JP5601103B2 - ネイルプリント装置及び印刷制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ネイルプリント装置及び印刷制御方法に関するものである。
ネイルプリント装置は、印刷しようとする爪の指を、装置本体に設けた指載置台に位置決めし、この位置決めした指の爪にインクジェット方式の印刷ヘッド等を用いて色や絵柄等の画像を印刷するプリント装置であるが、こうしたネイルプリント装置では、指の爪部の領域(以下「爪領域」という。)を正確に検出しなければ印刷位置・印刷範囲を特定することができない。
そこで、従来、このような装置において、爪領域とそれ以外の部分との境界線(すなわち、爪部の輪郭線)を定めて爪領域を認識するために、指爪画像を撮像し、撮像された指爪画像を画像処理することにより指爪イメージを分析する手法が提案されている(例えば、特許文献1)
このように指爪画像から自動的に爪部の輪郭線を抽出することができれば、ユーザによる入力の手間を最小限に抑えつつ、印刷対象となる爪領域を自動的に配置し形作ることが可能となる。
特表2003−534083号公報
しかしながら、実際には、爪部と皮膚との光学特性は非常に近似しており、互いに同一の色情報を含んでいる。また、爪部及び皮膚の色は個人によって様々であるため、指爪画像を単に画像処理することによっては、正確に爪領域を抽出することは困難である。この点、特許文献1には、指爪画像から指爪イメージを分析するとあるのみであり、正確に爪領域を抽出・特定するための具体的な手法について言及がなく、開示されている技術のみによって正確な爪領域の抽出・特定を行うことは難しい。
また、画像分析により爪領域を抽出・特定する具体的な手法としては、モデルとなる爪画像をユーザの指爪画像にフィッティングさせて、爪の位置や範囲を特定することが考えられるが、爪の大きさや位置は大人と子供、男性と女性等によって大きく異なり、その形も千差万別である。
このため、例えば、顔のパーツ等を抽出する場合のように各パーツの凡その配置が決定されている場合と異なり、フィッティングする際の基準となるものがなく、モデルとなる爪画像をユーザの指爪画像の適切な位置にフィッティングさせることが困難であるとの問題がある。
本発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、モデルとなる爪領域をユーザの指爪画像の適切な位置に簡易迅速にフィッティングさせてユーザの爪領域を正確に特定し、爪領域に対する高精度の印刷を行うことのできるネイルプリント装置及び印刷制御方法を提供することを目的とするものである。
前記課題を解決するために、請求項1に記載のネイルプリント装置は、
載置された指を撮影して指爪画像を得る撮影手段とデータを記憶する記憶部とを備えているネイルプリント装置において、
前記撮影手段により得られた指爪画像のうちの爪領域の輪郭線に沿いタッチ操作に従って特徴点を予め定められている間隔を置いて複数入力し、この入力された複数の特徴点の座標位置と番号とを対応付けて前記記憶部に爪領域抽出用モデルとして記憶させる記憶制御手段と、
この記憶制御手段の制御により前記記憶部に前記爪領域抽出用モデルを記憶したあとに、前記撮影手段により新たに得られた指爪画像を予め定められた方向から順次走査する画像走査手段と、
この画像走査手段による走査により最初に指爪領域を表す画素と判別された指爪画像上の第1の座標位置に対応する第2の座標位置を、前記記憶部に記憶されている前記爪領域抽出用モデルの複数の特徴点の座標位置の中から抽出し、この抽出された第2の座標位置を前記爪領域抽出用モデルのフィッティングの基準点として、前記第1の座標位置に重ねる一方で、この重ねた第1の座標位置と第2の座標位置とを基準として、前記爪領域抽出用モデルの他の複数の特徴点を、前記記憶部に記憶されている番号にそれぞれ対応づけられている複数の特徴点の座標位置がそれぞれ指爪画像上の対応する座標位置に配置されるように合わせ込み、この合わせ込まれた複数の座標位置に基づいて決定された爪領域に印刷を施す印刷制御手段と、
を備えていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の印刷制御方法は、
載置された指を撮影して指爪画像を得る撮影手段とデータを記憶する記憶部とを備えているネイルプリント装置に用いられる印刷制御方法において、
前記撮影手段により得られた指爪画像のうちの爪領域の輪郭線に沿いタッチ操作に従って特徴点を予め定められている間隔を置いて複数入力し、この入力された複数の特徴点の座標位置と番号とを対応付けて前記記憶部に爪領域抽出用モデルとして記憶させる記憶制御ステップと、
この記憶制御ステップの制御により前記記憶部に前記爪領域抽出用モデルを記憶したあとに、前記撮影手段により新たに得られた指爪画像を予め定められた方向から順次走査する画像走査ステップと、
この画像走査ステップによる走査により最初に指爪領域を表すと判別された第1の座標位置に対応する第2の座標位置を、前記記憶部に記憶されている爪領域抽出用モデルの複数の特徴点の座標位置の中から抽出し、この抽出された第2の座標位置を前記爪領域抽出用モデルのフィッティングの初期位置として、前記第1の座標位置に重ねる一方で、この重ねた第1の座標位置と第2の座標位置とを基準として、前記爪領域抽出用モデルの他の複数の特徴点を、前記記憶部に記憶されている番号にそれぞれ対応づけられている複数の特徴点の座標位置がそれぞれ指爪画像上の対応する座標位置に配置されるように合わせ込み)、この合わせ込まれた複数の座標位置に基づいて決定された爪領域に印刷を施す印刷制御ステップと、
を備えていることを特徴とする。
また、請求項3に記載のネイルプリント装置は、
指が載置される指載置と、
この指載置部上に載置された指を撮影して指爪画像を得る撮影手段と、
爪領域抽出用モデルを記憶している記憶手段と、
この記憶手段に記憶されている前記爪領域抽出用モデルを前記撮影手段により得られた前記指爪画像にフィッティングすることにより、印刷対象となる爪領域を決定する爪領域決定手段と、
この爪領域決定手段によって決定された前記爪領域に印刷を施す印刷手段と、を備え、
前記爪領域抽出用モデルには、前記指爪画像とのフィッティングの際に基準となる基準点を含む特徴点が前記爪領域の輪郭線に沿って複数配置されており、
前記爪領域決定手段は、
前記爪領域抽出用モデルとのフィッティングの際に基準となる前記指爪画像の基準画素を決定する基準画素決定手段と、
この基準画素決定手段により基準画素と決定された画素に前記爪領域抽出用モデルの前記基準点を重ね合わせて、前記爪領域抽出用モデルのフィッティングの初期位置を決定し、前記指爪画像の当該初期位置に重畳されるように前記爪領域抽出用モデルを配置する初期位置決定手段と、
前記初期位置決定手段により配置された前記爪領域抽出用モデルの範囲及び/または形状を前記指爪画像の前記爪領域に合致するように調整する領域調整手段と、
を含んでいることを特徴としている。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のネイルプリント装置において、
前記爪領域決定手段は、
前記撮影手段により得られた前記指爪画像から指爪領域を白色、それ以外の領域を黒色とした走査用画像を生成する走査用画像生成手段と、
この走査用画像生成手段により生成された前記走査用画像を所定方向から順次走査する画像走査手段と、
この画像走査手段による走査結果から、前記走査用画像の各画素の白黒を判別する白黒判別手段と、をさらに含んでおり、
前記基準画素決定手段は、前記白黒判別手段により、前記走査において初めに白色の画素と判別された画素を基準画素として決定するものであることを特徴としている。
