JP5603461B1 - アルカリハライド系シンチレータ粉末の製造方法及びシンチレータ材料の製造方法 - Google Patents

アルカリハライド系シンチレータ粉末の製造方法及びシンチレータ材料の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複雑な条件制御を行うことなく、かつ、高真空下、高温下のプロセスをとることなく室温、大気中にてアルカリハライド系シンチレータ粉末を製造し、さらに大型のシンチレータシートを作成する。
【解決手段】実施形態のアルカリハライド系シンチレータ粉末の製造方法は、母体となるアルカリハライド粉末に所定mol%となるように発光中心となる添加物を添加し、アルカリハライド粉末及び添加物を、粉砕させ、あるいは、混合させるために、若しくは、衝撃力、剪断力、ずり応力あるいは摩擦力を与えるために機械的エネルギーを与えて、母体のアルカリハライド中に発光中心となる添加物イオンをドーピングする。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、アルカリハライド系シンチレータ粉末の製造方法及びシンチレータ材料の製造方法に関する。
従来、アルカリハライドを母体としたシンチレータの作成の方法としては、高真空下、高温プロセスで母体となるアルカリハライド及び発光中心となる添加物を共蒸着する真空蒸着法や、引き上げ法(CZ法)等の単結晶作成法が一般的に行われている。
特開2012−98110号公報
しかしながら、高真空下でかつ600℃を超える高温プロセスである真空蒸着法では多大な熱エネルギーを消費するのみならず、様々な箇所に蒸着物が付着するため、材料ロスが大きく、加えて発光中心となる添加物の蒸着速度制御及び濃度制御が困難であるという問題点があった。
また単結晶作成法においても、600℃を超える高温プロセスである結晶作成装置の大型化が困難であり、均一な結晶性を有する大型のシンチレータシートの作成が困難であるという問題点があった。
そこで、本発明の目的は、複雑な条件制御、高真空下の高温プロセス(例えば>600℃)等を行うことなく、室温・大気中にてアルカリハライド系シンチレータ粉末を製造する方法並びにこのアルカリハライド系シンチレータ粉末を用いて大型のシンチレータシートを作成することができるシンチレータ材料の製造方法を提供することにある。
実施形態のタリウム活性ヨウ化セシウム粉末の製造方法は、母体となるヨウ化セシウム粉末に発光中心となるヨウ化タリウムを添加し、ヨウ化セシウム粉末及びヨウ化タリウムを、粉砕させ、あるいは、混合させるとともに、衝撃力、剪断力、ずり応力あるいは摩擦力を与えるために機械的エネルギーを、励起光(X線を含む)を照射したときに得られる発光スペクトルが、母体となるヨウ化セシウム粉末の発光スペクトルからヨウ化タリウムイオンを発光中心とするタリウム活性ヨウ化セシウムの発光スペクトルとなる時間以上与えることにより、母体のヨウ化セシウム中に発光中心となるヨウ化タリウムイオンをドーピングしてタリウム活性ヨウ化セシウム粉末を得る。
図1は、アルカリハライド系シンチレータのタリウム活性ヨウ化セシウムを例としてその粉末及びシンチレータシートの製造手順の説明図である。 図2は、発光スペクトル測定結果の説明図である。 図3は、比較例及び実施例と発光強度の関係の説明図である。
次に実施形態について詳細に説明する。
図1は、アルカリハライド系シンチレータのタリウム活性ヨウ化セシウムを例としてその粉末及びシンチレータシートの製造手順の説明図である。
本実施形態においては、例としてアルカリハライド系シンチレータのタリウム活性ヨウ化セシウム粉末を製造するにあたって、母体となるアルカリハライドのヨウ化セシウムCsIの粉末及び発光中心となる添加物のヨウ化タリウムTlIの粉末を混合し、衝撃力、剪断力、ずり応力、摩擦力などの機械的エネルギーを加えて反応を行わせるメカノケミカルプロセスを適用している。
以下の説明においては、わかりやすく第1工程、第2工程と作業手順を分けて記述するが、必ずしも両工程を明確に分離する必要はなく一つの流れに統合した1工程としても問題はない。
また、以下の説明においては、アルカリハライド系シンチレータ粉末の原料を粉砕させあるいは混合させるための、若しくは、衝撃力、剪断力、ずり応力あるいは摩擦力を与えるための機械的エネルギーを与える装置の例として、めのう乳鉢(すり鉢)を用いているが、これに限定するものではない。例えば、転動ミル、衛星ミル、ジェットミル等々の機械装置にてこれらを行うことも可能である。
また、アルカリハライド系シンチレータ粉末の原料を粉砕させあるいは混合させるための、若しくは、衝撃力、剪断力、ずり応力あるいは摩擦力を与えるための機械的エネルギーを与えるに際しては、粉末原料を含めた固体間に限るものではなく、混合、粉砕、衝撃力付与、剪断力付与、ずり応力付与、摩擦力付与等を効率的に行えるのであれば、液体や気体が介在してもよいことは言うまでもなく、液体としては、蒸発容易な有機溶媒であればなおさら望ましい。
まず、アルカリハライド系シンチレータ粉末としてのタリウム活性ヨウ化セシウムの粉末を製造するにあたっては、母体となるアルカリハライドのヨウ化セシウムCsIの粉末及び発光中心となる添加物のヨウ化タリウムTlIの粉末の秤量を行う(ステップS11)。
具体的には、ヨウ化セシウムCsI10g(≒0.038mol)及びヨウ化タリウムTlI0.013g(≒3.9×10−5mol)を秤量する。
続いて、秤量したヨウ化セシウムCsIを、めのう乳鉢(すり鉢)に入れ、衝撃力、剪断力、ずり応力、摩擦力などの機械的エネルギーを加えつつ、粉砕する(ステップS12:第1工程)。
次にステップS12の粉砕処理が第1の所定時間(たとえば、10分間)を経過したか否かを判別する(ステップS13)。
ステップS13の判別において、未だ第1の所定時間が経過していない場合には(ステップS13;No)、処理をステップS12に移行して粉砕処理を継続する。
ステップS13の判別において、第1の所定時間が経過した場合には(ステップS13;Yes)、めのう乳鉢内の粉砕後のヨウ化セシウムCsI粉末にヨウ化タリウムTlI粉末を添加する(ステップS14)。ここで、ヨウ化タリウムTlIの添加量については、0.01mol%〜2.0mol%とするのが望ましい。
これは、0.01mol%未満であると、タリウムイオンTlのドーピング量が少なく、十分な発光効率が得られないからである。また、2.0mol%超であると、発光に寄与しないヨウ化タリウムTlIが増加し、材料の利用効率が低下するからである。
上述の例の場合には、添加したヨウ化タリウムTlI粉末の濃度は、約0.1mol%となっている。
この場合において、ヨウ化タリウムTlIの添加量としてのヨウ化タリウムTlIのmol%(所定mol%)は、添加物であるヨウ化タリウムTlIのmol%を変数としてアルカリハライド系シンチレータ粉末としてのタリウム活性ヨウ化セシウム単結晶の最大発光波長の強度を測定した場合に、当該強度が最大値をとるmol%となるように設定されるのが望ましい。
そして、衝撃力、剪断力、ずり応力、摩擦力などの機械的エネルギーを加えつつ、粉砕、混合を行い、ヨウ化セシウムCsI中にヨウ化タリウムTlIをドーピングする(ステップS15:第2工程)。
次にステップS15の粉砕・混合処理が第2の所定時間(たとえば、10分間)以上、経過したか否かを判別する(ステップS16)。
ここで、第2の所定時間、すなわち、母体のアルカリハライド中に発光中心となる添加物イオンをドーピングするために、母体となるアルカリハライド粉末及び添加物を、粉砕させ、あるいは、混合させるために、若しくは、衝撃力、剪断力、ずり応力あるいは摩擦力を与えるために機械的エネルギーを付与する時間は、所定の励起光(X線を含む)を照射したときに得られる発光スペクトルが、主として母体となるアルカリハライド粉末の発光スペクトルから主として発光中心となる添加物イオンの発光スペクトルとなる時間以上に設定されるのが望ましい。
ステップS16の判別において、未だ第2の所定時間が経過していない場合には(ステップS16;No)、処理をステップS15に移行して粉砕・混合処理を継続する。
ステップS16の判別において、第2の所定時間が経過した場合には(ステップS16;Yes)、ヨウ化セシウムCsI中へのヨウ化タリウムTlIのドーピングが完了し、タリウム活性ヨウ化セシウム粉末が得られるので、得られたタリウム活性ヨウ化セシウム粉末を図示しないプレス装置の金型にいれ所定の圧力を印加して、プレス成型を行い、シンチレータプレート(シンチレータペレット)とする(ステップS17)。
以上の説明のように、本実施形態によれば、メカノケミカルプロセスを用い、ヨウ化セシウム粉末とヨウ化タリウム粉末とを粉砕し、混合するだけでタリウム活性ヨウ化セシウム粉末を得ることができるので、緻密な条件制御を行うことなくタリウム活性ヨウ化セシウム粉末を得ることができる。
また、プレス成型によりシンチレータシート(シンチレータ材料)を得ることが出来るので、シンチレータシートの大型化が容易となる。さらに金型の変更でシンチレータシートの形状を容易に変更することが出来る。
以上の説明においては、シンチレータシート(シンチレータ材料)の製造時に常温でプレスする場合について説明したが、例えば、150℃に加熱した状態でホットプレスを行うように構成することも可能である。
このように構成することにより、ヨウ化セシウム粉末内へのタリウムイオンのドーピングを促進して安定にシンチレータシート(シンチレータ材料)を製造することができる。
以上の実施の形態の説明においては、アルカリハライド系シンチレータとしてタリウム活性ヨウ化セシウムCsI(TlI)に関して述べたが、これに限定するものではない。
具体的には、以下のような物質であっても適用が可能である。
(1)母体となるアルカリハライド:
LiF(フッ化リチウム)、LiCl(塩化リチウム)、LiBr(臭化リチウム)、LiI(沃化リチウム)、NaF(フッ化ナトリウム)、NaCl(塩化ナトリウム)、NaBr(臭化ナトリウム)、NaI(沃化ナトリウム)、KF(フッ化カリウム)、KCl(塩化カリウム)、KBr(臭化カリウム)、KI(沃化カリウム)、RbF(フッ化ルビジウム)、RbCl(塩化ルビジウム)、RbBr(臭化ルビジウム)、RbI(沃化ルビジウム)、CsF(フッ化セシウム)、CsCl(塩化セシウム)、CsBr(臭化セシウム)、CsI(沃化セシウム)、及びこれらの混晶系。
(2)発光中心となる添加物(ゲスト):
Tl型センター(Tl、In、Sn2+、Bi3+)を中心として、それらのハロゲン化物、TlCl(塩化タリウム)、TlBr(臭化タリウム)、TlI(沃化タリウム)、InCl(塩化インジウム)、InBr(臭化インジウム)、InI(沃化インジウム)、SnCl(塩化スズ(II))、SnBr(臭化スズ(II))、SnI(沃化スズ(II))、BiCl(塩化ビスマス(III))、BiBr(臭化ビスマス(III))、BiI(沃化ビスマス(III))。
さらに、希土類イオンとして、Tb3+イオンやEu3+イオン、Ce3+イオン等を持つもの、即ち、TbCl(塩化テルビウム(III))、TbBr(臭化テルビウム(III))、TbI(沃化テルビウム(III))、EuCl(塩化ユウロピウム(III))、EuBr(臭化ユウロピウム(III))、EuI(沃化ユウロピウ(III))、CeCl(塩化セリウム(III))、CeBr(臭化セリウム(III))、CeI(沃化セリウム(III))等。
また、以上の説明においては、アルカリハライド系シンチレータ粉末を、シンチレータシートに形成する場合を説明したが、シンチレータ材料としては、シートに限定する必要はなく粉末(パウダー)のまま用いたり、ブロック(例えば、直方体形状)などのように他の形態に形成することも可能である。
次に実施例について詳細に説明する。
以下の説明においては、アルカリハライド系シンチレータのタリウム活性ヨウ化セシウム粉末を製造する場合を例として述べる。
この場合において、母体となるアルカリハライドはヨウ化セシウムCsIであり、発光中心となる添加物はヨウ化タリウムTlIである。
まず、ヨウ化セシウムCsIとしては、ビーズ状の形状を有し、10メッシュ以下の粒径を有する純度99.999%の無水ヨウ化セシウムを用いた。
また、ヨウ化タリウムTlIとしては、純度99.99%のものを用いた。
めのう乳鉢(内径φ90mm、外径φ110mm、深さ38mm)にヨウ化セシウムCsI10gを入れ、10分間乳棒で粉砕して試料とした。この状態の試料を180g秤量し、内径がおよそφ7mmの金型に入れ、800kgfの力(≒圧力204MPa相当)で1分間プレスし、得られた外径φ7mm×厚さ1mmのペレットを第1比較例C1とした。
次に、ヨウ化タリウムTlIを0.013g(濃度0.1mol%)を加えた。この状態の試料を180g秤量し、内径がおよそφ7mmの金型に入れ、800kgfの力で1分間プレスし、得られた外径φ7mm×厚さ1mmのペレットを第2比較例C2とした。
続いて、乳棒で1分間粉砕、混合を行い、この時点で得られた試料を180g秤量し、内径がおよそφ7mmの金型に入れ、800kgfの力で1分間プレスし、得られた外形φ7mm×厚さ1mmのペレットを第3比較例C3とした。
さらに合計で10分間粉砕、混合を行い、この時点で得られた試料を180g秤量し、内径がおよそφ7mmの金型に入れ、800kgfの力で1分間プレスし、得られた外径φ7mm×厚さ1mmのペレットを第1実施例E1とした。
さらに合計で30分間粉砕、混合を行い、この時点で得られた試料を180g秤量し、内径がおよそφ7mmの金型に入れ、800kgfの力で1分間プレスし、得られた外径φ7mm×厚さ1mmのペレットを第2実施例E2とした。
さらに合計で60分間粉砕、混合を行い、この時点で得られた試料を180g秤量し、内径がおよそφ7mmの金型に入れ、800kgfの力で1分間プレスし、得られた外径φ7mm×厚さ1mmのペレットを第3実施例E3とした。
次に以下の条件で発光スペクトル測定を行った。
(1)励起光源:金門電気社製 IK3452R−F型 He−Cdレーザ
発振波長325nm、出力パワー10mW
(2)検出器:オーシャンオプティクス社製 MAYA2000PRO
裏面入射型FFT−CCDを有する裏面入射2Dディテクタマルチチャンネル分光器
・グレーティング:測定波長範囲が200〜1100nm:HC−1
・スリット:5μm
・2次光カットフィルタ付きディテクタ:OFV−200
図2は、発光スペクトル測定結果の説明図である。
図2に示すように、第1比較例C1においては、発光は見られなかった。
また、第2比較例C2、第3比較例C3、第1実施例E1〜第3実施例E3においては、粉砕・混合時間を長くするにしたがって、Tl発光中心に関係する発光バンドの強度が増加した。
ここで、図2に示すように、混合しただけの第2比較例C2でも弱い発光を示しているが、この発光は、本来のCsI:Tlのシンチレータ発光の発光ピークよりも短波長側にシフトしている。
これは、結晶内にはTlイオンは、拡散しておらず、CsI粒子の表面に付着したTlイオンからの発光と考えられる。
また、1分間混合・粉砕を行った第3比較例C3においては、発光強度が増すとともに、発光ピークが本来のタリウム活性ヨウ化セシウムCsI:Tlのシンチレータ発光の発光ピークには至らないものの、長波長側にシフトした。
また、10分間混合・粉砕を行った第1実施例E1においては、さらに発光強度が増すとともに、発光ピークが本来のタリウム活性ヨウ化セシウムCsI:Tlのシンチレータ発光の発光ピークと同様となった。
これは、10分間の混合・粉砕により、ヨウ化タリウムイオンTlがヨウ化セシウムCsI粒子中に拡散してタリウム活性ヨウ化セシウム(CsI:Tl)を形成しているものと考えられる。
図3は、比較例及び実施例と発光強度の関係の説明図である。
30分間及び60分間混合・粉砕を行った第2実施例E2及び第3実施例E3においては、発光ピークの強度がさらに増加している。より詳細には、図3に示すように、10分間混合・粉砕した第1実施例E1と比較して、60分間混合・粉砕した第3実施例E3は、発光ピーク(550nm)の強度がおよそ5倍になっている。
