JP5602546B2 - 系統連系方法、および系統連系システム - Google Patents

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Description

本発明は、系統連系方法、および系統連系システムに関する。
地球温暖化対策、環境保護および新産業による経済の発展等から、自然エネルギーを用いた発電システムが注目されている。例えば、太陽光による発電システムは、電力会社の電力線と連系しない独立形システムと、電力会社の電力線と連系する連系形システムとに分類される。連系形システムは、発電した電力を電力線へ供給する逆潮流ありのシステムと、発電した電力を電力線へ供給しない逆潮流なしのシステムとに分類される。このような逆潮流ありの連系形システムでは、発電した電力のうち住宅で使用されずに余った電力を電力線に供給する。
図9は、従来技術に係る逆潮流ありの連系形のシステムを説明する図である。複数の太陽電池パネル901は、住宅の屋根や窓に取り付けられ、太陽光により発電し、発電した電力(直流)を接続ユニット902に出力する。接続ユニット902は、複数の太陽電池パネル901から入力された直流電力をパワーコンディショナ903に供給する。
パワーコンディショナ903は、接続ユニット902から入力された直流電力を交流電力に変換する。分電盤905は複数のスイッチを有している。また、パワーコンディショナ903は、連系保護機能を有し、電力線の電圧状態に基づき、逆潮流を行うか否かを判別する。そして、パワーコンディショナ903は、逆潮流を行うと判別したとき、分電盤905を制御して、変換した交流電力のうち住宅で使用されていない余剰電力の逆潮流を行う(売電を行う)。
この場合、パワーコンディショナ903は、分電盤905のスイッチを、発電された電力を住宅内の家電装置等(負荷)に供給し、余剰電力を送電線へ逆潮流を行うように制御する。
連系保護機能により逆潮流を行わないと判別した場合、パワーコンディショナ903は、余剰電力の逆潮流は行わず、分電盤905のスイッチを、逆潮流を行わないように制御する(出力抑圧機能)。さらに、パワーコンディショナ903は、太陽電池パネル901に対して発電量の出力制限を行う。
発電された電力が不足している場合、パワーコンディショナ903は、電力会社から電力を購入する(買電を行う)ために、分電盤905のスイッチを送電線からの電力を負荷に供給するように制御する。
電力量計906は、電力線から分電盤905へ供給された電力(買電を行った電力)の量、および分電盤905から電力線へ供給した電力(売電を行った電力)の量を計測する。制御パネル904は、電力量計906の計測結果等に基づいて、発電状態、売電状態、買電状態を表示する。
図9のような逆潮流ありの連系形のシステムにおいて、同時に複数の住宅から逆潮流が行われた場合、電力線の電圧が上昇や、系統周波数の変化などが生じるときもある。この上昇や変化が電力品質に影響を及ぼさないようにするため、パワーコンディショナ903は、電力線の電圧を監視し、電圧上昇が検出された場合には逆潮流を停止する(出力抑圧機能)。
資源エネルギー庁が平成16年10月1日に発行した「電力品質確保に係る系統連系技術要件ガイドライン」によれば、電気事業法第26条及び同法施行規定第44条の規定に基づき、標準電圧100[V]に対しての電圧変動は101±6[V]、標準電圧200[V]に対しての電圧変動は202±20[V]以内に維持する必要がある。このため、住宅からの逆潮流も、例えば電力線の電圧が107[V](電圧変動の上限)である場合は、逆潮流を停止する。
発電システムにおけるこのような出力抑圧機能によって、利用者は、本来売ることできた電力の売電を行うことができずに、経済的な損失を被ることがある。
このような連系形システムとして、特許文献1記載のシステムが知られている。このシステムは、発電手段の発電電力が負荷電力を上回り、余剰電力が発生した際に蓄電手段へ所定の充電電流を上限として充電する充電制御手段を備えている。また、このシステムは蓄電手段の放電深度の時系列変動に応じて所定の充電電流を変更して放電深度が上限値あるいは下限値に飽和しないように制御する上限電流変更手段を備える。
特開2008−154334号公報
しかしながら、従来技術では、発電した電力が負荷電力を上回った場合の余剰電力について、電力線の電圧に基づいて逆潮流を行っている。すなわち、余剰電力の売電を行っている。このため、発電された電力を電力線へ逆潮流を行って売電できる電力に制限がかかってしまい、発電された電力を有効活用できないという課題があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、発電された電力を有効活用する系統連系方法、および系統連系システムを提供する。
本発明の系統連系方法は、充電部が、発電部により発電された電力を蓄電池に充電する充電工程と、制御部が、取得した買電価格と商用電源への売電価格とを比較する比較工程と、電圧検出部が、配送電網の電圧値を検出する電圧検出工程と、制御部が、前記電圧検出工程によって検出された電圧値が所定の電圧範囲内である場合かつ前記売電価格が前記買電価格より高い場合に、前記充電された電力を負荷に供給せず商用電源への逆潮流を行うように制御し、前記電圧値が所定の電圧範囲内である場合かつ前記買電価格が前記売電価格より高い場合に、発電量を抑圧せず前記充電された電力を前記負荷に供給し、余剰の電力を商用電源への逆潮流を行うように制御する制御工程と、を有することを特徴としている。
また、本発明に係る系統連系方法において、前記制御部が、系統連系システムの制御に関する設定データを取得する設定データ取得工程を有し、前記制御部は、前記制御工程において、前記電圧検出工程によって検出された電圧値が所定の電圧範囲外である場合、前記設定データ取得工程で取得された設定データに基づき、前記充電された電力が充電された時刻とは別の前記電圧値が所定の電圧範囲内である時刻にずらして逆潮流を行うように制御するようにしてもよい。
