JP5598627B1 - 芳香族ポリカーボネート樹脂成形体 - Google Patents
芳香族ポリカーボネート樹脂成形体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5598627B1 JP5598627B1 JP2014116590A JP2014116590A JP5598627B1 JP 5598627 B1 JP5598627 B1 JP 5598627B1 JP 2014116590 A JP2014116590 A JP 2014116590A JP 2014116590 A JP2014116590 A JP 2014116590A JP 5598627 B1 JP5598627 B1 JP 5598627B1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- polycarbonate resin
- aromatic polycarbonate
- mass
- aromatic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L69/00—Compositions of polycarbonates; Compositions of derivatives of polycarbonates
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C45/00—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
- B29C45/0001—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor characterised by the choice of material
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C45/00—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
- B29C45/0046—Details relating to the filling pattern or flow paths or flow characteristics of moulding material in the mould cavity
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L55/00—Compositions of homopolymers or copolymers, obtained by polymerisation reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds, not provided for in groups C08L23/00 - C08L53/00
- C08L55/02—ABS [Acrylonitrile-Butadiene-Styrene] polymers
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29K—INDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES B29B, B29C OR B29D, RELATING TO MOULDING MATERIALS OR TO MATERIALS FOR MOULDS, REINFORCEMENTS, FILLERS OR PREFORMED PARTS, e.g. INSERTS
- B29K2069/00—Use of PC, i.e. polycarbonates or derivatives thereof, as moulding material
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
Abstract
【解決手段】樹脂成分として、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)、ゴム質重合体/芳香族ビニル/シアン化ビニル系共重合体(B−1)、芳香族ビニル/シアン化ビニル系共重合体(B−2)及びポリオレフィン系樹脂(C)を含有してなる芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を、射出率10〜100cm3/s、かつ、以下に定義される面進行係数40〜200cm3/s・cmの条件で射出成形してなる芳香族ポリカーボネート樹脂成形体。
面進行係数:上記射出率を、樹脂組成物が射出される金型キャビティの厚みで除した値
【選択図】図1
Description
本発明はまた、この芳香族ポリカーボネート樹脂成形体よりなる枠部材を有するパネル及びパネル設置構造と、このパネル設置構造を備える車輌に関する。
該成形体の表面から深さ30μmの範囲の表層部に、ポリオレフィン系樹脂(C)により形成されたドメインが分散して存在し、該表層部の、前記射出成形時の樹脂組成物の流動方向に沿う断面における該ドメインの面積が10〜100μm 2 であり、かつ、面積/長軸径の比が0.5〜5μmであることを特徴とする芳香族ポリカーボネート樹脂成形体。
射出率:射出成形機の吐出ノズルから金型キャビティに射出される単位時間当りの樹脂
組成物容量
面進行係数:上記射出率を、樹脂組成物が射出される金型キャビティの厚みで除した値
なお、本発明において、ドメインの長軸径とは、ドメインの最長径をいい、短軸径とは、前記長軸径と垂直に交わる方向の径のうちの最短径をいう。
まず、本発明において、射出成形に供する、樹脂成分として、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)、ゴム質重合体/芳香族ビニル/シアン化ビニル系共重合体(B−1)、及びポリオレフィン系樹脂(C)を含有してなる芳香族ポリカーボネート樹脂組成物(以下、「本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物」と称す場合がある。)について説明する。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物は、樹脂成分として、更に芳香族ビニル/シアン化ビニル系共重合体(B−2)を含有していてもよい。
芳香族ポリカーボネート樹脂(A)とは、原料として、芳香族ジヒドロキシ化合物とカーボネート前駆体とを使用し、又は、これらに併せて少量のポリヒドロキシ化合物を使用して得られる直鎖又は分岐の熱可塑性重合体又は共重合体である。
本発明で使用するゴム質重合体/芳香族ビニル/シアン化ビニル系共重合体(B−1)は、ゴム質重合体の存在下に少なくとも芳香族ビニル系単量体とシアン化ビニル系単量体とを重合し、必要であれば、更に、上記の各単量体と共重合可能な他の単量体を重合してなる共重合体である。この(B−1)成分においては、上記の2種以上の単量体が全てゴム成分とグラフト重合しグラフト共重合体を形成している必要はない。また、ゴム質重合体/芳香族ビニル/シアン化ビニル系共重合体(B−1)の製造方法としては、乳化重合、溶液重合、塊状重合、懸濁重合などの公知の方法が挙げられる。
本発明で使用する芳香族ビニル/シアン化ビニル系共重合体(B−2)は、ゴム質重合体の非存在下に少なくとも芳香族ビニル系単量体とシアン化ビニル系単量体とを重合し、必要であれば、更に、上記の各単量体と共重合可能な他の単量体を重合してなる共重合体である。その代表例はスチレン及びアクリロニトリルからなるAS樹脂である。
ポリオレフィン系樹脂(C)としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等が挙げられる。ポリエチレン系樹脂としては、高密度ポリエチレン樹脂、低密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート共重合体等が挙げられる。ポリプロピレン系樹脂としては、ポリプロピレン樹脂、プロピレン−酢酸ビニル共重合体、プロピレン−塩化ビニル共重合等が挙げられる。
しかし、ポリエチレン系樹脂の密度が0.85g/cm3よりも小さいと物性の低下が起こる場合があるので、密度0.85g/cm3以上のポリエチレン系樹脂を用いることが好ましい。ポリエチレン系樹脂の密度は、特に0.86〜0.90g/cm3、とりわけ0.87〜0.89g/cm3であることが好ましい。
装置:Waters社製 GPCV2000(1)
検出器:RI(装置内蔵)
移動相:特級試薬ODCB(o−ジクロロベンゼン)
流速:1.0mL/分
注入:0.1質量%×515.5μL
カラム:TSKgel GMH6−HT(7.8mmI.D.×30cmL×4)
カラム温度:135℃
較正試料:単分散PST(ポリスチレン)
較正法:PE(ポリエチレン)換算(汎用較正曲線法)
較正曲線近似式:3次式
試料は単分散PSTを用いて作成した較正曲線を汎用較正曲線の概念を用いてPE換算に変換した。用いた係数はKpst=l.38×10−4,αpst=0.70,Kpe=4.77×10−4,αpe=0.70である。
ポリエチレン系樹脂の分子量分布の半値幅が上記上限よりも大きいと、組成が不均一になりやすいため、後述のドメインの形態にムラが生じやすくなり、安定した耐薬品性を発揮できなくなったり、界面剥離(芳香族ポリカーボネート樹脂(A)のマトリックスとポリオレフィン系樹脂(C)のドメインとの間の剥離)や白化などの外観不良を起こしやすくなったりする。
分子量分布の半値幅は、小さい程好ましいが、分子量分布の半値幅の小さいポリエチレン系樹脂は高価であるため、通常その下限は0.5程度である。
本発明においては、後述の射出率と面進行係数を満たす条件で射出成形を行うことにより、射出成形過程で受ける剪断力により、特に成形体の表層部のポリエチレン系樹脂のドメインが引き延ばされて樹脂組成物の流動方向に配向するときに、その結晶化度が下がると考えられる。即ち、射出成形の後に、ポリエチレン系樹脂の結晶化度が射出成形前よりも小さくなるということは、射出成形過程でポリエチレン系樹脂のドメインが引き延ばされて耐薬品性の改善に有効なドメインを形成することを意味する。このため、本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂成形体の少なくとも表層部におけるポリエチレン系樹脂の結晶化度は、射出成形により、上記の割合で減少することが好ましい。
通常、耐薬品性を向上させるためには結晶化度は高い方が好ましいと考えられているが、本発明においては、驚くべきことに、後述の射出率と面進行係数を満たす条件で射出成形を行い、成形体、好ましくは成形体表層部のポリエチレン系樹脂の結晶化度をある程度減少させ、さらに、特定のドメイン分散状態を形成させることにより、耐薬品性をより向上させることが可能となる。
また、増粘処理における加熱混練時の温度は150〜250℃、特に170〜230℃であることが好ましい。この温度が高過ぎると樹脂が熱劣化することで物性の低下を招き、低過ぎると混練時の負荷が大きくなり、十分に反応が進行せず架橋反応の効果が認められない。
なお、ポリオレフィン系樹脂(C)中のオリゴマー成分とは、23℃で1時間クロロホルム抽出を行った際に抽出される成分をいう。
本発明においては、前述の(A)成分、(B−1)成分、(B−2)成分及び(C)成分を、(A)成分45〜88質量%、(B−1)成分2〜40質量%、(B−2)成分0〜35質量%、及び(C)成分1〜15質量%の割合で、合計で100質量%となるように用いることが好ましい(以下、(B−1)成分と(B−2)成分とを「(B)成分」と称し、また、(A)成分と、(B−1)成分と(B−2)成分と(C)成分との合計を「本発明の樹脂成分」と称す場合がある。)。
本発明の樹脂成分中の芳香族ポリカーボネート樹脂(A)の割合は、より好ましくは48〜84質量%、更に好ましくは50〜80質量%である。
また、(B)成分は、低密度ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂(C)を引っ張る機能を有することから、(B)成分が芳香族ポリカーボネート樹脂(A)中に微分散することで、低密度ポリエチレン等の(C)成分のドメインを微分散させ、(C)成分の均一微分散により耐薬品性の向上効果を有効に発揮させる効果を奏する。また、(B)成分の内のシアン化ビニル成分は、(B)成分と芳香族ポリカーボネート樹脂(A)との相溶性の向上に機能し、(B)成分を微分散させて上記の通り(C)成分を微分散させる効果を奏する。
なお、(B−1)成分中のブタジエン成分等のゴム質重合体成分は、耐衝撃性の向上に有効ではあるが、その含有量が多過ぎても耐衝撃性の向上効果は頭打ちとなり、むしろ滞留熱安定性や流動性が低下するという問題がある。
このような観点から、本発明の樹脂成分中の(B−1)成分の割合は好ましくは2〜40質量%、より好ましくは5〜30質量%、更に好ましくは5〜25質量%、(B−2)成分の割合は好ましくは0〜35質量%、より好ましくは1〜30質量%、更に好ましくは5〜30質量%で、(B−1)成分と(B−2)成分との合計、即ち(B)成分の割合が10〜50質量%、特に15〜45質量%であることが好ましい。この範囲よりも(B)成分が多いと弾性率、熱変形温度、滞留熱安定性が低下する傾向にあり、少ないと(B)成分による流動性の向上効果が損なわれる傾向にある。
また、ポリカーボネート樹脂組成物中から特定する場合は、ポリカーボネート樹脂組成物をメタノール分解することにより単離された(B−1)及び(B−2)成分について、上記と同様のIR分析を行うことにより特定することができる。なお、メタノール分解にあたっては、加熱により(B−1)、(B−2)成分が変質しない条件を適宜選択して行う必要がある。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物は、無機充填材(D)を配合することができる。無機充填材(D)の配合により、弾性率の制御や成形時の収縮を抑制し、特に多色成形体とした場合には、反りの調整や寸法精度の向上を図ることができる。
また、ポリオレフィン系樹脂(C)のドメイン形状を壊してドメインの微分散向上に機能する。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物には、上記の本発明の樹脂成分以外の他の樹脂、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂や、ポリスチレン等の1種又は2種以上を含有することができ、これらの他の樹脂を含むことにより、それぞれ次のような効果が奏される。
ポリエチレンテレフタレート:耐薬品性の向上
ポリブチレンテレフタレート:耐薬品性の向上、流動性の改善
ポリスチレン:流動性の改善
ポリエステル樹脂としては、特にポリエチレンテレフタレートを用いることが好ましい。ここで、ポリエチレンテレフタレートとは、全構成繰り返し単位に対するテレフタル酸及びエチレングリコールからなるオキシエチレンオキシテレフタロイル単位(以下「ET単位」と称す場合がある。)の比率(以下「ET比率」と称す場合がある。)が好ましくは90当量%以上であるポリエチレンテレフタレート樹脂であり、本発明におけるポリエチレンテレフタレートはET単位以外の構成繰り返し単位を10当量%未満の範囲で含んでいてもよい。本発明におけるポリエチレンテレフタレートは、テレフタル酸又はその低級アルキルエステルとエチレングリコールとを主たる原料として製造されるが、他の酸成分及び/又は他のグリコール成分を併せて原料として用いてもよい。
即ち、芳香族ポリカーボネート樹脂にポリエステル樹脂を複合化して得られる樹脂組成物は熱安定性が悪く、成形工程においてシリンダー内で高温に保持されることにより、芳香族ポリカーボネート樹脂とポリエステル樹脂とでエステル交換反応を起こし、反応による分解ガスの発生で泡、シルバーと称される成形品の外観不良の原因となる;芳香族ポリカーボネート樹脂の分子量低下により芳香族ポリカーボネート樹脂本来の耐衝撃性、耐熱変形性等が損なわれる;更には、高温下での滞留により芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の粘度変化が生じることにより射出成形時の成形安定性が損なわれ、成形品のショートショットやバリが発生する;といった問題が起こる上に、溶融張力の低下の問題もある。
この滞留熱劣化の問題は、ポリエチレンテレフタレートの製造工程で使用され、製品として提供されるポリエチレンテレフタレート中に含有される重縮合触媒に起因するものであり、従って、ポリエチレンテレフタレートとして、この重縮合触媒を失活させたポリエチレンテレフタレートを用いることにより、滞留熱劣化を抑制することができる。
ポリエチレンテレフタレートを熱水(蒸気)処理してポリエチレンテレフタレート中のゲルマニウム触媒を失活させる。
重縮合触媒の失活処理方法2:チタニウム触媒へのリン化合物添加
ポリエチレンテレフタレートにリン化合物を添加して、ポリエチレンテレフタレート中のチタニウム触媒を失活させる。
上記ポリエチレンテレフタレートの重縮合触媒の失活処理方法は、本発明で採用し得る失活処理の一例であって、本発明に係る失活処理は何ら上記の方法に限定されるものではない。
ポリエステル樹脂としては、ポリブチレンテレフタレートを用いてもよい。ここで、ポリブチレンテレフタレートとは、テレフタル酸単位及び1,4−ブタンジオール単位がエステル結合した構造を有する樹脂をいう。本発明では、ジカルボン酸単位の50モル%以上がテレフタル酸単位であり、ジオール成分の50モル%以上が1,4−ブタンジオール単位であるポリブチレンテレフタレートを用いるのが好ましい。全ジカルボン酸単位中のテレフタル酸単位の割合は、好ましくは70モル%以上、更に好ましくは80モル%以上、特に好ましくは95モル%以上、最適には98モル%以上である。全ジオール単位中の1,4−ブタンジオール単位の割合は、好ましくは70モル%以上、更に好ましくは80モル%以上、特に好ましくは95モル%以上、最適には98モル%以上である。テレフタル酸単位又は1,4−ブタンジオール単位が上記範囲であると、結晶化速度が適切な範囲であるので、成形性が良好となる。
本発明では、固有粘度の異なる2種以上のポリブチレンテレフタレートを併用してもよい。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、上述の本発明の樹脂成分、その他の樹脂、及び無機充填材(D)の他、通常のポリカーボネート樹脂組成物に含有される他の種々の添加剤を含有していてもよい。
酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系酸化防止剤が挙げられる。その具体例としては、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N’−ヘキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオナミド)、2,4−ジメチル−6−(1−メチルペンタデシル)フェノール、ジエチル[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ホスフォエート、3,3’,3'',5,5’,5''−ヘキサ−tert−ブチル−a,a’,a''−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール、4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート]、ヘキサメチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン,2,6−ジ−tert−ブチル−4−(4,6−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)フェノール等が挙げられる。これらは2種以上を併用してもよい。
熱安定剤としては、分子中の少なくとも1つのエステルが、フェノール及び/又は炭素数1〜25のアルキル基を少なくとも1つ有するフェノールでエステル化された亜リン酸エステル化合物、亜リン酸及びテトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホナイトから選ばれた少なくとも1種が挙げられる。