また、請求項5に記載の印刷制御方法は、
指載置手段に載置された指を撮影して指爪画像を得る撮影ステップと、
爪領域抽出用モデルを前記撮影ステップにおいて得られた前記指爪画像にフィッティングすることにより、印刷対象となる爪領域を決定する爪領域決定ステップと、
この爪領域決定ステップによって決定された前記爪領域に印刷を施す印刷ステップと、を備え、
前記爪領域抽出用モデルには、前記指爪画像とのフィッティングの際に基準となる基準点を含む特徴点が前記爪領域の輪郭線に沿って複数配置されており、
前記爪領域決定ステップは、
前記爪領域抽出用モデルとのフィッティングの際に基準となる前記指爪画像の基準画素を決定する基準画素決定ステップと、
この基準画素決定ステップにおいて基準画素と決定された画素に前記爪領域抽出用モデルの前記基準点を重ね合わせて、前記爪領域抽出用モデルのフィッティングの初期位置を決定し、前記指爪画像の当該初期位置に重畳されるように前記爪領域抽出用モデルを配置する初期位置決定ステップと、
前記初期位置決定ステップにおいて配置された前記爪領域抽出用モデルの範囲及び/または形状を前記指爪画像の前記爪領域に合致するように調整する領域調整ステップと、
を含んでいることを特徴としている。
請求項1および請求項2に記載の発明によれば、撮影手段により得られた指爪画像のうちの爪領域の輪郭線に沿いタッチ操作に従って特徴点を予め定められている間隔を置いて複数入力し、この入力された複数の特徴点の座標位置と番号とを対応付けて記憶部に爪領域抽出用モデルとして記憶したあとに、撮影手段により新たに得られた指爪画像を予め定められた方向から順次走査し、この走査により最初に指爪領域を表す画素と判別された指爪画像上の第1の座標位置に対応する第2の座標位置を、記憶部に記憶されている爪領域抽出用モデルの複数の特徴点の座標位置の中から抽出し、この抽出された第2の座標位置を爪領域抽出用モデルのフィッティングの基準点として、第1の座標位置に重ねる一方で、この重ねた第1の座標位置と第2の座標位置とを基準として、爪領域抽出用モデルの他の複数の特徴点を、記憶部に記憶されている番号にそれぞれ対応づけられている複数の特徴点の座標位置がそれぞれ指爪画像上の対応する座標位置に配置されるように合わせ込み、この合わせ込まれた複数の座標位置に基づいて決定された爪領域に印刷を施すことができる。この結果、爪領域抽出用モデルをユーザの指爪画像の適切な位置に簡易迅速にフィッティングさせることができ、位置や大きさが人によって千差万別である爪領域に正確に印刷を施すことができるという効果を奏する。
請求項3および請求項5に記載の発明によれば、爪領域抽出用モデルをユーザの指爪画像にフィッティングして印刷対象となる爪領域を決定する際に、爪領域抽出用モデルの基準点と指爪画像の基準画素とを重ね合わせて爪領域抽出用モデルのフィッティングの初期位置を決定し、この初期位置に重畳されるように爪領域抽出用モデルを配置する。これにより、爪領域抽出用モデルをユーザの指爪画像の適切な位置に簡易迅速にフィッティングさせることができ、位置や大きさが人によって千差万別である爪領域を正確に特定することができるという効果を奏する。
本発明に係るネイルプリント装置の一実施形態を概念的に示した斜視図で、蓋体を開いた状態を示している。 図1のネイルプリント装置の装置本体を概念的に示した斜視図である。 図1のネイルプリント装置の印刷指固定手段を示した断面図で、印刷指として人差し指から小指を印刷指挿入部に挿入した際の固定態様を示している。 図1のネイルプリント装置の正面側の断面図である。 図1のネイルプリント装置の側断面図である。 本実施形態に係るネイルプリント装置の制御構成を示した要部ブロック図である。 爪領域抽出用モデルの生成処理を示すフローチャートである。 サンプルとなる指爪画像を取得するための要部構成を模式的に示す側面図である。 (a)は、サンプルとなる複数人の指爪画像の一例であり、(b)は、(a)の指爪画像における爪の輪郭線に沿って特徴点Pを配置した状態を示す図である。 (a)は、サンプルとなる複数人の指爪画像の一例であり、(b)は、(a)の指爪画像における爪の輪郭線に沿って特徴点Pを配置した状態を示す図である。 (a)は、サンプルとなる複数人の指爪画像の一例であり、(b)は、(a)の指爪画像における爪の輪郭線に沿って特徴点Pを配置した状態を示す図である。 サンプルファイルの一例を示す図である。 爪領域抽出用モデルの一例を示した図である。 爪領域抽出用モデルを走査して基準点を決定する手法の一例を説明する説明図である。 本実施形態の印刷制御処理を示すフローチャートである。 図15の印刷制御処理のうち領域調整処理及び印刷処理を示すフローチャートである。 印刷指の走査用画像の一例を示した図である。 走査用画像を走査して基準画素を決定する手法の一例を説明する説明図である。 爪領域抽出用モデルを印刷指の指爪画像上の初期位置に配置した状態を示す図である。 爪領域抽出用モデルを印刷指の指爪画像の爪領域にフィッティングさせた状態を示す図である。
図1から図20を参照しつつ、本発明に係るネイルプリント装置の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態におけるネイルプリント装置の外観を示す斜視図であり、図2は、ネイルプリント装置の内部構成を示す斜視図である。
図1に示すように、このネイルプリント装置1は、ケース本体2及び蓋体4を備えている。このケース本体2及び蓋体4は、ケース本体2の上面後端部に設けたヒンジ3を介して、互いに連結されている。
上記ケース本体2は平面視で長円状に形成されている。このケース本体2には前側には開閉板2cが起倒可能に設けられている。この開閉板2cは、ケース本体2の前面下端部に設けたヒンジ(図示せず)を介して、ケース本体2に連結されている。この開閉板2cは、ケース本体2の前面を開閉するためのものである。
また、ケース本体2の天板2fには後述する操作盤12が設置されており、天板2fのほぼ中央部には表示部13が設定されている。
なお、ケース本体2及び蓋体4の形状、構成はここに例示したものに限定されない。
また、ケース本体2にはネイルプリント装置1の装置本体10が収容されている。この装置本体10は、図2に示す印刷指固定手段を構成している印刷指固定部20、撮影手段を構成している撮影部30、印刷手段を構成している印刷部40及び制御手段を構成している制御装置50(図6参照)を備えている。これら印刷指固定部20、撮影部30、印刷部40及び制御装置50は機枠11に設けられている。
なお、機枠11は下部機枠11a及び上部機枠11bによって構成されている。そして、下部機枠11aは箱状に形成され、ケース本体2の内部下方に設置され、上部機枠11bは下部機枠11aの上方で且つケース本体2の内部上方に設置されている。
印刷指固定部20は、機枠11の中の下部機枠11aに設けられている。この下部機枠11aに設けられた印刷指挿入部20a、非印刷指挿入部20b及び掴み部20cによって印刷指固定部20が構成されている。
ここで、印刷指挿入部20aは、印刷しようとする爪Tに対応する指(以下「印刷指」という。)U1を挿入するめための指挿入部である(図3参照)。印刷指挿入部20aの底面(印刷指載置面)は、印刷指U1を載置する指載置手段として機能する。印刷指U1の撮影や印刷は、印刷指U1がこの指載置手段としての印刷指挿入部20aの印刷指載置面に載置された状態で行われる。なお、印刷指挿入部20aの印刷指U1が載置される面は、印刷指U1の撮影時に印刷指U1と背景との境界が明確になるように、黒色等、指や爪との輝度差の大きい色の材料で形成されていることが好ましい。
