JP5598541B2 - ガラス溶解炉及びガラス溶解方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ガラス原料を溶解するガラス溶解炉、及びガラス溶解方法に関する。
ガラス製品を製造する方法は、一般的に、ガラス原料を溶解して溶融ガラスを得る溶解工程と、溶融ガラスの気泡を除去して溶融ガラスを清澄する清澄工程と、清澄後の溶融ガラスを所定の形状に成形する成形工程とにより構成される。
これらの工程のうち、溶解工程は、複数種の原料をガラス製品の組成に合わせて秤量し混合したガラス原料を溶解炉に投入し、ガラスの種類に応じた温度に加熱して溶解する工程である。
溶解炉は、ガラス原料を溶解する溶解室の前壁に原料投入口を備え、溶解室の後壁に取出口を備え、原料投入口から取出口に至る流路の側壁に複数のバーナーを備え、複数のバーナーが火炎を溶解室内に噴出して溶解室内のガラスを加熱し溶解するものである。バーナーは、天然ガスや重油等の燃料をガスと混合して燃焼させた火炎を噴出する。
一般的に、燃料に混合されるガスとしては、空気及び酸素ガスのいずれかが用いられる。空気を用いた空気燃焼の場合、空気の約78体積%を占める窒素ガスが燃焼に寄与することなく炉外に排気される。酸素ガスを用いた酸素燃焼の場合、空気燃焼の場合に比較して、排気量が少ないので、熱効率が高く、CO排出量やNO排出量が少ない。
燃料に混合されるガスとして、空気と酸素ガスとを混合した混合ガスを用いることも可能である(例えば、特許文献1参照)。この場合、混合ガスに占める酸素ガスの割合が高いほど、燃焼後のガスに含まれる水分濃度が高いので、溶解室内の溶融ガラスに溶存する水分量が多くなる。溶融ガラスに溶存した水分は、清澄工程において、気泡となって浮上する。そこで、溶融ガラスに溶存する水分量を最適化することによって、清澄工程において、溶融ガラス内の気泡の成長を促進し、気泡の浮上を促進することができ、欠陥の少ないガラス製品を製造することができる。
しかし、燃料に混合されるガスとして、空気と酸素ガスとを混合した混合ガスを用いる場合、空気燃焼の場合と比較しても、NO排出量が多くなることがある(例えば、非特許文献1参照)。詳細には、混合ガス中の酸素濃度が93体積%未満であって25体積%を超える場合に、空気燃焼の場合と比較して、NO排出量が多くなる。
日本国特開2000−128549号公報
R&D神戸製鋼技報、Vol.51、No.2(Sep.2001)、p.8〜12、「酸素富化空気による省エネルギと低NOx燃焼に関する研究」
そこで、本発明では、COやNOの排出量の増加を抑制しつつ、溶解室内の溶融ガラスに溶存する水分量を調節することを目的として、空気燃焼バーナーと酸素燃焼バーナーの両方を溶解炉に設置することを検討した。
しかし、空気燃焼バーナーと酸素燃焼バーナーの両方を単に溶解炉に設置しただけでは、溶解室の側壁に設けられる排気口の影響によって、溶解室内の燃焼後のガスに含まれる水分濃度を十分に調節するのが困難な場合がある。その結果、溶解室内の溶融ガラスに溶存する水分量を十分に調節するのが困難となる場合がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、COやNOの排出量の増加を抑制しつつ、溶融ガラスに溶存する水分量を十分に調節することができるガラス溶解炉を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、
ガラス原料を溶解する溶解室と、該溶解室の前壁から後壁に至る流路の側壁に設けられる複数のバーナーとを備え、前記複数のバーナーが火炎を前記溶解室内に噴出して前記溶解室内のガラスを加熱し溶解するガラス溶解炉において、
前記複数のバーナーには、燃料を酸素ガスと混合して燃焼させた火炎を噴出する酸素燃焼バーナーと、燃料を空気と混合して燃焼させた火炎を噴出する空気燃焼バーナーとの両方が用いられており、
前記複数のバーナーの1時間当たりの総燃焼熱量の30%以上90%以下が前記酸素燃焼バーナーによるものであって、
前記溶解室は、前後方向に平行な両側壁、前後方向に垂直な前記前壁、および前後方向に垂直な前記後壁によって囲まれ、天井壁によって上方を覆われ、
前記溶解室内の燃焼後のガスを外部に排気するための排気口が、前記溶解室の両側壁のそれぞれに1つのみ対向して配置され、又は、前記溶解室の両側壁の一方のみに且つ1つのみ配置され
前記排気口の前端と前記前壁との間の前後方向における距離及び前記排気口の後端と前記後壁との間の前後方向における距離のうち最大距離をLとすると、前記排気口の前端から前方向に0.6L以上離れた領域、及び/又は前記排気口の後端から後方向に0.6L以上離れた領域に、前記酸素燃焼バーナー及び前記空気燃焼バーナーが少なくとも1つずつ設けられ、
該領域に設けられる前記バーナーの1時間当たりの総燃焼熱量のうち5%以上95%以下が前記空気燃焼バーナーによるものであるガラス溶解炉が提供される。
本発明によれば、NO排出量の増加を抑制しつつ、溶融ガラスに溶存する水分量を十分に調節することができるガラス溶解炉を提供することができる。このガラス溶解炉は、溶融ガラスに対して十分な加熱を行いつつ、水分量を低減させる場合に特に有効である。
