JP5605463B2 - 感放射線性樹脂組成物、及びレジストパターン形成方法 - Google Patents
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Description
本発明の感放射線性樹脂組成物は、(A)酸解離性基含有樹脂と、(B)感放射線性酸発生剤(以下、「(B)酸発生剤」ともいう)と、(C)ゲルパーミエーションクロマトグラフィにより測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)とゲルパーミエーションクロマトグラフィにより測定されるポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が1〜1.1であるフッ素原子を有するブロック共重合体(以下、「(C)ブロック共重合体」ともいう)と、(D)溶剤と、を含有するものである。
(A)酸解離性基含有樹脂は、酸解離性基を有する樹脂であり、感放射線性樹脂組成物に(C)ブロック共重合体を含有させる効果、例えば、後退接触角が大きい、低分子量成分の溶出量が少ない、現像欠陥の抑制等の効果を好適に発現させることができるものであれば特に制限はないが、酸の作用によりアルカリ可溶性となるアルカリ不溶性又はアルカリ難溶性の重合体を用いることが好ましい。なお、「アルカリ不溶性又はアルカリ難溶性」とは、(A)酸解離性基含有樹脂を含有する感放射線性樹脂組成物から形成されたレジスト被膜からレジストパターンを形成する際に採用されるアルカリ現像条件下で、このレジスト被膜の代わりに(A)酸解離性基含有樹脂のみを用いた被膜を現像した場合に、被膜の初期膜厚の50%以上が現像後に残存する性質をいう。なお、本発明の感放射線性樹脂組成物は、このような(A)酸解離性基含有樹脂を1種単独で又は2種以上を組み合わせて含有してもよい。
(A)酸解離性基含有樹脂としては、例えば、ノルボルネン誘導体等を重合して得られる「主鎖にノルボルナン環等の脂環式骨格を有する重合体」、ノルボルネン誘導体と無水マレイン酸を共重合して得られる「主鎖にノルボルナン環及び無水マレイン酸誘導体を有する重合体」、ノルボルネン誘導体と(メタ)アクリル化合物を共重合して得られる「主鎖にノルボルナン環と(メタ)アクリル骨格が混在する重合体」、ノルボルネン誘導体と無水マレイン酸と(メタ)アクリル化合物を共重合して得られる「主鎖にノルボルナン環と無水マレイン酸誘導体と(メタ)アクリル骨格が混在する重合体」、(メタ)アクリル化合物を重合して得られる「主鎖に(メタ)アクリル骨格を有する重合体」等がある。なお、これらの中でも、「主鎖に(メタ)アクリル骨格を有する重合体」であることがより好ましい。
(A)酸解離性基含有樹脂は、例えば、各構成単位に対応する重合性不飽和単量体を、ヒドロパーオキシド類、ジアルキルパーオキシド類、ジアシルパーオキシド類、アゾ化合物等のラジカル重合開始剤を使用し、必要に応じて連鎖移動剤の存在下、適当な溶媒中で重合することにより調製することができる。
(A)酸解離性基含有樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(以下、「Mw」ともいう)は、特に限定されないが、1000〜100000であることが好ましく、1000〜30000であることが更に好ましく、1000〜20000であることが特に好ましい。1000未満であると、レジストとした際の耐熱性が低下する傾向にある。一方、100000超であると、レジストとした際の現像性が低下する傾向にある。また、(A)酸解離性基含有樹脂のMwとGPCにより測定されるポリスチレン換算の数平均分子量(以下、「Mn」ともいう)との比(Mw/Mn)は、1〜5であることが好ましく、1〜3であることが更に好ましい。
(B)酸発生剤は、露光により酸を発生する成分である。本発明の感放射線性樹脂組成物は、(B)酸発生剤を含有することで、露光により発生した酸の作用によって、(A)酸解離性基含有樹脂中に存在する酸解離性基を解離させ(保護基を脱離させ)、その結果レジスト被膜の露光部がアルカリ現像液に易溶性となり、ポジ型のレジストパターンを形成する作用を有する。
(一般式(5)中、R13は、フッ素原子又は置換されていてもよい炭素数1〜12の炭化水素基を示し、qは、1〜10の整数を示す。)
