操作を行う必要がある構成に比べ、規制手段の規制解除操作を容易に行うことができる。よって、遊技場において制御基板の検査を行う場合における基板ボックスの開放作業の作業性を向上させることができる。
手段7.手段5又は6において、前記囲み部は、当該囲み部における他の部位よりも脆弱に形成された破壊許容部(張出領域155)を備えており、
前記規制手段は、前記破壊許容部が破壊されることにより、その破壊された位置にて前記係止部又は前記係止受け部の少なくとも一方が露出するとともに、その露出した部位が破壊されることにより、前記規制方向への規制が解除されるものであることを特徴とする遊技機。
手段7によれば、囲み部を破壊するとともに、その破壊した位置にて露出した係止部又は係止受け部の少なくとも一方を破壊することで規制手段による規制を解除する場合、破壊許容部を破壊することで、囲み部の破壊を容易に行うことができる。よって、遊技場において制御基板の検査を行う場合における基板ボックスの開放作業の作業性を向上させることができる。
手段8.手段7において、前記破壊許容部を破壊することにより前記囲み部の一部を切除した場合、前記係止部及び前記係止受け部のうち、前記破壊許容部が形成されたケース体とは異なるケース体に形成された側のみが露出するように、前記囲み部が形成されていることを特徴とする遊技機。
上記手段7の構成を備え、規制手段による規制の解除を行う場合の作業性が向上された構成において、手段8によれば、破壊許容部を破壊して規制手段による規制を解除する場合には、第1ケース体及び第2ケース体の両方を破壊する必要が生じる。
制御基板装置に対する不正行為としては、2個の制御基板装置を用意し、一方の制御基板装置から第1ケース体を破壊しない状態で取り出し、他方の制御基板装置から第2ケース体を破壊しない状態で取り出す行為が想定される。この場合、それぞれ破壊しない状態で取り出した第1ケース体と第2ケース体とを組み合わせることにより、純正の基板ボックスを得ることが可能となってしまう。そうすると、遊技機の制御基板装置が、上記不正に得た基板ボックスに不正な制御基板を収容させて構成された制御基板装置に交換された場合には、その発見を行うことが困難なものとなってしまう。このような不正行為を想定した場合、上記手段7の構成を備え、規制手段による規制の解除が容易に行える構成においては、上記不正行為が行い易くなってしまうことが懸念される。これに対して、手段8によれば、破壊許容部を破壊して規制手段による規制を解除する場合には、第1ケース体及び第2ケース体の両方を破壊する必要が生じるため、上記のように破壊許容部を設けた構成において、上記不正行為を行いづらくすることが可能となる。
手段9.手段7又は8において、前記係止部は係止溝(係止用溝125)を有しているとともに、前記係止受け部は前記係止溝に入り込む入り込み部であり、前記入り込み部の移動方向が前記係止溝に沿った方向に規制されることで、前記第1ケース体及び前記第2ケース体が分離される場合の方向が前記規制方向に規制されるとともに、前記入り込み部が前記係止溝に沿った方向に移動し当該係止溝から抜けることで、前記規制方向への規制が解除される構成であり、
前記固定手段は、前記解除部が破壊された場合、少なくとも一方のケース体を前記規制手段により規制されて前記規制方向に所定の距離だけ移動させた場合に、前記第1ケース体又は前記第2ケース体の少なくとも一方が前記痕跡部に当接するように形成されており、
前記破壊許容部を破壊することにより前記囲み部の一部を切除した場合、前記係止溝が露出するように前記囲み部が形成されているとともに、前記痕跡部にケース体が当接した場合、当該ケース体が移動していない状態に比べ、前記係止溝の露出領域が広くなるよう構成されていることを特徴とする遊技機。
手段9によれば、破壊許容部を破壊することにより、係止部の係止溝が露出することとなるため、ニッパ等の工具を用いて係止部を破壊する場合、当該工具の刃を係止溝にかけるようにすることで、係止部の破壊を比較的容易に行うことが可能となる。また、第1ケース体及び第2ケース体を分離させる方向に移動させ、ケース体が痕跡部に当接した場合には、当該ケース体が移動していない状態に比べ、係止溝の露出領域が広くなる。よって、工具の刃を係止溝にかけやすくなり、係止部の破壊作業の作業性が向上する。以上より、遊技場において制御基板の検査を行う場合における基板ボックスの開放作業の作業性を向上させることができる。
手段10.手段5乃至9のいずれか1において、前記基板ボックスは、前記係止部及び前記係止受け部の組み合わせを複数組備えていることを特徴とする遊技機。
手段10によれば、係止部及び係止受け部の組み合わせが複数組設けられていることにより、係止部及び係止受け部のうち少なくとも一方を破壊して規制手段による規制を解除する場合、係止部及び係止受け部の組み合わせが1組である構成に比べ、破壊すべき箇所が多くなる。よって、当該不正行為を行うことを煩雑なものとすることが可能となる。また、上記不正行為が行われた際の基板ボックスの破壊箇所を多くすることが可能となり、上記不正開放が行われた場合における発見の容易化が図られる。
手段11.手段2乃至10のいずれか1において、前記制御基板は前記第1ケース体及び前記第2ケース体のうちの一方に固定されており、その固定された状態において前記制御基板の一方の板面は前記第1ケース体側を向いているとともに、他方の板面は前記第2ケース体側を向いており、
前記規制手段による前記規制方向は、前記第1ケース体及び前記第2ケース体のうち前記制御基板が固定されていない側のケース体と、前記制御基板の前記各板面のうち前記固定されていない側のケース体側を向いている板面との間の距離が長くならない方向に設定されていることを特徴とする遊技機。
手段11によれば、解除部を破壊して、規制手段による規制方向に第1ケース体及び第2ケース体を分離させたとしても、規制手段により規制されている範囲内においては、第1ケース体及び第2ケース体のうち制御基板が固定されていない側のケース体と、制御基板の各板面のうち固定されていない側のケース体側を向いている板面との間の距離が長くならない。これにより、解除部を破壊して第1ケース体及び第2ケース体を僅かに分離させ、その分離させた状態において制御基板に対して不正を行おうとする行為に対して、当該行為を行いづらくすることが可能となる。
手段12.手段11において、前記解除部が破壊されて前記規制方向に前記第1ケース体及び前記第2ケース体が相互に分離される場合に、前記第1ケース体又は前記第2ケース体の少なくとも一方が前記痕跡部に当接するまでに要する距離が、前記規制方向に前記第1ケース体及び前記第2ケース体を相互に分離させた場合に、前記制御基板の前記各板面のうち前記固定されていない側のケース体側を向いている板面において前記固定されていない側のケース体と対向しなくなる領域が生じるまでに要する距離よりも短く設定されていることを特徴とする遊技機。
手段12によれば、解除部を破壊して第1ケース体及び第2ケース体を僅かに分離させ、その分離させた状態において制御基板に対して不正を行おうとしても、制御基板の各板面のうち固定されていない側のケース体側を向いている板面の全部が前記固定されていない側のケース体と対向している状態が維持される。したがって、当該不正行為を行いづらくすることが可能となる。
手段13.手段1乃至12のいずれか1において、前記基板ボックスの周縁部の予め定められた箇所を破壊することにより、前記ケース体が前記痕跡部に当接した状態を解除可能となるように前記基板ボックスが形成されていることを特徴とする遊技機。
手段13によれば、遊技場において制御基板の検査を行う場合、固定手段の解除部を破壊するとともに、基板ボックスの周縁部の予め定められた箇所を破壊することで、第1ケース体及び第2ケース体を分離させることができ、制御基板の検査を行うことができる。よって、当該検査の作業性を向上させることができる。
手段14.分離可能な複数のケース体(表ケース体101、裏ケース体102、中間ケース体103)と、これら複数のケース体を組み合わせることにより形成された基板ボックス(基板ボックス92)内に収容される制御基板(主制御基板91)と、を有する制御基板装置(主制御装置63)を備え、
前記各ケース体の分離を阻止するように固定するとともに、解除部(連結部146)が破壊された場合にはその固定した状態を解除する固定手段(表側結合部143、裏側結合部148)を備え、
前記解除部が破壊された場合において前記各ケース体を分離させる方向に移動させる場合又は移動させた場合に所定のケース体と前記固定手段の一部とが当接し分離が阻止されるものであることを特徴とする遊技機。
手段14によれば、固定手段を固定状態とすることで各ケース体の分離が阻止される。これにより、基板ボックスを開放し制御基板に不正を施す行為を抑制することが可能となる。また、解除部が設けられており、当該解除部を破壊することで各ケース体が固定された状態が解除される。
上記構成において、解除部を破壊したとしても、各ケース体を分離させる方向に移動させる場合又は移動させた場合には、所定のケース体と固定手段の一部とが当接し、分離させる方向への移動が規制される。これにより、解除部を破壊したとしても、両ケース体を分離させることができず、ケース体のさらなる破壊を要することとなる。よって、不正行為者にとっては基板ボックスを開放させる行為が煩雑となり、基板ボックスを不正に開放させる行為を抑制することが可能となる。また、基板ボックスの不正開放が行われたとしても、その際には解除部だけでなくそれ以外にも基板ボックスにおいて破壊された箇所が存在することとなる。よって、基板ボックスの不正開放が行われたとしても、その事実を発見し易くなる。
以下に、以上の各手段を適用し得る各種遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示装置を備え、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示が開始され、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより前記複数の絵柄の可変表示が停止され、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10を前方から見た斜視図、図2はパチンコ機10における遊技機本体12の分解斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能(開閉可能)に取り付けられた遊技機本体12とを有している。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技場の島設備に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
外枠11は、木製の板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技場に設置される。なお、外枠11を合成樹脂やアルミニウム等の金属によって形成することも可能である。
外枠11の一側部に遊技機本体12が回動可能に支持されている。具体的には、図1に示すように、外枠11における上枠部と左枠部との連結部分に上側支持用金具21が固定されており、さらに外枠11における下枠部と左枠部との連結部分に下側支持用金具22が設けられている。これら上側支持用金具21及び下側支持用金具22により支持機構が構成され、当該支持機構によって外枠11に対して遊技機本体12が回動可能に支持されている。
また、遊技機本体12には、図2に示すように、その回動先端部に施錠装置23が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して閉鎖状態とした場合には施錠装置23の鉤部材24が外枠11の右枠部の内側面に設けられた鉤受け部にて受けられ、遊技機本体12の開放が阻止される。一方、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠25に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、外枠11の鉤受け部にて鉤部材24が受けられた状態が解除され、遊技機本体12の外枠11からの開放が可能となる。なお、施錠装置23は、後述する内枠13と前扉枠14との施錠を行う機能も有している。
遊技機本体12は、ベース体としての内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。遊技機本体12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能(開閉可能)に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側(開閉基端側)とし右側を回動先端側(開閉先端側)として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、前扉枠14が回動可能(開閉可能)に支持されており、正面視で左側を回動基端側(開閉基端側)とし右側を回動先端側(開閉先端側)として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、裏パックユニット15が回動可能(開閉可能)に支持されており、正面視で左側を回動基端側(開閉基端側)とし右側を回動先端側(開閉先端側)として後方へ回動可能とされている。
次に、遊技機本体12の前面側の構成について説明する。図3は内枠13の正面図である。
内枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース31を主体に構成されている。樹脂ベース31の中央部には略楕円形状の窓孔32が形成されている。樹脂ベース31には遊技盤33が着脱可能に取り付けられている。遊技盤33は合板よりなり、遊技盤33の前面に形成された遊技領域が樹脂ベース31の窓孔32を通じて内枠13の前面側に露出した状態となっている。
ここで、遊技盤33の構成を図4に基づいて説明する。遊技盤33には、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口34,可変入賞装置35,作動口36,スルーゲート37及び可変表示ユニット38等がそれぞれ設けられている。一般入賞口34は、左右にそれぞれ2個ずつ合計4個設けられている。一般入賞口34、可変入賞装置35及び作動口36に遊技球が入ると、それが後述する検知スイッチにより検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。その他に、遊技盤33の最下部にはアウト口39が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口39を通って遊技領域から排出される。また、遊技盤33には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘40が植設されていると共に、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
可変表示ユニット38には、作動口36への入賞をトリガとして図柄を可変表示する図柄表示装置41が設けられている。また、可変表示ユニット38には、図柄表示装置41を囲むようにしてセンターフレーム42が配設されている。センターフレーム42の上部には、第1特定ランプ部43及び第2特定ランプ部44が設けられている。また、センターフレーム42の下部及び上部にはそれぞれ保留ランプ部45,46が設けられている。下側の保留ランプ部45は、図柄表示装置41及び第1特定ランプ部43に対応しており、遊技球が作動口36を通過した回数は最大4回まで保留され保留ランプ部45の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。上側の保留ランプ部46は、第2特定ランプ部44に対応しており、遊技球がスルーゲート37を通過した回数は最大4回まで保留され保留ランプ部46の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、表示制御装置により表示内容が制御される。図柄表示装置41には、例えば左、中及び右に並べて図柄が表示され、これらの図柄が上下方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。そして、予め設定されている有効ライン上に所定の組合せの図柄が停止表示された場合には、特別遊技状態(以下、大当たりという)が発生することとなる。
第1特定ランプ部43では、作動口36への入賞をトリガとして所定の順序で発光色の切り替えが行われ、予め定められた色で停止表示された場合には大当たりが発生する。また、第2特定ランプ部44では、遊技球のスルーゲート37の通過をトリガとして所定の順序で発光色の切り替えが行われ、予め定められた色で停止表示された場合には作動口36に付随する電動役物が所定時間だけ開放状態となる。なお、これら第1特定ランプ部43及び第2特定ランプ部44の制御は、後述する主制御装置により行われる。
可変入賞装置35は、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉状態になっており、大当たりの際に遊技球が入賞しやすい所定の開放状態に切り換えられるようになっている。可変入賞装置35の開放態様としては、所定時間(例えば30秒間)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、複数ラウンド(例えば15ラウンド)を上限として可変入賞装置35が繰り返し開放されるものが一般的である。なお、可変入賞装置35の駆動制御は、後述する主制御装置により行われる。
遊技盤33には、内レール部47と外レール部48とが取り付けられており、これら内レール部47と外レール部48とにより誘導レールが構成され、遊技球発射機構50から発射された遊技球が遊技領域の上部に案内されるようになっている。
遊技球発射機構50は、図3に示すように、樹脂ベース31における窓孔32の下方に取り付けられている。遊技球発射機構50は、電磁式のソレノイド51と、発射レール52と、球送り機構53とからなり、ソレノイド51への電気的な信号の入力により当該ソレノイド51の出力軸が伸縮方向に移動し、球送り機構53によって発射レール52上に置かれた遊技球を遊技領域に向けて打ち出す。
内枠13の前面側全体を覆うようにして前扉枠14が設けられている。前扉枠14には、図1等に示すように、遊技領域のほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部55が形成されている。窓部55は、略楕円形状をなし、透明性を有するガラス56が嵌め込まれている。窓部55の周囲には、各種ランプ等の発光手段が設けられている。また、左上及び右上の位置には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部が設けられている。
前扉枠14における窓部55の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部57と下側膨出部58とが上下に並設されている。上側膨出部57内側には上方に開口した上皿57aが設けられており、下側膨出部58内側には同じく上方に開口した下皿58aが設けられている。上皿57aは、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する遊技球発射機構側へ導くための機能を有する。また、下皿58aは、上皿57a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
下側膨出部58の右方には、手前側へ突出するようにしてハンドル装置59が設けられている。ハンドル装置59が操作されることにより、遊技球発射機構から遊技球が発射される。
次に、遊技機本体12の背面側の構成について説明する。図5は内枠13の背面図、図6は裏パックユニット15の正面図である。
図5に示すように、内枠13(遊技盤33)の背面には、主制御装置ユニット61及び音声ランプ制御装置ユニット65が搭載されている。
主制御装置ユニット61は、合成樹脂製の取付台62を有し、取付台62に主制御装置63が搭載されている。主制御装置63は、遊技の主たる制御を司る機能(主制御回路)と、電源を監視する機能(停電監視回路)とを有する主制御基板を具備している。なお、主制御装置63の具体的な構成については、後に詳細に説明する。
音声ランプ制御装置ユニット65は、音声ランプ制御装置66と、取付台67とを具備する構成となっており、取付台67上に音声ランプ制御装置66が装着されている。音声ランプ制御装置66は、主制御装置63からの指示に従い音声やランプ表示、及び図示しない表示制御装置の制御を司る音声ランプ制御基板を具備しており、音声ランプ制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス68に収容されて構成されている。
裏パックユニット15は、図6に示すように、裏パック71を備えており、当該裏パック71に対して、払出機構部72及び制御装置集合ユニット73が取り付けられている。裏パック71は透明性を有する合成樹脂により形成されており、払出機構部72などが取り付けられるベース部74と、パチンコ機10後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部75とを有する。
ベース部74には、その右上部に外部端子板76が設けられている。外部端子板76には各種の出力端子が設けられており、これらの出力端子を通じて遊技場側の管理制御装置に対して各種信号が出力される。ベース部74には、保護カバー部75を迂回するようにして払出機構部72が配設されている。すなわち、裏パック71の最上部には上方に開口したタンク77が設けられており、タンク77には遊技場の島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク77の下方には、下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレールが連結され、タンクレールの下流側には上下方向に延びるケースレールが連結されている。ケースレールの最下流部には払出装置78が設けられている。払出装置78より払い出された遊技球は、当該払出装置78の下流側に設けられた図示しない払出通路を通じて、上皿57a又は下皿58aに排出される。
払出機構部72には、裏パック基板79が設置されている。裏パック基板79には、例えば交流24ボルトの主電源が供給され、電源スイッチの切替操作により電源ON又は電源OFFとされるようになっている。
ベース部74の下端部には、制御装置集合ユニット73が取り付けられている。制御装置集合ユニット73は、横長形状をなす取付台81を有し、取付台81に払出制御装置82と電源及び発射制御装置83とが搭載されている。これら払出制御装置82と電源及び発射制御装置83とは、払出制御装置82がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置82は、基板ボックス84内に払出装置78を制御する払出制御基板が収容されて構成されている。電源及び発射制御装置83は、基板ボックス85内に電源及び発射制御基板が収容されて構成されており、当該基板により、各種制御装置等で要する所定の電力が生成されて出力され、さらに遊技者によるハンドル装置59の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。
次に、主制御装置63の構成を図7及び図8に基づいて詳細に説明する。図7(a)は主制御装置63を前方から見た斜視図、図7(b)は主制御装置63を後方から見た斜視図、図8は主制御装置63の分解斜視図である。
主制御装置63は、図8に示すように、主制御基板91と基板ボックス92とを備えており、当該基板ボックス92内に主制御基板91が収容されてなる。
主制御基板91は、主たる制御を司るCPU、遊技プログラムを記憶したROM、遊技の進行に応じた必要なデータを記憶するRAM等を備えている。本実施の形態では、CPU、ROM及びRAMがCPUチップ93に1チップ化されている。また、詳細な説明は省略するが、入出力ドライバ用ICチップ94及びラッチ用ICチップ95が搭載されている。また、図示は省略するが、主制御基板91には、コンデンサや抵抗などの各種素子が搭載されている。さらに、主制御基板91には、複数のコネクタ96が搭載されている。
主制御基板91においてCPUチップ93などの各種素子やコネクタ96は全て同一の板面上に搭載されており、その逆側の板面にて半田付けされている。つまり、主制御基板91は、一方の板面が素子搭載面97となっており、他方の板面が半田面となっている。なお、半田面とは、素子搭載面97に搭載される各種素子の半田付け部分が設けられる面であるが、当該半田面に対して回路パターンが形成されていてもよい。
基板ボックス92は、複数のケース体として、表ケース体(ボックスカバー)101と裏ケース体(ボックスベース)102と中間ケース体(ミドルプレート)103とを備えている。これら表ケース体101、裏ケース体102及び中間ケース体103は、基板ボックス92内に収容された主制御基板91の素子搭載面97及び半田面を基板ボックス92外から視認可能なように透明性を有する材料により形成されている。具体的には、無色透明のポリカーボネート樹脂により形成されているが、これに限定されることはなく、アクリル樹脂等であってもよい。
表ケース体101、裏ケース体102及び中間ケース体103が組み合わされることにより、図7(a),(b)に示すように、基板ボックス92は四角箱状(略直方体形状)に形成されており、所定の内部空間を有している。詳細には、表ケース体101は、図8に示すように、当該表ケース体101の周縁を規定する表側周縁部104と、当該表側周縁部104から一方に膨出するようにして形成された膨出部105とが一体形成されてなる。これら表側周縁部104と膨出部105とにより、表ケース体101は膨出部105の膨出側とは反対側に開放された略直方体形状をなしている。また、膨出部105は正面視で長方形状をなしており、その一方の長辺側には当該長辺に沿って延びる長孔部106が形成されている。当該長孔部106は、表側周縁部104と膨出部105の区画壁107とにより周囲が囲まれている。
長孔部106を塞ぐようにして、表ケース体101にはその背面側から中間ケース体103がネジ固定されており(着脱可能な状態で固定されており)、さらにその背面側から表ケース体101に主制御基板91がネジ固定されている(着脱可能な状態で固定されている)。なお、表ケース体101への主制御基板91のネジ固定は、主制御基板91の半田面側から行われており、主制御基板91の素子搭載面97に搭載された各種素子は、主制御基板91と表ケース体101との間の領域内に収容されている。
中間ケース体103には、主制御基板91に形成された所定のコネクタ96群に1対1で対応させて貫通孔部108が複数形成されており、主制御基板91に形成された所定のコネクタ96が対応する貫通孔部108内に入り込んでいる。そして、当該コネクタ96は表ケース体101の表面側にて露出している。主制御基板91において所定のコネクタ96の位置は機種毎に変更されることがあり、このような事情において上記のように中間ケース体103を設けることで、機種毎に中間ケース体103を変更するだけでよく、表ケース体101及び裏ケース体102を機種毎に共通化させることができる。
ちなみに、中間ケース体103において貫通孔部108が形成された板状部109は主制御基板91の素子搭載面97に重ね合わせられており、中間ケース体103において板状部109から起立させて設けられた起立部110は、膨出部105の区画壁107に対して当該膨出部105の内側において重なり合っている。したがって、上記のように中間ケース体103が設けられた構成において、図7(a)に示すように、所定のコネクタ96を除いて、主制御基板91の素子搭載面97は表ケース体101及び中間ケース体103により覆われている。
上記のように、主制御基板91及び中間ケース体103が一体化された表ケース体101に対して、裏ケース体102が固定されている。裏ケース体102は、図8に示すように、正面視で四角形状、具体的には長方形状をなす略板状に形成されており、平面状に形成された平面部111と、当該平面部111の周縁を囲むようにして形成された裏側周縁部112とが一体形成されてなる。
表ケース体101に対してその背面側から裏ケース体102を固定することにより、表ケース体101の表側周縁部104と裏ケース体102の裏側周縁部112とが重なり、膨出部105の裏面側への開放部分が裏ケース体102の平面部111により閉塞される。この場合、主制御基板91の半田面は、裏ケース体102により覆われている。つまり、主制御基板91の素子搭載面97はその全体が表ケース体101及び中間ケース体103と対向しており、主制御基板91の半田面はその全体が裏ケース体102と対向している。上記構成の主制御装置63は、図5に示すように、表ケース体101の表面がパチンコ機10後方を向き、且つ中間ケース体103が設けられた側の縁部が上側に位置するようにして搭載されている。
次に、表ケース体101と裏ケース体102との固定に関する構成について詳細に説明する。両ケース体101,102の固定に関する構成としては、両ケース体101,102の相互の位置ずれを特定の規制方向のみに規制する規制手段と、当該規制方向への位置ずれを防止するように両ケース体101,102を相互に固定する固定手段と、を備えている。
先ず、規制手段について詳細に説明する。なお、以下の規制手段の説明では、図8だけでなく図9も適宜参照する。図9(a)は主制御装置63の一部を拡大して示す平面図、図9(b)は主制御装置63の一部を拡大して示す正面図である。
図8に示すように、規制手段として、裏ケース体102には、係止部としての裏側規制部121が一体形成されている。裏側規制部121は複数設けられており、それら裏側規制部121は裏ケース体102の裏側周縁部112における上縁及び下縁のそれぞれにおいて各縁に沿って等間隔で形成されている。この場合、裏側規制部121は、上下にそれぞれ6個ずつ形成されているが、複数であればその数は任意である。各裏側規制部121は、全て同一形状となるように形成されているとともに、全て同一のサイズに形成されている。
裏側規制部121の形状について詳細には、図9(a)に示すように、裏側規制部121は裏ケース体102の裏側周縁部112において当該裏側周縁部112のベース部122を基端として形成されており、自由端側が裏ケース体102の一方の側縁、具体的には右縁に向けて延びるように途中位置で折り曲げて形成されている。つまり、裏側規制部121はベース部122から裏ケース体102の厚み方向(基板ボックス92の厚み方向)に起立した起立部123と、起立部123から裏ケース体102の側縁に向けて延びる延出部124とが一体形成されてなる。これら起立部123及び延出部124はその厚み寸法(縦方向の寸法)が比較的小さく形成されている。
延出部124は起立部123の高さ寸法分、ベース部122から離間されており、延出部124とベース部122との間には係止用溝125が形成されている。当該係止用溝125は、延出部124に沿って形成されており、延出部124の自由端側において開放されている。
上記裏側規制部121に対応させて表ケース体101には、図8に示すように、表側規制部131が一体形成されている。当該表側規制部131は、表ケース体101の表側周縁部104における上縁及び下縁のそれぞれにおいて、裏側規制部121と1体1で対応させて形成されている。つまり、表側規制部131は、上下にそれぞれ6個ずつ形成されている。但し、裏側規制部121と1対1で対応しているのであれば、その具体的な数は任意である。
表側規制部131の形状について詳細には、図9(b)に示すように、表ケース体101の表側周縁部104における上縁及び下縁のそれぞれには、それら各縁に沿って延びるスリット132が形成されている。当該スリット132は、表ケース体101において周面を構成する縁壁部133と、表ケース体101において縁壁部133に対向するようにして形成された内側壁部134と、これら縁壁部133及び内側壁部134を連結するようにして形成された連結壁部135とにより周囲が規定されており、表ケース体101の厚み方向(基板ボックス92の厚み方向)に貫通している。
ちなみに、連結壁部135は、隣り合うスリット132を区画する機能も有している。また、内側壁部134はスリット132側からの基板ボックス92内への侵入経路を遮断するように形成されている。さらには、内側壁部134は、表ケース体101と裏ケース体102とを重ね合わせた際に、裏ケース体102において裏側規制部121よりも内側に形成された一連の規制壁136に対して当該規制壁136よりも外方において重なり合う。これにより、上記侵入経路の遮断効果が高められている。
スリット132の幅寸法、すなわち縁壁部133と内側壁部134との間の距離は、裏側規制部121の厚み寸法よりも若干大きく設定されている。また、スリット132の長さ寸法、すなわち対向する連結壁部135間の距離は、延出部124の長さ寸法よりも大きく設定されている。
各スリット132には、図9(a)に示すように、一方の連結壁部135側において、スリット132を閉塞する係止受け部137が形成されている。この係止受け部137が形成された側の連結壁部135は、一のスリット132における両連結壁部135のうち、裏側規制部121の延出部124の自由端側に対応した側となっている。
係止受け部137は、一のスリット132の全体を閉塞しているのではなく、一部のみを閉塞している。そして、一のスリット132において係止受け部137が形成されていない側の連結壁部135から係止受け部137までの距離L1は、裏側規制部121の延出部124が延びる方向の長さ寸法L2よりも大きくなっている。これにより、上記のように係止受け部137が形成された構成において、表ケース体101の裏側から裏側規制部121をスリット132内に挿入可能となっている。
係止受け部137は、上記裏側規制部121の係止用溝125内に入り込み可能な厚み寸法に設定されている。また、係止受け部137は、スリット132内において表ケース体101の厚み方向の途中位置に設けられている。詳細には、係止受け部137はスリット132内において表ケース体101の裏面側の開口部に偏倚した位置に形成されている。この場合、スリット132において表ケース体101の表面側の開口部から係止受け部137までの距離は、裏側規制部121の係止用溝125に係止受け部137が入り込んだ状態において、当該開口部から裏側規制部121が突出しない程度となっている。
表ケース体101と裏ケース体102とを相互に固定する場合、先ず表ケース体101の裏側から裏側規制部121をスリット132内に挿入する。スリット132内に裏側規制部121を挿入することで、裏側規制部121が表ケース体101における縁壁部133と内側壁部134との間に配置され、裏側規制部121がこれら壁部133,134に当接する方向への表ケース体101及び裏ケース体102の移動、すなわち上下方向への移動が規制される。
上記のようにスリット132内に裏側規制部121を挿入した状態では、裏側規制部121の延出部124の自由端が、挿入されたスリット132内の係止受け部137側を向いている。また、この状態では、表ケース体101と裏ケース体102とは完全に重なりあっておらず、左右方向にずれた状態となっている。
その後、表ケース体101又は裏ケース体102の少なくとも一方を、両ケース体101,102が完全に重なり合う方向にスライド移動させることにより、裏側規制部121の係止用溝125内に表側規制部131の係止受け部137が入り込む。この状態では、係止用溝125に対する係止受け部137の抜け方向にのみ移動可能なように表ケース体101及び裏ケース体102の移動方向が規制される。そして、当該状態において固定手段による固定を行うことで、規制手段により規制された移動方向への移動も行うことが不可となり、表ケース体101及び裏ケース体102が相互に固定される。
次に、固定手段について説明する。
図8に示すように、表ケース体101の表側周縁部104において一方の側縁には、表側固定領域141が一体形成されている。表側固定領域141が設けられた位置は、上記規制手段により規制された方向に表ケース体101を移動させる場合の先端側となっている。表側固定領域141は、表側周縁部104において基板ボックス92の内部空間を規定する空間規定壁145から側方に延出させて形成されており、略板状をなしている。
表側固定領域141に対応させて、裏ケース体102の裏側周縁部112には裏側固定領域142が一体形成されている。裏側固定領域142は、平面部111から側方に延出されており、表側固定領域141と同様に、略板状をなしている。表ケース体101及び裏ケース体102を、裏側規制部121の係止用溝125内に表側規制部131の係止受け部137が入り込むように重ね合わせた状態においては、表側固定領域141と裏側固定領域142とが重なり合っている。
表側固定領域141には、その上端及び下端のそれぞれに1個ずつ表側結合部143が一体形成されている。各表側結合部143は角柱状をなしており、表側固定領域141における板状ベース144から突出している。この場合、各表側結合部143は、表ケース体101における上記空間規定壁145と対向しており、両者の間には隙間が形成されている、
各表側結合部143はそれぞれ、複数の連結部146を介して板状ベース144と連結されている。連結部146は、表側結合部143に比べ、ニッパやカッターなどの工具による切断を容易に行うことができるように幅寸法が小さく設定されている。各表側結合部143には、当該表側結合部143を前後方向に貫通する貫通孔147が形成されている。
表側結合部143に1対1で対応させて、裏側固定領域142にはその上端及び下端のそれぞれに1個ずつ裏側結合部148が一体形成されている。各裏側結合部148は、裏側固定領域142における板状ベース149に対して後方に突出させて形成されており、ボス状をなしている。各裏側結合部148には、ボスの軸線方向に延びるネジ孔150が形成されている。当該ネジ孔150は、表側結合部143に形成された貫通孔147と同一軸線上となるようにして連通している。そして、これら連通した貫通孔147及びネジ孔150に対して、貫通孔147側から破断ネジ151が螺着されている。
ここで、破断ネジ151とは、ドライバなどの工具の先端を差込可能な頭部151aと、ネジ溝が形成された側との連結部分の強度が低く設定されたものであり、それ以上締めることができない位置において頭部151aに対して上記工具によりさらに所定の力を加えることにより、上記連結部分が切断され、頭部151aが分離されるものである。つまり、破断ネジ151は、螺着後において、上記工具を用いて緩める方向へ回転させることを不可とするものである。なお、螺着後において表側結合部143と裏側結合部148との結合を緩めることができないようにすることができるのであれば、両結合部143,148を結合する固定具(結合手段)は破断ネジ151に限定されることはなく周知のワンウェイネジであってもよい。
表側結合部143及び裏側結合部148の組合せは上記のとおり複数組設けられているが、それら全ての組合せに対して破断ネジ151による結合が行われている。つまり、上側の表側結合部143及び裏側結合部148の組合せに対して破断ネジ151による結合が行われているとともに、下側の表側結合部143及び裏側結合部148の組合せに対して破断ネジ151による結合が行われている。そして、それら破断ネジ151は全て頭部151aが取り外されている。
上記のように表側結合部143及び裏側結合部148が結合されていることにより、表ケース体101及び裏ケース体102とが分離不可な状態で相互に固定されている。この場合に、上記のとおり係止用溝125内に係止受け部137が入り込んでおり、さらにはこれら係止用溝125及び係止受け部137の組み合わせは基板ボックス92の上縁に沿って複数設けられているとともに下縁に沿って複数設けられているため、表ケース体101と裏ケース体102とを基板ボックス92の厚み方向(すなわち、表ケース体101と裏ケース体102とを重ね合わせ方向)に分離させようとしても、それが強固に規制される。よって、表ケース体101と裏ケース体102との境界部分を強引に開き、そこから主制御基板91側に不正用治具を挿入しようとしても、それが困難なものとなる。特に、係止用溝125と係止受け部137との係止範囲が後述するように広く確保されているため、上記不正行為の抑制効果が高められている。
なお、裏ケース体102の裏側周縁部112における左縁などには、表ケース体101の表側周縁部104に対して主制御装置63の表側から重なる返し部が一体形成されている。当該返し部によっても、表ケース体101と裏ケース体102とを基板ボックス92の厚み方向に分離させようとしてもそれが強固に規制される。
上記固定された状態を解除するためには、表側固定領域141や裏側固定領域142を破壊する必要があり、破壊した場合にはその痕跡が残ることとなる。つまり、表側結合部143、裏側結合部148及び破断ネジ151により固定手段としてのカシメ構造が構成されており、当該カシメ構造による結合を行った後は表ケース体101と裏ケース体102との分離に際してその痕跡、すなわち基板ボックス92の開放履歴が残ることとなる。
一方、上記のとおり、表側結合部143は連結部146を介して板状ベース144と連結されており、当該連結部146は表側結合部143に比べ、ニッパやカッターなどの工具による切断を容易に行うことができるように幅寸法が小さく設定されている。よって、遊技場などにおいて主制御基板91の検査を行うために基板ボックス92を開放する場合には上記連結部146を切断することで、表側結合部143は表ケース体101から分離され、上記カシメ構造による分離阻止状態を解除することが可能となる。
但し、上記のように脆弱な連結部146が設けられた構成においては、当該連結部146の切断を極力目立たないようにして基板ボックス92の不正な開放が行われることが想定される。そうすると、カシメ構造を設けたにも関わらず、連結部146が切断されていることを発見することができず、上記不正行為を見逃してしまうことが想定される。これに対して、本パチンコ機10では、表ケース体101と裏ケース体102とを完全に分離し主制御基板91を露出させるためには、連結部146を切断した後に表ケース体101又は裏ケース体102のさらなる破壊を要するように構成されている。
そこで、このさらなる破壊を要する構成について以下に説明する。
上記連結部146を切断して表側結合部143を表ケース体101から分離させたとしても、当該表側結合部143が裏側結合部148に結合された状態が維持されており、上記のとおり当該表側結合部143は表ケース体101における上記空間規定壁145と対向している。一方、上記のとおり規制手段が設けられており、表ケース体101及び裏ケース体102を分離させる場合には、両者を左右方向にスライド移動させる必要が生じる。詳細には、両ケース体101,102の分離に際して表ケース体101を移動させる場合には、表側固定領域141が先頭となるようにして表ケース体101を移動させる必要がある。
この場合に、図9(a)に示すように、表側結合部143と空間規定壁145との間の距離L3は、表側規制部131の係止受け部137が裏側規制部121の係止用溝125内に入り込んでいる長さ寸法L4よりも短く設定されている。つまり、規制手段による分離方向の規制が解除される前の段階で、空間規定壁145が表側結合部143に当接しそれ以上の移動が規制される。また、この状態では、表ケース体101と裏ケース体102との相互の位置は、初期位置から左右方向に僅かにずれただけであり、主制御基板91は露出していない。したがって、表ケース体101及び裏ケース体102を完全に分離し、主制御基板91を露出させるためには、規制手段を構成する裏側規制部121及び表側規制部131や、表側結合部143等をさらに破壊する必要が生じる。これにより、表ケース体101と裏ケース体102とを完全に分離し主制御基板91を露出させるためには、連結部146を切断した後に表ケース体101又は裏ケース体102のさらなる破壊を要することとなり、基板ボックス92の不正開放を防止する効果が高められる。
ここで、上記のとおり基板ボックス92が開放されていない状態で主制御基板91の半田面の全体が裏ケース体102と対向している構成において、規制手段による規制方向は、裏ケース体102と主制御基板91の半田面との間の距離が変化されない方向となっている。これにより、連結部146を破壊して表ケース体101及び裏ケース体102を僅かに分離させ、この分離させた状態において主制御基板91に対して不正を行おうとする行為に対して、当該行為を行いづらくすることが可能となる。
また、連結部146を破壊して表ケース体101及び裏ケース体102を相互に分離させ、表ケース体101が表側結合部143に当接した状態では、主制御基板91の半田面の全体が依然として裏ケース体102と対向している。この点からも、連結部146を破壊して表ケース体101及び裏ケース体102を僅かに分離させ、この分離させた状態において主制御基板91に対して不正を行おうとする行為に対して、当該行為を行いづらくすることが可能となる。
次に、上記のようにさらなる破壊を要する構成において、主制御基板91の検査に際して表ケース体101と裏ケース体102との分離を比較的容易にすべく規制手段に設けられた破壊許容構造の構成を以下に図9及び図10を用いて説明する。図10は、破壊許容構造を説明するための説明図である。なお、この破壊許容構造は、裏側規制部121と表側規制部131との各組合せに対してそれぞれ設けられているが、その構成は全て同一であるため、以下の説明では一の組合せについて説明する。
規制手段は、上記のとおり裏側規制部121と表側規制部131とから構成されており、裏側規制部121の係止用溝125内に表側規制部131の係止受け部137が入り込むことにより、上記規制が行われている。また、表側規制部131において係止受け部137は、縁壁部133と、内側壁部134と、隣り合う連結壁部135とにより規定されたスリット132内に入り込んでおり、係止用溝125と係止受け部137との係止箇所の周囲は上記各壁部133〜135により囲まれている。
当該構成において、縁壁部133には、図9(b)に示すように、スリット132の延びる方向の所定範囲に亘って内壁面が裏側規制部121から分離されるように外方に張出した張出領域155が形成されている。また、図9(a)及び図10(a)に示すように、張出領域155における上記スリット132の延びる方向の両端側には、張出領域155における他の部位に比べニッパやカッターなどの工具によって切断を容易に行うことができるように幅寸法が小さく設定された脆弱部156が形成されている。工具を用いて両脆弱部156を切断し張出領域155において両脆弱部156間の領域を除去することで、スリット132内が基板ボックス92の周面(具体的には上面又は下面)において露出する。
但し、上記の張出領域155において脆弱部156間の領域が形成された位置は、係止受け部137と重なっていない領域であり、脆弱部156を切断し両脆弱部156間の領域を除去したとしても、係止受け部137は露出せず、裏側規制部121のみが露出する。つまり、係止用溝125と係止受け部137との係止箇所は露出しない。したがって、この状態では係止用溝125と係止受け部137との係止状態を解除することはできない。
張出領域155において両脆弱部156間の領域を除去した場合、係止用溝125は露出するものの、その露出する範囲は狭いものとなっている。これに対して、図10(b)に示すように、痕跡部として裏側結合部148と結合された状態で残っている表側結合部143に、表ケース体101の空間規定壁145が当たる位置まで表ケース体101又は裏ケース体102の少なくとも一方をスライド移動させることにより、係止用溝125において露出する範囲を広めることができる。
上記のように係止用溝125が露出することにより、裏側規制部121の延出部124を係止受け部137との係止箇所よりも起立部123側において、ニッパ等の工具により切断することが可能となる。そして、図10(c)に示すように延出部124を切断することで、裏側規制部121と表側規制部131との係止状態が解除され、図10(d)に示すように、表ケース体101と裏ケース体102とを分離させることが可能となる。
なお、上記のように延出部124を破壊することにより規制手段の規制の解除を行う構成においては、係止用溝125と係止受け部137との係止領域を広く確保したとしても問題が生じない。
次に、基板ボックス92を開放する場合の全体の流れを、図11を用いて説明する。図11は基板ボックス92を開放する場合の全体の流れを説明するための説明図である。
基板ボックス92を開放する場合、図11(a)に示すように、先ずカシメ構造における連結部146を切断する。これにより、図11(b)に示すように、表ケース体101又は裏ケース体102の少なくとも一方を左右方向にスライド移動させることが可能となる。
その後、図11(c)に示すように、縁壁部133の全ての張出領域155について、脆弱部156の切断を行い、当該脆弱部156間の領域を除去する。その後、図11(d)に示すように、全ての裏側規制部121について延出部124を切断する。これにより、規制手段による規制が解除され、痕跡部として裏側結合部148と結合された状態で表側結合部143が残っている状態であっても、表ケース体101と裏ケース体102とを完全に分離させることが可能となる。よって、主制御基板91の検査時における基板ボックス92の開放作業は比較的容易に行うことができる。
上記のように縁壁部133及び延出部124の切断を比較的容易に行えるようにした構成においては、不正行為に際してもそれら縁壁部133及び延出部124の切断を比較的容易に行えることとなるが、これらの切断に際しては少なくとも縁壁部133を所定範囲に亘って除去する必要がある。つまり、カシメ構造の連結部146については、カシメ構造による分離阻止の解除に際しては連結部146を切断するだけでよく、所定範囲に亘っての除去までも要しない。したがって、不正行為に際して連結部146が切断されていたとしても、その後に発見しづらい。これに対して、スリット132内を露出させるためには縁壁部133を所定範囲に亘って除去する必要があるため、その痕跡が目立ち、基板ボックス92の不正開放が行われていた場合にはそれを発見し易くなる。また、上記のとおり縁壁部133及び延出部124の切断は複数箇所にて行われるため、その分、基板ボックス92の不正開放が行われていた場合にはそれを発見し易くなる。
さらには、カシメ構造の連結部146及び規制手段の縁壁部133は表ケース体101に設けられており、裏側規制部121の延出部124は裏ケース体102に設けられている。つまり、上記の手順で基板ボックス92を開放させる場合に、表ケース体101及び裏ケース体102の両方を破壊する必要が生じる。
次に、基板ボックス92に設けられた他の固定構造について説明する。
表側固定領域141の中間部分及び裏側固定領域142の中間部分には、図8に示すように、それぞれ貼付板部161,162が形成されており、これら貼付板部161,162は重なり合っている。両貼付板部161,162には、相互に連通するネジ孔が複数組形成されており、これらネジ孔に対してネジ163が螺着されている。なお、当該ネジ163としては着脱自在な周知のものが用いられている。上記のようにネジ163が螺着されていることにより、両貼付板部161,162が固定されている。そして、当該貼付板部161,162には、図7(a),(b)に示すように、両者の境界を跨ぐようにして封印シール164が貼り付けられている。封印シール164は、貼り付けた後に剥がすと粘着剤層が貼付板部161,162側に残り、再貼付不可となるものである。
また、表側固定領域141において表側結合部143と貼付板部161との間には、仮固定用結合部171が形成されているとともに、それに対応させて裏側固定領域142にも仮固定用結合部172が形成されている。これら仮固定用結合部171,172は相互に連通するネジ孔が形成されており、その連通されたネジ孔にネジを螺着することにより表側固定領域141と裏側固定領域142とを固定することができる。この仮固定は、遊技場における主制御基板91の検査後において、製造メーカから新しい基板ボックス92を得るまでの間、固定手段及び規制手段が破壊された基板ボックス92において主制御基板91を収容する機能を果たさせる際に行われる。
次に、パチンコ機10の電気的構成について、図12のブロック図に基づいて説明する。図12では、電力の供給ラインを二重線矢印で示し、信号ラインを実線矢印で示す。
主制御装置63に設けられた主制御基板91には、主制御回路202と停電監視回路203とが内蔵されている。主制御回路202には、CPUチップ93が搭載されている。CPUチップ93には、当該CPUチップ93により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM205と、そのROM205内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM206と、割込回路やタイマ回路、データ入出力回路などの各種回路が内蔵されている。
CPUチップ93には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。CPUチップ93の入力側には、主制御基板91に設けられた停電監視回路203、払出制御装置82に設けられた払出制御基板211及びその他図示しないスイッチ群などが接続されている。この場合に、停電監視回路203には電源及び発射制御装置83に設けられた電源及び発射制御基板215が接続されており、CPUチップ93には停電監視回路203を介して電力が供給される。
一方、CPUチップ93の出力側には、停電監視回路203、払出制御基板211及び中継端子板219が接続されている。払出制御基板211には、賞球コマンドなどといった各種コマンドが出力される。中継端子板219を介して主制御回路202から音声ランプ制御装置66に設けられた音声ランプ制御基板221に対して各種コマンドなどが出力される。
停電監視回路203は、主制御回路202と電源及び発射制御基板215とを中継し、また電源及び発射制御基板215から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。
払出制御基板211は、払出装置78により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるCPU212は、そのCPU212により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM213と、ワークメモリ等として使用されるRAM214とを備えている。
払出制御基板211のCPU212には、入出力ポートが設けられている。CPU212の入力側には、主制御回路202、電源及び発射制御基板215、及び裏パック基板79が接続されている。また、CPU212の出力側には、主制御回路202及び裏パック基板79が接続されている。
電源及び発射制御基板215は、電源部216と発射制御部217とを備えている。電源部216は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御回路202や払出制御基板211等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を二重線矢印で示す経路を通じて主制御回路202や払出制御基板211等に対して供給する。発射制御部217は、遊技球発射機構50の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構50は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
音声ランプ制御基板221は、表示制御装置225を制御するものである。演算装置であるCPU222は、そのCPU222により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM223と、ワークメモリ等として使用されるRAM224とを備えている。
音声ランプ制御基板221のCPU222には入出力ポートが設けられている。CPU222の入力側には中継端子板219に中継されて主制御回路202が接続されており、主制御回路202から出力される各種コマンドに基づいて、表示制御装置225を制御する。表示制御装置225は、音声ランプ制御基板221から入力する表示コマンドに基づいて図柄表示装置41を制御する。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
主制御装置63の基板ボックス92において、表側結合部143と裏側結合部148とを破断ネジ151により固定することで表ケース体101と裏ケース体102との分離が阻止される。これにより、基板ボックス92を不正に開放し主制御基板91に不正を施す行為を抑制することが可能となる。また、表側結合部143よりも破壊し易い連結部146が設けられており、当該連結部146を破壊することで表ケース体101と裏ケース体102とが固定された状態が解除されるため、固定手段による固定の解除を比較的容易に行うことができる。よって、遊技場における主制御基板91の検査に際して、固定手段による固定を解除する場合における解除作業の作業性の向上が図られている。
上記構成において、裏側規制部121及び表側規制部131を備えた規制手段が設けられていることにより、表ケース体101及び裏ケース体102を相互に分離させる場合の方向が規制方向に規制されている。そして、連結部146を破壊し、両ケース体101,102を規制手段により規制された方向に分離させた場合、その規制が解除される前の段階で、裏側結合部148に固定された状態で残っている表側結合部143に対して表ケース体101が当接し、それ以上の移動が規制される。これにより、連結部146を破壊したとしても、両ケース体101,102を完全に分離させることができず、ケース体101,102のさらなる破壊を要することとなる。よって、不正行為者にとっては両ケース体101,102を相互に分離させる行為が煩雑となり、基板ボックス92を不正に開放させる行為を抑制することが可能となる。
また、基板ボックス92の不正開放が行われたとしても、その際には連結部146だけでなくそれに以外にも基板ボックス92において破壊された箇所が存在することとなる。よって、基板ボックス92の不正開放が行われたとしても、その事実を発見し易くなる。
上記のとおり両ケース体101,102を規制手段により規制された方向に分離させた場合、表ケース体101に当接する部位は、裏側結合部148に固定された状態で残っている表側結合部143となっている。これにより、連結部146を破壊した後においても両ケース体101,102の分離を阻止する機能が表側結合部143により果たされるため、表側結合部143や裏側結合部148以外の構成を別途設ける構成に比べ、構成の簡素化を図りつつ上記優れた効果を得ることができる。また、表ケース体101及び裏ケース体102の固定を行う機能を有する表側結合部143及び裏側結合部148により、連結部146が破壊された状況における両ケース体101,102の分離が阻止されるため、両ケース体101,102の固定作業を煩雑化させることなく上記優れた効果を得ることができる。
規制手段を破壊することにより、裏側結合部148に固定された状態で残っている表側結合部143に表ケース体101が当接しない方向に両ケース体101,102を分離させることが可能となる。これにより、遊技場における主制御基板91の検査に際して連結部146以外に破壊すべき箇所が規制手段に集約される。したがって、両ケース体101,102を分離させる際には、連結部146と規制手段とを破壊することで、それ以外の場所を破壊しなくてもよいため、上記検査の作業性を極力低下させないようにすることができる。また、当該構成においては、基板ボックス92を開放させる不正行為が行われる場合、連結部146と規制手段との破壊が行われ易いと考えられる。したがって、基板ボックス92の不正開放の有無に際して確認すべき場所が明確なものとなり、当該確認作業の作業性が向上するとともに、不正開放が行われていた場合にはそれを発見し易くなる。
裏側規制部121の係止用溝125と表側規制部131の係止受け部137とにより両ケース体101,102が相互に分離される場合の方向を規制方向に規制する構成において、これら係止用溝125及び係止受け部137の係止箇所を囲む囲み部として、縁壁部133、内側壁部134及び連結壁部135が設けられている。これにより、これら係止用溝125及び係止受け部137の係止解除、すなわち規制手段の規制の解除が行いづらくなり、不正行為者にとっては規制手段の規制解除操作が煩雑なものとなる。また、当該規制解除操作に際して、囲み部を破壊するとともに、その破壊した位置にて露出した裏側規制部121又は係止受け部137の少なくとも一方を破壊する場合、当該操作が煩雑なものとなるため、これによっても上記不正行為を抑制することが可能となる。さらには、このように規制解除操作が行われた場合、破壊箇所が比較的広範囲に及ぶため、基板ボックス92の不正開放が行われた場合における発見の容易化が図られる。
上記囲み部を構成する各壁部133〜135のうち、基板ボックス92の周面を構成する縁壁部133を破壊することにより、係止用溝125及び係止受け部137の係止箇所が収容されたスリット132内が露出することとなる。そして、この状態で裏側規制部121を破壊することで規制手段の規制が解除される。つまり、規制手段の規制解除操作を基板ボックス92の周縁部において行うことができる。よって、基板ボックス92の中央側において上記操作を行う必要がある構成に比べ、規制手段の規制解除操作を容易に行うことができる。よって、遊技場において主制御基板91の検査を行う場合における基板ボックス92の開放作業の作業性を向上させることができる。
また、上記縁壁部133には、外方に張出した張出領域155が形成されているとともに、当該張出領域155には縁壁部133の他の部位よりも脆弱に形成された脆弱部156が形成されている。これにより、スリット132内を露出させるために縁壁部133を破壊する場合の作業性を向上させることができ、これに伴って遊技場において主制御基板91の検査を行う場合における基板ボックス92の開放作業の作業性を向上させることができる。また、スリット132内を露出させた状態において、表側結合部143と当接する位置まで表ケース体101を移動させることで露出される係止用溝125の幅を広くすることが可能となる。よって、裏側規制部121の延出部124を破壊し易くなり、規制手段による規制の解除を行い易くなる。この点からも、遊技場において主制御基板91の検査を行う場合における基板ボックス92の開放作業の作業性を向上させることができる。
上記のように張出領域155及び脆弱部156が形成された構成において、当該脆弱部156を切断して張出領域155を除去した場合には、裏側規制部121が露出し、係止受け部137は露出しない。この場合に、張出領域155及び脆弱部156は表ケース体101に設けられているとともに、裏側規制部121は裏ケース体102に設けられている。つまり、脆弱部156を切断し張出領域155を除去することに基づいて規制手段による規制を解除する場合、表ケース体101及び裏ケース体102の両方を破壊する必要が生じる。
ここで、主制御装置63に対する不正行為としては、2個の主制御装置63を用意し、一方の主制御装置63からは表ケース体101を破壊しない状態で取り出し、他方の主制御装置63からは裏ケース体102を破壊しない状態で取り出す行為が想定される。この場合、それぞれ破壊しない状態で取り出した表ケース体101と裏ケース体102とを組み合わせることにより、純正の基板ボックス92を得ることができてしまう。そうすると、パチンコ機10の主制御装置63が、上記不正に得た基板ボックス92に不正な主制御基板91を収容させて構成された主制御装置63に交換された場合には、その発見を行うことが困難なものとなってしまう。このような不正行為を想定した場合、上記のように張出領域155及び脆弱部156が設けられた構成においては、上記不正行為が行い易くなってしまうことが懸念される。これに対して、上記のとおり脆弱部156を切断し張出領域155を除去することに基づいて規制手段による規制を解除する場合、表ケース体101及び裏ケース体102の両方を破壊する必要が生じるため、上記不正行為を行いづらくすることが可能となる。
なお、上述した各実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記各実施の形態における構成に対して、個別に適用してもよく、相互に組み合わせて適用してもよい。
(1)主制御装置の構成を、図13に示す構成に変更してもよい。
図13(a)に示す主制御装置230は基板ボックス231を備えており、基板ボックス231は表ケース体232と裏ケース体233とを備えている。この場合に、表ケース体232はその一端側において裏ケース体233に対して回動可能に支持されている。また、表ケース体232の回動先端側には表側結合部234が形成されているとともに、裏ケース体233の回動先端側であって表ケース体232を閉鎖した状態において表側結合部234と重なる位置に裏側結合部235が形成されている。これら両結合部234,235のうち、表側結合部234は表ケース体232のベース部236に対して連結部237を介して連結されており、当該連結部237は表側結合部234や表ケース体232のベース部236に比べ脆弱に形成されている。そして、表側結合部234と裏側結合部235とを破断ネジ238などの固定解除を不可とする固定具により固定することで、表ケース体232と裏ケース体233とが分離不可な状態で結合され、連結部237を破壊することでその表ケース体232と裏ケース体233との結合が解除される。
上記構成において、表側結合部234は、裏側結合部235に固定された状態において、表ケース体232を回動させる場合に当該表ケース体232のベース部236の回動先端部が通過する通過経路上に配置されている。したがって、図13(b)に示すように、連結部237を破壊し表ケース体232を裏ケース体233に対して回動させたとしても、ベース部236の回動先端部が痕跡部として残る表側結合部234に当り、表ケース体232を完全に開放させることができない。そうすると、表ケース体232を完全に開放させるためには軸部分などを破壊する必要が生じる。これにより、基板ボックス231を不正に開放させる行為を抑制することが可能となる。
(2)上記実施の形態では、表ケース体101及び裏ケース体102を分離させる場合の方向を規制手段により基板ボックス92の長手方向に規制したが、これに限定されることはなく、基板ボックス92の短手方向に規制してもよい。この場合、規制手段によりその短手方向に分離させる方向が規制されている状況において表ケース体101の一部が通過する位置に表側結合部143を配置しておけばよい。また、上記分離させる場合の方向を、規制手段により基板ボックス92の厚み方向に規制する構成としてもよい。この場合、規制手段によりその厚み方向に分離させる方向が規制されている状況において表ケース体101の一部が通過する位置に表側結合部143を配置しておけばよい。
(3)主制御装置の構成を、図14に示す構成に変更してもよい。
