JP5599603B2 - 心臓の管状領域で又はその付近で使用するための、複数の電極アセンブリを有するカテーテル - Google Patents

Description

開示の内容

〔技術分野〕
本発明は、心臓の管状領域で又はその付近で、焼灼及び電気的活動を感知するのに特に有用な、改善された電気生理学的カテーテルに関する。

〔背景技術〕
心不整脈並びに特に心房細動は、よく起こる、かつ危険な医学的病気として、特に高齢者に根強く存在する。正常の洞律動を有する患者では、心房、心室及び興奮伝導組織を含む心臓は、電気的に興奮して、同期的な、パターン化した形で拍動する。心不整脈の患者では、心臓組織の異常な領域は、正常の洞律動を有する患者のように通常の導電組織に結びついた同期的な拍動周期に従わない。それよりもむしろ、心臓組織の異常な領域では、その隣接した組織に対して迷走した状態の鼓動を伝えることにより、心周期を乱し、非同期的な心調律にする。このような異常な状態は、例えば、房室（ＡＶ）結節及びヒス束の伝導路に沿った洞房（ＳＡ）結節の領域、又は心室及び心房の心腔を形成する心筋組織のような、心臓の種々の領域に発生することが従来から知られている。

心房性不整脈を含む心不整脈は、心房室の回りで散乱し、かつしばしば自己増殖する電気インパルスの複数の非同期的ループを特徴とする、マルチウェーブレットリエントラント型となる可能性がある。あるいは、又はこのようなマルチウェーブレットリエントラント（reenetrant）型に加えて、不整脈は、心房の中の組織の分離された領域が、速やかな反復性の様式で、自律的にインパルスを発生するとき等に、病巣の起点を有する可能性もある。

臨床症状の持ち主は、不規則な心臓の機能と、脳卒中、心不全、及び他の血栓塞栓性の事象を含む心房細動に関連する、結果として生じる血流力学的な異常と、に起因しうる。現に、心房性細動は、脳卒中の重大な原因であり、細動性壁運動によって左心房内に発生した血行力学的異常が心房室内において血栓の形成を誘発すると考えられる。血栓塞栓症は、最終的に、左心室の中に移動し、その後、塞栓を脳循環に送り込み、そこで脳卒中を起こす。したがって、心房性不整脈を治療するために、薬理学的手法、外科的手法及びカテーテル焼灼術を含む、多くの手法が開発されている。

心内膜及び心臓容積の電気特性をマッピングし、エネルギーの適用により心臓組織を選択的に焼灼することにより、心臓のある部分から別の部分への望ましくない電気信号の伝播を中断又は修正することが時に可能であることが、見出されている。焼灼方法は、非導電病変の形成により、望ましくない電気経路を破壊する。カテーテル系装置及び治療方法の例は、一般的に、その開示が参考として本明細書に組み込まれる、米国特許第５，６１７，８５４号（ムンスィフ（Munsif））、米国特許第４，８９８，５９１号（ジャン（Jang）ら）、米国特許第５，４８７，３８５号（アビトール（Avitall））及び米国特許第５，５８２，６０９号（スワンソン（Swanson））に開示されているような、焼灼カテーテル装置による心房の区分け、及び房室を画定する壁組織の直線又は曲線状病変を形成するよう適合した方法を目標としてきた。更に、このような心房壁病変を形成するための種々のエネルギー送達モダリティが開示されており、それぞれ、その全体の開示が参考として本明細書に組み込まれる、国際公開第９３／２０７６７号（ステム（Stem）ら）、米国特許第５，１０４，３９３号（アイスナー（Isner）ら）及び米国特許第５，５７５，７６６号（シュワルツ（Swartz）ら）に開示されているような、心臓組織壁に沿って伝導ブロックを作製するための、マイクロ波、レーザー及びより一般的には高周波エネルギーの使用が挙げられる。

この２段階手順−マッピング後の焼灼−では、心臓のある点における電気的活動は、典型的には、心臓内に１つ以上の電気センサを含むカテーテルを前進させ、複数の点でデータを得ることにより、感知及び測定される。これらのデータは、次いで、焼灼が実施されるべき標的領域を選択するために使用される。

肺静脈領域又はその付近におけるマッピング及び焼灼は、肺静脈の口及びそれを取り囲む管状組織の構成のために、特殊な課題を提起する。肺静脈及び肺静脈の口を含む心臓の他の管状領域をマッピング及び焼灼するのに特に有用なカテーテルが開発されている。全て、参考として本明細書に組み込まれる、米国特許第６，０９０，０８４号及び同第６，２５１，１０９号（ハセット（Hassett）ら、米国特許第６，１１７，１０１号（ディードリク（Diederich）ら）、米国特許第５，９３８，６６０号（シュワルツ（Swartz）ら）、米国特許第６，２４５，０６４号及び同第６，０２４，７４０号（レシ（Lesh））、米国特許第５，９７１，９８３号、同第６，０１２，４５７号及び同第６，１６４，２８３号（レシ（Lesh））、米国特許第６，００４，２６９号（クローリー（Crowley）ら）及び同第６，０６４，９０２号（ハッサゲレ（Haissaguerre）ら）は、心房性不整脈、肺静脈内又は肺静脈の口上に位置する原発性組織を治療するための組織焼灼を行うための装置を記載している。投げ縄状の、開放突起又は閉鎖突起（バスケット）アセンブリを有するカテーテルもまた既知である。このようなカテーテルは、例えば、その全開示が参考として本明細書に組み込まれる、米国特許第６，７２８，４５５号、同第６，９７３，３３９号、同第７，００３，３４２号、同第７，１４２，９０３号、及び同第７，４１２，２７３号に開示されている。

「投げ縄状」カテーテルは、肺静脈の口の周りの円周の焼灼の間、特に有用である。ある技術では、異常な電位をマッピング及び見つけ出すための１つのカテーテルと、肺静脈の口を焼灼するための２つ目のカテーテルを利用する。しかしながら、処置中、円周の焼灼を静脈の口の周りで実施するとき、肺静脈（ＰＶ）内の電位記録又は電位図（ＥＣＧ）の連続的フィードバックを得ることが望ましい。ＰＶの口の焼灼中に肺静脈内のＥＣＧのフィードバックを得ることにより、ユーザは、望ましくない電位が円周の焼灼によりうまく遮断されているかどうかを知ることができる。現在、ユーザが、円周の焼灼中に肺静脈内からのリアルタイムＥＣＧフィードバックを望む場合、第３のカテーテルが用いられる。したがって、肺静脈の口の周りを焼灼するとき、肺静脈内でＥＣＧ信号を得ることができるように、単一カテーテルが焼灼及び電位の検出の両方に適合し、特に、単一カテーテルが肺静脈の口を焼灼するための近位電極アセンブリ及び焼灼される肺静脈の口の管状領域で電位を検出するための遠位電極アセンブリの両方を有することが望ましい。

〔課題を解決するための手段〕
本発明は、管状領域の開口部との外側の円周の接触と、管状領域内の内側の円周の接触に適合した、焼灼及び電位感知能力を有するカテーテルを目的とする。１つの実施形態では、本発明は、肺静脈の口の周りを焼灼するとき、肺静脈内でＥＣＧ信号を得ることができるように、肺静脈の口の焼灼及び肺静脈内側での電位感知のための近位電極アセンブリ及び遠位電極アセンブリの両方を有する単一カテーテルを提供する。

