JP5601102B2 - 血糖値予測システム - Google Patents

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Description

本発明は、血糖値予測システムに関する。
糖尿病や生活習慣病などの治療においては、個人のデータを記録して、その推移を見守るとともに、必要な処置を施していくことが重要である。特に、血糖値に関してはユーザーの摂取エネルギー情報や消費エネルギー情報と血糖値の変化情報を記録・管理しておくことは、今後の血糖値の推移を予測するうえで重要である。しかし、これらの情報はユーザー個人のみが保有する情報であって、同様な病状のユーザー相互の情報を活用することはできなかった。
そこで、個人の病状、生活態様にあった消費エネルギー情報(運動プログラム)と摂取エネルギー情報(食事情報)を配信することが考えられた。例えば、インターネット網に接続されたデータベース装置に配信する食事情報と運動プログラムとを蓄積し、蓄積されている食事情報と運動プログラムを検索し、インターネット網を通して食事情報と運動プログラムをユーザーの要求に応じて配信するデータベース装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−12137号公報
糖尿病や生活習慣病では、同じ病状、生活態様であってもその改善度合いには個人差がある。上述した特許文献1によれば、ユーザーは、インターネット網を通して食事情報と運動プログラムを入手することが可能であるが、ユーザーが、データベース装置内に蓄積されている他のユーザーの情報を入手することができなかった。従って、複数のユーザーの情報を共有化することによりユーザー自身の病状や生活態様を改善するための参考にすることはできない。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る血糖値予測システムは、血糖値を予測する対象のユーザー個人が摂取した摂取エネルギー情報を取得する摂取エネルギー取得部と、前記ユーザー個人が消費した消費エネルギー情報を取得する消費エネルギー取得部と、前記ユーザー個人の個体差及び環境変数を含むユーザー属性を入力する操作部と、前記摂取エネルギー情報と前記消費エネルギー情報を用いて予測血糖値曲線を作成する生成部と、を有する血糖値予測装置と、複数のユーザーそれぞれのユーザー情報及び前記ユーザー属性とを収集・蓄積する情報収集部と、前記ユーザー個人が要求する前記ユーザー属性に対応する前記ユーザー情報から前記ユーザー個人の共通性を有する特徴を抽出してデータマイニング処理を行うデータマイニング部と、を有するデータベース装置と、を備えていることを特徴とする。
本適用例によれば、ユーザーは、自身のユーザー属性と共通性があるデータベース装置に蓄積されたユーザー属性を検索し、他の多数のユーザーの中から自身のユーザー属性に近いユーザー情報を抽出して、このユーザー情報を参考にして血糖値の予測精度を高めると共に、生活態様の管理・改善に活用することができる。
また、血糖値予測装置の情報蓄積が少ないユーザーであっても、データベース装置に長期間にわたって蓄積されたユーザー情報を抽出することによって、血糖値の予測精度を高めることができるという効果がある。
[適用例2]上記適用例に係る血糖値予測システムは、前記データマイニング部で抽出された前記ユーザー情報に基づき、前記生成部により前記ユーザー個人の予測血糖値曲線を変形することが好ましい。
データベース装置に蓄積された他のユーザーの情報を用いて、血糖値予測装置によりユーザー個人の予測血糖値曲線を変形(補正)することにより、血糖値の予測誤差を低減することができる。特に、情報蓄積の期間が短いユーザーにとって、ユーザー属性に共通の特徴を有し長期間にわたって蓄積された他のユーザーを活用することで血糖値予測精度を高めることを可能にする。
[適用例3]上記適用例に係る血糖値予測システムは、前記ユーザーの個体差には、ユーザー個人の生体情報及びバイタルサインのいずれかが含まれていることが望ましい。
ここで、生体情報には、例えば年齢、性別、身長、体重、体重BMI値(ボディマス指数:Body Mas Index)体脂肪値等が含まれており、バイタルサインには、例えば脈拍数、心拍数、血圧、体温等が含まれ、糖尿病患者の場合には血糖値、C−ペプチド、インスリン抵抗指数が含まれる。これらは、血糖値測定対象ユーザーの身体的特徴を表す情報であって、これらの幾つかの情報に共通性がある他のユーザーの情報を検索することでユーザーにより近い他のユーザーの情報を抽出することが可能となる。このことによって、情報蓄積が少ないユーザーも血糖値の予測精度を高めることができる。
[適用例4]上記適用例に係る血糖値予測システムは、前記ユーザーの環境変数には、ユーザー個人の生活環境に関わる内容が含まれていることが望ましい。
ここで、環境変数には、例えば家族構成、地域性、職業、性格、過去の病歴、趣味等が含まれる。これらの情報は、血糖値の変化に間接的に影響するものであって、これらの情報を前述した生体情報とバイタルサインの幾つかに加えて検索することで、さらに血糖値予測の精度を高めることができると共に、生活態様の管理・改善の参考にすることができる。
[適用例5]上記適用例に係る血糖値予測システムは、前記血糖値予測装置と前記データベース装置は、ネットワークで接続されていることが望ましい。
ここで、ネットワークとは、例えばインターネット網、電話回線(携帯電話含む)等のいずれかを採用できる。このようにすれば、データベース装置に対して遠隔地に生活する個人ユーザーがデータベース装置に容易にアクセスすることができる。