(C)ブロック共重合体は、MwとMnとの比(Mw/Mn)が1〜1.1である、フッ素原子を有するブロック共重合体である。本発明の感放射線性樹脂組成物は、このような(C)ブロック共重合体を含有することで、波長193nmにおける屈折率が空気よりも高い液浸露光用液体(例えば、水等)をレンズとレジスト被膜との間に介して放射線を照射する液浸露光を含むレジストパターン形成方法において、レジスト被膜を形成するために特に好適に用いることができる。この感放射線性樹脂組成物から形成されるレジスト被膜は、得られるパターン形状が良好であるとともに、液浸露光時に接触した水等の液浸露光用液体への溶出物の量が少なく、レジスト被膜と水等の液浸露光用液体との後退接触角が大きく(高後退接触角)、且つ現像欠陥が少ないという優れた効果を奏する。
(C)ブロック共重合体は、そのフッ素含有率が0〜15質量%である第一の重合体ブロックと、そのフッ素含有率が20〜50質量%である第二の重合体ブロックと、を含むブロック共重合体であることが好ましい。なお、(C)ブロック共重合体は、第一の重合体ブロック及び第二の重合体ブロックを、それぞれ1種単独で又は2種以上を組み合わせて含むものであってもよい。
第一の重合体ブロックは、そのフッ素含有率が0〜15質量%である重合体ブロックである。また、「(A)酸解離性基含有樹脂」にて記載した構成単位(1)を有することが好ましい。
第二の重合体ブロックは、そのフッ素含有率が20〜50質量%である重合体ブロックである。また、一般式(1−2)で表される構成単位を有することが好ましい。なお、第一の重合体ブロックを構成するモノマーと、第二の重合体ブロックを構成するモノマーとは、重合体ブロックのフッ素含有率がそれぞれの範囲内に制御される限り、同一であってもよく、異なっていてもよい。
(C)ブロック共重合体は、例えば、第一の重合体ブロックを構成するモノマーを重合し、その重合反応が完了した後、単離等の諸操作を行うことなく、続けて第二の重合体ブロックを構成するモノマーを投入し、重合を行うことで調製することができる。重合方法は特に限定されるものではなく、ラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合等の従来公知の重合方法で行うことができる。これらの中でも、アニオン重合で行うことが好ましい。なお、重合反応が完了したかどうかは、例えば、重合溶液をガスクロマトグラフィーで分析することで確認することができる。
(C)ブロック共重合体のMwは、1000〜50000であることが好ましく、1000〜20000であることが更に好ましく、1000〜10000であることが特に好ましい。1000未満であると、十分に大きな後退接触角が得られないおそれがある。一方、50000超であると、レジストとした際の現像性が低下する傾向にある。また、(C)ブロック共重合体のMwとMnとの比(Mw/Mn)は、1〜1.1である。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、その使用に際して、全固形分濃度が、通常、1〜50質量%、好ましくは1〜25質量%となるように、(D)溶剤に溶解した後、例えば孔径0.05μm程度のフィルターでろ過することによって、組成物溶液として調製して使用される。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、添加剤として、(E)窒素含有化合物を更に含有していてもよい。(E)窒素含有化合物は、露光により(B)酸発生剤から生じる酸のレジスト被膜中における拡散現象を制御し、非露光領域における好ましくない化学反応を抑制する作用を有する成分である。このような(E)窒素含有化合物を含有することにより、得られる感放射線性樹脂組成物の貯蔵安定性が向上する。また、レジストとしての解像度が更に向上するとともに、露光から露光後の加熱処理までの引き置き時間(PED)の変動によるレジストパターンの線幅変化を抑えることができ、プロセス安定性に極めて優れる感放射線性樹脂組成物を得ることができる。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、必要に応じて、脂環族添加剤、界面活性剤、増感剤等の各種の他の添加剤を更に含有していてもよい。
脂環族添加剤は、ドライエッチング耐性、パターン形状、基板との接着性等を更に改善する作用を示す添加剤である。
界面活性剤は、塗布性、ストリエーション、現像性等を改良する作用を示す添加剤である。
増感剤は、放射線のエネルギーを吸収して、そのエネルギーを(B)酸発生剤に伝達し、それにより酸の生成量を増加させる作用を示す添加剤で、感放射線性樹脂組成物のみかけの感度を向上させる効果を有する。
また、本発明の感放射線性樹脂組成物は、上述の他の添加剤以外にも、染料或いは顔料を含有させることにより、露光部の潜像を可視化させて、露光時のハレーションの影響を緩和することができる。また、接着助剤を含有させることにより、基板との接着性を改善することができる。更に、他にも、例えば、アルカリ可溶性樹脂、酸解離性の保護基を有する低分子量のアルカリ溶解性制御剤、ハレーション防止剤、保存安定化剤、消泡剤、アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジプロピル、アジピン酸ジn−ブチル、アジピン酸ジt−ブチル等のアルキルカルボン酸エステル類等を含有させてもよい。
本発明のレジストパターン形成方法は、(1)「I 感放射線性樹脂組成物」にて記載した感放射線性樹脂組成物を用いて基板上にフォトレジスト膜を形成する工程と、(2)フォトレジスト膜上に液浸露光用液体を配置し、液浸露光用液体を介してフォトレジスト膜を露光する工程と、(3)露光されたフォトレジスト膜を現像してレジストパターンを形成する工程と、を含む方法である。感放射線性樹脂組成物は、特に化学増幅型レジストとして有用であり、化学増幅型レジストにおいては、露光により(B)酸発生剤から発生した酸の作用によって、(A)酸解離性基含有樹脂中の酸解離性基が解離して、カルボキシル基を生じ、その結果、レジストの露光部のアルカリ現像液に対する溶解性が高くなり、この露光部がアルカリ現像液によって溶解、除去され、ポジ型のレジストパターンが得られる。
本発明の感放射線性樹脂組成物を用いてレジストパターンを形成するには、先ず、感放射線性樹脂組成物の組成物溶液を、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の適宜の塗布手段によって、例えば、シリコンウェハ、アルミニウムで被覆されたウェハ等の基板上に塗布することにより、フォトレジスト膜を形成する。なお、必要に応じて、塗布後に加熱処理(PB)を行ってもよい。
次に、所定のレジストパターンが形成されるように、マスクを介してフォトレジスト膜を露光する。なお、レンズと基板上のフォトレジスト膜との間の少なくともフォトレジスト膜上には、所定厚さの純水又はフッ素系不活性液体等の液浸露光用液体(液状屈折率媒体)を介在させる。露光に使用される放射線としては、(B)酸発生剤の種類に応じて、可視光線、紫外線、遠紫外線、X線、荷電粒子線等を適宜選定して用いることができるが、ArFエキシマレーザー(波長193nm)或いはKrFエキシマレーザー(波長248nm)で代表される遠紫外線が好ましく、ArFエキシマレーザーがより好ましい。
最後に露光したフォトレジスト膜を、現像液によって現像することにより、所定のレジストパターンを形成することができる。
本発明のブロック共重合体は、「I 感放射線性樹脂組成物」の「3 (C)ブロック共重合体」にて記載したものであり、アニオン重合で調製するため、単量体を除去する必要がなく、ラジカル重合で調製する場合に比して、その分子量を低くすることができる。そのため、現像液に対する溶解性が高いものである。
流量;1.0mL/分
溶出溶媒;テトラヒドロフラン
カラム温度;40℃
流量;1.0mL/分
溶出溶媒;アクリロニトリル/0.1%リン酸水溶液
下記式(M−1)で表される化合物(以下、「単量体(M−1)」という)11.93g(15mol%)、下記式(M−2)で表される化合物(以下、「単量体(M−2)」という)39.60g(35mol%)、及び下記式(M−3)で表される化合物(以下、「単量体(M−3)」という)48.48g(50mol%)を、300gの2−ブタノンに溶解し、更にジメチル2,2’−アゾビスイソブチロニトリル3.58gを投入して単量体溶液を調製した。100gの2−ブタノンを投入した500mLの三口フラスコを30分間窒素パージした後、反応釜を攪拌しながら80℃に加熱し、事前に調製しておいた単量体溶液を、滴下漏斗を用いて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合反応終了後、重合溶液を水冷することにより、30℃以下に冷却した。次いで、重合溶液を2000gのメタノールへ投入し、析出した白色粉末をろ別した。ろ別した白色粉末を、400gのメタノールを用いてスラリー上で2回洗浄した後、再度ろ別し、60℃にて15時間減圧乾燥して白色粉末の重合体を得た(74g、収率74%)。この重合体は、Mwが6900であり、Mw/Mnが1.70であり、13C−NMRの測定結果から、単量体(M−1)に由来する構成単位、単量体(M−2)に由来する構成単位、及び単量体(M−3)に由来する構成単位の含有割合(mol%)が、それぞれ14:37:49の共重合体であった。この共重合体を(A)酸解離性基含有樹脂(1)とする。なお、単量体由来の低分子量成分の含有割合は、(A)酸解離性基含有樹脂100%に対して、0.03%であった。
窒素雰囲気下、1600gのテトラヒドロフラン(以下、「THF」という)に塩化リチウム5.1g(0.12mol)を溶解した溶液に、−50℃で、n−BuLi溶液21g(0.050mol)を加えた後、1−エチルシクロペンチルメタクリレート9.113g(0.050mol)を更に加えて15分間攪拌した。次いで、−50℃に冷却した200gのTHFに1−エチルシクロペンチルメタクリレート70.63g(0.389mol)を溶解した溶液を滴下した。滴下終了後、更に90分間攪拌し、反応溶液をマイクロシリンジで少量取り、ガスクロマトグラフィーで測定して残存する1−エチルシクロペンチルメタクリレートが無いことを確認した。続いて、反応溶液に、更に200gのTHFに2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート31.63g(0.188mol)を溶解した溶液を滴下した。滴下終了後、更に60分間攪拌し、メタノールを加えてキリングした。このキリング溶液を少量取り、ガスクロマトグラフィーで測定して残存する2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレートが無いことを確認した。キリング溶液を多量の水に投入してポリマーを析出させ、ろ過、洗浄後、乾燥して白色粉末状ポリマーを得た。得られたポリマーを再度THFに溶解した後、多量のメタノール中に投入してポリマーを析出させた。ろ過、洗浄後、60℃にて15時間減圧乾燥して白色粉末状のポリマーを得た。このポリマーは、Mwが4400であり、Mw/Mnが1.06であり、13C−NMRの測定から単量体(M−1)に由来する構成単位、及び単量体(M−4)に由来する構成単位の含有割合(mol%)が、それぞれ68.8:31.2の共重合体であった。この共重合体を(C)ブロック共重合体(1)とする。
表1に記載した配合処方で重合反応を行ったこと以外は実施例1と同様にして(C)ブロック共重合体(2)及び(3)を調製した。なお、各単量体成分の種類、単量体成分の配合量(mol%)、各単量体に由来する構成単位の含有割合(mol%)、Mw、Mw/Mnの値を表1に併せて示す。
窒素雰囲気下、1600gのTHFに、−50℃で、n−BuLi溶液21g(0.050mol)を加えた後、1−エチルシクロペンチルメタクリレート9.113g(0.050mol)を加えて15分間攪拌した。次いで、−50℃に冷却した200gのTHFに1−エチルシクロペンチルメタクリレート70.63g(0.389mol)を溶解した溶液を滴下した。滴下終了後、更に90分間攪拌し、反応溶液をマイクロシリンジで少量取り、ガスクロマトグラフィーで測定して残存する1−エチルシクロペンチルメタクリレートが無いことを確認した。続いて、反応溶液に、更に200gのTHFに2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート31.63g(0.188mol)を溶解した溶液を滴下した。滴下終了後、更に60分間攪拌し、メタノールを加えてキリングした。このキリング溶液を少量取り、ガスクロマトグラフィーで測定して残存する2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレートが無いことを確認した。キリング溶液を多量の水に投入してポリマーを析出させ、ろ過、洗浄後、乾燥して白色粉末状ポリマーを得た。得られたポリマーを再度THFに溶解した後、多量のメタノール中に投入してポリマーを析出させた。ろ過、洗浄後、60℃にて15時間減圧乾燥して白色粉末状のポリマーを得た。このポリマーは、Mwが4300であり、Mw/Mnが1.25であり、13C−NMRの測定から単量体(M−1)に由来する構成単位、及び単量体(M−4)に由来する構成単位の含有割合(mol%)が、それぞれ71.2:28.8の共重合体であった。この共重合体を(C)ブロック共重合体(4)とする。
