JP5589674B2 - 面光源装置、透過型表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レンズシートを備える面光源装置及び透過型表示装置に関するものである。
近年、立体映像を表示可能な表示装置に対する需要が高まっている。
立体映像を表示する方法としては、例えば、視差を有する左眼用映像光及び右眼用映像光を、偏光面の異なる直線偏光とし、偏光眼鏡を用いてそれぞれの眼に映像が届くようにするものや、時分割で表示される視差を有する左眼用映像、右眼用映像を観察者の左右の眼にそれぞれ届くように、観察用眼鏡によって左右の目が視認できる映像を切り替えるもの等がある。しかし、このような眼鏡を使用する表示装置では、眼鏡の装着を観察者が煩わしく思う場合があった。
そこで、例えば、特許文献1に示す表示装置のように、裸眼で立体映像を観察可能な表示装置の開発も、進められている。特許文献1に示す表示装置では、LCD(Liquid Crystal Display)パネルと導光板との間に設けられる両面プリズムシートによって、左右の眼用の映像を、それぞれ所定の方向へ出射させている。この両面プリズムシートは、入射側に三角柱レンズ列を有し、出射側に三角柱レンズ列と同一方向に配列され、三角柱レンズ列と同一ピッチである円筒状レンズ列を有している。
特許第3930021号公報
上述の両面プリズムシートは、左右の眼にそれぞれの眼用の映像を届けるために、円筒状レンズと三角柱プリズムとの位置合わせや、形状や寸法の精度を高く維持する必要がある。位置合わせや形状の精度等が低いと、本来左眼に届くはずの左眼用映像が右眼にも届いてしまうクロストーク等が発生し、立体映像が不明瞭となる。
また、このような両面レンズシートから出射する光は、三角柱プリズムの配列ピッチに従って断続的に出射するため(例えば、後述の図4(b)参照)、モアレが生じたり、映像が筋張ってみえたりする場合がある。そして、これらを低減するために、円筒状レンズ及び三角柱レンズは、LCDパネルの絵素より小さくする必要があり、さらなるファインピッチ化が必要となっている。
しかし、プリズム形状やレンズ形状のファインピッチ化を図りながら、形状や寸法の精度や位置合わせの精度の高い両面レンズシートを製造することは容易ではなく、また、金型の成形や設備投資等により生産コストもかかるという問題があった。
本発明の課題は、両面に設けられた光学形状の位置合わせ精度が高く、製造が容易なレンズシートを備える面光源装置及び透過型表示装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1の発明は、出射側の面に、出射側に凸となる略円柱形状の単位レンズ(144)が複数配列され、入射側の面に、入射側に凸となる略三角柱形状であって側面が凹んだ曲面からなる単位プリズム(142)が複数配列され、前記単位レンズの配列方向と前記単位プリズムの配列方向とは平行であり、前記単位レンズ及び前記単位プリズムの配列ピッチ(P)は同一であり、シート面の法線方向から見て、前記単位プリズム、前記単位レンズに対応する位置に設けられたレンズシートと、前記レンズシートの入射側に配置される導光板と、前記単位レンズ及び前記単位プリズムの配列方向において対向する、前記導光板の2つの端面に配置され、交互に発光及び消灯を繰り返す第1の光源部及び第2の光源部と、を備える面光源装置である
求項の発明は、請求項1に記載の面光源装置において、前記単位プリズム(142)の頂点(142t)は、前記単位レンズ(144)側からシート面の法線方向に沿って略平行光を照射した場合の前記略平行光の焦点位置(f)よりも、該レンズシートの厚み方向において前記単位レンズ側に位置すること、を特徴とする面光源装置である。
請求項の発明は、請求項1又は請求項2に記載の面光源装置において、前記単位プリズム(142)の配列方向に平行であってシート面に直交する断面において、前記単位プリズムの一方の前記側面(142a)と隣接する前記単位プリズムの前記側面(142b)とが形成する曲線は、略放物線状であること、を特徴とする面光源装置である。
請求項の発明は、請求項1又は請求項2に記載の面光源装置において、前記単位プリズムの配列方向に平行であってシート面に直交する断面において、前記単位プリズムの一方の前記側面と隣接する前記単位プリズムの前記側面とが形成する曲線は、略カテナリー曲線状であること、を特徴とする面光源装置である。
請求項の発明は、請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の面光源装置において、前記単位プリズム(142)は、紫外線硬化型樹脂により形成されること、を特徴とする面光源装置である。
求項の発明は、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の面光源装置(12A,12B,13,14)と、前記面光源装置によって背面側から照射され、視差を有する右眼用映像と左眼用映像とを交互に表示する透過型表示部(11)と、を備え、前記透過型表示部は、前記第1の光源部(12A)が発光する場合には、前記右眼用映像を表示し、前記第2の光源部(12B)が発光する場合には、前記左眼用映像を表示し、前記第1の光源部及び第2の光源部の発光と同期して表示映像を切り替えることにより、立体映像を表示可能とすること、を特徴とする透過型表示装置(10)である。
請求項の発明は、請求項に記載の透過型表示装置において、前記レンズシート(14)の前記単位レンズ(144)及び前記単位プリズム(142)の配列ピッチ(P)は、前記透過型表示部(11)にマトリクス状に設けられた絵素の配列ピッチ以下であること、を特徴とする透過型表示装置(10)である。
本発明によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本発明によるレンズシートは、出射側の面に、出射側に凸となる略円柱形状の単位レンズが複数配列され、入射側の面に、入射側に凸となる略三角柱形状であって側面が凹んだ曲面からなる単位プリズムが複数配列され、単位レンズの配列方向と単位プリズムの配列方向とは平行であり、単位レンズ及び単位プリズムの配列ピッチは同一であり、シート面の法線方向から見て、単位プリズムは、単位レンズに対応する位置に設けられている。従って、単位プリズムの頂部近傍に入射した光を観察者側の所定の方向へ立ち上げることができる。また、単位プリズムの側面が入射側に凹となる曲面となっているので、単位プリズムの頂点近傍の形状や寸法の精度がそれほど高くない場合にも、観察者側へ光を立ち上げることができる。
さらに、このレンズシートを、右眼用映像光と左眼用映像光とを交互に所定の方向へそれぞれ出射することにより立体映像を表示可能な透過型表示装置の面光源装置に用いることにより、右眼用映像光を右眼に届け、左眼用映像光を左眼に届けることができるので、良好な立体映像を観察者に提供できる。
(2)単位レンズ及び単位プリズムの配列ピッチは、透過型表示部にマトリクス状に配列された絵素の配列ピッチ以下であるので、モアレや映像が筋状に見える等の映像不良を低減でき、かつ、クロストークを低減でき、明瞭な立体映像を表示できる。
(3)単位プリズムの頂点は、単位レンズ側からシート面の法線方向に沿って略平行光を照射した場合の略平行光の焦点位置よりも、該レンズシートの厚み方向において単位レンズ側に位置するので、単位プリズムに入射した光を効率よく出射側に立ち上げ、所定の方向へ出射することができる。
(4)単位プリズムの配列方向に平行であってシート面に直交する断面において、単位プリズムの一方の側面と隣接する単位プリズムの側面とが形成する曲線は、略放物線状であるので、単位プリズムに入射した光を効率よく出射側へ立ち上げることができる。
(5)単位プリズムの配列方向に平行であってシート面に直交する断面において、単位プリズムの一方の側面と隣接する単位プリズムの側面とが形成する曲線は、略カテナリー曲線状であるので、単位プリズムに入射した光を効率よく出射側へ立ち上げることができる。
(6)単位プリズムは、紫外線硬化型樹脂により形成されるので、セルフアライメント方式を採用し、効率よく作成することが可能である。
(7)本発明のレンズシートの入射側に配置される導光板と、導光板の単位レンズ及び単位プリズムの配列方向において対向する2つの端面に配置され、交互に発光及び消灯を繰り返す第1の光源部及び第2の光源部とを備える光源装置であるので、所定の方向へ交互に光を出射することができる。
(8)本発明の面光源装置と、この面光源装置によって背面側から照射され、視差を有する右眼用映像と左眼用映像とを交互に表示する透過型表示部とを備える透過型表示装置であって、透過型表示部は、第1の光源部が発光する場合には、右眼用映像を表示し、第2の光源部が発光する場合には、左眼用映像を表示し、第1の光源部及び第2の光源部の発光と同期して表示映像を切り替えることにより、立体映像を表示可能とするので、観察者が、左右の眼用の映像の視認を制御する眼鏡等を用いることなく、立体映像を表示することができる。
(9)レンズシートの単位レンズ及び単位プリズムの配列ピッチは、透過型表示部にマトリクス状に設けられた絵素の配列ピッチ以下であるので、モアレや映像が筋状に観察される等の表示不良を低減し、かつ、クロストークを低減でき、良好な立体映像を観察者に提供できる。
(10)レンズシートの製造方法は、一方の面に単位レンズが複数配列されたシート状の部材の単位レンズが形成された面とは反対側の面に、紫外線硬化型樹脂の塗膜を形成する塗膜形成工程と、単位レンズ側からシート状の部材のシート面に対して略垂直な方向に沿って略平行光である紫外線を照射し、単位レンズにより集光された光が透過する部分の塗膜を露光により硬化させる露光工程と、塗膜のうち露光工程で露光せず、未硬化であった部分を除去する除去工程とを備えるので、単位レンズと単位プリズムとの位置合わせが容易かつ正確に行うことができる。また、露光時間や現像時間等を調整することにより、使用環境等に応じて最適な単位プリズム形状を形成することができる。
実施形態の表示装置を説明する図である。 実施形態のレンズシートの断面の一部を拡大して示す図である。 実施形態のレンズシートの製造方法を説明する図である。 実施例のレンズシートと比較例のレンズシートとに入射した光線の様子を示す図である。 単位プリズムの頂点の位置が異なるレンズシートに入射した光の様子を示す図である。 単位プリズムの形状の差を示す図である。 単位プリズムの形状の差による光線の進み方を説明する図である。
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張している。
また、板、シート、フィルム等の言葉を使用しているが、これらは、一般的な使い方として、厚さの厚い順に、板、シート、フィルムの順で使用されており、本明細書中でもそれに倣って使用している。しかし、このような使い分けには、技術的な意味は無いので、特許請求の範囲の記載は、シートという記載で統一して使用した。従って、シート、板、フィルムの文言は、適宜置き換えることができるものとする。例えば、レンズシートは、レンズフィルムとしてもよいし、レンズ板としてもよい。
さらに、本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値及び材料名等は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用してよい。
(実施形態)
図1は、実施形態の立体映像表示装置を説明する図である。
表示装置10は、LCDパネル11と、光源部12A,12Bと、導光板13と、レンズシート14と、制御部15とを備え、LCDパネル11に表示される映像を背面から照明して表示する透過型液晶表示装置であり、観察者Oが立体視用の眼鏡等を用いることなく、立体映像を観察可能とする表示装置である。この表示装置10における面光源装置(バックライト)は、エッジライド型であり、光源部12A,12B、導光板13、レンズシート14が相当する。
LCDパネル11は、透過型の液晶表示素子を備える透過型表示部である。本実施形態のLCDパネル11は、画面サイズが対角4インチの略矩形状であり、解像度640×480ドット(VGA(Video Graphics Array)方式)の表示が可能である。また、このLCDパネル11には、マトリクス状に複数の絵素(ドット)が配列されている。この絵素は、それぞれ、赤(R)、G(緑)、青(B)の原色を表示し、R,G,Bの3つの絵素が1セットで1画素を構成している。本実施形態では、1つの画素は、略正方形状であり、画面左右方向及び画面上下方向に配列されている。また、1つの画素は、画面左右方向に3分割され、R,G,Bの絵素が配列されている。画素の配列ピッチは、約120μmであり、この絵素の画面左右方向における配列ピッチは、約40μmである。なお、1つの画素は3つ以上の絵素からなるものとしてもよい。
以下の明細書においては、一例として、表示装置10の使用状態における観察画面(LCDパネル11)の短辺に平行な方向を使用状態における画面上下方向(画面垂直方向)とし、長辺に平行な方向を使用状態における画面左右方向(画面水平方向)とする。図1では、表示装置10の画面左右方向に平行な断面の様子を示している。なお、以下の説明中において、特に断りが無い場合、画面左右方向、画面上下方向とは、表示装置10の使用状態における画面左右方向、画面上下方向であるとする。
このLCDパネル11は、制御部15からの指示により、視差を有する右眼用映像と左眼用映像とを交互に表示する。
光源部12A,12Bは、LCDパネル11を照明する光を発する光源部である。光源部12A,12Bは、導光板13の画面左右方向の両端面に面する位置に、それぞれ設けられている。そして、光源部12A,12Bは、制御部15の指示により、交互に発光及び消灯する。この光源部12A,12Bの発光及び消灯は、LCDパネル11の表示映像の切り替えと同期している。
本実施形態の光源部12A,12Bは、白色光を発するLED(Light Emitting Diode)を発光源とし、導光板13の画面左右方向の両端部に沿って画面上下方向へ延在する不図示のライトガイドと組み合わせて使用している。
導光板13は、光源部12A,12Bが発した光を導波する部材である。図1に示すように、光源部12A,12Bは、単位レンズ144及び単位プリズム142の配列方向において対向する導光板13の2つの端面に配置される形態となっている。
本実施形態の導光板12は、アクリル系樹脂製であるが、これに限らず、例えば、PC(ポリカーボネート)樹脂等を適宜に選択して用いてよい。
この導光板13は、その背面側の面13bに印刷等によりドット(不図示)が形成されている。また、導光板13の出射側の面13aに粗面化加工等を施してもよい。また、この導光板13の背面側(レンズシート14とは反対側)に、不図示の反射板等を設けてもよい。
レンズシート14は、基材層141と、基材層141の入射側(導光板13側)の面に単位プリズム142が複数配列されたプリズム層143と、基材層141の出射側(LCDパネル11側)の面に単位レンズ144が複数配列されたレンズ層145とを有している。
このレンズシート14は、入射側(導光板13側)の単位プリズム142に入射した光を、単位レンズ144から略正面方向に位置する観察者Oの左右の眼にそれぞれ届く方向へ出射する。本実施形態のレンズシート14は、導光板13から出射した光の方向を制御し、表示装置10の観察面(レンズシート14のシート面)に対して略正面方向に位置する観察者Oから見て、観察者Oの右眼に届く光は、シート面の法線方向に対して画面左右方向右側に0〜15°をなす方向へ出射させ、左眼に届く光は、シート面の法線方向に対して画面左右方向左側に0〜15°をなす方向へ出射させる。
図2は、実施形態のレンズシート14の断面の一部を拡大して示す図である。この図2では、レンズシート14のシート面に直交し、単位プリズム142及び単位レンズ144の配列方向(画面左右方向)に平行な断面を示している。
なお、シート面とは、レンズシート14において、レンズシート14全体として見たときにおける、レンズシート14の平面方向となる面を示すものであり、本明細書中、及び、特許請求の範囲においても同一の定義として用いている。また、このレンズシート14のシート面は、表示装置10(LCDパネル11)の観察面に平行である。
基材層141は、このレンズシート14の基材(ベース)となる層である。基材層141は、光透過性を有する樹脂製のシート状の部材が用いられ、その厚さはTである。
プリズム層143は、基材層141の入射側(導光板13側)の面に形成され、その入射側表面には、シート面に沿って一方向(画面左右方向)に複数の単位プリズム142が配列されている。
単位プリズム142は、略二等辺三角柱形状であるが、その側面142a,142bは、いずれも凹となる曲面である。そして、図2に示す断面において、隣接する2つの単位プリズム142の頂点142t間を結ぶ曲線(即ち、図2に示す断面において、単位プリズム142の側面142aとこの単位プリズム142に隣接する単位プリズムの側面142bとが形成する曲線)は、導光板13側に対して凹となる略放物線状となっている。
単位プリズムの頂点142tは、レンズシート14の厚み方向(シート面の法線方向)において、単位レンズ144の仮想の焦点fよりも基材層141側に位置している。この焦点fとは、基材層141の入射側が単位プリズム142を形成する樹脂で十分な厚さで被覆されている状態で、単位レンズ144側からシート面に直交する方向から略平行光を照射したときに、その略平行光の焦点(集光点)となる点である。
単位プリズム142は、紫外線硬化型樹脂製である。この単位レンズ144は、紫外線硬化型樹脂に限らず、例えば、電子線硬化型樹脂等の他の電離放射線硬化型樹脂を用いることも可能である。
また、単位プリズム142の配列ピッチはPであり、LCDパネル11の画面左右方向における絵素の配列ピッチ(本実施形態では、約40μm)以下である。
さらに、単位プリズム142は、厚み方向における基材層141の入射面から頂点142tまでの寸法がh1、単位プリズム142の高さ(単位プリズム142間の谷底となる点v1から頂点142tまでの厚み方向における寸法)がh2であり、ランド厚がd1(d1=h1−h2)である。
レンズ層145は、基材層141の出射側(LCDパネル11側)の面に形成され、その表面に単位レンズ144がシート面に沿って一方向(画面左右方向)に複数配列されている。
単位レンズ144は、略円柱状のレンズであり、所謂、シリンドリカルレンズである。
単位レンズ144の配列ピッチはPであり、単位プリズム142の配列ピッチに等しい。そして、単位レンズ144の頂点144tを通りシート面に直交する直線(図2に破線で示す仮想直線H)は、単位プリズム142の頂点142tを通り、シート面の法線方向から見て頂点142tと頂点144tとの位置は、一致している。即ち、1つの単位レンズ144は、基材層141を介して1つの単位プリズム142に対応している。
この単位レンズ144の曲率半径はRであり、厚み方向における基材層141の出射側の面からレンズの頂点144tまでの寸法がh3、単位レンズ144のレンズ高さ(単位レンズ144間の谷底となる点v2からレンズの頂点144tまでのシート面の法線方向の寸法)がh4であり、ランド厚がd2(d2=h3−h4)である。
単位レンズ144は、紫外線硬化型樹脂製である。なお、単位レンズ144は、紫外線硬化型樹脂に限らず、例えば、電子線硬化型樹脂等の他の電離放射線硬化型樹脂を用いることも可能である。
本実施形態のレンズシート14は、例えば、単位プリズム142及び単位レンズ144の配列ピッチP=40μm、単位プリズム142の基材層141の入射面から頂点142tまでの寸法h1=20μm、単位プリズム142の高さh2=16.6μm、ランド厚d1=3.4μm、基材層141の厚さT=38μm、単位レンズ144の基材層141の出射側の面からレンズの頂点144tまでの寸法h3=12μm、レンズ高さh4=7.7μm、ランド厚d2=4.3μm、単位レンズ144及び基材層141、単位プリズムの屈折率は、いずれも1.55である。また、基材層141は、PET樹脂製である。
次に、このレンズシート14の製造方法を説明する。
図3は、実施形態のレンズシート14の製造方法を説明する図である。
まず、基材層141の一方の面141bに紫外線硬化型樹脂を充填した成形型を当て、紫外線を照射して硬化させ、成形型を離型する等により、単位レンズ144が複数形成されたレンズ層145を基材層141の面141b上に形成する(図3(a)参照)。このレンズ層145(単位レンズ144)及び基材層141は、上述の例に限らず、例えば、熱溶融押出成形によりレンズ層145と基材層141とを一体に成形してもよく、他の公知の方法を適宜採用してよい。
次に、基材層141の他方の面(単位レンズ144が形成された面とは反対側の面)141aに、感光性の紫外線硬化型樹脂を塗布して塗膜143Rを形成する(塗膜形成工程)。
次に、図3(c)に示すように、単位レンズ144側から、シート面に直交する方向に沿って略平行光である紫外線を照射する。これにより、塗膜143Rのうち、単位レンズ144によって集光された光が透過する部分がUV露光し、硬化する(露光工程)。このとき、塗膜143Rのうち、紫外線が透過しない部分は未硬化のままである。
次に、イソプロピルアルコール(IPA)を現像液として、塗膜143Rの未露光部分をWET現像(湿式現像)により除去し(未露光部分除去工程)、単位プリズム142側から紫外線を照射してポストUV露光を行う。
これらの工程を経て、図3(d)に示すようなレンズシート14が完成する。
本実施形態のレンズシート14をこのような製造方法で製造することにより、単位レンズ144と単位プリズム142との位置合わせを、高い精度で確実に行うことができ、かつ、煩雑な位置合わせ工程も不要であり、容易に製造することができる。
また、このような製造方法を選択することにより、配列ピッチP=40μm以下となるような単位プリズム142及び単位レンズ144を備えるレンズシートであっても、単位プリズム等の形状や寸法の精度が高く、かつ、位置合わせ精度の高いものを、容易に作製できる。なお、単位プリズム142及び単位レンズ144の配列ピッチP=100〜200μm程度のレンズシートであっても、高い精度で作製可能である。
図1に戻って、制御部15は、光源部12A,12Bの発光を交互に切り替え、かつ、この光源部12A,12Bの発光に同期してLCDパネル11が表示する右眼用映像と左眼用映像とを切り替えるように指示する。即ち、制御部15の指示により、例えば、光源部12Bが消灯して光源部12Aが発光するときにLCDパネル11が右眼用映像を表示し、光源部12Aが消灯して光源部12Bが発光するときにLCDパネル11が左眼用映像を表示する。
本実施形態の制御部15は、LCDパネル11の表示映像の切り替え及び光源部12A,12Bの交互の発光を、120Hzで同期しながら行うように指示する。なお、この周期は、使用するLCDパネル11の特性や使用環境等に応じて、適宜設定してよい。
本実施形態の表示装置10の立体映像の表示方法を説明する。
図1に示す表示装置10において、例えば、光源部12Aが発した光は、導光板13を導波して導光板13の出射面13aから出射し、レンズシート14の単位プリズム142の一方の側面142aに入射する。単位プリズム142に入射した光は、側面142aに対向する側面142bで全反射して単位レンズ144側へ向かう。そして単位レンズ144から略正面方向に位置する観察者Oの右眼側となる方向(表示装置10の観察面の法線方向に対して約0〜15°画面左右方向右側)へ出射し、LCDパネル11へ入射する。このとき、LCDパネル11は、右眼用映像を表示しているので、観察者Oの右眼へ右眼用映像の光が到達する。一方、光源部12Bは消灯しているので、左眼に到達する光は、非常に少なく、立体映像の視認に影響を与えることはない。
また、光源部12Bが発した光は、導光板13を導波して導光板13の出射面13aから出射し、レンズシート14の単位プリズム142の一方の側面142bに入射する。入射した光は、対向する側面142aで全反射して単位レンズ144側へ向かう。そして単位レンズ144から略正面方向に位置する観察者Oの左眼側となる方向(表示装置10の観察面の法線方向に対して約0〜15°画面左右方向左側)へ出射し、LCDパネル11へ入射する。このとき、LCDパネル11は、左眼用映像を表示しているので、観察者Oの左眼へ左眼用映像の光が到達する。一方、光源部12Aは消灯しているので、右眼に到達する光は、非常に少なく、立体映像の視認に影響を与えることはない。
従って、観察者Oの右眼には右眼用映像が届き、左眼には左眼用映像が届き、これらが高速で(本実施形態では120Hz)で切り替わるので、観察者Oには立体映像として認識される。
(実施例のレンズシートと比較例のレンズシートとの比較)
ここで、側面が平面からなる二等辺三角柱状の単位プリズム542を備える比較例のレンズシート54と、本実施形態のレンズシートの実施例に相当するレンズシート14とを用意し、導光板13から出射して各レンズシート14,54に入射した光がどのように出射するかを調べた。
図4は、実施例のレンズシートと比較例のレンズシートとに入射した光線の様子を示す図である。図4(a)は、実施例のレンズシート14における光線の様子を示し、図4(b)は、比較例のレンズシート54における光線の様子を示し、いずれも、シート面の法線方向に対して75度方向から入射した光の様子を示している。
図4(a)に示す実施例のレンズシート14は、単位レンズ144及び単位プリズム142の配列ピッチP=140μm、単位レンズ144の曲率半径R=107.2μm、単位レンズ144の頂点144tから基材層141表面までの寸法h3=42μm、単位レンズ144のレンズ高さh4=27μm、基材層141の厚みT=75μm、単位プリズム142の頂点142tから基材層141までの寸法h1=82μm、プリズムの高さh2=70μm、ランド厚d1=12μmである。そして、互いに隣接する単位プリズム142の側面によって形成される凹形状が図4(a)に示す断面において形成する曲線は、画面左右方向をx軸方向とし、シート面の法線方向をy軸とし、その背面側をy軸プラス側とし、谷底となる点v1を原点としたとき、y=14.2857xという放物線に近似される。
また、単位レンズ144及び基材層141、単位プリズム142の屈折率は、いずれも1.55である。基材層141は、PET樹脂製である。
一方、図4(b)に示す比較例のレンズシート54は、単位プリズム542の側面が、平面となっており、単位プリズム542の頂点542tが単位レンズ544の焦点と一致している点以外は、実施例のレンズシート14と略同様の形態である。比較例の単位プリズム542及び単位レンズ544の配列ピッチは140μm、単位プリズム542の高さは、121μm、基材層541の入射側表面から単位プリズム542の頂点542tまでの寸法は、136μm、単位プリズムの頂角は、60°である。この比較例の単位プリズム542は、紫外線硬化型樹脂製であり、単位プリズム542及び基材層541、単位レンズ544の屈折率は、1.55である。
図4(b)に示すように、比較例のレンズシート54では、出射側の単位レンズ544から1つの光束が帯状に出射しており、単位レンズ544の配列方向に沿って断続的に光が出射し、各光束の間隔は単位レンズ544のピッチに近いものとなっている。そのため、比較例のレンズシート54の単位レンズ544及び単位プリズム542の配列方向に沿って、明暗縞が形成され、この明暗縞に起因して、モアレや映像が筋状に見える等の表示不良が発生する場合がある。これらの表示不良を防ぎ、かつ、良好な立体映像を表示する観点から、単位レンズ544及び単位プリズム542の配列ピッチは、LCDパネル11の画面左右方向における絵素の配列ピッチ以下とする必要がある。
また、図4(b)に示すように、観察者O方向へ出射する光は、単位プリズム542の頂部(頂点542t近傍)に入射しているため、単位プリズム542の頂部の形状の賦形精度(作製された単位プリズムの設計形状に対する形状や寸法の精度)が高いことが重要である。例えば、頂部が丸くなっていたり、欠け等が生じていたりして、賦形精度が低い単位プリズム542であった場合には、単位プリズム542に入射した光が、正面方向に対して大きくそれた方向に出射してしまう。そのため、略正面方向となる観察者O側方向へ向かう光が少なくなり、正面方向から見た場合に、輝度が低下した帯状の領域が観察されてしまったり、立体映像が不鮮明となったりする。
そのため、上述のような小さいピッチであっても、単位レンズ544及び単位プリズム542の位置合わせの精度は5%程度以下に抑える必要があり、単位レンズ544及び単位プリズム542との位置合わせは非常に困難である。
さらに、比較例のレンズシート54では、単位レンズ544の焦点と単位プリズム542の頂点542tとの位置が合っていないと、略正面方向に位置する観察者O側へ立ち上がる光を得ることができない。この点からも、比較例のレンズシート54における単位プリズム542の賦形精度や単位レンズ544との位置合わせの精度は、非常に重要となる。
しかし、単位プリズム542及び単位レンズ544のピッチをより小さくし、ファインピッチ化を進めた場合、このような単位プリズム542の頂部の賦形精度を高く維持して製造することは、金型の製造等、生産コストがかかり、また、製造が非常に困難である。
これに対して、実施例のレンズシート14では、曲面である側面142bに入射した光が、曲面である側面142aで全反射して、単位レンズ144から出射するので、比較例のレンズシートに比べて、図4(a)に示すように、観察者O側の所定の角度方向内へ1つの単位レンズ144から複数の光束に分かれて所定の出射角度内に広がって出射しており、かつ、その光束の間隔が比較例に比べて狭い。また、実施例のレンズシート14では、単位プリズム142の頂部付近だけでなく、単位プリズム142の比較的谷側で全反射した光も、観察者O側へ立ち上げて出射することができる。
従って、本実施形態のレンズシート14では、単位プリズム142の形状の賦形精度、特に単位プリズム142の頂部における形状の賦形精度が低くても、略正面方向へ立ち上げて出射することができ、単位プリズム142の形状に対して高い賦形精度を要求することなく、容易に製造できる。
さらに、観察者O側へ出射する光束が所定の角度範囲内に広がって出射するので、単位プリズム142及び単位レンズ144の配列ピッチPをファインピッチ化しなくともLCDパネル11の画素や絵素とのモアレや映像の筋感を低減できる。
加えて、単位プリズム142と単位レンズ144との位置合わせが高い精度で容易に行え、しかも、単位プリズム142を成形するための金型等が不要であり、安価に製造できる。
以上のことから、本実施形態によれば、良好な光学特性を有しつつ、両面のレンズ形状及びプリズム形状の位置合わせの精度が高く、製造が容易に行えるレンズシート14を提供できる。
なお、単位プリズム142及び単位レンズ144の配列ピッチPは、画面左右方向における絵素の配列ピッチ以下であることが、モアレや筋状の映像やクロストーク等を低減し、明瞭な立体映像を表示する観点から望ましい。しかし、前述のP=140μmである実施例1のレンズシートを表示装置10(LCDパネル11の画面左右方向における絵素の配列ピッチが約40μm)に用いた場合にも、画面左右方向における絵素の配列ピッチ以下の配列ピッチPであるレンズシートよりも多少画質は低下するが許容範囲内であり、立体映像は視認可能である。従って、本実施形態によれば、単位プリズム142及び単位レンズ144のファインピッチ化を行わない場合であっても、立体映像を表示可能であり、またこの場合には、レンズシートの製造が容易に行える。
ここで、本実施形態のレンズシート14の単位プリズム142の頂点142tの位置や単位プリズム142の形状について検討する。
図5は、単位プリズムの頂点の位置が異なるレンズシートに入射した光の様子を示す図である。図5(a)〜(d)では、いずれも、シート面の法線方向に対して75度方向から入射した光の様子を示している。
図5(a)〜(d)のレンズシートは、基材層141の厚みが異なることにより、レンズシート14の厚み方向における単位プリズム142の頂点142tの位置が互いに異なっている点以外は、図4に示す前述の実施例のレンズシートと略同形状である。
図5(a)に示すレンズシートは、その基材層141の厚さが38μmである。図5(b)に示すレンズシートは、その基材層141の厚さが75μmであり、前述の実施例のレンズシート14に相当する。図5(c)に示すレンズシートは、基材層141の厚さが100μmである。図5(d)に示すレンズシートは、基材層141の厚さが200μmである。図5(a)〜(c)に示す各レンズシートは、いずれも、その単位プリズム142の頂点142tが、単位レンズ144の焦点fよりも単位レンズ144側に位置しているが、図5(d)に示すレンズシートは、単位プリズム142の頂点142tが、単位レンズ144の焦点fよりも背面側(導光板13)側に位置している。
図5(d)に示すように、焦点位置fよりも導光板13側(背面側)に頂点142tが位置する場合は、単位プリズム142に入射した光の多くが、その単位プリズムに対応する単位レンズ144ではなく、隣接する他の単位レンズから出射したり、大きくそれた方向へ出射してクロストーク(例えば、本来右眼用の光が左眼に届く等、所望する方向とは反対側の眼に映像光が届く現象)が発生したりしてしまい、観察者が立体映像を視認することが困難となり、また、表示される映像も暗く、光の利用効率も低下している。
一方、図5(a)〜(c)に示す各レンズシートでは、導光板から出射し、斜め方向から単位プリズムに入射した光を略法線方向に立ち上げて出射している。一部の光が正面方向から大きくそれた方向へ出射しているが、立体視や映像の輝度に対する影響は小さい。特に、図5(a)に示すレンズシートは、図5(b),(c)のレンズシートに比べて、そのような横方向へ向かう光量が少なく、光の利用効率は高い。
また、図5(a)〜(c)中において、各単位レンズ144の最も紙面左側端部から出射する光束は、少量ではあるが、反対側の視点方向へ向かって出射している。このような光は、クロストークを引き起こし、その光量が多いと映像が立体的に見えない等の問題を生じさせる。しかし、図5(a)〜(c)のレンズシートでは、そのような光の量は小さく、特に図5(a)のレンズシートではそのような光の量は極めて小さく、立体視に与える影響は、非常に小さい。
以上のことから、単位プリズム142の頂点142tは、単位レンズ144の焦点fよりも単位レンズ144側に位置することが好ましいが、その位置が単位レンズ144側に近すぎても好ましくない。従って、所望する光学特性や使用環境等に応じて、単位プリズム142の頂点142tの位置(即ち、基材層141の厚さT)は、適宜設定することが好ましい。
図6は、単位プリズム142の形状の差を示す図である。
図6(a)は、露光工程における露光時間を10秒とした場合、現像時間の違い(5秒、20秒、35秒、50秒、65秒)によって得られる単位プリズムの形状の差を示し、図6(b)は、露光工程における露光時間を30秒とした場合、現像時間の違い(5秒、20秒、35秒、50秒、65秒)によって得られる単位プリズムの形状の差を示している。図6(a),(b)において、現像時間5秒、20秒、35秒、50秒で得られる単位プリズム形状は破線で示し、現像時間65秒で得られる単位プリズムの形状は実線及びハッチングで示している。
図6(a),(b)に示すように、本実施形態のレンズシート14の単位プリズム142は、その製造工程における露光工程での露光時間や未硬化部分除去工程での現像時間によって、得られる形状が異なる。特に、除去工程での現像時間が長くなるにつけて、単位プリズム142間の凹み(谷部分)は、深くなる。
図7は、単位プリズム142の形状の差による光線の進み方を説明する図である。 図7(a)は、単位プリズム242間の凹形状が浅い場合を示し、図7(b)は、単位プリズム342が頂角の小さい三角柱状である場合を示している。図7(a),(b)では、いずれも、シート面の法線方向に対して75度方向から入射した光の様子を示している。
図7(a)に示すように、現像時間が短く、単位プリズム242間の凹みが浅いレンズシートでは、単位プリズム242に入射した光の多くは、その単位プリズム242の他方の面で全反射することなくレンズシート内を斜め方向へ進み、観察者O側へ立ち上がることなく、観察者O側から大きくそれた方向へ光が逃げてしまう。そのため、このようなレンズシートを表示装置10に用いた場合には、映像が暗くなり、また立体映像も不明瞭なものとなる。
一方、現像時間を長くする等により、単位プリズム342の断面形状が、図7(b)に示すように底辺が狭くその頂角が小さい二等辺三角形状に近い形状とすると、光線は正面方向から大きくそれた方向へ出射してしまい、立体映像が不明瞭となったり、立体映像ではなく二重像として観察されたりする。
これらの現象は、基材層141の厚みに関係なく生じることが確認されている。
従って、本実施形態のレンズシート14において、単位プリズム142間の凹みが浅すぎるものや深すぎるもの(即ち、単位プリズムのレンズ高さh4が小さすぎるものや大きすぎるもの)は、明瞭な立体映像を表示する観点から好ましくない。従って、単位プリズム142間の凹みの深さは、単位プリズム142及び単位レンズ144の配列ピッチPや単位レンズ144の曲率半径R等に応じて、最適なものを選ぶことが好ましい。
以上のことから、本実施形態によれば、単位プリズム142と単位レンズ144との位置合わせが容易であり、かつ、位置合わせの精度も高いものとすることができる。
また、本実施形態によれば、単位プリズム142の形状の精度、特に、頂点142t近傍の形状精度が多少低くても、略正面方向に位置する観察者O側へ光を出射することができる。従って、高い形状精度を要求することなく、光学性能の好ましい単位プリズム142を製造することができ、その製造も容易に行える。
加えて、本実施形態によれば、単位プリズム142と単位レンズ144との位置合わせが高い精度で容易に行え、しかも、単位プリズム142を成形するための金型等が不要であり、安価に製造できる。
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)本実施形態において、導光板13は、その背面側の面に印刷等によりドット(不図示)が形成されている例を示したが、これに限らず、例えば、その背面側の面や出射側(LCDパネル11側)の面に各種の単位レンズ等が配列された形態としてもよいし、その背面にドット等を備えていない形態としてもよい。また、導光板13は、拡散材等を含有する形態としてもよい。
また、導光板13の背面側に、不図示の反射板等を設けてもよい。この反射板は、光を反射可能であり、レンズシート14等により導光板13側へ反射された光を、反射して再度レンズシート14側へ向ける部材である。このような反射板を設けることにより、光源部の光をより効率的に使用することができる。
(2)本実施形態において、レンズシート14の単位レンズ144は、基材層141の入射側に紫外線硬化型樹脂によって形成される例を示したが、これに限らず、例えば、レンズ層145(単位レンズ144)及び基材層141を、熱可塑性樹脂製とし、押し出し成形すること等により一体に成形してもよい。このような形態とすることにより、一度に基材層141及び単位レンズが形成されるので製造が容易である。
(3)本実施形態において、互いに隣接する単位プリズム142の側面によって形成される凹形状は、単位プリズム142の配列方向に平行であってシート面に直交する断面において形成する曲線が、放物線に近似される例を示したが、これに限らず、例えば、その断面における曲線が、円弧状や楕円形状の一部形状に近似される形状としてもよいし、カテナリー曲線(懸垂曲線)に近似される形状としてもよい。
(4)本実施形態において、図2に示すように、単位プリズム142は、頂点142tを含む先端部が尖った形状である例を示したが、これに限らず、例えば、その先端部が導光板12側に凸となる曲面によって形成される形態としてもよい。このような形態とすることにより、単位プリズム142の先端部が破損し難くなる。
(5)本実施形態において、単位レンズ144は、略円柱状のシリンドリカルレンズである例を示したが、これに限らず、例えば、長軸がシート面に直交する楕円柱形状の一部形状としてもよい。
(6)本実施形態において、基材層141は、PET樹脂製である例を示したが、これに限らず、例えば、PC樹脂や、TAC(トリアセチルセルロース),PEN(ポリエチレンナフタレート)樹脂製のシート状の部材を用いることができる。
(7)本実施形態において、表示装置10は、LCDパネル11の画面サイズが対角4インチである例を示したが、これに限らず、より大きな画面サイズ、例えば、32インチや40インチのものとしてもよい。
また、本実施形態において、LCDパネル11の画面左右方向における絵素の配列ピッチは、約40μmである例を示したが、これに限らず、適宜選択して用いてよい。
(8)本実施形態において、光源部12A,12Bは、発光源としてLEDとし、ライトガイドと組み合わせて用いる例を示したが、これに限らず、例えば、冷陰極管を用いてもよい。
なお、本実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した実施形態によって限定されることはない。
10 透過型表示装置
11 LCDパネル
12A 第1の光源部
12B 第2の光源部
13 導光板
14 レンズシート
141 基材層
142 単位プリズム
144 単位レンズ
15 制御部

Claims (7)

  1. 射側の面に、出射側に凸となる略円柱形状の単位レンズが複数配列され、
    入射側の面に、入射側に凸となる略三角柱形状であって側面が凹んだ曲面からなる単位プリズムが複数配列され、
    前記単位レンズの配列方向と前記単位プリズムの配列方向とは平行であり、
    前記単位レンズ及び前記単位プリズムの配列ピッチは同一であり、
    シート面の法線方向から見て、前記単位プリズム、前記単位レンズに対応する位置に設けられたレンズシートと、
    前記レンズシートの入射側に配置される導光板と、
    前記単位レンズ及び前記単位プリズムの配列方向において対向する、前記導光板の2つの端面に配置され、交互に発光及び消灯を繰り返す第1の光源部及び第2の光源部と、
    を備える面光源装置。
  2. 請求項1に記載の面光源装置において、
    前記単位プリズムの頂点は、前記単位レンズ側からシート面の法線方向に沿って略平行光を照射した場合の前記略平行光の焦点位置よりも、該レンズシートの厚み方向において前記単位レンズ側に位置すること、
    を特徴とする面光源装置
  3. 請求項1又は請求項2に記載の面光源装置において、
    前記単位プリズムの配列方向に平行であってシート面に直交する断面において、
    前記単位プリズムの一方の前記側面と隣接する前記単位プリズムの前記側面とが形成する曲線は、略放物線状であること、
    を特徴とする面光源装置
  4. 請求項1又は請求項2に記載の面光源装置において、
    前記単位プリズムの配列方向に平行であってシート面に直交する断面において、
    前記単位プリズムの一方の前記側面と隣接する前記単位プリズムの前記側面とが形成する曲線は、略カテナリー曲線状であること、
    を特徴とする面光源装置
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の面光源装置において、
    前記単位プリズムは、紫外線硬化型樹脂により形成されること、
    を特徴とする面光源装置
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の面光源装置と、
    前記面光源装置によって背面側から照射され、視差を有する右眼用映像と左眼用映像とを交互に表示する透過型表示部と、
    を備え、
    前記透過型表示部は、
    前記第1の光源部が発光する場合には、前記右眼用映像を表示し、
    前記第2の光源部が発光する場合には、前記左眼用映像を表示し、
    前記第1の光源部及び前記第2の光源部の発光と同期して表示映像を切り替えることにより、立体映像を表示可能とすること、
    を特徴とする透過型表示装置。
  7. 請求項に記載の透過型表示装置において、
    前記レンズシートの前記単位レンズ及び前記単位プリズムの配列ピッチは、前記透過型表示部にマトリクス状に設けられた絵素の配列ピッチ以下であること、
    を特徴とする透過型表示装置。
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