また、本発明に係る系統連系方法において、前記制御部が、系統連系システムの制御に関する設定データをさらに取得する設定データ取得工程を有し、前記制御工程で、前記取得された設定データに基づき、前記充電された電力を時分割して逆潮流による商用電源への売電と商用電源からの買電とを交互に行うように制御するようにしてもよい。
また、本発明に係る系統連系方法において、前記充電工程で、複数の発電部により発電された電力の総量に基づき、前記発電された電力を少なくとも1つの充電部に充電し、
前記制御工程で、前記充電部に充電された電力を商用電源への逆潮流を行うように制御するようにしてもよい。
本発明の系統連系システムは、発電部と、蓄電池と、前記発電部により発電された電力を前記蓄電池に充電する充電部と、商用電源からの買電価格と商用電力への売電価格を取得するデータ取得部と、配送電網の電圧値を検出する電圧検出部と、前記電圧検出によって検出された電圧値が所定の電圧範囲内である場合かつ前記売電価格が前記買電価格より高い場合に、前記充電された電力を負荷に供給せず商用電源への逆潮流を行うように制御し、前記電圧値が所定の電圧範囲内である場合かつ前記買電価格が前記売電価格より高い場合に、発電量を抑圧せず前記充電された電力を前記負荷に供給し、余剰の電力を商用電源への逆潮流を行うように制御する制御部と、を備えることを特徴としている。
本発明によれば、発電された電力を有効活用する系統連系方法、および系統連系システムを提供することができる。
第1実施形態に係る系統連系システム1のブロック図である。 送配電網のある電力線に、複数の系統連系システムが接続されている場合の一例を説明する図である。 同実施形態に係る時間シフトによる制御を説明する図である。 同実施形態に係る時分割による制御を説明する図である。 同実施形態に係る系統連系システム1の動作の一例を示すフローチャートである。 従来技術における系統連系システムと本実施形態における系統連系システムとの年間光熱費の一例を説明する図である。 従来技術の比較例1と2における消費電力および発電電力の1日のパターンの一例である。 第2実施形態における系統連系システム400のブロック図である。 従来技術に係る逆潮流ありの連系形システムを説明する図である。
以下、図面を用いて本発明について詳細に説明する。なお、本発明は係る実施形態に限定されず、その技術思想の範囲内で種々の変更が可能である。
[第1実施形態]
図1は、本実施形態に係る系統連系システム1のブロック図である。
図1のように、本実施形態における系統連系システム1は、太陽電池11、パワーコンディショナ12、分電部13、制御部20、制御パネル部21、充放電コントローラ30、蓄電池31、および電圧検出部40を備えている。また、系統連系システム1は、送配電網の電力線と、負荷50とに接続されている。
また、系統連系システム1(制御パネル部21)には、利用者により手動で、またはインターネット等の回線を通じて、利用者の用途に応じた設定データ(以下、設定データという)が入力される。この設定データは、例えば、太陽電池11の最大発電量、蓄電池31の容量、電力会社の買電価格および売電価格等のデータ、系統連系システム1の運用の仕方(売電を行う優先度等)に関する情報である。あるいは、これらの設定データを、系統連系システム1の設置業者が入力するようにしてもよい。
太陽電池11(発電部という)は、複数の太陽電池セルが耐久性パッケージに収められている。太陽電池セルは、例えば多結晶シリコン太陽電池セル、アモルファス・シリコン太陽電池セル、あるいは化合物半導体太陽電池セルである。太陽電池11は、住宅の屋根や窓、あるいは地上に設置されている。太陽電池11は、太陽光により発電した電力をパワーコンディショナ12と充放電コントローラ30に出力する。なお、太陽電池11から出力される電力は直流電流によるものである(この電力を直流電力とも称す)。
パワーコンディショナ12には、太陽電池11から直流電力が入力され、制御部20から制御信号が入力される。パワーコンディショナ12は、制御部20から入力された制御信号に基づき、太陽電池11から入力された直流電力を交流電力(交流電流による電力)に変換し、変換した交流電力を分電部13に出力する。また、パワーコンディショナ12は、電力線の電圧の上昇や系統周波数の変化等、送配電網へ悪影響を及ぼさないように出力電力を制御する(連系保護機能)。
分電部13には、パワーコンディショナ12から交流電力が入力され、直流・交流変換部32から交流電力が入力され、送配電網の電力線から交流電力が入力され、制御部20から制御信号が入力される。また、分電部13は、複数のスイッチを備え、制御部20から入力された制御信号に基づきこれらのスイッチを切り替える。これにより、分電部13は、以下のような状態にスイッチを切り替える。
[1]パワーコンディショナ12から出力された電力を、住宅内の家電装置等の負荷50に供給するようにスイッチを切り替える。
[2]蓄電池31から放電された電力を、住宅内の家電装置等の負荷50に供給するようにスイッチを切り替える。
[3]送配電網の電力線と負荷50を接続し、送配電網の電力線から購入する電力を、負荷50に供給するようにスイッチを切り替える(買電を行う)。
[4]蓄電池31から放電された電力を、送配電網の電力線に接続して逆潮流を行う(売電を行う)状態にスイッチを切り替える。
また、分電部13は、送配電網の電力線から供給された電力(買電を行った電力)の量(買電量という)と送配電網の電力線に供給した電力(売電を行った電力)の量(売電量という)とを計測する。分電部13は、計測した買電量を示す情報と買電量を示す情報とを制御部20に出力する。
制御部20には、分電部13から買電量を示す情報と売電量を示す情報が入力され、制御パネル部21から設定データが入力される。また、制御部20には、電圧検出部40から送配電網の電力線の電圧値(電力線の電圧値という)が入力され、充放電コントローラ30から蓄電池31に蓄えられている電力量(充電容量という)を示す情報が入力される。
制御部20は、入力された買電量を示す情報、売電量を示す情報、電力線の電圧値、充電容量を示す情報に基づいて、制御信号を生成する。制御部20は、生成した制御信号によりパワーコンディショナ12、充放電コントローラ30、および分電部13を制御する。また、制御部20は、各部から入力された買電量を示す情報、売電量を示す情報、電力線の電圧値、充電容量を示す情報を制御パネル部21に出力する。
