JP5586001B2 - ナノリボン及びその製造方法、ナノリボンを用いたfet及びその製造方法、ナノリボンを用いた塩基配列決定方法およびその装置 - Google Patents

ナノリボン及びその製造方法、ナノリボンを用いたfet及びその製造方法、ナノリボンを用いた塩基配列決定方法およびその装置 Download PDF

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本発明はナノリボンとその製造方法、ナノリボンを用いたFETとその製造方法、またナノリボンを用いて分子、特に核酸を解析するための方法及び装置に関する。本発明のナノリボンは、特に、グラフェン等の単一層、二重層あるいは数層の層状体あるいは複数層材料でできている。また、本発明のナノリボンを用いた方法及び装置はとりわけ、ナノチャネル(nanofluidic channel)中でDNAあるいはRNA分子を引き伸ばして駆動し、制御された態様でこのようなDNAあるいはRNA分子をナノリボンの活性領域と相互作用させることで、塩基毎にリアルタイムで直接的に配列決定を行う。遺伝子配列情報は、ヌクレオチド塩基とナノリボンの縁との間での個々の塩基毎の塩基固有の相互作用を検出することによって得られる。核酸分子がナノリボンの縁を通り過ぎるときにこの相互作用が起こる。
デオキシリボ核酸(DNA)に例をとって説明すれば、生物体の遺伝子は4種類の有機塩基が二重螺旋構造に沿って対になって配置されているDNAによって構成されている。ここで、4種類の塩基とはアデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)及びチミン(T)である。具体的な遺伝子情報を得るためには、この構造に沿った塩基対の特定の順序を判定することが必須である。
Sanger DNA配列決定技術は30年間程にわたって配列決定産業の主力であった。今日においても、Sanger DNA配列決定法は配列決定のための、高信頼性かつ高精度の方法であり、1000塩基対以上の長さで99.999%までの塩基対を読み取ることができる。しかしながら、Sanger配列決定法はDNA中の塩基G、C、A及びTを読み取るために化学的な方法に依拠しており、個々人の遺伝子情報を読み取るという目的には、本技術の多大な改良にもかかわらず依然としてスピードが遅くまた費用のかかる方法である。本方法では一人の人間の遺伝子配列の決定には約1,000万〜2,500万米ドル、細菌の遺伝子配列の決定でも約2万〜5万米ドルを要する。
たとえば非特許文献1で解説されているように、ここ数年間、費用低減と配列決定スピードの向上を狙って、DNA配列決定のための別のいくつかの方法が開発されてきた。これらの開発結果により、配列決定コストの著しい低減、またそれと同時にDNA配列決定スピードの向上がもたらされた。しかし、これらの新規な配列決定技術は、これまでのデータと比較してもまたお互いに比較しても、多様な読み取り長、多様な誤り率及び多様な誤りプロファイルを呈する(非特許文献2を参照のこと)。このことはこれらの技術の応用に大きな影響を与える。
新しいDNA配列決定技術の開発に対する強い要求があり、ナノ細孔(nanopore)配列決定技術のような新たな技術の開発がなされてきた。ナノ細孔配列決定技術が基づいている原理は、単鎖DNA(single−stranded DNA, ssDNA)分子は電気泳動によって駆動されて、ナノスケールの細孔(1.5〜5nm)を、厳密に直列の順番で通り抜けることである(非特許文献3を参照のこと)。イオン電流遮断(ionic current blockage)、横方向トンネル電流(transverse tunneling current)、キャパシタンスなどの電気信号の変化を記録して、DNA配列を識別する。しかしながら、この技術には、ナノ細孔を通過している間のDNAの速度と方向の制御、細孔中でのナノ粒子の捕捉が起こりえること、電気信号中の大きな雑音、埋め込まれかつ正確に整列された導電性があり強固なプローブ対を持つ適切なナノ細孔を作成することなどの大きな課題が残されている。
具体的には、特許文献1として挙げた米国公開特許2006/024497には、単層カーボン・ナノチューブ(single−walled carbon nanotube, SWCNT)のような、直径が0.7nm未満の個別のナノワイヤやナノチューブを使用することで製造されるナノトランジスタに基づく単一分子配列決定方法が開示されている。この方法では、DNA分子とSWCNTの間の電荷移動に従って、塩基によって異なる電流が測定される。単一塩基分解能を得るため、この方法ではナノワイヤやナノチューブの直径は0.7nm未満である必要がある。この方法における重大な困難性は、このようなナノワイヤ/ナノチューブ・ナノトランジスタの作り方に根差している。カーボン・ナノチューブもそれ以外のナノワイヤ/ナノチューブも、多様なサイズ及び構造を持つものとして供給され、またこれらの電気的性質はカイラリティ(chirality)及び直径に依存する。現在のところ、たとえば単一のタイプのカーボン・ナノチューブなどのナノ構造を製造して、ここで問題としているDNA配列決定装置に必要な素子プロセスのために個々のナノワイヤ/ナノチューブを簡単に位置決めすることは不可能である。従って、安価で高速のDNA配列決定のための改良されたシステム及び実現可能な方法が望まれる。
本発明の課題は、配列決定に関する上述した従来技術を改良する新規な方法及び装置を提供することにある。更に詳細には、本発明の課題は、DNAなどの配列決定を、高速に、また配列長の制限なしでかつ簡単な構成で実現することにある。本発明の課題はまたこのような配列決定に使用されるナノリボン及びナノFET並びにその製造方法を提供することにある。
本発明の一側面による配列決定用検出器においては、その検出機構はナノリボンの活性領域との塩基固有の相互作用に基づく。このようなナノリボンは電界効果ナノトランジスタ(ナノFET)(field−effect nano−transistor (NanoFET))構造に組み込まれてもよい。たとえば、ナノFETのチャネルコンダクタンスは、当該ナノFETが単鎖DNA上の単一の塩基と相互作用している際に変化する。この変化は更にゲート電極電界によって変調することができる。ナノ構造ベースのバイオセンサはDNA分子中の塩基ミスマッチを検出できることが実験的に示されている(非特許文献4を参照のこと)。この結果は、ナノトランジスタを使用して塩基固有の相互作用を検出することにより、DNAの配列決定を行うことができる可能性を示唆している。更に、グラフェン(graphene)との塩基固有の相互作用が理論的に示されている(非特許文献5を参照のこと)。
この配列決定用検出器には、単層、二層、数層(3〜10層)あるいは多層(10層よりも多い)の材料で作られた電気的あるいは光学的検出器としてのナノリボンあるいは電界効果トランジスタ(FET)とナノ流体系が設けられる。グラフェン(厚さが0.335nm程度)のナノリボンのような単層、二層、数層あるいは多層の層状材料をナノリボンあるいはナノFETの活性部材として使用することが本発明の重要な事項であり、これにより個々の塩基に対応する分解能が達成される。塩基固有の相互作用は、活性材料シートの原子面で起こるのではなく、単層、二層、数層あるいは多層の層状材料である、たとえばグラフェン・シートなどの活性材料シートの断面がナノリボンの表面に現れている部分(本願では、ナノリボンの表面に現れる、絶縁材料に挟み込まれたこの活性材料シート断面を「ナノリボンの活性領域」と称する)で起こる。
本発明の他の側面によれば、単一または複数の層である、たとえばグラフェンであってよい材料を絶縁体で挟み込んだ構造のナノリボン及びその製造方法が与えられる。ここで、単一または複数の層の材料は、厚さが0.1nmから10nmの範囲の断面として(つまり、ナノリボンの活性領域として)ナノリボンの表面に現れている。
本発明の他の側面によれば、このようなナノリボンの縁を活性材料として使用するナノFETの簡単な製造方法が与えられる。
信頼性の高い検出は、ナノチャネル中でのDNAの運動およびナノリボンの縁あるいはナノFETの活性材料とこのDNAとの相互作用を精密に制御することにかかっている。本発明の更に他の側面によれば、このような運動の動力学的な制御はプログラム可能で互いに垂直な電界を使用することによって達成される。このような電界はたとえば、それぞれの貯留部に設けられた電極間にかけられた電気泳動電界及びゲート電極とその下あるいはナノチャネルにある電極との間にかけられた保持電界である。
本発明の更に他の側面によれば、電気泳動電界は単鎖DNA(もちろん、他の核酸についても同様)を直線状に伸ばして駆動する。適切な極性の保持電界は負に帯電した燐酸鎖をナノリボンの活性領域から離間させ、また、塩基識別のため、そのヌクレオチドがナノリボンの活性領域に近接して相互作用するように向けることができる。保持電界はまた測定中に単鎖DNAが漂流していかないようにする。従って、ナノチャネル中の運動の動力学はこれらの電界の印加時間と振幅によって精密に制御される。
本発明の更に他の側面によれば、ナノチャネルの側壁間の反発電界を使用して、負に帯電した単鎖DNAをナノチャネルの壁から排斥する。