また、非印刷指挿入部20bは、印刷指以外の指(以下「非印刷指」という。)U2を挿入するための指挿入部である(図3参照)。
また、掴み部20cは、印刷指挿入部20aに挿入された印刷指U1と、非印刷指挿入部20bに挿入された非印刷指U2とで挟持することが可能な部分である。本実施形態において、この掴み部20cは印刷指挿入部20aと非印刷指挿入部20bとを仕切る隔壁21によって構成されている。
この隔壁21の上面は平坦な印刷指載置面を構成している。この隔壁21の指挿入側端部には膨出部22が形成されている。この膨出部22は、印刷指挿入部20a及び非印刷指挿入部20bに印刷指U1及び非印刷指U2を深く挿入した際に、印刷指U1及び非印刷指U2の付け根U3が当接する部分に形成されている。膨出部22は、印刷指U1の腹全体が印刷指載置面に当接した状態で、印刷指U1と非印刷指U2とで隔壁21(掴み部20c)を強く挟持することができるように、指挿入方向の断面が、隔壁21の下面から下方に向けて膨出するように円形となっている。なお、膨出部22の形状は、断面円形に限定されることなく、断面楕円形,多角形等の非円形であってもよい。
例えば、左手の親指以外の4本の指(人差し指、中指、薬指及び小指)が印刷指U1となる場合には、図3に示すように、ユーザは印刷指挿入部20aに4本の印刷指U1を挿入し、非印刷指挿入部20bに非印刷指U2である親指を挿入する。この場合、ユーザが印刷指挿入部20aに挿入された印刷指U1と、非印刷指挿入部20bに挿入された非印刷指U2とで掴み部20cを挟持することにより、印刷指U1が掴み部20cの上で固定される。
また、親指のみが印刷指U1となる場合には、親指(印刷指U1)を印刷指挿入部20aに挿入さし、親指以外の4本の指(非印刷指U2)を非印刷指挿入部20bに挿入する。この場合にも、ユーザが印刷指U1と非印刷指U2とで掴み部20cを挟持することで印刷指U1が固定される。
また、図4は、本実施形態に係るネイルプリント装置1の正面側の断面図であり、図5は、ネイルプリント装置1の側断面図である。
図4及び図5に示すように、撮影部30は、機枠11の中の上部機枠11bに設けられている。
すなわち、上部機枠11bに設置された基板31の中央部下面には、ドライバーを内蔵した200万画素程度以上の画素を有するカメラ32が設置されている。また、基板31には、カメラ32を囲むように白色LED等の照明灯33が設置されている。撮影部30は、このカメラ32及び照明灯33を備えて構成されている。
この撮影部30は、指載置手段である印刷指挿入部20aに載置された印刷指U1を照明灯33によって照明し、カメラ32によってその印刷指U1を撮影して、指爪画像を得る撮影手段であり、この撮影部30は、後述する制御装置50の本体制御部52に接続され、該本体制御部52によって制御されるようになっている。
また、印刷部40は、後述する爪領域決定部53によって決定された最終的な印刷領域である爪領域Ta(図18参照)に色や模様等の印刷を施す印刷手段であり、主に上部機枠11bに設けられている。
すなわち、図4及び図5に示すように、上部機枠11bの両側板には、2本のガイドロッド41が平行に架設されている。このガイドロッド41には、主キャリッジ42が摺動自在に設置されている。また、図5に示すように、主キャリッジ42の前壁42aおよび後壁42bには2本のガイドロッド44が平行に架設されている。このガイドロッド44には、副キャリッジ45が摺動自在に設置されている。この副キャリッジ45の下面中央部には、印刷ヘッド46が搭載されている。
本実施形態において、この印刷ヘッド46は、インクを微滴化し、被印字媒体に対し直接に吹き付けて印刷を行うインクジェット方式の印刷ヘッドである。なお、印刷ヘッド46の記録方式はインクジェット方式に限定されない。
主キャリッジ42は動力伝達手段(図示せず)を介してモータ43に連結され、モータ43の正逆回転によって、ガイドロッド41に沿って左右方向に移動ように構成されている。また、副キャリッジ45は動力伝達手段(図示せず)を介してモータ47に連結され、モータ47の正逆回転によって、ガイドロッド44に沿って前後方向に移動するように構成されている。
また、下部機枠11aには、印刷ヘッド46にインクを供給するためのインクカートリッジ48が設けられている。インクカートリッジ48は、図示しないインク供給管を介して印刷ヘッド46と接続されており、適宜印刷ヘッド46にインクを供給するようになっている。なお、印刷ヘッド46自体にインクカートリッジを搭載する構成としてもよい。
印刷部40は、これらガイドロッド41、主キャリッジ42、モータ43、ガイドロッド44、副キャリッジ45、印刷ヘッド46、モータ47及びインクカートリッジ48等を備えて構成されている。この印刷部40のモータ43、印刷ヘッド46、モータ47は、後述する制御装置50の本体制御部52に接続され、該本体制御部52によって制御されるようになっている。
操作盤12は、ユーザが各種入力を行うための入力手段である。
操作盤12には、例えば、ネイルプリント装置1の電源をONする電源スイッチ釦、動作を停止させる停止スイッチ釦、その他各種の入力を行うための操作釦121が配置されている。
また、本実施形態では、表示部13の表面に、タッチパネルTPが表示部13と一体的に設けられており、図示しないスタイラスペン等によるタッチ操作により、各種の入力を行うことができるように構成されている。
例えば、表示部13の表示画面には、印刷スイッチ釦、動作を中止させる中止スイッチ釦、印刷すべきネイル画像パターン(すなわち、印刷対象領域である爪領域Taに印刷すべき所望のデザイン)をユーザが選択するためのパターン選択スイッチ釦等、各種の操作釦が表示されるようになっており、ユーザは表示部13の表示画面上においてこれらの操作釦をタッチすることによっても各種の入力を行うことができる。
また、本実施形態では、表示部13の表示画面上に指爪画像を表示させ、その指爪画像のうちの爪領域Taの輪郭線に沿ってスタイラスペン等でタッチするタッチ操作を行うことにより、後述する特徴点Pを予め定められている間隔を置いて複数入力することが可能となっている。
表示部13は、例えば液晶パネル(液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display))等で構成された表示手段である。
表示部13には、例えば、印刷指U1を撮影した指爪画像や、指爪画像に爪領域抽出用モデルMを重畳した画像(図19等参照)、最終的な爪領域Ta(図20等参照)、印刷指U1の爪領域Taに印刷すべきネイル画像パターン、デザイン確認用のサムネイル画像等が表示されるようになっている。
また、前記のように、この表示部13には、タッチパネルTPが一体的に構成されている。
また、制御装置50は、例えば上部機枠11bに配置された基板31等に設置されている。図6は、本実施形態における制御構成を示す要部ブロック図である。
制御装置50は、図示しないCPU(Central Processing Unit)の他、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等(全て図示せず)で構成される記憶部51を備えるコンピュータである。記憶部51には、印刷すべきネイル画像パターン等のデータや爪領域決定プログラム、印刷プログラム等の各種プログラムが格納されており、制御装置50はこれらのプログラムを実行してネイルプリント装置1の各部を制御するようになっている。すなわち、制御装置50は、指爪画像の中から爪領域Taを決定して、ユーザの印刷指U1のうち、この爪領域Taと決定された領域に印刷を施すように印刷部40を制御する印刷制御手段として機能する。また、制御装置50は、後述するように、爪領域抽出用モデルMを生成するとともに、複数の特徴点Pの座標位置と特徴点Pの番号とを対応付けて記憶部51のモデル用メモリ領域51aに爪領域抽出用モデルMとして記憶させる記憶制御手段として機能する。