制御パネル部21には、上述のように、利用者により手動で、またはインターネット等の回線を通じて、設定データが入力される。
制御パネル部21は、制御部20から入力された買電量を示す情報、売電量を示す情報、電力線の電圧値、充電容量を示す情報を制御パネル部21が備える表示部に表示する。
充放電コントローラ30には、太陽電池11から発電された直流電力が入力され、制御部20から制御信号が入力される。充放電コントローラ30は、入力された制御信号に基づき、蓄電池31への充電または蓄電池31からの放電を制御する。また、充放電コントローラ30は、蓄電池31に蓄えられている充電容量を計測し、計測した充電容量を示す情報を制御部20に出力する。
蓄電池31は、充放電コントローラ30の制御により、太陽電池11が発電した直流電力を充電して蓄える。また、蓄電池31は、充放電コントローラ30の制御により、充電した直流電力を直流・交流変換部32に出力する(放電する)。
直流・交流変換部32は、蓄電池31から入力された直流電力を交流電力に変換し、変換した交流電力を分電部13に出力する。なお、充放電コントローラ30、蓄電池31および直流・交流変換部32を充電部ともいう。
電圧検出部40には、分電部13から送配電網と同電位の電圧が入力される。電圧検出部40は、分電部13から入力された電圧の電圧値を計測し、計測した電圧値を制御部20に出力する。
図2は、送配電網のある電力線に、複数の系統連系システム1が接続されている場合の一例を説明する図である。図2(a)は、システム全体の概略構成を示す図である。
図2(a)において、送配電網の電力線には、3つの系統連系システム120、130、140が接続されている。ここで、系統連系システム120、130は、図1の系統連系システム1であり、系統連系システム140は出力抑圧機能(電力線の電圧が閾値を超える場合に逆潮流を停止する機能)を有する系統連系システムである。系統連系システム120、130、140は、それぞれ、太陽電池124、134、144(図1の太陽電池11)と、パワーコンディショナ123、133、143(図1のパワーコンディショナ12)とを備える。各系統連系システム120、130、140には、それぞれ負荷122、132、142(図1の負荷50)が接続されている。
送配電網の電力線には、配電用変電所100から伝送路を介して、例えば6600[V](ボルト)の電圧が供給されている。符号101、111、121、131を付した図形は、それぞれ、変圧器101、111、121、131を表す。変圧器101、111、121、131は、送配電網の電力線から供給された電圧を、100[V]または200[V]に降圧する。変圧器101、111、121は、降圧した電圧をそれぞれ負荷102、112、系統連系システム120に供給する。変圧器131は、降圧した電圧を系統連系システム130および140に供給する。
なお、図2(a)において、系統連系システム120、130は、それぞれ、太陽電池124、134とパワーコンディショナ123、133を備えるように模式的に表しているが、図1の各部(分電部13等)も備えている。
図2(b)は、配電用変電所の変圧器からの距離に対する電圧の変化を説明する図である。図2(b)において、縦軸は電力線にかかる電圧を表し、横軸は配電用変電所100の変圧器からの距離(変電所距離という)を表す。この図は、図2(a)の場合の図である。つまり、配電用変電所100の変圧器から変圧器101、111、121、131との接続箇所への変電所距離は、変圧器101、111、121、131の順に大きくなる。
図2(b)において、曲線g1は、系統連系システム120、130、および140からの逆潮流が行われている場合を示す。曲線g2は、系統連系システム120、130、および140からの逆潮流が行われていない場合を示す。また、破線g3は107[V]の電圧、破線g4は95[V]の電圧を示す。つまり、破線g3、g4は、それぞれ、標準電圧100[V]の場合の適正な電圧の上限値、下限値を表す。
図2(b)において、変圧器101、111、121および131を介した標準電圧が100[V]の場合、系統連系システム120、130および140は、適正電圧を破線g3とg4との間の電圧101±6[V]に維持する必要がある(例えば、資源エネルギー庁が平成16年10月1日に発行した「電力品質確保に係る系統連系技術要件ガイドライン」に則る)。
系統連系システム120と130により送配電網の電力線に逆潮流が行われている場合、各負荷122、132および142に印加される電圧は、図2(b)の曲線g1のように逆潮流に応じて昇圧する。この結果、従来技術における系統連系システム140は、出力抑圧機能が働き、逆潮流を行うことを抑圧する。
[系統連系システムの動作]
次に、本実施形態における系統連系システム130の動作を、図1、図3〜図5を用いて説明する。
[時間シフトによる逆潮流の制御について]
図3は、本実施形態における時間シフトによる逆潮流の制御を説明する図である。ここで、時間シフトによる逆潮流の制御とは、太陽電池11が発電した電力を蓄電池31に充電させ、一定期間の経過後に放電させる、制御部20による制御をいう。すなわち、この制御は、発電された時刻と、逆潮流を行う時刻をずらす(時間シフトする)制御である。
図3において、横軸は時間を表し、縦軸は逆潮流の電力(逆潮電力という)のレベルを表している。曲線g201は、制御部20が、電力線の電圧に基づき、逆潮流を行うと判別した場合における逆潮電力の推移の一例を表している。この場合、逆潮電力の推移は、太陽電池11による発電量の時間推移と一致する。
曲線g201のように、時刻t1からt3に向けて逆潮電力のレベルが高くなり、時刻t3で発電電力のレベルがピークになり、時刻t3〜t5まで、逆潮電力のレベルが徐々に下がっていく。この変化は、例えば、日中の発電量の推移でもある。
曲線g202は、電力線の電圧に基づき、制御部20が時間t1〜t2において売電を行わないと判別し、時刻t2〜t6において売電を行うと判別した場合、つまり、逆潮流を行う制御を行った場合における逆潮電力の時間推移の一例を示す。