離型剤としては、脂肪族カルボン酸、脂肪族カルボン酸とアルコールとのエステル、数平均分子量200〜15,000の脂肪族炭化水素化合物、ポリシロキサン系シリコーンオイルの群から選ばれる少なくとも1種の化合物が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、酸化セリウム、酸化亜鉛などの無機紫外線吸収剤の他、ベンゾトリアゾール化合物、ベンゾフェノン化合物、トリアジン化合物などの有機紫外線吸収剤が挙げられる。これらの中では有機紫外線吸収剤が好ましい。特に、ベンゾトリアゾール化合物、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール、2−[4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−(オクチロキシ)フェノール、2,2’−(1,4−フェニレン)ビス[4H−3,1−ベンゾキサジン−4−オン]、[(4−メトキシフェニル)−メチレン]−プロパンジオイックアシッド−ジメチルエステルの群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
着色剤としては、無機顔料、有機顔料、有機染料などが挙げられる。無機顔料としては、例えば、カーボンブラック、カドミウムレッド、カドミウムイエロー等の硫化物系顔料;群青などの珪酸塩系顔料;亜鉛華、弁柄、酸化クロム、酸化チタン、鉄黒、チタンイエロー、亜鉛−鉄系ブラウン、チタンコバルト系グリーン、コバルトグリーン、コバルトブルー、銅−クロム系ブラック、銅−鉄系ブラック等の酸化物系顔料;黄鉛、モリブデートオレンジ等のクロム酸系顔料;紺青などのフェロシアン系顔料が挙げられる。有機顔料及び有機染料としては、銅フタロシアニンブルー、銅フタロシアニングリーン等のフタロシアニン系染顔料;ニッケルアゾイエロー等のアゾ系染顔料;チオインジゴ系、ペリノン系、ペリレン系、キナクリドン系、ジオキサジン系、イソインドリノン系、キノフタロン系などの縮合多環染顔料;アンスラキノン系、複素環系、メチル系の染顔料などが挙げられる。これらは2種以上を併用してもよい。これらの中では、熱安定性の点から、カーボンブラック、酸化チタン、シアニン系、キノリン系、アンスラキノン系、フタロシアニン系化合物などが好ましい。これらの着色剤は、樹脂組成物中の分散性を向上させるために、マスターバッチ化して用いることが好ましい。
難燃剤としては、ハロゲン化ビスフェノールAのポリカーボネート、ブロム化ビスフェノール系エポキシ樹脂、ブロム化ビスフェノール系フェノキシ樹脂、ブロム化ポリスチレンなどのハロゲン系難燃剤、リン酸エステル系難燃剤、ジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホン酸ジカリウム、ジフェニルスルホン−3−スルホン酸カリウム、パーフルオロブタンスルホン酸カリウム等の有機金属塩系難燃剤、ポリオルガノシロキサン系難燃剤などが挙げられるが、リン酸エステル系難燃剤が特に好ましい。
滴下防止剤としては、例えば、ポリフルオロエチレン等のフッ素化ポリオレフィンが挙げられ、特にフィブリル形成能を有するポリテトラフルオロエチレンが好ましい。これは、重合体中に容易に分散し、且つ、重合体同士を結合して繊維状材料を作る傾向を示す。フィブリル形成能を有するポリテトラフルオロエチレンはASTM規格でタイプ3に分類される。ポリテトラフルオロエチレンは、固体形状の他、水性分散液形態のものも使用可能である。フィブリル形成能を有するポリテトラフルオロエチレンとしては、例えば三井・デュポンフロロケミカル社より、「テフロン(登録商標)6J」又は「テフロン(登録商標)30J」として、ダイキン工業社より「ポリフロン(商品名)」として市販されている。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を製造するための混練条件等については、用いる(A)、(B)、(C)成分の物性や配合割合、用いる無機充填材(D)の種類や配合割合、その他の添加剤の有無等により異なり、一概に言えないが、例えば、以下のような条件を採用することができる。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物からポリカーボネート樹脂成形品を製造する成形法としては、一般的な射出成形法、超高速射出成形法、射出圧縮成形法、多色射出成形法、多色射出圧縮成形法、ガスアシスト射出成形法、断熱金型を用いた成形法、高速加熱冷却金型を用いた成形法、インサート成形法、IMC(インモールドコーティング)成形法等を挙げることができる。このうち、特に射出成形法が好ましい。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物は、他の熱可塑性樹脂組成物と多色複合成形して複合成形品とすることもできる。
<MVR>
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物は、280℃、2.16kg荷重におけるメルトボリュームレイト(MVR)が5cm3/10min以上であることが好ましい。MVRが5cm3/10min未満では流動性が不足し、成形性が劣る傾向がある。本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物のMVRは、より好ましくは8〜100cm3/10min、更に好ましくは10〜75cm3/10minである。MVRが過度に高いと耐衝撃性が低下し、窓枠として要求される機能が果たせなくなったり、滞留熱安定性が低下し、成形時の劣化による物性低下が生じる恐れがある。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物は、本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を成形して得られた厚み3mmの成形品について行った、23℃、射ち抜き速度10m/secにおける高速面衝撃試験のパンクチャー点における吸収エネルギーが7J以上、特に15J以上であることが好ましい。
この吸収エネルギー値が7J未満では、後述のグレージング用窓枠部材等として要求される耐高速面衝撃性を満足し得ない場合がある。この吸収エネルギー値は大きい程、耐高速面衝撃性に優れ、好ましいが、通常、窓枠部材としてその上限は70J程度である。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂成形体は、上述の本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を、以下に定義される射出率10〜100cm3/s、かつ、以下に定義される面進行係数40〜200cm3/s・cmの条件で射出成形してなることを特徴とする。
射出率:射出成形機の吐出ノズルから金型キャビティに射出される単位時間当りの樹脂
組成物容量
面進行係数:上記射出率を、樹脂組成物が射出される金型キャビティの厚みで除した値
ここで、金型キャビティの厚みとは、樹脂組成物が射出されるときの金型キャビティの厚みであり、例えば、射出圧縮成形の場合のように、樹脂組成物を射出後、樹脂が充填されている最中に型締めを行う場合は、金型内で充填樹脂が流動している際の、樹脂流動部分における金型キャビティ厚みをさす。
本発明においては、成形体中の耐薬品性が要求される箇所の少なくとも一部が、射出率10〜100cm3/s、かつ、面進行係数40〜200cm3/s・cmの条件で射出成形されていればよく、好ましくは、成形体中の耐薬品性が要求される箇所の面積の50%以上、より好ましくは70%以上、さらに好ましくは80%以上が、射出率10〜100cm3/s、かつ、面進行係数40〜200cm3/s・cmの条件で射出成形されていればよい。
一般的に、射出条件としては、射出速度を規定することが多いが、射出速度は、平板や短冊などの定形形状の場合を除き、成形体内(即ち、金型キャビティ内)での形状の影響を受けるため、射出速度では、射出成形時に樹脂組成物が成形体内(即ち、金型キャビティ内)で受ける剪断力を評価し得ない。
シリンダーの移動速度(成形機の射出速度)であっても、成形機のシリンダー径によって充填される樹脂組成物の容量が変わり、このため金型キャビティ内の樹脂組成物の進行速度も異なる結果、やはり、剪断力を評価し得ない。
従って、本発明では、これらの影響を除くためのパラメーターとして射出率を採用する。
また、同じ射出率で金型キャビティ内に充填しても、金型キャビティの厚みによって、メルトフロント(金型キャビティ内で流動している樹脂組成物の先端部)の進行速度は異なることとなる。このメルトフロントの進行速度が異なると、表層部での剪断のかかり方が異なってくるため、(C)成分のドメインの配向状態が異なるものとなる。
このため、このメルトフロントの進行速度に起因する剪断力の程度を評価するためのパラメーターとして、本発明では、上記の射出率に加えて、面進行係数を規定する。
また、本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂成形体は、本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物と、他の熱可塑性樹脂組成物との多色複合成形による複合成形体であってもよい。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂成形体において、(C)成分による耐薬品性の向上効果を有効に得るためには、成形体中の少なくとも表層部において、(C)成分が微細かつ層状に分散していることが重要である。
芳香族ポリカーボネート樹脂成形体の耐薬品性の向上効果の面で、本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂成形体は、その表面から深さ30μmの範囲の表層部において、(C)成分、好ましくは、前述のポリエチレン系樹脂により形成されるドメインが以下のような寸法条件を満たすことが好ましい。