なお、アクセスとは、血糖値予測装置の情報をデータベース装置に入力すること、データベース装置により抽出された情報を血糖値予測装置に取り込むことを含む。
[適用例6]上記適用例に係る血糖値予測システムは、前記データベース装置には、前記ユーザー個人を特定する認証部が備えられていることが望ましい。
データベース装置に蓄積されている情報は個人の機微のセキュリティー情報である。よって、事前に登録されたユーザーを認証することにより、個人情報の流出を防止することができる。
実施形態1に係る血糖値予測システムの主たる構成を表す構成説明図。 実施形態1に係る血糖値予測装置の主たる構成を示す構成説明図。 (a)は、食事メニュー情報の一例を示す表、(b)は、運動種別情報の一例を示す表。 ユーザー情報を表し、(a)は血糖値情報の一例を表す図、(b)は行動情報の一例を表す表。 ユーザー属性の1例を示す表。 制御部の主たる構成を表す機能構成図。 (a)は、第1予測曲線の一例を示す説明図、(b)は、第2予測曲線の一例を示す説明図。 血糖値予測装置の動作フロー説明図。 (a)〜(c)は、第1予測曲線を変形する例を説明する説明図。 (a)〜(c)は、第2予測曲線を変形する例を説明する説明図。 血糖値予測システムの動作フロー説明図。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る血糖値予測システムの主たる構成を表す構成説明図である。図1において、血糖値予測システム1は、ユーザー個人一人ひとりの予測血糖値曲線を作成して出力する血糖値予測装置10と、複数のユーザーの血糖値予測装置からの情報を収集・蓄積し、これらの情報からユーザーの共通性のある特徴を抽出するデータベース装置としての血糖値サーバー300とから構成され、血糖値予測装置10と血糖値サーバー300とは、ネットワーク(図示せず)によって接続されている。
なお、図1では複数のユーザー群としてAさん〜Eさんを図示しているが、実際には多数のユーザーが存在し、それぞれが血糖値予測装置10を有している。以降、ユーザー群を代表してユーザー個人(例えば、Aさん)として説明する。
まず、血糖値サーバー300について図1を参照して説明する。本実施形態による血糖値サーバー300は、本システム専用のサーバーである。但し、後述する機能を備えていればwebサーバーと兼用することも可能である。血糖値サーバー300は、予め登録された複数のユーザーそれぞれが保有する血糖値予測装置10からの情報(血糖値予測装置の項で後述する)を収集する情報収集部340と、情報収集部340に蓄積されたユーザーの情報をもとにデータマイニング処理を行うデータマイニング部310と、ユーザー個人の特定(認証)を行う認証部380と、血糖値予測装置10との間で情報の授受を行う通信部370とを備えて構成されている。
情報収集部340には、多数の血糖値予測装置10から情報を収集する情報検索部350と、記憶部360と、が備えられている。情報検索部350ではさらに、データマイニング部310から指定された情報を血糖値予測装置10から収集する機能、データマイニング部310から指定された情報を多数の血糖値予測装置10から選択して収集する機能を有する。そして、記憶部360は、情報検索部350、及びデータマイニング部310が収集した情報を蓄積する。
データマイニング部310は、記憶部360に蓄積された情報をもとにデータマイニング処理を行うマイニング部320と、指定されたユーザー属性に対応するデータマイニング処理された情報を抽出する特徴抽出部330を備える。特徴抽出部330では、ユーザー属性に対応して集める情報の特徴を選択する。
データマイニング処理は、統計学的、パターン認識等のデータ解析の技法を用いて、大量のデータを網羅的に適用する処理方法であって、ユーザー個人毎の摂取エネルギー情報、消費エネルギー情報、血糖値情報に基づくユーザー情報を作成し、これらをユーザー属性に紐付けして情報収集部340(記憶部360)に蓄積する。
続いて、血糖値予測装置について説明する。なお、血糖値予測装置はユーザー一人ひとりが所有するものである。
図2は、実施形態1に係る血糖値予測装置の主たる構成を示す構成説明図である。血糖値予測装置10は、制御部110と、活動量測定部120と、操作部130と、記憶部140と、表示部150と、計時部160と、通信部370とを備えて構成されている。
制御部110は、CPU(Central Processing Unit)とROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)のメモリーを含み、RAMをワーキングエリアとしてROMに予め記憶されている制御プログラムを実行することにより、制御部110と接続されている各部を制御する。なお、制御部110の詳細については図6を参照して後述する。
活動量測定部120は、ユーザーが消費した消費カロリーを求め、求めた消費カロリーを消費エネルギー情報として制御部110へ送出する。活動量測定部120は、例えば、ユーザーの運動状態を検出するための加速度センサーや速度センサー等のセンサーを有し、ユーザーの歩行や歩行以外の運動などの動作によって検出された上記センサーからの出力信号を予め定義された演算式を用いて消費エネルギーに変換する。なお、加速度センサーとしては、検出方向の多様性をもたせるために3軸加速度センサーとすることが好ましい。
また、消費カロリーを精度よく求めるため、脈波RR間隔・体温・血圧・睡眠などの生体データを、光学検出、電気信号検出、圧力検出などを用いて検出してもよい。
