以下、図面を用いて、本発明に係る遊技台(例えば、パチンコ機100等の弾球遊技機やスロット機等の回胴遊技機)について詳細に説明する。
[実施形態1]
<全体構成>
まず、図1を用いて、本発明の第1実施形態に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
パチンコ機100は、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面(遊技者側)に備える。
外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。
本体104は、外枠102の内部に備えられ、施錠機能付きで且つ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる扉部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。このパチンコ機100を設置した店舗(遊技店)の店員は、この本体104を開閉操作することが可能であり、本体104が開いたことを検出する本体開放センサ1041が設けられている。
前面枠扉106は、施錠機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部116とした扉部材である。遊技店の店員は、この前面枠扉106も開閉操作することが可能であり、前面枠扉106が開いたことを検出する前面枠扉センサ1061も設けられている。なお、この前面枠扉106には、開口部116にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124が設けられる空間を区画形成する。なお、本実施形態では、光源をLEDとするものもランプと称する。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、施錠機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。この球貯留皿付扉108は、前面枠扉106を開放した状態で操作可能となる開放レバー1081を押すことによって開く。また、球貯留皿付扉108が開いたことを検出する球貯留皿付扉センサ1082も設けられている。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206(図2参照)の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、チャンスボタン136に内蔵され、そのチャンスボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、を備える。また、図1に示すパチンコ機100には、下皿128が遊技球によって満タンになったことを検知する下皿満タン検知センサ(不図示)が設けられている。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。この発射装置110は、遊技者に球発射ハンドル134が継続的に発射操作されている間は、所定の発射期間(例えば0.6秒)の経過ごとに遊技球を遊技盤の遊技領域124へ向けて発射する。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部116から観察することができる。なお、図1では遊技領域124の具体的構成は図示省略してあり、その具体的構成は図3に示す。
図2は、図1のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。
パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、この球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。この払出装置152は、着脱自在なものであり、所定位置に装着されると、タンクレール154の下流端に接続する。
スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。すなわち、払出装置152は、遊技球に駆動力を与えてその遊技球を搬送する球送り装置の一種である。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の前面側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、所定の付与条件が成立したことに基づいて遊技者にその付与条件に応じた量の遊技価値(遊技球)をこの構成により付与する(払い出す)。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300(図4参照)を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400(図4参照)を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500(図4参照)を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600(図4参照)を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630(図4参照)を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源管理部660(図4参照)を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRAMクリア信号を主制御部300に出力するRAMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインターフェース部186を配設している。
図3は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。
遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。
遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。この演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その周囲に、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、高確中ランプ222を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」と称する場合があり、特別図柄、第1特別図柄、第2特別図柄のうちの一つまたは複数を「特図」と称する場合がある。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施形態では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLumineS3ence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。これらの第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、所定の図柄表示手段である。なお、装飾図柄表示装置208に表示される装飾図柄は、第1特図表示装置212や第2特図表示装置214に表示される図柄を、演出を高めた形で表す図柄であり、装飾図柄表示装置208も、所定の図柄表示手段としてもよい。
普図保留ランプ216は、保留している所定の第1の変動遊技(詳細は後述する普図変動遊技)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、普図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。
第1特図保留ランプ218および第2特図保留ランプ220は、保留している所定の第2の変動遊技(詳細は後述する特図変動遊技)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ、第1特図用と第2特図用を合わせると8つ)まで保留することを可能としている。ここにいう保留とは、後述する始動情報に基づく各種判定処理(抽選処理等)の開始を保留することを意味する。
高確中ランプ222は、現在の図柄制御状態を示す報知を行なうためのランプ(報知手段)である。この高確中ランプ222は、電源が投入されてから大当り遊技の開始まで、現在の図柄制御状態を示す報知を行ない、それ以降は、現在の図柄制御状態を示す報知をしないように構成している。また図柄制御状態では、電源が再投入された場合には、電源が遮断される直前の図柄制御状態に復帰する。この図柄制御状態については後述するが、ここでの図柄制御状態として、通常状態、時短状態(電サポ状態)、および確変状態のうちのいずれの状態としてもよいし、特図確変ありの状態および特図確変なしの状態のうちの一方の状態としてもよい。
なお、本明細書では制御状態という遊技台(パチンコ機100)の内部における状態をさす文言を用いて説明するが、この制御状態という文言にはいわゆる遊技状態の概念が含まれる。
また、この演出装置206の周囲には、一般入賞口226と、普図始動口228と、第1特図始動口230と、第2特図始動口232と、第一の可変入賞口234と、第二の可変入賞口235を配設している。
一般入賞口226は、本実施形態では遊技盤200に複数配設しており、この一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、図2に示す払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として図1に示す上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施形態では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施形態では遊技盤200の右側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口230は、本実施形態では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口230は、遊技球が進入する入り口の大きさが変化しない第一の始動領域である。第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、図2に示す払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。この第1特図始動口230は、始動領域の一つであり、自身の大きさが変化しない固定始動領域の一例に相当する。
第2特図始動口232は、本実施形態では普図始動口228の下側に1つだけ配設している。すなわち、第2特図始動口232は、遊技盤200の右側に設けられている。この第2特図始動口232の近傍には、ソレノイドによって左右に開閉自在な一対の羽根部材2321が設けられており、一対の羽根部材2321と第2特図始動口232を併せたものが、可変始動手段に相当し、一般には、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれる。一対の羽根部材2321は、第2特図始動口232への入賞の難易度を変更する部材である。すなわち、一対の羽根部材2321が閉じたままでは第2特図始動口232への入球は不可能であり、一対の羽根部材2321が閉じた態様は入賞困難な開閉態様である。一方、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当り図柄を停止表示した場合に一対の羽根部材2321が所定の時間間隔、所定の回数で開閉し、第2特図始動口232への球の入球が可能(入賞容易状態)になり、一対の羽根部材2321が開いた開状態は入賞容易な状態である。すなわち、第2特図始動口232は、入り口(遊技球の進入口)の大きさが小サイズ(第1の大きさに相当)と大サイズ(第2の大きさに相当)のうちのいずれか一方のサイズからいずれか他方のサイズに変化する、遊技球の進入のしやすさが可変の可変始動領域であって、第二の始動領域の一例に相当する。この大サイズの大きさは、第1特図始動口230の入り口の大きさよりも大きい。一対の羽根部材2321が開いた状態では、遊技領域124に進入した遊技球のうち、固定始動領域である第1特図始動口230に進入する遊技球よりも、可変始動領域である第2特図始動口232に進入する遊技球の方が多い。一方、小サイズの大きさは、第1特図始動口230の入り口の大きさよりも小さいか、あるいは第1特図始動口230の入り口の大きさ以下である。第2特図始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
第一の可変入賞口234は、本実施形態では遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設している。一方、第二の可変入賞口235は、本実施形態では遊技盤200の右斜め下方に1つだけ配設している。第一の可変入賞口234にしても第二の可変入賞口235にしても、可変入賞開口と、ソレノイドによってその可変入賞開口を開閉自在な扉部材とを備えている。可変入賞開口は大入賞口と呼ばれることがあり、可変入賞口はアタッカと呼ばれることがある。したがって、第一の可変入賞口234は、第一の可変入賞開口と第一の扉部材2341とを備え、第一のアタッカであり、第二の可変入賞口235は、第二の可変入賞開口と第二の扉部材2351とを備え、第二のアタッカである。以下、第一の可変入賞口234と第二の可変入賞口235とを特に区別せずに説明する場合は、単に、可変入賞口(234,235)といったり、可変入賞開口といったり、扉部材(2341,2351)といったり、アタッカといったりする。扉部材(2341,2351)は、所定の閉状態、およびその閉状態よりも遊技球の、可変入賞開口への進入が容易な開状態のうちのいずれか一方の状態からいずれか他方の状態に状態変更する。閉状態および開状態はともに静止状態であり、閉状態は所定の第1の静止状態であり、本実施形態の可変入賞口(234,235)における閉状態は、扉部材(2341,2351)が遊技盤200の遊技者側の面と一致した静止状態である。一方、開状態は所定の第2の静止状態であり、本実施形態の可変入賞口(234,235)における開状態は、扉部材(2341,2351)が遊技盤200に対して略垂直になるまで遊技者側に回動した静止状態である。可変入賞口(234,235)は、後述する大当り遊技が開始されるまでは閉状態を維持し、大当り遊技の1ラウンド〜14ラウンドでは、第一の可変入賞口234が開状態と閉状態との間で状態変更を繰り返し、第二の可変入賞口235は依然としてが閉状態を維持したままである。この第二の可変入賞口235は、大当り遊技が15ラウンドに突入すると、15ラウンドの間、開状態と閉状態との間で状態変更を繰り返す。一方、15ラウンドの間は、第一の可変入賞口234は閉状態を維持する。すなわち、第一の可変入賞口234は、大当り遊技中の第一の期間(ここでは1ラウンド〜14ラウンドの期間)に入賞可能となるものであり、第二の可変入賞口235は、大当り遊技中の第二の期間(ここでは15ラウンドの期間)に入賞可能となるものである。なお、閉状態には、完全に閉塞してしる状態の他、遊技球の進入が実質的に不可能な程度に少し開いている状態であってもよい。また、可変入賞口は、遊技球が通過したり入り込んだりすること等によって遊技球の入賞となるものであればよく、図3に示すものに限定されない。特図変動遊技に当選して第1特図表示装置212あるいは第2特図表示装置214が大当り図柄を停止表示した場合に扉部材が所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。可変入賞口(234,235)への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口(234,235)に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
上皿126に収容されている球は発射レールの発射位置に供給される。このパチンコ機100では、遊技者の球発射ハンドル134の操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口(234,235))や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
<演出装置206>
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。
この演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉と称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246は、ワープ装置242、およびステージ244の後方に位置することとなる。
ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244にワープ出口242bから排出する。
ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技釘238などによって乗り上げた球などが転動可能であり、ステージ244の中央部には、通過した球が第1特図始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽装置246は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
図1に示すスピーカ120や枠ランプ122等の装飾ランプ、図3に示す装飾図柄表示装置208、および遮蔽装置246は、演出手段に相当し、これらの中でも装飾図柄表示装置208は演出表示手段の一例に相当する。
<制御部>
次に、図4を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源管理部660と、によって構成している。本実施形態では、主制御部300、第1副制御部400および第2副制御部500はそれぞれ別の回路基板からなるものであるが、これら3つの制御部(300,400,500)は、共通の一つの回路基板からなるものであってもよいし、第1副制御部400と第2副制御部500が、主制御部300の回路基板とは別の共通の一つの回路基板からなるものであってもよい。したがって、主制御部300、第1副制御部400および第2副制御部500それぞれを所定の制御手段ととらえることもできるし、これら3つの制御部(300,400,500)を併せた一つのものを所定の制御手段ととらえることもできるし、第1副制御部400および第2副制御部500を併せた一つのものを所定の制御手段ととらえることもできる。
<主制御部>
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。
主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよい。また、ROM306には所定情報等を表す各種のデータがアドレスごとに格納されており、以降の説明でテーブルというときには、ROM306内のいずれのアドレスを指定するかを決定するための条件を表形式にまとめたものをさす場合がある。これらの点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を導出する乱数値生成回路318(この回路には3つの乱数値生成回路を内蔵しているものとする)と、本体開放センサ1041、前面枠扉センサ1061、球貯留皿付扉センサ1082、および図1に示す下皿128が遊技球によって満タンになったことを検知する下皿満タン検知センサや、各始動口、入賞口の入り口および可変入賞口の内部に設けた球検出センサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果を乱数値生成回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、第1特図表示装置212や第2特図表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、第1特図保留ランプ218、第2特図保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、第2特図始動口232や第一の可変入賞口234や第二の可変入賞口235等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334を接続している。
主制御部300は、遊技制御を行う遊技制御手段であって、後述する当否判定手段、始動情報先読手段、および事前判定手段を有する。
乱数値生成回路318は、基本回路302で使用する乱数値を生成する。この乱数値生成回路318における乱数の生成には、大別するとカウンタモードと乱数モードとの2種類の方法がある。カウンタモードでは、所定の時間間隔でカウントアップ(ダウン)する数値を取得して、その数値を乱数として導出する。乱数モードには、さらに2つの方法がある。乱数モードにおける一つ目の方法は、乱数の種を用いて所定関数(例えばモジュラス関数)による演算を行い、この演算結果を乱数として導出する。二つ目の方法は、0〜65535の範囲の数値がランダムに配列された乱数テーブルから数値を読み出し、その読み出した数値を乱数として導出する。乱数値生成回路318では、各種センサ320からセンサ回路322に入力される信号に重畳しているホワイトノイズを利用して不規則な値を取得する。乱数値生成回路318は、こうして取得した値を、カウンタモードでカウントアップ(ダウン)させるカウンタの初期値として用いたり、乱数の種として用いたり、あるいは乱数テーブルの読み出し開始位置を決定する際に用いる。
なお、第1特図始動口230に球が入賞したことを、各種センサ320のうちの球検出センサが検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号を乱数値生成回路318に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路318は、第1特図始動口230に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、第1特図始動口230に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。また、乱数値生成回路318は、第2特図始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口232に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、第2特図始動口232に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。さらに、乱数値生成回路318は、普図始動口228に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、普図始動口228に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、普図始動口228に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。
また、この明細書にいう球検出センサとしては、具体的には、一般入賞口226、第1特図始動口230、第2特図始動口232、第一の可変入賞口234、第二の可変入賞口235など所定の入賞口に入賞した球を検出するセンサや、普図始動口228を通過する球を検出するセンサがあげられる。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、制御状態を表す情報等)を出力する。
また、主制御部300には、電源管理部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。低電圧信号は、主制御部300のCPU304を動作させるための電気系統に異常があることを表す電気系統異常信号であり、電圧監視回路338は電気系統異常信号出力手段の一例に相当する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。主制御部300のCPU304は、遊技制御手段の一例に相当する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、基本回路402には、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406が接続されている。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418の制御を行うための駆動回路420と、図1に示すチャンスボタン136の押下を検出するチャンスボタン検出センサ426と、チャンスボタン検出センサ426からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、を接続している。
さらに、第1副制御部400には、装飾図柄表示装置(液晶表示装置)208および遮蔽装置246の制御を行うための第2副制御部500が接続されている。
第1副制御部400と第2副制御部500を併せた副制御手段は、遊技制御手段である主制御部300からの指令信号を受信し、受信した指令信号に基づいて、装飾図柄表示装置208等の演出手段を制御する。
<払出制御部、発射制御部、電源管理部>
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源管理部660について説明する。
払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて図2に示す払出装置152の払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、図1に示す発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源管理部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給する。主制御部300、第1副制御部400、および発射制御部630は、払出制御部600から所定電圧の供給を受ける。また、電源管理部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施形態では、電源管理部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第1副制御部400と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
<図柄の種類>
次に、図5(a−1)〜(c)を用いて、パチンコ機100の第1特図表示装置212、第2特図表示装置214、装飾図柄表示装置208、普通図柄表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。
図5(a−1)は特図1の停止図柄態様(第1の図柄態様)の一例を示したものである。第1特図始動口230に球が入球したことを球検出センサである第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特別図柄表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」(特図1変動遊技)を行う。そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示する。以下、この「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を特図1の図柄変動表示と称することがある。この特図1の図柄変動表示は複数回、連続して行われることがある。
図5(a−2)は特図2の停止図柄態様(第1の図柄態様)の一例を示したものである。第2特図始動口232に球が入球したことを球検出センサである第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図2変動遊技が開始されると、第2特別図柄表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」(特図2変動遊技)を行う。そして、特図2の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。以下、この「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を特図2の図柄変動表示と称することがある。この特図2の図柄変動表示は複数回、連続して行われることがある。
図5(a−1)にも図5(a−2)にも、図柄変動表示における停止図柄態様として「特図A」から「特図F」の6種類の特図が示されている。図5(a−1)においても図5(a−2)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
本実施形態では、特図1の停止図柄態様と、特図2の停止図柄態様は共通している。しかしながら、特図1よりも特図2の方が有利なゲーム性になっており、特図2では大当り図柄はいずれも15ラウンド(R)特別大当りである。一方、特図1では「特図A」と「特図B」のみが15R特別大当りであって、「特図C」と「特図D」は、14R大当りである。
ここにいうラウンドとは、所定量の遊技価値(所定球数)を獲得することができるチャンスの回数をいう。本実施形態では、可変入賞口(234,235)の作動回数を表すものであり、15ラウンドとは、第一の可変入賞口234の1または複数回の開閉動作を1回(1回の作動)として、この作動が14回続いた後、第二の可変入賞口235の1または複数回の開閉動作を1回(1回の作動)として、この作動が1回行われる。15ラウンドとは、第一の可変入賞口234の1または複数回の開閉動作を1回(1回の作動)として、この作動が14回続いた後、第二の可変入賞口235の1または複数回の開閉動作を1回(1回の作動)として、この作動が1回行われることを意味する。各ラウンドは所定のラウンド終了条件(例えば所定球数(一例として10球)の遊技球の進入、所定量の遊技価値(所定球数)の獲得、ラウンド開始から所定時間の経過などのうちのうちの1または複数)が成立することにより終了する。本実施形態のパチンコ機100では、後述するように、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと、特別大当りあるいは時短大当りとの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当りあるいは時短大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。
本実施形態では、特図2では、大当り図柄(特図A〜D)が停止表示され、15R目に開状態(例えば、30秒間の開状態)になる第二の可変入賞口235に入賞すると、大当り遊技終了後に、制御状態は特図高確率状態になり、15R目に第二の可変入賞口235に入賞しないと、大当り遊技終了後に、制御状態は特図低確率のままである。一方、特図1では「特図A」又は「特図B」が停止表示され、15R目の第二の可変入賞口235への入賞を条件に、大当り遊技終了後、特図高確率状態になり、「特図C」又は「特図D」は、14R大当りであって、15R目がないことから、特図高確率状態になることはなく、特図低確率のままである。すなわち、本実施形態のパチンコ機100によれば、15ラウンドの大当りは、大当り遊技終了後に特図高確率状態に移行する権利をもらえる大当りであり、15ラウンド目にしか開放しない第二の可変入賞口235に入賞することを条件にして、大当り遊技終了後に特図高確率状態に移行する。
特図低確率状態は第1の確率制御状態の一例に相当する。また、大当り遊技終了後に特図高確率状態になることを特図確変と称することもあり、大当り遊技終了後に大当りに当選する確率が高くなっている状態(特図高確率状態)は、遊技者の有利度が高くなる制御状態であって第2の確率制御状態の一例に相当する。この特図高確率状態を確変状態、あるいは単に確変と称することがある。本実施形態では、確変付きの大当りの場合には、大当り遊技終了後、100回の図柄変動表示が行われる間、確変状態(特図高確率状態)が維持され、101回目には非確変状態(特図低確率状態)に移行する。なお、次回大当りまで確変状態が維持されるようにしてもよい。
本明細書では制御状態という遊技台(パチンコ機100)の内部における状態をさす文言を用いて説明するが、この制御状態という文言にはいわゆる遊技状態の概念が含まれる。この確率制御状態の移行は主制御部300が行い、主制御部300は、確率制御状態移行手段の一例に相当する。