図1は、本発明の実施形態におけるガラス製品の製造方法の工程図である。 図2は、第1実施形態におけるガラス溶解炉の内部構造の側面図である。 図3は、第1実施形態におけるガラス溶解炉の内部構造の上面図である。 図4は、第2実施形態におけるガラス溶解炉の内部構造の側面図である。 図5は、第2実施形態におけるガラス溶解炉の内部構造の上面図である。 図6は、第3実施形態におけるガラス溶解炉の内部構造の側面図である。 図7は、第3実施形態におけるガラス溶解炉の内部構造の上面図である。 図8は、ガラス溶解炉の内部構造の変形例の上面図である。 図9は、ガラス溶解炉の内部構造の別の変形例の上面図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。尚、各図において、同一構成には同一符号を付して説明を省略する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の実施形態におけるガラス製品の製造方法の工程図である。図2は、第1実施形態におけるガラス溶解炉の内部構造の側面図である。図3は、第1実施形態におけるガラス溶解炉の内部構造の上面図である。図3において、各バーナーの燃焼領域(各バーナーの火炎の外縁)を点線で囲んで示している。
ガラス製品の製造方法は、図1に示すように、ガラス原料を溶解して溶融ガラスを得る溶解工程(S100)と、溶融ガラスの気泡を除去して溶融ガラスを清澄する清澄工程(S102)と、清澄後の溶融ガラスを所定形状に成形する成形工程(S104)とを備える。
これらの工程のうち、清澄工程(S102)は、溶解工程で得られた溶融ガラスを清澄槽に供給し、溶融ガラス内の気泡を浮上させて除去する工程である。気泡の浮上を促進させる方法としては、例えば清澄槽内を減圧して脱泡する方法などがある。
成形工程(S104)は、清澄後の溶融ガラスを所定の板厚の板状に成形する工程である。板状に成形する方法としては、例えば周知のフロート法や、フュージョン法がある。
溶解工程(S100)は、複数種の原料をガラス製品の組成に合わせて秤量し混合したガラス原料を溶解炉に投入し、ガラスの種類に応じた温度に加熱して溶解する工程である。
溶解炉1は、図2、図3に示すように、ガラス原料を溶解する溶解室10の上流側の前壁11に原料投入口21を備え、溶解室10の下流側の後壁12に取出口22を備え、原料投入口21から取出口22に至る流路23の両側壁13、14に複数のバーナー31〜50及び1対の排気口24、25を備える。両側壁13、14は前後方向に延びている。
この溶解炉1では、原料投入口21から投入されたガラス原料G1は、溶解室10内の溶融ガラスG2と共に、複数のバーナー31〜50の火炎からの輻射熱等によって加熱され、溶融ガラスG2に徐々に溶け込む。このようにして得られた溶融ガラスG2は、後方に流れた後、取出口22から取り出され、清澄槽に供給される。
溶解室10は、ガラス原料を溶解して得た溶融ガラスを容れる溶解槽15、及び溶解槽15内の上部空間を覆う天井16により形成される。溶解槽15や天井16は、煉瓦等の耐火物で構成される。
溶解室10の大きさは、特に限定されないが、例えば、溶解室10の前後方向寸法X1は、10〜30mであり、好ましくは10〜25mである。また、溶解室10の幅方向寸法Y1は、5〜10mである。さらに、溶解室10の高さ方向寸法Z1は、3〜8mである。
1対の排気口24、25は、溶解室10内の燃焼後のガスを外部に排気するためのものである。1対の排気口24、25は、両側壁13、14の前後方向一端部に配置されており、前壁11の近傍に配置されている。
左側壁13に配置される排気口24と、右側壁14に配置される排気口25とは、流路23を挟んで対向配置される。1対の排気口24、25が前後方向にずれて配置されると、排気が流路23を挟んで左右非対称に行われるので、溶融ガラスの温度分布を制御するのが難しい。
排気口24、25の大きさは、特に限定されないが、例えば排気口24、25の前後方向寸法X2は1m程度であり、排気口24、25の高さ方向寸法Z2は、1m程度である。
複数のバーナー31〜50は、火炎を溶解室10内に噴出して、溶解室10内のガラスを加熱し溶解する。複数のバーナー31〜50は、火炎を連続的に噴出しても良いし、火炎を断続的に噴出しても良い。火炎を断続的に噴出する場合、複数のバーナー31〜50は、火炎を同時に噴出しても良いし、火炎を異なるタイミングで噴出しても良い。
複数のバーナー31〜50は、互いの火炎が干渉しないように、両側壁13、14に配置される。例えば、左側壁13に配置される複数のバーナー31〜40と、右側壁14に配置される複数のバーナー41〜50とは、流路23を挟んで対向配置されている。即ち、複数のバーナー31〜50は、流路23を挟んで対称に配置されている。なお、複数のバーナー31〜50は、流路23を挟んで千鳥配置されても良い。
左側壁13に配置される複数のバーナー31〜40は、流路23に沿って前後方向に不等ピッチで配列されても良いし、等ピッチで配列されても良い。右側壁14に配置される複数のバーナー41〜50についても同様である。
複数のバーナー31〜50は、燃料をガスと混合して燃焼させた火炎を噴出する。バーナー31〜50に使用される燃料としては、例えば天然ガスや都市ガス等の気体燃料、重油等の液体燃料が用いられる。液体燃料を用いる場合、液体燃焼を霧状に噴霧して使用する。複数のバーナー31〜50において、同種の燃料を使用しても良いし、異種の燃料を使用しても良い。
一般的に、燃料に混合されるガスとしては、空気及び酸素ガスのいずれかが用いられる。空気を用いた空気燃焼の場合、空気の約78体積%を占める窒素ガスが燃焼に寄与することなく炉外に排気される。酸素ガスを用いた酸素燃焼の場合、空気燃焼の場合に比較して、排気量が少ないので、熱効率が高く、CO排出量やNO排出量が少ない。
燃料に混合されるガスとして、空気と酸素ガスとを混合した混合ガスを用いることも可能である。この場合、混合ガスに占める酸素ガスの割合が高いほど、燃焼後のガスに含まれる水分濃度が高いので、溶解室内の溶融ガラスに溶存する水分量が多くなる。溶融ガラスに溶存した水分は、清澄工程において、気泡となって浮上する。そこで、溶融ガラスに溶存する水分量を最適化することによって、清澄工程において、溶融ガラス内の気泡の成長を促進し、気泡の浮上を促進することができ、欠陥の少ないガラス製品を製造することができる。
しかし、燃料に混合されるガスとして、空気と酸素ガスとを混合した混合ガスを用いる場合、空気燃焼の場合と比較しても、NO排出量が多くなることがある。詳細には、混合ガス中の酸素濃度が93体積%未満であって25体積%を超える場合に、空気燃焼の場合と比較して、NO排出量が多くなる。
これに対し、本実施形態では、バーナー31〜50には、燃料を空気と混合して燃焼させた火炎を噴出する空気燃焼バーナー、及び燃料を酸素ガスと混合して燃焼させた火炎を噴出する酸素燃焼バーナーが用いられる。ここで、酸素ガスとは、酸素濃度が93体積%以上のガスをいう。このように、空気燃焼バーナーと酸素燃焼バーナーとを用いることにより、NO排出量の増加を抑制することができる。
また、本実施形態では、複数のバーナー31〜50の1時間当たりの総燃焼熱量Qaの30%以上(好ましくは35%以上)90%以下(好ましくは87%以下)が酸素燃焼バーナーによるものである。もしくは、溶解室10内のガラスの加熱に使用される1時間当たりの総加熱量Qbの60%以上(好ましくは、68%以上)97%以下(好ましくは、95%以下)が酸素燃焼バーナーによるものである。
ここで、溶解室10内のガラスの加熱に使用される1時間当たりの総加熱量Qbとは、複数のバーナー31〜50の1時間当たりの総燃焼熱量Qaと、溶解室10内の燃焼後のガスが排気口24、25を介して溶解室10の外部に持ち出す1時間当たりの総排気熱量Qcとの差分(Qa−Qc)を意味する。この1時間当たりの総排気熱量Qcは、1時間当たりの排気量や排気ガスの温度等に基づいて算出される。
総燃焼熱量Qaに対する酸素燃焼バーナーの寄与率を上記のように設定することによって、空気燃焼バーナーを用いることによる熱効率の低下やCO排出量の増加、NO排出量の増加を抑制することができる。また、熱効率の低下を抑制することができるので、溶解室10内の温度を比較的高温に保持し易い。このため、ソーダライムガラス製品の他、特に高融点のガラス製品の製造に適している。そのような高融点のガラス製品としては、例えば、液晶ディスプレイ用ガラス基板(所謂、無アルカリガラス基板)が挙げられる。無アルカリガラスは、一般的なソーダライムガラスに比べて融点が100℃以上高くなっている。
しかし、空気燃焼バーナーと酸素燃焼バーナーの両方を単に溶解炉に設置しただけでは、溶解室10の側壁13、14に設けられる排気口24、25の影響によって、溶解室10内の燃焼後のガスに含まれる水分濃度を十分に調節するのが困難な場合がある。その結果、溶解室10内の溶融ガラスに溶存する水分量を十分に調節するのが困難となる場合がある。
溶融ガラスに溶存する水分量が少なすぎると、清澄工程において、溶融ガラス内の気泡の浮上を十分に促進することができない。一方、溶融ガラスに溶存する水分量が多すぎると、清澄工程において、溶融ガラス内に気泡が残存することがある。また、溶融ガラスに溶存する水分量が多すぎると、清澄工程などにおいて、溶融ガラスの流路の内壁面が白金で覆われている場合、溶融ガラスと白金との界面に気泡が発生することが一般的に知られている。
ところで、溶解室10内において燃焼後のガスは、排気口24、25に向かって移動する傾向がある。
そこで、本実施形態では、排気口24、25から後方向に0.6L以上(好ましくは、0.7L以上)離れた領域に、空気燃焼バーナー及び酸素燃焼バーナーが少なくとも1つずつ設けられている。ここで、Lは、排気口24、25と前壁11との間の前後方向における距離L1及び排気口24、25と後壁12との間の前後方向における距離L2のうち最大距離(図2、図3に示す例では、L2)を表す。
このように、排気口24、25から後方向に0.6L以上離れた領域に空気燃焼バーナー及び酸素燃焼バーナーが少なくとも1つずつ設けられるので、空気燃焼後のガスと酸素燃焼後のガスとが混じる領域を十分に確保することができる。よって、燃焼後のガスに含まれる水分濃度を調節可能な領域を十分に確保することができ、溶解室10内の溶融ガラスに溶存する水分量を広い範囲で可変とすることができる。その結果、溶解室10内の溶融ガラスに溶存する水分量を十分に調節することができ、清澄工程において、溶融ガラス内の気泡の成長を促進し、気泡の浮上を促進することができ、欠陥の少ないガラス製品を製造することができる。
尚、溶解室10内の溶融ガラスに溶存する水分量は、ガラス製品の組成や種類の変更に応じて適宜調節されることはもちろん、炉壁の劣化、ガラス原料のロットの変更、燃料のロットの変更等に応じて適宜調節されてもよい。