操作部130は、例えば、数字や文字等の入力キーを有する操作ボタン群を有し、ユーザーによって操作された入力キーに対応する操作信号を制御部110へ送出する。本実施形態では、特に、操作部130は、測定されたユーザーの血糖値データを入力すると共に、ユーザーが摂取した食事内容を示す食事メニュー情報やユーザーが行った運動内容を示す運動種別情報のデータ、及びユーザー個人の個体差及び環境変数を含むユーザー属性を制御部110に入力する。
さらに、操作部130は、血糖値予測装置10の情報を前述した血糖値サーバー300に入力し、血糖値サーバー300が抽出した情報を血糖値予測装置10に取り込む機能と、ユーザー個人を特定するパスワード等を登録する機能を有する。
記憶部140は、不揮発性の記憶媒体で構成され、ユーザーの過去の血糖値に関する情報を含むユーザー情報200や、食事メニュー情報211、運動種別情報212及びユーザー個人のユーザー属性213等のテーブルを記憶している。食事メニュー情報211、運動種別情報212、ユーザー情報200及びユーザー属性213の詳細については、図3、図4、図5を参照して後述する。
表示部150は、液晶ディスプレイ等の表示装置で構成され、操作部130によって入力された情報、血糖値サーバー300から入手した情報や、制御部110の制御に従い食事メニュー情報211や運動種別情報212の入力画面や血糖値の予測曲線等の各種画像を表示する。
計時部160は、所定のクロックをカウントして時刻を計時する。
通信部370は、血糖値予測装置10と血糖値サーバー300との間においてネットワークを介して情報の授受を行う。
続いて、記憶部140に含まれる食事メニュー情報211、運動種別情報212、ユーザー情報200、ユーザー属性213について順に説明する。
図3(a)は、食事メニュー情報の一例を示す表である。食事メニュー情報211には、単品の食品名や料理名等の食事メニューと食事メニューに対応する摂取カロリーが記憶されている。食事メニュー情報211は、ユーザーが食事情報を入力する際に参照される。
図3(b)は、運動種別情報の一例を示す表である。運動種別情報212には、運動種別と運動内容とが記憶されている。運動種別情報212は、ユーザーが運動情報を入力する際に参照される。
次に、ユーザー情報200について説明する。
図4はユーザー情報を表し、(a)は血糖値情報の一例を表す説明図、(b)は行動情報の一例を表す表である。ユーザー情報200には、図4(a)に示す血糖値情報200aと、図4(b)に示す行動情報200bとが含まれている。
血糖値情報200aには、例えば、ユーザーが過去に糖尿病に関する教育入院を行ったとき等の、教育入院期間において測定された毎日の血糖値と行動履歴(食事と運動の履歴)が記憶されている。
図4(a)は、その一例として、2010年2月1日と2月2日のユーザーの血糖値情報200aを示している。この図の波形41は、ユーザーの血糖値の時系列変化を表している。また、時間軸における「朝食」、「散歩」、「昼食」・・・等は、ユーザーが摂った食事や運動のタイミング等の行動履歴を示している。
図4(b)は、図4(a)の各行動履歴に対応する行動情報200bを示しており、各行動履歴に対応する行動内容(食事内容、運動内容)と、行動内容に対応する摂取カロリーと消費カロリーとが対応づけられている。
例えば、図4(a)の2010年2月1日の朝食の食事内容は「和食A」であり、和食Aの摂取カロリーは「500kcal」であったことを示している。また、図4(a)の2010年2月1日の午前に行った「散歩」の消費カロリーは「50kcal」であったことを示している。
このように、ユーザー情報200には、ユーザーの過去の行動履歴に対応する血糖値の変化と、ユーザーの行動に対する摂取カロリーと消費カロリーと、が含まれている。
次に、ユーザー属性213について説明する。
図5は、ユーザー属性の1例を示す表である。ユーザー属性には、ユーザー個人の個体差と環境変数が含まれる。個体差は、ユーザー個人の生体データ及びバイタルサインを含んでいる。生体データには、例えば年齢、性別、身長、体重、体重BMI値、体脂肪値が含まれており、バイタルサインとしては、脈拍数、心拍数、血圧、体温等が含まれる。バイタルサインは平均値または起床時の平均値とする。なお、ユーザーが糖尿病の場合には血糖値、C−ペプチド、インスリン抵抗指数を含むことが望ましい。これらは、血糖値測定対象ユーザーの身体的特徴を表す情報である。
環境変数には、家族構成、地域性、職業、性格、過去の病歴、趣味等が含まれる。環境変数は、ユーザー個人の生活環境に関わる内容が含まれ、血糖値の変化に間接的に影響するものと考えられている。
これら個体差と環境変数のうちの幾つかを選択し、または全部を操作部130から制御部110に入力する。
次に、制御部110の機能構成について図面を参照して説明する。
図6は、制御部の主たる構成を表す機能構成図である。制御部110には、摂取エネルギー取得部111と、消費エネルギー取得部112と、算出部113と、解析部114及び生成部115と、通信部370と、が含まれる。
摂取エネルギー取得部111は、ユーザーが入力する血糖値データと、摂取エネルギー情報としてユーザーが入力する食事情報を取得し、取得した食事情報と食事メニュー情報211に基づいて、食事情報に対応する摂取カロリーを算出する。
消費エネルギー取得部112は、ユーザーの消費エネルギー情報として消費カロリーを活動量測定部120から一定時間毎に取得する。
算出部113は、摂取エネルギー取得部111で求めた摂取カロリーと予め定められた第1の予測アルゴリズムに基づいて、摂取カロリーに対する血糖値の変化を予測した予測曲線(以下、第1予測曲線と称する)を作成する。さらに、算出部113は、消費エネルギー取得部112で取得された消費カロリーと予め定められた第2の予測アルゴリズムに基づいて、消費カロリーに対する血糖値の変化を予測した予測曲線(以下、第2予測曲線と称する)を作成する。
