JP5594381B2 - レンズアレイ素子および画像表示装置 - Google Patents

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本発明は、液晶を用いて電気的にレンズ効果の発生の制御を行うことができるレンズアレイ素子、およびそのレンズアレイ素子を用いて、例えば2次元表示と3次元表示とを電気的に切り替えることができる画像表示装置に関する。
従来より、観察者の両眼に視差のある視差画像を見せることで立体視を実現する2眼式または多眼式の立体表示装置が知られている。また、より自然な立体視を実現する方法として、空間像方式の立体表示装置がある。空間像方式では、放射方向の異なる複数の光線を空間中に放射することで、複数の視野角に対応した空間像を形成する。
これらの立体表示装置を実現する方法としては、例えば、液晶ディスプレイなどの2次元表示装置と、2次元表示装置からの表示画像光を複数の視野角方向に偏向させる3次元表示用の光学デバイスとを組み合わせたものが知られている。3次元表示用の光学デバイスとしては、例えば、複数のシリンドリカルレンズ(円筒レンズ)を並列配置したレンズアレイが用いられる。例えば2眼式の場合、左右で異なる視差画像を見せることで左右方向に両眼を置いたときに立体感が得られる。これを実現するためには、2次元表示装置の表示面に対して、縦方向に延在するシリンドリカルレンズを横方向に複数並列配置し、2次元表示装置からの表示画像光を左右方向に偏向させ、左右の視差画像が適切に観察者の左右の眼に到達するようにさせれば良い。
このような3次元表示用の光学デバイスとしては、例えば樹脂成型されたマイクロレンズアレイを用いることができる。また、液晶レンズによる切り替え式のレンズアレイを用いることができる。液晶レンズによる切り替え式のレンズアレイの場合、レンズ効果の有無を電気的に切り替えることができるため、2次元表示装置と組み合わせて、2次元表示モードと3次元表示モードとの2つの表示モードを切り替えることができる。すなわち、2次元表示モードでは、レンズアレイをレンズ効果の無い状態(屈折力の無い状態)とし、2次元表示装置からの表示画像光をそのままの状態で通過させる。3次元表示モードでは、レンズアレイをレンズ効果を発生させた状態(例えば正の屈折力を有する状態)とし、2次元表示装置からの表示画像光を複数の視野角方向に偏向させることで立体視を実現する。
図15および図16は、液晶レンズによる切り替え式のレンズアレイの第1の構成例を示している。このレンズアレイは、例えばガラス材料よりなる透明な第1の基板221および第2の基板222と、それら第1の基板221および第2の基板222の間に挟まれた液晶層223とを備えている。第1の基板221における液晶層223側の表面には、例えばITO(Indium Tin Oxide)膜などの透明な導電膜からなる第1の透明電極224がほぼ全面に一様に形成されている。第2の基板222における液晶層223側の表面にも同様に第2の透明電極225がほぼ全面に一様に形成されている。
液晶層223は、例えばレプリカ法(Photoreplication Process)と呼ばれる製造方法で、凹レンズ形状に成型された型に液晶分子231が充填された構成となっている。液晶層223における第1の基板221側の面には、配向膜232が平面的に設けられている。液晶層223における第2の基板222側には、レプリカ234の型によって凸形状とされた配向膜233が設けられている。すなわち、液晶層223において、下層の平面的な配向膜232と上層の凸形状の配向膜233との間には液晶分子231が充填され、上層のその他の領域はレプリカ234とされている。これにより、液晶層223では液晶分子231が充填された部分が凸形状とされている。この凸形状の部分が、電圧の印加に応じて選択的にマイクロレンズとなる部分である。
液晶分子231は、屈折率異方性を有し、例えば長手方向と短手方向とで通過光線に対して屈折率の異なる屈折率楕円体の構造を有している。また、液晶分子231は、第1の透明電極224と第2の透明電極225とにより与えられる電圧の印加に応じて分子配列が変わるようになっている。ここで、液晶分子231に差電圧として所定の電圧が与えられた状態での分子配列で与えられる、通過光線に対する屈折率をn0とする。また、差電圧がゼロの状態での分子配列で与えられる、通過光線に対する屈折率をneとする。また、屈折率の大きさはne>n0の関係とする。レプリカ34の屈折率は、液晶分子231に差電圧として所定の電圧が与えられた状態での低い方の屈折率n0と同じとなるようにする。
これにより、第1の透明電極224と第2の透明電極225とにより与えられる差電圧がゼロの状態では、通過光線Lに対する液晶分子231の屈折率neとレプリカ234の屈折率n0とに屈折率差が生じる。結果、図16に示したように、凸形状の部分が凸レンズとして作用する。一方、差電圧が所定の電圧の状態では、通過光線Lに対する液晶分子231の屈折率n0とレプリカ234での屈折率n0とが同じとなり、凸形状の部分は凸レンズとして作用しなくなる。これにより、図15に示したように、液晶層223を通過する光線は偏向することなく、そのまま透過する。
図17(A),(B)、図18および図19は、液晶レンズによる切り替え式のレンズアレイの第2の構成例を示している。このレンズアレイは、図17(A),(B)に示したように、例えばガラス材料よりなる透明な第1の基板101および第2の基板102と、それら第1の基板101および第2の基板102の間に挟まれた液晶層103とを備えている。第1の基板101と第2の基板102は、間隔dを空けて対向配置されている。
第1の基板101上における第2の基板102に対向する側には、図18および図19に示したように、ITO膜などの透明な導電膜からなる第1の透明電極111がほぼ全面に一様に形成されている。また、第2の基板102上における第1の基板101に対向する側には、図18および図19に示したように、ITO膜などの透明な導電膜からなる第2の透明電極112が部分的に形成されている。第2の透明電極112は、図19に示したように、例えば幅Lの電極幅を有して例えば縦方向に延在している。そして、第2の透明電極112は、レンズ効果を発生させたときのレンズピッチpに相当する周期間隔で複数、並列的に配置されている。隣り合う2つの第2の透明電極112間は間隔Aの開口とされている。なお、図19では、第2の透明電極112の電極配置を説明するため、第1の基板101を上側に、第2の基板102を下側にして、上下を逆にした状態で図示している。
なお、図示を省略するが第1の透明電極111と液晶層103との間には配向膜が形成されている。同様に、第2の透明電極112と液晶層103との間には配向膜が形成されている。図17(A)に示したように液晶層103は、図15および図16で示した構成例のようなレンズ状の型はなく、屈折率異方性を有する液晶分子104が一様に分布している。
このレンズアレイでは、図17(A)に示したように、印加電圧が0Vの通常の状態では、液晶分子104が配向膜によって規定される所定の方向に一様に配列される。このため、通過光線の波面201は平面波となり、レンズ効果の無い状態となる。一方、このレンズアレイでは、第2の透明電極112が、図18および図19に示したように間隔Aの開口を有して離間配置されているため、図18に示したような状態で所定の駆動電圧を印加すると、液晶層103内での電界分布に偏りが生ずる。すなわち、第2の透明電極112が形成されている領域に対応する部分では駆動電圧に応じて電界強度が強くなり、間隔Aの開口の中心部に行くほど電界強度が弱くなるような電界が発生する。このため、図17(B)に示したように、液晶分子104の配列が電界強度分布に応じて変化する。これにより、通過光線の波面202が変化し、レンズ効果が発生する状態となる。
特許文献1には、図18および図19に示した電極構造における第2の透明電極112の部分を2層構造とした液晶レンズが開示されている。この液晶レンズでは、液晶層の片側に形成する透明電極の配置間隔を第1層目と第2層目とで変えることで、液晶層に形成される電界分布の制御をより最適化しやすくしている。
特開2008−9370号公報
しかしながら、図15および図16に示したレンズアレイを2次元表示モードと3次元表示モードとの切り替えに使用する場合、以下のような問題がある。まず、液晶分子231を充填するための型を基板上に形成させる必要があり、プロセス的にもコスト的にも非常に不利である。また、液晶層223に電圧を印加しない状態でレンズ効果が発生する状態、すなわち3次元表示モードとなるが、現時点では、2次元表示の使用頻度の方が高いことが容易に予想がつくため、消費電力の面で不利と考えられる。また、液晶層223に明確な型があるためか、また、液晶の視野角依存性のためか、2次元表示モードでの画像表示品位が悪いという問題がある。
一方、図17(A),(B)に示したレンズアレイを使用する場合、液晶層103に電圧を印加しない状態がレンズ効果が無い状態、すなわち2次元表示モードとなる。このため、2次元表示の使用頻度が高い場合には、消費電力の点では有利である。また、液晶層103にはレンズ状の型はないため、図15および図16に示したレンズアレイに比べて2次元表示モードでの画像表示品位の悪化は少ない。
ところで、通常、据え置き型の表示装置の場合には、画面の縦横方向の表示状態は常に固定されている。例えば画面が横に長い据え置き型の表示装置の場合には、常に横長の表示状態で固定されている。しかしながら、例えば最近の携帯電話機等のモバイル機器では、ディスプレイ部の画面の表示状態を、縦長の状態(画面の縦横比率が縦の方が大きい状態)と、横長の状態(画面の縦横比率が横の方が大きい状態)とに切り替え可能なものが開発されている。このような縦横の表示状態の切り替えは、例えば機器全体、またはディスプレイ部分を表示面内で独立して90°回転させると共に、表示画像も90°回転させることで実現できる。ここで、このような縦横切り替え可能な機器において、3次元表示を行うことを考える。液晶レンズを用いない樹脂成型されたシリンドリカルレンズアレイによって3次元表示を行う方式の場合、通常、2次元表示装置の表示面に対してシリンドリカルレンズアレイは固定されている。このため、縦横のいずれか一方の表示状態でしか正常に3次元表示を行うことができない。例えば横長の表示状態で正常に3次元表示を行えるようにシリンドリカルレンズアレイを配置した場合、縦長の表示状態では、上下方向に屈折力を持つが左右方向には屈折力を持たない状態になるので、正常に立体視を行うことができない。従来の液晶レンズによるシリンドリカルレンズアレイを用いた場合にも、同様の問題が生ずる。すなわち、従来では、液晶レンズを用いて2次元表示モードと3次元表示モードとを切り替えることができるが、3次元表示モードでは縦横の表示状態の切り替えに応じた適切な表示切り替えを行うことができない。
また、特許文献1に記載の液晶レンズのように液晶層の片側を2層の電極構造とする場合には、2層に電極を配置する必要があり、非常にプロセス的にもコスト的にも不利となる。また、デバイス構造としてみると、上下の基板で上の基板側の2層の電極を隔てる誘電体膜分、電気的に非対称構造となっている。この状態を極言すると、上側だけ厚い配向膜を付けたものと同じとなり、液晶の焼付き現象が増長されるなどの問題を引き起こすことが自明である。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、シリンドリカルレンズ状のレンズ効果を2つの方向に容易に切り替えることができるようにしたレンズアレイ素子、およびそのレンズアレイ素子を用いた画像表示装置を提供することにある。
本発明によるレンズアレイ素子は、間隔を空けて互いに対向配置された第1および第2の基板と、第1の基板上における第2の基板に対向する側に形成され、第1の方向に延在する複数の透明電極が幅方向に間隔を空けて並列配置されてなる第1の電極群と、第2の基板上における第1の基板に対向する側に形成され、第1の方向とは異なる第2の方向に延在する複数の透明電極が幅方向に間隔を空けて並列配置されてなる第2の電極群と、第1の基板と第2の基板との間に配置され、屈折率異方性を有する液晶分子を含み、第1の電極群と第2の電極群とに印加される電圧に応じて液晶分子の配列方向が変化することでレンズ効果が発生する液晶層と、第1の電極群に第1の駆動電圧を供給する第1の駆動回路と、第2の電極群に第2の駆動電圧を供給する第2の駆動回路とを備えている。第1の電極群を構成する複数の透明電極は、第1の幅を有して第1の方向に延在する第1の電極と、第1の幅よりも大きい第2の幅を有して第1の方向に延在する第2の電極とをそれぞれ複数有し、第1の電極群は、それら第1の電極と第2の電極とが交互に並列配置された構成とされている。第2の電極群を構成する複数の透明電極は、第1の幅を有して第2の方向に延在する第1の電極と、第1の幅よりも大きい第2の幅を有して第2の方向に延在する第2の電極とをそれぞれ複数有し、第2の電極群は、それら第1の電極と第2の電極とが交互に並列配置された構成とされている。そして、液晶層が、第1の電極群と第2の電極群とに印加される電圧の状態に応じて、レンズ効果の無い状態と、第1の方向に延在するような第1のシリンドリカルレンズ状のレンズ効果が発生する第1のレンズ状態と、第2の方向に延在するような第2のシリンドリカルレンズ状のレンズ効果が発生する第2のレンズ状態との3つの状態に電気的に切り替わるようになされているものである。また、第2のレンズ状態にする場合には、第1の電極群を構成する複数の透明電極のそれぞれに第1の駆動回路を接続して、すべてに共通の第1の駆動電圧を印加すると共に、第2の電極群を構成する複数の透明電極のうち、第1の電極のみに選択的に第2の駆動回路を接続して、第1の電極のみに第2の駆動電圧を印加し、かつ第2の電極を第2の駆動回路とは切り離して接地させるようにし、第1のレンズ状態にする場合には、第2の電極群を構成する複数の透明電極のそれぞれに第2の駆動回路を接続して、すべてに共通の第2の駆動電圧を印加すると共に、第1の電極群を構成する複数の透明電極のうち、第1の電極のみに選択的に第1の駆動回路を接続して、第1の電極のみに第1の駆動電圧を印加し、かつ第2の電極を第1の駆動回路とは切り離して接地させる。第1および第2のレンズ状態では、第1の駆動回路と第2の駆動回路とが、第1の駆動電圧と第2の駆動電圧として、電圧振幅が同じで、かつ互いに位相が180°異なる矩形波を印加する