この場合、制御部20は、時刻t1〜t2の期間、発電された電力を蓄電池31に充電を行う。
時刻t2において、電力線の電圧に基づき、逆潮流を行うと判別した場合、制御部20は、パワーコンディショナ12、分電部13、および充放電コントローラ30とに対して、蓄電池31に充電されている電力の逆潮流を行う制御信号を出力する。時刻t2〜t6の期間、制御部20は、蓄電池31に充電されている電力を送配電網の電力線へ出力させる制御、つまり逆潮流を行う制御をする。
すなわち、制御部20は、充電された電力を、充電された時間とは別の時間にずらして(時間シフト)、電力線に出力させる。
すなわち、本実施形態に係る系統連系システム1においては、電力線の電圧が所定の電圧以上であり逆潮流を行うことができない場合、従来技術のように発電量を抑圧しない。系統連系システム1は、発電された電力を蓄電池31に充電し、充電した電力を逆潮流を行うことができる時刻にずらして逆潮流を行う。
制御部20が、このような制御を行うことで、住宅内の負荷に対しては購入した商用電力を用い、発電された電力をできる限り全量、逆潮流して売電を行うことができるようになる。この結果、発電された電力を効率的に売却することができ、利用者にとって系統連系システム1の設置や維持にかかるコストを回収しやすくなるので、系統連系システム1の普及を図ることができる。
例えば、制御部20は、系統連系システム1が設置されている住宅の消費電力が少ない時間帯に逆潮流による売電を行うように制御することで、発電された電力が住宅で消費される量を抑え、売電できる電力量を増やすことができる。
[時分割による逆潮流の制御について]
図4は、本実施形態における時分割による制御を説明する図である。
図4において、点Aは、分電部13とパワーコンディショナ12との間の伝送路における地点を表す。点Bは、送配電網の電力線と分電部13との間の伝送路における地点を表している。また、図4の上図のうち左図および右図において、横軸は時間であり、縦軸は電圧を示す。
発電された電力をできる限り全量、逆潮流を行うには、発電された電力を使わず、負荷50に供給する電力を電力会社から購入する(買電を行う)。このような場合、逆潮流を行いながら同時に買電を行うことが望ましい。
このため、制御部20は、分電部13のスイッチを時分割して交互に切り替えることで、点Aから点Bに電流が流れる状態と、点Bから点Aに電流が流れる状態とに交互に切り替えて制御する。この結果、あたかも、A点とB点との間に双方向に電流が流れているかのように制御することができる。
図4において、曲線g211は、太陽電池11の発電した直流電力をパワーコンディショナ12で交流電力に変換した後、パワーコンディショナ12が出力する交流電力の電圧波形(電圧の波形を電圧波形という)を表している。曲線g212は送配電網の電力線が供給する電圧の電圧波形を表している。また、曲線g221はA点における電圧波形を表し、曲線g222はB点における電圧波形を表している。
制御部20は、時刻t11〜t12の期間、および時刻t13〜t14の期間、分電部13に逆潮流を行わせる制御信号を出力する。また、制御部20は、時刻t12〜t13の期間、および時刻t14〜t15の期間、分電部13に買電を行わせる制御信号を出力する。この結果、時刻t11〜t12の期間、および時刻t13〜t14の期間、A点からB点に電流が流れ、逆潮流(売電)が行われる。そして、時刻t12〜t13の期間、および時刻t14〜t15の期間、B点からA点に電流が流れ、買電が行われる。
なお、各波形(g211、g212、g221、およびg222)は、時分割制御の動作を説明するためのイメージであり、実際の波形とは異なる場合もある。
すなわち、本実施形態に係る系統連系システム1は、充電した電力の電力線への出力と、電力線からの電力の購入を交互に切り替える。電力線の電圧が所定の電圧以上であり逆潮流を行うことができない場合、従来技術のように発電量を抑圧しない。系統連系システム1は、時間シフト制御を併用し、発電された電力を蓄電池31に充電を行い、逆潮流を行うことができる時刻にずらして充電した電力の電力線への出力と、電力線からの電力の購入を交互に切り替える。
系統連系システム1では、制御部20がこのような制御を行うことで、住宅内の負荷50に対しては購入した商用電力を用い、発電電力をできる限り全量、逆潮流を行い、すなわち売電を行うことができる。この結果、系統連系システム1では、経済的に高い効率で発電電力の売電を行うことができ、利用者にとって系統連系システム1の設置や維持にかかるコストを回収しやすくなり、系統連系システム1の普及が図られる。
次に、図5を用いて、充電、売電処理について説明する。図5は、本実施形態に係る系統連系システム1の動作の一例を示すフローチャートである。この図は、系統連系システム1、充電を行う処理、および売電を行う処理を含む動作の一例である。なお、初期状態では、蓄電池31には充電が行われていず、空の状態である。
制御パネル部21は、電力会社の買電価格および売電価格の情報を含む利用者の用途に応じた設定データを取得し、取得した設定データを制御部20に出力する(ステップS1;取得工程)。
次に、制御部20には、制御パネル部21から設定データが入力される。次に、制御部20は、入力された設定データの中から、電力会社の買電価格および売電価格を抽出する(ステップS2;取得工程)。
次に、制御部20は、抽出した電力会社の買電価格と売電価格とを比較し、売電価格の方が買電価格より高いか否かを判別する(ステップS3;比較工程)。
売電価格の方が買電価格より高いと判別した場合(ステップS3;Yes)、制御部20は、蓄電池31に充電された電力の売電を行い、購入した電力を負荷50に供給するように制御モード(売電を行うモード)を切り替える(ステップS4;制御工程)。
売電価格の方が買電価格より安いと判別した場合(ステップS3;No)、制御部20は、蓄電池31に充電された電力を負荷50に供給し、負荷50に供給して余った電力の逆潮流を行い、売電を行うように制御モード(余電力売電モード)を切り替える(ステップS5;制御工程)。
次に、制御部20は、電圧検出部40が検出した電圧値が標準電圧値に対する上限、すなわち送配電網の電圧が107[V]以下であり、逆潮流を行うことができる電圧値であるか否かを判別する(ステップS6)。