なお、この芳香族ポリカーボネート樹脂成形体の表層部とは、成形体の用途において耐薬品性が要求される表面における表層部であって、成形体の全表面である必要はない。通常、板状の成形体であれば、その一方又は双方、好ましくは双方の板面の表層部をさす。
ドメインの短軸径は、好ましくは0.5〜5μm、より好ましくは1〜4μm、更に好ましくは1.2〜3μmである。
ドメインの短軸径が上記下限よりも小さいと、ドメイン層が薄くなりすぎて耐薬品性に対して十分な効果を発揮しなかったり、界面剥離が生じやすくなったりする。ドメインの短軸径が上記上限よりも大きいと、ドメインが層状に分散せずに耐薬品性に対して十分な効果を発揮し得ず、また、白化などの外観不良が生じる場合がある。なお、ドメインの短軸径とは、後述の長軸径と垂直に交わる方向の径のうちの最短径をいう。
ドメインの面積は、好ましくは10〜100μm2、より好ましくは20〜90μm2、更に好ましくは30〜80μm2である。
ドメインの面積が上記下限よりも小さいと、ドメインが層状に分散しても細かすぎて耐薬品性に対して十分な効果を発揮しない場合がある。ドメインの面積が上記上限よりも大きいと、ドメインが肥大化しすぎて層状に分散しなくなるため、耐薬品性に対して十分な効果を発揮しなかったり、長い一つの層状分散となり界面剥離などの外観不良や、層状剥離などの不具合を生じやすくなる。
ドメインの面積/長軸径比は、好ましくは、0.5〜5μm、より好ましくは1〜4μm、更に好ましくは1.2〜3μmである。
ドメインの面積/長軸径比が上記下限よりも小さいと、ドメインは層状となるものの、非常に短軸径の小さい細い層となり、耐薬品性に対して十分な効果を発揮しなかったり、界面剥離などの外観不良や、層状剥離などの不具合を起こすおそれがある。ドメインの面積/長軸径比が上記上限よりも大きいと、ドメインが層状となりにくく耐薬品性に対して十分な効果を発揮し得ず、また白化などの外観不良が生じる場合がある。なお、ドメインの長軸径とは、ドメインの最長径をいう。
ドメインのアスペクト比(長軸径/短軸径比)は、好ましくは1〜100、より好ましくは3〜60、さらに好ましくは5〜40である。
ドメインのアスペクト比が上記下限より小さいと可視光を散乱しうる大きなボイドが形成されやすくなることから白化の原因や、耐薬品性向上効果を損なうことに繋がりやすく、上記上限より大きいと流動方向に配向したポリエチレンドメインにより強い真珠光沢が生じやすくなる。
本発明のパネルは、前面及び後面を有するパネル本体と、該パネル本体の後面の周縁部に設けられた枠部材とを備え、該枠部材を介してパネル支持体に支持されるパネルであって、該パネル本体が芳香族ポリカーボネート樹脂を主成分樹脂とし、該枠部材が本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂成形体よりなることを特徴とする。
パネル本体1の構成材料は、透明樹脂であれば、従来公知の任意のものから適宜選択することが出来る。ここで、透明とは、JIS K7105に準拠して測定された表面の平滑な厚み3mmの板状成形品における全光線透過率として、通常5%以上、好ましくは10%以上、更に好ましくは20%以上であり、Haze値が通常10%以下、好ましくは5%以下、更に好ましくは3%以下であることを意味する。染料又は顔料を含有する透明な樹脂においては、かかる染料又は顔料の使用割合は、樹脂100質量部に対し、通常0.001〜2質量部、好ましくは0.005〜1質量部、更に好ましくは0.005〜0.5質量部である。
本発明のパネルにおいて、枠部材及びパネル本体の寸法や形状は、その用途に応じて適宜設計される。
このようなものとしては、図2に示す断面台形状の枠部材3Aが設けられたパネル1Aが挙げられる。
このように枠部材3Aの厚みをパネル本体2の板央側へ向けて薄くすることにより、パネル本体2と枠部材3Aとを射出成形により一体成形するに当たり、特に、パネル本体2を先に射出成形し、次いで、枠部材3Aを射出成形する際、枠部材3Aの収縮応力が緩和され、パネル本体2の歪みが防止されやすくなる。この収縮応力の緩和効果を良好なものとするために、図2に示すような枠部材3Aを有するパネル1Aにあっては、枠部材3Aの厚みt2と枠部材3Aの全幅L1と厚みが小さくなる部分の幅L2とは次の関係にあることが望ましい。
L2/t2≧1.75
1>L2/L1≧0.25
本発明のパネルは、例えば、次のような方法で製造される。
(1) パネル本体及び枠部材を多色射出成形で一体成形する。
(2) パネル本体及び枠部材のうちのいずれか一方を予め射出成形により成形したものを用いてインサート射出成形で一体成形する。
特に、一体成形されたパネルの反りや、一体成形時に透明窓部材へ枠部材の溶融樹脂が混流することを防止する点において、一体成形時は枠部材を後に射出成形する方法により、積層一体化することが好ましい。
上記いずれの方法にあっても、枠部材の射出成形に当っては、前述の射出率と面進行係数を満たす条件で射出成形が行われる。
本発明においては、パネル本体の傷つきや劣化を主に防止するため、保護膜としてのハードコート(硬質被膜)が設けられてもよい。かかる硬質被膜は、枠部材と反対側のパネル本体の前面側と、パネル本体の後面のうちの枠部材の内側領域のうちの一方、又は双方に形成されるが、少なくとも、パネル本体の前面に形成されることが好ましい。
そのため、本発明においては、パネル本体の前面と、該パネル本体の後面のうちの前記パネル支持体と接着される部分以外の領域との一方又は双方に、硬質被膜が形成されていることが好ましい。また、パネル本体の前面と、該パネル本体の後面のうちの前記枠部材と接していない領域との一方又は双方に、硬質被膜が形成されていることも、好ましい態様の一つとして挙げられる。このような態様の場合は、枠部材に対する硬質被膜処理が不要となり、生産効率、製造コストの面で有利となり、さらに、層構成が増えることによる、湿熱環境下や耐候性試験下での長期耐久性や信頼性の低下も抑制できる。
本発明のパネル設置構造は、図1(c)に示す如く、本発明のパネルをプライマー層及びウレタン系接着剤層を介して車体フレーム等のパネル支持体に支持してなることを特徴とする。なお、プライマー層は、パネル支持体とウレタン系接着剤層との間、ウレタン系接着剤層と枠部材との間の両方に設けられることが好ましい。即ち、プライマーは、パネル支持体の接着面と枠部材の接着面の双方に塗布されることが好ましい。
本発明においては、後述のウレタン系接着剤の性能が十分に発揮されるよう、枠部材の表面に対して、プライマー層を介してウレタン系接着剤層が設けられることが好ましい。
これらの中でも、トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェートが、接着性に優れる点から好ましい。特に、このトリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェートをプライマー全質量に対し6〜24質量%含有するのが好ましく、10〜20質量%含有するのがより好ましい。この範囲であると、粘度が高くなり過ぎず、貯蔵安定性に優れる傾向にある。
具体的には、ベンゼン、キシレン、トルエン等の芳香族炭化水素;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類等が挙げられ、これらを単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのうち、メチルエチルケトンや酢酸エチルが沸点が低く乾きが速い等の理由から好ましい。
なお、上記溶剤は、充分に乾燥または脱水してから用いることが好ましい。
リン酸塩としては、特に限定されないが、具体的には、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、トリポリリン酸二水素アルミニウム等が好適に例示される。特に、トリポリリン酸二水素アルミニウムが好適に使用される。
触媒としては、具体的には、例えば、トリエチレンジアミン、ペンタメチレンジエチレントリアミン、モルフォリン系アミン、トリエチルアミン等のアミン系触媒、ジラウリル酸−ジ−n−オクチルスズ、ジラウリル酸ジブチルスズ、スタナスオクトエート等のスズ系触媒等が挙げられる。
上記プライマー組成物中の硬化触媒の含有量は、特に限定されないが、通常、イソシアネート成分100質量部に対して0.1〜1質量部程度である。
さらに、上記プライマー組成物の別の好ましい態様は、イソシアネート成分と、リン酸塩と、溶剤とを含有するプライマー組成物である。このプライマー組成物は、塗装板に対する接着性に優れる。
本発明において、枠部材とパネル支持体との接着には、弾性体としての強度、疲労特性、及び耐熱老化性などに優れるウレタン系接着剤を用いる。ウレタン系接着剤は、湿気硬化型一液性ウレタン接着剤、及び二液性ウレタン接着剤のいずれも使用可能であるが、高強度、低コスト、及び速い硬化速度(固化:セットの速度及び硬化:キュアの速度いずれをも意味する)の点から、湿気硬化型一液性ウレタン接着剤が好ましい。殊に速い硬化速度は、ガラス等に比較すれば軽量な枠部材、又は枠部材とパネル支持体の接着において有利である。即ち、樹脂製の枠部材では、ガラス等に比べて自重による圧着力が弱いため、圧力をかける工程が必要となるが、硬化時間が短いことによりこの工程が短縮され、好ましい。
多価アルコール類としては、具体的には、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、グリセリン、ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
アミン類としては、具体的には、例えば、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等が挙げられる。
アルカノールアミン類としては、具体的には、例えば、エタノールアミン、プロパノールアミン等が挙げられる。
多価フェノール類としては、具体的には、例えば、レゾルシン、ビスフェノール類等が挙げられる。
これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
可塑剤としては、例えば、テトラヒドロフタル酸、アゼライン酸、安息香酸、フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、アジピン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、クエン酸およびこれらのエステル等の誘導体;ポリエステル、ポリエーテル、エポキシ系、パラフィン系、ナフテン系および芳香族系のプロセスオイル;等が挙げられる。
これらのうち、フタル酸エステル系可塑剤、アジピン酸エステル系可塑剤等のエステル系可塑剤が好ましい。
アジピン酸エステル系可塑剤としては、例えば、ジオクチルアジぺート(DOA)、ジイソノニルアジペート(DINA)、ジイソデシルアジぺート、アジピン酸プロピレングリコールポリエステル、アジピン酸ブチレングリコールポリエステルが挙げられる。これらのうち、ジイソノニルアジペートが好ましい。
これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
炭酸カルシウムとしては、例えば、重質炭酸カルシウム、沈降性炭酸カルシウム(軽質炭酸カルシウム)、コロイダル炭酸カルシウム等が挙げられる。
また、脂肪酸、樹脂酸、脂肪酸エステル、高級アルコール付加イソシアネート化合物等により表面処理された表面処理炭酸カルシウムも用いることができ、このうち、脂肪酸、脂肪酸エステル、高級アルコール付加イソシアネート化合物等で表面処理されたものが特に好ましい。表面処理炭酸カルシウムは、粘度を高くするため形状保持性および作業性に寄与し、また、表面が疎水性であるため貯蔵安定性に寄与する。
これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
無機顔料としては、具体的には、例えば、亜鉛華、酸化チタン、弁柄、酸化クロム、鉄黒、複合酸化物(例えば、チタンエロー系、亜鉛−鉄系ブラウン、チタン・コバルト系グリーン、コバルトグリーン、コバルトブルー、銅−クロム系ブラック、銅−鉄系ブラック)などの酸化物;黄鉛、モリブデートオレンジなどのクロム酸塩;紺青等のフェロシアン化物;カドミウムエロー、カドミウムレッド、硫化亜鉛などの硫化物;硫酸バリウムなどの硫酸塩;塩酸塩;群青などのケイ酸塩;炭酸カルシウムなどの炭酸塩;マンガンバイオレットなどのリン酸塩;黄色酸化鉄などの水酸化物;カーボンブラックなどの炭素;アルミニウム粉、ブロンズ粉などの金属粉;チタン被覆雲母;等が挙げられる。
老化防止剤としては、具体的には、例えば、N,N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミン(DPPD)、N,N′−ジナフチル−p−フェニレンジアミン(DNPD)、2,2,4−トリメチル−1,3−ジヒドロキノリン(TMDQ)、N−フェニル−1−ナフチルアミン(PAN)、ヒンダードフェノール系化合物等が挙げられる。
酸化防止剤としては、具体的には、例えば、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)などのヒンダードフェノール系化合物;亜リン酸トリフェニル:等が挙げられる。
帯電防止剤としては、具体的には、例えば、第四級アンモニウム塩、アミンなどのイオン性化合物;ポリグリコール、エチレンオキサイド誘導体などの親水性化合物;等が挙げられる。
難燃剤としては、具体的には、例えば、クロロアルキルホスフェート、ジメチルメチルホスホネート、臭素・リン化合物、アンモニウムポリホスフェート、ジエチルビスヒドロキシエチルアミノホスフェート、ネオペンチルブロマイドーポリエーテル、臭素化ポリエーテル等が挙げられる。
分散剤としては、具体的には、例えば、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、リノール酸カルシウム、ヒドロキシステアリン酸マグネシウムなどの脂肪酸金属塩;ステアリン酸エチル、ラウリン酸エチル、オレイン酸ブチル、アジピン酸ジオクチル、ステアリン酸モノグリセライドなどの脂肪酸エステル;等が挙げられる。
脱水剤としては、具体的には、例えば、メチルスアテアロキシポリシロキサン等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、具体的には、例えば、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ヒンダードフェノール系紫外線吸収剤、サリチレート系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、オキザリックアシッドアニリド系紫外線吸収剤、フォルムアミジン系紫外線吸収剤、トリアジン環系紫外線吸収剤、ニッケル錯塩系紫外線吸収剤等が挙げられる。
本発明のパネルが枠部材を介して支持されるパネル支持体は、好ましくは金属材料よりなる。
本発明のパネルが建築物等の窓部材である場合、そのパネル支持体は、窓部の金属フレームであり、各種鉄鋼材料又は非鉄材料よりなり、例えば鋼材(鋼板)、アルミニウム合金、マグネシウム合金、チタン合金などが例示される。中でも鋼材、アルミニウム合金が好適である。金属フレームの表面は、パネルの枠部材接合面等において、他の材料の被膜を有してもよい。例えば、溶融メッキ、電気メッキ、その他塗装などの被膜が形成されていてもよい。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂成形体は、耐薬品性、機械的強度等が求められる用途、例えば、車輛用窓部材等のグレージング、ボンネット、ピラー、トランクリッド、キャノピー、スポイラー、トリム等の車輌外装部品、カップホルダー、車載機器のベゼル、インパネ等の車輌内装部品、(携帯)電話、スマートフォン、PDA、(携帯型)DVDプレイヤー、(携帯型)パソコン、(携帯型)ゲーム機、(携帯型)タッチパネル、カメラ等の電気・電子機器の筐体及び部品、プリンターやコピー機等のOA関連部品、照明機器部品、看板、表示板、窓枠、サッシ等の建材部品等に好適に用いられる。
特に、本発明のパネル及びパネル設置構造は、建築物の窓や車輌のグレージング等として有用である。
車輌のグレージングとしては、サイドドア、バックドア、スライドドア、フード、サンルーフ、パノラマルーフなどのルーフなどに適用することができる。
以下の実施例及び比較例において、芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の製造に用いた材料は以下の通りである。
芳香族ポリカーボネート樹脂(A−1):三菱エンジニアリングプラスチックス社製「ユーピロン(登録商標)S−3000FN」(粘度平均分子量:21,000)
芳香族ポリカーボネート樹脂(A−2):三菱エンジニアリングプラスチックス社製「ユーピロン(登録商標)H−4000FN」(粘度平均分子量:14,000)
<(B)成分>
ABS樹脂:テクノポリマー社製「テクノABS DP611」(アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン=16/40/44質量%)
AS樹脂:テクノポリマー社製「SANREX 290FF」(アクリロニトリル/スチレン=24/76質量%)
<(C)成分>
低密度ポリエチレン(C−1):エチレン−プロピレン−ヘキセン共重合体(エチレン含有率:50〜55モル%、密度:0.88g/cm3、Mw/Mn:1.8、分子量分布の半値幅:0.697、MFR:2.2g/10min、結晶化度:18%、オリゴマー成分含有量:0.22質量%(23℃×1時間クロロホルム抽出))
ポリエチレン樹脂(C−2):日本ポリエチレン社製「ノバテックHD HJ360」(密度:0.95g/cm3、Mw/Mn:4.6、分子量分布の半値幅:1.155、MFR:5.5g/10min、オリゴマー成分含有量:0質量%(23℃×1時間クロロホルム抽出で検出されず))
タルク:松村産業社製「HICON−TALC R10」(平均粒子径:4.3μm、粒子トップサイズ:20μm、嵩密度:0.76g/ml、粒度:目開き500μm篩上の割合が98質量%、粒子形状:円柱状、平均軸径:1.2mm、平均軸長:1.5mm、バインダー種:水溶性ポリエステル)
ガラスファイバー:日本電気硝子社製「ECS−03T−187」(平均繊維径:13μm、平均長さ3mmのチョップドストランド)
ミルドガラスファイバー:旭ファイバーグラス社製「MF06JB1−20」(平均繊維径:10μm、平均長さ:60μmのミルドガラスファイバー)
ワラストナイト:巴工業社製「NYGLOS4」(平均粒子径:4.5μm、平均長さ50μm、表面処理:アミノシラン)
ポリエチレンテレフタレート(PET):三菱化学社製「ノバペックスGG501H」
熱安定剤A:ADEKA社製「アデガスタブAO50」(ステアリル−β−(3,5−ジ−tent−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)
熱安定剤B:ADEKA社製「アデガスタブAS2112」(トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト)
熱安定剤C:城北化学工業社製「JP−518Zn」(有機リン酸エステル金属塩:ジステアリルアシッドホスフェートの亜鉛塩とモノステアリルアシッドホスフェートの亜鉛塩の混合物)
着色剤:越谷化成工業社製「ロイヤルブラック904G」(カーボンブラック40質量%とポリスチレン60質量%のカーボンブラックマスターバッチ)
以下の実施例及び比較例においてウレタン剥離試験及びウレタン剪断試験で用いたプライマー及びウレタン系接着剤は以下の通りである。
プライマー:横浜ゴム社製「ボディプライマーM(RC−50E)」
ウレタン系接着剤:横浜ゴム社製「ハマタイトWS−222」
以下の実施例及び比較例における各種物性や性能の評価方法は以下の通りである。
各樹脂組成物のペレットを100℃で4時間以上乾燥した後、ISO1133に準拠して測定温度280℃、測定荷重2.16kgfで測定した。
各樹脂組成物のペレットを100℃で4時間以上乾燥した後、JIS K7210 付属書Cに記載の方法にて高荷式フローテスターを用いて、280℃、荷重160kgfの条件下で組成物の単位時間あたりの流出量Q値(単位:×10−2cm3/sec)を測定し、流動性を評価した。なお、オリフィスは直径1mm×長さ10mmのものを使用した。Q値が高いほど、流動性に優れていることを示す。
各樹脂組成物のペレットを100℃で5時間乾燥させた後、日本製鋼所社製「J220EVP」(型締め力220t)で、以下の条件にてISO多目的試験片(4mm)の成形を行った。
金型:ISO試験片4本取り金型
成形条件:
成形時樹脂温度:280℃
金型温度:80℃
充填時間:2.0秒
射出率:42.87cm3/s
面進行係数:107.2cm3/s・cm
保圧:射出時のピーク圧力の50%を10秒
冷却時間:20秒
このISO多目的試験片からISO規定の方法で加工し、熱変形温度測定用試験片を作製した。得られた試験片を用い、ISO75−1及びISO75−2に準拠して荷重0.45MPaの条件で熱変形温度(荷重たわみ温度)を測定した。
上記ISO多目的試験片をISO規定の方法で加工し、ノッチ付試験片を作製した。得られた試験片を用いISO179に準拠して、23℃の環境下において、ノッチ付きシャルピー衝撃強度(単位:kJ/m2)を測定した。
上記ISO多目的試験片を、ISO規定の方法で加工し、曲げ試験用の試験片を作製した。得られた試験片を用い、ISO178規格に準じて、曲げ強度及び曲げ弾性率を測定した。
各樹脂組成物のペレットを100℃で5時間乾燥した後、日本製鋼所社製「J220EVP」(型締め力220t)で、以下の条件にて図3(a),(b)に示す平板状試験片11を成形した。
金型:100mm×100mm×3mm厚さ
成形条件:
成形時樹脂温度:280℃
金型温度:80℃
充填時間:1.5秒
射出率:23.59cm3/s
面進行係数:78.62cm3/s・cm
保圧:射出時のピーク圧力の50%を10秒
冷却時間:20秒
成形収縮率とは、成形した金型キャビティ寸法から乾燥成形品の寸法を差し引いた値の金型キャビティ寸法に対する百分率(%)であり、以下のようにして求めた。
作製した平板を25℃、湿度50%の恒温恒湿条件下で24時間以上静置した後、平板に印字された70mm角の流動方向に平行方向(MD)の寸法、及び流動方向に垂直方向(TD)の寸法を測定し、金型上の寸法に対する百分率を算出することで、MDとTDそれぞれの成形収縮率とした。
上記のISO規格引張試験片を、成形時の残留歪みを除くために100℃で2時間アニール処理を行った。その後、図4(a),(b),(c)に示す如く、高さ13.1mm又は12.4mmのスペーサー22と直径10mmの支持円柱24a,24bを用いて、固定枠23で、それぞれ0.21%又は0.38%の変形率の撓みを負荷した状態で、試験薬品としてガソリンを試験片21の凸面側(図4(c)のX部)に塗布し、この状態で48時間、23℃、湿度50%の恒温恒湿条件で放置し、その後、試験片の外観を観察し、下記基準により評価した。また、ISO527引張試験により、破断伸びExを測定した。
(外観の評価基準)
A:外観変化なし
C:クラックや割れの発生
別に、ガソリンを塗布しないこと以外は上記と同様の条件で撓みを負荷して同条件に放置した後、ISO527引張試験により破断伸びEoを測定した。
この破断伸びEoに対する保持率(%)として(Ex/Eo×100)を算出した。
たわみ量δは、次式により計算される。
δ=([支持円柱の高さ]+[試験片の厚み]−[スペーサーの高さ])
なお、治具支持点間距離Lは101mm、試験片21の厚みaは4mm、スペーサー22の高さは13.1mmまたは12.4mm、支持円柱24a,24bの高さ(直径)は10mmである。
(破断伸びの保持率の評価基準)
A:全ての試験片の破断伸びの保持率が80%以上
B:5個のうち、4個の試験片の破断伸びの保持率が80%以上
C:5個のうち、3個の試験片の破断伸びの保持率が80%以上
D:5個のうち、破断伸びの保持率が80%以上の試験片が2個以下
各樹脂組成物のペレットを100℃で5時間乾燥した後、日本製鋼所社製「J220EVP」(型締め力220t)で、以下の条件にて成形を行った。
金型:ISO試験片4本取り金型
成形条件:
成形時樹脂温度:280℃
金型温度:80℃
充填時間:2.0秒
射出率:42.87cm3/s
面進行係数:107.2cm3/s・cm
保圧:射出時のピーク圧力の50%を10秒
この際、冷却時間を用いて滞留時間を調整し、ペレットがシリンダー内に投入されてから射出成形されるまでの時間を滞留時間として、各滞留時間(5分、10分、20分)にて、得られた成形品へのシルバー発生の有無を目視にて確認し、下記基準で評価した。
(シルバー発生の評価基準)
A:すべての成形品にシルバー発生無し
B:一部の成形品にシルバー発生あり
C:すべての成形品にシルバー発生あり
島津製作所社製高速衝撃試験機「ハイドロショットHITS-P10」を用い、上記の100mm×100mm×3mm厚さの平板状試験片について、以下の試験条件で高速面衝撃試験を行い、パンクチャー点における吸収エネルギー(単位:J)を測定した。
(試験条件)
ストライカ直径 : 12.8mm(1/2インチ)
試験片サポート : 25.6mm(1インチ)
衝撃速度 : 10m/s
試験温度 : 常温(23℃)
射出率23.59cm3/s、面進行係数78.62cm3/s・cmで射出成形して得られた、上記の100mm×100mm×3mm厚さの平板状試験片から25mm幅の短冊状試験片を切り出し、表面をイソプロピルアルコールで脱脂した後、プライマーを塗布し、30分間養生した。その後、ウレタン系接着剤を、短冊状試験片のプライマー塗布面に長手方向に帯状に塗布し、スペーサーを用いてウレタン系接着剤層が10mm幅、5mm厚みとなるように常温(23℃)で1週間硬化処理を行った。
このようにして作製した剥離試験片のウレタン系接着剤層の端部を引き上げて、ウレタン系接着剤層と短冊状試験片との境界にカッターの刃を入れながらウレタン系接着剤層を引き上げて剥離させる剥離試験を行った。ウレタン系接着剤による接着強度が低い場合には、ウレタン系接着剤層と短冊状試験片との界面で剥離するが、この接着強度が高い場合には、ウレタン系接着剤層又は短冊状試験片のいずれか一方が破壊して剥離することとなる。ウレタン系接着剤層部分が破壊して剥離することが好ましいことから、このウレタン剥離性を下記基準で評価した。
(ウレタン剥離性の評価基準)
A:剥離面のうち、ウレタン系接着剤層の破壊面が50%以上
C:剥離面のうち、ウレタン系接着剤層の破壊面が50%未満
射出率23.59cm3/s、面進行係数78.62cm3/s・cmで射出成形して得られた、上記の100mm×100mm×3mm厚さの平板状試験片から25mm幅の短冊状試験片(以下、「樹脂試験片」という。)を切り出した。この短冊状試験片と同サイズのスチール製の短冊状試験片(以下、「スチール試験片」という。)を準備した。図5(a)に示すように樹脂試験片31とスチール試験片32の表面をイソプロピルアルコールで脱脂した後、両試験片31,32の接着面にプライマー33を塗布し、30分間養生した。次いで、図5(b)に示すように、樹脂試験片31のプライマー33塗布面にウレタン系接着剤34を長手方向に帯状に塗布した。次いで、図5(c)に示すように、スチール試験片32のプライマー33塗布面を被せ、スペーサー35を用いてウレタン系接着剤34の層が10mm幅、5mm厚みとなるように常温(23℃)で1週間硬化接着処理を行った。
このようにして作製した剪断試験片を、図5(d)に示すように、各々の試験片31,32を相反する方向に引っ張って、試験片31,32が分離するまで剪断試験を行い、以下の基準で評価した。
(ウレタン剪断性の評価基準)
A:ウレタン系接着剤層が破壊する。
C:樹脂試験片が破壊する。
上記のISO多目的試験片、および100×100×3mm厚み平板状試験片の外観を目視にて確認し、以下の評価基準で評価した。
(外観評価基準)
A:白化なし
B:白化あり
C:著しい白化あり
自動車のパノラマルーフを模擬した図6(a)〜(c)に示す2色成形品を用いて反りの評価を行った。図6(a)〜(c)において、51は試験用サンプルのパネルであり、パネル本体52とその周縁部に設けられた枠部材53とを備える。パネル本体52の外寸は750mm×465mmで、肉厚5mmであり、枠部材53の短辺側幅は97mm、長辺側の一方の幅は75mm、もう一方の幅は90mm、厚さは3.5mmである。枠部材53は、パネル本体52の外縁から3mm内側の位置(即ち、図6(b)におけるd2=3mm)に設けられている。なお、パネル本体52は、枠部材53の形成面と反対側の面(前面)が、この前面側に凸となるように湾曲しており、長手方向(長辺側)が10,000R、短手方向(短辺側)が5,000Rの湾曲面となっている。図6(a),(c)において、Gはゲート部を示し、破線はウエルドラインを示す。
まず、120℃で5時間の予備乾燥されたパネル本体用材料を金型温度90℃で温調されている固定型と第1の可動型との間に形成されるキャビティへ射出成形(射出温度320℃)してパネル本体を成形した。射出速度は50mm/secの単一速度とし、射出保圧切り替え位置は2mmとした。成形はバルブゲート型のホットランナーで行った。ゲート位置は、上記枠部材53の長辺側の幅75mmの中央で、幅方向の中心に相当する部分である。射出圧縮成形を行い、射出前に金型を2mm開き、射出保圧切り替え位置で700tの再型締めを行った。このときの再型締めの保持時間は15秒とした。次いでパネル本体を60秒冷却後、第1の可動型を型開きし、パネル本体を第一の可動型に保持した状態で、金型温度90℃に温調されている第2の可動型を型合わせし、第2の可動型とパネル本体との間に形成されるキャビティに、100℃で5時間の予備乾燥された枠部材用の成形材料を、射出速度40mm/secの単一速度で充填(射出樹脂温度270℃)した。射出保圧切り替え位置は35mmとした。25MPaの保圧を5秒間かけ、枠部材を形成した。成形はバルブゲート型のホットランナーで行った。バルブゲートのゲート点数は6点で、全ゲートを同時に開放し、同時に樹脂の充填を開始させた。60秒の冷却時間後、第2の可動型を型開きし、成形されたパネル本体と枠部材が一体化されたパネルを脱型した。
I部、IV部:射出率:24.67cm3/s
面進行係数:70.49cm3/s・cm
II部、V部:射出率:22.97cm3/s
面進行係数:65.63cm3/s・cm
III部、VI部:射出率:32.38cm3/s
面進行係数:92.50cm3/s・cm
(2色成形品の反り評価基準)
AA:2色成形品と設計値との湾曲高さの差が5mm未満
A:2色成形品と設計値との湾曲高さの差が5mm以上10mm未満
B:2色成形品と設計値との湾曲高さの差が10mm以上20mm未満
表1,2に示す各成分を表1,2に示す割合にて、タンブラ−ミキサ−で均一に混合した後、二軸押出機(日本製鋼所社製「TEX30XCT」)にフィードし、溶融混練した組成物を、水槽にて急冷し、ペレタイザーを用いてペレット化し、樹脂組成物のペレットを得た。なお、ガラスファイバー、ワラストナイトを使用する場合は、サイドフィーダーから押出機にフィードした。得られた樹脂組成物のペレットを用いて、各々前述の評価を行い、結果を表1,2に示した。
これに対して、(C)成分を含まない比較例1では、耐薬品性に劣り、ウレタン接着性に劣る。また、滞留熱安定性も悪い。(C)成分の代りにポリエチレンテレフタレートを配合した比較例2では、耐薬品性の向上効果は少し認められるものの、特に、高歪付加条件下ではその効果が十分ではない。また、ポリエチレンのドメイン形状が微細な層状分散とならず、大きな概円形状、概楕円形状又はアメーバ―形状であると考えられるため、ウレタン接着性に劣る。
実施例1で製造した芳香族ポリカーボネート樹脂組成物のペレットを100℃で5時間乾燥させた後、日本製鋼所社製「J180AD−2M」(型締め力180t)で、以下の条件にてISO多目的試験片(4mm)の成形を行った。
金型:ISO試験片4本取り金型
成形条件:
成形時樹脂温度:270℃
金型温度:80℃
充填時間:0.8秒、1.2秒、2.3秒、又は4.3秒
射出率:表3に示す
面進行係数:表3に示す
保圧:射出時のピーク圧力の50%を10秒
冷却時間:20秒
SEM観察:ISO多目的試験片の中央部分で、樹脂組成物の流動方向に平行な断面から、Leica社製「UC7」を用い、ダイヤモンドナイフで厚さ100nmの超薄切片を切り出した。得られた超薄切片を、15℃環境下で、四酸化オスミウム(OsO4)にて30分、四酸化ルテニウム(RuO4)で70分染色後、日立ハイテク社製「SU8020」を用い、加速電圧1kVの条件で、表面から深さ30μmの表層部についてSEM観察した。
ドメイン形態の測定:SEM観察写真を二値化し、画像解析ソフト「Image−Pr Plus(ver6.2J)」(Media Cybernetics社)にて、上述の手法で測定した。
この写真において、流動方向は右から左方向である。薄い灰色部分が芳香族ポリカーボネート樹脂のマトリックスであり、それより薄い灰色の丸〜楕円状で存在しているのがABS樹脂及び/又はAS樹脂である。そして、黒い線状〜層状に観察される部分がポリエチレンのドメインである。
また、各ISO多目的試験片について、前述の<耐薬品性>の評価を行い、結果を表3に示した。
実施例1で製造した芳香族ポリカーボネート樹脂組成物のペレットを枠部材の成形材料として用い、前述の<2色成形品の反り>の評価で成形したパネルの枠部材の2つの長辺部のうち、幅90mmの部分(I部)と幅75mmの部分(II部)について、それぞれ、実施例10〜12におけると同様に表層部(パネル本体と接する面と反対側の面)のSEM観察を行ってドメイン形態を測定し、結果を表4に示した。
I部の表層部のSEM写真を図8(a)に、II部の表層部のSEM写真を図8(b)に示す。この写真においても、実施例10〜12と同様に、樹脂組成物流動方向に沿って、ポリエチレンのドメインが適度に配向していることがわかる。
実施例1で製造した芳香族ポリカーボネート樹脂組成物のペレットを100℃で5時間乾燥させた後、日本製鋼所社製「J180AD−2M」(型締め力180t)で、以下の条件にて、図9に示す平板状試験片60の成形を行った。
金型:150mm×100mm×10mm厚み
成形条件:
成形時樹脂温度:270℃
金型温度:80℃
充填時間:5.4秒
射出率:表5に示す
面進行係数:表5に示す
保圧:射出時のピーク圧力の50%を10秒
冷却時間:40秒
2,52 パネル本体
3,3A,53 枠部材
4 車体フレーム
5 接着剤
6 シール部材
11,60 試験片
12 ゲート部位
21 試験片
22 スペーサー
23 固定枠
24a,24b 支持円柱
31 樹脂試験片
32 スチール試験片
33 プライマー
34 ウレタン系接着剤
35 スペーサー
Claims (9)
- 樹脂成分として、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)、ゴム質重合体/芳香族ビニル/シアン化ビニル系共重合体(B−1)、及びポリオレフィン系樹脂(C)を含有してなる芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を、以下に定義される射出率10〜100cm3/s、かつ、以下に定義される面進行係数40〜200cm3/s・cmの条件で射出成形してなる成形体であって、該成形体の表面から深さ30μmの範囲の表層部に、ポリオレフィン系樹脂(C)により形成されたドメインが分散して存在し、該表層部の、前記射出成形時の樹脂組成物の流動方向に沿う断面における該ドメインの面積が10〜100μm 2 であり、かつ、面積/長軸径の比が0.5〜5μmであることを特徴とする芳香族ポリカーボネート樹脂成形体。
射出率:射出成形機の吐出ノズルから金型キャビティに射出される単位時間当りの樹脂
組成物容量
面進行係数:上記射出率を、樹脂組成物が射出される金型キャビティの厚みで除した値 - 前記芳香族ポリカーボネート樹脂組成物が、樹脂成分として、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)、ゴム質重合体/芳香族ビニル/シアン化ビニル系共重合体(B−1)、芳香族ビニル/シアン化ビニル系共重合体(B−2)及びポリオレフィン系樹脂(C)を含有してなることを特徴とする請求項1に記載の芳香族ポリカーボネート樹脂成形体。
- 前記芳香族ポリカーボネート樹脂組成物が、樹脂成分として、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)45〜88質量%、ゴム質重合体/芳香族ビニル/シアン化ビニル系共重合体(B−1)2〜40質量%、芳香族ビニル/シアン化ビニル系共重合体(B−2)0〜35質量%及びポリオレフィン系樹脂(C)1〜15質量%を含有してなることを特徴とする、請求項1に記載の芳香族ポリカーボネート樹脂成形体。
- 前記芳香族ポリカーボネート樹脂組成物が、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)45〜88質量%、ゴム質重合体/芳香族ビニル/シアン化ビニル系共重合体(B−1)2〜40質量%、芳香族ビニル/シアン化ビニル系共重合体(B−2)0〜35質量%及びポリオレフィン系樹脂(C)1〜15質量%の合計100質量部に対し、無機充填材(D)30質量部以下を含有してなることを特徴とする、請求項3に記載の芳香族ポリカーボネート樹脂成形体。
- ポリオレフィン系樹脂(C)が、密度0.85〜0.90g/cm3であり、かつ、190℃におけるメルトフローレイト(MFR)が1〜20g/10minのポリエチレン系樹脂であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の芳香族ポリカーボネート樹脂成形体。
- ポリオレフィン系樹脂(C)が、オリゴマー成分を0.01〜2質量%含有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の芳香族ポリカーボネート樹脂成形体。
- ゴム質重合体/芳香族ビニル/シアン化ビニル系共重合体(B−1)が、ブタジエン成分を含有し、ゴム質重合体/芳香族ビニル/シアン化ビニル系共重合体(B−1)と芳香族ビニル/シアン化ビニル系共重合体(B−2)との合計中のブタジエン成分の含有量が5〜50質量%であることを特徴とする、請求項2〜6のいずれか1項に記載の芳香族ポリカーボネート樹脂成形体。
- 前記芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の、280℃、2.16kg荷重におけるメルトボリュームレイト(MVR)が10cm3/10min以上であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の芳香族ポリカーボネート樹脂成形体。
- 前記芳香族ポリカーボネート樹脂組成物中の無機充填材(D)の含有量が、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)、ゴム質重合体/芳香族ビニル/シアン化ビニル系共重合体(B−1)、芳香族ビニル/シアン化ビニル系共重合体(B−2)及びポリオレフィン系樹脂(C)の合計100質量部に対し、1〜30質量部であることを特徴とする、請求項4〜8のいずれか1項に記載の芳香族ポリカーボネート樹脂成形体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014116590A JP5598627B1 (ja) | 2013-02-19 | 2014-06-05 | 芳香族ポリカーボネート樹脂成形体 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013030083 | 2013-02-19 | ||
JP2013030083 | 2013-02-19 | ||
JP2014116590A JP5598627B1 (ja) | 2013-02-19 | 2014-06-05 | 芳香族ポリカーボネート樹脂成形体 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014029201A Division JP2014184720A (ja) | 2013-02-19 | 2014-02-19 | 芳香族ポリカーボネート樹脂成形体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP5598627B1 true JP5598627B1 (ja) | 2014-10-01 |