したがって、従来の高真空下(圧力3×10−3Pa未満)の高温プロセス(>600℃)が必須であると考えられていた蒸着法又はブリッジマン法に代えて、メカノケミカルプロセスを用い、アルカリハライド系シンチレータの母体となるアルカリハライドとしてのヨウ化セシウム粉末と、その発光中心となる添加物としてのヨウ化タリウム粉末と、を室温、大気中にて所定時間以上(好ましくは、10分間以上)、粉砕させ、あるいは、混合させるために、若しくは、衝撃力、剪断力、ずり応力あるいは摩擦力を与えるために機械的エネルギーを与えることにより発光中心となるヨウ化タリウムTlIが母体であるヨウ化セシウムCsI粒子の中に拡散し、タリウムイオンTlが発光中心を形成し、アルカリハライド系シンチレータとしてのタリウム活性ヨウ化セシウム粉末を得られることがわかった。
さらにプレス成型によりシンチレータシート(シンチレータプレート)を得ることが出来るので、シンチレータシートの大型化が容易となることがわかった。またこのシンチレータシートの片面に、発光した光を反射するための反射板としてAlフィルム等を貼ることによりシートの相対するもう一方の片面から取り出す光を増加させることが出来る。
S12…ヨウ化セシウム粉砕工程(第1工程)
S14…ヨウ化タリウム添加工程(第2工程)
S15…粉砕・混合工程(第2工程)
S16…粉砕・混合経過時間判別工程(第2工程)
S17…プレス成型工程

Claims (8)

  1. 母体となるヨウ化セシウム粉末に発光中心となるヨウ化タリウムを添加し、
    前記ヨウ化セシウム粉末及びヨウ化タリウムを、粉砕させ、あるいは、混合させるとともに、衝撃力、剪断力、ずり応力あるいは摩擦力を与えるために機械的エネルギーを、励起光(X線を含む)を照射したときに得られる発光スペクトルが、母体となるヨウ化セシウム粉末の発光スペクトルからヨウ化タリウムイオンを発光中心とするタリウム活性ヨウ化セシウムの発光スペクトルとなる時間以上与えることにより、母体のヨウ化セシウム中に発光中心となるヨウ化タリウムイオンをドーピングしてタリウム活性ヨウ化セシウム粉末を得る、
    ことを特徴とするタリウム活性ヨウ化セシウム粉末の製造方法。
  2. 前記機械的エネルギーの付与を、すり鉢、転動ミル、衛星ミル、ジェットミルの少なくとも前記ずり応力を与える機械装置で行う、
    請求項1記載のタリウム活性ヨウ化セシウム粉末の製造方法。
  3. 前記ヨウ化セシウム粉末に添加するヨウ化タリウムのmol%は、前記ヨウ化タリウムのmol%を変数としてタリウム活性ヨウ化セシウム単結晶の最大発光波長の強度を測定した場合に、当該強度が最大値をとるmol%となるように設定される、
    請求項1または請求項2記載のタリウム活性ヨウ化セシウム粉末の製造方法。
  4. 前記機械的エネルギーを付与する時間は、10分以上とされている、
    請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のタリウム活性ヨウ化セシウム粉末の製造方法。
  5. 前記ヨウ化セシウム粉末に添加するヨウ化タリウムのmol%は、0.01mol%〜2.0mol%に設定される、
    請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のタリウム活性ヨウ化セシウム粉末の製造方法。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のタリウム活性ヨウ化セシウム粉末の製造方法により製造されたタリウム活性ヨウ化セシウム粉末を秤量し、
    前記秤量された前記タリウム活性ヨウ化セシウム粉末を金型に入れてプレスしてシンチレータシートを製造する、
    シンチレータ材料の製造方法。
  7. 前記プレスを行うに際して、前記金型を加温した状態で行うホットプレスを行う、
    請求項6記載のシンチレータ材料の製造方法。
  8. 前記プレス後、シート片面にAlフィルム等の反射板を貼る、
    請求項6又は請求項7記載のシンチレータ材料の製造方法。
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