本発明によるレンズアレイ素子では、液晶層が、第1の電極群と第2の電極群とに印加される電圧の状態に応じて、レンズ効果の無い状態と、第1の方向に延在するような第1のシリンドリカルレンズ状のレンズ効果が発生する第1のレンズ状態と、第2の方向に延在するような第2のシリンドリカルレンズ状のレンズ効果が発生する第2のレンズ状態との3つの状態に電気的に切り替わる。例えば、液晶層をレンズ効果の無い状態にする場合には、第1の電極群を構成する複数の透明電極と第2の電極群を構成する複数の透明電極とがすべて同電位となるような電圧状態とする。第1のレンズ状態にする場合には、第2の電極群を構成する複数の透明電極のすべてに共通の電圧を印加すると共に、第1の電極群を構成する複数の透明電極のうち、第1のシリンドリカルレンズのレンズピッチに相当する位置にある透明電極のみに選択的に駆動電圧を印加する。第2のレンズ状態にする場合には、第1の電極群を構成する複数の透明電極のすべてに共通の電圧を印加すると共に、第2の電極群を構成する複数の透明電極のうち、第2のシリンドリカルレンズのレンズピッチに相当する位置にある透明電極のみに選択的に駆動電圧を印加する。
本発明による画像表示装置は、2次元的に画像表示を行う表示パネルと、表示パネルの表示面側に対向配置され、表示パネルからの光線の通過状態を選択的に変化させるレンズアレイ素子とを備えている。そして、そのレンズアレイ素子を、上記本発明のレンズアレイ素子で構成したものである。
本発明による画像表示装置では、レンズアレイ素子を、レンズ効果の無い状態と、第1のレンズ状態および第2のレンズ状態とに適切に切り替えることにより、例えば2次元表示と3次元表示との電気的な切り替えが可能となる。例えば、レンズアレイ素子をレンズ効果の無い状態として、表示パネルからの表示画像光を偏向させることなく透過させることで2次元表示を行う。また、レンズアレイ素子を第1のレンズ状態として、表示パネルからの表示画像光を第1の方向に直交する方向に偏向させることで、第1の方向に直交する方向に両眼を置いたときに立体感が得られるような3次元表示を行う。また、レンズアレイ素子を第2のレンズ状態として、表示パネルからの表示画像光を第2の方向に直交する方向に偏向させることで、第2の方向に直交する方向に両眼を置いたときに立体感が得られるような3次元表示を行う。
本発明のレンズアレイ素子によれば、液晶層を挟んで第1の電極群と第2の電極群とを対向配置し、かつ、第1の電極群と第2の電極群とを異なる2方向に延在する複数の透明電極で構成し、それら第1の電極群と第2の電極群とに印加する電圧の状態を適切に制御することで液晶層におけるレンズ効果を適切に制御するようにしたので、レンズ効果の有無を容易に電気的に切り替えることができる。また、シリンドリカルレンズ状のレンズ効果を2つの方向に容易に電気的に切り替えることができる。
本発明の画像表示装置によれば、表示パネルからの光線の通過状態を選択的に変化させる光学デバイスとして、本発明のレンズアレイ素子を用いるようにしたので、例えば2次元表示と3次元表示との電気的な切り替えを容易に行うことができる。また、例えば3次元表示を行う場合の表示方向を、異なる2方向に容易に電気的に切り替えることができる。
本発明の第1の実施の形態に係るレンズアレイ素子の一構成例を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るレンズアレイ素子の電極部分の構成例を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るレンズアレイ素子における電圧印加の状態と発生するレンズ効果との対応関係を、電極の接続関係と共に示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係るレンズアレイ素子におけるレンズ効果の切り替え状態をシリンドリカルレンズで光学的に等価に示した説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る画像表示装置における表示状態の切り替え例を示した説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係るレンズアレイ素子における電圧印加の状態と発生するレンズ効果との対応関係を、電極の接続関係と共に示す説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係るレンズアレイ素子における各電極の電圧印加の状態と発生するレンズ効果との対応関係を示す説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係るレンズアレイ素子における駆動電圧を示す波形図であり、(A)は第1の駆動電圧の波形、(B)は第2の駆動電圧の波形を示す。 第2のレンズ状態(Y方向シリンドリカルレンズ)での上下方向の電極間電位を示す波形図であり、(A)は第2の電極群24の第1の電極21Yに対応する部分の電圧波形、(B)は第2の電極22Yに対応する部分の電圧波形を示す。 第1のレンズ状態(X方向シリンドリカルレンズ)での上下方向の電極間電位を示す波形図であり、(A)は第1の電極群14の第1の電極11Xに対応する部分の電圧波形、(B)は第2の電極12Xに対応する部分の電圧波形を示す。 本発明の一実施例に係る画像表示装置の構成を示す断面図である。 本発明の一実施例に係る画像表示装置における画像表示面の画素構成を示す平面図である。 本発明の一実施例に係る画像表示装置におけるレンズアレイ素子の電極の大きさを示す平面図である。 本発明の一実施例に係る画像表示装置の3次元表示の見え方の評価の説明図である。 液晶レンズによる切り替え式のレンズアレイの第1の構成例を示し、レンズ効果の無い状態での断面図である。 液晶レンズによる切り替え式のレンズアレイの第1の構成例を示し、レンズ効果を発生させた状態での断面図である。 液晶レンズによる切り替え式のレンズアレイの第2の構成例を示す断面図であり、(A)はレンズ効果の無い状態、(B)はレンズ効果を発生させた状態を示す。 図17に示した液晶レンズにおける電極部分の構成例を示す断面図である。 図17に示した液晶レンズにおける電極部分の構成例を示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
<第1の実施の形態>
[レンズアレイ素子および画像表示装置の全体構成]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るレンズアレイ素子1の一構成例を示している。このレンズアレイ素子1は、間隔dを空けて互いに対向配置された第1の基板10および第2の基板20と、それら第1の基板10および第2の基板20の間に配置された液晶層3とを備えている。第1の基板10および第2の基板20は、例えばガラス材料または樹脂材料よりなる透明基板である。第1の基板10上における第2の基板20に対向する側には、第1の方向に延在する複数の透明電極が幅方向に間隔を空けて並列配置されてなる第1の電極群14が形成されている。第1の基板10上にはまた、第1の電極群14を介して配向膜13が形成されている。第2の基板20上における第1の基板10に対向する側には、第1の方向とは異なる第2の方向に延在する複数の透明電極が幅方向に間隔を空けて並列配置されてなる第2の電極群24が形成されている。第2の基板20上にはまた、第2の電極群24を介して配向膜23が形成されている。
このレンズアレイ素子1は、2次元的に画像表示を行う表示パネル2と組み合わされて、例えば、2次元表示モードと3次元表示モードとの2つの表示モードを切り替えることが可能な画像表示装置を構成する。この場合、レンズアレイ素子1は、図1に示したように、表示パネル2の表示面2A側に対向するように配置される。そして、レンズアレイ素子1は、表示モードに応じてレンズ効果を制御することで、表示パネル2からの光線の通過状態を選択的に変化させる。この場合、表示パネル2は、例えば液晶表示ディスプレイで構成することができる。そして、表示パネル2は、2次元表示を行う場合には2次元画像データに基づく映像表示を行い、3次元表示を行う場合には3次元画像データに基づく映像表示を行う。なお、3次元画像データとは、例えば、3次元表示における複数の視野角方向に対応した複数の視差画像を含むデータである。例えば2眼式の3次元表示を行う場合、右眼表示用と左眼表示用の視差画像のデータである。