単鎖DNA分子をナノチャネルを通って移動させると、たとえばソース電極とドレイン電極の間の電流を測定できるように、保持パルス電界の下に、この分子はナノリボンあるいはナノFETの活性材料の縁に一塩基ずつ接触する(図3中に示すナノFETなどではナノリボンの表面が絶縁層などで覆われているため、このような場合は厳密に言えば塩基はナノリボンの活性領域に直接接触していない。しかし、検出可能な相互作用を起こす程度まで接近することまで含めて本願では「接触する」と称する)。ソース電極とドレイン電極の間のこの電流は、活性材料との塩基固有の相互作用により、塩基毎に異なる。更に、繰り返し測定と比較のため、ナノリボンあるいはナノFETアレイを並列あるいは直接に簡単に集積することができる。原理的には、この配列決定方法は読み取り長に制限がなく、また資料の準備が単純で高速に配列決定できるというような卓越した利点を持っている。
本発明によれば、核酸塩基配列決定を高速かつ配列長に制限なく行うことができる。また、そのような配列決定に使用できるナノリボン及びナノFETを容易に作成することができる。
本発明により、グラフェン・ナノリボンを加工する方法及びそのようなナノリボンの構造を説明する図である。 ニッケル表面上のグラフェンのAFM(atomic force microscope)像(a)及びオージェ(Auger)電子スペクトル(b)である。 ナノリボンを用いてナノFETを製造する方法の例を示す図であり、(a)グラフェンを基板上に転送し、(b)ソース電極及びドレイン電極をパターン形成し、(c)絶縁層を設け、(d)ゲート電極をパターン形成する、ステップを示している。 ナノ流体系をナノFETアレイに集積した、本発明によるナノFET DNA配列決定装置の例を示す図である。 ナノFETをナノ流体系の上に作成した、本発明による他のナノFET DNA配列決定装置を示す図である。 ナノ流体系のナノチャネルがナノFETに組み込まれた、本発明による他のナノFET DNA配列決定装置を示す図。 光学技術を使用してナノリボン構造との塩基固有の相互作用を検出する、本発明による他のナノFET DNA配列決定装置を示す図。 光学技術を使用してナノリボン構造との塩基固有の相互作用を検出する、本発明による他のナノFET DNA配列決定装置を示す図であって、ここにおいて、2端子電極へのバイアスにより光信号を増大させることができる。 光学技術を使用してナノリボン構造との塩基固有の相互作用を検出する、本発明による他のナノFET DNA配列決定装置を示す図であって、ここにおいて、ソース、ドレイン、ゲート電極へのバイアスにより光信号を増大させることができる。 DNAの駆動及び移動動力学のためのプログラム可能で相互に垂直な電界の同期と協調及び相互作用検出、並びにサンドイッチ構造の活性領域との塩基固有の交互作用の検出によるDNA配列同定を説明する図である。
上述した本発明の概要及び以下に述べる実施形態の詳細な説明は、添付の図面を参照することによって更によく理解される。本発明を説明するという目的のため、以下の説明及び図面においては、現在のところ好ましいものであると考えられるものを提示した。しかしながら、本発明はここで開示された特定の方法、構成、装置及びその厳密な配列などに限定されるものではないことを理解しなければならない。更に、これらの図面は必ずしも一定の縮尺で作図されていないことを注意しておく。
本発明は核酸(DNAあるいはRNA)の配列決定を単一の分子上で行うための装置及び方法に関するものである。更に特定的には、本発明はDNA分子あるいはRNA分子を塩基毎に直接読み取ることによって遺伝子配列情報を得ることに関する。以下の説明及び図面においては、説明をわかりやすくするため、往々にして本発明にかかわる技術や機構をひとつだけ使うものとした記述がなされている。しかしながら、明示がない限り、技法を繰り返し使用することや機構を複数個用いることが可能でありまた好ましい場合があることに注意しなければならない。
以下では、単一分子のDNAあるいはRNAの配列決定を行うための装置及び方法が説明される。そのような装置は分析センサ用のナノリボンあるいはナノFET、個別DNAあるいはRNA分子の直線化と駆動のためのナノ流体機構、及びDNAあるいはRNA移動動力学の制御のためのプログラム可能な勾配電界を有している。
ヌクレオチドのサイズ及び引き伸ばされあるいは引き伸ばされていないDNA分子中のヌクレオチドの分離を考慮して、本発明のナノリボンは、単層、二層、数層(3〜10層)、あるいは多層(10層よりも多くの層)材料を使用して作成される。層の材料は、これに限定されるものではないが、たとえばグラファイト、超格子MoS、NbSe、BiSrCaCu、窒化ホウ素、ジカルコゲニド(dichalcogenides)、トリカルコゲニド(trichalcogenides)、テトラカルコゲニド(tetrachalcogenides)材料などであり、ここで層状材料の厚さは0.1nm〜10nmの範囲、特にほぼ0.1nm〜2nmの範囲、更に好ましくはほぼ0.1nm〜1nmの範囲である。好ましくは、層状材料は単層グラフェン、二重層グラフェン、あるいは数層(3〜10層)グラフェンである。sp結合された炭素原子の2次元の蜂の巣状格子であるグラフェンは理論上の厚さが約0.335nmの単層グラファイトである。更に、本発明では、単層、二層、数層あるいは多層の層状材料を含むナノリボンを作成する新規で単純な方法、及びそのようなナノリボンを用いたナノFETの構造が提供される。
図1において、機械的な剥離(mechanical exfoliation)、酸化グラフェン、化学気相成長(CVD)などの各種の方法によって合成された、修飾されたあるいは修飾なしのグラフェン・シート2をSiOのような絶縁基板3上に転写し(transfer)、次にポリマのような他の絶縁層1によって被覆する。実質的には、これらの絶縁層の厚さには制限がない。より厚くなった複数層構成のこのようなサンドイッチ構造を扱うのは比較的容易であることをここに注意しておく。このサンドイッチ構造は、リソグラフィー、収束イオンビーム、反応性イオンエッチング、プラズマエッチングなどの各種の技術により、グラフェン・シート2の表面にほぼ垂直な方向などに切断した形状であるリボンに加工される。このようにして作成されたナノリボンは、中央にグラフェン・シート2のごく薄い断面が現れ、この断面の両側に絶縁体でできた部分が存在する形状になっている。このリボンの幅には制限がないことを注意しておく。このリボンの幅は100nmから2mmの広い範囲であり、従って、リボンを取り扱いまた位置決めするのは簡単である。このようなサンドイッチ構造により、ナノリボン活性領域は長いDNAストランドの配列決定を高い信頼性をもって行うことができるようになる。もちろん、グラフェン・シートの代わりに上に例示した、あるいはそれ以外の材料の層を使用してもよい。
図2は、CVD技術を使用してNi表面に成長させたグラフェンのAFM像(a)及びオージェ電子スペクトル(b)を示す。なお、図2(b)中でオージェ電子スペクトルが2本図示されているのは、サンプル上の異なる2つの箇所で測定を行った結果を示しているからである。
この技術を使用すれば、Ni層をエッチングすることにより非常に大きな自立構造のグラフェンを簡単に得て、それをSiOのような任意の種類の基板上に転写することができる。転写先の基板は、グラフェンがこうむる可能性のある欠陥を低減するため、原子レベルで平坦な基板が好ましい。
図3に、ナノリボンを使用して電界効果トランジスタを製造する基本的なステップの例を示す。この製造ステップは、(a)ナノリボンを基板4の上に転写すること、(b)ソース電極5とドレイン電極6をパターン形成すること、(c)絶縁層7を作成すること、及び(d)ゲート電極8をパターン形成すること、を含む。
本発明の配列決定のメカニズムは、グラフェンのような単層、二層、数層あるいは多層の層状材料の原子面ではなく、そのようなナノリボンの端とヌクレオチド塩基との間の塩基固有の相互作用にある。DNA分子に沿った電荷移動は酸化あるいは還元化学反応を促進することが観察された(非特許文献6を参照のこと)。この現象は、DNA塩基とグラフェンのような他の材料との間で電荷転送が起こりえることを暗示している。ナノ構造ベースのバイオセンサはDNA分子中の塩基ミスマッチを検出することできることが実験的に示されている(非特許文献4を参照のこと)。この結果は、ナノトランジスタを使用してコンダクタンス変化を検出することで、DNA配列決定を電気的に行えることを示唆している。更に、グラフェンとのヌクレオチド塩基固有の相互作用は理論的に示されていた(非特許文献5を参照のこと)。従って、ナノチャネル中でナノリボンと相互作用している夫々のヌクレオチド塩基についての電気信号あるいは光学的信号の差異を検出することにより、核酸分子中の配列を決定することができる。
[実施例1]
図4に本発明の第1の実施例の単一分子配列決定装置を示す。本実施例は、ナノFET及びナノ流体系を含む。ナノFETは基板404、ゲート電極408、誘電体層407、サンドイッチ状のナノリボン活性領域などのナノリボン構造401、402、403、ソース電極405、ドレイン電極406、及び個々のナノFETと平坦化層(planarization layer)とを分離するための絶縁層416を含む。これらのナノFETの構成要素のための機能材料には幅も厚みも制限がないことに注意されたい。この段階で、ナノリボンの幅は、もし必要なら各種の技法により狭くすることができ、またナノリボンの活性領域の状態は、O及び水素のプラズマ、NHあるいは他の化学物質などの各種の技法により、特定の特性を持つべく再構成あるいは修飾することができる。ナノ流体系は、個々の単鎖DNA(ssDNA)分子を装填し、直線化し、給送するため、絶縁層410、貯留部412、ナノチャネル411、電気泳動電極413、414を含む。ナノチャネル411の幅は2nmから500nmの範囲であり、深さには制限がない。ナノチャネル411はssDNA415を装填し、引き伸ばし(つまり、直線化し)、給送するという機能を実現するのに適切な絶縁材料からできている。導電性の電極409はナノチャネル411及びナノFET上に整列されている。電極409とゲート電極408にプログラマブルなバイアスを印加することにより、保持電界が生成される。適切な極性、振幅、継続時間を与えることにより、プログラマブルな電気泳動電界及び保持電界がナノチャネル411中でのssDNAの運動動力学を精密に制御する。
DNAは負に帯電した燐酸基のチェインを持っているので、ssDNAは電気泳動電界の影響下でアノードへ向かって移動する。ssDNAの歩進の距離は電気泳動パルスの継続時間と振幅によって制御される。適切な大きさと極性を持つ保持電界は、ssDNA分子を、塩基検出のために望まれるごとく、当該ssDNAのヌクレオチドがナノFETを向き、またその負に帯電した燐酸基がナノFETから遠くのほうを向いた状態で保持することができる。保持電界はまた検出中にDNA分子が漂流するのを防止することができる。ナノFETが個々の塩基を検出するのに十分な時間と安定性を与えるべく、これら両電界は給送及び検出を推進するために適切にプログラムされる。本発明の好ましい実施に当たって、これら2つの電界の動作及び相互作用と検出のプロセスは同期され、きわめて高速の配列決定を達成するために調整されている。ssDNA分子をナノチャネルを通って移動させるとき、この分子が、保持パルス電界により1回に1分子ずつグラフェン・ナノリボンの活性領域に接触して、ソース電極とドレイン電極の間の電流を測定できるようにする。この電流は、ナノリボンの活性領域との塩基固有の相互作用によって、各種の塩基の間で変化する。更に、繰り返し測定及び比較を行うために、複数のグラフェン・ナノリボン・ナノトランジスタ・アレイは並列及びまたは直列の態様で、ナノ流体系に容易に集積できる。
[実施例2]
図5は、本発明の配列決定装置の別実施例を示す。図5の実施例においては、ナノFETは基板504上に形成されたナノ流体系の上に集積されている。ナノ流体系は、個々のssDNA515の分子を装填し、直線化し、給送するための絶縁層510、貯留部512、ナノチャネル511及び電気泳動電極513、514を含む。DNA塩基とナノリボンの縁との有効な相互作用を達成するため、ナノチャネル511の深さは20nm未満が好ましい。ナノFETはゲート電極508、誘電体層507、アクティブなナノリボン構造、すなわちナノリボン501、502、503、ソース電極505及びドレイン電極506を有する。導電性の電極509はこれらのナノチャネル及びナノFETの直下に整列されている。電極509とゲート電極508にプログラマブルなバイアスを印加することによって、保持電界が生成される。電気泳動電極513と514の間にバイアスを印加することによって、電気泳動電界が生成される。なお、分離、封入、その他のための要素は本実施例では省略されていることに注意されたい。
[実施例3]
図6は、本発明の配列決定装置の更に別の実施例を示す。図6に示すように、ナノチャネル611はその全体が、あるいは一部がナノFETを貫通するように作成されてもよい。ナノFETはサンドイッチ状のナノリボン構造であるナノリボン構造601、602、603、基板604、ソース電極605、ドレイン電極606、誘電体層607、ゲート電極608、及び個々のナノFETを分離するための絶縁層616を有している。ナノ流体系は貯留部612、ナノチャネル611、及び電気泳動電極613、614を有する。絶縁層610はナノチャネル611の上にあり、更にその上には導電性の電極609が設けられている。電極613と電極614の間、また導電性の電極609とゲート電極608の間には傾斜電界が生成される。これらの傾斜電界はssDNAの運動の動力学及びナノFETとの相互作用を制御するために使用される。本構成では、DNA塩基とナノリボン活性領域との相互作用の領域は大きく、従って塩基の向きが検出信号に与える影響は除去される。
[実施例4]
図7には、エネルギー移動分光法(energy transfer spectroscopy)、吸収(absorption)、発光分光法(light−emission spectroscopy)などの光学技術を使用した光学検出システムにより、サンドイッチ式のナノリボン構造701、702、703の縁との塩基固有の相互作用を検出する配列決定装置が与えられる。本配列決定装置は基板704の上に作られる。サンドイッチ式のナノリボン構造はナノ流体系上に統合される。ナノ流体系は、個々の単鎖DNA711の分子を装填し、直線化し、給送するため、絶縁層706、貯留部707、ナノチャネル708、電気泳動電極709、710を有している。DNA塩基とナノリボンの縁との効率的な相互作用を得て、それが光学検出システム713によって検出されるようにするため、ナノチャネルの深さは20nm未満であることが好ましい。導電性の電極705はナノチャネル及びナノリボンの下に整列させられている。電極705及び電極712へプログラマブルなバイアスを印加することにより、保持電界が生成される。電気泳動電界は電極709と710の間にバイアスを印加することによって生成される。
[実施例5]
図8に示されるような更に他の実施例では、光信号は、バイアスを電極814と電極815の間にかけることによる電気刺激により、増大させることができる。サンドイッチ型のナノリボン構造はナノチャネル上に統合されている。ナノ流体系は、個々のssDNA811の分子を装填し、直線化し、給送するために、絶縁層805、貯留部807、ナノチャネル808、及び電気泳動電極809、810を有する。DNA塩基とナノリボンの活性領域との効率的な相互作用を得て、それが光検出システム813で検出されるようにするため、ナノチャネルの深さは20nm未満であることが好ましい。導電性の電極805はナノチャネル及びナノFETの直下に整列させられる。プログラマブルなバイアスを電極805及び電極812に与えることにより、保持電界が生成される。電気泳動電界は、バイアスを電気泳動電極713と714の間に印加することによって生成される。なお、このような刺激としては、上のような電界以外に、磁界などの他の刺激であってもよい。
[実施例6]
図9に示されるような更に他の実施例では、光信号は、バイアスをソース電極914とドレイン電極915の間に印加し、更にゲート電極912を介してゲート電界で変調することで増幅することができる。本配列解析装置は基板904の上に作成される。ナノFETはナノ流体系の上に統合される。ナノFETはサンドイッチ式のナノリボン構造901、902、903、ソース電極914、ドレイン電極915、絶縁層915、ゲート電極912を含む。ナノ流体系は、個々のssDNA911の分子を装填し、直線化し、給送するために、絶縁層906、貯留部907、ナノチャネル908、電気泳動電極909、910を含む。DNA塩基とナノリボンの活性領域との効率的な相互作用を得て、それが光検出システム913で検出されるようにするため、ナノチャネルの深さは20nm未満であることが好ましい。導電性電極905はナノチャネル及びナノリボンの直下に整列させられている。プログラマブルなバイアスを電極905及び電極912に印加することによって、保持電界が生成される。バイアスを電気泳動電極909と910の間に印加することによって、電気泳動電界が生成される。
実施例のある側面では、ナノチャネルの両側壁の間の反発電界を使って、負に帯電したssDNAをナノチャネルの側壁から排斥する。ナノチャネルは直線状、S字状、枝分かれ状、その他の任意の形状とすることができる。実施例のある側面では、信号検出の便宜を図るため、使用材料は透明なものを使用する。
協調動作プロセスを達成するため、上述した配列決定装置における塩基検出プロセスは、図10に示すように、プログラムされた電気泳動電界及び保持電界の動作と同期している。図10には、それぞれ電気泳動電界と保持電界を生成するための電気泳動パルスと保持パルス、更に塩基とナノリボン活性領域の間の相互作用を検出するタイミングである相互作用検出タイミング信号、塩基固有相互作用検出結果が、時間軸を一致させて図示されている。また、塩基固有相互作用検出結果上には個々の塩基の同定結果(A、G、C、T)も示してある。
図10において、電気泳動パルスのタイミングE1、E2、・・・、EnでDNAを1塩基分歩進させ、その後、電気泳動パルスと相補的な保持パルスのタイミングH1、H2、・・・、Hnでは歩進したDNAが漂流、つまりそれ以上動かないように保持する。このようにして歩進されたDNAが保持されている間に、DNA上の塩基とナノリボン活性領域の間の塩基固有の相互作用をタイミングD1、D2、・・・、Dnにおいて検出する。この検出は具体的には検出出力(実施例1〜実施例3ではナノFETのソース電流あるいはドレイン電流、実施例4〜実施例6では光学検出システムの出力)を図示しない回路などで測定することにより行われる。コンピュータ化されたシステム制御及びデータ取り込みを使うことで、既知のDNA分子のヌクレオチドを参照することにより、4種の異なるDNA塩基の各々についての相互作用信号の特徴プロファイルを、検出技術の全てのあるいは任意の組み合わせによって求めることができる。これらの特徴信号プロファイルを使って、DNA塩基配列を同定することができる。
塩基同定性能の最適化を達成するため、これまで説明してきたようなサンドイッチ状のナノ構造に基づく検出器を複数個、ナノ流体系と直列及び/または並列に統合し、これにより、測定結果の相互比較と訂正による精度の向上を達成することができる。
なお、上述の実施例はDNAの配列決定についてのものであるが、本発明は他の種類の核酸の配列決定も包含することは言うまでもない。
以上、現在のところ好適であると考えられる本発明の実施例を開示し説明したが、当業者にとっては、特許請求の範囲で定義される本発明の範囲から外れることなく多様な変更及び修正が可能であることは明らかであろう。
本発明は、DNA分子などの配列決定をきわめて高速に、しかも長さの制限なしにかつ簡単な構成で実現できるので、産業上の広い分野で利用性が大である。
米国公開特許2006/0246497
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1 絶縁層
2 グラフェン・シート
3 絶縁基板
4 基板
5 ソース電極
6 ドレイン電極
7 絶縁層
8 ゲート電極
401、402、403、501、502、503、601、602、603、701、702、703、801、802、803、901、902、903 ナノリボン構造
404、504、604、704、804、904 基板
405、505、605、914 ソース電極
406、506、606、915 ドレイン電極
407、507、607、916 誘電体層
408、508、608、912 ゲート電極
409、509、609、705、712、805、812、814、815、905 電極
410、416、510、610、616、706、806、906 絶縁層
411、511、611、708、808、908 ナノチャネル
412、512、612、707、807、907 貯留部
413、414、513、514、613、614、709、710、809、810、909、910 電気泳動電極
415、515、615、711、811、911 ssDNA
713、813、913 光学検出システム

Claims (27)

  1. 第1の部分と、
    絶縁性を有し、前記第1の部分を間に挟みこむ第2の部分及び第3の部分と
    を有するナノリボンであって、
    前記第1の部分は単一または複数の層であり、前記単一または複数の層の断面は、前記ナノリボンの表面上に、0.1nmから10nmの範囲の幅で当該表面の一部として現れるとともに、
    前記第1の部分は黒鉛、超格子MoS 、NbSe 、Bi Sr CaCu 、窒化ホウ素、ジカルコゲニド、トリカルコゲニド及びテトラカルコゲニドからなる群から選択された層状または多層材料である
    ナノリボン
  2. 前記第1の部分は1〜10層の前記層状または多層材料のシートである、請求項1記載のナノリボン。
  3. 前記第1の部分は1〜10層のグラフェン・シートである、請求項2記載のナノリボン。
  4. 前記ナノリボンの幅は100nmから2mmの範囲にある、請求項1から請求項3のいずれかに記載のナノリボン。
  5. 以下の(a)から(d)のステップを設けたナノリボン製造方法。
    (a) 断面の幅が0.1nmから10nmの範囲にあり、黒鉛、超格子MoS 、NbSe 、Bi Sr CaCu 、窒化ホウ素、ジカルコゲニド、トリカルコゲニド、テトラカルコゲニドから成る群から選択される材料のシートを準備する。
    (b) 前記シートを第1の絶縁層に配置する。
    (c) 前記シートを第2の絶縁層で覆う。
    (d) 前記第1の絶縁層、前記シート及び前記第2の絶縁層を有するナノリボンであって、表面には前記第1の絶縁層及び前記第2の絶縁層の断面で挟まれた前記シートの断面が現れているナノリボンを得る。
  6. 前記シートは1層から10層のグラフェン・シートである、請求項5記載のナノリボン製造方法。
  7. 前記ナノリボンの幅は100mから2mmの範囲にある、請求項5または6に記載のナノリボン製造方法。
  8. 基板上に設けられた請求項1から請求項4のいずれかに記載のナノリボンと、
    前記ナノリボンの一端に接触するソース電極と、
    前記ナノリボンの他端に接触するドレイン電極と、
    前記ナノリボンを覆う誘電体層と、
    前記誘電体層に設置されたゲート電極と
    を設けたナノFET。
  9. 前記(a)から(e)のステップを設けたナノFET製造方法。
    (a) 請求項1から請求項4のいずれかのナノリボンを用意する。
    (b) 前記ナノリボンを基板に転写する。
    (c) 前記ナノリボンのそれぞれの端部に接触するようにソース電極及びドレイン電極をパターン形成する。
    (d) 前記ナノリボンを覆う誘電体層を設ける。
    (e) 前記誘電体層にゲート電極をパターン形成する。
  10. 請求項1から請求項4のいずれかに記載のナノリボンを有しており核酸の個別の塩基を同定する検出信号を提供するナノ流体系を設けた核酸配列決定装置であって、
    前記検出信号は、前記ナノ流体系中で前記核酸が前記ナノリボンの表面上に現れる前記断面を横切って移動して前記断面と相互作用することによって発生する信号である
    核酸配列決定装置。
  11. 前記ナノ流体系は以下の(b−1)及び(b−2)を含む、請求項10記載の装置。
    (b−1) 前記核酸が通って移動するナノチャネル。
    (b−2) 前記核酸を引き伸ばして駆動し、もって前記核酸を前記ナノリボンの表面上に現れている前記断面を横切って移動させる電界を印加する手段。
  12. 前記引き伸ばして駆動する電界は前記核酸をステップ状に移動させ、もって1ステップにつき前記核酸の1つの塩基の長さ分だけ前記核酸を移動させる、請求項11記載の装置。
  13. 前記ナノチャネルを通って移動する前記核酸に保持電界を印加して、前記核酸の前記塩基が前記ナノリボン上に現れている前記断面に近接した状態で前記核酸を保持する手段を更に設けた、請求項11または請求項12記載の装置。
  14. 前記保持電界は前記引き伸ばして駆動する電界と相補的である、請求項13記載の装置。
  15. それぞれ前記ナノリボンの一端に接触してナノFETを形成するソース電極及びドレイン電極を更に設け、前記検出信号が前記ソース電極と前記ドレイン電極の間の電流として得られる、請求項10から請求項14のいずれかひとつに記載の装置。
  16. 前記ナノリボンの表面上に現れる前記断面の上方に光学検出システムを更に設けて前記検出信号を得る、請求項10から請求項14のいずれかひとつに記載の装置。
  17. 前記ナノリボンに刺激を印加して前記検出信号を増大させる手段を更に設けた、請求項16記載の装置。
  18. 前記刺激は電界または磁界である、請求項17記載の装置。
  19. 以下の(a)から(c)のステップを設けた核酸配列決定方法。
    (a) その中を核酸を通して駆動させるナノ流体系を設ける。
    (b) 前記ナノ流体系に請求項1から請求項4のいずれかに記載のナノリボンを設ける。
    (c) 前記核酸を前記ナノ流体系を通って移動させ、前記核酸をして前記ナノリボンの表面上に現れている前記断面を横切って移動して前記断面と相互作用せしめ、もって前記核酸の個々の塩基を同定する検出信号を生成させる。
  20. 前記駆動するステップは、前記核酸を引き伸ばして駆動しもって前記核酸をして前記ナノリボンの表面上の前記断面を横切り前記断面と相互作用せしめる電界を印加するステップを含む、請求項19記載の方法。
  21. 前記引き延ばして駆動する電界は前記核酸をステップ状に移動させ、もって1ステップにつき前記核酸の1つの塩基の長さ分だけ前記核酸を移動させる、請求項20記載の方法。
  22. 前記ナノ流体系を通って移動する前記核酸に保持電界を印加して、前記核酸の前記塩基が前記ナノリボン上に現れている前記断面に近接した状態で前記核酸を保持するステップを更に含む、請求項20または請求項21記載の方法。
  23. 前記保持電界は前記引き伸ばして駆動する電界と相補的である、請求項22記載の方法。
  24. それぞれ前記ナノリボンの一端に接触してナノFETを形成するソース電極及びドレイン電極を設け、前記検出信号が前記ソース電極と前記ドレイン電極の間の電流として得られるようにするステップを更に含む、請求項19から請求項23のいずれかひとつに記載の方法。
  25. 前記ナノリボンの表面上に現れている前記断面の上方に光学検出システムを更に設けて前記検出信号を得るステップを更に含む、請求項19から請求項23のいずれかひとつに記載の方法。
  26. 前記ナノリボンに刺激を印加して前記検出信号を増大させるステップを更に含む、請求項25記載の方法。
  27. 前記刺激は電界または磁界である、請求項26記載の方法。
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