溶解室10内の溶融ガラスに溶存する水分量の調節は、空気燃焼バーナーと酸素燃焼バーナーとの1時間当たりの燃焼熱量比を調節することにより行われる。この調節の対象となるのは、主に、排気口24、25から後方向に0.6L以上離れた領域に設けられるバーナー37〜40、47〜50である。酸素燃焼バーナーに対する空気燃焼バーナーの燃焼熱量比が高くなるほど、溶解室10内の燃焼後のガスに含まれる水分濃度が低くなるので、溶解室10内の溶融ガラスに溶存する水分量が少なくなる。
ここで、1対の排気口24、25から後方向に0.6L以上離れた領域に設けられるバーナー37〜40、47〜50の1時間当たりの燃焼熱量Qdの5%以上95%以下(好ましくは10%以上90%以下、より好ましくは15%以上90%以下)が空気燃焼バーナーによるものである。
5%未満である場合、溶解室10内の燃焼後のガスに含まれる水分濃度が高過ぎ、溶解室10内の溶融ガラスに溶存する水分量が多すぎる。一方、95%を超える場合、溶解室10内の燃焼後のガスに含まれる水分濃度が低過ぎ、溶解室10内の溶融ガラスに溶存する水分量が少なすぎる。
溶融ガラスに溶存する水分量は、製造されたガラス中の水分量と同等であると考えられ、製造されたガラス中のβ−OHの値(単位:/mm)によって表される。β−OHの値が大きいほど、ガラス中の水分量が多いことを意味する。β−OHの値Bは、ガラスの板厚Cおよび透過率Tを測定し、該測定結果を下記式に代入して算出される。なお、ガラスの透過率の測定には、一般的なフーリエ変換赤外分光光度計(FT−IR)が用いられる。B=(1/C)log10(T1/T2)T1:参照波数4000/cmにおけるガラスの透過率(単位:%)T2:水酸基吸収波数3570/cm付近におけるガラスの最小透過率(単位:%)
例えば、無アルカリガラスの場合、β−OHは、0.25〜0.52/mmが好ましく、0.3〜0.5/mmがより好ましく、0.35〜0.48/mmがさらに好ましい。
ところで、2つの空気燃焼バーナー(例えば、バーナー38、40)の間には、少なくとも1つの酸素燃焼バーナー(例えば、バーナー39)が設けられることが好ましい。
2つの空気燃焼バーナーを隣同士に配置すると、上述の如く空気燃焼では酸素燃焼に比較して熱効率が低いので、低温領域が部分的に発生しやすい。
なお、本実施形態では、排気口24、25が流路23の両側壁13、14のそれぞれに1つのみ対向して配置される構成としたが、排気口が流路の両側壁の一方のみに且つ1つのみ配置される構成であっても良い。
また、本実施形態では、排気口24、25が側壁13、14の前後方向一端部に配置され、前壁11の近傍に配置されるが、排気口の位置に制限はない。例えば、排気口が後壁の近傍に配置されても良い。また、排気口が側壁の前後方向一端と前後方向中央との中間に設けられても良い。
(第2実施形態)
第2実施形態は、本発明に係るガラス溶解炉に関するものである。具体的には、1対の排気口が側壁の前後方向中央に配置される構成のものである。即ち、1対の排気口が前壁と後壁との間の中央に配置される構成のものである。
図4は、第2実施形態におけるガラス溶解炉の内部構造の側面図である。図5は、第2実施形態におけるガラス溶解炉の内部構造の上面図である。図5において、各バーナーの火炎の外縁を点線で囲んで示している。尚、図4、図5において、図2、図3と同一構成については同一符号を付して説明を省略する。
溶解炉1Aは、図4、図5に示すように、溶解室10の前壁11に原料投入口21を備え、溶解室10の後壁12に取出口22を備え、原料投入口21から取出口22に至る流路23の側壁13、14に複数のバーナー31A〜50A及び1対の排気口24A、25Aを備える。
1対の排気口24A、25Aは、両側壁13、14の前後方向中央に配置されており、前壁11と後壁12との間の中央に配置されている。左側壁13に配置される排気口24Aと、右側壁14に配置される排気口25Aとは、流路23を挟んで対向配置されている。
本実施形態では、第1実施形態と同様に、バーナー31A〜50Aには、空気燃焼バーナー、及び酸素燃焼バーナーが用いられる。従って、第1実施形態と同様に、NO排出量の増加を抑制することができる。
また、本実施形態では、第1実施形態と同様に、複数のバーナー31A〜50Aの1時間当たりの総燃焼熱量Qaの30%以上(好ましくは、35%以上)90%以下(好ましくは、87%以下)が酸素燃焼バーナーによるものである。もしくは、溶解室10内のガラスの加熱に使用される1時間当たりの総加熱量Qbの60%以上(好ましくは、68%以上)97%以下(好ましくは、95%以下)が酸素燃焼バーナーによるものである。
従って、第1実施形態と同様に、空気燃焼バーナーを用いることによる熱効率の低下やCO排出量の増加、NO排出量の増加を抑制することができる。また、熱効率の低下を抑制することができるので、溶解室10内の温度を比較的高温に保持し易い。
さらに、本実施形態では、第1実施形態と同様に、排気口24A、25Aから後方向に0.6L以上(好ましくは、0.7L以上)離れた領域に、空気燃焼バーナー及び酸素燃焼バーナーが少なくとも1つずつ設けられている。ここで、Lは、排気口24A、25Aと前壁11との間の前後方向における距離L3及び排気口24A、25Aと後壁12との間の前後方向における距離L4のうち最大距離(図5に示す例では、L3=L4)を表す。従って、第1実施形態と同様に、燃焼後のガスに含まれる水分濃度を調節可能な領域を十分に確保することができ、溶解室10内の溶融ガラスに溶存する水分量を広い範囲で可変とすることができる。その結果、溶解室10内の溶融ガラスに溶存する水分量を十分に調節することができ、清澄工程において、溶融ガラス内の気泡の成長を促進し、気泡の浮上を促進することができ、欠陥の少ないガラス製品を製造することができる。