より詳細な実施形態では、カテーテルは、細長いカテーテル本体及びその近位端における制御ハンドルを有する。遠位端にあるのは、遠位電極アセンブリ及び近位電極アセンブリを含む電極構造である。遠位電極アセンブリは、長手方向軸を画定する細長い部材、並びに、その部材を取り囲み、近位端及び遠位端に集まる複数の突起を有し、それぞれの突起は、少なくとも１つの電極を含み、突起が、部材から放射状に外向きにたわむような曲率を有する。近位電極アセンブリは、カテーテル軸に対してほぼ横断方向のほぼ放射状である部分と、ほぼ円形である部分で構成された細長い部材を有する近位電極アセンブリを有し、ほぼ円形である部分が複数の電極を含む。制御ハンドルは、有利なことに、ユーザが突起の曲率を変えるための引張部材を操作することを可能とする。カテーテルはまた、カテーテル本体と電極構造との間に、偏向可能な区域を有してもよく、制御ハンドルは、ユーザが偏向可能な区域を偏向させるための第２引張部材を操作することを可能にする。

より詳細な実施形態では、カテーテルは、心臓の電気的活動を感知するのに適合した遠位電極アセンブリ上の電極を有し、一方、焼灼に適合した近位電極アセンブリ上の電極を有してよい。更に、電極アセンブリは、アセンブリがその形状を保持するのを補助する形状記憶性要素を有してよい。

別の実施形態では、カテーテルは、引張部材を別々にかつ独立に制御することを可能にして、中間部分を偏向させる、バスケット状電極アセンブリを膨張させる、及び／又は投げ縄状電極アセンブリを収縮させる、制御部材を有する制御ハンドルを有する。詳細な実施形態では、制御ハンドルは、異なる引き抜き、偏向又は収縮ワイヤを引くための親指制御及び回転可能な握り部を有する。

より詳細な実施形態では、制御ハンドルは、ハンドル本体、コア並びに、コア及びハンドル本体に対して長手方向に移動可能なピストンを有する。コアに固定して実装された第１固定具、ハンドル本体内に実装されたカム受容部、カム受容部に固定して実装された第２固定具、及びピストンを取り囲む関係で、カム受容部の遠位に実装された円筒形カムも存在し、カムのピストンに対する回転により、カム受容部及び第２固定具を長手方向に移動させる。

本発明のこれらの及び他の特徴及び利点は、添付図面と合わせて考慮するとき、以下の詳細な説明を参照することにより、より十分に理解されるであろう。
本発明のカテーテルの実施形態の平面図。 近位電極アセンブリ及び遠位電極アセンブリを備える、本発明の電極構造の実施形態の斜視図であって、遠位電極アセンブリは、通常の構成（破線）及び膨張した構成（実線）で示す。 遠位電極アセンブリが心臓の管状領域内に位置し、近位電極アセンブリが管状領域の口の上に位置する、電極構造の実施形態の側面図。 ある直径に沿ったカテーテル本体と中間区域との間に接合部を含む、本発明のカテーテルの実施形態の側断面図。 別の直径に沿ったカテーテル本体と中間区域との間に接合部を含む、本発明のカテーテルの実施形態の側断面図。 本発明のカテーテルの実施形態の中間区域の端断面図。 近位電極アセンブリ及び遠位電極アセンブリを含む、電極構造の実施形態の端面図。 リング電極、熱電対線及びリード線を含む、電極構造の一部の代替実施形態の詳細図。 ある直径に沿った、中間区域及び連結管材の接合部を含む、本発明のカテーテルの実施形態の側断面図。 別の直径に沿った、中間区域及び連結管材の接合部を含む、本発明のカテーテルの実施形態の側断面図。 線ｃ−ｃに沿った、図６ａ及び６ｂの連結管材の端断面図。 ある直径に沿った、遠位電極アセンブリの近位端を含む、本発明のカテーテルの実施形態の側断面図。 別の直径に沿った、遠位電極アセンブリの近位端を含む、本発明のカテーテルの実施形態の側断面図。 線ｃ−ｃに沿った、図７ａ及び７ｂの遠位電極アセンブリの近位端の端断面図。 ある直径に沿った、遠位電極アセンブリの遠位端を含む、本発明のカテーテルの実施形態の側断面図。 別の直径に沿った、遠位電極アセンブリの遠位端を含む、本発明のカテーテルの実施形態の側断面図。 線ｃ−ｃに沿った、図８ａ及び８ｂの遠位電極アセンブリの遠位端の端断面図。 線ｄ−ｄに沿った、図８ａ及び８ｂの遠位ドーム先端の端断面図。 本発明の制御ハンドルの実施形態の側断面図。 図９に示した制御ハンドルの内部構成要素の分解斜視図。 偏向ワイヤ調節器及び収縮ワイヤ調節器を示す、図９の制御ハンドルの拡大側断面図。

本発明の開示した実施形態では、その遠位端に電極構造１１を有するカテーテル１０が提供される。図１ａ及び１ｂに示すように、カテーテルは、近位端と遠位端を有する細長いカテーテル本体１２、カテーテル本体の遠位端における中間偏向可能区域１４、及びカテーテル本体の近位端における制御ハンドル１６を含む。中間区域１４から延在する電極構造１１は、近位電極アセンブリ１５と遠位電極アセンブリ１７を有する。図２を参照して例示した実施形態では、近位電極アセンブリ１５は、開口部で円周組織と接触するための、心臓の管状領域２１の開口部１９、例えば、肺静脈の口に位置する投げ縄形状である。遠位電極アセンブリ１７は、管状領域の内面２３で円周組織と接触するための、開口部１９を過ぎて管状領域に延在するバスケット形状である。その点で、遠位電極アセンブリ１７は、内面２３と確実に接触するために、より大きな直径に膨張可能である。

図３ａ及び３ｂを参照すると、カテーテル本体１２は、単一の軸方向又は中央管腔１８を有する細長い管状構成体を含む。カテーテル本体１２は、可撓性である、すなわち、曲げることが可能であるが、その長さに沿って実質的に非圧縮性である。カテーテル本体１２は、任意の好適な構成体であってよく、任意の好適な材料で作製してよい。現在好ましい構成体は、ポリウレタン又はＰＥＢＡＸで作製された外壁２０を含む。外壁２０は、ステンレス鋼等の埋め込まれた編みメッシュを含み、カテーテル本体１２のねじり剛性を上昇させ、その結果、制御ハンドル１６が回転するとき、カテーテル１０の中間区域１４は対応する形で回転する。

カテーテル本体１２の外径は重要ではないが、好ましくは約２．５４ｍｍ（約８フレンチ）以下、より好ましくは２．２３ｍｍ（７フレンチ）である。同様に外壁２０の厚さは重要ではないが、中央管腔１８が引き抜きワイヤ、リード線、及び任意の他の所望のワイヤ、ケーブル又は管材を収容できるように十分薄い。必要に応じて、外壁２０の内面は、ねじり安定性を向上させるために補強管２２で裏打ちされる。開示した実施形態では、カテーテルは、外径約２．２９ｍｍ（０．０９０インチ）〜約２．３９ｍｍ（０．９４インチ）及び内径約１．５５ｍｍ（０．０６１インチ）〜約１．６５ｍｍ（０．０６５インチ）の外壁２０を有する。

更に図４ａを参照すると、中間区域１４は、複数の管腔、例えば３〜５の管腔を有する管材１３の短い区域を含む。開示した実施形態では、管腔２４、２５、２６及び２７が存在する。カテーテルが二極焼灼用に構築される場合、第１管腔２４は、投げ縄電極アセンブリ１５のリング電極のためのリード線３０、バスケット状電極アセンブリ１７のリング電極のためのリード線３２、及び例えばリング電極で温度を測定するための熱電対線４１及び４５を有する。第２管腔２５は、中間区域１４を偏向させるための第１引張部材又は偏向ワイヤ３４を有する。第３管腔２６は、電極構造１１に又はその付近に位置する電磁位置センサ３３のためのケーブル３６を有する。第４管腔２７は、ガイドワイヤが通過するのに好適な管腔６７を有する管材４０を有し、それを通して、バスケット状電極アセンブリ１７を膨張させるための第２引張部材又は引き抜きワイヤ４７が延在する。