続いて、第1予測曲線と第2予測曲線の作成について説明する。
図7(a)は、第1予測曲線の一例を示す説明図である。第1予測曲線は、摂取カロリーと第1の予測アルゴリズムとに基づいて求められる。第1予測曲線は、遅延期間d1、上昇期間d2、平衡期間d3、及び下降期間d4を有する。以下、各期間における血糖値曲線を求める第1の予測アルゴリズムの一例を説明する。
遅延期間d1は、食事摂取を開始してから食事開始時における血糖値(基準値)C0を超えるまでの期間を示している。遅延期間d1は、食事の開始時点から予め定められた時間(例えば、15分)が設定されおり、食事開始時の血糖値C0を維持している。なお、食事開始時の血糖値C0は、当該時刻においてユーザーが測定した血糖値を用いるが、測定できなかった場合には、例えば、予め設定されたユーザーの血糖値の標準値等を用いるようにしてもよい。
上昇期間d2は、遅延期間d1の終期から始まり、血糖値が上昇を開始して血糖値がピークとなる値(ピーク値)に到達するまでの期間を示している。ピーク値は、傾きS1で血糖値が上昇し、食事開始時の血糖値C0に血糖値の上昇量h11を合算した値である。
血糖値の上昇量h11は、例えば、h11=(摂取カロリー)×(インスリン分泌量)×(係数α)で求められる。本実施形態では、インスリン分泌量と係数α(但し、α>0)は、ユーザーに応じて予め設定された固定値である。なお、インスリン分泌量及び係数は、予め設定された固定値だけなく、ユーザー属性(年齢、性別、身長、体重等)に応じて定められた値や可変値であってもよい。
平衡期間d3は、上昇期間d2の終期から血糖値のピーク値を維持している期間であり、本実施形態では、予め定義された固定値が設定されている。例えば、摂取カロリーとユーザーに固有の係数とを乗算した値を、前回の摂取カロリーとの差に応じた係数で除算する等、摂取カロリーと予め定められた演算式とを用いて平衡期間d3を求めるようにしてもよい。
下降期間d4は、平衡期間d3の終期から血糖値が傾きS2で下降を開始して基準値に到達するまでの期間を示している。つまり、下降期間d4は、血糖値がピーク値から基準値(食事開始時の血糖値C0)に戻るまでの期間である。
傾きS2は、例えば、S2=(摂取カロリー)×(係数β)で求められる。本実施形態では、係数βは、ユーザーに応じて予め定められた固定値(但し、β<0)であるが、ユーザー属性(年齢、性別、身長、体重等)に応じて予め定められた値や可変値であってもよい。
次に、第2予測曲線について説明する。
図7(b)は、第2予測曲線の一例を示す説明図である。第2予測曲線は、消費カロリーと第2の予測アルゴリズムとに基づいて求められる。第2予測曲線は、遅延期間e1と下降期間e2を含んで構成されている。以下、各期間における血糖値曲線を求める第2の予測アルゴリズムの一例を説明する。
遅延期間e1は、運動を開始してから血糖値が下降し始めるまでの期間を示し、運動開始時の血糖値が維持される期間である。本実施形態では、遅延期間e1には、予め定められた期間(例えば、2分)が設定されている。下降期間e2は、遅延期間e1の終期から傾きS3(単位時間当たりの血糖値の低下量ΔC)で血糖値が下降する期間である。
血糖値の低下量ΔCは、例えば、ΔC=(消費カロリー)×(インスリン分泌量)×(係数γ)で求められる。消費カロリーは、活動量測定部120において計測されたユーザーの消費カロリーであり、本実施形態では、ユーザーが運動を意識していない通常の動作時においても活動量測定部120によりユーザーの消費カロリーが算出されて逐次入力される。
なお、インスリン分泌量はユーザーに応じて予め設定された固定値であり、係数γ(但し、γ<0)は、血糖値に応じた可変値であってもよいし、ユーザー属性(年齢、性別、身長、体重等)に応じて定められた固定値であってもよい。
続いて、図6を参照して解析部114について説明する。
解析部114は、操作部130から入力された摂取エネルギー情報としての食事情報(食事メニュー情報211)に対応するユーザー情報200を抽出する抽出条件を用いてユーザー情報200を抽出し、抽出したユーザー情報200を用いて当該食事情報に対するユーザーの血糖値の変化傾向を解析する。
具体的には、例えば、入力された食事メニューが和食Aの場合、和食Aを摂取したときの血糖値の変化を表す波形として和食Aを摂取した時点から次の行動(食事又は運動)が行われるまでの期間の波形データが抽出される。図4(a)に示す血糖値情報200aの例では、2010年2月1日の朝食を摂取した時点から次の行動、つまり散歩が行われるまでの期間の波形データが抽出される。なお、散歩が行われなければ、朝食を摂取した時点から昼食を摂取するまでの期間の波形データが抽出される。このようにして、同じ食事内容を摂取したときの行動内容に対応する血糖値の変化を表す波形を第1モデル波形として抽出する。なお、複数の波形が抽出された場合には、解析部114は、抽出した複数の波形を平均化する等の処理を行い、当該食事情報に対する血糖値の変化傾向を示す第1モデル波形を生成する。
また、解析部114は、操作部130から入力された運動情報(運動種別情報)と対応するユーザー情報200を抽出する抽出条件を用いてユーザー情報200を抽出し、抽出したユーザー情報200を用いて運動情報に対するユーザーの血糖値の変化傾向を解析する。本実施形態では、活動量測定部120によりユーザーの消費カロリーが逐次算出されるように構成されているが、算出された消費カロリーがどのような動作を行ったときのものであるかを区別するために、通常の動作以外の運動については、ユーザーが運動を行う前に運動種別を入力する。
