JP5592658B2 - 通信システム - Google Patents

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Description

本発明は、主として有線通信を行う既存の通信設備を備える集合住宅などにおいて、通信の安全性を確保しながらも通信を高速化する通信システムに関するものである。
従来から、集合住宅やオフィスビルのような建物では、構内通信用の通信設備が普及している。この種の通信設備は、集合住宅の共用玄関と住戸との間で映像付きの通話を行うことや、火災発生時などに緊急放送を行うことを目的として設けられている。
一方、近年ではインターネットを代表とする広域網に接続可能な端末を用い、広域網を通して提供されているサービスを享受することが多くなっている。上述のように通信設備がすでに存在する建物では、ゲートウェイを介して既存の通信設備を広域網に接続している。通信設備を広域網に接続する用途としては、防災・防犯ための監視を行う業務の外部委託、建物に付設した設備を管理する業務の外部委託などが実施されている。
たとえば、特許文献1には、集合住宅において各住戸に設けた住宅情報盤と集合住宅の共用玄関に設けたロビーインターホンとを管理人室に配置した監視盤に接続し、監視盤において住宅情報盤やロビーインタホンの監視制御を集中的に行う構成であって、ゲートウェイおよびルータ装置を介して監視盤をインターネットに接続した集合住宅用監視制御システムが開示されている。
特許文献1に記載の技術では、管理会社が運営するセンターサーバがインターネットに接続され、集合住宅において必要とする各種サービスをセンターサーバが提供するようになっている。サービスの種類としては、メール処理サービス、消費電力の監視、消し忘れの監視、帰宅通知サービスなどが記載されている。
特開2003−309662号公報
ところで、近年では、ネットスーパのようにインターネットを通して対話的に通信を行うことが必要なサービスを提供するサーバも存在しており、住宅情報盤を用いてこの種のサービスを享受しようとすれば、集合住宅において各住宅情報盤と監視盤との間の通信路に、通話、監視、制御などに用いる信号に加えて、この種のサービスを受けるための信号も伝送しなければならず、通信路のトラフィックが大幅に増加することになる。
インターネットマンションなどと呼ばれている集合住宅では、光ファイバなどを用いた広帯域の通信路が敷設されている場合もあるが、一般的な集合住宅における通信路の帯域は、音声信号、映像信号、制御信号、監視信号が伝送できる程度であって、インターネットを通して対話的に通信を行うサービスに対応できる程度の帯域を有していない。
その一方で、この種の帯域の狭い通信路を用いて構築されている構内ネットは、監視盤(あるいは構内ネットに設けたサーバ)に認証機能を設けることによって、あらかじめ契約している特定の接続先へのインターネットを用いた通信における安全性が確保されている場合が多い。
また、各住戸に設置されている端末から契約している接続先への接続は、各住戸に設置した端末からサービスを呼び出すだけで、簡単に利用可能であり、構内ネットを介さずにインターネットに接続する場合に比較すると、利便性が高いと言える。
しかも、構内ネットを経由してあらかじめ契約している特定の契約先と接続するとき、サービスを提供するサーバには、構内サーバがすでに登録されているから、新規登録のための情報の送信が不要であり、各住戸にブロードバンドルータを設置して、各住戸に設置した端末から構内サーバを介さずにサーバに直接接続する場合に比較すると、登録情報がインターネット上を流れないため、情報漏洩の危険性が軽減される。
上述の例は、集合住宅について説明したが、オフィスビルにおいても同様の課題を有している場合がある。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、建物内に設けた端末から構内ネットを通さずにインターネットに接続することを可能にして高速な通信を可能にしながらも、構内ネットで提供されている構内向けサービスの利便性を損なうことなく、構内向けサービスを手軽に利用できる通信システムを提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために、建物内に構築された構内ネットでの通信に用いる識別情報を有した端末と、端末とともに構内ネットを構築し構内ネットでの通信に用いる識別情報を有した構内サーバと、インターネットに接続され端末からの利用要求を受けるとサービスを提供する外部サーバとを有し、端末と外部サーバとの間には、構内ネットを構築している第1の通信路を含む経路と、第1の通信路よりも広帯域である第2の通信路を含む経路とが並設されており、端末は、外部サーバが提供するサービスの利用要求を行う際に第1の通信路を選択して構内サーバと通信し外部サーバに構内サーバの識別情報を送信することにより外部サーバに通信用識別情報を発行させ、通信用識別情報を受け取った後には第2の通信路を選択することを特徴とする。
また、端末は、外部サーバが提供するサービスの利用要求を行う際に第1の通信路を経由して端末の識別情報を構内サーバに送信する機能を有し、構内サーバは、端末からサービスの利用要求を受信すると構内サーバの識別情報と端末の識別情報とを外部サーバに送信する機能を有し、外部サーバは、サービスを提供する構内サーバの識別情報があらかじめ登録された契約者記憶部と、構内サーバから受信した構内サーバの識別情報を契約者記憶部と照合する識別情報照合部と、識別情報照合部の照合結果において一致する識別情報があるときに通信用識別情報を発行するとともにサービスの利用要求を行った端末の識別情報を用いて当該端末に通信用識別情報を送信する識別情報管理部とを有し、端末は、外部サーバから第1の通信路を経由して通信用識別子を受信した後に、当該通信用識別子を用いて第2経路を介して外部サーバへアクセスする機能を有していてもよい。
