JP5599919B1 - 容器の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】容器の製造方法は、紙、紙を含む複合材料、または樹脂からなる筒状体(紙管10)の一端部を筒状体の軸心A側に向けて曲げ変形させることにより、筒状の本体部20と一体的に底部30を形成する工程を有する。底部30を形成する工程では、本体部20と底部30との境界部に、底部30側に向けて徐々に縮径するR形状部40を形成する。
【選択図】図1
Description
図1は第1の実施形態に係る容器の製造方法により得られる容器100を示す図であり、このうち(a)は正面断面図、(b)は上面図、(c)は底面図である。図2および図3は第1の実施形態に係る容器の製造方法の一連の工程を示す正面断面図である。図4は第1の実施形態に係る容器の製造方法に用いられるプレス装置200の正面断面図である。図5はプレス装置200を用いて容器100を製造する一連の工程を示す正面断面図である。図6は第1の実施形態に係る容器の製造方法に用いられる製造装置300の例を示す平面図である。図7は第1の実施形態に係る容器の製造方法において、容器100に蓋部材60を設ける一連の工程を示す正面断面図である。
同様に、R形状部40は、一定の肉厚に形成されていることが好ましい。ここで、一定の肉厚とは、例えば、R形状部40において最も厚い部分の肉厚ならびにR形状部40において最も薄い部分の肉厚が、R形状部40の肉厚の平均に対して±10%以内であること、好ましくは±5%以内であることを意味する。
更に、R形状部40の肉厚と底部30の肉厚とが互いに等しいことが好ましい。ここで、R形状部40の肉厚と底部30の肉厚とが互いに等しいとは、例えば、R形状部40の肉厚の平均が、底部30の肉厚の平均に対して±10%以内であること、好ましくは±5%以内であることを意味する。
開口31の面積比率を適宜に設定することにより、容器100の内部空間と容器100の外部空間との間での空気の流通性能およびバリア性を調節することができる。
このとき、成形型220と芯棒210とのうちの少なくとも何れか一方を加熱することによって、紙管10の上端部を上述した加熱温度および加熱時間で加熱する。これにより、底部30及びR形状部40を形成することができるとともに、底板材70を底部30の内面に貼り付けることができる。
例えば、上記のようにプレス装置200を用いて底部30およびR形状部40を形成することにより、容易に、R形状部40が一定の肉厚となるように底部30を形成することができる。
また、上記のようにプレス装置200を用いて底部30およびR形状部40を形成することにより、容易に、R形状部40の肉厚と底部30の肉厚とが互いに等しくなるように底部30を形成することができる。
図8は第2の実施形態に係る容器の製造方法により得られる容器を示す図であり、このうち(a)は正面断面図、(b)は上面図、(c)は底面図である。本実施形態に係る製造方法により得られる容器100は、底部30が開口31を有していない点で、上記の第1の実施形態に係る製造方法により得られる容器100(図1)と相違し、その他の点では、上記の第1の実施形態に係る製造方法により得られる容器100と同様のものである。
図9は第3の実施形態に係る容器の製造方法により得られる容器100を示す正面断面図であり、このうち(a)は充填物80が膨張する前の状態を示し、(b)は充填物80が膨張した状態を示す。本実施形態に係る製造方法により得られる容器100は、蓋部材60の縁部62が延長部63を有する点で、上記の第1の実施形態に係る製造方法により得られる容器100(図1)と相違し、その他の点では、上記の第1の実施形態に係る製造方法により得られる容器100と同様のものである。
図10は第4の実施形態に係る容器の製造方法により得られる容器100を示す図であり、このうち(a)は正面図、(b)は正面断面図、(c)は着脱蓋150を容器本体140から取り外した状態を示す正面断面図である。本実施形態に係る製造方法により得られる容器100は、以下に説明する点で、上記の第1の実施形態に係る製造方法により得られる容器100(図1)と相違し、その他の点では、上記の第1の実施形態に係る製造方法により得られる容器100と同様に構成されている。