溶解室10内の溶融ガラスに溶存する水分量の調節は、空気燃焼バーナーと酸素燃焼バーナーとの1時間当たりの燃焼熱量比を調節することにより行われる。この調節の対象となるのは、主に、排気口24A、25Aから後方向に0.6L以上離れた領域に設けられるバーナー39A〜40A、49A〜50Aである。酸素燃焼バーナーに対する空気燃焼バーナーの燃焼熱量比が高くなるほど、溶解室10内の燃焼後のガスに含まれる水分濃度が低くなるので、溶解室10内の溶融ガラスに溶存する水分量が少なくなる。
ここで、排気口24A、25Aから後方向に0.6L以上離れた領域に設けられるバーナー39A〜40A、49A〜50Aの1時間当たりの燃焼熱量Qdの5%以上95%以下(好ましくは10%以上90%以下、より好ましくは15%以上90%以下)が空気燃焼バーナーによるものである。
5%未満である場合、溶解室10内の燃焼後のガスに含まれる水分濃度が高過ぎ、溶解室10内の溶融ガラスに溶存する水分量が多すぎる。一方、95%を超える場合、溶解室10内の燃焼後のガスに含まれる水分濃度が低過ぎ、溶解室10内の溶融ガラスに溶存する水分量が少なすぎる。
なお、本実施形態では、排気口24A、25Aが流路23の両側壁13、14のそれぞれに1つのみ対向して配置される構成としたが、排気口が流路の両側壁の一方のみに且つ1つのみ配置される構成であっても良い。
また、本実施形態では、排気口24A、25Aから後方向に0.6L以上(好ましくは、0.7L以上)離れた領域に、空気燃焼バーナー及び酸素燃焼バーナーが少なくとも1つずつ設けられる構成としたが、本発明はこれに限定されない。例えば、排気口24A、25Aから前方向に0.6L以上(好ましくは、0.7L以上)離れた領域に、空気燃焼バーナー及び酸素燃焼バーナーが少なくとも1つずつ設けられる構成であっても良いし、両構成を組み合わせても良い。
(第3実施形態)
第3実施形態は、本発明に係るガラス溶解炉に関するものである。具体的には、複数のバーナーが、流路を挟んで千鳥状に配置される構成のものである。
図6は、第3実施形態におけるガラス溶解炉の内部構造の側面図である。図7は、第3実施形態におけるガラス溶解炉の内部構造の上面図である。図7において、各バーナーの火炎の外縁を点線で囲んで示している。尚、図6、図7において、図2、図3と同一構成については同一符号を付して説明を省略する。
溶解炉1Bは、図6、図7に示すように、溶解室10Bの前壁11Bに原料投入口21Bを備え、溶解室10Bの後壁12Bに取出口22Bを備え、原料投入口21Bから取出口22Bに至る流路23Bの側壁13B、14Bに複数のバーナー31B〜33B、41B〜42B及び1対の排気口24B、25Bを備える。
溶解室10Bの大きさは、特に限定されないが、例えば溶解室10Bの前後方向寸法X3は2〜5mであり、溶解室10Bの幅方向寸法Y3は1〜3mであり、溶解室10Bの高さ方向寸法Z3は1〜3mである。
1対の排気口24B、25Bは、両側壁13B、14Bの前後方向一端部に配置され、前壁11Bの近傍に配置されている。左側壁13Bに配置される排気口24Bと、右側壁14Bに配置される排気口25Bとは、流路23Bを挟んで対向配置されている。
排気口24B、25Bの大きさは、特に限定されないが、例えば排気口24B、25Bの前後方向寸法X4は0.3m程度であり、排気口24B、25Bの高さ方向寸法Z4は、0.2m程度である。
複数のバーナー31B〜33B、41B〜42Bは、流路23Bを挟んで千鳥状に配置されている。左側壁13Bに配置される複数のバーナー31B〜33Bは、流路23Bに沿って前後方向に配列されている。同様に、右側壁14Bに配置される複数のバーナー41B〜42Bは、流路23Bに沿って前後方向に配列されている。
本実施形態では、第1実施形態と同様に、バーナー31B〜33B、41B〜42Bには、空気燃焼バーナー、及び酸素燃焼バーナーが用いられる。従って、第1実施形態と同様に、COやNOの排出量の増加を抑制することができる。
また、本実施形態では、第1実施形態と同様に、複数のバーナー31B〜33B、41B〜42Bの1時間当たりの総燃焼熱量Qaの30%以上(好ましくは、35%以上)90%以下(好ましくは、87%以下)が酸素燃焼バーナーによるものである。もしくは、溶解室10B内のガラスの加熱に使用される1時間当たりの総加熱量Qbの60%以上(好ましくは、68%以上)97%以下(好ましくは、95%以下)が酸素燃焼バーナーによるものである。
従って、第1実施形態と同様に、空気燃焼バーナーを用いることによる熱効率の低下やCO排出量の増加、NO排出量の増加を抑制することができる。また、熱効率の低下を抑制することができるので、溶解室10B内の温度を比較的高温に保持し易い。このため、高融点のガラス製品の製造に適している。
さらに、本実施形態では、第1実施形態と同様に、排気口24B、25Bから後方向に0.6L以上(好ましくは、0.7L以上)離れた領域に、空気燃焼バーナー及び酸素燃焼バーナーが少なくとも1つずつ設けられている。ここで、Lは、排気口24B、25Bと前壁11Bとの間の前後方向における距離L5及び排気口24B、25Bと後壁12Bとの間の前後方向における距離L6のうち最大距離(図7に示す例では、L6)を表す。従って、第1実施形態と同様に、燃焼後のガスに含まれる水分濃度を調節可能な領域を十分に確保することができ、溶解室10B内の溶融ガラスに溶存する水分量を広い範囲で可変とすることができる。その結果、溶解室10B内の溶融ガラスに溶存する水分量を十分に調節することができ、清澄工程において、溶融ガラス内の気泡の成長を促進し、気泡の浮上を促進することができ、欠陥の少ないガラス製品を製造することができる。
溶解室10B内の溶融ガラスに溶存する水分量の調節は、空気燃焼バーナーと酸素燃焼バーナーとの1時間当たりの燃焼熱量比を調節することにより行われる。この調節の対象となるのは、主に、排気口24B、25Bから後方向に0.6L以上離れた領域に設けられるバーナー33B、42Bである。酸素燃焼バーナーに対する空気燃焼バーナーの燃焼熱量比が高くなるほど、溶解室10B内の燃焼後のガスに含まれる水分濃度が低くなるので、溶解室10B内の溶融ガラスに溶存する水分量が少なくなる。
ここで、排気口24B、25Bから後方向に0.6L以上離れた領域に設けられるバーナー33B、42Bの1時間当たりの燃焼熱量Qdの5%以上95%以下(好ましくは10%以上90%以下、より好ましくは15%以上90%以下)が空気燃焼バーナーによるものである。
5%未満である場合、溶解室10B内の燃焼後のガスに含まれる水分濃度が高過ぎ、溶解室10B内の溶融ガラスに溶存する水分量が多すぎる。一方、95%を超える場合、溶解室10B内の燃焼後のガスに含まれる水分濃度が低過ぎ、溶解室10B内の溶融ガラスに溶存する水分量が少なすぎる。
以上、本発明の第1〜第3実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述の実施形態に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、図8に示すガラス溶解炉1Cのように、溶解室10Cの両側壁13C、14Cには、溶解室10Cを2つの部屋17、18に区画するくびれ部19が設けられても良い。この場合、後側の部屋18は溶融ガラスの温度を調整するための部屋であって、後側の部屋18の側壁にはバーナーが設けられない。
また、図9に示すガラス溶解炉1Dのように、溶解室10Dの両側壁13D、14Dに原料投入口21Dが設けられ、排気口24Dが前壁11Dに設けられても良い。なお、排気口24Dは前壁11D、及び/又は、後壁12Dに設けられても良い。
また、溶融ガラスを加熱する方法として、上記バーナーが噴出する火炎の輻射熱を利用する方法に加えて、溶融ガラスを直接通電加熱する方法を併用しても良い。
また、本発明における空気燃焼バーナーの燃料に混合されるガスは、空気であることが好ましいが、前述のようにNOx排出量が多くならない程度、具体的には燃料に混合されるガス中の酸素が25体積%以下であれば、空気のほかに酸素ガスを混合させることができる。
なお、溶解室の側壁には、ガラス溶融状況確認のための観察用窓が設けられていることが好ましく(不図示)、観察用窓の扉は、上下開閉時の密閉性向上のためにやや傾斜して設けられていると好ましい。
以下に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。
(例1〜10)
例1〜10(表1、2)では、図2、図3に示すガラス溶解炉を用いて製造されるガラス中のβ−OH(単位:/mm)を計算により求めた。β−OHは、ガラス中の水分量を示す指標であり、β−OHが大きいほど、ガラス中の水分量が多いことを意味する。例2、4〜6、10は実施例であり、例1、3、7〜9は比較例である。
ここで、β−OHの計算方法について簡単に説明する。まず、各バーナーによって燃焼される燃料およびガスの組成などに基づいて、燃焼後のガスに含まれる水分濃度などを算出した。次に、燃焼後のガスが排気口に向かって流れることを考慮して、溶解室内の雰囲気中の水分濃度の分布を算出した。そして、水分濃度の分布と、溶融ガラスの平均流速とに基づいて、溶融ガラス中に最終的に拡散する水分量を算出し、製造後のガラス中に含まれるβ−OHに換算した。
各例1〜10において、溶解室10の前後方向寸法X1を25mに、溶解室10の幅方向寸法Y1を10mに、溶解室10の高さ方向寸法Z1を8mにそれぞれ設定した。また、溶解室10内の溶融ガラスの体積を300mに設定し、溶解室10内に1時間当たりに投入されるガラス原料(即ち、溶解室10から1時間当たりに取り出される溶融ガラス)の体積を1.25mに設定した。さらに、排気口24、25の前後方向寸法X2を1mに、排気口24、25の高さ方向寸法Z2を1mにそれぞれ設定した。また、左側壁13において、前壁11と排気口24との間の前後方向における距離L1を2mに、排気口24から各バーナー31〜40までのそれぞれの前後方向の距離を2m×N(Nは1〜10の自然数)に設定し、排気口24とバーナー40との間の前後方向における距離を20mに設定した。同様に、右側壁14においても、排気口25および複数のバーナー41〜50の配置を設定した。
そして、各例1、2、4、5、7〜10において、複数のバーナー31〜50のそれぞれの1時間当たりの燃焼熱量を同一に設定した。一方、例3では、複数の酸素燃焼バーナーのそれぞれの1時間当たりの燃焼熱量を同一に設定し、複数の空気燃焼バーナーのそれぞれの1時間当たりの燃焼熱量を同一に設定すると共に、各空気燃焼バーナーの1時間当たりの燃焼熱量を各酸素燃焼バーナーの1時間当たりの燃焼熱量よりも小さく設定した。また、例6では、複数の酸素燃焼バーナーのそれぞれの1時間当たりの燃焼熱量を同一に設定し、複数の空気燃焼バーナーのそれぞれの1時間当たりの燃焼熱量を同一に設定すると共に、各空気燃焼バーナーの1時間当たりの燃焼熱量を各酸素燃焼バーナーの1時間当たりの燃焼熱量よりも大きく設定した。尚、例1、9のバーナー31〜50には、酸素燃焼バーナーのみを用い、例2〜8、10のバーナー31〜50には、酸素燃焼バーナーと空気燃焼バーナーを用いた。