逆潮流を行うことができる電圧値と判別された場合(ステップS6;Yes)、充電コントローラ30に蓄電池31に充電されている容量を確認する指示を出力する。逆潮流を行うことができない電圧値と判別された場合(ステップS6;No)、ステップS11に進む
充放電コントローラ30は、受け取った確認指示に基づき、蓄電池31の充電容量を取得し、取得した充電容量を示す情報を制御部20に出力する。制御部20は、充放電コントローラ30から入力された蓄電池31の充電容量が所定の容量以上であるか否かを判別する(ステップS7)。
蓄電池31の充電容量を所定の容量以上であると判別した場合(ステップS7;Yes)、制御部20は、パワーコンディショナ12と分電部13に逆潮流を行う制御信号を出力し、分電部13に直流・交流変換部32からの出力を負荷50に供給しないように制御する制御信号を出力する(ステップS8;制御工程)。
次に、制御部20は、充放電コントローラ30に、蓄電池31への直流電流の出力を停止させる制御、つまり、蓄電池31への充電を停止させる制御信号を出力する。次に、制御部20は、充放電コントローラ30に、蓄電池31に充電されている電力を放電するように制御する制御信号を出力する(ステップS9;制御工程)。
次に、制御部20は、入力された設定データに基づき、時間シフトによる逆潮流の制御をするか、または、時分割による逆潮流の制御をするかを選択し、選択した制御をする(ステップS10;制御工程)。
この結果、系統連系システム1は、発電された電力を、送配電網へ逆潮流を行い、すなわち売電を行う。
一方、逆潮流を行うことができない電圧値と判別した場合(ステップS6;No)、または蓄電池31の充電容量が所定の容量未満であると判別した場合(ステップS7;No)、制御部20は、パワーコンディショナ12と分電部13に逆潮流を行わない制御信号を出力する(ステップS11;制御工程)。また、制御部20は、充放電コントローラ30に蓄電池31へ直流電流を出力し、つまり、蓄電池31へ充電を行う制御信号を出力する(ステップS12;制御工程)。
この結果、系統連系システム1は、逆潮流は行わず、蓄電池31への充電を行う(充電工程)。
ステップS10、またはステップS12終了後、ステップS1に戻り、以下、ステップS1〜ステップS12を繰り返す。
[年間光熱費の比較]
図6は、従来技術に係る系統連系システムと本実施形態に係る系統連系システムとの年間光熱費の一例を説明する図である。
図6において、比較例1は、従来技術に係る蓄電池を備えていない系統連系システムの例である。比較例2は、従来技術に係る蓄電池を備えている系統連系システムの例である。比較例3は、本実施形態に係る系統連系システム1を適用した例である。比較例1、比較例2および比較例3ともに、太陽電池の発電量は6[kW](キロワット)である。また、比較例1、比較例2、および比較例3は、送配信網の電力線は、1本、すなわち買電と売電とを共通の1本の電力線を用いて行う。
比較例1の構成において、蓄電池を有していないため、発電された電力の内、余った電力の売電を行う。また、送配電網の電力線の電圧が所定の電圧以上の場合には出力抑圧機能が働く。
この結果、図6のように、年間の合計売電量は1510[kWh](キロワット時)である。例えば、買い取り価格が48円/kWhである場合、年間の合計売電価格(年間売電価格)は約7万2千円である。この場合、発電できない時間帯などに、電力会社から購入した電力を用いる。そして、購入される年間の合計買電量(年間買電価格)は、深夜時間帯は2132[kWh]、朝晩の時間帯は2812[kWh]、昼間の時間帯は255.4[kWh]であり、合計は5180[kWh]である。これらの年間の合計買電量を換算すると、約9万9千円である。この結果、比較例1の系統連系システムの場合、年間の光熱費は、年間買電価格から年間売電価格を差し引いた金額(年間光熱費)、つまり利用者が1年間に光熱費として負担する金額は、2万7千円である。
比較例2の系統連系システムは、6[kWh]の蓄電池を有する系統連系システムの例である。
比較例2の系統連系システムは、発電された電力の内、余った電力の売電を行う。この場合においても、比較例1と同様に、送配電網の電力線の電圧が所定の電圧以上の場合には出力抑圧機能が働く。このように、逆潮流を行うことができない(売電を行うことができない)とき、蓄電池に充電を行い、充電した電力の売電を行う。または、充電された電力を、例えば発電ができない時間帯の夜間などに用いる。
この結果、図6のように、年間売電量は3770[kWh]である。例えば、買い取り価格が48円/kWhである場合、年間売電価格は約18万1千円である。この場合、発電できない時間帯や発電された電力を充電している間などに、購入した電力を用いる。そして、購入される年間の合計買電量は、深夜時間帯は3885[kWh]、朝晩の時間帯は1505[kWh]、昼間の時間帯は32.9[kWh]であり、合計は5423[kWh]である。これらの年間の合計買電量を換算すると、約8万円である。すなわち、比較例1に対しては、蓄電池を有しているため、年間1万9千円に相当する電力を、系統連系システムによる発電でまかなうことができたことを表している。
また、比較例2の系統連系システムは、比較例1の系統連系システムと比較して、より多くの電力の売電を行うことができる。この結果、比較例2の系統連系システムにおける年間光熱費は、約−10万1千円である。すなわち、比較例2の系統連系システムは、買電による支払いより、売電による収入の方が約10万1千円多い。
比較例3(本実施形態)の系統連系システム1は、本実施形態における図1の構成であり、6[kWh]の蓄電池を備える系統連系システム1である。この場合、制御部20は、発電された電力を、できるだけ使用せずに売電を行うように制御する。また、比較例3において、時分割制御を行い、電力線への売電と電力線への買電を交互に行う。