JP2014184728A JP2014184728A (ja) | 2014-10-02 |
Family
ID=51391269
Family Applications (3)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014029201A Pending JP2014184720A (ja) | 2013-02-19 | 2014-02-19 | 芳香族ポリカーボネート樹脂成形体 |
JP2014116590A Active JP5598627B1 (ja) | 2013-02-19 | 2014-06-05 | 芳香族ポリカーボネート樹脂成形体 |
JP2014116591A Active JP5673882B2 (ja) | 2013-02-19 | 2014-06-05 | パネル |
Family Applications Before (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014029201A Pending JP2014184720A (ja) | 2013-02-19 | 2014-02-19 | 芳香族ポリカーボネート樹脂成形体 |
Family Applications After (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014116591A Active JP5673882B2 (ja) | 2013-02-19 | 2014-06-05 | パネル |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (3) | JP2014184720A (ja) |
WO (1) | WO2014129483A1 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6683482B2 (ja) * | 2015-01-22 | 2020-04-22 | 三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社 | レーザー溶着用部材及び成形品 |
EP3395898B1 (de) * | 2017-04-28 | 2020-02-05 | Covestro Deutschland AG | Polycarbonatzusammensetzung mit perlglanzpigment und/oder interferenzpigment |
JP7163877B2 (ja) * | 2019-07-08 | 2022-11-01 | 株式会社豊田自動織機 | 樹脂ウインドウパネルおよび樹脂ウインドウパネルの車体接着構造 |
US20220282116A1 (en) | 2019-08-26 | 2022-09-08 | Techno-Umg Co., Ltd. | Coating resin composition, and molded product |
JP2021084942A (ja) * | 2019-11-26 | 2021-06-03 | 三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社 | ポリカーボネート樹脂組成物及び成形品 |
JP2021187863A (ja) * | 2020-05-25 | 2021-12-13 | 三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社 | ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形品 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001294742A (ja) * | 2000-04-14 | 2001-10-23 | Ge Plastics Japan Ltd | 芳香族ポリカーボネート樹脂組成物およびそれを用いた車両外装用部品 |
JP4839065B2 (ja) * | 2005-11-17 | 2011-12-14 | 帝人化成株式会社 | シート状窓部材および窓構造体 |
JP5532943B2 (ja) * | 2009-04-08 | 2014-06-25 | 三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社 | ポリカーボネート/ポリエチレン系複合樹脂成形品及びその製造方法 |
JP5521797B2 (ja) * | 2009-06-17 | 2014-06-18 | 三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社 | 多色成形樹脂窓部材 |
JP5477007B2 (ja) * | 2009-10-28 | 2014-04-23 | 三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社 | 強化ポリカーボネート/ポリエチレン系複合樹脂組成物及びその成形品 |
-
2014
- 2014-02-19 JP JP2014029201A patent/JP2014184720A/ja active Pending
- 2014-02-19 WO PCT/JP2014/053851 patent/WO2014129483A1/ja active Application Filing
- 2014-06-05 JP JP2014116590A patent/JP5598627B1/ja active Active
- 2014-06-05 JP JP2014116591A patent/JP5673882B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2014129483A1 (ja) | 2014-08-28 |
JP2014184729A (ja) | 2014-10-02 |
JP2014184728A (ja) | 2014-10-02 |
JP2014184720A (ja) | 2014-10-02 |
JP5673882B2 (ja) | 2015-02-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5598627B1 (ja) | 芳香族ポリカーボネート樹脂成形体 | |
EP2740590B1 (en) | Panel and panel installation structure | |
EP3133109B1 (en) | Reinforced aromatic polycarbonate resin sheet or film and method for producing said sheet or film | |
JP6563411B2 (ja) | 合成樹脂積層シート | |
US10385238B2 (en) | Adhesive laminate | |
JP5931739B2 (ja) | ポリカーボネート/ポリエステル組成物とポリウレタンの改良された接着性を有する複合材料部材 | |
JP6004064B2 (ja) | 強化ポリカーボネート複合樹脂組成物 | |
JP5267723B2 (ja) | パネル | |
JP5003227B2 (ja) | 樹脂組成物および樹脂成形品 | |
JP2008127467A (ja) | 発泡体 | |
JP5030703B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物および樹脂成形品 | |
JP6438634B2 (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物 | |
JP5875945B2 (ja) | 芳香族ポリカーボネート樹脂組成物および成形品 | |
JP2013133362A (ja) | 芳香族ポリカーボネート樹脂組成物および成形品 | |
JP5521797B2 (ja) | 多色成形樹脂窓部材 | |
JP5128531B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物の製造方法 | |
JP5477007B2 (ja) | 強化ポリカーボネート/ポリエチレン系複合樹脂組成物及びその成形品 | |
JP5500033B2 (ja) | ポリカーボネート−ポリエステル複合樹脂組成物及び成形品 | |
JP2009001621A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物および樹脂成形品 | |
JP7060013B2 (ja) | 樹脂組成物、及び樹脂組成物の製造方法 | |
JP5293721B2 (ja) | ポリカーボネート−ポリエステル複合樹脂組成物及び成形品 | |
JP2014136710A (ja) | 芳香族ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形品 | |
JP2015140362A (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A975 | Report on accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005 Effective date: 20140709 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140715 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140728 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5598627 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |