JP5604954B2 - センサおよび加速度の検出方法 - Google Patents

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Description

本発明は、センサおよび加速度の検出方法に関する。
従来、加速度を検出するための様々なセンサが知られている。その一例として、光ファイバを利用した加速度センサを挙げることができる。
例えば、特許文献1には、光ファイバ・グレーティングを備え、並進加速度、及び回転角加速度の計測を可能とする地震計について記載されている。また、特許文献2には、変位計や傾斜計に組み込む角度センサの受感部として、光学的検知素子であるFBG(Fiber Bragg Grating)を用いた角度センサについて記載されている。
特開2001−281347号公報 特開2003−287411号公報
しかし、上述した加速度センサは、その構造が複雑になってしまうという問題点がある。また、角度センサは、構造が複雑になってしまうなどの理由から、小型化が難しいという問題もある。
特許文献1に記載の地震計は、中空の多面体形状のケーシングの内部に、ケーシングの内側面の中心位置と、多面体形状を有する中実荷重体の中心位置が一致するように位置している。そして、中実荷重体の四方、すなわち、ケーシングの内側面中心部と、中実荷重体中心部の間に、中実荷重体がケーシングに印加される並進加速度に対応して相対変位するように、光ファイバ・グレーティングが支持線により支持されている。
中実荷重体は、複数の光ファイバ・グレーティングおよび支持線により支持されているため、中実荷重体の振動方向を制限することが難しい。加えて、中実荷重体と光ファイバ・グレーティングとが1対1となるように設けられていないので、中実荷重体が振動する各方向、例えば、x軸方向、y軸方向、z軸方向それぞれの変位を検出することが難しい。
特許文献2に記載のFBG式角度センサは、支持板に軸支した回転軸にレバー部材を軸支し、回転軸の回転力がばね部材を介してレバー部材に伝達される。そして、中間にFBGを形成した光ファイバを、支持板とレバー部材との間にFBGが張り渡されるように、FBGの両側の光ファイバの部分において支持板とレバー部材とに固定する。これにより、FBGに作用する張力がばね部材により回転軸の回転角度に応じて変化し、この張力変化によるブラッグ波長の変化で回転軸の回転角度が検出される。
回転力は、バネ部材等を介して伸縮方向の力に変換され、FBGを形成した光ファイバに加えられている。そのため、FBG自身の振動の中心点の変化から角速度検出することが難しい。
本加速度センサは、上述した問題に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、簡素かつ小型の加速度センサを用いて複数の方向の変位を検出可能なセンサおよび検出方法を提供することである。
請求項1に記載のセンサは、FBG加工された複数のFBG部を有する光ファイバケーブルと、重りの振動方向を規制可能に、少なくとも2以上の前記FBG部に沿って設けられ、一方の端部である固定端で固定された梁部材と、少なくとも2以上の前記梁部材の他方の端部である自由端に取り付けられた重りと、を備え、前記FBG部はそれぞれ異なる反射光波長に加工されている、ことを特徴とするセンサである。
なお、梁部材がFBG部に沿って設けられるとは、梁部材の振動がFBG部に伝達可能である場合を指し、梁部材が直接FBG部と接して設けられる場合に限らず、例えば軟質樹脂のような保護部材を介してFBG部と梁部材とが配置される場合を含む。
請求項1に記載のセンサによると、1本の光ファイバケーブルに、複数の加速度センサを設けることが可能となる。
請求項2に記載のセンサは、前記FBG部のうち、前記光ファイバケーブルの線上において前記重りが向き合って配置されている一対のFBG部がある場合において、前記一対のFBG部の間を接続する前記光ファイバケーブルの長さは、前記一対のFBG部に取り付けられている前記重りの間の直線間隔より長い、ことを特徴とする請求項1に記載のセンサである。
請求項2に記載のセンサによると、光ファイバケーブルの線上において向き合って配置された重りの振動が伝播されにくくなるという効果を奏する。
請求項3に記載のセンサは、少なくとも2以上の前記重りの取り付けられた前記FBG部が異なる方向に配置される、ことを特徴とする請求項1あるいは2に記載のセンサである。
請求項3に記載のセンサによると、2次元における重りの変動を検知することができる。
請求項4に記載のセンサは、少なくとも2以上の前記重りの取り付けられた前記FBG部は直交する方向に配置される、ことを特徴とする請求項3に記載のセンサである。
請求項4に記載のセンサによると、直交する2方向、例えば、xy座標系におけるx軸方向とy軸方向における前記重りの変動を検知することができる。
請求項5に記載のセンサは、前記梁部材が、前記FBG部に沿う方向に対して垂直方向の断面形状が長軸および短軸を有する部材である、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のセンサである。
請求項5に記載のセンサによると、梁部材は短軸方向にたわみやすいため、振動方向を規制するのに好適である。
請求項6に記載のセンサは、前記光ファイバケーブルの線上において向き合って配置された重りの間に配置され、前記光ファイバケーブルを固定可能な固定部材をさらに備える、ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のセンサである。
請求項6に記載のセンサによると、重りの振動が隣り合うFBG部間で伝播されるのを抑制することが可能となる。