この結果、図6のように、年間売電量は5020[kWh]である。例えば、買い取り価格が48円/kWhである場合、年間の合計売電価格は約24万1千円である。この場合、制御部20は、住宅で使用する電力は買電で賄うように制御する。このため、比較例3の系統連系システム1では、購入される年間買電量が、比較例1と比較例2との系統連系システムより増え、深夜時間帯は3885[kWh]、朝晩の時間帯は2596[kWh]、昼間の時間帯は194[kWh]であり、合計は6676[kWh]である。これらの年間買電量に対する年間買電価格は、約10万8千円である。
このように、系統連系システム1では、発電された電力をできるだけ売電を行うように制御するので、比較例1と比較例2との系統連系システムと比較して、さらに多くの電力の売電を行うことができる。
この結果、年間光熱費は、約−13万3千円である。すなわち、系統連系システム1は、買電による支払いより、売電による収入の方が約13万3千円多い。




なお、年間買電料金の計算は、次式(1)と次式(2)を用いて算出した。
年間買電料金=各月の買電料金の和 ・・・(1)
各月の買電料金=深夜時間帯の料金単価×深夜時間帯の月電気使用量
+朝晩時間帯の料金単価×朝晩時間帯の月電気使用量
+日中時間帯の料金単価×日中時間帯の月電気使用量
+基本料金 ・・・(2)
また、年間売電料金の計算は、次式(3)と次式(4)を用いて算出した。
年間売電料金=各月の売電料金の和 ・・・(3)
各月の売電料金=買取の料金単価×逆潮電力量 ・・・(4)
以上のように、比較例1、比較例2の系統連系システムおよび系統連系システム1(比較例3)の年間光熱費を比較すると、系統連系システム1、比較例2の系統連系システム、比較例1の系統連系システムの順に、低くなる(図6では、経済性の高い順(年間光熱費が低い順)に「◎」、「○」、「△」)。つまり、系統連系システム1の年間光熱費が最
も低く、系統連系システムによる収入があってその収入が最も高い。
図7は、従来技術の比較例1と比較例2の系統連系システムにおける消費電力および発電電力の1日(1月1日)のパターンの一例である。図7において、横軸は時刻を表し、縦軸は電力を表している。曲線g301は比較例1の系統連系システムにおける電力負荷であり、曲線g302は、系統連系システム(PVシステム;Photovoltaicシステム)による発電電力であり、曲線g303は、比較例2の系統連系システムにおける電力負荷である。
図7のように、発電は時刻6時頃から16時頃まで行われ、時刻10時頃にピークになる。比較例1の系統連系システムの場合、蓄電池を備えていないため、曲線g301のように発電量が少ない時間帯は買電を行っている。一方、蓄電池を有している比較例2の系統連系システムの場合、曲線g303のように発電量が多い時間帯には、発電された電力のうち、余剰な電力を蓄電池に充電している。また、比較例2では、曲線g303のように発電が行われていない時間帯と発電量が少ない時間帯、例えば、時刻5時〜8時に充電された電力を用いる。
この結果、比較例2の系統連系システムでは、朝晩、昼間の買電量が減少し、買電料金の安い深夜時間帯に買電の電力を用いる。この結果、比較例1の系統連系システムより年間の売電量が増え、年間売電価格が増加している。
このように、比較例2の系統連系システムでは、余った電力を蓄電池に充電して、発電電力が少ないときに放電して利用する。これに対して、系統連系システム1(比較例3)の場合、比較例2の系統連系システムように余った電力を蓄電池に充電して、発電電力が少ないときに放電して利用するのではなく、発電量が多い時間帯においても発電された電力をできるだけ使用しないように制御部20が制御する。そして、系統連系システム1では、負荷50に供給する電力は購入した電力を用い、発電電力を蓄電池に充電し、充電された電力と購入する電力とを時分割制御により、交互に行うように制御部20が制御する。
すなわち、住宅の負荷50で使用する電力は、送配電網の電力線から買電を行い、購入した電力を負荷50に供給するように制御する。そして、発電され、蓄電池に蓄えられた電力を、電力線に逆潮流を行う(売電を行う)ように制御する。この結果、発電された電力の売電を効率的に行うことができる。
以上のように、本実施形態に係る系統連系システム1では、売電価格と買電価格のデータを取得する。そして、制御部20が、取得した売電価格と買電価格とを比較し、売電価格の方が買電価格より高い場合、発電された電力を負荷50よりも優先して蓄電池31に充電し、充電した電力の逆潮流を行うように制御する。この結果、発電された電力の売電を効率的に行え、系統連系システム1を設置した利用者にとって設置費用を早期に回収することができるようになる。このため、利用者は、系統連系システムを設置しやすくなるので、系統連系システムの普及を促す効果もある。
また、本実施形態においては、制御部20をパワーコンディショナ12と別に備える例を説明したが、制御部20を例えばパワーコンディショナ12に内蔵するようにしてもよい。また、同様に、充電コントローラ30および直流・交流変換部32の機能をパワーコンディショナ12が備えるようにしてもよい。また、買電価格と売電価格を、制御パネル部21が、インターネット回線に接続されているパソコンから取得する例を説明したが、制御パネル部21が直接、これらのデータを取得するようにしてもよく、あるいは制御部20が直接、取得するようにしてもよい。あるいは、携帯電話等で、利用者が買電価格と売電価格を取得し、取得した買電価格と売電価格を制御パネル部21から入力するようにしてもよく、あるいは取得した買電価格と売電価格のデータを、携帯電話からデータケーブルを介して、または赤外線通信等で制御パネル部21に送信するようにしてもよい。
[第2実施形態]
上記第1実施形態では、1戸の住宅が系統連系システム1を用いる場合について説明した。本実施形態では、複数の住宅、事務所等で構成されるコミュニティで用いられる系統連系システムについて説明をする。本実施形態に係る系統連系システム400は、このコミュニティ全体で発電される電力を効率的に制御する。