本実施形態において制御装置50は、本体制御部52、爪領域決定部53等の機能部を含んでいる。
また、本実施形態において、記憶部51には、後述する爪領域抽出用モデルM(図13等参照)、学習用モデルファイル、及び基準点Pd(図14等参照)の番号・座標情報等が格納されているモデル用メモリ領域51aが設けられている。
ここで、爪領域抽出用モデルMとは、指爪画像から爪領域Taを特定(決定)するために用いられるものである。なお、爪領域抽出用モデルMは、ネイルプリント装置1の工場出荷前の段階で予め生成され、出荷される各ネイルプリント装置1の記憶部51のモデル用メモリ領域51aに格納されるようにしてもよいし、ネイルプリント装置1を使用するユーザのもとで当該ネイルプリント装置1において生成され、その記憶部51のモデル用メモリ領域51aに格納されるようにしてもよい。
以下、図7から図14を参照しつつ、爪領域抽出用モデルMを生成する手法について説明する。
図7に示すように、爪領域抽出用モデルMを生成する際には、サンプルとなる複数人の指爪画像(すなわち、指Us及びその爪Tの画像。図9(a)、図10(a)、図11(a)参照)を取得する(ステップS1)。
具体的には、図8に示すように、ユーザが実際の印刷を行う際と同様に、ネイルプリント装置1の印刷指挿入部20aにサンプルとなる指Usを載置し、この指Usを撮影部30により撮影して、人数分(例えば30人)の指爪画像を取得する。何人分の指爪画像を取得するかは特に限定されないが、人数が多いほど精度の高い爪領域Taの抽出・決定を行うことのできる爪領域抽出用モデルMを生成することができ、好ましい。
なお、本実施形態では、以下において全ての爪Tに共通して適用される爪領域抽出用モデルMを1つ生成し、記憶部51には、この1つの爪領域抽出用モデルMのみが格納される場合を例として説明するが、記憶部51に格納される爪領域抽出用モデルMは、1つに限定されない。例えば、性別(男性・女性)や年齢層別(10代・30代・50代・・・)等に分けて指爪画像を取得し、各種別ごとの個別の爪領域抽出用モデルMを生成してもよい。また、各指(親指・人差し指・中指・薬指・小指)の爪ごとに分けて指爪画像を取得し、各指の爪ごとに別個の爪領域抽出用モデルMを生成してもよい。
取得された指爪画像のデータは、コンピュータである制御装置50の記憶部51のモデル用メモリ領域51aに入力(格納)される(ステップS2)。
図9(a)、図10(a)、図11(a)に示すように、各指爪画像を順にネイルプリント装置1の表示部13に表示させ、表示部13の上部に配置されているタッチパネルTPを用いて各指爪画像における爪Tの輪郭線に沿ってほぼ等間隔に特徴点Pをスタイラスペン等によるタッチ操作に従って配置していく(図9(b)、図10(b)、図11(b)参照)。これにより各指爪画像の特徴点Pが、コンピュータである制御装置50に入力される(ステップS3)。なお、本実施形態では、スタイラスペン等を用いて特徴点Pを入力する場合を例として説明するが、入力用デバイスはスタイラスペン等に限定されず、人の指やマウス等のポインティングデバイスを用いて入力を行ってもよい。
なお、図9(b)、図10(b)、図11(b)のように爪Tの輪郭は人により様々であるが、いかなる配置、形状の爪Tであっても、配置する特徴点Pの数は同じとする。
本実施形態では、18個の特徴点Pをほぼ等間隔に配置する場合を例としているが、特徴点Pの数はこれに限定されない。特徴点Pの個数が多いほど爪の輪郭線を細かく表現することができ、精度の高い爪領域抽出用モデルMを生成することができる。また、特徴点Pの配置の仕方は図示例に限定されず、例えば爪Tの輪郭を囲むように、爪Tの下側(すなわち特徴点PのNO.1とNO.18との間)にも特徴点Pを配置してもよい。
図9(b)、図10(b)、図11(b)に示すように、各指爪画像における各特徴点Pには順に共通の番号(本実施形態では、爪Tの左下から順にNo.1〜No.18)が付され、この番号と各特徴点Pの座標値とが対応付けられてサンプルファイル(テキストファイル)としてモデル用メモリ領域51aに記憶される(ステップS4)。
図12は、このサンプルファイルの一例を示したものである。例えば図9(a)に示すサンプルの指Usの指爪画像についてのサンプルファイルには、図9(b)に表されている各特徴点Pの番号とその特徴点Pの座標値とが対応付けられている。

制御装置50は、当初入力された指爪画像(本実施形態では30人分のデータ)中に、特徴点Pを付与していない画像が残っているか否かを常に判断する(ステップS5)。そして、特徴点Pを付与していない画像が残っていると判断した場合(ステップS5;YES)には、まだ特徴点Pを付与していない指爪画像についてステップS3及びステップS4の処理を繰り返す。
他方、特徴点Pを付与していない画像が残っていないと判断した場合(ステップS5;NO)には、制御装置50は、各サンプルファイルにおける指爪画像の各特徴点Pの座標値の平均値及び特徴点Pに囲まれている領域の輝度値の平均値を算出する(ステップS6)。
座標値の平均値の算出手法は、例えば、各特徴点Pについて、全ての指爪画像の座標値を加算した後、人数で除することによる。すなわち、例えば1番目の特徴点Pについて30人分の座標値を足し合わせた後、30で割ることにより当該1番目の特徴点Pの座標値の平均値を得る。また、輝度値の平均値についても同様に、例えば30人分の輝度値を足し合わせた後、30で割ることにより算出する。
さらに、制御装置50は、各サンプルファイルにおける指爪画像の各特徴点Pの座標値とそれぞれの座標値の平均値との偏差を主成分分析する(ステップS7)。これにより、当該サンプルファイルにおける各特徴点Pの座標値についての固有ベクトルを得ることができる。
また、制御装置50は、各サンプルファイルにおける指爪画像の特徴点Pに囲まれている領域の輝度値とこの輝度値の平均値との偏差を主成分分析する(ステップS8)。これにより、当該サンプルファイルにおける輝度値についての固有ベクトルを得ることができる。
このように、各座標値及び輝度値について固有ベクトルを取得しておくことにより、コンピュータ上における処理を簡易・迅速化することができる。
また、特徴点Pの座標値(特徴点Pで囲まれている領域の形状を意味する。)と特徴点Pで囲まれている領域の輝度値との間には相関関係があり、1つの係数に統一した方がコンピュータ上の処理が容易となる。このため、制御装置50は、特徴点Pの座標値群の固有値・固有ベクトル及び特徴点Pで囲まれている領域の輝度値の固有値・固有ベクトルの主成分分析を行うことにより、特徴点Pの座標値と領域の輝度値との両方を制御可能なパラメータとしての係数(図7において「係数c」とする。)を算出する(ステップS9)。
そして、制御装置50は、各指爪画像の特徴点Pの座標値群の固有値・固有ベクトル、指爪画像のうち特徴点Pで囲まれている領域の輝度値の固有値・固有ベクトル、特徴点Pの座標値及び領域の輝度値の主成分得点の固有値・固有ベクトル、各種係数(例えばベクトル次元値統一用の係数c、正規化用の係数等)、各特徴点Pの座標値の平均値及び特徴点Pで囲まれている領域の輝度値の平均値等により構成される学習用モデルファイルを、各サンプルファイルごとに(本実施形態では30ファイル分)生成し、モデル用メモリ領域51aに格納する(ステップS10)。