中間区域１４の管材１３は、好ましくはカテーテル本体１２より可撓性である好適な非毒性材料で作製される。管材１３に好適な材料は、編みＰＥＢＡＸ又はポリウレタン、すなわち、編みステンレス鋼等の埋め込まれたメッシュを有するポリウレタンである。それぞれの管腔の大きさは重要ではないが、それを通して延在するそれぞれの構成要素を格納するのに十分である。

カテーテルの有用な長さ、すなわち、アセンブリ１５及び１７を除く体内に挿入できる部分は、必要に応じて変えることができる。１つの実施形態では、有用な長さは約１１０ｃｍ〜約１２０ｃｍで変動する。中間区域１４の長さは、有用な長さの比較的小さな部分であり、好ましくは約３．５ｃｍ〜約１０ｃｍ、より好ましくは約４ｃｍ〜約８ｃｍ、更により好ましくは約６．５ｃｍである。

カテーテル本体１２を中間区域１４に取り付けるための手段を、図３ａ及び３ｂに例示する。中間区域１４の近位端は、カテーテル本体１２の外壁２０の内面を受容する外円周切欠３１を含む。中間区域１４及びカテーテル本体１２は、糊等により取り付けられる。

必要に応じて、スペーサ（図示せず）を、カテーテル本体内の、補強管の遠位端（提供される場合）と中間区域の近位端との間に配置できる。スペーサは、カテーテル本体と中間区域との間の接合部で可撓性の変化をもたらし、これにより接合部が折り畳まれる又はよじれることなく滑らかに曲がることが可能になる。このようなスペーサを有するカテーテルは、米国特許第５，９６４，７５７号に開示され、この開示は参考として本明細書に組み込まれる。

中間区域１４の遠位端には、管状領域の開口部に位置するよう適合した近位アセンブリ１５と、管状領域に入り、管状領域の内面に接触するよう適合した遠位アセンブリ１７と、を有する電極構造１１がある（図２）。アセンブリ１５及び１７は、偏向可能な中間区域１４の軸の周りでほぼ同心性である。図１ｂ及び５ａを参照すると、近位アセンブリ１５は、連結セグメント３８と、ほぼ円形である主セグメント３９とを含む。セグメント３８は、ほぼ直線であり、中間区域１４の遠位端から放射状に延在する。セグメント３８の長さは、ほぼ円形である主セグメントが、中間区域１４の遠位端とほぼ同心性であるように、ほぼ円形である主セグメント３９の半径とほぼ等しい。近位アセンブリ１５は、例えば、中間区域１４内に収容されない、露出した長さを有し、約２０ｍｍ〜約７０ｍｍ、より好ましくは約２５ｍｍ〜約５０ｍｍ、更により好ましくは約４２ｍｍで変動するが、必要に応じて変えることができる。

ほぼ円形である主セグメント３９は、カテーテル本体１２に対してほぼ横断方向であり、好ましくはカテーテル本体１２に対してほぼ垂直である。ほぼ円形である主セグメント３９は、平坦な円形を形成する必要はないが、非常にわずかにらせん状であることができる。主セグメント３９は、約４０ｍｍ〜約１００ｍｍ、より好ましくは約５０ｍｍ〜約９０ｍｍ、更により好ましくは約６０ｍｍで変動する露出した長さを有し、外径は好ましくは約１０ｍｍ〜約３５ｍｍ、より好ましくは約１５ｍｍ〜約３０ｍｍ、更により好ましくは約２５ｍｍで変動する。主セグメント３９は、図６に示すように、時計方向に曲がってもよく、又は図１ｂに示すように反時計方向に曲がってもよい。

近位アセンブリ１５は、セグメント３８と３９の長さにわたる、非導電カバー又は管材５０（図５ａに部分切欠で示す）を含む。カバー又は管材５０は、可撓性かつ生体適合性である材料、好ましくはポリウレタン又はＰＥＢＡＸのようなプラスチックである任意の好適な材料で作製できる。管材５０（本明細書では全ての管又は管材と同様に）、任意の断面形状を有してよく、単一管腔又は複数の管腔を有してよい。例示した実施形態では、管材５０は、リング電極５２のためのリード線３０若しくは他の電気接続、又は近位アセンブリ１５に実装してよい任意の他の電気若しくは電磁構成要素により占有される単一管腔を有する。更に、管腔は、形状記憶性を有するか、又は放射状及びほぼ円形である形状に予め形成されてもよい、支持要素５３により占有される。形状記憶要素は、力を及ぼすとその元の形状から直線化する又は曲げることができ、力を取り除くと元の形状に実質的に戻ることができる。形状記憶要素のための好適な材料は、ニッケル／チタン合金である。このような合金は、典型的には、約５５％のニッケルと４５％のチタンを含むが、約５４％〜約５７％のニッケルと、チタンである残部を含んでもよい。好ましいニッケル／チタン合金は二チノールであり、これは耐久性、強度、腐食耐性、電気抵抗及び温度安定性とともに、優れた形状記憶性を有する。

近位電極アセンブリ１５の管材５０をカテーテルに取り付けるための手段を、図４ｂ及び６ａに示す。単一管腔を有する生体適合性材料、例えば、ＰＥＥＫで構築される非導電性連結管材５７は、中間区域１４の管材１３の遠位端から延在する。開口部５８は、切断されて又は別の方法で管材５７の壁に形成されて、管材１３の管腔２４に近位的に延在することができ、開口部５８を封止する糊６０により貼付される、管材５０の近位端を受容する。近位アセンブリ１５のためのリード線３０は、中間区域１４の管材１３の管腔２４から、近位アセンブリ１５の放射状セグメント３８及びほぼ円形である主セグメント３９を貫通する管材５０に延在する。ほぼ円形である主セグメント３９上に複数のリング電極５２が実装され、それぞれ、図５ａ及び５ｂに示すようにそれぞれのリード線３０に接続される。支持部材５３はまた、管材５０の長さを通して延在して、近位アセンブリ１５のセグメント３８と３９に形状及び支持を与える。部材５３の近位端は、中間区域１４の管腔２４に固定される（図６ａ）。

図５ａに示すように、近位アセンブリ１５の遠位端は、ポリウレタン糊等のドーム５４で封止される。金属又はプラスチック、好ましくはポリアミドで作製された短いリング５６を、非導電性カバー５０の遠位端に実装する。短いリング５６は、非導電性カバー５０の遠位端が崩壊するのを防ぎ、それにより遠位端の非導電性カバーの直径を維持する。

図６ａ〜６ｃに示すように、電磁位置センサ３３は、他の構成要素が管材５７を遠位的に貫通するとき、遠位電極アセンブリ１７のための引き抜きワイヤ４７（両方管材１３の管腔２７から）、遠位アセンブリ１７上に実装されたリング電極６４のためのリード線３２（管腔２４から）を収容する、管材４０を含む、非導電性接続管５７に格納される。センサ３３のためのケーブル３６は、中間区域１４の管腔２６を通り抜ける。

近位電極アセンブリ１５の遠位には、遠位電極アセンブリ１７がある。図１ｂ、７ａ〜７ｃに示すように、バスケット形状電極アセンブリ１７は、２つの締結具、例えば、二チノールリング６５と６６との間で延在し、アセンブリ１７の近位端及び遠位端を画定する。遠位アセンブリ１７は、遠位アセンブリ１７の長手方向軸を画定する管材４０の周りに、好ましくはほぼ等間隔で、実装された複数の突起又は腕部７０を含む。突起は、突起がリング６５及び６６の遠位端及び近位端に集まるように、それぞれの突起が管材４０から放射状に外向きにたわむ凸状の湾曲を有する。

図５ａを参照すると、バスケット状アセンブリ１７のそれぞれの突起７０は、１つ以上のリング電極６４が実装された、非導電性カバー又は管材７１を備える可撓性ワイヤ７２（形状記憶又は形状記憶でない）を含む。好ましい実施形態では、可撓性ワイヤ７２は、それぞれ、平坦な二チノールワイヤを含み、非導電性管材７１は、それぞれ、ポリウレタン又はＰＥＢＡＸのような生体適合性プラスチックを含む。管材７１の長さは、ワイヤの長さより短く、その結果、管材により覆われていない露出したワイヤの近位端及び遠位端が存在する。あるいは、突起７０は、突起がリング電極６４の実装のための、表面の少なくとも一部分が非導電性である外面を有する限り、十分に剛性である非導電性材料を非導電性カバーに用いて、電極アセンブリを膨張させられる場合、内部の可撓性ワイヤなしで設計される場合もある。当業者に認識されるように、突起７０の数は、必要に応じて、具体的な用途に応じて変えることができ、その結果、アセンブリは少なくとも２つの突起、好ましくは少なくとも３つの突起、及び８つ又はそれ以上の突起を有する。用語「バスケット形状」とは、電極アセンブリ１７の説明において本明細書で使用するとき、記述した構成に限定されないが、それらの近位端及び遠位端に直接又は間接的に連結される複数の膨張可能な腕部を含む、球形又は卵形デザインのような、他のデザインを含むことができる。

電極アセンブリ１７の遠位端の実施形態を、図８ａ〜８ｃに図示する。遠位リング６６の遠位端は、ポリウレタンのような生体適合性材料により封止され、これは非外傷性ドーム９５を形成する。カバー７１を超えて延在する突起７０の支持部材７２の露出した遠位端は、例えば、好ましくは等間隔で、はんだ付け９９により、リング６６の内面９７に貼付される。この突起７０間の接合部、管材４０とリング６６の近位端との間の接合部は、ポリウレタンのような生体適合性材料９３により封止される。

電極アセンブリ１７の近位端の実施形態は、図７ａ〜７ｃに示すように、類似の構成を有し、そこでは支持部材７２の露出した近位端が、例えば、はんだ付け９９若しくは糊により、リング６５の内面９７に貼付され、突起７０、管材４０とリング６５の遠位端との間の接合部は、生体適合性材料９３により封止される。リング６５及び６６は、上述の機能を達成するのに十分剛性である限り、金属又はプラスチックで作製できる。突起は、その２つの対向する端の間で延在する長手方向の切断でレーザー切断されて突起を形成する、シリンダ又は管のような、一体型構造から形成できることが理解される。当業者に認められているように、突起及び管材４０の取り付け又は配置のための他の配置を、本発明に従って用いることもできる。

管材４０は、中間区域１４とほぼ同軸性である。管材４０は、管腔６７が制御ハンドル１６と遠位アセンブリ１７との間の第２引き抜きワイヤ４７のための経路に加えて、ガイドワイヤがカテーテルの患者の体内への導入のためのカテーテルの全長を通して延在するための経路を提供するように、遠位リング６６の遠位の遠位端及び制御ハンドル１６内に存在する近位端を有する。したがって、管材４０は、リング６５と６６、連結管材５７、中間区域１４の管腔２７、カテーテル本体１２の中央管腔、及び制御ハンドル１６を通して近位に延在する。

遠位バスケットアセンブリ１７を膨張させるための引き抜きワイヤ４７は、ステンレス鋼又はニチノールのような任意の好適な金属で作製でき、好ましくはテフロン（登録商標）等でコーティングされる。コーティングは、引き抜きワイヤに潤滑性を付与する。引き抜きワイヤは、好ましくは約０．１５２〜約０．２５４ｍｍ（約０．００６〜約０．０１０インチ）で変動する直径を有する。引き抜きワイヤ４７は、制御ハンドル１６に近位端で固定され、カテーテルシャフト１２の中央管腔１８及び中間区域１４の第４管腔２７を通して遠位に延在する。

引き抜きワイヤ４７の遠位端は、引き抜きワイヤ４７上にけん縮された短いステンレス鋼管材を備えるＴ字型のアンカー８１、及び遠位リング６６で遠位先端に固定され、リング６６の幅で延在する溶接された横材８２を用いて、遠位リング６６で遠位先端８０に固定される。よってリング６６に対して固定され、引き抜きワイヤ４７は、以下に更に記載するよう制御ハンドル１６を介して操作することができ、それより突起７０の曲率を変えることができる。特に、引き抜きワイヤが近位に引かれたとき、リング６５と６５との間の管材４０は圧縮され、それによりリング６５と６６との間の分離を減少させ、したがって突起７０が引き抜きワイヤ４７により適用される圧縮力下で更に外向きにたわむとき、バスケットアセンブリ１７を膨張させる（拡大させる）。図１ｂに示したように、バスケット形状アセンブリ１７は、より小さな直径を有するより細長い又は静止している構成（破線）と、より大きな直径を有する膨張した構成（実線）との間で（これらのいずれかに適合するために）変えることができる。バスケットアセンブリ１７の中央区域における最大直径は、約１０ｍｍ〜約３０ｍｍ、好ましくは約１５ｍｍ〜２５ｍｍで変動できる。

電極アセンブリ１５及び１７のリング電極５２及び６４のそれぞれは、それぞれ電極リード線３０及び３２を用いて、適切なマッピング若しくは監視システム及び／又は焼灼エネルギー源に電気的に接続される。それぞれの電極リード線は、制御ハンドル１６の近位端の連結器１１１（図１）で終端する近位端を有する。遠位的に、電極リード線は制御ハンドル１６、カテーテル本体１２内の中央管腔１８、及び中間区域１４の管腔２４を通して延在する。カテーテル本体１２の中央管腔１８、制御ハンドル１６及び管腔２４の近位端を通して延在するリード線３０及び３２の部分は、任意の好適な材料、好ましくはポリイミドで作製できる保護外装（図示せず）内に封入される。保護外装は、ポリウレタン糊等で管腔２４内に糊付けすることにより、その遠位端で、中間区域１４の近位端に固定できる。

中間区域１４の遠位端付近で、投げ縄状電極アセンブリ１５のリード線３０、及びバスケット状電極アセンブリ１７のリード線３２は、電極アセンブリ１５の管材５０に入るリード線３０で分岐する。しかしながら、バスケット状電極アセンブリ１７のリード線３２は、管腔２４から、連結管材５７、近位リング６５及びアセンブリ１７の突起７１のそれぞれのカバー７１を通して延在する。それぞれのリード線は、任意の好適な方法により対応するリング電極に取り付けられる。

リード線をリング電極に取り付けるための好ましい方法は、まず非導電性カバーの壁を通して小さな穴を作製することを含む。このような穴は、例えば、非導電性カバーを通して針を挿入し、永続的穴を形成するのに十分に針を加熱することにより、作製できる。リード線は、次いで、マイクロフック等を用いることにより、穴を通して引かれる。リード線の端は、次いで、任意のコーティングがはぎ取られ、リング電極の下面に溶接され、これを次いで穴上の位置に滑り込ませ、ポリウレタン糊９１等で所定の位置に固定する（図５ｂ）。あるいは、それぞれのリング電極は、何度も非導電性カバーの周りにリード線を巻き付け、外向きに面する表面上に、それ自体の絶縁されたコーティングのリード線をはぎ取ることにより形成される。

リング電極は、プラチナ又は金、好ましくはプラチナ及びイリジウムの組み合わせのような任意の好適な固体導電性材料で作製でき、糊等で管材上に実装される。あるいは、リング電極は、プラチナ、金及び／又はイリジウムのような導電性材料で管材をコーティングすることにより形成できる。コーティングは、スパッタリング、イオンビーム蒸着又は等価技術を用いて適用できる。単極性リング電極を本明細書に例示するが、二極性リング電極を用いてよいことも理解される。

アセンブリ上のリング電極の数は、必要に応じて変えることができる。好ましくは、投げ縄状アセンブリ１５上のリング電極の数は、互いに均等な間隔で、約６〜約２０、好ましくは約８〜約１２で変動する。バスケット状アセンブリ１７では、それぞれの突起上のリング電極の数は、約１〜約４で変動し、好ましくはそれぞれの突起の最外領域により集中する約３である。開示した実施形態では、投げ縄状アセンブリ１５のそれぞれのリング電極の間に提供される距離はおよそ５ｍｍであり、バスケッ状アセンブリのそれぞれの突起の各リング電極の間に提供される距離はおよそ２ｍｍである。

アセンブリ１５及び１７のリング電極のいずれかが焼灼に適合している場合、１対の熱電対線を提供して、それぞれのリング電極の温度を検出できる。開示した実施形態では、例えば、近位電極アセンブリ１５のリング電極の１つに対して１対の熱電対線４１及び４５が提供される。熱電対線４１及び４５は、カテーテル本体の中央管腔１８を通して（図３Ａ）、中間区域１４の管材１３の管腔２６を通して（図４ａ）、及び近位電極アセンブリ１５の管材５０を通して延在し、それらの遠位端がリング電極付近に位置して温度を感知する（図６ａ）。

中間シャフト１４の偏向のための偏向ワイヤ３４は、上記のようにバスケット状アセンブリの引き抜きワイヤ４７と多くの類似点を有する。違いのいくつかを以下に記載する。

偏向ワイヤ３４は、制御ハンドル１６の近位端に固定され、カテーテルシャフト１２の中央管腔１８及び中間区域１４の第２管腔２５（図４ａ）を通して遠位的に延在し、そこでその遠位端は図６ｂに示すように中間区域１４の遠位端に固定される。具体的には、Ｔ字型固定具が形成され、それは管状ステンレス鋼４３の小片、例えば、皮下ストックを含み、それは引き抜きワイヤにしっかりと固定するために圧着された偏向ワイヤの遠位端に一致する。管状ステンレス鋼４３の遠位端は、例えば、ステンレス鋼リボン等で形成された横材４４に溶接することにより、しっかりと取り付けられる。横材４４は、管材１３に形成された穴４６を通して延在し、横材４４は穴４６より大きく、したがって、穴を通して引き出すことができないため、横材４４は、偏向ワイヤ３４の遠位端を中間区域１４の遠位端に固定する。

圧縮コイル３５は、偏向ワイヤ３４を取り囲む関係で、カテーテル本体１２内に位置づけられる。開示した実施形態では、圧縮コイル３５は、カテーテル本体１２の近位端から、中間区域１４の近位端まで延在する（図３ｂ参照）。圧縮コイル３５は、任意の好適な金属、好ましくはステンレス鋼で作製され、それ自体にきつく巻かれて、可撓性、すなわち、屈曲性を与えるが、圧縮に対して耐性である。圧縮コイルの内径は、好ましくは、偏向ワイヤ３４の直径よりわずかに大きい。偏向ワイヤ３４上のテフロン（登録商標）コーティングにより、圧縮コイル内で自由に摺動することが可能になる。カテーテル本体１２内で、圧縮コイル３５の外面はまた、例えば、ポリイミド管材で作製される可撓性、非導電性外装６８により覆われる。圧縮コイルは、その近位端で、近位糊接合によりカテーテル本体１２の外壁２０に、及び遠位糊接合により中間シャフト１４に固定される。中間シャフト１４の管腔２５内で、偏向ワイヤ３４は、プラスチック、好ましくはテフロン（登録商標）の引き抜きワイヤ外装３７を通じて延在し、これは中間区域１４が偏向されるとき、偏向ワイヤ３４が管材１３の壁に切り込むのを防ぐ。

圧縮コイル１０３はまた、管材４０を通じて延在する引き抜きワイヤ４７を備える。開示した実施形態では、コイル１０３の遠位端は、開口部５８の位置の数ミリメートル遠位である、連結管材５７に存在する。圧縮コイル１０３の近位端は、カテーテル本体１２の近位端に又はその付近に存在する。管材１０１は、圧縮コイル１０３内の引き抜きワイヤ４７を取り囲む。管１０１は、テフロンのぴったりはまる管材であってよい。

それぞれ中間区域１４の偏向及び遠位電極アセンブリ１７の膨張をもたらす、カテーテル本体１２に対する偏向ワイヤ３４及び引き抜きワイヤ４７の別々かつ独立した長手方向の動きは、制御ハンドル１６の好適な操作により達成される。好適な制御ハンドルは、ドライセン（Drysen）の多機能カテーテルハンドルと題された米国特許第６９８７９９５号に開示され、その全文は参考として本明細書に組み込まれる。図１及び９に示すように、制御ハンドル１６は、親指制御ノブ１８４及びユーザにより独立に操作できる可撓性握り部１２８を用いて回転可能なカム１２０を有する。

図９〜１１の実施形態では、制御ハンドル１６は、コア１７６が固定して実装されたハンドル本体１７４を含む。示した実施形態では、コア１７６はハンドル本体１７４から分離しているが、コアはその代わりハンドル本体と単一一体型部品として形成することもできる。コアは、ほぼ円筒形である遠位領域１７５及び遠位領域より大きな直径を有するほぼ円筒形である近位領域１７７を有する。偏向ワイヤ３４の長手方向の動きについては、ピストン１８２がコア１７６の遠位領域１７７上に摺動自在に実装される。ピストン１８２の近位端は、ハンドル本体１７４内に維持され、ピストンの遠位端はハンドル本体の外側に延在する。親指ノブ１８４は、ピストン１８２の遠位端の一部を取り囲む関係で実装させ、その結果、ユーザはコア１７６及びハンドル本体１７４に対して長手方向に、ピストンをより容易に動かすことができる。カテーテル本体１２の近位端は、ピストンの遠位端上に実装された先端部１７８を通してピストン１８２の遠位端に固定して実装される。カテーテル本体１２の近位端は、先端部の軸路１８０に挿入され、所望により所定の位置に糊付けされる。ピストンは、先端部１７８の軸路１８０と連通する軸路１８６を含み、コア１７６は、ピストンの軸路と連通する軸路１８８を含む。

カテーテル本体１２を通して延在する、リード線３０及び３２（制御ハンドルの他の構成要素をより明確にするために図示しない）、引き抜きワイヤ４７及び偏向ワイヤ３４は、カテーテル本体の近位端まで、先端部１７８、ピストン１８２及びコア１７６の軸路を通して延在する。リード線は、制御ハンドル１６の近位端まで延在する、又は当該技術分野において一般に既知であるように、制御ハンドルに組み込まれた連結器（図示せず）に接続できる。

偏向ワイヤ３４の近位端は、コア１７６に固定される。図１１に最もよく見えるように、コア１７６の近位領域１７７を通して延在する軸路１８８の一部は、コア１７６の遠位領域１７５を通して延在する軸路の部分より大きな直径を有する。偏向ワイヤ調節器１９０は、以下に更に記載するように、コア１７６の近位領域１７７の遠位端付近で軸路１８８の一部に調節可能に実装される。偏向ワイヤ調節器１９０は、コア１７６の軸路１８８に対して、ほぼ横断方向及び好ましくはほぼ垂直方向に延在する開口部１９２を有する。偏向ワイヤ３４は、偏向ワイヤが方向を変えるように偏向ワイヤ調節器１９０の開口部１９２を通して延在する。