また、本実施形態では、大当りに当選すると、大当り遊技終了後、電チューサポート(電サポ)有りの状態(以下、電サポ状態と称する)に移行する。電サポ状態は、特図変動遊技における大当りを終了してから、確変付きの大当りの場合には100回の図柄変動表示が行われる間、確変無しの大当りの場合には50回の図柄変動表示が行われる間、維持され、遊技者の有利度が非電サポ状態より高い所定状態のことをいう。この電サポ状態は、このパチンコ機100に用意された制御状態の一つであり、時短状態と称されることもある。すなわち、電サポ状態(時短状態)は、大当り遊技の終了を条件に開始される。なお、厳密にいえば、「電サポ状態」はあくまでも普図がらみの状態であり、「時短状態」は特図がらみの状態または普図および特図がらみの状態である。主制御部300のRAM308には時短フラグも用意されており、時短フラグがオンに設定されていると、電サポ状態であり、普図高確率状態である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技に当選しやすくなる(普図確変)。例えば、普図変動遊技の当選確率が、普図低確率状態(非電サポ状態)では1/101であるのに対し、普図高確率状態(電サポ状態)では99/101に上昇する。また、電サポ状態の方が、非電サポ状態に比べて普図変動遊技の変動時間は短くなる(普図変短)。例えば、非電サポ状態では10秒の普図変動遊技の変動時間が電サポ状態では1.2秒に短縮される。また、電サポ状態では、非電サポ状態に比べて、第2特図始動口232の一対の羽根部材2321の1回の開放における開放時間が長くなりやすい(電チュー開放期間延長)。例えば、非電サポ状態では0.3秒の電チュー開放期間が電サポ状態では1.7秒に延長される。さらに、電サポ状態では非電サポ状態に比べて、一対の羽根部材2321は多く開きやすい(電チュー開放回数増加)。例えば、普図始動口228への1回の入賞につき非電サポ状態では1回しか開かない一対の羽根部材2321が、電サポ状態では3回開く(例えば、1.7秒開放することを3回繰り返し、開放と開放の間の閉鎖時間は1.6秒)。電チュー開放期間延長や電チュー開放回数増加により、第2特図始動口232に入球する確率が高まる。なお、時短フラグは、大当り遊技中にはオフに設定される。したがって、大当り遊技中には、非電サポ状態が維持される。これは、大当り遊技中に電サポ状態であると、大当り遊技中に可変入賞口(234,235)に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に第2特図始動口232に多くの遊技球が入球し、大当り中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。なお、本実施形態では、電サポ状態(時短状態)では、普図確変、普図変短、電チュー開放期間延長、および電チュー開放回数増加の総てが行われるが、これらのうちの少なくともいずれか一つが行われれば、遊技者の有利度が高い状態になり、電サポ状態(時短状態)としてもよい。あるいは、第2特図始動口232に入球する確率が高まる、電チュー開放期間延長または電チュー開放回数増加のうちのいずか一方が行われれば、電サポ状態(時短状態)としてもよい。非電サポ状態では、電サポ状態よりも遊技球が第2特図始動口232に進入し難い。上述のごとく、第2特図始動口232は、遊技球が進入する入り口の大きさが小サイズと大サイズのうちのいずれか一方のサイズからいずれか他方のサイズに変化するものである。この第2特図始動口232は、入り口が、電サポ状態では非電サポ状態よりも長期間にわたって大サイズである。
本実施形態では、特図2では、大当り図柄(特図A〜D)が停止表示され、15R目に開状態になる第二の可変入賞口235に入賞すると、大当り遊技終了後、100回の図柄変動表示が行われる間、確変状態かつ電サポ状態(特図高確率普図高確率状態)が維持され、101回目には非確変状態かつ非電サポ状態(特図低確率普図低確率状態)に移行し、15R目に第二の可変入賞口235に入賞しないと、大当り遊技終了後、非確変状態のままで、50回の図柄変動表示が行われる間、電サポ状態(普図高確率状態)が維持され、51回目には非電サポ状態(普図低確率状態)に移行する。
一方、特図1では「特図A」又は「特図B」が停止表示され、15R目の第二の可変入賞口235への入賞を条件に、大当り遊技終了後、100回の図柄変動表示が行われる間、確変状態かつ電サポ状態(特図高確率普図高確率状態)が維持され、101回目には非確変状態かつ非電サポ状態(特図低確率普図低確率状態)に移行し、15R目に第二の可変入賞口235への入賞がなかった場合には、大当り遊技終了後、非確変状態のままで、50回の図柄変動表示が行われる間、電サポ状態(普図高確率状態)が維持され、51回目には非電サポ状態(普図低確率状態)に移行する。また、特図1では、「特図C」又は「特図D」が停止表示されると、大当り遊技終了後、非確変状態のままで、50回の図柄変動表示が行われる間、電サポ状態(普図高確率状態)が維持され、51回目には非電サポ状態(普図低確率状態)に移行する。
非電サポ状態では、第2特図始動口232は、入り口が小サイズに維持される。一方、上述のごとく、電サポ状態では、第2特図始動口232は、入り口が大サイズになり、遊技球の進入率が高められる。すなわち、非電サポ状態では、遊技球が可変始動領域である第2特図始動口232に第1の進入率で進入するのに対して、電サポ状態では、遊技球が第2特図始動口232に上記第1の進入率よりも進入率が高い第2の進入率で進入する。したがって、非電サポ状態が第一の進入率制御状態の一例に相当し、電サポ状態が第二の進入率制御状態の一例に相当する。
なお、本実施形態では、小当りが用意されていないが、小当りを用意しておいてもよい。ここにいう小当りは、小当り遊技中に、第一の可変入賞口234の第一の扉部材2341が所定回(例えば15回)作動し、その第一の扉部材2341は、1回の作動につき開状態を最大で1.5秒間しか維持しない。小当りにおける第一の扉部材2341の開放では、例えば、1回目の開放で、遊技球が所定球数(例えば10球)進入してしまうと、あるいは所定量の遊技価値(所定球数)を獲得してしまうと、2回目以降の開放は行われない。小当り遊技中には、特図低確率普図低確率状態へ移行する。小当りは、小当り遊技前後で制御状態が変化しない役であり、小当り遊技終了後には小当り遊技開始前の制御状態に復帰する。
大当り遊技では、可変入賞口(234,235)が開放し、遊技者の有利度が相対的に高い状態になる。
また、本実施形態では、ハズレ図柄も2種類用意されている。図5(a−1)および同図(a−2)に示す、特図Eは第1ハズレ図柄であり、特図Fは第2ハズレ図柄である。ハズレ図柄が停止表示されると、可変入賞口(234,235)の扉部材(2341,2351)は開閉動作を行わず、遊技者の有利度が相対的に低い状態になる。なお、「特図E」と「特図F」以外のハズレ図柄(例えば、第3のハズレ図柄等)をさらに用意しておいてもよく、本実施形態ではハズレ図柄は複数種類の図柄を含むものである。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機100では、遊技者の有利度が高い第2の有利度の当り制御状態と、第2の有利度よりは有利度が低い第1の有利度のハズレ制御状態とが用意され、パチンコ機100は当り制御状態(第二の制御状態)とハズレ制御状態(第一の制御状態)のうちのいずれか一方の制御状態をとる。これらの制御状態の移行も主制御部300のCPU304が行い、主制御部300のCPU304は、制御状態移行手段の一例にも相当する。
なお、本実施形態のパチンコ機100には、「特図A」に対応するその他の図柄も用意されており、「特図B」等の他の図柄についても同様である。
第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、当否判定結果(抽選結果)を報知する報知手段であって、図柄変動を開始してから当否判定の結果に対応した図柄態様(特図A〜特図F)を停止表示するまでの図柄変動表示を行う図柄表示手段の一例に相当する。
図5(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。第1特図始動口230または第2特図始動口232に球が入賞したこと、すなわち、第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。すなわち、装飾図柄表示装置208は、第1特別図柄表示装置212および第2特別図柄表示装置214とは別に、装飾図柄を変動表示するものである。そして、装飾図柄の組合せである停止図柄態様(第2の図柄態様)を停止表示する。14R大当り(通常大当り)や15R特別大当り(確変付き大当り)を報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、同じ装飾図柄が3つ並んだ“装飾図柄の組合せ1”(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。また、図柄表示領域208a〜208cに、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ“装飾図柄の組合せ2”(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)が停止表示されると、15R特別大当り(確変付き大当り)確定になる。
なお、特図1や特図2の停止図柄態様(図5(a−1),(a−2)参照)と、装飾図柄表示装置208の左中右の各図柄表示領域208a〜cに表示される一つの装飾図柄の停止図柄態様(同図(b)参照)は、装飾図柄(同図(b)参照)の方が大きい。
図5(c)は普図の停止図柄態様(第2の図柄態様)の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当り図柄である「普図A」と、ハズレ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを球検出センサであるゲートセンサが検出したことに基づいて、普図表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」(普図変動遊技)を行う。そして、変動時間が経過した後に、当り図柄である「普図A」とハズレ図柄である「普図B」の内のいずれか一方の図柄を停止表示する。この図5(c)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
以下、この「普図の変動表示」を開始してから普図の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を普図の変動停止表示と称することがある。普図表示装置210は補助図柄報知手段の一例に相当する。
<主制御部メイン処理>
次に、図6を用いて、図4に示す主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
図4に示す主制御部300のRAM308には、大当り用特図1乱数カウンタ、ハズレ用特図1乱数カウンタ、およびこれらのカウンタの特図2用のカウンタが設けられている。また、そのRAM308には、特図1の保留数、特図1当選乱数値、大当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、特図1当否判定結果、特図1決定結果、特図1変動時間、およびこれらの、保留数や乱数値や結果の特図2用のものがそれぞれが記憶される。またRAM308には、当否判定(抽選)の開始を保留することができる最大数(この例では4つ)の領域に区分けされた保留記憶部が特図1と特図2で別々に用意されている。特図1の保留記憶部には、後述するように、特図1当選乱数値、大当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、および特図1変動時間決定用乱数値の5つの乱数値を1セットにしてこれら5つの乱数値が入賞順(保留順)に1セットずつ1領域ごとに格納される。
上述したように、図4に示す主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図6に示す主制御部メイン処理を実行する。
ステップS101では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、本実施形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
ステップS103では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。
ステップS105では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660が第2副制御部500を介して主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS103に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS105は繰り返し実行される。
ステップS107では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS109では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS113)に進む。
具体的には、最初に、図2に示す電源基板182に設けたRAMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS111に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS113に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS113に進む。
ステップS111では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS115内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図4に示す主制御部300における基本回路302に搭載されているRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS111では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS113)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS115では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタ、大当り用特図乱数値カウンタ、およびハズレ用特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための4つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、特図1変動時間決定用乱数値、および特図2変動時間決定用乱数値をそれぞれ生成するための3つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜20とすると、RAM308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が21であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、このステップS115の処理を繰り返し実行する。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図7を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
図4に示す主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約4msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種の球検出センサを含む図4に示す各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS205では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、上述のステップS205では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。図4に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップS205では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、第一の可変入賞口234、第二の可変入賞口235、第1特図始動口230、および第2特図始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口234、230やこれらの始動口230、232、228への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS207およびステップS209では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS115で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値、普図タイマ乱数、大当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、特図1変動時間決定用乱数値、大当り用特図2乱数値、ハズレ用特図2乱数値、および特図2変動時間決定用乱数値それぞれを生成するための乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、本実施形態では特図1に関する乱数値を取得するためのカウンタと特図2に関する乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップS211では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップS213では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、第1特図表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、第2特図表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS215では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口234、230や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップS217では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、第1特図始動口230に入賞があり、且つ、保留している特図1変動遊技の数が所定数(本実施形態では4)未満である場合には、所定の始動情報を取得する。すなわち、保留数が所定数未満であれば、特図1当選乱数値、大当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、および特図1変動時間決定用乱数値を取得する。ここで取得した特図1当選乱数値は、ハードウェア乱数を加工した値(ハードウェア乱数の値+Rレジスタの値+1)である。一方、大当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、および特図1変動時間決定用乱数値は、RAM308に設けられたソフトウェア乱数カウンタから導出されたソフトウェア乱数を加工した値(ソフトウェア乱数の値+Rレジスタの値+1)である。図4に示す乱数値生成回路318、RAM308に設けられたソフトウェア乱数カウンタ、および乱数加工を施す主制御部300を併せたものが、始動情報を生成して導出するものであり、始動情報導出手段(第1の始動情報導出手段,第2の始動情報導出手段)の一例に相当する。ここで取得された各種乱数値(始動情報)は、RAM308に設けた特図1の保留記憶部の、入賞順(保留順)に応じた空いている領域に、1セットの始動情報として記憶される。この特図1の保留記憶部は、第1特図始動口230(第1の始動領域)に遊技球が進入した場合に取得した始動情報を所定の第1上限個数(ここでは4個)まで記憶可能な第1の始動情報記憶手段に相当する。このとき各種乱数値(始動情報)をRAM308に設けた一時領域に一旦記憶し、その一時領域に記憶された値を特図1の保留記憶部に記憶してもよく、この場合、一時領域を第1の始動情報記憶手段としてもよいし、特図1の保留記憶部および一時領域を第1の始動情報記憶手段としてもよい。また、主制御部300のCPU304は、RAM308に記憶されている特図1の保留数の値に1を加算し、特図1の保留数が1増加する。したがって、主制御部300のCPU304が保留手段の一例に相当する。また、特図2についても、特図1と同様に始動情報である各乱数値を取得し、取得した乱数値をRAM308に設けた特図2の保留記憶部に、1セットの始動情報として同様に記憶され、さらに、RAM308に記憶されている特図2の保留数の値に1を加算する。特図2の保留記憶部は、第2特図始動口232(第2の始動領域)に遊技球が進入した場合に取得した始動情報を所定の第2上限個数(ここでは4個)まで記憶可能な第2の始動情報記憶手段に相当する。このとき各種乱数値(始動情報)をRAM308に設けた一時領域に一旦記憶し、その一時領域に記憶された値を特図2の保留記憶部に記憶してもよく、この場合一時領域を第2の始動情報記憶手段としてもよいし、特図2の保留記憶部および一時領域を第2の始動情報記憶手段としてもよい。
また、普図始動口228を球が通過したことを検出し、且つ、保留している普図変動遊技の数が所定数(本実施形態では4)未満の場合には、そのタイミングにおける普図当選乱数値生成用の乱数カウンタの値を始動情報である普図当選乱数値として取得し、RAM308に設けた特図用とは別の乱数値記憶領域に記憶する。また、この入賞受付処理では、所定の球検出センサにより、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228、または可変入賞口(234、235)の入賞(入球)を検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228、および可変入賞口(234、235)の入賞(入球)の有無を示す入賞受付情報を設定する。
また、主制御部300のRAM308には、確変フラグが設けられており、第二の可変入賞口235の入賞(入球)を検出した場合には、この確変フラグをオンに設定する。本実施形態では、確変フラグは、第二の可変入賞口235の入賞(入球)が検出されない限り、オンに設定されることはなく、オフのままである。
なお、特図の始動情報にしても普図の始動情報にしても、保留数がそれぞれの所定数以上であれば始動情報を取得せずに、ステップS219に進む。
ステップS219では、払出要求数送信処理を行う。図4に示す払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS221では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当り図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、ハズレ図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は、当り図柄(図5(c)に示す普図A)およびハズレ図柄(図5(c)に示す普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、後述するように、普図当りフラグがオンされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口232の羽根部材2321の開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材2321を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。このようにして一対の羽根部材2321の開放制御を行う主制御部300のCPU304が、可変始動領域制御を行う可変始動領域制御手段の一例に相当する。一方、非電サポ状態であれば、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定するとともに、第2特図始動口232の羽根部材2321の開閉駆動用のソレノイド(332)には、何ら信号を出力しない。こうすることで、羽根部材2321は閉じた状態のままになる。なお、羽根部材2321を閉じた状態に維持するための信号を必ず出力するようにしてもよい。
また、電サポ状態であった場合には、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する処理では、所定の閉鎖期間(例えば0.1秒間)、羽根部材2321の開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材2321を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、電サポ状態であった場合には、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理において、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果がハズレであれば、後述するように、普図ハズレフラグがオンされる。この普図ハズレフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS223に移行するようにしている。
続いて、ステップS223では普図関連抽選処理を実行する。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第2特図始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定(普図当否判定)を行う。
図8(a)は普図決定用高確率テーブルを示す図であり、同図(b)は普図決定用低確率テーブルを示す図である。これらのテーブルは、主制御部300のROM306に記憶されている。
主制御部300のCPU304は、普図当選乱数値を取得すると、時短フラグを参照し、時短フラグがオンであれば普図高確率状態であるため、普図当選乱数値(取り得る数値範囲は0〜99)が同図(a)に示す普図決定用高確率テーブル内のいずれの乱数範囲に属するかに基づいて、普図決定結果として「当り」または「ハズレ」を導出する。普図高確率状態における当り確率は、99/100である。なお、普図高確率状態における当り確率を100%にしてもよい。
一方、時短フラグがオフであれば普図低確率状態であり、本実施形態では、普図低確率状態における当り確率は、1/100である。なお、普図低確率状態では、100%ハズレにしてもよく、こうした場合は、普図低確率状態(非電サポ状態)では、電チューは開放せず、乱数抽選を行ってもよいが、行わなくてもよい。
普図抽選の結果、当選とする場合にはRAM308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。また、普図当否判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、普図当否判定を行うたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また普図当否判定に使用した乱数値を消去する。
続いて、特図先読み処理(ステップS224)が実行される。この特図先読み処理については後述する。
次に、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行い(ステップS225)、次いで、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS227)。特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。
また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、後述する特図関連抽選処理における特図決定結果(特図の停止図柄態様)に基づいて第2特図表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は、図5(a−2)に示す特図の停止図柄のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、後述するコマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、15R大当りフラグがオンされる。この15R大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド入賞演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に5Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または第一の可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)第一の可変入賞口234の第一の扉部材2341の開閉駆動用のソレノイド(332)に、第一の扉部材2341を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド大入賞口開放設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に7Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)第一の可変入賞口234の第一の扉部材2341の開閉駆動用のソレノイド(332)に、第一の扉部材2341を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、第一の扉部材2341の開放・閉鎖制御を14回(14ラウンド分)繰り返した後、今度は、所定の開放期間(例えば30秒間、または第二の可変入賞口235に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)第二の可変入賞口235の第二の扉部材2351の開閉駆動用のソレノイド(332)に、第二の扉部材2351を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
次いで、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)第二の可変入賞口235の第二の扉部材2351の開閉駆動用のソレノイド(332)に、第二の扉部材2351を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。こうして、第二の扉部材2351の開放・閉鎖制御を1回(1ラウンド分)行った後で開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。
以上説明したように、主制御部300のCPU304は、大当り遊技状態中に、可変入賞口(234、235)の扉部材(2341、2351)の開閉状態の変化制御を行う可変入賞制御手段の一例に相当する。なお、主制御部300のROM306には、可変入賞口(234、235)の扉部材(2341、2351)の開閉パターンが記憶されており、主制御部300のCPU304は、そのROM306から、特図変動遊技の当否判定に応じた開閉パターンを取得する。
上述のごとく、本実施形態では、第二の可変入賞口235の入賞(入球)を検出した場合には、確変フラグをオンに設定する。また、主制御部300のRAM308には、確変フラグの他に時短フラグも用意されている。さらに、RAM308には、回数記憶部も設けられている。本実施形態では、大当り遊技の終了と同時に、時短フラグをオンに設定する。また、確変フラグがオンに設定されていれば、回数記憶部に100回をセットし、確変フラグがオフのままであれば、回数記憶部に電サポ回数50回をセットする。なお、第二の可変入賞口235の入賞(入球)を検出した段階で、回数記憶部に100回をセットしてもよい。
主制御部300のCPU304は、RAM308に設けられた回数記憶部に値がセットされている場合には、その値が1以上であれば、その値から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、時短フラグをオフする。また、確変フラグがオンであった場合には、回数記憶部の減算結果が1から0となった時点で、確変フラグもオフする。
また、大当り遊技中にも、時短フラグをオフする。すなわち、主制御部300のCPU304は、大当り遊技状態中(第二の制御状態中)である場合に、非電サポ状態(第一の進入率制御状態)に移行させる。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド終了演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に6Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、特図2変動遊技の結果がハズレであれば、ハズレフラグがオンされる。このハズレフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次の処理に移行するようにしている。
特図2状態更新処理が終了すると、特図1状態更新処理を行う。特図1変動遊技の結果が、15R特別大当りであれば15R大当りフラグをオンにし、14R大当りであれば14R大当りフラグをオンにする。15R大当りフラグがオンの場合には、上述した特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。
一方、14R大当りフラグがオンの場合には、第二の可変入賞口235における第二の扉部材2351の開放・閉鎖制御は行わず、第一の可変入賞口234における第一の扉部材2341の開放・閉鎖制御を行った後で、RAM308の演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定し、後は、特図2状態更新処理で説明した制御と同じ制御を行う。したがって、確変フラグはオフのままであり、時短フラグはオンに設定されるものの、回数記憶部には電サポ回数50回がセットされる。
なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップS225およびステップS227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。この特図関連抽選処理を実行する主制御部300のCPU304が当否判定手段の一例に相当する。主制御部300は、最初に特図2についての処理(特図2関連抽選処理(ステップS229))を行い、その後、特図1についての処理(特図1関連抽選処理(ステップS231))を行う。このように、主制御部300が特図2関連抽選処理(ステップS229)を特図1関連抽選処理(ステップS231)よりも先に行うことで、同じタイミングで、第1特図始動口230に遊技球が進入したことに基づいて始動情報を取得し、かつ第2特図始動口232に遊技球が進入したことに基づいて始動情報を取得した場合や、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合や、特図2変動遊技の開始条件と特図1変動遊技の開始条件の両方が成立している場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。すなわち、本実施形態のパチンコ機100は、特図2優先変動を行うものであり、第2特図始動口232への入賞に基づく抽選(特図2の当否判定)を、第1特図始動口230への入賞に基づく抽選(特図1の当否判定)よりも優先して行う。言い換えれば、本実施形態のパチンコ機100では、第1の特別始動領域に遊技球が進入した場合に第1の乱数値記憶領域に乱数値を最大保留数まで格納し、第2の特別始動領域に遊技球が入賞した場合に第2の乱数値記憶領域に乱数値を最大保留数まで格納する入賞記憶部と、前記第1の乱数値記憶領域および前記第2の乱数値記憶領域の両方に乱数値が記憶されている場合に、前記第1の乱数値記憶領域に前記乱数値が記憶された時期および前記第2の乱数値記憶領域に前記乱数値が記憶された時期とは無関係に該第2の乱数値記憶領域に記憶されている乱数値に基づいて当否判定を行うとともに、前記第1の乱数値記憶領域に乱数値が記憶されておらず、かつ前記第2の乱数値記憶領域に乱数値が記憶されている場合には、該第2の乱数値記憶領域に記憶されている乱数値に基づいて当否判定を行い、前記第2の乱数値記憶領域に乱数値が記憶されておらず、かつ前記第1の乱数値記憶領域に乱数値が記憶されている場合には、該第1の乱数値記憶領域に記憶されている乱数値に基づいて当否判定を行う当否判定手段を備えている。また、第1特図表示装置212あるいは第2特図表示装置214による特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、主制御部300で行われ、第2特図始動口232への入賞に基づく当否判定の結果報知が、第1特図始動口230への入賞に基づく当否判定の結果報知よりも優先して行われ、当否判定が行われていない始動情報として、特図1の始動情報と特図2の始動情報のうちの特図1の始動情報のみが残っている状態で、特図2の始動情報が新たに記憶された場合には、新たに記憶された特図2の始動情報に基づく当否判定の結果の報知が、既に記憶されていた特図1の始動情報に基づく当否判定の結果の報知よりも先に行われる。また、始動情報を取得する始動情報取得手段は、第1の始動情報記憶手段および第2の始動情報記憶手段のうちの両方に始動情報が記憶されている場合には、該第2の始動情報記憶手段から始動情報を取得し、該第1の始動情報記憶手段および該第2の始動情報記憶手段のうちの一方に始動情報が記憶されている場合には、始動情報が記憶されている始動情報記憶手段から始動情報を取得するものである。なお、ステップS225の特図2状態更新処理に続いて先に特図2関連抽選処理を行い、それから、ステップS227の特図1状態更新処理を行い、その後、特図1関連抽選処理を行うようにしてもよい。
特図2関連抽選処理(ステップS229)では、特図2についての、当否判定(抽選)の実行、停止表示する特図の決定、ならびに変動時間の決定を行う。特図関連抽選処理を実行する主制御部300のCPU304が当否判定手段の一例に相当する。特図2関連抽選処理では、最初に、所定条件を充足したか否かを判定する。ここでの判定では、まず、所定の当否判定禁止条件が不成立であるか否かの判定を行う。すなわち、第2特図表示装置214が特図変動表示中であるか、または停止表示中であるか否かを判定し、いずれかの表示中である場合には主制御部タイマ割込処理に戻り、いずれの表示中でもない場合には、特図作動中に設定されているか特図非作動中に設定されているかを判定し、特図作動中に設定されていれば主制御部タイマ割込処理に戻り、特図非作動中に設定されていれば、当否判定禁止条件が不成立であったことになり、今度は、所定の当否判定条件が成立しているか否かの判定を行う。当否判定条件についての判定は、RAM308に設けた特図2の保留記憶部を参照し、特図2変動遊技の保留数が0より大きいか否かを判定する。保留数が0であれば、主制御部タイマ割込処理に戻る。反対に、保留数が1以上であれば、所定の当否判定条件が成立していることになり、RAM308に設けられた特図2の保留記憶部から、最も過去に格納した始動情報である1セット分の乱数値(特図2当選乱数値、大当り用特図2乱数値、ハズレ用特図2乱数値、および特図2変動時間決定用乱数値)を取り出し、その保留記憶部にまだ格納されている始動情報(乱数値のセット)を、今記憶されている領域から隣の領域に移し替える。すなわち、最も過去に格納した始動情報を特図2の保留記憶部から取り出し、さらに特図2の保留記憶部に始動情報が格納されていれば、N番目に古い始動情報を特図2の保留記憶部におけるN−1番目に古い始動情報として設定したことになる。また、RAM308に記憶している保留数を1減算する。RAM308の特図2の保留記憶部から1セット分の乱数値(特図2当選乱数値、大当り用特図2乱数値、ハズレ用特図2乱数値、および特図2変動時間決定用乱数値)を取り出す処理を行う主制御部300のCPU304が、第2の始動情報取得手段の一例に相当する。
図8(c)は当否判定用高確率テーブルを示す図であり、同図(d)は当否判定用低確率テーブルを示す図である。これらのテーブルは、主制御部300のROM306に記憶されている。
主制御部300のCPU304は、RAM308の保留記憶部から始動情報を取り出すと、確変フラグを参照し、確変フラグがオンであれば特図高確率状態であるため、特図2当選乱数値(取り得る数値範囲は0〜65535)が同図(c)に示す当否判定用高確率テーブル内のいずれの乱数範囲に属するかに基づいて、特図2当否判定結果として「大当り」または「ハズレ」を導出する。特図高確率状態における大当り確率は、1/65.536である。
一方、確変フラグがオフであれば特図低確率状態であるため、特図2当選乱数値が同図(d)に示す当否判定用高確率テーブル内のいずれの乱数範囲に属するかに基づいて、特図2当否判定結果として「大当り」または「ハズレ」を導出する。特図低確率状態における大当り確率は、1/262.144である。
次いで、特図2当否判定結果に基づいて特図2の図柄を決定する。
図8(e)は、特図決定用テーブルを示す図である。このテーブルも、主制御部300のROM306に記憶されている。この特図決定用テーブルは、当否判定結果ごとに特図の停止図柄態様(図5(a−2)参照)に対応した乱数範囲が規定されている。
主制御部300のCPU304は、特図2当否判定結果が大当りの場合であれば、RAM308の保留記憶部から先に取得した1セット分の乱数値のうちの大当り用特図2乱数値(取り得る数値範囲は0〜99)が、同図(e)に示す特図決定用テーブル中の、当否判定結果が大当りのうちのいずれの乱数範囲に属するかを判定し、特図2決定結果として「特図A」〜「特図D」を決定する。いずれの乱数範囲も25%であり、振り分け確率は同じである。
また、特図2当否判定結果がハズレの場合であれば、RAM308の保留記憶部から先に取得した1セット分の乱数値のうちのハズレ用特図2乱数値(取り得る数値範囲は0〜99)が、同図(e)に示す特図決定用テーブル中の、当否判定結果がハズレのうちのいずれの乱数範囲に属するかを判定し、特図2決定結果として「特図E」または「特図F」を決定する。ここで決定した特図2決定結果は、第2特図表示装置214によって停止表示されることになる特図2の図柄態様を表す情報である。
「大当り」または「ハズレ」を導出することを当否判定としてもよいが、さらに停止図柄態様の特図まで決定することを当否判定としてもよい。
続いて、特図2決定結果に基づいて特図2の図柄変動表示における図柄変動時間(特図2変動時間)を決定するが、ここではまず、特図1関連抽選処理(ステップS231)における特図1当否判定結果、および停止表示する特図1の決定について説明する。
まず、特図1関連抽選処理では、RAM308の特図1の保留記憶部から1セット分の乱数値(特図1当選乱数値、大当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、および特図1変動時間決定用乱数値)を取り出し、1セット分の乱数値(始動情報)に基づいて、特図1についての、当否判定(抽選)の実行、および停止表示する特図の決定を行う。当否判定の実行では、図8(c)および同図(d)に示す当否判定用テーブルが用いられ、特図の決定には、同図(d)に示す特図決定用テーブルが用いられる。特図1の場合には、特図Aと特図Bが15ラウンドの大当りであり、確変付き大当りになる可能性がある。特図1における15ラウンド大当りの確率は50%である。ただし、15ラウンド目に第二の可変入賞口235に入賞しないと、確変付きにはならず、時短回数も50回に減ってしまう。
特図2関連抽選処理においても、特図1関連抽選処理においても、停止表示する特図の図柄(特図決定結果)が決定すると、その特図決定結果に基づいて特図の図柄変動表示における図柄変動時間を決定する。
図9(a)は、特図1で大当りした場合のテーブルセット選択テーブルを示す図であり、同図(b)は、特図2で大当りした場合のテーブルセット選択テーブルを示す図である。これらのテーブルも、主制御部300のROM306に記憶されている。
本実施形態では普図低確率状態では普図抽選は1/100の確率でしか当たらないため、電チューはほとんど開放せず、第2特図始動口232への入賞の確率は低いため、図9(a)に示すテーブルは、普図低確率(特図低確率普図低確率)状態の場合に多く使用されるテーブルセット選択テーブルに相当する。図9(a)では、参考までに、特図1での大当り時の停止図柄に対応した、大当り遊技終了後の制御状態を示している。丸印は付きを表し、バツ印は無しを表す(以下、同じ)。
一方、普図高確率状態では、電チューがほとんど開放し、特図1における大当りよりも特図2における大当りの方が遊技者にとって有利なため、遊技者は第2特図始動口232を狙い、図9(b)に示すテーブルは、普図高確率(特図高確率普図高確率、特図低確率普図高確率)状態の場合に多く使用されるテーブルセット選択テーブルに相当する。図9(b)では、参考までに、特図2での大当り時の停止図柄に対応した、大当り遊技終了後の制御状態を示している。
なお、図9(a)にしても図9(b)にしても、15ラウンド目に開放する第二の可変入賞口235に入賞しないと、確変付きにはならない。
図9(a)に示すテーブルおよび図9(b)に示すテーブルから、特図決定結果が、第2特図始動口232が開放する大当り(15R大当り)図柄であった場合には、テーブルセット1が選択され、特図決定結果が、第2特図始動口232が開放しない大当り(14R大当り)図柄であった場合には、テーブルセット2が選択される。
図9(c)は、テーブルセットで使用されるテーブルを説明するための図である。
テーブルセットでは、詳しくは後述するように、大当り遊技が終了してからの特図の図柄変動回数に応じて、使用するテーブルを規定している。
テーブルセットで使用されるテーブルには、テーブル1〜5の5種類があり、テーブル1は、本来、特図低確率普図低確率状態で使用されるテーブルであり、テーブル1のデフォルトの遊技状態は特図低確率普図低確率状態になる。テーブル2は、本来、特図低確率普図高確率状態で使用されるテーブルであり、テーブル2のデフォルトの遊技状態は特図低確率普図高確率状態になる。テーブル3は、本来、特図高確率普図高確率状態で使用されるテーブルであり、テーブル3のデフォルトの遊技状態は特図高確率普図高確率状態になる。また、テーブル4は、本来、特図低確率普図高確率状態における転落直前状態で使用されるテーブルであり、テーブル4のデフォルトの遊技状態は特図低確率普図高確率状態になる。テーブル5は、本来、特図高確率普図高確率状態における転落直前状態で使用されるテーブルであり、テーブル5のデフォルトの遊技状態は特図高確率普図高確率状態になる。このように、本実施形態では、制御状態に応じて使用されるテーブルが異なる。
各テーブルは、詳しくは後述するように、使用する変動時間(タイマ番号)を選択する際に使用される。
図9(d)は、タイマ番号を説明するための図である。
図9(d)には、各タイマ番号に対応した変動時間が示されている。また、制御状態(特図低確率普図低確率状態、特図高確率普図高確率状態、特図低確率普図高確率状態)に応じて装飾図柄表示装置208(表示手段)で行われる演出態様についても参考までに示されている。本実施形態では、遊技状態に応じて、特図の変動時間(タイマ番号)と装飾図柄表示装置208の演出態様は、1対1に対応付けられている。すなわち、遊技状態が異なれば、同じタイマ番号であっても、装飾図柄表示装置208の演出態様は異なる。例えば、タイマ番号4(10秒)であっても、特図高確率普図高確率状態あるいは特図低確率普図高確率状態ではバトルガセあおり1の演出態様になり、特図低確率普図低確率状態では通常ハズレの演出態様になる。また、タイマ番号6(30秒)であっても、特図高確率普図高確率状態あるいは特図低確率普図高確率状態ではバトルA敗北の演出態様になり、特図低確率普図低確率状態ではスーパーリーチAハズレの演出態様になる。このように、普図高確率状態か普図低確率状態かによって、変動時間は同じでも、装飾図柄表示装置208における演出態様は異なる場合がある。
主制御部300は、特図の変動時間に対応した装飾図柄表示装置208の演出態様まで決定してもよいが、本実施形態では、ここで決定された変動時間を表す情報と、現在の遊技状態を表す情報を、第1副制御部400に送信し、第1副制御部400が、遊技状態に応じて、変動時間に対応した装飾図柄表示装置208における演出態様を決定する。
装飾図柄表示装置208における演出態様には、リーチ演出を伴う演出態様と、リーチ演出を伴わない演出態様とがある。「超短縮」「短縮」「通常」「バトルガセあおり」は、リーチ演出を伴わない演出態様であり、それら以外はリーチ演出を伴う演出態様である。なお、「バトルガセあおり」は、リーチ演出に発展しそうなことを煽る演出態様である。
本実施形態では、リーチ演出として、ノーマルリーチとスーパーリーチ(SPリーチ)が用意されている。ノーマルリーチとは、一般に2つの図柄表示領域(例えば、図3に示す左右図柄表示領域208a、208c)が等しい装飾図柄を停止表示し、残りの1つの図柄表示領域(例えば中図柄表示領域208b)が変動表示している状態(リーチ状態)のこと、すなわち、変動表示している図柄表示領域が特定の図柄(停止表示している図柄表示領域と等しい図柄)を停止表示すれば所定の大当り図柄の組合せ(図5(b)に示す“装飾図柄の組合せ1”や“装飾図柄の組合せ2”)を停止表示することとなる状態のことである。スーパーリーチは、ノーマルリーチにさらに特殊な変動表示等を加味して演出効果を向上させたリーチの一種であり、本実施形態では、スーパーリーチ(SPリーチ)A、スーパーリーチ(SPリーチ)B、バトルA、バトルBが用意されている。すなわち、バトルAもバトルBもスーパーリーチを伴う演出である。
なお、スーパーリーチとしては、ロングリーチ、ノーマル逆転リーチ、ダブルラインリーチ等が知られており、さらには、特別マルチラインリーチ、全回転リーチ、特別全回転リーチ等のスペシャルリーチも知られている。本明細書で単にリーチというときには、ノーマルリーチとスーパーリーチとスペシャルリーチを含んだ装飾図柄の変動態様を意味する。このリーチは、特図の当否判定(抽選)の結果が当りの判定結果になることを、その当否判定を行った後であってその当否判定の結果を報知する前に遊技者に予告する演出であり、リーチを行うか否かは、その当否判定を行った後に決定される。リーチなしは、特図の変動時間が相対的に短く、スーパーリーチは特図の変動時間が相対的に長く、ノーマルリーチは特図の変動時間がリーチなしとスーパーリーチの間の時間になる。
また、図9(d)に示す“−”は禁則処理を表し、その演出態様が本来行われないことを表す。すなわち、実際の遊技状態と、変動時間選択用のテーブルのデフォルトの遊技状態が異なっている場合、実際の遊技状態に、その遊技状態に合わせた演出態様が用意されていれば、その演出態様で演出を実行するが、実際の遊技状態では禁則処理がかかっている場合には、変動時間選択用のテーブルのデフォルトの遊技状態の演出態様を代わりに用いて演出を実行する。
ここで、本実施形態における禁則処理について詳しく説明する。
まず、前提として、遊技状態と演出表示と変動時間が原則対応関係にある。しかし、このうち変動時間あるいは変動時間を選択するテーブル(ここではテーブルセットやテーブル1〜5が相当し、以下、単にテーブルと称する)が、遊技状態の決定よりも先に決められてしまうため、変動時間やテーブルが、遊技状態や演出表示と対応関係にならない場合が生じる。すなわち、特殊状態が生じる。このとき、遊技状態と演出表示で本来行われるはずのない演出が行われる場合がある。この本来行われるはずのない演出の演出時間は、この遊技状態に対応する変動時間として禁則がかかっている時間である。例えば、ハズレの演出の場合には、基本的には、異なる装飾図柄の組み合わせを停止させるだけなので、時間に差があっても問題なく、逆に、時間の差が、遊技者の違和感を利用した特殊状態の報知になる場合がある。また、リーチ演出の場合には、別の遊技状態で使用されるリーチ演出を行い得る。本実施形態は電サポの有無で見た目上、同じ類の演出を行っている。例えば、本来は出願しないリーチBが出現することがある。この場合であっても、演出として、遊技者の違和感はないが、一方で、本来出現することがない遊技状態で出現する点では違和感を生じることがある。
なお、本実施形態では、特図高確率状態か特図低確率状態かによって、変動時間は同じでも、装飾図柄表示装置208における演出態様が禁則処理されたりされなかったりしているが、禁則処理を解除し、演出態様が異なる場合を設けてもよい。
図10(a)は、テーブルセット1を説明するための図である。
テーブルセット1は、大当り遊技終了後、確変状態に移行する場合に使用されるものである。大当り終了後、99回目の図柄変動表示までは、特図高確率普図高確率状態用のテーブル3が使用され、100回目の図柄変動表示、すなわち確変状態かつ電サポ状態最後の図柄変動表示では、テーブル5が使用される。すなわち、遊技者の有利度が第二の有利度である状態が最後となる転落直前状態では、テーブル5が使用される。101回目の図柄変動表示が開始されるときには、非確変状態かつ非電サポ状態に移行しており、特図低確率普図低確率状態用のテーブル1が使用される。
図10(b)は、テーブルセット2を説明するための図である。
テーブルセット2は、大当り遊技終了後、非確変状態のまま電サポ状態に移行する場合に使用されるものである。大当り終了後、49回目の図柄変動表示までは、特図低確率普図高確率状態用のテーブル2が使用され、50回目の図柄変動表示、すなわち電サポ状態最後の図柄変動表示では、テーブル4が使用される。すなわち、遊技者の有利度が第一の有利度である状態が最後となる転落直前状態では、テーブル4が使用される。なお、上述の第二の有利度は、第一の有利度よりも遊技者の有利度が高い。51回目の図柄変動表示が開始されるときには、非電サポ状態に移行しており、特図低確率普図低確率状態用のテーブル1が使用される。
テーブル1〜5は、大当り図柄が停止表示される、すなわち大当りする図柄変動表示の変動時間を決定するためのテーブルと、ハズレ図柄が停止表示される、すなわちハズレになる図柄変動表示の変動時間を決定するためのテーブルが用意されている。また、ハズレになる図柄変動表示の変動時間を決定するためのテーブルには、変動時間決定時の保留数に応じて複数種類が用意されている。本実施形態では、特図1と特図2のうち一方の特図(ここでは特図1)の保留数に基づいて変動時間を決定するが、特図1、特図2の保留数の合計数に基づいて変動時間を決定してもよい。また、特図1と特図2で共通のテーブルを用いるが、特図1と特図2で使用するテーブルを分けてもよい。
変動時間の決定には、RAM308の保留記憶部から先に取得した1セット分の乱数値のうちの特図変動時間決定用乱数値(取り得る数値範囲は0〜65535)が用いられる。
図10(c)〜同図(e)は、テーブル1を示す図である。これらの図10(c)〜同図(e)には、図9(d)にも示す、装飾図柄表示装置208(表示手段)で行われる特図低確率普図低確率状態における演出態様が参考までに示されている。
図10(c)は、大当りする図柄変動表示の変動時間を決定するためのテーブル1を示す図である。
タイマ番号1(1秒)の超短縮大当りは、1/65536の超低確率でしか選択されず、ほとんどがスーパーリーチ系の大当りになる。すなわち、タイマ番号7(35秒)のリーチA大当りが19999/65536の確率で選択され、タイマ番号9(65秒)のリーチB大当りが45536/65536の確率で選択される。
図10(d)は、特図1の保留数が4の場合に、ハズレになる図柄変動表示の変動時間を決定するためのテーブル1を示す図であり、同図(e)は、特図1の保留数が0〜3の場合に、ハズレになる図柄変動表示の変動時間を決定するためのテーブル1を示す図である。
普図低確率状態(非電サポ中)では、特図1がほとんど変動する(特図2の変動は低確率の)ため、本実施形態のテーブル1では、特図1の保留数に基づいて変動時間を決定する。なお、特図1がほぼ(例えば、99%)変動する場合であっても、特図1の保留数に基づいて変動時間を決定するようにしてもよい。
なお、特図1の保留数が「0」の状態で第1特図始動口230に入賞があった場合でも、特図1の保留数は一旦「1」になる。
図10(d)に示す、特図1の保留数が4の場合に用いられるテーブルでは、タイマ番号3(5秒)の短縮はずれが、かなりの高確率(62000/65536)で選択され、保留の高速消化が図られる。
一方、図10(e)に示す、特図1の保留数が0〜3の場合に用いられるテーブルでは、タイマ番号4(10秒)の通常はずれが、高確率(55000/65536)で選択される。
図11(a)〜同図(c)は、テーブル2を示す図である。これらの図11(a)〜同図(c)には、図9(d)にも示す、装飾図柄表示装置208(表示手段)で行われる特図低確率普図高低確率状態における演出態様が参考までに示されている。
図11(a)は、大当りする図柄変動表示の変動時間を決定するためのテーブル2を示す図である。
タイマ番号1(1秒)の超短縮大当りは、500/65536の低確率でしか選択されず、多くの場合は、バトルを伴うスーパーリーチの大当りになる。すなわち、普図低確率状態では、バトル演出は行われないが、普図高確率状態では、バトル演出が行われる場合がある。
図11(b)は、特図2の保留数が3又は4の場合に、ハズレになる図柄変動表示の変動時間を決定するためのテーブル2を示す図であり、同図(c)は、特図2の保留数が1又は2の場合に、ハズレになる図柄変動表示の変動時間を決定するためのテーブル2を示す図である。
普図高確率状態(電サポ中)では、ほぼ特図2が変動するため、本実施形態のテーブル2では、特図2の保留数に基づいて変動時間を決定する。
また、特図2の保留数が「0」の状態で第2特図始動口232に入賞があった場合でも、特図2の保留数は一旦「1」になる。
図11(b)に示す、特図2の保留数が3又は4の場合に用いられるテーブルでは、タイマ番号2(2秒)の超短縮はずれが、かなりの高確率(63000/65536)で選択され、保留の高速消化が図られる。
一方、図11(c)に示す、特図2の保留数が0〜2の場合に用いられるテーブルでは、タイマ番号4(10秒)のバトルガセあおり1が、高確率(64150/65536)で選択される。普図高確率状態では、ハズレの場合には、バトルを伴うスーパーリーチに発展しそうなことを煽る演出が行われる場合がある。
図11(d)〜同図(f)は、テーブル3を示す図である。これらの図11(d)〜同図(f)には、図9(d)にも示す、装飾図柄表示装置208(表示手段)で行われる特図高確率普図高確率状態における演出態様が参考までに示されている。
図11(d)は、大当りする図柄変動表示の変動時間を決定するためのテーブル3を示す図である。
特図高確率状態では、大当りであっても、かなりの確率(30000/65536)でタイマ番号1(1秒)の超短縮大当りが選択され、残りは、タイマ番号7(35秒)のバトルを伴うスーパーリーチの大当りになる。
図11(e)は、特図2の保留数が4の場合に、ハズレになる図柄変動表示の変動時間を決定するためのテーブル3を示す図であり、同図(f)は、特図2の保留数が1〜3の場合に、ハズレになる図柄変動表示の変動時間を決定するためのテーブル3を示す図である。
図11(e)に示す、特図2の保留数が4の場合に用いられるテーブルでは、タイマ番号2(2秒)の超短縮はずれが、かなりの高確率(63000/65536)で選択され、保留の高速消化が図られる。また、タイマ番号4(10秒)のバトルガセあおり1の他、や、タイマ番号6(30秒)のバトルA敗北も選択される場合がある。
一方、図11(f)に示す、特図2の保留数が0〜3の場合に用いられるテーブルでは、タイマ番号4(10秒)のバトルガセあおり1が、高確率(62500/65536)で選択され、タイマ番号6(30秒)のバトルA敗北も選択される場合がある。
図12(a)は、大当りする図柄変動表示の変動時間を決定するためのテーブル4を示す図であり、同図(b)は、保留数に関係なく、ハズレになる図柄変動表示の変動時間を決定するためのテーブル4を示す図である。これらのテーブル4を示す図には、図9(d)にも示す、装飾図柄表示装置208(表示手段)で行われる特図低確率普図高確率状態における演出態様が参考までに示されている。
上述のごとく、テーブル4は、非確変状態のまま電サポ状態に移行した後、電サポ状態最後の図柄変動表示の変動時間を決定するためのテーブルである。
図12(a)に示す大当りする図柄変動表示では、長めの変動時間が必ず選択され、装飾図柄表示装置208では、バトルを伴うスーパーリーチが行われる。一方、図12(b)に示すハズレの図柄変動表示では、タイマ番号5(12秒)のバトルガセあおり2が必ず選択される。この結果、バトル演出に発展したら、大当り確定になる。よって、バトルガセあおり2によって、遊技の興趣が向上しやすい。
図12(c)は、大当りする図柄変動表示の変動時間を決定するためのテーブル5を示す図であり、同図(b)は、保留数に関係なく、ハズレになる図柄変動表示の変動時間を決定するためのテーブル5を示す図である。これらのテーブル5を示す図には、図9(d)にも示す、装飾図柄表示装置208(表示手段)で行われる特図高確率普図高確率状態における演出態様が参考までに示されている。
上述のごとく、テーブル5は、確変状態かつ電サポ状態に移行した後、確変状態かつ電サポ状態最後の図柄変動表示の変動時間を決定するためのテーブルである。
図12(c)に示す大当りする図柄変動表示では、長めの変動時間が必ず選択され、装飾図柄表示装置208では、タイマ番号7(35秒)のバトルA勝利が必ず選択される。一方、図12(d)に示すハズレの図柄変動表示では、タイマ番号5(12秒)のバトルガセあおり2が必ず選択される。この結果、ここでも、バトル演出に発展したら、大当り確定になり、バトルガセあおり2によって、遊技の興趣が向上しやすい。
以上説明したことをまとめると、特図1では特図Aまたは特図Bに当選することが第二の条件の成立の一例に相当する。また、特図2では、大当りに当選することが第二の条件の成立の一例に相当する。すなわち、特図1にしても特図2にしても、15Rの大当りに当選することが第二の条件の成立の一例に相当する。第二の条件が成立すると、大当り遊技として15ラウンド目が付与される。この15ラウンド目は、第二の可変入賞口235(第2のアタッカ)が唯一開放するラウンドになり、第二の可変入賞口235に入賞すると、大当り遊技後に確変状態に移行する。第二の可変入賞口235への入賞が第三の条件の成立の一例に相当するが、第二の可変入賞口235が、例えば1ラウンド目から開放する遊技台であれば、第二の条件は、大当りに当選することで成立することになる。すなわち、第二の条件は、第三の条件を成立させるための前提条件になっており、第三の条件は、第二の条件が成立する前では成立せず、第二の条件が成立した後に成立可能な条件である。言い換えれば、第三の条件は、第二の条件が成立する前よりも、第二の条件が成立した後の方が成立しやすい条件である。
また、特図1では特図Cまたは特図Dに当選することが第一の条件の成立の一例に相当する。
第二の条件が成立し、かつ第三の条件も成立した場合には、大当り遊技後、100回の図柄変動表示が行われる間(第三又は第四の期間の一例、および第七の期間の一例に相当)、確変状態かつ電サポ状態(第二の遊技状態の一例に相当)に移行し、次回大当りまで、図10(a)に示すテーブルセット1(第二のグループの一例に相当)が使用される。
なお、本実施形態では、確変状態は100回しか継続しないが、大当り図柄の種類(大当り種別)を増やす等して、あるいは抽選等によって、確変状態の継続回数が80回の場合があったり、150回の場合があったりするようにしてもよい。
図13(a)は、第二の条件が成立し、かつ第三の条件も成立した場合の一例を示すタイムチャートである。図13においては、左から右に向かって時間が経過していく。
一方、第二の条件は成立したものの第三の条件は不成立の場合には、大当り遊技後、電サポ状態には移行するが、非確変状態のままである(第一の遊技状態の一例に相当)。しかしながら、第二の条件が成立したことから、次回大当りまで、図10(a)に示すテーブルセット1(第二のグループの一例に相当)が使用される。第二のグループの一例に相当するテーブルセット1は、第二の条件が成立した場合に使用されるテーブルセットである。なお、ここでの電サポ状態(第一の遊技状態)は、大当り遊技後、50回の図柄変動表示が行われる間(第一又は第二の期間の一例、および第六の期間の一例に相当)、維持される。本実施形態では、非確変状態では電サポ状態は50回しか継続しないが、大当り図柄の種類(大当り種別)を増やす等して、あるいは抽選等によって、電サポ状態の継続回数が30回の場合があったり、70回の場合があったり、120回の場合があったりするようにしてもよい。
図13(b)は、第二の条件が成立し、かつ第三の条件は不成立であった場合の一例を示すタイムチャートである。
第二の遊技状態と第一の遊技状態とは、電サポ状態(時短状態)であるか否かは関係なく、確変状態であるか否かで区別しているが、大当り図柄と大当り遊技後に移行する遊技状態との対応関係を変えて、確変状態であるか否かは関係なく、電サポ状態であるか否かで区別するようにしてもよい。すなわち、確変状態であっても非確変状態であっても電サポ状態であれば第二の遊技状態とし、確変状態であっても非確変状態であっても非電サポ状態であれば第一の遊技状態としてもよい。このようにいずれにしても、第二の遊技状態は、第一の遊技状態よりも遊技者とって有利な遊技状態である。