具体的には、例えば、入力された運動内容がウォーキングである場合には、ウォーキングを行ったときの血糖値の変化を表す波形として、図4(a)に示す血糖値情報200aにおける2010年2月1日のウォーキング開始時から次の行動、つまり軽食を摂取するまでの波形データが抽出される。このようにして、同じ運動を行ったときの血糖値の変化を表す波形を第2モデル波形として抽出する。なお、複数の波形が抽出された場合には、解析部114は、抽出された複数の波形を平均化する等の処理を行い、当該運動情報に対する血糖値の変化傾向を示す第2モデル波形を生成する。
なお、第2の予測アルゴリズムにおけるインスリン分泌量はユーザーに応じて予め設定された固定値であり、係数γの調整は、血糖値に応じた可変値であってもよいし、ユーザー属性(年齢、性別、身長、体重等)に応じて定められた固定値であってもよい。
また、解析部114には、操作部130から前述したユーザー属性213が入力される。ユーザー属性213と制御部110内の各情報とは紐付けされている。
次に、生成部115について説明する。
生成部115は、算出部113において算出された第1予測曲線及び第2予測曲線を、解析部114の解析結果に基づいて変形し、変形した第1予測曲線と第2予測曲線を統合して予測血糖値曲線を生成する。
具体的には、生成部115は、第1予測曲線(図7(a)、参照)の上昇期間d2における血糖値のピーク値までの上昇量h11と、解析部114から出力される同じ食事内容を摂取したときの血糖値の変化を表す第1モデル波形のピーク値までの上昇量とを比較し、上昇量の差分が予め定めた閾値以上である場合には、第1予測曲線の上昇量h11が第1モデル波形の上昇量となるように係数αを調整する。
また、生成部115は、第1予測曲線の平衡期間d3と、第1モデル波形において血糖値のピーク値が継続する継続期間とを比較し、平衡期間d3と継続期間との差分が予め定めた閾値以上である場合には、第1予測曲線の平衡期間d3を継続期間と一致させるように平衡期間d3を設定する。なお、第1モデル波形において、血糖値のピーク値が予め定められた閾値ΔCthの範囲内で下降している期間はピーク値が継続しているものとし閾値ΔCthの範囲を下回った時点を継続期間の終期と判断する。
また、生成部115は、第1予測曲線の下降期間d4においてピーク値から血糖値が低下した低下量(h11)と、第1モデル波形のピーク値から血糖値が低下した低下量とを比較し、低下量の差分が予め定めた閾値以上である場合には、第1予測曲線の下降期間d4におけ低下量(h11)が第1モデル波形における低下量となるように、傾きS2の係数βを調整する。
生成部115は、第2予測曲線(図7(b)、参照)についても第1予測曲線と同様に変形する。具体的には、生成部115は、第2予測曲線の下降期間e2における血糖値の単位時間当たりの血糖値の低下量ΔCと、同じ運動を行ったときの血糖値の変化を表す第2モデル波形における血糖値の単位時間当たりの低下量とを比較し、低下量の差分が予め定めた閾値以上である場合には、第2予測曲線における血糖値の低下量ΔCを第2モデル波形における低下量となるように係数γを調整する。
生成部115は、上記のようにして第1予測曲線と第2予測曲線を各々変形し、変形した第1予測曲線と第2予測曲線とを統合した予測血糖値曲線を生成し、生成した予測血糖値曲線を表示部150へ出力する。
なお、本実施形態において、解析結果に基づいて予測曲線を変形する処理とは、運動情報、及び摂取エネルギー情報の解析結果に基づく波形(第1モデル波形、第2モデル波形)からユーザーの血糖値変化の特徴量を示すパラメーターを抽出し、予測曲線(第1予測曲線、第2予測曲線)においてこの特徴量に対応するパラメーターを抽出し、予測曲線のパラメーターを解析結果のパラメーターとなるように近づける処理である。
生成部115によって形成された予測血糖値曲線は、操作部130を操作することによってユーザー属性213と紐付けされた状態で血糖値サーバー300に入力される。
続いて、本実施形態における血糖値予測装置10の動作について説明する。
図8は、本実施形態における血糖値予測装置の動作フロー説明図である。なお、この動作フローは、血糖値予測装置10単独の動作フローを表している。本実施形態では、ユーザーによって毎日朝食前に血糖値が実測される。血糖値予測装置10は、その実測値を用いて、食事情報が入力される毎、ユーザーの消費カロリーが測定される毎に血糖値の予測を行い、予測血糖値曲線を出力する。
ユーザーは、実測した血糖値のデータを血糖値予測装置10の操作部130を介して入力する。制御部110は、操作部130を介して入力された血糖値データを入力時間と共に受付ける(ステップS11)と、入力された血糖値データを基準値C0(図7(a)、参照)として設定し、血糖値予測処理を開始する。
ユーザーが操作部130を介して食事情報入力画面を表示させる操作を行うと、制御部110は、食事メニュー情報211の食事メニューを表示部150に表示し、ユーザーからの入力を受付ける(ステップS12)。
制御部110は、操作部130を介して食事メニューがユーザーによって入力されると(ステップS12:YES)、摂取エネルギー情報として、入力された食事メニューに対応する摂取カロリーを食事メニュー情報211から選択し、選択した摂取カロリーに対する第1予測曲線を第1の予測アルゴリズムを用いて算出する(ステップS13)。制御部110は、ステップS12において入力された食事メニューに対応するユーザー情報200を抽出し、食事情報に対する過去の血糖値の変化傾向を解析して第1モデル波形を生成する(ステップS14)。