図11(a)は第4の実施形態の変形例1に係る容器の製造方法により得られる容器100を示す図である。この容器100は、内管部材130の下端がR形状部40の近傍に位置している点で、上記の第4の実施形態に係る容器の製造方法により得られる容器100と相違し、その他の点では、第4の実施形態に係る容器の製造方法により得られる容器100と同様に構成されている。本変形例の場合、容器100の強度を上記の第4の実施形態よりも向上することができる。
図11(b)は第4の実施形態の変形例2に係る容器の製造方法により得られる容器100を示す図である。この容器100は、内管部材130の一部分が上記の底板材70を兼ねる点で、上記の第4の実施形態に係る容器の製造方法により得られる容器100と相違し、その他の点では、第4の実施形態に係る容器の製造方法により得られる容器100と同様に構成されている。本変形例の場合、容器100の部品点数を上記の第4の実施形態よりも削減することができる。また、底板材70と内管部材130とが一体であることにより、容器100の強度を更に向上することができる。
図12は第5の実施形態に係る容器の製造方法の一連の工程を示す図であり、このうち(a)および(b)は正面図、(c)は正面断面図である。本実施形態に係る容器の製造方法は、以下に説明する点で、上記の第1の実施形態に係る容器の製造方法と相違し、その他の点では、上記の第1の実施形態に係る容器の製造方法と同様である。
以下、参考形態の例を付記する。
1.
紙、紙を含む複合材料、または樹脂からなる筒状体の一端部を前記筒状体の軸心側に向けて曲げ変形させることにより、筒状の本体部と一体的に底部を形成する工程を有する容器の製造方法。
2.
前記底部を形成する工程では、前記本体部と前記底部との境界部に、前記底部側に向けて徐々に縮径するR形状部を形成する1.に記載の容器の製造方法。
3.
前記R形状部が一定の肉厚となるように、前記底部を形成する工程を行う2.に記載の容器の製造方法。
4.
前記R形状部の肉厚と前記底部の肉厚とが互いに等しくなるように、前記底部を形成する工程を行う2.または3.に記載の容器の製造方法。
5.
前記筒状体の軸心方向における前記R形状部の寸法をd、前記筒状体の径をrとすると、d/rが0.1以上となるように、前記底部を形成する工程を行う2.乃至4.の何れか1つに記載の容器の製造方法。
6.
前記底部を形成する工程は、プレス装置を用いて行い、
前記プレス装置は、
前記筒状体内に挿入される芯棒と、
前記芯棒の一端部と対向して配置された成形型と、
を備え、
前記芯棒の前記一端部には、前記成形型側に向けて凸の凸曲面が形成され、
前記成形型において前記芯棒と対向する面には、前記凸曲面と対応する形状の凹曲面が形成され、
前記底部を形成する工程は、
前記筒状体の前記一端部が前記芯棒の前記一端部より前記成形型側に突出するように、前記筒状体を前記芯棒に外挿する工程と、
前記成形型と前記芯棒とが近づく方向へと前記成形型と前記芯棒とを相対移動させて、前記筒状体の前記一端部を間に挟んで前記凹曲面と前記凸曲面とを相互に押し付け合うことにより、前記筒状体の前記一端部を変形させて前記底部及び前記R形状部を形成する工程と、
を含む2.乃至5.の何れか1つに記載の容器の製造方法。
7.
前記プレス装置は、前記芯棒側への前記成形型の移動を停止させるストッパーを備え、
前記底部及び前記R形状部を形成する工程は、
前記成形型を前記ストッパーにより移動停止される位置の近傍まで前記芯棒側へ移動させることにより、前記凹曲面を前記筒状体の前記一端部へ押し当てて、前記筒状体の前記一端部を内側へ変形させる工程と、
前記成形型を前記ストッパーにより移動停止されるまで前記芯棒側へ移動させるとともに、前記芯棒を前記凹曲面側へ移動させることにより、前記筒状体の前記一端部を間に挟んで前記凹曲面と前記凸曲面とを相互に押し付け合う工程と、
を含む6.に記載の容器の製造方法。
8.