液晶層3は、液晶分子5を含み、第1の電極群14と第2の電極群24とに印加される電圧に応じて液晶分子5の配列方向が変化することでレンズ効果が制御されるようになっている。液晶分子5は、屈折率異方性を有し、例えば長手方向と短手方向とで通過光線に対して屈折率の異なる屈折率楕円体の構造を有している。液晶層3は、第1の電極群14と第2の電極群24とに印加される電圧の状態に応じて、レンズ効果の無い状態と、第1のレンズ状態と、第2のレンズ状態との3つの状態に電気的に切り替わるようになっている。第1のレンズ状態は、第1の方向に延在するような第1のシリンドリカルレンズ状のレンズ効果が発生する状態である。第2のレンズ状態は、第2の方向に延在するような第2のシリンドリカルレンズ状のレンズ効果が発生する状態である。なお、このレンズアレイ素子1において、2つの異なる方向にレンズ効果が切り替わって発生することを除いて、そのレンズ効果発生の基本原理は、図17(A),(B)に示した液晶レンズと同様である。
以下、本実施の形態では、上記第1の方向を図1のX方向(紙面の横方向)、上記第2の方向を図1のY方向(紙面に直交する方向)として説明する。X方向とY方向は、基板面内で互いに直交する方向である。
[レンズアレイ素子1の電極構造]
図2は、このレンズアレイ素子1の電極構造の一構成例を示している。なお、図2では、図19に示した従来の電極構造との違いを分かりやすくするため、第1の基板10を上側に、第2の基板20を下側にして、図1とは上下を逆にした状態で図示している。
第1の電極群14は、複数の透明電極として、異なる電極幅を有する2種類の電極を交互に並列配置した構成とされている。すなわち、第1の電極群14は、X方向第1電極(第1の電極11X)と、X方向第2電極(第2の電極12X)とをそれぞれ複数有し、それら第1の電極11Xと第2の電極12Xとが交互に並列配置された構成とされている。第1の電極11Xは、第1の幅Lyを有して第1の方向(X方向)に延在している。第2の電極12Xは、第1の幅Lyよりも大きい第2の幅Syを有して第1の方向に延在している。第1の電極11Xは、レンズ効果として発生する第1のシリンドリカルレンズのレンズピッチpに相当する周期間隔で、複数、並列配置されている。第1の電極11Xと第2の電極12Xは、間隔aの幅を空けて配置されている。
第2の電極群24も同様に、複数の透明電極として、異なる電極幅を有する2種類の電極を交互に並列配置した構成とされている。すなわち、第2の電極群24は、Y方向第1電極(第1の電極21Y)と、Y方向第2電極(第2の電極22Y)とをそれぞれ複数有し、それら第1の電極21Yと第2の電極22Yとが交互に並列配置された構成とされている。第1の電極21Yは、第1の幅Lxを有して第2の方向(Y方向)に延在している。第2の電極22Yは、第1の幅Lxよりも大きい第2の幅Sxを有して第2の方向に延在している。第1の電極21Yは、レンズ効果として発生する第2のシリンドリカルレンズのレンズピッチpに相当する周期間隔で、複数、並列配置されている。第2の電極21Yと第2の電極22Yは、間隔aの幅を空けて配置されている。
[レンズアレイ素子の製造]
このレンズアレイ素子1の製造を行う場合、まず、例えばガラス材料または樹脂材料よりなる第1の基板10および第2の基板20のそれぞれに、例えばITO膜などの透明導電膜を所定のパターンで形成して第1の電極群14および第2の電極群24を形成する。配向膜13,23は、ポリイミド等の高分子化合物を布で一方向に擦るラビング法や、SiO等の斜方蒸着法により形成する。これにより、液晶分子5の長軸を一方向に配向させる。配向膜13,23上には、第1の基板10と第2の基板20との間隔dを一様に保つために、シール材にガラス材料または樹脂材料からなるスペーサ4を分散させたものを印刷する。そして、第1の基板10と第2の基板20とを貼り合わせ、スペーサ入りのシール材を硬化させる。その後に、公知のTN、STN等の液晶材料を、シール材開口部から第1の基板10と第2の基板20との間に注入し、シール材開口部を封止する。そして、液晶組成物を等方相まで加熱してから、徐冷することにより、レンズアレイ素子1を完成させる。なお、本実施の形態においては、液晶分子5の屈折率異方性Δnが大きいほど、より大きいレンズ効果が得られるので、液晶材料をそのような内容組成にすることが好ましい。一方で、屈折率異方性Δnが大きい液晶組成物の場合、却って液晶組成物の物性を損ね、粘性が増加してしまうことによる基体間への注入が困難となったり、低温では結晶に近い状態になったり、内部電界が増大し、液晶素子の駆動電圧が高くなってしまうことがある。このため、製造性とレンズ効果との双方を考慮した内容組成にすることが好ましい。
[レンズアレイ素子の制御動作]
次に、図3および図4(A)〜(C)を参照して、このレンズアレイ素子1の制御動作(レンズ効果の制御動作)を説明する。図3は、レンズアレイ素子1における電圧印加の状態と発生するレンズ効果との対応関係を、電極の接続関係と共に示している。図4(A)〜(C)は、レンズアレイ素子1で発生するレンズ効果を光学的に等価に示している。
このレンズアレイ素子1では、液晶層3が、第1の電極群14と第2の電極群24とに印加される電圧の状態に応じて、レンズ効果の無い状態と、第1のレンズ状態と、第2のレンズ状態との3つの状態に電気的に切り替わる。第1のレンズ状態は、第1の方向(X方向)に延在するような第1のシリンドリカルレンズ状のレンズ効果が発生する状態である。第2のレンズ状態は、第2の方向(Y方向)に延在するような第2のシリンドリカルレンズ状のレンズ効果が発生する状態である。
このレンズアレイ素子1では、液晶層3をレンズ効果の無い状態にする場合には、第1の電極群14を構成する複数の透明電極と第2の電極群24を構成する複数の透明電極とがすべて同電位(0V)となるような電圧状態とする(図3の中央段に示した状態)。この場合、図17(A)に示した場合と同様の原理で、液晶分子5が配向膜13,23によって規定される所定の方向に一様に配列されるので、レンズ効果の無い状態となる。
また、液晶層3を第1のレンズ状態にする場合には、液晶層3を挟む上下の透明電極間で、第1の電極群14の第1の電極11Xに対応する部分において、液晶分子5の配列に変化を生じさせることが可能となるような所定の電位差が生じるようにする。例えば、第2の電極群24を構成する複数の透明電極(第1の電極21Yおよび第2の電極22Y)のすべてに共通の電圧を印加する。かつ、第1の電極群14を構成する複数の透明電極(第1の電極11Xおよび第2の電極12X)のうち第1の電極11Xのみに選択的に所定の駆動電圧を印加する(図3の下段に示した状態)。この場合、図17(B)に示した場合と同様の原理で、液晶層3内での電界分布に偏りが生ずる。すなわち、第1の電極11Xが形成されている領域に対応する部分では駆動電圧に応じて電界強度が強くなり、第1の電極11Xから離れるほど電界強度が弱くなるような電界が発生する。すなわち、第2の方向(Y方向)にレンズ効果が発生するように電界分布が変化する。すなわち、等価的には、図4(B)に示したように、X方向に延在しY方向に屈折力のある第1のシリンドリカルレンズ(X方向シリンドリカルレンズ)31Xが、Y方向に複数、並列配置されたようなレンズ状態となる。この場合には、第1の電極群14のうち、第1のシリンドリカルレンズ31Xのレンズピッチpに相当する位置にある透明電極(第1の電極11X)のみに選択的に電圧が印加されていることになる。
また、液晶層3を第2のレンズ状態にする場合には、液晶層3を挟む上下の透明電極間で、第2の電極群24の第1の電極21Yに対応する部分において、液晶分子5の配列に変化を生じさせることが可能となるような所定の電位差が生じるようにする。例えば、第1の電極群14を構成する複数の透明電極のすべてに共通の電圧を印加する。かつ、第2の電極群24を構成する複数の透明電極のうち第1の電極21Yのみに選択的に所定の駆動電圧を印加する(図3の上段に示した状態)。この場合、図17(B)に示した場合と同様の原理で、液晶層3内での電界分布に偏りが生ずる。すなわち、第1の電極21Yが形成されている領域に対応する部分では駆動電圧に応じて電界強度が強くなり、第1の電極21Yから離れるほど電界強度が弱くなるような電界が発生する。すなわち、第1の方向(X方向)にレンズ効果が発生するように電界分布が変化する。すなわち、等価的には、図4(A)に示したように、Y方向に延在しX方向に屈折力のある第2のシリンドリカルレンズ(Y方向シリンドリカルレンズ)31Yが、X方向に複数、並列配置されたようなレンズ状態となる。この場合には、第2の電極群24のうち、第2のシリンドリカルレンズ31Yのレンズピッチpに相当する位置にある透明電極(第1の電極21Y)のみに選択的に電圧が印加されていることになる。
なお、第1の電極群14と第2の電極群24とで、電極幅(Ly,Lx等)や電極間の間隔aを同じに構成しても良い(Ly=Lx等にする)。この場合、方向が異なるのみでレンズピッチpが同じ、かつ同じ屈折力を持ったシリンドリカルレンズの効果を発生させることができる。逆にいうと、第1の電極群14と第2の電極群24とで、電極幅や電極間の間隔aを異なる構成にすることで、第1のレンズ状態と第2のレンズ状態とで、異なるレンズピッチを有するシリンドリカルレンズの効果を発生させることができる。
[画像表示装置の制御動作]
さらに、図5を参照して、このレンズアレイ素子1を用いた画像表示装置の制御動作を説明する。図5は、画像表示装置における表示状態の切り替え例を示している。ここでは、画像表示装置を、例えばモバイル機器のように画面の表示状態を縦長の状態と横長の状態とに切り替え可能なものに適用する場合を例に説明する。かつ、画像表示装置が2次元表示モードと3次元表示モードとに切り替えることができる場合を例に説明する。
この画像表示装置では、レンズアレイ素子1を、上記したような、レンズ効果の無い状態と、第1のレンズ状態および第2のレンズ状態とに適切に切り替えることにより、2次元表示と3次元表示との電気的な切り替えを行う。例えば、レンズアレイ素子1をレンズ効果の無い状態として、表示パネル2からの表示画像光を偏向させることなく透過させることで2次元表示を行う。図5(C)は画面の表示状態を横長にした状態で2次元表示を行った画面例、図5(D)は縦長にした状態で2次元表示を行った画面例を示している。
また、レンズアレイ素子1を第1のレンズ状態として、表示パネル2からの表示画像光を第1の方向(X方向)に直交する方向(Y方向)に偏向させることで、第1の方向に直交する方向に両眼を置いたときに立体感が得られるような3次元表示を行う。これは、図5(B)に示したように画面の表示状態を縦長にした状態で3次元表示を行った場合に相当する。この状態では、レンズ効果としては図4(C)に示したような状態(図4(B)の状態を構造的に90°回転させた状態)でレンズ効果が発生しているので、画面の表示状態を縦長にした状態で左右方向に両眼を置いたときに立体感が得られる。
また、レンズアレイ素子1を第2のレンズ状態として、表示パネル2からの表示画像光を第2の方向(Y方向)に直交する方向(X方向)に偏向させることで、第2の方向に直交する方向に両眼を置いたときに立体感が得られるような3次元表示を行う。これは、図5(A)に示したように画面の表示状態を横長にした状態で3次元表示を行った場合に相当する。この状態では、レンズ効果としては図4(A)に示したような状態でレンズ効果が発生しているので、画面の表示状態を横長にした状態で左右方向に両眼を置いたときに立体感が得られる。
以上説明したように、本実施の形態に係るレンズアレイ素子1によれば、第1の電極群14と第2の電極群24とに印加する電圧の状態を適切に制御することで液晶層3におけるレンズ効果を適切に制御するようにした。これにより、レンズ効果の有無を容易に電気的に切り替えることができる。また、シリンドリカルレンズ状のレンズ効果を2つの方向に容易に電気的に切り替えることができる。このレンズアレイ素子1では、液晶層3を挟んで対向する電極の構造が1層の構造となっているので、特許文献1に記載の液晶レンズのように液晶層の片側を2層の電極構造にした場合に比べて、プロセス的にもコスト的にも有利である。さらに、2層の電極構造にした場合のような、液晶の焼付き現象を抑えることができる。
また、本実施の形態に係る画像表示装置によれば、表示パネル2からの光線の通過状態を選択的に変化させる光学デバイスとして、レンズアレイ素子1を用いるようにしたので、2次元表示と3次元表示との電気的な切り替えを容易に行うことができる。また、3次元表示を行う場合の表示方向を、異なる2方向に容易に電気的に切り替えることができる。
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態に係るレンズアレイ素子および画像表示装置について説明する。なお、上記第1の実施の形態に係るレンズアレイ素子1および画像表示装置と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
上記第1の実施の形態に係るレンズアレイ素子1において、上下の透明電極間での駆動電圧の印加状態を図3に示したような駆動方法で実施した場合、経時的にレンズ形状(液晶分子5の配向状態)が変化し、所望のレンズ状態に制御できなくなるおそれがある。特に、より高精細化させ、かつ応答速度を速くさせる等の目的で、電極間ギャップ(基板間隔d)を狭くした場合、所望のレンズ状態に制御できなくなる可能性が高い。例えば図3の上段に示した状態では、第2の電極群24のうち第1の電極21Yのみを例えば外部駆動回路に接続して選択的に所定の駆動電圧を印加しているが、第2の電極22Yは回路的に切り離され、フローティングした状態となってしまっている。この場合、連続動作させていくと、第2の電極22Yの部分がフローティングしているために、その部分の液晶分子5の配向が初期状況からかけ離れ、制御できていない状況となるおそれがある。図3の上段に示した状態に対して良好なレンズ状態を維持するためには、第2の電極22Yの部分はあたかも電極がないような振る舞いをさせ、かつ回路的にフローティングさせない状況を作り出す必要がある。本実施の形態は、上記第1の実施の形態に係るレンズアレイ素子1に対する駆動方法の改善に関する。レンズアレイ素子および画像表示装置としての基本的な構成は、上記第1の実施の形態と同様であるため、以下、駆動方法に関する部分のみ説明する。
図6は、本実施の形態に係るレンズアレイ素子における電圧印加の状態と発生するレンズ効果との対応関係を、電極の接続関係と共に示している。本実施の形態において、第11の電極群14を構成する複数の透明電極(第1の電極11Xおよび第2の電極12X)はそれぞれ、一端が、第1の外部駆動回路としてのX方向信号発生器(第1の駆動信号発生器40X)に接続可能とされている。また、第2の電極群24を構成する複数の透明電極(第1の電極21Yおよび第2の電極22Y)はそれぞれ、一端が、第2の外部駆動回路としてのY方向信号発生器(第2の駆動信号発生器40Y)に接続可能とされている。
図7は、このレンズアレイ素子における各電極の電圧印加の状態と発生するレンズ効果との対応関係を示している。図8(A)は、このレンズアレイ素子においてレンズ効果を発生させる場合に、第1の駆動信号発生器40Xが発生する駆動信号(第1の駆動電圧(振幅Vx))の電圧波形の一例を示している。図8(B)は、第2の駆動信号発生器40Yが発生する駆動信号(第2の駆動電圧(振幅Vy))の電圧波形の一例を示している。第1の駆動信号発生器40Xと第2の駆動信号発生器40Yは、例えば30Hz以上の矩形波の信号を発生する。図8(A),(B)に示したように、第1の駆動信号発生器40Xと第2の駆動信号発生器40Yは、電圧振幅がほぼ同じ(Vx=Vy)で、互いの位相が180°異なる駆動信号を発生する。
図9(A),(B)は、本実施の形態における第2のレンズ状態(図6の上段、Y方向シリンドリカルレンズ)での上下方向の電極間電位を示している。特に、図9(A)は第2の電極群24の第1の電極21Yに対応する部分の電圧波形、図9(B)は第2の電極22Yに対応する部分の電圧波形を示している。第2のレンズ状態にする場合には、液晶層3を挟む上下の透明電極間で、第2の電極群24の第1の電極21Yに対応する部分において、液晶分子5の配列に変化を生じさせることが可能となるような所定の電位差が生じるようにする。まず、第1の電極群14を構成する複数の透明電極の一端をそれぞれ、第1の駆動信号発生器40Xに接続し、すべてに共通の電圧(第1の駆動電圧(振幅Vx))を印加する。また、第2の電極群24を構成する複数の透明電極のうち第1の電極21Yのみを第2の駆動信号発生器40Yに接続し、選択的に所定の駆動電圧(第2の駆動電圧(振幅Vy))を印加する。かつ、第2の電極群24を構成する複数の透明電極のうち第2の電極22Yを接地する。これにより、図3の上段の状態に比べて、第2の電極22Yが回路的にフローティングとなることが防止される。ここで、第1の駆動信号発生器40Xと第2の駆動信号発生器40Yは図8(A),(B)に示したように電圧振幅がほぼ同じで、互いの位相が180°異なる矩形波の駆動信号を発生する。このため、第2の電極群24の第1の電極21Yと、その第1の電極21Yに対応する部分に存在する第1の電極群14との電極間には、図9(A)に示したように、(Vx+Vy)の振幅電圧を有する矩形波が印加されることになる。一方、第2の電極群24の第2の電極22Yと、その第2の電極22Yに対応する部分に存在する第1の電極群14との電極間には、図9(B)に示したように、Vx=Vy=(Vx+Vy)/2の振幅電圧を有する矩形波が印加されることになる。このとき、第2の電極22Yに対応する部分では、その振幅電圧が液晶の閾値電圧以下であれば、液晶分子5の動きが実際には起きないが、第2の電極22Yによる横電界によって初期の液晶分子5の配向分布すなわち屈折率分布を引き起こすことができる。
図10(A),(B)は、本実施の形態における第1のレンズ状態(図6の下段、X方向シリンドリカルレンズ)での上下方向の電極間電位を示している。特に、図10(A)は第1の電極群14の第1の電極11Xに対応する部分の電圧波形、図10(B)は第2の電極12Xに対応する部分の電圧波形を示している。第1のレンズ状態にする場合には、液晶層3を挟む上下の透明電極間で、第1の電極群14の第1の電極11Xに対応する部分において、液晶分子5の配列に変化を生じさせることが可能となるような所定の電位差が生じるようにする。まず、第2の電極群24を構成する複数の透明電極の一端をそれぞれ、第2の駆動信号発生器40Yに接続し、すべてに共通の電圧(第2の駆動電圧(振幅Vy))を印加する。また、第1の電極群14を構成する複数の透明電極のうち第1の電極11Xのみを第1の駆動信号発生器40Xに接続し、選択的に所定の駆動電圧(第1の駆動電圧(振幅Vx))を印加する。かつ、第1の電極群14を構成する複数の透明電極のうち第2の電極12Xを接地する。これにより、図3の下段の状態に比べて、第2の電極12Xが回路的にフローティングとなることが防止される。ここで、第1の駆動信号発生器40Xと第2の駆動信号発生器40Yは図8(A),(B)に示したように電圧振幅がほぼ同じで、互いの位相が180°異なる矩形波の駆動信号を発生する。このため、第1の電極群14の第1の電極11Xと、その第1の電極11Xに対応する部分に存在する第2の電極群24との電極間には、図10(A)に示したように、(Vx+Vy)の振幅電圧を有する矩形波が印加されることになる。一方、第1の電極群14の第2の電極12Xと、その第2の電極12Xに対応する部分に存在する第2の電極群24との電極間には、図10(B)に示したように、Vx=Vy=(Vx+Vy)/2の振幅電圧を有する矩形波が印加されることになる。このとき、第2の電極12Xに対応する部分では、その振幅電圧が液晶の閾値電圧以下であれば、液晶分子5の動きが実際には起きないが、第2の電極12Xによる横電界によって初期の液晶分子5の配向分布すなわち屈折率分布を引き起こすことができる。
液晶層3をレンズ効果の無い状態にする場合には、第1の電極群14を構成する複数の透明電極と第2の電極群24を構成する複数の透明電極とがすべて同電位(0V)となるような電圧状態とする(図6の中央段に示した状態)。すなわち、各電極を接地する。この場合、図17(A)に示した場合と同様の原理で、液晶分子5が配向膜13,23によって規定される所定の方向に一様に配列されるので、レンズ効果の無い状態となる。
このように、本実施の形態に係るレンズアレイ素子によれば、レンズ効果を発生させる場合に、回路的にフローティングとならないような駆動を行うようにしたので、経時的なレンズ形状(液晶分子5の配向状態)の変化を防止することができる。これにより、連続的に所望のレンズ状態となるような制御を行うことができる。
次に、本実施の形態に係るレンズアレイ素子1を用いた画像表示装置の具体的な実施例について説明する。
図11は、本実施例に係る画像表示装置の構成を示している。本実施例では、レンズアレイ素子1の第1の基板10および第2の基板20として、ガラス基板にITOからなる透明電極を設けた電極基板を用いた。そして、周知のフォトリソグラフィ法ならびにウェットエッチングもしくはドライエッチング法により、第1の電極群14(第1の電極11X、第2の電極12X)および第2の電極群24(第1の電極21Y、第2の電極22Y)の電極形状をパターンニングした。その電極上にポリイミドをそれぞれスピンコートして焼成し、各配向膜13,23を形成した。材料の焼成後には、各配向膜13,23の表面をラビング処理し、さらにはIPA等で洗浄−加熱乾燥させた。冷却後、ラビング方向が向き合うように第1の基板10および第2の基板20を約30〜50μmの間隔dで貼り合わせた。この間隔dは、スペーサを全面に分散させることにより保持した。その後、シール材開口部から真空注入法によって、液晶材料を注入し、シール材開口部を封止した。そして、等方相まで液晶セルを加熱してから徐冷した。本実施例で用いた液晶材料は代表的なネマティック液晶であるMBBA(p-methoxybenzylidene-p'-butylaniline)を用いた。屈折率異方性Δnの値は、20℃で0.255である。
Figure 0005594381
表示パネル2としては、1画素の大きさが70.5μmのTFT−LCDパネルを用いた。この表示パネル2は、R(赤色)用画素、G(緑色)用画素、およびB(青色)用画素からなる画素を複数有し、それら複数の画素がマトリクス状に配置されている。また、レンズアレイ素子1によって形成されるシリンドリカルレンズのピッチpに対して、表示パネル2の画素数を2以上N個というように、整数倍にした。このN個分、3次元表示における光線数(視線数)を提示することになる。
以下の表1に、実施例1〜6として設定した設計パラメータの値を示す。Nは表示パネル2のレンズピッチpに対する画素数を示す。電極幅Lx,Sx,Ly,Sy、電極間隔a,基板間隔dの意味は、図2に示した通りである。なお、本発明の構成は、以下に示す実施例の設計パラメータの値に限定されるものではない。
Figure 0005594381
実施例1〜6では、表示パネル2として、図12に示したような3インチWVGA(864×480画素)のものを用いた。図13(A),(B)は、図12に示した表示パネル2の画素構成に対応するレンズアレイ素子1の電極構造を示している。図13(A)は第1の基板10側、図13(B)は第2の基板20側の電極構造を示している。
図14は、本実施例での3次元表示の見え方の評価の概念を示している。3次元表示品位の良し悪しを判断する明確な試験手段がないため、本実施例では、簡略的に以下のような評価によって、3次元表示として認識できるかどうかの判断基準とした。図14の例では、レンズアレイ素子1によって発生する1つのシリンドリカルレンズに対して、青色2画素、赤色2画素の計4画素分が対応している。これは実施例1〜3に相当するイメージ図である。これに対して、実施例4〜6では、各シリンドリカルレンズに対して、青色1画素、赤色1画素の計2画素分が対応している。なお、図14は概念図であり、図11および図12に示したものとは画素形状等が異なるような図示をしている。
概念的に図14に示したように、表示パネル2に対して、右眼と左眼にそれぞれ青と赤の色が見えるように表示パターンを出力する。左右の眼の位置に相当するところにカメラを配置し、それを撮影し、それぞれ、赤と青に分離して見えるかどうかを判断基準とした。表示画面が横長で見たときと縦長でみたときとで、同様に評価した。なお、駆動振幅電圧を少しずつ上げ、その電圧を上げてもほとんど視認性が変わらなくなってくる領域があり、飽和直前の電圧値を駆動電圧とする。また、0Vを印加することで、3次元表示モードから2次元表示モードへと変化するのときの時間(2D切替応答時間)を観測した。結果を表2に示す。表2において、◎は十分に赤と青に分離して見えたことを示す。△は、赤と青に分離する限界の状態のように見えたことを示す。○は、それらの中間の見え方をしたことを示す。
本実施例において、レンズアレイ素子1における電圧印加の状態と発生するレンズ効果との対応関係は図3または図6に示したものと同じである。電圧印加に用いる外部電源として、30Hz以上の矩形波を用いることを標準とする。その際の振幅電圧は5V〜10V程度であり、シリンドリカルレンズのピッチや上下電極基板のギャップなどに応じ、調整する。基板間隔dが厚くなるほど、振幅電圧は高く設定する必要がある。上述したように、図6に示した第2の駆動方法による場合、第1の駆動信号発生器40Xと第2の駆動信号発生器40Yとで、電圧振幅がほぼ同じ(Vx=Vy)で、互いの位相が180°異なる駆動信号を発生する。図3に示した第1の駆動方法による場合、各レンズ状態で各電極に印加する矩形波の電圧振幅VはV=2Vx=2Vyとする。
Figure 0005594381
図3に示した第1の駆動方法による場合と図6に示した第2の駆動方法による場合とで、基本的な見え方の評価は同じであり、表2に示したとおりである。ただし、連続的な駆動を行った場合に、第1の駆動方法と第2の駆動方法とで、液晶分布の状態に経時変化(レンズ形状の経時変化)が生じた。この駆動方法の違いによる経時的な変化の評価を表3に示す。経時的に初期のレンズ形状が変化せずに良好な状態を維持しているものから、乱れが発生してしまうものまで、変化の度合いを3段階に主観評価した。表3において、○はレンズ形状の変化がほとんどないもの、×はレンズ形状に乱れが発生してしまったものであることを示す。△は、レンズ形状の変化がそれらの中間であることを示す。表3から分かるように、第1の駆動方法では、電極間ギャップ(基板間隔d)が比較的狭い実施例で、経時的な変化が生じやすい傾向にある。これに対し、第1の駆動方法では、すべての実施例で、経時的な変化は生じなかった。
Figure 0005594381
なお、2次元表示モードへの切替応答をより速くさせるためには電極間ギャップ(基板間隔d)をより狭くすることが必須である。一方、レンズ効果の大きさは、屈折率異方性Δnと基板間隔dとに影響される(Δn×d)。従って、よりΔnが大きい液晶材料を用いれば本実施例での基板間隔dよりも薄くすることができる。
<その他の実施の形態>
本発明は、上記各実施の形態および実施例に限定されず種々の変形実施が可能である。例えば上記各実施の形態および実施例では、レンズ効果が発生する方向を90°切り替える場合について説明したが、切り替えの角度は90°に限らず、任意の角度での実施が可能である。例えば、シリンドリカル状のレンズ効果が縦方向と縦方向から数度または数10度斜めにずれた方向とに切り替えるような構成にすることも可能である。この場合、第1の電極群14と第2の電極群24とを、その切り替える角度に応じた角度で形成すれば良い。
1…レンズアレイ素子、2…表示パネル、2A…表示面、3…液晶層、4…スペーサ、5…液晶分子、10…第1の基板、11X…第1の電極(X方向第1電極)、12X…第2の電極(X方向第2電極)、13,23…配向膜、14…第1の電極群、20…第2の基板、21Y…第1の電極(Y方向第1電極)、22Y…第2の電極(Y方向第2電極)、24…第2の電極群、31Y…第2のシリンドリカルレンズ、31X…第1のシリンドリカルレンズ、40X…第1の駆動信号発生器(X方向信号発生器)、40Y…第2の駆動信号発生器(Y方向信号発生器)。

Claims (7)

  1. 間隔を空けて互いに対向配置された第1および第2の基板と、
    前記第1の基板上における前記第2の基板に対向する側に形成され、第1の方向に延在する複数の透明電極が幅方向に間隔を空けて並列配置されてなる第1の電極群と、
    前記第2の基板上における前記第1の基板に対向する側に形成され、前記第1の方向とは異なる第2の方向に延在する複数の透明電極が幅方向に間隔を空けて並列配置されてなる第2の電極群と、
    前記第1の基板と前記第2の基板との間に配置され、屈折率異方性を有する液晶分子を含み、前記第1の電極群と前記第2の電極群とに印加される電圧に応じて前記液晶分子の配列方向が変化することでレンズ効果が発生する液晶層と
    前記第1の電極群に第1の駆動電圧を供給する第1の駆動回路と、
    前記第2の電極群に第2の駆動電圧を供給する第2の駆動回路と
    を備え、
    前記第1の電極群を構成する複数の透明電極として、第1の幅を有して前記第1の方向に延在する第1の電極と、前記第1の幅よりも大きい第2の幅を有して前記第1の方向に延在する第2の電極とをそれぞれ複数有し、前記第1の電極群は、それら第1の電極と第2の電極とが交互に並列配置された構成とされ、
    前記第2の電極群を構成する複数の透明電極として、第1の幅を有して前記第2の方向に延在する第1の電極と、前記第1の幅よりも大きい第2の幅を有して前記第2の方向に延在する第2の電極とをそれぞれ複数有し、前記第2の電極群は、それら第1の電極と第2の電極とが交互に並列配置された構成とされ、
    前記液晶層が、
    前記第1の電極群と前記第2の電極群とに印加される電圧の状態に応じて、レンズ効果の無い状態と、前記第1の方向に延在するような第1のシリンドリカルレンズ状のレンズ効果が発生する第1のレンズ状態と、前記第2の方向に延在するような第2のシリンドリカルレンズ状のレンズ効果が発生する第2のレンズ状態との3つの状態に電気的に切り替わり、
    前記第2のレンズ状態にする場合には、前記第1の電極群を構成する複数の透明電極のそれぞれに前記第1の駆動回路を接続して、すべてに共通の前記第1の駆動電圧を印加すると共に、前記第2の電極群を構成する複数の透明電極のうち、前記第1の電極のみに選択的に前記第2の駆動回路を接続して、前記第1の電極のみに前記第2の駆動電圧を印加し、かつ前記第2の電極を前記第2の駆動回路とは切り離して接地させるようにし、
    前記第1のレンズ状態にする場合には、前記第2の電極群を構成する複数の透明電極のそれぞれに前記第2の駆動回路を接続して、すべてに共通の前記第2の駆動電圧を印加すると共に、前記第1の電極群を構成する複数の透明電極のうち、前記第1の電極のみに選択的に前記第1の駆動回路を接続して、前記第1の電極のみに前記第1の駆動電圧を印加し、かつ前記第2の電極を前記第1の駆動回路とは切り離して接地させるようにし、
    前記第1および第2のレンズ状態では、前記第1の駆動回路と前記第2の駆動回路とが、前記第1の駆動電圧と前記第2の駆動電圧として、電圧振幅が同じで、かつ互いに位相が180°異なる矩形波を印加する
    レンズアレイ素子。
  2. 前記液晶層を前記レンズ効果の無い状態にする場合には、前記第1の電極群を構成する複数の透明電極のそれぞれに前記第1の駆動回路を接続すると共に、前記第2の電極群を構成する複数の透明電極のそれぞれに前記第2の駆動回路を接続して、前記第1の駆動電圧と前記第2の駆動電圧として接地電位を印加し、前記第1の電極群を構成する複数の透明電極と前記第2の電極群を構成する複数の透明電極とがすべて接地電位となるような電圧状態とする
    請求項1に記載のレンズアレイ素子。
  3. 前記第1の電極群における前記第1の電極は、前記第1のシリンドリカルレンズのレンズピッチに相当する間隔で配置され、
    前記第2の電極群における前記第1の電極は、前記第2のシリンドリカルレンズのレンズピッチに相当する間隔で配置されている
    請求項1または2に記載のレンズアレイ素子。
  4. 前記第2の方向は、前記第1の方向に対して直交する方向であり、直交する前記第1の方向と前記第2の方向との2方向にレンズ効果のある状態が電気的に切り替わる
    請求項1ないしのいずれか1つに記載のレンズアレイ素子。
  5. 2次元的に画像表示を行う表示パネルと、
    前記表示パネルの表示面側に対向配置され、前記表示パネルからの光線の通過状態を選択的に変化させるレンズアレイ素子と
    を備え、
    前記レンズアレイ素子は、
    間隔を空けて互いに対向配置された第1および第2の基板と、
    前記第1の基板上における前記第2の基板に対向する側に形成され、第1の方向に延在する複数の透明電極が幅方向に間隔を空けて並列配置されてなる第1の電極群と、
    前記第2の基板上における前記第1の基板に対向する側に形成され、前記第1の方向とは異なる第2の方向に延在する複数の透明電極が幅方向に間隔を空けて並列配置されてなる第2の電極群と、
    前記第1の基板と前記第2の基板との間に配置され、屈折率異方性を有する液晶分子を含み、前記第1の電極群と前記第2の電極群とに印加される電圧に応じて前記液晶分子の配列方向が変化することでレンズ効果が発生する液晶層と
    前記第1の電極群に第1の駆動電圧を供給する第1の駆動回路と、
    前記第2の電極群に第2の駆動電圧を供給する第2の駆動回路と
    を有し、
    前記第1の電極群を構成する複数の透明電極として、第1の幅を有して前記第1の方向に延在する第1の電極と、前記第1の幅よりも大きい第2の幅を有して前記第1の方向に延在する第2の電極とをそれぞれ複数有し、前記第1の電極群は、それら第1の電極と第2の電極とが交互に並列配置された構成とされ、
    前記第2の電極群を構成する複数の透明電極として、第1の幅を有して前記第2の方向に延在する第1の電極と、前記第1の幅よりも大きい第2の幅を有して前記第2の方向に延在する第2の電極とをそれぞれ複数有し、前記第2の電極群は、それら第1の電極と第2の電極とが交互に並列配置された構成とされ、
    前記液晶層が、
    前記第1の電極群と前記第2の電極群とに印加される電圧の状態に応じて、レンズ効果の無い状態と、前記第1の方向に延在するような第1のシリンドリカルレンズ状のレンズ効果が発生する第1のレンズ状態と、前記第2の方向に延在するような第2のシリンドリカルレンズ状のレンズ効果が発生する第2のレンズ状態との3つの状態に電気的に切り替わり、
    前記第2のレンズ状態にする場合には、前記第1の電極群を構成する複数の透明電極のそれぞれに前記第1の駆動回路を接続して、すべてに共通の前記第1の駆動電圧を印加すると共に、前記第2の電極群を構成する複数の透明電極のうち、前記第1の電極のみに選択的に前記第2の駆動回路を接続して、前記第1の電極のみに前記第2の駆動電圧を印加し、かつ前記第2の電極を前記第2の駆動回路とは切り離して接地させるようにし、
    前記第1のレンズ状態にする場合には、前記第2の電極群を構成する複数の透明電極のそれぞれに前記第2の駆動回路を接続して、すべてに共通の前記第2の駆動電圧を印加すると共に、前記第1の電極群を構成する複数の透明電極のうち、前記第1の電極のみに選択的に前記第1の駆動回路を接続して、前記第1の電極のみに前記第1の駆動電圧を印加し、かつ前記第2の電極を前記第1の駆動回路とは切り離して接地させるようにし、
    前記第1および第2のレンズ状態では、前記第1の駆動回路と前記第2の駆動回路とが、前記第1の駆動電圧と前記第2の駆動電圧として、電圧振幅が同じで、かつ互いに位相が180°異なる矩形波を印加する
    画像表示装置。
  6. 前記レンズアレイ素子において、前記レンズ効果の無い状態と、前記第1のレンズ状態および前記第2のレンズ状態とを切り替えることにより、2次元表示と3次元表示とが電気的に切り替わる
    請求項に記載の画像表示装置。
  7. 前記レンズアレイ素子を前記レンズ効果の無い状態として、前記表示パネルからの表示画像光を偏向させることなく透過させることで2次元表示を行い、
    前記レンズアレイ素子を前記第1のレンズ状態として、前記表示パネルからの表示画像光を前記第1の方向に直交する方向に偏向させることで、前記第1の方向に直交する方向に両眼を置いたときに立体感が得られるような3次元表示を行い、
    前記レンズアレイ素子を前記第2のレンズ状態として、前記表示パネルからの表示画像光を前記第2の方向に直交する方向に偏向させることで、前記第2の方向に直交する方向に両眼を置いたときに立体感が得られるような3次元表示を行う
    請求項に記載の画像表示装置。
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