表1、2において、CO排出量の単位であるNmは、標準状態(0℃、1気圧)における体積を表す(表3、表4も同様)。表1、2では、空気燃焼バーナーのNo.を示すことによって、酸素燃焼バーナーのNo.を省略してある(表3、表4も同様)。
Figure 0005598541
Figure 0005598541
表1、2から理解されるように、燃料が天然ガスである例1〜8において、例2、4〜6では、排気口24、25から後方向に0.6L以上離れた領域に、空気燃焼バーナー及び酸素燃焼バーナーが少なくとも1つずつ設けられており、例1の場合に比較して、ガラス中のβ−OHが10%以上低下している。また、燃料が重油である例9、10において、例10では、排気口24、25から後方向に0.6L以上離れた領域に、空気燃焼バーナー及び酸素燃焼バーナーが少なくとも1つずつ設けられており、例9の場合に比較して、ガラス中のβ−OHが10%以上低下している。10%以上低下していると、空気燃焼バーナーと酸素燃焼バーナーとの1時間当たりの燃焼熱量比を変化させることで、β−OHを十分に調整できる。よって、例2、4〜6、10では、空気燃焼バーナーと酸素燃焼バーナーとの1時間当たりの燃焼熱量比を調節することにより、溶解室10内の溶融ガラスに溶存する水分量を十分に調節することができる。
一方、例7、8では、排気口24、25から後方向に0.6L以上離れた領域に、空気燃焼バーナーが設けられていないので、例1に対して、β−OHが10%以上低下していない。よって、空気燃焼バーナーと酸素燃焼バーナーとの1時間当たりの燃焼熱量比を調節しても、溶解室10内の溶融ガラスに溶存する水分量を十分に調節するのが難しいことが判る。
また、例3では、例2と同様に、排気口24、25から後方向に0.6L以上離れた領域に、空気燃焼バーナー及び酸素燃焼バーナーが少なくとも1つずつ設けられているが、例2と異なり、溶解室内のガラスの加熱に使用される1時間当たりの総加熱量Qbの99%が酸素燃焼バーナーによるものである。このため、例3では、ガラス中のβ−OHが、例1に対して、10%以上低下していない。よって、例3では、溶解室10内の溶融ガラスに溶存する水分量を十分に低下するのが困難なことが判る。
(例11〜12)
例11〜12(表3)では、図4、図5に示すガラス溶解炉を用いて製造されるガラス中のβ−OH(単位:/mm)を上記計算により求めた。例12は実施例であり、例11は比較例である。
各例11〜12において、排気口24A、25Aを側壁13、14の前後方向中央に配置した以外、溶解室の大きさ、排気口の大きさ、排気口と各バーナーとの間の前後方向における距離などは、例1〜10と同様に、設定した。各例11〜12において、複数のバーナー31A〜50Aのそれぞれの1時間当たりの燃焼熱量を同一に設定した。尚、例11のバーナー31A〜50Aには、酸素燃焼バーナーのみを用い、例12のバーナー31A〜50Aには、酸素燃焼バーナーと空気燃焼バーナーを用いた。
Figure 0005598541
表3から理解されるように、例12では、排気口24A、25Aから後方向に0.6L以上離れた領域に、空気燃焼バーナー及び酸素燃焼バーナーが少なくとも1つずつ設けられており、例11の場合に比較して、ガラス中のβ−OHが10%以上低下している。よって、例12では、空気燃焼バーナーと酸素燃焼バーナーとの1時間当たりの燃焼熱量比を調節することにより、溶解室10内の溶融ガラスに溶存する水分量を十分に調節することができることが判る。
(例13〜14)
例13〜14(表4)では、図6、図7に示すガラス溶解炉を用いて製造されるガラス中のβ−OH(単位:/mm)を上記計算により求めた。例14は実施例であり、例13は比較例である。
各例13〜14において、溶解室10Bの前後方向寸法X3を3mに、溶解室10Bの幅方向寸法Y3を2mに、溶解室10Bの高さ方向寸法Z3を2mにそれぞれ設定した。また、溶解室10B内の溶融ガラスの体積を4.5mに設定し、溶解室10B内に1時間当たりに投入されるガラス原料(即ち、溶解室10Bから1時間当たりに取り出される溶融ガラス)の体積を0.04mに設定した。さらに、排気口24B、25Bの前後方向寸法X4を0.3mに、排気口24B、25Bの高さ方向寸法Z4を0.3mにそれぞれ設定した。また、左側壁13Bにおいて、前壁11Bと排気口24Bとの間の前後方向における距離L5を0.2mに、排気口24Bとバーナー31Bとの間の前後方向における距離を0.3mに、排気口24Bとバーナー32Bとの間の前後方向における距離を1.0mに、排気口24Bとバーナー33Bとの間の前後方向における距離を2.0mにそれぞれ設定した。一方、右側壁14Bにおいて、前壁11Bと排気口25Bとの間の前後方向における距離L5を0.2mに、排気口25Bとバーナー41Bとの間の前後方向における距離を0.5mに、排気口25Bとバーナー42Bとの間の前後方向における距離を1.5mにそれぞれ設定した。そして、各例13〜14において、複数のバーナー31B〜33B、41B〜42Bのそれぞれの1時間当たりの燃焼熱量を同一に設定した。尚、例13のバーナー31B〜33B、41B〜42Bには、酸素燃焼バーナーのみを用い、例14のバーナー31B〜33B、41B〜42Bには、酸素燃焼バーナーと空気燃焼バーナーを用いた。