あるいはまた、端末は、外部サーバが提供するサービスの利用要求を行う際に第1の通信路を経由して端末の識別情報を構内サーバに送信する機能を有し、構内サーバは、端末からサービスの利用要求を受信すると構内サーバの識別情報と端末の識別情報とを外部サーバに送信する機能を有し、外部サーバは、サービスを提供するサービス提供サーバと、サービスを提供する構内サーバの識別情報とサービス提供サーバの識別情報との対応関係が登録された契約者記憶部を備えるサービス管理サーバとからなり、サービス管理サーバは、構内サーバから受信した構内サーバの識別情報を契約者記憶部と照合する識別情報照合部と、識別情報照合部の照合結果において一致する識別情報があるときに通信用識別情報を発行するとともに、サービスの利用要求を行った端末の識別情報を用いて当該端末に通信用識別情報を送信し、かつ契約者記憶部から抽出したサービス提供サーバの識別情報を用いて当該サーバス提供サーバに通信用識別情報を送信する識別情報管理部とを有し、端末は、サービス管理サーバから第1の通信路を経由して通信用識別子を受信した後に、当該通信用識別子を用いて第2経路を介してサービス提供サーバへアクセスする機能を有していてもよい。
さらに、構内サーバは、外部サーバが提供するサービスの種類ごとに必要となるトラフィック量を記憶したトラフィック記憶部と、第1の通信路のトラフィック量を監視するトラフィック監視部とを有し、端末から利用要求がなされたサービスに対するトラフィック量とトラフィック監視部により監視しているトラフィック量との合計が規定の閾値を超えないときは、端末が通信用識別情報を受け取った後であっても第2の通信路の選択を行わずに第1の通信路を使用させる構成でもよい。
また、端末は、第2の通信路の異常の有無を判断する機能を有し、通信用識別情報を受け取った後であっても第2の通信路に異常が生じたときには第1の通信路を使用する構成でもよい。
本発明の他の構成は、上記目的を達成するために、建物内に構築された構内ネットでの通信に用いる識別情報を有した端末と、前記端末とともに構内ネットを構築し構内ネットでの通信に用いる識別情報を有した構内サーバと、インターネットに接続され前記端末からの利用要求を受けるとサービスを提供する外部サーバとを有し、端末と外部サーバとの間には、構内ネットを構築している第1の通信路を含む経路と、第1の通信路よりも広帯域である第2の通信路を含む経路とが並設されており、前記端末は、インターネットに接続されるWAN用のインターフェイスを備えるとともに、ゲートウェイ部を介して第1の通信路に接続されるLAN用のインターフェイスを備えたルータ部を有する第1の端末と、ルータ部のLAN用のインターフェイス部を通して第1の端末および構内サーバと通信可能である第2の端末とからなり、第2の端末は、外部サーバが提供するサービスの利用要求を行う際に第1の通信路を経由して構内サーバから識別情報を取得するとともに第1の端末の識別情報を取得し、次に、ルータ部のWAN用のインターフェイスを経由し第2の通信路を通して外部サーバに第1の端末および構内サーバの識別情報を送信することにより外部サーバに通信用識別情報を発行させ、通信用識別情報を受け取った後には第2の通信路を通して外部サーバと通信することを特徴とする。
本発明の構成によれば、構内ネットの第1の通信路を経由して端末が構内サーバに対してサービスの利用を要求すると、あらかじめ契約されている外部サーバに対して構内サーバから構内サーバの識別情報および端末の識別情報を送信し、外部サーバに通信用識別情報を発行させるから、端末では通信用識別情報を安全に取得することができる。通信用識別情報を取得した端末は、第1の通信路よりも高速である第2の通信路を用いて通信用識別情報を外部サーバに送信するから、端末の利用者が操作を行うことなく第2の通信路において、外部サーバと端末との間のリンクが自動的に確立する。したがって、IDやパスワードを入力する手間がかからず、サービスを迅速に享受することが可能になる。このように、端末は通信用識別情報の取得の際には第1の通信路を用いているが、サービスの提供を受けるときには自動的に第2の通信路が選択される。したがって、帯域の切換がシームレスに行われ、あたかも構内ネットのみを用いているかのような操作感でサービスを享受することができる。
また、構内サーバから外部サーバに対して、構内サーバの識別情報と端末の識別情報とを送信するが、端末の利用者に関する情報は送信しないから、構内サーバにおいて保有している利用者の個人情報が流出することがない。さらに、端末においてサービスの提供を受ける前に、信頼関係が確立している構内サーバと外部サーバとの間で通信することによって認証済みの通信用識別情報を取得するから、インターネットに接続することで高速な通信を可能にしながらも、安全に通信を行うことが可能になる。
また、外部サーバが契約者記憶部を備え、外部サーバが通信用識別情報を発行して端末に送信する構成では、端末が構内サーバを経由して外部サーバにサービスの利用を要求するから、構内サーバによって通信の安全性が確保される。
外部サーバとして、サービス提供サーバとサービス管理サーバとを用いる構成では、サービス管理サーバをサービス提供サーバとは別の管理者が管理し、かつサービス管理サーバにおいて端末とサービス提供サーバとの対応付けを行うとともに、通信用識別情報をサービス管理サーバが発行するから、不特定多数のサービス提供サーバが存在しているような場合に、端末に関する情報が分散することがなく、端末に関する情報の安全性を確保することができる。
サービスの種類に応じた必要なトラフィック量と第1の通信路のトラフィック量との合計によって、通信路を選択する構成では、第1の通信路のトラフィック量が少ないときには、第1の通信路を第2の通信路に優先して用いることを可能にしているから、通信速度を確保しながらも構内サーバが介在させることによって通信の安全性が高くなる。
第2の通信路に異常があるときには第1の通信路を用いて外部サーバと通信する構成では、通信路が二重化されていることによって、第2の通信路に異常が生じても第1の通信路による通信を維持することができる。
本発明の他の構成によれば、端末が、構内ネットに接続された第1の端末と、第1の端末に設けたルータ部に接続されてLANを構築する第2の端末とからなり、外部サーバが提供するサービスを利用する際に、あらかじめ契約されている外部サーバに対して第2の端末が構内サーバの識別情報および第1の端末の識別情報を送信し、外部サーバに通信用識別情報を発行させるから、第2の端末では通信用識別情報を安全に取得することができる。第2の端末は、構内サーバの識別情報および第1の端末の識別情報を取得すると、第1の通信路よりも高速である第2の通信路を用いて外部サーバと通信するから、端末の利用者が操作を行うことなく第2の通信路において、外部サーバと端末との間のリンクが自動的に確立する。したがって、IDやパスワードを入力する手間がかからず、サービスを迅速に享受することが可能になる。第2の端末は、構内サーバの識別情報を取得する際には第1の通信路を用いているが、通信用識別情報を受け取る際には自動的に第2の通信路が選択される。したがって、帯域の切換がシームレスに行われ、あたかも構内ネットのみを用いているかのような操作感でサービスを享受することができる。しかも、第2の端末としてパーソナルコンピュータやインターネットに接続可能なテレビジョン受像機のような端末装置を用いることが可能になり、表示可能な情報量を増加させて利便性を高めることができる。
実施形態1、3を示すブロック図である。 同上に用いる住戸端末を示すブロック図である。 同上の動作説明図である。 実施形態2、3を示すブロック図である。 実施形態4を示すブロック図である。
以下に説明する実施形態では、集合住宅の各住戸に設けた端末を用いてネットスーパのようなサービスを利用する場合を例とするが、オフィスビルに設けた端末を用いて外部サーバが提供するサービスを利用する場合であっても、本発明の技術思想を適用することが可能である。
(実施形態1)
図1に示すように、集合住宅Bには、共用玄関に設けたロビー端末11と各住戸に設置した端末としての住戸端末20との間で通話を行ったり、火災発生時などに各住戸の住戸端末20を用いて緊急放送を行ったりすることを目的として通信設備が設けられている。住戸端末20は、図2に示すように、液晶表示器などの表示装置21と、スイッチあるいはタッチパネルなどの操作装置22と、通話のための音声入出力装置23とを備える。
この通信設備は、音声信号および映像信号を含めてデジタル通信を行う構成であって、図1に示すように、集合住宅Bには通信を管理する構内サーバとしての集合住宅サーバ10が設けられている。したがって、各住戸端末20には、それぞれ個別の識別情報が設定され、集合住宅サーバ10にも識別情報が設定される。通信路Lsは有線式であり、ロビー端末11と住戸端末20と集合住宅サーバ10とが構内ネットNT1を構築する要素になる。
集合住宅サーバ10は、表1に示すように、上述した識別情報のほか、集合住宅Bの名称・住所を含む3つ組のデータと、表2に示すように、集合住宅Bにおいて住戸ごとに設けた住戸端末20の識別情報、集合住宅の名称・住所(集合住宅の名称・住所は集合住宅サーバ10に登録されている情報と一致している場合には省略可能である)、部屋番号、居住者、連絡先(電話番号を想定しているが、メールアドレスを用いることも可能)を含む6つ組のデータとを持っている。
Figure 0005592658
Figure 0005592658
構内ネットNT1を広域網であるインターネットNT2に接続するために、構内ネットNT1の通信路Lsにはゲートウェイ12が接続される。すなわち、ゲートウェイ12を介して構内ネットNT1がインターネットNT2に接続される。この構成により、集合住宅サーバ10および住戸端末20は、インターネットNT2に設けられた外部サーバ30との通信が可能になる。
住戸端末20が外部サーバ30から享受することができるサービス(カレンダー、天気予報、ネットスーパなど)は、住戸端末20において表示装置21と操作装置22とを用いて対話的入力を行うことにより、選択することができる。すなわち、住戸端末20には、あらかじめ提供されるサービスを選択するためのアプリケーションプログラム(以下、「アプリケーション」と略称する)が設定されており、サービスに応じたアプリケーションを選択することにより、外部サーバ30によるサービスを享受することが可能になる。
上述した構成は、集合住宅Bにおける既存の構内ネットNT1を用いて実現されており、構内ネットNT1は基幹ネットワークと言うことができる。
ところで、図1に示す例では、構内ネットNT1の通信路Lsとともに、構内ネットNT1よりも高速(広帯域)である通信路Ltを記載している。すなわち、住戸端末20と外部サーバ30との通信に際して、通信路Ls,Ltを選択的に用い、通信路Lsを経由する通信と、通信路Ltを経由する通信とを行うことが可能になっている。通信路Ls,Ltの選択は、図2に示すように、住戸端末20に設けた切換手段24により行う。
すなわち、住戸端末20には、通信路Lsに接続するための基幹通信インターフェイス25と、通信路Ltに接続するための高速通信インターフェイス26とが設けられ、切換手段24では、常時は基幹通信インターフェイス25を選択し、必要に応じて高速通信インターフェイス26を選択するようになっている。切換手段24が基幹通信インターフェイス25と高速通信インターフェイス26とを選択する条件は後述する。
通信路Ltは、インターネットNT2に接続するために設置したルータ13と住戸端末20との間の通信路であって、有線式と無線式とのどちらでも用いることが可能である。近年は、宅内で無線LANを用いることが多くなってきているから、本実施形態では、無線LANのアクセスポイントとしての機能を有したルータ13を用いる。したがって、高速通信インターフェイス26には、無線LANのクライアントの機能を有するものを用いる。なお、ルータ13は、ブロードバンドルータを用いている。また、ルータ13は、各住戸に設けることができるが、WiFiなどの無線LANの規格を用いることにより、複数の住戸で1台のルータ13を共用してもよい。このルータ13は、集合住宅Bの外部に設けられていてもよい。
以下では、住戸端末20が外部サーバ30と通信する手順を説明する。ここでは、住戸端末20の識別情報を「ABCD」、集合住宅サーバ10の識別情報を「A001」、住戸端末20からの通信要求を受けて外部サーバ30が発行する通信用識別情報を「A301KHYG2331」とする。通信用識別情報は、作業開始時のワンタイムパスワードであり、外部サーバ30が通信用識別情報を発行する際には、通信用識別情報ごとに有効期限が設定される。有効期限は、分の単位まで日時で設定される。たとえば、有効期限が「200906262030」と設定されると、当該通信用識別情報は、2009年6月26日20時30分までは有効になる。
本実施形態では、住戸端末20を用いてネットスーパの注文を行う場合を例としているから、外部サーバ30は、ネットスーパにおいて商品の注文を受け付ける機能を有しているものとする。また、ネットスーパにおいては、取り扱い商品の品目を住戸端末20に提示する必要があるから、外部サーバ30は、取り扱い商品を住戸端末20に提示する機能を有する。取り扱い商品を提示する形式には、一覧表の形式と商品画像を含むチラシによる形式とがあるが、一般的な住戸端末20の表示装置21の画面サイズは5型前後であるから、一覧表形式で提示するのが望ましい。
図3に示すように、住戸端末20が外部サーバ30にアクセスするには、まず住戸端末20においてネットスーパを利用するためのアプリケーションを選択する。このアプリケーションでは、特定の住戸端末20からネットスーパの利用要求があったことを集合住宅サーバ10に通知する(P1)。住戸端末20から集合住宅サーバ10への通信は、構内ネットNT1の内部での通信であるから、住戸端末20の切換手段24は、基幹通信インターフェイス25を選択しており、住戸端末20は、通信路Lsを通して、ネットスーパの利用要求と住戸端末20の識別情報(ABCD)とを集合住宅サーバ10に送信する。
ネットスーパのサービスを提供している外部サーバ30との通信は、集合住宅サーバ10が仲介する。したがって、住戸端末20からネットスーパの利用要求を受けた集合住宅サーバ10は、外部サーバ30に対してネットスーパの利用要求を行う(P2)。外部サーバ30に対するネットスーパの利用要求に際しては、集合住宅サーバ10の識別情報(A001)とネットスーパの利用要求を行った住戸端末20の識別情報(ABCD)とを併せて外部サーバ30に通知する。
また、集合住宅サーバ10では、表1のように集合住宅Bの名称および住所を集合住宅サーバ10の識別情報に対応付けるとともに、表2のように集合住宅Bにおける部屋番号と居住者と連絡先とを住戸端末20の識別情報に対応付けているから、これらの情報を外部サーバ30に送信する。この動作によって、住戸端末20を操作する居住者は、識別情報やパスワードを入力することなくサービスを享受する際のログインを行うことが可能になり、しかも、外部サーバ30に対して商品の届け先を通知することが可能になる。
外部サーバ30は、ネットスーパの商品注文を受け付ける機能のほか、ネットスーパの利用契約を結んでいる集合住宅Bに関して集合住宅サーバ10の識別情報と集合住宅Bの住所・名称とを対応付けた契約住宅情報を記憶する契約者記憶部31と、集合住宅サーバ10から受信した集合住宅サーバ10の識別情報を契約者記憶部31と照合する識別情報照合部32と、上述した有効期限付きの通信用識別情報を生成する識別情報管理部33とを備える。契約者記憶部31は、利用契約締結時に各データが登録される。なお、契約者記憶部31は、表3のように、(集合住宅サーバ10の識別情報、集合住宅Bの名称、集合住宅Bの住所)の3つ組からなる。
Figure 0005592658
したがって、外部サーバ30は、集合住宅サーバ10からのネットスーパの利用要求を受信すると、識別情報照合部32において集合住宅サーバ10の識別情報と契約者記憶部31とを照合し、契約者記憶部31に識別情報が登録されていれば、識別情報管理部33において、有効期限付きの通信用識別情報を生成する。通信用識別情報は、住戸端末20が外部サーバ30に接続する際のパスワードとしての役割を持つ通信予約の予約番号であり、住戸端末20の識別情報(集合住宅サーバ10の識別情報を含む)および有効期限とともに識別情報管理部33が記憶する。
その後、外部サーバ30は、ネットスーパの利用要求を行った集合住宅サーバ10に対して通信用識別情報を送信し(P3)、通信用識別情報を受け取った集合住宅サーバ10は、既存の構内ネットNT1の通信路Lsを介してネットスーパの利用要求を行った住戸端末20に通信用識別情報を送信する(P4)。
一般に、集合住宅サーバ10はセキュリティ対策がなされているから、上述のようにして、住戸端末20から集合住宅サーバ10を介してネットスーパの利用要求を外部サーバ30に対して行い、住戸端末20では、外部サーバ30から集合住宅サーバ10を介して通信用識別情報を受け取るから、この間の通信を安全に行うことができる。
また、集合住宅サーバ10と外部サーバ30との間ではあらかじめ利用契約が結ばれており信頼関係があるから、通信用識別情報の安全性が保証される。言い換えると、以後の通信については、住戸端末20が受け取った通信用識別情報を用いてリンクを確立することにより、住戸端末20と外部サーバ30との間で通信を直接行ってもID、パスワードなどの情報が通信路Ltに流れないから、個別のID、パスワードなどの内容が外部に漏洩することなく安全に通信を行うことが可能になる。なお、実際の利用時には、商品の届け先を別途に外部サーバ30に通知することが必要である。
通信用識別情報を入手した住戸端末20では、切換手段24により高速通信インターフェイス26を選択し、以後、集合住宅サーバ10を通さずにルータ13を介して外部サーバ30との通信を行う(P5)。住戸端末20と外部サーバ30との通信に際しては通信用識別情報を用いることにより、通信の安全性が確保される。すなわち、住戸端末20は、集合住宅サーバ10から通信用識別情報を受信すると、通信用識別情報を含む受信応答を外部サーバ30に返送する(P5)。外部サーバ30の識別情報管理部33は、住戸端末20からの受信応答に含まれる通信用識別情報を、記憶している通信用識別情報と照合し、両者が一致しているときには、取り扱い商品を提示するなどして、ネットスーパの商品注文を受け付けるサービスを開始する(P6,P7)。すなわち、この時点で住戸端末20は外部サーバ30のサービスへのログインを行うことになる。
上述のように、実質のログインパスワードである通信用識別情報の取得処理については、低速ではあるが集合住宅サーバ10の機能によって安全に通信することが保証されている構内ネットNT1の通信路Lsを経由する通信を行い、実際の商品注文のように通信量が多くなるサービスの実行時には、高速な通信路Ltを用いながらも、外部サーバ30から通信路Lsを経由して受信した利用要求毎に生成される有効期限付きの通信用識別情報を用いることにより、個別のID、パスワードを通信路Ltに送信する必要がないから、安全に通信を行うことが可能になる。なお、ネットスーパを利用する際には、利用者ごとの住所や氏名は、注文時において別途に入力して外部サーバ30に通知する。
また、住戸端末20の切換手段24は、外部サーバ30から通信用識別情報を取得したことをトリガとして高速通信インターフェイス26の選択を行っており、基幹通信インターフェイス25から高速通信インターフェイス26への切換を円滑に行うことが可能になっている。なお、住戸端末20では、外部サーバ30との通信を終了すれば、切換手段24は、基幹通信インターフェイス25を選択した状態に復帰する。
一方、外部サーバ30では、通信用識別情報の有効期限を利用し、有効期限になると通信用識別情報を無効にすることによって、通信用識別情報の漏洩による不正アクセスを防止する。なお、通信用識別情報の有効期限は、外部サーバ30が通信用識別情報を返送し、通信用識別情報を受信した住戸端末20が、外部サーバ30への接続をするまでの標準的な処理時間に基づいて設定される。
上述の例では、外部サーバ30において生成した通信用識別情報を集合住宅サーバ10および住戸端末20に送信する際に、通信用識別情報と有効期限とを送信する例を示しているが、有効期限を送信せずに通信用識別情報のみを送信する構成としてもよい。
また、住戸端子20が通信用識別情報を用いて外部サーバ30と通信する際には、通信用識別情報のみを送信してもよいが、住戸端末20の識別情報を併せて送信することが望ましい。すなわち、送信元と送信先との識別情報を送信することが望ましい。
上述した実施形態では、切換手段24、基幹通信インターフェイス25、高速通信インターフェイス26を住戸端末20に設けているが、これらの構成を住戸端末20とは別に設けることも可能である。
(実施形態2)
実施形態1では、住戸端末20がネットスーパのサービスを提供する外部サーバ30に利用要求を送信する場合に、集合住宅サーバ10を経由しているが、本実施形態では、図4に示すように、外部サーバ30の機能を分割し、サービスを提供するサービス提供サーバ30aと、後述するサービス管理サーバ30bとを設けた場合を例として説明する。本実施形態では、集合住宅サーバ10は、サービス管理サーバ30bを経由してサービス提供サーバ30aに利用要求を送信する。サービス管理サーバ30bは、サービス提供サーバ30aの管理者とは別の管理者により管理される。
実施形態1では、サービスを提供する機能と、通信用識別情報を発行する機能との両方の機能を唯一の管理者が管理する外部サーバ30に設けていたのに対して、本実施形態では、サービスを提供する機能を有したサービス提供サーバ30aと、通信用識別情報を発行する機能を有したサービス管理サーバ30bとを別に設けている。また、集合住宅サーバ10は、サービス管理サーバ30bに対して、サービスの利用要求のほか、住戸端末20の識別情報と、集合住宅サーバ10の識別情報と、サービスを提供するサービス提供サーバ30aの識別情報とを送信する。
サービス管理サーバ30bは、サービス提供サーバ30aが提供するサービスの利用契約を結んでいる集合住宅Bに関して集合住宅サーバ10の識別情報と集合住宅Bの住所・名称とを対応付けた契約住宅情報をサービス提供サーバ30aの識別情報と関連付けて記憶している契約者記憶部31′と、集合住宅サーバ10から受信した集合住宅サーバ10の識別情報を契約者記憶部31′と照合する識別情報照合部32′と、有効期限付きの通信用識別情報を生成する識別情報管理部33′とを備える。
識別情報照合部32′では、集合住宅サーバ10から受信した集合住宅サーバ10の識別情報およびサービス提供サーバ30aの識別情報を契約者記憶部31′と照合し、集合住宅サーバ10から受信した集合住宅サーバ10の識別情報およびサービス提供サーバ30aの識別情報が契約者記憶部31′の内容と一致しているときには、サービス提供サーバ30aへのアクセスが許可された集合住宅サーバ10と判断する。
識別情報照合部32′において、サービス提供サーバ30aへのアクセスが許可された集合住宅サーバ10と判断されると、識別情報管理部33′は、通信用識別情報を発行するとともに記憶し、さらに、通信用識別情報をサービス提供サーバ30aと集合住宅サーバ10とに配布する。サービス管理サーバ30bから通信用識別情報を受信した集合住宅サーバ10は、サービスの利用要求を行った住戸端末20に対し、構内ネットNT1の通信路Lsを経由して、当該通信用識別情報を送信する。
上述の動作によって住戸端末20とサービス提供サーバ30aとは、共通の通信用識別情報を持つ。また、サービス提供サーバ30aには、サービス管理サーバ30bが発行した通信用識別情報が送信され、集合住宅サーバ10とは直接通信を行わないから、ID、パスワードなどの情報が通信路Ltに流出せず、安全に通信を行うことができる。
要するに、集合住宅サーバ10とサービス提供サーバ30aとの間の通信をサービス管理サーバ30bが仲介することにより、集合住宅サーバ10に関する識別情報は、信頼できる第三者であるサービス管理サーバ30bにのみ通知される。したがって、不特定の通信相手であるサービス提供サーバ30aには知られることがない。
住戸端末20を用いてサービス提供サーバ30aが提供するサービスを受けるための手順を簡単に説明する。まず、住戸端末20においてネットスーパを利用するためのアプリケーションを選択すると、実施形態1と同様に、住戸端末20から通信路Lsを経由してネットスーパの利用要求を集合住宅サーバ10に通知する。つまり、住戸端末20は、集合住宅サーバ10に対して、ネットスーパのサービスを提供するサービス提供サーバ30aへのアクセス要求を送信するとともに、識別情報を送信する。
次に、集合住宅サーバ10は、構内ネットNT1の通信路Lsを経由して、アクセス要求の対象であるサービス提供サーバ30aの識別情報と、集合住宅サーバ10の識別情報と、住戸端末20の識別情報とをサービス管理サーバ30bに送信する。サービス管理サーバ30bは、集合住宅サーバ10の識別情報およびサービス提供サーバ30aの識別情報を契約者記憶部31′の内容と照合し、契約者記憶部31′の内容に合致していれば、識別情報管理部33′において通信用識別情報を発行する。
発行された通信用識別情報は、サービス提供サーバ30aの識別情報を用いてサービス提供サーバ30aに配布され、集合住宅サーバ10の識別情報を用いて集合住宅サーバ10に配布される。さらに、通信用識別情報をサービス管理サーバ30bから受信した集合住宅サーバ10は、構内ネットNT1の通信路Lsを用いて、サービスの利用要求を行った住戸端末20に対して通信用識別情報を送信する。
通信用識別情報を受信した住戸端末20では、切換手段24により高速通信インターフェイス26を選択した後、通信路Ltを経由して通信用識別情報を住戸端末20の識別情報とともにサービス提供サーバ30aに送信する。サービス提供サーバ30aでは、当該通信用識別情報を受信し、サービス管理サーバ30bから配布された通信用識別情報と照合する。両者が一致していれば、サービス提供サーバ30aは、住戸端末20との通信を開始する。すなわち、この時点において住戸端末20は、サービス提供サーバ30aのサービスへのログインを行うことになる。他の構成および動作は実施形態1と同様である。
(実施形態3)
上述した実施形態では、住戸端末20がサービスの利用要求を行った後に、外部サーバ30が発行した通信用識別情報を住戸端末20が受信するまでの間は構内ネットNT1の通信路Lsを用い、通信用識別情報を受け取った後は通信路Ltを用いて通信を行う構成を採用した。
これに対して、本実施形態では、構内ネットNT1における通信路Lsのトラフィック量と、利用要求を行ったサービスを受けるために必要なデータ量との関係に応じて、通信路Ls,Ltを選択する例を説明する。また、住戸端末20において、高速通信インターフェイス26を選択している状態において、通信路Ltを経由する通信の異常の有無を判断し、通信路Ltに異常が生じたときには通信路Lsを用いるようにしてもよい。本実施形態の構成は、図1に示した実施形態1または図4に示した実施形態2の構成と同様である。
ここに、集合住宅サーバ10では、単独で用いるか外部サーバ30と連携することにより、住戸端末20に対して複数種類のサービスを提供することが可能であるものとする。また、集合住宅サーバ10は、構内ネットNT1の通信路Lsにおけるトラフィック量を常時監視するトラフィック監視部15を有しており、トラフィック量に応じて住戸端末20に通信路Ls,Ltを選択させる機能を有するものとする。
いま、住戸端末20に提供されるサービスの種類が、表示装置21に暦を表示するカレンダーサービス、天気予報を表示する天気予報サービス、ネットスーパを利用するネットスーパサービス、インターネットNT2を用いてTV放送を行うIPTVサービスの4種類である場合を想定する。また、各サービスを受けるために必要な最大のトラフィック量(帯域)が表4のように規定されているものとする。表4の情報は集合住宅サーバ10においてトラフィック記憶部14に記憶される。
Figure 0005592658
住戸端末20を用いてサービスを受ける際の手順を簡単に説明する。まず、住戸端末20において表4に示すアプリケーションのいずれかを選択すると、住戸端末20は構内ネットNT1の通信路Lsを経由してサービスの利用要求を集合住宅サーバ10に通知する。つまり、住戸端末20は、集合住宅サーバ10に対して、サービスを提供する外部サーバ30へのアクセス要求を送信するとともに、識別情報を送信する。
集合住宅サーバ10は、住戸端末12からのアクセス要求を受けると、利用要求がなされたサービスの種類に応じたトラフィック量をトラフィック記憶部14から抽出し、抽出したトラフィック量を規定の閾値と比較する。この閾値は、住戸端末20が用いる通信路Ls,Ltを選択するために設定されており、抽出したトラフィック量が当該閾値を超える場合には、通信路Ltを選択するように住戸端末20に通知する。また、サービスの利用要求に応じてトラフィック記憶部14から抽出したトラフィック量と、集合住宅サーバ10が監視している通信路Lsのトラフィック量との合計が、上記閾値を超えない場合には、通信路Lsを選択し続けるように住戸端末20に通知する。さらに、構内ネットNT1の通信路Lsでは異常がなく、通信路Ltにおいて何らかの異常が生じているときには、通信路Ltを選択せずに、通信路Lsを選択する。ここに、通信路Ls,Ltの選択は通信の単位毎(たとえば、パケット毎、規定個数のパケット毎)に判断すればよい。
その後、集合住宅サーバ10から外部サーバ30にサービスの利用要求を行うことによって、通信用識別情報を発行させる。住戸端末20と外部サーバ30とが通信用識別情報を取得した後、通信用識別情報を取得した住戸端末20は、集合住宅サーバ10に通知された通信路Ls,Ltを用いるように、基幹通信インターフェイス25と高速通信インターフェイス26との一方を選択手段24で選択する。
ところで、上述した例では、住戸端末20から集合住宅サーバ10に対してサービスの利用要求を行った時点でトラフィック量を判断しているが、集合住宅サーバ10が通信用識別情報を受け取った時点でトラフィック量の判断を行ってもよい。
また、上述の例では、住戸端末20に対して通信路Ls,Ltの選択を集合住宅サーバ10が行っているが、外部サーバ30が通信用識別情報を得た後に、外部サーバ30から住戸端末20に通信路Ls,Ltの選択を通知してもよい。他の構成および動作は実施形態1、2と同様であり、本実施形態の構成は、実施形態1、2の構成と組み合わせて用いることが可能である。
(実施形態4)
上述した実施形態では、住戸端末20に設けた表示装置21および操作装置22を用いてサービスを享受しているが、住戸端末20の表示装置21の画面サイズは5型程度と小さいものである。
本実施形態は、図5に示すように、住戸端末20に無線LANのアクセスポイントとしても機能するブロードバンドルータとしてのルータ部27を設けるとともに、ルータ部27と基幹通信インターフェイス25との間にゲートウェイ部28を設けたものである。本実施形態では、高速通信インターフェイス26は省略してある。また、ルータ部27との間で無線LANを構築するパーソナルコンピュータのような端末装置20aを端末として設けてあり、端末装置20aを用いてサービスを受けることを可能にしている。
端末装置20aは、上述した各実施形態の住戸端末20と同様のサービスを受けることができるように、サービスを受けるためのアプリケーション(ソフトウェア)がセットアップされている。端末装置20aには、住戸端末20における表示装置21の画面と同様に、利用可能なサービスが表示されるから、操作装置22を操作する場合と同様に、キーボードのような入力装置の操作によって所望のサービスを選択する。
端末装置20aによりサービスを選択すると、端末装置20aは住戸端末20のルータ部27と通信し、ルータ部27のLAN用のインターフェイスにゲートウェイ部28を介して接続された通信路Lsを経由して集合住宅サーバ10にアクセスし、集合住宅サーバ10の識別情報を取得する。また、端末装置20aは、住戸端末20との通信により住戸端末20の識別情報も取得する。
次に、端末装置20aは、住戸端末20のルータ部27に設けたWAN用のインターフェイスを介してインターネットNT2に接続される。ここで、端末装置20aは、実施形態1における集合住宅サーバ10と同様に機能し、外部サーバ30に対して、集合住宅サーバ10の識別情報と、住戸端末20の識別情報とを送信する。
外部サーバ30の応答は実施形態1と同様であって、集合住宅サーバ10の識別情報を外部サーバ30に設けた契約者記憶部31と照合し、集合住宅サーバ10の識別情報が契約者記憶部31に含まれていれば通信用識別情報を発行し、住戸端末20のルータ部27を介して通信用識別情報を端末装置20aに送信する。
上述の動作によって、端末装置20aが通信用識別情報を取得するから、以後は、端末装置20aにおいて、サービスを選択するだけで、識別情報やパスワードを登録する作業が不要であって、集合住宅で提供されているサービスを、各自の端末装置20aから利用することが可能になる。
本実施形態では、住戸端末20に設けたルータ部27を無線LANのアクセスポイントに用いているが、ルータ部27に設けたLAN用のインターフェイスにケーブルを介して端末装置20aを接続することも可能である。
なお、上述の例では、外部サーバ30が提供するサービスを、集合住宅Bを単位として利用可能とする例を示したが、サービスは各住戸端末20において利用するから、外部サーバ30において集合住宅サーバ10の識別情報との照合だけではなく、住戸端末20の識別情報の照合も行うようにしてもよい。
他の構成および動作は実施形態1と同様である。また、本実施形態の技術思想は、実施形態2のようにサービス管理サーバ30bを用いる構成であっても適用可能である。サービス管理サーバ30bを設ける場合には、サービス管理サーバ30bにおいて、住戸端末20の識別情報を持たせておき、外部サーバ30が端末装置20aとの通信の際に受け取る住戸端末20の識別情報を、受け取り毎にサービス管理サーバ30bと照合してもよい。外部サーバ30は、住戸端末20の識別情報をサービス管理サーバ30bに問い合わせることで、外部サーバ30において集合住宅サーバ10および住戸端末20の識別情報を管理する必要がなく管理の負荷が軽減される。
したがって、本実施形態の構成は、実施形態1〜3において説明したいずれの構成とも組み合わせて用いることが可能である。
10 集合住宅サーバ(構内サーバ)
14 トラフィック記憶部
15 トラフィック監視部
20 住戸端末(端末・第1の端末)
20a 端末装置(端末・第2の端末)
27 ルータ部
28 ゲートウェイ部
30 外部サーバ
30a サービス提供サーバ
30b サービス管理サーバ
31 契約者記憶部
31′ 契約者記憶部
32 識別情報照合部
32′ 識別情報照合部
33 識別情報管理部
33′ 識別情報管理部
B 集合住宅(建物)
Ls 通信路(第1の通信路)
Lt 通信路(第2の通信路)
NT1 構内ネット
NT2 インターネット

Claims (6)

  1. 建物内に構築された構内ネットでの通信に用いる識別情報を有した端末と、前記端末とともに構内ネットを構築し構内ネットでの通信に用いる識別情報を有した構内サーバと、インターネットに接続され前記端末からの利用要求を受けるとサービスを提供する外部サーバとを有し、端末と外部サーバとの間には、構内ネットを構築している第1の通信路を含む経路と、第1の通信路よりも広帯域である第2の通信路を含む経路とが並設されており、前記端末は、外部サーバが提供するサービスの利用要求を行う際に第1の通信路を選択して構内サーバと通信し外部サーバに構内サーバの識別情報を送信することにより外部サーバに通信用識別情報を発行させ、通信用識別情報を受け取った後には第2の通信路を選択することを特徴とする通信システム。
  2. 前記端末は、前記外部サーバが提供するサービスの利用要求を行う際に前記第1の通信路を経由して端末の識別情報を前記構内サーバに送信する機能を有し、前記構内サーバは、端末からサービスの利用要求を受信すると構内サーバの識別情報と端末の識別情報とを外部サーバに送信する機能を有し、外部サーバは、サービスを提供する構内サーバの識別情報があらかじめ登録された契約者記憶部と、構内サーバから受信した構内サーバの識別情報を契約者記憶部と照合する識別情報照合部と、識別情報照合部の照合結果において一致する識別情報があるときに通信用識別情報を発行するとともにサービスの利用要求を行った端末の識別情報を用いて当該端末に通信用識別情報を送信する識別情報管理部とを有し、端末は、外部サーバから第1の通信路を経由して通信用識別子を受信した後に、当該通信用識別子を用いて第2経路を介して外部サーバへアクセスする機能を有することを特徴とする請求項1記載の通信システム。
  3. 前記端末は、前記外部サーバが提供するサービスの利用要求を行う際に前記第1の通信路を経由して端末の識別情報を前記構内サーバに送信する機能を有し、前記構内サーバは、端末からサービスの利用要求を受信すると構内サーバの識別情報と端末の識別情報とを外部サーバに送信する機能を有し、外部サーバは、サービスを提供するサービス提供サーバと、サービスを提供する構内サーバの識別情報とサービス提供サーバの識別情報との対応関係が登録された契約者記憶部を備えるサービス管理サーバとからなり、サービス管理サーバは、構内サーバから受信した構内サーバの識別情報を契約者記憶部と照合する識別情報照合部と、識別情報照合部の照合結果において一致する識別情報があるときに通信用識別情報を発行するとともに、サービスの利用要求を行った端末の識別情報を用いて当該端末に通信用識別情報を送信し、かつ契約者記憶部から抽出したサービス提供サーバの識別情報を用いて当該サーバス提供サーバに通信用識別情報を送信する識別情報管理部とを有し、端末は、サービス管理サーバから第1の通信路を経由して通信用識別子を受信した後に、当該通信用識別子を用いて第2経路を介してサービス提供サーバへアクセスする機能を有することを特徴とする請求項1記載の通信システム。
  4. 前記構内サーバは、前記外部サーバが提供するサービスの種類ごとに必要となるトラフィック量を記憶したトラフィック記憶部と、前記第1の通信路のトラフィック量を監視するトラフィック監視部とを有し、前記端末から利用要求がなされたサービスに対するトラフィック量とトラフィック監視部により監視しているトラフィック量との合計が規定の閾値を超えないときは、端末が通信用識別情報を受け取った後であっても第2の通信路の選択を行わずに第1の通信路を使用させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の通信システム。
  5. 前記端末は、前記第2の通信路の異常の有無を判断する機能を有し、通信用識別情報を受け取った後であっても第2の通信路に異常が生じたときには前記第1の通信路を使用することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の通信システム。
  6. 建物内に構築された構内ネットでの通信に用いる識別情報を有した端末と、前記端末とともに構内ネットを構築し構内ネットでの通信に用いる識別情報を有した構内サーバと、インターネットに接続され前記端末からの利用要求を受けるとサービスを提供する外部サーバとを有し、端末と外部サーバとの間には、構内ネットを構築している第1の通信路を含む経路と、第1の通信路よりも広帯域である第2の通信路を含む経路とが並設されており、前記端末は、インターネットに接続されるWAN用のインターフェイスを備えるとともに、ゲートウェイ部を介して第1の通信路に接続されるLAN用のインターフェイスを備えたルータ部を有する第1の端末と、ルータ部のLAN用のインターフェイス部を通して第1の端末および構内サーバと通信可能である第2の端末とからなり、第2の端末は、外部サーバが提供するサービスの利用要求を行う際に第1の通信路を経由して前記構内サーバから識別情報を取得するとともに第1の端末の識別情報を取得し、次に、ルータ部のWAN用のインターフェイスを経由し第2の通信路を通して外部サーバに第1の端末および構内サーバの識別情報を送信することにより外部サーバに通信用識別情報を発行させ、通信用識別情報を受け取った後には第2の通信路を通して外部サーバと通信することを特徴とする通信システム。
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