次に、ステップS13において算出された第1予測曲線における各期間(d1,d2,d3,d4)の血糖値変化と、ステップS14において生成された第1モデル波形の血糖値変化とを比較し、比較結果に応じて第1予測曲線を変形する(ステップS15)。
また、制御部110は、消費エネルギー情報として、活動量測定部120において一定時間毎に計測されるユーザーの消費カロリーを活動量測定部120から受付け(ステップS16)、受付けた消費カロリーに対する第2予測曲線を第2の予測アルゴリズムを用いて算出する(ステップS17)。
ユーザーは、操作部130を介して運動情報入力画面を表示させる操作を行うと、制御部110は、運動種別情報212を表示部150に表示し、ユーザーからの入力を受付ける(ステップS18)。制御部110は、運動情報として、操作部130を介して運動種別がユーザーによって入力されると(ステップS18:YES)、入力された運動情報に対応するユーザー情報200を抽出し、運動情報に対する過去の血糖値の変化傾向を解析して第2モデル波形を生成する(ステップS19)。
制御部110は、ステップS17において算出された第2予測曲線における下降期間e2の血糖値変化と、ステップS19において生成された第2モデル波形の血糖値変化とを比較し、比較結果に応じて第2予測曲線を変形する(ステップS20)。
制御部110は、第1予測曲線と第2予測曲線とを同一時間軸上で統合させた予測血糖値曲線を生成し、生成した予測血糖値曲線を示す画像を表示部150に表示する(ステップS21)。なお、ステップS12において、ユーザーにより食事情報が入力されなかった場合には(ステップS12:NO)、制御部110は、ステップS16の処理を行う。また、ステップS18において、ユーザーにより運動情報が入力されなかった場合には(ステップS18:NO)、制御部110は、ステップS21の処理を行う。
このように、制御部110では、摂取エネルギー情報と消費エネルギー情報とが入力される毎に第1予測曲線、第2予測曲線を算出し、算出された第1予測曲線と第2予測曲線に基づいて予測血糖値曲線を生成する。なお、ユーザーによって入力された血糖値データと食事情報と運動情報は、ユーザーの過去の血糖値に関する情報として制御部110により記憶部140のユーザー情報200として記憶されるようにしてもよい。
次に、上述した動作フローに従って血糖値予測装置10の具体的な動作例を説明する。なお、図8、図9、図10を参照して説明する。
図9(a)〜図9(c)は、第1予測曲線を変形する例を説明する説明図である。
図10(a)〜図10(c)は、第2予測曲線を変形する例を説明する説明図である。
まず、第1予測曲線について説明する。ユーザーは、操作部130を介して、朝食摂取前に血糖値を測定した血糖値データ「130」を入力し(ステップS11)、食事情報入力画面を表示させる操作を行い、食事情報として仮に「洋食C」を入力する(ステップS12)。制御部110は、「洋食C」に対応する摂取カロリーとして、食事メニュー情報211から「500kcal」を選択する。制御部110は、入力された血糖値データ「130」を基準値C0として設定し、摂取カロリー「500(kcal)」と第1の予測アルゴリズムを用いて図9(a)に示す第1予測曲線を算出、作成する(ステップS13)。
続いて、制御部110は、図4(a)に示す血糖値情報200aから食事情報「洋食C」を含む波形を抽出する。図4(a)の血糖値情報200aの例では、洋食Cが摂取された2010年2月2日の朝食時点から次の行動「水中ウォーキング」が開始されるまでの期間の波形データを抽出する。このようにして、制御部110により、食事情報「洋食C」が摂取されたときの波形データを血糖値情報200aから抽出し、抽出された波形データを平均化した図9(b)に示す第1モデル波形を生成する(ステップS14)。
制御部110は、図9(a)に示す第1予測曲線の各期間の血糖値変化と図9(b)に示す第1モデル波形の血糖値変化とを比較し、第1予測曲線を変形して図9(c)に示す第1予測曲線を生成する(ステップS15)。
続いて、図9(a)に示す第1予測曲線の上昇期間d2における血糖値の上昇量h11と、図9(b)に示す第1モデル波形の血糖値の上昇量h21(C4−C1)とを比較する。上昇量の差分が閾値以上である場合には、制御部110により、第1予測曲線における上昇量h11がh21(C4−C1)となるように、第1の予測アルゴリズムにおける係数αを調整する。
制御部110は、図9(b)の第1モデル波形の血糖値がピークとなる時間t1以降において、血糖値がピーク値から閾値ΔCth範囲内の時間t2までの継続期間d31(t2−t1)と、第1予測曲線における平衡期間d3とを比較する。継続期間d31と平衡期間d3との差分が閾値以上である場合には、制御部110により、平衡期間d3として継続期間d31を設定する。
制御部110は、図9(a)の第1予測曲線の下降期間d4における血糖値の低下量(h12)と、図9(b)の第1モデル波形の血糖値の低下量h22(C4−C2)とを比較する。低下量の差分が閾値以上である場合には、制御部110により、低下量h12を第1モデル波形における低下量h22となるように、第1の予測アルゴリズムにおける係数βを調整する。
制御部110は、ユーザーの消費エネルギー情報として、活動量測定部120から一定時間毎にユーザーの消費カロリーを受付けると(ステップS16)、受付けた消費カロリーと第2の予測アルゴリズムとを用いて図10(a)に示す第2予測曲線を算出する(ステップS17)。例えば、ユーザーは、運動「ウォーキング」を行う際には、当該運動開始時において、操作部130を介して、運動情報入力画面を表示部150に表示する操作を行い、運動種別情報212から運動種別「3」を選択し入力する(ステップS18:YES)。
