JP5662764B2 - 遊技台 - Google Patents

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Description

本発明は、弾球遊技機(パチンコ機)や回胴遊技機(スロットマシン)に代表される遊技台に関する。
パチンコ機などの遊技台では、遊技盤の遊技領域に遊技球の落下の方向に変化を与える障害物や、遊技球が進入可能な入賞領域、始動領域や、可変入賞口などを設けているのが一般的である。これらに遊技球が進入すると賞球を払い出すなど遊技者に特典が与えられるようになっている。
また、こういった遊技台では、始動領域に遊技球が進入すると、図柄表示装置の図柄を所定時間変動して、変動後の図柄が予め定めた図柄停止態様になった場合に、可変入賞口を所定時間開放させる等、遊技者に有利な遊技状態を発生させるようにしている(例えば、特許文献1および2参照)。
遊技台では、この遊技者に有利な遊技状態の発生の有無を制御することにより、遊技者が上述の特典を得る機会を増減させることで遊技の興趣を向上させるようにしている。さらに、昨今の遊技台では、図柄表示装置における図柄の図柄停止態様が遊技者に有利な図柄停止態様になるかを、図柄の変動開始前に事前に予告する予告演出を行い、遊技の興趣をさらに向上させようとしている。この予告演出は、遊技者の特典付与に対する気持ちを高揚させる度合いが高い演出である。
しかしながら、遊技者の特典付与に対する気持ちを高揚させる度合いが高い演出が実行される可能性が大きな期間が突然到来し、遊技者がその期間の到来に気付かないと、その期間において行われる演出を見逃したり、聞き逃したりしてしまう恐れがある。
特開2008−200302号公報 特許第4368929号公報
従来の遊技台は、予告表示手段に改良の余地がある。
本発明は上記事情に鑑み、予告表示手段に特徴を持った遊技台を提供することを目的とする。
上記目的を解決する本発明の遊技台は、
図柄変動表示を少なくとも表示可能な図柄表示手段と、
前記図柄表示手段を作動させることとなる作動保留球の数を少なくとも報知可能な保留表示手段と、
複数の予告表示のうちの少なくとも一つを表示可能な予告表示手段と、
を備えた遊技台であって、
前記遊技台は、ぱちんこ機であり、
前記予告表示手段は、味方キャラクタと敵キャラクタが対戦する演出を含む予告表示(以下、「第一の予告表示」という。)を実行可能であり、
前記予告表示手段は、前記味方キャラクタが前記敵キャラクタに勝利したことを少なくとも示す演出を含む予告表示(以下、「第二の予告表示」という。)を実行可能であり、
前記複数の予告表示のうちの少なくとも一つは、前記第一の予告表示であり、
前記複数の予告表示のうちの少なくとも一つは、前記第二の予告表示であり、
記第一の予告表示とは、前記第二の予告表示の予告として、前記予告表示手段に少なくとも表示される場合がある予告表示のことであり、
前記第二の予告表示とは、先読み予告として、前記予告表示手段に少なくとも表示される場合がある予告表示のことであり、
記保留表示手段は、前記第一の予告表示を表示しないものであり、
前記保留表示手段は、前記第二の予告表示を表示しないものであり、
前記図柄表示手段は、最終的に大当り図柄態様が確定表示される図柄変動表示(以下、「第二の図柄変動表示」という。)を実行可能な表示手段であり、
前記第二の図柄変動表示よりも第一の数の回数前に、最終的に外れ図柄態様が確定表示される図柄変動表示(以下、「第一の図柄変動表示」という。)が行われる場合があり、
前記予告表示手段は、前記第一の図柄変動表示の実行中に前記第一の予告表示を少なくとも実行可能な表示手段であり、
前記第一の予告表示が行われた前記第一の図柄変動表示において前記第二の予告表示が少なくとも行われた場合に、前記第二の図柄変動表示まで該第二の予告表示が少なくとも表示され、
前記第一の数は、前記第一の図柄変動表示が開始される際の作動保留球数よりも少ない数である、
ことを特徴とする。
本発明によれば、予告表示手段に特徴を持った遊技台を実現できる。
パチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。 パチンコ機100を裏側から見た外観斜視図である。 遊技盤200を正面側(遊技者側)から見た略示正面図である。 制御部の回路ブロック図を示したものである。 (a)は特図の図柄停止態様の一例を示したものであり、(b)は装飾図柄の一例を示したものであり、(c)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。 (a)は、図5(a)に示す特図停止図柄と、特別当り遊技状態と、制御状態との関係を示す図であり、(b)は、特別当り遊技状態を説明するための図であり、(c)は、制御状態を説明するための図である。 (a)は、制御状態セットを説明するための図であり、(b)は、制御状態セットを説明するための図である。 主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。 主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。 特図2関連抽選処理の流れを示す図である。 (a)は、当否判定用高確率テーブルを示す図であり、(b)は、当否判定用低確率テーブルを示す図であり、(c)は、特図の図柄決定処理で用いられる特図決定用テーブルを示す図である。 主制御部300のROM306に記憶されている特図変動パターン抽選テーブルセットの判定テーブルを示す図である。 主制御部300のROM306に記憶されている特図変動パターン抽選テーブルの判定テーブルを示す図である。 (a)は、遊技状態毎に予め定められている、特図変動パターン抽選テーブルのデフォルトテーブルを示す図であり、(b)は、タイマ番号と特図変動時間の関係を示す図である。 主制御部300のROM306に記憶されている、特図決定結果がハズレ図柄1の場合のタイマ番号決定用テーブルを示す図である。 主制御部300のROM306に記憶されている、特図決定結果が大当り図柄1あるいは大当り図柄2の場合のタイマ番号決定用テーブルを示す図である。 (a)は、主制御部300のROM306に記憶されている、特図決定結果が大当り図柄3あるいは小当り図柄の場合のタイマ番号決定用テーブルを示す図であり、(b)は、主制御部300のROM306に記憶されている、特図決定結果がハズレ図柄2の場合のタイマ番号決定用テーブルを示す図であり、(c)は、主制御部300のROM306に記憶されている、特図決定結果がハズレ図柄3の場合のタイマ番号決定用テーブルを示す図である。 (a)は、主制御部300のCPU304が実行する特図先読み処理の流れを示すフローチャートであり、(b)は、主制御部300のRAM308における特図2先読み結果記憶領域に先読み結果情報が記憶されている一例を示す図であり、(c)は、特図2先読み結果記憶領域に先読み結果情報が記憶されている他の一例を示す図である。 (a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートであり、(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートであり、(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。 第1副制御部400における演出制御処理の流れを示すフローチャートである。 1回の特図の図柄変動停止表示の中で先読み予告と先読み報知を行う例を示す図である。 第2実施形態における第1副制御部400が実行する演出制御処理の流れを示すフローチャートである。 第2実施形態における特別演出の例を示す図である。 第1副制御部400が実行する特図変動パターン抽選テーブルセット管理処理の流れを示すフローチャートである。 先読み予告と先読み報知の他の例を示す図である。 特図変動パターン抽選テーブルセットを変更する停止図柄の表示により特図変動パターン抽選テーブルセットを変更し、変更後の特図変動パターン抽選テーブルセットで先読み報知が行われる例を示したタイムチャートである。 図26のタイムチャートによって表された例を具体的に示す図である。 先読み予告と先読み報知を大当り遊技中に行う例を示す図である。
以下、図面を用いて、本発明に係る遊技台(例えば、パチンコ機100等の弾球遊技機やスロット機等の回胴遊技機)について詳細に説明する。
[実施形態1]
<全体構成>
まず、図1を用いて、本発明の第1実施形態に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
パチンコ機100は、所定条件が成立すると遊技者が利益を獲得することができる遊技台であって、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面(遊技者側)に備える。
外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。
本体104は、外枠102の内部に備えられ、施錠機能付きで且つ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる扉部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。このパチンコ機100を設置した店舗(遊技店)の店員は、この本体104を開閉操作することが可能であり、本体104が開いたことを検出する本体開放センサ1041が設けられている。
前面枠扉106は、施錠機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部116とした扉部材である。遊技店の店員は、この前面枠扉106も開閉操作することが可能であり、前面枠扉106が開いたことを検出する前面枠扉センサ1061も設けられている。なお、この前面枠扉106には、開口部116にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124が設けられる空間を区画形成する。なお、本実施形態では、光源をLEDとするものもランプと称する。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、施錠機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。この球貯留皿付扉108は、前面枠扉106を開放した状態で操作可能となる開放レバー1081を押すことによって開く。また、球貯留皿付扉108が開いたことを検出する球貯留皿付扉センサ1082も設けられている。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206(図2参照)の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、チャンスボタン136に内蔵され、そのチャンスボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、を備える。また、図1に示すパチンコ機100には、下皿128が遊技球によって満タンになったことを検知する下皿満タン検知センサ(不図示)が設けられている。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。この発射装置110は、遊技者に球発射ハンドル134が継続的に発射操作されている間は、所定の発射期間(例えば0.6秒)の経過ごとに遊技球を遊技盤の遊技領域124へ向けて発射し、発射手段の一例に相当する。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部116から観察することができる。なお、図1では遊技領域124の具体的構成は図示省略してあり、その具体的構成は図3に示す。
図2は、図1のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。
パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、この球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。この払出装置152は、着脱自在なものであり、所定位置に装着されると、タンクレール154の下流端に接続する。
スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。すなわち、払出装置152は、遊技球に駆動力を与えてその遊技球を搬送する球送り装置の一種である。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の前面側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、所定の付与条件が成立したことに基づいて遊技者にその付与条件に応じた量の遊技価値(遊技球)をこの構成により付与する(払い出す)。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300(図4参照)を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400(図4参照)を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500(図4参照)を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600(図4参照)を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630(図4参照)を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源管理部660(図4参照)を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRAMクリア信号を主制御部300に出力するRAMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインターフェース部186を配設している。
図3は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。
遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。
遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。この演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その周囲に、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、高確中ランプ222を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」と称する場合があり、特別図柄、第1特別図柄、第2特別図柄のうちの一つまたは複数を「特図」と称する場合がある。
演出装置206は、演出可動体224を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための画像表示装置であり、本実施形態では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。これらの普図表示装置210、第1特図表示装置212、および第2特図表示装置214は、図柄表示手段あるいは報知手段の一例に相当する。なお、装飾図柄表示装置208に表示される装飾図柄は、第1特図表示装置212や第2特図表示装置214に表示される図柄を、演出を高めた形で表す図柄である。
なお、普図表示装置210、第1特図表示装置212、および第2特図表示装置214(図柄表示装置)の表示領域(ここでは7ゼグメントの大きさが相当)と装飾図柄表示装置208(演出表示手段)の表示領域(ここでは表示画面の大きさが相当)とでは、装飾図柄表示装置208の表示領域の方が大きい。また、この実施形態では、普図表示装置210、第1特図表示装置212、および第2特図表示装置214は、動画の表示が不可能であるのに対して、装飾図柄表示装置208は動画の表示が可能である。
普図保留ランプ216は、保留している所定の第1の変動遊技(詳細は後述する普図変動遊技)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、普図変動遊技を所定数(例えば、2つ)まで保留することを可能としている。第1特図保留ランプ218および第2特図保留ランプ220は、保留している所定の第2の変動遊技(詳細は後述する特図変動遊技)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ、第1特図用と第2特図用を合わせると8つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、現在の図柄制御状態を示す報知を行なうためのランプ(報知手段)である。この高確中ランプ222は、電源が投入されてから大当り遊技の開始まで、現在の図柄制御状態を示す報知を行ない、それ以降は、現在の図柄制御状態を示す報知をしないように構成している。また図柄制御状態では、電源が再投入された場合には、電源が遮断される直前の図柄制御状態に復帰する。
また、この演出装置206の周囲には、一般入賞口226と、普図始動口228と、第1特図始動口230と、第2特図始動口232と、可変入賞口234を配設している。
一般入賞口226は、本実施形態では遊技盤200に複数配設しており、この一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、図2に示す払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として図1に示す上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施形態では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施形態では遊技盤200の左側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口230は、本実施形態では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口230は、遊技球が進入する入り口の大きさが変化しない第一の始動領域である。第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、図2に示す払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。この第1特図始動口230は、始動領域の一つであり、自身の大きさが変化しない固定始動領域の一例に相当する。
第2特図始動口232は、本実施形態では第1特図始動口230の真下に1つだけ配設している。第2特図始動口232の近傍には、ソレノイドによって左右に開閉自在な一対の羽根部材2321が設けられており、一対の羽根部材2321と第2特図始動口232を併せたものが、可変始動手段に相当し、一般には、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれる。一対の羽根部材2321は、第2特図始動口232への入賞の難易度を変更する部材である。すなわち、一対の羽根部材2321が閉じたままでは第2特図始動口128への入球は不可能であり、一対の羽根部材2321が閉じた態様は入賞困難な開閉態様である。一方、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当り図柄を停止表示した場合に一対の羽根部材2321が所定の時間間隔、所定の回数で開閉し、第2特図始動口232への球の入球が可能(入賞容易状態)になり、一対の羽根部材2321が開いた態様は入賞容易な開閉態様である。すなわち、第2特図始動口232は、入り口(遊技球の進入口)の大きさが小サイズ(第1の大きさに相当)と大サイズ(第2の大きさに相当)のうちのいずれか一方のサイズからいずれか他方のサイズに変化する、遊技球の進入のしやすさが可変の可変始動領域であって、第二の始動領域の一例に相当する。この大サイズの大きさは、第1特図始動口230の入り口の大きさよりも大きい。一対の羽根部材2321が開いた状態では、遊技領域124に進入した遊技球のうち、固定始動領域である第1特図始動口230に進入する遊技球よりも、可変始動領域である第2特図始動口232に進入する遊技球の方が多い。一方、小サイズの大きさは、第1特図始動口230の入り口の大きさよりも小さいか、あるいは第1特図始動口230の入り口の大きさ以下である。第2特図始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口234は、本実施形態では遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口234は、入賞開口と、ソレノイドによってその入賞開口を開閉自在な扉部材2341とを備えている。入賞開口は大入賞口と呼ばれることがあり、可変入賞口234はアタッカと呼ばれることがある。可変入賞口234は、後述する大当り遊技が開始されるまでは閉状態を維持し、大当り遊技が開始されると、開状態と閉状態との間で状態変更を繰り返す。すなわち、可変入賞口234は、所定の第1の開閉状態(ここでは閉状態)およびその第1の開閉状態よりも遊技球の入賞が容易な第2の開閉状態(ここでは開状態)のうちの一方から他方に開閉状態を変化可能な可変入賞手段であり、特図変動遊技に当選して第1特図表示装置212あるいは第2特図表示装置214が大当り図柄を停止表示した場合に扉部材2341が所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。なお、可変入賞口234における閉状態は必ずしも完全に閉塞した状態である必要はなく、少し開いていても、遊技級の入球が不可能あるいは困難な状態であればよい。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
上皿126に収容されている球は発射レールの発射位置に供給される。このパチンコ機100では、遊技者の球発射ハンドル134の操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
<演出装置206>
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。