単量体(M−1)71.67g(70mol%)、及び単量体(M−4)28.33g(30mol%)を、100gの2−ブタノンに溶解し、更にジメチル2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチル10.35gを投入して単量体溶液を調製した。100gの2−ブタノンを投入した500mLの三口フラスコを30分窒素パージした後、反応釜を攪拌しながら80℃に加熱し、事前に調製しておいた単量体溶液を、滴下漏斗を用いて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合反応終了後、重合溶液を水冷することにより、30℃以下に冷却した。重合溶液をメタノール1200g、ヘキサン300g、水60gの混合液中に投入し、スターラーにて1時間激しく攪拌し、2時間静置した後、下層を採取した。エバポレーターにて溶媒を留去した後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート300gを加え、屈折率計を用いて濃度を測定したところ、固形分180g(収率60%)であった。この重合体は、Mwが6000であり、Mw/Mnが1.50であり、13C−NMRの測定から単量体(M−1)に由来する構成単位、及び単量体(M−4)に由来する構成単位の含有割合(mol%)が、それぞれ70:30の共重合体であった。この共重合体を(C)共重合体(5)とする。
単量体(M−1)71.67g(70mol%)、及び単量体(M−4)28.33g(30mol%)を、t−ブチルベンゼンに溶解し、更にジメチル2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチル0.72g、2−フェニルプロパン−2−イルベンゾジチオエート2.1gを投入した溶液を調製した。これを窒素雰囲気下、攪拌しながら90℃で9時間攪拌した。終了後、重合溶液を放冷することにより、30℃以下に冷却した。その後ジメチル2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチル7.47gを重合溶液に加え、80℃に加熱し8時間攪拌して末端処理をした。反応終了後、溶液を放冷することにより、30℃以下に冷却した後、1200mLのメタノール/水=1/2(質量比)の混合溶媒に滴下した。分離した油状物質をデカンテーションによって回収し、40℃にて12時間乾燥して目的物である重合体を得た。この重合体は、Mwが6000であり、Mw/Mnが1.20であり、13C−NMRの測定から単量体(M−1)に由来する構成単位、及び単量体(M−4)に由来する構成単位の含有割合(mol%)が、それぞれ68.8:31.2の共重合体であった。この共重合体を(C)共重合体(6)とする。
合成例1で調製した(A)酸解離性基含有樹脂(1)100部、(B)感放射線性酸発生剤として、トリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート7部及び1−(4−n−ブトキシナフチル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−ブタンスルホネート2部、実施例1で調製した(C)ブロック共重合体(1)5部、(D)溶剤として、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート1330部、γ−ブチロラクトン30部、及びシクロヘキサノン570部、並びに(E)窒素含有化合物としてN−t−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジン1.1部を混合した後、孔径0.05μmのメンブレンフィルターによりろ過を行い、感放射線性樹脂組成物の組成物溶液1を調製した。
表2に記載した配合処方で調製したこと以外は実施例4と同様にして感放射線性樹脂組成物の組成物溶液2〜7を調製した。
(B−1):トリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート
(B−2):1−(4−n−ブトキシナフチル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−ブタンスルホネート
(D−1):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
(D−2):γ−ブチロラクトン
(D−3):シクロヘキサノン
(E−1):N−t−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジン
1 ウェハステージ位置を調整する。
2 ウェハをステージにセットする。
3 針に水を注入する。
4 針の位置を微調整する。
5 針から水を排出してウェハ上に25μLの水滴を形成する。
6 水滴から針を一旦引き抜く。
7 針を上記4で調整した位置へ再度引き下げる。
8 針から水滴を10μL/分の速度で90秒間吸引する。同時に接触角を毎秒(計90)回測定する。
9 接触角が安定した時点から計20点の接触角について平均値を算出し、その平均値を後退接触角とした。
1 ウェハステージ位置を調整する。
2 ウェハをステージにセットする。
3 針に水を注入する。
4 針の位置を微調整する。
5 針から水を排出してウェハ上に10μLの水滴を形成する。
6 水滴から針を一旦引き抜く。
7 針を上記4で調整した位置へ再度引き下げる。
8 針から水滴を10μL/分の速度で90秒間排出する。同時に接触角を毎秒(計90)回測定する。
9 接触角が安定した時点から計20点の接触角について平均値を算出し、その平均値を前進接触角とした。
1 ウェハステージ位置を調整する。
2 ウェハをステージにセットする。
3 針に水を注入する。
4 針の位置を微調整する。
5 針から水を0.5μL排出して、針先に液滴を作る。
6 針の位置をゆっくり下げ、ウェハ近づける。
7 液滴がウェハに近づくことにより、液滴がウェハに移る。同時に接触角を測定する。
8 1から7の操作を4回繰り返し、その平均値を算出し、その平均値を静的接触角とした。
Claims (7)
- (A)酸解離性基含有樹脂と、
(B)感放射線性酸発生剤と、
(C)ゲルパーミエーションクロマトグラフィにより測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)とゲルパーミエーションクロマトグラフィにより測定されるポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が1〜1.1であるフッ素原子を有するブロック共重合体と、
(D)溶剤と、を含有する感放射線性樹脂組成物。 - 前記(C)ブロック共重合体が、
そのフッ素含有率が0〜15質量%である第一の重合体ブロックと、
そのフッ素含有率が20〜50質量%である第二の重合体ブロックと、を含む請求項1に記載の感放射線性樹脂組成物。 - 前記(C)ブロック共重合体が、その主鎖に(メタ)アクリル骨格を有する重合体である請求項1又は2に記載の感放射線性樹脂組成物。
- 前記第一の重合体ブロックが、下記一般式(1−1)で表される構成単位を有し、
前記第二の重合体ブロックが、下記一般式(1−2)で表される構成単位を有する請求項2又は3に記載の感放射線性樹脂組成物。
- 前記(C)ブロック共重合体の含有量が、前記(A)酸解離性基含有樹脂100質量部に対して、0.5〜10質量部である請求項1〜4のいずれか一項に記載の感放射線性樹脂組成物。
- 前記(C)ブロック共重合体がリビングアニオン重合により得られるものである請求項1〜5のいずれか一項に記載の感放射線性樹脂組成物。
- (1)請求項1〜6のいずれか一項に記載の感放射線性樹脂組成物を用いて基板上にフォトレジスト膜を形成する工程と、
(2)前記フォトレジスト膜上に液浸露光用液体を配置し、前記液浸露光用液体を介して前記フォトレジスト膜を露光する工程と、
(3)露光された前記フォトレジスト膜を現像してレジストパターンを形成する工程と、を含むレジストパターン形成方法。
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