第一の条件が成立した場合には、大当り遊技後、50回の図柄変動表示が行われる間(第一又は第二の期間の一例、および第六の期間の一例に相当)、第一の遊技状態の一例に相当する電サポ状態(非確変状態)に移行し、次回大当りまで、図10(b)に示すテーブルセット2(第一のグループの一例に相当)が使用される。第一のグループの一例に相当するテーブルセット2は、第一の条件が成立した場合に使用されるテーブルセットである。
図13(c)は、第一の条件が成立した場合の一例を示すタイムチャートである。
ここで、第二の条件が成立した場合、遊技者が、15ラウンド目に第二の可変入賞口235を狙って遊技球を発射すれば、ほとんどの場合、第三の条件は成立可能である。しかしながら、遊技者が、15ラウンド目に第二の可変入賞口235を狙わなければいけないことを知らなかったり、忘れていた場合等、何らかの理由で、第三の条件が不成立であった場合でも、遊技者は、15R大当りに当選したこと、あるいは15ラウンド目に突入したことにより、大当り遊技後に確変状態に移行することを期待している。しかしながら、第二の可変入賞口235への入賞がなければ第三の条件が未成立になり、確変状態に移行しない。本実施形態では、確変状態に移行した場合には、電サポ状態が100回の図柄変動表示の間(第三又は第四の期間の一例、および第七の期間)、維持され、確変状態に移行しない場合には、電サポ状態に移行した場合であっても50回の図柄変動表示の間(第一又は第二の期間、および第六の期間)しか電サポ状態は維持されない。一方、15R大当りに当選した場合には、第二の可変入賞口235への入賞の有無(第三の条件が成立/未成立)に関わらず、テーブルセット1が選択される。
図13(a)および同図(b)に示すように、テーブルセット1では、大当り遊技終了後の最初の99回の図柄変動表示はテーブル3が用いられる。このため、特図高確率普図高確率状態におけるハズレの場合は、特図2の保留が満タンであれば、ほとんどの場合、超短縮ハズレになり、保留が高速消化され、特図2の保留が満タンでなければ、ほとんどの場合、リーチ状態に発展しないバトルガセあおり1の演出が装飾図柄表示装置208では行われる。一方、図13(b)に示すように、第二の可変入賞口235への入賞がなかった場合の、大当り遊技終了後の50回目の図柄変動表示でも、特図低確率普図高確率状態であることから図9(d)および図11から、特図2の保留が満タンであれば、ほとんどの場合、超短縮ハズレになり、特図2の保留が満タンでなければ、ほとんどの場合、バトルガセあおり1の演出が装飾図柄表示装置208で行われる。このように、第二の可変入賞口235への入賞の有無(第三の条件が成立/未成立)に関わらず、テーブルセット1が共通して使用されることで、15R大当りに当選したこと、あるいは15ラウンド目に突入したことを確認した遊技者には、たとえ第二の可変入賞口235への入賞がなかった場合でも、第二の可変入賞口235への入賞があった場合と同様に、遊技を楽しんでもらうことができる。
一方、特図1において特図Cまたは特図Dに当選した場合(第一の条件が成立した場合)には、テーブルセット2が選択される。遊技者の中には、大当りに当選したことだけで喜び、15R大当りに当選したか14R大当りに当選したかを見落としてしまう遊技者もいる。特に、本実施形態のようにラウンド数が15Rと14Rと大差なければ、見落としがちになる。図13(c)に示すように、テーブルセット2では、大当り遊技終了後の最初の49回はテーブル2が用いられる。このため、特図低確率普図高確率状態におけるハズレの場合は、特図2の保留が満タンであれば、ほとんどの場合、超短縮ハズレになり、保留が高速消化され、特図2の保留が満タンでなければ、ほとんどの場合、リーチ状態に発展しないバトルガセあおり1の演出が装飾図柄表示装置208では行われる。すなわち、テーブルセット1におけるテーブル3と、テーブルセット2におけるテーブル2では、ハズレの場合に選択される変動時間として、同じ変動時間が数多く用いられている。ここで、もっとも選択確率の高い変動時間のみを共通にしてもよい。なお、厳密には、テーブルセット1におけるテーブル3では選択されないタイマ番号8の60秒の変動時間が、テーブルセット2におけるテーブル2では選択され得る。また、もっとも選択確率の高い変動時間のみを共通にしてもよい。また、当りの場合に選択される変動時間も、テーブル3とテーブル2では、同じ変動時間が数多く用いられている。ここでも、もっとも選択確率の高い変動時間のみを共通にしてもよい。なお、厳密には、テーブルセット1におけるテーブル3では選択されないタイマ番号9の65秒の変動時間が、テーブルセット2におけるテーブル2では選択され得る。このように、テーブルセット1(第二のグループ)に含まれる一または複数の変動時間は、テーブルセット2(第一のグループ)に含まれる変動時間の少なくとも一部の変動時間と同じ変動時間である。こうすることで、15R大当りに当選したか14R大当りに当選したかを見落としてしまった遊技者に対しても、15R大当りであったにしても14R大当りであったにしても、遊技を同じように楽しんでもらうことができる。
さらに、図13(c)に示すように、テーブルセット2では、大当り遊技終了後の50回目の図柄変動表示では、テーブル4が用いられる。このため、ハズレの場合は、リーチ状態に発展しないバトルガセあおり2の演出が装飾図柄表示装置208では行われ、テーブル3を用いた場合と大差ない。なお、テーブル4でも、タイマ番号5に代えて、テーブル3で選択される可能性が高いタイマ番号4が100%選択されるようにしてもよい。すなわち、同じ変動時間が選択されやすいようにしてもよい。こうすることで、変動時間による演出の違和感が遊技者に生じることを防止することができる場合がある。すなわち、似たような変動時間、あるいは同じ変動時間を用いることにより、遊技状態と、変動時間を選択するためのテーブルの関係がイレギュラーになったとしても、違和感が遊技者に生じることを防止することができる場合がある。
しかしながら、テーブルセット1におけるテーブル3では、スーパーリーチハズレの一種であるタイマ番号6も選択され得る。上述のごとく、テーブルセット2におけるテーブル4では、リーチ演出に発展すると必ず大当りになることから、大当り遊技終了後の50回目の図柄変動表示でリーチ演出が行われてハズレた場合には、テーブルセット2が使用されていると思っている遊技者には違和感が生じ、テーブルセット1が使用されていることに気付く場合もある。また、遊技状態と、変動時間を選択するためのテーブルの関係がイレギュラーにあることを演出に利用して、遊技の興趣を向上させることができる場合もある。
なお、テーブル3とテーブル2を完全の同じテーブル、すなわち、大当り遊技終了後の確変状態における最初の第一の回数(ここでは99回)の図柄変動表示の変動時間選択で使用するテーブル(テーブル3)と、大当り遊技終了後の非確変状態における最初の第二の回数(ここでは49回)の図柄変動表示の変動時間選択で使用するテーブル(テーブル2)を共通のテーブルにして、遊技状態を変動時間や、変動時間に応じた演出ではわからなくするようにしてもよい。また、変動時間は異なるにしても、装飾図柄表示装置208における演出態様を同じにして、わからなくするようにしてもよい。
また、上記テーブル3と、大当り遊技終了後の電サポ状態における第三の回数目(ここでは50回目)の図柄変動表示の変動時間選択で使用するテーブル、すなわち電サポ状態から非電サポ状態への転落直前状態で使用されるテーブル4とは、短い変動時間(ここではタイマ番号1やタイマ番号2)が選択され得るか否かで異なっているが、テーブル4でも短い変動時間が選択されるようにしてもよい、反対に、テーブル3でも短い変動時間が選択されないようにしてもよい。
さらに、テーブルセット1を、大当り遊技終了後の確変状態における最初の第二の回数(ここでは49回)の図柄変動表示の変動時間選択で使用するテーブルはテーブル3とするものの、第三の回数目(ここでは50回目)の図柄変動表示の変動時間選択で使用するテーブルは、テーブルセット2において、電サポ状態から非電サポ状態への転落直前状態で使用されるテーブル4とし、次の回数目から第一の回数(ここでは51回目〜99回)の図柄変動表示の変動時間選択で使用するテーブルもテーブル3とし、大当り遊技終了後の確変状態における第四の回数目(ここでは100回目)の図柄変動表示の変動時間選択で使用するテーブル、すなわち確変状態から非確変状態への転落直前状態で使用されるテーブルはテーブル5にして、大当り遊技終了後の第三の回数目(ここでは50回目)に使用するテーブルを、テーブルセット2と共通のテーブル(同じテーブル)にしてもよい。
なお、共通の時間となる第一の時間、第二の時間については、変更例として、リーチの時間のみ、共通化してもよいし、はずれの時間のみ共通化してもよい(以下の説明においても同じ)。また、一方のグループ(テーブルセット)にしか存在しない時間について、他方のグループ(テーブルセット)にしか存在しないようにしてもよいし、あるいは両方のグループ(テーブルセット1とテーブルセット2)に存在するようにしてもよい(以下の説明においても同じ)。
また、ここでは、第二の遊技状態は確変状態かつ電サポ状態であり、第一の遊技状態は、非確変状態かつ電サポ状態であったが、この状態に限られない(以下の説明においても同じ)。すなわち、確変の有無、電サポ(時短)の有無、いわゆるSTの回数や電サポの回数の違いなどを任意に組み合わせた状態であってもよい。さらに、確変状態かつ電サポ状態と非確変状態かつ非電サポ状態のと組み合わせや、確変状態かつ電サポ状態と非確変状態かつ電サポ状態との組み合わせを第二の遊技状態にしてもよいし、第一の遊技状態にしてもよい。すなわち、第二の遊技状態にしても第一の遊技状態にしても、状態移行を含めて複数の遊技状態から構成されたものであってもよい。
以上説明したようにして、特図2関連抽選処理(ステップS229)においても、特図1関連抽選処理(ステップS231)においても、特図の図柄変動における変動時間を決定する。
ステップS231の特図1関連抽選処理に続いて行われるステップS233では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンド、特図保留増加コマンド、普図保留増加コマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、特図停止図柄を表す情報、制御状態を表す情報(時短フラグおよび確変フラグの設定状態を表す情報)、特図変動時間を表す情報などを示す情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、特図停止図柄を表す情報(特図決定結果)、制御状態を表す情報などを含み、入賞演出開始コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、制御状態を表す情報などを含み、当りラウンド数指定コマンドの場合であれば制御状態を表す情報、当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口230への入賞の有無、第2特図始動口232への入賞の有無、第一の可変入賞口234への入賞の有無などを含む。
また、上述の一般コマンド回転開始設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、特図停止図柄を表す情報(特図決定結果)、制御状態を表す情報、特図変動時間を表す情報、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
上述の一般コマンド回転停止設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、特図停止図柄を表す情報(特図決定結果)、制御状態を表す情報などを示す情報を設定する。
上述の一般コマンド入賞演出開始設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、制御状態を表す情報、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。入演出開始コマンドを受信した第1副制御部400は、その入演出開始コマンドに基づいて第2副制御部500に入賞演出制御コマンドを送信する。入賞演出制御コマンドを受信した第2副制御部500は、装飾図柄表示装置208に、大当り遊技が開始されることを遊技者に報知する画像を所定のオープニング演出期間(例えば3秒間)表示させ、大当り遊技が開始する。
上述の一般コマンド終了演出開始設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、制御状態を表す情報、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。終了演出開始コマンドを受信した第1副制御部400は、その終了演出開始コマンドに基づいて第2副制御部500に終了演出制御コマンドを送信する。終了演出制御コマンドを受信した第2副制御部500は、装飾図柄表示装置208に大当りを終了することを遊技者に報知する画像を所定の終了演出期間(例えば3秒間)表示させ、大当り遊技が終了する。
上述の一般コマンド大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している当りラウンド数、現在のラウンド数、制御状態を表す情報などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している現在のラウンド数、制御状態を表す情報、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
また、一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、特図保留増加コマンドのコマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、制御状態を表す情報、事前判定した特図1あるいは特図2の情報を設定する。
さらに、一般コマンド普図保留増加処理も行われる。この一般コマンド普図保留増加処理では、普図保留増加コマンドのコマンドデータに、制御状態を表す情報等を設定する。また、主制御部300から第1副制御部400には、普図絡みのコマンドとして、普図の変動表示が開始した(する)ことを表す普図変動開始コマンドも送信される。なお、主制御部300から第1副制御部400には、普図の変動表示が停止した(する)ことを表す普図変動停止コマンドや、一対の羽根部材2321が開放を開始した(する)ことを表す電チュー開放開始コマンドや、一対の羽根部材2321が閉鎖した(する)ことを表す電チュー閉鎖コマンドを送信するようにしてもよい。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。また、第1副制御部400では、コマンドに含まれている当りラウンド数と現在のラウンド数に基づき、当り全ラウンドが終了するまでの残りラウンド数を取得する。
また、このコマンド設定送信処理では、図4に示す払出制御部600にもコマンドを送信する。払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
次に、図7に示す主制御部タイマ割込処理では、外部出力信号設定処理(ステップS235)を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップS237では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、上述のステップ205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、ガラス枠開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視し、ガラス枠開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、ガラス枠開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、図4に示す各種ソレノイド332を駆動して第2特図始動口232や、第一の可変入賞口234の開閉を制御したり、駆動回路324、326、330を介して普通図柄表示装置210、第1特図表示装置212、第2特図表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS219)で設定した出力予定情報をI/O310の出力ポートを介して第1副制御部400に出力する。
ステップS239では、電源の遮断(電断)を検出したか否かを判定するために、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS241に進み、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS243に進む。
ステップS241では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割り込み許可の設定などを行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS243では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断時処理を行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部400の処理>
図14を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、ステップS301の初期設定が実行される。この初期設定では、図4に示すI/Oポート410の初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。
ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS307では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。このコマンド処理では、復電時サブ側フラグ設定処理等が行われるが、詳細については後述する。
ステップS309では、演出制御処理を行う。例えば、S307で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。また、この演出制御処理では、始動入賞時サブ側先読み予告実行処理、変動開始時サブ側予告実行処理、および復電時サブ側フラグ設定処理も行われる。これらの各処理については詳しくは後述する。
ステップS311では、図1に示すチャンスボタン136の押下を検出していた場合、ステップS309で更新した演出データをチャンスボタン136の押下に応じた演出データに変更する処理を行う。
ステップS313では、S309で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。
ステップS315では、S309で読み出した演出データの中に各種ランプ418の駆動回路420への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。
ステップS319では、S309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、S303へ戻る。
次に、図14(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。図14(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS331では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶し、このコマンド受信割込処理が終了する。
次に、図14(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。図14(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS341では、図14(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS343では、ステップS319で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行い、このタイマ割込処理が終了する。
<第2副制御部500の処理>
第2副制御部500では、第1副制御部400から送信されてきた制御コマンドに基づいて、装飾図柄表示装置208の制御を実行する。第2副制御部500には、装飾図柄表示装置208に画像を表示する画像制御部が接続されている。この画像制御部は、VRAM(ビデオRAM)およびGPU(グラフィックス プロセッシング ユニット)を有する。GPUは、第2副制御部500のROMに記憶された絵柄情報等を第2副制御部500のCPUからの信号に基づいて読み出してVRAMの表示領域(ワークエリア)を使用して表示画像を生成し装飾図柄表示装置208に画像を表示する。
より具体的に説明すると、第2副制御部500のCPUは、最初に、画像データの転送指示を行う。ここでは、まず、VRAMの表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208に表示される。次に、CPUは、GPUのアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROMの転送元アドレス)、VRAM座標(VRAMの転送先アドレス)などを設定した後、ROMからVRAMへの画像データの転送開始を指示する命令を設定する。GPUは、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROMからVRAMに転送する。その後、GPUは、転送終了割込信号をCPUに対して出力する。
次いで、GPUからの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合は、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPUは、VRAMに転送した画像データに基づいてVRAMの表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAMの座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をGPUに指示する。GPUはアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。一方、GPUからの転送終了割込信号が未入力の場合は、転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
続いて、描画指示を行う。この描画指示では、CPUは、GPUに画像の描画開始を指示する。GPUは、CPUの指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
描画指示が行われると、画像の描画終了に基づくGPUからの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が未入力の場合には、生成終了割込み信号が入力されるのを待ち、生成終了割込み信号が入力された場合には、RAMの所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタを、インクリメント(+1)して処理を終了する。
また、第2副制御部500では、第1副制御部400から送信されてきた制御コマンドに基づいて、遮蔽装置246の制御も実行する。
<特図先読み処理>
次いで、図7に示す主制御部タイマ割込処理における特図先読み処理(ステップS224)について詳述する。
図15は、特図先読み処理のうち特図2に関する処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300のCPU304は、RAM308の時短フラグを参照し、電サポ中か否かを判定する(ステップS224a)。時短フラグがオフ状態にあり非電サポ中であった場合には、特図1に関する処理のステップS224iに進み、時短フラグがオン状態にあり電サポ中であった場合には、ステップS224bに進む。ステップS224bでは、第2特図始動口232に入賞があったか否かを判定する。ここでの判定では、RAM308の特図2の保留記憶部における保留が増加したか否かを判定することによって実行される。すなわち、特図2の保留記憶の上限数(ここでは4個)以内になる第2特図始動口232への入賞があったか否かを判定する。ステップS224bにおける判定で入賞があった(特図2の保留数増加)と判定されればステップS224cへ進み、入賞がなかったと判定されれば特図先読み処理は終了になる。
ステップS224cでは、まず、RAM308に設けられた特図2の保留記憶部から、先の入賞受付処理(ステップS217)で取得した1セットの始動情報を先読みする。すなわち、第2特図始動口232への入賞を契機にして、その入賞に基づいて生成された始動情報を先読みする。したがって、最も新しい始動情報が、当該始動情報に基づく当否判定(特図2関連抽選処理)が行われる前に先読みされる。この先読みを行う主制御部300のCPU304が始動情報先読手段の一例に相当する。ここでの先読みは、入賞分(保留増加分)だけを先読みしたが総てを先読みしてもよい。なお、ここでの先読みとは始動情報を当否判定(本抽選)の前に先に読むことを意味するが、以降の説明では、先読みという言葉を、先(当否判定(本抽選)の結果)を読むという意味で使用することがある。
主制御部300のROM306には、図8(c)に示す当否判定用高確率テーブルの内容と同じ内容の事前判定用高確率テーブルや、同図(d)に示す当否判定用低確率テーブルの内容と同じ内容の事前判定用低確率テーブルが用意されている。ステップS224cでは、確変フラグを参照し、事前判定用高確率テーブルと事前判定用低確率テーブルのうちのいずれか一方のテーブルを選択し、選択したテーブルを用いて、先読みした始動情報のうちの特図2当選乱数値に基づいて当否判定の結果が大当りの当否判定結果(特定の当否判定結果)になるか否かを事前判定する。すなわち、第2特図始動口232への入賞を契機にして、その入賞に基づいて生成された始動情報に基づく当否判定結果が大当りの当否判定結果になるか否かを事前判定する。したがって、この事前判定は、当該始動情報に基づく当否判定(特図2関連抽選処理)が行われる前に実行され、この事前判定を行う主制御部300のCPU304が事前判定手段の一例に相当し、ここで事前判定した結果は特図2当否事前判定結果として扱われる。
事前判定の結果が大当りの当否判定結果であれば、ステップS224eに進む。一方、大当りの当否判定結果でなければ、ステップS224gに進む。
主制御部300のROM306には、図8(e)に示す特図決定用テーブルの内容と同じ内容の特図事前判定用テーブルも用意されている。その特図事前判定用テーブルを用いて、ステップS224eでは、先読みした始動情報のうちの大当り用特図2乱数値に基づいて大当り図柄の事前判定を行い、ステップS224gでは、ハズレ用特図2乱数値に基づいてハズレ図柄の事前判定を行う。ステップS224eやステップS224gにおける特図の事前判定も、先読みした始動情報に基づく当否判定(特図2関連抽選処理)が行われる前に実行され、ここで事前判定した結果は特図2事前判定結果として扱われる。
ステップS224eまたはステップS224gに続いて、ステップS224hが実行される。主制御部300のROM306には、図9〜図12に示す特図の変動時間決定用の各種のテーブルの内容と同じ内容のテーブルも用意されている。これらのテーブルを用いて、ステップS224hでは、先読みした始動情報のうちの特図2変動時間決定用乱数値に基づいて特図の変動時間の事前判定を行う。ステップS224hにおける変動時間の事前判定も、先読みした始動情報に基づく当否判定(特図2関連抽選処理)が行われる前に実行され、ここで事前判定した結果は特図2変動時間事前判定結果として扱われる。なお、変動時間に代えて、装飾図柄表示装置208における演出態様(変動パターン)を事前判定してもよい。また、演出態様や変動時間をグループ分けしておき、いずれのグループに属するかを事前判定するにとどめてもよい。
上述のごとく、本実施形態では、特図の変動時間と装飾図柄表示装置208の演出態様は、1対1に対応付けられており、変動時間を選択しているということは変動パターンを選択していると見ることもできる。ステップS224hを実行する主制御部300のCPU304がパターン選択手段の一例に相当する。
ステップS224hの実行が完了すると、特図2に関する処理は終了になり、特図1に関する処理へ進む。
図16は、特図先読み処理のうち特図1に関する処理の流れを示すフローチャートである。
特図1に関する処理(ステップS224i〜ステップS224o)は、特図2に関する処理(ステップS224b〜ステップS224h)と同じ処理であるため説明は省略するが、この特図1に関する処理では、特図1の保留記憶部から、先の入賞受付処理(ステップS217)で取得した1セットの始動情報を先読みし、特図1当否事前判定結果、特図1事前判定結果、および特図1変動時間事前判定結果を得る。
ここで得られた、特図1又は2当否事前判定結果(特図当否事前判定結果)、特図1又は2事前判定結果(特図事前判定結果)、および特図1又は2変動時間事前判定結果(特図変動時間事前判定結果)は、RAM308の所定領域に事前判定情報として特図1と特図2とに分けて上記所定の上限数だけ保留順に記憶される。そして、新たに記憶された事前判定情報(特図当否事前判定結果,特図事前判定結果,特図変動時間事前判定結果)は、事前判定した特図1あるいは特図2の情報として特図保留増加コマンドのコマンドデータに含められ、主制御部300から第1副制御部400に送信される。
主制御部300は、以上説明した特図先読み処理を実行した後、特図関連抽選処理を実行し、特図先読み処理で対象になった先読みした始動情報と同じ始動情報に基づいて、特図当否判定結果、特図決定結果、および特図の変動時間を改めて得る。
なお、本実施形態では、主制御部300は特図事前判定結果や特図変動時間事前判定結果まで得ているが、主制御部300ではこれらの事前判定結果を得ずに、先読みした始動情報を特図保留増加コマンドのコマンドデータに含めて第1副制御部400に送信し、第1副制御部400が、必要に応じて、特図事前判定結果や特図変動時間事前判定結果を得る態様であってもよい。
<始動入賞時サブ側先読み予告実行処理>
次いで、図14(a)に示す第1副制御部メイン処理における演出制御処理(ステップS309)で実行される始動入賞時サブ側先読み予告実行処理について詳述する。
図17は、始動入賞時サブ側先読予告実行処理の流れを示すフローチャートである。
図17に示す始動入賞時サブ側先読予告実行処理は、コマンド設定処理(ステップS307)において特図保留増加コマンドを受信したと判定された第1副制御部メイン処理における演出制御処理(ステップS309)で実行される。第1副制御部400のRAM408には、先読み実行中フラグも用意されており、まず、ステップS3091aでは、その先読み実行中フラグがオンに設定されているか否かを判定し、オンに設定されていればステップS3091gへ進み、オフのままであればステップS3091bに進む。
上述のごとく、特図保留増加コマンドのコマンドデータには、事前判定した特図1あるいは特図2の情報として、特図当否事前判定結果、特図事前判定結果、および特図変動時間事前判定結果が含められている。ステップS3091bでは、先のコマンド設定処理(ステップS307)において受信したと判定した特図保留増加コマンドに含まれている特図変動時間事前判定結果が所定の変動時間か否かを判定し、所定の変動時間でなければステップS3091hへ進み、所定の変動時間であればステップS3091dに進む。特図保留増加コマンドに含まれていた特図変動時間事前判定結果は、RAM408に用意された事前判定結果記憶領域に事前判定情報として特図1と特図2とに分けて上記所定の上限数だけ保留順に記憶される。
図18(a)は、非電サポ状態の際に使用される保留変化先読み予告抽選テーブルを示す図であり、同図(b)は、電サポ状態の際に使用される保留変化先読み予告抽選テーブルを示す図である。いずれのテーブルも、第1副制御部400のROM406に記憶されている。
ここにいう所定の変動時間は、非電サポ状態の場合には図18(a)に示すテーブルに規定されている変動時間であり、30秒、35秒、60秒、および65秒になる。一方、電サポ状態の場合には図18(b)に示すテーブルに規定されている変動時間であり、10秒、35秒、および65秒になる。なお、図18に示すテーブルには、装飾図柄表示装置208における演出態様も示されている。
本実施形態では、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dの左側に特図1保留表示を行い、その右側に特図2保留表示を行う。これらの保留表示は、主制御部300におけるRAM308に設けられた特図の保留記憶部に記憶されている1セットの始動情報に対応する表示であり、保留表示の数が保留数に相当する。この保留表示における所定の表示態様(デフォルトの表示態様)は、本実施形態では、丸い図形を無模様かつ一色で表示する態様になる。
図18(c)は、デフォルトの表示態様の保留表示(通常保留)を示す図である。
第1副制御部400は、特図保留増加コマンドを受信する度に、第2副制御部500に、後述するステップS3091gにおいて保留増加コマンドを送信し、第2副制御部500は、その保留増加コマンドに基づいて、装飾図柄表示装置208を制御し、保留表示の数を1つ増加させる。一方、第1副制御部400は、図柄変動開始コマンドを受信する度に第2副制御部500に保留減少コマンドを送信し、第2副制御部500は、その保留減少コマンドに基づいて、装飾図柄表示装置208を制御し、保留表示の数を1つ減少させる。保留表示は保留アイコンと称される場合もあり、第1副制御部400と第2副制御部500と装飾図柄表示装置208を併せたものが始動保留数報知手段の一例に相当する。
また、図18(a)に示すテーブルにも、図18(b)に示すテーブルにも、変化なし、保留予告A、保留予告Bごとに乱数範囲が規定されている。本実施形態では、主制御部300の行った事前判定結果に基づいて先読み予告を行う。この先読み予告は、図7に示す特図関連抽選処理(ステップS229,S231)が実行される前、すなわち当否判定が行われる前に、当該特図関連抽選処理で行われる当否判定の結果が大当りになることを予告する報知である。なお、より限定して所定の大当り(例えば、遊技者に有利な大当り、より具体的には15Rの大当り)になることを予告する報知であってもよい。図18(a)および同図(b)に示す“変化なし”とは、保留表示を用いた先読み予告を実行せず、保留表示の表示態様は図18(c)に示すデフォルトの表示態様のままであることを表す。また、図18(a)および同図(b)に示す“保留予告A”および“保留予告B”は、保留表示の表示態様をデフォルトの表示態様から特別な表示態様に変更し、保留表示を、その特別な表示態様で表示することで行う先読み予告である。
図18(d)は保留予告Aの表示態様を示す図であり、同図(e)は保留予告Bの表示態様を示す図である。
保留予告Aの表示態様は番長のキャラクタであり、保留予告Bの表示態様は主人公の殿様のキャラクタである。先読み予告を兼ねる、こられの表示態様の保留表示(保留予告A,B)は、図18(c)に示すデフォルトの表示態様よりも大きく表示されるようにしてもよい。
図17に示すステップS3091cでは、先読み予告の、図18に示すテーブルを用いた抽選処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、ステップS3091cを実行するタイミングで、RAM408から専用乱数(取り得る範囲は0〜99)を取得し、取得した専用乱数に基づき、遊技状態(ここでは電サポ状態か非電サポ状態)に応じて抽選を行う。ここでの抽選は、特図始動口(230,232)への入賞を契機にした抽選であって、先読み予告実行可否の抽選、および先読み予告を行う場合には複数種類の予告態様の中から1種類の予告態様を選択するための抽選になる。
上述の説明では、先読み予告は、当否判定の結果が大当りになることを予告する報知であると説明したが、この先読み報知には、当否判定の結果が大当りにならなくても、大当りになるかのように偽りで予告する偽の先読み予告も含まれる。すなわち、先読み予告は、当否判定の結果が大当りになる可能性があることを表したり、遊技者に示唆する事前報知、あるいは当否判定の結果が大当りになることを遊技者に期待させる事前報知であるといえる。
本実施形態では、保留変化が生じ、その保留変化した保留表示が表す保留についての図柄変動表示でバトル演出が開始されれば、大当りが確定になる。
なお、図18に示すテーブルは保留数に無関係なテーブルであるが、保留数に応じて予告実行確率や、予告態様選択確率を変えてもよい。
ステップS3091cに続いて実行されるステップS3091dでは、ステップS3091cにおける先読み予告の抽選に当選したか否かを判定する。ここにいう当選とは、先読み予告実行可否の抽選の当選であり、先読み予告を行うことに当選したことを意味する。不当選(先読み予告を行わない)であればステップS3091gへ進み、当選(先読み予告を行う)であれば、先読み予告の実行回数の設定を行い(ステップS3091e)、ステップS3091fに進む。図18に示すテーブルを用いた抽選に基づく先読み予告が第一の予告報知の一例に相当する。図18に示すテーブルを用いた抽選に基づく先読み予告は、所定の始動情報に基づく当否判定の結果が大当りになることを予告するための事前報知である。本実施形態では、1回の特図の図柄変動表示単位で先読み予告の実行回数を設定し、ここでは、RAM408に用意された実行回数設定領域に、保留数と同じ数を実行回数として設定する。より具体的には、電サポ状態であれば特図2の保留数が実行回数として設定され、非電サポ状態であれば特図1の保留数が実行回数として設定される。
ステップS3091fでは、RAM408に用意された先読み実行中フラグをオンに設定する。先読み実行中フラグは、図18に示すテーブルを用いた抽選に基づく先読み予告の実行可否を定めるフラグであり、この先読み実行中フラグがオンに設定された状態は、図18に示すテーブルを用いた抽選に基づく先読み予告が行われる状態である。また、先読み実行中フラグがオフに設定されたことに基づいて、図18に示すテーブルを用いた抽選に基づく先読み予告は中止され、先読み実行中フラグがオフに設定されたままの状態では、図18に示すテーブルを用いた抽選に基づく先読み予告は行われない。次いで、保留増加コマンドを第2副制御部500に送信し(ステップS3091g)、この始動入賞時サブ側先読み予告実行処理は終了になる。
<変動開始時サブ側予告実行処理>
次いで、図11(a)に示す第1副制御部メイン処理における演出制御処理(ステップS309)で実行される変動開始時サブ側予告実行処理について詳述する。
図19は、変動開始時サブ側予告実行処理の流れを示すフローチャートである。
図19に示す変動開始時サブ側予告実行処理は、コマンド設定処理(ステップS307)において図柄変動開始コマンドを受信したと判定された第1副制御部メイン処理における演出制御処理(ステップS309)で実行される。
ステップS3092aでは、RAM408に用意された先読み実行中フラグがオンに設定されているか否か判定する。ここでは、先読み実行中フラグがオンに設定された状態は、図18に示すテーブルを用いた抽選に基づく、保留表示の表示態様を変化させた先読み予告が行われている状態である。先読み実行中フラグがオフのままであればステップS3092eへ進み、先読み実行中フラグがオンに設定されていればステップS3092bに進む。ステップS3092bでは、RAM408に用意された実行回数設定領域の値を1減算し、次いで、実行回数設定領域の値が0になったか否かを判定する(ステップS3092c)。実行回数設定領域の値が0になっていればステップS3092dへ進み、0になっていなければステップS3092eに進む。
ステップS3092dでは、先読み実行中フラグをオフに設定し、ステップS3092eに進む。
ステップS3092eでは、通常予告抽選処理を行い、ステップS3092fに進む。この通常予告抽選処理では、通常予告を実行するか否かを抽選によって決定し、実行する場合には、予告態様も抽選によって決定する。ここにいう通常予告は、今回受信した図柄変動開始コマンドで開始される図柄変動表示に関する予告である。すなわち、予告が行われる図柄変動表示で停止表示される図柄、あるいは予告が行われる図柄変動表示で報知される特図の当否判定結果を予告対象にしたものである。通常予告の実行可否抽選や、予告態様の抽選は、専用乱数を取得して行う。通常予告の予告態様としては、所定のキャラクタの表示や、音声出力や、ランプ点灯の予告態様が用意されている。
ステップS3092fでは、通常予告のコマンドを第2副制御部500に送信する。装飾図柄表示装置208では、この通常予告のコマンドに基づいて通常予告の表示が行われる。ステップS3092fの実行が完了すると、この変動開始時サブ側予告実行処理は終了になる。
以上説明した、図17に示す始動入賞時サブ側先読予告実行処理、図19に示す変動開始時サブ側予告実行処理を実行する第1副制御部400、第2副制御部500、および装飾図柄表示装置208を併せたものが、予告手段の一例に相当する。
続いて、本実施形態のパチンコ機における具体的演出例について説明する。
図20は、本実施形態のパチンコ機における具体的演出例の一例を示す図である。以下の図では、括弧書きの数字順に演出が進んでいく様子を示す。
図20(1)に示す装飾図柄表示装置208には、ハズレの装飾図柄の組み合わせである「装飾7」−「装飾4」−「装飾3」が停止表示されている。また、特図1の保留を表す、第1の特図1保留表示h11と、第2の特図1保留表示h12がいずれもデフォルトの表示態様で表示されている。なお、図20には、第1特図表示装置212や第1特図保留ランプ218、および第2特図表示装置214や第2特図保留ランプ220も示されている。
図20(2)では、特図1の保留(第1保留)が消化され、第1の特図1保留表示h11のみが表示されている。また、図20(2)に示す第1特図表示装置212は図柄変動表示を開始しており、装飾図柄表示装置208でも装飾図柄の変動表示が開始されている。第1特図表示装置212は、図柄変動表示中には、7セグメントの総てが点灯し、一瞬消灯し、再び7セグメントの総てが点灯する点滅を繰り返す。
なお、特図表示装置(212,214)による特図の図柄変動の開始と、当該図柄変動の保留を表す保留表示の減少が同時あるいは略同時に行われてもよいし、装飾図柄表示装置208による装飾図柄の変動表示の開始と、当該保留を表す保留表示の減少が同時あるいは略同時に行われてもよい。また、装飾図柄の変動表示が開始された後に、保留表示が消えてもよいし、保留表示が先に消えた後で、装飾図柄の変動表示が開始されてもよい。さらに、特図の図柄変動の開始タイミングと、装飾図柄の変動表示の開始タイミングと、保留表示が消えるタイミングとの3つのタイミングでは、特図の図柄変動の開始タイミングが他のタイミングとの同時も含めて最も早くてもよい。以上のことは、以下の具体例でも同じである。
図20(3)に示す装飾図柄表示装置208では、同図(2)で開始された特図1の図柄変動表示中に、通常予告として女の子のキャラクタが表示され、リーチに発展するかもしれないことが報知されている。
図20(4)に示す装飾図柄表示装置208ではリーチに発展し、同図(5)に示す装飾図柄表示装置208では、スーパーリーチA演出が開始されている。図20(6)に示す装飾図柄表示装置208では、スーパーリーチA演出が継続しており、大当り確定演出が表示されている。
図21は、図20に示す具体的演出例の続きを示す図である。
図21(7)に示す第1特図表示装置212には、特図C(図5(a−1)参照)の図柄態様が停止表示されている。また、装飾図柄表示装置208には、「装飾4」−「装飾4」−「装飾4」の装飾図柄の組み合わせが停止表示されるとともに、「大当り」の文字表示もなされている。遊技者の中には、第1特図表示装置212の停止図柄態様や、装飾図柄表示装置208の装飾図柄の組み合わせから、14R大当りにしか当選しなかったことがわかる者もいるが、15R大当りに当選したのか、14R大当りに当選したのかがわからない者もいる。
やがて、大当り遊技が開始され、図21(8)には12ラウンド目の装飾図柄表示装置208が示されている。なお、大当り遊技中は、保留表示は消えている(非表示になっている)。図21(8)に示す装飾図柄表示装置208には、ボタン演出のオープニングが表示されている。ここでのボタン演出は、図1に示すチャンスボタン136を押下して番長のキャラクタが登場すれば、15ラウンドに進み、確変を獲得することができるチャンスが到来するといった演出である。なお、あくまで演出であり、14R大当りにしか当選していないため、実際は、15ラウンドに進むことなく14ラウンドで大当り遊技は終了する。
図21(9)では、13ラウンドに突入し、装飾図柄表示装置208には、チャンスボタン136の絵柄136aが表示され、チャンスボタン136を押下することを促す「PUSH」という文字表示がなされている。また、チャンスボタン押下の受付期間の残り時間を表す残時間表示バー136bも表示されている。
図21(10)に示すタイミングでは、遊技者がチャンスボタン136を押下する。その結果、図21(10)に示す装飾図柄表示装置208には、老中のキャラクタが登場し、「残念」という文字表示もなされている。すなわち、15ラウンドに進むことがないことが報知されている。なお、ボタン操作のタイミングと、その操作に基づく演出の開始タイミングは、ボタン操作のタイミングの方が早い(以下の具体例でも同じ)。
図21(11)では、最終ラウンドである14ラウンドに突入し、同図(12)に示す装飾図柄表示装置208では、大当り遊技の終了演出が行われている。すなわち、ここでの大当り遊技では、15ラウンドまで進まずに第二の可変入賞口235(第2のアタッカ)への入賞はなかった。なお、この終了演出では、保留表示が再開され、図21(12)に示す装飾図柄表示装置208には、第1の特図1保留表示h11が復活表示されている。
ここでは、特図Cに当選したことにより第一の条件が成立しており、大当り遊技が終了すると、50回の図柄変動表示が行われる間(第一又は第二の期間の一例、および第六の期間の一例に相当)、非確変状態のまま電サポ状態に移行する。また、次回大当りまで、図10(b)に示すテーブルセット2(第一のグループの一例に相当)が使用される。
図22は、図21に示す具体的演出例の続きを示す図である。
図22(13)では、図21(12)に示す第1の特図1保留表示h11が表す特図1の保留が消化され、第1特図表示装置212が図柄変動表示を開始しており、装飾図柄表示装置208でも装飾図柄の変動表示が開始されている。この図柄変動表示を含めて49回分の図柄変動表示の変動時間は、図11(a)〜同図(c)に示すテーブル2を用いて決定される。また、本実施形態のパチンコ機は、図3に示すように、普図始動口(ゲート)228と、第二の可変入賞口235が右領域に設けられており、電サポ中と第二の可変入賞口235(第2のアタッカ)を狙う場合には右打ちを行う必要があるパチンコ機である。14ラウンドの大当り遊技が終了すると、電サポ状態に移行しており、電サポ状態が継続する間、装飾図柄表示装置208には、右打ちを促す文字表示と、残回数表示がなされる。図22(13)に示す装飾図柄表示装置208にも、右打ちを促す文字表示がなされている。また、「残り49回」という残回数表示もなされている。残回数表示は、遊技者の有利な状態が終了するまでの期間を表すものである。すなわち、図22(13)に示す装飾図柄表示装置208では、電サポ状態が、あと49回の図柄変動表示の間、継続することが報知されている。
図22(13)で開始された図柄変動表示の実行中に、普図始動口(ゲート)228を遊技球が通過し、普図の当否判定に当選したことにより、電チューが開放して、第2特図始動口232に3球の入賞がある。
図22(14)では、特図2の保留が消化され、第2特図表示装置214が図柄変動表示を開始しており、装飾図柄表示装置208でも装飾図柄の変動表示が開始されている。ここでの図柄変動表示も、テーブル2に基づく図柄変動表示である。また、図22(14)に示す装飾図柄表示装置208には、特図2の残った保留を表す、第1の特図2保留表示h21および第2の特図2保留表示h22が、いずれもデフォルトの表示態様で表示されている。さらに、図22(14)に示す装飾図柄表示装置208にも、右打ちを促す文字表示がなされ、「残り48回」という残回数表示もなされている。
図22(14)で開始された図柄変動表示の実行中にも、普図始動口(ゲート)228を遊技球が通過し、普図の当否判定に当選したことにより、電チューが開放して、第2特図始動口232に2球以上の入賞があり、特図2の保留は満タンになる。図22(15)に示す装飾図柄表示装置208には、第1の特図2保留表示h21および第2の特図2保留表示h22の他に、第3の特図2保留表示h23および第4の特図2保留表示h24が、いずれもデフォルトの表示態様で表示されている。
図22(16)に示す装飾図柄表示装置208には、ハズレの装飾図柄の組み合わせである「装飾0」−「装飾7」−「装飾6」が停止表示されている。
図22(17)では、特図2の保留が消化されて保留表示は3つになり、第2特図表示装置214が図柄変動表示を開始し、装飾図柄表示装置208でも装飾図柄の変動表示が開始されている。ここでの図柄変動表示も、テーブル2に基づく図柄変動表示である。また、図22(17)に示す装飾図柄表示装置208にも、右打ちを促す文字表示がなされ、「残り47回」という残回数表示もなされている。
こうしてテーブル2に基づく図柄変動表示が、大当り遊技が開始されるまで繰り返し行われる。なお、大当り遊技中は、特図低確率普図低確率状態であるため、テーブル1が用いられる。この例では、図21に示す大当り遊技終了後、48回の図柄変動表示でいずれもハズレ図柄が停止表示され、図22(18)では、大当り遊技終了後、49回目の図柄変動表示が開始されている。この図柄変動表示は、テーブル2に基づく最後の図柄変動表示に相当する。
図23は、図22に示す具体的演出例の続きを示す図である。
49回目の図柄変動表示でも大当りせず、図23(19)に示す装飾図柄表示装置208には、ハズレの装飾図柄の組み合わせである「装飾0」−「装飾7」−「装飾6」が停止表示されている。
図23(20)では、大当り遊技終了後、50回目の図柄変動表示が開始されている。この50回目の図柄変動表示の変動時間は、図12(a)および同図(b)に示すテーブル4を用いて決定される。図23(20)に示す装飾図柄表示装置208には、「ラスト」という文字表示がなされている。この「ラスト」という文字表示は、「残り0回」という残回数表示の一例に相当する。
図23(21)に示す装飾図柄表示装置208では、バトル演出に発展するかのうような演出が行われている。すなわち、左図柄表示領域208aおよび右図柄表示領域208cでは、装飾図柄が変動表示を続ける中、中図柄表示領域208bに女の子のキャラクタが登場し、「リーチなればバトル開始」という報知がなされている。
図23(22)に示す装飾図柄表示装置208では、第1停止が行われ、左図柄表示領域208aに「装飾5」が停止表示される。なお、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cでは、装飾図柄の変動表示が続いている。
図23(23)に示す装飾図柄表示装置208では、中図柄表示領域208bで装飾図柄が変動表示を続ける中、右図柄表示領域208cで揺れ変動が起こり、「装飾4」と「装飾5」のいずれか一方が停止表示する演出が行われている。ここで、右図柄表示領域208cに「装飾5」が停止表示すれば、リーチ状態になり、バトル演出が開始される。上述の如く、50回目の図柄変動表示、すなわちテーブル4に基づく図柄変動表示では、スーパーリーチ演出の一種であるバトル演出が開始されれば大当り確定である。
しかしながらこの例では、リーチ状態にはならず、図23(24)に示す装飾図柄表示装置208では、第2停止が行われ、右図柄表示領域208cに「装飾4」が停止表示した様子が示されている。以上説明した、図23(21)〜同図(23)に示す装飾図柄表示装置208における演出は、バトルガセあおり2の演出である。本実施形態では、転落直前状態の図柄変動表示では、バトル演出(スーパーリーチ)に発展すること煽る演出が必ず実行される。
図24は、図23に示す具体的演出例の続きを示す図である。
この例における50回目の図柄変動表示では、バトルガセあおり2の演出が装飾図柄表示装置208で行われ、転落直前状態であることから大当りを期待させるものの、リーチにも発展せず、図24(25)に示す装飾図柄表示装置208には、ハズレの装飾図柄の組み合わせである「装飾5」−「装飾5」−「装飾4」が停止表示されている。この50回目の図柄変動表示の変動時間は、12秒であり、ハズレの図柄変動であっても、超短縮変動や短縮変動に比べてある程度の変動時間を与え、遊技者は、電サポ状態の最後で、特図2の保留を満タンにすることができる場合がある。この例では、特図2の保留満タンに一歩届かず、保留数は3つであり、図24(25)に示す装飾図柄表示装置208には、第1の特図2保留表示h21、第2の特図2保留表示h22、および第3の特図2保留表示h23が、いずれもデフォルトの表示態様で表示されている。
50回目の図柄変動表示が終了すると、遊技状態は、非電サポ状態に移行する。すなわち、特図低確率普図高確率状態から特図低確率普図低確率状態へ移行する。この特図低確率普図低確率状態(通常状態)は、次回の大当り遊技が終了するまで継続する。
図24(26)では、大当り遊技終了後、51回目の図柄変動表示が開始されている。この51回目の図柄変動表示からは、変動時間は、図10(c)〜同図(e)に示すテーブル1を用いて決定される。電サポ状態が終了したことから、図24(26)に示す装飾図柄表示装置208には、左打ちに戻すことを促す文字表示がなされている。なお、残回数表示は終了し、消えている。
図24(26)で開始された図柄変動表示の実行中には、第1特図始動口230に1球の入賞があり、特図1の保留が一つ増加する。図24(27)に示す装飾図柄表示装置208には、ハズレの装飾図柄の組み合わせである「装飾8」−「装飾5」−「装飾0」が停止表示されている。また、特図1の第1保留を表す第1の特図1保留表示h11が表示されている。
本実施形態のパチンコ機は、特図2の図柄変動が、特図1の図柄変動よりも優先して実行される特図2優先変動機であり、図24(27)に示す第1の特図2保留表示h21が先に消化され、次いで、第2の特図2保留表示h22が消化される。非電サポ状態に移行したことにより電チューは開放せず、特図2の保留は貯まらず、特図2の保留数は0になる。一方、特図2の保留が消化されている間に、第1特図始動口230にもう1球の入賞があり、特図1の保留数は2になる。
図24(28)では、特図2の保留がなくなり、特図1の保留が消化されて保留表示は1つになり、第1特図表示装置212が図柄変動表示を開始し、装飾図柄表示装置208でも装飾図柄の変動表示が開始されている。ここでの図柄変動表示も、テーブル1に基づく図柄変動表示であり、ハズレの場合には、特図1の保留が満タンでないことから、ほとんど10秒(タイマ番号3)の図柄変動表示になる。
図24(28)で開始された図柄変動表示の実行中には、第1特図始動口230に1球の入賞があり、特図1の保留が一つ増加する。図24(29)に示すように、ここで増加した特図1の保留を表す保留表示は、保留変化して保留予告Aの表示態様で表示されている。すなわち、第2の特図1保留表示h12は先読み予告を兼ねた保留表示である。
図24(30)に示す装飾図柄表示装置208には、ハズレの装飾図柄の組み合わせである「装飾7」−「装飾4」−「装飾3」が停止表示されている。
図25は、図24に示す具体的演出例の続きを示す図である。
図25(31)では、特図1の保留が消化され、第1特図表示装置212が図柄変動表示を開始し、装飾図柄表示装置208でも装飾図柄の変動表示が開始されている。図24(30)に示されていた、先読み予告を兼ねる第2の特図1保留表示h12は、シフト移動し、図25(31)では第1の特図1保留表示h11として表示されている。
図25(32)に示す装飾図柄表示装置208には、ハズレの装飾図柄の組み合わせである「装飾7」−「装飾7」−「装飾3」が停止表示されている。図25(32)に示す装飾図柄の組み合わせは、大当りが近いことを予告するチャンス目である。
図25(33)では、同図(32)に示す先読み予告を兼ねる第1の特図1保留表示h11が表す保留についての図柄変動表示が開始され、同図(34)に示す装飾図柄表示装置208では、バトル演出に発展するかのうような演出が行われている。すなわち、左図柄表示領域208aおよび右図柄表示領域208cでは、装飾図柄が変動表示を続ける中、中図柄表示領域208bに女の子のキャラクタが登場し、「大チャンスよ」という報知がなされている。
図25(35)に示す装飾図柄表示装置208では、左図柄表示領域208aと右図柄表示領域208bそれぞれに、「装飾5」が停止表示され、リーチ状態が形成される。また、装飾図柄の変動表示が続く中図柄表示領域208bには、「激熱」という文字表示もなされている。
図25(36)に示す装飾図柄表示装置208では、スーパーリーチに発展する。スーパーリーチ状態では、左図柄表示領域208aおよび右図柄表示領域208bそれぞれに停止表示されていた「装飾5」が、左下隅に小さく表示され、画面全体に主人公の殿様が登場し、勝負開始を告げる。なお、スーパーリーチ状態になると、保留表示は消えている(非表示になっている)。
図26は、図25に示す具体的演出例の続きを示す図である。
図26(37)に示す装飾図柄表示装置208には、主人公の殿様が敵役を倒し、勝利した画面が表示されるとともに、左上隅には「装飾5」が3つ並んで表示されている。以上説明した、図25(34)〜図26(37)に示す装飾図柄表示装置208における演出は、リーチB大当りの演出である。
図26(38)に示す第1特図表示装置212には、特図A(図5(a−1)参照)の図柄態様が停止表示されている。また、装飾図柄表示装置208には、「装飾5」−「装飾5」−「装飾5」といった奇数の装飾図柄の組み合わせが停止表示されるとともに、「大当り」の文字表示もなされている。なお、スーパーリーチ状態が終了すると、保留表示は再開され、ここでは、スーパーリーチ状態中に、第1特図始動口230に3球の入賞があり、図26(38)に示す装飾図柄表示装置208には、第1の特図1保留表示h11、第2の特図1保留表示h12の他に、第3の特図1保留表示h13および第4の特図1保留表示h14が、いずれもデフォルトの表示態様で表示されている。
やがて、大当り遊技が開始され、図26(39)には12ラウンド目の装飾図柄表示装置208が示されている。なお、大当り遊技中は、保留表示は消えている(非表示になっている)。図26(39)に示す装飾図柄表示装置208には、ボタン演出のオープニングが表示されている。図26(39)および同図(40)に示すボタン演出は、図21(8)および同図(9)に示す演出と同じであり、図1に示すチャンスボタン136を押下して番長のキャラクタが登場すれば、15ラウンドに進み、確変を獲得することができるチャンスが到来するといった演出である。なお、ここでは15R大当りに当選しているため、実際は15ラウンドに必ず進む。
図26(41)に示すタイミングでは、遊技者がチャンスボタン136を押下する。その結果、図26(41)に示す装飾図柄表示装置208には、番長のキャラクタが登場し、「やったぜ」という文字表示もなされている。すなわち、15ラウンドに進むことが報知されている。
図26(42)では、14ラウンドに突入し、同図(42)に示す装飾図柄表示装置208では、次のラウンド、すなわち15ラウンドでアタッカに入賞させることを促す報知がなされている。この報知は、確変を獲得するため、すなわち第三の条件を成立させるための報知である。なお、ここでは単にアタッカとしか報知されていないが、第2のアタッカ(第二の可変入賞口235)に入賞させることを促す報知を行ってもよい。また、右打ちを促す報知を行ってもよい。
図27は、図26に示す具体的演出例の続きを示す図である。
図27(43)には、15ラウンド目の装飾図柄表示装置208の様子が示されている。また、図27(43)には、第2のアタッカ(第二の可変入賞口235)が開放した様子も示されている。
図27(44)では、第2のアタッカ(第二の可変入賞口235)に入賞があり、装飾図柄表示装置208には、確変獲得が確定したことが報知されている。
図27(45)に示す装飾図柄表示装置208では、大当り遊技の終了演出が行われている。また、この例では、図25(35)から特図1の保留が徐々に増加し、大当り遊技終了時には、特図1の保留が満タンになっている。さらに、大当り遊技中に、1/100の確率で普図当否判定に当り、電チュー(第2特図始動口232)が開放し、特図2の保留も満タンになっている。大当り遊技の終了演出では、保留表示が再開され、図27(45)に示す装飾図柄表示装置208には、特図1の保留表示も特図2の保留表示も、4つずつ表示されている(h11〜h14,h21〜h24)。
ここでは、特図Aに当選したことにより第二の条件が成立しており、かつ第二の可変入賞口235(第2のアタッカ)への入賞もあったことから第三の条件も成立しており、大当り遊技が終了すると、100回の図柄変動表示が行われる間(第三又は第四の期間の一例、および第七の期間の一例に相当)、確変状態かつ電サポ状態に移行する。また、次回大当りまで、図10(a)に示すテーブルセット1(第二のグループの一例に相当)が使用される。
図27(46)では、特図2優先変動機であることから、第1の特図2保留表示h211が表す特図2の保留が消化され、第2特図表示装置214が図柄変動表示を開始しており、装飾図柄表示装置208でも装飾図柄の変動表示が開始されている。この図柄変動表示を含めて99回分の図柄変動表示の変動時間は、図11(d)〜同図(f)に示すテーブル3を用いて決定される。また、図27(46)に示す装飾図柄表示装置208には、右打ちを促す文字表示と、確変状態であることを報知する「確変」という文字表示と、「残り99回」という残回数表示がなされている。ここでの残回数表示は、確変状態(あるいは電サポ状態)が、あと99回の図柄変動表示の間、継続することが報知されている。
この後、テーブル3に基づく図柄変動表示が、大当り遊技が開始されるまで繰り返し行われ、この例では、大当り遊技終了後、98回の図柄変動表示でいずれもハズレ図柄が停止表示され、図27(47)では、大当り遊技終了後、99回目の図柄変動表示が開始されている。この図柄変動表示は、テーブル3に基づく最後の図柄変動表示に相当する。この99回目の図柄変動表示でも大当りせず、図27(48)に示す装飾図柄表示装置208には、ハズレの装飾図柄の組み合わせである「装飾0」−「装飾7」−「装飾6」が停止表示されている。なお、99回目の図柄変動表示が行われている間に、第2特図始動口232に1球の入賞があり、特図2の保留が満タンになる。
図28は、図27に示す具体的演出例の続きを示す図である。
図28(49)では、大当り遊技終了後、100回目の図柄変動表示が開始されている。この100回目の図柄変動表示の変動時間は、図12(c)および同図(d)に示すテーブル5を用いて決定される。図28(49)に示す装飾図柄表示装置208には、「ラスト」という文字表示がなされている。この「ラスト」という文字表示は、「残り0回」という残回数表示の一例に相当する。また、バトル演出に発展するかのうような演出が行われている。すなわち、左図柄表示領域208aおよび右図柄表示領域208cでは、装飾図柄が変動表示を続ける中、中図柄表示領域208bに女の子のキャラクタが登場し、「リーチなればバトル開始」という報知がなされている。
図28(50)に示す装飾図柄表示装置208では、第1停止が行われ、左図柄表示領域208aに「装飾7」が停止表示される。なお、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cでは、装飾図柄の変動表示が続いている。
図28(51)に示す装飾図柄表示装置208では、中図柄表示領域208bで装飾図柄が変動表示を続ける中、右図柄表示領域208cで揺れ変動が起こり、「装飾7」と「装飾6」のいずれか一方が停止表示する演出が行われている。ここで、右図柄表示領域208cに「装飾7」が停止表示すれば、リーチ状態になり、バトル演出が開始される。上述の如く、100回目の図柄変動表示、すなわちテーブル5に基づく図柄変動表示では、スーパーリーチ演出の一種であるバトル演出(リーチ状態)が開始されれば大当り確定である。
図28(52)に示す装飾図柄表示装置208では、右図柄表示領域208cに「装飾7」が停止表示され、リーチ状態が形成され、「バトル開始」の文字表示がなされ、大当り確定になる。図28(53)に示す装飾図柄表示装置208では、バトル演出Aが行われ、婆のキャラクタと殿様のキャラクタが登場している。また、チャンスボタン136を押下してバトルを行い、婆のキャラクタを画面上から追い出すことを促す「ボタンで婆を追い出せ」という文字表示もなされている。図28(54)に示す装飾図柄表示装置208には、装飾図柄表示装置208には、チャンスボタン136の絵柄136aが表示され、チャンスボタン押下の受付期間の残り時間を表す残時間表示バー136bも表示されている。
図29は、図28に示す具体的演出例の続きを示す図である。
図29(55)に示すタイミングでは、遊技者がチャンスボタン136を押下する。その結果、図29(55)に示す装飾図柄表示装置208では、大当り確定演出が表示され、「装飾7」が大きく表示されるとともにピースサインをする殿様のキャラクも表示されている。以上説明した、図28(49)〜図29(55)に示す装飾図柄表示装置208における演出は、バトル演出Aである。なお、図28(49)〜同図28(51)はバトル演出の煽り部分として、バトル演出Aは、図28(52)〜図29(55)と見ることもできる。
図29(56)に示す装飾図柄表示装置208には、第3停止が行われ、「装飾7」が3つ揃って停止表示した様子が示されている。この100回目の図柄変動表示の変動時間は、35秒である。なお、図29(56)に示す装飾図柄表示装置208には、特図1の保留を表す特図1保留表示が4つ表示(h11〜h14)され、特図2の保留を表す特図2保留表示も、一つ増えて4つ表示(h21〜h24)されている。
次に、本実施形態のパチンコ機において稀におこる具体的演出例について説明する。
図30は、本実施形態のパチンコ機において稀におこる具体的演出例の一例を示す図である。
図30(1)に示す状態は、図26(38)に示す状態と同じく、第1特図表示装置212が、特図A(図5(a−1)参照)の図柄態様を停止表示し、装飾図柄表示装置208には、「装飾5」−「装飾5」−「装飾5」といった奇数の装飾図柄の組み合わせが停止表示されるとともに、「大当り」の文字表示もなされている状態である。なお、特図1の保留を表す特図1保留表示が4つ表示(h11〜h14)され、特図2の保留を表す特図2保留表示は一つも表示されていない状態である。
やがて、大当り遊技が開始され、図30(2)〜同図(6)は、図26(39)〜図27(43)と同じであるため、説明は省略する。
図31は、図30に示す具体的演出例の続きを示す図である。
図31(7)には、15ラウンドの大当り遊技の様子が示されている。この図31(7)では、開放した第2のアタッカ(第二の可変入賞口235)が、開放時間を経過して閉鎖する直前の様子が示されている。すなわち、この例は、遊技者が、15ラウンド目に第二の可変入賞口235を狙わなければいけないことを知らなかったり、忘れていた等の何らかの理由で、第二の可変入賞口235に入賞がなく、第三の条件が不成立であった例である。図31(7)に示す装飾図柄表示装置208では、番長のキャラクタ表示とともに「何やってんだ」と第三の条件が不成立であったことを示唆する文字表示もなされている。ただし、図30(5)において15ラウンド目でアタッカに入賞させることを促す報知がなされていながらも、この報知に全く気をとめなかった者や、この報知を見逃した遊技者にとっては、この文字表示は意味をなさない場合がある。
図31(8)に示す装飾図柄表示装置208では、大当り遊技の終了演出が行われている。また、この装飾図柄表示装置208には、特図1の保留を表す特図1保留表示が4つ表示(h11〜h14)され、特図2の保留を表す特図2保留表示も4つ表示(h21〜h24)されている。
ここでは、特図Aに当選したことにより第二の条件が成立したが、第二の可変入賞口235(第2のアタッカ)への入賞はなかったことから第三の条件は不成立であり、大当り遊技が終了すると、50回の図柄変動表示が行われる間(第一又は第二の期間の一例、および第六の期間の一例に相当)、非確変状態のまま電サポ状態に移行する。また、次回大当りまで、図10(a)に示すテーブルセット1(第二のグループの一例に相当)が使用される。
図31(9)では、特図2優先変動機であることから、第1の特図2保留表示h211が表す特図2の保留が消化され、第2特図表示装置214が図柄変動表示を開始しており、装飾図柄表示装置208でも装飾図柄の変動表示が開始されている。この図柄変動表示を含めて99回分の図柄変動表示の変動時間は、図11(d)〜同図(f)に示すテーブル3を用いて決定される。しかしながら、大当り遊技が終了しても非確変状態のままであって、電サポ状態も大当り遊技終了後、50回の図柄変動表示の間しか継続しない。図31(9)に示す装飾図柄表示装置208には、右打ちを促す文字表示と、「残り49回」という残回数表示がなされている。ここでの残回数表示は、電サポ状態が、あと49回の図柄変動表示の間、継続することが報知されている。なお、非確変状態であることから、「確変」という文字表示はなされていない。
この後、テーブル3に基づく図柄変動表示が、大当り遊技が開始されるまで繰り返し行われ、この例では、大当り遊技終了後、48回の図柄変動表示でいずれもハズレ図柄が停止表示され、図31(11)では、大当り遊技終了後、49回目の図柄変動表示が開始されている。この図柄変動表示も、テーブル3に基づく図柄変動表示に相当する。
図32は、図31に示す具体的演出例の続きを示す図である。
この49回目の図柄変動表示でも大当りせず、図32(13)に示す装飾図柄表示装置208には、ハズレの装飾図柄の組み合わせである「装飾0」−「装飾7」−「装飾6」が停止表示されている。なお、この装飾図柄表示装置208には、特図1の保留を表す特図1保留表示が4つ表示(h11〜h14)され、特図2の保留を表す特図2保留表示も4つ表示(h21〜h24)されている。
図32(14)では、大当り遊技終了後、50回目の図柄変動表示が開始されている。この50回目の図柄変動表示の変動時間も、これまでと同じくテーブル3を用いて決定される。しかしながら、電サポ状態が最後になる図柄変動表示であることから、図32(14)に示す装飾図柄表示装置208には、「ラスト」という文字表示がなされている。この「ラスト」という文字表示は、「残り0回」という残回数表示の一例に相当する。テーブル3でも、ハズレの図柄変動表示では、バトルガセあおり1が行われることもあるが、ここでの特図2の保留数は4つであるため、図11(e)に示すテーブルが使用され、多くの場合はタイマ番号2(2秒)の超短縮ハズレになる。この例でも、50回目の図柄変動表示の変動時間は2秒となり、バトルガセあおり1の演出が行われることなく、図32(15)に示す装飾図柄表示装置208には、ハズレの装飾図柄の組み合わせである「装飾5」−「装飾5」−「装飾4」が停止表示されている。なお、この装飾図柄表示装置208には、特図1の保留を表す特図1保留表示が4つ表示(h11〜h14)され、特図2の保留を表す特図2保留表示は3つ表示(h21〜h23)されている。
図23を用いて説明したように、電サポ状態におけるゲーム性(テーブルセット2を用いたゲーム性)であれば、本来、最後(転落直前状態)の図柄変動表示では、ハズレの場合であっても、バトルガセあおりが発生する。しかしながら、特図Aに基づくテーブルセット1では、テーブル3を使用しているため、2秒の超短縮変動でハズレが確定する、違和感が残る演出が高確率で発生する。この違和感が残る演出が、所定の領域に入賞しなければ確変状態が付与されない、いわゆる構造物確変機の本来のゲーム性と異なる部分を報知する報知演出として機能することができる場合がある。
なお、49回目の図柄変動表示が終了した時点で、特図2の保留数が3以下であれば、図11(f)に示すテーブルが使用され、ハズレの場合であっても、バトルガセあおりが発生する確率が高く、違和感のない演出を行うことができる場合がある。
図33は、図32に示す具体的演出例の続きを示す図である。
50回目の図柄変動表示が終了すると、遊技状態は、非電サポ状態に移行する。すなわち、特図低確率普図高確率状態から特図低確率普図低確率状態へ移行する。この特図低確率普図低確率状態(通常状態)は、次回の大当り遊技が終了するまで継続する。しかしながら、図柄変動表示の変動時間は、依然としてテーブル3を用いて決定される。ただし、同じテーブル3を用いた場合でも、変動時間は同じであるが、電サポ状態(普図高確率状態)と非電サポ状態(普図低確率状態)とでは、装飾図柄表示装置208における演出態様が異なる場合がある。すなわち、図9(d)に示すように、タイマ番号4(10秒)の変動時間であれば、電サポ状態(普図高確率状態)ではバトルガセあおり1の演出態様が行われるが、非電サポ状態(普図低確率状態)であれば通常はずれの演出態様が行われる。また、タイマ番号6(30秒)の変動時間であれば、電サポ状態(普図高確率状態)ではバトルA敗北の演出態様が行われるが、非電サポ状態(普図低確率状態)であればスーパーリーチAハズレの演出態様が行われる。さらに、タイマ番号7(35秒)の変動時間であれば、電サポ状態(普図高確率状態)ではバトルA勝利の演出態様が行われるが、非電サポ状態(普図低確率状態)であればリーチA大当りの演出態様が行われる。
図33(16)では、大当り遊技終了後、51回目の図柄変動表示が開始されている。この図33(16)に示す装飾図柄表示装置208には、非電サポ状態に移行したことから、左打ちに戻すことを促す文字表示がなされている。なお、残回数表示は終了し、消えている。ここでは、3つ残った特図2の保留が順に消化されていく。この51回目の図柄変動表示は、タイマ番号4の10秒の変動時間になり、装飾図柄表示装置208では、通常ハズレの演出が行われる。
図33(17)に示す装飾図柄表示装置208には、残った特図2の最後の保留についての図柄変動表示が終了し、ハズレの装飾図柄の組み合わせである「装飾0」−「装飾7」−「装飾6」が停止表示されている。この図33(17)に示す装飾図柄表示装置208には、特図2の保留を表す特図2保留表示は一つも表示されていないが、特図1の保留を表す特図1保留表示は4つ表示(h11〜h14)されている。
図33(18)では、第1特図表示装置212が図柄変動表示を開始しており、装飾図柄表示装置208でも装飾図柄の変動表示が開始され、同図(19)に示す装飾図柄表示装置208には、ハズレの装飾図柄の組み合わせである「装飾7」−「装飾4」−「装飾3」が停止表示されている。ここでの装飾図柄表示装置208では、特図1保留表示が1つ減って3つ表示(h11〜h13)されている。
テーブル3に基づく51回目以降のハズレの図柄変動表示では、ほとんどの場合が、タイマ番号4の10秒の変動時間になり、装飾図柄表示装置208では、通常ハズレの演出が行われる。なお、特図2の保留数が4つある場合に限って、タイマ番号2の2秒の超短縮変動が行われるが、本実施形態では、普図始動口228は右領域に一つ設けられており、意図して右打ちした場合を除き、タイマ番号2が選択されることはない。実際の遊技状態が特図低確率普図低確率状態の場合には、タイマ番号2に対応した演出態様には禁則処理がかかっているため、使用したテーブルであるテーブル3のデフォルトの遊技状態(特図高確率普図高確率状態)で使用される超短縮ハズレの演出態様を代わりに用いて演出を実行する。
図34は、図33に示す具体的演出例の続きを示す図である。
図34(20)には、52回目の図柄変動表示が開始されて、装飾図柄表示装置208には、ハズレの装飾図柄の組み合わせである「装飾0」−「装飾7」−「装飾6」が停止表示された様子が示されている。
図34(21)では、53回目の図柄変動表示が開始され、第1特図表示装置212が図柄変動表示を開始しており、装飾図柄表示装置208でも装飾図柄の変動表示が開始されている。なお、特図1保留表示h11は残り1つになっている。
図34(22)に示す装飾図柄表示装置208では、同図(21)で開始された53回目の図柄変動表示中に、通常予告として女の子のキャラクタが表示され、リーチに発展するかもしれないことが報知されている。
図34(23)に示す装飾図柄表示装置208ではリーチに発展し、同図(24)に示す装飾図柄表示装置208では、スーパーリーチA演出が開始されている。この53回目の図柄変動表示は、タイマ番号6の30秒の図柄変動表示である。同図(24)の段階で、第1特図始動口230に1球の入賞があり、特図1の保留数は2になる。
図34(25)に示す装飾図柄表示装置208では、スーパーリーチA演出が継続しており、ハズレ確定演出が表示されている。この段階でも第1特図始動口230にもう1球の入賞があり、特図1の保留数は3になり、ハズレ確定演出が表示されている装飾図柄表示装置208には、特図1保留表示が3つ表示(h11〜h13)されている。
図35は、図34に示す具体的演出例の続きを示す図である。
図35(26)に示す装飾図柄表示装置208には、ハズレの装飾図柄の組み合わせである「装飾4」−「装飾5」−「装飾7」が停止表示された様子が示されている。また、第1特図始動口230にさらに1球の入賞があり、特図1保留表示が4つ表示(h11〜h14)されている。
図35(27)には、54回目の図柄変動表示が開始されて、装飾図柄表示装置208には、ハズレの装飾図柄の組み合わせである「装飾0」−「装飾7」−「装飾6」が停止表示された様子が示されている。
図35(28)では、55回目の図柄変動表示が開始され、第1特図表示装置212が図柄変動表示を開始しており、装飾図柄表示装置208でも装飾図柄の変動表示が開始されている。なお、特図1保留表示h11は残り2つになっている。
図35(29)に示す第1特図表示装置212には、特図A(図5(a−1)参照)の図柄態様が停止表示され、装飾図柄表示装置208では、リーチ演出なしに、いきなり「装飾5」−「装飾5」−「装飾5」といった奇数の装飾図柄の組み合わせが停止表示されるとともに、「大当り」の文字表示もなされている。すなわち、55回目の図柄変動表示では、図11(d)に示すテーブル3に基づいてタイマ番号1の1秒といった超短縮大当りが行われる。特図低確率普図低確率状態では、本来、図10(c)に示すテーブル1が使用され、タイマ番号1の超短縮大当りの選択確率は1/65536であるが、ここでは、、図11(d)に示すテーブル3が使用されたことにより、その選択確率は45%程度に上昇する。このように、テーブル1を使用した場合と比較して、見た目上では、圧倒的に超短縮でいきなり大当りする確率が高い。すなわち、通常時にほとんど見ることができない非常にレアな変動で大当りする場合があり、確変獲得を逃して遊技の興趣が低下してしまうことを防止することができる場合がある。
図36は、図35(26)に示す状態から一度も大当りをせず、100回目の図柄変動表示を迎えた例を示す図である。
99回目の図柄変動表示が行われ、図36(a)に示す第1特図表示装置212には、特図F(図5(a−1)参照)の図柄態様が停止表示され、装飾図柄表示装置208には、ハズレの装飾図柄の組み合わせである「装飾7」−「装飾4」−「装飾3」が停止表示されている。この99回目の図柄変動表示は、テーブル3に基づく最終回の図柄変動表示である。図36(a)に示す装飾図柄表示装置208には、特図1保留表示が2つ表示(h12,h12)されている。
図36(b)では、大当り遊技終了後、100回目の図柄変動表示が開始されている。この100回目の図柄変動表示の変動時間は、図12(c)および同図(d)に示すテーブル5を用いて決定される。35秒のタイマ番号7が必ず選択される大当りの図柄変動表示であっても、12秒のタイマ番号5が必ず選択されるハズレの図柄変動表示であっても、特図低確率普図低確率状態では、図9(d)に示すようにリーチ演出が行われる。すなわち、特図低確率普図低確率状態では、スーパーリーチAのリーチ演出が行われて大当りになるか、ノーマルリーチのリーチ演出が行われてハズレになるかである。
図36(c)に示す装飾図柄表示装置208では、リーチ状態が形成され、同図(d)に示す装飾図柄表示装置208には、ハズレの装飾図柄の組み合わせである「装飾4」−「装飾7」−「装飾4」が停止表示されている。すなわち、ここでの例では、ノーマルリーチハズレの演出になる。特図低確率普図低確率状態で本来使用される、図10(d)および同図(e)それぞに示すテーブル1でも、12秒のノーマルリーチハズレが行われ、テーブル5を用いながらも、遊技状態に応じて演出態様を代えることで、違和感を出さないようにすることができる場合がある。
なお、大当りの場合には、図20に示すスーパーリーチAのリーチ演出が必ず行われる。
ここで、12秒に近似した時間であれば揺れ変動等で時間調整することを採用しても構わない。揺れ変動により、ちょっとした違和感を与え、特殊状態であったことを報知できる一方、違和感を最小限に抑えているということもできる。
次いで、本発明の第2実施形態について説明する。以下、これまで説明した実施形態との相違点を中心に説明する。
図37(a−1)は、第2実施形態のパチンコ機における特図1の停止図柄態様(第1の図柄態様)の一例を示したものであり、図37(a−2)は、第2実施形態のパチンコ機における特図2の停止図柄態様(第1の図柄態様)の一例を示したものである。
図37(a−1)にも図37(a−2)にも、図柄変動表示における停止図柄態様として「特図A」から「特図F」の6種類の特図が示されている。
第2実施形態でも、特図1の停止図柄態様と、特図2の停止図柄態様は共通している。また、第2実施形態では、大当りはいずれも15ラウンドの電サポ付きの大当りであるが、特図2では大当り図柄は総て確変獲得を予定した大当り(特別大当り)である。一方、特図1では「特図A」と「特図B」のみが確変を予定した大当り(特別大当り)であり、「特図C」と「特図D」は、確変獲得を予定していない大当りである。
図37(b)は、特図1の大当り遊技中におけるアタッカの作動をまとめた図である。
特図1における特図Aは、1ラウンド〜14ラウンドまで、第一の可変入賞口234(第1のアタッカ)が25秒間開放し、15ラウンドでは、第二の可変入賞口235(第2のアタッカ)が25秒間開放する。
特図1における特図Bは、1ラウンド〜14ラウンドまで、第一の可変入賞口234(第1のアタッカ)が25秒間開放し、15ラウンドでは、第二の可変入賞口235(第2のアタッカ)が最初に0.1秒開放し、0.3秒の閉鎖期間を経て、24.9秒の開放を行う。
特図1における特図CおよびDは、1ラウンド〜14ラウンドまで、第一の可変入賞口234(第1のアタッカ)が25秒間開放し、15ラウンドでは、第二の可変入賞口235(第2のアタッカ)が0.1秒しか開放せず、ほとんど入賞の確率はない。
第2実施形態でも、15ラウンド目に第二の可変入賞口235(第2のアタッカ)に入賞することで、第三の条件が成立する。したがって、特図1の特図C,Dでは、確変獲得の可能性は0%ではないものの、その可能性は極めて低く、確変獲得を予定していない大当りである。一方、特図1の特図A,Bでは、第二の可変入賞口235(第2のアタッカ)の開放時間が十分にあり、確変獲得を予定した大当りである。
また、特図2における特図AおよびBの場合のアタッカの作動は、特図1における特図Aの場合のアタッカの作動と同じであり、特図2における特図CおよびDの場合のアタッカの作動は、特図1における特図Bの場合のアタッカの作動と同じである。したがって、特図2の大当り図柄(特図A〜D)ではいずれも、第二の可変入賞口235(第2のアタッカ)の開放時間が十分にあり、確変獲得を予定した大当りである。なお、特図2における特図A〜Dの場合のアタッカの作動総て、特図1における特図Aの場合のアタッカの作動と同じであってもよい。
また、第2実施形態におけるテーブルセットや各テーブルは、図9〜図12に示すものと同じである。
図38は、第2実施形態のパチンコ機における具体的演出例の一例を示す図である。
図38(1)に示す第1特図表示装置212には、確変獲得を予定していない大当りである特図C(図37(a−1)参照)の図柄態様が停止表示されている。また、装飾図柄表示装置208には、「装飾4」−「装飾4」−「装飾4」の装飾図柄の組み合わせが停止表示されるとともに、「大当り」の文字表示もなされている。なお、図38(1)に示す装飾図柄表示装置208には、特図1保留表示が4つ表示(h11〜h14)されている。
やがて、大当り遊技が開始され、図38(2)には12ラウンド目の装飾図柄表示装置208が示されており、この装飾図柄表示装置208にはボタン演出のオープニングが表示されている。ここでのボタン演出は、図1に示すチャンスボタン136を押下して番長のキャラクタが登場すれば、15ラウンドに、第2のアタッカ(第二の可変入賞口235)が長時間(例えば、25秒や24.9秒)開放し、確変を獲得することができるチャンスが到来するといった演出である。なお、あくまで演出であり、特図Cにしか当選していないため、実際は、第2のアタッカは長時間(例えば、25秒や24、9秒)開放することなく、短時間(ここでは0.1秒)開放しかしない。
図38(3)に示すタイミングでは、遊技者がチャンスボタン136を押下する。その結果、図38(3)に示す装飾図柄表示装置208には、老中のキャラクタが登場するが、「チャンス」という文字表示にクエスチョンマークが付されて示されている。
図38(4)では、14ラウンドに突入し、同図(5)では、最終ラウンドの15ラウンド目が開始される。この図38(5)では、第2のアタッカ(第二の可変入賞口235)が開放した様子が示されているが、ここでの第2のアタッカの開放時間は、短時間の0.1秒であり、本来、入賞を期待することは困難である。
しかしながら、図38(6)では、偶然にも、0.1秒間、開放している第2のアタッカに入賞があった様子が示されており、同図(6)に示す装飾図柄表示装置208には、「確変じゃ」といった確変獲得を報知する文字表示がなされている。
図39は、図38に示す具体的演出例の続きを示す図である。
図39(7)に示す装飾図柄表示装置208では、大当り遊技の終了演出が行われている。また、この例では、大当り遊技中に、1/100の確率で普図当否判定に当り、電チュー(第2特図始動口232)が開放し、特図2の保留が満タンまで増加している。大当り遊技の終了演出では、保留表示が再開され、図39(7)に示す装飾図柄表示装置208には、特図1の保留表示も特図2の保留表示も、4つずつ表示されている(h11〜h14,h21〜h24)。
ここで、特図1で特図Cに当選した場合は、第二の条件は成立するが、第三の条件は不成立になると想定し、図9(a)に示すように大当り遊技後は、図10(b)に示すテーブルセット2が使用される。また、遊技状態は、特図低確率普図高確率状態になり、大当り遊技後、50回の図柄変動表示が行われる間、電サポ状態が維持される。しかしながら、この例では、偶然にも第三の条件も成立したことにより、大当り遊技後の遊技状態は、特図高確率普図高確率状態になり、大当り遊技後、100回の図柄変動表示が行われる間、電サポ状態が維持される。なお、テーブルセットとしてはテーブルセット2が使用される。
第2実施形態のパチンコ機も特図2優先変動機であり、図39(8)では、第1の特図2保留表示h211が表す特図2の保留が消化され、第2特図表示装置214が図柄変動表示を開始しており、装飾図柄表示装置208でも装飾図柄の変動表示が開始されている。また、図39(8)に示す装飾図柄表示装置208には、右打ちを促す文字表示と、確変状態であることを報知する「確変」という文字表示と、「残り99回」という残回数表示がなされている。ここでの残回数表示は、確変状態(あるいは電サポ状態)が、あと99回の図柄変動表示の間、継続することが報知されている。
また、この図柄変動表示を含めて49回分の図柄変動表示の変動時間は、図11(a)〜同図(c)に示すテーブル2を用いて決定される。
この後、テーブル2に基づく図柄変動表示が、大当り遊技が開始されるまで繰り返し行われ、この例では、大当り遊技終了後の最初の図柄変動表示では、図29(9)に示すように、装飾図柄表示装置208に、ハズレの装飾図柄の組み合わせである「装飾0」−「装飾7」−「装飾6」が停止表示されている。また、25回目の図柄変動表示でも、図29(10)に示すように、装飾図柄表示装置208に、ハズレの装飾図柄の組み合わせ(ここでは「装飾4」−「装飾0」−「装飾7」)が停止表示されている。
図39(11)では、大当り遊技終了後、26回目の図柄変動表示が開始されている。この図柄変動表示も、テーブル2に基づく図柄変動表示である。図39(12)に示す装飾図柄表示装置208では、第1停止が行われ、左図柄表示領域208aに「装飾7」が停止表示される。なお、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cでは、装飾図柄の変動表示が続いている。
図40は、図39に示す具体的演出例の続きを示す図である。
図40(13)に示す装飾図柄表示装置208では、中図柄表示領域208bで装飾図柄が変動表示を続ける中、右図柄表示領域208cで揺れ変動が起こり、「装飾7」と「装飾6」のいずれか一方が停止表示する演出が行われている。ここで、右図柄表示領域208cに「装飾7」が停止表示すれば、リーチ状態になり、バトル演出が開始される。
図40(14)に示す装飾図柄表示装置208では、右図柄表示領域208cに「装飾7」が停止表示され、リーチ状態が形成され、「バトル開始」の文字表示がなされている。
図40(15)に示す装飾図柄表示装置208では、バトル演出Bが開始され、殿様のキャラクタが登場し、ボーリングバトルが開始されることが報知されている。また、このボーリングバトルでは、ストライクが出れば大当り確定であることも報知されている。
図40(16)に示す装飾図柄表示装置208では、ボーリングバトルが開始され、同図(17)に示す装飾図柄表示装置208には、見事がストライクがとれた様子が表示されている。以上説明した、図40(14)〜同図(17)に示す装飾図柄表示装置208における演出は、バトル演出Bである。このバトル演出Bは、テーブルセット1のテーブル3では、本来出現しない演出である。すなわち、テーブルセットが1が用いられる、特図1では特図Aか特図Bに当選し且つ予定通りに確変を獲得した場合には、出現しない演出である。このバトル演出Bを見た遊技者のほとんどは、違和感を感じることはないが、このパチンコ機に詳しい遊技者の中には、希少価値の演出として把握する者もおり、そのような者に対しては、特殊状態の報知として機能する場合がある。
図40(18)に示す装飾図柄表示装置208には、「装飾7」−「装飾7」−「装飾7」といった奇数の装飾図柄の組み合わせが停止表示されるとともに、「大当り」の文字表示もなされている。
図41は、図39(7)に示す大当り遊技の終了時から一度も大当りをせずに、50回目の図柄変動表示を迎えた例を示す図である。
49回目の特図2の図柄変動表示が行われ、図41(a)に示す第2特図表示装置214には、特図F(図37(a−2)参照)の図柄態様が停止表示され、装飾図柄表示装置208には、ハズレの装飾図柄の組み合わせである「装飾4」−「装飾0」−「装飾7」が停止表示されている。この49回目の図柄変動表示は、テーブル2に基づく図柄変動表示である。なお、図41(a)に示す第1特図表示装置212には、特図C(図37(3a−1)参照)の図柄態様が停止表示されており、本来であれば非確変状態(特図低確率普図高確率状態)であるはずであるが、ここでは確変状態(特図高確率普図高確率状態
である。
図41(a)に示す装飾図柄表示装置208には、特図1保留表示が4つ表示(h11〜h14)され、特図2保留表示も4つ表示(h21〜h24)されている。
図41(b)では、大当り遊技終了後、50回目の図柄変動表示が開始されている。この50回目の図柄変動表示の変動時間は、図12(a)および同図(b)に示すテーブル4を用いて決定される。35秒のタイマ番号7か65秒のタイマ番号9のいずれか一方が必ず選択される大当りの図柄変動表示であっても、12秒のタイマ番号5が必ず選択されるハズレの図柄変動表示であっても、特図低確率普図高確率状態と同じく、特図高確率普図高確率状態でも、図9(d)に示すようにリーチ演出が行われる。すなわち、特図高確率普図高確率状態でも、バトル演出のスーパーリーチが行われて大当りになるか、バトルガセあおり2の演出が行われてハズレになるかである。なお、実際の遊技状態が特図高確率普図高確率状態の場合には、タイマ番号9に対応した演出態様には禁則処理がかかっているため、使用したテーブルであるテーブル4のデフォルトの遊技状態(特図低確率普図高確率状態)で使用されるバトルB勝利の演出態様を代わりに用いて演出を実行する。
図41(c)に示す装飾図柄表示装置208では、バトル演出に発展するかのうような演出が行われている。すなわち、左図柄表示領域208aおよび右図柄表示領域208cでは、装飾図柄が変動表示を続ける中、中図柄表示領域208bに女の子のキャラクタが登場し、「リーチなればバトル開始」という報知がなされている。
図41(d)に示す装飾図柄表示装置208では、第1停止が行われ、左図柄表示領域208aに「装飾7」が停止表示される。なお、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cでは、装飾図柄の変動表示が続いている。
図41(e)に示す装飾図柄表示装置208では、中図柄表示領域208bで装飾図柄が変動表示を続ける中、右図柄表示領域208cで揺れ変動が起こり、「装飾7」と「装飾6」のいずれか一方が停止表示する演出が行われている。ここで、右図柄表示領域208cに「装飾7」が停止表示すれば、リーチ状態になるが、図41(f)に示す装飾図柄表示装置208では、第2停止が行われ、右図柄表示領域208cに「装飾6」が停止表示され、リーチ状態は形成されない。図41(c)〜同図(f)に示す装飾図柄表示装置208における演出は、バトルガセあおり2の演出である。
図42は、図41に示す具体的演出例の続きを示す図である。
この例における50回目の図柄変動表示では、ハズレの場合には、バトルガセあおり2の演出が装飾図柄表示装置208で必ず行われ、図42(g)に示す装飾図柄表示装置208には、ハズレの装飾図柄の組み合わせである「装飾7」−「装飾7」−「装飾6」が停止表示されている。
図42(h)では、51回目の特図2の図柄変動表示が開始されている。この51回目の図柄変動表示からは、変動時間は、図10(c)〜同図(e)に示すテーブル1を用いて決定される。テーブル1では、特図1の保留が満タンであれば、ハズレの図柄変動表示では、タイマ番号3の5秒の図柄変動表示になりやすい。一方、テーブル3を用いた場合には、特図2の保留数が満タンであれば、タイマ番号2の2秒の図柄変動表示になりやすく、変動時間に3秒の差が生じる。しかし、この3秒の差は、揺れ変動等によって調整することができる。また、そもそも、確変状態では、テーブル3に65秒の長い変動時間は用意されておらず、確率的に超短縮系の図柄変動表示を繰り返して保留を高速消化させ、遊技者に有利な状態を作り出すようになっているが、タイマ番号3の5秒の図柄変動表示が繰り返されることで、特殊状態の報知を行うことができる他、テーブルセット1を用いる正規ルートの確変状態(テーブル3を用いる場合)の方が、テーブルセット2を用いるイレギュラーな確変状態(テーブル1を用いる場合)よりも、保留の消化効率から見れば、遊技者にわずかに有利であると捉えることも可能である。
図42(i)に示す装飾図柄表示装置208には、ハズレの装飾図柄の組み合わせである「装飾4」−「装飾7」−「装飾6」が停止表示されている。
なお、大当り遊技の100回目の図柄変動表示がハズレであれば、テーブルセット1を用いる場合には、テーブル5から、必ずタイマ番号5が選択され、装飾図柄表示装置208では、バトルガセあおり2の演出が行われる。一方、テーブルセット2を用いた場合でも、テーブル1から、同じ変動時間のタイマ番号5が選択されれば、バトルガセあおり2の演出が行われる(図9(d)参照)。また、大当り遊技の100回目の図柄変動表示が大当りであれば、テーブルセット1を用いる場合には、テーブル5から、必ずタイマ番号7が選択され、装飾図柄表示装置208では、バトルA勝利の演出が行われる。一方、テーブルセット2を用いた場合でも、テーブル1から、同じ変動時間のタイマ番号7が選択されれば、バトルA勝利の演出が行われる(図9(d)参照)。さらに、テーブル1で、テーブル5にはない変動時間が選択された場合でも、例えば、タイマ番号4であれば、バトルガセあおり1の演出が行われ、その他の場合でも、演出による時間調整が行われる。
図43は、第2実施形態のパチンコ機において、特図1で特図Bに当選した場合の、アタッカの作動例を示す図である。
図43(a)〜同図(c)は、図38(2)〜同図(3)に示す例と同じであるため、説明は省略する。図43(d)では、最終ラウンドの15ラウンド目が開始される。この段階では、装飾図柄表示装置208には、老中のキャラクタが表示されたままであり、確変獲得を予定していない特図C又は特図Dの大当りの可能性が濃厚である。この状態で、第2のアタッカ(第二の可変入賞口235)が0.1秒の短時間開放を一回行う。ここでの0.1秒開放は、特図1における特図CおよびDの15ラウンドの開放ではないかと一瞬思わせる効果がある。
第2のアタッカの0.1秒の短時間開放の後、0.3秒の閉鎖期間を経て、図45(e)に示す装飾図柄表示装置208には、老中のキャラクタに代わって番長のキャラクタが登場し、第2のアタッカ(第二の可変入賞口235)が24、9秒の長時間開放を開始する。
図43(f)では、開放している第2のアタッカに入賞があった様子が示されており、同図(f)に示す装飾図柄表示装置208には、「確変」といった確変獲得を報知する文字表示がなされている。
次いで、本発明の第3実施形態について説明する。以下、これまで説明した実施形態との相違点を中心に説明する。
図44(a−1)は、第3実施形態のパチンコ機における特図1の停止図柄態様(第1の図柄態様)の一例を示したものであり、図44(a−2)は、第2実施形態のパチンコ機における特図2の停止図柄態様(第1の図柄態様)の一例を示したものである。
図44(a−1)にも図44(a−2)にも、図柄変動表示における停止図柄態様として「特図A」から「特図F」の6種類の特図が示されている。
第3実施形態でも、特図1の停止図柄態様と、特図2の停止図柄態様は共通している。また、第2実施形態と同じく第3実施形態でも、大当りはいずれも15ラウンドの確変大当り(特別大当り)であるが、特図2では大当り図柄は総て電サポ獲得を予定した確変大当り(特別大当り)であり、第2実施形態と同じである。一方、特図1では「特図A」と「特図B」のみが電サポ獲得を予定した確変大当り(特別大当り)であり、「特図C」と「特図D」は、電サポ獲得を予定していない確変大当り(特別大当り)である。
図44(b)は、特図1の大当り遊技中におけるアタッカの作動をまとめた図である。
特図1における特図Aは、1ラウンド〜14ラウンドまで、第一の可変入賞口234(第1のアタッカ)が25秒間開放し、15ラウンドでは、第二の可変入賞口235(第2のアタッカ)が25秒間開放する。
特図1における特図Bは、1ラウンド〜14ラウンドまで、第一の可変入賞口234(第1のアタッカ)が25秒間開放し、15ラウンドでは、第二の可変入賞口235(第2のアタッカ)が最初に0.1秒開放し、0.3秒の閉鎖期間を経て、24.9秒の開放を行う。
特図1における特図CおよびDは、1ラウンド〜14ラウンドまで、第一の可変入賞口234(第1のアタッカ)が25秒間開放し、15ラウンドでは、第二の可変入賞口235(第2のアタッカ)が0.1秒しか開放せず、ほとんど入賞の確率はない。
第3実施形態では、15ラウンド目に第二の可変入賞口235(第2のアタッカ)に入賞することで、第三の条件が成立し、大当り遊技後に電サポ状態(時短状態)が付与される。したがって、特図1の特図C,Dでは、電サポ獲得の可能性は0%ではないものの、その可能性は極めて低く、電サポ獲得を予定していない大当りである。一方、特図1の特図A,Bでは、第二の可変入賞口235(第2のアタッカ)の開放時間が十分にあり、電サポ獲得を予定した大当りである。
また、特図2における特図AおよびBの場合のアタッカの作動は、特図1における特図Aの場合のアタッカの作動と同じであり、特図2における特図CおよびDの場合のアタッカの作動は、特図1における特図Bの場合のアタッカの作動と同じである。したがって、特図2の大当り図柄(特図A〜D)ではいずれも、第二の可変入賞口235(第2のアタッカ)の開放時間が十分にあり、電サポ獲得を予定した大当りである。なお、特図2における特図A〜Dの場合のアタッカの作動総て、特図1における特図Aの場合のアタッカの作動と同じであってもよい。
図44(c)は、特図1で大当りした場合のテーブルセット選択テーブルを示す図であり、同図(b)は、特図2で大当りした場合のテーブルセット選択テーブルを示す図である。これらのテーブルも、主制御部300のROM306に記憶されている。
第3実施形態でも普図低確率状態では普図抽選は1/100の確率でしか当たらないため、電チューはほとんど開放せず、第2特図始動口232への入賞の確率は低いため、図44(c)に示すテーブルは、普図低確率(特図高確率普図低確率、特図低確率普図低確率)状態の場合に多く使用されるテーブルセット選択テーブルに相当する。図44(c)では、参考までに、特図1での大当り時の停止図柄に対応した、大当り遊技終了後の制御状態を示している。丸印は付きを表し、バツ印は無しを表す。
一方、普図高確率状態では、電チューがほとんど開放し、特図1における大当りよりも特図2における大当りの方が遊技者にとって有利なため、遊技者は第2特図始動口232を狙い、図44(d)に示すテーブルは、普図高確率(特図高確率普図高確率)状態の場合に多く使用されるテーブルセット選択テーブルに相当する。図44(d)では、参考までに、特図2での大当り時の停止図柄に対応した、大当り遊技終了後の制御状態を示している。
なお、図44(c)にしても図44(d)にしても、15ラウンド目に開放する第二の可変入賞口235に入賞しないと、電サポ付きにはならない。
図44(c)に示すテーブルおよび図44(d)に示すテーブルから、特図決定結果が、第2特図始動口232が長期間開放する大当り図柄であった場合には、テーブルセット1が選択され、特図決定結果が、第2特図始動口232が短期間開放しかしない大当り図柄であった場合には、テーブルセット2が選択される。
図45(a)は、テーブルセットで使用されるテーブルを説明するための図である。
第3実施形態では、大当り図柄が総て確変付きのため、特図低確率普図高確率状態は存在しない。このため、テーブルセットで使用されるテーブルには、テーブル1と、テーブル3と、テーブル5との3種類しかない。テーブル3は、本来、特図高確率普図高確率状態で使用されるテーブルであり、テーブル5は、本来、特図高確率普図高確率状態における転落直前状態で使用されるテーブルである。そして、第3実施形態では、テーブル1は、本来、特図低確率普図低確率状態で使用されるテーブルであり、特図高確率普図低確率状態で使用されるテーブルでもある。
図45(b)は、タイマ番号を説明するための図である。
この図45(b)に示す図は、図9(d)に示す図から、特図低確率普図高確率状態の演出態様を削除した図である。また、特図高確率普図低確率状態に応じて装飾図柄表示装置208(表示手段)で行われる演出態様は、同じ非電サポ状態である特図低確率普図低確率状態に応じて装飾図柄表示装置208で行われる演出態様と共通である。
図45(c)は、第3実施形態におけるテーブルセット1を説明するための図である。
第3実施形態におけるテーブルセット1は、大当り遊技終了後、電サポ状態に移行する場合に使用されるものである。大当り終了後、99回目の図柄変動表示までは、特図高確率普図高確率状態用のテーブル3が使用され、100回目の図柄変動表示、すなわち確変状態かつ電サポ状態最後の図柄変動表示では、テーブル5が使用される。101回目の図柄変動表示が開始されるときには、非確変状態かつ非電サポ状態に移行しており、特図低確率普図低確率状態用のテーブル1が使用される。
図45(d)は、第3実施形態におけるテーブルセット2を説明するための図である。
第3実施形態におけるテーブルセット2は、大当り遊技終了後、非電サポ状態のままである場合に使用されるものである。すなわち、特図1において特図Cあるいは特図Dに当選した場合は、テーブル1を設定するだけであり、次回の大当り遊技が終了するまで、テーブル1は継続して使用される。このため、第1実施形態や第2実施形態に比べると、特殊状態中は違和感となる演出が多くなったり、演出に偏りが出たりする。
以上説明した第1実施形態〜第3実施形態のパチンコ機では、変動時間の一部流用により遊技状態と、テーブルセット(変動時間を決定する際に用いるデータ)との関係がイレギュラーとなる場合であっても、違和感を低減する効果と、その効果の真逆になる、イレギュラーとなった場合でも面白い挙動を示す効果との双方の効果を奏する。
すなわち、変動時間による演出の違和感を防止できる場合がある。より具体的には、一部の変動時間を利用することにより、遊技状態とテーブルセットとの関係がイレギュラーになったとしても、違和感がない演出を行うことができる場合がある。一方、遊技状態とテーブルセットとの関係がイレギュラーであることを演出に利用して、遊技の興趣を向上させることができる場合もある。
また、大当り図柄は、遊技状態と関連するものであるため、大当り図柄と、テーブルセットを対応付けることができる。また、イレギュラーとなるテーブルセットを選択することで遊技にメリハリをつけることができる場合がある。また、大当り遊技状態中は、アタッカに遊技球を入賞させるため遊技球を発射している状態である。よって第三の条件を成立させやすい場合がある。
なお、上記実施形態では、遊技状態が切り替わる前に専用のテーブル(例えば、テーブル5やテーブル4)を使用しているが、テーブルセットにより遊技状態の切り替わり時の1回転目に専用のテーブルを使用してもよい。
また、装飾図柄表示装置208(演出表示手段)による演出を例にとって説明したが、可動体や、ランプ、音声による演出に適用してもよい。
また、専用のサブ演出モードを用い、変動時間に関する違和感をなくしつつ、特殊な状態であることを報知できる演出を行うようにしてもよい。
また、可動体の動作確率もイレギュラー状態下では控える構成であってもよいし、逆に出現率を上げてイレギュラー状態の報知を行うようにしてもよい。すなわち、違和感なくす、もしくはあえて報知して目立たせる、のいずれかの効果を優先して設定すればよい。
また、電サポが付かない大当り図柄が停止されると、大当り遊技開始前の遊技状態が特図低確率普図低確率状態であった場合には、大当り遊技終了後も普図低確率状態(非電サポ状態)を維持するようにし、大当り遊技開始前の遊技状態が特図高確率普図低確率状態(電サポ状態)であった場合には、普図高確率状態に移行するようにしてもよい。また、電サポが付かない大当り図柄は、主に普図高確率状態で抽選される特図2では選ばれない図柄にしてもよい。こうする場合には、大当り図柄と大当り時の遊技状態により、大当り遊技後の遊技状態を決定し(結果として異なる場合があるが)、大当り終了後の変動時間グループ(テーブルセット)を決めるようにしてもよい。
また、第1実施形態〜第3実施形態のように、大当り図柄のみにより大当り遊技後の遊技状態を決定してもよい。さらに、大当り遊技終了後以外は、回転数により遊技状態を決定しているが、小当り図柄等で決定する構成を含んでいてもよい。
さらに、イレギュラーが確実に生じないように構成してもよい。例えば、第2実施形態において、第三の条件が成立し(特図1における特図C又はDの当選)、かつ第一の条件も成立(第二の可変入賞口235(第2のアタッカ)への入賞)する特殊状態(イレギュラー状態)は、第二の可変入賞口235(所定の入賞領域)が第一の条件下では入賞不可能な構成(例えば、開放しない、あるいは15ラウンドに到達しない等)にしてもよい。
また、いずれの実施形態も、15ラウンドでは第二の可変入賞口235(第2のアタッカ)が開放するが、この第2のアタッカを廃止し、第一の可変入賞口234(第1のアタッカ)のみとしてもよい。この場合には、右打ちは必要なくなり、15ラウンド目に第一の可変入賞口234に入賞することで、第三の条件が成立する。また、反対に、第1のアタッカを廃止し、第二の可変入賞口235(第2のアタッカ)のみとしてもよい。この場合には、大当り遊技中は、常に右打ちの必要があり、15ラウンド目に第二の可変入賞口235に入賞することで、第三の条件が成立する。
図46は、本発明を適用可能な封入式のパチンコ機の正面図である。
図46に示す封入式のパチンコ機900では、所定数の遊技媒体(例えば、遊技球)を遊技台内部で循環させる。すなわち、発射手段901から遊技領域902に発射された遊技媒体が、遊技領域902から排出されて再び発射手段901へ供給可能としている。また、遊技媒体の数(賞球、貸球、総持玉数等)の情報や、その他の情報を表示する表示手段903が遊技台前面の遊技領域902の下方に配設されており、図1に示す上皿126や下皿128は設けられていない。
以上説明したように、図46に示すパチンコ機900は、球を封入し、封入した球をパチンコ機内で循環させて使用するものであって、封入した球を発射球として使用し、球の払出はクレジットによって実行されるものであってもよい。
以上の記載では、
『図柄変動表示を少なくとも実行可能な図柄表示手段(例えば、第1特図表示装置212,第2特図表示装置214)と、
複数の変動時間(例えば、タイマ番号)の中から一の変動時間を少なくとも決定可能な変動時間決定手段(例えば、特図関連抽選処理(ステップS229,231)を実行する主制御部300のCPU304)と、
複数の変動時間テーブルと、
を備えた遊技台であって、
前記変動時間とは、前記図柄変動表示の実行時間のことであり、
前記複数の変動時間テーブルのうちの少なくとも一つは、第一の変動時間テーブル(例えば、テーブルセット2あるいはテーブル2)であり、
前記複数の変動時間テーブルのうちの少なくとも一つは、第二の変動時間テーブル(例えば、テーブルセット1あるいはテーブル3)であり、
複数の遊技状態のうちの少なくとも一つは、第一の遊技状態(例えば、特図低確率普図高確率状態)であり、
前記第一の遊技状態は、第一の期間(例えば、大当り遊技が終了してから50回の図柄変動が行われる期間)において少なくとも実行可能な遊技状態であり、
前記第一の遊技状態は、第二の期間(例えば、大当り遊技が終了してから50回の図柄変動が行われる期間)において少なくとも実行可能な遊技状態であり、
前記変動時間決定手段は、前記第一の期間(例えば、大当り遊技が終了してから50回の図柄変動が行われる期間)における前記第一の遊技状態(例えば、特図低確率普図高確率状態)では、前記第一の変動時間テーブル(例えば、テーブル2)から前記変動時間を少なくとも決定可能なものであり、
前記変動時間決定手段は、前記第二の期間(例えば、大当り遊技が終了してから50回の図柄変動が行われる期間)における前記第一の遊技状態(例えば、特図低確率普図高確率状態)では、前記第二の変動時間テーブル(例えば、テーブル3)から前記変動時間を少なくとも決定可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。』について説明した。
従来の遊技台によれば、遊技状態と、図柄変動の変動時間とのバランスを取ることが難しく、同じ遊技状態における同じ期間であっても、遊技者が、自分が予想する現在の状況にしては、変動時間が長すぎる、あるいは短すぎる、といった違和感を感じたり、遊技者が、間違った状況を予想し続けてしまうことがある。
この遊技台によれば、同じ遊技状態における同じ期間であっても、他の条件によって、変動時間を決定する際に用いるテーブルが異なる場合がある。しかしながら、テーブルが異なっても、テーブルに含まれる変動時間を同じ時間や似たような時間にしておくことで、変動時間やその変動時間に応じた演出内容の差異に対して、遊技者の違和感を生じにくくすることができる。一方、テーブルに含まれる変動時間を差異がわかる程度に異ならせておくと、他の条件の成立の有無を、遊技者に気付かせることができる場合もある。
また、『前記複数の変動時間のうちの少なくとも一つは、第一の変動時間(例えば、タイマ番号6)であり、
前記複数の変動時間のうちの少なくとも一つは、第二の変動時間(例えば、タイマ番号8)であり、
前記第一の変動時間(例えば、タイマ番号6)は、前記第一の変動時間テーブル(例えば、テーブル2)に少なくとも含まれるものであり、
前記第一の変動時間(例えば、タイマ番号6)は、前記第二の変動時間テーブル(例えば、テーブル3)に少なくとも含まれるものであり、
前記第二の変動時間(例えば、タイマ番号8)は、前記第一の変動時間テーブル(例えば、テーブル2)に少なくとも含まれるものであり、
前記第二の変動時間(例えば、タイマ番号8)は、前記第二の変動時間テーブル(例えば、テーブル3)に少なくとも含まれないものである、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
また、『前記複数の遊技状態のうちの少なくとも一つは、第二の遊技状態(例えば、特図高確率普図高確率状態)であり、
前記第二の遊技状態は、第三の期間(例えば、大当り遊技が終了してから100回の図柄変動が行われる期間)において少なくとも実行可能な遊技状態であり、
前記第二の遊技状態は、第四の期間(例えば、大当り遊技が終了してから100回の図柄変動が行われる期間)において少なくとも実行可能な遊技状態であり、
前記変動時間決定手段は、前記第三の期間(例えば、大当り遊技が終了してから100回の図柄変動が行われる期間)における前記第二の遊技状態(例えば、特図高確率普図高確率状態)では、前記第一の変動時間テーブル(例えば、テーブル2)から前記変動時間を少なくとも決定可能なものであり、
前記変動時間決定手段は、前記第四の期間(例えば、大当り遊技が終了してから100回の図柄変動が行われる期間)における前記第二の遊技状態(例えば、特図高確率普図高確率状態)では、前記第二の変動時間テーブル(例えば、テーブル3)から前記変動時間を少なくとも決定可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
また、『前記第一の遊技状態は、第一の条件(例えば、特図C又はDの大当りに当選)が成立した後で、第三の条件(例えば、15R目に第二のアタッカに入賞)が成立しなかった場合に、前記第一の期間(例えば、大当り遊技が終了してから50回の図柄変動が行われる期間)において少なくとも実行可能な遊技状態であり、
前記第一の遊技状態は、第二の条件(例えば、特図A又はBの大当りに当選)が成立した後で、前記第三の条件(例えば、15R目に第二のアタッカに入賞)が成立しなかった場合に、前記第二の期間(例えば、大当り遊技が終了してから50回の図柄変動が行われる期間)において少なくとも実行可能な遊技状態であり、
前記第二の遊技状態(例えば、特図高確率普図高確率状態)は、前記第一の条件(例えば、特図C又はDの大当りに当選)が成立した後で、前記第三の条件(例えば、15R目に第二のアタッカに入賞)が成立した場合に、前記第三の期間(例えば、大当り遊技が終了してから100回の図柄変動が行われる期間)において少なくとも実行可能な遊技状態であり、
前記第二の遊技状態(例えば、特図高確率普図高確率状態)は、前記第二の条件(例えば、特図A又はBの大当りに当選)が成立した後で、前記第三の条件(例えば、15R目に第二のアタッカに入賞)が成立した場合に、前記第四の期間(例えば、大当り遊技が終了してから100回の図柄変動が行われる期間)において少なくとも実行可能な遊技状態であり、
前記第一の条件は、前記第二の条件と異なる条件であり、
前記第一の期間は、前記第二の期間と同じ期間(例えば、大当り遊技が終了してから50回の図柄変動が行われる期間)であり、
前記第三の期間は、前記第四の期間と同じ期間(例えば、大当り遊技が終了してから100回の図柄変動が行われる期間)である、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
また、『前記遊技台は、パチンコ機であり、
当否判定を少なくとも実行可能な当否判定手段(例えば、特図関連抽選処理(ステップS229,231)を実行する主制御部300のCPU304)を備え、
前記図柄変動表示は、図柄の変動を開始した後で、前記当否判定の結果に応じた図柄態様を少なくとも停止表示可能なものであり、
前記図柄変動表示は、前記当否判定の結果が大当りの場合には、第一の図柄態様(例えば、特図C又はD)を少なくとも停止表示可能なものであり、
前記図柄変動表示は、前記当否判定の結果が大当りの場合には、第二の図柄態様(例えば、特図A又はB)を少なくとも停止表示可能なものであり、
前記第二の図柄態様は、前記第一の図柄態様と少なくとも異なる図柄態様であり、
前記第一の条件は、前記第一の図柄態様が停止表示された場合に少なくとも成立可能な条件(例えば、特図C又はDの大当りに当選)であり、
前記第二の条件は、前記第二の図柄態様が停止表示された場合に少なくとも成立可能な条件(例えば、特図A又はBの大当りに当選)であり、
前記第三の条件は、大当り遊技の実行中において少なくとも成立可能な条件(例えば、15R目に第二のアタッカに入賞)である、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
また、『前記大当り遊技の実行中における第五の期間(例えば、所定ラウンドの期間であって実施形態では15ラウンドの期間)に遊技球が少なくとも入賞可能な入賞領域(例えば、第二の可変入賞口235(第2のアタッカ))を備え、
前記第三の条件は、前記第五の期間に遊技球が前記入賞領域に入賞した場合に成立するものであり、
前記第三の条件は、前記第五の期間に遊技球が前記入賞領域に入賞しなかった場合に成立しないものである、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
また、『前記第三の条件(例えば、15R目に第二のアタッカに入賞)は、前記第一の条件(例えば、特図C又はDの大当りに当選)が成立した後よりも前記第二の条件(例えば、15R目に第二のアタッカに入賞)が成立した後の方が成立しやすい条件である、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
また、『図柄変動を少なくとも表示可能な図柄表示手段(例えば、第1特図表示装置212,第2特図表示装置214)と、
前記図柄変動の時間(以下、「変動時間」という。)を複数のグループに分けて少なくとも記憶可能な記憶手段(例えば、主制御部300のROM306)と、
前記記憶手段に記憶されている変動時間の中から一の変動時間を決定する変動時間決定手段(例えば、特図関連抽選処理(ステップS229,231)を実行する主制御部300のCPU304)と、
複数の遊技状態のうちのいずれかの遊技状態を少なくとも開始可能な制御手段(例えば、特図状態更新処理(ステップS225,227)を実行する主制御部300のCPU304)と、
を備え、
前記複数のグループそれぞれは、一または複数の変動時間(例えば、タイマ番号)を含むものであり、
前記複数のグループのうちの少なくとも一のグループは、第二のグループ(例えば、テーブルセット1)であり、
前記複数のグループのうちの少なくとも一のグループは、第一のグループ(例えば、テーブルセット2)であり、
前記複数の遊技状態のうちの少なくとも一の遊技状態は、第二の遊技状態(例えば、特図高確率普図高確率状態)であり、
前記複数の遊技状態のうちの少なくとも一の遊技状態は、第一の遊技状態(例えば、特図低確率普図高確率状態)であり、
前記第二の遊技状態は、前記第一の遊技状態とは少なくとも異なる遊技状態であり、
前記第二の遊技状態は、第二の条件(例えば、特図A又はBの大当りに当選)および第三の条件(例えば、15R目に第二のアタッカに入賞)が成立した場合に、少なくとも開始可能な遊技状態であり、
前記第一の遊技状態は、前記第二の条件が成立し、かつ、前記第三の条件が成立しなかった場合(以下、この場合の状態を「第一の特殊状態」という。)に、少なくとも開始可能な遊技状態であり、
前記第一の遊技状態は、第一の条件(例えば、特図C又はDの大当りに当選)が成立した場合に、少なくとも開始可能な遊技状態であり、
前記第二の遊技状態は、第七の期間(例えば、大当り遊技が終了してから100回の図柄変動が行われる期間)、継続可能な遊技状態であり、
前記第一の遊技状態は、第六の期間(例えば、大当り遊技が終了してから50回の図柄変動が行われる期間)、継続可能な遊技状態であり、
前記第六の期間は、前記第七の期間の少なくとも一部の期間であり、
前記第三の条件は、前記第二の条件が成立する前よりも、前記第二の条件が成立した後の方が成立しやすい条件であり、
前記変動時間決定手段は、前記第二の遊技状態(例えば、特図高確率普図高確率状態)では、前記第二のグループから前記変動時間を少なくとも決定可能なものであり、
前記変動時間決定手段は、前記第一の条件の成立による前記第一の遊技状態(例えば、特図低確率普図高確率状態)では、前記第一のグループから変動時間を少なくとも決定可能なものであり、
前記変動時間決定手段は、前記第一の特殊状態(例えば、特図A又はBの大当りでありながらも15R目に第二のアタッカに未入賞の状態)を経由した前記第一の遊技状態(例えば、特図低確率普図高確率状態)では、前記第二のグループから前記変動時間を少なくとも決定可能なものであり、
前記第二のグループに含まれる一または複数の変動時間(例えば、テーブル3に含まれるタイマ番号)は、前記第一のグループに含まれる変動時間(例えば、テーブル2に含まれるタイマ番号)のうちの少なくとも一部の変動時間と同じ変動時間である、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
ここで、前記変動時間決定手段は、前記第二の条件が成立した場合に、前記第二のグループから前記変動時間を少なくとも決定可能なものであり、
前記変動時間決定手段は、前記第一の条件が成立した場合に、前記第一のグループから変動時間を少なくとも決定可能なものであってもよい。すなわち、前記変動時間決定手段は、前記第二の条件の成立の有無に関わらず、前記第二の条件が成立した場合に、前記第二のグループから前記変動時間を少なくとも決定可能なものである。
また、前記変動時間決定手段は、前記第三の条件が不成立による前記第一の遊技状態では、前記第二のグループから前記変動時間を少なくとも決定可能なものであってもよい。
さらに、前記第六の期間は、前記第七の期間よりも短い期間であってもよい。
また、『前記第一の遊技状態は、前記第一の条件が成立し、かつ、前記第三の条件が成立しなかった場合(例えば、特図C又はDの大当りに当選し、かつ15R目に第二のアタッカに未入賞)に、少なくとも開始可能な遊技状態であり、
前記第二の遊技状態は、前記第一の条件が成立し、かつ、前記第三の条件が成立した場合(以下、この場合の状態を「第二の特殊状態」という。)に、少なくとも開始可能な遊技状態であり、
前記第三の条件は、前記第一の条件が成立した後よりも、前記第二の条件が成立した後の方が成立しやすい条件であり、
前記変動時間決定手段は、前記第二の特殊状態(例えば、特図C又はDの大当りでありながらも15R目に第二のアタッカに入賞の状態)を経由した前記第二の遊技状態では、前記第二のグループから前記変動時間を少なくとも決定可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
ここで、「図柄変動を少なくとも表示可能な図柄表示手段と、
前記図柄変動の時間(以下、「変動時間」という。)を複数のグループに分けて少なくとも記憶可能な記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されている変動時間の中から一の変動時間を決定する変動時間決定手段と、
複数の遊技状態のうちのいずれかの遊技状態を少なくとも開始可能な制御手段と、
を備え、
前記複数のグループそれぞれは、一または複数の変動時間を含むものであり、
前記複数のグループのうちの少なくとも一のグループは、第二のグループであり、
前記複数のグループのうちの少なくとも一のグループは、第一のグループであり、
前記複数の遊技状態のうちの少なくとも一の遊技状態は、第二の遊技状態であり、
前記複数の遊技状態のうちの少なくとも一の遊技状態は、第一の遊技状態であり、
前記第二の遊技状態は、前記第一の遊技状態とは少なくとも異なる遊技状態であり、
前記第二の遊技状態は、第二の条件および第三の条件が成立した場合に、少なくとも開始可能な遊技状態であり、
前記第一の遊技状態は、第一の条件が成立し、かつ、前記第三の条件が成立しなかった場合に、少なくとも開始可能な遊技状態であり、
前記第二の遊技状態は、前記第一の条件が成立し、かつ、前記第三の条件が成立した場合(以下、この場合の状態を「特殊状態」という。)に、少なくとも開始可能な遊技状態であり、
前記第二の遊技状態は、第七の期間、継続可能な遊技状態であり、
前記第一の遊技状態は、第六の期間、継続可能な遊技状態であり、
前記第六の期間は、前記第七の期間の少なくとも一部の期間であり、
前記第三の条件は、前記第一の条件が成立した後よりも、前記第二の条件が成立した後の方が成立しやすい条件であり、
前記変動時間決定手段は、前記第二の遊技状態では、前記第二のグループから前記変動時間を少なくとも決定可能なものであり、
前記変動時間決定手段は、前記特殊状態を経由した前記第二の遊技状態では、前記第二のグループから前記変動時間を少なくとも決定可能なものである、
前記変動時間決定手段は、前記第一の遊技状態では、前記第一のグループから変動時間を少なくとも決定可能なものであり、
前記第二のグループに含まれる一または複数の変動時間は、前記第一のグループに含まれる変動時間の少なくとも一部の変動時間と同じ変動時間である、
ことを特徴とする遊技台。」であってもよい。
また、『複数種類の当否判定結果のうちの一の当否判定結果を少なくとも導出可能な当否判定手段(例えば、特図関連抽選処理(ステップS229,231)を実行する主制御部300のCPU304)と、
前記当否判定結果に応じた図柄態様を少なくとも決定可能な図柄決定手段(例えば、特図関連抽選処理(ステップS229,231)を実行する主制御部300のCPU304)と、
を備え、
前記図柄表示手段は、前記図柄変動を表示した後で、前記図柄決定手段が決定した図柄態様を少なくとも停止表示可能なものであり、
前記複数種類の当否判定結果のうちの一の当否判定結果は、大当りの当否判定結果であり、
前記制御手段は、前記図柄表示手段に前記大当りの当否判定結果に応じた大当り図柄態様が停止表示された後で、大当り遊技状態を少なくとも開始可能なものであり、
前記大当り図柄態様として、複数種類の図柄態様が用意されており、
前記複数種類の図柄態様のうちの少なくとも一の図柄態様は、第二の図柄態様(例えば、図5(a−1)に示す特図A又はB)であり、
前記複数種類の図柄態様のうちの少なくとも一の図柄態様は、第一の図柄態様(例えば、図5(a−1)に示す特図C又はD)であり、
前記第二の図柄態様は、前記第一の図柄態様とは異なる図柄態様であり、
前記第二の条件は、前記図柄決定手段が前記第二の図柄態様を決定することを少なくとも一つの成立要件として、成り立つものであり、
前記第一の条件は、前記図柄決定手段が前記第一の図柄態様を決定することを少なくとも一つの成立要件として、成り立つものであり、
前記第三の条件は、前記大当り遊技状態の継続中に少なくとも成立可能とされる条件である、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
なお、前記第六の期間は、当否判定の結果によっては短くなる場合があってもよい。
また、『前記大当り遊技状態の継続中のうちの少なくとも一部の期間に限って入賞が許容される入賞領域(例えば、第二の可変入賞口235(第2のアタッカ))を備え、
前記第三の条件は、前記入賞領域に遊技球が少なくとも入賞したことを少なくとも一つの成立要件として、成り立つものである、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
また、『前記第二の遊技状態は、前記第一の遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
また、『前記図柄表示手段は、複数の図柄表示手段であり、
前記複数の図柄表示手段のうちの少なくとも一の図柄表示手段は、第一の図柄表示手段(例えば、第1特図表示装置212)であり、
前記複数の図柄表示手段のうちの少なくとも一の図柄表示手段は、第二の図柄表示手段(例えば、第2特図表示装置214)であり、
前記第一の図柄表示手段は、第一の図柄変動(例えば、特図1の図柄変動)を少なくとも表示可能なものであり、
前記第二の図柄表示手段は、第二の図柄変動(例えば、特図2の図柄変動)を少なくとも表示可能なものであり、
前記第二の図柄変動は、前記第一の図柄変動よりも優先して実行可能な図柄変動であり、
前記第二の遊技状態は、少なくとも電サポ状態であり、
前記第二の遊技状態は、少なくとも確変状態であり、
前記第一の遊技状態は、少なくとも電サポ状態であり、
前記第一の遊技状態は、少なくとも非確変状態であり、
前記第七の期間は、前記大当り遊技状態が終了してから少なくとも開始される期間であり、
前記第六の期間は、前記大当り遊技状態が終了してから少なくとも開始される期間である、
ことを特徴とする遊技台(例えば、第1実施形態の遊技台)。』についても説明した。
ここで、前記確変状態は、前記当否判定手段が前記大当りの当否判定結果を、前記非確変状態よりも導出しやすい状態であってもよい。
また、遊技球の入賞が容易な入賞容易状態と遊技球の入賞が困難な入賞困難状態との間で入賞開口の大きさを変えることが可能な可変始動領域を備え、
前記電サポ状態は、前記可変始動領域が前記入賞容易状態に、前記非電サポ状態よりもなりやすい状態であってもよい。
また、『前記図柄表示手段は、複数の図柄表示手段であり、
前記複数の図柄表示手段のうちの少なくとも一の図柄表示手段は、第一の図柄表示手段(例えば、第1特図表示装置212)であり、
前記複数の図柄表示手段のうちの少なくとも一の図柄表示手段は、第二の図柄表示手段(例えば、第2特図表示装置214)であり、
前記第一の図柄表示手段は、第一の図柄変動(例えば、特図1の図柄変動)を少なくとも表示可能なものであり、
前記第二の図柄表示手段は、第二の図柄変動(例えば、特図2の図柄変動)を少なくとも表示可能なものであり、
前記第二の図柄変動は、前記第一の図柄変動よりも優先して実行可能な図柄変動であり、
前記第二の遊技状態は、少なくとも電サポ状態であり、
前記第二の遊技状態は、少なくとも確変状態であり、
前記第一の遊技状態は、少なくとも非電サポ状態であり、
前記第一の遊技状態は、少なくとも確変状態であり、
前記第七の期間は、前記大当り遊技状態が終了してから少なくとも開始される期間であり、
前記第六の期間は、前記大当り遊技状態が終了してから少なくとも開始される期間である、
ことを特徴とする遊技台(例えば、第3実施形態の遊技台)。』についても説明した。
また、『前記複数の遊技状態のうちの少なくとも一の遊技状態は、第三の遊技状態(例えば、特図低確率普図低確率状態)であり、
前記第三の遊技状態は、少なくとも非電サポ状態であり、
前記第三の遊技状態は、少なくとも非確変状態であり、
前記制御手段は、前記第七の期間が終了した場合に、前記第三の遊技状態を少なくとも開始可能なものであり、
前記制御手段は、前記第六の期間が終了した場合に、前記第三の遊技状態を少なくとも開始可能なものであり、
前記変動時間決定手段は、前記第二の遊技状態を経由して前記第三の遊技状態が開始された場合に、前記第二のグループから変動時間を少なくとも決定可能なものであり、
前記変動時間決定手段は、前記第一の遊技状態を経由して前記第三の遊技状態が開始された場合に、前記第一のグループから変動時間を少なくとも決定可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
また、『遊技領域と、
前記遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、
を備え、
前記遊技領域は、第一の領域(例えば、右領域)を有するものであり、
前記遊技領域は、第二の領域(例えば、左領域)を有するものであり、
電サポ状態は、前記第一の領域に向けて遊技球を発射することを推奨する状態であり、
非電サポ状態は、前記第二の領域に向けて遊技球を発射することを推奨する状態である、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
すなわち、前記第一の領域に向けて遊技球を発射する第一の打ち方(例えば、右打ち)と、前記第二の領域に向けて遊技球を発射する第二の打ち方(例えば、左打ち)とが用意された遊技台であってもよい。
また、前記第二の領域は、前記遊技領域の全領域であってもよい。
また、演出を少なくとも表示可能な演出表示手段を備え、
前記演出表示手段は、前記第一の領域と前記第二の領域との間に配置されたものであってもよい。
さらに、前記入賞領域は、前記第一の領域に設けられたものであってもよい。
また、以上の記載では、
『 図柄変動表示を少なくとも実行可能な図柄表示手段[例えば、第1特図表示装置212、第2特図表示装置214]と、
複数の変動時間の中から一の変動時間を少なくとも決定可能な変動時間決定手段[例えば、ステップS229,S231を実行する主制御部300のCPU304]と、
複数の変動時間テーブル[例えば、図10〜図12に示すテーブル1〜5]と、
複数の大当り遊技のうちの一の大当り遊技を少なくとも開始可能な制御手段[例えば、主制御部300のCPU304]と、
を備えた遊技台であって、
前記図柄表示手段は、前記図柄変動表示の後で当否判定の結果に対応した図柄を確定表示する手段であり、
前記変動時間とは、前記図柄変動表示の変動時間のことであり、
前記複数の大当り遊技のうちの少なくとも一つは、第一の大当り遊技[例えば、14R大当り遊技]であり、
前記複数の大当り遊技のうちの少なくとも一つは、第二の大当り遊技[例えば、15R大当り遊技]であり、
前記第一の大当り遊技は、第一の図柄[例えば、特図1における特図C]が確定表示された後で少なくとも開始される遊技であり、
前記第二の大当り遊技は、第二の図柄[例えば、特図1における特図A]が確定表示された後で少なくとも開始される遊技であり、
前記第二の図柄は、前記第一の図柄と異なる図柄であり、
前記制御手段は、複数の遊技状態のうちの一の遊技状態を少なくとも開始可能な手段であり、
前記複数の遊技状態のうちの少なくとも一つは、第一の遊技状態[例えば、非確変状態電サポ状態あるいは非確変状態非電サポ状態]であり、
前記複数の遊技状態のうちの少なくとも一つは、第二の遊技状態[例えば、確変状態電サポ状態]であり、
前記第二の遊技状態は、前記第一の遊技状態と異なる遊技状態であり、
前記第一の遊技状態は、前記第一の大当り遊技が終了した後で少なくとも開始される遊技状態であり、
前記第一の遊技状態は、前記第二の大当り遊技の実行中に第一の条件[例えば、第二の可変入賞口235に入賞]が成立しなかった場合に少なくとも開始される遊技状態であり、
前記第二の遊技状態は、前記第二の大当り遊技の実行中に前記第一の条件が成立した場合に少なくとも開始される遊技状態であり、
前記複数の変動時間テーブルのうちの少なくとも一つは、第一の変動時間テーブル[例えば、テーブル4あるいはテーブル1]であり、
前記複数の変動時間テーブルのうちの少なくとも一つは、第二の変動時間テーブル[例えば、テーブル3あるいはテーブル5]であり、
前記第一の変動時間テーブルは、前記第二の変動時間テーブルと異なるテーブルであり、
前記第一の変動時間テーブルは、前記第一の大当り遊技が終了して開始された前記第一の遊技状態において少なくとも使用されるテーブルであり、
前記第二の変動時間テーブルは、前記第一の条件が成立して開始された前記第二の遊技状態において少なくとも使用されるテーブルであり、
前記第二の変動時間テーブルは、前記第一の条件が成立せずに開始された前記第一の遊技状態において少なくとも使用されるテーブルである、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
また、
『 前記第一の変動時間テーブルは、前記第一の大当り遊技が終了して開始された前記第一の遊技状態における第一の期間[例えば、大当り遊技後、50回の図柄変動表示が行われる間]にわたって少なくとも使用されるテーブルであり、
前記第二の変動時間テーブルは、前記第一の条件が成立して開始された前記第二の遊技状態における第二の期間[例えば、大当り遊技後、50回の図柄変動表示が行われる間]にわたって少なくとも使用されるテーブルであり、
前記第二の変動時間テーブルは、前記第一の条件が成立せずに開始された前記第一の遊技状態における前記第二の期間にわたって少なくとも使用されるテーブルであり、
前記第一の期間は、前記第二の期間と同じ期間である、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
また、
『 前記第一の変動時間テーブルは、前記第一の大当り遊技が終了して開始された前記第一の遊技状態における第一の期間[例えば、大当り遊技後、50回転目あるいは51回転目以降]にわたって少なくとも使用されるテーブルであり、
前記第二の変動時間テーブルは、前記第一の条件が成立して開始された前記第二の遊技状態における第二の期間[例えば、大当り遊技後、1〜99回転目あるいは100回転目]にわたって少なくとも使用されるテーブルであり、
前記第二の変動時間テーブルは、前記第一の条件が成立せずに開始された前記第一の遊技状態における前記第二の期間にわたって少なくとも使用されるテーブルであり、
前記第一の期間は、前記第二の期間と異なる期間である、
ことを特徴とする遊技台。』
また、
『 前記複数の変動時間のうちの少なくとも一つは、第一の変動時間[例えば、12秒、65秒]であり、
前記複数の変動時間のうちの少なくとも一つは、第二の変動時間[例えば、1、2、10、30秒]であり、
前記第一の変動時間は、前記第一の変動時間テーブル[例えば、テーブル4]に少なくとも含まれる変動時間であり、
前記第一の変動時間は、前記第二の変動時間テーブル[例えば、テーブル3]に少なくとも含まれない変動時間であり、
前記第二の変動時間は、前記第一の変動時間テーブルに少なくとも含まれない変動時間であり、
前記第二の変動時間は、前記第二の変動時間テーブルに少なくとも含まれる変動時間である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記複数の変動時間のうちの少なくとも一つは、第一の変動時間[例えば、1、5、10、30、60、65秒]であり、
前記複数の変動時間のうちの少なくとも一つは、第二の変動時間[例えば、12、35秒]であり、
前記第一の変動時間は、前記第一の変動時間テーブル[例えば、テーブル1]に少なくとも含まれる変動時間であり、
前記第一の変動時間は、前記第二の変動時間テーブル[例えば、テーブル5]に少なくとも含まれない変動時間であり、
前記第二の変動時間は、前記第一の変動時間テーブルに少なくとも含まれる変動時間であり、
前記第二の変動時間は、前記第二の変動時間テーブルに少なくとも含まれる変動時間である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記遊技台は、パチンコ機[例えば、図1等に示すパチンコ機100]であり、
遊技球が少なくとも入賞可能な入賞領域[例えば、第二の可変入賞口235]を備え、
前記第一の条件は、遊技球が前記入賞領域に入賞した場合に成立する条件であり、
前記第一の条件は、遊技球が前記入賞領域に入賞しなかった場合に成立しない条件である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
以下、これまで説明したことも含めて付記する。
(付記1)
図柄変動表示を少なくとも実行可能な図柄表示手段と、
前記図柄変動表示の時間(以下、「変動時間」という。)を複数のグループに分けて少なくとも記憶可能な記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されている変動時間の中から一の変動時間を決定する変動時間決定手段と、
複数の遊技状態のいずれかの遊技状態に少なくとも制御可能な制御手段と、
を備え、
前記複数のグループは、それぞれ一または複数の変動時間が少なくとも記憶可能とされており、
前記複数のグループのうちの少なくとも一のグループは、第二のグループであり、
前記複数のグループのうちの少なくとも一のグループは、第一のグループであり、
前記複数の遊技状態のうちの少なくとも一の遊技状態は、第二の遊技状態であり、
前記複数の遊技状態のうちの少なくとも一の遊技状態は、第一の遊技状態であり、
前記第二の遊技状態は、前記第一の遊技状態と少なくとも異なる遊技状態であり、
前記制御手段は、第二の条件および第三の条件が成立した場合は、前記第二の遊技状態に少なくとも制御可能なものであり、
前記制御手段は、前記第二の条件が成立し、かつ、前記第三の条件が成立しなかった場合(以下、「第一の特殊状態」という。)は、前記第一の遊技状態に少なくとも制御可能なものであり、
前記制御手段は、第一の条件が成立した場合には、前記第一の遊技状態を第六の期間で少なくとも制御可能なものであり、
前記制御手段は、前記第二の遊技状態を第七の期間で少なくとも制御可能なものであり、
前記制御手段は、前記第一の特殊状態を経由した前記第一の遊技状態を前記第六の期間で少なくとも制御可能なものであり、
前記第二の条件が成立した場合は、前記第三の条件を容易に成立させるための要件を満たすことが可能に構成されており、
前記第六の期間は、前記第七の期間の少なくとも一部の期間であり、
前記変動時間決定手段は、前記第一の条件の成立による前記第一の遊技状態では、前記第一のグループから変動時間を少なくとも決定可能なものであり、
前記変動時間決定手段は、前記第二の遊技状態では、前記第二のグループから前記変動時間を少なくとも決定可能なものであり、
前記変動時間決定手段は、前記第一の特殊状態を経由した前記第一の遊技状態では、前記第二のグループから前記変動時間を少なくとも決定可能なものであり、
前記第二のグループに含まれる一または複数の変動時間として、前記第一のグループに含まれる変動時間の少なくとも一部の変動時間を含んでいる、
ことを特徴とする遊技台。
なお、前記第三の条件を達成するためだけの専用の入賞領域を設けてもよいし、アタッカと共通としてもよい。
また、ラウンド振分において、14Rで入賞すれば、第二の遊技状態確定のような条件で、第一の条件時には13Rで終了するような構成であってもよい。
イレギュラーが関連する切り替わりの部分では特定の予告の出現を控えたり、所定の変動時間の選択を行わなかったりしてもよい。
(付記2)
付記1記載の遊技台であって、
前記制御手段は、前記第一の条件が成立し、かつ、前記第三の条件が成立しなかった場合は、前記第一の遊技状態に少なくとも制御可能なものであり、
前記制御手段は、前記第一の条件が成立し、かつ、前記第三の条件が成立した場合(以下、「第二の特殊状態」という。)は、前記第二の遊技状態に少なくとも制御可能なものであり、
前記制御手段は、前記第二の特殊状態を経由した前記第二の遊技状態を前記第七の期間で少なくとも制御可能なものであり、
前記第二の条件が成立した場合は、前記第三の条件を第一の確率で成立させるための要件を満たすことが可能に構成されており、
前記第一の条件が成立した場合は、前記第三の条件を第二の確率で成立させるための要件を満たすことが可能に構成されており、
前記第一の確率は、前記第二の確率よりも高い確率であり、
前記変動時間決定手段は、前記第二の特殊状態を経由した前記第二の遊技状態では、前記第一のグループから前記変動時間を少なくとも決定可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。
なお、この付記2の技術的思想は付記1に従属せず、単独でも成り立つ技術的思想である。
(付記3)
付記1又は2に記載の遊技台であって、
当否判定を少なくとも実行可能な当否判定手段と、を備え、
前記図柄態様を少なくとも決定可能な図柄決定手段と、
を備え、
前記図柄表示手段は、前記図柄変動表示を行ったあとで、前記当否判定の結果に応じた図柄(以下「図柄態様」という。)を少なくとも停止表示可能なものであり、
前記当否判定の結果には、特定の当否判定結果が少なくとも含まれ、
前記制御手段は、前記図柄表示手段に前記特定の当否判定結果に応じた図柄(以下「特定の図柄態様」という。)が停止表示された後で、大当り遊技状態を少なくとも開始可能なものであり、
前記特定の図柄態様は、複数種類あり、
前記複数種類の特定の図柄態様のうちの少なくとも一の図柄態様は、第二の図柄態様であり、
前記複数種類の特定の図柄態様のうちの少なくとも一の図柄態様は、第一の図柄態様であり、
前記第二の図柄態様は前記第一の図柄態様と異なる図柄態様であり、
少なくとも前記図柄決定手段が前記第二の図柄態様を決定することで、前記第二の条件が少なくとも成立可能であり、
少なくとも前記図柄決定手段が前記第一の図柄態様を決定することで、前記第一の条件が少なくとも成立可能であり、
前記第三の条件は、前記大当り遊技状態中に少なくとも成立可能とされる条件である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記4)
付記3に記載の遊技台であって、
前記大当り遊技状態中にのみ入賞が許容される所定の入賞領域を備え、
前記所定の入賞領域に遊技球が少なくとも入賞することで、前記第三の条件が成立可能である、
ことを特徴とする遊技台。
なお、前記所定の入賞領域はアタッカ(234,235)であってもよく、より限定すれば、第二のアタッカ(235)であってもよい。
(付記5)
付記1乃至4のいずれか1に記載の遊技台であって、
前記第二の遊技状態は、前記第一の遊技状態よりも有利な遊技状態である、
ことを特徴とする遊技台。
例えば、前記第二の遊技状態は、前記第一の遊技状態よりも、確変の有無、電サポの有無などのいずれか1つが有利になっていればよい。
(付記6)
付記1乃至5のうちいずれか1に記載の遊技台であって、
前記図柄表示手段は、複数の図柄表示手段であり、
前記複数の図柄表示手段のうちの少なくとも一の図柄表示手段は、第一の図柄表示手段であり、
前記複数の図柄表示手段のうちの少なくとも一の図柄表示手段は、第二の図柄表示手段であり、
前記第一の図柄表示手段は、第一の図柄変動表示を少なくとも実行可能なものであり、
前記第二の図柄表示手段は、第二の図柄変動表示を少なくとも実行可能なものであり、
前記第二の図柄変動表示は、前記第一の図柄変動表示よりも優先して実行可能とされ、
前記制御手段は、時短状態と非時短状態に少なくとも制御可能であり、
前記時短状態は、前記非時短状態よりも前記第二の図柄変動表示が実行されやすく、
前記非時短状態は、前記時短状態よりも前記第一の図柄変動表示が実行されやすい、
ことを特徴とする遊技台。
なお、特図2優先変動機で、前記複数のグループのうちの少なくとも一のグループは、第二の図柄変動表示の変動時間についてのグループ(以下、「特2グループ」という)であってもよい。
また、前記複数のグループのうちの少なくとも一のグループは、第一の図柄変動表示の変動時間についてのグループ(以下、「特1グループ」という)であってもよく、特2グループと特1グループは共通のグループであってもよい。
一方、前記特1グループは、前記特2グループとは異なるグループであってもよい。
大当りとなる変動時間として、複数種類の変動時間が用意されており、
前記複数種類の変動時間のうちの一の変動時間は、第一の変動時間(例えば、相対的に長い変動時間)であって、
前記第一のグループは、前記第一の変動時間を含むグループであり、
前記第二のグループは、前記第一の変動時間を含まないグループであってもよい。
こうすることで、前記第二の遊技状態中は、短い大当り変動が選ばれやすくなり、テンポよく大当りして連荘できるようになる場合がある。
さらに、イレギュラーで起きた第一の遊技状態(グループは第二のグループを選んでいるが、確変や電サポの有利な遊技状態ではない状態)の場合にも、短い大当り変動が選ばれやすくなり、かつ大当りに結びつくので通常の状態よりも期待を高めることができる場合がある。
(付記7)
付記6に記載の遊技台であって、
前記第二の遊技状態は、少なくとも前記時短状態であり、
前記第二の遊技状態は、少なくとも確変状態であり、
前記第一の遊技状態は、少なくとも前記時短状態であり、
前記第七の期間は、前記大当り遊技状態が終了してから少なくとも開始される期間であり、
前記第六の期間は、前記大当り遊技状態が終了してから少なくとも開始される期間であり、
前記第六の期間は、前記第七の期間よりも短く、
前記第七の期間と前記第六の期間の差となる期間は、第三の期間であり、
前記第三の期間は、前記第一の遊技状態終了後の期間であり、
前記第三の期間は、少なくとも前記非時短状態となる第三の遊技状態であり、
前記変動時間決定手段は、前記第三の期間における遊技状態が、前記第二の遊技状態である場合には、前記第二のグループから前記変動時間を少なくとも決定可能なものであり、
前記変動時間決定手段は、前記第三の期間における遊技状態が前記第三の遊技状態である場合には、前記第一のグループから前記変動時間を少なくとも決定可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。
付記7に記載の遊技台によれば、複雑なゲーム性ではあるが、第三の期間が生じる場合であっても、違和感がない演出を行うことができる場合がある。
なお、リーチすらかからない特図2はずれ変動時間については、第二のグループでは、保留数が所定数(例えば、0又は1)以下の場合に相対的に長い変動時間を選択しやすく、保留数が前記所定数を越える場合に、相対的に短い変動時間を選択しやすい。第一のグループでは、前記所定数を越える場合であっても、相対的に長い変動時間を選択しやすいようにしてもよい。
また、第三の遊技状態は、非時短状態(通常状態)である。よって、レア入賞であるとはいえ、短縮変動させて、ハズレを早く確定させてしまうのは、遊技の興趣が低下してしまう可能性がある。
また、電サポ状態(時短状態)の切り替わりにより、第一の遊技状態から第三の遊技状態へ状態移行する場合に、主となる図柄変動表示が、第二の図柄変動表示から第一の図柄変動表示へと移行するが、その時だけ長変動となりやすくなるだけであり、第一の特殊状態経由であっても全体的な変動時間の違和感がない場合がある。
また、非時短状態では、前記第二の図柄変動表示の開始の契機になる始動領域(特図2始動入賞口)に入賞しない構成であってもよい。
例えば、前記第三の期間への切り替わり時に、前記第二の図柄変動表示の残り消化が起こりうる現象が考えられる。
また、前記第二の遊技状態と、前記第一の遊技状態とでは、ハズレリーチ確率が異なっていてもよい。こうすることで、リーチの信頼度を適切な値に保持できる場合がある。
また、変動時間は完全に同じものでなくても近似している変動時間を採用してもよい。すなわち、時間の少々のずれや誤差は、変動開始〜第一停止までの変動時間や、第一停止〜第二停止までの変動時間や、第二停止〜第三停止までの変動時間や、ノーマルリーチの長さや、各種のスーパーリーチの煽り時間の長さや、揺れ変動の長さなどで吸収できる場合がある。
(付記8)
付記6に記載の遊技台であって、
前記第二の遊技状態は、少なくとも前記時短状態であり、
前記第一の遊技状態は、少なくとも前記非時短状態であり、
前記第六の期間は、前記第七の期間と開始されるタイミングが同じであり、
前記タイミングは、大当りが終了後の最初の図柄変動表示からであり、
前記変動時間決定手段は、前記第七の期間における遊技状態が前記第二の遊技状態である場合には、前記第二のグループから前記変動時間を少なくとも決定可能なものであり、
前記変動時間決定手段は、前記第七の期間における遊技状態が前記第一の遊技状態である場合には、前記第一のグループから前記変動時間を少なくとも決定可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。
付記8に記載の遊技台によれば、イレギュラーで電サポの有無が変わる場合であっても共通となる変動時間により、違和感がない場合がある。
なお、前記第二の遊技状態である回数は決まっており、前記第六の期間は、前記第七の期間よりも長くてもよい。
また、前記第六の期間は次回大当りまででもよい。
さらに、前記第六の期間は、当否判定の結果によっては短くなる場合があってもよい。
また、前記第二の遊技状態は確変状態であってもよい。
(付記9)
付記1乃至8のうちいずれか1に記載の遊技台であって、
時短状態と非時短状態とで発射領域が異なる、
ことを特徴とする遊技台。
例えば、装飾図柄表示手段を挟んで左領域と右領域とに打ち分ける構成のものであってもよい。
(付記10)
図柄変動表示を少なくとも実行可能な図柄表示手段と、
前記図柄変動表示の実行時間(以下、「変動時間」という。)を少なくとも記憶可能な記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されている複数の変動時間の中から一の変動時間を少なくとも決定可能な変動時間決定手段と、
複数の遊技状態と、
を備えた遊技台であって、
前記記憶手段は、前記複数の変動時間を複数のテーブルに分けて少なくとも記憶可能なものであり、
前記複数のテーブルのうちの少なくとも一つは、第十一のテーブルであり、
前記複数のテーブルのうちの少なくとも一つは、第十二のテーブルであり、
前記複数の変動時間のうちの少なくとも一つは、第十一の変動時間であり、
前記第十一のテーブルは、前記第十一の変動時間を少なくとも含むテーブルであり、
前記第十二のテーブルは、前記第十一の変動時間を少なくとも含むテーブルであり、
前記複数の遊技状態のうちの少なくとも一つは、第十一の遊技状態であり、
前記複数の遊技状態のうちの少なくとも一つは、第十二の遊技状態であり、
前記複数の遊技状態のうちの少なくとも一つは、第十三の遊技状態であり、
前記第十二の遊技状態は、前記第十一の遊技状態よりも少なくとも有利な遊技状態であり、
前記第十一の遊技状態は、第十一の条件が成立した後で第十三の条件が成立しなかった場合に、少なくとも開始可能な遊技状態であり、
前記第十二の遊技状態は、第十二の条件が成立した後で前記第十三の条件が成立した場合に、少なくとも開始可能な遊技状態であり、
前記第十三の遊技状態は、前記第十二の条件が成立した後で前記第十三の条件が成立しなかった場合に、少なくとも開始可能な遊技状態であり、
前記第十三の遊技状態は、前記第十一の遊技状態と同じ遊技状態であり、
前記第十二の条件は、前記第十一の条件と少なくとも異なる条件であり、
前記第十一の遊技状態は、第十一の期間において少なくとも実行可能な遊技状態であり、
前記第十二の遊技状態は、第十二の期間において少なくとも実行可能な遊技状態であり、
前記第十三の遊技状態は、前記第十一の期間において少なくとも実行可能な遊技状態であり、
前記第十一の期間は、前記第十二の期間と少なくとも一部が重なる期間であり、
前記変動時間決定手段は、前記第十一の遊技状態では、前記第十一のテーブルから前記変動時間を少なくとも決定可能なものであり、
前記変動時間決定手段は、前記第十二の遊技状態では、前記第十二のテーブルから前記変動時間を少なくとも決定可能なものであり、
前記変動時間決定手段は、前記第十三の遊技状態では、前記第十二のテーブルから前記変動時間を少なくとも決定可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記11)
付記10に記載の遊技台であって、
前記複数の遊技状態のうちの少なくとも一つは、第十四の遊技状態であり、
前記第十四の遊技状態は、前記第十一の条件が成立した後で前記第十三の条件が成立した場合に、少なくとも開始可能な遊技状態であり、
前記第十四の遊技状態は、前記第十二の遊技状態と同じ遊技状態であり、
前記変動時間決定手段は、前記第十四の遊技状態では、前記第十一のテーブルから前記変動時間を少なくとも決定可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記12)
付記10または11に記載の遊技台であって、
前記変動時間決定手段は、前記第十一の条件が成立した場合に、前記第十二のテーブルから前記変動時間を少なくとも決定可能なものであり、
前記変動時間決定手段は、前記第十二の条件が成立した場合に、前記第十一のテーブルから前記変動時間を少なくとも決定可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記13)
付記10乃至12のいずれか1に記載の遊技台であって、
前記複数の変動時間のうちの少なくとも一つは、第十二の変動時間であり、
前記第十二の変動時間は、前記第十一の変動時間と少なくとも異なる変動時間であり、
前記第十一のテーブルと前記第十二のテーブルのうちの一方のテーブルは、前記第十二の変動時間を少なくとも含むテーブルであり、
前記第十一のテーブルと前記第十二のテーブルのうちの他方のテーブルは、前記第十二の変動時間を少なくとも含まないテーブルである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記14)
付記10乃至13のいずれか1項に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、パチンコ機であり、
当否判定を少なくとも実行可能な当否判定手段を備え、
前記図柄変動表示は、図柄の変動を開始した後で、前記当否判定の結果に応じた図柄態様を少なくとも停止表示可能なものであり、
前記図柄変動表示は、前記当否判定の結果が大当りの場合には、第十一の図柄態様を少なくとも停止表示可能なものであり、
前記図柄変動表示は、前記当否判定の結果が大当りの場合には、第十二の図柄態様を少なくとも停止表示可能なものであり、
前記第十二の図柄態様は、前記第十一の図柄態様と少なくとも異なる図柄態様であり、
前記第十一の条件は、前記第十一の図柄態様が停止表示された場合に少なくとも成立可能な条件であり、
前記第十二の条件は、前記第十二の図柄態様が停止表示された場合に少なくとも成立可能な条件であり、
前記第十三の条件は、大当り遊技の実行中において少なくとも成立可能な条件である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記15)
付記14に記載の遊技台であって、
前記大当り遊技の実行中における第十三の期間に遊技球が少なくとも入賞可能な入賞領域を備え、
前記第十三の条件は、前記第十三の期間に遊技球が前記入賞領域に入賞した場合に成立するものであり、
前記第十三の条件は、前記第十三の期間に遊技球が前記入賞領域に入賞しなかった場合に成立しないものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記16)
付記14又は15に記載の遊技台であって、
前記図柄表示手段は、複数の図柄表示手段であり、
前記複数の図柄表示手段のうちの少なくとも一つは、第十一の図柄表示手段であり、
前記複数の図柄表示手段のうちの少なくとも一つは、第十二の図柄表示手段であり、
前記第十一の図柄表示手段は、第十一の図柄変動表示を少なくとも表示可能なものであり、
前記第十二の図柄表示手段は、第十二の図柄変動表示を少なくとも表示可能なものであり、
前記第十二の図柄変動表示は、前記第十一の図柄変動表示よりも優先して実行可能な図柄変動表示であり、
前記第十一の遊技状態は、少なくとも電サポ状態であり、
前記第十一の遊技状態は、少なくとも非確変状態であり、
前記第十二の遊技状態は、少なくとも電サポ状態であり、
前記第十二の遊技状態は、少なくとも確変状態であり、
前記第十一の期間は、前記大当り遊技が終了してから少なくとも開始される期間であり、
前記第十二の期間は、前記大当り遊技が終了してから少なくとも開始される期間である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記17)
付記14又は15に記載の遊技台であって、
前記図柄表示手段は、複数の図柄表示手段であり、
前記複数の図柄表示手段のうちの少なくとも一つは、第十一の図柄表示手段であり、
前記複数の図柄表示手段のうちの少なくとも一つは、第十二の図柄表示手段であり、
前記第十一の図柄表示手段は、第十一の図柄変動表示を少なくとも表示可能なものであり、
前記第十二の図柄表示手段は、第十二の図柄変動表示を少なくとも表示可能なものであり、
前記第十二の図柄変動表示は、前記第十一の図柄変動表示よりも優先して実行可能な図柄変動表示であり、
前記第十一の遊技状態は、少なくとも非電サポ状態であり、
前記第十一の遊技状態は、少なくとも確変状態であり、
前記第十二の遊技状態は、少なくとも電サポ状態であり、
前記第十二の遊技状態は、少なくとも確変状態であり、
前記第十一の期間は、前記大当り遊技が終了してから少なくとも開始される期間であり、
前記第十二の期間は、前記大当り遊技が終了してから少なくとも開始される期間である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記18)
付記10乃至17のいずれか1に記載の遊技台であって、
前記第十三の条件は、前記第十一の条件が成立した後よりも前記第十二の条件が成立した後の方が成立しやすい条件である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記19)
図柄変動を少なくとも表示可能な図柄表示手段と、
前記図柄変動の時間(以下、「変動時間」という。)を複数のグループに分けて少なくとも記憶可能な記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されている変動時間の中から一の変動時間を決定する変動時間決定手段と、
複数の遊技状態のうちのいずれかの遊技状態を少なくとも開始可能な制御手段と、
を備え、
前記複数のグループそれぞれは、一または複数の変動時間を含むものであり、
前記複数のグループのうちの少なくとも一のグループは、第十一のグループであり、
前記複数のグループのうちの少なくとも一のグループは、第十二のグループであり、
前記複数の遊技状態のうちの少なくとも一の遊技状態は、第十一の遊技状態であり、
前記複数の遊技状態のうちの少なくとも一の遊技状態は、第十二の遊技状態であり、
前記第十二の遊技状態は、前記第十一の遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態であり、
前記第十一の遊技状態は、第十五の条件が不成立であった場合に、少なくとも開始可能な遊技状態であり、
前記第十二の遊技状態は、前記第十五の条件が成立した場合に、少なくとも開始可能な遊技状態であり、
前記第十五の条件は、第十一の大当りであった場合に、成立させることが不可能な条件であり、
前記第十五の条件は、第十二の大当りであった場合に、成立させることが可能な条件であり、
前記変動時間決定手段は、前記第十一の大当りであった場合に、前記第十一のグループから前記変動時間を少なくとも決定可能なものであり、
前記変動時間決定手段は、前記第十二の大当りであった場合に、前記第十二のグループから前記変動時間を少なくとも決定可能なものであり、
前記第十二のグループに含まれる一または複数の変動時間は、前記第十一のグループに含まれる変動時間のうちの少なくとも一部の変動時間と同じ変動時間である、
ことを特徴とする遊技台。
付記19記載の遊技台をまとめれば、第十二の大当り(特図A)に当選したら第十二のグループ(テーブルセット1)が選択され、第十一の条件(第2のアタッカへの入賞)が成立したら第十二の遊技状態(確変電サポ)が開始される。一方、第十一の条件が不成立であれば第一の遊技状態(非確変電サポ)が開始される。そして、第十一の大当り(特図C)に当選したら第十一のグループ(テーブルセット2)が選択される。すなわち、大当りの図柄の種別(大当り種別)によって、変動時間を決定する際に用いるテーブルが決定され、引いては変動時間が決定されるが、遊技状態については、大当りの図柄の種別だけでは決定されず、他の要因(他の条件)との関係で決定される。
なお、以上説明した実施形態や変形例や付記の記載それぞれにのみ含まれている構成要件であっても、その構成要件を他の、実施形態や変形例や付記に適用してもよい。