図8は、本実施形態に係る系統連系システム400のブロック図である。図8のように、本実施形態における系統連系システム400は、n組(nは2以上の自然数)の太陽電池(B〜B)402−1〜402−nとパワーコンディショナ(PV〜PV)403−1〜403−nのペアを備える太陽発電システム401−1〜401−n、交流・直流変換部430、充放電コントローラ431、蓄電池432、電圧検出部440、および制御部420を備えている。また、各太陽発電システム401−1〜401−nには、各々負荷410−1〜410−nが接続されている。なお、図8において、各パワーコンディショナ403−1〜403−nは、第1実施形態に係る分電部13が持つ機能と同様の機能を有するが、パワーコンディショナ403−1〜403−nと分電部は別に設けられてもよい。
本実施形態に係る系統連系システム400は、例えば、10軒程度の住宅の各戸に太陽発電システム401−1〜401−nを施工主または利用者が設置する。そして、これら太陽発電システム401−1〜401−nのパワーコンディショナ403−1〜403−nを、施工主または利用者により同一の送配電網(電力線)に接続する(なお、送配電網(電力線)とパワーコンディショナとの接続は、専門家が行う。各太陽発電システム401−1〜401−nの取り付けは、専門家が行う。このことを便宜上「施工主または利用者」が行うとする)。
図8において、太陽電池402−1〜402−nは、太陽光により発電された電力を、各パワーコンディショナ403−1〜403−nに出力する。
パワーコンディショナ403−1〜403−nには、太陽電池402−1〜402−nが発電された電力がそれぞれ入力され、さらに制御部420から制御信号が入力される。パワーコンディショナ403−1〜403−nは、太陽電池402−1〜402−nから入力された直流電力を交流電力に変換する。パワーコンディショナ403−1〜403−nは、制御部420からの制御信号に基づき、発電された電力を交流・直流変換部430に出力する。
制御部420には、設定データが入力され、電圧検出部440から電力線の電圧値が入力される。なお、設定データとは、電力会社の買電価格と売電価格、各太陽発電システム401−1〜401−nの各太陽電池402−1〜402−nの容量、売電を優先的に行うか、余剰電力の売電を行うかなどの運用情報等である。
制御部420は、入力された設定データに基づき、各負荷410−1〜410−nに購入した電力を供給するか、発電された電力を供給するかの制御信号を生成し、生成した制御信号を各パワーコンディショナ403−1〜403−nに出力する。また、制御部420は、入力された設定データに基づき、発電された電力を各パワーコンディショナ403−1〜403−nから交流・直流変換部430に出力するように制御し、充放電コントローラ431に発電された電力を、蓄電池432に充電するように制御する。また、制御部420は、電圧検出部440から入力された電力線の電圧値に基づき、充放電コントローラ431に対して蓄電池432に充電されている電力を放電する制御を行い、放電された電力を送配電網の電力線に逆潮流を行う(売電を行う)制御を行う。
また、例えば、制御部420は、設定データ、発電電力を示す情報、検出電圧値、および充電容量を示す情報に基づいて、逆潮流を行わせる太陽発電システム401−1〜401−nを選択する。具体的には、全ての太陽発電システム401−1〜401−nが逆潮流を行うことができる場合でも、送配電網の電圧値が107[V]を超えない電力の逆潮流を行うように、逆潮流を行う太陽発電システム401−1〜401−n(例えば、401−1と401−2)を選択する。
制御部420は、選択した太陽発電システム401−1〜401−n(例えば、401−1と401−2)と充放電コントローラ431に対して逆潮流を行わせる制御信号を出力し、残りの太陽発電システム401−1〜401−n(例えば、401−n)には、充電を行わせる制御信号を出力する。
また、例えば、売電価格が買電価格より高い場合、制御部420は、逆潮流を行わせる太陽発電システム401−1〜401−nと充放電コントローラ431に対して、太陽電池402−1〜402−nの発電電力または蓄電池432の充電電力の電力線への供給(売電)を、負荷410−1〜410−nへの供給よりも優先させる制御を行う。換言すれば、制御部420は、電力線から供給される(買電)電力を、発電電力および蓄電池432の充電電力より優先させて、負荷410−1〜410−nに供給する制御を行う。なお、この場合においても、制御部420は、パワーコンディショナ403−1〜403−nに対して時分割による逆潮流の制御を行ってもよいし、時間シフトによる逆潮流の制御を行ってもよい。時分割による逆潮流の制御および時間シフトによる逆潮流の制御は、第1実施形態と同じであるので説明は省略する。
交流・直流変換部430には、送配電網の電力線を介して、各太陽発電システム401−1〜401−nから電力が入力される。交流・直流変換部430は、入力された交流電力から直流電力に変換し、変換した直流電力を充放電コントローラ431に出力する。また、交流・直流変換部430には、充放電コントローラ431から直流電力が入力される。交流・直流変換部430は、入力された直流電力を交流電力に変換し、変換した交流電力を送配電網の電力線に出力する。
充放電コントローラ431には、交流・直流変換部430から直流電力が入力され、制御部420から制御信号が入力される。充放電コントローラ431は、入力された制御信号に基づき、入力された直流電力を蓄電池432に充電する。また、充放電コントローラ431は、入力された制御信号に基づき、蓄電池432に充電されている電力を放電し、放電した電力を交流・直流変換部430に出力する。
電圧検出部440は、各パワーコンディショナ403−1〜403−nが接続されている送配電網の電力線の電圧値を検出し、検出した電圧値を制御部420に出力する。
次に、本実施形態における系統連系システム400の動作について説明する。
系統連系システム400は、制御部420が、各太陽電池402−1〜402−1で発電された電力を蓄電池432に充電するように制御し、充電された電力の逆潮流を行う。
この場合においても、系統連系システム400は、制御部420が、電力会社の買電価格と売電価格を含むデータを取得し、この売電価格と買電価格とを比較する。制御部420は、売電価格の方が買電価格より高い場合に、発電電力および蓄電池432の充電電力を、負荷410−1〜410−nよりも優先して電力線へ供給させる。この結果、系統連系システム400は、発電された電力を、経済的に高い効率で発電電力の売電を行うことができる。つまり、系統連系システム400は、発電した電力を有効活用できる。