図14に示す主制御装置241の基板ボックス242では、カシメ構造をなす固定手段の位置が、規制手段により規制されている状況で表ケース体243を裏ケース体244に対してスライド移動させる場合の先頭ではなく、当該スライド移動方向の途中位置となっている。したがって、表側結合部245と表ケース体243のベース部246とを連結するとともに表側結合部245に比べ脆弱に形成された連結部247を切断したとしても、当該表側結合部245は、表ケース体243を規制手段により規制された方向にスライド移動させた場合の移動経路上にあるため、表ケース体243と裏ケース体244とを分離し主制御基板を露出させるには規制手段などを破壊する必要が生じる。これにより、基板ボックス242を不正に開放させる行為を抑制することが可能となる。
(4)対応する結合部に比べ脆弱に形成された連結部146を表側結合部143に対して設けるのではなく、裏側結合部148に対して設けてもよい。そして、連結部146を切断することで、裏側結合部148が裏ケース体102から分離されるとともに、表側結合部143に固定された状態で残る構成とする。この場合、規制手段による規制方向を上記実施の形態とは逆向きにすることで、表ケース体101と裏ケース体102との分離に際して連結部146だけでなく規制手段などの他の部位の破壊を要することとなる。
(5)上記実施の形態において、裏側規制部121を裏ケース体102に代えて表ケース体101に設け、表側規制部131を表ケース体101に代えて裏ケース体102に設けてもよい。また、表ケース体101、裏ケース体102及び中間ケース体103だけでなく、表ケース体101及び裏ケース体102を分離させる場合の方向を規制する規制手段としての機能が設けられた規制用ケース体を設ける構成としてもよい。
(6)上記実施の形態では、表側結合部143の位置を、規制手段により規制された方向に表ケース体101をスライド移動させた場合に空間規定壁145と当接し、それ以上のスライド移動を規制する位置に設定したが、これに代えて、連結部146の破壊が行われていない初期状態において空間規定壁145と当接している位置に表側結合部143を配置してもよい。この場合、連結部146を破壊し、表ケース体101及び裏ケース体102を分離させる方向に移動させようとしても、裏側結合部148に固定された状態で残っている表側結合部143が既に空間規定壁145と当接しているため、移動させることができない。
(7)裏側規制部121の延出部124に対して、当該延出部124の他の部位よりも脆弱に形成された脆弱部を設けてもよい。但し、この脆弱部を形成する位置は、表側規制部131の張出領域155を除去した後に露出可能な位置であり、さらに当該脆弱部を切断することで係止用溝125と係止受け部137との係止状態が解除される位置とするとよい。本構成によれば、主制御基板91のメンテナンスに際しての基板ボックス92の開放作業を、上記実施の形態よりも容易に行うことができる。
(8)上記実施の形態において、主制御装置63の基板ボックス92は中間ケース体103を具備しない構成とするとともに、表ケース体101が長孔部106を具備しない構成としてもよい。この場合、基板ボックス92は一対のケース体101,102から形成されることとなる。また、3個のケース体ではなく、4個以上のケース体を組み合わせることにより、基板ボックス92が形成される構成としてもよい。
(9)表側結合部143及び裏側結合部148を固定する固定具として、破断ネジ151に代えて、引掛け金具を用いてもよい。この場合、引掛け具により両結合部143,148を固定した後は当該引掛け金具の抜き取りが不可となる構成とすることで、両結合部143,148の固定解除に際して連結部146などの破壊を要するようにすることができる。
また、表側結合部143及び裏側結合部148を固定する構成としては、上記のように固定具を用いる構成に代えて、接着剤を用いて両結合部143,148を固定する構成としてもよく、超音波や熱を用いて両結合部143,148を固着して一体化する構成としてもよい。これらの場合、連結部146の強度を、接着剤による接着強度や、固着の強度よりも低くするとよい。
(10)連結部146や脆弱部156を脆弱に形成するための構成としては、それらを細く形成したり、幅を狭く形成する構成に限定されることはなく、連結部146や脆弱部156をその周囲に比べ強度の低い材料により形成する構成としてもよく、連結部146や脆弱部156が空洞を有する構成としてもよい。
(11)上記実施の形態において、複数組(具体的には6個)設けられた裏側規制部121及び表側規制部131の組み合わせのうち、一部についてのみ、両ケース体101,102の分離に際して破壊を要する構成を適用してもよい。この場合、遊技場での主制御基板91の検査時において、基板ボックス92の開放作業の作業性を向上させることができる。
(12)上記実施の形態において、一対の脆弱部156を切断し当該脆弱部156間の張出領域155を除去する場合、当該張出領域155は当初の位置から離間されるものの、表ケース体101に対して一部が連結されていることで、表ケース体101側に残る構成としてもよい。
(13)上記実施の形態では、基板ボックス92の四辺のうち、対向する一辺のそれぞれに規制手段を設けるとともに、当該規制手段が設けられていない所定の一辺に対して固定手段を設けたが、これを変更してもよい。例えば、対向する一辺のそれぞれに規制手段を設けるとともに、他の対向する一辺のそれぞれに固定手段を設けてもよい。
当該構成について具体的には、上記実施の形態において基板ボックス92の右縁に設けられている固定手段の構成を表裏逆にした状態で、基板ボックス92の左縁に設けてもよい。つまり、表ケース体101の左縁の上下に上記実施の形態における裏側結合部148を設けるとともに、裏ケース体102の左縁の上下に上記実施の形態における表側結合部143を設ける。そして、この表側結合部143に対して上記実施の形態における連結部146を並設する。本構成によれば、基板ボックス92の四隅にて固定手段による表ケース体101と裏ケース体102との固定が行われるため、両ケース体101,102の固定をより強固に行うことができる。また、各連結部146を切断し、両ケース体101,102を分離させようとした場合、表ケース体101が右側の痕跡部に当接するとともに、裏ケース体102が左側の痕跡部に当接することとなる。よって、痕跡部とケース体との当接による両ケース体101,102の分離の阻止をより確実なものとすることが可能となる。
(14)上記実施の形態において主制御装置63の基板ボックス92に適用した構成を、音声ランプ制御装置66、払出制御装置82、電源及び発射制御装置83といった他の制御装置に対して適用してもよい。
(15)上記各実施の形態では、外側貯留部として上皿57aと下皿58aとを備えたパチンコ機10に本発明を適用したが、これに代えて、単一の外側貯留部を備えたパチンコ機に本発明を適用してもよい。また、停電監視装置を主制御装置63とは別に設けることで、主制御基板91は主制御回路202のみの機能を有する構成としてもよい。
(16)上記各実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組み合わせが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも、本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
10…パチンコ機、63…主制御装置、91…主制御基板、92…基板ボックス、101…第2ケース体としての表ケース体、102…第1ケース体としての裏ケース体、103…中間ケース体、121…裏側規制部、125…係止用溝、131…表側規制部、133…囲み部を構成する縁壁部、134…囲み部を構成する内側壁部、135…囲み部を構成する連結壁部、137…係止受け部、143…表側結合部、145…空間規定壁、146…連結部、148…裏側結合部、155…破壊許容部としての張出領域。

Claims (1)

  1. 分離可能な複数のケース体と、これら複数のケース体を組み合わせることにより形成された基板ボックス内に収容される制御基板と、を有する制御基板装置を備え、
    前記複数のケース体として第1ケース体と第2ケース体とを備え、
    前記制御基板装置は、
    前記第1ケース体に設けられた第1規制部と、
    前記第2ケース体に設けられた第2規制部と、
    前記第1ケース体に設けられた第1固定部と、
    前記第2ケース体に設けられ、前記第1固定部に固定される第2固定部と、
    前記第1固定部及び前記第2固定部の固定状態を解除する場合よりも前記第1ケース体及び前記第2ケース体の固定を解除し易い解除部と、
    を有し、
    前記第1規制部及び第2規制部によって、前記第1ケース体及び前記第2ケース体を分離させる場合の方向が予め定められた規制方向に規制されており、
    前記第1固定部及び前記第2固定部を固定状態とすることで前記第1ケース体と前記第2ケース体との分離を阻止するようにこれら両ケース体が固定され、前記解除部が破壊された場合には両ケース体を固定した状態が解除され、
    前記解除部が破壊された場合、前記第1固定部及び前記第2固定部の組み合わせが痕跡部として前記第1ケース体に残り、前記第1ケース体及び前記第2ケース体を相互に分離させるべく少なくとも一方のケース体を前記規制方向に移動させた場合に、移動方向が規制されている状況において前記第2ケース体が前記痕跡部に当接して分離が阻止され、
    前記第1規制部及び前記第2規制部を破壊して規制が解除された場合は、前記痕跡部によって分離が阻止された状態が解除され、
    前記第2固定部は、前記第1ケース体に対して前記第2ケース体を前記規制方向に分離させる場合における移動先端側に設けられていることを特徴とする遊技機。
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