また、制御装置50は、各サンプルファイルにおける指爪画像の各特徴点Pの座標値についてステップS6で算出された平均値に基づき、特徴点Pで囲まれた領域の平均形状(ステップ6における平均化処理後の座標値で表される)を爪領域抽出用モデルMとしてモデル用メモリ領域51aに格納する(ステップS11)。なお、爪領域抽出用モデルMは、各特徴点Pの座標値について平均化しただけのものでもよいが、より精度の高い普遍性のあるモデルとするために、全体の輪郭やバランスを考慮して個人差のある特徴的な値を補正するワーピング処理を行ってもよい。
図13は、爪領域抽出用モデルMの一例を模式的に示したものである。なお、図13においては、図示の便宜上、爪領域抽出用モデルMである特徴点Pで囲まれた領域を実線で表す他、指全体を二点鎖線で表している。
また、制御装置50は、例えば図14に示すように、爪領域抽出用モデルMである特徴点Pで囲まれた領域を所定の順序で走査していき(本実施形態では、画像の一番上のラインから1ラインずつ、左から右に向かって順次走査)、初めに検出された特徴点Pを基準点Pdとし、この基準点Pdの番号及びその座標値をモデル用メモリ領域51aに格納する。
なお、爪領域抽出用モデルMの走査は、後述する画像走査部532により行われてもよい。
図14では、5ライン目の走査で初めて特徴点Pが検出された例を示している。図14の場合、この特徴点Pは9番目の点であり、x軸方向の座標がx=14、y軸方向の座標がy=5の座標値で表される。したがって、この場合には、特徴点Pの番号9番及びその座標値であるx=14、y=5が、基準点Pdとしてモデル用メモリ領域51aに記憶される。
なお、基準点Pdの定め方はこれに限定されない。例えば、表示画面上に爪領域抽出用モデルMを表示させ、ユーザがスタイラスペン等によりいずれかの特徴点Pにタッチすると、制御装置50において当該特徴点Pが基準点Pdとして選択されるようにしてもよい。例えば、後述するように指爪画像の基準画素Cdを決定する際に画像の一番上のラインから1ラインずつ、左から右に向かって順次走査していく場合、ユーザが表示画面上で爪領域抽出用モデルMを確認し、目視にて最も左上の位置にあると思われる特徴点Pをタッチすることで、基準画素Cdと重ね合わせるのに適した特徴点Pが基準点Pdとして選択される。
本体制御部52は、撮影部30を制御して指爪画像を取得させたり、印刷部40を制御して、爪領域Taに印刷を行わせたり等の処理を実現する。
爪領域決定部53は、記憶部51のモデル用メモリ領域51aに記憶されている爪領域抽出用モデルMを撮影部30により得られたユーザの指爪画像にフィッティングすることにより、印刷対象となる爪領域Taを決定する機能部である。
本実施形態において、爪領域決定部53は、走査用画像生成部531、画像走査部532、白黒判別部533、基準画素決定部534、初期位置決定部535、領域調整部536等の機能部を含んでおり、記憶部51に記憶されている爪領域決定プログラムにしたがい、指爪画像の中から印刷対象となる最終的な爪領域Taを決定する。
走査用画像生成部531は、撮影部30により得られた指爪画像から指爪領域(すなわち、印刷対象となる爪領域Ta及び当該指全体)を白色、それ以外の領域を黒色とした走査用画像を生成する走査用画像生成手段である。
図17は、走査用画像生成部531により生成される走査用画像の一例を示したものである。図17に示すように、走査用画像は白黒に二値化された画像である。
画像走査部532は、走査用画像生成部531により生成された走査用画像を所定方向から順次走査する画像走査手段である。
画像走査部532は、爪領域抽出用モデルMの基準点Pdを定めたときと同じ順序で走査用画像を順次走査していくようになっている。本実施形態では、爪領域抽出用モデルMの基準点Pdを定める際、前述のように、画像の一番上のラインから1ラインずつ、左から右に向かって順次走査していったことから、画像走査部532も走査用画像の一番上のラインから1ラインずつ、左から右に向かって順次走査していく(図18参照)。
なお、画像走査部532は、走査画像全体を走査する必要はなく、後述する基準画素Cdが決定された時点で走査を終了する。
白黒判別部533は、画像走査部532による走査結果から、走査用画像の各画素の白黒を判別する白黒判別手段である。
基準画素決定部534は、ユーザの指爪画像に爪領域抽出用モデルMをフィッティングする際に基準となる指爪画像の基準画素Cdを決定する基準画素決定手段である。
基準画素決定部534は、画像走査部532により走査された順番に白黒判別部533が各画素の白黒を判別していった場合に、初めに白色の画素と判別された画素を基準画素Cdとして決定するようになっている。
図18は、図17に示す走査用画像の画素を順に走査している様子を示したものである。なお、図18では、図17に示す走査用画像を模式化して示しており、実線は走査用画像において白色で示された指爪領域の輪郭を示している。
図18に示すように、本実施形態では、4ライン目の13番目の画素が初めて白色の画素と判別された画素である場合を例としている。
図18の場合、基準画素決定部534は、このx=13、y=4の座標値で表される画素を基準画素Cdとして決定する。
初期位置決定部535は、基準画素決定部534により基準画素Cdと決定された画素に爪領域抽出用モデルMの基準点Pdを重ね合わせて、爪領域抽出用モデルMのフィッティングの初期位置を決定し、指爪画像の当該初期位置に重畳されるように爪領域抽出用モデルMを配置する初期位置決定手段である。
爪領域抽出用モデルMは、前述のように、ユーザが印刷を行う際と同様に、ネイルプリント装置1の印刷指挿入部20aにサンプルとなる指を載置して撮影を行うことにより取得した指爪画像に基づいて生成されたものであるため、爪領域抽出用モデルM(すなわち、特徴点Pで囲まれている領域)とユーザの印刷指U1の爪領域Taとの凡その位置や向きは一致している。このため、基準画素Cdが決定され、この基準画素Cdと爪領域抽出用モデルMの基準点Pdとを重ね合わせると、爪領域抽出用モデルMの基準点Pd以外の特徴点Pの位置は、基準点Pdからの位置関係により特定することができる。
このようにして、爪領域抽出用モデルMの各特徴点Pに対応する点をユーザの印刷指U1の指爪画像に配置してこれらの点をつなぐことにより、爪領域抽出用モデルMのフィッティングの初期位置が決定される(図19参照)。
また、領域調整部536は、初期位置決定部535により配置された爪領域抽出用モデルMの範囲や形状を指爪画像の爪領域Taに合致するように調整する領域調整手段である。
領域調整部536は、AAM(Active Appearance Model)を用いた検出アルゴリズムを適用して、爪領域抽出用モデルMの範囲や形状をユーザの指爪画像の爪領域Taに合致するように爪領域抽出用モデルMの座標値を更新するものである。領域調整部536が、爪領域抽出用モデルMの座標値を調整・更新することにより、印刷対象となる最終的な爪領域Taが決定される(図20参照)。
次に、図15及び図16を参照しつつ、本実施形態におけるネイルプリント装置1による印刷制御方法について説明する。
このネイルプリント装置1により印刷を行う場合、ユーザはまず、電源スイッチを入れて制御装置50を起動させ、印刷指U1に印刷したいネイル画像パターン(デザイン)を選択する。選択されたネイル画像パターンは、表示部13に、デザイン確認用のサムネイル画像として表示される。このデザインでよい場合には、ユーザは図示しない確定ボタンでネイル画像パターンを確定させる。
次に、ユーザは、印刷指U1を印刷指挿入部20aに挿入し、非印刷指U2を非印刷指挿入部20bに挿入して、印刷指U1を固定した上で、印刷スイッチを操作する。