以上により、従来技術と比較して、発電された電力を充電し、充電した電力を効率的に逆潮流することができる。この結果、効率的に発電された電力の売電を行うことができる。
この場合においても、系統連系システム400では、制御部420が、第1実施形態と同様に、不図示のインターネット回線に接続されたパソコンから、電力会社の買電価格と売電価格を取得し、発電された電力の売電を優先し各戸で使用する電力は購入するのか、または発電された電力を各戸で優先的に使用し余った電力の売電を行うか判別して制御するようにしてもよい。
なお、交流・直流変換部430、充放電コントローラ431、蓄電池432、および電圧検出部440は、系統連系システム400のコミュニティで共有するため、1組でもよく、複数備えるようにしても良い。
また、図8では、模式的に各太陽発電システム401−1〜401−nと交流・直流部430を接続しているが、各太陽発電システム401−1〜401−nを、例えばコミュニティ専用の電線で交流・直流部430と接続し、発電された電力を蓄電池432に充電するようにしてもよい。
なお、本実施形態では、太陽光発電により発電された電力を利用した系統連系システムの例を説明したが、これに限らず、例えば風力発電により発電された電力を用いるようにしてもよい。この場合、例えば、図1または図8において、太陽電池11または402−1〜402−1の代わりに風車が発電した電力をパワーコンディショナ12または403−1〜403−nに入力するようにしてもよい。また、パワーコンディショナ12は、1つでなくともよく複数でもよい。この場合、図1または図8の太陽光発電に加え、さらに風力発電を行い、不図示の風車と、風車が発電した電力を制御するパワーコンディショナを備えるようにしてもよい。
なお、実施形態の図1および図8の各部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM(Read Only Memory)、CD−ROM等の可搬媒体、USB(Universal Serial Bus) I/F(インタフェース)を介して接続されるUSBメモリー、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリーのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
1、120、400・・・系統連系システム
11、124、402−1〜402−n・・・太陽電池(発電部)
12、123、403−1〜403−n・・・パワーコンディショナ
13・・・分電部
20、420・・・制御部
21・・・制御パネル部
30、431・・・充放電コントローラ(充電部)
31、432・・・蓄電池(充電部)
32・・・直流・交流変換部(充電部)
40、440・・・電圧検出部
50、122、410−1〜410−n・・・負荷

Claims (5)

  1. 充電部が、発電部により発電された電力を蓄電池に充電する充電工程と、
    制御部が、取得した買電価格と商用電源への売電価格とを比較する比較工程と、
    電圧検出部が、配送電網の電圧値を検出する電圧検出工程と、
    制御部が、前記電圧検出工程によって検出された電圧値が所定の電圧範囲内である場合かつ前記売電価格が前記買電価格より高い場合に、前記充電された電力を負荷に供給せず商用電源への逆潮流を行うように制御し、前記電圧値が所定の電圧範囲内である場合かつ前記買電価格が前記売電価格より高い場合に、発電量を抑圧せず前記充電された電力を前記負荷に供給し、余剰の電力を商用電源への逆潮流を行うように制御する制御工程と、
    を有することを特徴とする系統連系方法。
  2. 前記制御部が、系統連系システムの制御に関する設定データを取得する設定データ取得工程を有し、
    前記制御部は、前記制御工程において、前記電圧検出工程によって検出された電圧値が所定の電圧範囲外である場合、前記設定データ取得工程で取得された設定データに基づき、前記充電された電力が充電された時刻とは別の前記電圧値が所定の電圧範囲内である時刻にずらして逆潮流を行うように制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の系統連系方法。
  3. 前記制御部が、系統連系システムの制御に関する設定データをさらに取得する設定データ取得工程を有し、
    前記制御工程で、前記取得された設定データに基づき、前記充電された電力を時分割して逆潮流による商用電源への売電と商用電源からの買電とを交互に行うように制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の系統連系方法。
  4. 前記充電工程で、複数の発電部により発電された電力の総量に基づき、前記発電された電力を少なくとも1つの充電部に充電し、
    前記制御工程で、前記充電部に充電された電力を商用電源への逆潮流を行うように制御する
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載系統連系方法。
  5. 発電部と、
    蓄電池と、
    前記発電部により発電された電力を前記蓄電池に充電する充電部と、
    商用電源からの買電価格と商用電力への売電価格を取得するデータ取得部と、
    配送電網の電圧値を検出する電圧検出部と、
    前記電圧検出によって検出された電圧値が所定の電圧範囲内である場合かつ前記売電価格が前記買電価格より高い場合に、前記充電された電力を負荷に供給せず商用電源への逆潮流を行うように制御し、前記電圧値が所定の電圧範囲内である場合かつ前記買電価格が前記売電価格より高い場合に、発電量を抑圧せず前記充電された電力を前記負荷に供給し、余剰の電力を商用電源への逆潮流を行うように制御する制御部と、
    を備えることを特徴とする系統連系システム。
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