請求項7に記載のセンサは、前記梁部材の前記固定端を固定する支持部材をさらに備える、ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のセンサである。
請求項7に記載のセンサによると、FBG部と重りをユニットとして取り付けるのに好適となる。
請求項8に記載のセンサユニットは、前記光ファイバケーブルに多波長光を入力する光源部と、前記FBG部からの出力波形を取得する演算装置と、をさらに備える請求項1〜7のいずれか1項に記載のセンサユニットである。
請求項9に記載の車両は、請求項1から7のいずれか1項に記載のセンサが搭載された車両である。
請求項9に記載の車両は、ヨーレートなど車両にかかる様々な加速度を検出することが可能となる。また、車両に備わるCAN(Controller Area Network)を利用して請求項1から7のいずれか1項に記載のセンサを実現することが可能となる。この場合、CANを利用して、様々な情報のやり取りと同時に梁部材の歪み検知が可能となる。
請求項10に記載の加速度の検出方法は、請求項1から請求項4に記載のセンサが出力する多波長光に含まれる波長のうち、FBG部に取り付けられた重りの振動に応じて変位する波長の強度を、前記重りの振動方向におけるセンサの変位として検出し、前記センサの変位から前記センサの振動の中心位置を算出し、現在または過去に算出した少なくとも2以上の前記中心位置を相対的に比較し、前記比較結果から前記センサにかけられた加速度を算出する。
本センサによると、簡素かつ小型のセンサを用いて変位を検出可能なセンサおよび加速度の検出方法を提供することができる。
本実施例に係る加速度センサを用いた加速度の検出方法を実現する加速度検出装置の構成例を示す図である。 本実施例に係る加速度センサの構成例を示す図である。 光ファイバケーブルの第1の区間の機能を説明する図である。 本実施例に係る加速度センサを用いた加速度の検出方法の概要について説明する図である。 本実施例に係る振幅の中心値について説明する図である。 本実施例に係る加速度センサを用いた加速度の検出処理を示すフローチャートである。 本実施例に係る第1の波長からの波形を示した模式図である。 本実施例に係る加速度の検出方法にリサージュ曲線を用いた場合について説明する図である。 本実施例に係る加速度センサの構成の第1の変形例を示す図である。 本実施例に係る加速度センサの構成の第2の変形例を示す図である。 本実施例に係る特定の方向の加速度だけを検出する加速度センサの構成例を示す図である。 本実施例に係る加速度センサの応用例を示す図である。
以下、本実施形態の一例について、図1〜図12に基づいて説明する。
図1は、本実施例に係る加速度センサを用いた加速度の検出方法を実現する加速度検出装置100の構成例を示す図である。
図1に示す加速度検出装置100は、多波長発光装置(光源部)101と、加速度センサ102および103と、分光器104と、演算装置105と、を備える。そして、多波長発光装置101−加速度センサ102間と、加速度センサ102−加速度センサ103間と、加速度センサ103−分光器104間と、はそれぞれ光ファイバケーブル110、111および112で接続されている。
多波長発光装置101は、複数の波長が含まれる多波長光を生成し、光ファイバケーブル110、111および112に多波長光を出力する。多波長発光装置101は、例えば、複数の波長を持つ多波長光を出力する多波長発光LED(Light Emitting Diode)などで実現できる。
本実施例では、2つの加速度センサ102および103を使用しているので、多波長発光装置101は、少なくとも後述する第1乃至第4の波長が含まれる多波長光を生成して出力する必要がある。
加速度センサ102は、加速度センサ102に入力される多波長光のうち特定の波長の光だけを、加速度センサ102の振動に応じて減衰させて出力する。このとき光の減衰分は加速度センサ102内部で反射され入力端から出力される。本実施例では、加速度センサ102が、図1に示すx軸方向への振動に応じて減衰させて出力する光の波長を「第1の波長」という。また、加速度センサ102が、図1に示すy軸方向への振動に応じて減衰させて出力する光の波長を「第2の波長」という。
加速度センサ103も、加速度センサ103に入力される多波長光のうち特定の波長の光だけを、加速度センサ103の振動に応じて減衰させて出力する。本実施例では、加速度センサ103が、図1に示すx軸方向への振動に応じて減衰させて出力する光の波長を「第3の波長」という。また、加速度センサ103が、図1に示すy軸方向への振動に応じて減衰させて出力する光の波長を「第4の波長」という。
分光器104は、入力される多波長光から第1乃至第4の波長の光の強度を検出する。本実施例では、加速度センサ102および加速度センサ103が、それぞれ異なる反射光波長、すなわち、第1乃至第4の波長に加工されたFBG部を含んでいるからである。例えば、分光器104は、第1乃至第4の波長の光の強度を電気信号に変換して電圧値で表すことができる。
演算装置105は、分光器104が出力する第1および第2の波長の光の強度から加速度センサ102に加えられる加速度を算出する。また、演算装置105は、分光器104が出力する第3および第4の波長の光の強度から加速度センサ103に加えられる加速度を算出する。
なお、本実施例に係る加速度検出装置100では、図1に示したように、2つの加速度センサ102および103を使用した場合を示しているが、加速度センサを2つ使用する場合に加速度検出装置100の構成や加速度の検出方法を限定する趣旨ではない。加速度センサは、少なくとも1つあればよく、必要に応じて複数の加速度センサを使用することができる。図1に示す加速度検出装置100の場合、2つの加速度センサ102および103を対象物の異なる部位に設置することによって、各部位の加速度を同時に計測することが可能となる。
また、後述する加速度センサ102および加速度センサ103の内部に備わる光ファイバケーブルと、多波長発光装置101−加速度センサ102間、加速度センサ102−加速度センサ103間および加速度センサ103−分光器104間を接続する光ファイバケーブルと、はひと続きの光ファイバケーブルを使用することができる。
以下、加速度センサ102および加速度センサ103について具体的に説明する。なお、加速度センサ102と加速度センサ103は、同じ構造であるので、以下では代表して加速度センサ102について説明する。
図2は、本実施例に係る加速度センサ102の構成例を示す図である。
加速度センサ102は、フレーム201と、光ファイバケーブル202と、板バネ203および204と、重り205及び206と、を備える。
フレーム201は、加速度センサ102の全体を包含する中空構造の筐体である。フレーム201は、剛体であることが望ましい。本実施例に係るフレーム201は、図2に示すように、z軸方向に向い合う上面と下面がない中空構造の直方体を使用している。
光ファイバケーブル202は、第1の区間(図2におけるA−B間)と第2の区間(図2におけるC−D間)に対してFBG加工が施されたFBG部を有する光ファイバケーブルである。このFBG加工により、第1の区間では、光ファイバケーブル202のコア部に加わる応力に応じて第1の波長の光の一部または全部が反射される結果、第1の波長の光が減衰する。同様に、第2の区間では、コア部に加わる応力に応じて第2の波長の光の一部または全部が反射される結果、第2の波長の光が減衰する。
光ファイバケーブル202には、第1の区間に沿って、ポリイミドなどの樹脂でできた板バネ203が固定されている。このとき、第1の区間の光ファイバケーブル202が直線状に保持されるように、板バネ203が固定されることが望ましい。
第1の区間の固定端、すなわち板バネ203のA端は、第1の区間の光ファイバケーブル202がy軸と平行、かつ、板バネ203がなす平面とxy平面とが垂直となるように、フレーム201に固定されている。
第1の区間の自由端、すなわち板バネ203のB端には、振動用の重り205が固定されている。重り205が固定されたB端は、板バネ203により、xy平面上の一定範囲を振動する。微少な振動の場合、重り205が固定されたB端は、xy平面上をx方向に振動すると近似することができる。
また、光ファイバケーブル202には、第2の区間に沿って、ポリイミドなどの樹脂でできた板バネ204が固定されている。このとき、第2の区間の光ファイバケーブル202が直線状に保持されるように、板バネ204が固定されることが望ましい。
第2の区間の固定端、すなわち板バネ204のC端は、第2の区間の光ファイバケーブル202がx軸と平行、かつ、板バネ204がなす平面とxy平面とが垂直となるように、フレーム201に固定されている。
第2の区間の自由端、すなわち板バネ203のD端には、振動用の重り206が固定されている。重り206が固定されたD端は、板バネ204により、xy平面上の一定範囲を振動する。微少な振動の場合、重り206が固定されたD端は、xy平面上をy方向に振動すると近似することができる。
重り205−重り206間の光ファイバケーブル202は、傷などから光ファイバケーブル202を保護することために、例えば、軟質樹脂などで覆われている。
なお、図2のように、光ファイバケーブル202の線上において向き合って配置された重り205および206の取り付けられたFBG部において、一方の重りの振動が他方の重りが取り付けられた区間のFBG部に伝播された場合、各FBG部の振動はそれぞれに取り付けられた各重りの規制された方向以外の振動に影響される。
例えば、重り205の振動が重り206が取り付けられた第2の区間のFBG部に伝搬される場合、第2の区間のFBG部の振動は、重り206のy軸方向以外の振動、例えば、x軸方向の振動に影響される。
この場合、規制された方向以外の振動を含む信号が検出されるため、センシングの精度が低下する恐れがある。そのため、本実施例において、隣り合うFBG部を接続する光ファイバケーブル202の長さは、隣り合う一方の重りの振動が他方の重りの振動に伝播されない程度に十分長く配置されている。
例えば、隣り合う第1の区間と第2の区間のFBG部を接続する光ファイバケーブル202の長さは、重り205の振動が第2の区間のFBG部に、または、重り206の振動が第1の区間のFBG部に、伝搬されない程度に十分な長さが確保されている。
上述のように、加速度センサ102を、少なくとも隣り合う重りの間隔よりも光ファイバケーブルの線上において向き合って配置された重りの取り付けられたFBG部を接続する光ファイバケーブルの長さの方が長い構成とすることができる。
なお、「光ファイバケーブル202の線上において向き合って配置された」とは、例えば、光ファイバケーブル202の線上において、「重り205が取り付けられた板バネ203が固定されたA端から重り205を臨む方向」と「重り206が取り付けられた板バネ204が固定されたC端から重り206を臨む方向」と、が向き合って配置されている状態をいう。
以上に説明した構成において、板バネ203や板バネ204は、梁部材の一例として挙げることができる。また、A端やC端は、固定端の一例として挙げることができる。また、B端やD端は、自由端の一例として挙げることができる。また、フレーム201は、支持部材の一例として挙げることができる。
フレーム201は、加速度センサ102に必須の構成要素ではない。フレーム201の代わりに、例えば、加速度センサ102を設置する対象物の一部などを使用することも可能である。
また、フレーム201の形状は、図2に示した直方体である必要はなく、例えば、円柱形や多角形、球形、コ字形、弓形など様々な形状であってもよい。
また、光ファイバケーブル202は、第1の区間の全ての区間がFBG加工されていなくてもよく、例えば、第1の区間の一部の区間だけにFBG加工が施されていればよい。同様に、光ファイバケーブル202は、第2の区間の全ての区間がFBG加工されていなくてもよく、例えば、第2の区間の一部の区間だけにFBG加工が施されていればよい。
また、板バネ203および204は、光ファイバケーブル202が板バネ203および204内部を貫通するように固定してもよく、板バネ203および204を複数の板バネで構成して光ファイバケーブル202を挟むように固定してもよい。
また、重り205および206は、光ファイバケーブル202が重り205および206を貫通するように固定してもよいし、光ファイバケーブル202を挟むように固定しても良い。
また、本実施例では、板バネ203および204の材料に、ポリイミドなどの樹脂を使用しているが、これに限定する趣旨ではない。例えば、鋼、りん青銅、ベリリウム銅、ゴム、合成樹脂、形状記憶合金や木など必要に応じた材料を使用すればよい。
また、本実施例では、板バネ203および204を使用しているが、板バネであることに限定する趣旨ではない。例えば、板バネ203は、重り205をxy平面の一定範囲に制限して振動させるための梁部材の一例であり、板バネ204は、重り206をxy平面の一定範囲に制限して振動させるための梁部材の一例である。梁部材としては、梁部材の軸に平行、すなわち、梁部材の長手方向に対して垂直な平面での断面形状が長軸と短軸を有するものを使用することができる。これにより、梁部材の振動を短軸方向に制限することができる。
また、本実施例では、第1の区間の光ファイバケーブル202がy軸と平行、かつ、第2の区間の光ファイバケーブル202がx軸と平行、すなわち、第1の区間の長手方向と第2の区間の長手方向とが直交する場合を例示しているが、これに限定する趣旨ではない。第1の区間の長手方向と第2の区間の長手方向とが異なる方向であればよい。
図3は、光ファイバケーブル202の第1の区間の機能を説明する図である。図3は、図2に示した矢印Z方向から見た光ファイバケーブル202の第1の区間付近を示している。なお、見易さを確保するために、板バネ203は省略してあるが、図3の構成に限定する趣旨ではない。
重り205にx方向の加速度がかかると、重り205、すなわちB端は図3に示す矢印Aの方向に振動する。B端が振動すると、図示しない板バネ203とともに、板バネ203に固定された第1の区間の光ファイバケーブル202が歪む。このとき、光ファイバケーブル202のコア部も歪む。そして、コア部の歪む程度、すなわちコア部のFBG加工がほどこされた箇所(FBG部)に加わる応力の程度に応じてコア部の屈折率も変動する。
したがって、例えば、光ファイバケーブル202に多波長光を入力した場合、第1の区間のFBG部によって反射される反射光301は、B端の振動に応じて赤方〜青方に変移する。
第1の波長の光だけに着目すると、光ファイバケーブル202に入力される第1の波長の光が第1の区間のFGBに反射される反射率は、B端の振動に応じて変動する。その結果、光ファイバケーブル202の第1の区間を通過して加速度センサ102から出力される第1の波長の光の光量または強さは、B端の振動に応じて変動する。
なお、図3では、第1の区間の機能について説明したが、第2の区間も第1の区間と同様の動作により、光ファイバケーブル202の第2の区間を通過して加速度センサ102から出力される第2の波長の光の光量または強さは、D端の振動に応じて変動する。
図4は、本実施例に係る加速度センサ102を用いた加速度の検出方法の概要について説明する図である。
図4に示す波形401は、重り205のx軸方向への振動の変位を時系列で示したものである。同様に、波形402は、重り206のy軸方向への振動の変位を時系列で示したものである。
例えば、重り205が振動しない場合、第1の区間を通過する多波長光のうち第1の波長の光は、第1の区間のFBG部によって反射される。しかし、重り205に加速度が加わり波形401のように振動すると、第1の区間のFBG部で第1の波長の光が反射される反射率が変動する。このときの第1の波長の光の強度を検出すると、反射率の変動に応じて振幅が変動する波形が得られる。そして、波形の振幅の中心値が変化する大きさから、加速度センサ102に加えられる加速度のうちx軸方向の加速度を求めることができる。
同様に、例えば、重り206が振動しない場合、第2の区間を通過する多波長光のうち第2の波長の光は、第2の区間のFBG部によって反射される。しかし、重り206に加速度が加わり波形402のように振動すると、第2の区間のFBG部で第2の波長の光が反射される反射率が変動する。このときの第1の波長の光の強度を検出すると、反射率の変動に応じて振幅が変動する波形が得られる。そして、波形の振幅の中心値が変化する大きさから、加速度センサ102に加えられる加速度のうちy軸方向の加速度を求めることができる。
図5は、本実施例に係る第1および第2の波長の光の強度の振幅の中心値について説明する図である。なお、図5では、一例として、図4に示したy軸方向に直進している、加速度センサ102が設置された車両が、減速しながら左旋回する場合について説明する。
なお、図5に示すXY座標は、第1の波長の光の強度をX軸に、第2の波長の光の強度をY軸にとった座標系である。
直進する車両を減速しながら左旋回すると、加速度センサ102から出力される第1の波長の光の強度と第2の波長の光の強度は、例えば、点A(a,b)を中心に振動する。
この場合、加速度センサ102から出力される第1の波長の光の強度は、(a,0)を中心にX軸方向に振動する。X軸方向における振幅の中心(a,0)のX座標の値aが、X軸方向における振幅の中心値である。
また、加速度センサ102から出力される第2の波長の光の強度は、(0,b)を中心にY軸方向に振動する。Y軸方向における振幅の中心(0,b)のY座標の値bが、Y軸方向における振幅の中心値である。
この状態からさらに、車両を減速し左旋回を行うと、加速度センサ102から出力される第1の波長の光の強度と第2の波長の光の強度は、例えば、点B(a’,b’)を中心に振動する。振幅の中心は、A(a,b)からB(a’,b’)に変位する。
この場合、加速度センサ102から出力される第1の波長の光の強度は、(a’,0)を中心にX軸方向に振動する。X軸方向における振幅の中心(a’,0)のX座標の値a’が、X軸方向における振幅の中心値である。
また、加速度センサ102から出力される第2の波長の光の強度は、(0,b’)を中心にY軸方向に振動する。Y軸方向における振幅の中心(0,b’)のY座標の値b’が、Y軸方向における振幅の中心値である。
振幅の中心が、A(a,b)からB(a’,b’)に変位するとき、X軸方向における振幅の中心値は、Δa=a’−aだけ変化する。この振幅の中心値の変化する大きさΔaから、加速度センサ102に加えられる加速度のうち図4に示したx軸方向の加速度を求めることができる。
また、振幅の中心が、A(a,b)からB(a’,b’)に変位するとき、Y軸方向における振幅の中心値は、Δb=b’−bだけ変化する。この振幅の中心値の変化する大きさΔbから、加速度センサ102に加えられる加速度のうち図4に示したy軸方向の加速度を求めることができる。
図6は、本実施例に係る加速度センサ102を用いた加速度の検出処理の具体例を示すフローチャートである。
なお、図6に示す処理は、加速度センサ102を、加速度センサ102の位置を示す座標系、すなわち、図2に示したxyz座標系のxy平面と地面とが平行となるように車両に取付けた場合について示している。
多波長発光装置101が、加速度センサ102に第1および第2の波長を含む多波長光を出力し、演算装置105が起動すると、加速度の検出処理が開始する(ステップS600)。
ステップS601aにおいて、演算装置105は、第1の波長の光の強度を分光器104から取得する。なお、ステップS601aの処理は、一定期間Tに指定回数行われる。第1の波長の光の強度を分光器104から取得すると、演算装置105は、演算装置105に備わる記憶装置等に、取得した第1の波長の光の強度を記憶する。ステップS601aの処理により、例えば、図7に示す波形701の離散的な値を取得することができる。
ステップS602aにおいて、演算装置105は、ステップS601aの処理で取得した第1の波長の光の強度から、XY座標におけるX軸方向の振幅とその中心を算出する。例えば、ステップS601aの処理で取得した第1の波長の光の強度の平均値から振幅の中心を求めることができる。また、ステップS601aの処理で取得した第1の波長の光の強度の最大値と中心との差から振幅を求めることができる。
一方、ステップS601bにおいて、演算装置105は、第2の波長の光の強度を分光器104から取得する。ステップS601bの処理は、ステップS601aと同様に、一定期間Tに指定回数行われる。第2の波長の光の強度を分光器104から取得すると、演算装置105は、演算装置105に備わる記憶装置等に、取得した第2の波長の光の強度を記憶する。ステップS601bの処理により、例えば、図7に示す波形702の離散的な値を取得することができる。
ステップS602bにおいて、演算装置105は、ステップS601bの処理で取得した第2の波長の光の強度から、XY座標におけるY軸方向の振幅とその中心を算出する。例えば、ステップS601bの処理で取得した第2の波長の光の強度の平均値から振幅の中心を求めることができる。また、ステップS601bの処理で取得した第2の波長の光の強度の最大値と中心との差から振幅を求めることができる。
ステップS603において、演算装置105は、ステップS602aで求めたX軸方向の振幅および中心から、図5に示したXY平面上のX座標を決定する。
また、演算装置105は、S602bで求めたY軸方向の振幅および中心から、図5に示したXY平面上のY座標を決定する。
ステップS604において、演算装置105は、ステップS602aおよびS602bで求めた中心値が変化する大きさから加速度を算出する。
ステップS605において、演算装置105は、ステップS604で求めた加速度から、前回求めた車両の位置を基準とする現在の車両の相対位置(座標)を算出する。この算出した車両の相対位置(座標)は、前回求めた車両の位置からの移動量を表すベクトルで表すことができる。
ステップS606において、演算装置105は、ステップS605で求めたベクトルで表される車両の相対位置(座標)の絶対値を求める。本実施例では、簡単のために、車両の相対位置の変化量を「車両の移動量」として使用する。
ステップS607において、演算装置105は、あらかじめ決められたリミット値と、ステップS606で求めた車両の移動量と、の差Cを算出する。
本実施形態において、ステップS608において、差Cが0より大きい場合(ステップS608 YES)、演算装置105は、正常であると判断して処理をステップS601aおよびS601bに移行する。また、差Cが0以下の場合(ステップS608 NO)、演算装置105は、異常が発生したと判断して処理をステップS609に移行する。
ステップS609において、演算装置105は、車両に対して、異常を回避するための運転制御を行う。例えば、車両のタイヤが路面に対してスリップする等の異常が発生すると推測される車両の移動量を、あらかじめリミット値として指定した場合、演算装置105は、ステップS609において、車両の速度の減速処理などの運転制御を行う。
なお、図6では、ステップS608において差Cが0より大きい場合に演算装置105は正常であると判断する場合に限らない。必要に応じて、例えば、差Cが0より小さい場合に正常と判断されてもよい。
図7および図8は、図5に示したXY平面上での振幅の中心値の変位量・変位方向に基づいて、加速、減速方向や大きさを視覚的に把握する例として、本実施例に係る加速度の検出方法にリサージュ曲線を用いた場合について説明する図である。
図7に示す波形701は、加速度センサ102が出力する多波長光のうち第1の波長の光の強度をX軸上に対応付けて時系列で示したものである。同様に、波形702は、加速度センサ102が出力する多波長光のうち第2の波長の光の強度をY軸上に対応付けて時系列で示したものである。
第1の波長の光の波形701と、第2の波長の光の波形702と、からXY平面上にリサージュ曲線703を求めることができる。リサージュ曲線703は、例えば、図7に示すように円形または略円形となる。このリサージュ曲線703の中心点Pの変位によりセンサ102に加えられた力の向きを求めることができる。また、中心点Pの移動する速度からセンサ102に加えられた加速度を求めることができる。
図8は、センサ102を取付けた対象物の運動と、センサ102から求められる図7に示したXY座標系の中心点Pと、の関係を示している。なお、センサ102を取付けた対象物は単に「対象物」という。また、図8に示すXY座標系の原点をOとする。
図8に示すリサージュ曲線801〜807は、センサ102を、加速度センサ102の位置を示す座標系、すなわち、図2に示したxyz座標系のxy平面と地面とが平行となるように対象物に取付けた場合について示している。y軸(+)方向への対象物の移動を前進、y軸(−)方向への対象物の移動は後進とする。
なお、xyz座標系は、センサ102、すなわちセンサ102が取付けられた対象物の位置を示す座標系であり、XY座標系は、図7に示したリサージュ曲線703を示す座標系であることに留意されたい。
リサージュ曲線801は、対象物が停止している状態、または、等速度運動をしている状態の時に得られるリサージュ曲線の例である。したがって、例えば、加速度センサ102は、リサージュ曲線801の場合に、等速度運動を検出することができる。
リサージュ曲線802は、対象物に対してy軸(+)方向に加速度が加えられた状態、または、y軸(−)方向の等速度運動から減速度運動に移行した状態のときに得られるリサージュ曲線の例である。したがって、例えば、加速度センサ102は、リサージュ曲線802の場合に、対象物の加速度運動を検出することができる。
リサージュ曲線803は、対象物に対してy軸(−)方向に加速度が加えられた状態、または、y軸(+)方向の等速度運動から減速度運動に移行した状態のときに得られるリサージュ曲線の例である。したがって、例えば、加速度センサ102は、リサージュ曲線803の場合に、対象物の減速度運動を検出することができる。
リサージュ曲線804は、対象物に対してx軸(−)方向に加速度が加えられた状態、または、x軸(+)方向の等速度運動から減速度運動に移行した状態のときに得られるリサージュ曲線の例である。したがって、例えば、加速度センサ102は、リサージュ曲線804の場合に、対象物の左旋回運動を検出することができる。
リサージュ曲線805は、対象物に対してx軸(+)方向に加速度が加えられた状態、または、x軸(−)方向の等速度運動から減速度運動に移行した状態のときに得られるリサージュ曲線の例である。したがって、例えば、加速度センサ102は、リサージュ曲線805の場合に、対象物の右旋回運動を検出することができる。
リサージュ曲線806は、対象物に対してx軸(−)方向とy軸(+)方向に加速度が加えられた状態、または、x軸(+)方向かつy軸(−)方向の等速度運動から減速度運動に移行した状態のときに得られるリサージュ曲線の例である。したがって、例えば、加速度センサ102は、リサージュ曲線806の場合に、対象物の左旋回加速運動を検出することができる。
リサージュ曲線807は、対象物に対してx軸(+)方向とy軸(+)方向に加速度が加えられた状態、または、x軸(−)方向かつy軸(−)方向の等速度運動から減速度運動に移行した状態のときに得られるリサージュ曲線の例である。したがって、例えば、加速度センサ102は、リサージュ曲線807の場合に、対象物の右旋回加速運動を検出することができる。
以下に、本実施例に係る加速度センサ102の構成の変形例を示す。
図9は、本実施例に係る加速度センサ102の構成の第1の変形例を示す図である。
図9に示す加速度センサ900は、図2に示した構成に加えて、固定部材901をさらに備える。
固定部材901は、固定部材901の一端がフレーム201に固定され、他端が重り205−重り206間の光ファイバケーブル202に固定されている。固定部材901は、剛体であることが望ましい。固定部材901により、重り205の振動が第2の区間に伝搬することを防止するとともに、重り206の振動が第1の区間に伝搬することを防止する。すなわち、向い合って配置された重りの振動が隣り合うFBG部間に伝搬されるのを抑制することができる。
図10は、本実施例に係る加速度センサ102の構成の第2の変形例を示す図である。図10に示す加速度センサ1000は、フレーム201の代わりに対象物の一部1001、例えばECU(Engine Control Unit)などのフレームや車体のボディの一部を使用している。
本実施例に係る加速度センサ102は、特定の方向の加速度だけを検出する加速度センサに応用することができる。図11に、特定の方向の加速度だけを検出する加速度センサの構成例を示す。
加速度センサ1100は、フレーム1101と、光ファイバケーブル1102と、板バネ1103と、重り1104と、を備える。
フレーム1101は、加速度センサ1100の一部または全部を包含する中空構造の筐体である。フレーム1101は、剛体であることが望ましい。
光ファイバケーブル1102は、第3の区間に対してFBG加工が施された光ファイバケーブルである。このFBG加工により、第3の区間では、光ファイバケーブル1102のコア部に加わる応力に応じて特定の波長の光の一部または全部が反射される結果、特定の波長の光が減衰する。
光ファイバケーブル1102には、第3の区間に沿って、ポリイミドなどの樹脂でできた板バネ1103が固定されている。このとき、第3の区間の光ファイバケーブル1102が直線状に保持されるように、板バネ1103が固定されることが望ましい。
第3の区間の固定端、すなわち板バネ1103のE端は、第3の区間の光ファイバケーブル1102がx軸と平行、かつ、板バネ1103がなす平面とxy平面とが平行となるように、フレーム1101に固定されている。
第3の区間の自由端、すなわち板バネ1103のF端には、振動用の重り1104が固定されている。重り1104が固定されたF端は、板バネ1103により、xz平面上の一定範囲を振動する。微少な振動の場合、重り1104が固定されたF端は、z軸方向に振動すると近似することができる。
したがって、光ファイバケーブル1102は、z軸方向の加速度を受けたときにだけ、第3の区間で光ファイバケーブル202のコア部に応力が発生し、特定の波長の光を減衰させる。このとき光ファイバケーブル1102から出力される特定の波長の光の強度を検出することにより、特定の方向、例えば、z軸方向の加速度だけを検出することが可能となる。
図12は、本実施例に係る加速度センサの応用例を示す図である。なお、図12では、各センサの配置の見易さを優先するため、各センサ間を接続する光ファイバケーブルが省略されているが、これに限定する趣旨ではない。
図12に示す車両1200には、図11に示した3つの加速度センサを含む3軸センサ(ヨーレートセンサ)が取り付けられている。図12に示す3つの加速度センサのうち、加速度センサ1201および1202は、車両の旋回時の加速度、例えば、図12に示すz軸方向への加速度を検出する旋回センサとして使用される。以下、加速度センサ1201を「旋回センサ1201」、加速度センサ1202を「旋回センサ1202」という。
また、図12に示す3つの加速度センサのうち、加速度センサ1203は、車両の前後方向の加速度、例えば、図12に示すx軸方向への加速度を検出する加速度センサとして使用される。
ここで、旋回センサ1201は、車両の重心Gより前方に配置される。また、旋回センサ1202は、車両の重心Gより後方に配置される。これは、以下の理由からである。
車両が通常の旋回を行う場合、車両のどの位置においてもほぼ同じ旋回力が発生する。しかし、車両がスライド・スピンモードの状態となった場合、旋回の中心、すなわち、車両の重心の前後で旋回力の発生量が異なる。この場合、車両の重心の前後に旋回センサ1201および1202を配置することにより、車両の前後に発生する旋回力の差や方向の差を測定することができる。その結果、車両の旋回時の安定性(ヨーレート)の検出をより簡単に行うことができる。
以上の説明において、本実施例に係る加速度センサを用いた加速度の検出方法では、加速度センサ102および103が減衰して出力する第1乃至第4の波長の光を使用した場合を説明した。しかし、本実施例に係る加速度センサを用いた加速度の検出方法は、加速度センサ102および103が反射する反射光を使用することも可能である。この場合、例えば、加速度センサ102の第1の区間で反射する波長の光を第1の波長の光とし、第2の区間で反射する波長の光を第2の波長とすればよい。
以上に説明したように、本実施例に係る加速度センサ102および103は、図2に示したように、光ファイバケーブル202と、板バネ203および204と、重り205及び206と、により実現することができる。このように、本実施例によると、加速度センサの構造を簡潔にすることが可能となる。したがって、加速度センサの小型化も容易となる。
また、例えば、加速度検出装置100は、加速度センサ102および103の内部に備わる光ファイバケーブルと、多波長発光装置101−加速度センサ102間、加速度センサ102−加速度センサ103間および加速度センサ103−分光器104間を接続する光ケーブルと、をひと続きの光ファイバケーブルで実現することができる。すなわち、1つの光ファイバケーブルに複数の加速度センサを備えることが可能となる。
このように、本実施例によると、複数の加速度センサやFBGセンサを使用した場合であっても、配線類が増えることがない。また、光源も1つでよい。その結果、簡潔な構造の加速度検出装置を実現することが可能となる。したがって、加速度検出装置の小型化も容易となる。
なお、全てのFBG部に重りが取り付けられていなくてもよく、例えば、一部のFBG部が既知の歪みセンサあるいは衝撃センサとして用いられていてもよい。その場合、少なくとも2以上のFBG部に重りが取り付けられ、本発明のセンサとして用いられていればよい。
また、隣り合う区間のFBG部を接続する光ファイバケーブル202の長さは、重り205の振動が第2の区間のFBG部に、または、重り206の振動が第1の区間のFBG部に、伝搬されない程度に十分な長さが確保されている。これにより、一方の重りの振動が他方の重りが取り付けられた区間のFBG部に伝播されることを防止することができる。その結果、隣り合う区間のFBG部の振動がそれぞれの区間に取り付けられた重りの規制された方向以外の振動に影響されることを防止することが可能となる。
また、加速度検出装置100は、点B(a’,b’)と、前回求めた点A(a,b)と、の差分から加速度を算出する(ステップS604)。その結果、加速度検出装置は、補正に必要な回路等の装置が不要となる。なお、点Aは、点Bを求めた時点を現在とした場合における過去に求めた点ということができる。したがって、本実施例によれば、現在求めた点Bと過去に求めた点Aのように少なくとも2点から加速度を算出するということができる。また、加速度センサ102は、第1の区間におけるFBG部の長手方向と、第2の区間におけるFBG部の長手方向と、が異なる向きに配置されている。本実施例において第1の区間におけるFBG部の長手方向と、第2の区間におけるFBG部の長手方向とは90度異なる向きに配置されているので、第1の区間におけるFBG部の長手方向と、第2の区間におけるFBG部の長手方向と、で決まる2次元での加速度を検出することができる。
また、重りの取り付けられたFBG部が異なる方向に配置される場合に限らない。例えば第1の区間におけるFBG部の長手方向と第2の区間におけるFBG部の長手方向との成す角度が180度であるように配置されてもよい、つまり、少なくとも2以上のFBG部の長手方向が同じ方向であるように配置されてもよい。長手方向が同じ方向に配置されたFBG部において、梁部材が少なくともFBG部に対して異なる側に備えられる場合、同一直線上の異なる変動を検知することができる。
また、例えば、加速度センサ102の板バネ203は、第1の区間の光ファイバケーブル202がy軸と平行、かつ、板バネ203がなす平面とxy平面とが垂直となるように、フレーム201に固定されている。これにより、第1区間の光ファイバケーブル202の振動を、xy平面内の一定範囲であって、近似的にはx軸方向に制限することが可能となる。
同様に、加速度センサ102の板バネ204は、第2の区間の光ファイバケーブル202がx軸と平行、かつ、板バネ203がなす平面とxy平面とが垂直となるように、フレーム201に固定されている。これにより、第2区間の光ファイバケーブル202の振動を、xy平面内の一定範囲であって近似的にはy軸方向に制限することが可能となる。
その結果、加速度センサ102の第1の区間および第2の区間に板バネを使用することにより、例えば、図2に示すようにxy平面に平行に設置された加速度センサ102は、z軸方向に加わる加速度の影響を受けずに、x軸方向またはy軸方向またはその両方に加わる加速度だけを検出することが可能となる。
また、加速度センサ102の第1の区間と第2の区間との間に固定部材901を備えることにより、重り205の振動が第2の区間に伝搬することを防止するとともに、重り206の振動が第1の区間に伝搬することを防止することが可能となる。
フレーム201を用いることにより、加速度センサ102に含まれるFBG部と重りを1つのユニットとして対象物に取り付けることが可能となる。
100 ・・・ 加速度検出装置
101 ・・・ 多波長発光装置
102 ・・・ 加速度センサ
103 ・・・ 加速度センサ
104 ・・・ 分光器
105 ・・・ 演算装置
110〜112 ・・・ 光ファイバケーブル
201 ・・・フレーム
202 ・・・光ファイバケーブル
203 ・・・板バネ
204 ・・・板バネ
205 ・・・重り
206 ・・・重り

Claims (9)

  1. FBG(Fiber Bragg Grating)加工された複数のFBG部を有する光ファイバケーブルと、
    重りの振動方向を規制可能に、少なくとも2以上の前記FBG部に沿って設けられ、一方の端部である固定端で固定された梁部材と、
    少なくとも2以上の前記梁部材の他方の端部である自由端に取り付けられた重りと、を備え、
    前記FBG部はそれぞれ異なる反射光波長に加工され、前記FBG部のうち、前記光ファイバケーブルの線上において前記重りが向き合って配置されている一対のFBG部がある場合において、前記一対のFBG部の間を接続する前記光ファイバケーブルの長さは、前記一対のFBG部に取り付けられている前記重りの間の直線間隔より長い、
    ことを特徴とするセンサ。
  2. 少なくとも2以上の前記重りの取り付けられた前記FBG部は異なる方向に配置される、
    ことを特徴とする請求項1に記載のセンサ。
  3. 少なくとも2以上の前記重りの取り付けられた前記FBG部は直交する方向に配置される、
    ことを特徴とする請求項に記載のセンサ。
  4. 前記梁部材は、前記FBG部に沿う方向に対して垂直方向の断面形状が長軸および短軸を有する部材である、
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のセンサ。
  5. 前記光ファイバケーブルの線上において向き合って配置された重りの間に配置され、前記光ファイバケーブルを固定可能な固定部材をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のセンサ。
  6. 前記梁部材の前記固定端を固定する支持部材をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のセンサ。
  7. 前記光ファイバケーブルに多波長光を入力する光源部と、
    前記FBG部からの出力波形を取得する演算装置と、
    をさらに備える請求項1〜のいずれか1項に記載のセンサユニット。
  8. 請求項1からのいずれか1項に記載のセンサが搭載された車両。
  9. 請求項1から請求項に記載のセンサが出力する多波長光に含まれる波長のうち、FBG部に取り付けられた重りの振動に応じて変位する波長の強度を、前記重りの振動方向におけるセンサの変位として検出し、
    前記センサの変位から前記センサの振動の中心位置を算出し、
    現在または過去に算出した少なくとも2以上の前記中心位置を相対的に比較し、前記比較結果から前記センサにかけられた加速度を算出する加速度の検出方法。
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