例えば、左手の人差し指、中指、薬指及び小指の爪領域Taに印刷を施したい場合には、図3に示すように、印刷指挿入部20aに人差し指、中指、薬指及び小指を平面的に並べて挿入し、非印刷指挿入部20bに親指を挿入する。そして、印刷指挿入部20aに挿入した人差し指、中指、薬指及び小指と非印刷指挿入部20bに挿入した親指とで掴み部20cを挟持する。これによって、印刷指U1である人差し指、中指、薬指及び小指が固定される。
図19に示すように、制御装置50は、表示部13の印刷スイッチから指示が入力されると、まず撮影部30を制御して、印刷指U1全体を撮影させる。これにより、印刷指U1の指爪画像が取得される(ステップS21)。取得された指爪画像のデータは記憶部51のRAM等に記憶される。
次いで、爪領域決定部53の走査用画像生成部531は、撮影部30により得られた指爪画像のうち指爪領域(すなわち、印刷対象となる爪領域Ta及び当該指全体)を白色、それ以外の領域を黒色とした走査用画像を生成する(ステップS22、図17参照)。
画像走査部532は、走査用画像生成部531により生成された走査用画像を一番上のラインから1ラインずつ、左から右に向かって順次走査していき(ステップS23、図18参照)、白黒判別部533は、画像走査部532により走査された順番に走査用画像の各画素の白黒を判別していく(ステップS24)。そして、基準画素決定部534は、白黒判別部533が初めに白色の画素と判別した画素を基準画素Cdと決定する(ステップS25)。本実施形態では、4ライン目の13番目の画素が基準画素Cdと決定される(図18参照)。なお、基準画素Cdが決定されると、画像走査部532による走査は終了する。
次に、初期位置決定部535は、基準画素決定部534により決定された指爪画像の基準画素Cdの座標(本実施形態では、座標値:x=13、y=4)に爪領域抽出用モデルMの基準点Pdを重ね合わせ(ステップS26)、さらに、爪領域抽出用モデルMの基準点Pd以外の特徴点Pの指爪画像上における位置(座標)を、この基準点Pdからの位置関係により特定する(ステップS27)。これにより、爪領域抽出用モデルMのフィッティングの初期位置が決定される(図19参照)。
爪領域抽出用モデルMのフィッティングの初期位置が決定されると、領域調整部536は、初期位置決定部535により配置された爪領域抽出用モデルMの範囲や形状を指爪画像の爪領域Taに合致するように調整して印刷対象領域である最終的な爪領域Taを決定する領域調整処理を行い、決定された爪領域Taへの印刷処理を行う(ステップS28、図20参照)。
例えば、本実施形態では、図19に示すように、爪領域抽出用モデルMの特徴点Pの1番から8番は、実際の印刷指U1の爪領域Taの輪郭線よりも少し右側に寄っている。また、爪領域抽出用モデルMの特徴点Pの10番から18番は、実際の印刷指U1の爪領域Taの輪郭線よりも大きく右側に寄っている。そこで、爪領域抽出用モデルMを正しい爪領域Taに合致させるためには、特徴点Pの1番から8番については少し左側に位置を修正し、特徴点Pの10番から18番については左側に寄せるように位置を修正する必要がある。
具体的には、図16に示す領域調整処理及び印刷処理が行われる。
すなわち、領域調整部536は、まず、爪領域抽出用モデルMが重畳された指爪画像の領域の輝度値をベクトル(これを「輝度ベクトルgi」とする。)として取得する(ステップS31)。そして、この輝度値ベクトルgiと、爪領域抽出用モデルMの生成過程において算出され、記憶部51に格納されている平均化された輝度値のベクトル(これを「平均輝度ベクトルgm」とする。)との差分Δgを算出する(ステップS32)。
次に、領域調整部536は、この差分Δgを用いて係数cを更新する(ステップS33、なお、更新された係数cを「更新値new_c」とする。)。new_cを得るために、領域調整部536は、Δgを用いてΔcを求める。Δcは、Δc=Δg×Aとの式により求めることができる。ここで、Aは、爪領域抽出用モデルMの生成過程において算出済みのパラメータである。さらに、このΔcを用いて、更新値new_cを求める。更新値new_cは、new_c=c+Δcにより求めることができる。
そして、領域調整部536は、更新値new_cを係数cとみなして、爪領域抽出用モデルMの各特徴点Pの平均化された座標値のベクトル(これを「平均座標ベクトルsm」とする。)及び平均輝度ベクトルgmを再計算する(ステップS34)。なお、爪領域抽出用モデルMの各特徴点Pの座標値sの更新値は、s+Ps×Ws×Qs×cとの式により求めることができる。この式のうち、Psは座標値sの固有ベクトルであり、Wsは座標ベクトルと輝度ベクトルの単位の違いを正規化する対角行列であり、Qsは座標値及び輝度値の固有ベクトルであって、係数c以外はいずれも爪領域抽出用モデルMの生成過程において算出済みのものであるため、係数cの値のみを更新することにより、座標値を更新することができる。
さらに、領域調整部536は、爪領域抽出用モデルMが重畳された指爪画像の領域の輝度ベクトルgiを取得し、この輝度値ベクトルgiと、係数cの値が更新された爪領域抽出用モデルMの平均輝度ベクトルgmとの差分Δgを算出する(ステップS35)。
そして、領域調整部536は、爪領域抽出用モデルMとの誤差e=|| Δg || とし、さらに、この誤差eの二乗(e×e)をエラー値Eとするとともに、係数cの更新前における更新前Δgについても同様の計算を行うことにより更新前エラー値E_previousを求める(ステップS36)。
領域調整部536は、(E_previous−E>0.0001×E)であり、かつ、上記の算出処理を繰り返した算出ループの回数が上限値(例えば30回)以下であるかを常に判断し(ステップS37)、(E_previous−E>0.0001×E)であり、かつ、算出ループの回数が上限値(例えば30回)以下である場合(ステップS37;YES)には、ステップS13からステップS17の処理を繰り返す。なお、式中の「0.0001」は収束判定用の係数であり、任意に設定することが可能である。また、算出ループの回数の上限値も特に限定されず、任意に設定することができる。
他方、(E_previous−E>0.0001×E)でないか、あるいは、算出ループの回数が上限値(例えば30回)を超えた場合(ステップS37;NO)には、領域調整部536は、爪領域抽出用モデルMと指爪画像との誤差の修正(爪領域抽出用モデルMの更新)が収束したとみなし、領域調整処理を終了して、この時点での最新の更新後の爪領域抽出用モデルMの各特徴点Pで囲まれている領域を印刷対象である爪領域Taとして決定する(ステップS38、図20参照)。
印刷対象である爪領域Taが決定されると、本体制御部52は、印刷部40を制御して、ユーザの印刷指U1の爪領域Taへの印刷を行わせる(ステップS39)。
このように、この実施の形態では、載置された指を撮影して指爪画像を得る撮影手段である図6の撮影部30とデータを記憶する図6の記憶部51とを備えているネイルプリント装置1であり、以下の動作を行う。
すなわち、撮影部30により得られた指爪画像のうちの爪領域の輪郭線に沿いタッチ操作に従って図14等の特徴点Pを予め定められている間隔を置いて複数入力し、この入力された複数の特徴点Pの座標位置と番号とを対応付けて図6の記憶部51のモデル用メモリ領域51aに、図13等の爪領域抽出用モデルMとして記憶制御手段である図6の制御装置50により記憶する。
この制御により記憶部51のモデル用メモリ領域51aに図13等の爪領域抽出用モデルMを記憶したあとに、撮影部30により新たに得られた指爪画像を予め定められた方向から、画像走査手段である図6の画像走査部532により順次走査する。