コア１７６の遠位領域１７７は、コアの軸路１８８にほぼ平行に延在するほぼ矩形の開口部１９４を含む。チャネル１９６は、ほぼ矩形の開口部１９４の近位端を、コア１７６の近位領域１７５の軸路１８８の一部の遠位端に連結する。偏向ワイヤ１６４の近位端は、チャネル１９６を通して、ほぼ矩形の開口部１９４内に延在する。偏向ワイヤ固定具１９８は、皮下ストックの短片を含むことができるが、例えば、ほぼ矩形の開口部１９４内の偏向ワイヤ１６４の近位端の一部に圧着することにより、固定的に取り付けられる。偏向ワイヤ固定具１９８は、チャネル１９６の幅より大きな直径を有し、したがって偏向ワイヤ３４の近位端がチャネルを通して引き出されるのを防ぎ、それによりコア１７６に偏向ワイヤを固定する。したがって、偏向ワイヤ固定具１９８は、偏向ワイヤ固定具が依然として開口部１９４内に少しの遊びを有する場合でさえ、コア１７６に固定して実装される。

使用時、ピストン１８２は、親指ノブ１８４を用いて、ハンドル本体１７４及びコア１７６に対して遠位に移動し、それによりコアに固定された偏向ワイヤ３４に対して遠位にカテーテル本体１２を引く。結果として、偏向ワイヤ３４は、それが固定される中間シャフト１４の側面を引き、それによりその方向に遠位シャフトを偏向させる。中間シャフト１４を直線にするために、ピストン１８２を、ハンドル本体１７４及びコア１７６に対して、その元の位置に近位に戻す。

偏向ワイヤ調節器１９０の操作は、偏向ワイヤ３４の遊びの量を調節する。上述のように、偏向ワイヤ調節器１９０は、コア１７６の近位領域１７７の遠位端付近の軸路１８８の一部に調節可能に実装される。偏向ワイヤ調節器１９０が実装される軸路１８８の部分は、コアの軸にほぼ垂直な隆起部とともに、コア１７６の表面に沿って延在する一連の隆起部１００を含む。偏向ワイヤ調節器１９０は、隆起部１００の間の空間に一致する、外向きに延在するタブ１０２を有する。偏向ワイヤ調節器１９０は、コア１７６の長さに沿って移動でき、２つの隆起部１００の間にタブ１０２を定置することにより所定の位置にはめ込まれる。偏向ワイヤ調節器１９０が近位に移動する（カテーテル本体１２から離れて）につれて、偏向ワイヤ３４の遊びが少なくなる。偏向ワイヤ３４の遊びの量を調節するための正確なメカニズムは重要ではなく、代替メカニズムを提供できる。あるいは、偏向ワイヤ３４は、調節可能でないように、コア１７６に直接固定できる。

制御ハンドル１６はまた、可撓性握り部１２８を用いてバスケット状アセンブリ１７を膨張させるための、引き抜きワイヤ４７の長手方向の移動に用いられる。引き抜きワイヤ４７は、カテーテル本体１２から、ピストン１８２の軸路１８６を通して、及びコア１７６の遠位領域１７５内の軸路１８８を通して延在する。引き抜きワイヤ４７の近位端は、コア１７６に摺動自在に実装される収縮ワイヤ調節器１０４に固定される。

引き抜きワイヤ調節器１０４は、コア１７６の近位領域１７７のスロット１１０を通して下向きに延在する底部領域１０８を有するほぼ長方形のものであり、スロットはコアの軸路１８８と連通する。引き抜きワイヤ４７の近位端は、上述のように軸路１８８を通して延在するが、上記のように偏向ワイヤ１６４がコア１７６に固定されるのと非常に類似した方法で、引き抜きワイヤ調節器１０４に固定される。特に、皮下ストックの短片を含むことができる、引き抜きワイヤ固定具１０８は、例えば、引き抜きワイヤ調節器１０４の開口部１１０内の引き抜きワイヤ４７の近位端の一部に圧着することにより、固定して取り付けられる。チャネル１１２は、開口部１１０をコアの軸路８８に連結する。引き抜きワイヤ固定具９８は、チャネル１１２の幅より大きな直径を有し、したがって、引き抜きワイヤ４７の近位端がチャネルを通して引き出されるのを防ぎ、それにより引き抜きワイヤ調節器１０４に引き抜きワイヤを固定する。引き抜きワイヤ調節器１０４の遠位端は、カム受容部１０６に調節可能に取り付けられる。カム受容部１０６は、引き抜きワイヤ調節器１０４の遠位端を受容する大きさである近位端から延在する短スロット１１４を有する、ほぼ管状である。カム受容部１０６は、コアのスロット１１４に位置する引き抜きワイヤ調節器１０４の底部及びピストンの対応するスロット１１５とともに、ピストン１８２及びコア１７６の遠位領域１７５上に摺動自在に実装される。したがって、引き抜きワイヤ固定具９８は、引き抜きワイヤ固定具が引き抜きワイヤ調節器の開口部１１０内に多少の遊びを有する場合でさえ、引き抜きワイヤ調節器１０４を通してカム受容部１０６に固定して実装される。

図１０に示すように、引き抜きワイヤ調節器１０４の遠位端の頂上部は、引き抜きワイヤ調節器をカム受容部にはめ込むことができるように、カム受容部１０６のスロット１１４内の複数の切欠１１８と噛み合う一連の外向きに延在する歯部１１６を含む。カム受容部１０６に対する引き抜きワイヤ調節器１０４の位置は、切欠１１８に対して歯部１１６を再配置することにより長手方向に調節でき、それにより引き抜きワイヤ４７上での張力を調節する。あるいは、引き抜きワイヤ４０は調節可能ではなく、その場合、引き抜きワイヤ固定具９８がカム受容部１０６内の開口部（図示せず）内に実装される。

カテーテル本体１２が間接的に実装された、コア７６に対するカム受容部１０６及び引き抜きワイヤ調節器１０４の長手方向の動きは、カテーテル本体に対する引き抜きワイヤ４７の長手方向の動きをもたらす。カム受容部１０６の長手方向の動きは、ピストン１８２及びコア１７６の遠位領域１７５を取り囲む関係で、制御ハンドル１６に実装されたカム１２０を通して達成される。保持リング１２１は、ハンドル本体７４に対するカム１２０の長手方向の位置を維持する。

カム１２０は、傾斜した近位表面１２２を含む。カム受容部１０６は、傾斜した遠位表面１２３及び傾斜した遠位表面の最も遠位位置に外向きに延在するタブ１２４を含む。タブ１２４は、カム１２０の傾斜した近位表面１２２に接触する。カム１２０が反時計回りに回転するとき、傾斜した近位表面１１２は、対応して回転し、コア１７６及びカテーテル本体１２に対して近位にカム受容部１０４を押す。カム受容部１０４及び取り付けられた引き抜きワイヤ調節器１０４がコア１７６及びカテーテル本体１２に対して近位に移動するにつれて、引き抜きワイヤ４７は近位に引かれ、それによりバスケット状アセンブリ１７は膨張する。

カム１２０の傾斜した近位表面１２２は、その最も近位の点で外向きに延在するタブ１２６を含む。カム１２０が反時計回りに回転するにつれて、カム受容部１０４上のタブ１２４は傾斜した近位表面１２２上のタブ１２６に接触し、それによりカム受容部に対してカムが更に回転するのを妨げる。カムが時計回りに回転するにつれて、傾斜した近位表面１２２上のタブ１２６は、カム受容部が遠位に移動し、それにより引き抜きワイヤ４７の張力を解放し、その結果、バスケット状アセンブリ１７が元の構成に戻るように、カム受容部１０４上のタブ１２４を押す。当業者に認められているように、傾斜した近位表面１２２の方向は、カム１２０の時計回りの回転がバスケット状アセンブリの膨張を引き起こし、反時計回りの回転がそれを元の構成に戻すように、変化させることができる。可撓性握り部１２８は、ユーザが、より容易にかつ楽にカム１２０を回転するように、カム１２０上に設けられる。