制御部110は、入力された運動種別「3」の運動内容「ウォーキング」に対応するユーザー情報200を抽出する。図4(a)の血糖値情報200aの例では、「ウォーキング」が行われた2010年2月1日のウォーキング開始時点から次の行動である「軽食」が摂取されるまでの期間の波形データが抽出される。このようにして、制御部110により、「ウォーキング」が行われたときの波形データを血糖値情報200aから抽出し、抽出された波形データを平均化した図10(b)に示す第2モデル波形を生成する(ステップS19)。
次に、第2予測曲線について説明する。
制御部110は、図10(a)に示す第2予測曲線の下降期間e2の血糖値変化と図10(b)に示す第2モデル波形の血糖値変化とを比較し、第2予測曲線を変形して図10(c)に示す第2予測曲線を生成する(ステップS20)。
図10(a),(b)の例では、制御部110により、第2予測曲線の下降期間e2領域における時間T0の血糖値の低下量ΔCと、第2モデル波形の血糖値の低下量ΔC1とを比較する。第2モデル波形における血糖値の低下量ΔC1は、時間t1〜t2の間に運動開始時の血糖値からh31だけ血糖値が低下したときの単位時間当たりの低下量である。単位時間当たりの低下量の差分が閾値以上である場合には、制御部110により、第2予測曲線における血糖値の低下量ΔCがΔC1となるように、第2の予測アルゴリズムにおける係数γを調整する。
制御部110は、ユーザーによって食事情報が入力される毎に当該食事情報に応じて変形した第1予測曲線と、活動量測定部120において測定された消費エネルギー情報に基づいて生成された第2予測曲線、又は、ユーザーによって入力された運動情報に応じて変形した第2予測曲線を統合した予測血糖値曲線を逐次生成し、生成した予測血糖値曲線を示す画像を表示部150に表示する(ステップS21)。
続いて、血糖値予測システム1の動作フローについて説明する。
図11は、血糖値予測システムの動作フロー説明図である。なお、図8も参照する。血糖値サーバー300には、血糖値予測装置から入力された多数のユーザー個人の情報、及びこの情報を基にデータマイニング処理がされた情報が蓄積されている。ユーザーは、血糖値予測装置10を立ち上げ、操作部130を操作し血糖値サーバー300にアクセスする。この際、ユーザーIDまたはパスワードを入力し、血糖値サーバー300と接続する。
血糖値サーバー300との接続を確認した後、参考にしたい検索対象のユーザー属性213を操作部130から入力する。例えば、身体的特徴が似ているユーザー情報が欲しい場合には、身長、体重、または体重BMI値を入力する。すると、情報検索部350が入力されたユーザー属性と同じか近いユーザー情報を情報検索部350によって検索し(ステップS31)し、選択したいユーザー属性に近いユーザー情報を収集し(ステップS32)、通信部370を介して血糖値予測装置10に送信し、血糖値予測装置10では記憶部140にその情報をコピーする(ステップS33)と共に、そのユーザー情報を表示部150に表示する。
ユーザーは、取得したユーザー情報が自身にとって参考にできるかどうかを判断し、参考にできないと判断した場合には、新たに、体脂肪、脈拍数、血圧、などの個体差の幾つかの情報を入力する。また、環境変数も加えて検索したい場合は、環境変数を追加入力し、抽出されたユーザー情報を記憶部140にコピーする。
血糖値予測装置10を使用して間もないユーザー(情報の蓄積が少ないユーザー)は、コピーされたユーザー情報を用いて、摂食エネルギー情報に基づく第1予測曲線及び消費エネルギー情報に基づく第2予測曲線の変形を行うか判断し(ステップS34:YES)、第1予測曲線及び第2予測曲線の変形を行う(ステップS35)。そして第1予測曲線及び第2予測曲線と、を統合した予測血糖値曲線を作成する(ステップS36)。
第1予測曲線及び第2予測曲線の変形を行わない場合(ステップS34:NO)、表示されたユーザー情報を参考にして動作フローを終了する。
さらに、血糖値の予測精度を高めたい場合には、図8に表す動作フローの一部に血糖値サーバー300に蓄積されたユーザー情報を用いて予測血糖値曲線を作成することができる。具体的には、ユーザー属性により血糖値サーバー300に蓄積されたユーザー情報の中から検索・抽出された食事情報に対する過去の血糖値変化傾向の解析し(ステップS14)、この解析結果に基づいて血糖値予測装置10内で作成されていた第1予測曲線を変形させる(ステップS15)。
また、ユーザー属性により血糖値サーバー300に蓄積されたユーザー情報の中から検索・抽出された運動情報に対する過去の血糖値変化傾向の解析し(ステップS19)、この解析結果に基づいて血糖値予測装置10内で作成されていた第2予測曲線を変形させる(ステップS20)。
そして、変形された第1予測曲線及び第2予測曲線と、を統合した予測血糖値曲線を作成する(ステップS21)。
従って、本実施形態によれば、ユーザーは、自身のユーザー属性と共通性がある血糖値サーバー300に蓄積されたユーザー属性を検索し、多数の他のユーザーのユーザー属性に対応するユーザー情報を検索・抽出して、血糖値の予測精度を高めることができると共に、食事や運動等の生活態様の管理・改善に活用することができる。
また、血糖値予測装置10のデータ蓄積が少ないユーザーであっても、血糖値サーバー300に長期間にわたって蓄積されたユーザー情報を活用することによって、血糖値の予測精度を高めることができるという効果がある。
血糖値サーバー300に蓄積された他の多数のユーザー情報の中からユーザー個人のユーザー属性213に近いユーザーのユーザー情報を用いて、予測血糖値曲線を変形することにより、血糖値の予測誤差を低減することができる。
ユーザー属性213には、ユーザー個人の個体差と環境変数が含まれている。個体差には、ユーザー個人の年齢、性別、身長、体重、体重BMI値、体脂肪値などの生体情報と、脈拍数、心拍数、血圧、体温等に代表されるバイタルサインが含まれる。また、糖尿病患者の場合には血糖値、C−ペプチド、インスリン抵抗指数のいずれかが含まれる。
これらは、血糖値測定対象ユーザーの身体的特徴を表す情報であって、これらの幾つかの情報に共通性がある他のユーザーの情報を検索することでユーザー個人により近いユーザーの情報を抽出することが可能となる。このことによって、情報蓄積が少ないユーザーも血糖値の予測精度を高めることができる。
また、環境変数には、ユーザー個人の家族構成、地域性、職業、性格、過去の病歴、趣味等が含まれ、これらの情報は生活環境に関わる内容であって、血糖値の変化に間接的に影響するものと考えられている。よって、これらの情報を前述した生体情報とバイタルサインの幾つかに加えて検索することで、さらに血糖値予測の精度を高めることができると共に、生活態様の改善に活かすことができる。
また、血糖値予測装置10と血糖値サーバー300は、インターネット網、電話回線(携帯電話含む)等ネットワークで接続されている。このようにすれば、血糖値サーバー300に対して遠隔地に生活する個人ユーザーが容易にアクセスすることができる。
さらに、血糖値サーバー300には、ユーザー個人を特定するための認証部380が備えられている。血糖値サーバー300に蓄積されている情報は、ユーザー個人の機微のセキュリティー情報である。よって、事前に登録されたユーザーを認証しなければアクセスを拒否することにより、個人情報の流出を防止することができる。
なお、血糖値予測装置10にもユーザー個人の認証部を設けておけば、血糖値予測装置10のセキュリティーを確保することができる。
以上説明したように本実施形態では、多数のユーザー情報の中からユーザー個人のユーザー属性と共通性(または近い)を有するユーザー情報を活用することが可能となるため、血糖値の予測精度を高めると共に、生活態様の管理・改善により治療効果を高めることができる。
また、血糖値サーバー300に医師がアクセスできるようにすれば、食事、運動などの生活態様に対する指導、治療方法の指導等を行うことができる。
なお、本実施形態は、糖尿病に係る事例を上げ説明したが、ダイエットや運動選手等の生活管理に活用可能である。
1…血糖値予測システム、10…血糖値予測装置、111…摂取エネルギー取得部、112…消費エネルギー取得部、115…生成部、130…操作部、213…ユーザー属性、300…データベース装置としての血糖値サーバー、310…データマイニング部、340…情報収集部。

Claims (7)

  1. 第1のユーザーが摂取した摂取エネルギー情報を取得する摂取エネルギー取得部と、
    前記第1のユーザーが消費した消費エネルギー情報を取得する消費エネルギー取得部と、
    前記第1のユーザーの個体差及び環境変数を含む第1のユーザー属性を入力する操作部と、
    前記第1のユーザーの前記摂取エネルギー情報及び前記第1のユーザーの前記消費エネルギー情報を用いて、前記第1のユーザーの予測血糖値情報生成する生成部と、を有する血糖値予測装置と、
    前記第1のユーザーとは異なる第2のユーザーの個体差及び環境変数を含む第2のユーザー属性を収集する情報収集部と、
    前記第1のユーザー属性前記第2のユーザー属性との共通性を判断する処理部と、を有し、
    前記処理部で抽出された前記共通性の判断結果に基づき、前記生成部により生成された前記第1のユーザーの予測血糖値情報を、前記第2のユーザーのユーザー情報に基づき補正する機能を有するデータベース装置と、
    を備えていることを特徴とする血糖値予測システム。
  2. 請求項1に記載の血糖値予測システムにおいて、
    前記処理部は前記第1のユーザー属性及び前記第2のユーザー属性の特徴を抽出する機能を備え、前記データベース処理装置は、前記抽出された特徴に基づき前記第1のユーザーと前記第2のユーザーの共通性を判断することを特徴とする血糖値予測システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の血糖値予測システムにおいて、
    前記個体差には、前記ユーザーの生体情報及びバイタルサインのいずれかが含まれていることを特徴とする血糖値予測システム。
  4. 請求項1請求項に記載の血糖値予測システムにおいて、
    前記ユーザーの環境変数には、ユーザー個人の生活環境に関わる内容が含まれていることを特徴とする血糖値予測システム。
  5. 請求項4に記載の血糖値予測システムにおいて、
    前記生活環境は、家族構成、地域制、職業、正確、過去の病歴、趣味のうち少なくとも1つが含まれることを特徴とする血糖値予測システム。
  6. 請求項1に記載の血糖値予測システムにおいて、
    前記血糖値予測装置と前記データベース装置は、ネットワークで接続されていることを特徴とする血糖値予測システム。
  7. 請求項1に記載の血糖値予測システムにおいて、
    前記データベース装置には、前記第1のユーザー及び前記第2のユーザーを特定する認証部が備えられていることを特徴とする血糖値予測システム。
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