この画像走査部532による走査により最初に指爪領域を表す画素(本実施形態では、白黒の走査用画像における白色の画素)と判別された画素の指爪画像上の第1の座標位置(本実施形態では、基準画素Cdの座標位置)に対応する第2の座標位置(本実施形態では、No.9の特徴点Pの座標位置)を、記憶部51のモデル用メモリ領域51aに記憶されている爪領域抽出用モデルMの複数の特徴点Pの座標位置の中から抽出し、この抽出された第2の座標位置(本実施形態では、No.9の特徴点Pの座標位置)を爪領域抽出用モデルMのフィッティングの基準点Pdとして、第1の座標位置(すなわち、基準画素Cdの座標位置)に重ねる(図15のS26)。一方で、この重ねた第1の座標位置(すなわち、基準画素Cdの座標位置)と第2の座標位置(すなわち、No.9の特徴点Pの座標位置)とを基準として、爪領域抽出用モデルMの他の複数の特徴点P(No.1〜No.8,No.10〜No.18)を、記憶部51に記憶されている番号(1〜18)にそれぞれ対応づけられている複数の特徴点Pの座標位置(No.1〜No.8の特徴点P,No.10〜No.18の特徴点Pの各x,y座標値)がそれぞれ指爪画像上の対応する座標位置に配置されるように合わせ込む(図16のS31〜S38;図20参照)。そして、この合わせ込まれた複数の座標位置に基づいて決定された図20等の爪領域Taに印刷を施すように印刷制御手段である図6の制御手段50が印刷部40を制御する(図16のS39;図20参照)。
以上のように、本実施形態におけるネイルプリント装置1によれば、記憶部51のモデル用メモリ領域51aに、爪領域抽出用モデルM、学習モデルファイル、及び基準点Pdの番号・座標情報等が記憶されているとともに、基準画素決定部534により爪領域抽出用モデルMとのフィッティングの際の基準となる指爪画像の基準画素Cdが決定され、この基準画素Cdの座標に爪領域抽出用モデルMの基準点Pdを重ね合わせて、爪領域抽出用モデルMのフィッティングの初期位置を決定する。このため、例えばAAMを用いた検出アルゴリズムを用いて爪領域Taを検出、特定する場合に、モデルを簡易かつ迅速に適切な初期位置に配置することができ、人によって個人差が大きく、かつ、指全体との区別が困難な爪領域Taを高精度に検出することが可能となる。
また、基準画素決定部534が基準画素Cdを決定する際には、まず、指爪画像を白色と黒色とに二値化して指爪領域を明確にし、この二値化された走査用画像の各画素の白黒を走査が行われた順に判別していって、初めに白色の画素と判別された画素を基準画素Cdと決定する。このため、比較的単純な画像処理により、基準画素Cdを一義的に決定することができ、処理速度の向上を図ることができる。
なお、本実施形態において説明した学習用モデルファイル及び爪領域抽出用モデルMの生成手順は一例であり、各ステップが前後する等、適宜変更しても構わない。
また、予め基準点Pdを定めてモデル用メモリ領域51aに記憶させておき、画像走査部532による走査により最初に指爪領域を表す画素(本実施形態では、白黒の走査用画像における白色の画素)と判別された画素の指爪画像上の第1の座標位置(本実施形態では、基準画素Cdの座標位置)が基準画素決定部534において決定されると、これに基準点Pdを重ね合わせるようにしてもよいし、画像走査部532による走査により最初に指爪領域を表す画素(本実施形態では、白黒の走査用画像における白色の画素)と判別された画素の指爪画像上の第1の座標位置(本実施形態では、基準画素Cdの座標位置)に対応する第2の座標位置(本実施形態では、No.9の特徴点Pの座標位置)を、記憶部51のモデル用メモリ領域51aに記憶されている爪領域抽出用モデルMの複数の特徴点Pの座標位置の中から抽出し、この抽出された第2の座標位置(本実施形態では、No.9の特徴点Pの座標位置)を爪領域抽出用モデルMのフィッティングの基準点Pdとして、第1の座標位置(すなわち、基準画素Cdの座標位置)に重ね合わせるようにしてもよい。
また、学習用モデルファイル及び爪領域抽出用モデルMの生成過程における固有ベクトルの算出処理、ワーピング処理、座標値と輝度値とを1つの係数で制御するための係数の一本化処理等は、コンピュータの処理速度の向上等を図るためのものであり、本発明に必須の要素ではない。
また、爪領域抽出用モデルMの構成は、特徴点Pの番号と各特徴点Pの座標値とが対応付けられているものに限定されず、例えばいずれの特徴点Pが基準点Pdとされているかの情報、各特徴点Pの座標値と基準点Pdとの位置関係等、他の情報を含むもの等であってもよい。基準点Pdの情報が爪領域抽出用モデルMに含まれている場合には、別途基準点Pdの情報をモデル用メモリ領域51aに記憶する必要はない。
また、本実施形態では、4本の指に対して同時に印刷を行うことのできるネイルプリント装置1を例としたが、指を1本ずつ装置に挿入して順次印刷を行う装置に本発明を適用することも可能である。
また、性別、年代別、指の種類別にそれぞれ学習用モデルファイル及び爪領域抽出用モデルMを作成し、記憶部51に記憶させておいてもよい。
この場合には、ユーザが自分で性別、年代、印刷する指の種別を入力してもよいし、名前等を登録しておけば、当該名前を選択するだけで、その人に合った性別、年代の学習用モデルファイル及び爪領域抽出用モデルMを自動的に選択して、これを適用して処理を行うようにしてもよい。
また、指の種別によって学習用モデルファイル及び爪領域抽出用モデルMを変える場合には、ユーザが自分で印刷する指の種別を入力してもよいし、撮影部30によって撮影された画像の特徴を分析して制御装置50が自動的に指の種別を判断し、適用する学習用モデルファイル及び爪領域抽出用モデルMを決定してもよい。
なお、自動的に学習用モデルファイル及び爪領域抽出用モデルMが選択される場合には、選択結果を表示部13等に表示させ、ユーザによる確認・変更等ができるようにしてもよい。
また、一旦ユーザが自分用の学習用モデルファイル及び爪領域抽出用モデルMを選択した後は、次回から自動的に同じ学習用モデルファイル及び爪領域抽出用モデルMが選択されるようにしてもよい。
また、爪領域抽出用モデルMを指爪画像にフィッティングした結果を示す画像を表示部13等に表示させて、各特徴点Pの位置等をユーザが事後的に微調整できるように構成してもよい。この場合、微調整後の爪領域抽出用モデルMをモデル用メモリ領域51aに記憶させておき、次回以降同じユーザが選択されたときにはこの微調整後の爪領域抽出用モデルMを適用するようにしてもよい。
また、本実施形態では、ネイルプリント装置1の制御装置50によって学習用モデルファイルの作成、爪領域抽出用モデルMの生成等の爪領域抽出モデルの生成処理、基準点Pdの決定等を行う構成としたが、学習用モデルファイルの作成、爪領域抽出用モデルMの生成等の爪領域抽出モデルの生成処理、基準点Pdの決定等を行うのはネイルプリント装置1の制御装置50に限定されない。
例えば、工場出荷段階前にネイルプリント装置1によって撮影した複数人の指爪画像のデータをメモリカードにコピーして取り出して、このデータを図示しないペンタブレット等の入力用デバイス等と接続されたモデル生成用コンピュータ等(図示せず)に入力し、このモデル生成用コンピュータにおいて爪領域抽出モデルの生成処理、基準点Pdの決定等を行う構成としてもよい。この場合、特徴点Pの入力等はペンタブレットを用いて行われる。なお、入力用デバイスはペンタブレットに限定されず、一般的なモニタ画面上で、マウス等のポインティングデバイスを用いて特徴点Pの入力等を行ってもよい。また、この場合、サンプル画像として用いる指爪画像のデータをネイルプリント装置1から取り出してモデル生成用コンピュータ等に入力する手法はメモリカードを用いるもの限定されず、例えば、USBメモリ等にコピーしてもよいし、ネイルプリント装置1とモデル生成用コンピュータ等とを直接ケーブルによって接続してデータを入力してもよい。