使用時、好適な案内外装を、その遠位端が肺静脈のような心臓の所望の管状領域に位置するように患者に挿入する。本発明に関連して使用するための好適な案内外装の例は、バイオサイエンス・ウェブスター（Biosense Webster, Inc.）（ダイヤモンドバー（Diamond Bar）、カリフォルニア州）から市販されているプリフェース（Preface）（商標）ブレイディング・ガイディング・シース（Braiding Guiding Sheath）である。外装の遠位端は、肺静脈の口に向かって導かれ、案内外装を通して、その遠位及び近位電極アセンブリ１５及び１７の両方が、案内外装の遠位端まで伸びるまで、本発明のカテーテルを送り込む。カテーテルが案内外装を通して送り込まれるとき、バスケット状アセンブリ１７の突起は、アセンブリ１７がより細長い輪郭を選び、投げ縄状アセンブリ１５が外装を通して導く遠位ドーム端５４で直線になるように、管材４０に向かって内向きに押される。いったんカテーテルの遠位先端８０が所望の治療場所に位置すると、案内外装は近位に引かれ、偏向可能な中間区域１４を露出させ、アセンブリ１５及び１７を外装の外側に伸ばし、そのとき、アセンブリは支持部材５３及び７２の形状記憶性により元の形状に戻る。ユーザは制御ハンドル１６の親指制御１８４を操作して、必要に応じてアセンブリ１５及び１７を位置づけるために中間区域１４を偏向できる。適切に操作すると、バスケット状アセンブリ１７は、投げ縄状アセンブリ１５が口に接触し、その上に位置し、電極５２が口の周りに周囲方向に位置づけられるように、肺静脈又は他の管状領域（冠状静脈洞、上大静脈又は下大静脈のような）に挿入される。制御ハンドル１６の可撓性握り部１２８の操作は、管状領域内でバスケット状アセンブリ１７を膨張させ、その結果、電極６４は管状領域の円周内面と接触する。ユーザは、次いで、投げ縄状アセンブリ１５の電極５２にエネルギー（例えば、ＲＦ、レーザー又はマイクロ波）を適用して、特に回転がカテーテルの長さに沿って電極アセンブリ１５及び１７を平行移動させる、カテーテルのハンドル１６及びカテーテル本体１２を回転させることにより、口の周りのほぼ円周病変リングを形成する。バスケット状アセンブリ１７の電極６４は、管状領域の円周方向内部と接触する。好ましくは少なくとも約５０％、より好ましくは少なくとも約７０％、更により好ましくは少なくとも約８０％の、ほぼ円形である主領域の円周は、管状領域の円周方向内部に接触する。遠位バスケット状アセンブリ１５の電極６４の円形配列により、円周焼灼を近位投げ縄状アセンブリ１５により静脈の口の周りで実施するとき、管状領域の内側の電位記録又は電位図（ＥＣＧ）のリアルタイムかつ連続的フィードバックをカテーテルが提供できるように、管状構造の円周で、電気的活動を測定することが可能になる。

代替実施形態では、偏向ワイヤ３４は、収縮ワイヤとしての機能により置換され、又はそれに適応して、ほぼ円形である主領域３９を収縮させて、その直径を小さくする。制御ハンドル１６、カテーテルシャフト１２及び中間区域１４の構成に関して偏向ワイヤの前述の説明は、投げ縄状アセンブリ１５の管材５０及び遠位先端５４に固定されているその遠位端を通してワイヤの伸長を含む差を除いて、この代替実施形態に適用される。投げ縄状アセンブリの収縮は、上記のように親指制御ノブ１８４の操作により達成され得る。

当業者に理解されるように、その上に編み層が形成されるポリイミドの内層を含む、多層状のプラスチック管のような、管材５０が適合されてもよく、当該技術分野において一般的に既知であるように、該編み層は、収縮ワイヤが投げ縄状アセンブリ１５の予め形成された曲線を直線化する傾向を減らすために、編みステンレス鋼メッシュ等を含む。ポリテトラフルオロエチレンのプラスチック薄層は、編み層上に設けられて、編み層が非導電性カバー内のリード線がもつれるのを保護する。プラスチックの管は、中間区域１４の遠位端に固定された近位端を有する。支持部材５３は、収縮ワイヤとともにプラスチックの管を通して延在する。支持部材５３の遠位端及び収縮ワイヤは、ハンダ付けされるか、又は別の方法で小さなステンレス鋼管４４に取り付けられる。この配列では、収縮ワイヤ及び支持部材５３の相対位置は、上記のように、収縮ワイヤがほぼ円形である領域の中心に近接してほぼ円形である領域の側面上に位置づけられるように、制御できる。曲線の内側の収縮ワイヤは、曲線の内側の支持部材５３を引き、ほぼ円形である領域３９の収縮を促進する。更に、プラスチックの管４２が編み層を含むとき、それは収縮ワイヤが非導電性カバーを通して引き裂かれるのを防ぐ。

本発明のカテーテルは、制御ハンドル１６の親指制御又は可撓性握り部のいずれかが、偏向ワイヤ、収縮ワイヤ又は引き抜きワイヤのような引張部材を用いて、中間区域１４を偏向させる、投げ縄状アセンブリ１５を収縮させる、又はバスケット状アセンブリ１７を膨張させるように、容易に適合できることが当業者に理解される。電極アセンブリ１５及び１７は、それぞれ、リング電極感知、リング電極焼灼、又は要望通り若しくは必要に応じてその組み合わせに適合させることができることがさらに理解される。

先行する説明は、本発明の特定の代表的な実施形態を参照して提示されてきた。当業者は、記載した構造の代替及び変化が、本発明の原理、趣旨及び範囲を逸脱することなく実施できることを理解するだろう。したがって、前述の記載は、添付図面に記載及び例示された正確な構造のみに関するものとして読むべきではない。むしろ、その最も完全かつ最も正確な範囲を有する以下の特許請求の範囲に一致し、それを支持するものとして読むべきである。

〔実施態様〕
（１） ほぼカテーテル軸を画定する細長いカテーテル本体と、
長手方向軸を画定する第１の細長い部材、並びに、前記部材を取り囲み、近位端及び遠位端に集まる複数の突起を有する遠位電極アセンブリであって、それぞれの突起は、少なくとも１つの電極を含み、前記突起が前記部材から放射状に外向きにたわむような曲率を有する、遠位電極アセンブリと、
ほぼ放射状である部分及び前記カテーテル軸に対してほぼ横断方向であるほぼ円形である部分で構成される第２の細長い部材を有する近位電極アセンブリであって、前記ほぼ円形である部分は複数の電極を含む、近位電極アセンブリと、
前記カテーテル本体の遠位の制御ハンドルと、
前記制御ハンドルと前記遠位電極アセンブリとの間で延在する引張部材と、を含むカテーテルであって、
前記制御ハンドルが、ユーザが第１引張部材を操作して前記突起の前記曲率を変化させるよう構成される、カテーテル。
（２） 前記遠位電極アセンブリ上の前記電極が、心臓の電気的活動を感知するのに適合し、前記近位電極アセンブリ上の前記電極が焼灼に適合する、実施態様１に記載のカテーテル。
（３） 前記突起が形状記憶性を有する、実施態様１に記載のカテーテル。
（４） 前記近位電極アセンブリの前記第２の細長い部材が形状記憶性を有する、実施態様１に記載のカテーテル。
（５） 前記遠位電極アセンブリが心臓の管状領域の内側周囲方向表面に接触するよう適合し、前記近位電極アセンブリが前記管状領域の開口部と接触するよう適合する、実施態様１に記載のカテーテル。
（６） 前記遠位電極アセンブリが肺静脈の内側周囲方向表面に接触するよう適合し、前記近位電極アセンブリが前記肺静脈の口に接触するよう適合する、実施態様１に記載のカテーテル。
（７） 前記制御ハンドルが、
ハンドル本体と、
前記ハンドル本体内に実装されたコアであって、前記コアを通って延在する長手方向通路を有する、コアと、
前記ハンドル本体内に実装された近位端及び前記ハンドル本体の外側に延在する遠位端を有し、前記コア及び前記ハンドル本体に対して長手方向に移動可能なピストンと、
前記コアに固定して実装される第１固定具と、
カム受容部であって、前記カム受容部が、前記ピストン及び前記コアに対して長手方向に摺動自在であるように、前記ハンドル本体内に実装される、カム受容部と、
前記カム受容部に固定して実装される第２固定具と、
前記ピストンを取り囲む関係で、前記カム受容部より遠位に実装されるほぼ円筒形であるカムであって、前記ピストンに対する前記カムの回転が、前記カム受容部及び前記第２固定具の長手方向の動きを引き起こす、カムと、を含み、
前記引張部材の近位端は、ユーザが前記ピストン及び前記カム受容部のうちの１つを直接又は間接的に操作して前記突起の前記曲率を変化させるために、前記第１及び第２固定具のうちの１つに連結される、実施態様１に記載のカテーテル。
（８） 前記１つの固定具が、前記引張部材を近位に引き、前記突起の前記曲率を増加させるよう適合する、実施態様７に記載のカテーテル。
（９） 前記カテーテル本体と前記近位電極アセンブリとの間の中間区域と、
第２引張部材と、を更に含み、
前記第２引張部材の近位端が、前記中間区域を偏向させるための他の固定具をユーザが操作するために他の固定具に連結される、実施態様７に記載のカテーテル。
（１０） 前記第２引張部材の遠位端が前記遠位電極アセンブリの遠位端において又はその付近に固定される、実施態様９に記載のカテーテル。
（１１） 前記遠位電極アセンブリの前記第１の細長い部材が、管であって、前記管を通して前記引張部材の遠位部分が延在する、管である、実施態様１に記載のカテーテル。
（１２） それぞれの突起が、非導電性外面であって、前記非導電性外面の上に１つ以上のリング電極が実装される、非導電性外面を有する、実施態様１に記載のカテーテル。
（１３） それぞれの突起が、支持部材を有する、実施態様９に記載のカテーテル。
（１４） 前記支持部材が、二チノールワイヤである、実施態様１３に記載のカテーテル。
（１５） 前記遠位電極アセンブリが、少なくとも３つの突起を含む、実施態様１に記載のカテーテル。
（１６） 前記遠位電極アセンブリが、少なくとも５つの突起を含む、実施態様１に記載のカテーテル。
（１７） 前記引張部材の近位端は、ハンドル筐体に対する前記ピストンの長手方向の動きが、前記カテーテル本体に対する長手方向の動きをもたらし、それにより前記遠位電極アセンブリを膨張させるように、前記第１固定具に直接又は間接的に固定して取り付けられる、実施態様８に記載のカテーテル。

Claims (16)

1. ほぼカテーテル軸を画定する細長いカテーテル本体と、
   長手方向軸を画定する第１の細長い部材、並びに、前記部材を取り囲み、近位端及び遠位端に集まる複数の突起を有する遠位電極アセンブリであって、それぞれの突起は、少なくとも１つの電極を含み、前記突起が前記部材から放射状に外向きにたわむような曲率を有する、遠位電極アセンブリと、
   ほぼ放射状である部分及び前記カテーテル軸に対してほぼ横断方向であるほぼ円形である部分で構成される第２の細長い部材を有する近位電極アセンブリであって、前記ほぼ円形である部分は複数の電極を含む、近位電極アセンブリと、
   前記カテーテル本体の近位端に設けられた制御ハンドルと、
   前記制御ハンドルと前記遠位電極アセンブリとの間で延在する引張部材と、を含むカテーテルであって、
   前記制御ハンドルが、ユーザが前記引張部材を操作して前記突起の前記曲率を変化させるよう構成され、
   前記遠位電極アセンブリの前記第１の細長い部材が、管であって、前記管を通して前記引張部材の遠位部分が延在する、管である、カテーテル。
2. 前記遠位電極アセンブリ上の前記電極が、心臓の電気的活動を感知するのに適合し、前記近位電極アセンブリ上の前記電極が焼灼に適合する、請求項１に記載のカテーテル。
3. 前記突起が形状記憶性を有する、請求項１に記載のカテーテル。
4. 前記近位電極アセンブリの前記第２の細長い部材が形状記憶性を有する、請求項１に記載のカテーテル。
5. 前記遠位電極アセンブリが心臓の管状領域の内側周囲方向表面に接触するよう適合し、前記近位電極アセンブリが前記管状領域の開口部と接触するよう適合する、請求項１に記載のカテーテル。
6. 前記遠位電極アセンブリが肺静脈の内側周囲方向表面に接触するよう適合し、前記近位電極アセンブリが前記肺静脈の口に接触するよう適合する、請求項１に記載のカテーテル。
7. 前記制御ハンドルが、
   ハンドル本体と、
   前記ハンドル本体内に実装されたコアであって、前記コアを通って延在する長手方向通路を有する、コアと、
   前記ハンドル本体内に実装された近位端及び前記ハンドル本体の外側に延在する遠位端を有し、前記コア及び前記ハンドル本体に対して長手方向に移動可能なピストンと、
   前記コアに固定して実装される第１固定具と、
   カム受容部であって、前記カム受容部が、前記ピストン及び前記コアに対して長手方向に摺動自在であるように、前記ハンドル本体内に実装される、カム受容部と、
   前記カム受容部に固定して実装される第２固定具と、
   前記ピストンを取り囲む関係で、前記カム受容部より遠位に実装されるほぼ円筒形であるカムであって、前記ピストンに対する前記カムの回転が、前記カム受容部及び前記第２固定具の長手方向の動きを引き起こす、カムと、を含み、
   前記引張部材の近位端は、ユーザが前記ピストン及び前記カム受容部のうちの１つを直接又は間接的に操作して前記突起の前記曲率を変化させるために、前記第１及び第２固定具のうちの１つに連結される、請求項１に記載のカテーテル。
8. 前記１つの固定具が、前記引張部材を近位に引き、前記突起の前記曲率を増加させるよう適合する、請求項７に記載のカテーテル。
9. 前記カテーテル本体と前記近位電極アセンブリとの間の中間区域と、
   第２引張部材と、を更に含み、
   前記第２引張部材の近位端が、前記中間区域を偏向させるための他の固定具をユーザが操作するために他の固定具に連結される、請求項７に記載のカテーテル。
10. 前記第２引張部材の遠位端が前記遠位電極アセンブリの遠位端において又はその付近に固定される、請求項９に記載のカテーテル。
11. それぞれの突起が、非導電性外面であって、前記非導電性外面の上に１つ以上のリング電極が実装される、非導電性外面を有する、請求項１に記載のカテーテル。
12. それぞれの突起が、支持部材を有する、請求項９に記載のカテーテル。
13. 前記支持部材が、二チノールワイヤである、請求項１２に記載のカテーテル。
14. 前記遠位電極アセンブリが、少なくとも３つの突起を含む、請求項１に記載のカテーテル。
15. 前記遠位電極アセンブリが、少なくとも５つの突起を含む、請求項１に記載のカテーテル。
16. 前記引張部材の近位端は、ハンドル筐体に対する前記ピストンの長手方向の動きが、前記カテーテル本体に対する前記引張部材の長手方向の動きをもたらし、それにより前記遠位電極アセンブリを膨張させるように、前記第１固定具に直接又は間接的に固定して取り付けられる、請求項８に記載のカテーテル。

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