この演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体224を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉と称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246は、ワープ装置242、ステージ244、および演出可動体224の後方に位置することとなる。
ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244にワープ出口242bから排出する。
ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技釘238などによって乗り上げた球などが転動可能であり、ステージ244の中央部には、通過した球が第1特図始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
演出可動体224は、本実施形態では人間の右腕の上腕と前腕を模した上腕部224aと前腕部224bとからなり、肩の位置に上腕部224aを回動させる不図示の上腕モータと肘の位置に前腕部224bを回動させる不図示の前腕モータを備える。演出可動体224は、上腕モータと前腕モータによって装飾図柄表示装置208の前方を移動する。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽装置246は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
図1に示すスピーカ120や枠ランプ122等の装飾ランプ、図3に示す装飾図柄表示装置208、演出可動体224、および遮蔽装置246は、演出手段に相当し、これらの中でも装飾図柄表示装置208は、演出表示手段の一例に相当する。
<制御部>
次に、図4を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源管理部660と、によって構成している。本実施形態では、主制御部300、第1副制御部400および第2副制御部500はそれぞれ別の回路基板からなるものであるが、これら3つの制御部(300,400,500)は、共通の一つの回路基板からなるものであってもよいし、第1副制御部400と第2副制御部500が、主制御部300の回路基板とは別の共通の一つの回路基板からなるものであってもよい。したがって、主制御部300、第1副制御部400および第2副制御部500それぞれを所定の制御手段ととらえることもできるし、これら3つの制御部(300,400,500)を併せた一つのものを所定の制御手段ととらえることもできるし、第1副制御部400および第2副制御部500を併せた一つのものを所定の制御手段ととらえることもできる。
<主制御部>
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。
主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を導出する乱数値生成回路318(この回路には3つの乱数値生成回路を内蔵しているものとする)と、本体開放センサ1041、前面枠扉センサ1061、球貯留皿付扉センサ1082、および図1に示す下皿128が遊技球によって満タンになったことを検知する下皿満タン検知センサや、各始動口、入賞口の入り口および可変入賞口の内部に設けた球検出センサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果を乱数値生成回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、第1特図表示装置212や第2特図表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、第1特図保留ランプ218、第2特図保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、第2特図始動口232や可変入賞口234等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334を接続している。
乱数値生成回路318は、基本回路302で使用する乱数値を生成する。この乱数値生成回路318における乱数の生成には、大別するとカウンタモードと乱数モードとの2種類の方法がある。カウンタモードでは、所定の時間間隔でカウントアップ(ダウン)する数値を取得して、その数値を乱数として導出する。乱数モードには、さらに2つの方法がある。乱数モードにおける一つ目の方法は、乱数の種を用いて所定関数(例えばモジュラス関数)による演算を行い、この演算結果を乱数として導出する。二つ目の方法は、0〜65535の範囲の数値がランダムに配列された乱数テーブルから数値を読み出し、その読み出した数値を乱数として導出する。乱数値生成回路318では、各種センサ320からセンサ回路322に入力される信号に重畳しているホワイトノイズを利用して不規則な値を取得する。乱数値生成回路318は、こうして取得した値を、カウンタモードでカウントアップ(ダウン)させるカウンタの初期値として用いたり、乱数の種として用いたり、あるいは乱数テーブルの読み出し開始位置を決定する際に用いる。
なお、第1特図始動口230に球が入賞したことを、各種センサ320のうちの球検出センサが検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号を乱数値生成回路318に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路318は、第1特図始動口230に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、第1特図始動口230に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。また、乱数値生成回路318は、第2特図始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口232に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、第2特図始動口232に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。さらに、乱数値生成回路318は、普図始動口228に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、普図始動口228に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、普図始動口228に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。
また、この明細書にいう球検出センサとしては、具体的には、一般入賞口226、第1特図始動口230、第2特図始動口232、可変入賞口234など所定の入賞口に入賞した球を検出するセンサや、普図始動口228を通過する球を検出するセンサがあげられる。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、制御状態を表す情報等)を出力する。
また、主制御部300には、電源管理部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。低電圧信号は、主制御部300のCPU304を動作させるための電気系統に異常があることを表す電気系統異常信号であり、電圧監視回路338は電気系統異常信号出力手段の一例に相当する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。主制御部300のCPU304は、遊技制御手段の一例に相当する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、基本回路402には、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406が接続されている。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418の制御を行うための駆動回路420と、演出可動体224の駆動制御を行うための駆動回路422と、演出可動体224の現在位置を検出する演出可動体センサ424と、図1に示すチャンスボタン136の押下を検出するチャンスボタン検出センサ426と、演出可動体センサ424やチャンスボタン検出センサ426からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、を接続している。
さらに、第1副制御部400には、装飾図柄表示装置(液晶表示装置)208および遮蔽装置246の制御を行うための第2副制御部500が接続されている。
<払出制御部、発射制御部、電源管理部>
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源管理部660について説明する。
払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて図2に示す払出装置152の払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、図1に示す発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源管理部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給する。主制御部300、第1副制御部400、および発射制御部630は、払出制御部600から所定電圧の供給を受ける。また、電源管理部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施形態では、電源管理部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第1副制御部400と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
<図柄の種類>
次に、図5(a)〜(c)を用いて、パチンコ機100の第1特図表示装置212、第2特図表示装置214、装飾図柄表示装置208、普通図柄表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。
図5(a)は特図停止図柄の態様(第1の図柄態様)の一例を示したものである。第1特図始動口230に球が入球したことを球検出センサである第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、第2特図始動口232に球が入球したことを球検出センサである第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特別図柄表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」(特図変動遊技)を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特別図柄表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」(特図変動遊技)を行う。そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第1特別図柄表示装置212は、後述する図柄停止態様で特図1の図柄を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第2特別図柄表示装置214は、同じく後述する図柄停止態様で特図2の図柄を停止表示する。以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから図柄停止態様で特図1又は2の図柄を停止表示するまでの一連の表示を特図の図柄変動停止表示と称することがある。この特図の図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。
図5(a)には、特図の図柄変動停止表示における図柄停止態様として「特図A」から「特図G」の7種類の図柄停止態様が示されている。図5(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
本実施形態では、特図の図柄停止態様として、3種類の大当り図柄(「特図A」から「特図C」)が用意されている。「特図A」は15ラウンド(R)特別大当り図柄であり、「特図B」は15R時短大当り図柄(以下、単に15R大当り図柄と言う)であり、「特図C」は2R特別大当り図柄(2R隠れ確変大当り図柄と称されることもある)である。以下、「特図A」を大当り図柄1と称し、「特図B」を大当り図柄2と称し、「特図C」を大当り図柄3と称することがある。
また、ここにいうラウンドとは、所定量の遊技価値(所定球数)を獲得することができるチャンスの回数をいう。本実施形態では、図3に示す可変入賞口234の作動回数を表すものであり、15ラウンドとは、可変入賞口234の1または複数回の開閉動作を1回(1回の作動)として、この作動が15回続くことを意味する。すなわち、1回の作動が、開閉状態が第1の開閉状態(ここでは閉状態)から第2の開閉状態(ここでは開状態)に変化する特定変化の一例に相当し、可変入賞口234は、大当り遊技中に、この特定変化を複数の定数回(15ラウンドの場合であれば15回)行うものである。各ラウンドは所定のラウンド終了条件(例えば所定球数(一例として10球)の遊技球の進入、所定量の遊技価値(所定球数)の獲得、ラウンド開始から所定時間の経過などのうちのうちの1または複数)が成立することにより終了する。
また、本実施形態のパチンコ機100では、後述するように、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと、特別大当りとの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。本実施形態では、大当り遊技中には特図低確率状態へ移行し、大当り図柄1(特図A)および大当り図柄3(特図C)に当選した場合には、大当り遊技終了後、次に大当りするまで特図高確率状態が維持される。一方、大当り図柄2(特図B)に当選した場合には、大当り遊技終了後も特図低確率状態のままである。特図低確率状態は第1の確率制御状態の一例に相当する。また、大当り遊技終了後に特図高確率状態になることを特図確変と称することもあり、大当り遊技終了後に大当りに当選する確率が高くなっている状態(特図高確率状態)は、遊技者の有利度が高くなる制御状態であって第2の確率制御状態の一例に相当する。この特図高確率状態を確変状態と称することがある。なお、本明細書では制御状態という遊技台(パチンコ機100)の内部における状態をさす文言を用いて説明するが、この制御状態という文言にはいわゆる遊技状態の概念が含まれる。この確率制御状態の移行は主制御部300が行い、主制御部300は、確率制御状態移行手段の一例に相当する。
また、15R特別大当り遊技終了後、および15R大当り遊技終了後はいずれも電チューサポート(電サポ)有りの状態(以下、電サポ状態と称する)に移行する。電サポ状態とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くする等して、遊技者の有利度が非電サポ状態より高い所定状態のことをいう。この電サポ状態は、このパチンコ機100に用意された制御状態の一つであり、時短状態と称されることもある。すなわち、電サポ状態(時短状態)は、大当り遊技の終了を条件に開始される。なお、厳密にいえば、「電サポ状態」はあくまでも普図がらみの状態であり、「時短状態」は特図がらみの状態または普図および特図がらみの状態である。主制御部300のRAM308には時短フラグが用意されており、その時短フラグがオンに設定されていると、電サポ状態であり、普図高確率状態である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技に当選しやすくなる(普図確変)。例えば、普図変動遊技の当選確率が、普図低確率状態(非電サポ状態)では1/100であるのに対し、普図高確率状態(電サポ状態)では99/100に上昇する。また、電サポ状態の方が、非電サポ状態に比べて普図変動遊技の変動時間は短くなる(普図変短)。例えば、非電サポ状態では10秒の普図変動遊技の変動時間が電サポ状態では2秒に短縮される。また、電サポ状態では、非電サポ状態に比べて、第2特図始動口232の一対の羽根部材2321の1回の開放における開放時間が長くなりやすい(電チュー開放期間延長)。例えば、非電サポ状態では0.5秒の電チュー開放期間が電サポ状態では2秒に延長される。さらに、電サポ状態では非電サポ状態に比べて、一対の羽根部材2321は多く開きやすい(電チュー開放回数増加)。例えば、普図始動口228への1回の入賞につき非電サポ状態では1回しか開かない一対の羽根部材2321が、電サポ状態では2回開く(2秒開放して1秒閉鎖してまた2秒開放)。電チュー開放期間延長や電チュー開放回数増加により、第2特図始動口232に入球する確率が高まる。なお、時短フラグは、大当り遊技中にはオフに設定される。したがって、大当り遊技中には、非電サポ状態が維持される。これは、大当り遊技中に電サポ状態であると、大当り遊技中に可変入賞口234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に第2特図始動口232に多くの遊技球が入球し、大当り中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。なお、本実施形態では、電サポ状態(時短状態)では、普図確変、普図変短、電チュー開放期間延長、および電チュー開放回数増加の総てが行われるが、これらのうちの少なくともいずれか一つが行われれば、遊技者の有利度が高い状態になり、電サポ状態(時短状態)としてもよい。あるいは、第2特図始動口232に入球する確率が高まる、電チュー開放期間延長または電チュー開放回数増加のうちのいずか一方が行われれば、電サポ状態(時短状態)としてもよい。非電サポ状態では、電サポ状態よりも遊技球が第2特図始動口232に進入し難い。上述のごとく、第2特図始動口232は、遊技球が進入する入り口の大きさが小サイズと大サイズのうちのいずれか一方のサイズからいずれか他方のサイズに変化するものである。この第2特図始動口232は、入り口が、電サポ状態では非電サポ状態よりも長期間にわたって大サイズである。本実施形態では、大当り図柄1および大当り図柄3が停止表示されると、その後に行われる大当り遊技終了後、次に大当り遊技が開始されるまで電サポ状態(普図高確率状態)が維持され、大当り図柄2が停止表示されると、その後に行われる大当り遊技終了後、特図変動遊技が100回行われる間、電サポ状態が維持され、101回目には非電サポ状態(普図低確率状態)に移行する。一方、電サポ無しの大当り(特図C,特図D)に当選した場合には、大当たり遊技終了後に電サポ状態に移行しない。上述のごとく、第2特図始動口232は、遊技球が進入する入り口の大きさが小サイズと大サイズのうちのいずれか一方のサイズからいずれか他方のサイズに変化するものである。この第2特図始動口232は、入り口が、非電サポ状態では小サイズに維持されるが、電サポ状態では大サイズになり、遊技球の進入率が高められる。すなわち、非電サポ状態では、遊技球が可変始動領域である第2特図始動口232に第1の進入率で進入するのに対して、電サポ状態では、遊技球が第2特図始動口232に上記第1の進入率よりも進入率が高い第2の進入率で進入する。したがって、非電サポ状態が第一の進入率制御状態あるいは第一の制御状態の一例に相当し、電サポ状態が第二の進入率制御状態あるいは第二の制御状態の一例に相当する。また、15R特別大当りは特定の当否判定結果の一例に相当する。
さらに、本実施形態では、大当り図柄の他に小当り図柄(特図D)も用意されている。
また、本実施形態では、ハズレ図柄として3種類の停止図柄が用意されている。図5(a)に示す、特図Eはハズレ図柄1であり、特図Fはハズレ図柄2であり、特図Gはハズレ図柄3である。小当り図柄やいずれのハズレ図柄も、遊技者に付与する利益量が相対的に小さな利益量になる図柄停止態様である。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機100では、遊技者の有利度が高い第2の有利度の大当り制御状態と、第2の有利度よりは有利度が低い第1の有利度の非大当り制御状態とが用意され、パチンコ機100は大当り制御状態(第2の制御状態)と非大当り制御状態(第1の制御状態)のうちのいずれか一方の制御状態をとる。これらの制御状態の移行も主制御部300が行い、主制御部300は、制御状態移行手段の一例にも相当する。
なお、本実施形態のパチンコ機100には、大当り図柄1として「特図A」以外の図柄も用意されており、大当り図柄2等の他の図柄についても同様である。
第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、当否決定結果(抽選結果)を報知する報知手段に相当する。
図5(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。第1特図始動口230または第2特図始動口232に球が入賞したこと、すなわち、第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。すなわち、装飾図柄表示装置208は、第1特別図柄表示装置212および第2特別図柄表示装置214とは別に、装飾図柄を変動表示するものである。そして、装飾図柄の組合せである図柄停止態様(第2の図柄態様)を停止表示する。以下、装飾図柄表示装置208において、「装飾図柄の変動表示」を開始してから装飾図柄の図柄停止態様を停止表示するまでの一連の表示を装飾図柄の変動停止表示と称することがある。装飾図柄の変動停止表示は第1副制御部400によって行われる。
「特図A」である大当り図柄1を報知する場合や「特図B」である大当り図柄2を報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、同じ装飾図柄が3つ並んだ“装飾図柄の組合せ1”(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。また、「特図A」である大当り図柄1を報知する場合に限って、図柄表示領域208a〜208cに、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ“装飾図柄の組合せ2”(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示する。さらに、「特図C」である大当り図柄3を報知する場合や「特図D」である小当り図柄を報知する場合には、第1副制御部400は、図柄表示領域208a〜208cに、「装飾1−装飾2−装飾3」といった“装飾図柄の組合せ3”を停止表示する。また、「特図E」〜「特図G」のハズレ図柄を報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、“装飾図柄の組合せ1”〜“装飾図柄の組合せ3”以外の装飾図柄の組合せ(例えば、ばらけ目)を停止表示する。
なお、特図1や特図2の図柄停止態様(図5(a)参照)と、装飾図柄表示装置208の左中右の各図柄表示領域208a〜cに表示される一つの装飾図柄の図柄停止態様(同図(b)参照)は、装飾図柄(同図(b)参照)の方が大きい。
図5(c)は普図の図柄停止態様(第2の図柄態様)の一例を示したものである。本実施形態の普図の図柄停止態様には、当り図柄である「普図A」と、ハズレ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを球検出センサであるゲートセンサが検出したことに基づいて、普図表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」(普図変動遊技)を行う。そして、変動時間が経過した後に、当り図柄である「普図A」とハズレ図柄である「普図B」の内のいずれか一方の図柄を停止表示する。この図5(c)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
以下、この「普図の変動表示」を開始してから普図の図柄停止態様を停止表示するまでの一連の表示を普図の変動停止表示と称することがある。普図表示装置210は補助図柄報知手段の一例に相当する。
ここで、これまでの説明を含めて、大当り、小当り、ハズレについてのまとめを行う。
図6(a)は、図5(a)に示す特図停止図柄と、特別当り遊技状態と、制御状態との関係を示す図である。
第1特別図柄表示装置212あるいは第2特別図柄表示装置214に大当り図柄1が停止表示されると、特別当り遊技状態として大当り状態1へ移行し、大当り遊技が行われる。大当り状態1における大当り遊技終了後は、制御状態は確変状態2へ移行する。大当り図柄2が停止表示されると、ここでも特別当り遊技状態として大当り状態1へ移行し、大当り遊技が行われる。ただし、ここでの大当り状態1における大当り遊技終了後は、制御状態は時短状態へ移行する。大当り図柄3が停止表示されると、特別当り遊技状態として大当り状態2へ移行し、大当り遊技が行われる。大当り状態2における大当り遊技終了後は、制御状態は確変状態1へ移行する。小当り図柄が停止表示されると、特別当り遊技状態として小当り状態へ移行し、小当り遊技が行われる。小当り遊技中には、特図低確率普図低確率状態へ移行する。小当りは、小当り遊技前後で制御状態が変化しない役であり、小当り遊技終了後には小当り遊技開始前の制御状態に復帰する。なお、ハズレ図柄1〜3が停止表示されても、特別当り遊技状態へは移行せず、制御状態も確変状態や時短状態に移行することはない。
図6(b)は、特別当り遊技状態を説明するための図である。
大当り図柄1及び2の大当り状態1では、15ラウンド大当りの状態であり、扉部材2341が1ラウンドにつき1回の開閉動作を行う。扉部材2341は、例えば所定球数(一例として10球)の遊技球の進入があるまで、あるいは所定量の遊技価値(所定球数)を獲得するまで開状態を維持し、開状態を最大で30秒間維持する。この大当り状態1は出球がかなり期待できる遊技者に有利な状態である。
一方、大当り図柄3の大当り状態2では、2ラウンド大当りの状態であり、扉部材2341が1ラウンドにつき1回の開閉動作を行うが、扉部材2341は、開状態を最大で0.1秒間しか維持しない。したがって、この大当り状態2は出球をほとんど期待することができない状態であるといえる。
小当り状態では、扉部材2341が2回作動し、扉部材2341は、1回の作動につき開状態を最大で0.1秒間しか維持しない。小当りにおける扉部材2341の開放では、例えば、1回目の開放で、遊技球が所定球数(例えば10球)進入してしまうと、あるいは所定量の遊技価値(所定球数)を獲得してしまうと、2回目以降の開放は行われない。小当り状態では、扉部材2341の開放間隔を大当り状態2におけるラウンド間隔と同一にすることで、小当り遊技と大当り状態2における大当り遊技が見た目上同じになるようにしている。
図6(c)は、制御状態を説明するための図である。
本実施形態のパチンコ機100では、制御状態として大別すると、通常状態、時短状態、確変状態の3種類の状態が用意されている。通常状態は、特図低確率普図低確率状態であり、確変も電サポ(時短)も付かない、遊技者の利益量から見ると基準になる状態である。
時短状態は、特図低確率普図高確率状態であり、確変は付かないが電サポ(時短)」は付く状態である。
確変状態には、確変状態1と確変状態2があり、両者では、電サポが付くか付かないかの違いがある。すなわち、確変状態1は、特図高確率普図低確率状態であり、確変は付くが電サポ(時短)は付かず、確変状態2は、特図高確率普図高確率状態であり、確変も電サポ(時短)も両方付く。
以上説明した制御状態は、主制御部300のRAM308に制御状態セットを表す情報が設定され、特図変動回数に基づいて決定される。
図7(a)は、制御状態セットを説明するための図である。
第1特別図柄表示装置212あるいは第2特別図柄表示装置214に、大当り図柄1が停止表示されると状態セット2がセットされ、大当り図柄2が停止表示されると状態セット3がセットされ、大当り図柄3が停止表示されると状態セット4がセットされる。なお、パチンコ機100の主電源投入や図2に示すRAMクリアスイッチ180の操作によるRAMクリア時には、状態セット1がRAM308にセットされる。
図7(b)は、制御状態セットを説明するための図である。
主制御部300のRAM308には、特図の図柄変動停止表示の実行回数をカウントする特図変動停止表示実行回数カウンタが設けられている。主制御部300のRAM308に状態セット1が設定されると、主制御部300のCPU304は、特図変動停止表示実行回数カウンタに0の値をセットし、特図の大当り図柄が停止表示されるまで、0の値を維持し続ける。主制御部300のRAM308に状態セット1が設定されている場合には、制御状態は通常状態(特図低確率普図低確率状態)である。
主制御部300のRAM308に状態セット2が設定されると、主制御部300のCPU304は、特図変動停止表示実行回数カウンタに0の値をセットし、特図の大当り図柄が停止表示されるまで、0の値を維持し続ける。主制御部300のRAM308に状態セット2が設定されている場合には、制御状態は確変状態2(特図高確率普図高確率状態)である。
主制御部300のRAM308に状態セット3が設定されると、主制御部300のCPU304は、特図変動停止表示実行回数カウンタに100の値をセットし、特図の図柄変動停止表示が1回実行される度に、特図変動停止表示実行回数カウンタの値を1減算する。主制御部300のRAM308に状態セット3が設定されている状態では、特図変動停止表示実行回数カウンタの値が、100から0になるまでの間は、制御状態は時短状態(特図低確率普図高確率状態)である。特図変動停止表示実行回数カウンタの値が1から0になると、特図変動停止表示実行回数カウンタに0の値をセットし、制御状態は通常状態へ移行する。そして、特図の大当り図柄が停止表示されるまで、特図変動停止表示実行回数カウンタに0の値を維持し続け、制御状態は通常状態である。
主制御部300のRAM308に状態セット4が設定されると、主制御部300のCPU304は、特図変動停止表示実行回数カウンタに0の値をセットし、特図の大当り図柄が停止表示されるまで、0の値を維持し続ける。主制御部300のRAM308に状態セット4が設定されている場合には、制御状態は確変状態1(特図高確率普図低確率状態)である。
<主制御部メイン処理>
次に、図8を用いて、図4に示す主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
図4に示す主制御部300のRAM308には、大当り用特図1乱数カウンタ、ハズレ用特図1乱数カウンタ、およびこれらのカウンタの特図2用のカウンタが設けられている。また、そのRAM308には、特図1と特図2共通のタイマ番号決定用乱数カウンタも設けられている。さらに、そのRAM308には、保留数、特図1当選乱数値、大当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、特図1当否先読み結果、特図1図柄先読み結果、特図1タイマ先読み結果、特図1当否判定結果、特図1決定結果、特図1タイマ決定結果、およびこれらの乱数値や結果の特図2用のものがそれぞれが記憶される。またRAM308には、当否判定(抽選)の開始を保留することができる最大数(この例では4つ)の領域に区分けされた保留記憶部が特図1と特図2で別々に用意されている。特図1の保留記憶部には、後述するように、特図1当選乱数値、大当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値およびタイマ番号決定用乱数値の4つの乱数値を1セットにしてこれら4つの乱数値が入賞順(保留順)に1セットずつ1領域ごとに格納される。
上述したように、図4に示す主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図6に示す主制御部メイン処理を実行する。
ステップS101では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、本実施形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
ステップS103では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。
ステップS105では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660が第2副制御部500を介して主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS103に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS105は繰り返し実行される。
ステップS107では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS109では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS113)に進む。
具体的には、最初に、図2に示す電源基板182に設けたRAMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS111に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS113に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS113に進む。
ステップS111では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS115内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図4に示す主制御部300における基本回路302に搭載されているRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS111では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS113)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS115では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタ、大当り用特図乱数値カウンタ、およびハズレ用特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための3つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、およびタイマ番号決定用乱数値それぞれを生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜20とすると、RAM308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が21であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、このステップS115の処理を繰り返し実行する。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図9を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
図4に示す主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約4msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種の球検出センサを含む図4に示す各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS205では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、上述のステップS205では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。図4に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップS205では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、第1特図始動口230、および第2特図始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口234、230やこれらの始動口230、232、228への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS207およびステップS209では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS115で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値、大当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、大当り用特図2乱数値、ハズレ用特図2乱数値、およびタイマ番号決定用乱数それぞれを生成するための乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、本実施形態では特図1に関する乱数値を取得するためのカウンタと特図2に関する乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップS211では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップS213では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、第1特図表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、第2特図表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS215では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口234、230や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップS217では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、第1特図始動口230に入賞があり、且つ、保留している特図1変動遊技の数が所定数(本実施形態では4)未満である場合には、所定の始動情報を取得する。すなわち、保留数が所定数未満であれば、特図1当選乱数値、大当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、およびタイマ番号決定用乱数を取得する。ここで取得した特図1当選乱数値は、ハードウェア乱数を加工した値(ハードウェア乱数の値+Rレジスタの値+1)である。一方、大当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、およびタイマ番号決定用乱数は、ソフトウェア乱数を加工した値(ソフトウェア乱数の値+Rレジスタの値+1)である。図4に示す乱数値生成回路318の、第1特図始動口230に対応した乱数値記憶用レジスタ、RAM308に設けられた、特図1判定用乱数カウンタおよびタイマ番号決定用乱数カウンタ、ならびに乱数加工を施す主制御部300を併せたものが、第1の始動情報導出手段の一例に相当する。ここで取得された各種乱数値(始動情報)は、RAM308に設けた特図1の保留記憶部の、入賞順(保留順)に応じた空いている領域に、1セットの始動情報として記憶される。この特図1の保留記憶部は、第1特図始動口230(第1の始動領域)に遊技球が進入した場合に取得した始動情報を所定の第1上限個数(ここでは4個)まで記憶可能な第1の始動情報記憶手段に相当する。このとき各種乱数値(始動情報)をRAM308に設けた一時領域に一旦記憶し、その一時領域に記憶された値を特図1の保留記憶部に記憶してもよく、この場合、一時領域を第1の始動情報記憶手段としてもよいし、特図1の保留記憶部および一時領域を第1の始動情報記憶手段としてもよい。また、主制御部300のCPU304は、RAM308に記憶されている特図1の保留数の値に1を加算し、特図1の保留数が1増加する。したがって、主制御部300のCPU304が保留手段の一例に相当する。また、特図2についても、特図1と同様に始動情報である各乱数値を取得し、取得した乱数値をRAM308に設けた特図2の保留記憶部に、1セットの始動情報として同様に記憶され、さらに、RAM308に記憶されている特図2の保留数の値に1を加算する。図4に示す乱数値生成回路318の、第2特図始動口232に対応した乱数値記憶用レジスタ、RAM308に設けられた、特図2判定用乱数カウンタおよびタイマ番号決定用乱数カウンタ、ならびに乱数加工を施す主制御部300を併せたものが、第2の始動情報導出手段の一例に相当する。特図2の保留記憶部は、第2特図始動口232(第2の始動領域)に遊技球が進入した場合に取得した始動情報を所定の第2上限個数(ここでは4個)まで記憶可能な第2の始動情報記憶手段に相当する。このとき各種乱数値(始動情報)をRAM308に設けた一時領域に一旦記憶し、その一時領域に記憶された値を特図2の保留記憶部に記憶してもよく、この場合一時領域を第2の始動情報記憶手段としてもよいし、特図2の保留記憶部および一時領域を第2の始動情報記憶手段としてもよい。
また、普図始動口228を球が通過したことを検出し、且つ、保留している普図変動遊技の数が所定数(本実施形態では4)未満の場合には、そのタイミングにおける普図当選乱数値生成用の乱数カウンタの値を始動情報である普図当選乱数値として取得し、RAM308に設けた特図用とは別の乱数値記憶領域に記憶する。また、この入賞受付処理では、所定の球検出センサにより、第1特図始動口230、は第2特図始動口232、普図始動口228、または可変入賞口234の入賞(入球)を検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228、および可変入賞口234の入賞(入球)の有無を示す入賞受付情報を設定する。
なお、特図の始動情報にしても普図の始動情報にしても、保留数がそれぞれの所定数以上であれば取得せずに、ステップS219に進む。
ステップS219では、払出要求数送信処理を行う。図4に示す払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS221では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当り図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、ハズレ図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は、当り図柄(図5(c)に示す普図A)およびハズレ図柄(図5(c)に示す普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、後述するように、普図当りフラグがオンされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口232の羽根部材2321の開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材2321を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)、羽根部材2321の開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材2321を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果がハズレであれば、後述するように、普図ハズレフラグがオンされる。この普図ハズレフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS223に移行するようにしている。
ステップS223では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第2特図始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定をおこない、当選とする場合にはRAM308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
続いて、特図先読み処理(ステップS224)が実行される。この特図先読み処理については後述する。
次に、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップS225)。特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、第2特図表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第2特図表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。
また、特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、後述する特図関連抽選処理における特図決定結果(特図の停止図柄態様)に基づいて第2特図表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、第2特図表示装置214は、図5(a)に示す各種図柄(特図A〜H)のうちのいずれか一つの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた電サポ回数記憶部に値がセットされている場合には、その値が1以上であれば、その値から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図高確率状態でなければ、時短フラグをオフする。さらに、大当り遊技中にも、時短フラグをオフする。すなわち、主制御部300のCPU304は、大当り遊技状態中(第2の制御状態中)である場合に、非電サポ状態(第一の進入率制御状態)にする。
また、後述するコマンド設定送信処理(ステップS215)で一般コマンド回転停止設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に4Hを送信情報(一般情報)として追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、特図2変動遊技の開始時に大当りフラグがオンされている。この大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS215)で一般コマンド入賞演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に5Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで。)図3に示す可変入賞口234の扉部材2341の開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材2341を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS215)で一般コマンド大入賞口開放設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に7Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口234の扉部材2341の開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材2341を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS215)で一般コマンド大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に8Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、この扉部材2341の開放・閉鎖制御を所定回数(例えば15ラウンドや2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。
以上説明したように、主制御部300のCPU304は、大当り遊技状態中(第2の制御状態中)に、可変入賞口234の扉部材2341の開閉状態の変化制御を行う可変入賞制御手段の一例に相当する。なお、主制御部300のROM306には、可変入賞口234の扉部材2341の開閉パターンが記憶されており、主制御部300のCPU304は、そのROM306から、特図変動遊技の当否判定に応じた開閉パターンを取得する。
また、主制御部300のRAM308には時短フラグの他に確変フラグも用意されており、主制御部300のCPU304は、特図決定結果が表す停止図柄態様に基づいて、大当り遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた確変フラグや時短フラグをオンに設定する。すなわち、主制御部300のCPU304は、特図決定結果が大当り図柄1である場合には確変フラグと時短フラグの双方をオンに設定し、特図決定結果が大当り図柄3である場合には確変フラグと時短フラグのうちの確変フラグのみをオンに設定する。また、特図決定結果が大当り図柄2である場合には、時短フラグをオンに設定するとともにRAM308に設けられた電サポ回数記憶部に電サポ回数100回をセットする。確率フラグがオンに設定されていると、特図高確率状態(確率変動中)であり、大当り遊技終了後に大当りに当選する確率が高くなっている状態(特図高確率状態)である。一方、確率フラグがオンに設定されていない(オフに設定されている)と、特図低確率状態である。したがって、確率変動フラグの設定状態は、当否判定(特図の抽選)の結果に影響を与える。また、時短フラグがオンに設定されていると電サポ状態であり、電チューが開きやすい(例えば当りやすい)、一回の当りに基づく開放時間が長い、一回の当りに基づく開放回数が多いなど上記可変始動領域制御が遊技者に有利になるように行われる。反対に、時短フラグがオフに設定されていると非電サポ状態であり、上記可変始動領域制御が遊技者に不利になるように行われる。したがって、時短フラグの設定状態は、上記可変始動領域制御にも影響を与える。よって、確変フラグおよび/または時短フラグの設定状態を表す情報は、遊技制御情報の一例に相当し、主制御部300のCPU304は遊技制御情報決定手段の一例に相当する。また、時短フラグをオン/オフする主制御部300のCPU304は、遊技球の、第2特図始動口232(可変始動領域)への進入のしやすさ(進入率)を制御した状態である進入率制御状態を、第一の進入率制御状態である非電サポ状態と第二の進入率制御状態である電サポ状態との間で変化させる進入率変化手段の一例に相当する。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS215)で一般コマンド終了演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に6Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、特図2変動遊技の結果がハズレであれば、ハズレフラグがオンされる。このハズレフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次の処理に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS225)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップS225およびステップS227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。この特図関連抽選処理を実行する主制御部300のCPU304が当否判定手段の一例に相当する。ここでも最初に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行う(ステップS229)。この特図2関連抽選処理では、所定の特図変動条件が成立した場合に、抽選(当否判定)を行い、停止図柄およびタイマ番号を決定する。続いて、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップS231)。すなわち、主制御部300は、特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行う。こうすることで、同じタイミング(所定の契機で開始した主制御部タイマ割込処理における入賞受付処理S217)で第1特図始動口230に遊技球が進入したことに基づいて始動情報を取得し、かつ第2特図始動口232に遊技球が進入したことに基づいて始動情報を取得した場合や、特図2の変動条件と、特図1の変動条件が同時に成立した場合や、特図2の変動条件と特図1の変動条件の両方が成立している場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、第1特図表示装置212あるいは第2特図表示装置214による特図変動遊技の当否判定の結果の報知は、主制御部300で行われ、第2特図始動口232への入賞に基づく抽選(当否判定)の結果報知が、第1特図始動口230への入賞に基づく抽選(当否判定)の結果報知よりも優先して行われる。
図9に示す主制御部タイマ割込処理では、ステップS231に続いて、コマンド設定送信処理(ステップS233)を実行する。このコマンド設定送信処理では、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報をオン、オフするようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、特図停止図柄を表す情報、制御状態を表す情報(時短フラグおよび確変フラグの設定状態を表す情報)、上述のタイマ番号を表す情報などを含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、特図停止図柄を表す情報、制御状態を表す情報などを含み、入賞演出コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、制御状態を表す情報などを含み、当りラウンド数指定コマンドの場合であれば制御状態を表す情報、当りラウンド数(大当りラウンド数または小当りラウンド数)などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口230への入賞の有無、第2特図始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。
また、一般コマンド回転開始設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、特図停止図柄を表す情報、制御状態を表す情報、タイマ番号、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。一般コマンド回転停止設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、特図停止図柄を表す情報、制御状態を表す情報などを示す情報を設定する。一般コマンド入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、制御状態を表す情報、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。一般コマンド終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、制御状態を表す情報、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している当りラウンド数、制御状態を表す情報、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。一般コマンド大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している当りラウンド数、現在のラウンド数、制御状態を表す情報、、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。また、このステップS233では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、先読みした特図1あるいは特図2の停止図柄を表す停止図柄情報を設定する。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。また、第1副制御部400では、コマンドに含まれている、当りラウンド数と現在のラウンド数に基づき、当り全ラウンドが終了するまでの残りラウンド数を取得する。
ステップS235では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、図4に示す情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップS237では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視し、前面枠扉開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。ここで設定したデバイス情報は基本コマンドに含められて、第1副制御部400に送信される。また、図4に示す各種ソレノイド332を駆動して第2特図始動口232や、可変入賞口234の開閉を制御したり、表示回路324、326、330を介して普通図柄表示装置210、第1特図表示装置212、第2特図表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS219)で設定した出力予定情報を出力ポート(I/O310)を介して第1副制御部400に出力する。
ステップS239では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS243に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS241に進む。
ステップS241では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS243では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。
続いて、図9に示す特図2関連抽選処理(ステップS229)について詳述する。
図10は、特図2関連抽選処理の流れを示す図である。
この特図2関連抽選処理では、最初に、所定条件(ここでは特図変動条件)を充足したか否かを判定する(ステップS511)。このステップS511では、まず、所定の当否判定禁止条件が不成立であるか否かの判定を行う。ここでは、第1特図表示装置212又は、第2特図表示装置214が特図変動表示中であるか、または停止表示中であるか否かを判定し、いずれかの表示中である場合には図9に示す主制御部タイマ割り込み処理に戻り、いずれの表示中でもない場合には、特図作動中に設定されているか特図非作動中に設定されているかを判定し、特図作動中に設定されていれば主制御部タイマ割り込み処理に戻り、特図非作動中に設定されていれば、当否判定禁止条件が不成立であったことになり、今度は、所定の当否判定条件が成立しているか否かの判定を行う。当否判定条件の判定は、RAM308に設けた特図2の保留記憶部を参照し、特図2変動遊技の保留数が0より大きいか否かを判定する。保留数が0であれば、主制御部タイマ割り込み処理に戻り、1以上であれば、所定の当否判定条件が成立していることになり、ステップS512へ進む。
ステップS512では、RAM308に設けられた特図2の保留記憶部から、最も過去に格納した始動情報である1セット分の乱数値(特図2当選乱数値、大当り用特図2乱数値、ハズレ用特図2乱数値、およびタイマ番号決定用乱数)を取り出し、その保留記憶部にまだ格納されている始動情報(乱数値のセット)を、今記憶されている領域から隣の領域に移し替える。すなわち、最も過去に格納した始動情報を特図2の保留記憶部から取り出し、さらに特図2の保留記憶部に始動情報が格納されていれば、N番目に古い始動情報を特図2の保留記憶部におけるN−1番目に古い始動情報として設定したことになる。また、RAM308に記憶している保留数を1減算する。RAM308の特図2の保留記憶部から1セット分の乱数値(特図2当選乱数値、大当り用特図2乱数値、ハズレ用特図2乱数値、およびタイマ番号決定用乱数)を取り出す処理を行う主制御部300のCPU304が、第2の始動情報取得手段の一例に相当する。
ステップS512に続いて実行されるステップS513では当否判定処理を行い、ステップS514へ進む。
図11(a)は当否判定用高確率テーブルを示す図であり、同図(b)は当否判定用低確率テーブルを示す図である。これらのテーブルは、主制御部300のROM306に記憶されている。
ステップS513では、まず、RAM308に設けられた確変フラグがオンされた状態にあるか否かを判定し、オンされた状態であれば図11(a)に示す当否判定用高確率テーブルを用いて当否判定を行い、オフされた状態であれば同図(b)に示す当否判定用低確率テーブルを用いて当否判定を行う。ここでの当否判定では、特図2当選乱数値(取り得る数値範囲は0〜65535)が図11(a)に示す当否判定用高確率テーブル内あるいは同図(b)に示す当否判定用低確率テーブル内のいずれの乱数範囲に属するかに基づいて、当否決定結果として「大当り」、「小当り」または「ハズレ」を導出する。ステップS513の実行が完了した場合には特図の図柄決定処理(ステップS514)へ進む。
図11(c)は、特図の図柄決定処理で用いられる特図決定用テーブルを示す図である。図11(c)に示す特図決定用テーブルも、主制御部300のROM306に記憶されている。
ステップS514では、当否決定結果が、「大当り」の場合には、大当り用特図2乱数値(取り得る数値範囲は0〜99)が図11(c)に示す特図決定用テーブル内のいずれの乱数範囲に属するかに基づいて、特図決定結果を「大当図柄1」、「大当り図柄2」、あるいは「大当り図柄3」に決定する。また、当否決定結果が、「ハズレ」の場合には、ハズレ用特図2乱数値(取り得る数値範囲は0〜99)が図11(c)に示す特図決定用テーブル内のいずれの乱数範囲に属するかに基づいて、特図決定結果を「ハズレ図柄1」、「ハズレ図柄2」、あるいは「ハズレ図柄3」に決定する。ハズレ図柄1〜3の中では、ハズレ図柄1が選択される確率が最も高い。なお、図5(a)を用いて説明したように、小当り図柄は「特図D」の1種類しかないため、特図決定結果が「小当り」の場合には、特図2の停止図柄の乱数抽選は行われない。先のステップS513において、「大当り」「小当り」または「ハズレ」を導出することが当否判定(抽選)に相当すると見ることもできるが、さらに一歩進んで、大当りの種別まで導出することが当否判定(抽選)に相当すると見ることもできる。すなわち、「15R特別大当り」「15R大当り」「2R特別大当り」「小当り」「ハズレ」を導出することが当否判定(抽選)に相当すると見ることもできる。なお、小当りについても複数種類用意されていれば、小当りの種別まで導出することが当否判定(抽選)に相当すると見ることができる。ステップS513を実行する主制御部300のCPU304、あるいはステップS513およびステップS514を実行する主制御部300のCPU304が、当否判定手段の一例に相当する。また、ステップS514を実行する主制御部300のCPU304が、図柄停止態様決定手段の一例に相当する。主制御部300のRAM308には、特図1および特図2それぞれについて、停止図柄を表す情報を格納する領域(停止図柄情報格納領域)が設けられており、主制御部300のCPU304は、ここで決定した停止図柄を表す情報を、RAM308の特図2の停止図柄情報格納領域に格納し、特図の図柄変動停止表示における変動表示期間を決定するタイマ判定処理(ステップS515)へ進む。
また、主制御部300のRAM308には、特図変動パターン抽選テーブルセットを表す情報を格納する領域(テーブルセット格納領域)と特図変動パターン抽選テーブルを表す情報を格納する領域(特図変パテ格納領域)も設けられている。また、本実施形態では、特図変動パターン抽選テーブルセットとして7種類のものが用意されている。
大当りの終了演出期間が終了したタイミングにおける特図状態更新処理(図9に示すステップS225あるいはステップS227)では、RAM308に用意された停止図柄情報格納領域に格納されている情報が表す停止図柄(図5(a)参照)に基づいて特図変動パターン抽選テーブルセットを判定する。また、RAM308の特図2の停止図柄情報格納領域にハズレ図柄2又は3を表す情報が格納された場合には、ステップS515において特図変動パターン抽選テーブルセットを判定する。
図12は、主制御部300のROM306に記憶されている特図変動パターン抽選テーブルセットの判定テーブルを示す図である。
例えば、大当りの終了演出期間が終了したタイミングにおける特図状態更新処理(図9に示すステップS225あるいはステップS227)では、主制御部300のRAM308に用意された特図2の停止図柄情報格納領域に大当り図柄1を表す情報が格納されていればテーブルセット2と判定し、こうして判定されたテーブルセットを表す情報を、RAM308のテーブルセット格納領域に上書きする。したがって、大当り遊技が終了すると、テーブルセットが切り替わることになる。また、ステップS515では、特図2の停止図柄情報格納領域に、ハズレ図柄2を表す情報が格納されていればテーブルセット6と判定し、ハズレ図柄3を表す情報が格納されていればテーブルセット7と判定する。ただし、特図2の停止図柄情報格納領域に、ハズレ図柄1〜3の中で最も選択確率が高い所定のハズレ図柄(ここではハズレ図柄1)を表す情報が格納されていた場合には、テーブルセットの変更は行われない。すなわち、テーブルセット格納領域にその時点で格納されているテーブルセットを表す情報を引き続き使用し、上書きは行われない。なお、パチンコ機100の主電源投入や図2に示すRAMクリアスイッチ180の操作によるRAMクリア時には、テーブルセット格納領域にはテーブルセット1を表す情報が格納される。
テーブルセット格納領域にテーブルセットを表す情報が上書きされると、主制御部300のCPU304は、図13に示すテーブルを用いて特図変動パターン抽選テーブルを判定する。また、ステップS515においても図13に示すテーブルを用いて特図変動パターン抽選テーブルを判定する。本実施形態では、特図変動パターン抽選テーブルとして5種類のものが用意されており、それらの特図変動パターン抽選テーブルはROM306に記憶されている。主制御部300のRAM308には、特図変動パターン抽選テーブルを表す情報を格納する領域(特図変パテ格納領域)が設けられている。
図13は、主制御部300のROM306に記憶されている特図変動パターン抽選テーブルの判定テーブルを示す図である。
RAM308のテーブルセット格納領域に格納されているテーブルセットを表す情報に基づいて、図13に示す判定テーブルに規定された回数を、RAM308に設けられた特図変動停止表示実行回数カウンタにセットするとともに特図変動パターン抽選テーブルを判定する。例えば、テーブルセット格納領域にテーブルセット2を表す情報が上書きされると、ROM306に記憶されている図13に示す判定テーブルのうち、テーブルセット2についての特図変動回数を格納した領域の先頭アドレスをRAM308に設けた所定のポインタにセットし、特図変動停止表示実行回数カウンタに48の値をセットするとともに、特図変パテ格納領域にテーブル2を表す情報を格納する。また、特図の停止表示が終了したタイミングにおける特図状態更新処理では、特図変動停止表示実行回数カウンタの値が0より大きければ、特図変動停止表示実行回数カウンタの値を1だけ減算する。この特図変動停止表示実行回数カウンタの値が0になるまで特図変パテ格納領域にテーブル2を表す情報を格納し続け、特図変動停止表示実行回数カウンタの値が1から0になった場合に、RAM308上の上記ポインタを進める。この例では、特図変動停止表示実行回数カウンタに1の値をセットするとともに、特図変パテ格納領域にテーブル3を表す情報を格納する。次の特図の停止表示が終了したタイミングにおける特図状態更新処理では、特図変動停止表示実行回数カウンタの値が0になり、RAM308上の上記ポインタを進め、特図変動停止表示実行回数カウンタに1の値を再びセットするとともに、特図変パテ格納領域に今度はテーブル4を表す情報を格納する。その次の特図の停止表示が終了したタイミングにおける特図状態更新処理でも、特図変動停止表示実行回数カウンタの値が0になり、RAM308上の上記ポインタを進め、特図変動停止表示実行回数カウンタに7の値をセットするとともに、特図変パテ格納領域にテーブル5を表す情報を格納する。さらに、特図の停止表示が終了したタイミングにおける特図状態更新処理では、特図変動停止表示実行回数カウンタの値がまた0になるまで特図変パテ格納領域に今度はテーブル5を表す情報を格納し続け、特図変動停止表示実行回数カウンタの値が1から0になった場合に、RAM308上の上記ポインタをさらに進める。この例では、特図変動停止表示実行回数カウンタに0の値をセットするとともに、特図変パテ格納領域にテーブル2を表す情報を格納する。そして、特図変動パターン抽選テーブルセットが切り替わるまで、特図の停止表示が終了したタイミングにおける特図状態更新処理では、特図変動停止表示実行回数カウンタの値に0をセットし続け、特図変パテ格納領域にはテーブル2を表す情報を格納し続ける。
テーブルセット3〜7を表す情報がテーブルセット格納領域に上書きされた場合にも、上述のテーブルセット2の場合と同様に、RAM308のテーブルセット格納領域に格納されているテーブルセットを表す情報に基づいて、図13に示す判定テーブルに規定された回数を、RAM308に設けられた特図変動停止表示実行回数カウンタにセットするとともに特図変動パターン抽選テーブルを判定する。テーブルセット4およびテーブルセット5は、電サポなし状態用のテーブルセットである。
本実施形態では、遊技状態毎に特図変動パターン抽選テーブルのデフォルトテーブルが予め定められている。
図14(a)は、遊技状態毎に予め定められている、特図変動パターン抽選テーブルのデフォルトテーブルを示す図である。
通常状態(特図低確率普図低確率)におけるデフォルトテーブルはテーブル1であり、時短状態(特図低確率普図高確率)におけるデフォルトテーブルはテーブル2である。また、確変状態1(特図高確率普図低確率状態)におけるデフォルトテーブルはテーブル1であり、確変状態2(特図高確率普図高確率状態)におけるデフォルトテーブルはテーブル2である。
図13に示すように、テーブルセット6あるいはテーブルセット7を表す情報がテーブルセット格納領域に設定されていて、特図変パテ格納領域にテーブル5を表す情報が設定されている状態で、特図変動停止表示実行回数カウンタの値が1から0になった場合には、RAM308上の上記ポインタを進め、特図変動停止表示実行回数カウンタに0の値をセットするとともに、特図変パテ格納領域に、遊技状態毎に予め定められている図14に示すデフォルトテーブルを格納する。
以上説明したように、本実施形態では、特図変パテ格納領域に設定される特図変動パターン抽選テーブルが、特図の図柄変動回数に応じて切り替わっていく。
なお、RAM308のテーブルセット格納領域にテーブルセット3を表す情報が格納されている場合に、特図変パテ格納領域にテーブル3を表す情報が格納されていれば、上述のテーブルセット2を表す情報が前記RAM308のテーブルセット格納領域に格納されている場合とはリーチ確率を異ならせてもよい。
図10に示すタイマ判定処理(ステップS515)では、主制御部300のCPU304は、特図決定結果、およびタイマ番号決定用乱数(取り得る数値範囲は0〜99)に基づいてタイマ番号を判定する。
タイマ番号は、第2特図表示装置214あるいは第1特図表示装置212が、図柄の変動を開始してから当否判定の結果を表す停止図柄を表示するまでの時間、すなわち特図が変動表示する変動表示時間(特図変動時間)を表すものであるが、装飾図柄の変動表示時間としてもよい。このタイマ番号は時間情報の一例に相当する。
図14(b)は、タイマ番号と特図変動時間の関係を示す図である。
タイマ1は特図変動時間が2秒になる超短縮された変動時間になることを表し、タイマ2は特図変動時間が5秒になる短縮された変動時間になることを表す。なお、タイマ1又は2に決定されることを特図変短と称することがある。
また、タイマ3は特図変動時間が10秒の通常の変動時間(基準となる変動時間)になることを表す。タイマ1〜タイマ3では図3に示す装飾図柄表示装置208における装飾図柄の変動パターンはリーチなしになる。タイマ4は特図変動時間が20秒の変動時間になることを表し、タイマ4に決定されると装飾図柄表示装置208における装飾図柄の変動パターンはノーマルリーチが選択される。ノーマルリーチとは、一般に2つの図柄表示領域(例えば、図2に示す左右図柄表示領域208a、208c)が等しい装飾図柄を停止表示し、残りの1つの図柄表示領域(例えば中図柄表示領域208b)が変動表示している状態のこと、すなわち、変動表示している図柄表示領域が特定の図柄(停止表示している図柄表示領域と等しい図柄)を停止表示すれば所定の大当り図柄の組合せ(図5(b)に示す“装飾図柄の組合せ1”や“装飾図柄の組合せ2”)を停止表示することとなる状態のことである。
タイマ5は特図変動時間が60秒の変動時間になることを表し、タイマ5に決定されると装飾図柄表示装置208における装飾図柄の変動パターンはスーパーリーチ1が選択される。タイマ6は特図変動時間が120秒の変動時間になることを表し、タイマ6に決定されると装飾図柄表示装置208における装飾図柄の変動パターンはスーパーリーチ2が選択される。スーパーリーチは、ノーマルリーチにさらに特殊な変動表示等を加味して演出効果を向上させたもの(ロングリーチ、ノーマル逆転リーチ等)である。なお、リーチにはこの他、特別マルチラインリーチ、全回転リーチ、特別全回転リーチ等の特殊変動もあり、単にリーチというときには、ノーマルリーチとスーパーリーチと特殊変動を含んだ装飾図柄の変動パターンを意味する。このリーチは、特図の当否判定(本抽選)の結果が特定の当否判定結果(遊技者の有利度が高い所定の結果)になることを、その当否判定を行った後であってその当否判定の結果を報知する前に遊技者に事前に報知する予告演出であり、リーチを行うか否かは、その当否判定を行った後に決定される。
タイマ7は特図変動時間が90秒の変動時間になることを表し、扉部材2341が開状態を最大で0.1秒間しか維持しない当り(ここでは大当り図柄3の大当り,小当り)、言い換えれば図5(b)に示す“装飾図柄の組合せ3”を停止表示する装飾図柄の変動に対応した変動時間である。
タイマ8は特図変動時間が45秒の変動時間になることを表し、後述する準備変動に対応した変動時間である。このタイマ8は、本発明にいう第一の時間情報の一例に相当する。
タイマ9は特図変動時間が120秒の変動時間になることを表し、後述する報知変動に対応した変動時間である。このタイマ8は、本発明にいう、第二の時間情報の一例に相当したり、特定時間情報の一例に相当したり、あるいは所定時間情報の一例に相当する。
また、タイマ10は特図変動時間が30秒の変動時間になることを表し、特図変動パターン抽選テーブルが切り替わる際の変動に対応した変動時間である。
図15は、主制御部300のROM306に記憶されている、特図決定結果がハズレ図柄1の場合のタイマ番号決定用テーブルを示す図である。
主制御部300のCPU304は、特図決定結果が、特図変動パターン抽選テーブルセットの変更を伴わないハズレ図柄1であった場合には、タイマ番号決定用乱数に基づいて、図15に示すタイマ番号決定用テーブルに規定されているタイマ番号を判定する。タイマ番号の判定を行うにあたっては、特図の保留数にも基づいて判定を行う。図15に示すタイマ番号決定用テーブルにおいて規定されている特図の保留球数は、第1特図始動口230への入球に基づく保留球数と第2特図始動口232への入球に基づく保留球数を合算したものであって、変動が行われる特図の図柄変動停止表示の開始直前の保留球数である。上述のごとく、本実施形態では、RAM308に設けられた保留記憶部から1セット分の乱数値(特図当選乱数値、大当り用特図乱数値、ハズレ用特図乱数値、およびタイマ番号決定用乱数)を取り出したタイミングで保留数を1減算する関係から、ここでの特図の保留球数の最小値は0、最大値は7になる。
図15に示すように、特図決定結果がハズレ図柄1(図5(a)に示す「特図I」)であったときには、特図変動パターン抽選テーブルとして、通常状態のデフォルトテーブルであるテーブル1が選択され、かつ保留数が0〜6であれば、タイマ3が81%の確率で選択され、タイマ4が12%の確率で選択される。一方、保留数が7であれば、タイマ2が50%の確率で選択され、タイマ3が36%の確率で選択され、タイマ4が7%の確率で選択される。また、保留数に関係なく、タイマ5と6がそれぞれ3%の確率で選択され、タイマ9が1%の確率で選択される。
また、特図決定結果がハズレ図柄1であり、特図変動パターン抽選テーブルとして、時短状態のデフォルトテーブルであるテーブル2が選択され、かつ保留数が0〜6であれば、タイマ3が81%の確率で選択され、タイマ4が16%の確率で選択される。一方、保留数が7であれば、タイマ2が81%の確率で選択され、タイマ3が10%の確率で選択され、タイマ4が6%の確率で選択される。また、保留数に関係なく、タイマ5,6,9がそれぞれ1%の確率で選択される。
また、特図決定結果がハズレ図柄1であり、タイマ選択テーブルとしてテーブル3が選択されている場合には、保留数に関係なく、準備変動に対応したタイマ8が必ず選択され、テーブル4が選択されている場合には、保留数に関係なく、報知変動に対応したタイマ9が必ず選択され、テーブル5が選択されている場合には、保留数に関係なく、超短縮変動になるタイマ1が必ず選択される。
図16は、主制御部300のROM306に記憶されている、特図決定結果が大当り図柄1あるいは大当り図柄2の場合のタイマ番号決定用テーブルを示す図である。
主制御部300のCPU304は、特図決定結果が、時短状態(電サポ状態)へ移行する大当り図柄1あるいは2であった場合には、タイマ番号決定用乱数に基づいて、図16に示すタイマ番号決定用テーブルに規定されているタイマ番号を判定する。ここでのタイマ番号の判定を行うにあたっては、特図の保留数には基づかずに判定を行うが、基づいて行うようにしてもよい。図15に示すように、特図決定結果が大当り図柄1(図5(a)に示す「特図A」)あるいは大当り図柄2(図5(a)に示す「特図B」)であったときには、特図変動パターン抽選テーブルとして、通常状態のデフォルトテーブルであるテーブル1が選択されている場合には、タイマ3が10%の確率で選択され、タイマ4が30%の確率で選択され、タイマ5が40%の確率で選択され、タイマ6が15%の確率で選択され、タイマ9が5%の確率で選択される。
また、時短状態のデフォルトテーブルであるテーブル2が選択されている場合には、タイマ3が10%の確率で選択され、タイマ4が30%の確率で選択され、タイマ5が35%の確率で選択され、タイマ6が15%の確率で選択され、タイマ9が10%の確率で選択される。
また、テーブル3が選択されている場合にはタイマ6とタイマ8が50%ずつの確率で選択され、テーブル4が選択されている場合にはタイマ3、タイマ4、タイマ9がそれぞれ1/3の確率で選択され、テーブル5が選択されている場合には必ずタイマ3が選択される。
図17(a)は、主制御部300のROM306に記憶されている、特図決定結果が大当り図柄3あるいは小当り図柄の場合のタイマ番号決定用テーブルを示す図であり、同図(b)は、主制御部300のROM306に記憶されている、特図決定結果がハズレ図柄2の場合のタイマ番号決定用テーブルを示す図である。
主制御部300のCPU304は、特図決定結果が、非時短状態(非電サポ状態)になる大当り図柄3あるいは小当り図柄であった場合には、タイマ番号決定用乱数に基づいて、図17(a)に示すタイマ番号決定用テーブルに規定されているタイマ番号を判定する。また、特図決定結果が、特図変動パターン抽選テーブルセットの変更を伴うハズレ図柄2であった場合には、タイマ番号決定用乱数に基づいて、図17(b)に示すタイマ番号決定用テーブルに規定されているタイマ番号を判定する。いずれのタイマ番号の判定でも、特図の保留数には基づかずに判定を行うが、基づいて行うようにしてもよい。図17(a)および(b)に示すように、いずれのテーブル(テーブル1〜5)が選択されている場合にも、必ずタイマ7が選択される。すなわち、大当り図柄3,小当り図柄,ハズレ図柄2のいずれかを停止表示する図柄変動停止表示における図柄の変動表示時間は、複数種類の特図変動パターン抽選テーブルにおいて共通であり、タイマ7の90秒が必ず選択される。
図17(c)は、主制御部300のROM306に記憶されている、特図決定結果がハズレ図柄3の場合のタイマ番号決定用テーブルを示す図である。
主制御部300のCPU304は、特図決定結果が、特図変動パターン抽選テーブルセットの変更を伴うハズレ図柄3であった場合には、タイマ番号決定用乱数に基づいて、図17(c)に示すタイマ番号決定用テーブルに規定されているタイマ番号を判定する。ここでのタイマ番号の判定を行うにあたっても、特図の保留数には基づかずに判定を行うが、基づいて行うようにしてもよい。図17(c)に示すように、いずれのテーブル(テーブル1〜5)が選択されている場合にも、必ずタイマ8が選択される。すなわち、ハズレ図柄3を停止表示する図柄変動停止表示における図柄の変動表示時間は、複数種類の特図変動パターン抽選テーブルにおいて共通であり、タイマ8の45秒が必ず選択される。
以上説明したステップS515で決定された特図変動時間を表すタイマ番号は、RAM308の所定領域に格納される。
図15〜図17に示すタイマ番号決定用テーブルを記憶した主制御部300のROM306は時間情報記憶手段の一例に相当する。また、ステップS515を実行する主制御部300のCPU304が、時間情報選択手段の一例に相当する。また、特図変動パターン抽選テーブルは時間情報テーブルの一例に相当する。さらに、タイマ8を含む特図変動パターン抽選テーブル3は第一の時間情報テーブルの一例に相当し、タイマ9を含む特図変動パターン抽選テーブル4は第二の時間情報テーブルの一例に相当する。また、図13の特図変動パターン抽選テーブルの判定テーブルに示すように、第一の時間情報テーブルの一例に相当する特図変動パターン抽選テーブル3を設定した後には、第二の時間情報テーブルの一例に相当する特図変動パターン抽選テーブル4が設定され、本発明にいう第一の時間情報の一例に相当するタイマ8が選択された後に続いて、本発明にいう第二の時間情報の一例に相当するタイマ9が選択される。また、タイマ9を含む特図変動パターン抽選テーブル4は所定の時間情報テーブルの一例にも相当する。
ステップS515における実行が完了すると、その他特図2関連抽選処理が行われ(ステップS516)、特図2関連抽選処理は終了になる。その他特図2関連抽選処理では、各種情報(例えば、当否決定結果、特図決定結果、タイマ番号を表す情報)をRAM308の送信領域に送信情報として追加する。ここで送信情報として追加された各種情報は、コマンドに含められて、図9に示すコマンド設定送信処理(ステップS233)で第1副制御部400へ送信される。
なお、特図2関連抽選処理に続いて行われる特図1関連抽選処理(ステップS231)は、この特図2関連抽選処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。
続いて、図9に示す特図先読み処理(ステップS224)について詳述する。
図18(a)は、主制御部300のCPU304が実行する特図先読み処理の流れを示すフローチャートである。
まず、ステップS2241では、特図2の始動情報の増加があったか否か、すなわちRAM308に設けた保留記憶部に、特図2についての始動情報(1セット分の乱数値である特図2当選乱数値、大当り用特図2乱数値、ハズレ用特図2乱数値、およびタイマ番号決定用乱数)が追加されたか否かを判定し、増加していれば(追加されていれば)、増加した特図2の始動情報を先読みして特図2の停止図柄を事前判定する(ステップS2242)。なお、ここでの先読みとは始動情報を当否判定(本抽選である図10に示す特図関連抽選処理)の前に先に読むことを意味するが、以降の説明では、先読みという言葉を、先(当否判定(本抽選)の結果等)を読むという意味で使用することがある。ステップS2242を実行する主制御部300のCPU304は、特図2の保留記憶部(第2の始動情報記憶部)に記憶されている始動情報を、当該始動情報に基づく当否判定(図10に示す特図関連抽選処理)が行われる前に先読みする始動情報先読手段(第2の始動情報先読手段)の一例に相当する。ステップS2242では、まず、将来行われる特図2関連抽選処理における当否判定結果を、先読みした始動情報(特図2当選乱数値)に基づいて当否事前判定テーブルを用いて事前に判定する。ここで用いる当否事前判定テーブルは、図11(a)に示す当否判定用高確率テーブルおよび同図(b)に示す当否判定用低確率テーブルの内容と同一の内容ではあるが別テーブルの、事前判定専用のテーブルである。当否事前判定テーブルも、主制御部300のROM306に記憶されている。こうして、事前判定した特図2の当否判定結果を表す特図2当否先読み結果が得られる。なお、図10に示す特図関連抽選処理では、図11(a)や同図(b)に示す当否判定用テーブルを用いて特図2変動遊技の当否判定を改めて行い、このステップS2242における判定結果は、あくまで事前判定の結果である。ステップS2242を実行する主制御部300のCPU304は、当否判定の結果が特定の当否判定結果(大当りの判定結果)になるか否かを、ここで先読みした始動情報に基づいて、当該始動情報に基づく当否判定(特図2関連抽選処理)が行われる前に事前判定する事前判定手段(第2の事前判定手段)の一例にも相当する。
特図2当否事前判定結果が、「大当り」あるいは「ハズレ」の場合には、RAM308に設けられた特図2の保留記憶部内の大当り用特図2乱数値あるいはハズレ用特図2乱数値を先読みし、それらの乱数値が特図事前判定用テーブル内のいずれの乱数範囲に属するかについて判定する。ここで用いる特図事前判定テーブルは、図11(c)に示す特図決定用テーブルの内容と同一の内容ではあるが別テーブルの、事前判定専用のテーブルである。特図事前判定テーブルも、主制御部300のROM306に記憶されている。なお、ここでの判定結果も、あくまで事前判定の結果であり、特図の停止図柄の判定も図10に示す特図関連抽選処理において改めて行われる。こうして、事前判定した特図2の停止図柄を表す特図2図柄先読み結果が得られる。
ステップS2242に続くステップS2243では、タイマ番号を先読みする。ここではまず、図12に示す特図変動パターン抽選テーブルセットの判定テーブルの内容と同一の内容ではあるが別テーブルの事前判定専用の判定テーブルを用い、特図2図柄先読み結果に基づいて特図変動パターン抽選テーブルセットを事前判定する。次いで、図13に示す特図変動パターン抽選テーブルの判定テーブルの内容と同一の内容ではあるが別テーブルの事前判定専用の判定テーブルを用い、特図変動パターン抽選テーブルを事前判定する。主制御部300のCPU304は、上述の特図変動停止表示実行回数カウンタの値に、現在の保留数を加算して、先読みしている将来の時点の特図変動回数を算出し、事前判定した特図変動パターン抽選テーブルセットに基づいて、特図変動パターン抽選テーブルを事前判定する。特図変動パターン抽選テーブルの事前判定が完了すると、図15〜図17に示すタイマ番号決定用テーブルの内容と同一の内容ではあるが別テーブルの事前判定専用の判定テーブルを用い、タイマ番号を事前判定する。ここでのタイマ番号の事前判定では、先読みした始動情報(タイマ番号決定用乱数)に基づいて事前判定を行う。こうして、事前判定した特図2のタイマ番号を表す特図2タイマ先読み結果が得られる。
ステップS2242に続くステップS2243では、ステップS2242で得た特図2の停止図柄情報(特図2図柄先読み結果)と、ステップS2243で得た特図2タイマ先読み結果を、RAM308に用意された特図2先読み結果記憶領域に記憶する。一方、ステップS2241における判定で特図2の始動情報が増加していなければステップS2244に進み、特図2の始動情報の先読みや事前判定は行わない。
ステップS2244〜ステップS2247の各処理は、ステップS2241〜ステップS2243の各処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。
なお、特図先読み処理において、タイマ番号の先読みについて説明したが、例えば所定の記憶領域に記憶されるタイマ先読み結果としては、タイマ番号を特定するようなものではなく、変動時間の長短を示す情報を記憶するように構成していても良い。
図18(b)は、主制御部300のRAM308における特図2先読み結果記憶領域に先読み結果情報が記憶されている一例を示す図であり、同図(c)は、特図2先読み結果記憶領域に先読み結果情報が記憶されている他の一例を示す図である。
図18(b)および(c)に示すように、特図2先読み結果記憶領域3081は最大保留数に応じた4つの領域に区分けされ、さらに、この図18(b)および(c)では、図18(a)に示すステップS2242で事前判定した特図2図柄先読み結果を格納する領域と、ステップS2243で事前判定した特図2タイマ先読み結果を格納する領域が分けられている。
図18(b)に示す特図2先読み結果記憶領域3081には、保留3つ分の情報が記憶されており、最も新しい保留(保留3)に対応した領域に、大当り図柄1を表す情報とスーパーリーチ2になるタイマ6を表す情報が格納されている。
図18(c)に示す特図2事前判定結果記憶領域3081には、保留4つ分の情報が記憶されており、最も古い保留(保留1)に対応した領域には、ハズレ図柄1を表す情報と準備変動になるタイマ8を表す情報が格納されている。2番目に古い保留(保留2)に対応した領域には、ハズレ図柄1を表す情報と報知変動になるタイマ9を表す情報が格納されている。3番目に古い保留(保留3)に対応した領域には、ハズレ図柄1を表す情報と超短縮変動になるタイマ1を表す情報が格納されている。そして、最も新しい保留(保留4)に対応した領域には、大当り図柄1を表す情報と超短縮変動になるタイマ1を表す情報が格納されている。
<第1副制御部400の処理>
図19を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、ステップS301の初期設定が実行される。この初期設定では、図4に示すI/Oポート410の初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。
ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS307では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS309では、演出制御処理を行う。例えば、S307で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。この演出制御処理についてはさらに詳しく後述する。
ステップS311では、図1に示すチャンスボタン136の押下を検出していた場合、ステップS309で更新した演出データをチャンスボタン136の押下に応じた演出データに変更する処理を行う。
ステップS313では、S309で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。
ステップS315では、S309で読み出した演出データの中に各種ランプ418の駆動回路420への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。
ステップS317では、S309で読み出した演出データの中に演出可動体224の駆動回路422への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS319では、S309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、S303へ戻る。
次に、図19(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。図19(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS331では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶し、このコマンド受信割込処理が終了する。
次に、図19(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。図19(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS341では、図14(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS343では、ステップS319で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行い、このタイマ割込処理が終了する。
続いて、第1副制御部400のメイン処理における演出制御処理(ステップS309)について詳述する。図20は、第1副制御部400における演出制御処理の流れを示すフローチャートである。
本実施形態では、特図図柄先読み結果に基づく先読み報知演出動作(以下、先読み報知と称する)と、その先読み報知が行われることを予告する先読み予告演出動作(以下、先読み予告と称する)とが行われる。特図先読み処理は特図関連抽選処理が実行される前に行われ、先読み予告は先読み報知が実行される前に行われる。先読み報知と先読み予告はいずれも、第1副制御部400のCPU404によって実行するか否かが決定され、先読み報知の実行中には、RAM408に用意された先読み報知実行中フラグがオンされており、先読み予告の実行中には、RAM408に用意された先読み予告実行中フラグがオンされている。以下、先読み報知が実行される特図の図柄変動停止表示は報知変動と称し、先読み予告が実行される特図の図柄変動停止表示は準備変動と称することがある。報知変動の変動時間(タイマ9)は、複数変動の先読み結果に基づく演出に遊技者の注目を集めるため、準備変動の変動時間(タイマ8)よりも長い。
図20に示す演出制御処理では、まず、先読み報知実行中フラグを参照し、先読み報知が実行中であるか否かを判定し(ステップS309a)、先読み報知が、実行中であればステップS309nへ進み、実行中でなければステップS309bへ進む。ステップS309bでは、先読み予告実行中フラグを参照し、先読み予告が実行中であるか否かを判定し、先読み予告が、実行中であればステップS309hへ進み、実行中でなければステップS309cへ進む。
第1副制御部400には、主制御部300から、特図の図柄変動停止表示が開始される際に、図柄変動開始コマンドが送信されてくる。ステップS309cでは、この図柄変動開始コマンドを受信したか否かに基づいて、特図の図柄変動停止表示を開始したか否かを判定し、開始していなければステップS309qへ進み、開始していればステップS309dへ進む。なお、図柄変動停止表示を開始したか否かではなく、所定条件が成立しているかについて判定を行ってもよい。図柄変動開始コマンドには、当該変動のタイマ番号を示す情報が含まれており、ステップS309dでは、図柄変動開始コマンドに含まれていたタイマ番号がタイマ9であるか否かを判定する。タイマ9でなければ、ステップS309qへ進み、タイマ9であれば抽選処理を行う(ステップS309e)。この抽選処理では、専用乱数を取得し、その専用乱数を用いて、先読み報知を実行するか否かの抽選と、先読み予告を実行するか否かの抽選を行う。先読み報知を実行するか否かの抽選でも先読み予告を実行するか否かの抽選でも、実行することに当選する確率は、所定確率(例えば50%)である。本実施形態では、先読み報知を実行するか否かと、先読み予告を実行するか否かが同時期に決定される。
ステップS309eに続くステップS309fでは、先読み予告の実行に当選したか否かを判定し、ハズレであればステップS309qへ進み、当選していればステップS309gでRAM408の先読み予告実行中フラグをオンに設定する。ここでオンに設定された先読み予告実行中フラグの状態情報は、後述するステップS309rで第2副制御部500に送信される予告コマンドに含められ、第2副制御部500の制御のもと装飾図柄表示装置208において先読み予告が実行される。このように本実施形態では、所定の変動時間(ここではタイマ9)の図柄変動停止表示の開始に基づいて先読み予告が実行される。
本実施形態では、先読み予告は所定時間(ここでは、タイマ9の時間よりも短い時間;例えば5秒)行われることになっており、RAM408には、上記所定時間の経過をカウントするタイマが設けられている。先読み予告が開始されるとそのタイマをスタートさせ、ステップS309hでは、そのタイマを参照して先読み予告が終了したか否かの判定処理を行い、続くステップS309iでは、先読み予告が終了したか否かを判定する。先読み予告が、終了していなければステップS309qへ進み、終了していればステップS309jへ進む。ステップS309jでは、RAM408の先読み予告実行中フラグをオフに設定し、ステップS309kへ進む。
主制御部300から送信されてくる図柄図柄変動開始コマンドには、主制御部300のRAM308に設けられた特図2先読み結果記憶領域(図18(b),同図(c)参照)に記憶されている総ての先読み結果情報も含まれている。例えば、保留が3つ貯まっている状態では、保留3個分の先読み結果情報が含まれている。ステップS309kでは図柄変動開始コマンドに含まれていた先読み結果情報を取得し、次いで、ステップS309eにおける先読み報知の実行抽選に当選していれば、先読み報知態様を決定する(ステップS309l)。なお、先読み報知の実行抽選にハズレていれば、ステップS309qへ進む。この結果、先読み予告は行われたが、先読み報知は行われない場合もある。ただし、先読み報知の実行抽選の当選確率を100%にしておいてもよく、こうすれば、先読み予告が行われると、先読み報知が必ず行われるようになるが、先読み予告が行われず、先読み報知が突然開始されることもおこり得るようになる。あるいは、ステップS309eでは、先読み予告と先読み報知とのうち先読み予告の実行抽選のみを行い、先読み予告の実行抽選に当選した場合には、必ず、先読み報知が行われるようにしておいてもよい。
第1副制御部400のROM406には、特図図柄先読み結果とタイマ先読み結果との保留数分の組み合わせに対応して先読み報知態様を規定した不図示のテーブルが用意されており、ステップS309iでは、そのテーブルを用いて、先読み報知態様を先読み結果情報に基づき決定する。したがって、保留が複数ある場合には、複数の先読み情報(ここでは特図図柄先読み結果とタイマ先読み結果の組み合わせ)に基づいて先読み報知態様が決定される。すなわち、一回の図柄変動停止表示の先読み結果ではなく、複数回の図柄変動停止表示の先読み結果に基づいて先読み報知態様が決定されることがある。このステップS309lを実行する第1副制御部400のCPU404が、先読み報知演出動作決定手段の一例に相当する。
ステップS309lの処理が終了すると、RAM408の先読み報知実行中フラグをオンに設定し(ステップS309m)、ステップS309nへ進む。ここでオンに設定された先読み報知実行中フラグの状態情報も、後述するステップS309rで第2副制御部500に送信される予告コマンドに含められ、第2副制御部500の制御のもと装飾図柄表示装置208において先読み報知が実行される。このように本実施形態では、所定の変動時間(ここではタイマ9)の図柄変動停止表示の開始に基づいて先読み予告が行われ、続いて先読み報知が実行される。言い換えれば、所定の変動時間の図柄変動停止表示が開始された場合に限って、所定の確率で先読み報知が実行される。本実施形態では、上述のごとく、先読み予告の実行期間をタイマ9の時間に比べてかなり短く設定しているため、タイマ9の変動時間にわたる1回の図柄変動停止表示中に、先読み予告と先読み報知が連続して行われることになる。
本実施形態では、先読み報知態様ごとに先読み報知が実行される期間長は定まっている。例えば、先読み報知が実行される期間長を115秒弱にしておくと、タイマ9の変動時間にわたる1回の図柄変動停止表示で図柄が停止表示するタイミングに合わせて先読み報知も終了する。こうすることで、120秒という1回の図柄変動停止表示の中で、最初に先読み予告が行われ、続いて開始された先読み報知が、図柄の停止表示とともに終了し、非常にまとまりのよい演出を行うことができる。RAM408には、先読み報知の実行期間の経過をカウントするタイマも設けられている。先読み報知が開始されるとそのタイマをスタートさせ、ステップS309nでは、そのタイマを参照して先読み報知が終了したか否かの判定処理を行い、続くステップS309oでは、先読み報知が終了したか否かを判定する。先読み報知が、終了していなければステップS309qへ進み、終了していればステップS309pへ進む。ステップS309pでは、RAM408の先読み報知実行中フラグをオフに設定し、ステップS309qへ進む。
ステップS309qではその他の演出を決定し、次いで、装飾図柄表示装置208に先読み報知や先読み予告を実行させることを指示する予告コマンドをRAM408の送信領域に設定し(ステップS309r)、演出制御処理は終了になる。
なお、図20に示す演出制御処理では、先読み報知の実行は、先読み予告の終了を待って開始される態様であったが、必ずしも先読み予告の終了に基づく必要はない。
また、本実施形態においては、先読み予告の終了後に先読み報知態様が決定されているが、これに限らず、例えば変動開始時に当該変動が特定のタイマ番号(例えばタイマ9)であることに基づいて、変動開始時に先読み予告及び先読み報知の実行可否、並びに先読み予告及び先読み報知の態様を決定しても良い。
続いて、先読み予告と先読み報知の具体的態様について説明する。
図21は、1回の特図の図柄変動停止表示の中で先読み予告と先読み報知を行う例を示す図である。
図21では(a)から(h)のアルファベット順に時間が経過していき、以降の図においても同様である。同図(a)の状態では、第2特図表示装置214に、特図変動パターン抽選テーブルセットの変更を伴わないハズレ図柄1が停止表示されている。本実施形態のパチンコ機100は特図2優先変動機であるため、次の変動でも特図2の図柄変動停止が開始される(同図(b)参照)。この図柄変動停止表示は、タイマ9の変動時間(120秒)にわたって行われる変動であり、先読み予告の実行抽選と先読み報知の実行抽選にともに当選した。変動を開始すると、装飾図柄表示装置208の背景画面が一旦暗くなり、右下に装飾図柄の変動が小さく表示されるとともに、上部に「速報 大盤振舞チャンスが始まる模様」との文字表示がなされている。この文字表示が先読み予告の一例に相当する。
次いで、同図(c)に示すように、装飾図柄表示装置208には、主人公の侍のキャラクタ等が登場するとともに、左側には保留数を表すインジケータが表示される。なお、このタイミングで、第2特図始動口232に1球入球があり、第2特別図柄保留ランプ220の点灯が一つ増えるとともに、保留数を表すインジケータの表示も一段階増えている。
続いて、装飾図柄表示装置208には、「大盤振舞チャンス」という文字表示がなされる(同図(d)参照)。この「大盤振舞チャンス」という文字表示が先読み報知の一例に相当し、同図(d)の段階から先読み報知が開始される。なお、先読み報知が開始された後に、第2特図始動口232に複数球入球があり、第2特別図柄保留ランプ220の点灯が4つ総て点灯するとともに、保留数を表すインジケータの表示も最大レベルの表示になっている(同図(e)参照)。
次に、装飾図柄表示装置208には、「大盤振舞」という文字表示がなされる(同図(f)参照)。「大盤振舞チャンス」という文字表示(同図(d)参照)がなされてから「大盤振舞」という文字表示(同図(f)参照)がなされる期間中も、第2特図表示装置214は、同図(b)で開始した変動を継続しており、装飾図柄表示装置208の右下に装飾図柄の変動が小さく表示され続けている。
やがて、第2特図表示装置214は、同図(b)で開始した変動を停止し、ここではハズレ図柄1を停止表示するとともに、装飾図柄表示装置208の右下には、「装飾4−装飾3−装飾1」のバラケ目の装飾図柄の組み合わせが停止表示される(同図(g)参照)。しかしながら、その装飾図柄表示装置208には、「大成功」という文字表示がなされている。「大盤振舞チャンス」という文字表示(同図(d)参照)がなされてから、この「大成功」という文字表示(同図(g)参照)がなされる間が、先読み報知が実行されている期間である。
そして再び、特図2の図柄変動停止が開始され、装飾図柄表示装置208には、「大盤振舞成功中」という文字表示がなされている(同図(h)参照)。該文字表示は、この変動以降の、先読み報知の対象になった図柄(例えば大当り図柄1)が特図表示装置に停止表示されるまでの図柄変動停止表示まで継続的に行われる。
以上説明した第1実施形態のパチンコ機100によれば、遊技者の特典付与に対する気持ちを高揚させる度合いが高い演出が実行される可能性が大きな期間において行われる演出である予告報知演出動作を遊技者が見逃す恐れが、先読み予告が表示されることで低減されている。
続いて、第2実施形態のパチンコ機について説明する。以下の説明では、第1実施形態のパチンコ機100における構成要素の名称と同じ名称の構成要素にはこれまで用いた符号と同じ符号を付して説明し、重複する説明は省略することがある。
図22は、第2実施形態における第1副制御部400が実行する演出制御処理の流れを示すフローチャートである。
第2実施形態では、RAM408に、先読み予告実行中フラグおよび先読み報知実行中フラグの他、特別演出実行中フラグと、消化演出実行中フラグも用意されている。消化演出は、先読み報知が行われた後、超短縮変動のタイマ1の変動中に行われる演出であり、消化演出実行中には、消化演出実行中フラグがオンされている。また、先読み予告、先読み報知、あるいは消化演出のいずれかが実行されている間は、特別演出実行中フラグがオンされている。遊技者の期待度の大きさは、先読み報知>先読み予告>消化演出の順である。
図22に示す第2実施形態の演出制御処理では、まず、特別演出実行中フラグがオンされているか否かを判定し(ステップS609a)、オンされていればステップS609gへ進み、オフされていればステップS609cへ進む。ステップS609cでは、図柄変動開始コマンドに含まれている総ての先読み結果情報を取得する。次いで、取得した先読み結果情報内に、タイマ先読み結果が所定のタイマ(ここではタイマ9)である先読み結果があるか否かを判定する(ステップS609d)。なお、ステップS609cでは、特図図柄先読み結果とタイマ先読み結果の組を取得するのではなく、タイマ先読み結果のみを取得する態様であってもよい。
所定のタイマである先読み結果がない場合にはステップS609tへ進み、所定のタイマである先読み結果がある場合には、RAM408の先読み予告実行中フラグをオンに設定し(ステップS609e)、続いて、RAM408の特別演出実行中フラグもオンに設定し(ステップS609f)、ステップS609gへ進む。
ステップS609gでは、現在行われている特図の図柄変動停止表示が所定の第1のタイマ(ここでは長時間タイマであるタイマ9)の表す変動表示時間にわたって行われる変動であるか否かを判定し、そうでなければステップS609lへ進み、そうであればRAM408の先読み予告実行中フラグをオフに設定する(ステップS609h)。次いで、図20に示すステップS309kと同じく、図柄変動開始コマンドに含まれていた総ての先読み結果情報を取得し(ステップS609i)、同図に示すステップS309lと同様に先読み報知態様を先読み結果情報に基づいて決定する(ステップS609j)。複数変動の先読み結果に基づき先読み報知演出動作の態様が決定されると、1変動の抽選結果に基づく場合よりも良い演出を実行しやすく、又、複数変動の先読み結果に基づくことによって、1変動の抽選結果に基づく場合よりも大当たりする旨の演出が実行しやすい。これにより、当否判定の結果に基づかずに、該先読み報知演出動作の実行を予告報知することで、遊技者の大当たりに対する期待を高めつつ、当該変動において行われる報知演出の見逃しを防ぐことができる場合がある。また、従来行われていたような、抽選結果に基づき演出を実行する場合、遊技者には気付かれないが、例えば特定のハズレに基づき演出を行う場合には、遊技者を遊技台が積極的に騙していることになる。ここでは、当否判定結果に基づかずに、必ず遊技者が期待できる演出の実行を予告報知することで、遊技者の期待を煽りつつ、該期待を裏切ることの無い演出を実行することができる場合がある。また、既に保留され、確実に変動が行われる保留に対して先読み予告が行われるため、先読み予告の実行後に先読み報知を確実に実行することが可能となる。また、先読み予告の実行から先読み報知の実行までの時間を規定の時間とすることができるため、該時間に合わせた整合性の高い演出を実行することができる場合がある。
ステップS609jに続くステップS609kでは、RAM408の先読み報知実行中フラグをオンに設定し、ステップS609lに進む。図柄変動開始コマンドに含まれている先読み結果情報には、保留1個分の先読み結果情報しか含まれていない場合もあれば、保留複数個分の先読み結果情報が含まれている場合もある。保留複数個分の先読み結果情報が含まれている場合には、上述のステップS609dにおける判定は、複数の先読み結果情報に基づく判定になる。ステップS609gの判定は、ステップS609dの判定結果が肯定的であることを条件にして、先読み報知を行うか否かを決定する判定に相当する。したがって、第2実施形態では、先読み報知を行うか否かは、一又は複数の先読み結果情報(事前判定情報)に基づいて決定されている。
ステップS609lでは、現在行われている特図の図柄変動停止表示が所定の第2のタイマ(ここでは短時間タイマであるタイマ1)の表す変動表示時間にわたって行われる変動であるか否かを判定し、そうでなければステップS609qへ進み、そうであればRAM408の先読み報知実行中フラグをオフに設定する(ステップS609m)。次いで、図柄変動開始コマンドに含まれていた総ての先読み結果情報を取得する(ステップS609n)。第1副制御部400のROM406には、特図図柄先読み結果に対応して消化演出の態様を規定した不図示のテーブルも用意されており、ステップS609oでは、そのテーブルを用いて、消化演出の態様を、取得した先読み結果情報に含まれている特図図柄先読み結果に基づき決定する。消化演出の態様は、先読み報知の態様と連続性や継続性があることが好ましい。なお、ステップS609nでは、特図図柄先読み結果とタイマ先読み結果の組を取得するのではなく、特図図柄先読み結果のみを所得する態様であってもよい。ステップS609oにおいて消化演出の態様が決まると、RAM408の消化演出実行中フラグをオンに設定し(ステップS609p)、ステップS609qへ進む。
ステップS609qでは、所定の特別演出終了条件が成立しているか否かを判定する。ここにいう特別演出終了条件としては、例えば、先読み報知の対象になった図柄(例えば大当り図柄)が特図表示装置に停止表示されることが条件になる。特別演出終了条件が成立していれば、RAM408の消化演出実行中フラグをオフに設定し(ステップS609r)、さらに、特別演出実行中フラグもオフに設定して(ステップS609s)、ステップS609tへ進む。
ステップS609tではその他の演出を決定し、次いで、装飾図柄表示装置208に先読み報知や先読み予告を実行させることを指示する予告コマンドをRAM408の送信領域に設定し(ステップS609u)、第2実施形態の演出制御処理は終了になる。
図23は、第2実施形態における特別演出の例を示す図である。
図23(a)に示す第2特図表示装置214は図柄の変動表示を行っている。この変動表示を開始する直前には、特図2には既に4つの保留が貯まっている。特図2先読み結果記憶領域には、複数(ここでは4つ)の先読み結果が格納されており、最も古い保留(保留1)に対応した領域には、ハズレ図柄1を表す情報が格納されている。2番目に古い保留(保留2)に対応した領域には、ハズレ図柄1を表す情報と報知変動になるタイマ9を表す情報が格納されている。3番目に古い保留(保留3)に対応した領域には、ハズレ図柄1を表す情報と超短縮変動になるタイマ1を表す情報が格納されている。そして、最も新しい保留(保留4)に対応した領域には、大当り図柄1を表す情報と超短縮変動になるタイマ1を表す情報が格納されている。保留は、古い保留から順に消化されていき、図23(a)に示す第2特図表示装置214は図柄の変動表示は、所定の変動時間にわたって行われる。図23(a)に示す第2特図表示装置214の変動表示が開始されることを表す図柄変動開始コマンドには、タイマ9のタイマ先読み結果が含まれており、まず、図23(a)に示す第2特図表示装置214の変動表示中に先読み予告の実行が行われる(図22に示すステップS609e参照)。図23(a)に示す装飾図柄表示装置208には、「速報 大盤振舞チャンスが始まる模様」といった文字表示がなされ、この文字表示が先読み予告に相当する。やがて、同図(b)に示すように第2特図表示装置214にはハズレ図柄1が停止表示される。
第2実施形態におけるパチンコ機100も特図2優先変動機であるため、次の変動でも特図2の図柄変動停止が開始される(同図(c)参照)。この図柄変動停止表示は、図18(c)に示す保留2の始動情報に基づくものであり、タイマ9の変動時間(120秒)にわたって図柄の変動表示が行われ、先読み予告に代わって先読み報知が実行される(図22に示すステップS609k参照)。図23(c)に示す装飾図柄表示装置208には、「大盤振舞チャンス」といった文字表示がなされ、続いてキャラクタが登場し(同図(c)〜(e))、同図(f)に示す装飾図柄表示装置208には、「大盤振舞」という文字表示がなされている。やがて、第2特図表示装置214は、同図(c)で開始した変動を停止し、ここでもハズレ図柄1を停止表示する(同図(g)参照)。しかしながら、その装飾図柄表示装置208には、「大成功」という文字表示がなされている。「大盤振舞チャンス」という文字表示(同図(c)参照)がなされてから、この「大成功」という文字表示(同図(g)参照)がなされる間が、先読み報知が実行されている期間である。
そして再び、特図2の図柄変動停止が開始され、装飾図柄表示装置208には、「大成功」という文字表示が継続表示されている(同図(h)参照)。この図柄変動停止表示は、図18(c)に示す保留3の始動情報に基づくものであり、タイマ1の超短縮の変動時間(2秒)にわたって図柄の変動表示が行われ、先読み報知に代わって消化演出が実行される(図22に示すステップS609p参照)。このように、先読み報知と消化演出は連続性や継続性があり、図柄が停止表示して先読み報知から消化演出に切り替わっても、遊技者にはあたかも一変動内で演出が続いているように見える。装飾図柄表示装置208には、キャラクタが登場するが、第2特図表示装置214は、すぐにハズレ図柄1を停止表示する(同図(i)参照)。
さらに、特図2の図柄変動停止が開始され、装飾図柄表示装置208には、依然として「大成功」という文字表示が継続表示されている(同図(j)参照)。この図柄変動停止表示は、図18(c)に示す保留4の始動情報に基づくものであり、再び消化演出が実行されるが、第2特図表示装置214は、すぐに、今度は大当り図柄1を停止表示し(同図(k)参照)、同図(l)を経て、大当り遊技が開始される。
以上説明した第2実施形態のパチンコ機では、先読み報知は、事前判定結果に基づいて行われる。すなわち、先読み報知は、1又は複数の事前判定結果(ここでは特図タイマ先読み結果)の中に、所定の結果(ここではタイマ9)が含まれていれば行われる(図22に示すステップS609k)。一方、先読み予告は、先読み報知が行われる図柄変動停止表示の変動表示時間が、特定の時間(ここではタイマ9の120秒)であることに基づいて行われる(図22に示すステップS609e)。言い換えれば、図柄の変動表示時間が、特定の時間になる特定図柄変動停止表示があるか否かを該特定図柄変動停止表示が開始される前に先読みし、ある場合には先読み予告を行い、該特定図柄変動停止表示が行われている最中に先読み報知を行う。
第2実施形態のパチンコ機100においても、遊技者の特典付与に対する気持ちを高揚させる度合いが高い演出が実行される可能性が大きな期間において行われる演出である予告報知演出動作を遊技者が見逃す恐れが、先読み予告が表示されることで低減されている。
以上説明した例によれば、先読み報知が行われる図柄変動停止表示に関する先読み結果と、大当り図柄が停止表示される図柄変動停止表示に関する先読み結果が一緒に特図先読み結果記憶領域に記憶されている場合には、先読み報知を見逃すことを低減させる先読み予告の効果がより顕著になりやすい。
続いて、第3実施形態のパチンコ機について説明する。
第3実施形態では、第1副制御部400のROM406にも図12に示す判定テーブルおよび図13に示す判定テーブルの内容と同じ内容の判定テーブルが記憶されている。また、第1副制御部400のRAM408にも、特図の図柄変動停止表示の実行回数をカウントする特図変動停止表示実行回数カウンタが設けられており、この第3実施形態では、第1副制御部400側で特図変動回数を管理して演出を実行する。
第3実施形態では、第1副制御部400が実行する演出制御処理の中で特図変動パターン抽選テーブルセット管理処理が実行される。
図24は、第1副制御部400が実行する特図変動パターン抽選テーブルセット管理処理の流れを示すフローチャートである。
この処理では、まず、特図変動パターン抽選テーブルセット変更条件が成立したか否かを判定する(ステップS709a)。ここでの変更条件は、図12を参照しながら説明したように、所定の特図の図柄(ここではハズレ図柄1を除く図柄)が特図表示装置に停止表示されたこと、あるいは図2に示すRAMクリアスイッチ180が操作されRAMクリアされたことが条件になる。この変更条件を、満たしていなければステップS709dへ進み、満たしていれば特図変動パターン抽選テーブルセット決定処理を行う(ステップS709b)。この決定処理では、ROM406に記憶した、図12に示す判定テーブルの内容と同じ内容の判定テーブルを用い、図柄変動開始コマンドに含まれている特図決定結果に基づいて特図変動パターン抽選テーブルセットを決定する。次いで、ROM406に記憶した、図13に示す判定テーブルの内容と同じ内容の判定テーブルにしたがって、RAM408に用意した特図変動停止表示実行回数カウンタに値をセットし(ステップS709c)、ステップS709dへ進む。
ステップS709dでは、特図の図柄変動停止表示が開始されたか否かを判定する。ここでは、図柄変動開始コマンドを受信していれば変動開始と判定しステップS709eへ進み、未受信であれば変動を開始していないとしてステップS709fへ進む。ステップS709eでは、RAM408の特図変動停止表示実行回数カウンタの値を1減算して、ステップS709fへ進む。
ステップS709fでは、RAM408の特図変動停止表示実行回数カウンタの値が0になったか否かを判定し、0になっていれば、ROM406に記憶した、図13に示す判定テーブルの内容と同じ内容の判定テーブルにしたがって、その特図変動停止表示実行回数カウンタに値をセットし(ステップS709g)、特図変動パターン抽選テーブルセット管理処理は終了する。一方、0になっていなければ、ステップS709gを実行せずに、特図変動パターン抽選テーブルセット管理処理は終了する。
こうして第1副制御部400側で、特図変動パターン抽選テーブルセットを管理していると、主制御部300がタイマ番号を先読みしなくても、主制御部300からコマンドに含められて送られてくる、特図図柄先読み結果および保留数に基づいて、第1副制御部400は、その特図図柄先読み結果が表す図柄停止態様が実際に表示される図柄変動停止表示の変動表示時間(タイマ番号)を推測することができ、推測したタイマ番号に基づいて、図20あるいは図22に示す演出制御処理を実行することができる。すなわち、当否判定手段、始動情報先読手段、および前記事前判定手段を有する遊技制御手段と、該遊技制御手段から先読み結果(当否判定手段が導出する当否判定結果の事前判定結果)が送信され、先読み報知演出動作態様決定手段を有する副制御手段とを備えた遊技台では、先読み報知演出動作態様決定手段が、先読み報知演出動作の態様を先読み結果に基づいて決定することができる。また、副制御手段が、先読み予告演出動作決定手段を有する態様では、先読み予告演出動作決定手段が、先読み予告演出動作を行うか否かを先読み結果に基づいて決定することができる。さらに、副制御手段が、先読み報知演出動作を行うか否かも先読み結果に基づいて決定することができる。
また、図13に示すように準備変動に対応するテーブル3(タイマ8)と報知変動に対応するテーブル4(タイマ9)とが連続するように変動パターンテーブルセットを予め定めておくことで、途中で演出が途切れることが無く、遊技者の見逃しを防ぐことができる場合がある。なお、両者を1種類の変動タイマを用いて実行する場合には、先読み予告を長時間行った後に行われる先読み報知が先読み予告よりも短くなり、あっさりと演出が終了してしまう場合が考えられるが、2つのタイマを用いることでそのようなことを防止することができる場合がある
図25は、先読み予告と先読み報知の他の例を示す図である。
図25(a)の状態では、第2特図表示装置214に、特図変動パターン抽選テーブルセットの変更を伴わないハズレ図柄1が停止表示されている。この例におけるパチンコ機100も特図2優先変動機であるため、次の変動でも特図2の図柄変動停止が開始される(同図(b)参照)。この図柄変動停止表示が開始されると、装飾図柄表示装置208には、「剣豪見参」との文字表示がなされ、敵役の剣豪が登場する。やがて、第2特図表示装置214は、同図(b)で開始した変動を停止し、ここではハズレ図柄1を停止表示するとともに、装飾図柄表示装置208の右上には、「装飾4−装飾3−装飾2」のバラケ目の装飾図柄の組み合わせが停止表示されるとともに、その装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dには、「保留が多い程味方は強くなる」という文字表示がなされている。「剣豪見参」という文字表示と「保留が多い程味方は強くなる」という文字表示は、次変動で決闘演出が行われる予告であり、この例では、決闘演出が先読み報知に相当し、上記2つの文字表示が先読み予告に相当する。
先読み報知は、複数の保留の先読み結果に応じて演出が選択されるため、先読み可能な保留が多い方が決闘演出で味方が勝利する可能性が高まる。予告報知として保留増加を促すような報知を行うことで、先読み報知演出の見逃しを抑止しつつ、先読み報知演出の内容を良い方向へ昇華させることができる場合がある。
次変動である図25(d)〜(g)では装飾図柄表示装置208には決闘演出が表示され、同図(g)には、第2特図表示装置214にハズレ図柄1が停止表示されるとともに、装飾図柄表示装置208には味方が勝った様子を表す所定の画像が表示されている。
続いて、超短縮変動が4回行われ、この間、消化演出として上記所定の画像が継続して表示されている(同図(h)〜(k))。最後の4回目の超短縮変動の停止図柄は大当り図柄1であり、同図(l)を経て、大当り遊技が開始される。
なお、図25(b)から(c)における、タイマ8の選択に基づき実行された先読み予告の実行中に、特図2の保留数が増加している(1個から3個)。これまでの説明では、タイマ8とタイマ9が連続して選択されるよう特図変動パターンテーブルセットにより構成しているが、これに限らず、先読み予告実行用のタイマを比較的長めに設定しておくことで、先読み予告演出を実行しつつも、保留を増加させることができ、保留増加により特図タイマ先読み結果がタイマ9になる可能性を高めることができる。
図26は、特図変動パターン抽選テーブルセットを変更する停止図柄の表示により特図変動パターン抽選テーブルセットを変更し、変更後の特図変動パターン抽選テーブルセットで先読み報知が行われる例を示したタイムチャートであり、図27は、図26のタイムチャートによって表された例を具体的に示す図である。図26では、図の左から右に向かって時間が経過していき、図27では、(a)から(i)のアルファベット順に時間が経過していく。
まず、大当り図柄1が停止表示され、大当り遊技が終了すると、確変状態かつ電サポ状態へ移行する。また、特図変動パターン抽選テーブルセットの変更が行われる。すなわち、大当り遊技が終了すると、停止表示された大当り図柄1に基づいて、RAM308のテーブルセット格納領域にはテーブルセット2を表す情報が上書きされる(図12参照)。テーブルセット2へ移行してから、特図の図柄変動停止表示が48回行われるまで、ハズレ図柄1が停止表示される限り、特図変動パターン抽選テーブルはテーブル2が使用される。この例では、テーブルセット2へ移行してから、特図の図柄変動停止表示が12回行われる(13回目の特図の図柄変動停止表示が開始される)まで、ハズレ図柄1が停止表示され、13回目の特図の図柄変動停止表示まで、特図変動パターン抽選テーブルはテーブル2が使用される。図27(a)は12回目の図柄変動停止表示において図柄が停止表示した様子を示す図であり、同図(a)に示す第2特図表示装置214には、ハズレ図柄1が停止表示されている。
そして、13回目の特図の図柄変動停止表示における特図決定結果はハズレ図柄3になる。特図決定結果がハズレ図柄3であることに基づいて、13回目の特図の図柄変動停止表示のタイマ番号としてタイマ8を選択する(図17(c)参照)。この結果、13回目の特図の図柄変動停止表示における図柄の変動表示時間は45秒になる。図27(b)および同図(c)は13回目の図柄変動停止表示の様子を示す図であり、これらの図に示す装飾図柄表示装置208には、「大盤振舞チャンスが始まる模様」という文字表示がなされ、この文字表示が先読み予告に相当する。また、13回目の特図の図柄変動停止表示は、本発明にいう第一の図柄変動停止表示の一例に相当する。
また、13回目の特図の図柄変動停止表示においてハズレ図柄3が停止表示されたことに基づいて、14回目の特図の図柄変動停止表示の開始前にテーブルセット格納領域にはテーブルセット7を表す情報が上書きされる(図12参照)。テーブルセット格納領域にテーブルセット7を表す情報が記憶されている状態では、テーブルセット7へ移行した直後の特図の図柄変動停止表示ではテーブル4が使用され、続く7回の図柄変動停止表示ではテーブル5が使用され、次いでデフォルトテーブル(ここではテーブル2)が使用される(図13参照)。すなわち、所定の図柄停止態様(ここではハズレ図柄3)で図柄を停止表示したことに基づいて、所定の時間情報テーブルの一例に相当する特図変動パターン抽選テーブル4が設定される。したがって、ハズレ図柄3は、所定の図柄停止態様の一例に相当する。また、所定の図柄停止態様の一例に相当するハズレ図柄3を停止表示する13回目の特図の図柄変動停止表示が行われている最中に先読み予告が行われている。
この例では、14回目から21回目までの図柄変動停止表示における特図決定結果は総てハズレ図柄1である。その結果、14回目の特図の図柄変動停止表示のタイマ番号としてタイマ9を選択し(図15参照)、図柄の変動表示時間は120秒になる。タイマ9が選択されていたことにより、この120秒間の間に先読み報知が行われる。図27(d)〜同図(f)は14回目の図柄変動停止表示の様子を示す図であり、これらの図に示す装飾図柄表示装置208には、4人のキャラクタが登場した先読み報知が表示されている。この14回目の特図の図柄変動停止表示は、本発明にいう第二の図柄変動停止表示の一例に相当する。また、本発明にいう特定時間情報に相当するタイマ9が選択されたことに基づいて、13回目の図柄変動停止表示および14回目の図柄変動停止表示のうち、この例によれば14回目の図柄変動停止表示が行われているが、13回目の図柄変動停止表示、すなわち先読み報知が行われる図柄変動停止表示を行ってもよい。さらに、13回目の図柄変動停止表示は、本発明にいう前記第一の時間情報が表す時間に亘って図柄が変動表示する図柄変動停止表示の一例にも相当し、14回目の図柄変動停止表示は、本発明にいう前記第二の時間情報が表す時間に亘って図柄が変動表示する図柄変動停止表示の一例にも相当する。
続いて、15回目から21回目の特図の図柄変動停止表示のタイマ番号は総てタイマ1が選択され(図15参照)、これら7回の連続した図柄変動停止表示における図柄の変動表示時間は総て2秒になる。タイマ1が選択されていたことにより、この2秒間の間に消化演出が行われる。図27(g)〜同図(h)は15回目の特図の図柄変動停止表示の様子を示す図であり、これらの図に示す装飾図柄表示装置208には、同図(f)に示す4人のキャラクタが登場した画像と同じ画像が継続して表示されており、この表示が消化演出に相当する。なお、図27では16回目〜21回目の特図の図柄変動停止表示の様子は省略されているが、これらの特図の図柄変動停止表示の様子は、図27(g)〜同図(h)に示す15回目の特図の図柄変動停止表示の様子と同様である。
そして、22回目以降の特図の図柄変動停止表示では、デフォルトテーブル(ここではテーブル2)へ移行する。図27(i)は22回目の特図の図柄変動停止表示が開始した様子を示す図であり、この図に示す装飾図柄表示装置208には、デフォルトの背景画面が示されている。
以上説明した例によれば、所定の契機(ここでは特定の図柄停止)で特図変動パターン抽選テーブルセットが変更される。こうすることで、先読み予告及び先読み報知からなる特定の演出を確実に実行可能なため整合性の高い演出を行うことができる場合がある。また、複数変動の先読み結果に基づく先読み報知演出の実行を先読み予告演出により注目させることができると共に、該演出に対応した態様で演出を行うことが可能となる。また、13回目の特図の図柄変動停止表示において、特図変動パターン抽選テーブルセットの変更を煽りつつ、先読み予知を行うことで、更に遊技者の注目を集めつつ、先読み報知が行われる変動への期待と注目を高めることができる場合がある。
なお、特図変動パターン抽選テーブルを変更する特定の図柄停止が表示される図柄変動停止表示で先読み予告を行う場合、該特定の図柄停止は特図変動パターン抽選テーブルを変更させると共に、遊技者に有利な特典(出玉や確率変動)を与えるものが好ましい。
また、先読み報知演出は保留が多いほど良い演出がしやすいため、保留が貯まりやすい電サポ中に行われる態様であることが好ましい。
図28は、先読み予告と先読み報知を大当り遊技中に行う例を示す図である。
図28(a)の状態では、第2特図表示装置214に大当り図柄1が停止表示されており、同図(b)を経て、15ラウンド続く大当り遊技が開始される。同図(c)には4ラウンド目に突入した様子が示されている。この例では、4ラウンド目に突入すると、装飾図柄表示装置208には「大盤振舞チャンスが始まる模様」という文字表示がなされ、この文字表示が先読み予告に相当する。次いで、同図(d)に示すように5ラウンド目に突入すると、装飾図柄表示装置208には、4人のキャラクタが登場した先読み報知が表示される。この先読み報知は、特図1図柄先読み結果に大当り図柄1があったことに基づくものである。やがて、15ラウンド目が終了すると、大当り遊技の終了演出が行われ(同図(f)参照)、1又は複数回(ここでは5回)の超短縮変動が行われる(同図(g)〜(i))。1〜4回の図柄変動停止表示の間および5回目の超短縮変動の間、装飾図柄表示装置208には、「大盤振舞待機中」といった文字表示による消化演出が継続して行われる。5回目の超短縮変動が停止すると、第1特図表示装置212には大当り図柄1が停止表示され(同図(j)参照)、同図(k)を経て、大当り遊技が開始される。大当り遊技中は、常時アタッカへの入球を目指すため、止め打ち等を行う必要が無く、比較的遊技者が手持ち無沙汰になりがちであるため、該期間において先読み予告及び先読み報知を行うことで、先読み報知への遊技者の興味を効果的に煽ることができる場合がある。
本実施形態においては、先読み予告及び先読み報知が、大当り遊技中に行われる例について記載したが、これに限定するものではなく、例えば、特定の図柄停止(例えば図示しない大当り図柄4)に基づいて大当りが生起され、該大当りの終了時に新規に変動パターンテーブルセット(図示しないテーブルセット8)が変更され、該変動パターンテーブルセットにより大当り終了後の1変動目にタイマ9(先読み報知用タイマ)が選択される場合においては、大当り図柄3の表示に基づき生起された大当り遊技の実行中に先読み予告を実行し、大当り終了後の1変動目において先読み報知を実行することもできる。これにより、先読み予告と先読み報知が連続して行われるため、前述に記載の効果と同様の効果を得ることが出来る場合がある。
以上説明では、『遊技球が始動領域(例えば、第2特図始動口232)に進入した場合に、始動情報(例えば、特図2当選乱数値、大当り用特図2乱数値、ハズレ用特図2乱数値、およびタイマ番号決定用乱数)を導出する始動情報導出手段(例えば、乱数値生成回路318の、第2特図始動口232に対応した乱数値記憶用レジスタ、RAM308に設けられた、特図2判定用乱数カウンタおよびタイマ番号決定用乱数カウンタ、ならびに乱数加工を施す主制御部300を併せたもの)と、前記始動情報導出手段が導出した始動情報を所定の上限数まで記憶可能な始動情報記憶手段(例えば、RAM308に設けた特図2の保留記憶部)と、前記始動情報記憶手段から始動情報を取得する始動情報取得手段(例えば、主制御部300のCPU304)と、前記始動情報取得手段が取得した始動情報に基づいて当否判定を行う当否判定手段(例えば、主制御部300のCPU304)と、前記当否判定手段が当否判定を行うよりも前に、前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報を先読みする始動情報先読手段(例えば、ステップS2242を実行する主制御部300のCPU304)と、前記始動情報記憶手段に記憶されている所定の始動情報に基づく当否判定が前記当否判定手段によって行なわれるよりも前に、該当否判定手段が特定の当否判定結果(例えば、15R特別大当り)を導出するかどうかを少なくとも含む所定の事項(例えば、特図停止図柄やタイマ番号)について、前記始動情報先読手段によって先読みされた該所定の始動情報に基づいて事前判定する事前判定手段(例えば、主制御部300のCPU304)と、前記当否判定手段が前記特定の当否判定結果を導出することを該当否判定手段が当否判定を行なうよりも前の所定の期間に事前報知する先読み報知演出動作を行う演出手段(例えば、装飾図柄表示装置208)と、を備えた遊技台であって、前記先読み報知演出動作の態様を、前記事前判定手段が前記所定の事項について事前判定した、1又は複数の事前判定結果(例えば、先読み結果情報)に基づいて決定する先読み報知演出動作態様決定手段(例えば、第1副制御部400のCPU404)を備え、前記演出手段は、前記先読み報知演出動作が行われることを予告するための先読み予告演出動作を該先読み報知演出動作が行われる前に行うことを特徴とする遊技台。』の説明がなされている。
前記演出制御手段は、複数の前記事前判定結果を表す情報に基づいて所定の期間に行われる特定演出動作を決定するものであってもよい。
また、ここにいう1又は複数の事前判定結果に基づいて決定するとは、例えば、1又は複数の事前判定結果を参照し、参照した事前判定結果の中に、特定事項について事前判定した結果、特定の結果であったことを表す特定結果が含まれていた場合には前記先読み報知演出動作を所定の態様で前記演出手段に行わせると決定し、該特定結果が含まれていなかった場合には該先読み報知演出動作を所定の態様とは異なる態様で行わせると決定することであってもよい。
またこれまでの説明においては、『一又は複数の特定時間情報(例えば、タイマ9)を含む複数の時間情報を記憶した時間情報記憶手段(例えば、主制御部300のROM306)と、前記時間情報記憶手段に記憶されている時間情報の中から、前記当否判定の結果に基づいて時間情報を選択する時間情報選択手段(例えば、ステップS515を実行する主制御部300のCPU304)と、前記時間情報選択手段が選択した時間情報が表す時間に亘って図柄を変動表示させてから前記当否判定の結果に対応した図柄停止態様で図柄を停止表示する図柄変動停止表示を行う図柄表示手段(例えば、第2特図表示装置214)と、前記当否判定の結果に基づいて、前記図柄表示手段に表示される図柄停止態様を決定する図柄停止態様決定手段(例えば、ステップS514を実行する主制御部30のCPU304)と、を備え、前記演出手段は、前記図柄表示手段による、第一の図柄変動停止表示(例えば、図26および図27に示す13回目の特図の図柄変動停止表示)中に前記先読み予告演出動作を行い、第二の図柄変動停止表示(例えば、図26および図27に示す14回目の特図の図柄変動停止表示)中に前記先読み報知演出動作を行うものであって、前記図柄表示手段は、前記時間情報選択手段が前記特定時間情報を選択したことに基づいて、前記第一の図柄変動停止表示および前記第二の図柄変動停止表示のうちの少なくとも一方の図柄変動停止表示を行うことを特徴とする遊技台。』の説明もなされている。
なお、前記時間情報記憶手段は、1又は複数の時間情報からなる時間情報テーブルを複数記憶したものであってもよい。
またこれまでの説明においては、『第一の時間情報(例えば、タイマ8)を含む第一の時間情報テーブル(例えば、特図変動パターン抽選テーブル3)と、第二の時間情報(例えば、タイマ9)を含む第二の時間情報テーブル(例えば、特図変動パターン抽選テーブル4)を含む複数の時間情報テーブルを記憶した前記時間情報記憶手段(例えば、主制御部300のROM306)と、前記第一の時間情報テーブルに含まれる時間情報の中から時間情報を選択した後に、前記第二の時間情報テーブルに含まれる時間情報の中から時間情報を選択する前記時間情報選択手段(例えば、ステップS515を実行する主制御部300のCPU304)と、前記時間情報選択手段が選択した時間情報が表す時間に亘って図柄を変動表示させてから前記当否判定の結果に対応した図柄停止態様で図柄を停止表示する図柄変動停止表示を行う図柄表示手段(例えば、第2特図表示装置214)と、前記当否判定の結果に基づいて、前記図柄表示手段に表示される図柄停止態様を決定する図柄停止態様決定手段(例えば、ステップS514を実行する主制御部30のCPU304)と、を備え、前記演出手段は、前記第一の時間情報が表す時間に亘って図柄が変動表示する図柄変動停止表示(例えば、図26および図27に示す13回目の特図の図柄変動停止表示)が行われている最中に前記先読み予告演出動作を行い、前記第二の時間情報が表す時間に亘って図柄が変動表示する図柄変動停止表示(例えば、図26および図27に示す14回目の特図の図柄変動停止表示)が行われている最中に前記先読み報知演出動作を行うものであることを特徴とする遊技台。』の説明もなされている。
またこれまでの説明においては、『一又は複数の特定時間情報(例えば、タイマ9)を含む複数の時間情報を記憶した時間情報記憶手段(例えば、主制御部300のROM306)と、前記時間情報記憶手段に記憶されている時間情報の中から、前記当否判定の結果に基づいて時間情報を選択する時間情報選択手段(例えば、ステップS515を実行する主制御部300のCPU304)と、前記時間情報選択手段が選択した時間情報が表す時間に亘って図柄を変動表示させてから前記当否判定の結果に対応した図柄停止態様で図柄を停止表示する図柄変動停止表示を行う図柄表示手段(例えば、第2特図表示装置214)と、前記当否判定の結果に基づいて、前記図柄表示手段に表示される図柄停止態様を決定する図柄停止態様決定手段(例えば、ステップS514を実行する主制御部30のCPU304)と、を備え、前記事前判定手段は、前記所定の始動情報に基づく当否判定が前記当否判定手段によって行なわれるよりも前に、前記所定の事項として、該所定の始動情報に基づく当否判定結果に対応した図柄停止態様で図柄が停止表示する所定の図柄変動停止表示の図柄変動表示時間が、前記特定時間情報が表す時間になるかどうかの特定事項(例えば、特図2タイマ先読み結果)を含む事項について、前記始動情報先読手段によって先読みされた該所定の始動情報に基づいて事前判定するものであり、前記先読み予告演出動作を前記演出手段に行わせるか否かを、前記特定事項についての事前判定の結果に基づいて決定する先読み予告演出動作決定手段を備えたことを特徴とする遊技台。』の説明もなされている。
またこれまでの説明においては、『所定時間情報(例えば、タイマ9)を含む所定の時間情報テーブル(例えば、特図変動パターン抽選テーブル4)を含む複数の時間情報テーブルを記憶した時間情報記憶手段(例えば、主制御部300のROM306)と、前記複数の時間情報テーブルの中から一つの時間情報テーブルを設定し、設定した時間情報テーブルに含まれる時間情報を選択する時間情報選択手段(例えば、ステップS515を実行する主制御部300のCPU304)と、前記時間情報選択手段が選択した時間情報が表す時間に亘って図柄を変動表示させてから前記当否判定の結果に対応した図柄停止態様で図柄を停止表示する図柄変動停止表示を行う図柄表示手段(例えば、第2特図表示装置214)と、前記当否判定の結果に基づいて、前記図柄表示手段に表示される図柄停止態様を決定する図柄停止態様決定手段(例えば、ステップS514を実行する主制御部30のCPU304)と、を備え、前記時間情報選択手段は、前記図柄表示手段が所定の図柄停止態様(例えば、ハズレ図柄3)で図柄を停止表示したことに基づいて前記複数の時間情報テーブルの中から所定の時間情報テーブルを設定し、設定した所定の時間情報テーブルに含まれる時間情報を選択し、前記演出手段は、前記図柄表示手段が前記所定の図柄停止態様で図柄を停止表示する図柄変動停止表示(例えば、図26および図27に示す13回目の特図の図柄変動停止表示)が行われている最中に前記先読み予告演出動作を行うものであることを特徴とする遊技台。』の説明もなされている。
以上の記載では、
『 図柄変動表示を少なくとも表示可能な図柄表示手段[例えば、第1特図表示装置212,第2特図表示装置214]と、
前記図柄表示手段を作動させることとなる作動保留球の数を少なくとも報知可能な保留表示手段[例えば、第1特図保留ランプ218,第2特図保留ランプ220]と、
複数の予告表示のうちの少なくとも一つを表示可能な予告表示手段[例えば、装飾図柄表示装置208]と、
を備えた遊技台であって、
前記遊技台は、ぱちんこ機[例えば、図1に示すパチンコ機100]であり、
前記予告表示手段は、味方キャラクタと敵キャラクタが対戦する演出[例えば、図25(d)に示される演出表示]を含む予告表示(以下、「第一の予告表示[例えば、決闘演出表示]」という。)を実行可能であり、
前記予告表示手段は、前記味方キャラクタが前記敵キャラクタに勝利したことを少なくとも示す演出[例えば、図25(g)に示される演出表示]を含む予告表示(以下、「第二の予告表示[例えば、勝利演出表示]」という。)を実行可能であり、
前記複数の予告表示のうちの少なくとも一つは、前記第一の予告表示であり、
前記複数の予告表示のうちの少なくとも一つは、前記第二の予告表示であり、
前記第一の予告表示とは、前記第二の予告表示の予告として、前記予告表示手段に少なくとも表示される場合がある予告表示のことであり、
前記第二の予告表示とは、先読み予告として、前記予告表示手段に少なくとも表示される場合がある予告表示のことであり、
前記保留表示手段は、前記第一の予告表示を表示しないものであり、
前記保留表示手段は、前記第二の予告表示を表示しないものであり、
前記図柄表示手段は、最終的に大当り図柄態様[例えば、図5(a)に示す特図A〜特図Cの図柄態様]が確定表示される図柄変動表示(以下、「第二の図柄変動表示[例えば、図25(k)の図柄変動表示]」という。)を実行可能な表示手段であり、
前記第二の図柄変動表示よりも第一の数の回数前に、最終的に外れ図柄態様[例えば、図5(a)に示す特図E〜特図Gの図柄態様]が確定表示される図柄変動表示(以下、「第一の図柄変動表示[例えば、図25(d)〜同図(g)の図柄変動表示]」という。)が行われる場合があり、
前記予告表示手段は、前記第一の図柄変動表示の実行中に前記第一の予告表示を少なくとも実行可能な表示手段であり、
前記第一の予告表示が行われた前記第一の図柄変動表示において前記第二の予告表示が少なくとも行われた場合に、前記第二の図柄変動表示まで該第二の予告表示が少なくとも表示され、
前記第一の数は、前記第一の図柄変動表示が開始される際の作動保留球数よりも少ない数[例えば、5又は4]である、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
また、『前記第一の予告表示の表示態様の少なくとも一部[例えば、図25(e)に示される演出表示における背景画像]は、前記第二の予告表示の表示態様の少なくとも一部[例えば、図25(g)に示される演出表示における背景画像]と、少なくとも同じ表示態様である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、『前記複数の予告表示のうちの少なくとも一つは、第三の予告表示[例えば、敗北演出表示]であり、
前記第三の予告表示とは、先読み予告として、前記予告表示手段に表示されるものであり、
前記予告表示手段は、前記第一の予告表示[例えば、決闘演出表示]を表示開始した後で、前記第三の予告表示を少なくとも表示開始可能なものであり、
前記第三の予告表示の表示態様の少なくとも一部は、前記第二の予告表示[例えば、勝利演出表示]の表示態様の少なくとも一部と、少なくとも異なる表示態様であり、
前記第一の予告表示の表示態様とは、前記第三の予告表示の表示態様に少なくとも関連した表示態様のことである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、『前記予告表示手段に前記第三の予告表示[例えば、敗北演出表示]が表示された後で、ハズレとなる前記図柄変動表示が表示される、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、『前記第二の予告表示[例えば、勝利演出表示]は、前記第三の予告表示[例えば、敗北演出表示]に比べて、大当りの期待度が高い予告表示である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、『前記予告表示手段は、前記第一の予告表示[例えば、決闘演出表示]を表示開始した後で、前記第二の予告表示[例えば、勝利演出表示]を表示開始しない場合がある、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、『前記図柄表示手段は、前記第一の図柄変動表示[例えば、図25(d)〜同図(g)の図柄変動表示]の次に、前記第二の図柄変動表示[例えば、図25(k)の図柄変動表示]を表示するものである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
以下、これまで説明したことも含めて付記する。
(付記1)
遊技球が始動領域に進入した場合に、始動情報を導出する始動情報導出手段と、
前記始動情報導出手段が導出した始動情報を所定の上限数まで記憶可能な始動情報記憶手段と、
前記始動情報記憶手段から始動情報を取得する始動情報取得手段と、
前記始動情報取得手段が取得した始動情報に基づいて当否判定を行なう当否判定手段と、
前記当否判定手段が当否判定を行なうよりも前に、前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報を先読みする始動情報先読手段と、
前記始動情報記憶手段に記憶されている所定の始動情報に基づく当否判定が前記当否判定手段によって行なわれるよりも前に、前記始動情報先読手段によって先読みされた該所定の始動情報に基づいて該当否判定手段が前記特定の当否判定結果を導出するかどうかを事前判定する事前判定手段と、
前記当否判定手段が当否判定を行なうよりも前に、前記事前判定結果に基づいて、前記当否判定手段が特定の当否判定結果を導出することを事前予告するための事前予告報知を行なう事前予告手段と、
を備えた遊技台であって、
遊技を演出する演出動作を行う演出手段と、
前記演出手段による演出動作を制御する演出制御手段と、
前記演出制御手段は、1又は複数の前記事前判定結果に基づいて所定の期間に行われる特定の演出動作を決定し、
前記演出手段が前記特定の演出動作を行うよりも前に、前記演出制御手段が前記特定の演出動作を決定することを事前予告するための演出動作事前予告報知を行う演出動作事前予告手段を備えたことを特徴とする遊技台。
(付記2)
付記1に記載の遊技台において、
一または複数の時間情報を含む時間情報テーブルと、
前記当否判定の結果および前記時間情報テーブルに基づいて、図柄の変動表示時間を決定する変動時間決定手段と、
前記変動時間決定手段が決定した図柄の変動表示時間に亘って図柄を変動表示させた後、前記当否判定の結果に対応した特定の図柄態様を停止表示する図柄表示手段と、
前記当否判定の結果に基づいて、前記図柄表示手段に表示される図柄停止態様を決定する図柄停止態様決定手段と、
を備え、
前記所定の期間は、前記図柄表示手段による特定の図柄変動停止表示で、前記演出動作事前予告報知は、前記特定の図柄変動停止表示とは異なる、前記図柄表示手段による特別な図柄変動停止表示からなり、
前記特定の図柄変動停止表示及び前記特別な図柄変動停止表示のいずれか一方は、前記変動時間決定手段により特定の変動表示時間が選択されたことに基づいて表示されることを特徴とする遊技台。
(付記3)
付記2に記載の遊技台において、
前記特定の変動表示時間は、第一の変動表示時間と、第二の変動表示時間とを含み、
前記第一の変動表示時間が選択されたことに基づき前記演出制御手段による前記特定の演出動作の実行を決定し、
前記第二の変動表示時間が選択されたことに基づき前記演出動作事前予告手段による前記演出動作事前予告報知の実行を決定し、
複数の時間情報テーブルを記憶した時間情報テーブル記憶手段と、
前記時間情報テーブル記憶手段から所定の時間情報テーブルを取得する時間情報テーブル取得手段と、
前記第一の変動表示時間を含む第一の時間情報テーブルと、
前記第二の変動表示時間を含む第二の時間情報テーブルと、
を備え、
前記時間情報テーブル記憶手段は、前記第一の時間情報テーブルよりも後ろに前記第二の時間情報テーブルを記憶することを特徴とする遊技台。
ここで、上記時間情報テーブル取得手段が、前記図柄変動停止表示の回数に応じて、取得する時間情報テーブルを切り替えることが可能なものであってもよい。
(付記4)
付記3に記載の遊技台において、
前記事前判定手段は、前記始動情報先読手段によって先読みされた前記所定の始動情報に基づいて前記変動時間決定手段が前記特定の変動表示時間を決定するかどうかを事前に判定し、
前記演出動作事前予告手段は、前記事前判定手段が前記第二の変動表示時間の決定を事前判定したことに基づいて前記特定の演出動作の実行を決定することを特徴とする遊技台。
(付記5)
付記2〜4に記載の遊技台において、
前記時間情報テーブル記憶手段は、前記複数種類の停止図柄態様それぞれに対応させて前記時間情報テーブルを記憶したものであり、前記時間情報テーブル設定手段は、前記図柄表示手段が特定の停止図柄態様の図柄を停止表示したことに基づいて所定の時間情報テーブルを設定し、
前記演出動作事前予告手段は、前記図柄態様決定手段が当該変動において前記特定の停止図柄態様の図柄を停止表示することを決定したことに基づいて前記演出動作事前予告報知を実行することを特徴とする遊技台。
なお、以上説明した各実施形態や付記の記載それぞれにのみ含まれている構成要件であっても、その構成要件を他の実施形態や付記に適用してもよい。
100 パチンコ機
208 装飾図柄表示装置
210 普図表示装置
212 第1特図表示装置
214 第2特図表示装置
228 普図始動口
230 第1特図始動口
232 第2特図始動口
2321 羽根部材
234 可変入賞口
300 主制御部
304 CPU
306 ROM
308 RAM
400 第1副制御部
404 CPU
406 ROM
408 RAM
500 第2副制御部
600 払出制御部

Claims (7)

  1. 図柄変動表示を少なくとも表示可能な図柄表示手段と、
    前記図柄表示手段を作動させることとなる作動保留球の数を少なくとも報知可能な保留表示手段と、
    複数の予告表示のうちの少なくとも一つを表示可能な予告表示手段と、
    を備えた遊技台であって、
    前記遊技台は、ぱちんこ機であり、
    前記予告表示手段は、味方キャラクタと敵キャラクタが対戦する演出を含む予告表示(以下、「第一の予告表示」という。)を実行可能であり、
    前記予告表示手段は、前記味方キャラクタが前記敵キャラクタに勝利したことを少なくとも示す演出を含む予告表示(以下、「第二の予告表示」という。)を実行可能であり、
    前記複数の予告表示のうちの少なくとも一つは、前記第一の予告表示であり、
    前記複数の予告表示のうちの少なくとも一つは、前記第二の予告表示であり、
    記第一の予告表示とは、前記第二の予告表示の予告として、前記予告表示手段に少なくとも表示される場合がある予告表示のことであり、
    前記第二の予告表示とは、先読み予告として、前記予告表示手段に少なくとも表示される場合がある予告表示のことであり、
    記保留表示手段は、前記第一の予告表示を表示しないものであり、
    前記保留表示手段は、前記第二の予告表示を表示しないものであり、
    前記図柄表示手段は、最終的に大当り図柄態様が確定表示される図柄変動表示(以下、「第二の図柄変動表示」という。)を実行可能な表示手段であり、
    前記第二の図柄変動表示よりも第一の数の回数前に、最終的に外れ図柄態様が確定表示される図柄変動表示(以下、「第一の図柄変動表示」という。)が行われる場合があり、
    前記予告表示手段は、前記第一の図柄変動表示の実行中に前記第一の予告表示を少なくとも実行可能な表示手段であり、
    前記第一の予告表示が行われた前記第一の図柄変動表示において前記第二の予告表示が少なくとも行われた場合に、前記第二の図柄変動表示まで該第二の予告表示が少なくとも表示され、
    前記第一の数は、前記第一の図柄変動表示が開始される際の作動保留球数よりも少ない数である、
    ことを特徴とする遊技台。
  2. 請求項1に記載の遊技台であって、
    前記第一の予告表示の表示態様の少なくとも一部は、前記第二の予告表示の表示態様の少なくとも一部と、少なくとも同じ表示態様である、
    ことを特徴とする遊技台。
  3. 請求項1又は2に記載の遊技台であって、
    前記複数の予告表示のうちの少なくとも一つは、第三の予告表示であり、
    記第三の予告表示とは、先読み予告として、前記予告表示手段に表示されるものであり、
    前記予告表示手段は、前記第一の予告表示を表示開始した後で、前記第三の予告表示を少なくとも表示開始可能なものであり、
    前記第三の予告表示の表示態様の少なくとも一部は、前記第二の予告表示の表示態様の少なくとも一部と、少なくとも異なる表示態様であり、
    前記第一の予告表示の表示態様とは、前記第三の予告表示の表示態様に少なくとも関連した表示態様のことである、
    ことを特徴とする遊技台。
  4. 請求項3に記載の遊技台であって、
    記予告表示手段に前記第三の予告表示が表示された後で、ハズレとなる前記図柄変動表示が表示される、
    ことを特徴とする遊技台。
  5. 請求項3又は4に記載の遊技台であって、
    前記第二の予告表示は、前記第三の予告表示に比べて、大当りの期待度が高い予告表示である、
    ことを特徴とする遊技台。
  6. 請求項1乃至5のうちいずれか一項に記載の遊技台であって、
    前記予告表示手段は、前記第一の予告表示を表示開始した後で、前記第二の予告表示を表示開始しない場合がある、
    ことを特徴とする遊技台。
  7. 請求項1乃至6のうちいずれか一項に記載の遊技台であって、
    前記図柄表示手段は、前記第一の図柄変動表示の次に、前記第二の図柄変動表示を表示するものである、
    ことを特徴とする遊技台。
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