Figure 0005598541
表4から理解されるように、例14では、排気口24B、25Bから後方向に0.6L以上離れた領域に、空気燃焼バーナー及び酸素燃焼バーナーが少なくとも1つずつ設けられており、例13の場合に比較して、ガラス板中のβ−OHが10%以上低下している。よって、例14では、空気燃焼バーナーと酸素燃焼バーナーとの1時間当たりの燃焼熱量比を調節することにより、溶解室10B内の溶融ガラスに溶存する水分量を十分に調節することができることが判る。
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは、当業者にとって明らかである。
本出願は、2010年4月26日出願の日本特許出願2010−101312に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本発明によれば、NO排出量の増加を抑制しつつ、溶融ガラスに溶存する水分量を十分に調節することができるガラス溶解炉を提供することができる。このガラス溶解炉は、溶融ガラスに対して十分な加熱を行いつつ、水分量を低減させる場合に特に有効である。
1 溶解炉
10 溶解室
11 前壁
12 後壁
13 側壁(左側壁)
14 側壁(右側壁)
21 原料投入口
22 取出口
23 流路
24 排気口
25 排気口
31〜50 バーナー

Claims (5)

  1. ガラス原料を溶解する溶解室と、該溶解室の前壁から後壁に至る流路の側壁に設けられる複数のバーナーとを備え、前記複数のバーナーが火炎を前記溶解室内に噴出して前記溶解室内のガラスを加熱し溶解するガラス溶解炉において、
    前記複数のバーナーには、燃料を酸素ガスと混合して燃焼させた火炎を噴出する酸素燃焼バーナーと、燃料を空気と混合して燃焼させた火炎を噴出する空気燃焼バーナーとの両方が用いられており、
    前記複数のバーナーの1時間当たりの総燃焼熱量の30%以上90%以下が前記酸素燃焼バーナーによるものであって、
    前記溶解室は、前後方向に平行な両側壁、前後方向に垂直な前記前壁、および前後方向に垂直な前記後壁によって囲まれ、天井壁によって上方を覆われ、
    前記溶解室内の燃焼後のガスを外部に排気するための排気口が、前記溶解室の両側壁のそれぞれに1つのみ対向して配置され、又は、前記溶解室の両側壁の一方のみに且つ1つのみ配置され
    前記排気口の前端と前記前壁との間の前後方向における距離及び前記排気口の後端と前記後壁との間の前後方向における距離のうち最大距離をLとすると、前記排気口の前端から前方向に0.6L以上離れた領域、及び/又は前記排気口の後端から後方向に0.6L以上離れた領域に、前記酸素燃焼バーナー及び前記空気燃焼バーナーが少なくとも1つずつ設けられ、
    該領域に設けられる前記バーナーの1時間当たりの総燃焼熱量のうち5%以上95%以下が前記空気燃焼バーナーによるものであるガラス溶解炉。
  2. ガラス原料を溶解する溶解室と、該溶解室の前壁から後壁に至る流路の側壁に設けられる複数のバーナーとを備え、前記複数のバーナーが火炎を前記溶解室内に噴出して前記溶解室内のガラスを加熱し溶解するガラス溶解炉において、
    前記複数のバーナーには、燃料を酸素ガスと混合して燃焼させた火炎を噴出する酸素燃焼バーナーと、燃料を空気と混合して燃焼させた火炎を噴出する空気燃焼バーナーとの両方が用いられており、
    前記複数のバーナーの1時間当たりの総燃焼熱量の30%以上90%以下が前記酸素燃焼バーナーによるものであって、
    前記溶解室は、前後方向に平行な両側壁、前後方向に垂直な前記前壁、および前後方向に垂直な前記後壁によって囲まれ、天井壁によって上方を覆われ、
    前記溶解室内の燃焼後のガスを外部に排気するための排気口が、前記前壁、又は、前記後壁に配置され、
    前記排気口が前記前壁に配置される場合には前記排気口と前記後壁との間の前後方向における距離をLとすると前記排気口から後方向に0.6L以上離れた領域に、前記排気口が前記後壁に配置される場合には前記排気口と前記前壁との間の前後方向における距離をLとすると前記排気口から前方向に0.6L以上離れた領域に、前記酸素燃焼バーナー及び前記空気燃焼バーナーが少なくとも1つずつ設けられ、
    該領域に設けられる前記バーナーの1時間当たりの総燃焼熱量のうち5%以上95%以下が前記空気燃焼バーナーによるものであるガラス溶解炉。
  3. 少なくとも2つの前記空気燃焼バーナーが前記溶解室の側壁に配列される場合、該2つの空気燃焼バーナーの間には、少なくとも1つの前記酸素燃焼バーナーが設けられる請求項1又は2に記載のガラス溶解炉。
  4. 前記溶解室は、前記流路の途中にくびれ部を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のガラス溶解炉。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のガラス溶解炉を用いたガラスの溶解方法。
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