さらに、サンプル画像として用いる指爪画像のデータを取得する装置はネイルプリント装置1に限定されない。ネイルプリント装置1の指載置手段に指を載置した場合と同様の条件(例えば指の向きや配置等)で撮影することのできる別個の装置を用いて複数人の指を撮影して指爪画像を取得し、この指爪画像のデータをネイルプリント装置1の制御装置50やモデル生成用コンピュータ等に入力してサンプル画像として用いてもよい。
1 ネイルプリント装置
2 ケース本体
4 蓋体
20a 印刷指挿入部
30 撮影部
40 印刷部
50 制御装置
51 記憶部
53 爪領域決定部
531 走査用画像生成部
532 画像走査部
533 白黒判別部
534 基準画素決定部
535 初期位置決定部
536 領域調整部
Cd 基準画素
M 爪領域抽出用モデル
P 特徴点
Pd 基準点
T 爪
Ta 爪領域
U1 印刷指
U2 非印刷指

Claims (5)

  1. 載置された指を撮影して指爪画像を得る撮影手段とデータを記憶する記憶部とを備えているネイルプリント装置において、
    前記撮影手段により得られた指爪画像のうちの爪領域の輪郭線に沿いタッチ操作に従って特徴点を予め定められている間隔を置いて複数入力し、この入力された複数の特徴点の座標位置と番号とを対応付けて前記記憶部に爪領域抽出用モデルとして記憶させる記憶制御手段と、
    この記憶制御手段の制御により前記記憶部に前記爪領域抽出用モデルを記憶したあとに、前記撮影手段により新たに得られた指爪画像を予め定められた方向から順次走査する画像走査手段と、
    この画像走査手段による走査により最初に指爪領域を表す画素と判別された指爪画像上の第1の座標位置に対応する第2の座標位置を、前記記憶部に記憶されている前記爪領域抽出用モデルの複数の特徴点の座標位置の中から抽出し、この抽出された第2の座標位置を前記爪領域抽出用モデルのフィッティングの基準点として、前記第1の座標位置に重ねる一方で、この重ねた第1の座標位置と第2の座標位置とを基準として、前記爪領域抽出用モデルの他の複数の特徴点を、前記記憶部に記憶されている番号にそれぞれ対応づけられている複数の特徴点の座標位置がそれぞれ指爪画像上の対応する座標位置に配置されるように合わせ込み、この合わせ込まれた複数の座標位置に基づいて決定された爪領域に印刷を施す印刷制御手段と、
    を備えていることを特徴とするネイルプリント装置。
  2. 載置された指を撮影して指爪画像を得る撮影手段とデータを記憶する記憶部とを備えているネイルプリント装置に用いられる印刷制御方法において、
    前記撮影手段により得られた指爪画像のうちの爪領域の輪郭線に沿いタッチ操作に従って特徴点を予め定められている間隔を置いて複数入力し、この入力された複数の特徴点の座標位置と番号とを対応付けて前記記憶部に爪領域抽出用モデルとして記憶させる記憶制御ステップと、
    この記憶制御ステップの制御により前記記憶部に前記爪領域抽出用モデルを記憶したあとに、前記撮影手段により新たに得られた指爪画像を予め定められた方向から順次走査する画像走査ステップと、
    この画像走査ステップによる走査により最初に指爪領域を表すと判別された第1の座標位置に対応する第2の座標位置を、前記記憶部に記憶されている爪領域抽出用モデルの複数の特徴点の座標位置の中から抽出し、この抽出された第2の座標位置を前記爪領域抽出用モデルのフィッティングの初期位置として、前記第1の座標位置に重ねる一方で、この重ねた第1の座標位置と第2の座標位置とを基準として、前記爪領域抽出用モデルの他の複数の特徴点を、前記記憶部に記憶されている番号にそれぞれ対応づけられている複数の特徴点の座標位置がそれぞれ指爪画像上の対応する座標位置に配置されるように合わせ込み)、この合わせ込まれた複数の座標位置に基づいて決定された爪領域に印刷を施す印刷制御ステップと、
    を備えていることを特徴とする印刷制御方法。
  3. 指が載置される指載置と、
    この指載置部上に載置された指を撮影して指爪画像を得る撮影手段と、
    爪領域抽出用モデルを記憶している記憶手段と、
    この記憶手段に記憶されている前記爪領域抽出用モデルを前記撮影手段により得られた 前記指爪画像にフィッティングすることにより、印刷対象となる爪領域を決定する爪領域決定手段と、
    この爪領域決定手段によって決定された前記爪領域に印刷を施す印刷手段と、を備え、
    前記爪領域抽出用モデルには、前記指爪画像とのフィッティングの際に基準となる基準点を含む特徴点が前記爪領域の輪郭線に沿って複数配置されており、
    前記爪領域決定手段は、
    前記爪領域抽出用モデルとのフィッティングの際に基準となる前記指爪画像の基準画素を決定する基準画素決定手段と、
    この基準画素決定手段により基準画素と決定された画素に前記爪領域抽出用モデルの前記基準点を重ね合わせて、前記爪領域抽出用モデルのフィッティングの初期位置を決定し、前記指爪画像の当該初期位置に重畳されるように前記爪領域抽出用モデルを配置する初期位置決定手段と、
    前記初期位置決定手段により配置された前記爪領域抽出用モデルの範囲及び/または形状を前記指爪画像の前記爪領域に合致するように調整する領域調整手段と、
    を含んでいることを特徴とするネイルプリント装置。
  4. 前記爪領域決定手段は、
    前記撮影手段により得られた前記指爪画像から指爪領域を白色、それ以外の領域を黒色とした走査用画像を生成する走査用画像生成手段と、
    この走査用画像生成手段により生成された前記走査用画像を所定方向から順次走査する画像走査手段と、
    この画像走査手段による走査結果から、前記走査用画像の各画素の白黒を判別する白黒判別手段と、をさらに含んでおり、
    前記基準画素決定手段は、前記白黒判別手段により、前記走査において初めに白色の画素と判別された画素を基準画素として決定するものであることを特徴とする請求項3に記載のネイルプリント装置。
  5. 指載置手段に載置された指を撮影して指爪画像を得る撮影ステップと、
    爪領域抽出用モデルを前記撮影ステップにおいて得られた前記指爪画像にフィッティングすることにより、印刷対象となる爪領域を決定する爪領域決定ステップと、
    この爪領域決定ステップによって決定された前記爪領域に印刷を施す印刷ステップと、を備え、
    前記爪領域抽出用モデルには、前記指爪画像とのフィッティングの際に基準となる基準点を含む特徴点が前記爪領域の輪郭線に沿って複数配置されており、
    前記爪領域決定ステップは、
    前記爪領域抽出用モデルとのフィッティングの際に基準となる前記指爪画像の基準画素を決定する基準画素決定ステップと、
    この基準画素決定ステップにおいて基準画素と決定された画素に前記爪領域抽出用モデルの前記基準点を重ね合わせて、前記爪領域抽出用モデルのフィッティングの初期位置を決定し、前記指爪画像の当該初期位置に重畳されるように前記爪領域抽出用モデルを配置する初期位置決定ステップと、
    前記初期位置決定ステップにおいて配置された前記爪領域抽出用モデルの範囲及び/または形状を前記指爪画像の前記爪領域に合致するように調整する領域調整ステップと、
    を含んでいることを特徴とする印刷制御方法。
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