前記底部を形成する工程では、前記底部の内面に底板材を貼り付ける1.乃至7.の何れか1つに記載の容器の製造方法。
9.
前記本体部内に充填物を充填する工程と、
前記筒状体の他端部を閉塞する工程と、
を更に有する1.乃至8.の何れか1つに記載の容器の製造方法。
10.
前記充填物として、吸着剤、芳香剤、農薬又は食品を充填する9.に記載の容器の製造方法。
11.
前記筒状体の他端部を介して、前記本体部内の前記充填物の配置領域と前記容器の外部領域との間で空気が流通可能となるように、前記筒状体の他端部を閉塞する工程を行う10.に記載の容器の製造方法。
12.
前記底部が開口を有し、前記本体部の軸心方向に前記底部を見たときの前記容器の面積に対する前記開口の面積の比率が70%未満となるように、前記底部を形成する工程を行うか、
又は、
前記底部が開口を有さず前記筒状体の前記一端部を閉塞する形状となるように、前記底部を形成する工程を行う1.乃至11.の何れか1つに記載の容器の製造方法。
20 本体部
30 底部
31 開口
32 皺
40 R形状部
50 カール部
51 先端
60 蓋部材
61 板状部
62 縁部
63 延長部
70 底板材
80 充填物
100 容器
110 容器
120 切取部
121 ミシン目
130 内管部材
131 固定部
132 蓋固定部
135 接着剤
140 容器本体
150 着脱蓋
160 ねじり加工部
200 プレス装置
210 芯棒
211 凸曲面
220 成形型
221 凹曲面
230 ピストン
240 ガイド部
241 ガイド孔
250 受け型
251 ガイド孔
260 曲げ代調整スペーサ
270 ストッパー
300 製造装置
310 回転テーブル
320 充填物ホッパー
330 充填領域
340 蓋材料
400 成形型
401 凹部
Claims (10)
- 紙、紙を含む複合材料、または樹脂からなる筒状体の一端部を前記筒状体の軸心側に向けて曲げ変形させることにより、筒状の本体部と一体的に底部を形成する工程を有し、
前記底部を形成する工程では、前記本体部と前記底部との境界部に、前記底部側に向けて徐々に縮径するR形状部を形成し、
前記底部を形成する工程は、プレス装置を用いて行い、
前記プレス装置は、
前記筒状体内に挿入される芯棒と、
前記芯棒の一端部と対向して配置された成形型と、
を備え、
前記芯棒の前記一端部には、前記成形型側に向けて凸の凸曲面が形成され、
前記成形型において前記芯棒と対向する面には、前記凸曲面と対応する形状の凹曲面が形成され、
前記底部を形成する工程は、
前記筒状体の前記一端部が前記芯棒の前記一端部より前記成形型側に突出するように、前記筒状体を前記芯棒に外挿する工程と、
前記成形型と前記芯棒とが近づく方向へと前記成形型と前記芯棒とを相対移動させて、前記筒状体の前記一端部を間に挟んで前記凹曲面と前記凸曲面とを相互に押し付け合うことにより、前記筒状体の前記一端部を変形させて前記底部及び前記R形状部を形成する工程と、
を含み、
前記プレス装置は、前記芯棒側への前記成形型の移動を停止させるストッパーを備え、
前記底部及び前記R形状部を形成する工程は、
前記成形型を前記ストッパーにより移動停止される位置の近傍まで前記芯棒側へ移動させることにより、前記凹曲面を前記筒状体の前記一端部へ押し当てて、前記筒状体の前記一端部を内側へ変形させる工程と、
前記成形型を前記ストッパーにより移動停止されるまで前記芯棒側へ移動させるとともに、前記芯棒を前記凹曲面側へ移動させることにより、前記筒状体の前記一端部を間に挟んで前記凹曲面と前記凸曲面とを相互に押し付け合う工程と、
を含む容器の製造方法。 - 紙、紙を含む複合材料、または樹脂からなる筒状体の一端部を前記筒状体の軸心側に向けて曲げ変形させることにより、筒状の本体部と一体的に底部を形成する工程を有し、
前記底部を形成する工程では、前記本体部と前記底部との境界部に、前記底部側に向けて徐々に縮径するR形状部を形成し、
前記底部を形成する工程は、プレス装置を用いて行い、
前記プレス装置は、
前記筒状体内に挿入される芯棒と、
前記芯棒の一端部と対向して配置された成形型と、
を備え、
前記芯棒の前記一端部には、前記成形型側に向けて凸の凸曲面が形成され、
前記成形型において前記芯棒と対向する面には、前記凸曲面と対応する形状の凹曲面が形成され、
前記底部を形成する工程は、
前記筒状体の前記一端部が前記芯棒の前記一端部より前記成形型側に突出するように、前記筒状体を前記芯棒に外挿する工程と、
前記成形型と前記芯棒とが近づく方向へと前記成形型と前記芯棒とを相対移動させて、前記筒状体の前記一端部を間に挟んで前記凹曲面と前記凸曲面とを相互に押し付け合うことにより、前記筒状体の前記一端部を変形させて前記底部及び前記R形状部を形成する工程と、
を含み、
前記プレス装置は、前記芯棒側への前記成形型の移動を停止させるストッパーを備え、
前記底部及び前記R形状部を形成する工程では、
前記成形型を前記ストッパーにより移動停止されるまで前記芯棒側へ移動させることにより、前記凹曲面を前記筒状体の前記一端部へ押し当てて、前記筒状体の前記一端部を内側へ変形させる工程と、
前記芯棒を前記凹曲面側へ移動させることにより、前記筒状体の前記一端部を間に挟んで前記凹曲面と前記凸曲面とを相互に押し付け合う工程と、
をこの順に行う容器の製造方法。 - 前記R形状部が一定の肉厚となるように、前記底部を形成する工程を行う請求項1又は2に記載の容器の製造方法。
- 前記R形状部の肉厚と前記底部の肉厚とが互いに等しくなるように、前記底部を形成する工程を行う請求項1乃至3の何れか一項に記載の容器の製造方法。
- 前記筒状体の軸心方向における前記R形状部の寸法をd、前記筒状体の径をrとすると、d/rが0.1以上となるように、前記底部を形成する工程を行う請求項1乃至4の何れか一項に記載の容器の製造方法。
- 前記底部を形成する工程では、前記底部の内面に底板材を貼り付ける請求項1乃至5の何れか一項に記載の容器の製造方法。
- 前記本体部内に充填物を充填する工程と、
前記筒状体の他端部を閉塞する工程と、
を更に有する請求項1乃至6の何れか一項に記載の容器の製造方法。 - 前記充填物として、吸着剤、芳香剤、農薬又は食品を充填する請求項7に記載の容器の製造方法。
- 前記筒状体の他端部を介して、前記本体部内の前記充填物の配置領域と前記容器の外部領域との間で空気が流通可能となるように、前記筒状体の他端部を閉塞する工程を行う請求項8に記載の容器の製造方法。
- 前記底部が開口を有し、前記本体部の軸心方向に前記底部を見たときの前記容器の面積に対する前記開口の面積の比率が70%未満となるように、前記底部を形成する工程を行うか、
又は、
前記底部が開口を有さず前記筒状体の前記一端部を閉塞する形状となるように、前記底部を形成する工程を行う請求項1乃至9の何れか一項の容器の製造方法。
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