JP5587910B2 - リード線を抜去する方法および装置 - Google Patents

リード線を抜去する方法および装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5587910B2
JP5587910B2 JP2011544948A JP2011544948A JP5587910B2 JP 5587910 B2 JP5587910 B2 JP 5587910B2 JP 2011544948 A JP2011544948 A JP 2011544948A JP 2011544948 A JP2011544948 A JP 2011544948A JP 5587910 B2 JP5587910 B2 JP 5587910B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lead
component
balloon
distal
proximal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2011544948A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012515011A (ja
JP2012515011A5 (ja
Inventor
オロムツキ、ヨアブ
シャフリル、ローイ
コーレン、ジェイコブ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Leadex Cardiac Ltd
Original Assignee
Leadex Cardiac Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=42040349&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP5587910(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Leadex Cardiac Ltd filed Critical Leadex Cardiac Ltd
Publication of JP2012515011A publication Critical patent/JP2012515011A/ja
Publication of JP2012515011A5 publication Critical patent/JP2012515011A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5587910B2 publication Critical patent/JP5587910B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/34Trocars; Puncturing needles
    • A61B17/3468Trocars; Puncturing needles for implanting or removing devices, e.g. prostheses, implants, seeds, wires
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/32Surgical cutting instruments
    • A61B17/3205Excision instruments
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/32Surgical cutting instruments
    • A61B17/3205Excision instruments
    • A61B17/32053Punch like cutting instruments, e.g. using a cylindrical or oval knife
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61NELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
    • A61N1/00Electrotherapy; Circuits therefor
    • A61N1/02Details
    • A61N1/04Electrodes
    • A61N1/05Electrodes for implantation or insertion into the body, e.g. heart electrode
    • A61N1/056Transvascular endocardial electrode systems
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B2017/00535Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets pneumatically or hydraulically operated
    • A61B2017/00539Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets pneumatically or hydraulically operated hydraulically
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B2017/00535Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets pneumatically or hydraulically operated
    • A61B2017/00544Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets pneumatically or hydraulically operated pneumatically
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61NELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
    • A61N1/00Electrotherapy; Circuits therefor
    • A61N1/02Details
    • A61N1/04Electrodes
    • A61N1/05Electrodes for implantation or insertion into the body, e.g. heart electrode
    • A61N1/056Transvascular endocardial electrode systems
    • A61N1/057Anchoring means; Means for fixing the head inside the heart
    • A61N2001/0578Anchoring means; Means for fixing the head inside the heart having means for removal or extraction

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Vascular Medicine (AREA)
  • Cardiology (AREA)
  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
  • Surgical Instruments (AREA)
  • Electrotherapy Devices (AREA)

Description

本発明は、リード線を抜去する方法および装置に関する。
多くの心臓の異常および/または疾病は、電気エネルギーを心筋に送達して患者の心臓の鼓動を正常律動に保つペースメーカーまたは植え込み型除細動器(ICD)を使用して定期的に治療される。このようなデバイスは、典型的には、細い可撓リード線を静脈内に差し込み、1つまたは複数の遠位電極を心房および心室内に送り込むことによって植え込まれる。リード線は、各心腔の壁に接触する、および/または壁に固定された遠位電極を介し、心拍の所望の律動に従って電気エネルギーを心筋に送達する。リード線の近位端は、遠位電極(複数可)を介して心臓に供給される電気エネルギーを発生するエネルギー源に接続される。
図1は、ペースメーカーの植え込みの1例を示す略図である。リード線120は、一方の端部にターミナル・コネクタ130cを、他方の端部に遠位電極130aおよび130bを有する。リード線は、右または左鎖骨下静脈内に挿入され、遠位電極130aが心房壁に接触し、および/または遠位電極130bが心室に接触するように操作される。リード線の近位端(ターミナル・コネクタ)は、所望の律動またはパターンでリード線120を介して電気エネルギーを心臓に供給するエネルギー源に接続されるが、これはそれ自体皮下または筋肉下植え込み手技を施される。図1は、ペーシング・システムを正確に示すことを意図したものではなく、単に、デバイス植え込みの考え方を説明するために使用されているだけであることは理解されるであろう。例えば、2つの遠位電極が同じリード線にまとめられているものとして例示されているが、複数の電極がそれぞれエネルギー源に接続された独立した専用のリード線をそこに有することができる。典型的なペーシング・システムは、1つ、2つ、3つ、4つ、またはそれ以上のリード線および付随する電極を備えることができる。さらに、図1に示されている二重電極システムでは、一方の電極を遠位電極と称し、他方の電極を近位電極と称することができる(例えば、チップ電極およびリング電極は双極刺激に使用される)。
いろいろな理由からインプラントの後にリード線120を身体から抜去する必要がある場合がある。ペーシング・システムによって引き起こされる感染(例えば、植え込まれたリード線またはペーシング・ジェネレータ・ポケットから結果として生じる感染)は、医師が患者の安全のためリード線(複数可)を身体から抜去すべきと判定する主要な理由である。それに加えて、リード線への物理的損傷も、リード線を抜去することが必要になる理由である。例えば、リード線の破砕またはリード線を囲む絶縁材の損傷は、デバイスが最適な動作をしない、全く機能しない、および/または患者を危険にさらす原因ともなりえるため、リード線を抜去し、適宜交換する必要がある場合がある。以前に取り出したデバイスのリード線が身体内に残っていると、新しいリード線および/またはペーシング・デバイスに干渉するため取り除く必要がある場合がある。例えば、破棄されたリード線が静脈内の空間を占有し、新しいリード線を挿入するのを妨げる可能性があるため、破棄されたリード線は取り出す必要がある。
リード線と身体との相互作用も、リード線を抜去する必要がある理由と言える。例えば、リード線の先端に過度の瘢痕組織があると、リード線が機能しなくなる可能性があり、および/またはこれにより、デバイスがエネルギー送達に関するデバイスの設計以上のエネルギーを供給することが必要になる場合がある。血流の中断、循環系または他の植え込まれたデバイスへのリード線の干渉、および/またはインプラントの部位における疼痛を引き起こすリード線による静脈閉塞に関して、すべて、リード線を抜去することが望ましい。患者の快適さ、安全性、および/または生活のためにリード線抜去が必要であると医師が判定する原因となる他の多くの合併症が発生しうる。例えば、医師は、潜在的に危険なリコールされたデバイスからのリード線を交換するか、または新しい技術的進歩を活用するために旧いデバイスを新しいデバイスに更新することの望んでいる場合がある。
多くの従来のリード線抜去デバイスは、拡張可能(「ロッキング」)ワイヤをリード線の内腔内に螺通することによって動作する。標準的なペースメーカー・リード線は、リード線の軸にそって中空の中心部(内腔)を有するコイル巻きワイヤから形成される。リード線内腔を使用して、身体からリード線を抜去するのを補助することができる。このようなリード線抜去デバイスは、典型的には、遠位端(例えば、リード線が心室または心房壁内に固定される場所)に到達するまで内腔内に螺通されたリード線の内径より小さい外径を持つガイド・ワイヤを備えることによって動作する。
ガイド・ワイヤは、リード線の内部ワイヤ・コイルと係合し、同内部ワイヤ・コイルを把持するように拡張できる遠位部分を備えることができる。例えば、ガイド・ワイヤの遠位端は、ガイド・ワイヤがリード線の遠位端(例えば、植え込み端)に到達した後、ガイド・ワイヤの近位側から巻を解くことができるワイヤのコイルを備えることができる。ワイヤの巻が解けるにつれ、これはリード線の内部ワイヤ・コイルと絡まり、ガイド・ワイヤの遠位端を固定する。次いで、ガイド・ワイヤを引き出し、それにそってリード線を抜去することができる。
しかし、リード線抜去は、リード線の外面に付着している組織によって面倒なことになる可能性がある。例えば、リード線が植え込まれた後、瘢痕組織がいくつもの異なる部位(例えば、静脈内へのまたは静脈および/または心臓壁にそう任意の場所におけるリード線の挿入点)においてリード線の周りに形成する可能性があり、このため、外科医が周辺組織を引き裂くことなくリード線を抜去することが困難である。さらに、複数のリード線が静脈内に存在している場合、リード線は互いにくっつき合う可能性があり、従来のリード線抜去デバイスを使用したのでは問題となることの多い比較的複雑な手技に至ることになる。抜去にリード線の内腔を利用するリード線抜去デバイスは、リード線の外部に付着した線維組織の問題を解消せず、したがって、効果が得られない場合があるか、または過度の力を使用してリード線を抜去する場合に非常に重要な体内血管を引き裂き、患者に危険な、ときには致命的な障害を引き起こす著しい危険と隣り合わせで使用される。
リード線の外周に付着する組織に関係する組織に対処するために、従来の方法およびデバイスでは、外科医が運用するナイフまたは刃付き器具で周辺組織を切断する、および/または周辺組織を切断して抜去するリード線を解放するレーザーもしくは電気エネルギーを供給するレーザーもしくは透熱デバイスを利用するさまざまな比較的初歩的な手動デバイスを使用してきた。例えば、遠位端に切断部分を有する中空シースをリード線上に螺合することができる。次いで、外科医は、手作業で、シースを強制的に前進させて、切断部分が付着組織と係合し、リード線からその組織を切り去るようにすることができる。外科医は、手作業でシースを回転させて切断しやすくし、および/またはシースに取り付けられ、トリガーが係合するとシースを回転させるトリガー・ガンを使用することもできる。いくつかの実施形態では、レーザーまたは透熱デバイスをリード線の切断部分に貼り付け、これにより、組織を切除してリード線から周辺組織を分離するのを補助する。
本発明のいくつかの態様は、リード線抜去方法の少なくとも一部を半自動化または完全自動化するために圧力変化を使用することにより単純な、より安全な、より効果的なリード線抜去手法が得られるという出願人の評価から導かれるものである。例えば、1つまたは複数の液圧および/または気体圧技術を使用して、リード線にそってリード線抜去デバイスを固定し、および/または前進させ、および/またはリード線から組織を分離するか、または2本のリード線を互いに分離することを容易に行えるようにすることができる。「固定」または「固定する」という言い回しは、本明細書では、少なくとも1つの方向に少なくとも1つの部品、部分、またはコンポーネントの運動に抵抗する傾向を有する力/圧力を印加する機能を記述するために使用される。
いくつかの実施形態は、植え込まれたリード線を取り外すのを補助するための、リード線を収容するように適合された中心部を有する本体部分からなるデバイスと、リード線から組織を分離するのを補助するためにその本体部分に結合された切断コンポーネントと、少なくとも部分的にその本体部分内に配設されている、少なくとも一部は流体圧力を印加することによってリード線にそって本体部分の少なくとも一部の移動に抵抗する圧力をリード線に加えることができる、少なくとも1つの固定コンポーネントとからなる。
いくつかの実施形態は、植え込まれたリード線を取り出すのを補助するためのデバイスを具備し、このデバイスはデバイスの中心部分を介してリード線を収容するための手段と、リード線から組織を分離するための手段と、リード線を圧迫し少なくとも一部は流体圧力を印加することによってリード線にそってデバイスの少なくとも一部の移動に抵抗するための手段とからなる。
いくつかの実施形態は、植え込まれたリード線を取り出すのを補助するように適合されたデバイスを操作する、少なくとも一部は流体圧力を印加することによってデバイスの第1の部分を固定することと、少なくとも一部は流体圧力を印加することによってリード線にそってデバイスの第2の部分を前進させることと、デバイスの第1の部分を解放することと、リード線にそってデバイスの第1の部分を前進させることとからなる方法を含む。
植え込まれたペーシング・システムを例示する図。 本発明のいくつかの実施形態による、リード線取り出しを補助するためのリード線抜去デバイスを例示する図。 本発明のいくつかの実施形態による、萎んだ状態の1つの種類の固定バルーンの1例を示す図。 本発明のいくつかの実施形態による、膨らんだ状態の1つの種類の固定バルーンの1例を示す図。 本発明のいくつかの実施形態による、萎んだ状態の1つの種類の固定バルーンの1例を示す図。 本発明のいくつかの実施形態による、膨らんだ状態の1つの種類の固定バルーンの1例を示す図。 本発明のいくつかの実施形態による、リード線抜去デバイスの運用サイクルのいくつかの段階を例示する図。 本発明のいくつかの実施形態による、リード線抜去デバイスの運用サイクルのいくつかの段階を例示する図。 本発明のいくつかの実施形態による、リード線抜去デバイスの運用サイクルのいくつかの段階を例示する図。 本発明のいくつかの実施形態による、リード線抜去デバイスの運用サイクルのいくつかの段階を例示する図。 本発明のいくつかの実施形態による、リード線抜去デバイスの運用サイクルのいくつかの段階を例示する図。 本発明のいくつかの実施形態による、リード線抜去デバイスの運用サイクルのいくつかの段階を例示する図。 本発明のいくつかの実施形態による、一定摩擦部分を有する遠位固定コンポーネントからなるリード線抜去デバイスの一部分を例示する図。 本発明のいくつかの実施形態による、動作中に切断部分の回転を許すスロットおよびピンの機構からなるリード線抜去デバイスの一部分を例示する図。 本発明のいくつかの実施形態による、動作中に切断部分の回転を許すスロットおよびピンの機構からなるリード線抜去デバイスの一部分を例示する図。 本発明のいくつかの実施形態による、回転機構に結合された切断部分を有するリード線抜去デバイスの一部分を例示する図。 本発明のいくつかの実施形態による、回転機構に結合された切断部分を有するリード線抜去デバイスの一部分を例示する図。 本発明のいくつかの実施形態による、回転コンポーネントに結合された切断部分を有するリード線抜去デバイスの正面部分を例示する図。 本発明のいくつかの実施形態による、固定および拡張コンポーネントを膨らませるための膨張チューブを有するリード線抜去デバイスの一部分を例示する図。 本発明のいくつかの実施形態による、バネを使わずに動作が可能なリード線抜去デバイスの一部分を例示する図。 本発明のいくつかの実施形態による、リード線抜去を補助するために内部固定を使用するリード線抜去デバイスの一部分を例示する図。 図11Aに例示されているリード線抜去デバイスの一部分の断面図。 本発明のいくつかの実施形態による、比較的剛性の高い外側チューブおよびフレキシブルな内側伸張チューブから形成された延長部分を有するリード線抜去デバイスを例示する図。 本発明のいくつかの実施形態による、比較的剛性の高い外側チューブおよびフレキシブルな内側伸張チューブから形成された延長部分を有するリード線抜去デバイスを例示する図。 本発明のいくつかの実施形態による、それぞれ固定バルーンおよび伸長バルーンの両方として動作するバルーンの連鎖を使用する原理を例示する略図。 本発明のいくつかの実施形態による、バルーン1410の内周に貼り付けられるリング1414を有するバルーンの断面図。 本発明のいくつかの実施形態による、リード線抜去デバイスの固定および前進の両方を行うことができるバルーンの連鎖のさまざまな様子を示す図。 本発明のいくつかの実施形態による、リード線抜去デバイスの固定および前進の両方を行うことができるバルーンの連鎖のさまざまな様子を示す図。 本発明のいくつかの実施形態による、リード線抜去デバイスの固定および前進の両方を行うことができるバルーンの連鎖のさまざまな様子を示す図。 本発明のいくつかの実施形態による、図13に関連して説明されている少なくともいくつかの固定/前進技術を組み込んだリード線抜去デバイスの図。 本発明のいくつかの実施形態による、図14に関連して説明されている少なくともいくつかの固定/前進技術を組み込んだリード線抜去デバイスの図。 本発明のいくつかの実施形態による、図15に関連して説明されている少なくともいくつかの固定/前進技術を組み込んだリード線抜去デバイスの図。 本発明のいくつかの実施形態による、ピストン機構を使用するリード線抜去デバイスの拡張部分の断面図。 本発明のいくつかの実施形態による、図17Aに例示されている拡張部分の断面図。 本発明のいくつかの実施形態による、萎んだ状態のリード線抜去デバイスの拡張部分の通常図と断面図。 本発明のいくつかの実施形態による、膨らんだ状態のリード線抜去デバイスの拡張部分の通常図と断面図。
上で説明されているように、大半の従来のリード線抜去技術は、初歩的な手動切断デバイスまたはレーザーもしくは電気エネルギーを使用して周辺組織を切除するレーザーもしくは透熱デバイスのいずれかに依存する。従来の手動切断デバイスの短所として、手動デバイスは多くの場合に不格好で操作しにくい点が挙げられ、医師の器用さに対する信頼性に比較的重い負担がのしかかり、手術が複雑になる危険性が増大する。特に、切刃を操作し、デバイスを前進させて、リード線を完全に解放することは、相当に難しく、多くの場合、過度の組織損傷、さらなる合併症が生じ、および/またはリード線を抜去するために手術の侵襲性がますます高くなる。レーザーもしくは透熱デバイスは、従来の手動抜去デバイスと比較して、リード線抜去の複雑さおよび成功率に関するいくつかの改善点をもたらしうるが、機器は比較的高価であり、そのような手術を実施する外科医には利用可能でない場合がある。
出願人は、リード線抜去方法の少なくとも一部を半自動化または完全自動化するために圧力変化を使用することにより単純な、より安全な、より効果的なリード線抜去手法が得られることを評価した。例えば、液圧および/または気体圧技術を使用することで、リード線にそってリード線抜去デバイスを前進させることができる。いくつかの実施形態によれば、1つまたは複数のバルーン、チューブ、または他のコンポーネントを膨らませ/萎ませ、デバイスをリード線上に固定し/または前進させ、および/またはリード線から組織を切断/分離するために、流体圧力の変化が利用される。本明細書で使用されているように、「膨らませる」という言い回しは、流体圧力を高くする操作を記述するものであり、「萎ませる」という言い回しは、流体圧力を低くする操作を記述するものである。「流体」という用語は、本明細書では、気体、液体、およびある種の固体(例えば、圧力変化を引き起こすために使用することができる発泡体または他の固形物)を記述するために使用される。いくつかの実施形態によれば、固定する、前進させる、および切断するという操作は、流体圧力技術を使用して行われる。
以下では、本発明による方法および装置に関係するさまざまな概念および実施形態のより詳細な説明を行う。本明細書で説明されている本発明のさまざまな態様は、多くの方法のうちのどれかで実装されうることは理解されるであろう。特定の実装例は、本明細書では例示することのみを目的として提示されている。それに加えて、以下の実施形態において説明されている本発明のさまざまな態様は、単独で使用することができるか、または任意の組み合わせで使用することができ、本明細書で明示的に説明されている組み合わせに限定されない。
図2は、本発明のいくつかの実施形態によるリード線抜去デバイスを例示している。デバイス200は、心臓リード線を収容するための少なくとも十分な広さを持つ中空の中心軸を有する本体部5からなる。本体部は、近位部分1、拡張部分2、遠位部分3、および切断部分4を備える。切断部分4は、デバイスの遠位端(例えば、遠位部分3の一方の端部)に配置され、例えば、リード線を収容するように設計された開口部を有し、デバイスが矢印6で示される方向にリード線にそって前進するにつれリード線上で成長した組織を切断することができる円形の刃であるものとしてよい。
いくつかの実施形態では、切断部分4は、デバイスがリード線にそって前進するにつれ回転し、これにより、リード線上で成長したか、または他の何らかの形でリード線に付着している組織からリード線を分離することがしやすくなり、および/または2つが2つのリード線を互いから隔てる。他の実施形態では、この刃は回転せず、組織分離は以下でさらに詳しく説明するように切断部分がリード線にそって前進することによって実行される。切断部分は、回転と前進を同時に行うか、または回転と前進を2つの別々の、独立した運動とすることができる。切断部分の回転は、単一方向の回転(例えば、時計回りの回転)であるか、または回転を時計回りと反時計回りの交互の回転とすることもできる。切断部分は、完全に回転するか、または部分回転のみに影響するものとしてよく、本発明の態様は特定の切断機構との併用に限定されない。
近位部分1は、切刃の反対側のデバイスの端部に配置することができ、膨らんだときにリード線を把持するように適合された1つまたは複数の固定バルーン210を収納することができる。いくつかの実施形態では、固定バルーンは、以下でさらに詳しく説明するように、萎んだときにリード線が妨げられずにドーナツ形状の中心を通り、膨らんだときにバルーンがリード線を制約し把持してデバイスを固定することができるようなドーナツ形状である。「バルーン」という用語は、本明細書では、流体圧力下で変化する1つまたは複数の部分を有する構造または構造の組み合わせを指す。例えば、バルーンは、強制流体(例えば、強制空気、液体、または発泡体などの固体)を使用して膨らませることおよび/または萎ませることができる1つまたは複数の部分を有する構造物(複数可)を備えることができる。バルーンは、バルーンを膨らませ/萎ませた後にどのような効果が望ましいかによって単一のコンポーネントであるか、または複数のコンポーネントから形成することができる(例えば、伸長、締め付け、固定など)。
図3Aおよび3Bは、本発明のいくつかの実施形態による、それぞれ萎んだ状態と膨らんだ状態の両方の固定コンポーネント(例えば、固定バルーン)の断面図を例示している。図3Aおよび3Bを見ると、固定コンポーネントは比較的剛性の高い材料(例えば、鋼鉄製チューブ、シリコーン製チューブ、またはポリマー・チューブ)から形成された外側チューブ305と比較的弾性のある材料(例えば、シリコーン、ナイロン、ポリマー、または医療用バルーンおよび/または配管が形成される他の材料)から形成された内側チューブを備える。
図3Aに例示されている萎んだ状態では、外側チューブと内側チューブとの間にギャップ307aが存在し、これにより、内側チューブ315とリード線375との間にギャップ307bがあり、固定コンポーネントがリード線の長さ方法にそって移動できるように内側チューブ315とリード線375との間の十分な空間または抵抗の欠如があるようにギャップ内の圧力で内側チューブを弛緩させることができる。固定コンポーネントを膨らませることは、流体(例えば、空気、液体など)をギャップ307aに強制的に送り込み、増大した圧力を内側チューブに加えるようにすることができる。外側チューブは比較的剛性があり、拡張に対する抵抗性があるため、図3Bに例示されているように、圧力を高めることで、内側チューブを内に向かって凹ませ、リード線を把持し、リード線に関して固定コンポーネントを固定する。特に、ギャップ307は、流体が膨らむことで内側チューブがリード線の方へ圧迫されること、および内側チューブがリード線の周りを締め付けるにつれてギャップ307bが減少し、および/または完全に取り除かれることによって引き起こされる増大した圧力の下で拡張する。
図3Cおよび3Dは、代替的実施形態による、萎んだ状態と膨らんだ状態の両方の状態の固定バルーンの断面を例示している。バルーン310は、バルーンが萎んだときに、心臓リード線を収容することができる口径を有する中心孔を形成するドーナツ形のバルーンとすることができ、これにより、リード線とバルーンとの間の相対移動が可能になる。図3Cに例示されているように、バルーン310が萎み、リード線375は、バルーンの内壁がリード線を把持しなくなるとともに比較的妨げられることなくバルーンの中心を通過し、これにより、バルーンはリード線の上下に摺動することができる。図3Dでは、バルーン310は、バルーンの内壁がリード線を把持し、これらの間の摩擦がリード線に相対的なバルーンの運動を妨げるように膨らんでいる。つまり、膨らむことで流体がバルーンを満たし、それと同時に内壁がリード線を把持するまで中心孔のサイズを縮小する。固定バルーンは、バルーンの中心を通してリード線を収容するように設計される必要はない。例えば、リード線の上、リード線の下、またはリード線の横にバルーンを配設し、バルーンが膨らんだときに、バルーンが圧力をリード線に印加し、バルーンがリード線とリード線抜去デバイスの何らかの部分との間の相対移動に抵抗するようにすることができる。
外向きの方向にバルーン310が拡張することは、例えば、バルーンの外向きの拡張が妨げられ、膨らんだ結果がもっぱら、または実質的に中心孔の内向きの締め付けとなるように比較的剛性の高いチューブ(例えば、リード線抜去デバイスの本体部または外側チューブ)の内側にバルーンを設けることによって、実質的に妨げることができることは理解されるであろう。比較的剛性の高いチューブは、金属、プラスチック、ポリマー、シリコーン、または他の好適な材料などの任意の材料から形成されうる。バルーンの外向きの拡張は、本発明の態様がこの点に限定されていないので、他の方法で妨げることができる。
図3Cおよび3Dに例示されているバルーンは、ドーナツ形であるが、固定バルーンは、リード線の把持および解放を行うことができる形状であればどのような形状のものでもよいことは理解されるであろう。圧力変化を使用して固定を行う他の方法も、本発明の態様がこの点に限定されていないので使用することができる。図3A〜3Dの固定バルーンの断面は、バルーンの膨張を介した固定の原理を説明するために単に概略を示しているだけであることは理解されるであろう。例示されている寸法は、実際の絶対または相対寸法を示すように意図されていない。
再び図2を参照すると、拡張部分2はバネ機構225と伸長コンポーネント220(例えば、1つまたは複数の伸長バルーン)を備えている。バネ機構225は、近位部分を遠位部分に連結し、伸長バルーン220は、膨らんだときにバネを引き伸ばし、萎んだときにバネを静止位置に戻すことができるように構成される。伸長コンポーネントは、内側チューブおよび外側チューブから形成することができ、これらは両方とも比較的フレキシブルであるものとしてよい。内側チューブおよび外側チューブは、それぞれの端部(例えば、拡張部分が近位部分に連結する端部および拡張部分が遠位部分に連結する端部)で互いに連結されうる。
内側チューブと外側チューブとの間の空間を膨らませることで、伸長コンポーネント220は拡大し、これにより、バネが引き伸ばされ、近位部分と遠位部分との間の距離が増大する。空間が萎むと、バネが弛緩して静止位置に戻り、これにより、デバイスの遠位部分と近位部分との間の距離が減少する。バネ機構225は、標準的なバネまたは流体圧力下で伸長できるアコーディオン型の材料などの任意の種類のコンポーネントであってよい。
遠位部分3は、デバイスの遠位端でリード線を把持するように配置された1つまたは複数の遠位固定バルーン(または任意の種類の固定機構)を備えることができる。本発明の態様はこの点に限定されないので、1つまたは複数の遠位固定バルーンは、図3A〜3Dに関連して説明されている固定バルーンと似た構造および動作を有するか、または流体圧力下でリード線の把持および解放を好きなように行うことができる他の任意の種類のコンポーネントであってもよい。デバイス200は、デバイスがリード線にそって前進するにつれ切断部分を回転させるように切断部分に結合されている回転コンポーネント234も備えることができる。図2において、以下でさらに詳しく説明されるように、回転コンポーネント234は、回転を行わせるための部材をデバイスの近位端と遠位端の両方に有し、スロットおよびピンの機構を使用することができる。本発明の態様は特定の種類の回転コンポーネントと併用することに限定されないため、他の種類の回転機構も使用できる(そのいくつかの実施形態も以下で説明する)。
図4A〜4Fは、いくつかの実施形態により、リード線上でデバイスを前進させ、リード線の取り外しを妨げうる付着した組織からリード線を分離する抜去動作サイクルのいくつかの段階のうちのそれぞれの段階におけるリード線抜去デバイスの内部コンポーネント(例えば、図2に例示されているリード線抜去デバイス200の内部コンポーネント)を例示している。デバイス200と同様に、デバイス400も、近位固定バルーン410、拡張バルーン420、遠位固定バルーン430、およびデバイスの遠位部分と近位部分とを連結するバネ425を備える。デバイス400は、例えば、リード線の露出している端部をシースの中心軸に螺通する外科医によって、リード線495上に挿入されるように示されている。
図4Aは、デバイスがリード線上に配置された後、リード線抜去デバイスの動作サイクルの第1の段階を例示している。第1の段階では、バルーンのすべてを萎ませておくことができる。特に、固定バルーン410および430は、デバイスがリード線にそって摺動できるように萎む(つまり、リード線はいずれかの固定バルーンによって比較的妨げられずにシースの中心を通過することができる)。この段階で、外科医は、シースの中心にリード線を螺通し、リード線を抜去するようにデバイスを位置決めすることができる。それに加えて、拡張バルーン420は、バネ425が静止し、遠位および近位部分がバネが許容する限り近づくように萎ませることもできる。この段階から、デバイスはリード線の抜去を開始する用意ができている。
図4Bは、リード線抜去デバイスの動作サイクルの第2の段階を例示している。第2の段階では、近位固定バルーン410は、バルーンがリード線を把持するように膨らみ、リード線に相対的な近位部分の運動が妨げられるようにデバイスの近位部分を固定する。例えば、近位固定バルーン410は、内側チューブが内向きに圧迫されてリード線を把持するように萎んだ状態(例えば、図3Aに示されているような)から膨らんだ状態(例えば、図3Bに示されているような)に遷移することができる。あるいは、近位固定バルーン410は、図3Cおよび3Dに関連して説明されているドーナツ形のバルーンとして実装することができ、膨張により、中心孔が通されたリード線の周りを締め付ける。
図4Cは、リード線に付着している可能性のある組織を分離する、リード線にそってデバイスの遠位部分を前進させる動作サイクルの第3の段階を例示している。この第3の段階では、伸長バルーン420が膨らんでバネ425を引き伸ばす。デバイスの近位部分は、膨らんだ固定バルーン410によって固定されるので、バネが伸長バルーン420によって引き伸ばされるにつれバネがリード線にそって遠位部分を強制的に前進させる。遠位部分にかかる前進させる力により、切断部分がリード線にそって前進し、リード線に付着している組織を切断してリード線を抜去する準備をする。いくつかの実施形態では、前進させる力は、切断部分も回転させ、以下でさらに詳しく説明するように、リード線から組織を分離することがしやすくなる。
図4Dは、デバイスの遠位部分をリード線に固定する動作サイクルの第4の段階を例示している。遠位部分がリード線にそって前進した後、遠位固定バルーン430は、リード線を把持するように膨らませることができる。固定バルーン430は、上述の近位バルーン410と同じまたは類似の方法で動作しうる。この段階で、デバイスの近位端および遠位端は両方とも、リード線に固定されており、バネ425は、膨らんだ伸長バルーン420によって引き伸ばされる。固定バルーン430は、膨張チューブまたは他の膨張機構を備えることができるけれども、そのような機構は図4A〜4Fに例示されていないことは理解されるであろう。あるいは、固定バルーン430は、遠位固定コンポーネントを膨らませること/萎ませることが必要とされないように実質的に一定の抵抗をリード線に相対的な移動に加える固定コンポーネントで置き換えることができるが、これらのうちいくつかの実施形態について以下でさらに詳しく説明する。
図4Eは、伸長バルーン420が萎んでバネ425を弛緩させ静止位置に戻す動作サイクルの第5の段階を例示している。伸長バルーン420を萎ませた後、または萎ませるのと同時に、近位固定バルーン410も萎む。遠位固定バルーン430は膨らむので、静止位置に戻るときの締め付けるバネの力によりデバイスの近位部分(近位固定バルーン410が萎んだことにより現在解放されている)が前方に引かれて、デバイスの近位部分をリード線にそって前進させる。次いで、遠位固定バルーンが萎んで、デバイスを第1の段階に戻すことができる。つまり、すべてのバルーンが萎むことができ、デバイスはその初期構成に戻るが、リード線にそって前進しており、動作サイクルが漸次進行している間に切断部分が遭遇した可能性のある組織を分離する(か、または部分的に切断/分離する)(例えば、図4Fを参照)。
これらの段階を繰り返し、デバイスが、本体部から引くことができるようにリード線を解放するために前進させる必要がある限り前進するまでデバイスを前進させ続けることができる。これは本発明の態様が特定のスケジュールで使用することに限定されていないので、さまざまな段階を逐次的に実行する必要はなく、段階の一部分または段階全体を同時に実行することもでき、および/または時間的に重なり合ってもよいことは理解されるであろう。
上述のリード線抜去デバイスは、リード線に付着している組織を分離し、および/またはそのリード線を付着している他のリード線から分離しながら、リード線にそってリード線バッグデバイスを前進させることをしやすくする多くの一般的な概念を具現化したものである。例えば、上述のリード線抜去デバイスは、印加された圧力の変化を使用して固定し、前進させ、および/または切断することを含めて、印加された圧力の変化を使用してリード線抜去デバイスを内部的に前進させる方法例を示している。固定すること、前進させること、および切断することは、いくつかの実施形態について以下でさらに詳しく説明されているさまざまな異なる方法で実行することができることは理解されるであろう。固定すること、前進させること、および切断することの概念を具現化する実装は、本発明の態様が明細書に特に例示されている特定の組み合わせに限定されないので、単独で使用するか、また任意の組み合わせで使用することができることもさらに理解されるであろう。
いくつかの実施形態では、遠位固定コンポーネントは、膨らませることができる/萎ませることができる固定コンポーネント(例えば、図3A〜3Dに例示されている膨らませることができる/萎ませることができる固定バルーン)の代わりに、一定摩擦コンポーネントから形成される。例えば、以下でさらに詳しく説明されるように、遠位固定コンポーネントは、係合していないとき(例えば、萎んでいるとき)にリード線上の近位固定コンポーネントの抵抗より大きく、係合しているとき(例えば、膨らんでいるとき)にリード線上の近位固定コンポーネントの抵抗より小さい一定の摩擦をリード線に加えることができる。
図5は、本発明のいくつかの実施形態による、一定摩擦部分を有する遠位固定コンポーネントを例示している。近位固定コンポーネントは、流体圧力の変化によりリード線の固定および解放を望み通りに行うことができる本明細書で説明されている固定コンポーネントのうちのどれかとすることができる。同様に、拡張コンポーネント520は、リード線抜去デバイスの近位部分と遠位部分との間の距離を長くするために上述の機構のうちのどれかを備えることができる(例えば、1つまたは複数の伸長バルーン)。遠位固定コンポーネント530は、実質的に一定の摩擦をリード線に与える一定摩擦コンポーネントとしてよい。
遠位固定コンポーネント530は、一定の摩擦を与えるためにリード線に接触するように内向きに曲げられた部分を有する比較的剛性が高いチューブとすることができる。例えば、剛性のあるチューブは、リード線をつまむように内向きに圧迫されうる1つまたは複数の穿孔タブ532を有し、これによりリード線にそった運動に対する所望の抵抗を生じるようにできる。代替的実施形態では、一定摩擦コンポーネントは、所望の位置でリード線と接触するバネを捻ることと、リード線に実質的に一定の摩擦を加える圧力とによって形成されうる。
上述のように、遠位固定コンポーネントは、近位固定コンポーネントが係合していないときに近位固定コンポーネントの抵抗より大きく、近位固定コンポーネントが係合しているときに近位固定コンポーネントの抵抗より小さい実質的に一定の抵抗を有するものとしてよい。こうして構成されると、近位固定コンポーネントがリード線と係合し、伸長コンポーネントが膨らまされてバネ機構を引き伸ばす場合、近位固定コンポーネントは遠位固定コンポーネントの摩擦が一定であるにもかかわらず、リード線に相対的な移動に対しより大きな抵抗をもたらすため、遠位部分は強制的に前進させられ、リード線にそって進む。伸長コンポーネントおよび近位固定コンポーネントが萎んだ場合、一定摩擦コンポーネントは、バネ機構が静止位置に戻るときに、近位部分(係脱されている)が遠位部分に向かって引かれ、リード線にそってデバイスを前進させるように移動に対するより大きな抵抗をもたらす。
リード線抜去デバイスのいくつかの実施形態の目的は、リード線上に成長した、またはリード線にそれ自体付着した組織を分離して、周辺組織をいたずらに引き裂き/または損傷することなくリード線取り出しを容易にすることである。上述のように、組織を切断しリード線から組織を分離する作業を補助するように設計された1つまたは複数の刃を持つ切断部分(例えば、ナイフまたは切刃)を備えることによって分離を実行することができる。いくつかの実施形態では、リード線抜去デバイスの前進運動は、リード線から組織を分離するための力をもたらす。しかし、他の実施形態では、リード線抜去デバイスの切断能力は、前進運動の他にさらに回転を加えることによって改善することができる。回転する切断部分の非限定的な多数の実施形態について以下でさらに詳しく説明する。
図6Aおよび6Bは、動作中に切断部分の回転を揺するスロットおよびピンの機構を例示している。図6Aは、いくつかの実施形態による、デバイスの遠位端の前進の間に切断部分を回転させる回転機構に結合された切断部分を有するリード線抜去デバイスを例示している。図6Aおよび6Bには、回転にかかわるコンポーネントが例示されているが、デバイスの他のコンポーネントは、説明には含まれているけれども、図面から省略されうる。デバイスの部分は、比較的剛性のあるチューブ601、切断部分640、および部材634、部材644、ピン631、軸方向スロット632、および斜めスロット633を備える回転コンポーネントを具備する。
部材634は、デバイスの遠位部分に結合され、デバイスが伸長したときに(例えば、1つまたは複数の伸長バルーンが膨らんだときに)強制的に前進させられ、ピン631は、部材634に取り付けられる。部材644は、切断部分に結合され、斜めスロット633を備える。部材634が前進すると、ピンは斜めスロットに当たって圧迫し、部材644を回転させるとともに前進させ、これにより、切断部分に回転と前進を同時に行わせて、リード線抜去デバイスの伸長フェーズの間に入った組織を切断する。ピンおよびスロットの機構は、本発明の態様がこの点に限定されていないので、他の方法で実装することができる。
図7Aおよび7Bは、本発明のいくつかの実施形態による、回転機構に結合された切断部分を有するリード線抜去デバイスを例示している。図7の回転機構の動作の背後にある前提条件は、往復動作コンポーネントの連動、例えば、係合できる連動する歯、プロング、または他の連携構造物の連動を伴う。図7には、デバイスを回転させることにかかわるコンポーネントが例示されているが、他のコンポーネントは省略できる。リード線抜去デバイスは、比較的剛性のあるチューブ708を備え、その一部は近位固定バルーンの外径をなすものとしてよい。
回転コンポーネントは、2つの連携する回転部材770、780からなり、それぞれ互いに対応し、くっつけたときに係合する相互にかみ合う歯を有する。部材724は、デバイスの遠位部分とともに移動し、部材770の片側に付着する。したがって、部材724が強制的に前進させられると(例えば、伸長バルーンが膨らむことで)、部材770も前進して図7Bに例示されているように部材780と係合する。次いで、部材780は、切断部分740に結合される。部材770および780が係合した後、切断部分は、部材770が強制的に前進させられると回転し、数回転することでデバイスの伸長動作が実行される。伸長コンポーネントが収縮すると、部材770および780は係脱し、図7Aに例示されている位置に戻る。こうして、切断部分は、動作サイクルの伸長段階の間にのみ回転する。
図8は、本発明のいくつかの実施形態による、回転コンポーネントに結合された切断部分を有するリード線抜去デバイスの正面部分を例示している。上述のように、切断部分を回転させるコンポーネントが例示されているが、他のコンポーネントは省略できる。図8のリード線抜去デバイスは、伸長(例えば、遠位部分の前進)および収縮(例えば、近位部分の前進)の両方の間に切断部分を回転させることができる回転コンポーネントとともに設計される。回転コンポーネントは、3つの回転部材870、880、および890を含む。回転部材870および880の原理および動作は、回転部材870が強制的に前進させられ回転するときに、これは回転部材880と係合したときに切断部分840を回転し、遠位部分の前進の間(例えば伸長フェーズの間)に切断部分の前進および回転を行わせるという点で、図7Aおよび7Bに関連して上で説明されている連携する回転部材770および780に類似している。
それに加えて、回転部材880は、回転部材部材870および回転部材890の両方と係合する歯構造を備え、後者はデバイスの近位部分の前進の間(例えば、収縮フェーズの間)に切断部分の回転を行わせる。回転部材890は、切断部分の上に摺動し、回転部材870と同じ方向に強制的に移動させられうる。デバイスの拡張部分が長くなると、回転部材870、したがって回転部材890は、デバイスの遠位端の方へ強制的に動かされる。
上述のように、回転部材870は回転部材880と係合して、拡張部分が伸びるにつれ切断部分を前進させ、回転させる。拡張部分が収縮した場合、回転部材870は近位端の方へ戻り、同じ方向に回転部材890を強制する。回転部材880は、他の回転部材から力が加えられていない場合に静的状態のままであるため、回転部材890は、これが近位端の方へ移動するにつれ回転部材880と係合し、回転させる。回転部材880が回転すると、切断部分は伸長段階と収縮段階の両方で回転する(例えば、遠位部分がリード線にそって前進するときと、遠位部分がリード線にそって前進するときの両方)。
本発明のいくつかの態様では、流体圧力の変化を利用して固定、前進、および/または切断を行わせる基礎的概念を組み込んでいる。いくつかの実施形態によれば、流体圧力の変化により、バルーンは膨らむか、または萎む。リード線抜去デバイスによる固定、前進、および/または切断を行わせるためにバルーンを膨らませる/萎ませることができる方法は多数ある。図9は、本発明のいくつかの実施形態による、チューブを介してバルーンを膨らませる方法を例示している。図9では、チューブ905は、近位固定バルーン910に結合されており、これにより流体が近位固定バルーン内に強制的に送り込まれ、バルーンを膨らませリード線を把持することができる。同様に、チューブ915は、伸長バルーン920に結合されており、これにより、流体がバルーン内に強制的に送り込まれ、バルーンを伸長し、バネ機構を引き伸ばすことができる。
遠位固定バルーンを含む実施形態では、同じ方法で遠位固定バルーンを膨らませるように第3のチューブを実装することができる。チューブは、各バルーンに流体を供給することができる種類であればどのようなものでもよい(例えば、空気、液体、または発泡体などの固体)。例えば、チューブはアコーディオンの形状のものであり、および/または引き伸ばすことができるものであってよい。膨張チューブの断面は、円形であるものとして図示されているが、断面は、本発明の態様がこの点で限定されていないので、任意の形状(例えば、楕円)をとることができる。あるいは、以下でさらに詳しく説明されるように、膨らませる各コンポーネントのそれぞれの周りに同心円状に配置された環状チューブによって膨らませる操作を行うことができる。
膨張チューブは、流体をポンプでデバイス内に(例えば、各バルーン内に)送り込むことを可能にする各ポンプ機構に結合されうる。例えば、ポンプ機構は、バネ付きの注射器であってもよく、注射器のハンドルまたはプランジャを圧して空気/流体を強制的にバルーン内に押し込む。いくつかの実施形態では、流体は液体(例えば、水、食塩水、または他の何らかの望ましい溶液)であり、したがって、水圧を利用してリード線抜去デバイスを操作する。いくつかの実施形態では、流体は気体(例えば、圧縮空気または非活性もしくは不活性ガスなどの他の何らかの気体)であり、したがって、気体圧を利用してリード線抜去デバイスを操作する。いくつかの実施形態では、液圧技術と気体圧技術の組み合わせも、本発明の態様がこの点に限定されていないのでリード線抜去デバイスの操作に使用することができる。
いくつかの実施形態によれば、ポンプ機構は、手動で流体をバルーン内に圧送することができる圧送ポンプとしてよい(例えば、血圧計のバンドを膨らませるために一般に使用されるスクイーズボールと同様のもの)。圧送ポンプは、圧力を緩めて萎ませるための放出弁を備えることができる。各バルーンを膨らませるためにさまざまな好適なポンプ機構をモーターに接続することができる。例えば、ポンプ機構は、強制流体を生成することができる圧縮装置の一部とすることもできる。流体が1つまたは複数の膨張チューブを介してバルーンに送達される上述の実施形態の代替的形態として、バルーンの周りに同心円状に設けられた1つまたは複数の環状チューブを介して流体をデバイスに送達することができる。バルーンは、本発明の態様がバルーンを膨らませる/萎ませる特定の方法に限定されないので、他の任意の好適な手段によって膨らませる/萎ませることができることは理解されるであろう。
図10は、本発明のいくつかの実施形態による、バネを使わずに動作が可能なリード線抜去デバイスの一部分を例示している。図10のリード線抜去デバイスの前進は、バルーンを膨らませるときと萎ませるときの両方において十分な力を発揮することができる機構によって駆動されうる。図9に関連して説明されているリード線抜去デバイスと同様に、バルーンは、チューブを介して膨らませる、および/または萎ませることができる。特に、近位固定バルーン1010は、膨張チューブ1005を介して膨らまされ、および/または萎まされ、伸長バルーン1020は、膨張チューブ1015を介して膨らまされ、および/または萎まされる。近位固定バルーンおよび伸長バルーンは、本明細書で説明されている機構と同様の方法で動作しうる。伸長バルーン1020は、遠位部分のパーツ1034を前方に押し、(回転機構1075を介して)ナイフを回転してデバイスの遠位部分を前進させる。
引き伸ばしたバネ機構の張力でデバイスの近位部分を遠位部分の方へ引く代わりに、実質的に同じ機能を実行する収縮バルーン1060を備えることができる。引き伸ばされたバネに蓄積されたエネルギーは、膨らんだ収縮バルーン1060に蓄積されるエネルギーで置き換えられる。つまり、伸長後、および伸長バルーン1020がまだ膨らんでいる最中に、収縮バルーン1060を膨らませて、遠位部分および近位部分が一緒になることに抵抗することができる(例えば、引き伸ばされたバネによってもたらされる抵抗と同様に)。伸長バルーンおよび遠位固定バルーンを萎ませることができる。その後収縮バルーンが萎むと抵抗が解放され、近位部分が遠位部分の方へ引かれ、デバイスの前進を完了する。この方法を繰り返すことで、リード線にそってデバイスを前進させることができる。本発明の態様はコンポーネントの特定の任意の組み合わせと併用することに限定されていないので、上述の切断部分および/または回転コンポーネントはどれも、図10に関連して上で説明されているバネを使わない実施形態に組み込むことができることは理解されるであろう。
上述のように、いくつかの従来のリード線抜去デバイスでは、医師/外科医がデバイスを手動で完全操作する必要がある。この方法は、デバイスを手動で強制的に前進させ連結している組織を切断しながら(例えば、遠位端にナイフを有するシースを強制的に前進させてリード線の取り出しに干渉する組織と係合させることによって)、リード線の一方の端部(例えば、本体部から突き出ている部分および/またはすでに抜去されている部分)を手動で固定することを含みうる。この方法は、外科医にとっては非常に扱いにくい場合があり、誤りを犯しがちである。より単純なリード線抜去を行いやすくするために、本明細書で説明されているさまざまな概念を単独で、または異なる組み合わせで使用し、完全手動のリード線抜去デバイスの改善を行うことができる。固定に関する概念を使用するリード線抜去デバイスのいくつかの例を、以下でさらに詳しく説明する。
図11Aは、本発明のいくつかの実施形態による、リード線抜去を補助するために内部固定を使用するリード線抜去デバイスの一部分を例示している。図11Bは、図11Aに例示されているリード線抜去デバイスの一部分の断面図である。いくつかの実施形態によれば、固定バルーン1130がリード線抜去デバイスの遠位端に備えられる。上述のように、リード線抜去に関するいくつかの従来の技術は、リード線上に遠位切断部分を有するシースを螺装し、塞いでいる組織に手動で強制的にシースを当て、および/またはシースを捻り、周辺組織の切除を容易にすることを伴う。そのようなデバイスの遠位端に追加された1つまたは複数の固定バルーンを使用すれば、周辺組織からリード線を分離することが容易になると思われる。
図11Aには、シース1011を有するデバイスの一部が例示されている。シース1101は、従来のシースであるか、またはリード線上に螺装することができる任意の種類のシースとすることができる。好ましくは、シースは、曲げに対しては比較的剛性が低いが、座屈および捻りに関しては比較的剛性が高い。しかし、本発明の態様は、特定の種類のシースまたは外側シェル/本体部と併用することに限定されていないので、適当なシースを使用することができる。シースは、遠位端に切断部分を備えるか、または切断部分なしの構成とすることもできる。1つまたは複数の固定バルーンをシースの遠位端に備えることができる。例えば、本明細書で説明されている種類の固定バルーン1130を、シースが望み通りにリード線に固定され、解放されうるように構成することができる。
デバイスを操作するために、外科医は、シースをリード線上に螺装し、付着している組織に到達するまでデバイスを押し込むことができる。外科医は、次いで、膨張チューブ1135を介して固定バルーン1130を膨らませてデバイスをリード線に固定することができる。デバイスが付着している組織の近くに固定された状態で、外科医は、デバイスを引っ張り、リード線を付着している組織から外すことができる。外科医は、周辺組織からリード線を解放するのを補助する捻り運動を行うこともできる。本発明の態様はこの点に限定されていないので、外科医は、デバイスを把持し、引っ張り、および/または手で捻るか、または他のデバイスを使用して、この運動を補助し、行いやすくすることができることは理解されるであろう。背景技術の項で説明されているように、このようなデバイスは、リード線の内腔を螺通し、内部リード線ワイヤ・コイルに固定する内部ワイヤデバイスとともに使用することもできることは理解されるであろう。例えば、固定されたワイヤガイドデバイスを、組織の方へ推し進めている間、および/または外科医が固定されたリード線抜去デバイスを引っ張り/捻るときのインターバルの間、引っ張ることができる。
他の実施形態によれば、リード線を身体から抜去しやすくするために1つまたは複数の近位固定バルーンを使用することができる。例えば、図11Aおよび11Bに例示されているバルーンをリード線抜去デバイスの近位側に設け、外科医が連結されている遠位部分をリード線にそって強制的に前進させるときにデバイスを固定するのを補助することができる。例えば、リード線抜去デバイスは、内側シースおよび外側シースを有するデバイスなどの、近位部分とは独立して前進させることができる遠位部分を有することができ、外側シースはリード線から組織を分離するために外科医が手で前方へ押すことができる切断部分を有する。1つまたは複数の近位固定バルーンを備えることによって、外科医は、望み通りにデバイスを位置決めし、外科医が手でデバイスを固定することと遠位部分を前方へ強制的に押すことを同時に行わなくてもリード線抜去デバイスを固定することができる。その代わりに、外科医は、リード線に相対的に移動するデバイスの近位端を気にすることなく遠位端のところで組織を切断することに集中することができる。この結果、外科医の一方の手が空き、手術の困難さが軽減されうる。
固定すること、伸長すること、および/または切断することに関係するさまざまな概念が、補足技術を使用することで改善されうる。図12Aおよび12Bは、比較的剛性の高い外側チューブおよびフレキシブルな内側伸張チューブから形成された延長部分を有するリード線抜去デバイスを例示している。比較的剛性の高い外側チューブを使用することで、膨らんだときの圧力を高めることができ、これにより切断部分をリード線にそって前進/回転させることができる力を高め、これによりデバイスの切断能力を改善することができる。例えば、図12Aおよび12Bに例示されているリード線抜去デバイスは、切断部分1240、拡張部分1220、および近位部分1210を備えることができる。近位部分1210は、任意の種類の1つまたは複数の固定コンポーネントまたは本明細書で説明されている種類の組み合わせを備えることができる。同様に、切断部分は、任意の種類のナイフを備え、本明細書で説明されている1つまたは複数の回転コンポーネントを備えてもよいし、備えなくてもよい。
拡張部分は、比較的剛性の高い外側チューブ1222(例えば、鋼鉄またはプラスチック製チューブ)およびフレキシブルな内側伸長チューブ1224の両方を備えることによって改善されうる。それに加えて、シール1226を、拡張部分を封入するキャビティと近位固定コンポーネント封入するキャビティとの間に設け、比較的高い圧力がかかっていても伸長キャビティから固定キャビティへ漏れが生じないよう防止することができる。シールは、円錐形状のものとすることができ、内側伸長バルーンが膨らんだときに流体がシールを押してシールを外側チューブに当てるように比較的柔らかい材料から作ることができ、これにより、固定キャビティ内への漏れ(例えば、膨張チューブ1215内およびその周りに発生する可能性のある漏れ)を防止することができる。それに加えて、シールは、デバイスの外部の漏れを防止するように配置することができる。例えば、拡張コンポーネントが伸長したときに、コンポーネント1210上を摺動するコンポーネント1220の部分が延出し、2つのコンポーネントの間にギャップが形成されうる。シールは、このような状況の下でギャップを介してデバイスの外側の流体の漏れを防止するように配置することができる。
この剛性のある外側チューブは、膨張圧力が長手方向で力を増大するように伸長チューブが外向きに拡張するのを妨げる。伸長バルーンを膨らませる(例えば、剛性のある外側チューブおよび/またはシールにより)ために使用できる増大した圧力により、拡張部分がより大きな力で切断部分の前進/回転を行わせることができ、デバイスの切断能力が改善される。本発明の態様がこの点に限定されていないので、他の封止機構をデバイスの耐圧強度を高めるために使用できる。
本発明のいくつかの態様は、流体圧力の変化を使用してリード線抜去デバイスを固定し、前進させ/回転させることを含む。例えば、いくつかの実施形態は、1つまたは複数の固定バルーン(例えば、近位および/または遠位固定バルーン)と1つまたは複数の伸長バルーンを含む。出願人は、固定および前進運動の両方の機能を実行するバルーンを使用してリード線抜去デバイスを固定し、前進させ/回転させるために流体圧力の変化を利用できることを評価している。図13は、それぞれ固定バルーンおよび伸長バルーンの両方として動作するバルーンの連鎖を使用する原理を例示する略図である。図13は、バルーンが外向きに膨らむことを実質的に妨げる比較的剛性の高い材料から形成された外側チューブ1301を有するリード線抜去デバイスの一部分を例示している。
デバイスのこの部分は、3つのバルーン1310a〜1310cの連鎖も含み、バルーン1310aは連鎖の近位側にあり、バルーン1310cは連鎖の遠位側にある。バルーンは、ドーナツ形状であるか、またはリード線1375が螺通されうる中心孔を有する任意の形状とすることができる。バルーン1310は、比較的短い長さのパイプ/チューブを備えることができるコネクタ1317および/またはバルーン同士の間の所望の圧力差が得られるまで流体が一方のバルーンから他方のバルーンへ流れるのを妨げる弁を介して連結される。バルーンは、萎んだ状態では図に実線で示されている。点線は、バルーン1310aが膨らんだ結果を表す。
図示されているように、萎んだバルーン(例えば、バルーン1310bおよび1310c)の内径1311は、バルーンがリード線に相対的に移動できるようにリード線の直径より広い。バルーン1310aが膨らむと(例えば、膨張チューブを介して)、バルーンは、矢印で示される2つの方向に拡張する。特に、バルーンは、中心孔がリード線を締め付けて把持し(バルーン1310aの低減された内径1311aによって示されているように)、バルーンは、点線によって示されているようにリード線にそって拡張する。外側チューブは、バルーンが外向きに拡張するのを妨げる。リード線にそってバルーン1310aが拡張すると、隣接するバルーン1310bが強制的にリード線にそって前進する。流体は、バルーン1310a内に強制的に継続して送り込むことができる。バルーン1310aとバルーン1310bとの間の圧力差がパイプおよび/または弁によって決まる閾値に達すると、流体は強制的にバルーン1310b内に送り込まれ、バルーンが膨らみ始める。
バルーン1310aと同様にして、バルーン1310bは膨らみ始め、バルーンをリード線に固定するとともに、隣接するバルーン1310cを強制的にリード線にそって前進させる。バルーン1310aは、リード線に固定されているので、バルーン1310bの拡張は、リード線に関するバルーン1310aの配置を行わない。バルーン1310bと1310cとの間の圧力差が閾値に到達すると、バルーン1310cは膨らみ始める。3つのバルーンすべてが膨らむと、それぞれのバルーンがリード線に固定され、連鎖の遠位端がリード線にそって前進している(例えば、連鎖内のそれぞれのバルーンの前進増分の総和の値だけ)。連鎖の遠位端上の最後のバルーンは、連鎖の拡張で切断部分が強制的に前進させられ、および/または切断部分を回転して入ってきた組織を分離するように切断部分および/または回転コンポーネントに結合されうることは理解されるであろう。
連鎖の近位端を前進するために、同様に、近位端から遠位端へバルーンを繰り返し萎ませる。特に、バルーン1310aは、最初に萎ませることができ、内径が萎んだ状態の寸法に戻るとともにリード線を解放する。バルーン1310bは、それでもリード線に固定されているため、バルーン1310aと1310bとの間の連結により、バルーン1310aがバルーン1310bの方へ引かれ、リード線にそってバルーンが前進する。バルーン1310bと1310aとの間の圧力差が閾値に到達すると、バルーン1310bは萎み始め、リード線上のバルーン保持が解放される。バルーン1310cは固定されたままなので、その連結によりバルーン1310bおよび1310aがバルーン1310cの方へ引かれ、リード線にそって前進する。バルーン1310cと1310bとの間の圧力差が閾値に到達すると、バルーン1310cは萎み始め、リード線上のバルーン保持が解放される。その後、すべてのバルーンが萎み、初期状態に戻るが、この連鎖はリード線にそって前進し、切断部分は強制的に前進させられ、および/または回転させられている。図13は原理を例示する略図であり、いくつかのコンポーネントは基礎となる概念をわかりやすくするために拡大されているので相対寸法は正確でない場合があることは理解されるであろう。
本発明の態様は特定の数のバルーンと併用することに限定されていないので、リード線にそってリード線抜去デバイスを固定することと前進させることの両方を行うように適合された連鎖を形成するためにバルーンをいくつでも使用することができる。それに加えて、バルーン同士の間の結合コンポーネントは、バルーン同士を連結する任意の種類のコンポーネントとすることができ、これにより、圧力のかかっている流体をバルーン同士の間に通すことができる(例えば、隣接するバルーン同士の間の所望の圧力差に到達する、および/または超えるまで流体交換を妨げる)。本発明の態様は特定の形状のバルーンとの併用に限定されないので、連鎖内のバルーンは、丸いドーナツ形状、円筒形状、または膨らむ/萎むサイクルの間固定および前進を実行する任意の他の好適な形状から形成することができる。
上述のように、典型的な心臓リード線では、内側ワイヤ(またはワイヤ・コイル)を誘電体で覆っている。この材料は、シリコーンまたはポリウレタン材料から作られることが多い。バルーンを製作するために使用される材料も、これと同じまたは類似の材料から作ることができる。したがって、バルーンが萎んだ状態にあるときに、リード線を把持していない間、内周がリード線に当接し、および/または接触する可能性があるという問題が生じうる。その結果、バルーンの内周とリード線との間にある大きさの摩擦が残る。この摩擦の程度によって、バルーンの適切な前進が部分的にまたは完全に妨げられ、デバイスの前進がうまくいかないことがある。以下でさらに詳しく説明するように、外向きのある程度のバネ抵抗を有するリングをバルーンの内周内に挿入しバルーンの内周をリード線から強制的に遠ざけることで、萎んだときにバルーンの内周が引きずりをリード線にもたらすのを防ぐことができる。
図14は、バルーン1410の内周に貼り付けられるリング1414を有するバルーンの断面図である。リング1414は、より大きな他の力がかかっていない場合に、静止状態に戻る弾性材料から形成することができ、リングの直径は図14Aに示されている通りである。しかし、リングは、図14Aに例示されている形状に適合しようとするリングの自然な傾向に比べて大きな外部からの力が加わった場合につぶれる性質を持つものとしてよい。したがって、萎んだ状態では、リングがその最大の直径に戻ろうとする自然な傾向により、バルーン1410はリード線から強制的に遠ざけられ、そのため、バルーンはリード線とほとんど、または全く接触せず、バルーンを相対的に自由にリード線に相対的に移動させることができる。
バルーンが膨らんだときには、バルーンの締め付ける内周の力は、リングがその最大の直径に戻ろうとする傾向に比べて大きくなる。したがって、図14Bに例示されているように、バルーンが膨らむにつれてリングの直径は縮小し、リード線を把持してバルーンをリード線に固定する。したがって、リングを施すことで、萎んだ状態のバルーンの動作を改善することができる。本発明の態様は特定の材料のリングとの併用に限定されていないので、リング1414は、その最大の直径になろうとする傾向を有するが、その直径は膨らむバルーンの力が加わった後に縮小することができる好適な材料から形成されうることは理解されるであろう。あるいは、リングの代わりにステントを使用することもできる。例えば、バルーンが萎んだときに、ステントがバルーンをリード線から強制的に遠ざけるようにメッシュ・ステントをバルーンの内壁の近くに配設することができる。萎んだときにバルーンをリード線から強制的に遠ざける他の方法も、本発明の態様がこの点に限定されていないので、使用することができる。
固定する機能と前進させる機能の両方を備えるバルーンを実現する原理は、いくつもの方法で実装することができる。図15A、15B、および15Cは、リード線抜去デバイスの固定および前進の両方を行うことができるバルーンの連鎖のさまざまな様子を示している。バルーンの連鎖は、図13に関連して説明されているのと同じ、または類似の原理を使用して動作しうる。本明細書で示されている実施形態では、バルーン1510は円筒形状であり、それぞれコネクタ1517によって隣接するバルーンに連結され、膨張チューブ1505を使用してそれぞれのバルーンを膨らませる。図15Aの断面図と図15Bの拡大図に示されているように、コネクタ1517は、隣接するバルーン同士の間の圧力差が達成された後流体を隣接するバルーンに流すことを可能にする弁を備えることができる。本発明の態様はこの点に限定されないので、図15に例示されている寸法および特定の実装は、例にすぎず、他の寸法、実装、およびコンポーネントも使用することが可能であることは理解されるであろう。
いくつかの実施形態によれば、リード線抜去デバイスの固定および前進を行うために同じバルーンを使用する原理は、単一のバルーンに組み込まれる。例えば、単一の円筒形バルーンは、コネクタが、バルーン上を摺動し、所望の直径になるようにつまんでバルーンのセグメント同士の間に「ネック」を形成するリングである場合に使用できる。図15Aを参照すると、いくつかの実施形態により、コンポーネント1500は単一の円筒形バルーンから形成されうることがわかる。コネクタ1517は、バルーンをつまんでセグメント1510a〜1510cにわける、バルーン上に挿入されるリングとしてよい。したがって、その結果得られるネックは、バルーン同士の間で所望の圧力差が達成されたときのみバルーン同士の間に流体が流れるのを許す「弁」機構を備える。リード線抜去デバイスの固定と前進の両方を行うバルーンまたはバルーン・セグメントの原理を使用する他の実装も、本発明の態様がこの点に限定されていないので、使用することができる。
図16A、16B、および16Cは、図13〜15に関連して上で説明されている固定/前進技術のうちの少なくともいくつかを組み込んだリード線抜去デバイスの図である。特に、コンポーネント1510は、バルーンの連鎖またはリード線抜去デバイスの固定および前進の両方を行うことができる単一のバルーンのセグメントの連鎖とすることができる。本明細書で説明されている技術はどれも、コンポーネント1510を実装するために使用することができる。それに加えて、コンポーネント1510は、回転コンポーネント1634に結合され、次いで、これは切断部分1640に結合される。コンポーネント1510が前進を引き起こすと、回転コンポーネント1634が係合し、これにより切断部分が回転し、前進して、リード線から組織を部分的に、または完全に分離する。
本発明の態様はこの点に限定されないので、回転コンポーネント1634は、本明細書で説明されている回転コンポーネントのどれかと同じであるか、もしくは類似しているか、または異なる好適な方法で実装することができる。それに加えて、本明細書の態様はこの点に限定されないので、切断部分線1640は、組織を軟化/切除して切断を容易にするために熱、レーザー、および/またはRF技術に適合された切断部分に加えて、組織を切開するように適合された好適な任意のコンポーネントとしてよい。図16のリード線抜去デバイスは、膨張チューブ1605を介して膨らまされ/萎まされるものとして例示されているが、任意の膨らませる/萎ませる機構を使用することができる。
図17Aは、本発明のいくつかの実施形態による、リード線抜去デバイスと併用する拡張コンポーネントを例示している。図17において、拡張コンポーネントは、液圧または気体圧で操作することが可能なピストン機構を使用して、デバイスの一部分を伸長しリード線にそってデバイスを前進させやすくすることができる。拡張コンポーネントは、ピストン機構1720、内側チューブ1724、および端部1726を備えることができる。ピストン機構1720は、内側パーツ1720aおよび外側パーツ1720bからなるものとしてよい。内側パーツ1720aは、内側パーツ1720aが外側パーツ1720bから摺動して出入りすることができるように外側パーツ1720bに移動可能に結合されうる。流体圧力を、さらに膨張チューブに連結されうる孔1715を介してピストン機構に印加することができる。
流体圧力がピストン機構1720に印加されると、内側パーツ1720aが矢印1706の方向に外側パーツ1720bから強制的に出される。内側パーツ1720aは、ピストン機構が膨らんだときに切断部分が前進するように切断部分または切断部分に結合された遠位部分に結合されうる。それに加えて、内側パーツ1720aは、ピストン機構が膨らんだときに回転コンポーネントにより切断部分が切断部分の前進運動と同時に、またはその前進運動とは独立して回転するように回転コンポーネントに結合されうる。ピストン機構は、ピストン機構が膨らんだときにバネ機構が引き伸ばされるようにバネ機構に結合されうる。ピストン機構が萎むと、バネは反動で静止位置に戻るものとしてよい。バネ機構が静止位置に戻る力は、内側パーツ1720aを強制的に外側パーツ1720bに戻すことができる(例えば、外側パーツ1720bを前方に引っ張ることによって)。
内側チューブ1724は、拡張部分を通してリード線を収容する実質的に剛性のあるチューブであるものとしてよい。端部1726は、流体圧力下で内側パーツ1720aの前進を停止するように配置されうる。拡張コンポーネントを単独で、または本明細書で説明されている他のコンポーネントのうちの1つもしくは組み合わせとともに使用して、リード線にそったリード線抜去デバイスの前進を容易にすることができることは理解されるであろう。本発明の態様は、特定の種類のピストン機構と併用することに限定されていないので、流体圧力を介して伸長する他のピストン機構を使用することができる。図17Bは、図17Aに例示されている拡張部分の断面を示しており、これは内側パーツ1720aが流体圧力下で摺動して外へ出ることを可能にするパーツ1722および1723を示している。それに加えて、パーツ1702cは、ピストン機構を膨らませるために膨張チューブが挿通されうる末端部1720cを示している。
図18Aおよび18Bは、萎んだ状態のリード線抜去デバイスの拡張部分(両方とも通常図面と断面図)と膨らんだ状態のリード線抜去デバイスの拡張部分(両方とも通常図面と断面図)をそれぞれ例示している。拡張部分は、内側パーツ1820a、外側パーツ1820b、および末端部1820cからなるものとしてよいピストン機構1820を備える。ピストン機構は、内側パーツ1820aが流体圧力を印加された後に延出されうる限り、図17Aおよび17Bに関連して説明されているピストン機構と同様の、または異なる様式で動作することが可能である。図18Aに示されているように、拡張コンポーネントが萎んだ状態にある場合、内側パーツ1820aは、実質的に外側パーツ1820bの中にある。図18Bに示されているように、流体圧力によりピストン機構が膨らむと、内側パーツ1820aはリード線にそって強制的に外へ出される。他のパーツ、コンポーネント、および機構は、本発明の態様がこの点に限定されていないので、拡張部分に含まれうる。
本発明の上述の実施形態は、多数ある方法のうちのどの方法でも実装することができ、本明細書で説明されている例は、限定的ではない。それに加えて、本発明のさまざまな態様は、単独で、組み合わせて、または前述の実施形態おいて特には説明されていないさまざまな配置構成で使用することができ、したがって、その応用に関して、前記の説明で述べた、または図面に例示されているコンポーネントの詳細および配置構成に限定されない。特に、固定すること、前進させること、および切断することに関係するさまざまな概念は、任意の形で実装し、また単独で、もしくは任意に組み合わせて使用することができる。本発明は、他の実施形態を利用することができ、またさまざまな方法で実施されるか、または実行されうる。
請求要素を修飾するために請求項において「第1の」、「第2の」、「第3の」などの順序を示す語を使用しても、それ自体で、優先度、優先順位、または一方の請求要素が他方の請求要素より上であることを示す順序、または方法の各段階が実行される時間的順序を暗示することはなく、特定の名称を持つ一方の請求要素をそれと同じ名称を持つ他の要素から区別し(ただし順序を示す語を使用するために)、請求要素を区別するためのラベルとしてのみ使用される。
また、本明細書で使用される語法および術語は、説明を目的としたものであり、制限するものとしてみなされるべきではない。「含む、備える(including)」、「からなる、備える、含む(comprising)」、または「有する(having)」、「伴う(involving)」、および本明細書におけるそれらの変形は、それ以降に記載される項目および同等の項目、さらには追加項目を包含することを意味する。

Claims (14)

  1. 植え込まれたリード線を取り出すことを補助するためのデバイスであって、
    前記リード線を収容するように適合された中心部を有する本体部分と、
    前記リード線から組織を分離することを補助するために前記本体部分に結合された切断コンポーネントと、
    少なくとも部分的に前記本体部分内に配設された少なくとも1つの固定コンポーネントであって、該固定コンポーネントの少なくとも一部は、流体圧力を印加することによって前記リード線にそって前記本体部分の少なくとも一部の移動に抵抗する圧力を前記リード線に加えることができる、固定コンポーネントと、からなるデバイスにおいて、
    前記本体部分は、遠位部分と近位部分とを有し、
    少なくとも1つの拡張コンポーネントをさらに備え、該拡張コンポーネントの少なくとも一部は、流体圧力を印加することによって前記遠位部分と前記近位部分との間の距離を変化させることができることを特徴とするデバイス。
  2. 前記少なくとも1つの拡張コンポーネントは、膨らんだとき前記遠位部分と前記近位部分との間の前記距離を増大することができる少なくとも1つの伸長バルーンを備え、および/または流体圧力下で動作するピストン機構を備える請求項に記載のデバイス。
  3. 前記少なくとも1つの拡張コンポーネントは、前記遠位部分と前記近位部分とを連結するバネ機構を備え、該バネ機構は、前記少なくとも1つの伸長バルーンが膨らんだときに引き伸ばされる請求項に記載のデバイス。
  4. 前記少なくとも1つの固定コンポーネントは、前記遠位部分を前記リード線に固定することができる遠位固定コンポーネントを含む請求項に記載のデバイス。
  5. 前記少なくとも1つの固定コンポーネントは、前記近位部分を前記リード線に固定することができる近位固定コンポーネントを含む請求項に記載のデバイス。
  6. 前記リード線にそった前記遠位部分の移動に抵抗する圧力を前記リード線に加える遠位固定コンポーネントをさらに備える請求項に記載のデバイス。
  7. 前記少なくとも1つの固定コンポーネントは、膨らんだときに移動に抵抗する圧力を前記リード線に加える少なくとも1つの固定バルーンを備える請求項1に記載のデバイス。
  8. 前記拡張コンポーネントは、前記遠位部分を前記リード線にそって強制的に前進させることができ、前記切断コンポーネントは、前記拡張コンポーネントによって前記切断コンポーネントが前記リード線にそって強制的に前進させられるように前記遠位部分に結合される請求項に記載のデバイス。
  9. 前記切断コンポーネントに結合された回転コンポーネントを更に備え、該回転コンポーネントは、前記遠位部分が前記リード線にそって強制的に前進させられたときに切断部分を回転させることができる請求項に記載のデバイス。
  10. 植え込まれたリード線を取り出すことを補助するためのデバイスであって、
    前記リード線を収容するように適合された中心部を有する本体部分と、
    前記リード線から組織を分離することを補助するために前記本体部分に結合された切断コンポーネントと、
    少なくとも部分的に前記本体部分内に配設された少なくとも1つの固定コンポーネントであって、該固定コンポーネントの少なくとも一部は、流体圧力を印加することによって前記リード線にそって前記本体部分の少なくとも一部の移動に抵抗する圧力を前記リード線に加えることができる、固定コンポーネントと、からなるデバイスにおいて、
    前記少なくとも1つの固定コンポーネントは、少なくとも1つの拡張コンポーネントを備え、該少なくとも1つの拡張コンポーネントの少なくとも一部は、流体圧力を印加することによって前記リード線にそって前記本体部分の少なくとも一部を前進させることができることを特徴とするデバイス。
  11. 前記少なくとも1つの固定コンポーネントおよび前記少なくとも1つの拡張コンポーネントは、複数の連結されたバルーンから形成され、該複数の連結されたバルーンのそれぞれは、膨らんだとき、前記リード線にそった前記本体部分の少なくとも一部の移動に抵抗する圧力を前記リード線に加えることができ、前記リード線にそって前記本体部分の少なくとも一部を前進させる請求項10に記載のデバイス。
  12. 遠位部分と近位部分とを有する本体部分を備え、植え込まれたリード線を取り出すことを補助するためのデバイスであって、
    該デバイスの中心部分を介して該リード線を収容するための手段と、
    該リード線から組織を分離するための分離手段と、
    少なくとも一部は流体圧力を印加することによって該リード線にそった該デバイスの少なくとも一部の移動に抵抗する圧力を該リード線に加えるための固定手段と、
    少なくとも一部は流体圧力を印加することによって前記遠位部分と前記近位部分との間の距離を変化させることができる拡張手段と、
    からなるデバイス。
  13. 少なくとも一部は流体圧力を印加することによって前記リード線にそって前記デバイスを前進させるための手段をさらに備える請求項12に記載のデバイス。
  14. 組織を分離するための前記分離手段を回転するための手段をさらに備える請求項13に記載のデバイス。
JP2011544948A 2009-01-13 2010-01-13 リード線を抜去する方法および装置 Expired - Fee Related JP5587910B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US14417609P 2009-01-13 2009-01-13
US61/144,176 2009-01-13
PCT/IB2010/000206 WO2010082139A1 (en) 2009-01-13 2010-01-13 Lead extraction methods and apparatus

Related Child Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014150596A Division JP2014237010A (ja) 2009-01-13 2014-07-24 リード線を抜去する方法および装置
JP2014151209A Division JP5806371B2 (ja) 2009-01-13 2014-07-24 リード線を抜去する方法および装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2012515011A JP2012515011A (ja) 2012-07-05
JP2012515011A5 JP2012515011A5 (ja) 2013-02-28
JP5587910B2 true JP5587910B2 (ja) 2014-09-10

Family

ID=42040349

Family Applications (3)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011544948A Expired - Fee Related JP5587910B2 (ja) 2009-01-13 2010-01-13 リード線を抜去する方法および装置
JP2014150596A Pending JP2014237010A (ja) 2009-01-13 2014-07-24 リード線を抜去する方法および装置
JP2014151209A Expired - Fee Related JP5806371B2 (ja) 2009-01-13 2014-07-24 リード線を抜去する方法および装置

Family Applications After (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014150596A Pending JP2014237010A (ja) 2009-01-13 2014-07-24 リード線を抜去する方法および装置
JP2014151209A Expired - Fee Related JP5806371B2 (ja) 2009-01-13 2014-07-24 リード線を抜去する方法および装置

Country Status (10)

Country Link
US (3) US9301773B2 (ja)
EP (1) EP2384153B1 (ja)
JP (3) JP5587910B2 (ja)
CN (1) CN102348422B (ja)
AU (1) AU2010205447B2 (ja)
BR (1) BRPI1006831A2 (ja)
CA (1) CA2749251C (ja)
ES (1) ES2546661T3 (ja)
IL (1) IL213963A (ja)
WO (1) WO2010082139A1 (ja)

Families Citing this family (40)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9028520B2 (en) 2006-12-22 2015-05-12 The Spectranetics Corporation Tissue separating systems and methods
US8961551B2 (en) 2006-12-22 2015-02-24 The Spectranetics Corporation Retractable separating systems and methods
CA2749251C (en) * 2009-01-13 2018-07-03 Leadex Cardiac Ltd. Lead extraction methods and apparatus
WO2012131492A1 (en) * 2011-04-01 2012-10-04 Leadex Cardiac Ltd. Lead extraction methods and apparatus
EP2589348B1 (de) 2011-11-03 2017-12-06 VascoMed GmbH Vorrichtung zur Explantation von Elektrodenleitungen
US10531891B2 (en) * 2012-09-14 2020-01-14 The Spectranetics Corporation Tissue slitting methods and systems
US9883885B2 (en) 2013-03-13 2018-02-06 The Spectranetics Corporation System and method of ablative cutting and pulsed vacuum aspiration
US9283040B2 (en) 2013-03-13 2016-03-15 The Spectranetics Corporation Device and method of ablative cutting with helical tip
US9456872B2 (en) 2013-03-13 2016-10-04 The Spectranetics Corporation Laser ablation catheter
US9421035B2 (en) * 2013-03-13 2016-08-23 The Spectranetics Corporation Method for lead tip removal using a stabilization device
US10383691B2 (en) 2013-03-13 2019-08-20 The Spectranetics Corporation Last catheter with helical internal lumen
US9291663B2 (en) 2013-03-13 2016-03-22 The Spectranetics Corporation Alarm for lead insulation abnormality
US10835279B2 (en) 2013-03-14 2020-11-17 Spectranetics Llc Distal end supported tissue slitting apparatus
US9668765B2 (en) 2013-03-15 2017-06-06 The Spectranetics Corporation Retractable blade for lead removal device
US9918737B2 (en) 2013-03-15 2018-03-20 The Spectranetics Corporation Medical device for removing an implanted object
EP3341071B1 (en) 2013-03-15 2020-01-29 The Spectranetics Corporation Medical device for removing an implanted object using laser cut hypotubes
US10448999B2 (en) 2013-03-15 2019-10-22 The Spectranetics Corporation Surgical instrument for removing an implanted object
US10842532B2 (en) 2013-03-15 2020-11-24 Spectranetics Llc Medical device for removing an implanted object
EP2967634B1 (en) 2013-03-15 2019-06-05 The Spectranetics Corporation Surgical instrument for removing an implanted object
US9889294B2 (en) * 2013-08-25 2018-02-13 Talpanetics bv Extractor for removing a lead from a patient
US10207105B2 (en) 2013-08-25 2019-02-19 Talpanetics bv Extractor for removing a lead from a patient
US10118027B2 (en) 2013-11-12 2018-11-06 Medtronic, Inc. Open channel implant tools having an attachment feature and implant techniques utilizing such tools
US12053203B2 (en) 2014-03-03 2024-08-06 Spectranetics, Llc Multiple configuration surgical cutting device
EP3113701B1 (en) 2014-03-03 2020-07-22 The Spectranetics Corporation Multiple configuration surgical cutting device
US10405924B2 (en) 2014-05-30 2019-09-10 The Spectranetics Corporation System and method of ablative cutting and vacuum aspiration through primary orifice and auxiliary side port
JP3194755U (ja) * 2014-09-02 2014-12-11 嗣允 藤原 ペースメーカーリード癒着剥離用シース
US11083491B2 (en) 2014-12-09 2021-08-10 Medtronic, Inc. Extravascular implant tools utilizing a bore-in mechanism and implant techniques using such tools
US10349978B2 (en) * 2014-12-18 2019-07-16 Medtronic, Inc. Open channel implant tool with additional lumen and implant techniques utilizing such tools
USD765243S1 (en) 2015-02-20 2016-08-30 The Spectranetics Corporation Medical device handle
USD770616S1 (en) 2015-02-20 2016-11-01 The Spectranetics Corporation Medical device handle
US20170105762A1 (en) * 2015-10-15 2017-04-20 Medtronic Advanced Energy Llc Lead extraction
WO2017180465A1 (en) * 2016-04-15 2017-10-19 University Of Floriada Research Foundation, Inc. Removing electrical leads attached to the body by natural tissue growth
US10952785B2 (en) 2016-08-01 2021-03-23 Medtronic Advanced Energy, Llc Device for medical lead extraction
EP3490721B1 (en) 2016-11-14 2024-04-10 Medtronic Advanced Energy LLC Colored vitreous enamel composition for electrosurgical tool
EP3456379B1 (en) * 2017-09-15 2020-03-11 Sorin CRM SAS Explantation assembly for retrieving intracorporeal autonomous capsules
IL274764B2 (en) * 2020-05-19 2024-08-01 Xtrac O S Ltd Vibration system and device for extracting a lead of an electronic cardiac implant
CN112729995B (zh) * 2021-01-29 2023-09-22 徐州市检验检测中心 食品检验采样装置
WO2022189243A1 (en) * 2021-03-11 2022-09-15 Koninklijke Philips N.V. Systems and apparatuses for non-invasive lead extraction tool with dual-action rotational and axial movement
WO2023212619A1 (en) * 2022-04-27 2023-11-02 Medtronic, Inc. Material removal device for lead extraction preparation
KR102572259B1 (ko) * 2023-03-02 2023-08-31 고무생 홀딩 컨트롤러

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3763864A (en) * 1971-10-29 1973-10-09 G Dremann Powered resectoscope
US4176662A (en) * 1977-06-17 1979-12-04 The United States Of America As Represented By The Administrator Of The National Aeronautics And Space Administration Apparatus for endoscopic examination
US4429720A (en) * 1982-09-23 1984-02-07 Beck Richard D Apparatus for seeking out and repairing leaks in pipes
US4576162A (en) * 1983-03-30 1986-03-18 Mccorkle Charles E Apparatus and method for separation of scar tissue in venous pathway
JPS63255168A (ja) 1987-04-13 1988-10-21 株式会社ブリヂストン 管外走行装置
US4848168A (en) * 1987-04-13 1989-07-18 Bridgestone Corporation Traveling device moving along elongated member
US5013310A (en) * 1988-11-09 1991-05-07 Cook Pacemaker Corporation Method and apparatus for removing an implanted pacemaker lead
US5398670A (en) * 1993-08-31 1995-03-21 Ethicon, Inc. Lumen traversing device
US5651781A (en) * 1995-04-20 1997-07-29 Grace-Wells Technology Partners No. 1, L.P. Surgical cutting instrument
US6764441B2 (en) * 2001-09-17 2004-07-20 Case Western Reserve University Peristaltically self-propelled endoscopic device
WO2005084563A1 (en) * 2004-02-27 2005-09-15 Cook Vascular Incorporated Device for removing an elongated structure implanted in biological tissue
US20060184063A1 (en) * 2005-02-15 2006-08-17 Miller Michael E Single motor handheld biopsy device
US20060253179A1 (en) * 2005-04-15 2006-11-09 Cook Vascular Incorporated Tip for lead extraction device
CN103272325B (zh) * 2005-08-11 2016-04-06 泰克尼恩研究和发展基金有限公司 用于在通道内运动的顶端推进装置
US9028520B2 (en) * 2006-12-22 2015-05-12 The Spectranetics Corporation Tissue separating systems and methods
EP1990012B1 (en) * 2007-05-09 2010-06-30 Jaak Ph. Janssens A medical tool arrangement
US20090030436A1 (en) * 2007-07-27 2009-01-29 Charles Steven T Hydraulic acuation for microsurgical instruments
US8313493B2 (en) * 2008-07-10 2012-11-20 Cook Medical Technologies Llc Hydraulic guidewire advancement system
CA2749251C (en) * 2009-01-13 2018-07-03 Leadex Cardiac Ltd. Lead extraction methods and apparatus

Also Published As

Publication number Publication date
US20100198229A1 (en) 2010-08-05
US20160022302A1 (en) 2016-01-28
US9301773B2 (en) 2016-04-05
US20160374721A1 (en) 2016-12-29
IL213963A0 (en) 2011-08-31
EP2384153A1 (en) 2011-11-09
CN102348422A (zh) 2012-02-08
JP2014237010A (ja) 2014-12-18
CA2749251C (en) 2018-07-03
JP2014221411A (ja) 2014-11-27
JP5806371B2 (ja) 2015-11-10
WO2010082139A1 (en) 2010-07-22
CN102348422B (zh) 2015-11-25
BRPI1006831A2 (pt) 2016-04-12
AU2010205447A1 (en) 2011-07-28
JP2012515011A (ja) 2012-07-05
IL213963A (en) 2015-04-30
ES2546661T3 (es) 2015-09-25
AU2010205447B2 (en) 2015-07-30
EP2384153B1 (en) 2015-06-03
CA2749251A1 (en) 2010-07-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5806371B2 (ja) リード線を抜去する方法および装置
JP6292487B2 (ja) 電極を組織に位置決めするためのデバイス
US10398470B2 (en) Lead extraction methods and apparatus
WO2012106422A2 (en) Systems for implanting and using a conduit within a tissue wall
JP5912198B2 (ja) 心内膜装置の送り込みシステム、及び心室の有効容積を減じるシステム
CA2938371A1 (en) Apparatus using branched balloon for treating pulmonary arterial hypertension
WO2014083559A1 (en) Vascular occluding device and methods of use
WO2024180959A1 (ja) 医療デバイスと医療デバイス包装体と医療デバイスの使用方法および医療デバイスの製造方法
US10251768B2 (en) Intragastric balloon retrieval systems and related methods
WO2011146085A1 (en) Rapid response balloon catheter

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130110

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130110

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131210

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131213

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20140305

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20140312

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140603

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140624

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140724

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5587910

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees